JP2017015439A - 電気めっき液分析装置、及び電気めっき液分析方法 - Google Patents

電気めっき液分析装置、及び電気めっき液分析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電気めっき液分析装置において、促進剤及び抑制剤を含む添加剤を含有する電気めっき液のコンディションを、高精度に判定できる電気めっき液分析装置を提供する。【解決手段】電気めっき液分析装置10は、促進剤及び抑制剤を含む添加剤を含有する電気めっき液13の分析及び解析を行う装置であって、分析用容器12、作用電極18、参照電極19、カウンター電極21、回転駆動部23、電流発生部26、電位測定部28、及び解析部31を有し、解析部31は、経過時間における1以上の測定区間において、電位変化速度及び平均電位のうち少なくとも一方からなる判定用解析値を算出し、予め設定された判定条件に基づいて、判定用解析値を評価することによって、電気めっき液13のコンディションを判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、電気めっき液分析装置、及び電気めっき液分析方法に関する。特に、高密度実装基板、半導体基板、及び半導体パッケージ用基板に形成されたコンタクトビアやスルーホール(以下「ビア」と称する))内に、電気めっき膜を析出成長させることで、この電気めっき膜よりなるコンタクト電極やスルーホール電極を形成する際に使用する電気めっき液を分析する電気めっき液分析装置、及び電気めっき液分析方法に関する。
従来、電気銅めっき液を用いた電解めっき法により、高密度実装基板、半導体基板、及び半導体パッケージ用基板に形成されたビア内に、電気銅めっき膜を析出成長させ、この電気銅めっき膜よりなるコンタクト電極やスルーホール電極(ビア)を形成することが行われている。
めっき皮膜の物性や析出性を改善するため、上記電気銅めっき液には、促進剤、抑制剤、レベラーなどの添加剤が添加されている。
促進剤としては、例えば、SPS(bis(sodiumsulfopropyl)disulfide)などが用いられる。
抑制剤としては、例えば、PEG(poly(ethylene glycol))などが用いられる。
レベラーとしては、例えば、ポリアミンなどが用いられる。
めっき膜の品質安定化のためには、上記電気銅めっき液に含まれる添加剤の量(促進剤、抑制剤、及びレベラーの濃度)を管理、調整することが重要である。しかし、めっき反応開始時点から時間が経過するにつれて、添加剤は分解或いは変質されるため、それらも含めた管理が必要である。
添加剤の管理としては、CVS(Cyclic Voltammetry Stripping)法が一般的に用いられている。CVS法では、めっき液中で、白金回転円盤電極の電位を一定速度で繰返し変化させることにより、金属めっき膜の析出及び溶解が電極の表面で繰り返し起こるようにしている。
CVS法では、電位走査速度が一定であるため、ボルタムグラム上の溶解ピーク面積は平均析出速度に比例し、その平均析出速度はめっき液中の添加剤濃度と密接に関係している。
CVS法は、標準めっき液の検量線を作ることにより、サンプルめっき液中の添加剤の定量分析を行うことが可能である。
CVS法を用いた従来のCVS装置には技術上のいくつかの問題がある。例えば、めっき反応開始時点からの経過時間に応じて電気銅めっき液中の添加剤が分解、変質していくことにより添加剤が劣化しても、劣化した添加剤の分量も含めて添加剤濃度として分析してしまう点が挙げられる。
このような添加剤の劣化(言い換えれば、電気銅めっき液中の添加剤の分解、変質)を考慮した分析方法として、特許文献1に記載の技術が知られている。
特許文献1にはCVS法を用いて、促進剤として添加されたSPSの分解物であるMPSA(3-mercaptopropylsulfonic acid)を分析することが開示されている。
また特許文献2には、ボルタンメトリック法を用いてレベラー成分の分解物の分析を行うことが開示されている。
しかしながら、特許文献1、2に開示された分析方法は、従来のCVS装置で実施可能ではあるが、複雑な操作が必要となる問題があった。具体的には、電位走査を何度も繰返してその変化を調べたり、異なる希釈率で用意された2種のめっき液について測定したりする操作などが必要となっていた。
特許文献1、2に記載の方法に比べて、より簡便な方法で電気銅めっき液に含まれる添加剤の分解物の影響を分析する方法として、特許文献3、4に記載の技術が知られている。
特許文献3には、添加剤として光沢剤及びレベラーを含む電気銅めっき液に定電流電解を行って時間−電位曲線を得ることで、添加剤量を求める分析方法が開示されている。
特許文献4には、添加剤を含む電気銅めっき液に対して定電流電解を行い、得られた時間−電位曲線から電気銅めっき液の状態を判断する分析方法が開示されている。
特許文献3、4の分析方法を行う場合には、回転電極を使用する。
米国特許第7291253号明細書 米国特許第7879222号明細書 米国特許第5223118号明細書 米国特許第8440555号明細書
しかしながら、特許文献3で開示された分析方法では、得られた結果と銅めっき析出性との関連は不明である。
特許文献4に開示された分析方法では、定電流電解を行うことにより得られた時間−電位曲線に近似式を当てはめ、定電流電解における初期の電位変化速度、及び電位の収束点から、ビアへの電気銅めっき膜の析出性を判断している。しかし、電気銅めっき液は、添加剤の成分の種類や濃度の違いなどによって、定電流分解のおける時間−電位曲線の変化も様々であるため、初期の電位変化速度と電位の収束点との測定では、電気銅めっき膜の析出性を精度よく判定できない場合がある。
このように、特許文献3、4に開示された分析方法では、例えば、高密度実装基板、半導体基板、及び半導体パッケージ用基板などのビアに電気めっき膜を析出させるための電気めっき液のコンディションを精度よく判定することができない場合があるという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、促進剤及び抑制剤を含む添加剤を含有する電気めっき液のコンディションを、高精度に判定することができる電気めっき液分析装置及び電気めっき液分析方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の態様の電気めっき液分析装置は、促進剤及び抑制剤を含む添加剤を含有する電気めっき液のコンディションを、定電流電解法を用いて判定する電気めっき液分析装置であって、前記電気めっき液の一部を分析用サンプルとして収容する分析用容器と、該分析用容器に収容された前記電気めっき液に浸漬され、電子の授受を行う作用電極と、前記分析用容器に収容された前記電気めっき液に浸漬され、前記作用電極の電位を決定する際の基準となる参照電極と、前記分析用容器に収容された前記電気めっき液に浸漬されたカウンター電極と、前記作用電極を一定の速度で回転させる回転駆動部と、前記作用電極と前記カウンター電極との間に、電流密度が一定とされた電流を流す電流発生部と、前記作用電極と前記参照電極との間の電位を測定する電位測定部と、前記電流を流し出してからの経過時間と前記電位との関係を解析する解析部と、
を有し、前記解析部は、前記経過時間における1以上の測定区間において、電位変化速度及び平均電位のうち少なくとも一方からなる判定用解析値を算出し、予め設定された判定条件に基づいて、前記判定用解析値を評価することによって、前記電気めっき液のコンディションを判定する構成とする。
なお、本明細書において「電気めっき液のコンディション」とは、めっき対象物上における電気めっき膜の析出性能に関わる電気めっき液の状態を意味する。電気めっき液のコンディションは、電気めっき液の使用履歴に応じて電気めっき液中の添加剤の成分の種類や濃度が変化することによって変化する。
本発明の第2の態様の電気めっき液分析方法は、促進剤及び抑制剤を含む添加剤を含有する電気めっき液のコンディションを、定電流電解法を用いて判定する電気めっき液分析方法であって、前記電気めっき液に、作用電極、参照電極、及びカウンター電極を浸漬させ、前記作用電極を一定の速度で回転させる準備工程と、前記作用電極と前記カウンター電極との間に、電流密度が一定とされた電流を流して、前記作用電極と前記参照電極との間の電位を測定する電位測定工程と、前記電流を流し出してからの経過時間と前記電位との関係を解析する解析工程と、を有し、前記解析工程では、前記経過時間における1以上の測定区間において、電位変化速度及び平均電位のうち少なくとも一方からなる判定用解析値を算出し、予め設定された判定条件に基づいて、前記判定用解析値を評価することによって、前記電気めっき液のコンディションを判定する方法である。
