JP2017017188A - ゲル電解質用組成物ならびにそれを用いたゲル電解質および電解コンデンサ - Google Patents

ゲル電解質用組成物ならびにそれを用いたゲル電解質および電解コンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】高温下における電気特性の劣化や、電解液のガス化によるコンデンサの破裂や液漏れを抑制した、信頼性の高い電解コンデンサを提供すること。
【解決手段】電解液と、ゲル化剤と、を含むゲル電解質用組成物であって、前記ゲル化剤が、主鎖骨格に窒素原子を含有せずカルボキシル基を有する化合物Aと、オキサゾリン基を有する化合物Bと、を含むことを特徴とするゲル電解質用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゲル電解質用組成物ならびに該組成物を用いたゲル電解質および電解コンデンサに関する。
電解質として電解液を用いた電解コンデンサは、高温下で使用した場合、電解液のドライアップによる容量の低下等の電気特性の劣化が起こりやすい傾向にある。また、急激な熱により電解液がガス化して内圧が増加し、コンデンサの破裂や液漏れを引き起こすおそれがある。
そこで、液漏れを防止する手段として、電解液に反応性高分子を添加してゲル化ないし固化させる方法や、電解液をポリマーシートに含浸させる方法等が知られている。例えば、特許文献1では、電解液に添加して電解液をゲル化ないし固化させる電解液固化用共重合体として、アミド骨格を有する単量体と、反応性基を有する単量体との共重合体が開示されている。また、特許文献2では、特定の分子量を有する多価アルコール系溶媒と、電解質塩と、分子中に酸基を含有する高分子と、アミン化合物よりなる高分子塩とから構成される電解コンデンサ駆動用高分子固体電解質が開示されている。
特開平11−106440号公報 特開平5−175083号公報
しかしながら、特許文献1に記載のゲル化剤を構成する単量体は、アミド骨格を有しているため、水素結合により該骨格同士が引き合うことにより、電解液の粘度が上昇する場合がある。その結果、コンデンサ素子の酸化皮膜細孔への含浸性が低下し、コンデンサの容量の低下につながることがある。また、特許文献2に記載のゲル化剤を用いてゲル骨格を形成し、電解液をゲル化する場合、架橋反応の際に副生成物として水が生成し、耐熱性や低温特性の低下を招く場合がある。
本発明は、高温下における電気特性の低下や、電解液のガス化によるコンデンサの破裂や液漏れを抑制した、信頼性の高い電解コンデンサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、電解液と、主鎖骨格に窒素原子を含有せずカルボキシル基を有する化合物とオキサゾリン基を有する化合物とが共有結合により結合したゲル骨格を有するゲル電解質を使用するものであり、具体的には、以下の構成を有することを特徴とする。
1.電解液と、ゲル化剤と、を含むゲル電解質用組成物であって、前記ゲル化剤が、主鎖骨格に窒素原子を含有せずカルボキシル基を有する化合物Aと、オキサゾリン基を有する化合物Bと、を含むことを特徴とするゲル電解質用組成物。
2.前記化合物Aの分子量が5万以下である、前記1に記載のゲル電解質用組成物。
3.前記化合物Aと前記化合物Bの含有比率は、前記化合物Aの有するカルボキシル基のモル数を、前記化合物Bの有するオキサゾリン基のモル数で除した値が1.5以上2.5以下である、前記1または2に記載のゲル電解質用組成物。
4.前記化合物Aがポリアクリル酸である、前記1〜3のいずれかに記載のゲル電解質用組成物。
5.前記1〜4のいずれかに記載のゲル電解質用組成物をゲル化してなるゲル電解質。
6.前記5に記載のゲル電解質を含む電解質層を備えた電解コンデンサ。
7.前記電解質層に、さらに導電性高分子を含む前記6に記載の電解コンデンサ。
本発明によれば、主鎖骨格に窒素原子を含有せずカルボキシル基を有する化合物と、オキサゾリン基を有する化合物との共有結合によりゲル骨格が形成され、該ゲル骨格中に電解液を保持してゲル化させることにより、強固で耐熱性に優れた化学ゲル電解質を得ることができる。本発明においては、オキサゾリン基を有する化合物を用いることで、上記のような副生成物の水が生成することなく、架橋反応によってゲル骨格を形成することができるため有利である。
また、本発明のゲル電解質を用いることにより、蒸気圧を低下させることができるため、高温下や経時的な電気特性劣化の原因となるドライアップを抑制できる。さらに、急激なガス化を抑制することができるため、リフローやコンデンサ内部の発熱等により急激に高温にさらされた場合のコンデンサの破裂や液漏れを抑制できる。以上のように、本発明によれば、信頼性の高い電解コンデンサを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る電解コンデンサの構造を示す模式的断面図である。 本発明の一実施形態に係る電解コンデンサの構造を示す模式的断面図である。
以下、本発明の実施形態を掲げて説明するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
