JP2017008350A - 成膜装置及び成膜方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長尺帯状の基材を支障少なく取り扱うことができると共に、帯電に伴う不良が低減された薄膜を成膜することが可能な成膜装置及び成膜方法を提供する。
【解決手段】成膜装置1は、長尺帯状の基材が搬送される搬送路の途中に設けられ、調圧された雰囲気の下で基材上に薄膜の成膜を行う成膜室30と、成膜室30の前段に配置され、雰囲気圧を調圧可能な第1バッファ室20と、成膜室30の後段に配置され、雰囲気圧を調圧可能な第2バッファ室40とを備え、成膜室30においては、基材の一区間を成膜位置Pに繰り入れて静止させて成膜を行い、成膜後には一区間を成膜位置Pから繰り出すと共に次の区間を成膜位置Pに繰り入れて成膜を繰り返し、薄膜の成膜時には、第1バッファ室20及び第2バッファ室40の雰囲気圧を減圧し、成膜位置に対して基材を移動させるときには、第1バッファ室20、成膜室30及び第2バッファ室40の雰囲気圧を加圧する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロール状に捲回可能な長尺帯状の基材に薄膜を成膜する成膜装置及び成膜方法に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)、薄膜太陽電池、薄膜液晶表示装置等をはじめとする薄膜型電子デバイスは、基材上に薄膜状の電極部、機能層、配線部等が形成されることによって製造されている。一般に、これら電極部、機能層、配線部等の薄膜を成膜する方法としては、物理気相成長法、化学気相成長法等の乾式成膜法が利用されることが多い。
薄膜型電子デバイスの電極部、機能層、配線部等の成膜では、多くの場合、蒸着マスクを使用したパターニングが行われている。例えば、所定形状の開口部を有する蒸着マスクを基材に装着し、蒸着マスクの開口部下に位置する基材表面に、乾式成膜法により原料を堆積させることによって所定のパターンを有する薄膜が成膜されている。
このようなパターンを有する薄膜の成膜においては、基材の搬送の際や、成膜後に蒸着マスクが取り外される際などに、基材が強く帯電することが少なくない。基材が帯電していると、環境に微量に存在している異物が基材に付着し易くなるし、基材と蒸着マスクとの脱着の際などに生じる火花放電によって基材が損傷を受ける恐れもある。従来、このような問題に対処するために、基材に帯電した静電気をガスによって除電する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、第1電極、有機層および第2電極を有する有機発光素子を備えた表示装置の製造方法であって、前記第1電極を形成した基板に成膜補助部材を重ね合わせる重ね合わせ工程と、前記成膜補助部材を用いて前記有機層または前記第2電極を形成する主工程と、前記基板から前記成膜補助部材を分離する分離工程とを含む1セットを、前記主工程が終了したのち次セットの重ね合わせ工程までの少なくとも一部の工程を窒素雰囲気で行う表示装置の製造方法が開示されている。窒素雰囲気で行う工程としては、分離工程、重ね合わせ工程及び除電工程が挙げられている(段落0050〜段落0059参照)。
また、近年では、薄膜の成膜にあたってロール・ツー・ロール形式の製造工程が採用されることも多くなっている。ロール・ツー・ロール形式の製造工程では、ロール状に捲回されたフィルムを繰り出し、搬送ローラ等によって支持しつつ連続的又は間欠的に搬送して薄膜の成膜を行う。ロール・ツー・ロール形式の製造工程によると、枚葉の基板に逐次成膜を行う方法と比較して生産性が良好となる。従来、このようなロール・ツー・ロール形式の製造工程において使用されるフィルムに帯電した静電気をガスによって除電する技術も提案されている。
例えば、特許文献2には、真空排気手段を備えた真空容器内において、巻き出し装置から巻き取り装置に向けてプラスチックフィルムを搬送しながら、プラスチックフィルム上に帯電した静電気を除電するプラスチックフィルム除電装置が開示されている。この除電装置では、巻き取り装置の巻き取り部近傍に、真空容器の外部から導入されたガスの吹き出し手段を有し、該ガス吹き出し手段により、真空引きされた真空容器内でプラスチックフィルムに向けてガスを吹き出して除電を行っている。
特開2009−140903号公報 特開2009−181938号公報
特許文献1に開示される技術によれば、主工程が終了したのち次セットの重ね合わせ工程までの少なくとも一部の工程を窒素雰囲気で行うようにしたので、成膜補助部材と基板との接触・剥離による静電気を除電することができ、容易に分離することができるとされている。この製造方法は、枚葉の駆動基板を搬送ロボットによって搬送し、窒素を転写室等の各室に対して導入して除電を行っている。
ところが、ロール・ツー・ロール形式の製造工程においては、枚葉の基材の搬送とは異なり、フィルム基材の搬送中においても搬送ローラ等との剥離や摩擦等によって帯電や火花放電が生じ得る。また、ロール・ツー・ロール形式の成膜装置には、通常、各工程が行われる複数の区画を開閉自在に仕切る遮断ユニットが備えられる。そのため、フィルム基材は遮断ユニットとも開閉時に接触して帯電や火花放電を生じ得る。
一方、特許文献2に開示される技術によれば、ロール・ツー・ロール形式の製造工程において、巻き取り室内でフィルムにガスを吹き出すことによって、帯電している静電気を除電することができるとされている。しかしながら、特許文献2に開示される技術では、フィルム基材の搬送中に生じる帯電の除電に対応したものとはなっていない。そのため、搬送中に生じ得る異物の付着や火花放電、或いは、搬送直後にマスクを着脱する際に生じる火花放電等については防止することができない。