本発明の電気めっき液分析装置及び電気めっき液分析方法によれば、経過時間と前記電位との関係を解析する際に、経過時間における1以上の測定区間において、電位変化速度及び平均電位のうち少なくとも一方からなる判定用解析値を算出し、予め設定された判定条件に基づいて、判定用解析値を評価するため、促進剤及び抑制剤を含む添加剤を含有する電気めっき液のコンディションを、高精度に判定することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態の電気めっき液分析装置の構成の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態の電気めっき液分析方法のフローを示すフローチャートである。 本発明の実施形態の電気めっき液分析装置で測定される電気めっき液における電位変化の例を示す模式的なグラフである。 本発明の実施形態の電気めっき液分析装置で測定される電気めっき液における電位変化の例を示す模式的なグラフである。 本発明の実施形態の電気めっき液分析方法における解析工程のフローを示すフローチャートである。 実施例1の電気めっき液における電位変化を示す模式的なグラフである。 実施例2の電気めっき液における電位変化を示す模式的なグラフである。 実施例3の電気めっき液における電位変化を示す模式的なグラフである。 実施例4の電気めっき液における電位変化を示す模式的なグラフである。 実施例5の電気めっき液における電位変化を示す模式的なグラフである。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
まず、本発明の実施形態の電気めっき液分析装置について説明する。
図1は、本発明の実施形態の電気めっき液分析装置の構成の一例を示す概略図である。
図1に示すように、本実施形態の電気めっき液分析装置10は、スタンド11と、分析用容器12と、温度保持部15と、電極支持部16と、作用電極18と、参照電極19と、カウンター電極21と、回転駆動部23と、電流発生部26と、電位測定部28と、コントローラ25と、解析部31と、を有する。
スタンド11は、分析用容器12及び温度保持部15が搭載されるステージ部11Aを有する。
分析用容器12は、分析対象の電気めっき液13の一部を分析用サンプルとして収容するための容器である。分析用容器12は、スタンド11のステージ部11A上に配置されている。
分析対象の電気めっき液13としては、例えば、図示しない適宜のめっき装置で使用された電気めっき液13を挙げることができる。ただし、分析対象は、使用済みの電気めっき液13には限定されず、例えば、コンディションが良好な場合の比較データを取得するなどの目的で未使用の電気めっき液13を分析することも可能である。
ここで、電気めっき液13について説明する。
電気めっき液13は、電気めっきに用いる金属のイオンと、添加剤と、を含む構成を採用することができる。
電気めっきに用いる金属の種類は、特に限定されない。電気めっきに用いる金属としては、例えば、銅、ニッケルなどの金属を挙げることができる。
以下では、特に断らない限り、電気めっき液13は、電気銅めっきに用いる場合の例で説明する。以下に説明する例では、電気めっき液13は、少なくともCu(II)イオンを含む。
電気めっき液13に含まれる添加剤は、少なくとも、電気めっき液13中の金属イオンが金属として析出することを促進する作用を有する促進剤と、同じく析出を抑制する作用を有する抑制剤と、を含む。
さらに、添加剤には、レベラーの作用を示す成分が含まれてもよい。レベラーは、金属の析出を抑制する作用を有する成分のうち、抑制作用が小さいため金属めっき膜の平滑性の向上に寄与する成分である。
促進剤、抑制剤、及びレベラーは、それぞれ別々の化合物として添加されることが多いが、複数の官能基で複数の作用を示す化合物を用いてもよい。
促進剤としては、例えば、SPS[bis(sodiumsulfopropyl)disulfide]等の含イオウ化合物を用いることができる。
抑制剤としては、例えば、ポリエチレンオキシドやポリプロピレンオキシド等の水溶性ポリマー、PEG[poly(ethylene glycol)]などを用いることができる。
レベラーとしては、例えば、ポリアミン、ポリアクリルアミン、ポリ(N−メチルジアリルアミン)、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(N−ビニル−N’−メチルイミダゾリウムクロライド)などの有機化合物を用いることができる。
電気めっき液13に含まれる上記添加剤は多くのサプライヤーから単体または種々の組合せにて供給されている。
電気めっき液13は、Cu(II)イオンの対イオンとなる陰イオン(例えば、硫酸イオン)、酸(例えば、硫酸)、及び塩素イオンを含んでもよい。
電気めっき液13に含まれるCu(II)イオンの量は、例えば、2g/L〜70g/Lの範囲で設定することができる。また硫酸の量は、例えば、10g/L〜200g/Lの範囲内で設定することができる。また塩素の量は、例えば、1g/L〜150mg/Lの範囲内が適当な範囲である。
それぞれの最適な量は電気めっき液13の性能評価を行うなどして決めればよい。また、添加剤成分の濃度も同様である。
温度保持部15は、分析用容器12の外周側面を囲むように、ステージ部11A上に載置されている。温度保持部15は、分析用容器12内に収容された電気めっき液13の温度を一定の温度に保持するためのものである。
電気めっき液13の温度として、例えば、20℃〜35℃のうちから選んでもよい。一定と見なしうる温度変動としては、±1Kである。
温度保持部15としては、例えば、恒温水槽を用いることができる。
このような、温度保持部15を有することで、分析の精度を安定させることができる。
なお、図1では、一例として、分析用容器12の外周側面を囲む温度保持部15を図示したが、温度保持部15は、分析用容器12の外周側面だけでなく、分析用容器12の底面を覆う構成も可能である。
電極支持部16は、スタンド11の上端部に固定されている。電極支持部16は、分析用容器12に収容された電気めっき液13の液面と対向するように配置されている。
電極支持部16は、後述する作用電極18、参照電極19、及びカウンター電極21の後端を支持するための部材である。
本実施形態において、作用電極18、参照電極19、及びカウンター電極21を用いて測定される電位は、作用電極18、参照電極19、及びカウンター電極21の位置関係で変化する。
このため、作用電極18、参照電極19、及びカウンター電極21の位置が、常に固定された状態で電位の測定が行われることが好ましい。例えば、電気めっき液13(分析用サンプル)を入れ替える度に、作用電極18、参照電極19、及びカウンター電極21の位置関係を調節する必要がある構成は好ましくない。
そこで、より再現性の良い電位のデータを測定するためには、電極支持部16として、作用電極18、参照電極19、及びカウンター電極21の位置関係が固定可能な構成を採用することが好ましい。
作用電極18は、その先端部が電気めっき液13に浸漬されるように、後述する回転駆動部23を介して、電極支持部16に支持されている。
作用電極18は、電気めっき液13内の化学種との電子の授受を行う電極である。
参照電極19は、その先端部が電気めっき液13に浸漬されるように、電極支持部16に支持されている。
参照電極19は、作用電極18の電位を決定する際の基準となる電極である。
参照電極19の材料としては、例えば、飽和カロメル(Hg/HgCl)や銀/塩化銀(Ag/AgCl)等を用いることができる。
カウンター電極21は、その先端部が電気めっき液13に浸漬されるように、電極支持部16に支持されている。
カウンター電極21は、作用電極18との間で、電気めっき液13に電流を流して、電極と電気めっき液13との界面で反応を生じさせるための電極である。
カウンター電極21としては、例えば、溶性電極である銅電極、または、不溶性電極である白金被覆チタン電極等を用いることができる。
カウンター電極21の表面積は、全電流がこの電極上での反応で律速されることがないように、電気めっき液13に浸漬可能な表面積が、作用電極18の電極表面積以上であることが好ましい。カウンター電極21において電気めっき液13に浸漬可能な表面積は、具体的には、例えば、作用電極18の電極表面積の1倍以上50倍以下であることが好ましい。
