JP2017009275A - ヒートポンプシステムの検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒循環路における冷媒充填量を正しく認識できるヒートポンプシステムの検査方法を提供する。
【解決手段】ヒートポンプシステムの検査方法が、第1膨張弁V2及び第2熱交換器14を経由して冷媒を循環させない遮断状態で、圧縮機5から送出された冷媒の一部を第1熱交換器8と第2膨張弁V5と第3熱交換器10とを順に通流させた後で圧縮機5に帰還させ、及び、圧縮機5から送出された冷媒の残部を第3膨張弁V3によって膨張させた後で第3熱交換器10と圧縮機5との間を流れる圧縮機5から送出された冷媒の一部と混合させた上で圧縮機5に帰還させるように冷媒の循環状態を切り替えて、循環中の冷媒の状態値を検出する状態値検出工程と、状態値検出工程で検出した状態値と所定の基準値との比較結果に基づいて、冷媒循環路3内に存在する冷媒充填量の適否を判定する冷媒充填量判定工程とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷媒循環路を流れる冷媒を用いて熱交換対象流体の冷却又は加熱を行うヒートポンプシステムの検査方法に関する。
冷媒循環路を流れる冷媒と、例えば空調対象空間の空気などの熱交換対象流体との熱交換を行わせることで、その空調対象空間に対する冷房又は暖房を行うヒートポンプシステムには、冷媒循環路の途中に圧縮機や凝縮器及び蒸発器といった熱交換器などが設けられている。このようなヒートポンプシステムでは、冷媒循環路の途中から冷媒が漏れ出すという故障が発生することもある。そのような冷媒の漏れを検知するために、従来から、冷媒循環路からの冷媒の漏洩の有無を診断するための検査方法が提案されている。
例えば、特許文献1(特許第5245575号公報)には、凝縮器の出口の冷媒の過冷却度に基づいて、冷媒循環路において冷媒漏れが生じているか否かを判定する検査方法が記載されている。
また、特許文献2(特許第5487831号公報)には、「凝縮器において冷媒が気液二相状態になっている過程での対象物理量(エクセルギー、エンタルピー、エントロピー)の変化量」と「凝縮器において冷媒が液単相状態になっている過程での対象物理量の変化量」との一方に対する他方の比率に基づいて、冷媒循環路において冷媒漏れが生じているか否かを検査する方法が記載されている。
このように、特許文献1及び特許文献2に記載の発明では、圧縮機、室内熱交換器、室外熱交換器などに対して冷媒を循環させながら冷媒の状態を検出し、その検出値に基づいて冷媒の漏れの状態を判定しようとしている。
特許第5245575号公報 特許第5487831号公報
但し、通常のヒートポンプシステムでは、室内熱交換器が室外熱交換器から離れた場所に設けられており、室内熱交換器に至るまでの冷媒循環路の長さは様々である。また、室内熱交換器で冷媒と熱交換する熱交換対象流体の温度も様々であり、さらに室内熱交換器の設置個数も異なる。そのため、冷媒循環路を流れる冷媒の状態を検出しても、その検出値は、冷媒循環路におけるその時点での冷媒充填量(即ち、冷媒の漏れが発生しているか否か)だけに依存して変化するのではなく、冷媒循環路の長さ、室内用および室外熱交換器での熱交換の状況、室内熱交換器の設置個数等によっても変化する。
以上のように、従来の検査方法では、室内熱交換器に冷媒を循環させながら冷媒の状態を検出しても、冷媒循環路における冷媒充填量を正しく認識できない可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、冷媒循環路における冷媒充填量を正しく認識できるヒートポンプシステムの検査方法を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係るヒートポンプシステムの検査方法の特徴構成は、冷媒が循環する冷媒循環路と、エンジンと、前記エンジンによって駆動され、前記冷媒循環路を流れる冷媒を圧縮する圧縮機と、前記冷媒循環路を流れる冷媒と外気との間での熱交換を行わせることができる第1熱交換器と、前記冷媒循環路を流れる冷媒と熱交換対象流体との間での熱交換を行わせることができる第2熱交換器と、前記第2熱交換器に流入する冷媒を膨張させる第1膨張弁と、前記冷媒循環路を流れる冷媒と前記エンジンから放出される排熱との間での熱交換を行わせることができる第3熱交換器と、前記第3熱交換器に流入する冷媒を膨張させる第2膨張弁とを備え、
前記第2膨張弁及び前記第3熱交換器を経由して冷媒を循環させない状態で、前記圧縮機から送出された冷媒が前記第1熱交換器と前記第1膨張弁と前記第2熱交換器とを順に通流した後で前記圧縮機に帰還するように冷媒を循環させることで、蒸発器として作用する前記第2熱交換器において、前記冷媒循環路を流れる冷媒によって前記熱交換対象流体を冷却することができるヒートポンプシステムの検査方法であって、
前記第1膨張弁及び前記第2熱交換器を経由して冷媒を循環させない遮断状態で、前記圧縮機から送出された冷媒の一部を前記第1熱交換器と前記第2膨張弁と前記第3熱交換器とを順に通流させた後で前記圧縮機に帰還させ、及び、前記圧縮機から送出された冷媒の残部を第3膨張弁によって膨張させた後で前記第3熱交換器と前記圧縮機との間を流れる前記圧縮機から送出された冷媒の一部と混合させた上で前記圧縮機に帰還させるように冷媒の循環状態を切り替えて、循環中の冷媒の状態値を検出する状態値検出工程と、
前記状態値検出工程で検出した前記状態値と所定の基準値との比較結果に基づいて、前記冷媒循環路内に存在する冷媒充填量の適否を判定する冷媒充填量判定工程とを有する点にある。
上記特徴構成によれば、状態値検出工程を実施するとき、第1膨張弁及び第2熱交換器を経由して冷媒を循環させない遮断状態で、圧縮機から送出された冷媒の一部が第1熱交換器と第2膨張弁と第3熱交換器とを順に通流した後で圧縮機に帰還する。このとき、蒸発器として機能できる第2熱交換器には冷媒は循環しないが、第3熱交換器において冷媒循環路を流れる冷媒とエンジンから放出される排熱との間での熱交換を行わせることで、第3熱交換器はヒートポンプサイクルの中の蒸発器として機能する。
このように、状態値検出工程を実施するとき、冷媒は、熱交換対象流体との熱交換が行われる第2熱交換器を経由しない状態で循環しているため、第2熱交換器を通って冷媒を流すのに要する冷媒循環路の長さ、熱交換対象流体の温度及び量に応じて変化する第2熱交換器での熱交換の状況、第2熱交換器の設置個数等など、冷媒の状態値が変化し得る要因の多くを排除した状態で、循環中の冷媒の状態値を正確に検出できる。
加えて、状態値検出工程では、循環中の冷媒の状態値を検出するため、循環が停止している間での冷媒の状態値を検出する場合と比べて、定常状態となったことを判断しやすく、より正確な冷媒の状態値が検出されることが期待できる。
尚、第3熱交換器が冷媒に与える熱量が小さい(即ち、エンジン排熱が少ない)場合には、十分に高温になっていない冷媒が圧縮機へと帰還する可能性がある。ところが、本特徴構成では、状態値検出工程を実施するとき、圧縮機から送出された冷媒の残部を第3膨張弁によって膨張させた後で、上述した第3熱交換器と圧縮機との間を流れる冷媒の一部と混合させた上で圧縮機に帰還させる。つまり、第3膨張弁によって膨張された後の冷媒は相対的に温度が高い状態にあるので、第3熱交換器で吸熱した後の冷媒と、第3膨張弁によって膨張された後の冷媒とを混合することで、適切な過熱度が確保された冷媒を圧縮機に帰還させることができる。
更に、第2熱交換器が、居室などの空気との熱交換を行う室内熱交換器であったとしても、その室内熱交換器での熱交換(例えば、居室の空気の冷却など)は行われないので、状態値検出工程を実施するとき不意に冷気が居室へ供給されることなどを回避できる。
そして、冷媒充填量判定工程において、状態値検出工程で検出した正確な状態値と所定の基準値との比較結果に基づいて、冷媒循環路内に存在する冷媒充填量の適否を判定できる。従って、冷媒循環路における冷媒充填量を正しく認識できるヒートポンプシステムの検査方法を提供できる。
本発明に係るヒートポンプシステムの検査方法の別の特徴構成は、前記ヒートポンプシステムは、前記第1熱交換器と前記第2膨張弁との間の前記冷媒循環路の途中に、気液混合状態にある冷媒を一時的に貯えることができる空間を有する貯留空間部を備え、
前記状態値検出工程において、前記貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位を前記状態値として検出し、
前記冷媒充填量判定工程において、前記状態値検出工程で検出した前記冷媒の液位と、前記所定の基準値としての基準液位との比較結果に基づいて、前記冷媒循環路内に存在する冷媒充填量の適否を判定する点にある。
上記特徴構成によれば、冷媒循環路での冷媒充填量と、状態値検出工程において検出される貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位とは相関することを利用して、検出した冷媒の液位と所定の基準液位との比較結果に基づいて、冷媒循環路内に存在する冷媒充填量の適否を正確に判定することができる。
本発明に係るヒートポンプシステムの検査方法の更に別の特徴構成は、前記ヒートポンプシステムは、前記第1熱交換器と前記貯留空間部との間の前記冷媒循環路の途中に、前記冷媒循環路の流路断面積を調節可能な調節器を備え、
前記調節器によって調節されている流路断面積の大きさに応じて、前記基準液位が決定される点にある。
調節器によって冷媒循環路の流路断面積が相対的に大きくなるように調節されると、貯留空間部へと流入する冷媒量が多くなって、貯留空間部での冷媒の液位が相対的に高くなり、調節器によって冷媒循環路の流路断面積が相対的に小さくなるように調節されると、貯留空間部へと流入する冷媒量が少なくなって、貯留空間部での冷媒の液位が相対的に低くなる。
そこで本特徴構成では、調節器によって調節されている流路断面積の大きさに応じて、基準液位が決定される。例えば、調節器によって調節されている流路断面積の大きさと貯留空間部での基準液位との関係を予め記憶しておけば、状態値検出工程を実施したときの調節器によって調節されている流路断面積についての情報を取得することで、状態値検出工程を実施したときの基準液位を決定することができる。
本発明に係るヒートポンプシステムの検査方法の更に別の特徴構成は、前記ヒートポンプシステムは、前記貯留空間部内から抜き出した気相状態の冷媒が、第4膨張弁によって膨張させられ、前記貯留空間部内の冷媒と混合せずに熱交換した後で、前記第3熱交換器と前記圧縮機との間を流れる冷媒に混合するときに流れる流体通路を備え、
前記流体通路は、前記貯留空間部の内部を鉛直方向に沿って冷媒が通過するように配置され、
