JP2017013292A - 可逆性感熱記録シート - Google Patents

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香織 角田
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慎太郎 猪股
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真備 中西
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美子 渡邉
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Abstract

【課題】紫外線硬化樹脂が有する耐熱性等と、紫外線吸収ポリマーによる可逆性感熱記録層の透明性を兼ね備えた可逆性感熱記録媒体を提供する。
【解決手段】基材層、可逆性感熱記録層、及び保護層をこの順に具備しており、保護層が、紫外線硬化樹脂で構成されており、可逆性感熱記録層が、ロイコ染料、顕減色剤及び第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーを含有し、かつ第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーが、紫外線吸収基及びウレタン結合を有している、可逆性感熱記録シートを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、可逆性感熱記録シートに関する。
IDカード、プリペイドカード等の各種カードにおいて、感熱記録層が用いられる場合がある。このような感熱記録層に含まれる材料として、発色状態及び消色状態を可逆的に繰り返して行う可逆性感熱記録材料が知られている。この可逆性感熱記録材料としては、電子供与性染料前駆体(ロイコ染料)、並びに加熱によりこのロイコ染料を発色及び消色させる顕減色剤が用いられている(例えば、特許文献1〜3)。
しかし、この可逆性感熱記録材料は長期間にわたり光が照射されると、ロイコ染料の光劣化により茶褐色の着色を生じさせることが一般的に知られている。それを防ぐために、感熱記録層上の保護層に紫外線吸収剤を使用することは知られているが、添加量によっては結晶化、ブリードアウトを起こすことがある。以下の2つの文献では、紫外線吸収剤に反応型モノマー又はポリマーを使用することにより、この問題を解決している。
特許文献4は、可逆性感熱記録層及び/又はその上の層に、イソシアネート化合物と反応するアミノ基又は水酸基を有する紫外線吸収モノマーを用いた可逆性感熱記録媒体を開示している。
また、特許文献5は、可逆性感熱記録層及び/又はその上の層に、イソシアネート化合物と反応する水酸基を有する紫外線吸収ポリマーを用いた可逆性感熱記録媒体を開示している。この文献においては、紫外線吸収ポリマーは保護層に含まれることが好ましいとされている。
特開平2−188293号公報 特開平2−188294号公報 国際公開第90/11898号 特許第3781587号公報 特開2004−276410号公報
可逆性感熱記録媒体は、サーマルヘッドを用いて印字及び消去を繰り返し行うため、耐引掻き性、すべり性及び耐熱性が保護層には求められる。しかし、特許文献4及び5のように保護層にイソシアネートで硬化させる熱硬化性樹脂を使用した場合、その耐熱性等を得ることは難しい。
この耐熱性を得るためには、保護層として紫外線硬化型樹脂を使用することが望ましい。しかし、保護層に紫外線吸収剤を含有させる場合には、この紫外線吸収剤が紫外線を吸収するので、紫外線硬化樹脂を十分に紫外線によって硬化させることができないという問題がある。また、保護層として紫外線硬化型樹脂を使用する場合にも、紫外線硬化に伴う可逆性感熱記録層の変色の問題がある。
本発明者らは、鋭意検討したところ、以下の手段により上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、下記の通りである:
〈1〉 基材層、可逆性感熱記録層、及び保護層をこの順に具備しており、
上記保護層が、紫外線硬化樹脂で構成されており、
上記可逆性感熱記録層が、ロイコ染料、顕減色剤及び第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーを含有し、かつ
上記第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーが、紫外線吸収基及びウレタン結合を有している、
可逆性感熱記録シート。
〈2〉 上記保護層と上記可逆性感熱記録層とが直接に積層されている、上記〈1〉項に記載の可逆性感熱記録シート。
〈3〉 上記紫外線硬化樹脂及び前記第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーが、(メタ)アクリレートポリマーである、上記〈2〉項に記載の可逆性感熱記録シート。
〈4〉 上記可逆性感熱記録シートが、上記保護層と上記可逆性感熱記録層との間にアンカー層を更に有する、上記〈1〉項記載の可逆性感熱記録シート。
〈5〉 上記アンカー層が、紫外線吸収基及びウレタン結合を有する第2のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーを含有している、上記〈4〉項に記載の可逆性感熱記録シート。
