JP2017011865A - 電源icの外部起動回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】入力電圧が低電圧であっても安定的に作動し、入力電圧が高電圧になっても電力損失の少ない電源ICの外部起動回路を提供する。【解決手段】電源端子Vccと、起動用電源端子Vinと、起動用電源端子Vinに印加された入力電圧から起動電流を生成して電源端子Vccに印加する内部起動回路2と、コンバータ回路100を制御するスイッチング制御端子Dとを備えて構成されている電源ICの外部起動回路であって、電源端子Vccに所定の起動電流を印加する起動電流生成回路71と、入力電圧が内部起動回路2の最低動作電圧より低い第1閾値電圧以上のときに、起動電流生成回路71から起動電流が電源端子Vccに印加されるように、起動電流生成回路71を制御する入力電圧検出回路72と、を備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、電源ICの外部起動回路に関する。
AC/DCコンバータやDC/DCコンバータ等のコンバータ回路に組み込まれる電源ICとして、電源端子と、起動用電源端子と、起動用電源端子に印加された入力電圧から起動電流を生成して電源端子に印加する内部起動回路と、コンバータ回路を制御するスイッチング制御端子とを備えて構成されている電源ICが汎用されている。
非特許文献1の図3及び図4にはこのような電源ICの一例が示されている。当該電源ICに組み込まれた内部起動回路は、入力段に配置された高耐圧トランジスタと、電流調整用のFET及びダーリントン接続されたnpnトランジスタを備え、ダーリントン接続されたnpnトランジスタから所定の起動電流が電源端子にから内部の制御回路に供給されるように構成されている。
当該内部起動回路には、npnトランジスタをオンまたはオフする制御端子がさらに設けられ、当該制御端子により起動時にnpnトランジスタがオンされて内部回路に給電され、その後外部に備えた給電回路から電源端子に印加される電圧が所定電圧に上昇するとnpnトランジスタがオフされるように構成されている。
図7には、このような内部起動回路2を備えた電源IC1が組み込まれたDC/DCコンバータ100が例示されている。DC/DCコンバータ100は、1次巻線21、2次巻線22、及び制御回路用電源巻線23を備えたトランス20と、トランス20の1次巻線21を導通または遮断制御する電源IC1と、制御回路用電源巻線23に誘起される電圧を平滑して電源IC1の電源端子Vccに直流電圧を印加する電源回路30と、2次巻線に誘起される電圧を平滑する出力回路40と、出力回路40の電圧を検知してフィードバック信号を電源IC1に出力するフィードバック回路50とを備えている。
電源IC1は、電源端子Vccと、起動用電源端子Vinと、スイッチング制御端子Dと、起動用電源端子Vinに印加された入力電圧Viから起動電流を生成して電源端子Vccに印加する内部起動回路2と、トランス20の1次巻線21を導通または遮断するトランジスタ4と、トランジスタ4をオンまたはオフ制御するスイッチング制御部3等を備えている。
初期に1次巻線21を介して起動用電源端子Vinに印加された入力電圧Viが内部起動回路2に印加され、内部起動回路2で生成された起動電流が電源端子Vccに供給され、電源端子Vccから給電されるスイッチング制御部3等が起動するように構成されている。
スイッチング制御部3により制御されるトランジスタ4によって1次巻線21に流れる電流が所定の周期で断続されることにより、2次巻線22に誘起される電圧が出力回路40を介して出力端子Toに出力される。
同時に制御回路用電源巻線23に誘起される電圧が電源回路30で平滑されて電源端子Vccに印加されると、内部スイッチ5がオフされて内部起動回路2が停止するように構成されている。
特許文献1には、入力電圧が上昇した場合でも、起動回路における電力損失を抑制することができるスイッチング電源装置を提供することを目的として、第1の交流電圧を整流平滑してトランスの1次巻線に入力し、該1次巻線と直列に接続されたスイッチング素子をオンオフ制御する制御回路と、トランスの2次巻線に誘起する第2の交流電圧を整流平滑して出力する整流平滑回路と、トランスの補助巻線に誘起する第3の交流電圧を整流しコンデンサに充電して平滑して制御回路の電源として供給する制御電源回路と、第1の交流電圧を整流して得られた電流をコンデンサに供給する起動回路と、を備えたスイッチング電源装置が開示されている。
