JP2017008132A - 樹脂組成物、硬化物、および加速器用積層コイル - Google Patents

樹脂組成物、硬化物、および加速器用積層コイル Download PDF

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Sakahito Matsuzaki
栄仁 松崎
中野 俊之
Toshiyuki Nakano
俊之 中野
今村 武
Takeshi Imamura
武 今村
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Abstract

【課題】光が照射される部分を光で急速に硬化し、光が照射されない部分についても急速に硬化し、さらに、その硬化物を厚膜状やバルク状に形成することができる樹脂組成物、硬化物、および加速器用積層コイルを提供する。【解決手段】実施の形態の樹脂組成物は、光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂と、前記光硬化性樹脂の光反応で生じる熱により開裂することが可能な熱重合開始剤とを含有する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、樹脂組成物、硬化物、および加速器用積層コイルに関する。
電力機器(タービン発電機、ガス絶縁開閉装置、加速器など)に使用されている樹脂材料には、コイル絶縁、塗装、接着などの用途で、熱硬化性樹脂が一般的に用いられている。熱硬化性樹脂は、加熱によって硬化される樹脂である。熱硬化性樹脂については、厚膜硬化が可能であり、また硬化に時間をかけることによって樹脂中の残留応力が残りにくいという長所がある。しかしながら、熱硬化性樹脂を硬化させるためには、1時間〜数時間程度の硬化時間が必要である。そのため、製造工程上では、リードタイムの短縮が求められている。
ところで、光造形や歯科などの医療分野などに用いられている光硬化性樹脂は、紫外光などの光を照射した部分が硬化される樹脂である。そして、光硬化性樹脂の硬化時間は数分〜数十分程度であり、熱硬化性樹脂の硬化時間に比べて短い。
特許第3752427号 特許第3910388号
上記のように、光硬化性樹脂は、紫外光などの光を照射した部分のみが一般的に硬化される。また、光硬化性樹脂の光透過性は、樹脂の厚さや深さに応じて低下する。すなわち、光硬化性樹脂の表面付近には、光硬化性樹脂の硬化に十分なエネルギーを有する光が到達しているため、光硬化性樹脂の表面付近は硬化されやすい。一方で、光硬化性樹脂の表面付近以外、例えば樹脂内部には、光硬化性樹脂の硬化に十分なエネルギーを有する光が到達しにくいため、光硬化性樹脂は硬化されにくい。そのため、光硬化性樹脂の硬化物を薄膜に形成することは容易であるが、厚膜に形成すること(以下、厚膜硬化性ともいう)は難しい。さらには、光が照射されない部分の光硬化性樹脂を硬化すること(以下、暗部硬化性ともいう)は困難である。
また、光硬化性樹脂に各種の硬化特性(例えば湿気硬化性)を付与することにより、光が照射されない部分の光硬化性樹脂を硬化することも可能ではある。しかしながら、この場合は、1週間以上もの硬化時間が必要であるため、熱硬化性樹脂の硬化時間と同様に、リードタイムが長い。
本発明が解決しようとする課題は、光が照射される部分を光で急速に硬化し、光が照射されない部分についても急速に硬化し、さらに、その硬化物を厚膜状やバルク状に形成することができる樹脂組成物、硬化物、および加速器用積層コイルを提供することである。
実施形態の樹脂組成物は、光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂と、前記光硬化性樹脂の光反応で生じる熱により開裂することが可能な熱重合開始剤とを含有する。
実施の形態の樹脂組成物を硬化してなる硬化物を備える構造物の断面を模式的に示す図である。 実施例および比較例で製造した樹脂組成物の厚膜硬化性の評価方法を模式的に示す図である。 実施例および比較例で製造した樹脂組成物の暗部硬化性の評価方法を模式的に示す図である。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態の樹脂組成物は、光硬化性樹脂および熱重合開始剤を含有する。熱重合開始剤は、光硬化性樹脂中に均一に分散して含有される。また、熱重合開始剤は、光硬化性樹脂の光反応で生じる熱により開裂することが可能である。そして、樹脂組成物は、光が照射される部分(以下、光照射部分ともいう)では、光硬化性樹脂に含有される光重合開始剤によって光硬化され、光が照射されない部分(以下、光未照射部分ともいう)では、光照射部分で硬化した光硬化性樹脂の光反応で生じた熱により開裂する熱重合開始剤によって熱硬化される、光−熱硬化型の樹脂組成物である。なお、樹脂組成物は光により硬化される性質を有するが、光が照射されない場合には、樹脂組成物は、硬化されずに、常温常圧下で粘性液体の状態を維持している。
