JP2017013808A - Ptp包装体 - Google Patents
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Abstract
【課題】被収容物を容易に取り出すことができるPTP包装体を提供する。【解決手段】一面側に開口を有し内部に被収容物Cを収容した収容部11と、収容部11の開口の周縁から延設されたフランジ部15とを有するシート状の基材10と、フランジ部15の前記一面側に接着されることにより、収容部11の開口を塞いでいるシート状の蓋材20とを備えたPTP包装体1であって、収容部11には、折り曲げによって収容部11が蛇腹状に収縮変形し得るように、収容部11の表面が凸状に隆起した複数の凸条部12が設けられている、PTP包装体1。【選択図】図1
Description
本発明は、錠剤やカプセル等の被収容物を収容するプレススルーパック包装体(PTP包装体)に関する。
従来より、医薬用錠剤等の薬品、サプリメント、食品等の包装体として、PTP包装体とよばれる包装体が使用されている。PTP包装体は、一般的に、被収容物を収容可能な凹状の収容部を備えたシート状の基材と、該基材部の一面側であって前記収容部が開口する面側に配され前記収容部の開口を塞ぐ蓋材とを備えている。このようなPTP包装体から被収容物を取り出すには、収容部を外側から押して変形させる。それによって、内部の被収容物が蓋材を突き破り、被収容物が取り出される。
しかしながら、従来の包装体では、被収容物を取り出す際には収容部を指等で押して内部の収容物を押し出す必要があり、取出し作業が煩雑であるという問題がある。特に、高齢者等、手指の力が弱い者にとっては、被収容物が蓋材を突き破る程強く収容部を押すことが困難な場合がある。そのため、被収容物をより容易に取り出すことが可能なPTP包装体が求められている。
被収容物を容易に取り出すためのPTP包装体として、例えば、特許文献1には、収容部の天面部中央付近を横断する凹状の溝が形成されたPTP包装体が開示されている。斯かるPTP包装体によれば、側角部の一端側を片手で挟持すると共に他端側を机上に押し当てて、収容部を凹状の溝に沿って略くの字状に折り曲げると、天面部の凹状の溝が被収容物と接触して蓋材側へと押し込み、その圧力により被収容物が蓋材を突き破って取り出される。このように、該PTP包装体は片手で開封することができるため、被収容物を比較的容易に取り出すことができる。
しかしながら、特許文献のPTP包装体では、開封時に凹状の溝が被収容物との接触する位置から被収容物を蓋材の方向へと押し込むため、該接触位置が被収容物の中心からずれてしまうことがある。その場合、凹状の溝からの力が被収容物の真下の蓋材へと効果的に伝わらず、容易に開封できないという問題がある。
本発明は、上記の問題点等に鑑み、被収容物を容易に取り出すことができるPTP包装体を提供することを課題とする。
本発明に係るPTP包装体は、一面側に開口を有し内部に被収容物を収容した収容部と、前記収容部の前記開口の周縁から延設されたフランジ部とを有するシート状の基材と、前記フランジ部の前記一面側に接着されることにより、前記収容部の前記開口を塞いでいるシート状の蓋材とを備えたPTP包装体であって、前記収容部には、折り曲げによって該収容部が蛇腹状に収縮変形し得るように、該収容部の表面が凸状に隆起した複数の凸条部が設けられている。
斯かる構成によれば、PTP包装体を二つ折りにして開封する際に、前記収容部が容易に蛇腹状に収縮変形することができる。このとき、前記収容部が収縮変形していくことに伴い、前記収容部の内部の容積が小さくなっていく。そして、前記収容部の内部の容積が、被収容物を収容できない程度にまで小さくなると、被収容物は前記収容部の内壁から圧迫されて蓋材を突き破り、前記収容部から排出される。
このように、斯かるPTP包装体によれば、PTP包装体を折り曲げることにより、被収容物を容易に取り出すことができる。
このように、斯かるPTP包装体によれば、PTP包装体を折り曲げることにより、被収容物を容易に取り出すことができる。
また、本発明に係るPTP包装体においては、好ましくは、前記フランジ部には、前記折り曲げを容易にするための折り曲げ加工線が形成されていてもよい。斯かる構成によれば、開封時にPTP包装体を容易に二つ折りにすることができる。
さらに、本発明に係るPTP包装体においては、好ましくは、前記フランジ部を挟み込むように覆うカバー体を備えていてもよい。斯かる構成によれば、前記カバー体により前記フランジ部を補強することができると共に、前記カバー体に被収容物についての注意書きや、包装体の開封方法、宣伝広告等の情報を記載することができる。
