JP2017008243A - 非水系インクジェットインク組成物及び記録方法 - Google Patents

非水系インクジェットインク組成物及び記録方法 Download PDF

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直樹 小池
伊東 淳
Atsushi Ito
淳 伊東
健一郎 窪田
Kenichiro Kubota
健一郎 窪田
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Abstract

【課題】優れた画質(隠蔽性)及び耐擦性を有する記録物を与えることができ、かつ、再分散性及び吐出安定性に優れる非水系インクジェットインク組成物及び記録方法を提供することを目的とする。【解決手段】顔料として平均粒径が200nm以上400nm以下である酸化物微粒子と、平均粒径が400nm以下である樹脂粒子と、溶剤と、を含む、非水系インクジェットインク組成物であって、前記樹脂粒子の含有量が、前記酸化物微粒子の総量に対して、10質量%以上であり、前記樹脂粒子の含有量が、前記非水系インクジェットインク組成物の総量に対して、20質量%以下である、非水系インクジェットインク組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、非水系インクジェットインク組成物及び記録方法に関する。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。その中で、吐出安定性等について種々の検討がなされている。例えば、特許文献1には、白色のインクジェット印刷用インクを提供することを目的として、白色顔料粒子と、内部に空洞を有する中空顔料粒子とを含むことを特徴とするインクジェット印刷用インクが開示されている。
特開2014−95058号公報
しかしながら、特許文献1に記載のインク組成物では、顔料が沈降した場合に、撹拌しても沈降回復しない(沈降物が再分散しない)ことが問題である。この問題は、白色色材として用いられる酸化チタンなどの比重が大きい顔料を用いる場合に特に顕著となる。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、優れた画質(隠蔽性)及び耐擦性を有する記録物を与えることができ、かつ、再分散性(特に長期保管時の再分散性)及び吐出安定性に優れる非水系インクジェットインク組成物及び記録方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、所定の平均粒径を有する顔料と、所定の平均粒径を有する樹脂粒子と、を所定の量含むインク組成物であれば上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
顔料として平均粒径が200nm以上400nm以下である酸化物微粒子と、平均粒径が400nm以下である樹脂粒子と、溶剤と、を含む、非水系インクジェットインク組成物であって、
前記樹脂粒子の含有量が、前記酸化物微粒子の総量に対して、10質量%以上であり、前記樹脂粒子の含有量が、前記非水系インクジェットインク組成物の総量に対して、20質量%以下である、
非水系インクジェットインク組成物。
〔2〕
前記酸化物微粒子の含有量が、前記非水系インクジェットインク組成物の総量に対して、5質量%以上20質量%以下である、前項〔1〕に記載の非水系インクジェットインク組成物。
〔3〕
前記樹脂粒子として、フッ素樹脂からなる樹脂粒子を含む、前項〔1〕又は〔2〕に記載の非水系インクジェットインク組成物。
〔4〕
前記樹脂粒子の含有量が、前記非水系インクジェットインク組成物の総量に対して、0.1質量%以上10質量%以下である、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク組成物。
〔5〕
前記フッ素樹脂からなる前記樹脂粒子の前記フッ素樹脂として、ポリテトラフルオロエチレンを含む、前項〔3〕又は〔4〕に記載の非水系インクジェットインク組成物。
〔6〕
前記樹脂粒子の平均粒径が、10nm以上300nm以下である、前項〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク組成物。
〔7〕
塩化ビニル系被記録媒体に対する記録に用いられるものである、前項〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク組成物。
〔8〕
白色顔料として、前記酸化物微粒子を含む白色インク組成物である、前項〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク組成物。
〔9〕
被記録媒体へのインク組成物の付着量が、10〜30mg/inch2である記録方法に用いられる、前項〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク組成物。
〔10〕
前項〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク組成物を被記録媒体に付着させる付着工程を有する、インクジェット記録方法。
本実施形態の記録方法を実施するために用いる記録装置の一例を示す図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