樹脂組成物に含まれる光硬化性樹脂は、モノマー、オリゴマー、光重合開始剤、および各種の添加剤(安定剤、充填剤、顔料など)などから構成されている。
光硬化性樹脂は、樹脂成分であるモノマーやオリゴマーが光によって連鎖重合されることで分子量が増大し、硬化(光硬化)する樹脂である。光硬化とは、光エネルギーの作用で液体状態から固体状態に変化することを指し、光硬化する合成有機材料を光硬化性樹脂と呼ぶ。光硬化性樹脂の重合方式としては、主に、カチオン重合とラジカル重合がある。
常温常圧下で液体状態である光硬化性樹脂は、次のようなステップで硬化する。まず、光重合開始剤は光を吸収し、光を吸収した光重合開始剤が活性化される。活性化した光重合開始剤は開裂などの分解などを経てモノマーやオリゴマーなどの樹脂成分と反応し、反応生成物が生じる。この反応生成物は、さらに、樹脂成分であるモノマーやオリゴマーと反応し、さらなる反応生成物が生じる。そして、このような反応が連鎖的に進行する。その結果、3次元的に架橋反応が進行して分子量が増大し、光硬化性樹脂は硬化して固体状態となる。こうして、固体状態の光硬化性樹脂の硬化物が形成される。
光硬化性樹脂を硬化するときに照射する光としては、紫外光が一般的に用いられる。特に、紫外光源である紫外(UV)レーザは、エネルギー密度が高く、また小さいスポット径に絞ることができるため有用である。また、紫外光の他に、可視光や近赤外光も用いることができる。これらの光は、光硬化性樹脂の種類に応じて、適宜選択される。
光硬化性樹脂に含まれるモノマーは、官能基を持つ分子であり、光によって硬化する光硬化性樹脂の繰り返し構造単位を構成する。そして、モノマーが光によって重合されることにより高分子となる。カチオン重合するモノマーとしては、ビニルエーテルモノマーなどが挙げられる。また、ラジカル重合するモノマーとしては、アクリレートモノマー、フタレートモノマーなどが挙げられる。なお、これらビニルエーテルモノマー、アクリレートモノマー、フタレートモノマーという名称は、化合物の総称であり、これらに種々の官能基を結合したもの全てを含む。モノマーは、上記したモノマーのうちのいずれか1種のみを使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
光硬化性樹脂に含まれるオリゴマーは、モノマーを予めいくつか反応させたものであり、モノマーと同様、光によって重合されることにより高分子となる。カチオン重合するオリゴマーとしては、ビニルエーテルオリゴマー、脂環式光硬化性オリゴマー、グリシジルエーテル光硬化性オリゴマーなどが挙げられる。また、ラジカル重合するオリゴマーとしては、ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、光硬化性アクリレートオリゴマー、アクリルアクリレートオリゴマーなどが挙げられる。なお、これらビニルエーテルオリゴマー、脂環式光硬化性オリゴマー、グリシジルエーテル光硬化性オリゴマー、ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、光硬化性アクリレートオリゴマー、アクリルアクリレートオリゴマーという名称は、化合物の総称であり、これらに種々の官能基を結合したもの全てを含む。オリゴマーは、上記したオリゴマーのうちのいずれか1種のみを使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
光硬化性樹脂は、樹脂成分として、モノマーのみを含んでもよいし、オリゴマーのみを含んでもよい。光硬化性樹脂がモノマーおよびオリゴマーを含む場合、モノマーおよびオリゴマーの含有率は特には限定されない。
光硬化性樹脂に含まれる光重合開始剤は、光を吸収し活性化(光励起)して開裂し、水素(プロトン)引き抜き、電子移動などの反応を引き起こす。このような反応により、アクリル系光硬化性樹脂の場合にはラジカル分子、エポキシ系光硬化性樹脂の場合には水素イオンなど、光重合開始剤の種類に応じて、硬化反応を開始する物質が生成される。生成されたラジカル分子や水素イオンなどは、モノマーやオリゴマーを攻撃して、3次元的な重合や架橋反応を引き起こすことで、硬化反応が進む。そして、このような反応により一定以上の大きさを有する分子が形成されると、光照射部分の光硬化性樹脂が硬化されて、固体状態の光硬化性樹脂の硬化物が形成される。
