JP2017012207A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボーナス役の当選時のみに可変表示列が特定図柄組合せで停止可能に構成することにより遊技者の興趣を高めるとともに、ボーナス内部当選の持ち越し状態では可変表示列が特定図柄組合せで停止しないようにして遊技者の落胆を防止する。
【解決手段】スロットマシン1は、リール13L,13M,13Rの停止制御手段108は、役抽選手段105の役抽選結果が抽選対象グループ「SRP1+BB」の当選であった場合は、他の役抽選結果では停止することがない特殊リーチ目が停止可能な停止制御を行うが、抽選対象グループ「SRP1+BB」は、特別役「BB」または「RB」の内部当選の持ち越し状態では、役抽選手段105による役抽選で当選しないように構成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に価値を付与する遊技機に関する。
遊技機の一例であるスロットマシンでは、役抽選結果とストップスイッチの操作タイミングとに基づいて、各リールの停止制御が行われる。このような停止制御は、原則、当選役に入賞させようとするものであるが、各リールのすべりコマ数に許容量が設定されている場合は、各リールの図柄配列とストップスイッチの操作タイミングとの関係で当選役に入賞しない場合(いわゆる「取りこぼし」)がある。ここで、遊技者に有利なボーナス役を取りこぼした場合、各リールの停止時に、通常では出現しない特殊な図柄組合せとなるように、各リールの停止制御が行われることがある。この図柄組合せは、一般的に「リーチ目」と称され、遊技者にボーナス役の当選を示唆する。また、ボーナス役は、通常、入賞するまで当選状態が持ち越されるため、当選してから入賞するまで、「リーチ目」が出現し得る。この構成によると、遊技者は、「リーチ目」を出現させるために各リールの目押しを行って遊技を楽しんだり、ボーナス役の当選を早期に察知して楽しんだりすることができる。
近年、このようなリールの停止制御を利用して遊技者の興趣をさらに向上する技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載のスロットマシンでは、ボーナス役と所定の1枚役に同時当選したゲームにのみに出現する限定リーチ目を設定し、この同時当選役の当選時に、当該限定リーチ目を出現させるべく各リールの停止制御を行う。このようにすると、リーチ目が多様化するため、遊技者の興趣をさらに向上することができる。
特開2014−155722号公報(段落0418〜0430、図16等参照)
しかしながら、特許文献1に記載のスロットマシンでは、ボーナス役の当選を持ち越している状態で、再度ボーナス役と所定の1枚役に同時当選すると、限定リーチ目が出現し得る。ボーナス持ち越し中に出現した限定リーチ目に対しては、当該限定リーチ目に対する新たなボーナス当選を期待できないだけでなく、出目に着目している遊技者が損をした気分になって落胆してしまい、興趣の低下を招くおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ボーナス役の当選時のみに可変表示列が特定図柄組合せで停止可能に構成することにより遊技者の興趣を高めるとともに、ボーナス内部当選の持ち越し状態では可変表示列が特定図柄組合せで停止しないようにして遊技者の落胆を防止することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかる遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、前記表示手段の可変表示を開始させるスタートスイッチと、前記可変表示列それぞれに対応してその可変表示を停止させる複数のストップスイッチとを有し、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に価値を付与する遊技機において、ボーナス役および複数の一般役を含む複数の役のいずれかに当選したか否かを抽選により決定する役抽選手段と、前記役抽選手段の役抽選結果および前記各ストップスイッチの操作態様に基づいて可変表示されている前記可変表示列の停止制御を行う停止制御手段と、前記役抽選手段により前記ボーナス役に当選したときに、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せがボーナス入賞にかかる図柄組合せでなければ、ボーナス入賞にかかる図柄組合せとなるまで当該ボーナス役の当選をボーナス内部当選として持ち越す持ち越し手段とを備え、前記役抽選手段による役抽選結果は、前記ボーナス役と、前記複数の一般役の中で予め設定された特定一般役とに同時に当選する特定同時当選役の当選を含み、前記停止制御手段は、前記役抽選手段による役抽選結果が前記特定同時当選役の当選であった場合は、他の役抽選結果では停止することがない特定図柄組合せが停止可能な停止制御を行い、前記特定同時当選役は、前記持ち越し手段による前記ボーナス内部当選の持ち越し状態において前記役抽選手段による役抽選で当選しないように構成されていることを特徴としている。この構成によれば、特定同時当選役に当選したときにのみ、特定図柄組合せを出現させることができるため、遊技者の興趣を高めることができる。また、ボーナス内部当選の持ち越し状態で、可変表示列が特定図柄組合せで停止することがないため、ボーナス内部当選の持ち越し中に各可変表示列が特定図柄組合せで停止して遊技者が落胆するのを防止できる。
また、前記特定一般役は、新たな遊技媒体を投入することなく前回の遊技と同じ賭数で再度遊技を行うリプレイ役であってもよい。この構成によると、可変表示列が特定図柄組合せで停止しても遊技者が賭数を損することがないため、遊技者が特定図柄組合せを得るのに賭数を犠牲にすることがない。
また、前記役抽選手段の役抽選結果に応じて演出を実行する演出実行手段を備え、前記リプレイ役は、前記特定一般役にかかる特定リプレイ役と、これと異なる一般リプレイ役とを含み、前記演出実行手段は、前記特定リプレイ役に当選した場合と、前記一般リプレイ役に当選した場合とで異なる演出を実行するようにしてもよい。この構成によると、遊技者にリプレイ役を意識させずに特定図柄組合せに着目させることができる。
また、前記リプレイ役は、前記特定一般役にかかる特定リプレイ役と、これと異なる一般リプレイ役とを含み、前記リプレイ役に入賞した場合に、当該入賞してから賭数を設定するまでの処理であって、賭数の自動設定処理を含むリプレイ入賞処理を実行するリプレイ入賞処理実行手段を備え、前記リプレイ入賞処理実行手段は、前記特定リプレイ役が入賞した場合と、前記一般リプレイ役が入賞した場合とで異なるリプレイ入賞処理を実行するようにしてもよい。この構成によると、遊技者にリプレイ役を意識させずに特定図柄組合せに着目させることができる。
また、前記役抽選手段の役抽選結果に応じて演出を実行する演出実行手段を備え、前記演出実行手段は、前記役抽選手段による役抽選結果が、前記特定同時当選役の当選である場合と、前記複数の役のいずれにも当選していないハズレの場合とで同じ演出を実行するようにしてもよい。この構成によると、特定同時当選役の当選時に、演出実行手段による特定一般役の示唆演出が行われないため、遊技者に特定一般役を意識させずに特定図柄組合せに着目させることができる。
また、前記特定一般役は、遊技者による前記各ストップスイッチの操作態様が所定の態様であるときに前記特定図柄組合せで停止する操作態様限定役であってもよい。この場合、各ストップスイッチを所定の操作態様で操作しないと特定図柄組合せとならないため、当該特定図柄組合せの出現により、遊技者が優越感を味わうことができる。
また、前記特定一般役は、遊技者による前記各ストップスイッチの操作態様に関わらず前記特定図柄組合せで停止する非操作態様限定役であってもよい。この場合、遊技者の技量によらずに特定図柄組合せを出現させることができるため、初心者でも特定図柄組合せを楽しむことができる。
また、前記ボーナス内部当選状態の前記役抽選手段による役抽選において、前記特定同時当選役に代わる代用役が設定され、前記代用役は、前記複数の一般役のうち、入賞によって得られる遊技用価値が前記特定一般役と同じものであってもよい。この場合、ボーナス内部当選状態で代用役に当選しても、遊技者が特定一般役の当選時に得られたであろう遊技用価値を損することがない。
また、前記代用役は、前記ボーナス内部当選の持ち越し状態でない一般遊技状態の場合に当選の可能性がある前記複数の一般役のうちの、前記特定一般役を除くいずれかで構成されていてもよい。このようにすると、ボーナス内部当選の持ち越し状態と、一般遊技状態とで、停止制御手段の停止データや役抽選手段の役抽選データの共通化が可能である。また、代用役が一般遊技状態で役抽選の対象となる役で構成されるため、遊技者に違和感を与えることがない。
また、前記複数の一般役は、特殊一般役を含み、前記停止制御手段は、前記特殊一般役の当選時の前記可変表示列の停止制御に関し、前記ボーナス内部当選の持ち越し状態中に当選したときにだけ特殊図柄組合せが停止可能な停止制御を行い、前記代用役は、前記特殊一般役で構成されていてもよい。この構成によると、特殊図柄組合せを、ボーナス内部当選の持ち越し状態でしか出現しない出目として利用することができるため、遊技者の興趣をさらに高めることができる。
また、前記代用役は、前記特定一般役と、これと異なる他の一般役とに同時に当選する同時当選役で構成され、前記停止制御手段は、当該同時当選役に当選した場合に、前記他の一般役の入賞にかかる図柄組合せとなるように停止制御を行うようにしてもよい。この場合、ボーナス内部当選の持ち越し状態中に特定図柄組合せが出現するのを防止するのに、特定一般役の役データの削除を行う必要がなく、簡易に代用役を構成することができる。
本発明の一実施形態にかかるスロットマシンの斜視図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。 メイン制御基板およびサブ制御基板の機能を示す機能ブロック図である。 遊技を説明するための図である。 当選役の入賞図柄態様と配当を示す図である。 当選役の入賞図柄態様と配当を示す図である。 リーチ目の一例を示す図である。 当選役と当選役グループとの関係を示す図である。 遊技状態と抽選対象グループの関係を示す図である。 代用役を説明するための図である。 再遊技役の種類とリプレイ入賞処理の関係を示す図である。 代用役の変形例を説明するための図である。 代用役の変形例を説明するための図である。 抽選対象グループの構成の変形例を説明するための図である。
<実施形態>
本発明の一実施形態に係る遊技機の一例であるスロットマシン1について、図1〜図12を参照して説明する。
(構成)
スロットマシン1の構成の概略について図1および図2を参照して説明する。
この実施形態におけるスロットマシン1は、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態において、メダルなどの遊技媒体が規定数投入されることを条件とする遊技者の操作に基づいて一回の遊技が実行されるものであって、例えば図1に示すように構成されている。すなわち、このスロットマシン1では、筐体3の前面が前面扉5により開閉自在に閉塞され、この前面扉5のほぼ中央高さの位置に操作板7が配設されると共に、この操作板7の上方に正面板9が配設されている。
