JP6409291B2 - 電気銅めっき液分析装置、及び電気銅めっき液分析方法 - Google Patents
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Description
上記電気銅めっき液には、促進剤及び抑制剤として機能する添加剤が添加されている。これは、めっき皮膜の物性や析出性を改善するためである。
CVS法は、同じ条件で、標準溶液の定量線を作ることより、サンプルめっき液中の有機添加剤を定量分析することの可能な分析方法である。
具体的な問題としては、例えば、電気銅めっき液を調合してから電解量の負荷が増すにつれて、電気銅めっき液が劣化して(言い換えれば、電気銅めっき液に添加された添加剤成分が分解されて)、添加剤の効果が低減したにも関わらず、添加剤の効果が低減した成分まで添加剤濃度として分析してしまう点が挙げられる。
また、特許文献2には、ボルタンメトリック法を用いてレベラー成分の分解物の分析を行うことが開示されている。
特許文献3には、添加剤として光沢剤及びレベラーを含む電気銅めっき液に定電流電解を行って時間−電位曲線を得ることで、添加剤量を求める分析方法が開示されている。
特許文献4には、添加剤を含む電気銅めっき液に対して定電流電解を行い、得られた時間−電位曲線から電気銅めっき液の状態を判断する分析方法が開示されている。特許文献3,4の分析方法を行う場合には、回転電極を使用する。
ここで言う銅めっき析出の電極反応に関わるパラメータとは、銅めっき液中に含有される促進剤及び抑制剤によって変化するものであり、めっき液に添加された分と、めっき液中で分解、変質を受けた分がそれぞれの効果を発揮して現れる特性値を数値化したものであり、これが、実際のめっき反応において作用するものである。
なお、本発明において、「電気銅めっき液のコンディション」とは、その電気銅めっき液を電解したときに、対象物上に析出される銅の物性や析出性に影響する、めっき液に関係する特性を総括して表現した因子のことをいう。
本発明の分析の対象となる電気銅めっき液には、銅(II)イオンと、抑制剤と促進剤との両方の作用を示す成分が混合された添加剤と、銅(II)イオンの対イオンとなる陰イオン(例えば、硫酸イオン)と、酸(例えば、硫酸)と、塩素イオンと、が含まれている。
銅めっき膜は、電極の表面に吸着した添加剤薄層と該電極の表面との間に析出し、金属としての皮膜として組み込まれていく。なお、銅めっき膜が析出し始めた直後において、添加剤は、抑制剤の吸着効果が強い。
このため、銅めっき膜の析出反応の進行に伴い、銅めっき膜の表面におけるCu(I)種の表面濃度は増大していく。このCu(I)種としては、電気銅めっき液中の促進剤成分と電極との反応で生じたCu(I)イオンから生成するCu(I)錯体が該当し、これが電極反応の触媒作用を有するため、促進効果が現れる。
銅めっき膜の析出においては、電気銅めっき液から銅(II)イオンと共に、抑制剤成分、及びCu(I)イオンと錯形成していない促進剤成分が電極の表面に供給され、その一方で電極の表面に存在していた抑制剤成分及び促進剤成分の脱着も発生する。これらの生成、吸着、及び脱着によって、電極の表面の添加剤成分のバランスは平衡に向かう。
このようなCu(I)種は、異なる促進作用を示すことが考えられる。該Cu(I)種が拡散によって、電極の表面に移動すると、電極反応に関与して促進作用を示す。
図1は、本発明の実施の形態に係る電気銅めっき液分析装置の概略構成を示す図である。
分析用容器12は、めっき装置(図示せず)で使用中の電気銅めっき液13の一部を分析用サンプルとして収容するための容器である。分析用容器12は、スタンド11のステージ部11A上に配置されている。
さらに、電気銅めっき液は、例えば、銅(II)イオンの対イオンとなる陰イオン(例えば、硫酸イオン)、酸(例えば、硫酸)、及び塩素イオンを含んでもよい。
このような、温度保持部15を有することで、分析の精度を安定させることができる。
なお、図1では、一例として、分析用容器12の外周側面を囲む温度保持部15を図示したが、分析用容器12の外周側面だけでなく、分析用容器12の底面を覆う温度保持部を用いてもよい。
測定する電位は、作用電極18、参照電極19、及びカウンター電極21の位置関係で変化する。このため、電気銅めっき液13(分析用サンプル)を入れ替える度に、作用電極18、参照電極19、及びカウンター電極21の位置関係を調節する必要がある構成は、好ましくない。