カチオン重合に用いられる光重合開始剤としては、スルホニウム、ヨードニウムなどが挙げられる。また、ラジカル重合に用いられる光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、アセトフェノン、チオキサントンなどが挙げられる。なお、これらスルホニウム、ヨードニウム、ベンゾフェノン、アセトフェノン、チオキサントンという名称は、化合物の総称であり、これらに種々の官能基を結合したもの全てを含む。光重合開始剤は、上記した光重合開始剤のうちのいずれか1種のみを使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
樹脂組成物に含まれる光硬化性樹脂は、特に限定されるものではない。光硬化性樹脂は、例えば、アクリル系光硬化性樹脂、エポキシ系光硬化性樹脂などが挙げられる。
アクリル系光硬化性樹脂としては、例えば、TB3013、TB3013B、TB3013D、TB3013M、TB3014C、TB3015F、TB3016、TB3016H、TB3017、TB3017B、TB3017D、TB3017E、TB3017F、TB3018、TB3021、TB3021J、TB3021Q、TB3026E、TB3026G、TB3026J、TB3027G、TB3030、TB3030B、TB3031、TB3031J、TB3033B、TB3033F、TB3034、TB3034C、TB3035、TB3036、TB3036E、TB3036G、TB3042、TB3042B、TB3042C、TB3042D、TB3042G、TB3043B、TB3046、TB3046B、TB3050B、TB3050C、TB3050J、TB3051、TB3051E、TB3051G、TB3052、TB3052B、TB3052C、TB3052D、TB3055、TB3055B、TB3056F、TB3057、TB3057B、TB3057E、TB3059D、TB3060、TB3062、TB3062D、TB3062F、TB3062H、TB3062I、TB3062K、TB3062P、TB3062Q、TB3062S、TB3062U、TB3065E、TB3066、TB3067、TB3067B、TB3067C、TB3068B、TB3069F、TB3075、TB3081J、TB3084、TB3084E、TB3087B、TB3087G、TB3088、TB3088B、TB3170B、TB3170D、TB3170E、TB3170F、TB3170J、TB3177(いずれもスリーボンド社製商品名)などが挙げられる。
また、エポキシ系光硬化性樹脂としては、例えば、TB3111B、TB3113B、TB3114、TB3114B、TB3114G(いずれもスリーボンド社製商品名)などが挙げられる。
また、光硬化性樹脂は、可視光硬化性、近赤外光硬化性、湿気硬化性、加熱硬化性などの硬化特性を向上させる向上剤を含んでもよい。なお、ここでいう可視光硬化性とは、約380nm〜780nm程度の光で硬化する特性を指し、近赤外光硬化性とは、約780nm〜900nm程度の光で硬化する特性を指す。
光硬化性樹脂は、光によって硬化される樹脂であればよく、上記した光硬化性樹脂のうちのいずれか1種のみを使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
樹脂組成物に含まれる熱重合開始剤は、光照射部分で硬化した光硬化性樹脂の光反応で生じた熱を吸収し活性化(熱励起)して開裂し、プロトン引き抜き、電子移動などの反応を引き起こす。このような反応により、アクリル系光硬化性樹脂の場合にはラジカル分子、エポキシ系光硬化性樹脂の場合には水素イオンなど、熱重合開始剤の種類に応じて、硬化反応を開始する物質が生成される。生成されたラジカル分子や水素イオンなどは、モノマーやオリゴマーを攻撃して、3次元的な重合や架橋反応を引き起こすことで、硬化反応が進む。そして、このような反応により一定以上の大きさを有する分子が形成されると、光未照射であっても、熱励起した部分の樹脂組成物が硬化されて、固体状態の樹脂組成物の硬化物が形成される。
熱重合開始剤は、例えば、熱ラジカル重合開始剤、熱カチオン重合開始剤が挙げられる。