そして、この正面板9には横長矩形の表示窓11が設けられている。また、表示窓11の内側には、図1、図2に示すように、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右リール13L,13M,13Rが配置されている。これら左・中・右リール13L,13M,13Rには、複数種類の図柄(例えば、「赤7」「青7」「白7」「BAR」「BE(ベル)」「CH(チェリー)」「WM1(スイカ1)」「WM2(スイカ2)」「RP1(リプレイ1)」「RP2(リプレイ2)」)が合計21個、所定の配列でそれぞれ設けられている。また、各図柄には、0番から20番までのコマ番号が順に付されている。そして、例えば、コマ番号0番から20番までの図柄が印刷されたリールテープがリールの周面に貼り付けられて各リール13L,13M,13Rがそれぞれ形成される。また、各リール13L,13M,13Rが回転すると、コマ番号20番、19番、…、0番、20番、…の予め定められた順に複数の図柄がそれぞれ表示窓11に変動表示される。表示窓11からは、各リール13L,13M,13Rの回転が停止すると、図柄が上段、中段および下段にそれぞれ1個の合計3個ずつ覗くように設定されている。すなわち、3個すべてのリール13L,13M,13Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示されるようになっている。なお、この実施形態では、リール13Lが「中段」、中リール13Mが「中段」、右リール13Rが「中段」の1ライン(センターライン)が入賞ラインとして設定されている。
また、各リール13L,13M,13Rをそれぞれ独立して回転駆動できるように、各リール13L,13M,13Rには、それぞれステッピングモータにより構成される図3
に示すリールモータ14L,14M,14Rが連結されている。なお、各リール13L,13M,13Rと各々のリールモータ14L,14M,14Rとで構成されたリールユニットが本発明の「表示手段」に相当する。
更に、操作板7には、内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ15、クレジットメダルから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入枚数(3枚に設定されている)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ17、各リール13L,13M,13Rを回転させて各図柄の可変表示を開始させるレバー状のスタートスイッチ19、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ23、およびメダル投入口25が設けられている。なお、この実施形態では、1ゲームに必要なメダル投入数(規定数)は、3枚の1種類が設定されている。また、各リール13L,13M,13Rにより複数種類の図柄を可変表示する複数の可変表示列が形成されており、各ストップスイッチ21L,21M,21Rは、各リール13L,13M,13Rそれぞれに対応して設けられている。
また、正面板9の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知したりする演出を行うための液晶表示器27が設けられ、液晶表示器27のすぐ上方には、各種の入賞図柄が表示された説明パネル29が設けられ、液晶表示器27および説明パネル29の左右には、音楽や音声などによる演出を行うためのスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。また、説明パネル29およびスピーカ31L,31Rの上辺には中央ランプ部33Mが配設され、その左右には左・右ランプ部33L,33Rがそれぞれ配設されている。各ランプ部33M,33L,33Rには、それぞれ発光ダイオードなどの光源が配設されている。これらのランプ部33M,33L,33Rは一体的に形成され、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行うための上部ランプ部33を構成している。
また、操作板7の下方には、装飾画などが表示された下部パネル35が設けられ、この下部パネル35の左右には、それぞれ複数の光源が例えば2列に並んで配置された下部ランプ部37L,37Rが設けられている。また、下部パネル35の下方には、メダル払出口39や、このメダル払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。また、正面板9には入賞ラインが描かれ、正面板9の左下隅にはクレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器45が配設されている。このクレジット表示器45は、例えば2個の7セグメントLEDで構成され、2桁の貯留枚数(最大で50枚)が表示可能になっている。
また、各リール13L,13M,13Rを支持する支持枠体(図示省略)が、筐体3内の後壁に固定されている。筐体3内の支持枠体の下方には、メダルをメダル払出口39に排出するためのホッパーユニット43(図3参照)が配設されている。また、メダル投入口25付近の裏面側には、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して正規のメダルのみをホッパーユニット43に導くメダルセレクタ48(図3参照)が配設されている。また、ホッパーユニット43の左側には、操作ボックス49(図3参照)が筐体3内の左側壁に固定されている。この操作ボックス49には、電源のオンオフを切り換える電源スイッチ50(図3参照)が設けられるとともに、後述する設定変更処理のためのキーシリンダおよび押しボタン式の設定変更ボタン52(図3参照)が設けられている。
続いて、スロットマシン1の電気的な構成について図3を参照して説明する。図3はスロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
図3において、投入センサ53は、筐体3内部のメダル投入口25近傍であってメダルセレクタ48部分に設けられ、メダル投入口25に投入されたメダルを1枚ずつ検出するものである。払出センサ54は、ホッパーユニット43の出口に設けられ、メダル払出口39に払い出されるメダルを1枚ずつ検出するものである。
左・中・右位置センサ55L,55M,55Rは、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するためのもので、例えば左・中・右リール13L,13M,13Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右リール13L,13M,13Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号をメイン制御基板63に出力する。この実施形態では、例えば左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、それぞれコマ番号20番の図柄が表示窓11の中段に位置するように構成されている。
変更処理開始スイッチ56は、操作ボックス49のキーシリンダの内部に設けられており、設定変更キー(図示省略)をキーシリンダに挿入して回転することによりオンオフが切り換えられる。設定変更ボタン52は、操作ボックス49内に設けられ、設定変更中は1回押す度に1つ上位の設定値に仮設定される。
ホッパーモータ57はホッパーユニット43に配設され、その駆動によりメダルをメダル払出口39に向けて払い出すものである。
また、このスロットマシン1では、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装されたメイン制御基板63と、メイン制御基板63から送信された情報に基づき遊技の進行に合わせた演出の制御を行うサブCPU71が実装されたサブ制御基板73とが別々に設けられており、メイン制御基板63からサブ制御基板73に対して各種の遊技情報が一方向で送信される。
メイン制御基板63のRAM65はスロットマシン1の遊技状態などの遊技に関するデータを一時的に記憶するものであり、各種のデータを格納するための各種の記憶領域が形成されている。
また、メイン制御基板63のROM67は予め設定されたデータ(図4の役抽選テーブル671、停止テーブル672など)を含む遊技機用プログラム(スロットマシン1用のプログラム)を記憶する。
また、メイン制御基板63のメインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。また、メインCPU61は、役抽選手段105(図4参照)による役抽選結果(後述する役の入賞に必要な情報も含む)に関する情報、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関する情報などの種々の遊技情報をコマンド形式でサブ制御基板73(サブCPU71)に送信する。
また、サブ制御基板73のメモリ75は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、演出用の各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、サブCPU71は、メインCPU61から送信されるスロットマシン1に関する各種の遊技情報に基づいてメモリ75に格納されたプログラムを実行することで、遊技者に対する遊技に関連する演出の内容を決定する。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板73が有するI/Oポートを介して、液晶表示器27やスピーカ31L,31Rなどの演出機器の制御を行う。
(メイン制御基板)
次に、メイン制御基板63について、図4〜図12を参照して詳細に説明する。
図4に示すように、メイン制御基板63は、ROM67に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
(1)遊技制御手段100
遊技制御手段100は、スロットマシン1の遊技を制御するためのものであり、一般的な遊技である通常遊技(RT0)および遊技者にとって通常遊技よりも有利な遊技であるビックボーナス遊技(BB遊技)およびレギュラーボーナス遊技(RB遊技)と、両ボーナス遊技(BB遊技、RB遊技)の内部当選の持越し状態の遊技(RT1、RT2)とを実行する。
図5に示すように、通常遊技で特別役「BB」に入賞すると、BB遊技に移行する。BB遊技で、所定枚数のメダルが払い出されたり、所定数の遊技(ゲーム)が実行されたりするなどのBB遊技終了条件が成立すると、BB遊技が終了して通常遊技に戻る。通常遊技で特別役「RB」に入賞すると、RB遊技に移行する。RB遊技において、所定枚数のメダルが払い出されたり、所定数の遊技(ゲーム)が実行されたりするなどのRB遊技終了条件が成立すると、RB遊技が終了して通常遊技(RT0)に戻る。
通常遊技で特別役「BB」に当選したにも関わらず入賞しなかった場合は、BB遊技の内部当選の持越し状態である内部当選中遊技(RT1)に移行する。内部当選中遊技で持越し状態中の特別役「BB」に入賞するとBB遊技に移行し、上述のBB遊技終了条件の成立により通常遊技(RT0)に戻る。
通常遊技において、特別役「RB」に当選したにも関わらず入賞しなかった場合は、RB遊技の内部当選の持ち越し状態である内部当選中遊技(RT2)に移行する。当該遊技(RT2)で持ち越し状態中の特別役「RB」に入賞するとRB遊技に移行し、上述のRB遊技終了条件の成立により通常遊技(RT0)に戻る。なお、BB、RB遊技終了条件は、例えば、獲得枚数が所定値に達することなど、適宜設定することができる。
ここで、通常遊技の流れの一例について説明する。この実施形態では、スロットマシン1は、3枚のメダルで1遊技(1ゲーム)が行われるように構成されており、ベット枚数カウンタ651は、投入メダルの数を3枚まで記憶する。投入センサ53、ベットスイッチ15または最大ベットスイッチ17により3枚のメダルが投入されると、表示窓11の中央(中段)の水平な入賞ライン(センターライン)が有効となる。そして、規定数である3枚のメダルの投入を条件にスタートスイッチ19が操作されると、役抽選手段105により予め設定された複数の当選役(抽選結果)に当選したか否かの役抽選が行われる。ここで、メイン制御基板63は、左・中・右リール13L,13M,13Rの全ての回転を開始させ、リール窓11に表示される各リール13L,13M,13Rの図柄を各リール13L,13M,13Rの回転角に合わせて判別することを開始する。