〔非水系インクジェットインク組成物〕
本実施形態の非水系インクジェットインク組成物は、顔料として平均粒径が200nm以上400nm以下である酸化物微粒子と、平均粒径が400nm以下である樹脂粒子と、溶剤と、を含む、非水系インクジェットインク組成物であって、前記樹脂粒子の含有量が、前記酸化物微粒子の総量に対して、10質量%以上であり、前記樹脂粒子の含有量が、前記非水系インクジェットインク組成物の総量に対して、20質量%以下である。
得られる記録物の画質(隠蔽性)向上の観点から、比較的に大きい平均粒径の顔料を用いるか、顔料の含有量を大きくすることが考えられる。しかしながら、顔料の平均粒径や含有量を大きくすると、吐出安定性が低下したり、沈降しやすく再分散性(特に長期保管時の再分散性)が低下したり、得られる記録物の耐擦性が低下する傾向にある。これに対して、本実施形態においては、所定の平均粒径を有する顔料と、所定の平均粒径を有する樹脂粒子と、を所定の量併用することにより、酸化物粒子の間に存在する樹脂粒子が再分散性を向上させることができる。また、樹脂粒子を用いることで得られる記録物の耐擦性も向上する。さらに、当該インク組成物を用いて得られる記録物の画質(隠蔽性)と、再分散性(特に長期保管時の再分散性)及び吐出安定性とを両立することも可能となる。上記各効果は、特に、本実施形態のインク組成物が、エコソルベントを用いたホワイトインクである場合において、より顕著となる。
〔酸化物微粒子〕
酸化物微粒子としては、特に限定されないが、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウムが挙げられる。このなかでも、比重が3.5以上のものが好ましく、酸化チタンがより好ましい。このような酸化物微粒子は、沈降しやすくかつ沈降回復しにくい傾向にあるため、本発明が特に有用となる。酸化物微粒子は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の非水系インクジェットインク組成物は、白色顔料として、上記酸化物微粒子を含む白色インク組成物であることが好ましい。白色インク組成物は、透明なフィルムに対して記録する場合の下地として使用されることがあり、この場合、下地としての十分な隠蔽性を確保する観点から、顔料の含有量が比較的に多い傾向にある。そのため、顔料の沈降による問題が大きくなる傾向にあるため、本発明が特に有用となる。
酸化物微粒子の平均粒径は、200nm以上400nm以下であり、好ましくは225nm以上375nm以下であり、より好ましくは250nm以上350nm以下である。酸化物微粒子の平均粒径が200nm以上であることにより、得られる記録物の隠蔽性がより向上する。また、酸化物微粒子の平均粒径が400nm以下であることにより、吐出安定性がより向上する。さらに、酸化物微粒子の平均粒径が200nm以上400nm以下であることにより、吐出安定性及び得られる記録物の隠蔽性がより好ましく両立する傾向にある。
酸化物微粒子の平均粒径とは、体積平均粒径であり、レーザー回折・散乱法により測定することができる。具体的には、分散液を、DEGdEE(ジエチレングリコールジエチルエーテル)にて、検体(粒子)が質量で1000ppmとなるように希釈し、これをレーザー回折・散乱測定装置(例えば、マイクロトラックUPA250(日機装株式会社製))を用いて20℃の環境下で、メディアン径D50の値を読み取ることにより測定することができる。なお、酸化物微粒子を2種以上含む場合には、これらをまとめて測定した値を、酸化物微粒子の平均粒径として用いる。
酸化物微粒子の体積平均粒子径は、市販のものが上記範囲にあればそのまま使用することができるが、以下のようにして体積平均粒子径を調節することができる。すなわち、酸化物微粒子と溶剤(一部又は全部)を混合した後、ボールミル、ビーズミル、超音波破砕及び/又はジェットミル等で、係る混合物(顔料分散溶剤)を適宜に処理することにより、粒子径の分布や体積平均粒子径を調節することができる。また、粒子を分散する際の分散剤の種類や量を調整することで二次粒子の形成の具合を調整し、これによって平均粒径を調整することもできる。さらに、粒子をフィルタにより所定の粒径の物にふるい分けして分けた粒子を分散に用いることで平均粒径を調整することもできる。
酸化物微粒子の含有量は、非水系インクジェットインク組成物の総量に対して、好ましくは2.5質量%以上25質量%以下であり、より好ましくは5質量%以上20質量%以下であり、さらに好ましくは7.5質量%以上17.5質量%以下である。酸化物微粒子の含有量が2.5質量%以上であることにより、得られる記録物の隠蔽性がより向上する傾向にある。また、酸化物微粒子の含有量が25質量%以下であることにより、吐出安定性、及び得られる記録物の耐擦性がより向上する傾向にある。さらに、酸化物微粒子の含有量が2.5質量%以上25質量%以下であることにより、吐出安定性、隠蔽性、再分散性、及び得られる記録物の耐擦性がより好ましく両立する傾向にある。
〔樹脂粒子〕