〈6〉 上記第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマー及び上記第2のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーが同種である、上記〈5〉項に記載の可逆性感熱記録シート。
〈7〉 上記紫外線硬化樹脂及び上記第2のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーが(メタ)アクリレートポリマーである、上記〈5〉又は〈6〉項に記載の可逆性感熱記録シート。
〈8〉 上記〈1〉〜〈7〉項のいずれか一項に記載の可逆性感熱記録シート、基材シート、及び上記可逆性感熱記録シートと上記基材シートとを接着している接着層を具備している、可逆性感熱記録カード。
〈9〉 ロイコ染料、顕減色剤、第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマー、及びイソシアネートを含有する可逆性感熱記録層用組成物を基材層上に塗布すること、
塗布した上記可逆性感熱記録層用組成物を加熱して上記第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマーの水酸基と上記イソシアネートとを反応させ、それによってウレタン結合を形成させて、可逆性感熱記録層を形成すること、
紫外線硬化樹脂を含有する保護層用組成物を上記可逆性感熱記録層上に塗布すること、並びに
上記保護層用組成物に紫外線を照射して保護層を形成すること
を含み、かつ
可逆性感熱記録シートの製造方法。
〈10〉 上記保護層用組成物を上記可逆性感熱記録層上に直接に塗布することを含む、上記〈9〉項に記載の可逆性感熱記録シートの製造方法。
〈11〉 上記紫外線硬化樹脂及び上記第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマーが、(メタ)アクリレートポリマーである、上記〈9〉又は〈10〉項に記載の可逆性感熱記録カード。
〈12〉 上記保護層用組成物を、アンカー層を介して、上記可逆性感熱記録層上に塗布することを含む、上記〈9〉項に記載の可逆性感熱記録シートの製造方法。
〈13〉 第2の水酸基含有紫外線吸収ポリマー、及びイソシアネートを含有するアンカー層用組成物を、上記可逆性感熱記録層上に塗布すること、及び
塗布した上記アンカー層用組成物を加熱して上記水酸基と上記イソシアネートとを反応させ、それによってウレタン結合を形成させてアンカー層を形成すること
を更に含む、上記〈12〉項に記載の可逆性感熱記録シートの製造方法。
〈14〉 上記紫外線硬化樹脂及び上記第2の水酸基含有紫外線吸収ポリマーが、(メタ)アクリレートポリマーである、上記〈13〉項に記載の可逆性感熱記録シートの製造方法。
〈15〉 上記第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマー及び上記第2の水酸基含有紫外線吸収ポリマーが、同種のポリマーである、上記〈13〉又は〈14〉項に記載の可逆性感熱記録シートの製造方法。
〈16〉 上記〈9〉〜〈15〉のいずれか一項に記載の可逆性感熱記録シートの製造方法により製造した可逆性感熱記録シートを基材シートに積層させる工程を含む、可逆性感熱記録カードの製造方法。
本発明によれば、紫外線硬化樹脂が有する耐熱性等と、紫外線吸収ポリマーによる可逆性感熱記録層の透明性の維持とを兼ね備えた可逆性感熱記録媒体を提供することができる。
可逆性感熱記録シートの層構成を例示する概略図である。 可逆性感熱記録シートの積層原理を示す概略図である。 非接触型ICチップを含む基材シートの層構成を例示する概略図である。 可逆性感熱記録カードの層構成を例示する概略図である。
《可逆性感熱記録シート》
図1に示すように、可逆性感熱記録シート(100)は、基材層(16)、可逆性感熱記録層(14)、随意のアンカー層(12)、及び保護層(10)をこの順に具備している。また、可逆性感熱記録シート(100)は、可逆性感熱記録層(14)上及び/又は基材層(16)上に絵柄層を有していてもよい。
〈基材層〉
可逆性感熱記録シートの基材層は、一定の厚み及び弾性を有することで可逆性感熱記録シートの基材としての機能を果たすようにすることができる。また、透明である場合には、その下に配置される絵柄層を視認できる。
基材層、特に透明基材層としては、樹脂フィルムであれば特に制限されないが、好ましくはポリエステル樹脂、特に透明ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、低結晶性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂を用いることができる。PETは、ポリ塩化ビニル(PVC)等の合成樹脂フィルムよりも、カード加工性において優れており、他の層を塗工する際に基材が溶解したり、カードを打ち抜く際にエッジ部にバリが発生したりすることが少ない。
基材層の厚みは、10μm以上、20μm以上、又は30μm以上であり、250μm以下、150μm以下、又は50μm以下であることが好ましい。このような範囲であれば、基材としての機能を有効に果たすことができる。また、透明基材である場合には、絵柄層の視認性が高い。
〈可逆性感熱記録層〉
可逆性感熱記録層は、ロイコ染料、顕減色剤及び第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーを含有している。この層は、熱によって可逆的に発色/消色又は変色する層である。
(ロイコ染料)
