JP2017012039A - アルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料 - Google Patents

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【課題】非アルコール飲料であるのにアルコール感が付与された、或いは、飲用した場合に、実際のアルコール含有量に比べてアルコール感をより強く感じることができる、アルコール感が増強された、非アルコール飲料又はアルコール飲料の提供。【解決手段】飲料中のアルコール濃度が0〜7.0v/v%であって、アルコール濃度をXv/v%、ゲンチオビオースの濃度をYppmとした場合に、関係式「0.94X2−3.71X+5.06≦Y≦20.3」を満たす範囲でゲンチオビオースを添加、含有させた、アルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料。飲料が炭酸ガス含有飲料、ビールテイスト飲料又は果汁を含有する飲料である、アルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料。【選択図】なし

Description

本発明は、非アルコール飲料であるのにアルコール感が付与された、或いは、飲用した場合に、実際のアルコール含有量に比べてアルコール感をより強く感じることができる、アルコール感が増強された、非アルコール飲料又はアルコール飲料、及びその製造方法に関する。
近年、健康志向の高まりを受けて、アルコールの摂取をできるだけ減らしたいというニーズが一部にある。その典型的な例はアルコールを全く含まないビールテイスト飲料、チューハイ様飲料、ワイン様飲料などであり、これらは健康志向を満足させるためのみならず、飲酒運転撲滅のためなどの、社会的要請にこたえるための重要な製品となっている。
一方で、古来より、アルコール飲料は、愛好者の味覚を引きつける嗜好的な飲料であり、その原点となるアルコール感は、何にもまして、欠くことのできないものである。したがって、アルコール含有量を減らした製品の場合、当然ながらアルコール感も同時に減ってしまい、アルコールを楽しむという点では、物足りないものにならざるを得ず、嗜好の観点から、飲料製品の魅力を減少せざるを得ない要因ともなる。
従来より、この問題を解消するために、アルコール飲料においては、飲料のアルコール感を増強するための素材、成分などが提案されている。例えば、特許文献1には、アルコールと有機酸を含む果汁及び/又は炭水化物を含む飲食品に対して、ポリ−γ−グルタミン酸又はその塩を含有させることで、当該飲食品のアルコール感を増強する方法が開示されている。
また、特許文献2には、非アルコール飲料に対して、炭素数4又は5の脂肪族アルコールと収斂味付与物質とを含有させることでアルコール感を付与する方法が開示されている。更に、特許文献3には、プリン体の含有量が低いビールテイスト飲料に対して、塩化カルシウム、食塩、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム及び硫酸アンモニウムの中から選択される塩を添加することでビールテイスト飲料のアルコール感を改善する方法が開示されている。
そのほかにも、ウンデカトリエン類及び/又はウンデカテトラエン類(特許文献4)、特定のアルコキシル化フラボン(特許文献5)、メチルチオ基を有する低級脂肪族化合物(特許文献6)など数多くの成分がアルコール感増強剤として提案されているが、ゲンチオビオースのような成分をアルコール感の付与や、増強に用いることについては知られていない。
他方で、グルコース2分子がβ1−6結合した、二糖類の一種として、ゲンチオビオースが知られている。このゲンチオビオースは、β−グルコシド結合を有する二糖類であり、グルコースにβ−グルコシダーゼを反応させることで製造することができる。ゲンチオビオースを含む、ゲンチオオリゴ糖やβ-グルコオリゴ糖は、ノンカロリーであること、苦味を持つこと、及びビフィズス菌増殖効果を有することなどを特徴としており、その性質を利用し、精製等を行ったゲンチオオリゴ糖を各種食品、飲料などの風味又は味の改善のために用いることが開示されている(特許文献7)。
