[実施形態]
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する一実施形態は、ゲーム装置の一例としての、対価の支払いに応じた1回のゲームプレイにつき、ゲームで使用可能な1枚のカードを出力し、最大4人同時プレイ可能なゲームコンテンツのゲーム処理を実行するゲーム装置に、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、対価の支払いに応じた1回のゲームプレイにつき、提供する第1のゲームコンテンツに係る第1の種別の物品を排出することが可能な任意の機器に適用可能である。
また、本実施形態において「ゲームタイトル」とは、少なくとも、各々異なる流れのゲーム体験を提供し、ゲームプレイ中において表示態様が各々異なるゲーム画面を提示させる点で、識別されるゲームコンテンツを指すものとする。また本実施形態では「ゲーム装置」とは、該ゲーム装置におけるゲームプレイにおいて、対応するキャラクタまたはアイテムを登場させるために用いられるカードを出力する、所謂アミューズメント機器・アーケード筐体・業務用ゲーム機器等の装置を指すものとする。また1体のゲーム装置では、1つのゲームタイトルに係るゲーム体験が提供可能であるものとする。しかしながら、本発明の実施においてゲーム装置はこれに限られるものではなく、例えば家庭用ゲームコンソールのような、各々異なる処理を実行することで複数のゲームタイトルに係るゲーム体験を提供可能とし、例えば外部接続されたプリンタ等に実行したゲームコンテンツに係る物品を排出させることが可能な装置を含むものであってもよい。このとき、ゲームコンソールが複数のゲームタイトルの処理を行う場合は、各ゲームタイトルの処理を実行している状態は、本発明において「異なるゲームコンテンツのゲーム処理を行うゲーム装置」として取り扱うものとする。即ち、同一のゲームコンソールであっても、実行する処理によっては異なるゲームコンテンツのゲーム処理を行うゲーム装置として扱う。
《ゲーム装置の構成》
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置100の機能構成を示すブロック図である。
制御部101は、例えばCPU等であり、ゲーム装置100が備える各ブロックの動作を制御する。制御部101は、例えば記録媒体102に記録されたゲーム処理を含むゲームプログラムや各ブロックの動作プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより各ブロックの動作を制御する。本実施形態のゲーム装置100で処理を実行するゲームタイトル(以下、提供ゲームタイトル)は、後述するように複数のプレイヤにより同時操作可能なゲーム体験の提供するものであり、制御部101は複数のプレイヤ各々についての処理を同時並行して実行することが可能である。
記録媒体102は、例えば書き換え可能な不揮発性メモリや、HDD、光学ディスクの挿入されたディスクドライブ等の記録装置である。記録媒体102には、ゲームプログラムや動作プログラムに加え、ゲーム装置100が有する各ブロックの動作に必要なパラメータ等が記憶される。メモリ103は、各プログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力された中間データ等を一時的に記憶する記憶領域や作業領域としても用いられる。
キャラクタDB104は、本実施形態の提供ゲームタイトルにおいて、ゲームに登場する(登場させることが可能な)キャラクタについての各種情報を管理するデータベースである。各キャラクタについて情報(以下、キャラクタ情報)は、例えばキャラクタを識別するキャラクタIDに関連付けて、ゲーム上における該キャラクタの基本パラメータ、各種状態変化によるパラメータの変化態様を示した変化情報、使用時や所定の入力受付時に発動する行動を示した行動情報、またゲーム画面の描画において必要となる該キャラクタの各種グラフィックスデータ等を管理するものであってよい。変化情報や行動情報は、後述するように、キャラクタがメイン(主)キャラクタ及びサブ(副)キャラクタのいずれとして使用されるか、メインキャラクタにおいていずれの役割で使用されるか等、使用状態ごとに異なる情報を格納するものであってもよい。
判断部105は、後述のカード認識部113やメダル認識部114によって物品から取得された情報を解析し、該物品が提供ゲームタイトルについて使用可能な物品であるか否かを判断する。本実施形態のゲーム装置100では、プレイヤは、異なるゲームタイトル(他ゲームタイトル)の処理を行うゲーム装置(他ゲーム装置)により排出された物品を使用してもゲームプレイを行うことができる。即ち、プレイヤは、他ゲーム装置により排出された物品を、例えば該装置においてゲームプレイ可能な他ゲームタイトルだけでなく、本実施形態の提供ゲームタイトルにおいても使用することができる。このとき、他ゲーム装置において物品が認識された場合に他ゲームタイトルにおいて該物品に対応するとして判定されるキャラクタは、本実施形態の提供ゲームタイトルにおいても同一のキャラクタ、または相当するキャラクタ(成長・進化した状態等)として判定される。従って、本実施形態の提供ゲームタイトルと他ゲームタイトルとは、例えば上述のようにゲームに登場するキャラクタやアイテムのうちの少なくとも一部が共通しているような、所定の関連性を有する。判断部105は、物品から取得された情報に基づいて、該物品を排出したゲーム装置において処理が実行されていたゲームタイトルがいずれであるかを特定し、使用可能な物品であるか否かを判断する。
描画部106は、例えばGPU等であり、本実施形態の提供ゲームタイトルに係るゲーム画面を描画する。描画部106は、提供ゲームタイトルに係る処理において制御部101から描画命令を受信すると、ゲーム画面の描画に必要となるデータを記録媒体102から読み出して不図示のキャッシュメモリに展開する。そして描画部106は、描画命令に従って該データを処理し、表示用に確保された例えばメモリ103のメモリ領域に順次描画して格納する。完成したゲーム画面は、液晶プロジェクタ等の投影部107による背面投影方式で、スクリーンパネル(投影面)である表示部108に表示(投影)される。なお、ゲーム画面の表示方式はこれに限られるものである必要はなく、例えばLCD等の所定の表示装置に映像信号として出力することにより表示されるものであってもよい。