ロイコ染料としては、クリスタルバイオレットラクトン、3−インドリノ−3−p−ジメチルアミノフェニル−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、2−(2−クロルフェニルアミン)−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジエチルアミノフルオ)ラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−t−ブチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−p−ブチルアニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)−フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−7−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−N−メチルシクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチルペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等が挙げられる。
(顕減色剤)
顕減色剤としては、(N−(p−ヒドロキシフェニル)−N’−n−オクタデシルチオ尿素、N−(p−ヒドロキシフェニル)−N’−n−オクタデシル尿素、N−(p−ヒドロキシフェニル)−N’−n−オクタデシルチオアミド、4’−オクタデカンアニリド、2−オクタデシルテレフタル酸、N−オクタデシル(p−ヒドロキシフェニル)アミド、N−(p−ヒドロキシベンゾイル)−N−オクタデカノイルアミン、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N’−オクタデカノヒドテジド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−オクタデシルアミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−オクタデシル尿素、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N’−n−オクタデシルオキサミド)等が挙げられる。
(第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマー)
第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーは、紫外線吸収基及びウレタン結合を含有している。
紫外線吸収基としては、ベンゾトリアゾール基、ベンゾフェノン基、サリシレート基、シアノアクリレート基、ベンゾエート基、トリアジン基等が挙げられる。
したがって、紫外線吸収基をポリマーに提供するための紫外線吸収モノマーとしては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系モノマー、2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系モノマー、サリシレート系モノマー、シアノアクリレート系モノマー、ベンゾエート系モノマー、トリアジン系モノマー等が挙げられ、中でもベンゾトリアゾール系モノマー、ベンゾフェノン系モノマーが好ましく、更にその中でも長波長まで紫外線を吸収することができるベンゾトリアゾール系モノマーが好ましく、更に中でも可逆性感熱記録層の発色及び消色を良好にする観点から2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等の(メタ)アクリレート構造を有するモノマーが好ましい。
また、第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーは、上記のモノマー以外のモノマーを更に含有していてもよいが、可逆性感熱記録層の発色及び消色を良好にする観点からこのモノマーも、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート構造を有するモノマーを用いることが好ましい。
(他の成分)
可逆性感熱記録層には、必要に応じて添加物、例えば第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーとは別に紫外線吸収剤等を含有させることもできる。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ヒドロキシフェニルトリアジン系、シュウ酸アニリド系等の紫外線吸収剤を使用することができる。紫外線吸収剤の量は、結晶化、ブリードアウト等を防止する観点から、5重量%以下、3重量%以下、又は1重量%以下とすることができる。
〈アンカー層〉
アンカー層は、保護層と可逆性感熱記録層との間に存在する、接着性を向上させるための随意の層を言うものである。
アンカー層は、第2のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーを含有していることが好ましい。
(第2のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマー)
第2のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーは、紫外線吸収基及びウレタン結合を有する。これにより、可逆性感熱記録層及びアンカー層が共にウレタン結合を有することとなり、その親和性により強く接着することができる。
