JP2017017289A - ドラム型コア、コイル部品及びその製造方法 - Google Patents

ドラム型コア、コイル部品及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017017289A
JP2017017289A JP2015135492A JP2015135492A JP2017017289A JP 2017017289 A JP2017017289 A JP 2017017289A JP 2015135492 A JP2015135492 A JP 2015135492A JP 2015135492 A JP2015135492 A JP 2015135492A JP 2017017289 A JP2017017289 A JP 2017017289A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
corner
core
coil component
pair
drum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015135492A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6565395B2 (ja
Inventor
信雄 ▲高▼木
信雄 ▲高▼木
Nobuo Takagi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2015135492A priority Critical patent/JP6565395B2/ja
Publication of JP2017017289A publication Critical patent/JP2017017289A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6565395B2 publication Critical patent/JP6565395B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

【課題】巻芯部にワイヤを巻回する際のワイヤの破損を防止する。
【解決手段】巻芯部11の断面は、Z方向に延在する辺L1,L2と、辺L1の一端及び他端にそれぞれ位置する角部E1,E2と、辺L2の一端及び他端にそれぞれ位置する角部E3,E4と、角部E1と角部E3との間に位置する辺L3と、角部E2と角部E4との間に位置する辺L4とを含む。辺L1と辺L3が成す角は、辺L1と辺L4が成す角よりも小さく、辺L2と辺L3が成す角は、辺L2と辺L4が成す角よりも大きい。本発明によれば、角部E1,E2,E4,E3の順に接するよう、ワイヤを巻芯部に巻回すれば、ワイヤにかかる負担が従来よりも軽減される。これにより、ワイヤの損傷を防止することが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明はドラム型コア、コイル部品及びその製造方法に関し、特に、ドラム型コア及びこれを用いたコイル部品並びにその製造方法に関する。
近年、スマートフォンなどの情報端末に用いられる電子部品に対しては、小型化及び低背化が強く求められている。このため、コモンモードフィルタやパルストランスなどのコイル部品についても、トロイダル型コアではなく、ドラム型コアを用いた表面実装型のコイル部品が数多く使用されている。例えば、特許文献1には種々の形状を有するドラム型コアが例示されている。
しかしながら、特許文献1に記載されたドラム型コアは、プレス加工によって成形する際、端部が尖った形状を有する金型を用いる必要がある(特許文献1の第2図参照)。このため、金型の端部において強度が不足し、この部分において金型が破損してしまうという問題が生じる。