本発明に係るゲル電解質用組成物は、電解液と、ゲル化剤と、を含み、前記ゲル化剤は、主鎖骨格に窒素原子を含有せずカルボキシル基を有する化合物(以下、「化合物A」とも称する。)と、オキサゾリン基を有する化合物(以下、「化合物B」とも称する。)と、を含む。また、前記ゲル電解質用組成物をゲル化することによって、本発明のゲル電解質が得られる。該ゲル電解質は、化合物A中のカルボキシル基と、化合物B中のオキサゾリン基との共有結合により形成されるゲル骨格中に、前記電解液が保持されて得られるものである。
また、本発明の一実施形態に係る電解コンデンサは、弁作用金属と、前記弁作用金属の表面に形成された誘電体層と、前記誘電体層の上に形成された電解質層と、を含む。該電解質層には、前記ゲル電解質が含まれる。以下、本実施形態に係るゲル電解質及びそれを用いた電解コンデンサについて、詳細に説明する。
<ゲル電解質>
上記のとおり、本発明に係るゲル電解質は、電解液と、ゲル化剤と、を含む。
[電解液]
電解液は、有機溶媒に電解質を溶解させて得られる。
(有機溶媒)
有機溶媒としては、特に限定されず、プロトン性極性溶媒や非プロトン性極性溶媒の中から選択される。例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等のアルコール溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ポリエチレングリコール等のエーテル溶媒;N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のアミド溶媒;γ−ブチロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン等のラクトン溶媒;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート溶媒; アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ベンゾニトリル、3−メトキシプロピオニトリル等のニトリル溶媒;N−メチル−2−オキサゾリドン等のカーバメート溶媒;N,N’−ジメチルイミダゾリジノン等のユレア溶媒;スルホラン、3−メチルスルホラン、ジメチルスルホン等のスルホン溶媒等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記有機溶媒の中でも、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ポリエチレングリコール、N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ベンゾニトリル、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルスルホンは沸点が高く、ゲル化した場合においても揮発性が低くなるため好ましい。
さらに、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、プロピレンカーボネート、ベンゾニトリルは、0℃以下においても液体であるため特に好ましい。グリセリンの融点は大気圧下17.8℃とされているが、種結晶が入っていない場合や−75℃程度に冷却した後、徐々に温度を上げるなどの工程を経ない限り、17.8℃以下にしても凍結することはない。
(電解質)
有機溶媒に加えて電解液とするための電解質としては、無機酸及び有機酸のアンモニウム塩、アミン塩、四級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩等を使用することができる。ここで、無機酸としては、ホウ酸、炭酸、ケイ酸、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、硝酸、硫酸、亜硫酸、チオシアン酸、シアン酸、ホウフッ化水素酸、リンフッ化水素酸、ヒ素フッ化水素酸、アンチモンフッ化水素酸、過塩素酸等が挙げられる。また、有機酸としては、蟻酸、酢酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシル酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ジメチルマロン酸、ジエチルマロン酸、ジプロピルマロン酸、3,3−ジメチルグルタル酸、3−メチルアジピン酸、1,6−デカンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、マレイン酸、シトラコン酸、安息香酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、サリチル酸、γ−レゾルシン酸、p−ニトロ安息香酸、フェノール、ピクリン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられる。無機酸や有機酸は一部がエステル化されていてもよい。
アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、エチルメチルアミン、ジフェニルアミン、ジエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデセン−7、トリエタノールアミン等が挙げられる。