検出部109は、不図示の対価支払部に対してゲームプレイの提供を開始するための対価の支払いがなされたことを検出する。本実施形態のゲーム装置100では、プレイヤは提供ゲームタイトルに係るゲームプレイを行うためには、予め定められた対価の支払いを行う必要がある。検出部109は、予め定められた額の硬貨(金銭)や、それに相当する金銭価値を有するメダル(後述のゲーム用物品ではなく、店舗等の所定の環境における通貨)の対価支払部への挿入がなされたことを検出することにより、対価の支払いがなされたことを検出するものであってよい。もちろん検出部109は、対価支払部として電子マネー等の所定の決済システムを利用することにより、該決済の完了を検出するものであってもよい。
操作入力装置110は、本実施形態のゲーム装置100が有するユーザインタフェースである。操作入力装置110は、各プレイヤについて同様の構成を有するインタフェース(コントロールパネル)を提供するものである。本実施形態のゲーム装置100では、図2(a)に示されるように、表示部108の周囲に各プレイヤについてのユニットとして、操作入力装置110が配置されている。
〈操作入力装置の構成〉
ここで、本実施形態の操作入力装置110の詳細構成について、図2(b)を参照して説明する。図2(b)に示されるように、コントロールパネル上にはゲームプレイ中にユーザが操作入力を行う操作部材である、方向指示部材111と操作ボタン群112とが離間した領域に設けられている。またコントロールパネル上、方向指示部材111と操作ボタン群112との間には、ゲームプレイにつき使用する物品から情報取得を行うためのカード認識部113及びメダル認識部114が設けられている。このような構成とすることで、ゲームプレイ中のプレイヤの手は、方向指示部材111と操作ボタン群112に置かれることになるので、カード認識部113で認識されるカードやメダル認識部114で認識されるメダルは、プレイヤの手と手の間に位置すると共にプレイヤの視界内に存在することとなり、カードやメダル等の物品の盗難や紛失等を発生しづらくすることができる。
本実施形態のゲーム装置100では、プレイヤは、カード認識部113により情報取得が行われる、本発明に係る第1の種別の物品としてのカードと、メダル認識部114により情報取得が行われる、本発明に係る第2の種別の物品としてのメダルの2種類の物品を、ゲームプレイに使用することができる。後述するように、本実施形態のゲーム装置100では、1回の対価の支払いにつき1枚のカードを排出するため、プレイヤは排出されたカードを現在の対価の支払いに係るゲームプレイに使用することができる。一方で、メダルは店舗やイベント等において販売または配布される玩具体等の物品であり、ゲーム装置100や他ゲーム装置から排出される物品ではないという点でカードと異なる種別に分類される。本実施形態では第2の種別の物品であるメダルはゲーム装置から排出されないものとして説明するが、メダルは単に提供ゲームタイトルの処理を実行するゲーム装置から排出される物品でなければ、いずれの方法によりプレイヤが入手可能な物品であってもよい。
以下、図3を参照してゲーム装置100においてゲームプレイに使用可能な物品について説明する。なお、使用可能な物品は、ゲームに登場するキャラクタまたはアイテムに対応しているものとして説明してきたが、以下では説明を簡単にするため、使用可能な物品はゲームに登場するキャラクタに対応している(物品により、登場するキャラクタのうちの1つのキャラクタを一意に特定可能である)ものとして説明する。
カード認識部113により情報取得が可能なカードは、例えば図3(a)及び(b)に示されるように、該カードに対応しているゲーム内のキャラクタを示した画像301または311が付されている。またカードには、ゲーム装置100において該カードを識別するための情報である2次元コード302または312が付されており、カード認識部113は該2次元コードを読み取ることにより、データ列としてカードに付された情報を取得する。図3(a)及び(b)はそれぞれ、提供ゲームタイトルの処理を行うゲーム装置100により排出されたカード、及び他ゲームタイトルの処理を行う他ゲーム装置により排出されたカードを例示している。本実施形態のカード認識部113では、これら複数のゲームタイトルに係るカードから情報取得が可能なように、カードの形状や少なくとも図内横方向の寸法、及びカード内において2次元コードの配置される位置(印刷位置)が共通であるように構成されている。もちろん、カードの印刷や製造において誤差は生じうるため、カード内における2次元コードの印刷位置は同一と判断される位置、即ちカード認識部113により該コードが認識可能な位置に配置されているものであればよい。
また、カード認識部113はこの他、ゲーム経過を記録するための不図示の記録カードからの情報取得も行う。記録カードも、ゲームプレイに使用可能なカードと同様に、寸法や2次元コードの配置される位置が共通するよう定められている。一方で、記録カードには対応するキャラクタという概念が存在せず、記録カードであることを判別する情報と、該記録カードを一意に特定するための情報(セーブID)が2次元コードとして付されているものとする。
本実施形態のカード認識部113は、コントロールパネル上にカードに適合する形状に形成された凹面(溝)201にカードが載置されたことを検出し、情報取得を行う。凹面201は光透過性の部材で構成されており、2次元コードの読み取りは操作入力装置110内部に配置され、該凹面201を撮像する不図示の撮像装置により行われる。従って、プレイヤはゲームプレイに使用するカードを認識させるためには、図3(a)及び(b)に示したカードの面を凹面201に接触させるように載置することで、カード認識部113に該カードの情報取得を行わせることができる。なお、本実施形態では2次元コードの読み取りが操作入力装置110内部に配置された撮像装置により行われるものとして説明するが、撮像装置の配置される位置は該態様に限定されるものではないことは容易に理解されよう。