カウンター電極21は、対極、或いは補助電極とも呼ばれることがある。
回転駆動部23は、電極支持部16内に収容され、作用電極18の後端と接続されている。
回転駆動部23は、作用電極18を一定の速度で回転させる装置部分である。
回転駆動部23による作用電極18の回転数(回転速度)は、例えば、10rpm〜8000rpmの範囲内で、設定できるようになっている。
回転駆動部23によって作用電極18の回転数を変えると電気めっき液13における添加剤の拡散状態が変化する。このため、回転数の大きさによって、添加剤の各成分の濃度差に応じて、後述の電位の測定データの差の現れやすさも変化する。
そこで、回転数を変えた実験を行うなどして事前検討を行うことで、添加剤の各成分の構成により比較的測定データの変化が見やすい回転数を予め見つけ出しておき、この回転数を用いて後述する電位の測定を行うとよい。
回転駆動部23による作用電極18の回転数は、回転の効果が現れる10rpm以上が好ましい。一方、回転駆動部23による作用電極18の回転数が8000rpmよりも大きいと、機械的に回転数の制御が難しいので好ましくない。
電流発生部26は、作用電極18及びカウンター電極21と電気的に接続されている。
電流発生部26は、作用電極18とカウンター電極21との間に、作用電極18における電流密度が一定とされた電流を流すための装置部分である。
電流発生部26としては、例えば、10A以下かつ10V以下の直流電流を、設定電圧に対して±10mV以下の範囲内かつ設定電流に対して±10mA以下の範囲内で制御可能なものを用いることが好ましい。
電流発生部26としては、例えば、直流安定化電源を用いることができる。
作用電極18における電流密度は、0.1A/dm〜20A/dmの範囲内が好ましく、0.5A/dm〜5A/dmの範囲内がより好ましい。
電流密度が0.1A/dmよりも小さいと、電位の測定結果に違いが現れにくい。また、電流密度が5A/dmよりも大きいと、電位が安定しにくい。
電位測定部28は、作用電極18、参照電極19、及び後述する解析部31と通信可能に接続されている。
電位測定部28は、作用電極18とカウンター電極21での間に電流密度が一定とされた電流を流した状態で、作用電極18と参照電極19との間の電位を測定する装置部分である。電位測定部28によって測定された電位に関するデータは、解析部31に送信される。
電位測定部28としては、例えば、電位測定時における電位の精度が±10mV程度で計測可能な電位差計、電圧計、マルチメータ等を用いることができる。
なお、電位の測定を開始する前には、一定の回転速度で作用電極18を回転させた状態にする。
電位を測定する時間(以下「測定時間t」と称する)は、電位の値が安定する範囲内で、できるだけ短時間であることが好ましい。
測定時間tは、例えば、1分〜40分の範囲内で設定してもよい。
コントローラ25は、回転駆動部23、電流発生部26、及び電位測定部28と通信可能に接続されている。
コントローラ25は、回転駆動部23、電流発生部26、及び電位測定部28を制御するためのものである。
なお、コントローラ25、電流発生部26、及び電位測定部28は、図1に示すように、別体とされていてもよいし、複数のユニットを一体として構成してもよい。
また、コントローラ25は、後述する解析部31と一体に構成してもよい。
解析部31は、解析部本体42と、解析結果を表示するディスプレイ43と、キーボード44と、マウス(図示せず)と、を有する。解析部31の装置構成としては、CPU、メモリ、入出力インターフェース、外部記憶装置などを備えるコンピュータ、例えば、パーソナルコンピュータなどを用いることができる。
解析部本体42は、コントローラ25、電流発生部26、電位測定部28、ディスプレイ43、キーボード44、及びマウス(図示せず)と通信可能に接続されている。
解析部本体42は、作用電極18の回転速度を制御することができるように、回転駆動部23と通信可能に接続されていてもよい。
解析部本体42には、コントローラ25、電流発生部26、電位測定部28、及びディスプレイ43を制御するためのプログラム、後述する本実施形態の電気めっき液分析方法を実施するためのプログラム等が格納されている。
解析部本体42は、これらのプログラムを実行することによって、各種の制御やデータ解析を行うことができる。
解析部本体42は、電位の測定及び解析に関わる各機能を統括して、一連の測定及び解析をコントロールする機能を有することが好ましい。
解析部本体42が回転駆動部23と通信可能に接続されている場合には、解析部本体42に回転駆動部23を制御するプログラムが格納されていてもよい。
例えば、解析部本体42によって行われるデータ解析の例としては、電位測定部28によって測定された電位のデータに基づいて、電気めっき液13のコンディションを判定するための判定用解析値を算出することを挙げることができる。
判定用解析値は、測定時間tの範囲のうち、1以上の測定区間における電位変化速度及び平均電位のうち少なくとも一方からなる。
さらに、解析部本体42によって行われるデータ解析の例としては、予め設定された判定条件に基づいて、判定用解析値を評価することによって、電気めっき液13のコンディションを判定する解析を挙げることができる。
電気めっき液13のコンディションの判定に用いる判定用解析値の種類と、判定用解析値を算出する測定区間と、判定用解析値に関する判定条件とは、後述するように、少なくとも判定を実行するまでに解析部31に記憶される。
解析部31が行う制御やデータ解析の詳細は、電気めっき液分析装置10の動作説明とともに説明する。
次に、本実施形態の電気めっき液分析装置10の動作について、本実施形態の電気めっき液分析方法を中心に説明する。
図2は、本発明の実施形態の電気めっき液分析方法のフローを示すフローチャートである。図3、図4は、本発明の実施形態の電気めっき液分析装置で測定される電気めっき液における電位変化の例を示す模式的なグラフである。図5は、本発明の実施形態の電気めっき液分析方法における解析工程のフローを示すフローチャートである。
電気めっき液分析装置10によって、適宜のめっき装置(図示せず)で使用された電気めっき液13のコンディションを判定するには、図2に示すステップS1〜S3をこの順に行う。ステップS1〜S3は、それぞれ、本実施形態の電気めっき液分析方法における準備工程、電位測定工程、及び解析工程を構成する。
ステップS1では、準備工程を行う。本工程は、電気めっき液13に、作用電極18、参照電極19、及びカウンター電極21を浸漬させ、作用電極18を一定の速度で回転させる工程である。
まず、後述するステップS3で必要となる判定用解析値の算出条件(判定用解析値の種類、測定区間)を解析部31に入力する。ただし、この入力動作は、後述するステップS3が開始するまでに行われれば、いつ行われてもよい。この入力動作は、適宜に入力インターフェースを介して行うことができる。
例えば、分析対象の電気めっき液13の種類に応じた判定用解析値の算出条件が予め解析部31に記憶されている場合には、解析部31がディスプレイ43に選択メニューを表示し、電気めっき液分析装置10の操作者が選択入力を行うようにしてもよい。
例えば、分析対象の電気めっき液13の搬送容器やデータシートに、分析対象の電気めっき液13の種類に紐づけられた情報を文字やバーコードなどによって記載してもよい。この場合、搬送容器やデータシートに記載された情報を解析部31に読み取らせることで、解析部31が判定用解析値の算出条件を自動選択できるようにしてもよい。
さらに、電気めっき液13の種類に応じて新規の判定用解析値の算出条件を要する場合には、電気めっき液分析装置10の操作者が新規の算出条件を直接的に入力したり、対話的に入力したりできるようにしてもよい。
次に、電気めっき液13を分析用容器12に収容して、温度保持部15に保持させる。そして、電気めっき液13に、作用電極18、参照電極19、及びカウンター電極21を浸漬させる。
電気めっき液13の温度がほぼ一定の温度になったら、コントローラ25を操作して、回転駆動部23を、分析用に予め決められた一定の回転速度で回転させる。これにより、回転駆動部23に支持された作用電極18が一定の回転速度で回転し始める。作用電極18が回転することで、電気めっき液13の温度は上昇するが、この温度は、温度保持部15の作用によって、時間の経過とともに一定になる。
なお、解析部31の解析部本体42が回転駆動部23を制御できるようになっている場合には、この操作は解析部本体42を通して行うこともできる。
電気めっき液13の温度が一定になったら、ステップS1が終了する。
