JP2017010028A - カラーフィルタ用顔料組成物及びカラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタ用顔料組成物及びカラーフィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】カラーフィルタ用分散液としたとき、分散液粘度が低く、かつ貯蔵安定性が良好で粘度の変化が小さく、カラーフィルタとしたときコントラストに優れるカラーフィルタ用有機顔料組成物、その製造方法及び当該有機顔料組成物を含有するカラーフィルタを提供することができる。【解決手段】有機顔料に、飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体を共重合成分とするアクリル樹脂を含有せしめることにより、カラーフィルタ用分散液作成時の分散性に優れたカラーフィルタ用有機顔料組成物を見出した。さらに、該カラーフィルタ用有機顔料組成物を使用することによりコントラストに優れたカラーフィルタが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。【選択図】なし

Description

本発明は、カラーフィルタ用分散液としたとき分散液粘度が低く、かつ貯蔵安定性が良好で粘度の変化が小さく、カラーフィルタとしたときコントラストに優れるカラーフィルタ用有機顔料組成物、その製造方法及び当該顔料組成物を含有するカラーフィルタに関する。
液晶表示装置のカラーフィルタは、赤色画素部(R)、緑色画素部(G)及び青色画素
部(B)を有する。これらの各画素部は、いずれも有機顔料が分散した合成樹脂の薄膜が基板上に設けられた構造であり、有機顔料としては、赤、緑及び青の各色の有機顔料が用いられている。
カラーフィルタを作成する際の有機顔料は、従来の汎用用途とは全く異なる特性、具体的には、液晶表示装置の表示画面がよりハッキリ見える様にする(高コントラスト化)、或いは、同じく表示画面がより明るくなる様にする(高輝度化)等の要求がある。この様な要求に応じるため、平均一次粒子径が100nm以下となる様に微細化された粉体の有機顔料が多用されている。
しかし、一方この様に微細化が進むほど、顔料の表面積が大きくなることで、表面エネルギーが大きくなり、顔料分散液の粘度が増大する。さらに、貯蔵安定性が悪化し、分散液を長期に渡って保管することが困難となるという問題がある。
そこで、有機顔料に分散性を付与するため、有機顔料誘導体や界面活性剤、合成樹脂による顔料粒子の表面処理がよく行われる。この表面処理により、有機顔料の分散性や貯蔵安定性を向上させることが出来る。
表面処理の手法としては、混練法、酸・アルカリ析出法、加圧加熱法等が知られている。具体的には、アクリル樹脂の存在下で有機顔料をソルベントソルトミリングする方法などが知られている。
有機顔料の合成樹脂による表面処理については、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等といった、大括りのポリマーのカテゴリー別には検討がなされているが、具体的にどの様なカテゴリーのポリマーが分散性や貯蔵安定性での改良効果が高いのか、及び同じカテゴリーのポリマー内でどの様な構造のポリマーが選択的に、最も前記改良効果が高いのかについては、体系的な検討が行われているわけではなく、不明な点も多い。
また、微細な有機顔料は、汎用有機顔料よりも凝集しやすいことから、必ずしも、汎用用途で用いられている有機顔料の表面処理の手法によって、どの様な合成樹脂を用いて表面処理しても、期待した通りの改良効果が得られるわけではなく、試行錯誤によって、最適なカテゴリーで最適な構造の合成樹脂を選択しているのが実態である。
具体的には、例えば、カラーフィルタ用カラーレジストの調製に用いる有機顔料の表面処理方法としては、ロジンエステルと有機顔料をソルベントソルトミリングする方法が知られている(特許文献1)。また、有機顔料の表面処理に用いられる合成樹脂としては、エポキシ基および/またはα−クロロヒドリン基を含有し、かつ側鎖の炭素原子数が異なる(メタ)アクリル酸エステル2種以上の単量体を含む単量体混合物を重合して得られた共重合体が知られている(特許文献2)。
特開平8−179111号公報 特開2013−228714号公報
しかしながら、上記したソルベントソルトミリングによって、上記したエポキシ基および/またはα−クロロヒドリン基を含有し、かつ側鎖の炭素原子数が異なる(メタ)アクリル酸エステル2種以上の単量体を含む単量体混合物を重合して得られた共重合体を顔料表面に処理した有機顔料組成物は、分散性が低いために顔料粒子が凝集しやすく、有機顔料組成物分散液の粘度が高い上に、貯蔵安定性が悪く、コントラストが低いという欠点があった。
本発明は、カラーフィルタ用分散液としたとき分散液粘度が低く、かつ貯蔵安定性が良好で粘度の変化が小さく、カラーフィルタとしたときコントラストに優れるカラーフィルタ用有機顔料組成物、その製造方法及び当該顔料組成物を含有するカラーフィルタを提供する。
そこで、本発明者らは上記課題を解決すべく、各種の合成樹脂を用いて有機顔料の表面処理効果を鋭意検討したところ、飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体を必須成分として得られた共重合体であるアクリル樹脂を用いると、上記した欠点が解消されたカラーフィルタ用有機顔料組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、質量換算で有機顔料(A)100部当たり、アクリル樹脂(B)0.1〜20部を含有するカラーフィルタ用有機顔料組成物であり、アクリル樹脂(B)が飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体を必須成分として得られた共重合体であることを特徴とするカラーフィルタ用有機顔料組成物。
また、前記アクリル樹脂(B)が、前記有機顔料(A)の顔料粒子表面に処理されていることを特徴とするカラーフィルタ用有機顔料組成物。
また、前記飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体が、シクロヘキシル(メタ)アクリレートおよび/またはイソボルニル(メタ)アクリレートであることを特徴とするカラーフィルタ用有機顔料組成物。
また、前記有機顔料(A)がフタロシアニン顔料であることを特徴とするカラーフィルタ用有機顔料組成物。
また、前記アクリル樹脂(B)を有機顔料(A)にソルベントソルトミリングで処理する工程を含むカラーフィルタ用有機顔料組成物の製造方法。
また、前記カラーフィルタ用有機顔料組成物を含有することを特徴とするカラーフィルタ。
さらに、前記カラーフィルタ用有機顔料組成物の製造方法で得られたカラーフィルタ用有機顔料組成物を含有することを特徴とするカラーフィルタに関するものである。
本発明のカラーフィルタ用有機顔料組成物は、有機顔料(A)と特定のアクリル樹脂(B)とを所定割合で含有し、かつ有機顔料(A)の表面が特定のアクリル樹脂(B)で処理されていることから、有機顔料の分散性が向上し、低粘度かつ貯蔵安定性が良好な有機顔料組成物分散液が得られ、コントラストの高いカラーフィルタが得られるという格別顕著な技術的効果を奏する。
本発明の有機顔料組成物は、質量換算で有機顔料(A)100部当たり、飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体を必須成分として得られた共重合体であるアクリル樹脂(B)0.1〜20部を含有することを特徴とする。
飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体を必須成分として得られた共重合体であるアクリル樹脂(B)を含有するカラーフィルタ用有機顔料組成物が、分散性が良好で、高いコントラストを与える理由としては、脂環式化合物のコンフォメーションが安定しているためと考えている。顔料粒子を微細化するほど、高コントラストのカラーフィルタが得られる。しかし、顔料粒子の表面自由エネルギーが増大し、顔料粒子が凝集しやすくなるため、分散性が低下して分散不良が生じ、かえってコントラストが低下することもある。そこで、顔料に対し樹脂処理すると、顔料粒子間の距離を一定距離に保つ立体障害効果が生まれ、分散性が向上する。飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体は、側鎖が環状であるため、コンフォメーションの変化が小さい。このため、立体障害効果のゆらぎが小さく、分散性向上効果が高いと考えている。