その後、左・中・右リール13L,13M,13Rが加速され、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rにより、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置が所定の基準位置であることが検出されると、すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となる。各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となった後、左ストップスイッチ21Lが操作されると左リール13Lが停止し、中ストップスイッチ21Mが操作されると中リール13Mが停止し、右ストップスイッチ21Rが操作されると右リール13Rが停止する。このように、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、各ストップスイッチ21L,21M,21Rに対応する左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止する。
そして、3個すべての左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されると、各左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止する。このとき、所定の図柄が、有効となった表示窓11の中段の入賞ライン上の所定の位置に停止すると、入賞となる。そして、入賞態様に応じた枚数のメダルが、クレジットされるか、またはメダル払出口39から払い出される。また、メダルの払い出しに代えて、あるいはメダルの払い出しとともに、遊技者に対して所定の利益が付与されることもある。
具体的には、図6および図7に示すように、この実施形態では、特別役として当選役「BB」および「RB」、BB、RB中増加役として当選役「nBP」、再遊技役(本発明の「リプレイ役」に相当)として当選役「sRP1」「sRP2」「nRP」「cRP」、小役として当選役「nBE(ベル)」「nWM(スイカ)」「nCH(チェリー)」)が予め設定されている。ここで、当選役「BB」および「RB」が、本発明の「ボーナス役」に相当し、BB、RB中増加役、再遊技役、小役それぞれが本発明の「一般役」に相当する。
当選役「BB」の入賞態様は、各リール13L,13M,13Rの図柄「赤7」が入賞ラインに揃う図柄組合せであり、当選役「RB」の入賞態様は、入賞ラインに図柄「赤7」−「赤7」−「青7」が揃う図柄組合せである。これらの当選役は、いずれも各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングによっては、入賞させることができない「取りこぼし」が発生し得る当選役であり、「取りこぼし」が発生した場合は、次の遊技から入賞するまでの間、BBまたはRB内部当選中遊技に移行する。
BB、RB中増加役「nBP」は、BB遊技およびRB遊技中の遊技でのみ役抽選の対象となる当選役である。その入賞時は、表示窓11中の左リール13Lの下段に図柄「BE」、中リール13Mの中段に図柄「BE」、右リール13Rの上段に図柄「BE」が停止表示される図柄組合せ(右上がりベル)が主な入賞態様に設定されている。なお、当選役「nBP」の入賞態様にかかる図柄は、各リール13L,13M,13Rのいずれでもストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに依らずに引き込み可能であり、「取りこぼし」が発生しないように構成されている。
当選役「nBE(ベル)」は、入賞態様として、表示窓11内の左リール13Lの上段に図柄「BE」、中リール13Mの上段に図柄「BE」、右リール13Rの上段に図柄「BE」が停止表示される図柄組合せ(上段ベル)と、全てのリール13L,13M,13Rの中段に図柄「BE」が停止表示される図柄組合せ(中段ベル)と、左リール13Lの上段に図柄「BE」、中リール13Mの中段に図柄「BE」、右リール13Rの下段に図柄「BE」が停止表示される図柄組合せ(右下がりベル)の3種類が設定されている。また、当選役「nBE」は、当選すると必ず入賞するように構成されており、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて、上述の3種類の入賞態様のうちのいずれかが停止表示される。
当選役「nCH(チェリー)」の入賞態様は、中、右リール13M,13Rの図柄の停止表示態様によらずに、入賞ラインの左リール13Lの図柄が「CH」の図柄組合せである。この当選役は、左ストップスイッチ21Lの操作タイミングによっては、入賞させることができない「取りこぼし」が発生する。
当選役「nWM(スイカ)」の入賞態様(センターラインの図柄組合せ)は、左リール13Lが図柄「BEまたはRP1」、中リール13Mが図柄「WM1またはWM2」、右リール13Rが図柄「BEまたはWM1またはWM2」である。この当選役は、中リール13Mのストップスイッチ21L,21Mの操作タイミングによっては、入賞させることができない「取りこぼし」が発生する。
ここで、当選役「nCH」、「nWM」の両方の「取りこぼし」をなくすためのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作方法の一例を説明する。例えば、左リール13Lの図柄「BAR」を、「枠上」か「上段」に目押しする。このとき、当選役「nCH」が当選している場合は、左リール13Lの中段に図柄「CH」が停止するため当選役「nCH」の「取りこぼし」をなくすことができる。また、当選役「nWM」に当選している場合は、上述の図柄「BAR」が枠下まで滑り、左リール13Lの図柄「WM1(コマ番号4)」が上段に停止する。左リール13Lの上段に図柄「WM1」が停止した場合、中リール13Mの図柄「BAR」を上段か中段に目押しすると、図柄「BAR」の1つ上の図柄「WM2」が中段に停止する。右リール13Rは、どのようなタイミングで操作しても図柄「WM1」または「WM2」のいずれかが下段に停止するように図柄が配列されているため、適当なタイミングで操作しても当選役「nWM」の「取りこぼし」が発生しない。なお、このようなストップスイッチ21L,21M,21Rの操作方法(小役回収打法)は、一般的に「DDT打法」(または、「KKK打法」)と呼ばれている。
再遊技役は、当選役「sRP1」、「sRP2」、「nRP」、「cRP」の4種類が設定されており、いずれも入賞すると次の遊技で新たなメダルを投入することなく当該入賞遊技のメダルの賭数と同じ賭数で再度遊技を行うことができる。当選役「sRP1」の入賞態様(センターラインの図柄組合せ)は、左リール13Lが図柄「RP2」、中リール13Mが図柄「BAR」、右リール13Rが図柄「RP1またはRP2」である。この場合、左、中リール13L,13Mの操作タイミングによっては「取りこぼし」が発生するが、上述の「DDT打法」を実践すると、各リール13L,13M,13Rが、図8(a)に示すような図柄組合せ(特殊リーチ目:右上がりの「BAR」−「BAR」−「WM1/2」)で停止する。ここで、左リール13Lの図柄「BAR」の1つ上の図柄(中段の図柄)が「RP2」、右リール13Rの図柄「WM1またはWM2」の1つ下の図柄(中段の図柄)が「RP1またはRP2」であり、当選役「sRP1」の入賞態様となる。なお、図8(a)に示す特殊リーチ目は、当選役「sRP1」に当選した遊技でしか発生しないものである。また、再遊技役の中で、特殊リーチ目が出現し得る当選役「sRP1」および「sRP2」それぞれが、本発明の「特定リプレイ役」に相当し、その他の当選役「nRP」、「cRP」それぞれが、本発明の「一般リプレイ役」に相当する。
当選役「sRP2」の入賞態様(センターラインの図柄組合せ)は、左リール13Lが図柄「BE」、中リール13Mが図柄「CHまたはWM1またはWM2」、右リール13Rが図柄「WM1またはWM2」である。この場合、各ストップスイッチ21L,21M,21Rをどのようなタイミングで操作しても「取りこぼし」が発生しない構成となっている。また、「DDT打法」を実践すると、図8(b)に示すような図柄組合せで各リール13L,13M,13Rが停止する。すなわち、左、中リール13L,13Mは、当選役「nWM」と同じ停止表示態様となるため、遊技者は、当選役「nWM」の入賞(右下がりスイカ)を予想するが、右リール13Rが停止したときに図柄「WM1またはWM2」が1つ上の中段に停止することで、スイカが外れてリーチ目になったと認識することになる。なお、図8(b)に示す特殊リーチ目(右下がりスイカハズレ)は、当選役「sRP2」に当選した遊技でしか発生しないものである。また、図8(a)および図8(b)の特殊リーチ目が、本発明の「特定図柄組合せ」に相当する。なお、図8(b)の左リール13Lと中リール13Mの出目である「右下がりスイカテンパイ」は、スイカまたはボーナス当選のときにのみ発生し、他の役の当選時には停止しないように停止制御されていると、「右下がりテンパイ」の出目が出現した後、スイカが入賞しなければボーナス当選という一層の面白さが感じられる。
当選役「nRP」の入賞態様(センターラインの図柄組合せ)は、左リール13Lが図柄「RP1またはRP2」、中リール13Mが図柄「RP1またはRP2」、右リール13Rが図柄「RP1またはRP2」である。当選役「cRP」の入賞態様(センターラインの図柄組合せ)は、左リール13Lが図柄「BE」、中リール13Mが図柄「BE」、右リール13Rが図柄「WM1またはWM2」である。これらの当選役「nRP」、「cRP」は、いずれも「取りこぼし」が発生しない再遊技役として設定されている。
なお、図6および図7に示す各当選役にかかる図柄組合せが入賞ライン(センターライン)に揃うと、当該当選役の入賞となって、図6および図7の「配当」の欄に示す枚数のメダルが払い出される。
(2)設定変更手段101
図4の設定変更手段101は、所定の設定変更操作に基づいて、出玉率(獲得メダル数÷投入メダル数×100[%])の調整をするための設定(設定1〜設定6)を変更するものである。各設定の出玉率は、例えば、設定値毎に特別役(当選役「BB」、「RB」)の当選確率を変えることで調整できる。
ここで、設定値を変更するための設定変更操作の一例について説明する。例えば、スロットマシン1の電源が投入される前に変更処理開始スイッチ56(設定キー)をON状態にし、電源を投入すると、設定変更処理が開始される。このとき、設定変更ボタン52(リセットスイッチ)を1回押すと、電源投入前に設定された設定値から1つ上位の設定値に仮設定される(例えば、設定3から設定4に仮設定)。その後は、設定変更ボタン52を押す度に1つ上位の設定値に仮設定される。但し、仮設定値が6の場合に設定変更ボタン52を押すと、設定値が1に戻って仮設定される。そして、最後に、スタートスイッチ19のON操作により設定値が確定し、その時の仮設定値がスロットマシン1の設定値になる。
(3)テーブル選択手段102
図4のテーブル選択手段102は、遊技制御手段100により制御される遊技の種類(通常遊技や内部当選中遊技、BB、RB遊技など)、および、設定変更手段101により設定された設定値(設定1から設定6)に基づき、複数の役抽選テーブル671から1つの役抽選テーブルを選択するものである。すなわち、例えば通常遊技では、テーブル選択手段102は、役抽選テーブルとして、入賞確率の設定値(設定1〜設定6)に応じて役抽選テーブル671(通常遊技用役抽選テーブル)を選択する。