前記状態値検出工程において、前記流体通路を流れる冷媒の、前記貯留空間部内の冷媒との熱交換前後での温度差に基づいて、前記貯留空間部に貯えられている液相状態の前記冷媒の液位を導出する点にある。
上記特徴構成によれば、冷媒の液位が流体通路の接続部分よりも下方にあれば、貯留空間部内から気相状態の冷媒を抜き出して、貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出できる。つまり、本特徴構成は、貯留空間部内からの冷媒を抜き出し箇所よりも冷媒の液位が低い場合、例えば、貯留空間部の相対的に上部側に流体通路が接続されている場合に有用である。
また、貯留空間部内から抜き出した気相状態の冷媒は、流体通路を流れている間に、貯留空間部内の冷媒と混合せずに熱交換して、温度が上昇する。流体通路は、貯留空間部の内部を鉛直方向に沿って冷媒が通過するように配置されているので、流体通路を流れる冷媒は、貯留空間部内に貯えられている液相状態の冷媒及びその上方に滞留している気相状態の冷媒を、最上部と最下部との間の深さ方向に縦断しながら、その冷媒と熱交換することになる。そして、貯留空間部内に貯えられている液相状態の冷媒の液位が相対的に低くなって、その上方に滞留している気相状態の冷媒が多くなっているとき、流体通路を流れる冷媒と貯留空間部内の冷媒との間では、流体通路を流れる冷媒によって貯留空間部内の気相状態の冷媒を凝縮させるような熱伝達(凝縮熱伝達)が多くなるため、両者の熱交換量は相対的に大きくなる。その結果、流体通路を流れる冷媒の、貯留空間部内の冷媒との熱交換前後での温度差も相対的に大きくなる。これに対して、貯留空間部内に貯えられている液相状態の冷媒の液位が相対的に高くなって、その上方に滞留している気相状態の冷媒が少なくなっているとき、流体通路を流れる冷媒と貯留空間部内の冷媒との間では、流体通路を流れる冷媒によって貯留空間部内の気相状態の冷媒を凝縮させるような熱伝達(凝縮熱伝達)が少なくなる(但し、流体通路を流れる冷媒と貯留空間部内の液相状態の冷媒との間の対流熱伝達はある)ため、両者の熱交換量は相対的に小さくなる。その結果、流体通路を流れる冷媒の、貯留空間部内の冷媒との熱交換前後での温度差も相対的に小さくなる。従って、状態値検出工程において、流体通路を流れる冷媒の、貯留空間部内の冷媒との熱交換前後での温度差に基づいて、貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出することができる。
加えて、本特徴構成では、冷媒の温度に基づいて、貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出しているため、冷媒の液位を直接的に計測するための液位センサなどの相対的に高価な機器は不要になる。
本発明に係るヒートポンプシステムの検査方法の更に別の特徴構成は、前記ヒートポンプシステムは、前記貯留空間部内から抜き出した液相状態の冷媒が、第5膨張弁によって膨張させられ、前記貯留空間部内の冷媒と混合せずに熱交換した後で、前記第3熱交換器と前記圧縮機との間を流れる冷媒に混合するときに流れる流体通路を備え、
前記流体通路は、前記貯留空間部の内部を鉛直方向に沿って冷媒が通過するように配置され、
前記状態値検出工程において、前記第5膨張弁の開度と、前記流体通路を流れる冷媒の、前記貯留空間部内の冷媒との熱交換後での過熱度との関係に基づいて、前記貯留空間部に貯えられている液相状態の前記冷媒の液位を導出する点にある。
上記特徴構成によれば、貯留空間部内から抜き出した液相状態の冷媒は、流体通路を流れている間に、貯留空間部内の冷媒と混合せずに熱交換して、ある一定以上の熱交換量の場合、過熱度が確保できる。また、流体通路は、貯留空間部の内部を鉛直方向に沿って冷媒が通過するように配置されているので、流体通路を流れる冷媒は、貯留空間部内に貯えられている液相状態の冷媒及びその上方に滞留している気相状態の冷媒を、最上部と最下部との間の深さ方向に縦断しながら、その冷媒と熱交換することになる。その結果、貯留空間部内に貯えられている液相状態の冷媒の液位が相対的に低くなって、その上方に滞留している気相状態の冷媒が多くなっているとき、流体通路を流れる冷媒と貯留空間部内の冷媒との間では、流体通路を流れる冷媒によって貯留空間部内の気相状態の冷媒を凝縮させるような熱伝達(凝縮熱伝達)が多くなるため、両者の熱交換量は相対的に大きくなる。そして、流体通路を流れる冷媒の、貯留空間部内の冷媒との熱交換後での過熱度も相対的に大きくなる。これに対して、貯留空間部内に貯えられている液相状態の冷媒の液位が相対的に高くなって、その上方に滞留している気相状態の冷媒が少なくなっているとき、流体通路を流れる冷媒と貯留空間部内の冷媒との間では、流体通路を流れる冷媒によって貯留空間部内の気相状態の冷媒を凝縮させるような熱伝達(凝縮熱伝達)が少なくなる(但し、流体通路を流れる冷媒と貯留空間部内の液相状態の冷媒との間の対流熱伝達はある)ため、両者の熱交換量は相対的に小さくなる。そして、流体通路を流れる冷媒の、貯留空間部内の冷媒との熱交換後での過熱度も相対的に小さくなる。
また、貯留空間部に貯えられている冷媒量の多少に応じて(液位の高低に応じて)、流体通路を流れる冷媒が、貯留空間部に貯えられている冷媒から受け取ることのできる熱量も増減する。この場合、第5膨張弁の開度を小さくして、相対的に少ない量の冷媒が単位時間当たりに流体通路を流れるようにすると(即ち、流体流路を流れる少ない量の冷媒で、貯留空間部に貯えられている冷媒から熱を受け取ると)、流体通路を流れる冷媒の過熱度は相対的に大きくなる。これに対して、第5膨張弁の開度を大きくして、相対的に多い量の冷媒が単位時間当たりに流体通路を流れるようにすると(即ち、流体流路を流れる多い量の冷媒で、貯留空間部に貯えられている冷媒から熱を受け取ると)、流体通路を流れる冷媒の過熱度は相対的に小さくなる。このように、第5膨張弁の開度と、流体通路を流れる冷媒の、貯留空間部内の冷媒との熱交換後での過熱度とは、貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位に関連する。
従って、状態値検出工程において、第5膨張弁の開度と、流体通路を流れる冷媒の、貯留空間部内の冷媒との熱交換後での過熱度との関係に基づいて、貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出することができる。
加えて、本特徴構成では、第5膨張弁の開度と冷媒の温度とに基づいて、貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出しているため、冷媒の液位を直接的に計測するための液位センサなどの相対的に高価な機器は不要になる。
本発明に係るヒートポンプシステムの検査方法の更に別の特徴構成は、前記ヒートポンプシステムは、前記貯留空間部内から抜き出した液相状態の冷媒が、第5膨張弁によって膨張させられ、前記貯留空間部内の冷媒と混合せずに熱交換した後で、前記第3熱交換器と前記圧縮機との間を流れる冷媒に混合するときに流れる流体通路を備え、
前記流体通路は、前記貯留空間部の内部を鉛直方向に沿って冷媒が通過するように配置され、
前記状態値検出工程において、前記第5膨張弁の開度と、前記貯留空間部内の気相状態の冷媒の温度、及び、前記流体通路を流れる冷媒の、前記貯留空間部内の冷媒との熱交換後での温度の間の温度差との関係に基づいて、前記貯留空間部に貯えられている液相状態の前記冷媒の液位を導出する点にある。
上記特徴構成によれば、流体通路は、貯留空間部の内部を鉛直方向に沿って冷媒が通過するように配置されているので、流体通路を流れる冷媒は、貯留空間部内に貯えられている液相状態の冷媒及びその上方に滞留している気相状態の冷媒を、最上部と最下部との間の深さ方向に縦断しながら、その冷媒と熱交換することになる。その結果、貯留空間部内に貯えられている液相状態の冷媒の液位が相対的に低くなって、その上方に滞留している気相状態の冷媒が多くなっているとき、流体通路を流れる冷媒と貯留空間部内の冷媒との間では、流体通路を流れる冷媒によって貯留空間部内の気相状態の冷媒を凝縮させるような熱伝達(凝縮熱伝達)が多くなるため、両者の熱交換量は相対的に大きくなる。そして、貯留空間部内の気相状態の冷媒の温度と、流体通路を流れる冷媒の、貯留空間部内の冷媒との熱交換後での温度との間の温度差が相対的に小さくなる。これに対して、貯留空間部内に貯えられている液相状態の冷媒の液位が相対的に高くなって、その上方に滞留している気相状態の冷媒が少なくなっているとき、流体通路を流れる冷媒と貯留空間部内の冷媒との間では、流体通路を流れる冷媒によって貯留空間部内の気相状態の冷媒を凝縮させるような熱伝達(凝縮熱伝達)が少なくなる(但し、流体通路を流れる冷媒と貯留空間部内の液相状態の冷媒との間の対流熱伝達はある)ため、両者の熱交換量は相対的に小さくなる。そして、貯留空間部内の気相状態の冷媒の温度と、流体通路を流れる冷媒の、貯留空間部内の冷媒との熱交換後での温度との間の温度差が相対的に大きくなる。
また、貯留空間部に貯えられている冷媒量の多少に応じて(液位の高低に応じて)、流体通路を流れる冷媒が、貯留空間部に貯えられている冷媒から受け取ることのできる熱量も増減する。この場合、第5膨張弁の開度を小さくして、相対的に少ない量の冷媒が単位時間当たりに流体通路を流れるようにすると(即ち、流体流路を流れる少ない量の冷媒で、貯留空間部に貯えられている冷媒から熱を受け取ると)、貯留空間部内の気相状態の冷媒の温度と、流体通路を流れる冷媒の、貯留空間部内の冷媒との熱交換後での温度との間の温度差が相対的に小さくなる。これに対して、第5膨張弁の開度を大きくして、相対的に多い量の冷媒が単位時間当たりに流体通路を流れるようにすると(即ち、流体流路を流れる多い量の冷媒で、貯留空間部に貯えられている冷媒から熱を受け取ると)、貯留空間部内の気相状態の冷媒の温度と、流体通路を流れる冷媒の、貯留空間部内の冷媒との熱交換後での温度との間の温度差が相対的に大きくなる。このように、貯留空間部内の気相状態の冷媒の温度と、流体通路を流れる冷媒の、貯留空間部内の冷媒との熱交換後での温度との間の温度差と、第5膨張弁の開度とは、貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位に関連する。
従って、状態値検出工程において、第5膨張弁の開度と、貯留空間部内の気相状態の冷媒の温度、及び、流体通路を流れる冷媒の、前記貯留空間部内の冷媒との熱交換後での温度の間の温度差との関係に基づいて、貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出することができる。
加えて、本特徴構成では、第5膨張弁の開度と冷媒の温度とに基づいて、貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出しているため、冷媒の液位を直接的に計測するための液位センサなどの相対的に高価な機器は不要になる。