有機顔料(A)としては、公知慣用のものがいずれも挙げることができる。例えば、フタロシアニン顔料、ジオキサジン顔料、アゾ顔料、キナクリドン顔料、スレン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、フタロン顔料、イソインドリン顔料、イソインドリノン顔料、メチン・アゾメチン顔料、アントラキノン顔料、チオインジゴ顔料、金属錯体顔料またはジケトピロロピロール顔料等の有機顔料を挙げることができ、フタロシアニン顔料としては、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、コバルトフタロシアニン、ニッケルフタロシアニン、鉄フタロシアニン等、およびそれらのフタロシアニンをハロゲン化したハロゲン化フタロシアニン、アゾ顔料としてはアゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料等、アントラキノン顔料としては、アミノアントラキノン、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等、または、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラック、その他有機顔料全般を用いることができる。
具体的に、キナクリドン顔料としては、例えばC.I.Pigment Violet 19、同42、C.I.Pigment Red 122、同202、同206、同207、同209、C.I.Pigment Orange 48、同49等の顔料が挙げられる。
フタロシアニン顔料としては、例えばC.I.Pigment Blue 15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、同16、C.I.Pigment Green 7、同36、同58、同59等の顔料が挙げられる。
スレン顔料としては、例えばC.I.Pigment Blue 60、C.I.Pigment Yellow 24、同108、C.I.Pigment Red 168、同177、C.I.Pigment Orange 40等の顔料が挙げられる。
ペリレン・ペリノン顔料としては、例えばC.I.Pigment Violet 29、C.I.Pigment Red 123、同149、同178、同179、C.I.Pigment Black 31、同32、C.I.Pigment Orange 43等の顔料が挙げられる。
フタロン顔料としては、例えば、C.I.Pigment Yellow 138等の顔料が挙げられる。
ジオキサジン顔料としては、例えばC.I.Pigment Violet 23、同37、C.I.Pigment Blue 80等の顔料が挙げられる。
イソインドリノン顔料としては、例えばC.I.Pigment Yellow 109、同110、同173、C.I.Pigment Orange 61等の顔料が挙げられる。
メチン・アゾメチン顔料としては、例えばC.I.Pigment Yellow 139、同185、C.I.Pigment Orange 66、C.I.PigmentBrown 38等の顔料が挙げられる。
金属錯体顔料としては、例えば、C.I.Pigment Yellow 150、129、C.I.Pigment Orange 68、C.I.Pigment Red 257等の顔料が挙げられる。
ジケトピロロピロール顔料としては、例えばC.I.Pigment Red 254、同255、C.I.Pigment Orange 71、72等の顔料がある。
アゾレーキ顔料としては、例えばC.I.Pigment Red 48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同48:5、同49:1、同49:2、同49:3、同50:1、同51:1、同52:1、同52:2、同53:1、同57:1、同58:2、同58:4、同60:1、同63:1、同63:2、同64:1、同200、同211、同238、同239、同240、同243、同245、同247、C.I.Pigment Yellow 61、同62:1、同104、同133、同168、同169、同183、同190、同191、C.I.Pigment Orange 17、同17:1、同19、同46等の顔料が挙げられる。
不溶性アゾ顔料としては、例えば、C.I.Pigment Yellow 1、同3、同12、同13、同14、同17、同55、同73、同74、同81、同83、同97、同130、同151、同152、同154、同156、同165、同166、同167、同170、同171、同172、同174、同175、同176、同180、同181、同188、C.I.Pigment Orange 16、同36、同60、C.I.Pigment Red 5、同22、同31、同112、同146、同150、同171、同175、同176、同183、同185、同208、同213、C.I.PigmentViolet 43、同44、C.I.Pigment Blue 25、同26等の顔料が挙げられる。
縮合アゾ顔料としては、例えば、C.I.Pigment Yellow 93、同94、同95、同128、同166、C.I.Pigment Orange 31、C.I.Pigment Red 144、同166、同214、同220、同221、同242、同248、同262、C.I.Pigment Brown 41、同42等の顔料がある。
本発明における有機顔料(A)は、カラーフィルタとして高輝度、高コントラストが要求されるため、一次粒子の平均粒子径100nm以下であることが好ましく、さらには、80nm以下であると、より鮮明な着色物を得られやすいのでより好ましい。一方で、粒子径が小さい有機顔料(A)ほど一般的に分散性が低い場合が多いので、鮮明性を損なわずに何等かの手段で分散性を改良することが必要となる。
本発明において一次粒子の平均粒子径とは、次の様に測定される。まず、透過型電子顕微鏡または走査型電子顕微鏡で視野内の粒子を撮影する。そして、二次元画像上の、凝集体を構成する一次粒子の50個につき、個々の粒子の内径の最長の長さ(最大長)を求める。個々の粒子の最大長の平均値を一次粒子の平均粒子径とする。
本発明におけるアクリル樹脂(B)は、飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体を必須成分として得られた共重合体であることを特徴とする。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレートとアクリレートの一方又は両方をいい、「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸とアクリル酸の一方又は両方をいう。
飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソプロピルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、シクロノニル(メタ)アクリレート、シクロデシル(メタ)アクリレート等がある。特にシクロヘキシル(メタ)アクリレートもしくはイソボルニル(メタ)アクリレートを用いることが、本発明における技術的効果、経済性の点から好ましい。これらのアクリル単量体は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体の使用量は、分散性がより向上し、かつ得られるカラーフィルタのコントラストがより向上することから、前記アクリル樹脂(B)の原料であるアクリル単量体成分中の質量比率で、1〜70質量%の範囲が好ましく、5〜50質量%の範囲がより好ましく、20〜45質量%の範囲が最も好ましい。
前記飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体と共重合可能なアクリル単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルである、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート〔ラウリル(メタ)アクリレート〕、オクタデシル(メタ)アクリレート〔ステアリル(メタ)アクリレート〕等のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル;メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール#400(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、p−ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、p−ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のエーテル基を含有する(メタ)アクリル酸エステル;ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香環を含有する(メタ)アクリル酸エステル;などを用いることができる。特にガラス転移温度を高めることが可能であるため、メチルメタクリレートを用いることが好ましい。
本発明におけるアクリル樹脂(B)は、前記飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体と共重合可能なアクリル単量体を共重合させることが好ましく、その使用量は、前記アクリル樹脂(B)の原料である単量体成分中の質量比率で、5〜95質量%の範囲で使用することが好ましく、25〜75質量%の範囲で使用することがより好ましく、43〜63質量%の範囲で使用することが最も好ましい。