(4)乱数発生手段103
図4の乱数発生手段103は、抽選用の乱数を所定の範囲内で発生させるものである。また、乱数発生手段103は、例えば、発振回路と、この発振回路が発生させたクロック信号をカウントするカウンタ回路とによって構成することができる(いわゆるハード乱数)。なお、乱数発生手段103は、例えば、平均採中法で乱数を発生させる手段や、あるいは素数の加算によって乱数を発生させる手段によって構成することもできる。これらの手段は、例えば、メインCPU61に所定のプログラムを実行させることによって構成することができる(いわゆるソフト乱数)。また、ハード乱数とソフト乱数の双方を備え、それらの結果に基づき乱数をソフト的に生成するようにしてもよい。また、この実施形態では、後述する役抽選手段105に用いられる乱数を発生させる。
(5)乱数抽出手段104
図4の乱数抽出手段104は、乱数発生手段103が発生する乱数値を抽出するもので、当該乱数値を所定の条件で抽出する。この実施形態では、乱数抽出手段104は、スタートスイッチ19が操作されたタイミングで乱数値を抽出する。なお、乱数発生手段103は、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段103が発生させる数値は、厳密には乱数ではない。しかしながら、スタートスイッチ19が操作されるタイミングはランダムであると考えられるため、乱数抽出手段104が抽出する数値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。
(6)役抽選手段105
図4の役抽選手段105は、予め設定された複数の役に当選したか否かを抽選により決定するもので、図4に示すように、役抽選判定手段105aを備えている。
この実施形態では、役抽選手段105により複数の当選役に同時に当選することができるように構成されている。この場合、図9に示すように、役抽選を行うに当たり、1または複数の当選役で構成された複数の当選役グループが設定される。例えば、複数の当選役で構成された当選役グループ「SRP1」の場合は、当選すると、当選役「sRP1」および「nRP」の両方に同時に当選したことを意味する。また、この実施形態では、当選役グループ「SRP1」に当選した場合、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミング(操作態様)に応じて当選役「sRP1」および「nRP」のいずれかに入賞するように構成されている。なお、当選役グループ「HZ」は、いずれの当選役にも当選していないハズレを意味している。
また、この実施形態では、役抽選において複数の当選役グループに同時に当選する同時当選役が設定されている。具体的には、図10に示すように、役抽選の区分として、1または複数(この実施形態では2つ)の当選役グループで構成された複数の抽選対象グループが設定されており、役抽選手段105は、これらの抽選対象グループのいずれかに当選したか否かを抽選により決定する。ここで、複数の当選役グループで構成された各抽選対象グループのいずれかに当選した場合は、当該抽選対象グループを構成する各当選役グループに同時に当選したことを意味する。例えば、抽選対象グループ「SRP1+BB」(同時当選役)に当選した場合は、当選役グループ「SRP1」および当選役グループ「BB」に同時に当選したことを意味し、換言すると、当選役「BB」、「sRP1」、「nRP」の3種類の当選役に同時に当選したことを意味する。複数の当選役グループで構成された他の抽選対象グループ「SRP2+BB」「SRP2+RB」「CRP+BB」「CRP+RB」も同様である。
また、図9に示すように、各当選役グループには、それぞれ固有の上位役番号または下位役番号が16進数で対応付けされている。そして、役抽選手段105の役抽選結果に基づいて、当選した当選役グループに上位役番号が対応付けされていれば、当選した当選役グループに対応付けされている上位役番号が役抽選結果記憶領域653の上位記憶領域に格納される。また、当選した当選役グループに下位役番号が対応付けされていれば、当選した当選役グループに対応付けされている下位役番号が役抽選結果記憶領域653の下位記憶領域に格納される。
この実施形態では、役抽選結果記憶領域653は、RAM65に2バイトのデータ領域として割当てられており、役抽選結果記憶領域653は、それぞれ1バイトのデータ領域が割当てられた、特別役に関する役抽選結果を記憶する上位記憶領域と、小役、BB中増加役および再遊技役に関する役抽選結果を記憶する下位記憶領域とを備えている。
そして、図9(a)に示す、特別役(当選役「BB」、「RB」)で構成される当選役グループ「BB」、「RB」のいずれかに当選した場合には、当選した当選役グループに対応付けされている”01h”または”02h”のいずれかが上位記憶領域に記憶される。また、図9(b)に示す、小役、BB中増加役および再遊技役により構成される当選役グループのいずれかに当選した場合には、各当選役グループに対応付けされている”01h”〜”09h”のいずれかが下位記憶領域に記憶される。
なお、図9に示す当選役グループHZは、役抽選手段105による役抽選結果がハズレである場合を示し、役抽選結果がハズレである場合には、同図中に示すように、役抽選結果記憶領域653の上位記憶領域および下位記憶領域の両方に”00h”が格納される。同時当選役では、例えば、抽選対象グループ「SRP1+BB」に当選した場合、役抽選結果記憶領域653の上位記憶領域に“01h”が記憶されるとともに、下位記憶領域に“03h”が記憶される。なお、下位記憶領域のデータは、当選役の入賞に有無に関わらず役抽選の度に書き換えられるのに対して、上位記憶領域のデータは、入賞するまで維持される。すなわち、特別役(当選役「BB」、「RB」)は、入賞するまでその当選状態が持ち越される。このように、特別役に当選した場合に、入賞するまで上位記憶領域のデータが維持される機能、つまり、特別役の当選を内部当選として持ち越される機能が、本発明の「持ち越し手段」に相当する。
また、図10に示すように、各抽選対象グループは、遊技状態に応じて、役抽選手段105による役抽選が行われるか否かが設定されている。例えば、抽選対象グループ「SRP1+BB」は、通常遊技(RT0)のみで抽選対象となる。また、抽選対象グループ「CRP」は、通常遊技(RT0)、BB内部当選中遊技(RT1)、RB内部当選中遊技(RT2)のときに抽選対象となる。なお、図10の”○”は役抽選手段105により当選となる可能性があることを示し、”×”は、役抽選手段105による役抽選が行われない、もしくは、当選確率0%の抽選データに基づく役抽選が行われることにより、役抽選手段105に当選となる可能性がないことを示す。
そして、この実施形態では、役抽選手段105の役抽選に用いられる役抽選テーブル671には、各抽選対象グループにそれぞれ抽選データが設定されている。役抽選テーブル671は、各抽選対象グループに当選したか否かの役抽選を行うためのものであって、各抽選データにより、乱数発生手段103が発生する乱数の全範囲中での当選領域が決定される。
例えば、乱数発生手段103が発生する乱数の全範囲中において、図11に示すように、各抽選対象グループの当選領域が割り振られている場合、役抽選手段105は、通常遊技(RT0)では、抽選対象グループ「BB」、「RB」、「SRP1+BB」…の順に当選したか否かを判断し、抽選対象グループ「BB」〜「NWM」のいずれにも当選しなかった場合は、ハズレ(「HZ」)と判断する。
なお、この実施形態では、特別役との同時当選にかかる再遊技役「sRP1」(当選役グループ「SRP1」)および「sRP2」(当選役グループ「SRP2」)は、BB、RB内部当選中遊技の役抽選で当選しないように構成されている。具体的には、図11に示すように、BB内部当選中遊技(RT1)でテーブル選択手段102により選択される役抽選テーブル671(BB内部当選中遊技用役抽選テーブル)では、通常遊技の抽選対象グループ「SRP1+BB」、「SRP2+BB」、「SRP2+RB」それぞれに対して、代用役として当選役グループ「CRP」、「TRP」、「CRP」が設定されている。例えば、乱数発生手段103が発生する乱数値が、通常遊技において抽選対象グループ「SRP1+BB」の当選領域にある場合には、代用役の当選役グループ「CRP」に当選するように構成されている。
また、抽選対象グループ「BB」、「RB」、「CRP+BB」、「CRP+RB」にも代用役が設定されている。すなわち、乱数発生手段103が発生する乱数値が、通常遊技において抽選対象グループ「BB」および「RB」の当選領域にある場合には、いずれも「HZ(ハズレ)」となり、抽選対象グループ「CRP+BB」および「CRP+RB」の当選領域にある場合は、いずれも当選役グループ「CRP」に当選するように構成されている。
また、RB内部当選中遊技においても、抽選対象グループ「SRP1+BB」、「SRP2+BB」、「SRP2+RB」それぞれに対して、代用役として当選役グループ「NRP」、「TRP」、「NRP」が設定されるとともに、抽選対象グループ「CRP+BB」、「CRP+RB」それぞれに対して、代用役として当選役グループ「NRP」が設定されている。
また、BB遊技およびRB遊技では、抽選対象グループとして当選役グループ「NBP」の1種類が設定され、役抽選手段105は、当選役グループ「NBP」に当選していない場合は、「HZ(ハズレ)」と判断する。
なお、詳細な説明は省略するが、役抽選テーブル671には、役抽選におけるメダル数増加の期待値が異なる複数種類の抽選データが設けられており、この実施形態では、期待値が最も低い設定1から期待値が最も高い設定6までの6種類の抽選データが抽選対象グループごとに設けられている。
a)役抽選判定手段105a
役抽選判定手段105aは、乱数抽出手段104が抽出した乱数値と、テーブル選択手段102が選択した役抽選テーブル671に含まれる抽選データとを照合して、乱数抽選結果の判定を行うものである。すなわち、この役抽選判定手段105aは、乱数抽出手段104が抽出した乱数値と、複数の役抽選テーブル671からテーブル選択手段102により選択された抽選テーブルに含まれる抽選データを照合して、乱数抽選の結果が、特別役当選か、小役当選か、BB中増加役当選か、再遊技役当選か、あるいはハズレかを判定する。そして、役抽選判定手段105aによる判定結果が、RAM65に形成された役抽選結果記憶領域653に記憶される。
(7)メイン側操作判定手段106
図4のメイン側操作判定手段106は、メイン制御基板63に入力される各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることによる検出信号に基づいて、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を判定するものである。
(8)リール検出手段107
図4のリール検出手段107は、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rの検出信号と、左・中・右リール13L,13M,13Rを駆動する各リールモータ14L,14M,14Rへの供給パルス数とに基づき、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するものである。この場合、リール検出手段107は、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転中および回転停止時に、所定の基準位置(この実施形態では例えば、表示窓11の中段)に位置する図柄に対応するコマ番号をそれぞれ検出する。