また、特許文献8には、ゲンチオオリゴ糖を主成分として含むβ−オリゴ糖がノンカロリーの糖質、すなわちダイエット糖であること、及び、特有の苦味を利用して種々の食品の味覚改善用の糖質として用いることが開示されており、その特性を生かすために、配合量は0.5〜50重量%が好ましい旨の記載がある。更に、特許文献9には、高甘味度甘味料を用いた低カロリー又はノンカロリー飲料における、後味の改善のためにゲンチオオリゴ糖を配合することが開示されている。
特許文献10には、ゲンチオオリゴ糖を含有することを特徴とするビター系炭酸飲料が開示されている。該記載のものでは、ゲンチオオリゴ糖の苦味を利用しつつ、充分な嗜好性を持つことが特徴として挙げられており、その添加量として、ゲンチオオリゴ糖含有シラップであるゲントース♯45(R)(日本食品化工社製)を用いた場合で、0.5%〜10%が好ましい旨が記載されている。
また、特許文献11には、アルコールを含むビールテイスト飲料において、加える苦味物質の一つとしてゲンチオオリゴ糖が例示されている。更に、特許文献12には、アルコール濃度が0.1〜12v/v%のアルコール飲料において、β−グルコオリゴ糖(ゲンチオリゴ糖)のような苦味物質と塩化ナトリウム及び塩化カリウムのような塩類とを添加することにより、ボディ感があり、爽快で、味に幅があり、かつのどの渇きをいやすアルコール飲料を製造することについて開示されている。
上記のように、ゲンチオオリゴ糖をその特有の苦味や、ノンカロリーの糖質としての性質を利用して、食品、飲料などの風味又は味の改善のために用いることが開示されているが、該ゲンチオオリゴ糖の一成分であるゲンチオビオースのアルコール感の付与や、アルコール感の増強に関する開示はなにもなされていない。
特開2009−268400号公報 特開2014−158492号公報 特許5661969号公報 特開2015−050955号公報 特開2009−148268号公報 特開2015−019598号公報 特開2013−111082号公報 特開平3−083557号公報 特開2011−206030号公報 特開2001−095541号公報 特開2014−128251号公報 特開平10−262642号公報
本発明の課題は、非アルコール飲料であるのにアルコール感が付与された、或いは、飲用した場合に、実際のアルコール含有量に比べてアルコール感をより強く感じることができる、アルコール感が増強された、非アルコール飲料又はアルコール飲料、及びその飲料の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく、飲料におけるアルコール感の付与、増強に注目し、非アルコール飲料であるのにアルコール感が付与された、或いは、飲用した場合に、実際のアルコール含有量に比べてアルコール感をより強く感じることができる、アルコール感が増強された、非アルコール飲料或いはアルコール飲料の製造のために、様々な飲食品用原料、食品添加物等を使って検討を重ねた結果、飲料中のアルコール濃度が0v/v%以上7.0v/v%以下の非アルコール飲料又はアルコール飲料の製造において、ゲンチオオリゴ糖の一つである、ゲンチオビオースを、特定の範囲内の量で添加、含有させることにより、アルコールの有無にかかわらず、非アルコール飲料であるのにアルコール感が付与された、或いは、飲用した場合に、実際のアルコール含有量に比べてアルコール感をより強く感じることができる、アルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料を製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、飲料中のアルコール濃度が0v/v%以上7.0v/v%以下であって、アルコール濃度をXv/v%、ゲンチオビオースの濃度をYppmとした場合に、関係式「0.94X−3.71X+5.06≦Y≦20.3」を満たす範囲でゲンチオビオースを添加、含有させた、アルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料からなる。
本発明のアルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料は、炭酸ガス含有飲料として調製することができる。また、本発明のアルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料は、果汁を含有する飲料として、調製することができ、更に、本発明のアルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料は、ビールテイスト飲料として調製することができる。