前記飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体と共重合可能な不飽和カルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、2−(メタ)アクロイルオキシエチルサクシニック酸、2−(メタ)アクロイルオキシヘキサハイドロフタル酸、2−(メタ)アクロイルオキシエチルグルタレート;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のジカルボン酸及びその無水物;モノメチルマレイン酸、モノエチルマレイン酸、モノブチルマレイン酸、モノオクチルマレイン酸、モノメチルフマル酸、モノエチルフマル酸、モノブチルフマレイン酸、モノオクチルフマル酸、モノメチルイタコン酸、モノエチルイタコン酸、モノブチルイタコン酸、モノオクチルイタコン酸等のジカルボン酸のモノアルキルエステルなどが挙げられる。特に(メタ)アクリル酸を用いることが好ましい。
前記飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体と共重合可能なその他の単量体としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、第3級カルボン酸ビニル等のビニルエステル類;ビニルピロリドン等の複素環式ビニル化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化オレフィン類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノ基含有単量体;エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;メチルビニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類;ブタジエン、イソプレン等のジエン類;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレン、tert−ブチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン系単量体を用いることができる。
本発明におけるアクリル樹脂(B)は、カラーフィルタ用有機顔料組成物のアルカリ現像性の点から、不飽和カルボン酸を単量体として使用することが望ましく、前記アクリル樹脂(B)の原料である単量体成分中の質量比率で、3質量%以上であることが好ましく、8質量%以上であることがより好ましい。また、前記アクリル樹脂(B)の原料である単量体成分中の不飽和カルボン酸が多すぎると、アクリル樹脂の耐熱性が悪化し、焼成によりカラーフィルタ用有機顔料組成物のコントラストが大きく低下するため、前記アクリル樹脂(B)の原料である単量体成分中の質量比率で、不飽和カルボン酸は35質量%未満であることが好ましく、25質量%未満であることがより好ましく、20質量%未満であることがさらに好ましい。
本発明におけるアクリル樹脂(B)の重量平均分子量は、3,000〜25,000が好ましい。分子量が小さいと、顔料粒子間の凝集を妨げるアクリル樹脂の立体障害効果が弱く、また分子量が大きいと、アクリル樹脂自身が高粘度化し、分散液粘度を上げるため、重量平均分子量は8,000〜20,000がより好ましい。
本発明におけるアクリル樹脂(B)のガラス転移温度は、60℃以上が好ましく、70℃以上がより好ましく、75℃以上が最も好ましい。
本発明におけるアクリル樹脂(B)のガラス転移温度が高いことは、すなわちアクリル樹脂(B)が剛直な樹脂であることを示している。ガラス転移温度を経済的かつ簡便に上げるため、メチルメタクリレートをアクリル樹脂(B)のアクリル単量体として使用すると良い。メチルメタクリレートのアクリル樹脂(B)の単量体成分中における組成比としては、前記飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体や前記不飽和カルボン酸も充分に使用する必要があるため、43〜63質量%の範囲であることが最も望ましい。アクリル樹脂(B)が剛直な樹脂であると、前記有機顔料(A)の顔料粒子がカラーフィルタ製造時に受ける熱履歴により成長し、カラーフィルタのコントラストが低下することを防ぐことができる。
本発明におけるアクリル樹脂(B)の製造方法としては、前記飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体とその他の単量体を原料として、公知の重合方法で行うことができるが、溶液ラジカル重合法が最も簡便であることから好ましい。
上記の溶液ラジカル重合法は、原料である各単量体を溶剤に溶解し、重合開始剤存在下で重合反応を行う方法である。この際に用いることができる溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、オクタン等の炭化水素溶剤;メタノール、エタノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エトキシエチルプロピオネート等のエステル溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン溶剤などが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記アクリル樹脂(B)の製造で用いる重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾ化合物;t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物;過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の無機過酸化物などが挙げられる。これらの重合体開始剤は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。また、前記重合開始剤は、前記アクリル樹脂(B)の原料となる単量体の合計に対して、0.1〜10質量%の範囲内で使用することが好ましい。
前記重合開始剤とともに、必要に応じて、分子量調節剤としてラウリルメルカプタン、オクチルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸オクチル、3−メルカプトプロピオン酸、α−メチルスチレン・ダイマー等の連鎖移動剤も用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用有機顔料組成物は、質量換算で有機顔料(A)100部当たり、アクリル樹脂(B)0.1〜20部を含有することを特徴とするが、アクリル樹脂の使用量が多いと、カラーフィルタ用有機顔料組成物中の透明成分が増え着色力が低下するので、有機顔料(A)100部当たり1〜19部のアクリル樹脂(B)を含有させることが好ましく、3〜12部のアクリル樹脂(B)を含有させることがより好ましい。
この様な本発明の有機顔料組成物は、有機顔料(A)とアクリル樹脂(B)とを任意の手段で混合することで調製することが出来る。簡便な調製方法としては、例えば、有機顔料(A)とアクリル樹脂(B)とを混合する方法、アクリル樹脂(B)の液媒体溶液中
有機顔料(A)を混合し攪拌し、濾過乾燥する方法等がある。
しかしながら、本発明者等は、前記した簡便な調製方法に比べて、より有機顔料(A)とアクリル樹脂(B)の強い相互作用が期待できる方法、具体的には、アクリル樹脂(B)の存在下で有機顔料(A)をソルベントソルトミリングすることで調製するか、アクリル樹脂(B)の存在下で有機顔料(A)を加圧加熱し調整した有機顔料組成物の方が、前記した簡便な方法で調製された有機顔料組成物に比べて、より大きな改良効果が奏されることを知見した。以下、前者の調製方法をソルベントソルトミリング法、後者の調製方法を加圧加熱法と称する。
発明の上記した調整方法は、有機顔料(A)として、フタロシアニン顔料、ジオキサジン顔料、アゾ顔料、キナクリドン顔料、スレン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、フタロン顔料、イソインドリン顔料、イソインドリノン顔料、メチン・アゾメチン顔料、アントラキノン顔料、チオインジゴ顔料、金属錯体顔料またはジケトピロロピロール顔料等の有機顔料を挙げることができ、フタロシアニン顔料としては、銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、コバルトフタロシアニン、ニッケルフタロシアニン、鉄フタロシアニン等、およびそれらのフタロシアニンをハロゲン化したハロゲン化フタロシアニン、アゾ顔料としてはアゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料等、アントラキノン顔料としては、アミノアントラキノン、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等、または、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラック、その他有機顔料全般を得るのに、特に優れた製造方法である。