加えて、ロール状に捲回可能なフィルム基材においては、剛性が高い枚葉の基板と比較して、搬送中に生じ得る弱い帯電による影響も軽視し難いものとなる。例えば、フィルム基材が帯電すると、蒸着マスクを装着する際や取り外す際などに貼り付いて位置合わせや剥離、ひいてはフィルム基材の搬送が困難になったり、搬送ローラの剥離帯電によりしわや撓みを生じ易くなったり、フィルム基材が構造部材に貼り付いて取り扱いに支障をきたす恐れが高い。また、フィルム基材においては、剛性が高い枚葉の基板と比較して、火花放電による損傷が薄膜製品の不良に繋がり易い傾向がある。
そこで、本発明は、長尺帯状の基材を支障少なく取り扱うことができると共に、帯電に伴う不良が低減された薄膜を成膜することが可能な成膜装置及び成膜方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、ロール・ツー・ロール形式の製造工程が採用されており、長尺帯状の基材にガス調圧を行いつつ薄膜の成膜を行う成膜装置において、基材に帯電している静電気の除電や火花放電の防止を効率的に図る方法を見出した。詳細には、長尺帯状の基材を成膜室に間欠的に搬入したり成膜後に搬出したりするにあたって、成膜室とこの成膜室に隣接した区画(バッファ室)とを単位として雰囲気圧の加圧を行うことによって、基材に帯電している静電気の除電や帯電に起因する不良の低減を、基材の成膜や搬送を大きく妨げることなく実現した。すなわち、本発明の上記目的は、下記構成により達成される。
1.長尺帯状の基材に薄膜を成膜する成膜装置であって、前記基材が搬送される搬送路の途中に設けられ、調圧された雰囲気の下で前記基材上に薄膜の成膜を行う成膜室と、前記成膜室の前段に配置され、雰囲気圧を調圧可能な第1バッファ室と、前記成膜室の後段に配置され、雰囲気圧を調圧可能な第2バッファ室とを備え、前記成膜室においては、前記基材の一区間を成膜位置に繰り入れて静止させて成膜を行い、成膜後には前記一区間を前記成膜位置から繰り出すと共に次の区間を前記成膜位置に繰り入れて成膜を繰り返し、前記薄膜の成膜時には、前記第1バッファ室及び前記第2バッファ室の雰囲気圧を減圧し、前記成膜位置に対して前記基材を移動させるときには、前記第1バッファ室、前記成膜室及び前記第2バッファ室の雰囲気圧を加圧することを特徴とする成膜装置。
2.前記第1バッファ室、前記成膜室及び前記第2バッファ室の雰囲気圧が、0.001Pa以上10Pa以下に加圧されることを特徴とする前記1に記載の成膜装置。
3.前記成膜室が、不活性ガスの供給能を有する成膜ユニットを有し、前記第1バッファ室、前記成膜室及び前記第2バッファ室の雰囲気圧が、前記成膜ユニットから供給される不活性ガスによって加圧されることを特徴とする前記1又は前記2に記載の成膜装置。
4.前記不活性ガスが、アルゴンガス又は窒素ガスであることを特徴とする前記3に記載の成膜装置。
5.前記成膜室が、前記薄膜に成膜のパターンを形成するマスクを有し、前記成膜ユニットが、スパッタリング法、化学気相成長法又はイオンプレーティング法によって前記薄膜の成膜を行うことを特徴とする前記3又は前記4に記載の成膜装置。
6.長尺帯状の基材に薄膜を成膜する成膜方法であって、前記基材が搬送される搬送路の途中に設けられ、調圧された雰囲気の下で前記基材上に薄膜の成膜を行う成膜室と、前記成膜室の前段に設けられ、雰囲気圧を調圧可能な第1バッファ室と、前記成膜室の後段に設けられ、雰囲気圧を調圧可能な第2バッファ室とを備える成膜装置において、前記第1バッファ室、前記成膜室及び前記第2バッファ室の雰囲気圧を加圧する工程と、前記基材の一区間を加圧雰囲気の下で前記成膜室内の成膜位置に繰り入れて静止させる工程と、前記一区間に調圧された雰囲気の下で前記薄膜の成膜を行う工程と、前記第1バッファ室、前記成膜室及び前記第2バッファ室の雰囲気圧を再加圧する工程と、前記一区間を加圧雰囲気の下で前記成膜位置から繰り出す工程とを含んでなることを特徴とする成膜方法。
7.前記成膜位置に静止させている前記一区間に加圧雰囲気の下でマスクを装着し、調圧された雰囲気の下で前記薄膜を成膜した後、加圧雰囲気の下で前記マスクを取り外すことを特徴とする前記6に記載の成膜方法。
本発明によれば、長尺帯状の基材を支障少なく取り扱うことができると共に、帯電に伴う不良が低減された薄膜を成膜することが可能な成膜装置及び成膜方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る成膜装置の構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る成膜方法の一工程を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る成膜方法の次工程を模式的に示す図である。
はじめに、本発明の一実施形態に係る成膜装置の構成について説明する。なお、以下の各図において共通する構成については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る成膜装置の構成を模式的に示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る成膜装置1は、繰出室10と、第1バッファ室20と、成膜室30と、第2バッファ室40と、巻取室70と、複数の遮断ユニット(51,52,53,54)とを備えて構成されている。成膜装置1は、ロール状に捲回可能な長尺帯状の基材に薄膜を成膜することが可能な、ロール・ツー・ロール形式の製造工程が採用された装置となっている。
ロール状に捲回可能な長尺帯状の基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートフタレート、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類又はこれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリル及びポリアリレート類、アートン(商品名JSR社製)或いはアペル(商品名三井化学社製)等のシクロオレフィン系樹脂等を用いることができる。なお、このような基材の表面には、各種の機能を有する薄膜があらかじめ成膜されていてもよい。