ラジカル重合に用いられる熱ラジカル重合開始剤は、開裂速度が速いおよび開裂温度の観点から、N=N結合を有するアゾ熱重合開始剤が好ましい。アゾ熱重合開始剤の中でも、光硬化性樹脂の光反応で生じる熱の温度と同じ温度で開裂することが可能であるもの、開裂したアゾ熱重合開始剤の半減期は、光硬化性樹脂の光反応で生じる熱の温度において1分以上10分以下であるものが好適である。半減期とは、開裂した熱重合開始剤の量が半分になる時間である。アゾ熱重合開始剤としては、例えば、V−30、V−40、V−501、V−59、V−60、V−65、V−70、VA−080、VA−086、VA−096、VAm−110、VAm−111、V−50、VA−057、VA−067、VA−044、VA−046B、VA−060、VA−061、V−601、VE−073、VR−110(いずれも日本化薬工業社製商品名)、A1671、A0680、A0566、A1670、A2735、D3797(いずれも東京化成工業社製商品名)などが挙げられる。また、熱ラジカル重合開始剤は、上記アゾ熱重合開始剤のほかに、例えば、B3152、B3153、C2223、D3411(いずれも東京化成工業社製商品名)などが挙げられる。
また、カチオン重合に用いられる熱カチオン重合開始剤としては、例えば、C2363、C0454、D2685(いずれも東京化成工業社製商品名)などが挙げられる。
熱重合開始剤は、上記した熱重合開始剤のうちのいずれか1種のみを使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
熱重合開始剤は、樹脂組成物100質量部(希釈剤を除く)に対して、0.1質量部以上10.0質量部以下含まれることが好ましい。樹脂組成物100質量部に含まれる熱重合開始剤の量が0.1質量部より少ない場合には、樹脂組成物の圧膜硬化性および暗部硬化性が低下することがある。また、樹脂組成物100質量部に含まれる熱重合開始剤の量が10.0質量部より多い場合には、樹脂組成物の粘度が増加して後述する塗布や塗装時の作業性が低下すること、樹脂組成物の硬化速度が過剰に速くなるためにゲル化が生じることがある。
また、樹脂組成物中に、泡の発生を防ぐため、あるいは発生した泡を消すために、樹脂組成物は消泡剤を含んでもよい。消泡剤は、特に限定されるものではなく、例えば、ジメチルシリコーン系の消泡剤(例えば、TSA720(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製商品名))などが挙げられる。
また、構造物に樹脂組成物を刷毛などで塗布する場合や、エアレススプレーなどで塗装する場合の作業性を向上させるために、樹脂組成物は光硬化性樹脂用の希釈剤を含んでもよい。希釈剤を樹脂組成物に添加することにより、樹脂組成物の粘度を調整することができる。希釈剤は、光硬化性を有する。希釈剤としては、アロニックス(低粘度の光硬化性樹脂、東亞合成社製商品名)などが挙げられる。アロニックスの中でも、製品名:M−101A(フェノールEO(エチレンオキシド)変性アクリレート)、製品名:M−117(ノニルフェノールEO(エチレンオキシド)変性アクリレート)、製品名:M−220(ポリプロピレングリコールジアクリレート)、製品名:M−309(トリメチロールプロパンアクリレート)、製品名:M−350(トリメチロールプロパンEO(エチレンオキシド)変性アクリレート)などが好適である。さらに好ましくは、希釈剤はトリアクリレート由来の分子構造を有する。上記した作業性を向上させるために、希釈剤は、樹脂組成物100質量部(希釈剤を除く)に対して、5.0質量部以上50.0質量部以下含まれることが好ましい。樹脂組成物100質量部に含まれる希釈剤の量が5.0質量部より少ない場合には、樹脂組成物の粘度低下が十分ではなく、上記した作業性が向上しないことがある。樹脂組成物100質量部に含まれる希釈剤の量が50.0質量部より多い場合には、樹脂組成物の硬化性が悪くなり、リードタイムが増えることがある。
また、樹脂組成物の光透過性を向上させて、光源から照射された光を樹脂組成物の内部により効果的に伝導させるために、樹脂組成物は光透過性充填剤を含んでもよい。光透過性充填剤としては、例えば、ガラスフリット、ガラスビーズ、ガラスパウダーなどが挙げられる。これらの中でも、球形で、粒径が大きく、かつ樹脂組成物との濡れ性がよいガラスフリットが好適である。ガラスフリットは、例えば、CF0072−20C、CF0072−10C、CF0072−5C、CF0093−20C、CF0093−10C、CF0093−5C、CF0017−20C、CF0017−10C、CF0017−5C(いずれも日本フリット社製商品名)などが挙げられる。光透過性充填剤の平均粒径は、メジアン径(D50)で5μm以上100μm以下であることが好ましい。光透過性充填剤の平均粒径が5μmより小さい場合には、光の乱反射が生じて、樹脂組成物の光透過性が向上しないことがある。光透過性充填剤の平均粒径が100μmより大きい場合には、光透過性充填剤が樹脂組成物中に均一に分散しないことがある。なお、メジアン径(D50)は、個数基準の粒度分布から積算分布曲線の50%に相当する粒子径として算出されるメジアン径を意味する。