ソルベントソルトミリング法について説明する。ソルベントソルトミリング法によれば、有機顔料(A)とアクリル樹脂(B)を、水溶性無機塩と水溶性有機溶剤で機械的応力を加えて混練することで、有機顔料(A)の粒子径を微細にすると共に、粒子形状を略立方体状にした上で、アクリル樹脂(B)を均一かつ確実に有機顔料(A)の表面に被覆することができる。
このソルベントソルトミリングは、具体的には、有機顔料と、水溶性無機塩と、それを溶解しない水溶性有機溶剤とを混練機に仕込み、その中で混練摩砕が行われる。
ソルベントソルトミリング法にて、有機顔料(A)とアクリル樹脂(B)とから有機顔料組成物を調製する場合、最終的に得られる有機顔料組成物が、有機顔料(A)100部当たりアクリル樹脂(B)0.1〜20部となる様に、両者が仕込まれるが、有機顔料(A)とアクリル樹脂(B)との間の吸着を含む相互作用が強いことから、仕込んだアクリル樹脂(B)は、ほとんど流出することなく、有機顔料(A)にとどまる。
水溶性無機塩としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム等の無機塩を用いることが好ましい。また、平均粒子径0.5〜50μmの無機塩を用いることがより好ましい。この様な無機塩は、通常の無機塩を微粉砕することにより容易に得られる。
また、当該無機塩の使用量は、質量換算で有機顔料(A)1部に対して2〜20部とするのが好ましく、4〜16部とするのがより好ましく、6〜12部とするのがさらに好ましい。
水溶性有機溶剤としては、結晶成長を抑制し得るものが好適に使用でき、例えばジエチレングリコール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール、液体ポリプロピレングリコール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングルコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1−メトキシ−2−プロパノール等を用いることができるが、エチレングリコール又はジエチレングリコールが好ましい。
当該水溶性有機溶剤の使用量は、特に限定されるものではないが、質量換算で有機顔料(A)1部に対して0.01〜5部が好ましい。
混練温度は、0〜150℃の間で行うことが好ましい。後記する耐熱性、コントラスト等の低下も少なくすることが出来るので、こうして得られた有機顔料組成物は、カラーフィルタ用として好ましい。
この混練に用いる装置としては、ニーダー、ミックスマーラー、特開2007−100008公報に記載のプラネタリー型ミキサーである井上製作所株式会社製のトリミックス(商標名)や、特開平4−122778号公報に記載の連続式二軸押出機や、特開2006−306996号公報に記載の連続式一軸混練機である浅田鉄工株式会社製のミラクルKCK等を用いることができる。
ソルベントソルトミリング法において、液媒中での加熱や加熱混練が行なわれた混合物は、例えば冷却し、そこから液媒体を除去し、必要に応じて、固形物を洗浄、濾過、乾燥、粉砕等をすることにより、有機顔料(A)とアクリル樹脂(B)とを含有する本発明の有機顔料組成物の粉体を得ることが出来る。
洗浄としては、水洗、湯洗のいずれも採用できる。洗浄回数は、1〜5回の範囲で繰り返すことも出来る。洗浄することで、有機顔料(A)に吸着していないアクリル樹脂(B)を容易に除去することが出来る。必要であれば、結晶状態を変化させない様に、酸洗浄、アルカリ洗浄、溶剤洗浄を行ってもよい。有機顔料組成物に含有された、有効成分である、アクリル樹脂(B)の量(いわゆる歩留まり)は、例えば有機顔料組成物の溶媒抽出によるアクリル樹脂抽出量から、或いは、仕込アクリル樹脂(B)に対する濾液中の流出量から求めることが出来る。
上記した濾別、洗浄後の乾燥としては、例えば、乾燥機に設置した加熱源による80〜120℃の加熱等により、顔料の脱水及び/又は脱溶剤をする回分式あるいは連続式の乾燥等が挙げられ、乾燥機としては一般に箱型乾燥機、バンド乾燥機、スプレードライアー等がある。特にスプレードライ乾燥はペースト作成時に易分散であるため好ましい。また、乾燥後の粉砕は、比表面積を大きくしたり一次粒子の平均粒子径を小さくするための操作ではなく、例えば箱型乾燥機、バンド乾燥機を用いた乾燥の場合のように顔料がランプ状等のとなった際に顔料を解して粉末化するために行うものであり、例えば、乳鉢、ハンマーミル、ディスクミル、ピンミル、ジェットミル等による粉砕等が挙げられる。こうして、有機顔料(A)とアクリル樹脂(B)とを含有する有機顔料組成物を主成分として含む乾燥粉末が得られる。
本発明における有機顔料組成物は、液媒体中への分散性、分散安定性が高く、顔料分散液の粘度は低く、かつ微細な粒子に分散していることからニュートン流動性も高いまま安定し、例えばこれからカラーフィルタ画素部を製造した場合には、均質な塗膜を形成して輝度、コントラストおよび光透過率のいずれもが高いカラーフィルタを得ることができる。
こうして得られた本発明の有機顔料組成物は、被着色媒体を着色した際の着色物は鮮明で彩度に優れ、熱履歴を長時間に亘り受けても着色物の色相が大きく変化せずに耐熱性に優れている。従って、カラーフィルタの画素部の着色をはじめとして、塗料、プラスチック、印刷インク、ゴム、レザー、捺染、電子写真用トナー、インクジェットインキ、熱転写インキなどの着色にも適する。
更には、本発明の有機顔料組成物には、有機顔料(A)のスルホン酸誘導体、同N−(ジアルキルアミノ)メチル誘導体、同N−(ジアルキルアミノアルキル)スルホン酸アミド誘導体、同フタルイミドアルキル誘導体等の有機顔料誘導体等や、ビックケミー社のディスパービック130、ディスパービック161、ディスパービック162、ディスパービック163、ディスパービック170、ディスパービック171、ディスパービック174、ディスパービック180、ディスパービック182、ディスパービック183、ディスパービック184、ディスパービック185、ディスパービック2000、ディスパービック2001、ディスパービック2020、ディスパービック2050、ディスパービック2070、ディスパービック2096、ディスパービック2150、ディスパービックLPN21116、ディスパービックLPN6919エフカ社のエフカ46、エフカ47、エフカ452、エフカLP4008、エフカ4009、エフカLP4010、エフカLP4050、LP4055、エフカ400、エフカ401、エフカ402、エフカ403、エフカ450、エフカ451、エフカ453、エフカ4540、エフカ4550、エフカLP4560、エフカ120、エフカ150、エフカ1501、エフカ1502、エフカ1503、ルーブリゾール社のソルスパース3000、ソルスパース9000、ソルスパース12000、ソルスパース13240、ソルスパース13650、ソルスパース13940、ソルスパース17000、18000、ソルスパース20000、ソルスパース21000、ソルスパース20000、ソルスパース24000、ソルスパース26000、ソルスパース27000、ソルスパース28000、ソルスパース32000、ソルスパース36000、ソルスパース37000、ソルスパース38000、ソルスパース41000、ソルスパース42000、ソルスパース43000、ソルスパース46000、ソルスパース54000、ソルスパース71000、味の素株式会社のアジスパーPB711、アジスパーPB821、アジスパーPB822、アジスパーPB814、アジスパーPN411、アジスパーPA111等の分散剤や、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキッド系樹脂、ウッドロジン、ガムロジン、トール油ロジン等の天然ロジン、重合ロジン、不均化ロジン、水添ロジン、酸化ロジン、マレイン化ロジン等の変性ロジン、ロジンアミン、ライムロジン、ロジンアルキレンオキシド付加物、ロジンアルキド付加物、ロジン変性フェノール等のロジン誘導体等の、室温で液状かつ水不溶性の合成樹脂を含有させることが出来る。これら分散剤や、樹脂の添加は、フロッキュレーションの低減、顔料の分散安定性の向上、分散体の粘度特性を向上にも寄与する。
本発明の有機顔料組成物は、公知慣用の用途にいずれも使用できるが、カラーフィルタの画素部に含有させる場合には、それは、特に一次粒子の平均粒子径が0.01〜0.10μmであると、顔料凝集も比較的弱く、着色すべき合成樹脂等への分散性がより良好となる。