このような問題を解決するためには、特許文献2に記載されているように、金型の端部に平坦なプレス受面を設けることが有効である。
特開平3−023604号公報 特開平5−226156号公報
しかしながら、金型の端部に平坦なプレス受面を設けると、ドラム型コアの巻芯部に約90°の角部が形成される。このような角部は、巻芯部の軸方向に沿って4箇所形成されるため、巻芯部にワイヤを巻回する際に、角部によってワイヤが損傷するおそれがあった。
したがって、本発明は、ワイヤの損傷を防止することが可能なドラム型コア及びこれを用いたコイル部品並びにその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面によるコイル部品は、一対の鍔部と、前記一対の鍔部間に位置する巻芯部とを含むドラム型コアと、前記巻芯部に巻回されたワイヤとを備え、前記巻芯部の軸方向と交差する断面は、互いに平行な第1及び第2の辺と、前記第1の辺の一端及び他端にそれぞれ位置する第1及び第2の角部と、前記第2の辺の一端及び他端にそれぞれ位置する第3及び第4の角部と、前記第1の角部と前記第3の角部との間に位置する第3の辺と、前記第2の角部と前記第4の角部との間に位置する第4の辺とを含み、前記第3の辺と前記第4の辺は互いに対向しており、前記第1の辺と前記第3の辺が成す第1の角は、前記第1の辺と前記第4の辺が成す第2の角よりも小さく、前記第2の辺と前記第3の辺が成す第3の角は、前記第2の辺と前記第4の辺が成す第4の角よりも大きいことを特徴とする。
本発明の一側面によるドラム型コアは、一対の鍔部と、前記一対の鍔部間に位置する巻芯部とを含むドラム型コアであって、前記巻芯部の軸方向と交差する断面は、互いに平行な第1及び第2の辺と、前記第1の辺の一端及び他端にそれぞれ位置する第1及び第2の角部と、前記第2の辺の一端及び他端にそれぞれ位置する第3及び第4の角部と、前記第1の角部と前記第3の角部との間に位置する第3の辺と、前記第2の角部と前記第4の角部との間に位置する第4の辺とを含み、前記第3の辺と前記第4の辺は互いに対向しており、前記第1の辺と前記第3の辺が成す第1の角は、前記第1の辺と前記第4の辺が成す第2の角よりも小さく、前記第2の辺と前記第3の辺が成す第3の角は、前記第2の辺と前記第4の辺が成す第4の角よりも大きいことを特徴とする。
本発明によれば、第1の角部、第2の角部、第4の角部及び第3の角部の順に接するよう、ワイヤを巻芯部に巻回すれば、ワイヤにかかる負担が従来よりも軽減される。これにより、ワイヤの損傷を防止することが可能となる。
本発明において、前記第1乃至第4の角部の角度はいずれも約90°であることが好ましい。これによれば、ドラム型コアの成形に使用する金型の強度を高めることが可能となる。
本発明において、前記第1及び第4の角はいずれも90°未満であり、前記第2及び第3の角はいずれも90°超であることが好ましい。これによれば、巻回時においてワイヤにかかる負担を効果的に軽減することが可能となる。
本発明において、前記断面は、前記第3の辺の一端と前記第1の角部を接続する第1の接続辺と、前記第4の辺の一端と前記第2の角部を接続する第2の接続辺と、前記第3の辺の他端と前記第3の角部を接続する第3の接続辺と、前記第4の辺の他端と前記第4の角部を接続する第4の接続辺と、をさらに含むことが好ましい。この場合、前記第3の辺と前記第4の辺は互いに平行であっても構わないし、いずれも凸型に湾曲していても構わない。
本発明の他の側面によるコイル部品は、一対の鍔部と、前記一対の鍔部間に位置する巻芯部とを含むドラム型コアと、前記巻芯部に巻回されたワイヤとを備え、前記巻芯部は、互いに平行な第1及び第2の面と、前記第1の面の互いに対向する二辺にそれぞれ位置する第1及び第2の角部と、前記第2の面の互いに対向する二辺にそれぞれ位置する第3及び第4の角部とを含み、前記一対の鍔部の前記軸方向と平行な所定面を基準として、前記第1の角部は前記第3の角部よりも高い位置にあり、且つ、前記第2の角部は前記第4の角部よりも高い位置にあることを特徴とする。