またメダル認識部114により情報取得が可能なメダルは、例えば図3(c)に示されるようにメダルのオモテ面にキャラクタを示した画像321と、メダル認識部114にメダルを挿入する際の挿入方向を示すマーク322が付されている。またメダルのウラ面には、例えば図3(d)に示されるように挿入方向に延設された溝部331が形成され、該溝部331内に該メダルを識別するための情報である凸部パターン332が形成されている。凸部パターン332は、図示されるように複数行(図では4行)に渡って形成されており、1つの行は挿入方向と直交する方向に延び、対応するキャラクタに応じて定められた凸部が並ぶ。メダル認識部114は、コントロールパネル上にメダルに適合した形状を有するカバー202内にメダルが挿入されることにより、該メダルの凸部パターン332を読み取る。カバー202内にはメダルの溝部331の内寸に合わせて形成されたガイドレール203が配置されており、該ガイドレール203に沿ってメダルが挿入されることで、ガイドレール203間に設けられたスイッチ群204が、複数行で構成された凸部パターン332により順に操作される。具体的にはメダル認識部114は、凸部パターンの各行について、同時に操作(凸部により押下)されたスイッチを検出することで、凸部パターンにより示されるビットパターンの情報を取得する。
このようにしてカード認識部113またはメダル認識部114によりカードまたはメダルから取得された情報は、判断部105に出力される。判断部105は、該情報を解析することにより、情報の取得元の物品が使用可能であるか否かの判断、及び物品に対応するキャラクタのキャラクタIDの特定を行う。従って、カード認識部113及びメダル認識部114がカードやメダルから取得する情報には、キャラクタを識別するための情報だけでなく、使用可否を判断するための情報が含まれる。
具体的にはカードから取得される情報には、カードを排出したゲーム装置において実行されていたゲームタイトルを識別する情報が含まれる。本実施形態では判断部105は該情報により特定されるゲームタイトルが、提供ゲームタイトルであるか、または提供ゲームタイトルと関連性を有するものとして予め定められたゲームタイトルであるか否かを判断することにより、使用可否を判断する(提供ゲームタイトル、または関連性を有する他ゲームタイトルの場合には使用可能と判断)。なお、本実施形態では排出したゲーム装置において実行されていたゲームタイトルを識別する情報がカードから取得された情報に含まれていることにより判断部105が使用可否の判断を行えるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えばカードから取得された情報のデータ列に対して所定の演算を行うことで変換された情報に基づき、判断部105が使用可否の判断や、提供ゲームタイトルにおいて対応するキャラクタのキャラクタIDの特定を行うよう構成されるものであってもよい。またカードが他ゲームタイトルの処理を実行する他ゲーム装置により排出されたカードである場合、カードに対応するキャラクタのキャラクタIDの特定は、他ゲームタイトルについてのキャラクタ情報を格納するデータベースに、後述の通信部130を介してアクセスすることにより行われてもよい。同様に、メダルの使用可否及び対応するキャラクタのキャラクタIDの特定も、メダルのビットパターンの情報を管理するデータベースに、通信部130を介してアクセスすることにより行われてよい。
なお、本実施形態のゲーム装置100では、提供ゲームタイトルのゲームプレイに使用可能な2つの種別の物品がカード及びメダルであるものとして説明するが、本発明の実施において物品がカード及びメダルに限られないことは容易に理解されよう。またカードに情報を付す態様は、2次元コードに限られ必要はなく、例えばカードが有するチップ等の記憶媒体にデータとして記憶され、カード認識部113が専用のリーダを介して該データを取得可能に構成されていてもよい。この場合であっても、カードにおけるチップの配置される位置は、他ゲーム装置により排出されるカードと共通の位置であるものとする。またメダルに情報を付す態様も、凸部パターンに限られる必要はなく、カードと同様に2次元コードをウラ面またはオモテ面に設ける構成であってもよいし、内蔵した所定の記憶媒体を用いるものであってもよい。
排出部120は、対価の支払いに応じて提供ゲームタイトルに係るカードを排出する。カードは例えば鉛直方向にカードを堆積する不図示のストッカに保持され、排出部120は制御部101からの排出命令に応じて、1回の対価の支払いにつき、最下部に保持されているカードを1枚排出する機構を有していてよい。なお、上述したように排出する物品はカードである必要はなく、例えば、排出部120が所謂3Dプリンタ等の立体造形物を生成可能な装置である場合は、物品はキャラクタに係るフィギュア等の造形物であってよい。この場合、排出部120は造形物に、提供ゲームタイトルの情報を含む、対応するキャラクタのキャラクタIDの情報を付して排出するよう構成されてよい。また例えば、排出部120が複数種類の玩具体のソータを有し、所定のキャラクタに係る玩具体を選択的に排出可能に構成されている場合は、物品は該玩具体であってよく、排出部120は排出前に対象の玩具体に同様の情報を付して排出するよう構成されてよい。