本発明に係るヒートポンプシステムの検査方法の更に別の特徴構成は、前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の一部又は全部は、冷媒が流れる配管を旋回させた螺旋状に形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、貯留空間部内に配置される流体通路の一部又は全部を構成する配管が螺旋状に形成されているので、その螺旋状の部分の流体通路と貯留空間部内の冷媒との間での伝熱面積が大きくなる。つまり、貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位の高低が、流体通路を流れる冷媒と貯留空間部内の冷媒との熱交換量の大小として検出され易くなる。その結果、液位検出工程において、より正確な冷媒の液位が検出されることが期待できる。
本発明に係るヒートポンプシステムの検査方法の更に別の特徴構成は、前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の一部の外形は、前記流体通路を流れる冷媒と前記貯留空間部内の冷媒との間での鉛直方向に沿った単位長さ当たりの伝熱面積が、前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の他部との間よりも、前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の一部との間の方が大きくなるように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、鉛直方向に沿った単位長さ当たりの伝熱面積が大きく形成された部分では、貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位の高低が、流体通路を流れる冷媒と貯留空間部内の冷媒との熱交換量の大小として検出され易くなる。その結果、液位検出工程において、より正確な冷媒の液位が検出されることが期待できる。
本発明に係るヒートポンプシステムの検査方法の更に別の特徴構成は、前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の一部は、冷媒が流れる配管を旋回させた螺旋状に形成され、前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の他部は、冷媒が流れる配管を旋回させない直線状に形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、流体通路を構成する配管が螺旋状に形成された部分では、貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位の高低が、流体通路を流れる冷媒と貯留空間部内の冷媒との熱交換量の大小として検出され易くなる。その結果、液位検出工程において、より正確な冷媒の液位が検出されることが期待できる。
本発明に係るヒートポンプシステムの検査方法の更に別の特徴構成は、前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の一部は、冷媒が流れる配管を螺旋ピッチが相対的に密になる密巻き螺旋状に形成され、前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の他部は、冷媒が流れる配管を螺旋ピッチが相対的に疎になる疎巻き螺旋状に形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、流体通路を構成する配管が螺旋状に形成されている部分では、その螺旋状の部分の流体通路と貯留空間部内の冷媒との間での伝熱面積が大きくなる。つまり、貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位の高低が、流体通路を流れる冷媒と貯留空間部内の冷媒との熱交換量の大小として検出され易くなる。特に、配管の螺旋ピッチが相対的に密になる密巻き螺旋状に形成された流体通路の一部は、配管の螺旋ピッチが相対的に疎になる疎巻き螺旋状に形成された流体通路の他部よりも、貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位の高低が検出され易くなる。その結果、液位検出工程において、より正確な冷媒の液位が検出されることが期待できる。
本発明に係るヒートポンプシステムの検査方法の更に別の特徴構成は、前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の少なくとも一部の内面には凹凸構造が形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、凹凸構造によって流体通路を流れる冷媒に対する熱の伝達効率が向上する。つまり、流体通路の内面での熱伝達率が向上することで、貯留空間部内の冷媒の液位の高低に応じて変化する流体通路の外面での熱交換量の変化が、流体通路の内面を介して、流体通路を流れる冷媒に対して伝わり易くなる。その結果、貯留空間部内の冷媒の液位の高低を、より検出し易くなる。
本発明に係るヒートポンプシステムの検査方法の更に別の特徴構成は、前記貯留空間部の側部には、冷媒を外部に取り出すことができる抜出配管が、鉛直方向に間隔を空けて複数個設けられ、
前記状態値検出工程において、鉛直方向に隣り合う二つの前記抜出配管によって前記貯留空間部から抜き出した各冷媒を、所定の開度に維持された第6膨張弁によって膨張させた後の冷媒温度をそれぞれ測定し、測定される二つの冷媒温度の間に所定値以上の差が存在するとき、前記貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位はそれら二つの前記抜出配管の間にあると判定する点にある。
抜出配管によって貯留空間部から抜き出した冷媒を、所定の開度に維持された第6膨張弁によって膨張させたとき、抜き出した冷媒が液相状態であったか或いは気相状態であったかに応じて、膨張後の冷媒の温度が変わる。
そこで本特徴構成では、状態値検出工程において、鉛直方向に隣り合う二つの抜出配管によって貯留空間部から抜き出した各冷媒を、所定の開度に維持された第6膨張弁によって膨張させた後の冷媒温度をそれぞれ測定し、測定される二つの冷媒温度の間に所定値以上の差が存在するとき、二つの抜出配管から抜き出される各冷媒は、一方が液相状態で、他方が気相状態であったということを示している。その結果、貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位はそれら二つの抜出配管の間にあると判定できる。
本発明に係るヒートポンプシステムの検査方法の更に別の特徴構成は、前記ヒートポンプシステムは、前記冷媒循環路の途中に、前記第2熱交換器を間に挟む状態で設けられる第1開閉弁及び第2開閉弁を備え、
前記第1開閉弁及び前記第2開閉弁を共に閉じることで、前記第1膨張弁及び前記第2熱交換器を経由して冷媒を循環させない前記遮断状態になり、
前記状態値検出工程に先立って、途中に前記第2熱交換器が設けられている前記第1開閉弁と前記第2開閉弁との間の区間の冷媒を全て他の区間の前記冷媒循環路へ移動させる、或いは、前記第1開閉弁と前記第2開閉弁との間の区間の冷媒を所定量だけ残して他の区間の前記冷媒循環路へ移動させる冷媒移動工程を実施する点にある。
上記特徴構成によれば、第1熱交換器と、熱交換対象流体との熱交換が行われる第2熱交換器とが相対的に近い場所に設けられている場合には、その分だけ冷媒循環路が短くなるため、冷媒循環路に充填する必要のある初期の冷媒量は相対的に少なくなる。そのため、途中に第2熱交換器が設けられている第1開閉弁と第2開閉弁との間の区間の冷媒を全て他の区間(第1熱交換器を含む区間)の冷媒循環路へ移動させることで、全ての冷媒を第1熱交換器を含む区間に流しながら状態値検出工程を行うことができる。特に、室外機内に、エンジンと圧縮機と第1熱交換器と第3熱交換器と第2膨張弁と第1開閉弁と第2開閉弁とが収容され、室内機内に、第2熱交換器と第1膨張弁とが収容されているようなヒートポンプシステムであれば、室外機内だけの体積が確定した経路内で全ての冷媒を循環させながら、即ち、体積が既知である経路内に量が既知である冷媒を循環させながら状態値検出工程を実施できる。
また、第1熱交換器と、熱交換対象流体との熱交換が行われる第2熱交換器とが相対的に離れた場所に設けられている場合には、その分だけ冷媒循環路が長くなるため、冷媒循環路に充填する必要のある初期の冷媒量は相対的に多くなる。そのため、第1開閉弁と第2開閉弁との間の区間の冷媒を所定量だけ残して他の区間の冷媒循環路へ移動させることで、所定量を除いた残りの冷媒を第1熱交換器を含む区間に流しながら状態値検出工程を行うことができる。特に、室外機内に、エンジンと圧縮機と第1熱交換器と第3熱交換器と第2膨張弁と第1開閉弁と第2開閉弁とが収容され、室内機内に、第2熱交換器と第1膨張弁とが収容されているようなヒートポンプシステムであれば、室外機内だけの体積が確定した経路内で、所定量を除いた冷媒を循環させながら、即ち、体積が既知である経路内に量が既知である冷媒を循環させながら状態値検出工程を実施できる。
また、室外機内だけの体積が確定した経路内において、所定量を除いた冷媒を循環させるので、過剰な量の冷媒が循環されることを回避できる。
本発明に係るヒートポンプシステムの検査方法の更に別の特徴構成は、前記ヒートポンプシステムは、遠隔操作により前記冷媒循環路における冷媒の循環状態を切り替え可能に構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、状態値検出工程を実施するときの冷媒循環路における冷媒の循環状態と、状態値検出工程を実施しないときの冷媒循環路における冷媒の循環状態とを、遠隔操作により切り替えることができる。その結果、状態値検出工程を実施するときに、作業員が現場に出向くこと等は不要になる。
第1実施形態のヒートポンプシステムの構成を示す図である。 第1実施形態において状態値検出工程を実施するときの冷媒の循環状態を説明する図である。 第1実施形態のヒートポンプシステムのモリエル線図である。 第2実施形態において状態値検出工程を実施するときの冷媒の循環状態を説明する図である。 第2実施形態のヒートポンプシステムのモリエル線図である。 第3実施形態において状態値検出工程を実施するときの冷媒の循環状態を説明する図である。 第3実施形態のヒートポンプシステムのモリエル線図である。 第4実施形態において状態値検出工程を実施するときの冷媒の循環状態を説明する図である。 第4実施形態のヒートポンプシステムのモリエル線図である。 別実施形態の副循環路の構成を示す図である。 別実施形態の副循環路の構成を示す図である。 別実施形態の副循環路の構成を示す図である。 別実施形態の副循環路の構成を示す図である。 別実施形態の副循環路の構成を示す図である。