次に、ステップS2では、電位測定工程を行う。本工程は、作用電極18とカウンター電極21との間に、電流密度が一定とされた電流を流して、作用電極18と参照電極19との間の電位を測定する工程である。
本工程は、キーボード44あるいはマウスなどを操作することにより、解析部本体42によって、データ解析プログラムを起動し、電位測定を開始させる。
これにより、解析部本体42から電流発生部26、電位測定部28に制御信号が送出され、電流発生部26、電位測定部28が動作し、電位測定が開始される。或いは解析部本体42からコントローラ25を経由して、電流発生部26、電位測定部28に制御信号が送出され、電流発生部26、電位測定部28が動作し、電位測定が開始されてもよい。
すなわち、電流発生部26によって、作用電極18とカウンター電極21との間に電流密度が一定の電流が流されるとともに、電位測定部28によって電位が測定される。
電位は、予め決められた測定時間tの間、適宜の測定間隔をあけて測定され、電流を流し始めてからの経過時間tにおける電位V(t)の測定データが取得される。
測定データの測定間隔は、等間隔でも不等間隔でもよい。以下では、一例として、測定間隔が一定値Pであるとして説明する。
電位測定部28によって測定された電位V(t)の測定データは、解析部31に送出される。
解析部31は、電位V(t)の測定データを受信すると、ディスプレイ43に測定データのグラフを表示する。
以上で、ステップS2が終了する。
ここで、電位V(t)の時間変化と電気めっき液13のコンディションとの関係について説明する。
図3に、未使用状態で同一の成分を有する電気めっき液13の使用後における電位V(t)の測定データの例を、曲線101、102、103、104として模式的に示す。
電位V(t)の時間変化が異なるのは、それぞれの電気めっき液13の使用履歴に応じて、金属の析出性に関する電気めっき液13のコンディションが異なるためである。
図3に示す例では、いずれの電位V(t)も、経過時間tが0からtまでの間では、不安定な変化を示し、tの後、経過時間tが増大するとともに略直線的に増大して、次第に飽和電位に向かう傾向がある。
経過時間tが0からtまでの測定データは、各電気めっき液13のコンディションを把握することが困難であるため、コンディションの判定には使用しない。そこで、以下では特に断らない限り、電位V(t)の測定データには、0からtまでの測定データを含めないことにする。
電位V(t)が略直線的に増大する測定の初期の時間帯(以下、単に、初期という場合がある)では、作用電極18の電極表面に吸着した抑制剤を促進剤が置換することによって、金属の析出が促進されていると考えられる。
しかし、測定の中盤の時間帯(以下、単に、中盤という場合がある)以降では、作用電極18の電極表面に吸着した抑制剤を促進剤が置換する速度が小さくなり、電極表面に吸着した抑制剤と促進剤が平衡に向かう。この時、電気めっき液13中に含まれる促進剤が過剰になると、ビアの埋め込み性が悪くなると考えられる。
ビアの埋め込み性を良好にするには、ビアの内部での促進剤濃度が上昇する必要がある。しかし、促進剤が過剰の場合、ビアの内外の促進剤濃度の差が少なくなるため、ビアの埋め込み性が悪くなる。
実使用時に促進剤濃度が過剰になる電気めっき液13は、良好な電気めっき液13に比べて、測定データの電位V(t)が、正方向にシフトする。
測定の終盤の時間帯(以下、単に、終盤という場合がある)では、作用電極18の近くにおける促進剤の量及び電極表面の被覆量が平衡するため、定電流電解を行うために必要な電位差が略一定になり、電位V(t)の値も略飽和する。
例えば、曲線101で示される電位の時間変化は、初期における電位変化速度が大きく、電位V(t)が比較的早く飽和している。
この場合、電気めっき開始時の初期に、金属の析出が急速に進行する。しかし、短時間で電位V(t)が飽和するため、その後、経過時間tが増大しても金属の析出量があまり増えない。このため、曲線101で示される電位の時間変化では、金属めっき膜の析出量の制御が難しい。
電位V(t)が曲線101のような時間変化を示す電気めっき液13は、例えば、ビアのボトムアップ析出を行う場合、ビアの埋め込み性が悪くなる。すなわち、ビア内の金属の析出量が過小になる。このため、電位V(t)が曲線101のような時間変化を示す電気めっき液13のコンディションは良好とは言えない。
例えば、曲線102で示される電位の時間変化は、初期における電位変化速度は、曲線101と同様であるが、終盤における電位V(t)の飽和値は、曲線101に比べて低い。
この場合、終盤における金属の析出性は、曲線101の場合に比べて良好になるため、電位V(t)が曲線102のような時間変化を示す電気めっき液13のコンディションは、曲線101のような時間変化を示す電気めっき液13のコンディションに比べると、良好であると考えられる。
例えば、曲線103で示される電位の時間変化は、初期における電位変化速度が曲線101よりも小さいが、終盤における電位V(t)の飽和値は、曲線101の飽和値と等しい。
このような電気めっき液13の場合、作用電極18の電極表面に吸着した抑制剤と促進剤が平衡になるまでの時間が、曲線101の場合よりも長いため、電位V(t)が曲線103のような時間変化を示す電気めっき液13のコンディションは、曲線101のような電位変化を示す電気めっき液13に比べると、良好であると考えられる。
例えば、曲線104で示される電位の時間変化は、初期における電位変化速度が曲線101よりも小さく、かつ、終盤における電位V(t)の飽和値も、曲線101の飽和値より小さい。
このため、V(t)が曲線104のような時間変化を示す電気めっき液13のコンディションは、曲線101のような時間変化を示す電気めっき液13に比べると、良好であると考えられる。
しかし、初期における電位変化速度が小さすぎる場合、作用電極18の電極表面に吸着した抑制剤が促進剤に置換される速度が小さいことを意味する。この場合、電気めっき液13中に抑制剤が過剰であることによって、金属の析出は抑制される効果が過剰になる。このため、初期における電位変化速度が小さすぎる場合には、電気めっき液13のコンディションは良好ではない。
以上説明したように、電位V(t)が、初期において略直線的に増大し、漸次増加率が減少して、終盤において飽和するような時間変化を示す場合には、初期における電位変化速度及び終盤における平均電位のうち少なくとも一方を判定用解析値として用いれば、電気めっき液13のコンディションを判定することができる。
ここで、判定用解析値として、電位の飽和値の代わりに、終盤における平均電位を用いるのは、測定値の変動による誤差の影響を除去するためである。
電気めっき液13のコンディションが、初期の電位変化速度のみで判定できるか、終盤の平均電位のみで判定できるか、あるいは、初期の電位変化速度と終盤の平均電位との組み合わせによって判定できるか、は、電気めっき液13及び添加剤の組成に依存する。
具体的な判定条件は、種々の使用状態の電気めっき液13のサンプルを用いて、電気めっきを行って金属の析出性に関するそれぞれのコンディションの評価と、各サンプルの電位V(t)の測定とを行って、実験的に定めればよい。
電位変化速度を求める初期の時間帯は、分析対象の電気めっき液13の種々のコンディションにおいて、電位V(t)が略直線的に変化するような時間帯を選択する。例えば、コンディションが異なる分析対象の電気めっき液13における電位V(t)の時間変化がtからtまでの間で略直線的に変化する場合には、電位変化速度をtからtまでの測定区間で求めればよい。
平均電位を求める終盤の時間帯は、分析対象の電気めっき液13の種々のコンディションにおいて、電位V(t)が略一定となる時間帯を選択する。例えば、コンディションが異なる分析対象の電気めっき液13における電位V(t)の時間変化がtからtまでの間で略一定である場合には、平均電圧をtからtまでの測定区間で求めればよい。
一方、電気めっき液13は、添加剤の種類や配合などが異なると、ステップS2で測定される電位V(t)の時間変化の傾向が異なる可能性がある。
図4には、このような他の電気めっき液13の場合の電位V(t)の測定データの例を曲線111、112として模式的に示す。曲線111、112は、未使用時には同一の成分を有する電気めっき液13の使用後における電位V(t)の測定データの例である。
曲線111、112で示す時間変化が異なるのは、それぞれの電気めっき液13の使用履歴に応じて、金属の析出性に関するコンディションが異なるためである。