紫外線吸収基、及びこれをポリマーに提供するための紫外線吸収モノマーとしては、第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーに関して挙げた紫外線吸収モノマーが挙げられる。
第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマー、及び第2のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーは同種のポリマーであることが好ましい。ここで、「同種のポリマーである」とは、ポリマーが同種のモノマーにより構成されていることを意味するものであり、ポリマーを構成する各モノマーの質量比は異なっていてもよい。これにより、可逆性感熱記録層及びアンカー層が共に、ウレタン結合に加えて更に同一の構造を有することとなり、その親和性が更に高まることにより強く接着することができ、かつ印字された部分の耐溶剤性を向上させることができる。
アンカー層の厚みとしては、例えば0.1μm以上、0.3μm以上、又は0.5μm以上とすることができ、5.0μm以下、又は3.0μm以下であってもよい。
(他の成分)
アンカー層には、必要に応じて添加物、例えば第1の可逆性感熱記録層に関して挙げた添加物を含有させることもできる。
〈保護層〉
保護層は、紫外線硬化樹脂で構成されている。
保護層が紫外線硬化樹脂で構成されていることにより、可逆性感熱記録層を機械的損傷から保護することができ、かつ十分な耐熱性を確保することができる。
紫外線硬化樹脂としては、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の(メタ)アクリレートポリマー、ビニルエーテルオリゴマーが挙げられる。
保護層は可逆性感熱記録層上に直接に積層されていてもよく、またアンカー層を介して積層されていてもよい。
保護層が可逆性感熱記録層上に直接に積層されている場合、紫外線硬化樹脂及び第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーは、共に(メタ)アクリレートポリマーであることが好ましい。これにより、図2(a)に示すように、互いに接触している保護層及び可逆性感熱記録層が共に(メタ)アクリレート構造を有することとなり、その親和性により強く接着することができる。
保護層がアンカー層を介して積層されている場合、紫外線硬化樹脂及び第2のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーは、共に(メタ)アクリレートポリマーであることが好ましい。これにより、図2(b)に示すように、互いに接触している保護層及び可逆性感熱記録層が共に(メタ)アクリレート構造を有することとなり、その親和性により強く接着することができる。
〈他の層〉
可逆性感熱記録シートにおいては、上記の層又はシート以外に他の層を有していてもよい。
例えば、積層体の保護層とは反対側にカール防止層と同程度に収縮するカール防止層を設けることができる。これにより、保護層の紫外線硬化樹脂を硬化させることによって発生するシートのカールを防止することができる。カール防止層は、保護層に関して挙げた樹脂から形成されることが好ましい。
絵柄層は、カード表面に絵柄が現れる限り、どの層間に位置していてもよい。例えば、絵柄層は、図4の基材シート(300)上に形成してもよく、接着層(200)上に形成してもよく、又は基材シート(300)中若しくは接着層(200)中に形成することができる。例えば、絵柄層を、比較的融点が高い層の上に形成することで、熱プレス時の絵柄の歪みを防止することができる。このような観点から、絵柄が複雑な場合には、基材層を例えばPETで形成した上で、基材層(16)とコア基材層(30)との間に絵柄層を形成することが好ましい。
《可逆性感熱記録カード》
図4に示すように、可逆性感熱記録カードは、上記の可逆性感熱記録シート(100)、基材シート(300)、及び可逆性感熱記録シートと基材シートとを接着している接着層(200)を具備している。
〈基材シート〉
基材シートは、例えば300μm以上、400μm以上、又は500μm以上であり、800μm以下、700μm以下、又は600μm以下の厚みを有するカードである。本発明の可逆性感熱記録カードは、可逆性感熱記録シート、接着層、及び基材シートの合計で、好ましくは680μm〜840μm程度の厚みを有する。
基材シートは、好ましくは非接触型ICチップ及びアンテナを含むインレットをその積層体中に有し、これにより本発明の可逆性感熱記録カードは、非接触式のICカードになることができる。
例えば、本発明で用いる基材シートは、図3に示すような積層構造を有することができる。この図における基材シート(300)では、インレット基材(32a)上にICチップ(32b)及びアンテナ(32c)を含むインレット(32)が挿入されたコア基材層(30)に、背面基材層(34)が積層されている。また、背面基材層とは反対側(接着層で可逆性感熱記録シートと張り合わせる側)には、絵柄層(36)が存在している。なお、可逆性感熱記録シートが絵柄層を有する場合、基材シートには絵柄層が存在していなくてもよい。
(インレット)
インレットは、インレット基材上にICチップ及びアンテナを形成したものを意味する。このICチップ及びアンテナは、絶縁性有機高分子材料のインレット基材上に形成することができる。インレット基材は、PET、PEN、PET−G等で形成することができる。