四級アンモニウムとしては、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、エタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム、シクロヘキシルアンモニウム、ピペリジニウム、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネニウム−5、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセニウム−7、テトラメチルアンモニウム、メチルトリエチルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム、トリメチルエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、N,N−ジメチルピロリジニウム、N−メチル−N−エチルピロリジニウム、N,N−ジメチルピペリジニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、N−エチルピリジニウム、N,N’−ジメチルイミダゾリウム等が挙げられる。また、四級ホスホニウムとしては、テトラメチルホスホニウム、メチルトリエチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラプロピルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム等が挙げられる。
電解質は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、難燃性を付与できる点から、ホウ酸またはホウ酸エステルが含まれていることが好ましい。
[ゲル化剤]
本発明において使用するゲル化剤は、化合物Aおよび化合物Bを含有する。本発明のゲル電解質用組成物をゲル化するにあたっては、化合物Aに含まれるカルボキシル基と、化合物Bに含まれるオキサゾリン基とが共有結合することによりゲル骨格が形成される。
(化合物A:主鎖骨格に窒素原子を含有せずカルボキシル基を有する化合物)
本明細書において、主鎖骨格に窒素原子を含有せずカルボキシル基を有する化合物における「主鎖骨格」とは、該化合物の骨格を構成する部分であり、該骨格に結合している置換基・原子等を除いた部分を意味する。すなわち、例えば、化合物Aがポリアクリル酸である場合は、カルボキシル基が置換している炭素を含むアルキル鎖が主鎖骨格である。化合物Aとしては、カルボキシル基を2つ以上有するものが好ましい。カルボキシル基を2つ以上有する化合物としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、コハク酸、グルタン酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、オルトフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、クエン酸、イソクエン酸、タルトロン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、meso−ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸等の単分子の多価カルボン酸や、ポリアクリル酸等のポリカルボン酸が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。ゲル骨格中への電解液の保持のしやすさという観点からは、カルボキシル基が多い方が好ましく、ポリアクリル酸等のポリカルボン酸が特に好ましい。
化合物Aとしては、分子量が100,000以下のものが好適に用いられる。化合物Aの分子量は50,000以下であることが好ましく、5,000以上50,000以下であることがより好ましい。分子量が100,000より大きい場合は、ゲル化前の電解液の粘度が上昇し、ゲル電解質の酸化皮膜細孔への含浸性が低下するため、容量の低下を招く。
また、化合物Aの添加量は、電解液100質量部に対して、5質量部以上15質量部未満であることが好ましい。化合物Aの添加量が5質量部未満の場合は、ゲル化が不十分となり、また、15質量部以上の場合は、ゲル電解質の導電率が低下し、コンデンサの等価直列抵抗(ESR)が増加する。
(化合物B:オキサゾリン基を有する化合物)
化合物Bは、該化合物B中のオキサゾリン基と、上記化合物A中のカルボキシル基とを、共有結合を介して架橋させる架橋剤として機能する。化合物Bとしては、例えば、エポクロス(登録商標)(株式会社日本触媒製)等が好適に用いられる。具体的には、「エポクロス」(登録商標)の品番K−2010E、K−2020E、K−2030E、WS−300、WS−500、WS−700等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。化合物Bとしては、1分子あたりにオキサゾリン基を複数有しているものが好ましい。1分子あたりにオキサゾリン基を複数有していない化合物を用いた場合は、ゲル骨格の形成が困難となる。
なお、市販の化合物Bには、水分が多く含まれていることがあり、そのまま電解液に添加すると、水分により、作製したゲル電解質の揮発性や低温特性が悪化することがある。そのため、市販の化合物Bを電解液に添加する際は、事前に、化合物Bに対し、該電解液に用いる溶媒を化合物B中の水分と等量添加し、100℃以上で加熱することによって、化合物B中の水分を電解液に用いる溶媒に置換する操作を実施することが好ましい。