本発明の他の側面によるドラム型コアは、一対の鍔部と、前記一対の鍔部間に位置する巻芯部とを含むドラム型コアであって、前記巻芯部は、互いに平行な第1及び第2の面と、前記第1の面の互いに対向する二辺にそれぞれ位置する第1及び第2の角部と、前記第2の面の互いに対向する二辺にそれぞれ位置する第3及び第4の角部とを含み、前記一対の鍔部の前記軸方向と平行な所定面を基準として、前記第1の角部は前記第3の角部よりも高い位置にあり、且つ、前記第2の角部は前記第4の角部よりも高い位置にあることを特徴とする。
本発明においても、第1の角部、第2の角部、第4の角部及び第3の角部の順に接するよう、ワイヤを巻芯部に巻回すれば、ワイヤにかかる負担が従来よりも軽減される。これにより、ワイヤの損傷を防止することが可能となる。
本発明において、前記第1及び第2の面は、前記所定面に対して垂直であることが好ましい。これによれば、金型を用いたドラム型コアの成形が容易となる。この場合、コイル部品は、前記一対の鍔部の前記所定面に形成された端子電極をさらに備え、前記ワイヤの端部は前記端子電極に継線されていることが好ましい。
本発明において、前記巻芯部は、前記第1の角部と前記第3の角部との間に位置する第3の面と、前記第2の角部と前記第4の角部との間に位置する第4の面と、をさらに含み、前記第3及び第4の面は、前記所定面に対して所定の傾きを有していることが好ましい。これによれば、断面が略長方形である巻芯部を用いた場合とほぼ同じ磁気特性を得ることが可能となる。
本発明によれば、ワイヤの損傷を防止することが可能なコイル部品及びその製造方法を提供することが可能となる。
図1は、本発明の実施形態によるコイル部品1の外観構造を示す略斜視図である。 図2は、ドラム型コア10の巻芯部11の断面形状を示す図である。 図3(a)は図2に示す領域Aを拡大して示す図であり、図3(b)は図2に示す領域Bを拡大して示す図である。 図4は、プレス加工時における巻芯部11のXZ断面を示す図である。 図5は、巻芯部11に対するワイヤW1,W2の巻回方向を説明するための図である。 図6は、参考例による巻芯部11の断面形状を示す図である。 図7は、変形例による巻芯部11の断面形状を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態によるコイル部品1の外観構造を示す略斜視図である。
本実施形態によるコイル部品1は表面実装型のコモンモードフィルタであり、図1に示すように、ドラム型コア10と、2本のワイヤW1,W2とを備えている。但し、本発明によるコイル部品がコモンモードフィルタに限定されるものではなく、パルストランス、バルントランスなどのトランス部品であっても構わない。
ドラム型コア10は、棒状の巻芯部11と、巻芯部11の両端に設けられた鍔部12A,12Bとが一体化された構成を有しており、ワイヤW1,W2はドラム型コア10の巻芯部11に巻回されている。巻芯部11の軸方向はY方向であり、Y方向における両端に鍔部12A,12Bが設けられている。ドラム型コア10は、比較的透磁率の高い磁性材料、例えばNi−Zn系フェライトや、Mn−Zn系フェライトの焼結体によって構成されている。後述するように、ドラム型コア10は金型を用いたプレス加工によって成形される。
一方の鍔部12Aには一対の端子電極13A,13Bが設けられており、他方の鍔部12Bには一対の端子電極13C,13Dが設けられている。特に限定されるものではないが、端子電極13A〜13Dは、いずれも鍔部12A又は12Bの上面、外側面及び底面にかけて連続的に形成された3面電極構造を有している。コイル部品1をプリント基板に実装する場合、鍔部12A,12Bの上面又は底面が実装面となり、外側面にハンダのフィレットが形成される。