樹脂粒子としては、特に限定されないが、例えば、フッ素樹脂からなる樹脂粒子、シリコーン樹脂からなる樹脂粒子、アクリル系樹脂からなる樹脂粒子、メタクリル系樹脂からなる樹脂粒子、ウレタン系樹脂からなる樹脂粒子、ビニル系樹脂からなる樹脂粒子、上記2以上の共重合体からなる樹脂粒子が挙げられる。このなかでも、フッ素樹脂からなる樹脂粒子及びシリコーン樹脂からなる樹脂粒子が好ましく、フッ素樹脂からなる樹脂粒子がより好ましい。このような樹脂粒子を用いることにより、再分散性、得られる記録物の平滑性がより向上する傾向にある。樹脂粒子は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
フッ素樹脂からなる樹脂粒子のフッ素樹脂としては、フッ素を含むオレフィンを重合して得られる合成樹脂であれば特に限定されないが、例えば、テトラフルオロエチレン単独重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロイジオキソール共重合体、クロロトリフルオロエチレン単独重合体、クロロトリフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、クロロトリフルオロエチレン−パーフルオロイジオキソール共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニルが挙げられる。このなかでも、ポリテトラフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンを含む共重合体が好ましく、ポリテトラフルオロエチレンガより好ましい。このようなフッ素樹脂を用いることにより、再分散性、得られる記録物の平滑性がより向上する傾向にある。
その他の樹脂の具体例としては、特に限定されないが、例えば、東レ社製のトレパールシリーズ(ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、エポキシ樹脂)、日硝産業社製のトスパールシリーズ(シリコーン樹脂)、積水化成品社製のテクポリマーシリーズ(メタクリル酸メチル、スチレン等の疎水性ビニル樹脂)が挙げられる。
樹脂粒子の形態としては、サスペンション(固体樹脂粒子が液中に分散している状態)、エマルジョン(液体樹脂粒子が液中に分散している状態)が挙げられる。このなかでも、再分散性向上及び得られる記録物の耐擦性向上の観点から、サスペンションが好ましい。
樹脂粒子の平均粒径は、400nm以下であり、好ましくは5nm以上375nm以下であり、より好ましくは10nm以上300nm以下である。樹脂粒子の平均粒径が10nm以上であることにより、再分散性がより向上する傾向にある。また、樹脂粒子の平均粒径が400nm以下であることにより、吐出安定性、再分散性がより向上する。さらに、樹脂粒子の平均粒径が10nm以上300nm以下であることにより、吐出安定性、再分散性、及び得られる記録物の耐擦性がより好ましく両立する傾向にある。
樹脂粒子の平均粒径とは、体積平均粒径であり、レーザー回折・散乱法により測定することができる。具体的には、分散液を、DEGdEE(ジエチレングリコールジエチルエーテル)にて、検体(粒子)が質量で1000ppmとなるように希釈し、これをレーザー回折・散乱測定装置(例えば、マイクロトラックUPA250(日機装株式会社製))を用いて20℃の環境下で、メディアン径D50の値を読み取ることにより測定することができる。なお、樹脂粒子を2種以上含む場合には、これらをまとめて測定した値を、樹脂粒子の平均粒径として用いる。
樹脂粒子の体積平均粒子径は、市販のものが上記範囲にあればそのまま使用することができるが、以下のようにして体積平均粒子径を調節することができる。すなわち、樹脂粒子と溶剤(一部又は全部)を混合した後、ボールミル、ビーズミル、超音波破砕及び/又はジェットミル等で、係る混合物(顔料分散溶剤)を適宜に処理することにより、粒子径の分布や体積平均粒子径を調節することができる。また、粒子を分散する際の分散剤の種類や量を調整することで二次粒子の形成の具合を調整し、これによって平均粒径を調整することもできる。さらに、粒子をフィルタにより所定の粒径の物にふるい分けして分けた粒子を分散に用いることで平均粒径を調整することもできる。
樹脂粒子の含有量は、酸化物微粒子の総量に対して、10質量%以上であり、好ましくは10質量%以上160質量%以下であり、より好ましくは15質量%以上130質量%以下であり、さらに好ましくは15質量%以上100質量%以下であり、よりさらに好ましくは15質量%以上75質量%以下であり、さらにより好ましくは15質量%以上60質量%以下であり、特に好ましくは15質量%以上40質量%以下である。樹脂粒子の含有量が10質量%以上であることにより、再分散性がより向上する。樹脂粒子の含有量が160質量%以下であることにより、吐出安定性がより向上する傾向にある。
また、樹脂粒子の含有量は、非水系インクジェットインク組成物の総量に対して、20質量%以下であり、好ましくは0.1質量%以上20質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以上15質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以上10質量%以下であり、よりさらに好ましくは1.0質量%以上5質量%以下である。樹脂粒子の含有量が0.1質量%以上であることにより、再分散性及び得られる記録物の耐擦性がより向上する傾向にある。また、樹脂粒子の含有量が20質量%以下であることにより、吐出安定性がより向上する。さらに、樹脂粒子の含有量が0.1質量%以上10質量%以下であることにより、吐出安定性、再分散性、及び得られる記録物の耐擦性がより好ましく両立する傾向にある。特に、フッ素樹脂を上記範囲内で使用することがより好ましい。