(9)停止制御手段108
図4の停止制御手段108は、役抽選手段105の役抽選結果および各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様に基づいて、各リール13L,13M,13Rの停止制御を行うものである。この場合、停止制御手段108は、1遊技毎に、停止テーブル672を用いて各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
停止テーブル672は、役抽選手段105の役抽選結果それぞれに対応して複数のテーブルが設定されている。この停止テーブル672は、各リール13L,13M,13Rの停止位置を決定するためのものであって、ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときのリール13L,13M,13Rの回転位置に応じて、各リール13L,13M,13Rの滑りコマ数をあらかじめ定めたものである。
具体的には、停止テーブル672は、各リール13L,13M,13Rそれぞれについて、対応する各ストップスイッチ21L,21M,21Rが1番目に操作されたときの第1停止用の停止テーブルと、2番目に操作されたときの第2停止用の停止テーブルと、3番目に操作されたときの第3停止用の停止テーブルとを個別に備えている。そして、各リール13L,13M,13Rそれぞれに対応する第1停止用の停止テーブルと、第2停止用の停止テーブルと、第3停止用の停止テーブルとには、役抽選手段105の役抽選結果に対応して、異なる滑りコマ数が定められている。
そして、停止制御手段108は、役抽選手段105の役抽選結果と、メイン側操作判定手段106により判定された、ストップスイッチ13L,13M,13Rのうち、いずれのストップスイッチが何番目に操作されたのかという情報とに基づいて、複数の停止テーブル672の中から一の停止テーブル672を選択する。次に、この選択した一の停止テーブル672と、各リール13L,13M,13Rのうち、操作されたストップスイッチに対応するリールの、ストップスイッチが操作されたときの回転位置とから、操作されたストップスイッチに対応するリールの滑りコマ数を決定する。
ここで、滑りコマ数が0と決定されれば、直ちにリールの回転を停止させる。すなわち、滑りコマ数が0と決定されると、ストップスイッチが操作されたときに表示窓11の上段に表示されていた図柄は、そのまま表示窓11の上段に停止表示される。また、滑りコマ数が1と決定されれば、1コマ分だけリールを回転させて停止させる。すなわち、滑りコマ数が1と決定されると、ストップスイッチが操作されたときに表示窓11の上段に表示されていた図柄は、リールの回転方向に1コマずれて、表示窓11の中段に停止表示される。
また、停止制御手段108は、役抽選手段105の役抽選結果が複数の当選役のいずれかへの当選であれば、この役抽選結果に基づいて選択された停止テーブル672と、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときの各リール13L,13M,13Rの回転位置とから、当選役に入賞するように各リール13L,13M,13Rの滑りコマ数を決定して、各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
また、停止制御手段108は、役抽選手段105による役抽選結果がハズレであれば、この役抽選結果に基づいて選択された停止テーブル672と、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときの各リール13L,13M,13Rの回転位置とから、複数の当選役のいずれにも入賞しないように各リール13L,13M,13Rの滑りコマ数を決定して、各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。なお、この実施形態では、滑りコマ数に上限(4コマ)が設けられており、上述のように、当選役「nCH(チェリー)」および「nWM(スイカ)」は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングによって、「取りこぼし」が発生する。この場合、停止制御手段108は、「取りこぼし」が生じる場合は、当選していない他の当選役に入賞しないように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
また、この実施形態では、例えば、抽選対象グループ「SRP1+BB」に当選した場合、当選役グループ「BB」および「SRP1」に同時当選しているが、この場合、停止制御手段108は、当選役「sRP1」、「nRP」、「BB」の優先順位で入賞するように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
ところで、通常遊技では、小役の取りこぼしを防止するために、上述の「DDT打法」を実践するのが一般的である。「DDT打法」を実践しているときに、抽選対象グループ「SRP1+BB」に当選すると、左リール13Lでは、優先順位が1番目の当選役「sRP1」の入賞にかかる図柄「RP2」を引き込むことができるため、停止制御手段108は、左リール13Lの中段に図柄「RP2」が停止するように左リール13Lの停止制御を行う。残りのリール13M,13Rについても、それぞれ当選役「sRP1」の入賞にかかる図柄(中リール13M:「BAR」、右リール13R:「RP1/2」)を入賞ラインに引き込めるタイミングでストップスイッチ21M,21Rが操作された場合は、当選役「sRP1」の入賞にかかる図柄が停止するように両リール13M,13Rの停止制御を行う。ここで、入賞にかかる図柄を引き込めるタイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されなかった場合は、優先順位が2番目の当選役「nRP」が入賞させるべく、中リール13Mの中段に図柄「RP1/2」が停止するように中リール13Mの停止制御を行う。なお、当選役「nRP」は、「取りこぼし」が発生しないため必ず入賞する。したがって、抽選対象グループ「SRP1+BB」に当選した遊技では、当選役「BB」には入賞せず、当選役「sRP1」と「nRP」にいずれかに入賞する。
抽選対象グループ「SRP2+BB」に当選した場合、停止制御手段108は、当選役「sRP2」、「BB」の優先順位で入賞するように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。当選役「sRP2」は、「取りこぼし」が発生しないため、抽選対象グループ「SRP2+BB」に当選した遊技では、当選役「BB」には入賞せずに、必ず当選役「sRP2」に入賞する。なお、「DDT打法」を実践している場合は、表示窓11内に、図8(b)に示す「右下がりスイカ」のはずれ目の特殊リーチ目が表示される。
抽選対象グループ「SRP2+RB」に当選した場合、停止制御手段108は、当選役「sRP2」、「RB」の優先順位で入賞するように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。停止制御手段108の停止制御は、抽選対象グループ「SRP2+BB」と同様である。なお、上述の特殊リーチ目が出現し得る抽選対象グループ「SRP1+BB」、「SRP2+BB」、「SRP2+RB」それぞれが、本発明の「特定同時当選役」に相当し、これらのグループの構成当選役である当選役「sRP1」、「sRP2」それぞれが、本発明の「特定一般役」に相当する。
抽選対象グループ「CRP+BB」および「CRP+RB」に当選した場合、停止制御手段108は、いずれも特別役(当選役「BB」または「RB」)、「CRP」の優先順位で入賞するように各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。当選役「cRP」は、上述のように「取りこぼし」が発生しないので、特別役(当選役「BB」または「RB」)の「取りこぼし」が発生した場合は必ず当選役「cRP」に入賞する。
当選役グループ「TRP」(抽選対象グループ「TRP」)は、通常遊技の抽選対象グループ「SRP2+BB」の代用役であり、BB、RB内部当選遊技でのみ抽選対象となるものである。当選した場合は、当選役「sRP2」、「nRP」、「cRP」に同時に当選したことになるが、この場合、停止制御手段108は、BB内部当選中遊技では、当選役「cRP」に、RB内部当選中遊技では、当選役「nRP」に入賞するように、各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。したがって、この場合の当選役「sRP2」は、当選が許容されてはいるものの、入賞はしない当選役として設定されている。なお、この場合の当選役「nRP」および「cRP」それぞれが、本発明の「他の一般役」に相当する。
当選役「sRP1」および「sRP2」は、いずれも通常遊技のみで抽選対象となっており、かつ、特別役(当選役「BB」または「RB」)と同時に当選する当選役として設けられている。また、当選役「sRP1」および「sRP2」は、いずれも特別役(当選役「BB」、「RB」)に当選した遊技でのみ入賞し得るものである。したがって、図8(a)および図8(b)に示す特殊リーチ目は、いずれも特別役(当選役「BB」、「RB」)に当選した遊技でのみ発生し得るリーチ目となる。これに対して、図8(c)は、当選役「BB」、「RB」を取りこぼしたときの図柄組合せ(リーチ目)の一例を示しているが、このようなリーチ目は、特別役(当選役「BB」、「RB」)に当選した遊技のみならず、BB、RB内部当選中遊技でも発生し得る(通常リーチ目)。
また、図11に示すように、BB内部当選中遊技(RT1)では、通常遊技での抽選対象グループ「SRP2+BB」が当選役グループ「TRP」に代用されるとともに、抽選対象グループ「SRP1+BB」、「SRP2+RB」、「CRP+BB」、「CRP+RB」が、いずれも当選役グループ「CRP」に代用される。ここで、BB内部当選中遊技(RT1)に当選役グループ「TRP」に当選した場合は、当選役「cRP」に入賞するため、BB内部当選中遊技では、当選役「cRP」の当選確率が上がるようになっている。したがって、例えば、ボーナス(BBまたはRB)の内部当選中遊技(RT1、RT2)で「cRP」の入賞図柄組合せが表示されるとボーナスのうちのBB遊技への期待が高まるため、遊技者の興趣を高めることができる。
なお、図11に示す通常遊技の当選役グループ「BB」、「RB」の単独当選領域(乱数値範囲)やHZ(ハズレ)領域を、BB、RB内部当選中遊技において、当選役グループ「NRP」や「CRP」で代用する構成であってもよい。
(10)図柄判定手段109
図4の図柄判定手段109は、リール検出手段107により検出された各リール13L,13M,13Rそれぞれの回転位置に基づき、停止制御手段104により停止制御された各リール13L,13M,13Rの図柄の表示態様が、予め定められた表示態様であるかどうかの判定を行うものである。
具体的には、図柄判定手段109は、停止制御手段108により全てのリール13L,13M,13Rが停止制御されたときに、各リール13L,13M,13Rの回転位置情報を取得して入賞ラインの図柄組合せを特定する。そして、特定した図柄組合せが、図6および図7に示す図柄組合せに該当する場合は、当該当選役に入賞したと判定し、いずれにも該当しない場合はハズレと判定する。
(11)自動賭数設定手段110