ワイヤW1,W2は被覆導線であり、互いに磁気結合する一対のコイルを構成している。ワイヤW1,W2は互いに同一方向に巻回されており、ターン数も実質的に同一である。ワイヤW1,W2の端部は、対応する端子電極に接続されている。具体的には、ワイヤW1の一端W1aは端子電極13Aに継線され、ワイヤW1の他端W1bは端子電極13Cに継線される。また、ワイヤW2の一端W2aは端子電極13Bに継線され、ワイヤW2の他端W2bは端子電極13Dに継線される。
図2は、ドラム型コア10の巻芯部11の断面形状を示す図である。
図2に示す断面は、巻芯部11の軸方向に垂直な断面、つまりXZ断面であり、その形状を理解しやすくするため、Y方向から見た鍔部12A,12Bの形状も破線で示されている。図2に示すように、鍔部12A,12Bの上面及び底面はXY平面と平行であり、鍔部12A,12Bの側面はYZ平面と平行である。したがって、Y方向から見た鍔部12A,12Bの形状は長方形(又は正方形)である。
これに対し、巻芯部11の断面は略平行四辺形であり、特に、対向する辺L3,L4がX方向と平行ではなく、所定の傾きを有している。つまり、巻芯部11を構成する面のうち、辺L3,L4に対応する面(図1における上面及び下面)がXY平面と平行ではなく、所定の傾きを有している。尚、図2に示す例では、辺L3と辺L4は互いに平行である。
一方、対向する辺L1,L2はZ方向と平行である。つまり、巻芯部11を構成する面のうち、辺L1,L2に対応する面(図1における右側面及び左側面)がYZ面と平行である。
また、辺L1と辺L3の間には接続辺C1が存在し、辺L1と辺L4の間には接続辺C2が存在し、辺L2と辺L3の間には接続辺C3が存在し、辺L2と辺L4の間には接続辺C4が存在する。これら接続辺C1〜C4は、辺L3又は辺L4に対して約60°程度の角度を有している。このような接続辺C1〜C4を設けているのは、巻芯部11の断面を多角形とすることによって巻回時におけるワイヤW1,W2の曲げ角度を緩和し、これによりワイヤW1,W2の破損を防止するためである。
さらに、辺L1の両端にはそれぞれ角部E1,E2が存在し、辺L2の両端にはそれぞれ角部E3,E4が存在する。したがって、接続辺C1は辺L3の一端と角部E1を接続し、接続辺C2は辺L4の一端と角部E2を接続し、接続辺C3は辺L3の他端と角部E3を接続し、接続辺C4は辺L4の他端と角部E4を接続する。角部E1〜E4は、巻芯部11の軸方向(Y方向)に沿って延在し、立体的に見れば、辺L1,L2に対応する面(図1における右側面及び左側面)の対向する二辺(上辺及び下辺)に位置する。そして、鍔部12A,12Bの所定面、例えば底面を基準とすると、角部E1は角部E3よりも高い位置にあり、角部E2は角部E4よりも高い位置にある。
図3(a)は図2に示す領域Aを拡大して示す図であり、図3(b)は図2に示す領域Bを拡大して示す図である。
図3(a),(b)には、補助線x1〜x4及び補助線z1が示されている。補助線x1〜x4はいずれもX方向に延在し、このうち、補助線x1は辺L1の一端に位置し、補助線x2は辺L1の他端に位置し、補助線x3は辺L3と接続辺C1の角に位置し、補助線x4は辺L4と接続辺C2の角に位置する。一方、補助線z1はZ方向に延在し、辺L1に沿っている。
このような補助線を用いて説明すると、辺L1は補助線z1に沿っており、その一端は補助線x1の位置にて終端し、他端は補助線x2の位置にて終端する。辺L1の一端には角部E1が設けられ、辺L1の他端には角部E2が設けられる。角部E1は、辺L1と辺e1の交点によって構成され、辺e1が補助線x1に沿っていることから、角部E1の角度は約90°である。同様に、角部E2は、辺L1と辺e2の交点によって構成され、辺e2が補助線x2に沿っていることから、角部E2の角度は約90°である。但し、角部の角度が厳密に90°である必要はない。