図4に示す例では、曲線111、112に示すいずれの電位V(t)も、経過時間tが0からt10までの間では、不安定な変化を示し、t10の後、経過時間tが増大するとともに略直線的に増大して、次第に増加率が変化して、飽和電位に向かう傾向がある。
しかし、測定時間tの範囲では、飽和電位に向かって緩やかに変化し、明確な飽和電位は現れていない。また、測定の中盤における時間変化は、曲線112が単調増加であるのに対して、曲線111は増加から減少に転じる変化を示す。
このような時間変化は、例えば、電気めっき液13の添加剤において、抑制剤及び促進剤のうち少なくとも一方が、反応速度が異なる複数の成分を有し、使用履歴によって、それぞれの成分の濃度比が変化している場合などに起こる可能性がある。
このように、電位V(t)の時間変化のパターンが特定しにくい場合、経過時間tにおける複数の測定区間で、電位変化速度及び平均電位のうち少なくとも一方を求めることによって、電気めっき液13のコンディションをより正確に判定することができる。
測定の初期である経過時間tがt10からt11までの測定区間では、曲線111、112に示す各電位V(t)は、経過時間tとともに略直線的に増大する。電位変化速度は、曲線111の場合の電位変化速度の方が曲線112の場合の電位変化速度よりも大きい。
測定の中盤である経過時間tがt11からt12までの測定区間では、曲線111に示す電位V(t)は、経過時間tともに緩やかに増大してから緩やか減少するのに対して、曲線112に示す電位V(t)は、経過時間tとともに緩やかに単調増加する。このため、電位変化速度は、曲線111の方が曲線112よりも小さくなる。
この測定区間では、曲線112に示す電位V(t)の方が曲線111に示す電位V(t)よりも低いという特徴がある。このため、平均電位は、曲線111の方が曲線112よりも高くなる。
測定の終盤である経過時間tがt12からtまでの測定区間では、曲線111に示す電位V(t)は、経過時間tともに緩やかに減少して、飽和に向かうのに対して、曲線112に示す電位V(t)は、経過時間tとともに緩やかに増加して飽和に向かう。
この測定区間では、曲線111、112に示す各電位V(t)の電位変化速度及び平均電圧の大小関係は、t11からt12までの測定区間と反対である。
曲線111、112に示す測定データが得られた電気めっき液13のうち、どちらが良好なコンディションであるかは実験的に決められる。
しかし、上述した図3の変化に関する考察によれば、定性的には、測定の中盤における電位変化は曲線112の方が良好なコンディションである可能性がある。一方、測定の終盤における電位変化は曲線111の方が良好なコンディションである可能性がある。
したがって、この場合には、測定の初期及び終盤の電位変化に加えて、測定の中盤における電位変化をも考慮することによって、コンディションの判定精度を向上することができる。
以上、複数の測定区間において、判定用解析値を求める場合の例として、測定区間が初期、中盤、終盤の3種類の区間の場合の例で説明したが、測定区間は、4以上設けてもよい。さらに、複数の測定区間は、互いにオーバーラップしてもよい。
ここで、電気めっき液分析装置10の動作説明に戻る。
図2に示すように、ステップS3では、解析工程を行う。本工程は、作用電極18とカウンター電極21との間に電流を流し出してからの経過時間tと電位V(t)との関係を解析する工程である。
本工程は、測定時間tが経過して、測定時間t間に電位測定部28によって測定されたすべての測定データが解析部31に送出されると、解析部31によって自動的に開始される。
上述したように電位V(t)の時間変化は、電気めっき液13における金属の析出反応の進行状況を表しており、電気めっき液13中の添加剤等による析出反応の促進効果及び抑制効果の経時変化が反映されている。
したがって、電位V(t)の時間変化の特徴から電気めっき液13のコンディションを判定することが可能になる。
本ステップは、図5に示すステップS11〜S13をこの順に実行することによって行われる。
ステップS11は、解析部31が判定用解析値を算出するステップである。
解析部31は、電位測定部28から送出された電位V(t)の測定データを用い、予め入力された判定用解析値の算出条件に基づいて、判定用解析値を算出する。
解析部31の解析部本体42には、判定用解析値の算出条件に基づいて、判定用解析値を算出する解析プログラムが記憶されている。
解析プログラムに用いる解析方法は、特に限定されない。
例えば、判定用解析値として、J個(Jは1以上の整数)の測定区間[tSj、tEj](ただし、j=1,…,J)に含まれるn個(ただし、nは2以上の整数)の電位V(t)の測定データから、それぞれ電位変化速度Δを算出する場合、下記式(1)、(2)によって算出してもよい。
Figure 2017015439
例えば、電位変化速度Δは、測定区間[tSj、tEj]における電位V(t)の測定データに対して、最小二乗法を用いた一次回帰分析を行い算出された回帰直線の傾きを採用してもよい。
例えば、判定用解析値として、K個(Kは1以上の整数)の測定区間[tSk、tEk](ただし、k=1,…,K)に含まれるn個(ただし、nは2以上の整数)の電位の測定データV(t)から、それぞれ平均電位μを算出する場合、下記式(3)、(4)、(5)によって算出してもよい。
Figure 2017015439
解析部本体42によって、すべての判定用解析値が算出されるとステップS11が終了する。
以下では、S個(ただし、S=J+K)の判定用解析値をそれぞれE(ただし、s=1,…,S)と表す。
次に、ステップS12を行う。本ステップは、解析部31が判定条件に基づいて、電気めっき液13のコンディションを判定するステップである。
解析部本体42は、判定用解析値Eの算出を終了すると、判定用解析値Eを解析部31に記憶された判定条件に基づいて評価する。
判定条件においては、判定用解析値Eごとに満足すべき個別の数値範囲R[Rsmin,Rsmax](ただし、Rsmin<Rsmax)が規定されている。
解析部本体42は、まず、算出された判定用解析値Eのすべてについて、数値範囲R[Rsmin,Rsmax]内かどうかを評価し、判定用解析値Eごとの個別評価値EVを求める。個別評価値EVは論理値T(真)またはF(偽)を取る。判定用解析値Eが数値範囲R[Rsmin,Rsmax]内の場合にはEV=T、数値範囲R[Rsmin,Rsmax]外の場合にはEV=Fである。
さらに、判定条件においては、個別評価値EVの組み合わせによる総合判定値EVの評価条件が規定されている。
評価条件としては、Tとなる個別評価値EVの個数が閾値以上になる場合に、電気めっき液13のコンディションを良好と判定してもよい。
あるいは、個別評価値EVの論理値の組み合わせパターンが1以上の特定のパターンに合致する場合に、電気めっき液13のコンディションを良好と判定してもよい。例えば、S=3の場合、組み合わせパターンを(EV,EV,EV)と表記すると、(T,T,T)、(T,T,F)は、良好と判定し、他の組み合わせパターンは良好でないと判定してもよい。
解析部本体42が算出した判定用解析値Eを判定条件に基づいて判定すると、ステップS12が終了する。
次に、ステップS13を行う。本ステップは、電気めっき液分析装置10が判定結果を表示するステップである。
解析部本体42は、判定結果をディスプレイ43に表示させる。
表示形式は特に限定されない。例えば、判定用解析値E、個別評価値EV、及び判定条件をそれぞれ表示した上で、コンディションの良否を表示してもよいし、単に、コンディションの良否のみを表示してもよい。
以上で、ステップS13が終了し、図2に示すステップS3が終了する。
本実施形態の電気めっき液分析装置10、及び電気めっき液分析装置10を用いた電気めっき液分析方法によれば、定電流電解法によって測定された電位V(t)の測定データに基づいて、電気めっき液13のコンディションを判定することができる。
本実施形態では、経過時間tと電位V(t)との関係を解析する際に、経過時間tにおける1以上の測定区間において、電位変化速度Δ及び平均電位μのうち少なくとも一方からなる判定用解析値Eを算出し、予め設定された判定条件に基づいて、判定用解析値Eを評価する。
このため、電気めっき液13のコンディションによって電位V(t)が複雑に変化する場合でも、電位V(t)の変化を特定の変化曲線を仮定して解析する場合に比べて、金属の析出性に関わる変化の特徴をより正確に判定することができる。
例えば、上記特許文献4では、定電流電解法によって測定した電位変化に近似式の当て嵌めを行って、判定用の解析値として初期の電位変化速度と終盤における電位の収束点とを求める。このような方法では、電位の時間変化が近似式で良好に近似できないような測定データでも近似式に当て嵌めるため、解析値自体の誤差が大きくなる可能性がある。