図4の自動賭数設定手段110は、再遊技役に入賞した場合に、当該入賞してから賭数を設定するまでの処理であって、賭数の自動設定処理を含むリプレイ入賞処理の一部を実行するものである。リプレイ入賞処理は、例えば、再遊技役に入賞した場合、当該入賞遊技の賭数と同じ賭数(メダル枚数)のメダルの自動投入を行う処理や、再遊技役が当選した遊技で、全てのリール13L,13M,13Rが停止してから、1枚目の自動投入が行われるまでの時間、並びに2枚目、3枚目の自動投入の時間を決定する処理を含む。(この2つの処理により賭数の自動設定処理が構成されている)なお、自動投入を行うときの投入音の有り無しを決定した上で、投入音がある場合は鳴らす処理、再遊技役に入賞した後に液晶表示器27などを用いて入賞演出を行う処理もリプレイ入賞処理の一部に相当するが、この実施形態では、自動投入の投入音に関する処理および入賞演出を行う処理は、後述するようにサブ制御基板73で実行される。
この実施形態では、自動賭数設定手段110は、表示窓11に特殊リーチ目が出現する再遊技役(当選役「sRP1」、「sRP2」)に入賞した場合と、その他の一般的な再遊技役(例えば、当選役「nRP」)とで異なる処理を実行する。具体的には、図12に示すように、通常リプレイ(当選役「nRP」)に入賞した場合、自動賭数設定手段110は、全てのリール13L,13M,13Rが停止してから0.5s経過後に1枚目の自動投入処理を実行し、その後0.1s経過の度に2、3枚目の自動投入処理を順次実行する。一方、特殊リプレイ(当選役「sRP1」、「sRP2」)に入賞した場合、自動賭数設定手段110は、全てのリール13L,13M,13Rが停止してから1s経過後に1枚目の自動投入処理を実行し、その後0.05s経過の度に2、3枚目の自動投入処理を順次実行する。このように構成すると、遊技者に再遊技役を意識させずに特殊リーチ目に着目させることができる。なお、上述の処理は一例であり、通常リプレイ(例えば、当選役「nRP」)と特殊リプレイ(当選役「sRP1」および「sRP2」)とで異なる処理を実行する構成であれば、適宜、変更することができる。
(12)払出制御手段111
図4の払出制御手段111は、図柄判定手段109が、いずれかの当選役に入賞したと判定したときに、それがメダル払い出しのある入賞であれば、ホッパーユニット43を動作させて、入賞した役に対応した払出数だけメダルを払い出すものである。ただし、クレジットメダルの貯留枚数が上限値(この実施形態では例えば50枚)に達していない場合は、払出数分だけクレジットメダルの枚数を増加する。
(13)メダル制御手段112
図4のメダル制御手段112は、メダルセレクタ48の動作を制御することにより、メダル受入可と受入不可とを切換えるものである。
(14)コマンド作成手段113
図4のコマンド作成手段113は、役抽選手段105の役抽選結果に関する情報、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関する情報などの種々の情報をサブ制御基板73(サブCPU71)に送信するためのコマンドを生成するものである。そして、コマンド作成手段113により生成されたコマンドは、サブ制御コマンド送信手段114によりサブ制御基板73に送信される。
例えば、役抽選手段105による役抽選が実行されたときに、役抽選結果を識別できるコマンドを作成する。サブ制御基板73では、送られてきたコマンドに基づき、種々の処理を実行する。
(15)サブ制御コマンド送信手段114
図4のサブ制御コマンド送信手段114は、メイン制御基板63からサブ制御基板73へ、種々のデータを含む通信コマンドを一方通行で送信するものである。すなわち、サブ制御コマンド送信手段114は、設定変更手段101により設定される設定値、通常遊技、BB遊技、RB遊技などの遊技状態、役抽選手段105の役抽選結果、図柄判定手段109による図柄判定結果、各リール13L,13M,13Rの回転・停止状態、払出制御手段111によるメダルの払出状態、前面扉5の開放または閉塞の状態、スロットマシン1のエラー状態など、スロットマシン1の状態を表すデータをサブ制御基板73へ送信する。
また、サブ制御コマンド送信手段114は、投入センサ53により投入メダルが検出されたとき、ベットスイッチ15が操作されたとき、最大ベットスイッチ17が操作されたとき、再遊技役の入賞に伴って自動投入(賭数の自動設定処理)が行われるとき、ベット枚数カウンタ651に格納されるベット枚数分のメダル投入が行われたことを表すデータをサブ制御基板73に送信する。
また、サブ制御コマンド送信手段114は、払出制御手段111により払い出されるメダル数を表すデータや、スタートスイッチ19およびストップスイッチ21L,21M,21Rなどの各種スイッチが遊技者により操作されたことを示すデータなどもサブ制御基板73に送信する。
(サブ制御基板)
次に、サブ制御基板73について詳細に説明する。サブ制御基板73は、メイン制御基板63から送信された通信コマンドを受信し、メイン制御基板63の動作や状態に応じた演出を行うものである。図4に示すように、サブ制御基板73は、メモリ75に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアにより実現される種々の機能を備えている。
(1)サブ制御コマンド受信手段115
図4のサブ制御コマンド受信手段115は、メイン制御基板63のサブ制御コマンド送信手段114により送信された種々のデータを含む通信コマンドを受信するものである。サブ制御コマンド受信手段115は、メイン制御基板63から送信される通信コマンドを受信し、通信コマンドを受信すれば、通信コマンドの種類に応じてサブ制御基板73が備える各機能に通知を行う。
(2)演出内容決定手段116
図4の演出内容決定手段116は、サブ制御コマンド受信手段115が受信した通信コマンドに応じて、演出の内容を決定するためのものである。具体的には、遊技の進行や、役抽選手段105の役抽選結果などに対応して予め設定された演出パターンから、液晶表示器27に表示される動画を決定したり、スピーカ31L,31Rから流れる音楽を決定したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を決定する。
例えば、演出内容決定手段116は、サブ制御コマンド受信手段115が役抽選手段105の役抽選結果に関するコマンドを受信した場合、当該役抽選結果に対応する演出群の中から一の演出を実行演出内容に決定する。この演出群の中には、役抽選結果を遊技者に示唆する演出が含まれる。また、演出内容決定手段116は、サブ制御コマンド受信手段115が、当選役に入賞した旨の情報を受信した場合は、その入賞役を示唆する演出を実行する演出内容に決定する。
(3)表示制御手段117
図4の表示制御手段117は、演出内容決定手段116から送信された信号に含まれるデータに基づいて、液晶表示器27に動画(画像)を表示したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を実行するものである。
(4)音声制御手段118
図4の音声制御手段117は、演出内容決定手段116から送信された信号に含まれるデータに基づいて、スピーカ31L,31Rから音楽を流したり、音声を出力したりするなどの演出を実行するものである。
入賞演出の一例について説明すると、役抽選手段105で決定された当選役に入賞した場合、その当選役の種類を示唆する演出が実行される。例えば、当選役「nWM」に入賞した場合、液晶表示器27に表示された画像の背景を「緑色」にして当選役「nWM(スイカ)」の入賞を遊技者に示唆する。また、通常リプレイ(当選役「nRP」)の場合は、画像の背景を「青色」にして再遊技役の入賞を遊技者に示唆する。また、ハズレの場合は、画像の背景を「白色」にして遊技者にハズレを示唆する。この場合、遊技者は、画像背景の色を見て入賞役を認識することができる。ところで、この実施形態では、再遊技役の中でも、通常リプレイ(当選役「nRP」)と特殊リプレイ(当選役「sRP1」、「sRP2」)とで異なる入賞演出が実行される。具体的には、図12に示すように、特殊リプレイに入賞した場合は、上述のハズレと同じ演出が実行される。また、この実施形態では、通常リプレイの場合、自動投入時に投入音が鳴るのに対して、特殊リプレイの場合は、自動投入時の投入音が鳴らないように構成されている。
すなわち、演出内容決定手段116は、通常リプレイの入賞の場合は、画像の背景を「青色」にして再遊技役の入賞を遊技者に示唆する演出を、入賞時に実行する演出内容に決定し、演出内容決定手段116からの信号に基づいて、表示制御手段117および音声制御手段118が当該決定された演出を実行する。また、演出内容決定手段116は、この再遊技役の入賞に伴ってメダルの自動投入が行われる際には、その自動投入の度に投入音を鳴らす演出を、自動投入時に実行する演出内容に決定し、音声制御手段118が当該決定された演出を実行する。一方、特殊リプレイの入賞の場合、演出内容決定手段116は、画像の背景を「白色」にして遊技者にハズレを示唆する演出を、入賞時に実行する演出内容に決定し、演出内容決定手段116からの信号に基づいて、表示制御手段117および音声制御手段118が当該決定された演出を実行する。また、演出内容決定手段116は、この再遊技役の入賞に伴ってメダルの自動投入が行われる際には、投入音を鳴らさない演出を、自動投入時に実行する演出内容に決定する。このようにすると、特殊リプレイ(当選役「sRP1」、「sRP2」)に入賞したときに、遊技者が再遊技役の入賞を意識せずに、遊技者に特殊リプレイの入賞態様である特定図柄組合せに着目させることが期待できる。
なお、演出内容決定手段116が、サブ制御コマンド受信手段115が受信した役抽選結果に関するコマンドに基づいて実行する演出内容を決定し、表示制御手段117および音声制御手段118が、当該決定された演出内容を実行する機能が本発明の「演出実行手段」に相当する。また、再遊技役入賞時に、メイン制御基板63の自動賭数設定手段110が、メダルの自動投入を行ったり自動投入が行われるまでの時間を決定したりする機能、並びに、サブ制御基板73の演出内容決定手段115、表示制御手段117および音声制御手段118が、投入音の有り無しを決定した上で、投入音がある場合は鳴らしたり、入賞演出を実行したりする機能それぞれが、本発明の「リプレイ入賞処理」に相当する。なお、通常リプレイの入賞時と特殊リプレイの入賞時とで、必ずしも投入音の有り無しや、入賞演出を異なるようにしなくてもよく、この場合は、メイン制御基板73側のみで「リプレイ入賞処理」が構成されることになる。
したがって、上記した実施形態によれば、当選役「sRP1」の当選は、通常遊技における当選役「BB」との同時当選に限られる。このようにすると、通常遊技の当選役「BB」の当選遊技にのみ出現する特定図柄組合せ(図8(a)参照)を創出することができるため、遊技者の興趣を向上することができる。また、BBまたはRBの内部当選の持ち越し状態では、当選役「sRP1」に当選しないように構成されているため、当該持ち越し状態で特定図柄組合せが出現しない。そのため、BB、RB内部当選中遊技で特定図柄組合せが出現して遊技者が落胆するのを防止できる。
また、当選役「sRP2」は、通常遊技における当選役「BB」または「RB」との同時当選のみならず、BB、RB内部当選中遊技にも当選し得る(当選役グループ「TRP」)が、当選役グループ「TRP」に当選した場合は、他の構成当選役である「nRP」および「cRP」のいずれかに入賞するように構成されている。したがって、図8(b)に示す特定図柄組合せも、当選役「sRP1」と同様、通常遊技の当選役「BB」または「RB」との同時当選した遊技でしか出現しない。そのため、通常遊技で当選役「BB」または「RB」の当選が確定する特定図柄組合せを創出することができ、遊技者の興趣を向上することができる。また、当選役「BB」の当選が確定する特定図柄組合せと、当選役「BB」および「RB」の両方に当選の可能性がある特定図柄組合せの両方を創出することで、遊技性の多様化を図ることができる。