〔溶剤〕
溶剤を含むインク組成物(非水系インクジェットインク組成物)は、非吸収被記録媒体である塩化ビニールフィルム等に、インクを浸透させ固定することができるため、屋外等で長期間使用することができる点等において、水系インクジェットインク組成物とは異なる。
溶剤としては、特に限定されないが、例えば、アルキレングリコールアルキルエーテル類、環状エステル類、炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤、エステル系溶剤等が挙げられる。
アルキレングリコールアルキルエーテル類としては、例えば、アルキレングリコールモノアルキルエーテルや、アルキレングリコールジアルキルエーテル等が挙げられる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、特に限定されないが、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルトリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
アルキレングリコールジアルキルエーテルとしては、特に限定されないが、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
環状エステル類は、エステル結合による環状構造を持つ化合物であり、5員環構造のγ−ラクトンや6員環構造のδ−ラクトン、7員環構造のε−ラクトン等があり、例えばγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ヘキサラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナラクトン、γ−デカラクトン、γ−ウンデカラクトン、δ−バレロラクトン、δ−ヘキサラクトン、δ−ヘプタラクトン、δ−オクタラクトン、δ−ノナラクトン、δ−デカラクトン、δ−ウンデカラクトン、ε−カプロラクタムである。このなかでも、5員環構造のγ−ラクトンが好ましく、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンがより好ましい。
炭化水素系溶剤としては、脂肪族炭化水素(例えば、パラフィン、イソパラフィン)、脂環式炭化水素(例えば、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン等)、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、テトラリン等)等が挙げられる。このような炭化水素系溶剤としては、市販品を用いてもよく、IPソルベント1016、IPソルベント1620、IPクリーンLX(以上全て出光興産株式会社製の商品名)、Isopar(アイソパー)G、Isopar L、Isopar H、Isopar M、Exxsol D40、Exxsol D80、Exxsol D100、Exxsol D130、Exxsol D140(以上全て、Exxon社製の商品名)、NSクリーン100、NSクリーン110、NSクリーン200、NSクリーン220(以上全て、JX日鉱日石エネルギー株式会社の商品名)、ナフテゾール160、ナフテゾール200、ナフテゾール220(以上全て、JX日鉱日石エネルギー株式会社の商品名)等の脂肪族炭化水素系溶剤または脂環式炭化水素系溶剤や、ソルベッソ200(Exxon社製の商品名)等の芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。
アルコール系溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、イソアミルアルコール、3−メチル−2−ブタノール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、4−メチル−2ペンタノール、アリルアルコール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール等が挙げられる。
エステル系溶剤としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソペンチル、酢酸第二ブチル、酢酸アミル、酢酸メトキシブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、カプリル酸メチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等が挙げられる。
なお、溶剤を含むインクには大別して、リアルソルベント(高溶剤)インクと、エコソルベント(低溶剤)インクの2つがある。エコソルベントインクは、低臭気性で人体や環境に配慮したインクであり、労働安全衛生法が定める有機溶剤に該当しない、有機溶剤中毒予防則に定める第1種および第2種有機溶剤に該当しない、あるいは消防法に定める設置環境の屋内作業場において局所排気装置の義務付対象外となる有機溶剤を使用することを特徴としている。本実施形態に係る非水系インクジェットインク組成物は、このようなエコソルベントインクに用いられ得る溶剤を含むことが好ましい。