光透過性充填剤の平均粒径は、例えば、光透過性充填剤の断面をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察し、個々の光透過性充填剤の粒径を画像解析ソフトで解析することによって得られる。また、光透過性充填剤の屈折率は、1.46以上1.55以下であることが好ましく、より好ましくは、樹脂組成物の屈折率と同じ屈折率の場合である。光透過性充填剤の屈折率がこの範囲内である場合には、樹脂組成物の光透過性がさらに向上する。また、光透過性充填剤は、樹脂組成物100質量部(希釈剤を除く)に対して、1.0質量部以上30.0質量部以下含まれることが好ましい。樹脂組成物100質量部に含まれる光透過性充填剤の量が1.0質量部より少ない場合には、樹脂組成物の光透過度が十分でなく、樹脂組成物の光透過深度が十分でないということがある。樹脂組成物100質量部に含まれる光透過性充填剤の量が30.0質量部より多い場合には、樹脂組成物中の光透過性充填剤のみを光が透過してしまい、樹脂組成物の硬化が十分でない、および樹脂組成物の粘度が上がるということがある。
また、光透過性充填剤の表面には、シランカップリング処理などの表面処理が施されていることが好ましい。光透過性充填剤に表面処理を施すことで、樹脂組成物との濡れ性を向上させることができる。例えば、シランカップリング処理に使用されるシランカップリング剤としては、光硬化性シラン、アミノシラン、ビニルシラン、メタクリルシラン、メルカプトシラン、メトキシシラン、エトキシシラン、フェニルシラン、およびこれらの混合物などが挙げられる。
また、樹脂組成物の光透過性を低減させず、かつ樹脂組成物の熱伝導性を向上させて、光硬化性樹脂の光反応で生じた熱を樹脂組成物の内部や光未照射部分に存在する熱重合開始剤により効果的に伝導させるために、樹脂組成物は熱伝導性充填剤を含んでもよい。熱伝導性充填剤としては、球形で、粒径が小さく、かつ樹脂組成物との濡れ性がよいものが好ましい。熱伝導性充填剤は、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなどが好適である。熱伝導性充填剤の平均粒径は、メジアン径(D50)で5nm以上100nm以下であることが好適である。熱伝導性充填剤の平均粒径は、例えば、熱伝導性充填剤の断面をSEMで観察し、個々の熱伝導性充填剤の粒径を画像解析ソフトで解析することによって得られる。熱伝導性充填剤は、例えば、YA010C−SM1、YA010C−SP3、SO−C1、SC4500−SMJ、SC1500−SMT、80C−5(いずれもアドマテックス社製品名)などが挙げられる。熱伝導性充填剤は、樹脂組成物100質量部(希釈剤を除く)に対して、1.0質量部以上30.0質量部以下含まれることが好ましい。樹脂組成物100質量部に含まれる熱伝導性充填剤の量が1.0質量部より少ない場合には、樹脂組成物の熱伝導率が十分でないため、樹脂組成物が十分に硬化しないということがある。樹脂組成物100質量部に含まれる熱伝導性充填剤の量が30.0質量部より多い場合には、樹脂組成物の熱伝導率が高すぎることにより、樹脂組成物の硬化速度が速すぎてゲル化するということがある。
次に、実施の形態の樹脂組成物の製造方法について説明する。
光硬化性樹脂、熱重合開始剤、熱伝導性充填剤、および光透過性充填剤などの全配合量を自転公転ミキサーなどの撹拌機に投入し、これらを撹拌機によって撹拌する。このような工程を経て、樹脂組成物が製造される。
また、次のような工程で、樹脂組成物を製造してもよい。まず、配合する光硬化性樹脂の一部(例えば、光硬化性樹脂の全配合量の10質量%〜50質量%程度)、ならびに熱重合開始剤、熱伝導性充填剤、および光透過性充填剤などの全配合量を撹拌機に投入し、これらを撹拌機によって攪拌して、マスターバッチを作製する。続いて、マスターバッチに、配合する光硬化性樹脂の残部を添加して、撹拌機によって攪拌する。こうして、樹脂組成物が製造される。
また、樹脂組成物が消泡剤や希釈剤を含有する場合には、光硬化性樹脂、熱重合開始剤、熱伝導性充填剤、および光透過性充填剤などに、またはマスターバッチに、所定量の消泡剤や希釈剤を添加する。また、製造した樹脂組成物中に泡が存在する場合や、樹脂組成物の粘度が高い場合には、製造した樹脂組成物に、さらに消泡剤や希釈剤を添加してもよい。
なお、光透過性充填剤の添加方法については、シランカップリング処理を施している光透過性充填剤を添加してもよいし、シランカップリング処理を施していない光透過性充填剤とシランカップリング剤とを同時に添加してもよい。