当該スイッチング電源装置の起動回路は、前記起動回路は、前記第1の交流電圧を整流して得られた入力電圧を検出する入力電圧検出部と、該入力電圧検出部の出力信号により前記入力電圧が高くなると起動電流が小さくなるように起動電流を制御する起動電流制御部とを有し、制御電源回路からの電源が得られない制御回路の休止状態の時に、起動回路を介して制御電源回路のコンデンサを充電して、コンデンサの端子電圧が上昇状態となる一方、制御回路の動作状態の時に、制御電源回路の前記コンデンサと制御回路の消費電流によりコンデンサの端子電圧が下降状態となる間欠発振動作を行うように構成されている。
そして、当該起動電流制御部は、定電流回路を有し、入力電圧検出部の出力信号により入力電圧が所定値より低いときは起動電流は所定の定電流値で制限され、入力電圧が高くなると起動電流が小さくなるよう制御し、入力電圧が所定値より高くなると間欠周期が長くなるように起動電流を制御するように構成されている。
富士時報Vol.76No.3 2003
上述した非特許文献1に開示された電源IC1は、例えば100Vから400V程度の高圧が起動用電源端子Vinに印加されたときに内部起動回路2が作動するように設定され、100V未満の低電圧が印加されても内部起動回路2が安定的に作動しない虞があるという問題があった。
例えば、太陽光発電パネルの発電電力を所定電圧に昇圧するDC/DCコンバータ等では、日照条件によって電源ICの起動用電源端子Vinに印加される電圧Viが100V以下に低下する場合があり、そのような場合に当該電源ICが適正に作動しない虞があった。
また、無停電電源装置や太陽光発電装置に組み込まれた蓄電池から電力を供給するために上述のDC/DCコンバータで昇圧するような構成を採用する場合に、蓄電池の充電容量が低下して電源ICの起動用電源端子Vinに印加される電圧が100V以下に低下すると、当該電源ICが適正に作動しない虞もあった。
そこで、図6に示すように、電源IC1が適正に起動する最低入力電圧よりも入力電圧Viが低下した場合でも当該電源IC1を確実に作動させるため、外部抵抗Rを介して入力電圧Viを電源IC1の電源端子Vccに印加して所定の起動電流を供給するような構成を採用することが考えられる。
しかし、100V未満の低電圧時に十分な起動電流が供給できるように外部抵抗Rの値を設定すると、入力電圧Viが例えば400Vの高い値に上昇したときに、外部抵抗Rで消費される電力が異常に大きくなるばかりか、発熱の問題も生じる。
上述した特許文献1に開示されたスイッチング電源装置の起動回路の動作特性によれば、特許文献1の図4及び図5に示されているように、入力電圧が高くなると起動回路の電流及び損失が大きくなる傾向がある。
勿論、起動電流制御部には、入力電圧に関わらず電流が一定になるように定電流回路が設けられているが、入力電圧の上昇に伴って入力電圧検出部に流れる電流がどうしても増加してしまうため、一般的には、この電流増加が最小になるように起動回路が構成されている。
太陽光パワーコンディショナ用の電源のように広い入力電圧範囲で動作するように対応する必要がある場合に、どうしても高電圧入力時に起動回路の消費電流が増加する。この時の消費電流を抑制するように回路を構成すると、低電圧入力時は起動回路の消費電流が不足して適正に起動できなくなる虞があった。そのためこのような内部起動回路を備えた電源ICでは起動保証電圧が100V程度に設定されており、それよりも低い電圧では適正に起動できなかった。
本発明の目的は、上述した問題点に鑑み、入力電圧が低電圧であっても安定的に作動し、入力電圧が高電圧になっても電力損失の少ない電源ICの外部起動回路を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による電源ICの外部起動回路の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、電源端子と、起動用電源端子と、前記起動用電源端子に印加された入力電圧から起動電流を生成して前記電源端子に印加する内部起動回路と、コンバータ回路を制御するスイッチング制御端子とを備えて構成されている電源ICの外部起動回路であって、前記電源端子に所定の起動電流を印加する起動電流生成回路と、前記入力電圧が前記内部起動回路の最低動作電圧より低い第1閾値電圧以上のときに、前記起動電流生成回路から前記起動電流が前記電源端子に印加されるように、前記起動電流生成回路を制御する入力電圧検出回路と、を備えている点にある。