<第1実施形態>
以下に図面を参照して本発明の第1実施形態に係るヒートポンプシステムの検査方法について説明する。
図1は、第1実施形態のヒートポンプシステムの構成を示す図である。また、図1では、ヒートポンプシステムにおいて、熱交換対象流体としての空調対象空間の空気を冷却するための冷却運転を行っているときの冷媒の循環状態を示し、冷媒の流れる経路を太実線で描いている。図示するように、ヒートポンプシステムは、冷媒が循環する冷媒循環路3と、エンジン4と、エンジン4によって駆動され、冷媒循環路3を流れる冷媒を圧縮する圧縮機5と、冷媒循環路3を流れる冷媒と外気との間での熱交換を行わせることができる室外熱交換器(第1熱交換器)8と、冷媒循環路3を流れる冷媒と空調対象空間の空気(「熱交換対象流体」の一例)との間での熱交換を行わせることができる室内熱交換器(第2熱交換器)14と、室内熱交換器14に流入する冷媒を膨張させる弁(第1膨張弁)V2とを備える。加えて、本実施形態のヒートポンプシステムは、冷媒循環路3を流れる冷媒とエンジン4から放出される排熱との間での熱交換を行わせることができる排熱回収用熱交換器(第3熱交換器)10と、排熱回収用熱交換器10に流入する冷媒を膨張させる弁(第2膨張弁)V5とを備える。尚、冷媒循環路3を構成する配管や各熱交換器では、冷媒が流れることで圧力損失が発生するため、本実施形態で膨張弁として機能させる弁は、これらの圧力損失を考慮した開度としている。
更に、図1に示す例では、ヒートポンプシステムは、オイルセパレータ6、四方弁7、レシーバ(貯留空間部)9、アキュムレータ11などの機器も備えている。オイルセパレータ6は、冷媒中に含まれる油成分を分離して圧縮機5の吸入側に戻すために設けてある。オイルセパレータ6に接続されている副循環路3cが、冷媒から分離された油成分を圧縮機5に戻すために利用される。レシーバ9は、室外熱交換器(第1熱交換器)8と、弁V7や弁(第2膨張弁)V5との間の冷媒循環路3の途中において、気液混合状態にある冷媒を一時的に貯えることができる空間を有する。
本実施形態では、室内機12の筐体13内に室内熱交換器14及び弁V2が収容され、室外機1の筐体2にその他の機器が収容されている。
エンジン4は、ガスや軽油などの燃料を消費して運転される。そして、エンジン4の駆動力が圧縮機5に伝達される。図1には示していないが、エンジン4から圧縮機5への駆動力の伝達を仲介するクラッチなどの動力伝達機構を設けてもよい。エンジン4の動作(例えば回転速度など)は、制御装置20が有するエンジン制御手段21が制御する。
圧縮機5から送出された冷媒は、冷媒循環路3を流れる。冷媒循環路3の途中には、後述するような各種の複数の弁が設けられており、それらの弁の開閉状態が切り替わることで、冷媒循環路3における冷媒の循環経路が切り替わる。この冷媒の循環経路の切り替え(即ち、各種の弁の開閉状態の切り替え)は、制御装置20が有する循環経路制御手段22が遠隔操作により制御する。
冷媒循環路3は、圧縮機5から送出された冷媒が室外熱交換器8及び室内熱交換器14を経由して循環するときに流れる主循環路3aと、圧縮機5から送出された冷媒がその主循環路3aから分岐して循環するときに流れる副循環路3b,3cとで構成される。
主循環路3a(3)は、冷媒が、圧縮機5とオイルセパレータ6と四方弁7と室外熱交換器8と弁V1とレシーバ9と弁V7と弁V2と室内熱交換器14と弁V8と四方弁7とアキュムレータ11とを順に流れる経路である。副循環路3b(3)は、冷媒が、レシーバ9と弁V7との間で主循環路3aから分岐して、弁V5と排熱回収用熱交換器10とを順に流れた後、四方弁7とアキュムレータ11との間で主循環路3aに合流するときに流れる経路である。副循環路3c(3)は、冷媒が、オイルセパレータ6で主循環路3aから分岐して、弁V3を流れた後、四方弁7とアキュムレータ11との間で主循環路3aに合流するときに流れる経路である。
エンジン4を運転することで放出される熱は、冷却水流路15を流れる冷却水によって回収される。冷却水流路15は、エンジン4と排熱回収用熱交換器10とを冷却水が順に通流するように配置されている。そして、排熱回収用熱交換器10に冷媒が通流したとき、冷却水流路15を流れる冷却水と、副循環路3bを流れる冷媒との間での熱交換が行われることで、エンジン4から回収した排熱が冷媒に伝達されることになる。つまり、排熱回収用熱交換器10は、後述するように、エンジン4から回収した排熱を、副循環路3bに流れる冷媒に吸熱させる蒸発器として機能することもできる。尚、排熱回収用熱交換器(蒸発器)10にてエンジン排熱を十分放熱できない場合は、別途ラジエータ(図示しない)で所定量のエンジン排熱を放熱させて冷却水の温度を低下させた後で、その冷却水をエンジン4に流入させてもよい。
〔冷却運転〕
図1に示すように、制御装置20は、エンジン制御手段21と循環経路制御手段22とによる制御によって、冷媒の循環状態を切り替えながら室内熱交換器14を通流する冷媒によって空調対象空間の空気を冷却する冷房運転(冷却運転)を行う。図中では、圧縮機5から送出される冷媒を太実線で描いている。この場合、室外熱交換器8は凝縮器として機能し、室内熱交換器14は蒸発器として機能する。
具体的には、圧縮機5から送出された冷媒は、冷媒循環路3の主循環路3aを通ってオイルセパレータ6に流入し、その後、四方弁7に至る。四方弁7は、圧縮機5から送出された冷媒が先ず室外熱交換器8に流入するように切り替えられている。弁V1及び弁V7及び弁V2及び弁V8は開放される。尚、副循環路3bの途中にある弁V5が閉止されることで副循環路3bには冷媒は流れず、及び、副循環路3cの途中にある弁V3が閉止されることで副循環路3cには冷媒は流れない。従って、圧縮機5から送出された冷媒は、室外熱交換器8と弁V1とレシーバ9と弁V7と弁V2と室内熱交換器14と弁V8と四方弁7とアキュムレータ11とを順に流れた後、圧縮機5に帰還する。このとき、弁V1及び弁V2は膨張弁として機能し、それぞれ設定する開度に応じて冷媒の圧力が低下させられる。
このように、図1に示す例では、弁(第2膨張弁)V5及び排熱回収用熱交換器(第3熱交換器)10を経由して冷媒を循環させない状態で、圧縮機5から送出された冷媒が室外熱交換器(第1熱交換器)8と弁(第1膨張弁)V2と室内熱交換器(第2熱交換器)14とを順に通流した後で圧縮機5に帰還するように冷媒を循環させることで、蒸発器として作用する室内熱交換器14において、冷媒循環路3を流れる冷媒によって空調対象空間の空気を冷却する。尚、説明は省略するが、四方弁7を切り替えることで、冷媒の循環方向を変化させて、空調対象空間の空気を加熱する暖房運転を行うこともできる。
〔検査運転〕
次に、ヒートポンプシステムの検査方法について説明する。この検査方法は、循環中の冷媒の状態値を検出する状態値検出工程と、その状態値検出工程で検出した状態値と所定の基準値との比較結果に基づいて、冷媒循環路3内に存在する冷媒充填量の適否を判定する冷媒充填量判定工程とを有する。この検査方法は、冷媒循環路3内に冷媒を新たに充填するときにその冷媒充填量の適否を判定するため、或いは、冷媒循環路3への冷媒の充填を完了した後、冷媒循環路3内の冷媒充填量の適否(即ち、冷媒循環路3からの冷媒の漏れの有無)を判定するため等に利用できる。
図2は、ヒートポンプシステムにおいて、状態値検出工程を実施するときの冷媒の循環状態を説明する図である。ヒートポンプシステムは、冷媒循環路3の主循環路3aの途中に、室内熱交換器(第2熱交換器)14を間に挟む状態で設けられる弁(第1開閉弁)V7及び弁(第2開閉弁)V8を備え、弁V7及び弁V8を共に閉じることで、弁(第1膨張弁)V2及び室内熱交換器14を経由して冷媒を循環させない遮断状態になる。
この遮断状態は、状態値検出工程に先立って行われる冷媒移動工程によって得られる。例えば、冷媒移動工程としては、途中に室内熱交換器14が設けられている弁V7と弁V8との間の区間の冷媒を全て他の区間の冷媒循環路3へ移動させる工程(後述する「A工程」)、或いは、弁V7と弁V8との間の区間の冷媒を所定量だけ残して他の区間の冷媒循環路3へ移動させる工程(後述する「B工程」)がある。
「A工程」の冷媒移動工程を実施するとき、図1に示した冷房運転の状態から、先ず弁V7を閉じる。そうすると、弁V7よりも下流側の主循環路3a内の冷媒が圧縮機5によって吸引される。その後、弁V8を閉じると、弁V7と弁V8との間の区間の冷媒を全て他の区間の冷媒循環路3へ移動された状態が得られる。
「B工程」の冷媒移動工程を実施するとき、図1に示した冷房運転の状態から、先ず弁V2を閉じる。そうすると、弁V2よりも下流側の主循環路3a内の冷媒が圧縮機5によって吸引される。その後、弁V7及び弁V8を閉じると、弁V7と弁V2との間の区間の主循環路3aには液相状態の冷媒を満たすことができ、弁V2と弁V8との間の区間の主循環路3aには冷媒が存在しない状態が得られる。つまり、弁V7と弁V8との間の区間の冷媒が所定量だけ残して他の区間の冷媒循環路3へ移動された状態が得られる。尚、弁V7と弁V2との間の区間の主循環路3aの容積は既知であるので、冷媒の温度及び圧力を測定すれば、この区間にある冷媒の密度が算出でき、弁V7と弁V8との間の区間に残されている冷媒の量(上述した「所定量」に相当)を導出することはできる。
このように、状態値検出工程を実施するときの冷媒循環路3における冷媒の循環状態と、状態値検出工程を実施しないときの冷媒循環路3における冷媒の循環状態とは、制御装置20が有する循環経路制御手段22による各弁の遠隔操作により切り替えることができる。その結果、状態値検出工程を実施するときに、作業員が現場に出向くこと等は不要になる。
そして、状態値検出工程は、上記冷媒移動工程が実施された後、弁V2及び室内熱交換器14を経由して冷媒を循環させない遮断状態に維持されている間に、圧縮機5から送出された冷媒の一部を室外熱交換器8と弁(第2膨張弁)V5と排熱回収用熱交換器(第3熱交換器)10とを順に通流させた後で圧縮機5に帰還させ、及び、圧縮機5から送出された冷媒の残部を弁(第3膨張弁)V3によって膨張させた後で排熱回収用熱交換器(第3熱交換器)10と圧縮機5との間を流れる圧縮機5から送出された冷媒の一部と混合させた上で圧縮機5に帰還させるように冷媒の循環状態を切り替えて、循環中の冷媒の状態値を検出する工程である。
図3は、図2の状態で冷媒を循環させているときのモリエル線図である。図3では、等温線を破線で描き、飽和液線及び飽和蒸気線を一点鎖線で描いている。図示するように、圧縮機5から送出された後の状態S2にある冷媒がオイルセパレータ6で二手に分かれ、一方は主循環路3aの途中にある室外熱交換器8へ流入し、他方は副循環路3cの途中にある弁V3へ流入する。