上記のように製造された樹脂組成物は、光が照射されることによって硬化され、固体状の硬化物が形成される。例えば、流し塗装やエアレススプレーなどを用いたスプレー塗装などによって樹脂組成物を薄膜状や厚膜状に成形し、または深さのある容器に注型し、その後にUVライトなどの所定の光源を用いて光を樹脂組成物に一定時間照射して、薄膜状、厚膜状、バルク状などの所定の形状を有する樹脂組成物の硬化物を作製することができる。なお、光硬化性樹脂の硬化物は、樹脂組成物の硬化物のマトリックスを構成する。
図1は、実施の形態の樹脂組成物を硬化してなる樹脂組成物の硬化物を備える構造物の断面を模式的に示す図である。なお、図1には、構造物の一例として、加速器用積層コイル1を示している。
図1に示すように、加速器用積層コイル1は、湾曲した複数の板状の部材2と、部材2の間に設けられた複数の電磁石コイル3と、電磁石コイル3の外周面に形成された樹脂組成物の硬化物4とを備えている。部材2は、光源5から出た光6を透過する材料、例えば透明型のGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)から形成されている。部材2は、それらの間に電磁石コイル3を挟むように構成されている。電磁石コイル3は、樹脂組成物の硬化物4を介して部材2に接着している。複数の部材2の間に設けられた電磁石コイル3は、それぞれ所定の間隔を空けて配置されている。そして、加速器用積層コイル1は、部材2と電磁石コイル3とを交互に積層して構成されている。加速器用積層コイル1の適用例としては、例えば、加速器用積層コイル1を搭載した加速器などがある。
加速器用積層コイル1の製造方法について説明する。はじめに、実施の形態の樹脂組成物を電磁石コイル3の外周面に塗布する。そして、部材2の下面21に、電磁石コイル3をそれぞれ所定の間隔を空けて接触させる。次に、UVライトなどの光源5を用いて、部材2の上面22側から光6を樹脂組成物に所定の時間照射する。光源5から出た光6は、部材2を透過した後、電磁石コイル3の外周面上に塗布されている樹脂組成物に到達する。そして、光6を吸収して光励起した光重合開始剤によって、光硬化性樹脂の硬化反応が進行する。光6を樹脂組成物に例えば数分〜数十分程度照射して、樹脂組成物の硬化反応を完了した後、光源5を消す。樹脂組成物が硬化されると、樹脂組成物の硬化物4が形成される。部材2の下面21と電磁石コイル3とは、樹脂組成物の硬化物4を介して、接着されている。
次に、部材2の上面22上に、樹脂組成物を塗布した次の電磁石コイル3をそれぞれ所定の間隔を空けて配置する。そして、配置した電磁石コイル3の上に、次の部材2の下面21を接触させる。次に、上記と同様に、光源5を用いて、部材2の上面22側から光6を樹脂組成物に所定の時間照射する。光源5から出た光6は、部材2を透過した後、電磁石コイル3の外周面上に塗布されている樹脂組成物に到達する。このとき、電磁石コイル3の外表面上の樹脂組成物には、光6が照射される光照射部分7と、光6が照射されない光未照射部分8が存在する。光照射部分7では、光6を吸収して光励起した光重合開始剤によって、光硬化性樹脂の硬化反応が進行し、樹脂組成物が光硬化される。また、光未照射部分8では、光照射部分7で光硬化した光硬化性樹脂の光反応で生じた熱を吸収し熱励起することにより、開裂した熱重合開始剤によって、光硬化性樹脂の硬化反応が進行し、樹脂組成物が熱硬化される。光6を樹脂組成物に例えば数分〜数十分程度照射して、光照射部分7および光未照射部分8における樹脂組成物の硬化反応を完了させる。そして、硬化して形成された樹脂組成物の硬化物4によって、部材2の上面22と電磁石コイル3の光未照射部分8とが接着され、部材2の下面21と電磁石コイル3の光照射部分7とが接着される。
次に、上記と同様に、部材2の上面22上に次の電磁石コイル3を配置し、電磁石コイル3の上に次の部材2の下面21を接触させ、光6を樹脂組成物に照射するといった一連の工程を所定の回数だけ繰り返し行うことにより、加速器用積層コイル1が製造される。なお、必要に応じて、加速器用積層コイル1は、加熱炉などを用いて所定の温度で熱処理してもよい。
このように、実施の形態の樹脂組成物を使用することで、電磁石コイル3の外表面に光未照射部分8が存在する場合であっても、光未照射部分8の樹脂組成物は、光照射部分7の樹脂組成物と同様に、急速に硬化することができ、樹脂組成物の硬化物を形成することができる。
上記したように、実施の形態によれば、光が照射される部分の樹脂組成物は、光によって急速に硬化し、光が照射されない部分の樹脂組成物は、光硬化性樹脂の反応で生じる熱によって急速に硬化することができる。そのため、実施の形態の樹脂組成物は、従来では困難であった光未照射部分の硬化を急速に進行することができ、リードタイムを大幅に短縮することができる。また、実施の形態によれば、光が照射されない部分であっても、樹脂組成物は急速に硬化することができるため、樹脂組成物を硬化して形成される硬化物は、薄膜状だけでなく、厚膜状やバルク状にすることができる。