成膜装置1が備える繰出室10、各バッファ室20,40及び巻取室70は、外気から隔てられた内部空間をそれぞれ有している。これらの内部空間は、繰出室10から、第1バッファ室20、成膜室30、第2バッファ室40、巻取室70まで、基材が通過可能な開口を介して、この順に直列状に連通している。そのため、長尺帯状の基材をロール・ツー・ロール形式で搬送可能な搬送路が、繰出室10から巻取室70までの各区画を通るように形成されている。
成膜装置1には、基材が搬送される搬送路の途中に成膜室30が設けられている。そして、成膜室30の前段と後段とのそれぞれに位置するように第1バッファ室20と第2バッファ室40とが配置されている。繰出室10と巻取室70との間には、第1バッファ室20、成膜室30及び第2バッファ室40に加えて、このような成膜室と前段と後段とのそれぞれに位置するバッファ室とによって構成される複数の区画を設けてもよい。すなわち、成膜装置1に複数の成膜室を設置し、互いに異なる薄膜の成膜を行い、基材上に積層膜を形成するようにしてもよい。具体的には、バッファ室と成膜室とが交互に繰り返される配置、例えば、第1バッファ室、第1成膜室、第2バッファ室、第2成膜室、第3バッファ室がこの順に配置されるような形態をとることもできる。また、薄膜の表面処理、封止等のその他の工程を行う区画を設けてもよい。
図1に示すように、各区画の間の搬送路には、遮断ユニット(51,52,53,54)が設けられる。第1バッファ室20の巻き出し側(繰出室10側)の搬送路には、第1遮断ユニット51、第1バッファ室20と成膜室30との間の搬送路には、第2遮断ユニット52、成膜室30と第2バッファ室40との間の搬送路には、第3遮断ユニット53、第2バッファ室40の巻き取り側(巻取室70側)の搬送路には、第4遮断ユニット54がそれぞれ設けられている。また、繰出室10、巻取室70等のその他の区画の間に不図示の遮断ユニットが設けられる。
遮断ユニット(51,52,53,54)は、基材の搬送路を開閉自在且つ気密に仕切っている。各遮断ユニット(51,52,53,54)は、それぞれ独立に開閉が制御されるようになっており、閉鎖状態では、基材の被成膜面(図における下側の面)と裏面(図における上側の面)とにそれぞれ気密に密接して搬送路を閉塞させる。そのため、各遮断ユニット(51,52,53,54)が閉鎖されることによって、搬送路を通じた気体の移動が実質的に遮断されるようになっている。
成膜装置1が備える繰出室10、各バッファ室(第1バッファ室20、第2バッファ室40)、成膜室30及び巻取室70は、雰囲気圧を調圧可能に設けられている。すなわち、各遮断ユニット(51,52,53,54)が閉鎖されることによって、各区画の内部空間の気圧が維持されるようになっている。また、各区画には、不図示の真空ポンプがそれぞれ独立に接続されている。真空ポンプの稼働によってこれらの各区間の内部空間には常時真空引きが施され、各区画の内部空間の雰囲気圧が減圧されるようになっている。
成膜装置1は、基材の搬送を行う搬送手段を備えている。搬送手段としては、例えば、長尺帯状の基材を支持すると共に回動自在に設けられた不図示の搬送ローラが搬送路に沿って複数設置される。長尺帯状の基材は、複数の搬送ローラの間に張力がかけられた状態で架され、駆動用の搬送ローラの回動によって搬送路を連続的又は間欠的に搬送されるようになっている。
成膜装置1では、パターンを有する薄膜の成膜が、長尺帯状の基材の長手方向に対して間欠的に繰り返し行われる。すなわち、基材が搬送される間に、長尺帯状の基材の長手方向の一区間に対する薄膜の成膜が行われ、所定長さの非成膜区間を挟んで、基材の元巻き側にある次の区間に対する薄膜の成膜が行われる。その後、基材の搬送と間欠的な薄膜の成膜とが繰り返されて、多数の薄膜が成膜された基材のロール(巻取ロール180)が回収されるようになっている。なお、非成膜区間は、基材の長手方向に間隔を空けて配され、薄膜の成膜が行われず、閉鎖状態とされた各遮断ユニット(51,52,53,54)が接触する区間となる。
繰出室10は、ロール状に捲回されている長尺帯状の基材を巻き解いて繰り出す区画となっている。繰出室10には、基材のロールを巻き解く繰出機が設置されている。繰出室10に搬入された基材の元巻きロール100は繰出機に装着される。そして、ロール状の基材は、繰出機によって連続的又は間欠的に巻き解かれて次工程に繰り出されるようになっている。
バッファ室(第1バッファ室20、第2バッファ室40)は、搬送される基材の一部の区間を一時的に蓄積可能な区画となっている。各バッファ室20,40には、アキュームレータ110が設置されている。アキュームレータ110は、固設されている支持ローラと、搬送される基材の法線方向に往復運動可能(上下運動)な可動ローラとを有している。
アキュームレータ110は、可動ローラが基材の片面を支持しつつ上下運動することによって、各支持ローラの間に支持される基材の区間の長さを調節するように作動する。このような動作によって、次工程への基材の送り量が管理されるようになっている。そのため、アキュームレータ110が作動すると、基材の一部の区間がバッファ室に蓄積されて、成膜室30に対する基材の繰り入れ及び成膜室30からの繰り出しが調節される。
成膜室30は、基材上に薄膜の成膜を行う区画となっている。詳細には、薄膜の成膜は、成膜室内に設けられた所定の成膜位置P(図1において破線で示す。)において、調圧された雰囲気の下で行われる。この成膜位置Pには、薄膜が形成される基材の一区間(成膜区間L)(図2及び図3参照)が間欠的に繰り入れられる。そして、成膜位置Pに静止している区間(成膜区間L)に対して、マスク130を使用したパターニングにより所定のパターンを有する薄膜の成膜が行われる。その後、薄膜が形成された区間(成膜区間L)は成膜位置Pから繰り出される一方、次の区間(成膜区間L)が成膜位置Pに繰り入れられて成膜が繰り返される。