オイルセパレータ6から室外熱交換器8に流入した冷媒は、室外熱交換器8において外気への放熱を行って状態S3の液相状態になった後、弁V1によって圧力が低下させられる。その結果、レシーバ9では、冷媒は気液混合状態になる。その後、冷媒は、副循環路3bの途中にある弁V5によって圧力が更に低下させられ(状態S4)、排熱回収用熱交換器10においてエンジン排熱を吸熱して状態S5になる。
これに対して、オイルセパレータ6から副循環路3cに流入した冷媒は、弁V3によって圧力が低下させられて状態S6になる。その後、排熱回収用熱交換器10とアキュムレータ11との間の冷媒循環路3の途中で、副循環路3bを流れてきた状態S5の冷媒と、副循環路3cを流れてきた状態S6の冷媒とが合流して、状態S1の冷媒が得られる。
このように、図2に示した検査運転では、空調対象空間の空気との熱交換が行われる室内熱交換器14を経由しない状態で循環しているため、室内熱交換器14を通って冷媒を流すのに要する冷媒循環路3の長さ、空調対象空間の空気の温度及び量に応じて変化する室内熱交換器14での熱交換の状況、室内熱交換器14の設置個数等など、冷媒の状態値が変化し得る要因の多くを排除した状態で、循環中の冷媒の状態値を検出できる。
本実施形態において、状態値検出工程で検出される循環中の冷媒の状態値は、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位とすることができる。レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位の高低は、冷媒循環路3に充填されている冷媒充填量の多少と相関しているからである。この場合、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位は、状態値検出手段Dとしての液位センサ16を利用して検出できる。状態値検出手段Dが検出した循環中の冷媒の状態値は、制御装置20に伝達され、記憶装置30に記憶される。
このような液位センサ16(状態値検出手段D)としては、静電容量式の液位センサやフロート式の液位センサや差圧式の液位センサなどを利用できる。例えば、静電容量式の液位センサは、レシーバ9内の空間に互いに平行に垂下した複数のプローブ間の静電容量からレシーバ9内に貯えられている冷媒の液位を検出できる。フロート式の液位センサは、レシーバ9内の液相状態の冷媒に浮かぶフロートの位置(即ち、液面の位置)に基づいてレシーバ9内に貯えられている冷媒の液位を検出できる。差圧式の液位センサは、レシーバ9内の空間の上方部分に連結される配管(気相成分が流入する配管)と下方の部分に連結されている配管(液相部分が流入する配管)との圧力差に基づいてレシーバ9内に貯えられている冷媒の液位を検出できる。
次に、冷媒充填量判定工程において、状態値検出工程で検出した状態値と所定の基準値との比較結果に基づいて、冷媒循環路3内に存在する冷媒充填量の適否を判定する。具体的には、制御装置20は、状態値検出工程において状態値検出手段Dが検出した上記状態値を記憶装置30から読み出し、その状態値を、記憶装置30に予め記憶されている所定の基準値と比較して、冷媒循環路3内に存在する冷媒充填量の適否を判定する。冷媒循環路3内に存在する冷媒充填量が所定の基準冷媒量よりも少ないことを示している場合には、冷媒充填量が不足している、或いは、冷媒循環路3内から冷媒が漏れているというように、冷媒充填量が適当ではないとの判定結果を下す。
例えば、上述したように、状態値検出工程で検出した状態値がレシーバ9での冷媒の液位である場合、制御装置20の冷媒充填量判定手段23は、状態値検出工程において状態値検出手段Dが検出した冷媒の液位を、記憶装置30に予め記憶されている基準液位(所定の基準値)と比較して、冷媒循環路3内に存在する冷媒充填量の適否を判定する。レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位の高低は、冷媒循環路3に充填されている冷媒充填量の多少と相関しているため、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位が所定の基準液位よりも低い場合には、冷媒充填量が不足している、或いは、冷媒循環路3内から冷媒が漏れているというように、冷媒充填量が適当ではないとの判定結果を下すことができる。
また、本実施形態において、室外熱交換器8とレシーバ9との間の冷媒循環路3の途中に設けられる弁V1は、その冷媒循環路3の流路断面積を調節可能な調節器として機能させることができる。そして、弁V1によって調節されている流路断面積の大きさに応じて、レシーバ9に貯えられる液相の冷媒に関する基準液位(基準冷媒量)が決定される。例えば、弁V1の開度(流路断面積)を相対的に小さくすると、レシーバ9に貯えられる液相の冷媒量は相対的に少なくなるので、レシーバ9での基準液位は低くなる。これに対して、弁V1の開度を相対的に大きくすると、レシーバ9に貯えられる液相の冷媒量は相対的に多くなるので、レシーバ9での基準液位は高くなる。従って、記憶装置30に、弁V1の開度とレシーバ9での基準液位との関係を予め記憶しておけば、制御装置20の冷媒充填量判定手段23は、状態値検出工程を実施したときの弁V1の開度についての情報を取得することで、それらの情報に基づいて、状態値検出工程を実施したときの基準液位を決定することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態のヒートポンプシステムの検査方法は、レシーバ9に貯えられている液相
状態の冷媒の液位の検出手法が上記実施形態と異なっている。以下に第2実施形態のヒートポンプシステムの検査方法について説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図4は、第2実施形態のヒートポンプシステムの構成を示す図であり、状態値検出工程を実施するときの冷媒の循環状態を描いている。図示するように、本実施形態のヒートポンプシステムにおいて、冷媒循環路3は、副循環路3d(3)を有する。この副循環路3dは、レシーバ9(貯留空間部)内から抜き出した気相状態の冷媒が、その副循環路3dの途中に設けられる弁(第4膨張弁)V6によって膨張させられ、レシーバ9内の冷媒と混合せずに熱交換した後で、排熱回収用熱交換器(第3熱交換器)10と圧縮機5との間を流れる冷媒に混合するときに流れる流体通路である。副循環路3dは、レシーバ9の内部を鉛直方向に沿って冷媒が通過するように配置されている。つまり、副循環路3dは、レシーバ9内に貯えられている液相状態の冷媒及びその上方に滞留している気相状態の冷媒を、最上部と最下部との間の深さ方向に縦断して、その冷媒と熱交換するように配置されている。副循環路3dの途中には、冷媒の温度を測定する温度センサT1及び温度センサT2が設けられている。温度センサT1は、弁V6によって圧力が低下された後、レシーバ9内の冷媒と熱交換する前の冷媒の温度を測定している。温度センサT2は、レシーバ9内の冷媒と熱交換した後の冷媒の温度を測定している。温度センサT1の検出結果及び温度センサT2の検出結果は、制御装置20に伝達され、記憶装置30に記憶される。
また、副循環路3dは、レシーバ9の相対的に上部側に接続されている。その結果、レシーバ9に対する副循環路3dの接続箇所が冷媒の液位よりも上方にあることを期待でき、レシーバ9内から気相状態の冷媒を抜き出し易くなる。
図5は、第2実施形態のヒートポンプシステムのモリエル線図である。図示するように、レシーバ9に貯えられている気液混合状態の冷媒のうち、気相成分の冷媒(状態S7)が、副循環路3dによってレシーバ9から抜き出され、副循環路3dの途中にある弁V6によって圧力が低下させられて状態S8になる。次に、副循環路3dを流れる冷媒は、レシーバ9内に貯えられている冷媒と熱交換を行った後(昇温された後)、状態S9になる。その後、排熱回収用熱交換器10とアキュムレータ11との間の冷媒循環路3の途中で、副循環路3bを流れてきた状態S5の冷媒と、副循環路3cを流れてきた状態S6の冷媒と、副循環路3dを流れてきた状態S9の冷媒とが合流して、状態S1の冷媒が得られる。
このような副循環路3dを設けて冷媒を流すことで、レシーバ9内に貯えられている液相状態の冷媒の液位が相対的に低くなって、気相状態の冷媒が多くなっているとき、副循環路3dを流れる冷媒とレシーバ9内の冷媒との間(即ち、副循環路3dの外表面)では、副循環路3dを流れる冷媒によってレシーバ9内の気相状態の冷媒を凝縮させるような熱伝達(凝縮熱伝達)が多くなるため、両者の熱交換量は相対的に大きくなる。つまり、この場合、温度センサT1で測定される冷媒温度と温度センサT2で測定される冷媒温度との間の温度差も相対的に大きくなる。これに対して、レシーバ9内に貯えられている液相状態の冷媒の液位が相対的に高くなって、気相状態の冷媒が少なくなっているとき、副循環路3dを流れる冷媒とレシーバ9内の冷媒との間(即ち、副循環路3dの外表面)では、副循環路3dを流れる冷媒によってレシーバ9内の気相状態の冷媒を凝縮させるような熱伝達(凝縮熱伝達)が少なくなる(但し、副循環路3dを流れる冷媒とレシーバ9内の液相状態の冷媒との間の対流熱伝達はある)ため、両者の熱交換量は相対的に小さくなる。つまり、この場合、温度センサT1で測定される冷媒温度と温度センサT2で測定される冷媒温度との間の温度差も相対的に小さくなる。
本実施形態では、レシーバ9での液位の高低に応じて以上のような現象が起こることを利用して、状態値検出工程において、流体通路を流れる冷媒の、レシーバ9内の冷媒との熱交換前後での温度差に基づいて、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出する。具体的には、制御装置20が有する演算処理部(図示せず)は、温度センサT1で測定される冷媒温度と温度センサT2で測定される冷媒温度とを記憶装置30から読み出して両者の温度差を導出し、その温度差を、記憶装置30に予め記憶されている、温度差と液位との関係に適用して、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出する。そして、冷媒充填量判定工程において冷媒充填量判定手段23は、状態値検出工程で検出した状態値(導出された液位)と所定の基準値(基準液位)との比較結果に基づいて、冷媒循環路3内に存在する冷媒充填量の適否を判定する。
<第3実施形態>