通信部130は、ゲーム装置100が有する外部装置との通信インタフェースである。通信部130は、不図示のインターネット等の通信網やケーブル等、有線無線を問わない通信媒体を介して外部装置と接続し、データの送受信を可能とすることができる。本実施形態ではゲーム装置100は、プレイヤにより上述した記録カードを用いてゲーム経過のセーブやロードが所望された場合に、通信部130を介してセーブDB200と接続し、必要な情報の送受信を行う。以下、本実施形態では簡単のため、ゲーム経過の情報として、初期パラメータからの上昇率を示す成長度の情報が、キャラクタごとにセーブIDに関連付けられてセーブDB200に管理されるものとして説明する。ゲーム経過のセーブを行う場合には、ゲームプレイの終了後、例えば制御部101は今回のゲームプレイに使用したキャラクタの成長度の情報を生成して通信部130を介してセーブDB200に送信し、記録カードから取得されたセーブIDに関連付けて記録させる。またゲーム経過のロードを行う場合には、対価の支払いの検出後、例えば制御部101は、記録カードから取得されたセーブIDに関連付けて記録されている成長度の情報の送信を通信部130を介してセーブDB200に要求し、取得すればよい。
また本実施形態のゲーム装置100は、ゲームに係る処理のプログラムをパッケージ化したプログラムデータを通信部130を介して外部装置から受信可能に構成される。制御部101は、通信部130により該プログラムデータがプログラムの更新要求とともに受信された場合、更新要求に従って現在記録媒体102に格納されているゲームに係る処理のプログラムを、受信したプログラムデータを用いて更新することができる。なお、ゲームに係る処理のプログラムの更新処理は、この他、例えば記録媒体に記録されているプログラムデータをゲーム装置が有する不図示の光学ドライブ等に挿入した際に自動実行される、あるいは挿入後に管理者が開始命令を行うことによっても実行可能である。
《スタンバイ処理》
このような構成をもつ本実施形態のゲーム装置100において実行されるスタンバイ処理について、図4のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。本スタンバイ処理は、対価の支払いを受け付け、最終的に後述のゲーム処理が実行されるまでの処理を、プレイヤごとに行う処理である。該フローチャートに対応する処理は、制御部101が、例えば記録媒体102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本スタンバイ処理は、例えばゲーム装置100が起動されて、対価の支払いがあればプレイヤによるゲームプレイを開始できる状態(スタンバイ状態)となった際に開始されるものとして説明する。また、スタンバイ状態には、1回のゲームプレイが完了した場合にも至るものであり、その度に本スタンバイ処理が開始される。
また、ゲーム装置100がスタンバイ状態であるか否かは、表示部108への通知を含むゲーム画面の表示により、ゲーム装置100を観賞しているユーザに提示される。スタンバイ状態であるかの通知は、例えばゲーム装置100に設けられたいずれの操作入力装置110においてもプレイヤが操作を行ってない(対価の支払いがなされていない)場合は、図5(a)に示されるように各操作入力装置110の位置に対応する領域に、提供ゲームタイトルのロゴ表示画面やデモンストレーション画面とともに、スタンバイ状態(対価の支払いによりゲームプレイ可能)であることの通知501がなされるものであってよい。またいずれかの操作入力装置110においてプレイヤが操作を開始している(対価の支払いを行った)場合には、図5(b)に示されるように該プレイヤに対応する領域が、ゲームプレイの進行状況に対応した画面502に変更されるが、他の領域には依然としてスタンバイ状態であることの通知501がなされる。なお、表示部108へのゲーム画面の表示は図からも明らかなように、各プレイヤの操作入力装置110が配置された方向を基準に、対応する画面の上下方向が規定されているものとする。
S401で、制御部101は、各操作入力装置110について、対応する対価支払部への対価の支払いがなされたか否かを判断する。具体的には制御部101は、検出部109が対価の支払いがなされたことを検出したか否かにより、本ステップの判断を行う。制御部101は、対価の支払いがなされたと判断した場合は該操作入力装置110のプレイヤ(対象プレイヤ)に対応する処理をS402に進め、なされていないと判断した対象プレイヤに対応する処理は本ステップの処理を繰り返す。即ち、本スタンバイ処理においてS401〜S407までの処理は、各操作入力装置110に対応するプレイヤごとに制御されるものであり、最大4人のプレイヤについて並行して実行される。
S402で、排出部120は制御部101の制御の下、カードの排出を行う。本ステップで排出されるカードには、上述したように提供ゲームタイトルの処理を実行するゲーム装置から排出されたものであることを示す情報、及びカードに対応するキャラクタを特定するための情報が付されている。
S403で、制御部101は、カード認識部113を認識可能な状態に制御し、対価の支払いに応じたゲームプレイに使用されるメインキャラクタの登録を行う登録処理を実行する。メインキャラクタとは、後述の探索処理及びゲーム処理に渡って対象プレイヤが使用し続けることが可能なキャラクタである。プレイヤは、所有するカードを凹面201に載置してカード認識部113に情報取得させることにより、1回のゲームプレイにつき3体までのメインキャラクタを登録することができる。なお、本実施形態では登録処理において、カード認識部113は記録カードからの情報取得も行うものとする。
〈登録処理〉
ここで、本実施形態の登録処理について、図6のフローチャートを参照して詳細を説明する。
S601で、制御部101は、カード認識部113によりカードからの情報取得がなされたか否かを判断する。制御部101は、カードからの情報取得がなされたと判断した場合は処理をS602に移し、なされていないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。
S602で、判断部105は、カード認識部113により取得された情報に基づいて、情報取得が行われたカードが記録カードであるか否かを判断する。判断部105は、情報取得が行われたカードが記録カードであると判断した場合は処理をS607に移し、記録カードではないと判断した場合は処理をS603に移す。