成膜室30は、成膜ユニット120と、マスク130と、マスク装着手段140と、基材支持手段150とをそれぞれ有している。成膜ユニット120は、成膜位置Pの下方に設置され、基材の被成膜面に対向するようにデポアップ式の配置を採っている。そして、成膜ユニット120と成膜位置Pに位置する基材との間には、マスク130が介在し得るように配置されている。また、成膜位置Pには、基材の被成膜面の裏面側に、マスク130に対向し得るように基材支持手段150が配置されている。
成膜ユニット120は、不活性ガスの供給能を有する成膜機となっている。成膜ユニット120は、不活性ガスを供給するガス供給機構と共に、不活性ガス等にエネルギーを印加するエネルギー印加機構や、薄膜の成膜を行うために不活性ガス以外の原料ガス等を供給するガス供給機構や、成膜を行うためのその他の各種機構を備えて構成されている。この成膜装置1では、成膜ユニット120が成膜室30の内部空間に不活性ガスを放出することによって、成膜室30の雰囲気圧が加圧可能になっている。そのため、第1遮断ユニット51と第2遮断ユニット52とが開放状態のときには、成膜室30に連通している第1バッファ室20及び第2バッファ室40の雰囲気圧も成膜ユニット120によって加圧させることが可能となっている。
不活性ガスとしては、基材や薄膜に対して低反応性の適宜の気体が用いられ得る。例えば、アルゴンガス、ヘリウムガス、ネオンガス、キセノンガス等の希ガスや、窒素ガスや、これらを主成分として含む混合ガス等が挙げられる。特に好ましい不活性ガスは、アルゴンガス又は窒素ガスである。成膜ユニット120は、このような不活性ガスの供給によって調圧された雰囲気の下で、不活性ガス等にエネルギーを印加してプラズマを生成し、プラズマを利用して薄膜の成膜を行うように構成されている。具体的には、成膜ユニット120は、スパッタリング法、化学気相成長法(CVD)又はイオンプレーティング法によって薄膜の成膜を行う。化学気相成長法としては、プラズマCVD法、熱CVD法、レーザーCVD法等の各種の方法が適用され得る。
例えば、成膜ユニット120によりスパッタリング法で成膜を行う場合は、成膜室(30,50)の内部空間に放出される不活性ガスを、エネルギー印加機構からの電圧の印加によってプラズマ化する。そして、生成したプラズマ内の陽イオンを内部空間に備えられる原料ターゲットに衝突させることによって、薄膜の原料粒子を発生せしめる。一方、成膜ユニット120により化学気相成長法で成膜を行う場合は、薄膜の原料を含む原料ガスと不活性ガスとを混合して成膜室30の内部空間に放出し、エネルギー印加機構によってプラズマ、熱、光などのエネルギを印加することによって、薄膜の原料粒子を発生せしめる。そして、発生した原料粒子を基材の被成膜面に堆積させることによって薄膜が成膜される。また、成膜ユニット120によりイオンプレーティング法で成膜を行う場合は、エネルギー印加機構によって不活性ガスをプラズマ化し、このプラズマによって気化させた原料粒子をイオン化すると共に、基材の被成膜面の裏面側に配置した電極に電圧を印加して被成膜面側への原料粒子の堆積を促進させる。
マスク130は、基材の一部を覆って成膜のパターンを形成する補助具である。マスク130は、SUS、鉄−ニッケル合金、ニッケル基合金等の金属製又はアルミナ、ジルコニア等のセラミックス製の板状体となっている。マスク130の主面には、所望の薄膜のパターンに応じて貫設された所定形状の開口部が形成されている。そのため、マスク130が、基材の表面に密着すると、開口部上に位置する一部表面は成膜ユニット120に対して露出するようになっている。なお、マスク130は、基材との脱着の際に帯電による基材貼り付きや火花放電による基材損傷が生じたり、異物が付着したりするのを防止する観点から、電気的に接地しておくことが好ましい。
マスク装着手段140は、基材に対してマスク130を着脱自在に装着する装置となっている。マスク装着手段140は、マスク130を支持しており、マスク130を待機位置から装着位置まで往復移動可能に設けられている。具体的には、成膜時には、マスク装着手段140の作動によって、マスク130が基材の表面に密着する装着位置まで移動して装着されるようになっている。一方、非成膜時には、マスク装着手段140の作動によって、マスク130が基材の表面から離隔して取り外され、待機位置に戻されるようになっている。
基材支持手段150は、基材の被成膜面の裏面を支持可能な可動性の装置となっている。基材支持手段150は、マスク130の主面と平行な当接面を有し、成膜中に基材の温度を調温する調温機能を有している。基材支持手段150は、非成膜時には、この当接面が基材から離隔する待機位置に待機している。一方、成膜時には、この当接面が基材の被成膜面の裏面に当接する位置に移動する。そのため、マスク130が装着される基材の裏面側が基材支持手段150によって支持され、基材の撓みやマスク130の位置ずれが防止されるようになっている。また、成膜中には、基材の被成膜面の裏面に伝熱し、基材を成膜に適した温度に加温するように働く。
巻取室70は、薄膜が成膜された長尺帯状の基材をロール状に捲回して巻き取る区画となっている。巻取室70には、基材をロール状に巻き取る巻取機が設置されている。巻取室70に搬送されてくる基材は、巻取機によって連続的又は間欠的に巻き取られてロール状に捲回され、薄膜が形成された基材が巻取ロール180として回収されるようになっている。