化合物Bは、化合物Aの有するカルボキシル基のモル数を、化合物Bの有するオキサゾリン基のモル数で除した値(以下、「化合物Aのカルボキシル基数/化合物Bのオキサゾリン基数」と称する。)が1.5以上2.5以下となるように添加することが好ましい。上記の値が1.5より小さい場合は、未反応のカルボキシル基が少なくなり、電解液の保液性が不十分となる。また、上記の値が2.5より大きい場合には、ゲル骨格を形成するために必要なオキサゾリン基とカルボキシル基の反応が少なくなり、ゲル化が不十分となる。
次に、ゲル電解質の製造方法について記載する。ゲル電解質は、電解液に、ゲル化剤となる化合物Aと化合物Bを添加して、架橋反応が始まる60℃以上に加熱してゲル化することによって得られる。架橋反応により、化合物Aのカルボキシル基と化合物Bのオキサゾリン基とが共有結合した結果、ゲル骨格が形成され、該骨格中に電解液が保持されてゲル電解質が得られる。
以上のように得られたゲル電解質は、電解コンデンサの電解質層として使用する。なお、該電解質層には、前記ゲル電解質に加え、導電性高分子が含まれていてもよい。
[導電性高分子]
導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびそれらの誘導体が挙げられる。中でも、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)またはその誘導体が好ましい。導電性高分子は、ホモポリマーでもよく、コポリマーでもよい。また、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
導電性高分子のドーパントとしては、アルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸、カンファースルホン酸、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸およびそれらの誘導体等が挙げられる。これらのスルホン酸は、モノスルホン酸でもジスルホン酸でもトリスルホン酸でもよい。
アルキルスルホン酸の誘導体としては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が挙げられる。ベンゼンスルホン酸の誘導体としては、フェノールスルホン酸、スチレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸が挙げられる。ナフタレンスルホン酸の誘導体としては、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、1,3−ナフタレンジスルホン酸、1,3,6−ナフタレントリスルホン酸、6−エチル−1−ナフタレンスルホン酸が挙げられる。アントラキノンスルホン酸の誘導体としては、アントラキノン−1−スルホン酸、アントラキノン−2−スルホン酸、アントラキノン−2,6−ジスルホン酸、2−メチルアントラキノン−6−スルホン酸が挙げられる。
これらの中でも、p−トルエンスルホン酸等のトルエンスルホン酸やポリスチレンスルホン酸が好ましい。ポリスチレンスルホン酸がドープしたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を用いた場合には、水溶媒中に安定に分散した懸濁液が得られる。また、その懸濁液から得られる導電性高分子組成物は高い導電性を有することが知られている。
<電解コンデンサ>
続いて、本発明の電解コンデンサの構成について説明する。本発明の電解コンデンサは、電解質層として上記ゲル電解質を含有する。電解コンデンサの基本的な構成は、従来と同様であり、特に制限なく公知の形状、材質等を採用することができる。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る電解コンデンサは、例えば、弁作用金属からなる陽極体1と、陽極体1の表面を陽極酸化することにより形成した酸化被膜からなる誘電体層2と、エッチングにより拡面化させたアルミニウム等の弁作用金属からなる陰極体3と、セパレータ5とからなる捲回素子と、該捲回素子に含浸させたゲル電解質4とからなる。
陽極体1は、弁作用金属の板、箔または線;弁作用金属の微粒子からなる焼結体;エッチングによって拡面処理された多孔質体金属等によって形成される。弁作用金属としては、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、タングステン、およびこれらの合金を用いることが好ましい。
セパレータは、陽極と陰極の接触を物理的に遮断するシートであり、シートには電解液中のイオンが通り抜けられる穴があいている。セパレータとしては、一般的なものを用いることができ、特に限定されない。例えば、マニラ紙、クラフト紙等の紙製セパレータ、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン製セパレータ、またはポリフェニレンスルフィド、ポリブチレンテレフタレート等のエンジニアリングプラスチック製セパレータ、セルロース系セパレータ等が挙げられる。