また、本発明に係るPTP包装体においては、好ましくは、前記カバー体には、前記折り曲げを容易にするためのカバー折り曲げ誘導部が形成されていてもよい。斯かる構成によれば、前記カバー体が前記カバー折り曲げ誘導部に沿って折れ曲がり易くなり、それによって被収容物をさらに容易に取り出すことができる。
本発明によれば、被収容物を容易に取り出すことができるPTP包装体を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。ただし、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に限定されない。
本実施形態のPTP包装体1は、図1〜3に示すように、一面側に開口18を有し内部に被収容物Cを収容した収容部11と、収容部11の開口18の周縁から延設されたフランジ部15とを有するシート状の基材10と、フランジ部15の前記一面側に接着されることにより、収容部11の開口18を塞いでいるシート状の蓋材20とを備えたPTP包装体であって、収容部11には、折り曲げによって収容部11が蛇腹状に収縮変形し得るように、収容部11の表面が凸状に隆起した複数の凸条部12が設けられている。
以下、フランジ部15側を上側、蓋材20側を下側として、上下方向を定義して説明する。
以下、フランジ部15側を上側、蓋材20側を下側として、上下方向を定義して説明する。
PTP包装体1は、基材10の収容部11を変形させることにより、内部の被収容物Cが蓋材20を突き破って取り出されるように構成されている。
なお、本実施形態では、被収容物Cが円柱状で上面下面が膨出したレンズ錠である場合について説明する。もっとも、被収容物Cの形状は特に限定されず、楕円形状の錠剤であってもよく、カプセル錠であってもよい。
なお、本実施形態では、被収容物Cが円柱状で上面下面が膨出したレンズ錠である場合について説明する。もっとも、被収容物Cの形状は特に限定されず、楕円形状の錠剤であってもよく、カプセル錠であってもよい。
PTP包装体1は、シート状の基材10を備えている。基材10は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等の樹脂材料や、これら樹脂材料にアルミニウムを貼り合わせた材料などにより形成することができる。
基材10は、上方向に突出した略半球形状の表面を有する収容部11と、収容部11の周縁から外方に延びるように延設されたシート状のフランジ部15とを有する。収容部11は、その下側に開口18を有している。収容部11は、内部に被収容物Cが収容されている。
収容部11の表面には、凸状に隆起した複数の凸条部12が、収容部11が蛇腹状に収縮変形し得るように設けられている。本実施形態では、複数の凸条部12は、互いに略平行に設けられた6本の凸条曲面から構成され、それぞれの両端が開口18の周縁まで延びている。また、収容部11の表面における、隣り合う凸条部12同士の間の各部分は、それぞれ凹条溝13となっている。このように、本実施形態の収容部11の全体に、縞状の凹凸が形成されている。
なお、収容部11に設けられる凸条部12の数は、複数である限り任意であるが、PTP包装体1の収縮変形をより容易にするためには、3本以上であることが好ましく、4本以上であることがより好ましい。
また、本明細書において、「略平行」とは、完全平行であることまたは実質的に平行であることも含んでいる。具体的には、「複数の凸条部12が互いに平行に設けられている」とは、複数の凸条部12のそれぞれについて、凸条部12の延びる方向に延長される仮想線を仮定し、各凸条部12の仮想線同士の角度のずれが、それぞれ15°以内であることをいう。
なお、収容部11に設けられる凸条部12の数は、複数である限り任意であるが、PTP包装体1の収縮変形をより容易にするためには、3本以上であることが好ましく、4本以上であることがより好ましい。
また、本明細書において、「略平行」とは、完全平行であることまたは実質的に平行であることも含んでいる。具体的には、「複数の凸条部12が互いに平行に設けられている」とは、複数の凸条部12のそれぞれについて、凸条部12の延びる方向に延長される仮想線を仮定し、各凸条部12の仮想線同士の角度のずれが、それぞれ15°以内であることをいう。
また、収容部11は、その一端が、端面14を有している。端面14は、凸条部12の延びる方向と略平行に延びるように設けられている。端面14は、好ましくは、フランジ部15と垂直に設けられている。