辺e1は接続辺C1の一端に接続され、接続辺C1の他端は辺L3の一端に接続される。同様に、辺e2は接続辺C2の一端に接続され、接続辺C2の他端は辺L4の一端に接続される。辺L3は補助線x3に対して右上がり(左下がり)に所定の傾きを有しており、辺L4は補助線x4に対して右上がり(左下がり)に所定の傾きを有している。
ここで、上記の傾きをαとすると、辺L1と辺L3が成す角θaは90°−αであり、辺L1と辺L4が成す角θbは90°+αである。つまり、角θaと角θbとの関係は、
θa<θb
であり、且つ
θa+θb≒180°
である。
図示しないが、角部E3近傍の形状については、図3(b)に示す形状を180°反転した他は同様であり、角部E4近傍の形状については、図3(a)に示す形状を180°反転した他は同様である。
次に、上述した角部E1〜E4が形成される理由について説明する。
図4は、プレス加工時における巻芯部11のXZ断面を示す図である。
ドラム型コア10の成形は、金型を用いたプレス加工によって行われる。図4に示すように、金型としては、YZ平面を画定する2つの型枠21,22と、Z方向にプレスする上型23及び下型24が用いられる。上型23及び下型24には、接続辺C1〜C4を形成するためのテーパー部25が設けられているが、テーパー部25がそのまま型枠21,22に接すると、この部分において上型23及び下型24の強度が不足し、破損してしまう。
このような問題を防止すべく、テーパー部25の先端を尖らせるのではなく、テーパー部25の先端にプレス受面である平坦部26を設けている。平坦部26は、XY平面と平行な面であるため、Z方向にかかるプレス圧力を垂直に平面で受けることができる。このような平坦部26を設けることにより、上型23及び下型24の強度が確保されている。
但し、平坦部26を設けると、当然ながらその形状が巻芯部11に反映され、角部E1〜E4が形成される。つまり、平坦部26によって、巻芯部11には図3に示す辺e1,e2が形成され、これにより角部E1〜E4が形成される。角部E1〜E4は約90°の角度を有しているため、ワイヤW1,W2の巻回時にストレスがかかり、この部分においてワイヤの破損が生じやすくなる。
しかしながら、本実施形態においては、ドラム型コア10の巻芯部11が上述した形状を有していることから、巻回時においてワイヤW1,W2にかかるストレスが軽減され、破損が防止される。以下、その理由について説明する。
図5は、巻芯部11に対するワイヤW1,W2の巻回方向を説明するための図である。
図5に示すように、本実施形態においては、図5に示す断面を有する巻芯部11に対し、ワイヤW1,W2を時計回り(右回り)に巻回する。これにより、ワイヤW1,W2が角部E1〜E4に接触する際のストレスが軽減される。
まず、ワイヤW1,W2が角部E1に接触するケースを考えると、ワイヤW1,W2は、辺L3と接続辺C1の角で折り曲げられ、辺L1に接近する。ワイヤW1,W2をさらに折り曲げると、やがてワイヤW1,W2は角部E1に接触し、その後、辺L1に接触する。この時、辺L1と辺L3が成す角θaが90°−α、つまり鋭角であることから、ワイヤW1,W2が角部E1に接触した後は、それほど強く折り曲げることなくワイヤW1,W2が辺L1に接触する。このため、角部E1によるワイヤW1,W2へのストレスは小さい。
これに対し、図6に示す参考例のように、辺L1と辺L3が成す角θcが約90°であると、ワイヤW1,W2が角部E1に接触した後、ワイヤW1,W2をより強く折り曲げる必要があることから、角部E1によるワイヤW1,W2へのストレスが大きくなる。しかしながら、本実施形態においては、上述の通り、角部E1によるワイヤW1,W2へのストレスが軽減されるため、ワイヤW1,W2の破損を防止することができる。