なお、上記では、実施の形態の樹脂組成物の硬化物を備える構造物の一例として、加速器用積層コイルを示して説明したが、構造物は、例えば、種々の、電力機器、電気機器、電子機器、産業機器、重電機器などでもよい。そして、実施の形態の樹脂組成物をこれら構造物に適用した場合においても、上記した同様の作用効果を得ることができる。
以下、実施例を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されない。
(実施例1)
アクリル系光硬化性樹脂(TB3177(スリーボンド社製商品名)、光重合開始剤:アデカオプトマーNCI(ADEKA製))、およびアゾ熱重合開始剤を自転公転ミキサーに投入して撹拌し、樹脂組成物を製造した。このとき、製造された樹脂組成物が光硬化性樹脂を99.9質量部および熱重合開始剤を0.1質量部含むように、光硬化性樹脂および熱重合開始剤を自転公転ミキサーに投入した。
(実施例2〜実施例17)
表1に示す材料および質量部にした以外は、実施例1と同じ方法で樹脂組成物を製造した。
(比較例1〜比較例7)
表2に示す材料および質量部にした以外は、実施例1と同じ方法で樹脂組成物を製造した。なお、比較例4で製造した樹脂組成物は、アクリル系光硬化性樹脂(TB3177である。
表1および表2には、使用した各材料の種類、および製造された樹脂組成物に含まれる各材料の質量部を示している。なお、表1および表2において、使用した各材料は以下の通りである。
・アゾ熱重合開始剤(型番名:V−65(日本化薬工業社製))
・酸化ケイ素(型番名:YA010C−SP3、平均粒径:10nm、フェニルシランカップリング処理品(アドマテックス社製))
・ガラスフリット(型番名:CF0072−20C、平均粒径:20μm、アミノシランカップリング処理品(日本フリット社製))
・トリアクリレート(型番名:M−117(東亞合成社製))
製造した樹脂組成物について、以下に示す厚膜硬化性および暗部硬化性の評価を行った。
まず、厚膜硬化性の評価方法について説明する。図2は、樹脂組成物の厚膜硬化性の評価方法を模式的に示す図である。なお、図2では、容器10の側面を除去した断面図を示している。上記の方法で製造した樹脂組成物9の所定量を、上部開放型の直方体容器10(ABS製、15mm×15mm×高さ48mm)に入れた。そして、光源5(高圧水銀ランプ、HL−100G型、SEN特殊光源社製)から出た光6を上方から樹脂組成物9に10分(600秒)間照射することによって、容器10内の樹脂組成物9を硬化させた。10分後に光源5を消し、容器10の側面を除去して、容器10内部で硬化した樹脂組成物の硬化物の厚さ(容器10の高さ方向の長さ)を実測した。ここでは、樹脂組成物9を容器10に入れ、光6を樹脂組成物9に照射して、形成した硬化物の厚さを実測するといった作業を3回行った。そして、厚さについての3つの実測値の算術平均値を樹脂組成物の厚膜硬化性(mm)とした。
次に、暗部硬化性の評価方法について説明する。図3は、樹脂組成物の暗部硬化性の評価方法を模式的に示す図である。なお、図3では、容器11を中心軸に沿って切断した断面図を示している。上記の方法で製造した樹脂組成物9の所定量を、上部に円形の蓋12(PP(ポリプロピレン)製、φ21mm、厚さ10mm)を取り付けた円柱容器11(HDPE(高密度ポリエチレン)製、φ34mm×高さ63mm)に入れた。このとき、樹脂組成物9は蓋12の下面に付着している。なお、蓋12の中心部には、直径8mmの円形の貫通穴13が設けられている。そして、光源5から出た光6を上方から樹脂組成物9に10分(600秒)間照射することによって、容器11内の樹脂組成物9を硬化させた。このとき、光6は、蓋12によって樹脂組成物9に到達しないものと、貫通穴13を通過して樹脂組成物9に到達するものとが存在する。10分後に光源5を消し、蓋12を容器11から取り外して、蓋12の下面に接着した樹脂組成物の硬化物について、容器11の高さ方向に垂直な方向の長さを実測した。そして、この長さの実測値から蓋12に設けられている貫通穴13の直径の長さ(8mm)を差し引いた値を算出した。ここでは、樹脂組成物9を容器11に入れ、光6を樹脂組成物9に照射して、形成した硬化物の長さを実測し、実測値から貫通穴の直径の長さを差し引いて算出値を算出するといった作業を3回行った。そして、3つの算出値の算術平均値を樹脂組成物の暗部硬化性(mm)とした。