よって、再現性の良い電位のデータを測定するためには、作用電極18、参照電極19、及びカウンター電極21の位置関係が固定可能な電極支持部16を用いることが好ましい。
なお、外装部材35、作用電極37、及び作用電極37が電気銅めっき液13と接触する表面37aの形状は、上記形状に限定されない。
作用電極本体37としては、例えば、円盤状の電極が好ましいが、これに限定されない。
導線39は、一端が作用電極本体37と接続されると共に、電流発生部26と電気的に接続されている。
カウンター電極21としては、全電流がこの電極上での反応で律速されることがないように、作用電極18の表面積と同じか、或いはこれよりも大きな表面積(例えば、50倍程度以下)を有する電極を使用することが好ましい。
カウンター電極21は、対極、或いは補助電極とも呼ばれることがある。
そこで、事前検討を行うことで、添加剤の構成により比較的変化が見やすい回転数を見つけ出し、電位測定部28による作用電極18と参照電極19との間の電位の測定時では、この回転数を維持するとよい。
作用電極18の回転数は、回転の効果が現れる10rpm以上が好ましい。一方、作用電極18の回転数が8000rpmよりも大きいと、機械的に回転数の制御が難しいので好ましくない。
なお、コントローラ25、電流発生部26、及び電位測定部28は、図1に示すように、別体とされていてもよいし、少なくとも2つを一体として構成してもよい。
また、解析部31とコントローラ25とを一体に構成してもよい。
電流発生部26としては、例えば、10A以下で、かつ10V以下の直流電流を、所定の電圧に対して±10mV以下の範囲内で制御可能で、かつ所定の電流に対して±10mA以下の範囲内で制御可能なものを用いるとよい。
電流密度Iが0.1A/dm2よりも小さいと、電位の測定結果に違いが現れにくい。また、電流密度Iが5A/dm2よりも大きいと、電位が安定しにくくなってしまう。
電流発生部26としては、例えば、直流安定化電源を用いることができる。
なお、電位ηの測定を開始する前には、一定の回転速度(言い換えれば、単位時間当たりの回転数)で作用電極18を回転させた状態にする。
電位の測定時間は、例えば、1〜40分間の範囲内で適宜設定することができる。
電位測定部28としては、電位測定時における電位の精度が±10mV計測可能な電位差計、電圧計、マルチメータ等を用いることができる。
解析部本体42は、回転駆動部23、コントローラ25、電流発生部26、電位測定部28、ディスプレイ43、キーボード44、及びマウス(図示せず)と電気的に接続されている。
なお、交換電流密度iiは、抑制剤が存在する際の銅めっき膜の析出反応時における交換電流密度を示しており、交換電流密度iaは、促進剤が存在する際の銅めっき膜の析出反応時における交換電流密度を示している。
また、促進効果因子Ca *は、添加剤の分解及び変質を考慮した上での電気銅めっき液中における促進剤としての効果の合計を示しており、抑制効果因子Tiは、添加剤の分解及び変質を考慮した上での電気銅めっき液中における抑制剤としての効果の合計を示している。
また、測定開始から時間が経過して作用電極18の表面37aに付着した抑制剤が促進剤に十分に置換された場合には、上記式(2)を用いて、パラメータとして、交換電流密度ia、及び促進効果因子Ca */前記抑制効果因子Tiを求め、さらに、別の測定で求めておいた抑制剤の濃度と抑制効果因子Tiとの関係、及び別の測定で求めておいた促進剤の濃度と促進効果因子Ca *との関係を用いて、抑制剤の濃度及び促進剤の濃度を得ることも可能である。
上記(5)式及び(6)式に示す定数Aは、下記(7)式を用いて求めることができる。
電気銅めっき法を用いた半導体基板への配線形成は、既に広く普及した技術であり、抑制剤と促進剤のめっき表面への作用に関する考察も既に多数報告されている。
例えば、Journal of The Electrochemical Society(2009年)、156(9)のD351−D359に記載された「Mechanistic Analysis of the Bottom−Up Fill in Copper Interconnect Metallization(Rohan Akolkarz and Uziel Landau)」(以下、この文献を「参考文献」という)には、半導体基板に形成されたビアホール及びトレンチに対する銅めっき膜のボトムアップ析出をシミュレーションするために、抑制剤及び促進剤よりなる添加剤の拡散、及びその吸着挙動を解析した結果について記載されている。