なお、収容部11が端面14を有することは必須ではなく、収容部11は、両端が共に曲面形状となっていてもよい。もっとも、本実施形態に示されるように、収容部11が端面14を有している場合には、後述するPTP包装体1の開封がより容易となるため、好ましい。
なお、収容部11が端面14を有することは必須ではなく、収容部11は、両端が共に曲面形状となっていてもよい。もっとも、本実施形態に示されるように、収容部11が端面14を有している場合には、後述するPTP包装体1の開封がより容易となるため、好ましい。
なお、収容部11は、内部に被収容物Cを収容可能であって、上記の複数の凸条部12が形成されているのであれば、本実施形態の形状に限定されず、他の形状であってもよい。
収容部11とフランジ部15とは、1つの部材から形成されていてもよく、複数の部材から形成されていてもよい。
また、収容部11を構成するシートの厚みは、特に限定されないが、例えば、0.05mm以上0.9mm以下であってもよい。その場合には、収容部11が適度な強度を保ちつつ、開封時に必要な変形が容易となるため、好ましい。
また、フランジ部15の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.1mm以上1mm以下であってもよい。フランジ部15の厚みは、収容部11の厚みより厚くてもよく、薄くてもよい。
また、収容部11を構成するシートの厚みは、特に限定されないが、例えば、0.05mm以上0.9mm以下であってもよい。その場合には、収容部11が適度な強度を保ちつつ、開封時に必要な変形が容易となるため、好ましい。
また、フランジ部15の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.1mm以上1mm以下であってもよい。フランジ部15の厚みは、収容部11の厚みより厚くてもよく、薄くてもよい。
フランジ部15には、収容部11が蛇腹状に収縮変形し得るようにPTP包装体1を折り曲げることを容易にするための折り曲げ加工線16が形成されている。本実施形態では、折り曲げ加工線16は、収容部11の凸条部12の延びる方向に沿って、収容部11を横断するように形成されている。折り曲げ加工線16は、例えば、レーザー加工線、ハーフスリット、ミシン目、罫線等により形成される。また、折り曲げ加工線16は、フランジ部15上に延びる線状の凸部であってもよい。
本実施形態では、折り曲げ加工線16は、フランジ部15の収容部11の中心を横断するような位置からずれた位置に形成されている。収容部11に設けられた複数の凸条部12が並ぶ方向(凸条部12の延びる方向と垂直な方向)を収容部11の幅方向として、収容部11の幅方向の一端を0%の位置、他端を100%の位置とした場合、折り曲げ加工線16は、収容部11の幅方向25%〜75%の位置にフランジ部15に設けられていることが好ましく、収容部11の幅方向35%〜65%の位置に設けられていることがより好ましい。
もっとも、折り曲げ加工線16は、フランジ部15の収容部11の中心を横断するような位置に設けられていてもよい。また、フランジ部15に折り曲げ加工線16を設けることは任意であり、なくてもよい。
もっとも、折り曲げ加工線16は、フランジ部15の収容部11の中心を横断するような位置に設けられていてもよい。また、フランジ部15に折り曲げ加工線16を設けることは任意であり、なくてもよい。
PTP包装体1は、基材10のフランジ部15に下側から接着されることにより、収容部11の開口18を塞いでいるシート状の蓋材20を備えている。具体的には、蓋材20は、収容部11の開口18を覆うように、開口18の周縁から延設されたフランジ部15に接着される。
蓋材20は、被収容物Cにより突き破ることが可能となるように構成されている。蓋材20は、例えば、被収容物Cによって突き破ることが可能な程度の強度を有するものであってもよい。また、蓋材20は、被収容物Cが蓋材20を突き破る位置の周辺にミシン目等が形成されたものであってもよい。
蓋材20の材質や厚みは、被収容物Cの種類などに応じて適宜設定することができる。蓋材20の材質としては、例えば、アルミニウム箔、グラシン紙、合成樹脂フィルム、またはこれらの積層体などが挙げられる。蓋材20の厚みは、好ましくは、17〜60μmの範囲であってもよい。
蓋材20の材質や厚みは、被収容物Cの種類などに応じて適宜設定することができる。蓋材20の材質としては、例えば、アルミニウム箔、グラシン紙、合成樹脂フィルム、またはこれらの積層体などが挙げられる。蓋材20の厚みは、好ましくは、17〜60μmの範囲であってもよい。