インレット基材上には、その周縁に沿ってアンテナが形成されている。アンテナは、アルミ箔や銅箔をフィルム基板に貼り付け、エッチングでループ形状を形成する方法、スクリーン印刷にて銀ペーストを印刷してループ形状を形成する方法、ワイヤーを引き回してループ形状を形成する方法、アンテナパターン用の転写箔を転写させてループ形状を形成する方法等を用いて形成することができる。
ICチップは、アンテナパターンに接続されてインレット基板上に位置する。ICチップは、CPU、RAM、ROM、EEPROM等の半導体集積回路を搭載したチップ部品である。
インレットの厚さは、20μm以上、30μm以上又は40μm以上とすることができ、また80μm以下、70μm以下又は60μm以下とすることができる。
(コア基材層)
コア基材層としては、任意の樹脂を用いることができるが、高い熱融着性の観点から低結晶性の熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。このような低結晶性の熱可塑性樹脂の具体例としては、低結晶性ポリエチレンテレフタレート(PET−G);ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール等のビニル系樹脂;ポリカーボネート樹脂等の非晶性樹脂の単体又はこれらの組合せ等を用いることができる。なお、PET−Gとしては、テレフタル酸とエチレングリコール及び他のジオール等のポリエチレンテレフタレート系コポリマーを挙げることができ、特にテレフタル酸とエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールとのコポリマーを用いることができる。インレットは、2枚のコア基材層用のシートでサンドイッチした後に、熱圧着することによって、コア基材層中に挿入することができる。
コア基材層の厚さは、100μm以上、150μm以上、200μm以上、250μm以上、又は300μm以上とすることができ、また600μm以下、550μm以下、500μm以下、450μm以下、又は400μm以下とすることができる。
(絵柄層)
絵柄層は、可逆性感熱記録シートの絵柄層に関して挙げた方法により形成される層であって、目視確認可能な情報を伝達するための任意のパターンを有する層である。パターンとしては、これに限られないが、絵柄、文字、記号、図形、キャラクター、背景色、濃淡等を挙げることができる。
絵柄層は、カード表面に絵柄が現れる限り、どの層間に位置していてもよい。例えば、絵柄層は、図4の基材シート(300)上に形成してもよく、接着層(200)上に形成してもよく、又は基材シート(300)中若しくは接着層(200)中に形成することができる。例えば、絵柄層を、比較的融点が高い層の上に形成することで、熱プレス時の絵柄の歪みを防止することができる。このような観点から、絵柄が複雑な場合には、基材層を例えばPETで形成した上で、基材層(16)とコア基材層(30)との間に絵柄層を形成することが好ましい。
(背面基材層)
背面基材層としては、透明/白色に限らず、材料は特に限定されない。例えば、背面基材層として、PETフィルムを使用することができるが、この場合、透明基材と背面基材の分子の配向方向と厚みが揃うようにして用いることができる。このようにして、ねじれや反りの小さいカードとすることができる。
〈接着層〉
接着層は、可逆性感熱記録シートと基材シートとを接着させる層である。
接着層は、イソシアネート基含有硬化剤及びこの硬化剤と反応するポリオール系の主剤を含む2液系接着剤から少なくとも形成されることが好ましい。
主剤としては、ポリオール、特にポリマーポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、又はウレタン結合を有するポリオール等を挙げることができる。これらの接着剤では、反応熱によって硬化収縮する等の問題が生じにくく、かつ柔軟性があるため本発明のカードにおいて好ましい。
接着層の厚みは、例えば1.0μm以上、4.0μm以上又は7.0μm以上であり、15μm以下、12μm以下、又は10μm以下とすることができる。
《可逆性感熱記録シートの製造方法》
可逆性感熱記録シートの製造方法は、可逆性感熱記録層用組成物を基材層上に塗布すること、塗布した可逆性感熱記録層用組成物を加熱して可逆性感熱記録層を形成すること、保護層用組成物を可逆性感熱記録層上に塗布すること、及び保護層用組成物に紫外線を照射して保護層を形成することを含む。
〈可逆性感熱記録層用組成物〉
可逆性感熱記録層用組成物は、ロイコ染料、顕減色剤、第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマー、及びイソシアネートを含有する。ロイコ染料及び顕減色剤は、可逆的感熱記録層に関して挙げたものが挙げられる。
(第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマー)
第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマーは、水酸基及び紫外線吸収モノマーを含有している。
紫外線吸収モノマーとしては、第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーに関して挙げた紫外線吸収モノマーが挙げられる。
第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマーの紫外線吸収モノマーの含有率は、十分な紫外線吸収能力を確保し、保護層形成時の紫外線照射によるロイコ染料の変色を防止する観点から、30重量%以上、33重量%以上、又は35重量%であることが好ましく、また紫外線吸収ポリマーの変色を防止する観点から、50重量%以下、47重量%以下、又は45重量%以下であることが好ましい。