上記した本発明の有機顔料組成物又は本発明の製造方法で得られた有機顔料組成物を、カラーフィルタのR,G,Bの各色の画素部に含有させることで、カラーフィルタとすることが出来る。具体的には、例えばC.I.ピグメントレッド254の様なジケトピロロピロール顔料を含有する本発明の有機顔料組成物からはR画素が、C.I.ピグメントグリーン36や同58の様なハロゲン化金属フタロシアニン顔料を含有する本発明の有機顔料組成物からはG画素が、C.I.ピグメントブルー15:6の様な金属フタロシアニン顔料を含有する本発明の有機顔料組成物からはB画素を得ることが出来る。
上記した通り、本発明の有機顔料組成物は、公知の方法でカラーフィルタのR,G,B各色画素部のパターンの形成に用いることが出来る。典型的には、本発明のカラーフィルタ用顔料組成物と、感光性樹脂とを必須成分して含むカラーフィルタ画素部用感光性組成物を得ることが出来る。
カラーフィルタの製造方法としては、例えば、本発明の有機顔料組成物を感光性樹脂からなる分散媒に分散させた後、スピンコート法、ロールコート法、インクジェット法等でガラス等の透明基板上に塗布し、ついでこの塗布膜に対して、フォトマスクを介して紫外線によるパターン露光を行った後、未露光部分を溶剤等で洗浄して各色パターンを得る、フォトリソグラフィーと呼ばれる方法が挙げられる。
その他、電着法、転写法、ミセル電解法、PVED(Photovoltaic Electrodeposition)法の方法で各色画素部のパターンを形成して、カラーフィルタを製造してもよい。本発明の有機顔料組成物は、熱履歴を受けても色相変化が小さいため、例えば、ベーキングを工程に含む様なカラーフィルタの製造方法においては、極めて有用である。
カラーフィルタ画素部用感光性組成物を調製するには、例えば、本発明の有機顔料組成物と、感光性樹脂と、光重合開始剤と、前記樹脂を溶解する有機溶剤とを必須成分として混合する。その製造方法としては、本発明の有機顔料組成物と有機溶剤と必要に応じて分散剤を用いて分散液を調製してから、そこに感光性樹脂等を加えて調製する方法が一般的である。
必要に応じて用いる分散剤としては、例えばビックケミー社のディスパービック(Disperbyk登録商標)130、ディスパービック161、ディスパービック162、ディスパービック163、ディスパービック170、エフカ社のエフカ46、エフカ47等が挙げられる。また、レベンリグ剤、カップリング剤、カチオン系の界面活性剤なども併せて使用可能である。
有機溶剤としては、例えばトルエンやキシレン、メトキシベンゼン等の芳香族系溶剤、酢酸エチルや酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の酢酸エステル系溶剤、エトキシエチルプロピオネート等のプロピオネート系溶剤、メタノール、エタノール等のアルコール系溶剤、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクタム、N−メチル−2−ピロリドン、アニリン、ピリジン等の窒素化合物系溶剤、γ−ブチロラクトン等のラクトン系溶剤、カルバミン酸メチルとカルバミン酸エチルの48:52の混合物のようなカルバミン酸エステル、水等がある。有機溶剤としては、特にプロピオネート系、アルコール系、エーテル系、ケトン系、窒素化合物系、ラクトン系、水等の極性溶媒で水可溶のものが適している。
本発明の有機顔料組成物100質量部当たり、300〜1000質量部の有機溶剤と、必要に応じて0〜200質量部の分散剤及び/又は0〜20質量部の顔料誘導体とを、均一となる様に攪拌分散して分散液を得ることができる。次いでこの分散液に、本発明の有機顔料組成物1質量部当たり、0.5〜20質量部の感光性樹脂、感光性樹脂1質量部当たり0.05〜3質量部の光重合開始剤と、必要に応じてさらに有機溶剤を添加し、均一となる様に攪拌分散してカラーフィルタ画素部用感光性組成物を得ることができる。
この際に使用可能な感光性樹脂としては、例えばウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド酸系樹脂、ポリイミド系樹脂、スチレンマレイン酸系樹脂、スチレン無水マレイン酸系樹脂等の熱可塑性樹脂や、例えば1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ビス(アクリロキシエトキシ)ビスフェノールA、3−メチルペンタンジオールジアクリレート等のような2官能モノマー、トリメチルロールプロパトントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等のような多官能モノマー等の光重合性モノマーが挙げられる。
光重合開始剤としては、例えばアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタノール、ベンゾイルパーオキサイド、2−クロロチオキサントン、1,3−ビス(4'−アジドベンザル)−2−プロパン、1,3−ビス(4'−アジドベンザル)−2−プロパン−2'−スルホン酸、4,4'−ジアジドスチルベン−2,2'−ジスルホン酸等がある。
こうして調製されたカラーフィルタ画素部用感光性組成物は、フォトマスクを介して紫外線によるパターン露光を行った後、未露光部分を有機溶剤やアルカリ水等で洗浄することによりカラーフィルタとなすことができる。
以下、合成例、実施例、比較例を用いて、本発明を具体的に示す。これらの例中、「部」は「重量部」を、「%」は質量パーセントを意味するものとする。
(合成例1)[アクリル樹脂(B−1)の合成]
攪拌機、温度計、冷却管および窒素導入管を装備した4つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社)1540部を仕込み、窒素気流下で110℃に昇温した後、メチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)435部、メタクリル酸(和光純薬工業株式会社製)130部、シクロヘキシルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)435部およびt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(アルケマ吉富株式会社製)20部からなる混合液を、4時間かけて滴下した。滴下終了後、110℃にて7時間反応させて、不揮発分40%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を減圧乾燥(60℃、24時間)し、重量平均分子量17,000、ガラス転移温度77℃、ランダム配列のアクリル樹脂(B−1)を得た。
[重量平均分子量の測定]
なお、本発明における重量平均分子量(ポリスチレン換算)の測定はゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCと略記する)によって行い、高速測定装置(東ソー株式会社製「HLC8220システム」)を用い以下の測定条件で行った。
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
[ガラス転移温度の測定]
また、本発明におけるガラス転移温度の測定は、高感度型示差走査熱量計(日立ハイテクサイエンス製「DSC7000X」)を用い以下の測定条件で行った。
雰囲気:窒素
温度範囲:−50℃〜160℃
昇温速度:20℃/min
(合成例2)[アクリル樹脂(B−2)の合成]
攪拌機、温度計、冷却管および窒素導入管を装備した4つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社)1540部を仕込み、窒素気流下で110℃に昇温した後、メチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)50部、メタクリル酸(和光純薬工業株式会社製)130部、シクロヘキシルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)320部、ベンジルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)500部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製)15部およびt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(アルケマ吉富株式会社製)15部からなる混合液を、4時間かけて滴下した。滴下終了後、110℃にて7時間反応させて、不揮発分40%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を減圧乾燥(60℃、24時間)し、重量平均分子量11,000、ガラス転移温度88℃、ランダム配列のアクリル樹脂(B−2)を得た。
(合成例3)[アクリル樹脂(B−3)の合成]