基材10のフランジ部15と蓋材20とは、任意の方法で接着されていてもよい。例えば、フランジ部15と蓋材20とは、接着剤を介して接着されていてもよい。
また、フランジ部15及び蓋材20がヒートシール可能な材質である場合には、フランジ部15と蓋材20とは、ヒートシールにより接着されていてもよい。その場合には、フランジ部及び蓋材20の材質は、同じ種類の熱可塑性樹脂材料を含んでいることが好ましい。
また、フランジ部15及び蓋材20がヒートシール可能な材質である場合には、フランジ部15と蓋材20とは、ヒートシールにより接着されていてもよい。その場合には、フランジ部及び蓋材20の材質は、同じ種類の熱可塑性樹脂材料を含んでいることが好ましい。
次に、PTP包装体1の製造方法の一例について説明する。
まず、シート状の基材10に、収容部11を形成する。このとき、基材10の収容部11が形成されていない部分が、基材10のフランジ部15となる。
収容部11を形成する方法は、特に限定されない。収容部11は、例えば、その凹面に複数の凸条部12に対応する形状が形成された金型を、基材10の一部分に押し当てることにより、形成されてもよい。基材10を該金型に押し当てる手段としては、基材10の当該部分を該金型まで真空引きすることにより行ってもよく、基材10の当該部分に圧縮空気を該金型の方へ吹き付けることにより行ってもよい。
また、基材10の当該部分に特に凹面が加工されていない金型に押し当てた後、当該部分に複数の凸条部12を形成してもよい。
収容部11を形成する方法は、特に限定されない。収容部11は、例えば、その凹面に複数の凸条部12に対応する形状が形成された金型を、基材10の一部分に押し当てることにより、形成されてもよい。基材10を該金型に押し当てる手段としては、基材10の当該部分を該金型まで真空引きすることにより行ってもよく、基材10の当該部分に圧縮空気を該金型の方へ吹き付けることにより行ってもよい。
また、基材10の当該部分に特に凹面が加工されていない金型に押し当てた後、当該部分に複数の凸条部12を形成してもよい。
次に、収容部11に、被収容物Cを収容する。その後、基材10のフランジ部15に、蓋材20を接着する。これにより、被収容物Cが収容された状態で、収容部11が塞がれる。
基材10のフランジ部15と蓋材20とは、任意の方法で接着されていてもよい。例えば、フランジ部15と蓋材20とは、接着剤を介して接着されていてもよく、ヒートシールにより接着されていてもよい。
基材10のフランジ部15と蓋材20とは、任意の方法で接着されていてもよい。例えば、フランジ部15と蓋材20とは、接着剤を介して接着されていてもよく、ヒートシールにより接着されていてもよい。
次に、PTP包装体1から被収容物Cを取り出す方法の一例について、図4を参照しつつ説明する。
PTP包装体1から被収容物Cを取り出すには、PTP包装体1を、収容部11の凸条部12の延びる方向に沿って、収容部11が内側になるように(すなわち、蓋材20が外側になるように)二つ折りにする。本実施形態では、収容部11の凸条部12の延びる方向に沿って折り曲げ加工線16が形成されているため、当該折り曲げ加工線16に沿って容易に二つ折りにすることができる。
上記のようにPTP包装体1を二つ折りにする際、収容部11は、PTP包装体1を折り曲げる力を受け、変形することとなる。このとき、収容部11は、図4に示されるように、容易に蛇腹状に収縮変形することができる。このように、収容部11を変形させるために必要な力が少なくて済むため、より小さな力でPTP包装体1を二つ折りにすることができる。
そして、PTP包装体1を折り曲げることにより収容部11が収縮変形していくにつれ、収容部11の内部の容積が小さくなっていく。収容部11の内部の容積が被収容物Cを収容しきれない程度まで小さくなると、被収容物Cは、収容部11の内壁から圧迫されて収容部11を塞いでいた蓋材20を突き破り、収容部11から排出される。このようにして、本実施形態のPTP包装体1から、被収容物Cを容易に取り出すことができる。
また、PTP包装体1を折り曲げると、収容部11の開口18を覆う蓋材20の一部が、被収容物Cの側部側に回り込み、被収容物Cを包み込むように当接する。そして、PTP包装体1を折り曲げることにより収容部11の幅が収縮していくと、被収容物Cは、被収容物Cの側部が収容部11の端面14と蓋材20の当該部分とにより挟み込まれた状態で圧迫され、やがて被収容物Cの側部が蓋材20の当該部分を突き破ることにより、被収容物Cが排出される。