また、「非水系」とは、インク組成物の主な溶媒成分(揮発成分)が水以外の成分であるインク組成物であり、主な溶媒成分は例えば有機溶剤などの溶剤である。また、インク調製において主な溶媒成分として意図的に水を添加しないインク組成物であることが好ましく、不純物として不可避的に水分を含んでしまう場合は含まれる。水の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0〜10質量%であり、より好ましくは0〜5質量%であり、さらに好ましくは0〜1質量%であり、一層好ましくは0〜0.5質量%であり、特に好ましくは0〜0.1質量%である。
〔分散剤〕
本実施形態のインク組成物は分散剤を含むことができる。インク組成物が分散剤を含むことにより、インク組成物における顔料の分散安定性がより向上する傾向にあり、インク組成物の保存安定性、インク組成物の長期にわたる吐出安定性等がより向上する傾向にある。分散剤としては、特に限定されないが、例えば、アニオン系分散剤、ノニオン系分散剤、高分子分散剤が挙げられる。
アニオン系分散剤としては、特に限定されないが、例えば、芳香族スルホン酸のホルマリン縮合物、β−ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、及び、クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物が挙げられる。
ノニオン系分散剤としては、特に限定されないが、例えば、フィトステロールのエチレンオキサイド付加物、コレスタノールのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
高分子分散剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマーおよびコポリマー、アクリル系ポリマーおよびコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、およびエポキシ樹脂のうち1種以上を主成分とするもの等が挙げられる。高分子分散剤の市販品としては、例えば、味の素ファインテクノ社製のアジスパーシリーズ、ノベオン(Noveon)社から入手可能なソルスパーズシリーズ(Solsperse 36000等)、BYK社製のディスパービックシリーズ、楠本化成社製のディスパロンシリーズ等が挙げられる。
〔界面活性剤〕
本実施形態のインク組成物は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤が挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール及び2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのアルキレンオキサイド付加物、並びに2,4−ジメチル−5−デシン−4−オール及び2,4−ジメチル−5−デシン−4−オールのアルキレンオキサイド付加物から選択される一種以上が好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、オルフィン104シリーズやオルフィンE1010等のEシリーズ(エアプロダクツ社(Air Products Japan, Inc.)製商品名)、サーフィノール465やサーフィノール61(日信化学工業社(Nissin Chemical Industry CO.,Ltd.)製商品名)などが挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
フッ素系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド化合物が挙げられる。フッ素系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、S−144、S−145(旭硝子株式会社製);FC−170C、FC−430、フロラード−FC4430(住友スリーエム株式会社製);FSO、FSO−100、FSN、FSN−100、FS−300(Dupont社製);FT−250、251(株式会社ネオス製)などが挙げられる。フッ素系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリシロキサン系化合物、ポリエーテル変性オルガノシロキサン等が挙げられる。シリコーン系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、具体的には、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348、BYK−349(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商品名、信越化学株式会社製)等が挙げられる。
〔その他の成分〕
本実施形態のインク組成物は、溶解助剤、粘度調整剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、腐食防止剤、及び分散に影響を与える金属イオンを捕獲するためのキレート化剤などの、種々の添加剤を適宜添加することもできる。