以上の成膜装置1では、繰出室10、各バッファ室(第1バッファ室20、第2バッファ室40)及び巻取室70は、真空ポンプの稼働によって、常時、大気圧未満の減圧雰囲気に維持される。具体的には、これらの区画の雰囲気圧は、好ましくは絶対圧で1.0×10−1Pa以下の範囲、より好ましくは絶対圧で1.0×10−5Pa以上1.0×10−1Pa以下、さらに好ましく絶対圧で1.0×10−5Pa以上1.0×10−3Pa以下の高真空領域の範囲に調圧される。各区画が減圧雰囲気に維持されることによって、基材や薄膜の表面への異物の付着や、基材や薄膜の内部への酸素や水分等の侵入等が防止されるようになっている。
これに対して、成膜室30は、基材に対して成膜が行われない非成膜時には、大気圧未満の減圧雰囲気とされる一方、基材に対して成膜が行われる成膜時には、成膜ユニット120が備えるガス供給機構によって所定の雰囲気圧に調圧される。すなわち、成膜時には、雰囲気圧が加圧される側に向けて調圧されて、基材の表面に堆積する原料粒子のサイズや、薄膜の厚さが制御される。なお、成膜時における雰囲気圧は、大気圧未満の減圧雰囲気及び大気圧以上の雰囲気のいずれであってもよい。そして、成膜後には真空引きが施されてガスが排気され、再び元の減圧雰囲気に減圧される。
一般に、ロール・ツー・ロール形式の製造工程を採用している成膜装置においては、長尺帯状の基材が搬送される間に、基材と、搬送手段(搬送ローラ等)や遮断ユニット等とが互いに接触したり摩擦し合ったりすることによって帯電が生じ得る。そして、帯電している基材は、着脱の際に火花放電を生じたり、しわや撓みを生じたりする恐れがある。特に、成膜室においてマスクが使用される場合には、マスクの装着や取り外しの際に基材とマスクとが貼り付いたり、マスクからの剥離に際して基材にしわや撓みが生じたりする恐れが高い。さらに、マスクからの剥離に際して帯電し、次工程において異物の付着や火花放電等を生じる懸念もある。特に、各区画が減圧雰囲気とされる成膜装置1においては、基材に帯電した静電気が中和され難く、帯電に起因するこのような支障は軽視できないものとなる。
そこで、本実施形態に係る成膜装置1では、成膜室30に設けられる成膜位置Pに対して基材を相対的に移動させるとき、すなわち、薄膜が形成される基材の一区間(成膜区間L)を成膜位置Pに繰り入れたり成膜位置Pから繰り出したりする間に、基材の搬送が行われている区間の雰囲気圧を加圧する構成とした。加えて、成膜位置Pに静止している基材に対してマスク130の装着や取り外しが行われるときに、同様にして、成膜室30の雰囲気圧を加圧する構成とした。
成膜装置1が有する各区画の雰囲気圧は、具体的には、成膜ユニット120が備えるガス供給機構からのガスの供給によって加圧させることができる。但し、ガス供給装置を第1バッファ室20や第2バッファ室40等の各区画に設置し、成膜ユニット120に代えて、又は、成膜ユニット120と共にガスを供給させて雰囲気圧の加圧を行うことも可能である。雰囲気圧の加圧は、主に、パッシェンの法則に基き放電発生電圧を低下させるために行われる。放電発生電圧を低下させ、低電圧で自己放電し易くさせることによって帯電量の低減が図られる。以下、本実施形態に係る成膜方法について、前記の成膜装置1の運転方法を参照して説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る成膜方法の一工程を模式的に示す図である。図2(a)は、基材の搬送の前段階であって、基材の搬送が停止している状態、図2(b)は、基材の搬送が行われている状態、図2(c)は、基材に対してマスクの装着が行われている状態、図2(d)は、基材に対して成膜が行われている状態を示す図である。なお、以下の図においては、基材の長手方向に沿って間欠的に繰り返し薄膜が成膜される複数の成膜区間Lのうち不特定の数区間についての過程を例にとって説明する。なお、基材の長手方向に間欠的に位置する各成膜区間(Ln−1,L,L,L・・・)は、各区間の長さや間隔が、成膜しようとする薄膜の種類や、成膜ユニット120及びマスク130のサイズや、基材の長さ等に基いて適宜の寸法に設けられる。また、成膜室30等の各区画における搬送路の長さについても、適宜の寸法に設けられる。すなわち、各区画あたりに存在している成膜区間Lの数は、図に例示される形態に限られるものではなく、それぞれ複数であってもよい。
成膜装置1では、薄膜が形成される長尺帯状の基材は、繰出室10(図1参照)から成膜室30に向けて搬送され、成膜室30において薄膜が成膜される。薄膜が成膜される基材の一区間(成膜区間L)は、基材の長手方向に沿って所定間隔を空けて配列しており、図2(a)では、基材の一区間(成膜区間L)についての成膜が終了した状態となっている。成膜室30において基材の搬送は停止されており、成膜区間Lは、成膜位置に静止している状態である。
図2(a)に示すように、成膜装置1においては、基材の搬送を開始し、基材の一区間(成膜区間L)を成膜位置から繰り出すと共に次の区間(成膜区間L)を成膜位置に繰り入れるときに、第1バッファ室20、成膜室30及び第2バッファ室40の雰囲気圧の加圧を行う。詳細には、基材が静止している状態で、第1遮断ユニット51と第4遮断ユニット54とについては閉鎖状態とする一方、第2遮断ユニット52と第3遮断ユニット53とについては開放状態とする。そして、第1バッファ室20、成膜室30及び第2バッファ室40にガスGを供給して雰囲気圧を加圧する。なお、このとき行う雰囲気圧の加圧は、詳細には、後記するように、既に成膜が行われた区間(成膜区間L)に対してマスク130を取り外す前に行う加圧に相当している。