本実施形態では、被収容物Cがレンズ錠であるため、被収容物Cの側部を蓋材20に突き立てることにより蓋材20を突き破り易い。そのため、上記のように側部側から挟み込まれることにより、被収容物Cをより容易に取り出すことができる。
また、本実施形態では、収容部11に端面14が形成されているため、上記のように被収容物Cを挟み込みやすくなっている。
本実施形態では、被収容物Cがレンズ錠であるため、被収容物Cの側部を蓋材20に突き立てることにより蓋材20を突き破り易い。そのため、上記のように側部側から挟み込まれることにより、被収容物Cをより容易に取り出すことができる。
また、本実施形態では、収容部11に端面14が形成されているため、上記のように被収容物Cを挟み込みやすくなっている。
続いて、図5〜7を参照しつつ、本発明の好ましい他の実施形態について説明する。
本発明の他の実施形態に係るPTP包装体2は、上記PTP包装体1と、PTP包装体1のフランジ部15を挟み込むように覆うカバー体30を備えている。カバー体30により、フランジ部15を補強することができる。また、カバー体30には、被収容物Cについての注意書きや、包装体の開封方法、宣伝広告等の情報を記載することもできる。カバー体30は、例えば、厚紙等により形成されていてもよい。
カバー体30は、フランジ部15を上から覆う上側カバー部材31と、フランジ部15を蓋材20と共に下から覆う下側カバー部材32とにより構成されている。上側カバー部材31と下側カバー部材32とは、その外周部において互いに接着されている。
上側カバー部材31には、収容部11が蛇腹状に収縮変形し得るようにPTP包装体1を折り曲げることを容易にするためのカバー折り曲げ誘導部36が形成されている。本実施形態では、上側カバー部材31には、収容部11の凸条部12の延びる方向に沿って、収容部11を横断するように、直線状の切り込みが設けられており、それによってカバー折り曲げ誘導部36が形成されている。また、本実施形態では、カバー折り曲げ誘導部36は、PTP包装体1のフランジ部15に形成された折り曲げ加工線16上に設けられている。
カバー折り曲げ誘導部36は、PTP包装体1のフランジ部15に形成された折り曲げ加工線16と同様に、上側カバー部材31の収容部11の中心を横断するような位置からずれた位置に形成されている。収容部11に設けられた複数の凸条部12が並ぶ方向(凸条部12の延びる方向と垂直な方向)を収容部11の幅方向として、収容部11の幅方向の一端を0%の位置、他端を100%の位置とした場合、カバー折り曲げ誘導部36は、収容部11の幅方向25%〜75%の位置に上側カバー部材31に設けられていることが好ましく、収容部11の幅方向35%〜65%の位置に設けられていることがより好ましい。
なお、カバー折り曲げ誘導部36は、当該部分に沿ってカバー体30を折れ曲がり易くするものであれば、切り込み以外の形態であってもよい。例えば、カバー折り曲げ誘導部36は、単なる折り目であってもよい。また、本実施形態では、カバー折り曲げ誘導部36は、上側カバー部材31に形成されているが、下側カバー部材32またはその両方に形成されていてもよい。
また、カバー折り曲げ誘導部36を形成することは任意であり、なくてもよい。
なお、カバー折り曲げ誘導部36は、当該部分に沿ってカバー体30を折れ曲がり易くするものであれば、切り込み以外の形態であってもよい。例えば、カバー折り曲げ誘導部36は、単なる折り目であってもよい。また、本実施形態では、カバー折り曲げ誘導部36は、上側カバー部材31に形成されているが、下側カバー部材32またはその両方に形成されていてもよい。
また、カバー折り曲げ誘導部36を形成することは任意であり、なくてもよい。
下側カバー部材32は、蓋材20のフランジ部15と接着された部分を覆っているが、蓋材20が収容部11の開口18を覆っている部分は覆っていない。すなわち、下側カバー部材32には、収容部11の開口18に対応する位置に、取出し孔38が形成されている。そのため、下側カバー部材32は、開封時に開口18から被収容物Cが取り出されることを阻害しない。すなわち、開封時に蓋材20を突き破って取り出される被収容物Cは、収容部11の開口18に対応する位置に形成された下側カバー部材32の取出し孔38から取り出される。
PTP包装体2は、上記PTP包装体1を作成した後に、PTP包装体1のフランジ部15を上側カバー部材31と下側カバー部材32により挟み込んで、上側カバー部材31と下側カバー部材32との外周部を互いに接着することにより製造することができる。