S603で、判断部105は、情報取得が行われたカードが提供ゲームタイトルにおいて使用可能なカードであるか否かを判断する。具体的には判断部105は、カード認識部113により取得された情報を解析し、情報取得が行われたカードを排出したゲーム装置で実行されていたゲームタイトルの情報を取得する。そして判断部105は、該ゲームタイトルの情報が提供ゲームタイトルを示す情報であるか、または提供ゲームとは異なるが関連性を有するものとして予め定められた他ゲームタイトルを示す情報であるかを判断することにより本ステップの判断を行う。本実施形態では判断部105は、ゲームタイトルの情報が提供ゲームタイトルまたは他ゲームタイトルを示す情報である場合に、情報取得が行われたカードが使用可能なカードであるものとして判断する。判断部105は、情報取得が行われたカードが提供ゲームタイトルにおいて使用可能なカードであると判断した場合は処理をS604に移す。また判断部105は、情報取得が行われたカードが使用可能なカードではないと判断した場合は、その旨を対象プレイヤに対応する表示部108の領域に通知させるよう描画部106を制御し、処理をS601に戻す。
S604で、判断部105は、情報取得が行われたカードが提供ゲームタイトルの処理を実行するゲーム装置により排出されたものであるか否かを判断する。判断部105は、情報取得が行われたカードが提供ゲームタイトルの処理を実行するゲーム装置により排出されたものであると判断した場合は処理をS605に移し、他ゲームタイトルの処理を実行するゲーム装置により排出されたものであると判断した場合は処理をS606に移す。
S605で、判断部105は、カード認識部113により取得された情報に基づき、情報取得が行われたカードに対応するキャラクタのキャラクタIDを特定する。そして制御部101は、キャラクタDB104から該キャラクタIDに関連付けて記録されているキャラクタ情報を取得し、メインキャラクタの情報としてメモリ103に登録する。このときメモリ103にゲーム経過を示す情報が格納されている場合、制御部101はゲーム経過を示す情報のうちの対応するキャラクタの成長度の情報を参照して、登録するキャラクタ情報を変更して登録を行えばよい。
一方、S604において情報取得が行われたカードが他ゲームタイトルの処理を実行するゲーム装置により排出されたものであると判断した場合、判断部105はS606で、同様に情報取得が行われたカードに対応するキャラクタのキャラクタIDを特定する。そして制御部101は、キャラクタDB104から該キャラクタIDに関連付けて記録されているキャラクタ情報を取得し、メインキャラクタの情報としてメモリ103に登録する。このとき、関連性のある他ゲームタイトルではカード収集を行わずに提供ゲームタイトルからカード収集を始めたプレイヤが、他ゲームタイトルで収集したカードを使用するプレイヤと同時のゲームプレイを行う際に不利とならないよう、制御部101は登録するキャラクタ情報を変更して登録を行ってもよい。即ち、提供ゲームタイトルに登場する各キャラクタは、提供ゲームタイトルの処理を実行するゲーム装置により排出されたカードに基づいてゲームプレイのメインキャラクタとして登録される方が、他ゲームタイトルの処理を実行する他ゲーム装置により排出されたカードに基づいてゲームプレイのメインキャラクタとして登録されるよりもゲーム上有利になるよう、制御部101は該キャラクタのパラメータを調整してもよい。つまり、本ステップでは制御部101は、キャラクタ情報を登録する際に、ゲームの進行を有利にし得るパラメータをキャラクタDB104に登録されている値よりも低く変更する(高いほど有利である場合)ことで調整を行ってもよい。またS605と同様に、メモリ103にゲーム経過を示す情報が格納されている場合、制御部101は、ゲーム経過を示す情報のうちの対応するキャラクタの成長度の情報を参照して、登録するキャラクタ情報を変更して登録を行えばよい。
またS602において情報取得が行われた記録カードであると判断した場合、制御部101はS607で、該記録カードのセーブIDに関連付けられているゲーム経過の情報を通信部130を介してセーブDB200から取得する。そして制御部101は、取得したゲーム経過の情報をメモリ103に格納する。このとき、メモリ103にメインキャラクタのキャラクタ情報が格納されている場合、制御部101は、ゲーム経過を示す情報のうちの対応するキャラクタの成長度の情報を参照して、格納されているキャラクタ情報を更新すればよい。
S608で、制御部101は、メインキャラクタの登録を終了するか否かを判断する。具体的には制御部101は、最大数のメインキャラクタが登録されたか否か、または最大数に満たなくともメインキャラクタの登録を終了する指示がなされたか否かを判断する。このとき、制御部101は、最大数の記録カードの情報取得がなされていない場合は、記録カードの情報取得が不要であるか否かの確認を行い、不要である場合は登録を終了すると判断する。制御部101は、メインキャラクタの登録を終了すると判断した場合は処理をS609に移し、終了しないと判断した場合は処理をS601に戻す。なお、最大数のメインキャラクタが登録されている状態で処理をS601に戻す場合は、S602の処理において記録カードではないと判断された場合は、制御部101は本ステップに処理を移せばよい。
S609で、制御部101は、登録されたメインキャラクタの各々の操作を、操作ボタン群112のいずれのボタンに設定するかを決定する。本実施形態のゲーム装置100ではプレイヤは、方向指示部材111を操作することにより登録した複数のメインキャラクタ群の移動操作を行うことが可能であり、移動した先においていずれのキャラクタの行動を行うかを容易に可能ならしめるため、操作ボタン群112が有する複数のボタンの各々に異なるメインキャラクタを対応付ける。メインキャラクタの操作をいずれのボタンに割り当てるかは、例えば対象プレイヤによる設定要求に係る操作入力に基づいて決定されてもよいし、カード認識部113により情報が取得された順や、ボタンごとに割り当てられた役割の適合度(ゲーム内で該役割を担うことが好適であるかの度合い)に応じて決定されるものであってもよい。制御部101は、本ステップのボタン設定が終了すると、本登録処理を完了する。