入力電圧検出回路によって入力電圧が内部起動回路の最低動作電圧より低い第1閾値電圧以上であると検出されると、内部起動回路が作動していなくても、起動電流生成回路から電源端子に所定の起動電流が印加されるように起動電流生成回路が制御され、電源ICが安定的に作動してスイッチング制御端子からコンバータ回路に対するスイッチング制御信号が出力されるようになる。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記入力電圧検出回路は、前記入力電圧が前記第1閾値電圧以上、且つ、前記内部起動回路の最低動作電圧と略等しい第2閾値電圧以下のときに、前記起動電流生成回路から前記起動電流が前記電源端子に印加されるように、前記起動電流生成回路を制御するように構成されている点にある。
入力電圧検出回路によって入力電圧が内部起動回路の最低動作電圧より低い第1閾値電圧以上であり、内部起動回路の最低動作電圧と略等しい第2閾値電圧以下であると検出されると、内部起動回路が作動していなくても、起動電流生成回路から電源端子に所定の起動電流が印加されるように起動電流生成回路が制御され、電源ICが安定的に作動するようになる。尚、入力電圧が内部起動回路の最低動作電圧以上であれば内部起動回路が作動する。従って、入力電圧が内部起動回路の最低動作電圧以上のときに、外部起動回路での消費電力が大きくなるようなことはない。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一または第二の特徴構成に加えて、前記電源ICの起動後に、前記スイッチング制御端子からのスイッチング制御信号に基づいて前記起動電流を生成して前記電源端子に印加する電源回路を備えている点にある。
電源ICが起動した後、スイッチング制御端子からのスイッチング制御信号に基づいてコンバータ回路が駆動され、その出力で作動する電源回路から生成された起動電流が電源端子に印加され、継続的に電源ICが作動する。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記起動電流生成回路は定電流回路で構成され、前記入力電圧検出回路は前記入力電圧に基づいて前記定電流回路からの出力電流を切り替える電流切替回路で構成されている点にある。
例えば、入力電圧検出回路によって入力電圧が内部起動回路の最低動作電圧より低い第1閾値電圧以上であると検出されると、内部起動回路が作動していなくても、起動電流生成回路である定電流回路から電源端子に所定の起動電流が印加され、電源ICが安定的に作動するようになる。
同第五の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第五の特徴構成に加えて、前記定電流回路は、第1トランジスタと、前記第1トランジスタのエミッタに接続された電流制限抵抗と、前記電流制限抵抗がベースエミッタ間に接続されコレクタが前記第1トランジスタのベースに接続された第2トランジスタと、を備えて構成され、前記電流切替回路は、前記入力電圧に基づいて前記電流制限抵抗の抵抗値を切り替える抵抗切替回路で構成されている点にある。
第2トランジスタのベースエミッタ電圧を電流制限抵抗の抵抗値で除した値が当該定電流回路の出力電流となる。電流制限抵抗の抵抗値が入力電圧検出回路によって切り替えられることで必要な起動電流が得られる。
以上説明した通り、本発明によれば、入力電圧が低電圧であっても安定的に作動し、入力電圧が高電圧になっても電力損失の少ない電源ICの外部起動回路を提供することができるようになった。
以下、本発明による電源ICの外部起動回路を説明する。
図1には電源IC及び外部起動回路が組み込まれた絶縁型のフライバック型スイッチングレギュレータであるDC/DCコンバータ100が示されている。
図1には電源IC及び外部起動回路が組み込まれた絶縁型のフライバック型スイッチングレギュレータであるDC/DCコンバータ100が示されている。