攪拌機、温度計、冷却管および窒素導入管を装備した4つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社)1540部を仕込み、窒素気流下で110℃に昇温した後、メチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)210部、n−ブチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)310部、メタクリル酸(和光純薬工業株式会社製)180部、イソボルニルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)200部、ベンジルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)100部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製)15部およびt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(アルケマ吉富株式会社製)15部からなる混合液を、4時間かけて滴下した。滴下終了後、110℃にて7時間反応させて、不揮発分40%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を減圧乾燥(60℃、24時間)し、重量平均分子量12,000、ガラス転移温度100℃、ランダム配列のアクリル樹脂(B−3)を得た。
(合成例4)[アクリル樹脂(B−4)の合成]
攪拌機、温度計、冷却管および窒素導入管を装備した4つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社)1540部を仕込み、窒素気流下で110℃に昇温した後、メチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)450部、メタクリル酸(和光純薬工業株式会社製)150部、シクロヘキシルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)200部、イソボルニルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)200部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製)15部およびt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(アルケマ吉富株式会社製)15部からなる混合液を、4時間かけて滴下した。滴下終了後、110℃にて7時間反応させて、不揮発分40%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を減圧乾燥(60℃、24時間)し、重量平均分子量13,000、ガラス転移温度93℃、ランダム配列のアクリル樹脂(B−4)を得た。
(合成例5)[アクリル樹脂(B−5)の合成]
攪拌機、温度計、冷却管および窒素導入管を装備した4つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社)1540部を仕込み、窒素気流下で110℃に昇温した後、メチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)400部、メタクリル酸(和光純薬工業株式会社製)200部、シクロヘキシルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)400部およびt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(アルケマ吉富株式会社製)20部からなる混合液を、4時間かけて滴下した。滴下終了後、110℃にて7時間反応させて、不揮発分40%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を減圧乾燥(60℃、24時間)し、重量平均分子量16,000、ガラス転移温度79℃、ランダム配列のアクリル樹脂(B−5)を得た。
(合成例6)[アクリル樹脂(B−6)の合成]
攪拌機、温度計、冷却管および窒素導入管を装備した4つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社)1540部を仕込み、窒素気流下で110℃に昇温した後、メチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)375部、メタクリル酸(和光純薬工業株式会社製)250部、シクロヘキシルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)375部およびt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(アルケマ吉富株式会社製)20部からなる混合液を、4時間かけて滴下した。滴下終了後、110℃にて7時間反応させて、不揮発分40%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を減圧乾燥(60℃、24時間)し、重量平均分子量17,000、ガラス転移温度80℃、ランダム配列の比較アクリル樹脂(B−6)を得た。
(合成例7)[比較アクリル樹脂(B’−1)の合成]
攪拌機、温度計、冷却管および窒素導入管を装備した4つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社)1540部を仕込み、窒素気流下で110℃に昇温した後、メチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)597部、n−ブチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)261部、グリシジルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)142部およびt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製)18部からなる混合液を、4時間かけて滴下した。滴下終了後、110℃にて7時間反応させて、不揮発分40%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を減圧乾燥(60℃、24時間)し、重量平均分子量15,000、ガラス転移温度58℃、ランダム配列の比較アクリル樹脂(B’−1)を得た。
[実施例1]
FASTOGEN Blue AE−8(DIC株式会社製C.I.Pigment Blue 15:6)85部、平均置換基数1.4の銅フタロシアニンフタルイミドメチル誘導体(DIC株式会社製)5部、アクリル樹脂(B−1)10部、粉砕した塩化ナトリウム(日本食塩製造株式会社製)1000部、およびジエチレングリコール(三菱化学株式会社製)160部を双腕型ニーダー(株式会社井上製作所製)に仕込み、80〜90℃で10時間混練した。
得られた内容物を大過剰の水で洗浄、濾過し、濾液の比電導度が原水の比電導度+20μS/cm以下となるまで水洗することによって、ε型銅フタロシアニン顔料組成物のウエットケーキを得た。得られたウエットケーキをビーカーに移し、2%塩酸(ダイキン工業株式会社)水溶液3000部を加え、攪拌分散してスラリーとし、70℃で1時間攪拌後、濾過、水洗し、ウエットケーキを得た。得られたウエットケーキをビーカーに移し、室温の水3000部を加え、攪拌分散してスラリーとした。引き続き、平均置換基数0.8の銅フタロシアニンスルホン酸誘導体(DIC株式会社製)5部の水酸化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)水溶液を前記顔料スラリー中に添加し、1時間攪拌後、塩酸(ダイキン工業株式会社)を添加してスラリーのpHを7まで戻し、銅フタロシアニンスルホン酸誘導体を顔料の表面に析出させた。そのまま1時間保持後、濾過、温水洗浄、乾燥、粉砕し、カラーフィルタ用有機顔料組成物を得た。
このようにして得られたカラーフィルタ用有機顔料組成物1.36部をポリビンに入れ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社)10.97部、DISPERBYK LPN21116(ビックケミー株式会社製)1.93部、ユニディックZL−295(DIC株式会社製)0.83部、0.3−0.4mmφセプルビーズ(サンゴバン株式会社製)34.2部を加え、ペイントコンディショナー(東洋精機株式会社製)で4時間分散し、カラーフィルタ用有機顔料分散液(C−1)を得た。
このカラーフィルタ用有機顔料分散液(C−1)2.78部に、ユニディックZL−295(DIC株式会社製)0.72部を加えて、ペイントコンディショナーで混合することで、カラーフィルタ用青色画素部を形成するための樹脂組成物を得た。この樹脂組成物をカラーレジストスピンコーターにより50mm×50mm、1mmのガラス基板上に塗布し、90℃で3分乾燥し、さらに230℃で1時間焼成を行い、カラーフィルタ(D−1)を得た。
[分散液粘度の評価]
20℃におけるカラーフィルタ用有機顔料分散液の粘度を、東機産業株式会社製回転粘度計TVE−25Lを用いて測定した。分散液粘度は低いほど優れる。
[貯蔵安定性の評価]