このように登録処理を行うことで、各プレイヤについてゲームプレイに使用するメインキャラクタを登録することができる。登録処理が完了すると、制御部101はスタンバイ処理のS404で、既にいずれかのプレイヤの操作により、今回のゲームプレイに係るゲーム処理を開始しているか否かを判断する。
本実施形態のゲーム装置100では、複数人のプレイヤが参加したゲームプレイ(特に複数のプレイヤが協力して敵キャラクタと交戦する対戦ゲーム)を実現するため、プレイヤは既に開始している対戦ゲームに途中参加してゲームプレイを行うことができる。具体的には本実施形態の提供ゲームタイトルではメインキャラクタの登録後、ゲームプレイとして、所定のゲームフィールド内においてメインキャラクタを移動させ、敵キャラクタとのエンカウント等の所定のイベントを実行する後述の探索処理に係る探索ゲームと、エンカウントした敵キャラクタとの対戦イベントを実行する後述のゲーム処理に係る対戦ゲームとを、複数のプレイヤが同時体験可能なように提供する。各プレイヤについて実行される探索処理では、該プレイヤにより使用登録されたメインキャラクタについて、該プレイヤによりなされた操作入力に基づく、プレイヤに依らず共通のゲームフィールド内での移動イベントの処理や、その他のイベントの処理が、他のプレイヤの操作に依らず独立して実行制御される。一方で、対戦処理は、いずれかのプレイヤについて実行された探索処理で発生したエンカウントイベントにより、プレイ中の全プレイヤが強制参加させられる形で各々開始される。故に、実行中であった探索処理は、強制的に終了した状態に遷移することになる。各プレイヤについて実行される対戦処理では、メインキャラクタの操作に基づく移動イベント等はプレイヤごとに独立して実行制御されるが、ゲーム中発生した敵キャラクタに係るイベントは全ての参加プレイヤについて共通して実行制御される。
従って、制御部101は、探索ゲームに係る探索処理の実行が可能であるかを判断するために、対戦ゲームに係るゲーム処理を既に開始しているか否かをS404において判断する。制御部101は、既にゲーム処理を開始していると判断した場合は処理をS406に移し、まだゲーム処理を開始していないと判断した場合は処理をS405に移す。
S405で、制御部101は、対象プレイヤについて探索ゲームに係る探索処理を実行する。探索ゲームにおいては、複数のプレイヤが同一のゲームフィールド内において各々のメインキャラクタの移動操作を行うため、本ステップで実行される探索処理は対象プレイヤについて実行されるが、他のプレイヤについて実行された同探索処理との間で、メインキャラクタの位置や行動の情報は共有される。
〈探索処理〉
以下、本実施形態の探索処理について、図7のフローチャートを参照して詳細を説明する。
S701で、制御部101は、方向指示部材111により受け付けられた操作入力に基づき、メインキャラクタの移動処理を行う。移動処理は、例えば該操作入力に基づいて移動後の座標を算出するものであってよく、移動後の座標の情報(座標情報)は対象プレイヤを識別する情報(操作入力装置110の設置位置に応じて予め定められる)、他のプレイヤについて実行された探索処理において参照可能な状態でメモリ103に格納される。
S702で、制御部101は、他のプレイヤのメインキャラクタの座標情報を参照し、ゲームフィールドの状態を管理する情報を更新する。ゲームフィールドの状態を管理する情報は、描画部106により各プレイヤに対応する表示部108の領域に表示されるゲーム画面の描画に用いられる。
S703で、制御部101は、敵キャラクタとのエンカウントイベントの発生条件を満たしたか否かを判断する。エンカウントイベントの発生条件は、例えばゲームフィールド上に配置された敵キャラクタについて定められた領域に、対象プレイヤのメインキャラクタの座標が含まれる状態となったことを要件とするものであってもよい。またエンカウントイベントは、メインキャラクタの移動や経過時間等に応じて行われる抽選処理により発生の有無が決定されるものであってもよい。制御部101は、エンカウントイベントの発生条件を満たしたと判断した場合は処理をS704に移し、満たしていないと判断した場合は処理をS705に移す。
S704で、制御部101は、エンカウントイベントが発生したことを示す情報をメモリ103を介して他のプレイヤについて実行されている探索処理に共有し、本探索処理を完了する。エンカウントイベントの発生したことを示す情報は、例えばメモリ103に格納される、初期値(今回のゲームプレイの開始時(最初のプレイヤによる対価の支払い時)に設定される値)が「偽(false:0)」に設定される論理型の情報であってよい。この場合、制御部101が該情報を「真(True:1)」に変更することにより、他のプレイヤについて実行されている探索処理にエンカウントイベントの発生を共有することができる。
S705で、制御部101は、他のプレイヤについて実行されている探索処理においてエンカウントイベントが発生したか否かを判断する。制御部101は、S704について説明したように、エンカウントイベントが発生したことを示す情報が共有されたか否かにより本ステップの判断を行えばよい。制御部101は、他のプレイヤについて実行されている探索処理においてエンカウントイベントが発生したと判断した場合は本探索処理を完了し、発生していないと判断した場合は処理をS701に戻す。
このようにすることで、1以上のプレイヤの各々について実行される探索処理のいずれかにおいて敵キャラクタとのエンカウントイベントが発生したことを要件として、全てのプレイヤについて実行されている探索処理を完了し、スタンバイ処理のS406に処理を移すことができる。