第3実施形態のヒートポンプシステムの検査方法は、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位の検出手法が上記実施形態と異なっている。以下に第3実施形態のヒートポンプシステムの検査方法について説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図6は、第3実施形態のヒートポンプシステムの構成を示す図であり、状態値検出工程を実施するときの冷媒の循環状態を描いている。図示するように、本実施形態のヒートポンプシステムにおいて、冷媒循環路3は、副循環路3e(3)を有する。この副循環路3eは、レシーバ9内から抜き出した液相状態の冷媒が、弁(第5膨張弁)V4によって膨張させられ、レシーバ9内の冷媒と混合せずに熱交換した後で、排熱回収用熱交換器(第3熱交換器)10と圧縮機5との間を流れる冷媒に混合するときに流れる流体通路である。また、レシーバ9内に貯えられている冷媒の残部は、副循環路3bの途中にある弁V5によって圧力が更に低下させられ、その後、排熱回収用熱交換器10においてエンジン排熱を吸熱する。
副循環路3eは、レシーバ9の内部を鉛直方向に沿って冷媒が通過するように配置されている。つまり、副循環路3eは、レシーバ9内に貯えられている液相状態の冷媒及びその上方に滞留している気相状態の冷媒を、最上部と最下部との間の深さ方向に縦断して、その冷媒と熱交換するように配置されている。この冷媒同士の熱交換によって、レシーバ9内に貯えられている冷媒の温度は低下し、副循環路3eを流れる冷媒の温度は上昇する。つまり、副循環路3eの途中のレシーバ9内に配置されている部分は、レシーバ9内に貯えられている冷媒を冷却するための過冷却部17として機能する。副循環路3eの途中には、冷媒の温度を測定する温度センサT3及び温度センサT4が設けられている。温度センサT3は、弁V4によって圧力が低下された後、レシーバ9内の冷媒と熱交換する前の冷媒の温度(二相状態の温度(飽和温度))を測定している。尚、温度センサT3で測定する冷媒の温度(飽和温度)は、同じ個所の冷媒の圧力(飽和圧力)から換算して求めることもできる。温度センサT4は、レシーバ9内の冷媒と熱交換した後の冷媒の温度を測定している。温度センサT3の検出結果及び温度センサT4の検出結果は、制御装置20に伝達され、記憶装置30に記憶される。
また、副循環路3eは、レシーバ9の相対的に下部側に接続されている。その結果、レシーバ9に対する副循環路3eの接続箇所が冷媒の液位よりも下方にあることを期待でき、レシーバ9内から液相状態の冷媒を抜き出し易くなる。
図7は、第3実施形態のヒートポンプシステムのモリエル線図である。尚、図7では、副循環路3bを流れる冷媒の状態については図示を省略している。
図示するように、レシーバ9に貯えられている気液混合状態の冷媒のうち、液相成分の冷媒が、副循環路3eによってレシーバ9から抜き出され、副循環路3eの途中にある弁V4によって圧力が低下させられて状態S10になる。次に、副循環路3eを流れる冷媒は、レシーバ9内に貯えられている冷媒と熱交換を行った後(即ち、過冷却部17で吸熱した後)、ある一定以上の熱交換量の場合は過熱度が確保でき、状態S11になる。その後、排熱回収用熱交換器10とアキュムレータ11との間の冷媒循環路3の途中で、副循環路3cを流れてきた状態S6の冷媒と、副循環路3eを流れてきた状態S11の冷媒と、図7では記載を省略している排熱回収用熱交換器10を経由して流れてきた状態S5の冷媒とが合流して、状態S1の冷媒が得られる。
このような副循環路3eを設けて冷媒を流すことで、レシーバ9内に貯えられている液相状態の冷媒の液位が相対的に低くなって、気相状態の冷媒が多くなっているとき、副循環路3eを流れる冷媒とレシーバ9内の冷媒との間(即ち、副循環路3eの外表面)では、副循環路3eを流れる冷媒によってレシーバ9内の気相状態の冷媒を凝縮させるような熱伝達(凝縮熱伝達)が多くなるため、温度センサT4で測定される冷媒温度に基づいて導出できる過熱度も相対的に大きくなる。例えば、上記過熱度は、気相状態(状態S11)の冷媒の飽和圧力を測定して、その飽和圧力から飽和温度を導出し、温度センサT4で測定される熱交換後の冷媒温度と飽和温度との温度差から導出できる。
これに対して、レシーバ9内に貯えられている液相状態の冷媒の液位が相対的に高くなって、気相状態の冷媒が少なくなっているとき、副循環路3eを流れる冷媒とレシーバ9内の冷媒との間(即ち、副循環路3eの外表面)では、副循環路3eを流れる冷媒によってレシーバ9内の気相状態の冷媒を凝縮させるような熱伝達(凝縮熱伝達)が少なくなる(但し、副循環路3eを流れる冷媒とレシーバ9内の液相状態の冷媒との間の対流熱伝達はある)ため、温度センサT4で測定される冷媒温度から導出できる過熱度も相対的に小さくなる。
言い換えると、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒量の多少に応じて(液位の高低に応じて)、副循環路3eを流れる冷媒が、レシーバ9に貯えられている冷媒から受け取ることのできる熱量も増減する。この場合、弁V4の開度を小さくして、相対的に少ない量の冷媒が単位時間当たりに副循環路3eを流れるようにすると(即ち、副循環路3eを流れる少ない量の冷媒で、レシーバ9に貯えられている冷媒から熱を受け取ると)、副循環路3eを流れる冷媒の過熱度は相対的に大きくなる。これに対して、弁V4の開度を大きくして、相対的に多い量の冷媒が単位時間当たりに副循環路3eを流れるようにすると(即ち、副循環路3eを流れる多い量の冷媒で、レシーバ9に貯えられている冷媒から熱を受け取ると)、副循環路3eを流れる冷媒の過熱度は相対的に小さくなる。このように、弁V4の開度と、副循環路3eを流れる冷媒の、レシーバ9内の冷媒との熱交換後での過熱度とは、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位に関連する。
例えば、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒が少なく(液位が低く)、気相状態の冷媒が多ければ、上述したように、副循環路3eを流れる冷媒が、レシーバ9に貯えられている冷媒から受け取ることのできる熱量も多くなる。そのため、副循環路3eを流れる冷媒の過熱度を設定値にするためには、弁V4の開度を大きくして、単位時間当たりに、より多くの量の冷媒が副循環路3eを流れるようにする必要がある。これに対して、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒が多く(液位が高く)、気相状態の冷媒が少なければ、上述したように、副循環路3eを流れる冷媒が、レシーバ9に貯えられている冷媒から受け取ることのできる熱量も少なくなる。そのため、副循環路3eを流れる冷媒の過熱度を設定値にするためには、弁V4の開度を小さくして、単位時間当たりに、より少ない量の冷媒が副循環路3eを流れるようにする必要がある。
そこで、本実施形態では、状態値検出工程において、弁(第5膨張弁)V4の開度と、副循環路3eを流れる冷媒の、レシーバ9内の冷媒との熱交換後での過熱度との関係に基づいて、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出する。
具体的には、「手法1」として、制御装置20の循環経路制御手段22が、温度センサT4で測定される冷媒温度に基づいて導出される過熱度が設定値になるように弁V4の開度を調節して、その弁V4の開度を測定する手法、及び、「手法2」として、制御装置20の循環経路制御手段22が、弁V4の開度を一定にした状態で、温度センサT4で測定される冷媒温度に基づいて導出される過熱度を測定する手法がある。
手法1の場合、制御装置20の循環経路制御手段22は、温度センサT4で測定される冷媒温度に基づいて導出される過熱度が、記憶装置30に予め記憶されている設定値となるように弁V4の開度を調節する。記憶装置30には、副循環路3eを流れる冷媒の過熱度を設定値とするときの、弁V4の開度とレシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位との第1関係(弁V4の開度が大きくなるほど液位が高くなる関係)が記憶されている。そして、制御装置20の演算制御部は、その第1関係に基づいて、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出する。
このように、手法1では、状態値検出工程において、副循環路(流体通路)3eを流れる冷媒の、レシーバ9内の冷媒との熱交換後での過熱度が所定の過熱度になるときの弁(第5膨張弁)V4の開度に基づいて、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出する。
手法2の場合、制御装置20の循環経路制御手段22が、弁V4の開度を、記憶装置30に記憶されている所定の開度で一定にした状態で温度センサT4で測定される冷媒温度に基づいて導出される過熱度を測定する。記憶装置30には、弁V4の開度を、記憶装置30に記憶されている所定の開度で一定にした状態での、温度センサT4で測定される冷媒温度に基づいて導出される過熱度と、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位との第2関係(過熱度が大きくなるほど液位が高くなる関係)が記憶されている。そして、制御装置20の演算制御部は、温度センサT4で測定される冷媒温度に基づいて導出される過熱度と第2関係とに基づいて、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出する。
このように、手法2では、状態値検出工程において、第5膨張弁を所定の開度で一定にした状態での、副循環路(流体通路)3eを流れる冷媒の、レシーバ9内の冷媒との熱交換後での過熱度に基づいて、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出する。
また、図7に示すように、副循環路3eを流れる冷媒の過熱度が大きくなると、レシーバ9内の気相状態の冷媒の温度と、副循環路3eを流れる冷媒の、レシーバ9内の冷媒との熱交換後での温度との間の温度差(図7中で「温度差」と記載する)が小さくなる。これに対して、副循環路3eを流れる冷媒の過熱度が小さくなると、レシーバ9内の気相状態の冷媒の温度と、副循環路3eを流れる冷媒の、レシーバ9内の冷媒との熱交換後での温度との間の温度差が大きくなる。
従って、上述した過熱度(即ち、副循環路(流体通路)3eを流れる冷媒の、レシーバ9内の冷媒との熱交換後での過熱度)に基づくのではなく、レシーバ9内の気相状態の冷媒の温度と、副循環路3eを流れる冷媒の、レシーバ9内の冷媒との熱交換後での温度との間の温度差に基づいて、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出してもよい。つまり、上記状態値検出工程において、弁(第5膨張弁)V4の開度と、レシーバ9内の気相状態の冷媒の温度、及び、副循環路3eを流れる冷媒の、レシーバ9内の冷媒との熱交換後での温度の間の温度差との関係に基づいて、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出してもよい。ここで、図6に示すように、レシーバ9内の気相状態の冷媒の温度は温度センサT6を用いて測定できる。また、副循環路3eを流れる冷媒の、レシーバ9内の冷媒との熱交換後での温度は温度センサT4を用いて測定できる。その結果、温度センサT6によって測定された温度から、温度センサT4によって測定された温度を減算することで、レシーバ9内の気相状態の冷媒の温度と、副循環路3eを流れる冷媒の、レシーバ9内の冷媒との熱交換後での温度との間の温度差を導出できる。