また、本発明は、飲料中のアルコール濃度が0v/v%以上7.0v/v%以下であって、アルコール濃度をXv/v%、ゲンチオビオースの濃度をYppmとした場合に、関係式「0.94X−3.71X+5.06≦Y≦20.3」を満たす範囲でゲンチオビオースを添加、含有させることを特徴とする、非アルコール飲料又はアルコール飲料にアルコール感の付与又は増強を行う方法を包含する。
更に、本発明は、飲料中のアルコール濃度が0v/v%以上7.0v/v%以下の非アルコール飲料又はアルコール飲料の製造において、本発明のアルコール感の付与又は増強方法により、飲料にアルコール感の付与又は増強を行うことを特徴とするアルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料の製造方法の発明を包含する。
すなわち具体的には本発明は、[1]飲料中のアルコール濃度が0v/v%以上7.0v/v%以下であって、アルコール濃度をXv/v%、ゲンチオビオースの濃度をYppmとした場合に、関係式「0.94X−3.71X+5.06≦Y≦20.3」を満たす範囲でゲンチオビオースを添加、含有させることを特徴とする、アルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料や、[2]飲料が、炭酸ガス含有飲料であることを特徴とする上記[1]記載のアルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料や、[3]飲料が、果汁を含有する飲料であることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のアルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料や、[4]飲料が、ビールテイスト飲料であることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のアルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料からなるからなる。
また、本発明は、[5]飲料中のアルコール濃度が0v/v%以上7.0v/v%以下であって、アルコール濃度をXv/v%、ゲンチオビオースの濃度をYppmとした場合に、関係式「0.94X−3.71X+5.06≦Y≦20.3」を満たす範囲でゲンチオビオースを添加、含有させることを特徴とする、非アルコール飲料又はアルコール飲料にアルコール感の付与又は増強を行う方法や、[6]飲料中のアルコール濃度が0v/v%以上7.0v/v%以下の非アルコール又はアルコール飲料の製造において、上記[5]に記載のアルコール感の付与又は増強方法により、飲料にアルコール感の付与又は増強を行うことを特徴とするアルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料の製造方法からなる。
本発明は、飲料の嗜好性の強化において、アルコール成分のみによることがなく、飲料のアルコール感の付与又は増強を可能とし、非アルコール飲料であるのにアルコール感が付与された、或いは、飲用した場合に、実際のアルコール含有量に比べてアルコール感をより強く感じることができる、アルコール感が増強された、嗜好性非アルコール飲料又はアルコール飲料を提供する。
本発明は、飲料中のアルコール濃度が0v/v%以上7.0v/v%以下であって、アルコール濃度をXv/v%、ゲンチオビオースの濃度をYppmとした場合に、関係式「0.94X−3.71X+5.06≦Y≦20.3」を満たす範囲でゲンチオビオースを添加、含有させた、アルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料を製造し、提供することからなる。
ここで、本発明でいう、アルコール感とは、アルコール飲料を飲んだ時に感じるアルコール特有の味の厚みが口中に広がり、アルコール飲料を飲んだように感じる状態をいう。すなわち、アルコール感が付与又は増強できると、実際にはアルコールを含まない、いわゆるノンアルコール飲料の場合でも、アルコール飲料を飲用したような擬似的感覚を飲用者に与えることができ、また実際のアルコール濃度が比較的低いアルコール飲料の場合では、充分に濃いアルコールを含んだ飲料を飲んだ時の様な満足感を与えることができる。