S406で、制御部101は、対象プレイヤについて対戦ゲームに係るゲーム処理を実行する。上述したように対戦ゲームは、ゲーム装置100においてゲームプレイを行っている全てのプレイヤについて、少なくとも敵キャラクタに係り発生するイベントが共通するように実行される。従って、以下に示す対象プレイヤについて実行されるゲーム処理とは別に、対戦ゲームにおける敵キャラクタに係るイベント発生や状態変化を制御する全プレイヤに共通の処理(共通処理)が並行して実行されており、該共通処理による敵キャラクタに係るイベントの発生結果や現在の状態を示す情報(敵状態情報)が、各プレイヤについて実行されるゲーム処理に反映される。
〈ゲーム処理〉
以下、本実施形態のゲーム処理について、図8のフローチャートを参照して詳細を説明する。
S801で、制御部101は、方向指示部材111により受け付けられた操作入力に基づき、メインキャラクタの移動処理を行う。移動処理は、探索処理の移動処理と同様の処理であってよいが、ゲーム処理では対戦用のゲームフィールド(対戦フィールド)の座標情報が移動処理により変更される。
S802で、制御部101は、操作ボタン群112により受け付けられた操作入力に基づき、各ボタンに対応付けられたメインキャラクタについて、該キャラクタに予め定められた行動を実行する行動処理を行う。キャラクタについて予め定められた行動を実行する行動処理は、操作入力がなされたキャラクタのキャラクタIDに関連付けられてキャラクタDB104に格納されている行動情報を参照して行われる。また行動処理により敵キャラクタにダメージを与える攻撃動作を行う場合は、制御部101は該攻撃動作の発生を示す情報や、該攻撃動作の結果、敵キャラクタに発生する状態変化の情報を共通処理に渡す。
S803で、制御部101は、メダル認識部114によりメダルからの情報取得がなされたか否かを判断する。本実施形態の提供ゲームタイトルでは、ゲーム処理においてメダルを使用した、該メダルに対応するキャラクタによる行動を実行させることが可能であり、プレイヤは1回の対価の支払いに応じたゲームプレイにつき、1回のメダルを使用した行動の発生を許容する。制御部101は、メダルからの情報取得がなされたと判断した場合は処理をS804に移し、なされていないと判断した場合は処理をS808に移す。
S804で、判断部105は、メダル認識部114により取得された情報に基づいて、情報取得が行われたメダルが使用可能なメダルであるか否かを判断する。具体的には判断部105は、メダル認識部114により取得された情報を解析して、情報取得がなされたメダルに対応するキャラクタ(サブキャラクタ)のキャラクタIDを有するキャラクタ情報がキャラクタDB104に格納されているか否かにより本ステップの判断を行う。判断部105は、メダルが使用可能なメダルであると判断した場合は処理をS805に移し、使用可能なメダルではないと判断した場合はその旨を表示部108に通知させて処理をS808に移す。
S805で、制御部101は、対象プレイヤについて登録しているメインキャラクタに、サブキャラクタと同一のキャラクタが含まれているか否かを判断する。同一のキャラクタであるか否かはキャラクタIDが同一であるか否かにより判断を行ってもよいが、カード用とメダル用とで異なるキャラクタIDが割り当てられている場合は、制御部101はその対応関係を示す情報を参照することにより判断を行えばよい。制御部101は、サブキャラクタと同一のキャラクタがメインキャラクタに含まれていると判断した場合は処理をS806に移し、含まれていないと判断した場合は処理をS807に移す。
S806で、制御部101は、対象プレイヤについて登録しているメインキャラクタのうち、サブキャラクタと同一のキャラクタについて、メモリ103に保持しているキャラクタ情報をゲーム上有利な状態に変更する。ゲーム上有利な状態への変更は、例えば該メインキャラクタの行動時に参照されるパラメータを有利な値に変更することにより行われるものであってもよいし、あるいは該メインキャラクタに対する敵キャラクタの行動を制限することにより、相対的に実現されるものであってもよい。
S807で、制御部101は、サブキャラクタについて、該キャラクタに予め定められた行動を実行するサブ行動処理を行う。サブキャラクタについて予め定められた行動を実行する処理は、S802と同様にキャラクタDB104に格納されている行動情報を参照して行われるものであってよいが、メインキャラクタの行動とサブキャラクタの行動とは、同一のキャラクタであっても異なるものとする。このようにすることで、カードだけでなく、所有しているメダルを積極的にゲームプレイに使用するよう、プレイヤに促すことができる。さらに多種のメダルのそれぞれについてゲーム上での異なる効果を生じさせるよう構成することで、1回のゲームプレイにつき使用回数が制限されるメダルについて、エンカウントした敵キャラクタに応じていずれのメダルを使用することが好適であるかをプレイヤに考察せしめる点で、ゲームの攻略性を向上させることができる。
S808で、制御部101は、共通処理による処理結果(イベント発生結果や敵状態情報)を取得し、該処理結果に基づいて対象プレイヤについて登録しているメインキャラクタのキャラクタ情報を更新する。本実施形態のゲーム処理では説明を簡単にするため、キャラクタ情報の更新として各メインキャラクタの体力値を減少させる更新が処理結果に基づいて行われるものとする。
S809で、制御部101は、対象プレイヤについて登録している全てのメインキャラクタが行動不能に至ったか否かを判断する。具体的には制御部101は、全てのメインキャラクタの体力が全て0(行動不能値)であるか否かにより本ステップの判断を行う。
本実施形態の提供ゲームタイトルでは、使用している全てのメインキャラクタが行動不能な状態となった場合、制御部101は対象プレイヤについて実行しているゲーム処理において中断条件が満たされたものとして判断する。中断条件が満たされた状態とは、他のプレイヤについて実行されたゲーム処理が継続していたとしても、即ち敵キャラクタとの対戦イベントが発生中である状況であっても、対象プレイヤの該イベントへの参加を中断させる状態を示す。本実施形態の提供ゲームタイトルでは、このような中断条件が満たされた状態に至った場合にプレイヤが対戦ゲームに復帰することを可能にする(所謂コンティニュー)。このため、後述するように制御部101は、所定の期間に対価の支払いがなされることを条件として、例えば対戦プレイヤについて登録している全てのメインキャラクタの状態を対戦ゲーム開始時の状態に戻して、ゲーム処理を継続する。