PTP包装体2から被収容物Cを取り出すには、上述のPTP包装体1の開封方法と同様に、PTP包装体2を二つ折りにすればよい。PTP包装体2は、フランジ部15を補強しているカバー体30上に、カバー折り曲げ誘導部36が形成されているため、カバー体30がカバー折り曲げ誘導部36に沿って折れ曲がり易くなる。したがって、PTP包装体2を用いることにより、被収容物Cをさらに容易に取り出すことができる。
以上のように、本実施形態のPTP包装体1は、収容部11に、折り曲げによって収容部11が蛇腹状に収縮変形し得るように、収容部11の表面が凸状に隆起した複数の凸条部12が設けられているため、PTP包装体1から、被収容物Cを容易に取り出すことができる。
さらに、PTP包装体1は、フランジ部15に、PTP包装体1の折り曲げを容易にするための折り曲げ加工線16が形成されているため、開封時にPTP包装体1を容易に二つ折りにすることができる。
また、本実施形態のPTP包装体2は、PTP包装体1のフランジ部15を挟み込むように覆うカバー体30を備えているため、該カバー体30によりフランジ部15を補強することができると共に、該カバー体30に被収容物Cについての注意書きや、包装体の開封方法、宣伝広告等の情報を記載することができる。
さらに、PTP包装体2は、カバー体30に、PTP包装体1の折り曲げを容易にするためのカバー折り曲げ誘導部36が形成されているため、カバー体30がカバー折り曲げ誘導部36に沿って折れ曲がり易くなり、それによって被収容物Cをさらに容易に取り出すことができる。
なお、本発明に係るPTP包装体は、上記実施形態の構成に限定されるものではない。
また、本発明に係るPTP包装体の作用効果は、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明に係るPTP包装体は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
また、本発明に係るPTP包装体の作用効果は、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明に係るPTP包装体は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、図8に示されるように、PTP包装体1’のフランジ部15には、収容部11を介して互いに対向する、収容部11を幅方向両端側から部分的に囲うように設けられた2つの突起17が形成されていてもよい。その場合には、収容部11が蛇腹状に収縮変形し得るようにPTP包装体1’を折り曲げることがより容易になる。突起17は、折り曲げ加工線16の代わりに設けられていてもよく、折り曲げ加工線16と共に設けられていてもよい。
1,2:PTP包装体、10:基材、11:収容部、12:凸条部、13:凹条溝、15:フランジ部、16:折り曲げ加工線、18:開口、20:蓋材、30:カバー体、31:上側カバー部材、32:下側カバー部材、36:カバー折り曲げ誘導部、38:取出し孔、C:被収容物
Claims (4)
- 一面側に開口を有し内部に被収容物を収容した収容部と、前記収容部の前記開口の周縁から延設されたフランジ部とを有するシート状の基材と、
前記フランジ部の前記一面側に接着されることにより、前記収容部の前記開口を塞いでいるシート状の蓋材とを備えたPTP包装体であって、
前記収容部には、折り曲げによって該収容部が蛇腹状に収縮変形し得るように、該収容部の表面が凸状に隆起した複数の凸条部が設けられている、PTP包装体。 - 前記フランジ部には、前記折り曲げを容易にするための折り曲げ加工線が形成されている、請求項1に記載のPTP包装体。
- 前記フランジ部を挟み込むように覆うカバー体を備えている、請求項1または2に記載のPTP包装体。
- 前記カバー体には、前記折り曲げを容易にするためのカバー折り曲げ誘導部が形成されている、請求項3に記載のPTP包装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015130428A JP6089075B2 (ja) | 2015-06-29 | 2015-06-29 | Ptp包装体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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