既に〔背景技術〕の欄で説明したが、DC/DCコンバータ100は、1次巻線21、2次巻線22、及び制御回路用電源巻線23を備えたトランス20と、トランス20の1次巻線21を導通または遮断制御する電源IC1と、制御回路用電源巻線23に誘起される電圧を平滑して電源IC1の電源端子Vccに直流電圧を印加する電源回路30と、2次巻線に誘起される電圧を平滑する出力回路40と、出力回路40の電圧を検知してフィードバック信号を電源IC1に出力するフィードバック回路50とを備えている。
電源IC1は、電源端子Vccと、起動用電源端子Vinと、起動用電源端子Vinに印加された入力電圧Viから起動電流を生成して電源端子Vccに印加する内部起動回路2と、トランス20の1次巻線21を導通または遮断するトランジスタ4と、トランジスタ4をオンまたはオフ制御するスイッチング制御部3等を備えている。
初期に1次巻線21を介して起動用電源端子Vinに印加された入力電圧Viが内部起動回路2に印加され、内部起動回路2で生成された起動電流が電源端子Vccに供給され、電源端子Vccから給電されるスイッチング制御部3等が起動するように構成されている。
本実施形態で説明する電源IC1は、当該トランジスタ4のドレインがスイッチング制御端子Dに接続され、スイッチング制御端子Dと起動用電源端子Vinとが共用されている。また、内部起動回路2の構成は特に限定されるものではなく、非特許文献1に開示された回路構成や、起動電流を生成可能な抵抗素子を備えた回路構成であればよい。
スイッチング制御部3により制御されるトランジスタ4によって1次巻線21に流れる電流が所定の周期で断続されることにより、2次巻線22に誘起される電圧が出力回路40を介して出力端子Toに出力される。
同時に制御回路用電源巻線23に誘起される電圧が、抵抗R3とダイオードD2とコンデンサC2を備えて構成される電源回路30で平滑されて、所定レベルの直流電圧に調整された後に電源端子Vccに印加されると、当該電圧を監視する内部回路により内部スイッチ5がオフされて内部起動回路2が停止するように構成されている。
ダイオードD3とコンデンサC3で構成される出力回路40からの出力電圧Voがフィードバック回路50で検知されて電源IC1のフィードバック信号端子FBに入力される。
フィードバック回路50は、抵抗分圧回路R1,R2、シャントレギュレータ51、フォトカプラPC等で構成されている。出力回路40の出力電圧Voが抵抗分圧回路R1,R2でモニタされて、その値によりシャントレギュレータ51に流れる電流が変動し、その電流の変動が信号絶縁回路であるフォトカプラPCを介して電源IC1に入力される。
スイッチング制御部3は、フォトカプラPCを介して入力されたフィードバック信号に基づいて出力電圧Voが目標値に収束するようにトランジスタ4のスイッチング周波数またはオン/オフのデューティ比を調整するように構成されている。
1次巻線21には、ダイオードD4と抵抗R4とコンデンサC4で構成されるスナバ回路60が並列接続されている。
電源IC1の電源端子Vccには、さらに外部起動回路70が接続されている。外部起動回路70は、電源端子Vccに所定の起動電流を印加する起動電流生成回路71と、入力電圧Viが内部起動回路2の最低動作電圧より低い第1閾値電圧以上のときに、起動電流生成回路71から起動電流が電源端子Vccに印加されるように、起動電流生成回路71を制御する入力電圧検出回路72とを備えて構成されている。
詳述すると、入力電圧検出回路72は、入力電圧Viが第1閾値電圧以上、且つ、内部起動回路2の最低動作電圧と略等しい第2閾値電圧以下のときに、起動電流生成回路71から起動電流が電源端子Vccに印加されるように、起動電流生成回路71を制御するように構成されている。
入力電圧検出回路72によって入力電圧Viが内部起動回路2の最低動作電圧より低い第1閾値電圧以上であると検出されると、内部起動回路2が作動していなくても、起動電流生成回路72から電源端子Vccに所定の起動電流が印加されるように起動電流生成回路71が制御され、電源IC1が安定的に作動するようになる。
入力電圧検出回路72によって入力電圧Viが内部起動回路2の最低動作電圧より低い第1閾値電圧以上であり、内部起動回路2の最低動作電圧と略等しい第2閾値電圧以下であると検出されると、内部起動回路2が作動していなくても、起動電流生成回路71から電源端子Vccに所定の起動電流が印加されるように起動電流生成回路71が制御され、電源IC1が安定的に作動するようになる。尚、入力電圧Viが内部起動回路2の最低動作電圧以上であれば内部起動回路2が作動する。