<第4実施形態>
第4実施形態のヒートポンプシステムの検査方法は、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位の検出手法が上記実施形態と異なっている。以下に第4実施形態のヒートポンプシステムの検査方法について説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図8は、第4実施形態のヒートポンプシステムの一部分の構成を示す図であり、状態値検出工程を実施するときの冷媒の循環状態を描いている。以下に説明するように、本実施形態では、状態値検出工程において、抜出配管3fa〜3fgによってレシーバ9から抜き出した冷媒を、所定の開度に維持された弁(第6膨張弁)V9によって膨張させた後の冷媒温度に基づいて、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位を導出する。
図8に示すように、本実施形態のヒートポンプシステムにおいて、冷媒循環路3は、副循環路3f(3)を有する。この副循環路3fは、副循環路3fの一部を構成する抜出配管3fa〜3fgを介してレシーバ9内から抜き出された液相状態又は気相状態の冷媒が、弁(第6膨張弁)V9によって膨張させられた後で、排熱回収用熱交換器(第3熱交換器)10と圧縮機5との間を流れる冷媒に混合するときに流れる流体通路である。抜出配管3fa〜3fgは、レシーバ9の側部に、鉛直方向に間隔を空けて複数個設けられている。抜出配管3fa〜3fgのそれぞれには、流路を開閉するための開閉弁Va〜Vgが設けられている。開閉弁Va〜Vgの開閉動作は制御装置20の循環経路制御手段22が制御する。
また、レシーバ9内に貯えられている冷媒の残部は、副循環路3bの途中にある弁V5によって圧力が更に低下させられ、排熱回収用熱交換器10においてエンジン排熱によって蒸発させられる。
図9は、第4実施形態のヒートポンプシステムのモリエル線図である。尚、図中では、副循環路3fの部分での状態遷移のみを描いている。
図示するように、レシーバ9に貯えられている冷媒は、液相状態(飽和液)の冷媒(状態S12)及び気相状態(飽和蒸気)の冷媒(S14)の何れであっても同じ等温線上(図9において「温度:高」の等温線上)にある。但し、所定の開度に維持された弁V9によって膨張させられた後は、液相状態にある状態S12の冷媒は状態S13の等温線上(図9において「温度:低」の等温線上)に遷移し、気相状態にある状態S14の冷媒は状態S15の等温線上(図9において「温度:中」の等温線上)に遷移する。このように、弁V9で膨張させられた後の冷媒の温度(温度センサT5で測定される冷媒温度)は、膨張前の冷媒が液相状態であるか或いは気相状態であるかによって変化する。
そこで、本実施形態では、開閉弁Va〜Vgのうちの何れか一つを開き及び残りの全てを閉じた状態で、弁V9で膨張させられた後の冷媒の温度を測定するという温度測定工程を実施する。具体的には、図8(a)及び図8(b)に示すように、制御装置20の循環経路制御手段22は、開閉弁Va〜Vgのうちの何れか一つを開き及び残りの全てを閉じた状態で温度センサT5によって冷媒温度を測定する。
図8(a)に示す例では、開閉弁Veを開き、他の全ての開閉弁Va〜Vd,Vf,Vgを閉じている。この場合、開閉弁Veが設けられている抜出配管3feは液相状態の冷媒に浸かっている(即ち、冷媒の液面以下にある)。そして、レシーバ9から抜き出された液相状態(状態S12)の冷媒が、所定の開度に維持された弁V9によって膨張させられて状態S13の冷媒となり、温度センサT5では「温度:低」が測定される。
また、図8(b)に示す例では、開閉弁Vdを開き、他の全ての開閉弁Va〜Vc,Ve〜Vgを閉じている。この場合、開閉弁Vdが設けられている抜出配管3fdは液相状態に冷媒に浸かっていない(即ち、冷媒の液面よりも上にある)。そして、レシーバ9から抜き出された気相状態(状態S14)の冷媒が、所定の開度に維持された弁V9によって膨張させられて状態S15の冷媒となり、温度センサT5では「温度:中」が測定される。
このように、レシーバ9から冷媒を取り出す抜出配管3fa〜3fgの位置を鉛直方向に変える前後での、温度センサT5で測定される冷媒温度に上述のような変化が現れたということは、抜出配管3fa〜3fgから抜き出される各冷媒は、一方が液相状態で、他方が気相状態であったということを示している。特に、図8に示すように、鉛直方向に隣り合う二つの抜出配管3fe,3fdによってレシーバ9から抜き出した各冷媒を弁V9によって膨張させた後の冷媒温度をそれぞれ測定し、測定される二つの冷媒温度の間に所定値以上の差が存在するとき、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位はそれら二つの抜出配管3fe,3fdの間にあると判定できる。
従って、開く開閉弁Va〜Vgを順次変更しながら、上述した温度測定工程を繰り返し実施して、弁V9で膨張させられた後の冷媒温度を取得することで、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位を判定することができる。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、ヒートポンプシステムの構成について具体例を挙げて説明したが、その構成については適宜変更可能である。例えば、上記実施形態では、圧縮機5がエンジン4によって駆動されるヒートポンプシステムを説明したが、圧縮機5が電動モータによって駆動されるヒートポンプシステムに変更してもよい。更に、複数台の圧縮機5を用いて冷媒を圧縮してもよい。その場合、複数台の圧縮機5を駆動するために複数台のエンジンを利用すること、何れかの圧縮機を駆動するために電動モータを利用することなどを行うことができる。
他の変更例として、レシーバ9内に配置される副循環路3d,3e(3)の一部又は全部は、冷媒が流れる配管を旋回させた螺旋状に形成されていてもよい。
図10〜13は、別実施形態の副循環路の構成を示す図である。具体的には、図10は、上述した図4に示した副循環路3d(3)が、配管を旋回させた螺旋部分3dhを有する場合の例であり、図11は、上述した図6に示した副循環路3e(3)が、配管を旋回させた螺旋部分3ehを有する場合の例である。このように、配管を螺旋状に形成することで、副循環路3d,3eを流れる冷媒とレシーバ9内の冷媒との間での鉛直方向に沿った単位長さ当たりの伝熱面積が、配管を直線状に形成している場合の伝熱面積よりも大きくなる。つまり、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位の高低が、副循環路3d,3eを流れる冷媒とレシーバ9内の冷媒との熱交換量の大小として検出され易くなる。その結果、液位検出工程において、より正確な冷媒の液位が検出されることが期待できる。
また、螺旋部分3dh,3ehの長さ、その配置場所、その形状は適宜変更可能である。例えば、図12に示すように、レシーバ9内に配置される副循環路3dの一部は、冷媒が流れる配管を旋回させた螺旋状(螺旋部分3dh)に形成され、レシーバ9内に配置される副循環路3dの他部は、冷媒が流れる配管を旋回させない直線状(直線部分3ds)に形成されてもよい。或いは、図13に示すように、レシーバ9内に配置される副循環路3dの一部は、冷媒が流れる配管を螺旋ピッチが相対的に密になる密巻き螺旋状(密部分3dh1)に形成され、レシーバ9内に配置される副循環路3dの他部は、冷媒が流れる配管を螺旋ピッチが相対的に疎になる疎巻き螺旋状(疎部分3dh2)に形成されてもよい。尚、図示は省略するが、副循環路3eについても図12及び図13に示した副循環路3dと同様の形状を採用してもよい。このように、図12及び図13に示した例では、レシーバ9内に配置される副循環路3d,3eの一部の外形は、副循環路3d,3eを流れる冷媒とレシーバ9内の冷媒との間での鉛直方向に沿った単位長さ当たりの伝熱面積が、レシーバ9内に配置される副循環路3d,3eの他部との間よりも、レシーバ9内に配置される副循環路3d,3eの一部との間の方が大きくなるように構成されている。これらの場合、伝熱面積が他よりも特に大きくなる部分(例えば、図12の螺旋部分3dh、図13の密部分3dh1)では、レシーバ9に貯えられている液相状態の冷媒の液位の高低が、レシーバ9内の冷媒との熱交換量の大小として特に検出され易くなる。その結果、液位検出工程において、より正確な冷媒の液位が検出されることが期待できる。従って、上述したような伝熱面積が他よりも特に大きくなる部分が、レシーバ9内の液面の位置付近に配置されていることが好ましい。
更に、レシーバ9内に配置される副循環路3d,3eの少なくとも一部の内面には凹凸構造18が形成されていてもよい。例えば、図14に示すように、副循環路3d,3e内に、冷媒の流れる方向に沿った溝(凹凸)が凹凸構造18として形成されていてもよい。この溝は、副循環路3d,3e内で冷媒が流れる方向に沿って直線状に形成されていてもよいし、副循環路3d,3e内で螺旋状に形成されていてもよい。尚、凹凸構造18の例は、図14に示した溝には限定されず、例えば、副循環路3d,3eの内面に形成される複数の窪み或いは突起であってもよい。このような凹凸構造18によって流体通路(副循環路3d,3e)を流れる冷媒に対する熱の伝達効率が向上する。つまり、副循環路3d,3eの内面での熱伝達率が向上することで、レシーバ9内の冷媒の液位の高低に応じて変化する副循環路3d,3eの外面での熱交換量の変化が、副循環路3d,3eの内面を介して、副循環路3d,3eを流れる冷媒に対して伝わり易くなる。その結果、レシーバ9内の冷媒の液位の高低を、より検出し易くなる。
<2>
上記実施形態では、冷媒循環路3を流れる冷媒と熱交換する熱交換対象流体が、空調対象空間の空気である場合について説明したが、他の流体(気体又は液体)を熱交換対象流体として用いることもできる。例えば、水などの液体を熱交換対象流体として用いることもできる。この場合、熱交換対象流体としての水を熱交換器19で冷却又は加熱し、それによって得られる低温水又は高温水利用して冷房又は暖房を行うこともできる。
<3>