また、第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマーは、水酸基含有モノマーを含有することができる。水酸基含有モノマーとしては、ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート構造を有するモノマーが挙げられる。
更に、第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマーは、上記のモノマー以外のモノマーを更に含有していてもよいが、可逆性感熱記録層の発色及び消色を良好にする観点からこのモノマーはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート構造を有するモノマーを用いることが好ましい。
次に、第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマーの水酸基の量に関し、試料1g中の水酸基と当量の水酸化カリウムのミリグラム(mg)数を意味する水酸基価を用いて説明する。なお、本明細書において、この水酸基価はフェノール性の水酸基(ヒドロキシル基)の量を除いた水酸基の量を評価するものであることに留意されたい。
第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマーの水酸基価は、後述するイソシアネートとの反応によりウレタン結合を多く生成して密着性を確保し、かつ可逆性感熱記録層の耐アルコール性を高める観点から、20以上、30以上、50以上、又は70以上であることが好ましい。また、第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマーの水酸基価は、過剰な架橋によるポットライフの短縮を防止する観点から、220未満、200未満、180未満、又は150未満であることが好ましい。
第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマーのガラス転移温度は、可逆性感熱記録層の適度な剛性及び弾性を確保する観点から、40℃超、50℃超、又は60℃超であることが好ましく、また90℃以下、85℃以下、又は80℃であることが好ましい。ガラス転移温度が40℃以下であると、可逆性感熱記録層が過剰に柔らかくなり、印字により保護層に傷が付きやすくなるため好ましくない。また、ガラス転移温度が90℃超であると、可逆性感熱記録層が過剰に硬くなり、可逆性感熱記録シートの曲げ強度が弱くなるため好ましくない。
(イソシアネート)
イソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)等が挙げられる。
(他の成分)
可逆性感熱記録層用組成物には、必要に応じて添加物を含有させることもできる。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ヒドロキシフェニルトリアジン系、シュウ酸アニリド系等の紫外線吸収剤を使用することができる。紫外線吸収剤の量は、結晶化、ブリードアウト等を防止する観点から、5重量%以下、3重量%以下、又は1重量%以下とすることができる。
〈保護層用組成物〉
保護層用組成物は、紫外線硬化樹脂で構成されている。保護層用組成物に紫外線を照射して保護層を形成することができる。
紫外線硬化樹脂は、保護層に関して挙げた紫外線硬化樹脂が挙げられる。
保護層用組成物は、可逆性感熱記録層上に直接に塗布してもよく、また後述するアンカー層を介して塗布してもよい。
〈アンカー層用組成物〉
アンカー層用組成物は、アンカー層を形成するための組成物を言うものである。
アンカー層用組成物は、第2の水酸基含有紫外線吸収ポリマー、及びイソシアネートを含有することが好ましい。この場合、塗布した前記アンカー層用組成物を加熱して前記水酸基と前記イソシアネートとを反応させてウレタン結合を形成させてアンカー層を形成することができる。
(第2の水酸基含有紫外線吸収ポリマー)
第2の水酸基含有紫外線吸収ポリマーは、水酸基及び紫外線吸収モノマーを含有している。この第2の水酸基含有紫外線吸収ポリマーとしては、第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマーに関して挙げたポリマーが挙げられる。
第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマー、及び第2の水酸基含有紫外線吸収ポリマーは同種のポリマーであることが好ましい。ここで、「同種のポリマーである」とは、ポリマーが同種のモノマーにより構成されていることを意味するものであり、ポリマーを構成する各モノマーの質量比は異なっていてもよい。これにより、保護層及びアンカー層が共にウレタン結合に加えて更に同一の構造を有することとなり、親和性が更に高まることにより保護層とアンカー層との間の密着性が向上し、かつ印字された部分の耐溶剤性を向上させることができる。
(イソシアネート)
イソシアネートとしては、可逆性感熱記録層用組成物に関して挙げたイソシアネートが挙げられる。
(他の成分)
アンカー層用組成物には、随意の添加物を含有させることができる。添加物としては、可逆性感熱記録層に関して挙げた添加物が挙げられる。
《可逆性感熱記録カードの製造方法》
可逆性感熱記録カードの製造方法は、可逆性感熱記録シートの製造方法により製造した可逆性感熱記録シートを基材シートに積層させることを含む。