本発明の飲料に使用するゲンチオビオースは、D−グルコースがβ−1,6結合した二糖類であって、IUPAC名では、6−O−β−D−グルコピラノシル−D−グルコースと表される。その調製方法に制限はなく、工業的には、高濃度グルコースの縮合反応、或いは、デンプンに真菌類由来のβ−グルコシダーゼを用いたトランスグルコシル化反応によって酵素的に、ゲンチオオリゴ糖を製造し、該ゲンチオオリゴ糖の成分として調整することができる。ゲンチオオリゴ糖の精製は、公知の方法を適用することができ(特許文献7)、ゲンチオビオースの調製は、ゲンチオオリゴ糖の反応生成物をクロマトグラフィー手法などを用いることで精製、濃縮して調製することができる。また、ゲンチオオリゴ糖の成分として、用いることもできる。ゲンチオビオース自体は、市販のものから入手することもできる。
本発明のアルコール感の付与又は増強の対象となる飲料は、アルコールを含んでいない非(ノン)アルコール飲料、及び、アルコールを含んでいるアルコール飲料のいずれの飲料も対象となり、アルコールを含んでいない非(ノン)アルコール飲料の場合は、該飲料に新たにアルコール感を付与して、新味覚の非(ノン)アルコール飲料として提供することができ、アルコールを含んでいる場合は、該飲料のアルコール感を増強して、嗜好性の強化されたアルコール飲料として提供することができる。特に、アルコールを含んでいない非(ノン)アルコール飲料の場合は、アルコールを全く含んでいなくてもアルコール感を楽しめることから、飲用後に自動車を運転する場合等、アルコール飲料の飲用が制限される場合においても好適に飲用することができる飲料として提供することができる。
本発明の飲料は、アルコールを含む場合、最高でも7.0v/v%までである。それを超えると、実際のアルコール濃度が高いため、元々のアルコール感が高く、ゲンチオビオースの添加効果が感じられなくなるからである。
本発明のアルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料の製造において、飲料中のアルコール濃度が0v/v%以上7.0v/v%以下の場合には、アルコール濃度をXv/v%、ゲンチオビオースの濃度をYppmとした場合に、関係式「0.94X−3.71X+5.06≦Y≦20.3」を満たす範囲でゲンチオビオースを添加、含有させるが、該ゲンチオビオースの配合量は、使用する原料中のゲンチビオース含量を予め測定しておき、それに基づき上記関係式を用いて、当該原料の配合量を決定すればよい。
本発明で対象となる非アルコール飲料又はアルコール飲料は、特に制限はないが、発明の飲料のアルコール濃度が比較的低いという観点から、ビール、ビールテイスト飲料、果汁入りや茶入り等の各種チューハイ、各種ハイボール、又は各種カクテル飲料などを対象とすることができる。特に、飲料が、炭酸ガス含有飲料、果汁を含有する飲料、及び、ビールテイスト飲料のような飲料において、該飲料にアルコール感を付与又は増強して、飲料の嗜好性の強化を図る好適な例として挙げることができる。
本発明のアルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料の製造において、ゲンチオビオースを必要量添加、配合し、飲料のアルコール感を付与又は増強する点を除いて、各飲料の製造原料、添加物、製造条件等において、従来のものと変わるところはない。例えば、原材料としては、グループフルーツ、レモン、オレンジ、ライム、ユズ、アップル、ブドウ、ピーチ、パインアップル、ストロベリー、ウメ、ナシなどの果汁、トマト、ニンジン、セロリ、スイカ、ケールなどの野菜汁、麦汁若しくはモルトエキス、緑茶、紅茶、ウーロン茶などの茶抽出液、生乳、加工乳などの乳類、ショ糖、果糖ブドウ糖液糖、オリゴ糖などの甘味料、アセスルファムK、ステビア、アスパルテームなどの高甘味度甘味料、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、グルコン酸などの酸味料、グルタミン酸、アルギニン、オルニチンなどのアミノ酸類、ビタミンC、ビタミンB1などのビタミン類、難消化性デキストリンやポリデキストロースなどの食物繊維、ホップエキス、クアシン、ナリンジンなどの苦味料、増粘多糖類、着色剤、香料、無機塩類、そのほかの飲食品原料や食品添加物などの中から適宜選択し、通常使用する添加量の範囲で使用可能である。