次に、ワイヤW1,W2が角部E2に接触するケースを考えると、ワイヤW1,W2は、角部E2で折り曲げられ、辺L4に接近する。ワイヤW1,W2をさらに折り曲げると、やがてワイヤW1,W2は接続辺C2と辺L4の角に接触し、その後、辺L4に接触する。この時、辺L1と辺L4が成す角θaが90°+α、つまり鈍角であることから、ワイヤW1,W2が角部E2にて折り曲げられた後、それほど強く折り曲げることなく辺L4に接触する。このため、角部E2によるワイヤW1,W2へのストレスは小さい。
これに対し、図6に示す参考例のように、辺L1と辺L4が成す角θcが約90°であると、ワイヤW1,W2が角部E2で折り曲げられた後、ワイヤW1,W2をより強く折り曲げる必要があることから、角部E2によるワイヤW1,W2へのストレスが大きくなる。しかしながら、本実施形態においては、上述の通り、角部E2によるワイヤW1,W2へのストレスが軽減されるため、ワイヤW1,W2の破損を防止することができる。
その後は、ワイヤW1,W2が角部E4に接触するが、これは上述した角部E1に接触するケースと同様であり、ワイヤW1,W2へのストレスは小さい。次に、ワイヤW1,W2は角部E3に接触するが、これは上述した角部E2に接触するケースと同様であり、ワイヤW1,W2へのストレスは小さい。その後は、ワイヤW1,W2が角部E1,E2,E4,E3の順に接触しながら、巻芯部11への巻回が進められる。
以上説明したように、本実施形態においてはドラム型コア10の巻芯部11が上述した形状を有していることから、ワイヤW1,W2を所定の方向に巻回することにより、ワイヤW1,W2にかかるストレスを軽減することができる。これにより、ワイヤの損傷が防止されることから、製品の信頼性を従来よりも高めることが可能となる。しかも、図2に示す巻芯部11の断面積は、図6に示す参考例と同等であることから、磁気特性が大きく変化することもない。
尚、ワイヤW1,W2の巻回時においては、所定の方向(図5に示す例では時計回り)に巻回する必要があるため、ドラム型コア10の方向性を判別可能であることが好ましい。具体的には、ドラム型コア10の一部に方向性マークを設けたり、巻芯部11をX方向に偏心させたりする方法が考えられる。
また、巻芯部11にワイヤを多層巻きする場合には、2層目以降のワイヤの巻回方向は任意である。これは、角部E1〜E4によるワイヤの損傷は1層目で生じ、2層目以降では生じないからである。
図7は、変形例による巻芯部11の断面形状を示す図である。
図7に示す巻芯部11は、対向する辺L3,L4が凸型に湾曲している点において、上述した断面形状と相違している。このような断面形状を有する巻芯部11を用いた場合、ワイヤW1,W2への折り曲げストレスをより軽減することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では巻芯部11に2本のワイヤW1,W2を巻回しているが、巻回するワイヤの本数については限定されず、1本のみであっても構わないし、3本以上であっても構わない。
1 コイル部品
10 ドラム型コア
11 巻芯部
12A,12B 鍔部
13A〜13D 端子電極
21,22 型枠
23 上型
24 下型
25 テーパー部
26 平坦部
C1 第1の接続辺
C2 第2の接続辺
C3 第3の接続辺
C4 第4の接続辺
E1 第1の角部
E2 第2の角部
E3 第3の角部
E4 第4の角部
L1 第1の辺
L2 第2の辺
L3 第3の辺
L4 第4の辺
W1,W2 ワイヤ
W1a,W2a ワイヤの一端
W1b,W2b ワイヤの他端
e1,e2 辺
x1〜x4,z1 補助線