また、当選役グループ「TRP」は、当選しても構成当選役「sRP2」には入賞しないように構成されているため、BB、RB内部当選中遊技(RT1,RT2)に図8(b)に示す特定図柄組合せが出現するのを防止するのに、当選役「sRP2」の役データの削除を行う必要がなく、簡易に代用役を構成することができる。
また、特殊リーチ目を出現させる当選役「sRP1」および「sRP2」は、いずれも再遊技役であるため、遊技者が特殊リーチ目を得るのに賭数を犠牲にすることがない。
また、当選役「sRP1」は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミング(操作態様)によっては、入賞させることができない操作態様限定役であるため、図8(a)に示す特殊リーチ目の出現により、遊技者が優越感を味わうことができる。これに対して、当選役「sRP2」は、「取りこぼし」が発生しない非操作態様限定役であるため、初心者でも特殊リーチ目(例えば、図8(b))を楽しむことができる。なお、特定の操作手順(例えば、左→右→中で操作する挟み押し、左リール13Lが第1停止しない操作順序である変則押し、右→中→左で操作する逆押し)では、特殊リーチ目が出現可能だが、順押し(左→中→右)では、特殊リーチ目が出現しないように構成されていてもよい。
抽選対象グループ「SRP1+BB」、「SRP2+BB」、「SRP2+RB」は、当選した遊技で特別役(当選役「BB」、「RB」)に入賞しない場合は、再遊技役に入賞する。この実施形態では、これらの抽選対象グループの代用役が再遊技役(当選役グループ「NRP」、「CRP」、「TRP」)で構成されるため、BB、RB内部当選中遊技(RT1、RT2)で代用役に当選しても、遊技者が抽選対象グループ「SRP1+BB」、「SRP2+BB」、「SRP2+RB」の当選時に得られたであろうメダル(遊技用価値)を損することがない。
(代用役の変形例1)
次に、上記した実施形態の代用役の変形例について、図13を参照して説明する。なお、図13は代用役の変形例を説明するための図であって、図11に対応する図である。
特殊リーチ目が出現し得る抽選対象グループ「SRP1+BB」、「SRP2+BB」、「SRP2+RB」の代用役に、当選役グループ「NRP」を設定してもよい。当選役グループ「CRP」は、特別役(当選役「BB」、「RB」)に同時当選する場合がある当選役グループとして設けられているため、当選役「cRP」への入賞は、遊技者に特別役の当選を期待させる。しかしながら、BB、RB内部当選中遊技(RT1、RT2)では、特別役(当選役「BB」、「RB」)の当選が確定している状態なので、当選役「cRP」の入賞を通常遊技より増やして遊技者を過度に煽る必要がない。また、当選役グループ「NRP」は、通常遊技で当選の可能性がある役であるため、当選役グループ「TRP」のように、新たなリプレイ制御を行う必要がなく、通常遊技の制御をそのまま利用することができる。
(代用役の変形例2)
次に、上記した実施形態の代用役の他の変形例について、図14を参照して説明する。なお、図14は代用役の変形例を説明するための図であって、図11に対応する図である。
この場合、BB、RB内部当選中遊技(RT1、RT2)専用の再遊技役(持越しRP)を新たに設け、通常遊技の抽選対象グループ「SRP1+BB」、「SRP2+BB」、「SRP2+RB」、「CRP+BB」、「CRP+RB」、「CRP」を当選役「持越しRP」(本発明の「特殊一般役」に相当)で代用する。この構成によると、BB、RB内部当選中遊技限定のリーチ目(本発明の「特殊図柄組合せ」に相当)を創出できるため、遊技者の興趣を向上することができる。なお、BB内部当選中遊技(RT1)の場合にのみ、当選役「持越しRP」で代用するようにしてもよい。この場合、「持越しRP」が入賞すればBB遊技の内部当選が確定するため、遊技者の興趣を向上することができる。
次に、上記した実施形態の抽選対象グループの構成の変形例について、図15を参照して説明する。なお、図15は抽選対象グループの構成の変形例を説明するための図であって、図11に対応する図である。
上記した実施形態の抽選対象グループの構成の中から、当選役グループ「CRP」と、該当選役グループを含む同時当選役が除かれており、当選役グループ「BB」または「RB」との同時当選役である抽選対象グループ「SRP1+BB」、「SRP2+BB」、「SRP2+RB」の代用役として、当選役グループ「NRP」が設定される。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上記したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記した実施形態では、BB、RB内部当選中遊技(RT1、RT2)で、特殊リーチ目が発生し得る抽選対象グループの代用役を設ける場合について説明したが、代用役を設けずに、通常遊技で特殊リーチ目が発生し得る抽選対象グループを、BB、RB内部当選中遊技(RT1、RT2)の抽選対象から除外するようにしてもよい。
本発明の遊技機としてスロットマシン1を例に挙げて説明したが、本発明の遊技機として、コンピュータプログラムが実行されることによるビデオゲームを採用してもよい。この場合、テレビモニタにより本発明の「表示手段」を構成すればよい。
1…スロットマシン、13L,13M,13R…リール(可変表示列)、14L,14M,14R…リールモータ(表示手段)、19…スタートスイッチ、21L,21M,21R…ストップスイッチ、105…役抽選手段、108…停止制御手段、653…役抽選結果記憶領域(持ち越し手段)、110…自動賭数設定手段(リプレイ入賞処理実行手段)、116…演出内容決定手段(演出実行手段、リプレイ入賞処理実行手段)、117…表示制御手段(演出実行手段、リプレイ入賞処理実行手段)、118…音声制御手段(演出実行手段、リプレイ入賞処理実行手段)
上記目的を達成するために、本発明にかかる遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、前記表示手段の可変表示を開始させるスタートスイッチと、前記可変表示列それぞれに対応してその可変表示を停止させる複数のストップスイッチとを有し、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に価値を付与する遊技機において、ボーナス役および複数の一般役を含む複数の役のいずれかに当選したか否かを抽選により決定する役抽選手段と、前記役抽選手段の役抽選結果および前記ストップスイッチの操作態様に基づいて可変表示されている前記可変表示列の停止制御を行う停止制御手段と、前記役抽選手段により前記ボーナス役に当選したときに、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せがボーナス入賞にかかる図柄組合せでなければ、ボーナス入賞にかかる図柄組合せとなるまで当該ボーナス役の当選をボーナス内部当選として持ち越す持ち越し手段とを備え、前記役抽選手段による役抽選結果は、前記ボーナス役と、前記複数の一般役の中で予め設定された特定一般役とに同時に当選する特定同時当選役の当選を含み、前記停止制御手段は、前記役抽選手段による役抽選結果が前記特定同時当選役の当選であった場合は、他の役抽選結果では停止することがない特定図柄組合せが停止可能な停止制御を行い、前記特定同時当選役は、前記持ち越し手段による前記ボーナス内部当選の持ち越し状態において前記役抽選手段による役抽選で当選しないように構成され、前記特定図柄組合せは、前記役抽選手段による役抽選結果が前記特定同時当選役の当選でない場合は停止することがないことを特徴としている。この構成によれば、特定同時当選役に当選したときにのみ、特定図柄組合せを出現させることができるため、遊技者の興趣を高めることができる。また、ボーナス内部当選の持ち越し状態で、可変表示列が特定図柄組合せで停止することがないため、ボーナス内部当選の持ち越し中に各可変表示列が特定図柄組合せで停止して遊技者が落胆するのを防止できる。
また、前記特定一般役は、遊技者による前記ストップスイッチの操作態様が所定の態様であるときに前記特定図柄組合せで停止する操作態様限定役であってもよい。この場合、各ストップスイッチを所定の操作態様で操作しないと特定図柄組合せとならないため、当該特定図柄組合せの出現により、遊技者が優越感を味わうことができる。
また、前記特定一般役は、遊技者による前記ストップスイッチの操作態様に関わらず前記特定図柄組合せで停止する非操作態様限定役であってもよい。この場合、遊技者の技量によらずに特定図柄組合せを出現させることができるため、初心者でも特定図柄組合せを楽しむことができる。
また、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、前記表示手段の可変表示を開始させるスタートスイッチと、前記可変表示列それぞれに対応してその可変表示を停止させる複数のストップスイッチとを有し、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に価値を付与する遊技機において、ボーナス役および複数の一般役を含む複数の役のいずれかに当選したか否かを抽選により決定する役抽選手段と、前記役抽選手段の役抽選結果および前記ストップスイッチの操作態様に基づいて可変表示されている前記可変表示列の停止制御を行う停止制御手段と、前記役抽選手段により前記ボーナス役に当選したときに、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せがボーナス入賞にかかる図柄組合せでなければ、ボーナス入賞にかかる図柄組合せとなるまで当該ボーナス役の当選をボーナス内部当選として持ち越す持ち越し手段とを備え、前記役抽選手段による役抽選結果は、前記ボーナス役と、前記複数の一般役の中で予め設定された特定一般役とに同時に当選する特定同時当選役の当選を含み、前記停止制御手段は、前記役抽選手段による役抽選結果が前記特定同時当選役の当選であった場合は、他の役抽選結果では停止することがない特定図柄組合せが停止可能な停止制御を行い、前記特定同時当選役は、前記持ち越し手段による前記ボーナス内部当選の持ち越し状態において前記役抽選手段による役抽選で当選しないように構成され、前記ボーナス内部当選状態の前記役抽選手段による役抽選において、前記特定同時当選役に代わる代用役が設定され、前記代用役は、前記複数の一般役のうち、入賞によって得られる遊技用価値が前記特定一般役と同じであり、前記代用役は、前記ボーナス内部当選の持ち越し状態でない一般遊技状態の場合に当選の可能性がある前記複数の一般役のうちの、前記特定一般役を除くいずれかで構成されていてもよい。このようにすると、ボーナス内部当選の持ち越し状態と、一般遊技状態とで、停止制御手段の停止データや役抽選手段の役抽選データの共通化が可能である。また、代用役が一般遊技状態で役抽選の対象となる役で構成されるため、遊技者に違和感を与えることがない。