なお、アルコール濃度を調整する際には、食品原料として使用可能な95v/v%アルコールのほか、ビール、日本酒、ワイン、ウイスキー、ウォッカ、焼酎などの酒類、更には、前記の飲料原料の一部又は全部を醸造用酵母を用いてアルコール発酵して得られた発酵生成物を用いることができる。
本発明の非アルコール飲料又はアルコール飲料は、アルミ缶やペットボトル、又は紙パックのような容器に詰めて、容器詰め飲料として提供することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[実施例1]
モデル系の飲料を用いてゲンチビオースによるアルコール感付与又は増強効果を確認した。果糖ブドウ糖液糖(日本食品化工社製)40g/Lと無水クエン酸(扶桑化学工業社製)2.8g/Lの基本配合に対して、アルコール(食品用95v/v%アルコール)を濃度が0.0、1.3、3.3、4.3、及び6.3v/v%となるように、またゲンチオビオース(東京化成工業社製;純度96w/w%)を濃度が2.03、3.04、5.06、10.1、20.3ppmとなるように、脱イオン水に対して原料を添加し、炭酸ガスを0.20MPaとなるように付与して本発明の飲料を調製した。調製後のモデル飲料を熟練したパネル5名による試飲により官能評価した。対照は、ゲンチオビオース無添加のものとした。結果を表1に示す。
表1の結果を解析し、アルコール感付与又は増強効果が得られる場合の、アルコール濃度(Xv/v%)とゲンチオビオース添加量(Yppm)から、ゲンチビオビオースの添加範囲に関する近似式を求めた。その結果、上限値はY=20.3、下限値はY=0.94X−3.71X+5.06となった。
[実施例2]
基本配合を表2のように変更する以外は、実施例1と全く同様にしてチューハイ(様)飲料を調製して、官能評価試験に供した。アルコール感の付与又は増強効果が得られるゲンチオビオース濃度の範囲は実施例1の結果(表1)と全く同等であった。
[実施例3]
基本配合を表3のように変更する以外は、実施例1と全く同様にして、アルコールを含む又は含まないビールテイスト飲料を調製して、官能評価試験に供した。アルコール感の付与又は増強効果が得られるゲンチオビオース濃度の範囲は実施例1の結果(表1)と全く同等であった。
本発明は、飲料の嗜好性の強化において、アルコール成分のみによることがなく、飲料のアルコール感の付与或いは増強を可能とし、非アルコール飲料であるのにアルコール感が付与された、或いは、飲用した場合に、実際のアルコール含有量に比べてアルコール感をより強く感じることができる、アルコール感が増強された、嗜好性非アルコール飲料又はアルコール飲料を提供する。

Claims (6)

  1. 飲料中のアルコール濃度が0v/v%以上7.0v/v%以下であって、アルコール濃度をXv/v%、ゲンチオビオースの濃度をYppmとした場合に、関係式「0.94X−3.71X+5.06≦Y≦20.3」を満たす範囲でゲンチオビオースを添加、含有させることを特徴とする、アルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料。
  2. 飲料が、炭酸ガス含有飲料であることを特徴とする請求項1に記載のアルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料。
  3. 飲料が、果汁を含有する飲料であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料。
  4. 飲料が、ビールテイスト飲料であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料。
  5. 飲料中のアルコール濃度が0v/v%以上7.0v/v%以下であって、アルコール濃度をXv/v%、ゲンチオビオースの濃度をYppmとした場合に、関係式「0.94X−3.71X+5.06≦Y≦20.3」を満たす範囲でゲンチオビオースを添加、含有させることを特徴とする、非アルコール飲料又はアルコール飲料にアルコール感の付与又は増強を行う方法。
  6. 飲料中のアルコール濃度が0v/v%以上7.0v/v%以下の非アルコール又はアルコール飲料の製造において、請求項5に記載のアルコール感の付与又は増強方法により、飲料にアルコール感の付与又は増強を行うことを特徴とするアルコール感が付与又は増強された非アルコール飲料又はアルコール飲料の製造方法。
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