第1バッファ室20、成膜室30及び第2バッファ室40の雰囲気圧は、通常時の絶対圧から凡そ100倍以上に加圧することが好ましい。したがって、絶対圧で1.0×10−5Pa以上1.0×10−1Pa以下の範囲の雰囲気圧は、絶対圧で0.001Pa以上10Pa以下の範囲の雰囲気圧に加圧することが好ましい。搬送が行われる基材の区間を、あらかじめ加圧雰囲気におくことによって、搬送に伴って生じる帯電での基材貼り付きや火花放電の防止が図られることになる。雰囲気圧の加圧は、図2(a)に示すように、成膜ユニット120によって行ってもよいし、第1バッファ室20や第2バッファ室40に設置したガス供給機構によって行ってもよいが、成膜ユニット120によって行うことが好ましく、成膜ユニット120に備えられるエネルギー印加機構等によってガスを電離させて行うことが好ましい。ガスGがイオン化していると、基材や搬送ローラや遮断ユニット等に帯電している静電気が効率的に中和されるためである。
続いて、図2(b)に示すように、加圧雰囲気の下で基材の搬送を行い、成膜室30の成膜位置に薄膜を形成すべき基材の次の区間(成膜区間L)を繰り入れて静止させる。基材が搬送されることによって、既に薄膜の成膜が行われた区間(成膜区間L)は、成膜位置から繰り出される。成膜位置に対して基材の相対位置は移動することになり、その間に加圧雰囲気が維持される。基材の次の区間(成膜区間L)を繰り入れる間には、ガスGの供給を継続して行っていてもよいし、所定圧に達しているときには供給を停止していてもよい。搬送中の基材が加圧雰囲気におかれることによって、第1バッファ室20、成膜室30及び第2バッファ室40におかれている基材や搬送ローラや遮断ユニット等に帯電している静電気が除電されると共に、積極的な放電や中和によって、搬送中に新たに帯電する静電気も蓄積され難くなる。そして、基材と搬送ローラとの接触や剥離に伴う基材貼り付きや火花放電等が防止される。
続いて、図2(c)に示すように、成膜位置に静止している薄膜を形成すべき基材の一区間(成膜区間L)に対して、加圧雰囲気の下でマスク130の装着を行う。詳細には、雰囲気圧が加圧された状態で、基材支持手段150を基材の被成膜面の裏面に当接する位置に移動させると共に、マスク装着手段140の作動によってマスク130を基材の表面に密着する位置まで移動させる。マスク130は、例えば、基材上に刻印されたアライメントマークを不図示のカメラで検出することによって、成膜区間(L)に精密に位置合わせされる。このようにマスクの装着時に雰囲気圧を加圧すると、放電発生電圧が低下し、低電圧で自己放電し易くなることによって、帯電量が抑えられる。その結果、マスクの装着の際に生じる帯電や火花放電の防止が図られると共に、基材の帯電に起因する意図しないマスクへの貼り付きが予防される。
続いて、図2(d)に示すように、薄膜を形成すべき基材の一区間(成膜区間L)に対して調圧された雰囲気の下で薄膜の成膜を行う。詳細には、基材が静止している状態で、第2遮断ユニット52と第3遮断ユニット53とを閉鎖状態とし、供給されていたガスGを成膜室30から一旦排気する。そして、成膜ユニット120から所定条件で原料ガスS等の供給を行い、調圧された所定雰囲気圧の下で、マスク130の開口を通じて成膜区間(L)の表面に薄膜の原料粒子を堆積させてパターンを有する薄膜を形成する。成膜の方法は、スパッタリング法、化学気相成長法(CVD)又はイオンプレーティング法のいずれであってもよい。
図2(d)に示すように成膜室30において成膜が行われている間には、成膜室30に隣接する第1バッファ室20及び第2バッファ室40の雰囲気圧は、真空引きによって減圧されて大気圧未満の減圧雰囲気とされる。各バッファ室20,40が減圧されることによって、成膜室30から供給されていたガスGが排気されるようになっている。また、各バッファ室20,40に備えられるアキュームレーター110は、成膜室30と不図示の他の成膜室との間について、成膜におけるタクトタイムや搬送速度差を調整するように働き、各バッファ室20,40に基材の一部の区間を一時的に蓄積させる。各バッファ室20,40が減圧されることによって、蓄積されている基材の一部の区間や既に形成されている薄膜に、異物が付着したり酸素や水分等が侵入したり成膜室間のガスのコンタミするのが防止されるようになっている。
図2(d)に示すように成膜室30において成膜が行われている間には、成膜室30において基材の搬送は停止されており、成膜区間(L)は、成膜位置に静止している状態である。一方、第1バッファ室20及び第2バッファ室40においては、基材の一部の区間について搬送を行うことが可能である。図2(d)においては、第1遮断ユニット51と第4遮断ユニット54とについては閉鎖状態とされているが、間欠的に開放状態とすることによって、基材の巻き出し側を第1バッファ室20に繰り入れたり、巻き取り側を第2バッファ室40から繰り出したりしてよい。
図3は、本発明の一実施形態に係る成膜方法の次工程を模式的に示す図である。図3(a)は、薄膜が成膜された直後であって、基材に装着されているマスクが取り外される前の状態、図3(b)は、基材に装着されているマスクが取り外された状態、図3(c)は、基材の搬送が行われている状態を示す図である。なお、図3(b)は図2(a)、図3(c)は図2(b)に略対応する工程を行っている状態である。
図3(a)に示すように、成膜装置1においては、薄膜の成膜が行われた後、基材の一区間(成膜区間L)に装着されているマスク130を取り外す前に、第1バッファ室20、成膜室30及び第2バッファ室40の雰囲気圧の再加圧を行う。詳細には、供給されていた原料ガスS(図2(d)参照)等を成膜室30から一旦排気し、第1遮断ユニット51と第4遮断ユニット54とについては閉鎖状態とする一方、第2遮断ユニット52と第3遮断ユニット53とについては開放状態とする。そして、第1バッファ室20、成膜室30及び第2バッファ室40にガスGを供給して雰囲気圧を加圧する。
第1バッファ室20、成膜室30及び第2バッファ室40の雰囲気圧は、前記の基材の搬送時と同様に、通常時の絶対圧から凡そ100倍以上に加圧することが好ましい。したがって、絶対圧で1.0×10−5Pa以上1.0×10−1Pa以下の範囲の雰囲気圧は、絶対圧で0.001Pa以上10Pa以下の範囲の雰囲気圧に加圧することが好ましい。マスクの取り外し時に雰囲気圧を加圧することによって、帯電や火花放電の防止が図られると共に、基材の帯電に起因する意図しないマスクへの貼り付きの防止が図られる。雰囲気圧の加圧は、第1バッファ室20や第2バッファ室40に設置したガス供給機構によって行ってもよいが、成膜ユニット120によって行うことが好ましく、成膜ユニット120に備えられるエネルギー印加機構等によってガスを電離させて行うことが好ましい。