〔被記録媒体〕
下記インクジェット記録方法を利用して、インク組成物が被記録媒体上に吐出されること等により、記録物が得られる。この被記録媒体として、例えば、吸収性又は非吸収性の被記録媒体が挙げられる。
吸収性被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、インクの浸透性が高い電子写真用紙などの普通紙、インクジェット用紙(シリカ粒子やアルミナ粒子から構成されたインク吸収層、あるいは、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドン(PVP)等の親水性ポリマーから構成されたインク吸収層を備えたインクジェット専用紙)から、インクの浸透性が比較的低い一般のオフセット印刷に用いられるアート紙、コート紙、キャスト紙等が挙げられる。
非吸収性被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン等のプラスチック類のフィルムやプレート;鉄、銀、銅、アルミニウム等の金属類のプレート;又はそれら各種金属を蒸着により製造した金属プレートやプラスチック製のフィルム、ステンレスや真鋳等の合金のプレート;紙製の基材にポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン等のプラスチック類のフィルムを接着(コーティング)した被記録媒体等が挙げられる。
このなかでも、本実施形態の非水系インクジェットインク組成物は、非吸収性被記録媒体に対する記録に用いられるものであることが好ましく、塩化ビニル系被記録媒体に対する記録に用いられるものであることが好ましい。本実施形態の非水系インクジェットインク組成物を用いることにより、非吸収被記録媒体である塩化ビニールフィルム等に、インクを浸透させ固定することができる。
また、本実施形態の非水系インクジェットインク組成物は、被記録媒体へのインク組成物の付着量が10〜30mg/inch2である記録方法に用いられるものであることが好ましく、被記録媒体へのインク組成物の付着量が15〜25mg/inch2である記録方法に用いられるものであることがより好ましい。このような付着量とすることで、得られる記録物の隠蔽性がより向上する傾向にある。
〔記録方法〕
本実施形態の記録方法は、上記非水系インクジェットインク組成物を被記録媒体に付着させる付着工程を有する。被記録媒体及び付着量は上記と同様とすることができる。記録装置としては、従来公知のインクジェットプリンタ(記録装置)を用いることができる。図1に、本実施形態の記録方法を実施するために用いる記録装置の一例を示す。
図1は、プリンタ1の構成を示す斜視図である。図1に示すように、プリンタ1は、インクジェット式記録ヘッド2を搭載すると共にインクカートリッジ3を着脱可能に装着するキャリッジ4と、インクジェット式記録ヘッド(インクジェットヘッド)2の下方に配設され記録媒体6が搬送されるプラテン5と、キャリッジ4を被記録媒体6の媒体幅方向(主走査方向S)に移動させるキャリッジ移動機構7と、記録媒体6を媒体送り方向に搬送する媒体送り機構8と、を有するものである。加えて、プリンタ1は、当該プリンタ1全体の動作を制御する制御部CONTを有している。
記録ヘッド2は、収容したインク組成物をノズルから吐出させるキャビティーと、当該キャビティー毎に設けられた、インクに吐出の駆動力を付与する吐出駆動部と、当該キャビティー毎に設けられた、ヘッドの外へインク組成物を吐出するノズルと、を有する。キャビティー、並びにキャビティー毎に設けられる吐出駆動部及びノズルは、それぞれ互いに独立して、一のヘッドに複数個設けられていてもよい。吐出駆動部は、機械的な変形によりキャビティーの容積を変化させる圧電素子などの電気機械変換素子や、熱を発することによりインクに気泡を発生させ吐出させる電子熱変換素子などを用いて形成することができる。プリンタ1は、1色のインクにつきヘッドを1個設けていても複数個設けていてもよい。
インクカートリッジ3は、独立した複数のカートリッジからなり、カートリッジ毎に上述したインク組成物が充填されている。プラテン5はプラテンヒータを備え、被記録媒体を設定温度に加熱できるように構成されていてもよい。被記録媒体の加熱により記録ヘッドの温度も結果的に上昇し、記録ヘッド2内に収容されたインクの温度も上昇する傾向にある。図示はしないが、プリンタ1は、プラテンヒータよりも下流の記録媒体搬出経路にアフターヒーターを備えていてもよい。
プリンタ1としては、インクカートリッジ3をキャリッジ4に搭載した、いわゆるオンキャリッジタイプのプリンタを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、インク組成物が充填されたインク収容体(例えば、インクパック、インクカートリッジ等)をプリンタ1の筐体等に装着して、インク供給チューブを介してヘッド2に供給する、いわゆるオフキャリッジタイプのプリンタであってもよい。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
[インク組成物用の材料]
下記の実施例及び比較例において使用したインク組成物用の主な材料は、以下の通りである。
〔顔料:酸化物微粒子〕
チタニア(TiO2) 平均粒径126nm
チタニア(TiO2) 平均粒径207nm