なお、厚膜硬化性および暗部硬化性の評価方法で用いた光源5について、主波長は365nmであり、照射強度は0.17W/cmである。また、照射エネルギー量E(露光量J/cm) は、照射強度I(W/cm)と照射時間 t(秒)との積で表され、その式は以下の通りである。この式から、光源5の照射エネルギー量は、以下の通りに算出される。
E(J/cm)=I(W/cm)×t(秒)
=0.17(W/cm)×600(秒)
=102(J/cm
表1および表2には、製造した樹脂組成物の厚膜硬化性および暗部硬化性の評価結果を示している。
Figure 2017008132
Figure 2017008132
実施例1〜実施例17によれば、樹脂組成物が光硬化性樹脂および熱重合開始剤、さらに必要に応じて熱伝導性充填剤、光透過性充填剤、希釈剤などを含むことによって、樹脂組成物は優れた厚膜硬化性と暗部硬化性を有することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…加速器用積層コイル、2…部材、3…電磁石コイル、4…樹脂組成物の硬化物、5…光源、6…光、7…光照射部分、8…光未照射部分、9…樹脂組成物、10,11…容器、12…蓋、13…貫通穴、21…下面、22…上面。

Claims (15)

  1. 光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂と、
    前記光硬化性樹脂の光反応で生じる熱により開裂することが可能な熱重合開始剤と
    を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記光硬化性樹脂は、アクリル系光硬化性樹脂およびエポキシ系光硬化性樹脂のうちの少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 前記熱重合開始剤は、N=N結合を有することを特徴とする請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 前記熱重合開始剤は、前記樹脂組成物100質量部に対して、0.1質量部以上10.0質量部以下含まれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  5. 前記熱重合開始剤は、前記光硬化性樹脂の光反応で生じる熱の温度と同じ温度で開裂することが可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  6. 前記熱重合開始剤は、開裂した該熱重合開始剤の半減期が前記光硬化性樹脂の光反応で生じる熱の温度において1分以上10分以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  7. 前記樹脂組成物は、光硬化性を有する希釈剤をさらに含有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  8. 前記希釈剤は、トリアクリレート由来の分子構造を有することを特徴とする請求項7記載の樹脂組成物。
  9. 前記樹脂組成物は、熱伝導性充填剤をさらに含有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  10. 前記熱伝導性充填剤は、酸化ケイ素および酸化アルミニウムのうちの少なくとも1種であることを特徴とする請求項9記載の樹脂組成物。
  11. 前記熱伝導性充填剤は、前記樹脂組成物100質量部に対して、1.0質量部以上30.0質量部以下含まれることを特徴とする請求項9または10記載の樹脂組成物。
  12. 前記樹脂組成物は、光透過性充填剤をさらに含有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  13. 前記光透過性充填剤は、ガラスフリットであることを特徴とする請求項12記載の樹脂組成物。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項記載の樹脂組成物を硬化してなる硬化物であって、
    前記硬化物は、
    光照射部分では、前記光重合開始剤によって硬化され、
    光未照射部分では、前記光照射部分で硬化した光硬化性樹脂の反応熱で開裂した前記熱重合開始剤によって硬化される
    ことを特徴とする硬化物。
  15. 湾曲した複数の板状の部材と、前記部材の間に設けられた複数の電磁石コイルと、前記電磁石コイルの外周面に形成された請求項14記載の硬化物とを備えることを特徴とする加速器用積層コイル。
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