続いて、図3(b)に示すように、加圧雰囲気の下で、薄膜が形成された基材の一区間(成膜区間L)に装着されているマスク130を取り外す。詳細には、加圧雰囲気の下でマスク装着手段140の作動によって基材の表面からマスク130を離隔させると共に、基材支持手段150を基材の被成膜面の裏面から離隔した待機位置に戻す。このとき、成膜室30において基材の搬送は停止されており、成膜区間Lは、成膜位置に静止している状態である。
続いて、図2(c)に示すように、加圧雰囲気の下で基材の搬送を行い、成膜室30の成膜位置に薄膜を形成すべき基材の次の区間(成膜区間L)を繰り入れて静止させる。基材が搬送されることによって、既に薄膜の成膜が行われた区間(成膜区間L)は、加圧雰囲気の下で成膜位置から繰り出される。成膜位置に対して基材の相対位置は移動することになり、その間に加圧雰囲気が維持される。その後、成膜室30の成膜位置において、薄膜を形成すべき基材の次の区間(成膜区間L,・・・)の繰り入れと薄膜の成膜、及び、既に薄膜の成膜が行われた区間(成膜区間L,・・・)の繰り出しが間欠的に繰り返されて、複数の薄膜群が成膜された巻取ロール180が回収される。
なお、以上の成膜装置1において、繰出室10及びバッファ室(第1バッファ室20、第2バッファ室40)には、減圧雰囲気において使用可能な、電気力線、除電紐、除電ブラシ、接地機構等の除電手段を設けることができる。成膜方式によっては成膜室30にも設置することが可能である。電気力線、除電紐及び除電ブラシは、搬送される基材上に架設すればよい。特に、搬送ローラによって支持されている基材上に配置するのが好適である。また、接地機構としては、例えば、電気的に接地させた搬送ローラによって基材を支持する機構を利用することができる。除電手段によると、減圧雰囲気においても除電がなされるため、基材の帯電や火花放電を、より確実に防止することが可能となる。
以上の本実施形態に係る成膜装置及び成膜方法によれば、ロール状に捲回可能な長尺帯状の基材に薄膜を成膜するにあたって、成膜が行われる基材を長手方向に搬送するときに、搬送ローラ等によって搬送されている区間を、加圧雰囲気におくことができる。そのため、その区間の近傍に帯電している静電気を、良好に除電することが可能である。その結果、帯電による基材への異物の付着や火花放電による損傷の発生が抑制され、帯電に伴う不良が低減された品質が良好な薄膜を得ることができる。
また、本実施形態に係る成膜装置及び成膜方法によれば、基材が良好に除電されるため、製造工程中において、基材が搬送ローラ、遮断ユニット、マスク等に位置ずれして貼り付いたり、着脱の際に貼り付いて剥離が困難になったりすることが少なくなる。また、剥離や着脱に際してしわや撓みを生じ難くなる。そのため、ロール状に捲回可能な長尺帯状の基材に薄膜を成膜するにあたって、長尺帯状の基材を支障少なく取り扱うことができる。特に、薄膜のパターニングに使用するマスクの帯電による貼り付きが防止されるため、マスクのアライメントや剥離が容易に行われる点で有利である。
本実施形態に係る成膜装置及び成膜方法は、有機EL素子、薄膜太陽電池、薄膜液晶表示装置等の薄膜型電子デバイスの製造に適用することが可能である。これらの中でも、特に、有機EL素子の製造に好適に用いることができる。有機EL素子は、例えば、基材上に、光透過性を有する透明電極と、有機発光材料を含んでなり電荷の輸送能を有する有機層と、内面側反射率が高い反射電極とが積層され、これらを挟む基材と反対側の面が封止された構成とされる。本実施形態に係る成膜装置及び成膜方法は、有機EL素子の製造において、例えば、バリア膜、電極の成膜に適用することができる。また、有機層に積層される電荷の輸送能を有する無機バッファ層の成膜等に適用することも可能である。
バリア膜は、例えば、基材上に、無機物、有機物、又はこれらのハイブリッドによる膜を成膜することによって形成することができる。すなわち、成膜装置に備えられる成膜室で、水分や酸素等の侵入を抑制する無機材料や有機材料を原料とした成膜を行う。バリア膜は、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された、水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度(90±2)%RH)が0.01g/(m・24h)以下のバリア性フィルムや、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が10−3ml/(m・24h・atm)以下、水蒸気透過度が10−5g/(m・24h)以下の高バリア性フィルムが好ましい。
バリア層の材料としては、例えば、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシラン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。
電極は、例えば、基材上又は基材に成膜されたバリア層上に、電極材料を成膜したり、アルカリ金属又はアルカリ土類金属と酸素とを含んでなる化合物層と、銀を含んでなる金属層とを積層したりすることによって成膜することができる。化合物層の酸素原子と金属層の銀原子とが酸化銀の成長核を形成し、銀原子がこの成長核を起点に膜を成長させることによって、緻密な構造を有する透明電極が形成される。すなわち、成膜装置に備えられる複数の成膜室で、銀又は銀合金を原料とした成膜と、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物や、これらの金属塩を原料とした成膜とを行う。