促進剤及び抑制剤を含む添加剤を含有する電気めっき液では、促進剤及び抑制剤に固有の反応機構によって金属の析出速度が変化し、さらに、反応過程における促進剤及び抑制剤の濃度変化によっても金属の析出速度が変化する。したがって、種々の促進剤及び抑制剤の種類及び濃度において、電位の時間変化を良好に近似できる近似式を求めることは困難である。
さらに、特定の近似式を用いる場合、解析値の取得個数が限定される。例えば、上記特許文献4の場合、初期の電位変化速度と終盤における電位の収束点との2つの解析値に限定している。
しかし、上述したように、電気めっき液13のコンディションは、測定の中盤の変化の相違によっても、金属の析出性が異なる場合がある。
本実施形態では、単一の近似式を仮定することなく、1以上の測定区間で、複数の判定用解析値を求めることできる。このため、促進剤及び抑制剤を含む添加剤を含有する電気めっき液13のように、電位V(t)が電気めっき液13のコンディションによって複雑な時間変化を示す場合にも、電気めっき液13のコンディションを、高精度に判定することができる。
なお、上記実施形態の説明では、めっき装置(図示せず)とは別体とされた電気めっき液分析装置10を用いる場合を例に挙げて説明した。しかし、例えば、めっき装置のめっき槽(図示せず)と図1に示す分析用容器12とをライン(図示せず)で接続し、このラインを介して、めっき槽内の電気めっき液13を分析用容器12内に導くような構成としてもよい。
上記実施形態の説明では、電気めっき液のコンディションを、良好であるか、良好でないかの二段階の判定を行う例で説明した。しかし、電気めっき液のコンディションの判定は、例えば、非常に良好、良好、使用可、使用不可のように、多段階の判定を行ってもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態及びその変形例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
また、本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
以下、上記実施形態の実施例1〜5について説明するが、本発明は、下記実施例により何ら限定されるものではない。
図6は、実施例1の電気めっき液における電位変化を示す模式的なグラフである。図7は、実施例2の電気めっき液における電位変化を示す模式的なグラフである。図8は、実施例3の電気めっき液における電位変化を示す模式的なグラフである。図9は、実施例4の電気めっき液における電位変化を示す模式的なグラフである。図10は、実施例5の電気めっき液における電位変化を示す模式的なグラフである。
各グラフにおいて、横軸は経過時間t(sec)、縦軸は電位V(t)(V)を示す。なお、電位V(t)は、銅の酸化還元電位基準に換算した値を示す。
実施例1〜5では、互いに異なる5台のめっき装置(図示せず)で使用された電気めっき液13の測定用サンプルを分析対象とし、電気めっき液分析装置10によって測定用サンプルのコンディションを判定した。
<測定用サンプル>
測定用サンプルP1、P2は、同一種類、同一濃度の添加剤を含む電気めっき液13を第1のめっき装置で使用したサンプルである。測定用サンプルP1、P2に含まれる金属イオンは銅イオンである。
測定用サンプルP1、P2は、第1のめっき装置で電気銅めっきを行う過程で、異なるタイミングで採取された。測定用サンプルP1、P2の使用時間は互いに異なる。このため、測定用サンプルP1、P2に含まれる添加剤の促進剤成分及び抑制剤成分の濃度は、互いに異なる。
測定用サンプルP1、P2のコンディションは、使用時間が異なるため、互いに異なると考えられる。
測定用サンプルP3、P4は、第2のめっき装置で使用された電気めっき液13から互いに異なるタイミングで採取された。ただし、第2のめっき装置で使用された電気めっき液13は、第1のめっき装置で使用された電気めっき液13とは添加剤の種類及び濃度が異なる。このため、第2のめっき装置で使用された電気めっき液13の未使用時の添加剤に含まれる促進剤成分及び抑制剤成分種類及び濃度は、第1のめっき装置で使用された電気めっき液13の未使用時の添加剤に含まれる促進剤成分及び抑制剤成分の種類及び濃度とは異なる。
測定用サンプルP3、P4のコンディションは、使用時間が異なるため、互いに異なると考えられる。
以下では、電気めっき液13の未使用時の成分の種類または濃度が異なることを、単に未使用時の成分が異なるという。
測定用サンプルP5、P6、P7は、第3のめっき装置で使用された電気めっき液13から互いに異なるタイミングで採取された。ただし、第3のめっき装置で使用された電気めっき液13は、第1及び第2のめっき装置で使用された電気めっき液13とは、未使用時の成分が異なる。
測定用サンプルP5、P6、P7のコンディションは、使用時間が異なるため、互いに異なると考えられる。
測定用サンプルP8、P9、P10、P11、P12、P13、P14、P15は、第4のめっき装置で使用された電気めっき液13から互いに異なるタイミングで採取された。ただし、第4のめっき装置で使用された電気めっき液13は、第1〜第3のめっき装置で使用された電気めっき液13とは、未使用時の成分が異なる。
測定用サンプルP8、P9、P10、P11、P12、P13、P14、P15のコンディションは、使用時間が異なるため、互いに異なると考えられる。
測定用サンプルP16、P17、P18、P19、P20、P21、P22、P23は、第5のめっき装置で使用された電気めっき液13から互いに異なるタイミングで採取された。ただし、第5のめっき装置で使用された電気めっき液13は、第1〜第4のめっき装置で使用された電気めっき液13とは、未使用時の成分が異なる。
測定用サンプルP16、P17、P18、P19、P20、P21、P22、P23のコンディションは、使用時間が異なるため、互いに異なると考えられる。
[実施例1]
実施例1では、電気めっき液分析装置10を用いて、測定用サンプルP1、P2のコンディションの判定を行った。
電気めっき液分析装置10の具体的な構成及び測定条件は以下の通りである。
作用電極18としては、白金円盤電極を用いた。白金円盤電極の面積は、4πmmとした。
参照電極19としては、銀/塩化銀(Ag/AgCl)よりなる電極を用いた。カウンター電極21としては、直径8mmの円柱形状の銅よりなる電極を用いた。
電位測定部28における電位V(t)の測定条件は、作用電極18おける電流密度が1A/dm、作用電極18の回転数が2500rpm、電位V(t)の測定時における測定用サンプルP1、P2の温度は30℃(303.15K)とした。
実施例1における電位V(t)の測定データは、図6に曲線201(□印、測定用サンプルP1)、曲線202(△印、測定用サンプルP2)で示す。測定時間tは、1200secとした。
なお、図6では、見易さのため測定データを間引いて表示しているが、実際の測定は、1秒間隔で測定している。経過時間tが50sec未満の測定データは、変動が大きいため図示していない。後述する図7〜図10におけるグラフの表示も同様である。
実施例1の電気めっき液13の判定に用いる判定用解析値は、測定区間[100sec,300sec]における電位変化速度Δとした。電位変化速度Δの算出には、上記式(1)、(2)を用いた。
実施例1は、判定用解析値が電位変化速度Δのみの場合の例になっている。
実施例1の電気めっき液13の判定に用いる判定条件においては、電位変化速度Δが満足すべき数値範囲を、R[0.07mV/sec,0.10mV/sec]とした。
実施例1では、Δに関する個別評価値EVが総合判定値EVでもある。
ここで、実施例1における判定用解析値及び判定条件を決めた実験について説明する。
まず実施例1の電気めっき液13の種々の使用履歴のサンプルを多数用いて、上記と同様の条件で電位V(t)の測定データを取得した。さらに、それぞれのサンプルを用いて実際にビアの電気めっきを行った。
判定条件を決定するために行ったビアの電気めっきは、直径100μm、深さ70μmのビアを用いて行った。そして、ビアのボトムアップ析出によるビアの埋め込み性を、めっき後のビアの凹み深さによって評価した。この評価では、めっき後のビアの凹み深さがめっき前のビアの深さの50%以下の場合にビアの埋め込み性が良好とし、めっき後のビアの凹み深さがめっき前のビアの深さの50%以下でない場合にビアの埋め込み性が良好でないと判定した。