また、参考文献では、ビアホールの内面及び外面における添加剤成分(言い換えれば、抑制剤成分、及び促進剤成分)の吸着挙動から、局部的な銅めっき膜の析出の速度をシミュレートしている。
さらに、参考文献では、前述の拡散及び吸着の速度が、抑制剤と促進剤とで異なるため、経過時間に伴って、促進剤が前もって吸着していた抑制剤を置換すると考えている。これによって、ビアホールの底面に促進剤が優先的に吸着してボトムアップ析出が生じる機構を解釈している。
上記参考文献では、抑制剤及び促進剤のいずれにも覆われていない領域も想定しているが、本発明では、そのような想定を考慮する必要がない。
また、本発明では、回転する作用電極18を使用するため、電気銅めっき液13に含まれる添加剤成分の電極の表面への供給は十分と考えられるため、拡散速度の差異については考慮する必要がない。
電気化学の基本式であるTafelの式より、作用電極18の表面37aのうち、抑制剤で占められた領域の電流Iiは、下記(9)式で示され、作用電極18の表面37aのうち、促進剤で占められた領域の電流Iaは、下記(10)式で示される。
そこで、上記(11)式は、下記(12)式のように示すことができる。
そして、該反応機構に基づき得られた電位と実際に測定した電位とが一致することを確認した。
促進効果と抑制効果との比である促進効果因子Ca */抑制効果因子Tiが大きくなると、促進効果が抑制効果に対して相対的に増大する。また、促進効果因子Ca */抑制効果因子Tiが小さくなると、抑制効果が促進効果に対して相対的に増大する。
そして、ある範囲を逸脱するとそれぞれの効果が過剰となり、不具合が発生する。例えば、ビアフィリングめっきではビアホール内の銅めっき膜の充填度の低下といった現象が現れる。
また、解析部31では、電位ηの測定から解析に関わる各機能を統括して、一連の測定及び解析をコントロールする機能を有することが好ましい。
上記(13)式では、促進剤で占有された領域の交換電流密度iaは、抑制剤で占有された領域の交換電流密度iiよりも大きいと考えているが、さらに、時間が経過して(言い換えれば、経過時間tが長くなって)、抑制剤で覆われた作用電極18の表面37aが促進剤で十分に置換された状態では、(交換電流密度ii×被覆率θi)の値は、(交換電流密度ia×被覆率θa)の値よりも非常に小さくなる。
したがって、この場合、上記(13)式は、下記(18)式のように変形することができる。
そして、解析部本体42は、記録された電位データと、上記(17)式とを比較することで、パラメータである交換電流密度ii(mA/cm2)、交換電流密度ia(mA/cm2)、及び促進効果因子Ca */抑制効果因子Ti(1/cm)を算出する。
このとき、設定値である電流密度I(mA/cm2)、温度T(K)、上記(7)式に示す定数A、上記(8)式に示す定数Bを設定しておく。
具体的には、例えば、ガス定数Rを8.314 J/(mol・K)、移動係数αを0.5(eq/mol)、ファラディ定数Fを96480 (C/eq)、銅のモル密度dを0.141(mol/cm3)、銅の価数nを2(eq/mol)とすることができる。
この場合、解析部本体42は、記録された電位データと、上記(17)式とを比較することで、パラメータである交換電流密度ia(mA/cm2)、及び促進効果因子Ca */抑制効果因子Ti(1/cm)を算出する。
この場合も、先に説明した上記(17)式を用いる場合と同様に、設定値である電流密度I(mA/cm2)、温度T(K)、上記(7)式に示す定数A、上記(8)式に示す定数Bを設定しておく。
上記説明したような解析により、パラメータである促進効果因子Ca */抑制効果因子Ti(1/cm)を求めることが可能となる。
そこで、事前に、促進効果因子Ca *と、抑制効果因子Tiの初期値を決定するために、自ら定義した系での実験を行ってパラメータの初期値を決定しておき、それを用いて未知試料である電気銅めっき液(めっき装置で使用された電気銅めっき液)のデータを解析することを行う。
決まった添加剤濃度の未使用の電気銅めっき液を用いることで、添加された抑制剤成分が抑制効果因子Tiに,促進剤成分が交換電流密度ia及び促進効果因子Ca *にそれぞれ影響を与え、さらに、新液の状態では、抑制剤及び促進剤の分解物がないため、標準値として定義することができる。
このとき、参考文献に記載されているような標準値を(17)式に代入して計算することで、未知の促進効果因子Ca *、及び抑制効果因子Tiを設定することもできる。