本発明の電解コンデンサは、公知の方法によって製造することができる。例えば、表面を陽極酸化して誘電体化したアルミニウムから作製した陽極箔と、この陽極箔の誘電体化した面に対向するアルミニウム製の陰極箔と、陽極箔と陰極箔との間に介在するセパレータとから構成した捲回素子に上記ゲル電解質を含浸したものをケース内に密封して製造することができる。
前記捲回素子にゲル電解質を形成する方法としては、まず、前記電解液に、前記化合物Aと前記化合物B(事前に水分を電解液の溶媒に置換する操作を実施したもの)とを添加した溶液(ゲル化剤および電解液(ゲル電解質用組成物)を含むこの溶液を、プレゲル電解液とする)を調製する。続いて、プレゲル電解液を捲回素子に60℃〜80℃にて1時間以上含浸させ、捲回素子内部にプレゲル電解液を浸透させる。次に、100℃〜160℃で加熱することで、ゲル電解質を形成する。
なお、前記プレゲル電解液を捲回素子に含浸する際は、プレゲル電解液に前記導電性高分子を含む溶液を同時に添加してもよい。また、プレゲル電解液を捲回素子に含浸する前に、導電性高分子を捲回素子に形成してもよい。導電性高分子は、誘電体層上に導電性高分子を与えるモノマーの化学酸化重合により形成してもよく、導電性高分子溶液を用いて乾燥することにより形成してもよい。このような工程を経ることによって、導電性高分子と前記ゲル電解質の両方を含有する電解質層が得られる。
また、本発明の電解コンデンサは、図2に示すように、アルミニウム、タンタル、ニオブ等の弁作用金属からなる陽極体1と、陽極体を陽極酸化することにより形成した誘電体層2の上に、導電性高分子層6と前記ゲル電解質4からなる固体電解質層と、グラファイト層7、銀層8を順次形成して作製した固体電解コンデンサであってもよい。ゲル電解質4は、導電性高分子層6のポーラス状の穴の中に存在しており、誘電体層2の直上にいきわたっている。なお、導電性高分子層6は、第一の導電性高分子層6Aと第二の導電性高分子層6Bとからなる多層構造であってもよい。
前記固体電解質層の形成方法としては特に限定されないが、例えば、誘電体層上に、導電性高分子を与えるモノマーの化学酸化重合を複数回行うことにより、導電性高分子からなる導電性高分子層を形成した後、前記導電性高分子層に前記プレゲル電解液を含浸させ、加熱してゲル化することにより形成することができる。導電性高分子層は、導電性高分子溶液を用いて乾燥することにより形成してもよい。また、誘電体層上に導電性高分子溶液と前記プレゲル電解液との混合溶液を含浸し加熱することで、導電性高分子とゲル電解質からなる固体電解質層を形成してもよい。このような工程を経ることによって、導電性高分子と前記ゲル電解質の両方を含有する固体電解質層が得られる。
以下、実施例に基づき、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
(電解液の調製)
エチレングリコール100質量部に対し、ホウ酸30質量部、アンモニア水3.64質量部を混合し、130℃で1時間加熱することにより電解液を調製した。
(プレゲル電解液の調製)
化合物Aとしてポリアクリル酸(分子量5,000)を、化合物Bとして「エポクロス(登録商標)WS−700」(株式会社日本触媒製、以下、WS−700)を用いた。WS−700を電解液に添加する前に、以下の操作を行った。なお、化合物Bの水分を置換する操作は、以下、全ての実施例および比較例にて行った。
WS−700、100質量部中には、固形分が25質量部、水分が75質量部含まれているため、WS−700、100質量部に対して、電解液の溶媒であるエチレングリコールを75質量部添加し、125℃で3時間加熱することにより、WS−700中の水分をエチレングリコールに置換した。
ここで、WS−700の1g当たりのオキサゾリン基のモル数は、4.5mmol/g、ポリアクリル酸(分子量5,000)の1g当たりのカルボキシル基のモル数は、13.8mmol/gである。
上記で調製した電解液100質量部に対して、ポリアクリル酸(分子量5,000)5質量部と、上記水分をエチレングリコールに置換したWS−700を固形分換算で10.22質量部添加し、プレゲル電解液を調製した。
(コンデンサ素子の製造・評価)
エッチングによる拡面化されたアルミニウム箔を陽極酸化して得られたアルミ誘電体層を有する陽極体、エッチングにより拡面化されたアルミニウムからなる陰極体、セパレータを捲回して捲回素子を作製した後、捲回素子に上記プレゲル電解液を含浸し、80℃で1時間保持した後、125℃で20分間加熱した。これにより、捲回素子にゲル電解質層を形成し、コンデンサ素子を製造した。製造したコンデンサに対して、以下の評価を行い、容量出現率、容量変化率、およびコンデンサ故障率を算出した。結果を表1に示す。
製造したコンデンサの容量をLCRメーター(Agilent製、E4980A)にて測定し、下式より、容量出現率を算出した。
容量出現率(%)=(実測された容量/wet容量)×100
なお、wet容量とは、アジピン酸アンモニウム水溶液に陽極体を浸漬させ、LCRメーターにて測定した静電容量である。
また、製造したコンデンサに対して、150℃において耐熱試験を1000時間実施した。評価投入直後(0時間)と1000時間経過後の容量をLCRメーターにて測定し、1000時間経過後における容量の変化率を、下式より算出した。
容量変化率(%)=(1000時間後の値/0時間後の値)×100