そして、ビアの埋め込み性が良好なサンプルの電位V(t)の時間変化と、ビアの埋め込み性が良好でないサンプルの電位V(t)の時間変化とを比較して、その特徴から、判定用解析値の種類、測定区間、及び判定条件を決定した。
実施例1の場合、測定データを比較すると、使用履歴が異なっていても、電位測定の終盤における電位は差が少なく、ビアの埋め込み性は、電位測定の初期における電位変化速度と相関すると判断された。
そこで、電位測定の初期に対応する測定区間において、電位変化速度を算出し、ビアの埋め込み性の評価との相関が最も高くなる測定区間及び電位変化速度の範囲を求めることで、上述の判定用解析値及び判定条件を得た。
下記[表1]に、曲線201、202に示す測定データから算出した電位変化速度Δと、個別評価値EV(総合判定値EV)と、ビアの埋め込み性の評価結果とを示す。ビアの埋め込み性の評価結果欄において、「OK」はビアの埋め込み性が良好であったことを示し、「NG」はビアの埋め込み性が良好でなかったことを示す(表2〜表5も同様)。
Figure 2017015439
上記[表1]に示すように、実施例1において、総合判定値EVに基づく判定では、測定用サンプルP1のコンディションは良好ではないと判定された。測定用サンプルP2のコンディションは良好と判定された。この判定結果は、ビアの埋め込み性の評価と一致した。
このように、実施例1においては、電気めっき液分析装置10によって、電気めっき液13のコンディションを正しく判定することができた。
[実施例2]
実施例2では、電気めっき液分析装置10を用いて、測定用サンプルP3、P4のコンディションの判定を行った。
電気めっき液分析装置10の具体的な構成及び測定条件は上記実施例1と同様である。
実施例2における電位V(t)の測定データは、図7に曲線203(□印、測定用サンプルP3)、曲線204(△印、測定用サンプルP4)で示す。測定時間tは、1200secとした。
実施例2の電気めっき液13の判定に用いる判定用解析値は、測定区間[600sec,1200sec]における平均電位μとした。平均電位μの算出には、上記式(3)〜(5)を用いた。
実施例2は、判定用解析値が平均電位μのみの場合の例になっている。
実施例2の電気めっき液13の判定に用いる判定条件においては、平均電位μが満足すべき数値範囲を、R[−0.280V,−0.260V]とした。
実施例2では、μに関する個別評価値EVが総合判定値EVでもある。
ここで、実施例2における判定用解析値及び判定条件は、実施例2の電気めっき液13の種々の使用履歴のサンプルを多数用いて、上記実施例1と同様の実験を行って決めた。
実施例2の場合、測定データを比較すると、使用履歴が異なっていても、電位測定の初期における電位速度変化の差が少なく、ビアの埋め込み性は、電位測定の終盤における電位と相関すると判断された。
そこで、電位測定の終盤に対応する測定区間において、平均電位を算出し、ビアの埋め込み性の評価との相関が最も高くなる測定区間及び平均電位の範囲を求めることで、上述の判定用解析値及び判定条件を得た。
下記[表2]に、曲線203、204に示す測定データから算出した平均電位μと、個別評価値EV(総合判定値EV)と、ビアの埋め込み性の評価結果とを示す。
Figure 2017015439
上記[表2]に示すように、実施例2において、総合判定値EVに基づく判定では、測定用サンプルP3のコンディションは良好ではないと判定された。測定用サンプルP4のコンディションは良好と判定された。この判定結果は、ビアの埋め込み性の評価と一致した。
このように、実施例2においては、電気めっき液分析装置10によって、電気めっき液13のコンディションを正しく判定することができた。
[実施例3]
実施例3では、電気めっき液分析装置10を用いて、測定用サンプルP5、P6、P7のコンディションの判定を行った。
電気めっき液分析装置10の具体的な構成及び測定条件は上記実施例1と同様である。
実施例3における電位V(t)の測定データは、図8に曲線205(□印、測定用サンプルP5)、曲線206(△印、測定用サンプルP6)、曲線207(○印、測定用サンプルP7)で示す。測定時間tは、1200secとした。
実施例3の電気めっき液13の判定に用いる判定用解析値は、測定区間[100sec,300sec]における電位変化速度Δと、測定区間[700sec,1200sec]における平均電位μとした。
電位変化速度Δの算出には、上記式(1)、(2)を用いた。平均電位μの算出には、上記式(3)〜(5)を用いた。
実施例3は、判定用解析値が、電位変化速度Δ及び平均電位μの場合の例になっている。
実施例3の電気めっき液13の判定に用いる判定条件においては、電位変化速度Δが満足すべき数値範囲をR[0.050mV/sec,0.100mV/sec]、平均電位μが満足すべき数値範囲を、R[−0.150V,−0.140V]とした。
実施例3における総合判定値EVは、Δに関する個別評価値EV及びμに関する個別評価値EVの少なくとも一方がTのときTとした。すなわち、総合判定値EVがTと判定されるのは、(EV,EV)が、(T,T)、(T,F)、(F,T)のいずれかの場合とした。
ここで、実施例3における判定用解析値及び判定条件は、実施例3の電気めっき液13の種々の使用履歴のサンプルを多数用いて、上記実施例1と同様の実験を行って決めた。
実施例3の場合、測定データを比較すると、使用履歴によって、電位測定の初期における電位速度変化と、電位測定の終盤における電位との組み合わせが、ビアの埋め込み性と相関すると判断された。
そこで、電位測定の初期及び終盤に対応する測定区間において、それぞれ電位速度変化と平均電位とを算出し、ビアの埋め込み性の評価との相関が最も高くなる測定区間、電位速度変化、及び平均電位の範囲を求めることで、上述の判定用解析値及び判定条件を得た。
下記[表3]に、曲線205、206、207に示す測定データから算出した電位変化速度Δと、平均電位μと、それぞれの個別評価値EV、EVと、総合判定値EVと、ビアの埋め込み性の評価結果とを示す。
Figure 2017015439
上記[表3]に示すように、実施例3において、総合判定値EVに基づく判定では、測定用サンプルP5のコンディションは良好ではないと判定された。測定用サンプルP6、7のコンディションは良好と判定された。この判定結果は、ビアの埋め込み性の評価と一致した。
このように、実施例3においては、電気めっき液分析装置10によって、電気めっき液13のコンディションを正しく判定することができた。
[実施例4]
実施例4では、電気めっき液分析装置10を用いて、測定用サンプルP8、P9、P10、P11、P12、P13、P14、P15のコンディションの判定を行った。
電気めっき液分析装置10の具体的な構成及び測定条件は上記実施例1と同様である。
実施例4における電位V(t)の測定データは、図9に曲線208(黒四角印、測定用サンプルP8)、曲線209(黒三角印、測定用サンプルP9)、曲線210(●印、測定用サンプルP10)、曲線211(◆印、測定用サンプルP11)、曲線212(□印、測定用サンプルP12)、曲線213(△印、測定用サンプルP13)、曲線214(○印、測定用サンプルP14)、曲線215(◇印、測定用サンプルP15)で示す。測定時間tは、1200secとした。
実施例4の電気めっき液13の判定に用いる判定用解析値は、測定区間[100sec,300sec]における電位変化速度Δと、測定区間[400sec,800sec]における平均電位μと、測定区間[800sec,1200sec]における平均電位μとした。
電位変化速度Δの算出には、上記式(1)、(2)を用いた。平均電位μ、μの算出には、上記式(3)〜(5)を用いた。
実施例4は、判定用解析値が、電位変化速度Δ及び平均電位μ、μの場合の例になっている。
実施例4の電気めっき液13の判定に用いる判定条件においては、電位変化速度Δが満足すべき数値範囲をR[0.050mV/sec,0.100mV/sec]、平均電位μが満足すべき数値範囲を、R[−0.250V,−0.240V]、平均電位μが満足すべき数値範囲を、R[−0.250V,−0.240V]とした。
実施例4では、(EV,EV,EV)が、(T,T,T)、(T,T,F)、(T,F,T)、(F,T,T)のいずれかの場合、総合判定値EVをTとした。その他の場合、総合判定値EVをFとした。
各個別評価値と、総合判定値との関係は、適宜決定すれば良いが、実施例4では、個別評価値EV,EV,EVの内2つ以上がTの場合、総合判定値EVをTとした。つまり、(EV,EV,EV)が、(T,T,T)、(T,T,F)、(T,F,T)、(F,T,T)のいずれかの場合、総合判定値EVTをTとした。その他の場合、総合判定値EVTをFとした。