電極材料としては、例えば、Au等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の陽極材料や、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等の陰極材料等が挙げられる。また、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物、金属塩としては、例えば、LiO、RbO、CsO、Li、Rb、Cs、LiAlO、LiBO、KAlO、NaWO、KSiO、LiCO、CaCO、NaCO等が挙げられる。また、銀合金としては、AgMg、AgCu、AgPd、AgPdCu、AgIn、AgAl、AgMo等の銀を主成分として含む合金が挙げられる。
本実施形態に係る成膜装置及び成膜方法によれば、ロール状に捲回可能な長尺帯状の基材に有機EL素子のバリア膜や透明電極や配線電極等を成膜するにあたって、成膜が行われる基材を、搬送時、マスクの装着時、マスクの取り外し時、成膜時を除いて、減圧雰囲気の下で取り扱うことが可能である。そのため、素子の劣化を引き起こす、酸素、水分等が、製造工程中において基材や薄膜に侵入するのが阻止され、製造される有機EL素子の初期性能の低下が防止される。そして、有機EL素子のバリア膜や透明電極層、配線電極層、光学調整層等をスパッタリング法、化学気相成長法又はイオンプレーティング法によって成膜する際に使用する不活性ガスによって、基材の除電を行うことが可能である。そのため、既存の成膜ユニットの利用が可能であり、不活性ガスを供給するための設備機器を新設する必要が無いため、低コストで除電を実現することが可能である。
なお、前記の成膜装置1においては、成膜ユニット120が不活性ガスの供給能を有する成膜機となっているが、これに代えて、成膜機と別体の不活性ガスの供給手段を成膜室に設けてもよい。また、前記の成膜装置1においては、成膜室30において、マスクを使用したパターン成膜が行われるものとしているが、これに代えて、マスクを使用しない成膜が行われるものとしてもよい。また、成膜室30と共に設けられ得るその他の成膜室において、マスクを使用したパターン成膜やマスクを使用しない成膜が種々の組み合わせて行われるものとしてもよい。マスクを使用しない場合においても、搬送時についての帯電に起因する不良を低減させることが可能である。
1 成膜装置
10 繰出室
20 第1バッファ室
30 成膜室
40 第2バッファ室

Claims (7)

  1. 長尺帯状の基材に薄膜を成膜する成膜装置であって、
    前記基材が搬送される搬送路の途中に設けられ、調圧された雰囲気の下で前記基材上に薄膜の成膜を行う成膜室と、
    前記成膜室の前段に配置され、雰囲気圧を調圧可能な第1バッファ室と、
    前記成膜室の後段に配置され、雰囲気圧を調圧可能な第2バッファ室とを備え、
    前記成膜室においては、前記基材の一区間を成膜位置に繰り入れて静止させて成膜を行い、成膜後には前記一区間を前記成膜位置から繰り出すと共に次の区間を前記成膜位置に繰り入れて成膜を繰り返し、
    前記薄膜の成膜時には、前記第1バッファ室及び前記第2バッファ室の雰囲気圧を減圧し、
    前記成膜位置に対して前記基材を移動させるときには、前記第1バッファ室、前記成膜室及び前記第2バッファ室の雰囲気圧を加圧することを特徴とする成膜装置。
  2. 前記第1バッファ室、前記成膜室及び前記第2バッファ室の雰囲気圧が、0.001Pa以上10Pa以下に加圧されることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  3. 前記成膜室が、不活性ガスの供給能を有する成膜ユニットを有し、
    前記第1バッファ室、前記成膜室及び前記第2バッファ室の雰囲気圧が、前記成膜ユニットから供給される不活性ガスによって加圧されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の成膜装置。
  4. 前記不活性ガスが、アルゴンガス又は窒素ガスであることを特徴とする請求項3に記載の成膜装置。
  5. 前記成膜室が、前記薄膜に成膜のパターンを形成するマスクを有し、
    前記成膜ユニットが、スパッタリング法、化学気相成長法又はイオンプレーティング法によって前記薄膜の成膜を行うことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の成膜装置。
  6. 長尺帯状の基材に薄膜を成膜する成膜方法であって、
    前記基材が搬送される搬送路の途中に設けられ、調圧された雰囲気の下で前記基材上に薄膜の成膜を行う成膜室と、
    前記成膜室の前段に設けられ、雰囲気圧を調圧可能な第1バッファ室と、
    前記成膜室の後段に設けられ、雰囲気圧を調圧可能な第2バッファ室とを備える成膜装置において、
    前記第1バッファ室、前記成膜室及び前記第2バッファ室の雰囲気圧を加圧する工程と、
    前記基材の一区間を加圧雰囲気の下で前記成膜室内の成膜位置に繰り入れて静止させる工程と、
    前記一区間に調圧された雰囲気の下で前記薄膜の成膜を行う工程と、
    前記第1バッファ室、前記成膜室及び前記第2バッファ室の雰囲気圧を再加圧する工程と、
    前記一区間を加圧雰囲気の下で前記成膜位置から繰り出す工程とを含んでなることを特徴とする成膜方法。
  7. 前記成膜位置に静止させている前記一区間に加圧雰囲気の下でマスクを装着し、調圧された雰囲気の下で前記薄膜を成膜した後、加圧雰囲気の下で前記マスクを取り外すことを特徴とする請求項6に記載の成膜方法。
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