この積層は、接着層を介して行うことができる。接着層としては、可逆性感熱記録カードに関して挙げた接着層が挙げられる。
可逆性感熱記録シートを基材シートに積層させる際、接着層は、可逆性感熱記録シート、基材シートのどちらに設けてもよい。
実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
《カードの製造方法》
次のようにして実施例1〜6及び比較例1〜3のカードを得た。なお、以下の記載において重量部は、固形分重量を表している。また、実施例1〜6及び比較例1〜3においては、次の表1に示すポリマーを使用した。表2においては、使用した樹脂は表2の「構成」の欄においてA〜Dの記号を用いて記載する。
Figure 2017013292
〈可逆性感熱記録シート〉
可逆性感熱記録シートを以下のようにして作製した。
(基材層)
基材層として、100μmの透明な二軸延伸ポリエステルフィルム(ルミラーT60、東レ株式会社)を用意した。
(可逆性感熱記録層)
可逆性感熱記録層を形成するために、以下を含む可逆性感熱記録層用組成物を調製した:
20重量部の表2に示す第1の(水酸基含有紫外線吸収)ポリマー;
10重量部のロイコ染料(Blue63、山本化成株式会社);
40重量部の顕減色剤(N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−ドコサノヒドラジド);及び
20重量部のXDI系硬化剤(タケネート500、三井化学株式会社)。
この可逆性感熱記録層用の組成物を、基材層の片面に、ワイヤーバーで塗工した。そして、100℃で2分間乾燥させ、乾燥膜厚11μmの可逆性感熱記録層を形成した。
(アンカー層)
可逆性感熱記録層上にアンカー層を形成するために、以下を含む組成物を調製した:
72重量部の表2に示す第2の(水酸基含有紫外線吸収ポリマー);及び
18重量部のXDI系硬化剤(タケネート500、三井化学株式会社)。
可逆性感熱記録層上に、このアンカー層形成用の組成物をワイヤーバーで塗工し、100℃で1分間乾燥させ、乾燥膜厚0.5μmのアンカー層を形成した。
(保護層)
保護層を形成するために、以下の保護層形成用組成物を調製した:
88重量部の紫外線硬化性ウレタンアクリレート樹脂(ユニディックC7-164、DIC株式会社);
6重量部のシリカ(サイリシア436、富士シリシア化学株式会社);
5重量部のポリ四フッ化エチレン(KTL−4N、株式会社喜多村);
1重量部のシリコーンオイル(AD−8719D、藤倉化成株式会社);
アンカー層上に、この保護層形成用組成物をワイヤーバーで塗工し、100℃で1分間乾燥させた。そして、紫外線硬化装置(F600S、フュージョンUVシステムズジャパン)を用いて、240W/cm、30m/分、かつ1パスで紫外線照射をして、乾燥膜厚5μmの保護層を形成した。
〈接着層〉
接着剤をワイヤーバーで塗工し、100℃で2分間乾燥させて、乾燥膜厚8μmの接着層を形成した。
〈基材シート〉
非接触ICチップ及びアンテナを含むインレットが挿入された厚さ550μmのPET−Gシートを使用したコア基材層に対し、背面基材層として100μmの透明PETフィルム(ルミラーT60、東レ株式会社)を熱プレスによって積層し、この積層体を基材シートとして用いた。
基材シートのコア基材層側に、着色剤含有塗料を膜厚2μmで印刷機にて塗工し、紫外線硬化装置(F600S、フュージョンUVシステムズジャパン)を用いて、240W/cm、30m/分、かつ1パスで紫外線照射をして、絵柄層を形成した。
〈カード化〉
可逆性感熱記録シート、接着層、及び基材シートを貼り合わせて、最終的に型抜きをしてカードを得た。
《評価方法》
上記のようにして得た各種のカード又は可逆性感熱記録シートの性能を次のようにして評価した。
〈透明性〉
可逆性感熱記録シートを接着させずに透明PETをカード化したものを、X−rite社製(スペクトロアイ分光測色計/濃度計(SpectroEye、X−rite社)にて、色差(L表色系)を測定し、これを基準値とする。次いで、カード化した実施例、比較例の色差ΔEabを以下の式により測定する。
Figure 2017013292
ΔEabが2未満であるものを◎、ΔEabが2以上3以下であるものを○、ΔEabが3超であるものを△とした。
〈塗膜の密着性〉
接着部長さが50mm以上となるように幅18mm〜24mmで粘着力2.9N/10mm以上のセロハンテープを貼り付け、消しゴムで擦りテープをカード表面に密着させてから1〜2分後にセロハンテープの一方を持ってカード表面に直角を保ちながら瞬間的に引き剥がす。
塗膜の剥がれがなかったものを○、塗膜の剥がれがあったものを×とした。
〈耐エタノール性〉
印字機(TH−TCP、オオクラエンジニアリング株式会社)にて可逆性感熱記録層を印字し、印字後のカードを100%エタノールに24時間浸漬した。試験後にマクベス濃度計にて印字濃度を測定した。
試験後の印字濃度を測定し、印字濃度が1.0以上のものを◎とし、印字濃度が0.9以上のものを○とし、印字濃度が0.9未満のものを×とした。
上記のようにして得た各種のカード又は可逆性感熱記録シートの試験結果を表2に示す。
Figure 2017013292