従って、入力電圧Viが内部起動回路2の最低動作電圧以上のときに、入力電圧検出回路72により外部起動回路の電流が低下されるので、外部起動回路70での消費電力が大きくなるようなことはない。
内部起動回路2の最低動作電圧は、使用する電源ICの仕様により規定される値であり、例えばDC100Vから400Vで動作する電源ICであれば、DC100Vが最低動作電圧となり、第1閾値電圧は最低動作電圧より低い値に設定されていればよい。本実施形態では第1閾値電圧がDC50Vに設定され、第2閾値電圧がDC100Vに設定されているが、このような具体的な数値に限るものではない。
電源回路30は、電源IC1の起動後に、スイッチング制御端子Dからのスイッチング制御信号に基づいて誘起される制御回路用電源巻線23から起動電流を生成して電源端子Vccに印加するように構成されているので、外部起動回路70が停止した後でも継続的に電源ICが作動する。
起動電流生成回路71は定電流回路73で構成され、入力電圧検出回路72は入力電圧Viに基づいて定電流回路73からの出力電流を切り替える電流切替回路74で構成することができる。
例えば、入力電圧検出回路72によって入力電圧が内部起動回路2の最低動作電圧より低い第1閾値電圧以上であると検出されると、内部起動回路2が作動していなくても、起動電流生成回路71である定電流回路73から電源端子Vccに所定の起動電流が印加され、電源IC1が安定的に作動するようになる。
図2にはこのような定電流回路73と電流切替回路74の一例が示されている。
定電流回路73は、第1トランジスタTr1と、第1トランジスタTr1のエミッタに接続された電流制限抵抗R5,R6と、電流制限抵抗R5,R6がベースエミッタ間に接続されコレクタが第1トランジスタTR1のベースに接続された第2トランジスタTR2とを備えて構成されている。定電流回路73は逆流防止用のダイオードD5を介して電源IC1の電源端子Vccに接続されている。
定電流回路73は、第1トランジスタTr1と、第1トランジスタTr1のエミッタに接続された電流制限抵抗R5,R6と、電流制限抵抗R5,R6がベースエミッタ間に接続されコレクタが第1トランジスタTR1のベースに接続された第2トランジスタTR2とを備えて構成されている。定電流回路73は逆流防止用のダイオードD5を介して電源IC1の電源端子Vccに接続されている。
電流切替回路74は、入力電圧Viに基づいて電流制限抵抗R5,R6の抵抗値を切り替える抵抗切替回路で構成され、具体的に抵抗切替回路は入力電圧Viが第1閾値電圧以上になると電源IC1に必要な起動電流を供給するべく電流制限抵抗R5,R6を設定する下限電圧設定回路74Aと、入力電圧Viが第2閾値電圧以上になると電源IC1に必要な起動電流よりも十分に低い微小な電流に制限するべく電流制限抵抗R5,R6を設定する上限電圧設定回路74Bとを備えて構成されている。
定電流回路73の出力電流Icは、第2トランジスタTr2のベースエミッタ電圧VBEとベースエミッタ間に接続された抵抗R5,R6で定まり、次式で求まる。
Ic=VBE/(R5+R6)、VBE≒0.65V
抵抗R5,R6の接続点を短絡するトランジスタTr3を設けて、トランジスタTr3をオンまたはオフすることにより出力電流Icが切り替えられる。例えば、R5を1kΩ、R6を1MΩに設定すると、トランジスタTr3のオン時に出力電流Icは約0.65mA、トランジスタTr3のオフ時に出力電流Icは約0.6μAとなる。
Ic=VBE/(R5+R6)、VBE≒0.65V
抵抗R5,R6の接続点を短絡するトランジスタTr3を設けて、トランジスタTr3をオンまたはオフすることにより出力電流Icが切り替えられる。例えば、R5を1kΩ、R6を1MΩに設定すると、トランジスタTr3のオン時に出力電流Icは約0.65mA、トランジスタTr3のオフ時に出力電流Icは約0.6μAとなる。
下限電圧設定回路74Aは抵抗分圧回路R7,R8,R9と、抵抗R8,R9の接続点に接続されたシャントレギュレータ76等で構成されている。