チタニア(TiO2) 平均粒径301nm
チタニア(TiO2) 平均粒径396nm
チタニア(TiO2) 平均粒径491nm
〔樹脂粒子〕
ポリテトラフルオロエチレン 平均粒径6nm
ポリテトラフルオロエチレン 平均粒径12nm
ポリテトラフルオロエチレン 平均粒径102nm
ポリテトラフルオロエチレン 平均粒径297nm
ポリテトラフルオロエチレン 平均粒径384nm
ポリテトラフルオロエチレン 平均粒径480nm
PFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体) 平均粒径105nm
シリコーン樹脂粒子 平均粒径114nm
〔溶剤〕
DEGMEE(ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、引火点64℃)
DEGdME(ジエチレングリコールジメチルエーテル、引火点56℃)
DEGdEE(ジエチレングリコールジエチルエーテル、引火点71℃)
〔環状エステル〕
ガンマブチロラクトン
シグマバレロラクトン
〔分散剤〕
BYK2050(BYK社製)
〔界面活性剤〕
ノイゲンLP−70(第一工業製薬社製)
〔定着樹脂〕
ソルバインCL(日信化学工業社製)
〔その他〕
シリカ 平均粒径307nm
〔酸化物微粒子の分散液の調製方法〕
各インク組成ごとに、インクの有機溶剤の組成比で混合溶剤を作製し、これにBYK2050(BYK社製)を混合し、さらに、酸化チタンJR− 806(テイカ製)を加えて、ホモジナイザーを用いて予備分散した。その後、ビーズミルにて分散をさせ、酸化チタン分散液を得た。酸化チタンの分散液に対する含有量を30質量%、BYK2050の酸化チタンに対する含有量を6質量%とした。なお、用いる前の酸化チタン粒子をフィルタで分級してから使用すること、BYK2050の含有量を調整すること、又は、これらの併用により、各平均粒径を有する酸化チタン分散液を得た。
〔樹脂粒子の分散液の調製方法〕
ポリテトラフルオロエチレン粉(喜多村社製 KTL−500F)を用いた。これをフィルタで分級して所定の平均粒径を有する樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子を用いて、樹脂粒子が30質量%で混合溶剤中に分散された分散液を作製した。具体的には、得られた樹脂粒子(KTL−500F)40質量部、インクの有機溶剤の組成比で調製した混合溶剤80質量部、及びBYK2050(BYK社製)10質量部を混合した。その後、ジルコニアビーズを用いたアイガーミルを用いて2時間かけて分散した。次いで、別の容器に移して混合溶剤を30質量部添加して、さらに1時間攪拌した。そして、ジルコニアビーズを除去後、10μmのメンブレンフィルターでろ過し混合溶剤で調整してPTFE濃度が30質量%である樹脂粒子の分散液を得た。なお、用いる前のポリテトラフルオロエチレン粉をフィルタで分級してから使用すること、BYK2050の含有量を調整すること、又は、これらの併用により、各平均粒径を有するポリテトラフルオロエチレン粉分散液を得た。
また、樹脂粒子として、PFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体、三井デュポンフロロケミカル社製 9738−JN)を用いたこと以外は、上記と同様にして、PFAの分散液を得た。さらに、シリコーン樹脂粒子(日硝産業社製 XC99−A8808)を用いたこと以外は、上記と同様にして、シリコーン樹脂粒子の分散液を得た。また、樹脂粒子に代えて、シリカ粒子(信越シリコーン社製 QSG−100)を用いたこと以外は、上記と同様にして、シリカ粒子の分散液を得た。
〔体積平均粒径の測定方法〕
酸化物微粒子、樹脂粒子、シリカ粒子(無機粒子)の各分散体中の体積平均粒径は、レーザー回折・散乱法により測定した。具体的には、各分散液を、DEGdEE(ジエチレングリコールジエチルエーテル)にて、検体(粒子)が質量で1000ppmとなるように希釈し、これをレーザー回折・散乱測定装置(例えば、マイクロトラックUPA250(日機装株式会社製))を用いて20℃の環境下で、メディアン径D50の値を読み取ることにより測定した。
[インク組成物の調製]
各材料を下記の表1に示す組成で混合し、十分に撹拌し、各インク組成物を得た。なお、下記の表1中、数値の単位は質量%であり、合計は100.0質量%である。また、実施例で用いた樹脂粒子は何れもサスペンジョンであった。さらに、BYK2050は、最終的なインク組成において、表1に示す組成となるよう調整をした。
〔記録物の作製方法〕
インクジェットプリンター(セイコーエプソン株式会社製、型式「SC−S70650」)を用いて、実施例及び比較例の各インク組成物を透明PETメディア(リンテック社、型番E−1000ZC)上に記録解像度720×1440dpiの100%濃度で18mg/inch2の条件で印刷をした。その後、25℃−65%RH(相対湿度)にて1日間乾燥させて各例の記録物を作製した。
〔画質(隠蔽性)〕
得られた記録物について、隠蔽性の評価を行った。具体的には、各サンプルを偏角測色計ARM−500V(製品名、日本分光株式会社製)にセットして、可視光領域(380nm〜800nm)における1nm毎の各波長の透過率Tn(%)を走査速度2000nm/minで測定した。得られた波長毎の透過率を積分して、隠蔽度Sを求めた。隠蔽度