制御部101は、対象プレイヤについて登録している全てのメインキャラクタが行動不能に至ったと判断した場合は、中断条件が満たされた状態からの経過時間を計測するカウンタを開始して処理をS810に移す。このとき、対象プレイヤに対応する表示部108の領域に対価の支払いによって対戦ゲームの再開が可能である旨を通知するよう、制御部101は描画部106を制御する。また制御部101は、行動不能に至っていないと判断した場合は処理をS811に移す。
S810で、制御部101は、対応する対価支払部に対する対価の支払いが復帰を認める予め定められた時間内になされたか否かを判断する。制御部101は、対価の支払いが予め定められた時間内になされたと判断した場合は処理をS811に移す。このとき、対価の支払いに応じて制御部101は排出部120にカードを排出させる。また制御部101は、対価の支払いが予め定められた時間内になされなかったと判断した場合は本ゲーム処理を完了し、該当の操作入力装置110についてスタンバイ処理のS401から再度処理を実行する。
S811で、制御部101は、行動処理による処理結果に基づき、敵キャラクタが行動不能に至ったか否かを判断する。制御部101は、敵キャラクタが行動不能に至った場合は、ゲームの終了条件が満たされたものとして終了演出を行って本ゲーム処理を完了し、行動不能に至っていないと判断した場合は処理をS801に戻す。
ゲーム処理の完了後、制御部101はスタンバイ処理のS407で、ゲーム経過のセーブ要求がなされる場合は記録カードの情報取得を行って記録処理を実行し、スタンバイ処理を完了する。
なお、本実施形態の提供ゲームタイトルでは、コンティニューは対象プレイヤについて登録されているメインキャラクタをそのまま継続して使用する形で対戦ゲームに復帰するものとして説明したが、再度メインキャラクタの登録を受け付けるよう構成してもよい。
以上説明したように、本実施形態のゲーム装置100では、収集した物品の用途を拡張した好適なゲーム体験をプレイヤに提供することができる。即ち、任意のゲームタイトルの処理を実行するゲーム装置により排出された物品であって該ゲーム装置においてゲームプレイに使用可能な物品を、同一のゲームタイトルだけの用途に限らず、同様に物品を排出する他のゲーム装置においても使用可能にし、より柔軟性の高い好適なゲーム体験をプレイヤに提供することができる。
[変形例]
上述した実施形態の登録処理では、1つのキャラクタについて、他ゲームタイトルの処理を実行するゲーム装置により排出されたカードに基づいて登録が行われた場合よりも、提供ゲームタイトルの処理を実行するゲーム装置により排出されたカードに基づいて登録が行われた場合の方が、ゲーム上有利になるよう調整を行う点について言及したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、提供ゲームタイトルについて登場させる一部のキャラクタは、他ゲームタイトルの処理を実行する他ゲーム装置により排出されるカードによってのみ使用可能となるよう構成してもよく、この場合は該キャラクタのパラメータ等を調整する必要はない。このようにすることで、提供ゲームタイトル及び他ゲームタイトルの双方のプレイヤを互いのゲームタイトルに導引することができ、相乗的により魅力的なサービス展開を行うことができる。また図2(a)に示したようにゲーム装置100は表示部108が周囲のユーザから観覧しやすいように構成されているため、使用されているメインキャラクタが他ゲームタイトルにより排出されたカードにより登録されたものであるかを提示することで、同時にゲームプレイしている他のプレイヤだけでなく、周囲のユーザを提供ゲームタイトルや他ゲームタイトルに導引できる。
[その他の実施形態]
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。また本発明に係るゲーム装置は、1以上のコンピュータを該ゲーム装置として機能させるプログラムによっても実現可能である。該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されることにより、あるいは電気通信回線を通じて、提供/配布することができる。
前述の目的を達成するために、本発明のゲーム装置は、対価の支払いに応じた1回のゲームプレイにつき、提供する第1のゲームコンテンツに係る第1の種別の物品を排出するゲーム装置であって、第1のゲームコンテンツのゲームプレイに係り、使用される第1の種別の物品から情報を取得する第1の取得手段と、第1のゲームコンテンツのゲームプレイについて、使用される、第1の種別とは異なる第2の種別の物品から情報を取得する第2の取得手段と、使用される第1の種別の物品から第1の取得手段により取得された情報に基づき、第1のゲームコンテンツのゲームプレイに該物品が使用可能であるか否かを判断する判断手段と、使用される第1の種別の物品及び前記使用される第2の種別の物品の各々に対応するキャラクタを登場させる、第1のゲームコンテンツのゲーム処理を実行する制御手段と、を有し、判断手段は、使用される第1の種別の物品が、第1のゲームコンテンツのゲーム処理を実行するゲーム装置により排出された第1の種別の物品である場合、または第1のゲームコンテンツとは異なる第2のゲームコンテンツのゲーム処理を実行するゲーム装置により排出された第1の種別の物品である場合に、使用される第1の種別の物品を使用可能と判断し、制御手段は、判断手段により使用される第1の種別の物品が使用可能であると判断された場合に、第1のゲームコンテンツのゲーム処理を実行し、該ゲーム処理において、第1の取得手段により取得された使用される第1の種別の物品に対応するキャラクタを主キャラクタとして設定し、第2の取得手段により取得された使用される第2の種別の物品に対応するキャラクタを副キャラクタとして設定することを特徴とする。