上限電圧設定回路74BはツエナーダイオードZDと、トランジスタTr4と、トランジスタTr4のベース電圧を設定する抵抗分圧回路R11,R12と、トランジスタTr4のコレクタに接続された抵抗R10等で構成されている。
入力電圧Viが第1閾値電圧よりも低いときには上限電圧設定回路74BのトランジスタTr4はオフしており、下限電圧設定回路74Aの抵抗分圧回路R7,R8,R9で分圧された電圧がシャントレギュレータ76に入力される。
入力電圧Viが第1閾値電圧を超えるとシャントレギュレータ76に電流が流れ込み、トランジスタTr3がオンして抵抗R6が短絡され、電源端子Vccに所定の起動電流が供給される。
入力電圧Viがさらに上昇して第2閾値電圧以上になると、トランジスタTr4がオンして抵抗R9,R10の並列回路が構成され、これによりシャントレギュレータ76に流れ込む電流が低くなり、トタンジスタTr3がオフすることで、電源端子Vccに流入する電流は微小になる。尚、入力電圧Viが許容最大電圧を超えるまではトタンジスタTr3が再度オンすることはないように抵抗R7,R8,R9,R10の値が設定されている。
図3には、外部起動回路70から電源IC1に供給される電流の変化が示されている。電源IC1単独で用いる場合、入力電圧Viが100V以上にならないと起動できないのに対して、図6に示す外部抵抗Rを用いる場合には、入力電圧Viが100V未満であっても起動可能になるが、入力電圧Viが上昇するほど抵抗Rを流れる電流が上昇し、大きな熱損失が発生することが判る。
これに対して、本発明の外部起動回路70を用いれば入力電圧Viが第1閾値電圧以上で確実に起動し、しかも入力電圧Viが第2閾値電圧以上になれば内部起動回路2のみで動作し、損失の少ない起動回路であることが判る。
尚、入力電圧Viが内部起動回路2の許容最大電圧であるDC400Vを大きく超える高電圧になると、トタンジスタTr3が再度オンすることになるが、回路設計上、起動用電源端子Vinへの印加電圧が許容最大電圧を超えることは起こりえない。
上述した実施形態では、スイッチング制御端子Dと起動用電源端子Vinとが一つの共用端子で構成された電源IC1について説明したが、図4に示すように、スイッチング制御端子Dと起動用電源端子Vinとが個別の端子で構成された電源IC1では、両端子D,Vinがともに1次巻線21に接続されるように構成されていてもよい。
また、図4に示すように、スイッチング制御端子Dのみが1次巻線21に接続され、起動用電源端子Vinが1次巻線21を介することなく入力端子Tiと接続されていてもよい。
図2で説明した定電流回路73及び電流切替回路74の各回路素子の定数は特に限定されず、使用する電源ICの仕様等に基づいて適宜設定すればよい。
図2で説明した定電流回路73及び電流切替回路74の具体的な回路構成は例示であり、当該回路構成に限定されることはなく、適宜公知の定電流回路とその定電流回路からの出力電流を切り替える公知スイッチ回路を組み合わせて構成すればよい。
つまり、本発明の外部起動回路70は、電源端子Vccに所定の起動電流を印加する起動電流生成回路71と、入力電圧Viが内部起動回路2の最低動作電圧より低い第1閾値電圧以上で、且つ、内部起動回路2の最低動作電圧と略等しい第2閾値電圧以下のときに、起動電流生成回路71から起動電流が電源端子Vccに印加されるように、起動電流生成回路71を制御する入力電圧検出回路72とを備えていればよい。そして、入力電圧検出回路72は、入力電圧Viが第2閾値電圧以上になると起動電流生成回路71からの起動電流が停止するように構成されていることが好ましい。
上述した実施形態では、電源IC及び外部起動回路70が絶縁型のフライバック型スイッチングレギュレータに組み込まれた例を説明したが、フライバック型スイッチングレギュレータで限るものではなく、フォアワード型のスイッチングレギュレータに組み込まれてもよい。また、昇圧型、降圧型の何れのスイッチングレギュレータに組み込まれてもよい。さらに、非絶縁型のスイッチングレギュレータに組み込まれてもよい。
上述した実施形態では、電源IC及び外部起動回路がDC/DCコンバータに組み込まれた例を説明したが、電源端子と、起動用電源端子と、起動用電源端子に印加された入力電圧から起動電流を生成して電源端子に印加する内部起動回路と、コンバータ回路を制御するスイッチング制御端子とを備えて構成されている電源ICであれば、DC/DCコンバータ以外にAC/DCコンバータに組み込まれる場合にも本発明を適用できる。