ここで、実施例4における判定用解析値及び判定条件は、実施例4の電気めっき液13の種々の使用履歴のサンプルを多数用いて、上記実施例1と同様の実験を行って決めた。
実施例4の場合、測定データを比較すると、使用履歴によって、電位測定の初期における電位速度変化と、電位測定の中盤及び終盤における電位との組み合わせが、ビアの埋め込み性と相関すると判断された。
そこで、電位測定の初期、中盤、及び終盤に対応する測定区間において、それぞれ電位速度変化と平均電位とを算出し、ビアの埋め込み性の評価との相関が最も高くなる測定区間、電位速度変化、及び平均電位の範囲を求めることで、上述の判定用解析値及び判定条件を得た。
下記[表4]に、曲線208、209、210、211、212、213、214、215に示す測定データから算出した電位変化速度Δと、平均電位μ、μと、それぞれの個別評価値EV、EV、EVと、総合判定値EVと、ビアの埋め込み性の評価結果とを示す。
Figure 2017015439
上記[表4]に示すように、実施例4において、総合判定値EVに基づく判定では、測定用サンプルP8、P9、P10、P12のコンディションは良好ではなく、測定用サンプルP11、P13、P14、P15のコンディションは良好と判定された。この判定結果は、ビアの埋め込み性の評価と一致した。
このように、実施例4においては、電気めっき液分析装置10によって、電気めっき液13のコンディションを正しく判定することができた。
[実施例5]
実施例5では、電気めっき液分析装置10を用いて、測定用サンプルP16、P17、P18、P19、P20、P21、P22、P23のコンディションの判定を行った。
電気めっき液分析装置10の具体的な構成及び測定条件は上記実施例1と同様である。
実施例5における電位V(t)の測定データは、図10に曲線216(黒四角印、測定用サンプルP16)、曲線217(黒三角印、測定用サンプルP17)、曲線218(●印、測定用サンプルP18)、曲線219(◆印、測定用サンプルP19)、曲線220(□印、測定用サンプルP20)、曲線221(△印、測定用サンプルP21)、曲線222(○印、測定用サンプルP22)、曲線223(◇印、測定用サンプルP23)で示す。測定時間tは、1200secとした。
実施例5の電気めっき液13の判定に用いる判定用解析値は、測定区間[100sec,300sec]における電位変化速度Δと、測定区間[900sec,1200sec]における電位変化速度Δと、測定区間[300sec,500sec]における平均電位μとした。
電位変化速度Δ、Δの算出には、上記式(1)、(2)を用いた。平均電位μの算出には、上記式(3)〜(5)を用いた。
実施例5は、判定用解析値が、電位変化速度Δ、Δ及び平均電位μの場合の例になっている。
実施例5の電気めっき液13の判定に用いる判定条件においては、電位変化速度Δが満足すべき数値範囲をR[0.05mV/sec,0.10mV/sec]、電位変化速度Δが満足すべき数値範囲を、R[−0.10mV/sec,0.00mV/sec]、平均電位μが満足すべき数値範囲を、R[−0.230V,−0.210V]とした。
実施例5では、(EV,EV,EV)が、(T,T,T)、(T,F,T)、(F,T,T)のいずれかの場合、総合判定値EVをTとする。その他の場合、総合判定値EVをFとする。
各個別評価値と、総合判定値との関係は、適宜決定すれば良いが、実施例5では、個別評価値EV,EVの内1つ以上がTであり、且つEVがTの場合、総合判定値EVをTとした。つまり、(EV,EV,EV)が、(T,T,T)、(T,F,T)、(F,T,T)のいずれかの場合、総合判定値EVTをTとした。その他の場合、総合判定値EVTをFとした。
ここで、実施例5における判定用解析値及び判定条件は、実施例5の電気めっき液13の種々の使用履歴のサンプルを多数用いて、上記実施例1と同様の実験を行って決めた。
実施例5の場合、測定データを比較すると、使用履歴によって、電位測定の初期及び終盤における電位速度変化と、電位測定の中盤における電位との組み合わせが、ビアの埋め込み性と相関すると判断された。
そこで、電位測定の初期、中盤、及び終盤に対応する種々の測定区間において、それぞれ電位速度変化と平均電位とを算出し、ビアの埋め込み性の評価との相関が最も高くなる測定区間、電位速度変化、及び平均電位の範囲を求めることで、上述の判定用解析値及び判定条件を得た。
下記[表5]に、曲線216、217、218、219、220、221、222、223に示す測定データから算出した電位変化速度Δ、Δと、平均電位μと、それぞれの個別評価値EV、EV、EVと、総合判定値EVと、ビアの埋め込み性の評価結果とを示す。
Figure 2017015439
上記[表5]に示すように、実施例5において、総合判定値EVに基づく判定では、測定用サンプルP16、P17、P18、P20、P22のコンディションは良好ではないと判定された。測定用サンプルP19、P21、P23のコンディションは良好と判定された。この判定結果は、ビアの埋め込み性の評価と一致した。
このように、実施例5においては、電気めっき液分析装置10によって、電気めっき液13のコンディションを正しく判定することができた。
本発明は、装飾、銅箔製造、電子部品等の多様な用途で使用される電気めっき液、特に、高密度実装基板、半導体パッケージ用基板、及び半導体基板に形成されたコンタクトビアやビアホールに導体を形成する際に使用する電気めっき液の分析装置である電気めっき液分析装置、及び電気めっき液分析方法に適用できる。
10 電気めっき液分析装置
11 スタンド
11A ステージ部
12 分析用容器
13 電気めっき液
15 温度保持部
16 電極支持部
18 作用電極
19 参照電極
21 カウンター電極
23 回転駆動部
25 コントローラ
26 電流発生部
28 電位測定部
31 解析部
42 解析部本体
43 ディスプレイ
44 キーボード
判定用解析値
EV 個別評価値
EVT 総合判定値
数値範囲
t 経過時間
V(t) 電位
Δ 電位変化速度(判定用解析値)
μ 平均電位(判定用解析値)

Claims (2)

  1. 促進剤及び抑制剤を含む添加剤を含有する電気めっき液のコンディションを、定電流電解法を用いて判定する電気めっき液分析装置であって、
    前記電気めっき液の一部を分析用サンプルとして収容する分析用容器と、
    該分析用容器に収容された前記電気めっき液に浸漬され、電子の授受を行う作用電極と、
    前記分析用容器に収容された前記電気めっき液に浸漬され、前記作用電極の電位を決定する際の基準となる参照電極と、
    前記分析用容器に収容された前記電気めっき液に浸漬されたカウンター電極と、
    前記作用電極を一定の速度で回転させる回転駆動部と、
    前記作用電極と前記カウンター電極との間に、電流密度が一定とされた電流を流す電流発生部と、
    前記作用電極と前記参照電極との間の電位を測定する電位測定部と、
    前記電流を流し出してからの経過時間と前記電位との関係を解析する解析部と、
    を有し、
    前記解析部は、
    前記経過時間における1以上の測定区間において、電位変化速度及び平均電位のうち少なくとも一方からなる判定用解析値を算出し、
    予め設定された判定条件に基づいて、前記判定用解析値を評価することによって、前記電気めっき液のコンディションを判定する、
    電気めっき液分析装置。
  2. 促進剤及び抑制剤を含む添加剤を含有する電気めっき液のコンディションを、定電流電解法を用いて判定する電気めっき液分析方法であって、
    前記電気めっき液に、作用電極、参照電極、及びカウンター電極を浸漬させ、前記作用電極を一定の速度で回転させる準備工程と、
    前記作用電極と前記カウンター電極との間に、電流密度が一定とされた電流を流して、前記作用電極と前記参照電極との間の電位を測定する電位測定工程と、
    前記電流を流し出してからの経過時間と前記電位との関係を解析する解析工程と、
    を有し、
    前記解析工程では、
    前記経過時間における1以上の測定区間において、電位変化速度及び平均電位のうち少なくとも一方からなる判定用解析値を算出し、
    予め設定された判定条件に基づいて、前記判定用解析値を評価することによって、前記電気めっき液のコンディションを判定する、
    電気めっき液分析方法。
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