Sは、0〜32000の間の数値で、完全な遮蔽(隠蔽)では0、完全な透過では32000である。評価基準は以下のとおりである。
(評価基準)
○:隠蔽度Sが500未満
△:隠蔽度Sが500以上1000未満
×:隠蔽度Sが1000以上
〔再分散性〕
上記で調製した各インク組成物を100mLスクリュー管瓶(AS ONE製)に各100mLずつ入れ、室温25℃、湿度50%RHの環境下に半年間放置した。その後、その放置したスクリュー管瓶を上下に30cmの幅で10往復振った後、スクリュー管瓶内のインク上澄みを3mL採取した。上記のようにして得られた各インク組成物の採取サンプル1gに、溶剤(DEGDEE)を加えて1000倍に希釈した。
次いで、分光光度計(製品名「Spectrophotometer U−3300」、株式会社日立製作所製)を用いて、希釈したサンプルの波長500nmにおける吸光度(Abs値)を測定した。このようにして得られた各サンプルの吸光度と、上記の調製直後のインク組成物を上記と同様に希釈して得られたサンプルを測定した吸光度と、を比較して、下記式を用いて吸光度の回復率を求めた。評価基準は、以下の通りである。
吸光度の回復率(%)=100×(各サンプルの放置後の吸光度/調製直後の吸光度)
(評価基準)
○:回復率が90%以上
△:回復率が80%以上90%未満
×:回復率が70%以上80%
〔吐出安定性〕
インクジェットプリンター(セイコーエプソン株式会社製、型式「SC−S70650」)に搭載されているピエゾ素子の振動数を5kHzとし、その駆動波形を最適化した状態で、各インク組成物についてヘッドの各ノズルから300秒間の液滴の連続吐出を行い、その後300秒間液滴の吐出を中断した(1シーケンス)。その後、同様に、液滴の連続吐出、及び、吐出の中断の操作を10シーケンス繰り返し行った。10シーケンス終了時において、ノズル360個中の不吐出ノズル数をカウントすることにより印字安定性評価(間欠評価)を行った。評価基準は、以下のとおりである。
(評価基準)
○:不吐出ノズル数が0個
△:不吐出ノズル数が1〜4個
×:不吐出ノズル数が5個以上
〔耐擦性〕
得られた記録物を、JIS K5701(ISO 11628)に準じて、学振式摩擦堅牢度試験機(テスター産業株式会社製、商品名「AB−301」)を用いて耐擦性の評価を行った。すなわち、記録物の記録面に綿布を載せ、荷重500gで20回往復させて擦り、擦った後の記録物の記録面の剥離状態を目視にて観察した。評価基準は、以下の通りである。
(評価基準)
○:綿布に汚れが無い。記録面に傷が無い。
△:綿布に記録物の付着がある。記録面に傷がほとんど無い。
×:綿布に記録物の付着がある。記録面に傷がある。
1…プリンタ、2…インクジェット式記録ヘッド、3…インクカートリッジ、4…キャリッジ、5…プラテン、6…被記録媒体、7…キャリッジ移動機構、8…媒体送り機構、CONT…制御部

Claims (10)

  1. 顔料として平均粒径が200nm以上400nm以下である酸化物微粒子と、平均粒径が400nm以下である樹脂粒子と、溶剤と、を含む、非水系インクジェットインク組成物であって、
    前記樹脂粒子の含有量が、前記酸化物微粒子の総量に対して、10質量%以上であり、前記樹脂粒子の含有量が、前記非水系インクジェットインク組成物の総量に対して、20質量%以下である、
    非水系インクジェットインク組成物。
  2. 前記酸化物微粒子の含有量が、前記非水系インクジェットインク組成物の総量に対して、5質量%以上20質量%以下である、請求項1に記載の非水系インクジェットインク組成物。
  3. 前記樹脂粒子として、フッ素樹脂からなる樹脂粒子を含む、請求項1又は2に記載の非水系インクジェットインク組成物。
  4. 前記樹脂粒子の含有量が、前記非水系インクジェットインク組成物の総量に対して、0.1質量%以上10質量%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク組成物。
  5. 前記フッ素樹脂からなる前記樹脂粒子の前記フッ素樹脂として、ポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項3又は4に記載の非水系インクジェットインク組成物。
  6. 前記樹脂粒子の平均粒径が、10nm以上300nm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク組成物。
  7. 塩化ビニル系被記録媒体に対する記録に用いられるものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク組成物。
  8. 白色顔料として、前記酸化物微粒子を含む白色インク組成物である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク組成物。
  9. 被記録媒体へのインク組成物の付着量が、10〜30mg/inch2である記録方法に用いられる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク組成物を被記録媒体に付着させる付着工程を有する、インクジェット記録方法。
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