さらに、製造したコンデンサ素子に対して、150℃において電圧印加試験(1.0W.V)を1000時間実施し、下式より、コンデンサ故障率を評価した。評価サンプルの個数は100個とした。なお、W.Vは、製品定格電圧を意味する。
コンデンサ故障率(%)=(液漏れ、破損したサンプルの個数/全評価サンプルの個数)×100
[実施例2]
WS−700を固形分換算で7.67質量部添加としたこと以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例3]
WS−700を固形分換算で6.13質量部添加としたこと以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例4]
化合物Bとして、「エポクロス(登録商標)WS−500」(株式会社日本触媒製、以下、WS−500)(1g当たりのオキサゾリン基のモル数は、4.5mmol/g)を固形分換算で10.22質量部添加したこと以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例5]
WS−500を固形分換算で7.67質量部添加としたこと以外は、実施例4と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例6]
WS−500を固形分換算で6.13質量部添加としたこと以外は、実施例4と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例7]
化合物Bとして、「エポクロス(登録商標)WS−300」(株式会社日本触媒製、以下、WS−300)(1g当たりのオキサゾリン基のモル数は、7.7mmol/g)を固形分換算で5.97質量部添加したこと以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例8]
WS−300を固形分換算で4.48質量部添加としたこと以外は、実施例7と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例9]
WS−300を固形分換算で3.58質量部添加としたこと以外は、実施例7と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例10]
ポリアクリル酸の分子量を25,000(1g当たりのカルボキシル基のモル数は、13.8mmol/g)とし、WS−700の添加量を7.67質量部としたこと以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例11]
WS−500を固形分換算で7.67質量部添加としたこと以外は、実施例10と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例12]
WS−300を固形分換算で3.58質量部添加としたこと以外は、実施例10と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例13]
ポリアクリル酸の分子量を50,000(1g当たりのカルボキシル基のモル数は、13.8mmol/g)としたこと以外は、実施例10と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例14]
ポリアクリル酸の分子量を50,000としたこと以外は、実施例11と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例15]
ポリアクリル酸の分子量を50,000としたこと以外は、実施例12と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例16]
(電解液の調製)
実施例1と同様にして、電解液を調製した。
(プレゲル電解液の調製)
実施例2と同様にして、プレゲル電解液を調製した。
(コンデンサ素子の製造・評価)
陽極体としてのタンタル微粉末の焼結体を、リン酸水溶液中、10Vで電解酸化し、タンタル微粉末の焼結体の表面全体が誘電体層で被覆されたペレットを得た。次に、酸化剤兼ドーパントである30質量%のp−トルエンスルホン酸第二鉄メタノール溶液に、この誘電体層で被覆されたペレットを10分間浸漬し、室温で30分間乾燥させた。次いで、導電性高分子を与えるモノマーである3,4−エチレンジオキシチオフェンに10分間浸漬して室温で30分間保持し、3,4−エチレンジオキシチオフェンの重合を行った。この後、エタノールに浸漬して未反応物および酸化剤残渣の洗浄を行った。これら酸化剤の充填と、3,4−エチレンジオキシチオフェンの充填及び洗浄を行う一連の重合操作とを5回繰り返し行い、導電性ポリエチレンジオキシチオフェン層からなる導電性高分子層を形成した。
続いて、導電性高分子層を上記にて調製したプレゲル電解液に10分間含浸し、誘電体層近傍に至るまでプレゲル電解液を含浸させた。この後、125℃で20分間加熱することでゲル電解質層を形成した。さらに、グラファイト層、銀層を順次形成し、外装樹脂でモールドすることにより、固体電解コンデンサ素子を製造した。得られた固体電解コンデンサについて、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例17]