さらに、実際の電位データとの偏差が最小となるような操作(具体的には、例えば、最小二乗法)を行うことによってパラメータの値を最適化することができる。
抑制効果因子Ti、及び促進効果因子Ca *のうち、一方を求めることができれば、他方を求めることができる。
このような一連の演算は、このような一連の演算により得られ、解析部本体42内に保存された各パラメータに対して、即座に適用できるように、パーソナルコンピュータ内で1つのソフトウェアとしてインストールされたもので行われることが望ましい。
ベースとなる電気銅めっき液として、硫酸銅を200g/L、硫酸を50g/L、塩化物イオンを50mg/Lを含むものを準備した。該電気銅めっき液に含まれる添加剤としては、奥野製薬株式会社製のビアフィリング用銅めっき添加剤であるトップルチナNSVを用いた。
トップルチナNSV中には、抑制剤となる成分,促進剤となる成分が含まれている。
次に、分析及び解析に使用した電気銅めっき液分析装置の構成について説明する。
分析及び解析には、図1に示す電気銅めっき液分析装置10を用いた。作用電極18としては、白金円盤電極(作用電極18の表面37aの面積が4πmm2)を用いた。
参照電極19としては、銀/塩化銀 (Ag/AgCl)よりなる電極を用いた。カウンター電極21としては、円柱形状の銅よりなる電極(直径が8mm)を用いた。
解析部31には、予め、経過時間tと電位ηとの関係を示す曲線を解析するためのソフトウェアをインストールした。
電位ηの測定条件としては、カソードにおける電流密度Iが1A/dm2、作用電極18の回転数が2500rpm、電位ηの測定時における電気銅めっき液P1、及び電気銅めっき液P2の温度を30度とした。
試験例1では、実施例1(solutionI)として、電気銅めっき液P1を用いて、上記説明した電位ηの測定条件を用いて、電位ηの測定を開始し、解析部31のディスプレイ43に、電位データをリアルタイムで表示させた。
このとき、予め設定した範囲(この場合、電位ηの測定の開始から50秒〜1200秒の時間の範囲)内の電位データを用いた。この場合の経過時間tと測定した電位ηとの関係を示す曲線を図3に示す。
また、図3では、標準水素電極基準に換算した電位ηを示す。
次いで、図1に示す電気銅めっき液分析装置10を用いて、solutionIIとして得られる経過時間tと測定した電位ηとの関係を、上記(17)式を用いて解析した結果を示す曲線をsimIIとして、図3に示す。
参考文献に記載されたように、上記初期値として、交換電流密度iiを0.039(mA/cm2)、交換電流密度iaを2.5(mA/cm2)とした。また、Ca */Tiは、実験的に得られる値に近い値として、10(1/cm)を用いた。
表1は、実施例1及び実施例2の交換電流密度ii(mA/cm2)、交換電流密度ia(mA/cm2)、及びCa */Ti(1/cm)と、実施例3及び実施例4の交換電流密度ia(mA/cm2)、及びCa */Ti(1/cm)の値を示す表である。
表1を参照するに、実施例1の交換電流密度ia(mA/cm2)、及びCa */Ti(1/cm)は、実施例2の交換電流密度ia(mA/cm2)、及びCa */Ti(1/cm)よりも大きい値となった。
これは、抑制剤に対して添加剤に含まれる促進剤成分の働きが高まったためと考えられる。このことから、電気銅めっき液P1を用いると、ビアホールの埋め込み特性が悪くなることが判る。
試験例2では、実施例3(solutionI)として、電気銅めっき液P1を用いて、上記説明した電位ηの測定条件を用いて、電位ηの測定を開始し、解析部31のディスプレイ43に、電位データをリアルタイムで表示させた。
このとき、予め設定した範囲(この場合、電位ηの測定の開始から200秒(作用電極18の表面37aに付着した抑制剤が十分に促進剤に置換された時間)〜1200秒の時間の範囲)内の電位データを用いた。この場合の経過時間tと測定した電位ηとの関係を示す曲線を図4に示す。
次いで、図1に示す電気銅めっき液分析装置10を用いて、solutionIIとして得られる経過時間tと測定した電位ηとの関係を、上記(20)式を用いて解析した結果を示す曲線をsimIIとして、図4に示す。
参考文献に記載されたように、上記初期値として、交換電流密度iaを2.5(mA/cm2)とした。また、Ca */Tiは、実験的に得られる値に近い値として、10(1/cm)を用いた。