Claims (13)

  1. 一対の鍔部と、前記一対の鍔部間に位置する巻芯部とを含むドラム型コアと、
    前記巻芯部に巻回されたワイヤと、を備え、
    前記巻芯部の軸方向と交差する断面は、
    互いに平行な第1及び第2の辺と、
    前記第1の辺の一端及び他端にそれぞれ位置する第1及び第2の角部と、
    前記第2の辺の一端及び他端にそれぞれ位置する第3及び第4の角部と、
    前記第1の角部と前記第3の角部との間に位置する第3の辺と、
    前記第2の角部と前記第4の角部との間に位置する第4の辺と、を含み、
    前記第3の辺と前記第4の辺は互いに対向しており、
    前記第1の辺と前記第3の辺が成す第1の角は、前記第1の辺と前記第4の辺が成す第2の角よりも小さく、
    前記第2の辺と前記第3の辺が成す第3の角は、前記第2の辺と前記第4の辺が成す第4の角よりも大きいことを特徴とするコイル部品。
  2. 前記第1乃至第4の角部の角度は、いずれも約90°であることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
  3. 前記第1及び第4の角はいずれも90°未満であり、前記第2及び第3の角はいずれも90°超であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコイル部品。
  4. 前記断面は、
    前記第3の辺の一端と前記第1の角部を接続する第1の接続辺と、
    前記第4の辺の一端と前記第2の角部を接続する第2の接続辺と、
    前記第3の辺の他端と前記第3の角部を接続する第3の接続辺と、
    前記第4の辺の他端と前記第4の角部を接続する第4の接続辺と、をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコイル部品。
  5. 前記第3の辺と前記第4の辺は互いに平行であることを特徴とする請求項4に記載のコイル部品。
  6. 前記第3及び第4の辺は、いずれも凸型に湾曲していることを特徴とする請求項4に記載のコイル部品。
  7. 一対の鍔部と、前記一対の鍔部間に位置する巻芯部とを含むドラム型コアと、
    前記巻芯部に巻回されたワイヤと、を備え、
    前記巻芯部は、
    互いに平行な第1及び第2の面と、
    前記第1の面の互いに対向する二辺にそれぞれ位置する第1及び第2の角部と、
    前記第2の面の互いに対向する二辺にそれぞれ位置する第3及び第4の角部と、を含み、
    前記一対の鍔部の前記軸方向と平行な所定面を基準として、前記第1の角部は前記第3の角部よりも高い位置にあり、且つ、前記第2の角部は前記第4の角部よりも高い位置にあることを特徴とするコイル部品。
  8. 前記第1及び第2の面は、前記所定面に対して垂直であることを特徴とする請求項7に記載のコイル部品。
  9. 前記一対の鍔部の前記所定面に形成された端子電極をさらに備え、前記ワイヤの端部は前記端子電極に継線されていることを特徴とする請求項8に記載のコイル部品。
  10. 前記巻芯部は、
    前記第1の角部と前記第3の角部との間に位置する第3の面と、
    前記第2の角部と前記第4の角部との間に位置する第4の面と、をさらに含み、
    前記第3及び第4の面は、前記所定面に対して所定の傾きを有していることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載のコイル部品。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載のコイル部品の製造方法であって、
    前記第1の角部、前記第2の角部、前記第4の角部及び前記第3の角部の順に接するよう、前記ワイヤを前記巻芯部に巻回することを特徴とするコイル部品の製造方法。
  12. 一対の鍔部と、前記一対の鍔部間に位置する巻芯部とを含むドラム型コアであって、
    前記巻芯部の軸方向と交差する断面は、
    互いに平行な第1及び第2の辺と、
    前記第1の辺の一端及び他端にそれぞれ位置する第1及び第2の角部と、
    前記第2の辺の一端及び他端にそれぞれ位置する第3及び第4の角部と、
    前記第1の角部と前記第3の角部との間に位置する第3の辺と、
    前記第2の角部と前記第4の角部との間に位置する第4の辺と、を含み、
    前記第3の辺と前記第4の辺は互いに対向しており、
    前記第1の辺と前記第3の辺が成す第1の角は、前記第1の辺と前記第4の辺が成す第2の角よりも小さく、
    前記第2の辺と前記第3の辺が成す第3の角は、前記第2の辺と前記第4の辺が成す第4の角よりも大きいことを特徴とするドラム型コア。
  13. 一対の鍔部と、前記一対の鍔部間に位置する巻芯部とを含むドラム型コアであって、
    前記巻芯部は、
    互いに平行な第1及び第2の面と、
    前記第1の面の互いに対向する二辺にそれぞれ位置する第1及び第2の角部と、
    前記第2の面の互いに対向する二辺にそれぞれ位置する第3及び第4の角部と、を含み、
    前記一対の鍔部の前記軸方向と平行な所定面を基準として、前記第1の角部は前記第3の角部よりも高い位置にあり、且つ、前記第2の角部は前記第4の角部よりも高い位置にあることを特徴とするドラム型コア。
JP2015135492A 2015-07-06 2015-07-06 ドラム型コア、コイル部品及びその製造方法 Active JP6565395B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015135492A JP6565395B2 (ja) 2015-07-06 2015-07-06 ドラム型コア、コイル部品及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015135492A JP6565395B2 (ja) 2015-07-06 2015-07-06 ドラム型コア、コイル部品及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017017289A true JP2017017289A (ja) 2017-01-19
JP6565395B2 JP6565395B2 (ja) 2019-08-28