カラーフィルタ用有機顔料分散液を、エスペック株式会社製小型環境試験器SH−641に40℃・1週間保管し、貯蔵試験を行った。貯蔵試験前後の粘度は、前記の分散液粘度の評価法により測定した。以下の式により、増粘率を計算した。増粘率が小さいほど優れる。
(貯蔵試験後の粘度−貯蔵試験前の粘度)/貯蔵試験前の粘度×100=増粘率(%)
[コントラストの評価]
得られたカラーフィルタの230℃焼成前後のコントラストをコントラストテスター(壺坂電気株式会社製、装置名:CT−1)を用いて測定した。この装置は2枚の偏光板の間にカラーフィルタを設置する場所があり、偏光板の一方には光源を、更にその反対側には色彩輝度計を設置しているものである。偏光軸が平行になる時と垂直になる時との輝度(透過光強度)の比よりコントラストを算出している。尚、カラーフィルタのない状態であるブランクのコントラストが、10,000となるように、あらかじめ調整してから測定した。コントラストは高いほど優れる。
実施例1で得られたカラーフィルタ用有機顔料分散液(C−1)を用いて、貯蔵試験前後の分散液粘度を測定したところ、貯蔵試験前の粘度は6.5mPa・s、貯蔵試験後の粘度は7.0mPa・s、増粘率は7.7%だった。また、得られたカラーフィルタ(D−1)の焼成前のコントラストは6,000、焼成後のコントラストは5,900だった。
[実施例2]
実施例1のアクリル樹脂(B−1)に変えて、アクリル樹脂(B−2)を用いた以外は実施例1と同様にして、カラーフィルタ用有機顔料組成物を得た後、カラーフィルタ用有機顔料分散液(C−2)を作製し、それを用いてカラーフィルタ(D−2)とした。カラーフィルタ用有機顔料分散液(C−2)を用いて、貯蔵試験前後の分散液粘度を測定したところ、貯蔵試験前の粘度は6.3mPa・s、貯蔵試験後の粘度は6.7mPa・s、増粘率は6.3%だった。また、得られたカラーフィルタ(D−2)の焼成前のコントラストは5,900、焼成後のコントラストは5,800だった。
[実施例3]
実施例1のアクリル樹脂(B−1)に変えて、アクリル樹脂(B−3)を用いた以外は実施例1と同様にして、カラーフィルタ用有機顔料組成物を得た後、カラーフィルタ用有機顔料分散液(C−3)を作製し、それを用いてカラーフィルタ(D−3)とした。カラーフィルタ用有機顔料分散液(C−3)を用いて、貯蔵試験前後の分散液粘度を測定したところ、貯蔵試験前の粘度は6.9mPa・s、貯蔵試験後の粘度は7.2mPa・s、増粘率は4.3%だった。また、得られたカラーフィルタ(D−3)の焼成前のコントラストは6,000、焼成後のコントラストは5,900だった。
[実施例4]
実施例1のアクリル樹脂(B−1)に変えて、アクリル樹脂(B−4)を用いた以外は実施例1と同様にして、カラーフィルタ用有機顔料組成物を得た後、カラーフィルタ用有機顔料分散液(C−4)を作製し、それを用いてカラーフィルタ(D−4)とした。カラーフィルタ用有機顔料分散液(C−4)を用いて、貯蔵試験前後の分散液粘度を測定したところ、貯蔵試験前の粘度は6.9mPa・s、貯蔵試験後の粘度は7.3mPa・s、増粘率は5.8%だった。また、得られたカラーフィルタ(D−4)の焼成前のコントラストは5,900、焼成後のコントラストは5,800だった。
[実施例5]
実施例1のアクリル樹脂(B−1)に変えて、アクリル樹脂(B−5)を用いた以外は実施例1と同様にして、カラーフィルタ用有機顔料組成物を得た後、カラーフィルタ用有機顔料分散液(C−5)を作製し、それを用いてカラーフィルタ(D−5)とした。カラーフィルタ用有機顔料分散液(C−5)を用いて、貯蔵試験前後の分散液粘度を測定したところ、貯蔵試験前の粘度は7.0mPa・s、貯蔵試験後の粘度は7.6mPa・s、増粘率は8.6%だった。また、得られたカラーフィルタ(D−5)の焼成前のコントラストは5,900、焼成後のコントラストは5,700だった。
[実施例6]
実施例1のアクリル樹脂(B−1)に変えて、アクリル樹脂(B−6)を用いた以外は実施例1と同様にして、カラーフィルタ用有機顔料組成物を得た後、カラーフィルタ用有機顔料分散液(C−6)を作製し、それを用いてカラーフィルタ(D−6)とした。カラーフィルタ用有機顔料分散液(C−6)を用いて、貯蔵試験前後の分散液粘度を測定したところ、貯蔵試験前の粘度は7.0mPa・s、貯蔵試験後の粘度は7.6mPa・s、増粘率は8.6%だった。また、得られたカラーフィルタ(D−5)の焼成前のコントラストは5,900、焼成後のコントラストは5,700だった。
[比較例1]
実施例1のアクリル樹脂(B−1)に変えて、比較アクリル樹脂(B’−1)を用いた以外は実施例1と同様にして、カラーフィルタ用有機顔料組成物を得た後、比較カラーフィルタ用有機顔料分散液(C’−1)を作製し、それを用いて比較カラーフィルタ(D’−1)とした。比較カラーフィルタ用有機顔料分散液(C’−1)を用いて、貯蔵試験前後の分散液粘度を測定したところ、貯蔵試験前の粘度は11.1mPa・s、貯蔵試験後の粘度は18.3mPa・s、増粘率は65.0%だった。また、得られた比較カラーフィルタ(D’−1)の焼成前のコントラストは5,800、焼成後のコントラストは5,600だった。
[比較例2]
FASTOGEN Blue AE−8(DIC株式会社製C.I.Pigment Blue 15:6)85部、平均置換基数1.4の銅フタロシアニンフタルイミドメチル誘導体(DIC株式会社製)5部、粉砕した塩化ナトリウム(日本食塩製造株式会社製)1000部、およびジエチレングリコール(三菱化学株式会社製)160部を双腕型ニーダー(株式会社井上製作所製)に仕込み、80〜90℃で10時間混練した。
得られた内容物を大過剰の水で洗浄、濾過し、濾液の比電導度が原水の比電導度+20μS/cm以下となるまで水洗することによって、ε型銅フタロシアニン顔料組成物のウエットケーキを得た。得られたウエットケーキをビーカーに移し、2%塩酸(ダイキン工業株式会社)水溶液3000部を加え、攪拌分散してスラリーとし、70℃で1時間攪拌後、濾過、水洗し、ウエットケーキを得た。得られたウエットケーキをビーカーに移し、室温の水3000部を加え、攪拌分散してスラリーとした。引き続き、平均置換基数0.8の銅フタロシアニンスルホン酸誘導体(DIC株式会社製)5部の水酸化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)水溶液を前記顔料スラリー中に添加し、1時間攪拌後、塩酸(ダイキン工業株式会社)を添加してスラリーのpHを7まで戻し、銅フタロシアニンスルホン酸誘導体を顔料の表面に析出させた。そのまま1時間保持後、濾過、温水洗浄、乾燥、粉砕し、カラーフィルタ用有機顔料組成物を得た。
このようにして得られたカラーフィルタ用有機顔料組成物1.23部をポリビンに入れ、アクリル樹脂(B−1)0.13部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社)10.97部、DISPERBYK LPN21116(ビックケミー株式会社製)1.93部、ユニディックZL−295(DIC株式会社製)0.83部、0.3−0.4mmφセプルビーズ(サンゴバン株式会社製)34.2部を加え、ペイントコンディショナー(東洋精機株式会社製)で4時間分散し、比較カラーフィルタ用有機顔料分散液(C’−2)を得た。
このカラーフィルタ用有機顔料分散液(C’−2)2.78部に、ユニディックZL−295(DIC株式会社製)0.72部を加えて、ペイントコンディショナーで混合することで、カラーフィルタ用青色画素部を形成するための樹脂組成物を得た。この樹脂組成物をカラーレジストスピンコーターにより50mm×50mm、1mmのガラス基板上に塗布し、90℃で3分乾燥し、さらに230℃で1時間焼成を行い、比較カラーフィルタ(D’−2)を得た。
比較例2で得られた比較カラーフィルタ用有機顔料分散液(C’−2)を用いて、貯蔵試験前後の分散液粘度を測定したところ、貯蔵試験前の粘度は4.4mPa・s、貯蔵試験後の粘度は5.0mPa・s、増粘率は13.6%だった。また、得られた比較カラーフィルタ(D’−2)の焼成前のコントラストは3,300、焼成後のコントラストは3,000だった。
[実施例7]
C.I.Pigment Red 254(DIC株式会社製)44部、下記一般式の顔料誘導体フタルイミドメチル化ジクロロキナクリドン(DIC株式会社製)1部を、ジメチルスルホキシド(和光純薬工業株式会社製)1500部とナトリウムメトキシドの28重量%メタノール溶液(シグマアルドリッチ社製)55部との混合溶媒中に溶解させ、50℃で3時間攪拌後、35℃まで放冷し、赤色顔料溶解液を得た。
Figure 2017010028
(但し、フタルイミドメチル基の置換基数nは1〜3である。)
次に、水2200部、氷2700部に塩酸(濃度35.0%〜37.0%、和光純薬工業株式会社製)34部を添加し、さらに氷浴して冷却した希塩酸中に、激しく攪拌しながら、前記赤色顔料溶解液を滴下し、滴下終了後1時間攪拌した。得られた複合粒子を含有する顔料懸濁液をヌッチェで濾過し、濾液のpHが7以上になるまで濾過、水洗浄をくりかえし、90℃で17時間乾燥、粉砕し、赤色顔料粉末を得た。