また、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、前記表示手段の可変表示を開始させるスタートスイッチと、前記可変表示列それぞれに対応してその可変表示を停止させる複数のストップスイッチとを有し、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に価値を付与する遊技機において、ボーナス役および複数の一般役を含む複数の役のいずれかに当選したか否かを抽選により決定する役抽選手段と、前記役抽選手段の役抽選結果および前記ストップスイッチの操作態様に基づいて可変表示されている前記可変表示列の停止制御を行う停止制御手段と、前記役抽選手段により前記ボーナス役に当選したときに、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せがボーナス入賞にかかる図柄組合せでなければ、ボーナス入賞にかかる図柄組合せとなるまで当該ボーナス役の当選をボーナス内部当選として持ち越す持ち越し手段とを備え、前記役抽選手段による役抽選結果は、前記ボーナス役と、前記複数の一般役の中で予め設定された特定一般役とに同時に当選する特定同時当選役の当選を含み、前記停止制御手段は、前記役抽選手段による役抽選結果が前記特定同時当選役の当選であった場合は、他の役抽選結果では停止することがない特定図柄組合せが停止可能な停止制御を行い、前記特定同時当選役は、前記持ち越し手段による前記ボーナス内部当選の持ち越し状態において前記役抽選手段による役抽選で当選しないように構成され、前記ボーナス内部当選状態の前記役抽選手段による役抽選において、前記特定同時当選役に代わる代用役が設定され、前記代用役は、前記複数の一般役のうち、入賞によって得られる遊技用価値が前記特定一般役と同じであり、前記複数の一般役は、特殊一般役を含み、前記停止制御手段は、前記特殊一般役の当選時の前記可変表示列の停止制御に関し、前記ボーナス内部当選の持ち越し状態中に当選したときにだけ特殊図柄組合せが停止可能な停止制御を行い、前記代用役は、前記特殊一般役で構成されていてもよい。この構成によると、特殊図柄組合せを、ボーナス内部当選の持ち越し状態でしか出現しない出目として利用することができるため、遊技者の興趣をさらに高めることができる。
また、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、前記表示手段の可変表示を開始させるスタートスイッチと、前記可変表示列それぞれに対応してその可変表示を停止させる複数のストップスイッチとを有し、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に価値を付与する遊技機において、ボーナス役および複数の一般役を含む複数の役のいずれかに当選したか否かを抽選により決定する役抽選手段と、前記役抽選手段の役抽選結果および前記ストップスイッチの操作態様に基づいて可変表示されている前記可変表示列の停止制御を行う停止制御手段と、前記役抽選手段により前記ボーナス役に当選したときに、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せがボーナス入賞にかかる図柄組合せでなければ、ボーナス入賞にかかる図柄組合せとなるまで当該ボーナス役の当選をボーナス内部当選として持ち越す持ち越し手段とを備え、前記役抽選手段による役抽選結果は、前記ボーナス役と、前記複数の一般役の中で予め設定された特定一般役とに同時に当選する特定同時当選役の当選を含み、前記停止制御手段は、前記役抽選手段による役抽選結果が前記特定同時当選役の当選であった場合は、他の役抽選結果では停止することがない特定図柄組合せが停止可能な停止制御を行い、前記特定同時当選役は、前記持ち越し手段による前記ボーナス内部当選の持ち越し状態において前記役抽選手段による役抽選で当選しないように構成され、前記ボーナス内部当選状態の前記役抽選手段による役抽選において、前記特定同時当選役に代わる代用役が設定され、前記代用役は、前記複数の一般役のうち、入賞によって得られる遊技用価値が前記特定一般役と同じであり、前記代用役は、前記特定一般役と、これと異なる他の一般役とに同時に当選する同時当選役で構成され、前記停止制御手段は、当該同時当選役に当選した場合に、前記他の一般役の入賞にかかる図柄組合せとなるように停止制御を行うようにしてもよい。この場合、ボーナス内部当選の持ち越し状態中に特定図柄組合せが出現するのを防止するのに、特定一般役の役データの削除を行う必要がなく、簡易に代用役を構成することができる。
上記目的を達成するために、本発明にかかる遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、前記表示手段の可変表示を開始させるスタートスイッチと、前記可変表示列それぞれに対応してその可変表示を停止させる複数のストップスイッチとを有し、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に価値を付与する遊技機において、ボーナス役および複数の一般役を含む複数の役のいずれかに当選したか否かを抽選により決定する役抽選手段と、前記役抽選手段の役抽選結果および前記ストップスイッチの操作態様に基づいて可変表示されている前記可変表示列の停止制御を行う停止制御手段と、前記役抽選手段により前記ボーナス役に当選したときに、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せがボーナス入賞にかかる図柄組合せでなければ、ボーナス入賞にかかる図柄組合せとなるまで当該ボーナス役の当選をボーナス内部当選として持ち越す持ち越し手段とを備え、前記役抽選手段による役抽選結果は、前記ボーナス役と、前記複数の一般役の中で予め設定された特定一般役とに同時に当選する特定同時当選役の当選を含み、前記停止制御手段は、前記役抽選手段による役抽選結果が前記特定同時当選役の当選であった場合は、他の役抽選結果では停止することがない特定図柄組合せが停止可能な停止制御を行い、前記特定同時当選役は、前記持ち越し手段による前記ボーナス内部当選の持ち越し状態において前記役抽選手段による役抽選で当選しないように構成され、前記特定一般役は、新たな遊技媒体を投入することなく前回の遊技と同じ賭数で再度遊技を行うリプレイ役であり、前記特定図柄組合せは、前記役抽選手段による役抽選結果が前記特定同時当選役の当選でない場合は停止することがないことを特徴としている。この構成によれば、特定同時当選役に当選したときにのみ、特定図柄組合せを出現させることができるため、遊技者の興趣を高めることができる。また、ボーナス内部当選の持ち越し状態で、可変表示列が特定図柄組合せで停止することがないため、ボーナス内部当選の持ち越し中に各可変表示列が特定図柄組合せで停止して遊技者が落胆するのを防止できる。
また、特定一般役新たな遊技媒体を投入することなく前回の遊技と同じ賭数で再度遊技を行うリプレイ役とすることで、可変表示列が特定図柄組合せで停止しても遊技者が賭数を損することがないため、遊技者が特定図柄組合せを得るのに賭数を犠牲にすることがない。

Claims (11)

  1. 複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、前記表示手段の可変表示を開始させるスタートスイッチと、前記可変表示列それぞれに対応してその可変表示を停止させる複数のストップスイッチとを有し、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に価値を付与する遊技機において、
    ボーナス役および複数の一般役を含む複数の役のいずれかに当選したか否かを抽選により決定する役抽選手段と、
    前記役抽選手段の役抽選結果および前記各ストップスイッチの操作態様に基づいて可変表示されている前記可変表示列の停止制御を行う停止制御手段と、
    前記役抽選手段により前記ボーナス役に当選したときに、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せがボーナス入賞にかかる図柄組合せでなければ、ボーナス入賞にかかる図柄組合せとなるまで当該ボーナス役の当選をボーナス内部当選として持ち越す持ち越し手段とを備え、
    前記役抽選手段による役抽選結果は、前記ボーナス役と、前記複数の一般役の中で予め設定された特定一般役とに同時に当選する特定同時当選役の当選を含み、
    前記停止制御手段は、前記役抽選手段による役抽選結果が前記特定同時当選役の当選であった場合は、他の役抽選結果では停止することがない特定図柄組合せが停止可能な停止制御を行い、
    前記特定同時当選役は、前記持ち越し手段による前記ボーナス内部当選の持ち越し状態において前記役抽選手段による役抽選で当選しないように構成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記特定一般役は、新たな遊技媒体を投入することなく前回の遊技と同じ賭数で再度遊技を行うリプレイ役であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記役抽選手段の役抽選結果に応じて演出を実行する演出実行手段を備え、
    前記リプレイ役は、前記特定一般役にかかる特定リプレイ役と、これと異なる一般リプレイ役とを含み、
    前記演出実行手段は、前記特定リプレイ役に当選した場合と、前記一般リプレイ役に当選した場合とで異なる演出を実行することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記リプレイ役は、前記特定一般役にかかる特定リプレイ役と、これと異なる一般リプレイ役とを含み、
    前記リプレイ役に入賞した場合に、当該入賞してから賭数を設定するまでの処理であって、賭数の自動設定処理を含むリプレイ入賞処理を実行するリプレイ入賞処理実行手段を備え、
    前記リプレイ入賞処理実行手段は、前記特定リプレイ役が入賞した場合と、前記一般リプレイ役が入賞した場合とで異なるリプレイ入賞処理を実行することを特徴とする請求項2または3に記載の遊技機。
  5. 前記役抽選手段の役抽選結果に応じて演出を実行する演出実行手段を備え、
    前記演出実行手段は、前記役抽選手段による役抽選結果が、前記特定同時当選役の当選である場合と、前記複数の役のいずれにも当選していないハズレの場合とで同じ演出を実行することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の遊技機。
  6. 前記特定一般役は、遊技者による前記各ストップスイッチの操作態様が所定の態様であるときに前記特定図柄組合せで停止する操作態様限定役であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の遊技機。
  7. 前記特定一般役は、遊技者による前記各ストップスイッチの操作態様に関わらず前記特定図柄組合せで停止する非操作態様限定役であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の遊技機。
  8. 前記ボーナス内部当選状態の前記役抽選手段による役抽選において、前記特定同時当選役に代わる代用役が設定され、
    前記代用役は、前記複数の一般役のうち、入賞によって得られる遊技用価値が前記特定一般役と同じものであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の遊技機。
  9. 前記代用役は、前記ボーナス内部当選の持ち越し状態でない一般遊技状態の場合に当選の可能性がある前記複数の一般役のうちの、前記特定一般役を除くいずれかで構成されていることを特徴とする請求項8に記載の遊技機。
  10. 前記複数の一般役は、特殊一般役を含み、
    前記停止制御手段は、前記特殊一般役の当選時の前記可変表示列の停止制御に関し、前記ボーナス内部当選の持ち越し状態中に当選したときにだけ特殊図柄組合せが停止可能な停止制御を行い、
    前記代用役は、前記特殊一般役で構成されていることを特徴とする請求項8または9に記載の遊技機。
  11. 前記代用役は、前記特定一般役と、これと異なる他の一般役とに同時に当選する同時当選役で構成され、
    前記停止制御手段は、当該同時当選役に当選した場合に、前記他の一般役の入賞にかかる図柄組合せとなるように停止制御を行うことを特徴とする8ないし10のいずれかに記載の遊技機。
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