Family

ID=57831113

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015135492A Active JP6565395B2 (ja) 2015-07-06 2015-07-06 ドラム型コア、コイル部品及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6565395B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0323604A (ja) * 1989-06-21 1991-01-31 Murata Mfg Co Ltd ドラム形磁芯
JPH05226156A (ja) * 1992-02-10 1993-09-03 Murata Mfg Co Ltd チップコイル
JPH10294232A (ja) * 1997-04-18 1998-11-04 Murata Mfg Co Ltd コア及び該コアの成形方法及び該コアを用いたチップコイル
JP2005322820A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Tdk Corp コイル部品
JP2007103596A (ja) * 2005-10-03 2007-04-19 Tokyo Parts Ind Co Ltd 巻線チップ型コモンモードチョークコイル
JP2014056904A (ja) * 2012-09-12 2014-03-27 Sumida Corporation 磁性コア、磁性部品および磁性コアの設計方法
JP2014099501A (ja) * 2012-11-14 2014-05-29 Tdk Corp コイル部品

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0323604A (ja) * 1989-06-21 1991-01-31 Murata Mfg Co Ltd ドラム形磁芯
JPH05226156A (ja) * 1992-02-10 1993-09-03 Murata Mfg Co Ltd チップコイル
JPH10294232A (ja) * 1997-04-18 1998-11-04 Murata Mfg Co Ltd コア及び該コアの成形方法及び該コアを用いたチップコイル
JP2005322820A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Tdk Corp コイル部品
JP2007103596A (ja) * 2005-10-03 2007-04-19 Tokyo Parts Ind Co Ltd 巻線チップ型コモンモードチョークコイル
JP2014056904A (ja) * 2012-09-12 2014-03-27 Sumida Corporation 磁性コア、磁性部品および磁性コアの設計方法
JP2014099501A (ja) * 2012-11-14 2014-05-29 Tdk Corp コイル部品

Also Published As

Publication number Publication date
JP6565395B2 (ja) 2019-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5771232B2 (ja) パルストランス
JP6015588B2 (ja) 巻線型電子部品
JP6443317B2 (ja) コモンモードチョークコイル
JP6554947B2 (ja) コイル部品及びその製造方法
CN101796599B (zh) 磁性零件
WO2015178194A1 (ja) コモンモードチョークコイル及びその製造方法
US20140247105A1 (en) Electronic component
JP6277939B2 (ja) コイル部品
CN106373711B (zh) 层叠线圈部件
US20160172100A1 (en) Electronic component and common mode choke coil
JP6834865B2 (ja) ドラム状コアおよびコイル部品
JP2014207368A (ja) コモンモードチョークコイル
JP6065122B2 (ja) 巻線型電子部品及び巻線型電子部品の製造方法
JP6406173B2 (ja) コイル部品
JP7028219B2 (ja) コイル部品及びコイル部品の製造方法
KR20190014078A (ko) 코일용 부품 및 인덕터
CN101281812B (zh) 电感器及其制作方法
JP2007173573A (ja) コイル部品
JP2015070153A (ja) コモンモードチョークコイル
JP6565395B2 (ja) ドラム型コア、コイル部品及びその製造方法
JP2016058471A (ja) 巻線型コイルおよびその製造方法
US10347416B2 (en) Coil component, circuit board provided with the same, and manufacturing method for coil component
JP4877313B2 (ja) 表面実装型バルントランス
JP7081561B2 (ja) コイル部品
JP6379468B2 (ja) 巻線型電子部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180411

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190326

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190425

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190715

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6565395

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150