このようにして得られた実施例3及び実施例4の交換電流密度ia(mA/cm2)、及びCa */Ti(1/cm)を表1に示す。
表1を参照するに、実施例3の交換電流密度ia(mA/cm2)、及びCa */Ti(1/cm)は、実施例4の交換電流密度ia(mA/cm2)、及びCa */Ti(1/cm)よりも大きい値となった。
これは、抑制剤に対して添加剤に含まれる促進剤成分の働きが高まったためと考えられる。このことから、電気銅めっき液P1を用いると、ビアホールの埋め込み特性が悪くなることが判る。
Claims (10)
- 定電流電解法を用いて、促進剤及び抑制剤として働く添加剤を含有する電気銅めっき液のコンディションを特定するための分析及び解析を行う電気銅めっき液分析装置であって、
めっき装置で使用された前記電気銅めっき液の一部を分析用サンプルとして収容する分析用容器と、
前記分析用容器に収容された前記電気銅めっき液に浸漬され、電子の授受を行う作用電極と、
前記分析用容器に収容された前記電気銅めっき液に浸漬され、前記作用電極の電位を決定する際の基準となる参照電極と、
前記分析用容器に収容された前記電気銅めっき液に浸漬されたカウンター電極と、前記作用電極を一定の速度で回転させる回転駆動部と、
前記作用電極と前記カウンター電極との間に、電流密度が一定とされた電流を流す電流発生部と、
前記作用電極と前記参照電極との間の電位を測定する電位測定部と、
前記電流を流してからの経過時間と前記電位との関係を解析する解析部と、
を有し、
前記解析部は、前記経過時間と前記電位との関係を解析する際に、銅めっき膜の析出反応の過程で前記作用電極の表面に生じたCu(I)種が、前記銅めっき膜の析出反応の進行に伴って、前記作用電極の表面に位置する前記抑制剤を置換していき、前記Cu(I)種が前記促進剤として働くという反応機構に基づいてパラメータを算出し、該パラメータを用いて前記電気銅めっき液のコンディションを特定することを特徴とする電気銅めっき液分析装置。 - 前記解析部は、下記(1)式を用いて、前記経過時間と前記電位との関係を解析することを特徴とする請求項1記載の電気銅めっき液分析装置。
- 前記解析部は、前記パラメータとして、前記交換電流密度ii、前記交換電流密度ia、及び前記促進効果因子Ca */前記抑制効果因子Tiを求めることを特徴とする請求項2記載の電気銅めっき液分析装置。
- 前記解析部は、下記(2)式を用いて、前記経過時間と前記電位との関係を解析することを特徴とする請求項1記載の電気銅めっき液分析装置。
- 前記解析部は、前記パラメータとして、前記交換電流密度ia、及び前記促進効果因子Ca/前記抑制効果因子Tiを求めることを特徴とする請求項4記載の電気銅めっき液分析装置。
- 定電流電解法を用いて、促進剤及び抑制剤として働く添加剤を含有する電気銅めっき液のコンディションを特定する電気銅めっき液分析方法であって、
めっき装置で使用され、かつ一定の温度に保持された前記電気銅めっき液に対して、作用電極、参照電極、及びカウンター電極を浸漬させ、前記作用電極を一定の速度で回転させる準備工程と、
前記作用電極と前記カウンター電極との間に、電流密度が一定とされた電流を流すことで、前記作用電極と前記参照電極との間の電位を測定する電位測定工程と、
前記電流を流してからの経過時間と前記電位との関係を解析する解析工程と、
を有し、
前記解析工程では、前記経過時間と前記電位との関係を解析する際に、銅めっき膜の析出反応の過程で前記作用電極の表面に生じたCu(I)種が、前記銅めっき膜の析出反応の進行に伴って、前記作用電極の表面に位置する前記抑制剤を置換していき、前記Cu(I)種が前記促進剤として働くという反応機構に基づいてパラメータを算出し、該パラメータを用いて前記電気銅めっき液のコンディションを特定することを特徴とする電気銅めっき液分析方法。 - 前記解析工程では、下記(3)式を用いて、前記経過時間と前記電位との関係を解析することを特徴とする請求項6記載の電気銅めっき液分析方法。
- 前記解析工程では、前記パラメータとして、前記交換電流密度ii、前記交換電流密度ia、及び前記促進効果因子Ca/前記抑制効果因子Tiを求めることを特徴とする請求項7記載の電気銅めっき液分析方法。
- 前記解析工程では、前記パラメータとして、前記交換電流密度ia、及び前記促進効果因子Ca */前記抑制効果因子Tiを求めることを特徴とする請求項9記載の電気銅めっき液分析方法。
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