ポリアクリル酸(分子量5,000)の添加量を10質量部とし、WS−700を固形分換算で15.33質量部添加としたこと以外は、実施例16と同様にして固体電解コンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例18]
ポリアクリル酸(分子量5,000)の添加量を14質量部とし、WS−700を固形分換算で21.47質量部添加としたこと以外は、実施例16と同様にして固体電解コンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
す。
[実施例19]
化合物Bとして、WS−500を固形分換算で7.67質量部添加としたこと以外は、実施例16と同様にして固体電解コンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例20]
化合物Bとして、WS−300を固形分換算で4.47質量部添加としたこと以外は、実施例16と同様にして固体電解コンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例21]
ポリアクリル酸の分子量を25,000としたこと以外は、実施例16と同様にして固体電解コンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例22]
ポリアクリル酸の分子量を50,000としたこと以外は、実施例16と同様にして固体電解コンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[実施例23]
ポリアクリル酸の分子量を100,000(1g当たりのカルボキシル基のモル数は、13.8mmol/g)とし、WS−700を固形分換算で10.22質量部添加としたこと以外は、実施例16と同様にして固体電解コンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[比較例1]
ゲル化剤を添加せず、実施例1にて調製した電解液のみを捲回素子に含浸させてコンデンサ素子を製造したこと以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[比較例2]
ゲル化剤を添加せず、実施例1にて調製した電解液のみを導電性高分子層に含浸させて固体電解コンデンサを製造したこと以外は、実施例16と同様にして固体電解コンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1にて調製した電解液100質量部に対し、主鎖骨格に窒素原子を含有するN,N−ジメチルアクリルアミドとアクリル酸の共重合体(1g当たりのカルボキシル基のモル数は、13.8mmol/g)5質量部と、WS−700を固形分換算で10質量部添加し、プレゲル電解液を調製したこと以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例1にて調製した電解液100質量部に対し、N,N−ジメチルアクリルアミドとアクリル酸の共重合体を5質量部と、WS−700を固形分換算で10質量部添加し、プレゲル電解液を調製したこと以外は、実施例16と同様にして固体電解コンデンサ素子を製造した。また、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表1に示す。
Figure 2017017188
表1に示すように、本発明のゲル電解質用組成物を用いた電解コンデンサは、高温下においても容量の低下が抑制され、耐熱性に優れていることがわかった。一方で、本発明のゲル化剤を使用せずに作製した比較例1、比較例2のコンデンサおよび、化合物Aとして、主鎖骨格に窒素原子を含有するN,N−ジメチルアクリルアミドとアクリル酸の共重合体を用いて作製した比較例3、比較例4のコンデンサは、本発明のコンデンサに比べ、耐熱性が劣る結果であった。
1:陽極体
2:誘電体層
3:陰極体
4:ゲル電解質
5:セパレータ
6:導電性高分子層
6A:第一の導電性高分子層
6B:第二の導電性高分子層
7:グラファイト層
8:銀層

Claims (7)

  1. 電解液と、ゲル化剤と、を含むゲル電解質用組成物であって、前記ゲル化剤が、主鎖骨格に窒素原子を含有せずカルボキシル基を有する化合物Aと、オキサゾリン基を有する化合物Bと、を含むことを特徴とするゲル電解質用組成物。
  2. 前記化合物Aの分子量が5万以下である、請求項1に記載のゲル電解質用組成物。
  3. 前記化合物Aと前記化合物Bの含有比率は、前記化合物Aの有するカルボキシル基のモル数を、前記化合物Bの有するオキサゾリン基のモル数で除した値が1.5以上2.5以下である、請求項1または請求項2に記載のゲル電解質用組成物。
  4. 前記化合物Aがポリアクリル酸である、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のゲル電解質用組成物。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のゲル電解質用組成物をゲル化してなるゲル電解質。
  6. 請求項5に記載のゲル電解質を含む電解質層を備えた電解コンデンサ。
  7. 前記電解質層に、さらに導電性高分子を含む請求項6に記載の電解コンデンサ。
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