上記実施形態では、状態値検出工程で検出される状態値として、レシーバ9での冷媒の液位を用いたが、レシーバ9がないような形態においては、状態値検出工程で検出される状態値として、冷媒が循環している冷媒循環路3の所定の部位での冷媒の温度値や冷媒の圧力値などを採用することができる。この場合、例えば、状態値検出手段Dとしての温度センサや圧力センサをアキュムレータ11に設けて冷媒の過熱度を検出することや、状態値検出手段Dとしての圧力センサを高圧側(例えば室外熱交換器8)や低圧側(例えばアキュムレータ11)に設けて冷媒の凝縮圧力や蒸発圧力を検出することなどを行えばよい。
<4>
上記実施形態では、ヒートポンプシステムがエンジンを備えることで、エンジン4の駆動力が圧縮機5に伝達され及びエンジン4の排熱が排熱回収用熱交換器(第3熱交換器)10に与えられる例を説明したが、ヒートポンプシステムがエンジン4に代えて燃料電池及び電動モータを備えた構成を採用してもよい。この場合、燃料電池の発電電力によって動作する電動モータが圧縮機5を駆動し、燃料電池の排熱が排熱回収用熱交換器10に与えられるような構成となる。
<5>
上記実施形態では、室外熱交換器(第1熱交換器)8が外気を用いて冷媒との熱交換を行わせているが、例えば、クーリングタワー等から供給される冷却水を用いて冷媒との熱交換を行わせることもできる。
本発明は、冷媒循環路における冷媒充填量を正しく認識できるヒートポンプシステムの検査方法に利用できる。
3 冷媒循環路
3d 副循環路(流体通路)
3dh 螺旋部分
3dh1 密部分
3dh2 疎部分
3e 副循環路(流体通路)
3eh 螺旋部分
3f 副循環路(流体通路)
3fa〜3fg 抜出配管
4 エンジン
5 圧縮機
8 室外熱交換器(第1熱交換器)
9 レシーバ(貯留空間部)
10 排熱回収用熱交換器(第3熱交換器)
14 室内熱交換器(第2熱交換器)
V1 弁(調節器)
V2 弁(第1膨張弁)
V3 弁(第3膨張弁)
V4 弁(第5膨張弁)
V5 弁(第2膨張弁)
V6 弁(第4膨張弁)
V7 弁(第1開閉弁)
V8 弁(第2開閉弁)
V9 弁(第6膨張弁)

Claims (14)

  1. 冷媒が循環する冷媒循環路と、エンジンと、前記エンジンによって駆動され、前記冷媒循環路を流れる冷媒を圧縮する圧縮機と、前記冷媒循環路を流れる冷媒と外気との間での熱交換を行わせることができる第1熱交換器と、前記冷媒循環路を流れる冷媒と熱交換対象流体との間での熱交換を行わせることができる第2熱交換器と、前記第2熱交換器に流入する冷媒を膨張させる第1膨張弁と、前記冷媒循環路を流れる冷媒と前記エンジンから放出される排熱との間での熱交換を行わせることができる第3熱交換器と、前記第3熱交換器に流入する冷媒を膨張させる第2膨張弁とを備え、
    前記第2膨張弁及び前記第3熱交換器を経由して冷媒を循環させない状態で、前記圧縮機から送出された冷媒が前記第1熱交換器と前記第1膨張弁と前記第2熱交換器とを順に通流した後で前記圧縮機に帰還するように冷媒を循環させることで、蒸発器として作用する前記第2熱交換器において、前記冷媒循環路を流れる冷媒によって前記熱交換対象流体を冷却することができるヒートポンプシステムの検査方法であって、
    前記第1膨張弁及び前記第2熱交換器を経由して冷媒を循環させない遮断状態で、前記圧縮機から送出された冷媒の一部を前記第1熱交換器と前記第2膨張弁と前記第3熱交換器とを順に通流させた後で前記圧縮機に帰還させ、及び、前記圧縮機から送出された冷媒の残部を第3膨張弁によって膨張させた後で前記第3熱交換器と前記圧縮機との間を流れる前記圧縮機から送出された冷媒の一部と混合させた上で前記圧縮機に帰還させるように冷媒の循環状態を切り替えて、循環中の冷媒の状態値を検出する状態値検出工程と、
    前記状態値検出工程で検出した前記状態値と所定の基準値との比較結果に基づいて、前記冷媒循環路内に存在する冷媒充填量の適否を判定する冷媒充填量判定工程とを有するヒートポンプシステムの検査方法。
  2. 前記ヒートポンプシステムは、前記第1熱交換器と前記第2膨張弁との間の前記冷媒循環路の途中に、気液混合状態にある冷媒を一時的に貯えることができる空間を有する貯留空間部を備え、
    前記状態値検出工程において、前記貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位を前記状態値として検出し、
    前記冷媒充填量判定工程において、前記状態値検出工程で検出した前記冷媒の液位と、前記所定の基準値としての基準液位との比較結果に基づいて、前記冷媒循環路内に存在する冷媒充填量の適否を判定する請求項1に記載のヒートポンプシステムの検査方法。
  3. 前記ヒートポンプシステムは、前記第1熱交換器と前記貯留空間部との間の前記冷媒循環路の途中に、前記冷媒循環路の流路断面積を調節可能な調節器を備え、
    前記調節器によって調節されている流路断面積の大きさに応じて、前記基準液位が決定される請求項2に記載のヒートポンプシステムの検査方法。
  4. 前記ヒートポンプシステムは、前記貯留空間部内から抜き出した気相状態の冷媒が、第4膨張弁によって膨張させられ、前記貯留空間部内の冷媒と混合せずに熱交換した後で、前記第3熱交換器と前記圧縮機との間を流れる冷媒に混合するときに流れる流体通路を備え、
    前記流体通路は、前記貯留空間部の内部を鉛直方向に沿って冷媒が通過するように配置され、
    前記状態値検出工程において、前記流体通路を流れる冷媒の、前記貯留空間部内の冷媒との熱交換前後での温度差に基づいて、前記貯留空間部に貯えられている液相状態の前記冷媒の液位を導出する請求項2又は3に記載のヒートポンプシステムの検査方法。
  5. 前記ヒートポンプシステムは、前記貯留空間部内から抜き出した液相状態の冷媒が、第5膨張弁によって膨張させられ、前記貯留空間部内の冷媒と混合せずに熱交換した後で、前記第3熱交換器と前記圧縮機との間を流れる冷媒に混合するときに流れる流体通路を備え、
    前記流体通路は、前記貯留空間部の内部を鉛直方向に沿って冷媒が通過するように配置され、
    前記状態値検出工程において、前記第5膨張弁の開度と、前記流体通路を流れる冷媒の、前記貯留空間部内の冷媒との熱交換後での過熱度との関係に基づいて、前記貯留空間部に貯えられている液相状態の前記冷媒の液位を導出する請求項2又は3に記載のヒートポンプシステムの検査方法。
  6. 前記ヒートポンプシステムは、前記貯留空間部内から抜き出した液相状態の冷媒が、第5膨張弁によって膨張させられ、前記貯留空間部内の冷媒と混合せずに熱交換した後で、前記第3熱交換器と前記圧縮機との間を流れる冷媒に混合するときに流れる流体通路を備え、
    前記流体通路は、前記貯留空間部の内部を鉛直方向に沿って冷媒が通過するように配置され、
    前記状態値検出工程において、前記第5膨張弁の開度と、前記貯留空間部内の気相状態の冷媒の温度、及び、前記流体通路を流れる冷媒の、前記貯留空間部内の冷媒との熱交換後での温度の間の温度差との関係に基づいて、前記貯留空間部に貯えられている液相状態の前記冷媒の液位を導出する請求項2又は3に記載のヒートポンプシステムの検査方法。
  7. 前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の一部又は全部は、冷媒が流れる配管を旋回させた螺旋状に形成されている請求項4〜6の何れか一項に記載のヒートポンプシステムの検査方法。
  8. 前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の一部の外形は、前記流体通路を流れる冷媒と前記貯留空間部内の冷媒との間での鉛直方向に沿った単位長さ当たりの伝熱面積が、前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の他部との間よりも、前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の一部との間の方が大きくなるように構成されている請求項4〜6の何れか一項に記載のヒートポンプシステムの検査方法。
  9. 前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の一部は、冷媒が流れる配管を旋回させた螺旋状に形成され、
    前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の他部は、冷媒が流れる配管を旋回させない直線状に形成されている請求項8に記載のヒートポンプシステムの検査方法。
  10. 前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の一部は、冷媒が流れる配管を螺旋ピッチが相対的に密になる密巻き螺旋状に形成され、
    前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の他部は、冷媒が流れる配管を螺旋ピッチが相対的に疎になる疎巻き螺旋状に形成されている請求項8に記載のヒートポンプシステムの検査方法。
  11. 前記貯留空間部内に配置される前記流体通路の少なくとも一部の内面には凹凸構造が形成されている請求項4〜10の何れか一項に記載のヒートポンプシステムの検査方法。
  12. 前記貯留空間部の側部には、冷媒を外部に取り出すことができる抜出配管が、鉛直方向に間隔を空けて複数個設けられ、
    前記状態値検出工程において、鉛直方向に隣り合う二つの前記抜出配管によって前記貯留空間部から抜き出した各冷媒を、所定の開度に維持された第6膨張弁によって膨張させた後の冷媒温度をそれぞれ測定し、測定される二つの冷媒温度の間に所定値以上の差が存在するとき、前記貯留空間部に貯えられている液相状態の冷媒の液位はそれら二つの前記抜出配管の間にあると判定する請求項2又は3に記載のヒートポンプシステムの検査方法。
  13. 前記ヒートポンプシステムは、前記冷媒循環路の途中に、前記第2熱交換器を間に挟む状態で設けられる第1開閉弁及び第2開閉弁を備え、
    前記第1開閉弁及び前記第2開閉弁を共に閉じることで、前記第1膨張弁及び前記第2熱交換器を経由して冷媒を循環させない前記遮断状態になり、
    前記状態値検出工程に先立って、途中に前記第2熱交換器が設けられている前記第1開閉弁と前記第2開閉弁との間の区間の冷媒を全て他の区間の前記冷媒循環路へ移動させる、或いは、前記第1開閉弁と前記第2開閉弁との間の区間の冷媒を所定量だけ残して他の区間の前記冷媒循環路へ移動させる冷媒移動工程を実施する請求項1〜12の何れか一項に記載のヒートポンプシステムの検査方法。
  14. 前記ヒートポンプシステムは、遠隔操作により前記冷媒循環路における冷媒の循環状態を切り替え可能に構成されている請求項1〜13の何れか一項に記載のヒートポンプシステムの検査方法。
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