表1から、可逆性感熱記録層用組成物に水酸基含有紫外線吸収ポリマーを用いた実施例1〜6に関しては、透明性、密着性及び耐エタノール性において優れており、中でも第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマー及び第2の水酸基含有紫外線吸収ポリマーが同種である実施例1〜4に関してはこれらの評価が更に優れていることが理解されよう。特に、実施例2及び3から、第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマー及び第2の水酸基含有紫外線吸収ポリマーが同種のポリマーであれば、水酸基価は異なっていても実施例1及び4と同様に評価が特に優れていることが理解されよう。
10 保護層
12 アンカー層
14 可逆性感熱記録層
16 基材層
30 コア基材層
32 インレット
32a インレット基材
32b 非接触型ICチップ
32c アンテナ
34 背面基材層
36 絵柄層
100 可逆性感熱記録シート
200 接着層
300 基材シート
400 可逆性感熱記録カード

Claims (16)

  1. 基材層、可逆性感熱記録層、及び保護層をこの順に具備しており、
    前記保護層が、紫外線硬化樹脂で構成されており、
    前記可逆性感熱記録層が、ロイコ染料、顕減色剤及び第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーを含有し、かつ
    前記第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーが、紫外線吸収基及びウレタン結合を有している、
    可逆性感熱記録シート。
  2. 前記保護層と前記可逆性感熱記録層とが直接に積層されている、請求項1に記載の可逆性感熱記録シート。
  3. 前記紫外線硬化樹脂及び前記第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーが、(メタ)アクリレートポリマーである、請求項2に記載の可逆性感熱記録シート。
  4. 前記可逆性感熱記録シートが、前記保護層と前記可逆性感熱記録層との間にアンカー層を更に有する、請求項1に記載の可逆性感熱記録シート。
  5. 前記アンカー層が、紫外線吸収基及びウレタン結合を有する第2のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーを含有している、請求項4に記載の可逆性感熱記録シート。
  6. 前記第1のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマー及び前記第2のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーが同種である、請求項5に記載の可逆性感熱記録シート。
  7. 前記紫外線硬化樹脂及び前記第2のウレタン結合含有紫外線吸収ポリマーが(メタ)アクリレートポリマーである、請求項5又は6に記載の可逆性感熱記録シート。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の可逆性感熱記録シート、基材シート、及び前記可逆性感熱記録シートと前記基材シートとを接着している接着層を具備している、可逆性感熱記録カード。
  9. ロイコ染料、顕減色剤、第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマー、及びイソシアネートを含有する可逆性感熱記録層用組成物を基材層上に塗布すること、
    塗布した前記可逆性感熱記録層用組成物を加熱して前記第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマーの水酸基と前記イソシアネートとを反応させ、それによってウレタン結合を形成させて、可逆性感熱記録層を形成すること、
    紫外線硬化樹脂を含有する保護層用組成物を前記可逆性感熱記録層上に塗布すること、並びに
    前記保護層用組成物に紫外線を照射して保護層を形成すること
    を含み、かつ
    可逆性感熱記録シートの製造方法。
  10. 前記保護層用組成物を前記可逆性感熱記録層上に直接に塗布することを含む、請求項9に記載の可逆性感熱記録シートの製造方法。
  11. 前記紫外線硬化樹脂及び前記第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマーが、(メタ)アクリレートポリマーである、請求項9又は10に記載の可逆性感熱記録カード。
  12. 前記保護層用組成物を、アンカー層を介して、前記可逆性感熱記録層上に塗布することを含む、請求項9に記載の可逆性感熱記録シートの製造方法。
  13. 第2の水酸基含有紫外線吸収ポリマー、及びイソシアネートを含有するアンカー層用組成物を、前記可逆性感熱記録層上に塗布すること、及び
    塗布した前記アンカー層用組成物を加熱して前記水酸基と前記イソシアネートとを反応させ、それによってウレタン結合を形成させてアンカー層を形成すること
    を更に含む、請求項12に記載の可逆性感熱記録シートの製造方法。
  14. 前記紫外線硬化樹脂及び前記第2の水酸基含有紫外線吸収ポリマーが、(メタ)アクリレートポリマーである、請求項13に記載の可逆性感熱記録シートの製造方法。
  15. 前記第1の水酸基含有紫外線吸収ポリマー及び前記第2の紫外線吸収ポリマーが、同種のポリマーである、請求項13又は14に記載の可逆性感熱記録シートの製造方法。
  16. 請求項9〜15のいずれか一項に記載の可逆性感熱記録シートの製造方法により製造した可逆性感熱記録シートを基材シートに積層させることを含む、可逆性感熱記録カードの製造方法。
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