続いて、前記赤色顔料粉末35部、フタルイミドメチル化ジクロロキナクリドン(DIC株式会社製)1部、アクリル樹脂(B−1)4部、塩化ナトリウム(日本食塩製造株式会社製)400部、およびジエチレングリコール(三菱化学株式会社製)70部をステンレス製1Lニーダー(吉田製作所社製)に仕込み、80℃で5時間混練した。つぎにこの混合物を2リットルの温水に投入し、30分間攪拌してスラリー状とし、比電導度が原水の比電導度+20μS/cm以下となるまで濾過、水洗をくりかえして塩化ナトリウムおよび溶剤を除いた後、90℃で17時間乾燥、粉砕し、一次粒子の平均粒子径100nm以下のカラーフィルタ用有機顔料組成物35部を得た。
このようにして得られたカラーフィルタ用有機顔料組成物20部をポリビンに入れ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製)88部、DISPERBYK LPN21116(ビックケミー株式会社製)24部、0.3−0.4mmφセプルビーズ(サンゴバン株式会社製)を加え、ペイントコンディショナー(東洋精機株式会社製)で2時間分散し、カラーフィルタ用有機顔料分散液(C−7)を得た。
このカラーフィルタ用有機顔料分散液(C−7)2.78部に、ユニディックZL−295(DIC株式会社製)24部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製)50部を加えて、ペイントコンディショナーで混合することで、カラーフィルタ用赤色画素部を形成するための樹脂組成物を得た。この樹脂組成物をカラーレジストスピンコーターにより50mm×50mm、1mmのガラス基板上に塗布し、90℃で3分乾燥し、さらに230℃で1時間焼成を行い、カラーフィルタ(D−7)を得た。
実施例7で得られたカラーフィルタ用有機顔料分散液(C−7)を用いて、貯蔵試験前後の分散液粘度を測定したところ、貯蔵試験前の粘度は7.3mPa・s、貯蔵試験後の粘度は8.2mPa・s、増粘率は11.2%だった。また、得られたカラーフィルタ(D−7)の焼成前のコントラストは3,900、焼成後のコントラストは3,800だった。
[比較例3]
実施例7のアクリル樹脂(B−1)に変えて、比較アクリル樹脂(B’−1)を用いた以外は実施例7と同様にして、カラーフィルタ用有機顔料組成物を得た後、比較カラーフィルタ用有機顔料分散液(C’−3)を作製し、それを用いて比較カラーフィルタ(D’−3)とした。比較カラーフィルタ用有機顔料分散液(C’−3)を用いて、貯蔵試験前後の分散液粘度を測定したところ、貯蔵試験前の粘度は13.5mPa・s、貯蔵試験後の粘度は19.5mPa・s、増粘率は44.4%だった。また、得られた比較カラーフィルタ(D’−3)の焼成前のコントラストは3,800、焼成後のコントラストは3,600だった。
[実施例8]
C.I.Pigment Green 58(DIC株式会社製)10部と、アクリル樹脂(B−1)0.50部を、水589.5部と共に、1リットルのオートクレーブに仕込み、撹拌しながら1時間で130℃に昇温し、その温度で1時間保持撹拌することで顔料表面への樹脂処理を行った。室温まで放冷した後、吸引ろ過、温水2リットルで洗浄した。得られたウエットケーキを90℃、12時間乾燥し、ラボミルにて粉砕し、カラーフィルタ用有機顔料組成物を得た。
このようにして得られたカラーフィルタ用有機顔料組成物2.48部を、DISPERBYK LPN6919(ビックケミー株式会社製)1.24部、ユニディックZL−295(DIC株式会社製)1.86部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社)10.92部と共に、0.3−0.4mmφセプルビーズ(サンゴバン株式会社製)を加え、ペイントコンディショナー(東洋精機株式会社製)で2時間分散し、カラーフィルタ用有機顔料分散液(C−8)を得た。
このカラーフィルタ用有機顔料分散液(C−8)4.0部、ユニディックZL−295(DIC株式会社製)2.10部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社)2.00部を加えて、ペイントコンディショナーで混合することで樹脂組成物を得た。この樹脂組成物をカラーレジストスピンコーターにより50mm×50mm、1mmのガラス基板上に塗布し、90℃で3分乾燥し、さらに230℃で1時間焼成を行い、カラーフィルタ(D−8)とした。
実施例8で得られたカラーフィルタ用有機顔料分散液(C−8)を用いて、貯蔵試験前後の分散液粘度を測定したところ、貯蔵試験前の粘度は5.3mPa・s、貯蔵試験後の粘度は5.7mPa・s、増粘率は7.5%だった。また、得られたカラーフィルタ(D−8)の焼成前のコントラストは6,400、焼成後のコントラストは6,300だった。
[比較例4]
実施例8のアクリル樹脂(B−1)に変えて、比較アクリル樹脂(B’−1)を用いた以外は実施例7と同様にして、カラーフィルタ用有機顔料組成物を得た後、比較カラーフィルタ用有機顔料分散液(C’−4)を作製し、それを用いて比較カラーフィルタ(D’−4)とした。比較カラーフィルタ用有機顔料分散液(C’−4)を用いて、貯蔵試験前後の分散液粘度を測定したところ、貯蔵試験前の粘度は9.4mPa・s、貯蔵試験後の粘度は11.6mPa・s、増粘率は23.4%だった。また、得られた比較カラーフィルタ(D’−4)の焼成前のコントラストは6,300、焼成後のコントラストは6,100だった。
上記実施例1〜8および比較例1〜4の評価結果を、表1に示した。
Figure 2017010028
なお、表1の各化合物は、各々以下の通りである。
MMA:メチルメタクリレート
nBMA:n−ブチルメタクリレート
BzMA:ベンジルメタクリレート
GMA:グリシジルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート
IBXMA:イソボルニルメタクリレート
上記表1の実施例1〜6と比較例1、実施例7と比較例3、実施例8と比較例4との対比から分かる通り、シクロヘキシルメタクリレートやイソボルニルメタクリレートなど、飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体を必須成分として得られた共重合体であるアクリル樹脂(B)で処理された有機顔料組成物は、有機顔料分散液に使用したとき、その分散液粘度が格段に低下することが分かる。貯蔵試験前後の増粘率も極めて低く、従来用いられて来たアクリル樹脂に比べて、分散性の高いカラーフィルタ用有機顔料組成物となっていることは明白である。また、分散性の高い有機顔料組成物からカラーフィルタを作製することで、焼成後も従来よりコントラストに極めて優れたカラーフィルタとなった。さらに、実施例1と比較例2との対比から分かる通り、飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体を必須成分として得られた共重合体であるアクリル樹脂(B)を含有するカラーフィルタ用有機顔料組成物から得られた樹脂組成物を加工して製造されたカラーフィルタは、飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体を必須成分として得られた共重合体であるアクリル樹脂を含有しないカラーフィルタ用有機顔料組成物から得られた樹脂組成物を加工して製造されたカラーフィルタに比べ、コントラストの格別高いカラーフィルタが得られる。

Claims (6)

  1. 質量換算で有機顔料(A)100部当たり、アクリル樹脂(B)0.1〜20部を含有するカラーフィルタ用有機顔料組成物であり、アクリル樹脂(B)が飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体を必須成分として得られた共重合体であることを特徴とするカラーフィルタ用有機顔料組成物。
  2. 前記アクリル樹脂(B)が、前記有機顔料(A)の顔料粒子表面に処理されていることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ用有機顔料組成物。
  3. 前記飽和脂環式炭化水素基を有するアクリル単量体が、シクロヘキシル(メタ)アクリレートおよび/またはイソボルニル(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ用有機顔料組成物。
  4. 前記有機顔料(A)がフタロシアニン顔料であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ用有機顔料組成物。
  5. 前記アクリル樹脂(B)を有機顔料(A)にソルベントソルトミリングで処理する工程を含む請求項1〜4のいずれか1項記載のカラーフィルタ用有機顔料組成物の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項記載のカラーフィルタ用有機顔料組成物を含有することを特徴とするカラーフィルタ。
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