本発明による電源ICの外部起動回路は、太陽光発電電力、風力発電電力、二次電池から交流電力に変換する際に用いられるコンバータに好適に組み込まれるのであるが、これらに限ることはなく、内部起動回路の動作電圧よりも低い入力電圧で起動する必要がある任意の回路に適用できる。
上述した実施形態は本発明の一例に過ぎず、本発明が上述した具体例に限定されるものではなく、本発明本発明の作用効果を奏する範囲において各回路ブロックの具体的構成等を適宜変更設計できることは言うまでもない。
1:電源IC
2:内部起動回路
70:外部起動回路
71:起動電流生成回路
72:入力電圧検出回路
100:DC/DCコンバータ(コンバータ回路)
D:スイッチング制御端子
Vcc:電源端子
Vin:起動用電源端子
2:内部起動回路
70:外部起動回路
71:起動電流生成回路
72:入力電圧検出回路
100:DC/DCコンバータ(コンバータ回路)
D:スイッチング制御端子
Vcc:電源端子
Vin:起動用電源端子
Claims (5)
- 電源端子と、起動用電源端子と、前記起動用電源端子に印加された入力電圧から起動電流を生成して前記電源端子に印加する内部起動回路と、コンバータ回路を制御するスイッチング制御端子とを備えて構成されている電源ICの外部起動回路であって、
前記電源端子に所定の起動電流を印加する起動電流生成回路と、
前記入力電圧が前記内部起動回路の最低動作電圧より低い第1閾値電圧以上のときに、前記起動電流生成回路から前記起動電流が前記電源端子に印加されるように、前記起動電流生成回路を制御する入力電圧検出回路と、
を備えている電源ICの外部起動回路。 - 前記入力電圧検出回路は、前記入力電圧が前記第1閾値電圧以上、且つ、前記内部起動回路の最低動作電圧と略等しい第2閾値電圧以下のときに、前記起動電流生成回路から前記起動電流が前記電源端子に印加されるように、前記起動電流生成回路を制御するように構成されている請求項1記載の電源ICの外部起動回路。
- 前記電源ICの起動後に、前記スイッチング制御端子からのスイッチング制御信号に基づいて前記起動電流を生成して前記電源端子に印加する電源回路を備えている請求項1または2記載の電源ICの外部起動回路。
- 前記起動電流生成回路は定電流回路で構成され、前記入力電圧検出回路は前記入力電圧に基づいて前記定電流回路からの出力電流を切り替える電流切替回路で構成されている請求項1から3の何れかに記載の電源ICの外部起動回路。
- 前記定電流回路は、第1トランジスタと、前記第1トランジスタのエミッタに接続された電流制限抵抗と、前記電流制限抵抗がベースエミッタ間に接続されコレクタが前記第1トランジスタのベースに接続された第2トランジスタと、を備えて構成され、
前記電流切替回路は、前記入力電圧に基づいて前記電流制限抵抗の抵抗値を切り替える抵抗切替回路で構成されている請求項4記載の電源ICの外部起動回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015124451A JP2017011865A (ja) | 2015-06-22 | 2015-06-22 | 電源icの外部起動回路 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112834810A (zh) * | 2021-01-04 | 2021-05-25 | 基合半导体(宁波)有限公司 | 应用于反激隔离电源中的市电电压检测电路和检测方法 |
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2015
- 2015-06-22 JP JP2015124451A patent/JP2017011865A/ja active Pending
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CN112834810A (zh) * | 2021-01-04 | 2021-05-25 | 基合半导体(宁波)有限公司 | 应用于反激隔离电源中的市电电压检测电路和检测方法 |
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