JP2017007491A - 開閉ルーフ車の整流構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両上部を覆う開閉ルーフ20と、開閉ルーフ20の前端が当接するヘッダパネル14と、ヘッダパネル14に装着されるデフレクタ装置30とを備えた車両1の整流構造であって、デフレクタ装置30に、ヘッダパネル14に装着される前方保持部材32と、前方保持部材32よりも車両後方に配置したデフレクタ33と、デフレクタ33よりも車両後方に配置するとともに、前方保持部材32に装着する後方保持部材34とを備え、前方保持部材32、デフレクタ33、及び後方保持部材34を、少なくとも展開位置における内側デフレクタ下部33b、及び外側デフレクタ下部33cと、前方保持部材32、及び後方保持部材34とが、車両前後方向で重合する構成としたことを特徴とする。
【選択図】図6
Description
このため、例えば、車両前方からの強風をデフレクタが受風すると、デフレクタを支持するリンク部材などが変形する、あるいは車両上方に移動完了したデフレクタが揺動して、所望する整流効果を得られないおそれがあった。
上記デフレクタ機構部は、開閉ルーフの開閉に連動して、デフレクタを自動的に昇降させる機構部、あるいは開閉ルーフが開いた状態において、乗員の手動操作によってデフレクタを昇降させる機構部などとすることができる。
具体的には、略平板状の前方保持部材、及び後方保持部材の間にデフレクタが介在するため、デフレクタ機構部は、前方保持部材、及び後方保持部材でデフレクタを挟持するように支持することができる。
具体的には、例えば、前方保持部材、昇降手段、デフレクタ、及び後方保持部材を、この順番で車両前方から配置した場合、昇降手段によって、車両前後方向における前方保持部材とデフレクタとの隙間が大きくなる。このため、デフレクタ機構部は、車両前後方向において、デフレクタを安定して支持できないおそれがあった。
上記案内溝部は、車両前方に向けて凹設した凹溝形状、あるいは車両前後方向に開口した開口溝形状などとすることができる。
具体的には、デフレクタと一体的に突起部が昇降するため、デフレクタ機構部は、案内溝部に沿って案内しながらデフレクタを昇降させることができる。
上記高剛性材料は、例えば、アルミ、アルミ合金、あるいは高剛性鉄鋼材などとすることができる。
具体的には、前方保持部材を高剛性材料で形成した場合、デフレクタ機構部は、デフレクタの車両前方側をより確実に支持することができる。
なお、図1は開閉ルーフ20を閉じた状態における車両1の外観斜視図を示し、図2は開閉ルーフ20を開いた状態における車両1の外観斜視図を示し、図3は開閉ルーフ20の格納を開始した状態における車両1の左側面図を示し、図4は開閉ルーフ20が開いた状態におけるデフレクタ装置30の背面図を示し、図5は図4中のA−A矢視断面図を示している。
より詳しくは、開閉ルーフ20は、図3に示すように、乗員の操作によって、車両後方上方へデッキカバー23が移動したのち、車両前後方向に分離したルーフ前部21、及びルーフ後部22が、リヤウインドウガラス24とともに折り畳まれるようにして車両後方の格納空間に格納される構成である。
加えて、フロントヘッダ12には、図2及び図4に示すように、車両前方からの走行風を整流するデフレクタ33を出没可能にする左右一対のデフレクタ装置30を、ロック受け部と位置決め台座13との間に配置している。
ヘッダアッパパネル14aは、車幅方向に延びるとともに、車両上方に凸した断面ハット状に形成している。このヘッダアッパパネル14aの前端上面には、シール材17を介して、フロントウインドウガラス9の上端を装着固定している。
ヘッダガーニッシュ15は、図5に示すように、合成樹脂製の外観意匠パネルであって、樹脂クリップ19によって、ヘッダパネル14の上面に着脱自在に装着されている。
なお、位置決め台座13、及びロック受け部は、ヘッダパネル14に対してボルトなどの適宜の方法で装着固定しているものとする。
具体的には、デフレクタブラケット31は、ヘッダロアパネル14bの後端下面に溶着される略平板状の溶着部分31aと、溶着部分31aの後端から車両下方へ向けて垂設した垂設部分31bとで、断面略L字状に一体形成している。
内側スプリング軸部325は、内側係止孔324よりも僅かに車幅方向外側の位置において、車両後方へ突出した略円柱状に形成している。
外側スプリング軸部328は、外側係止孔327よりも僅かに車幅方向外側の位置において、車両後方へ突出した略円柱状に形成している。
内側ガイドピン333は、凹面部分332から車両前方へ向けて立設した略円柱状であって、展開位置において内側ガイド溝部326の上端と当接可能な位置に立設している。
外側ガイドピン337は、凹面部分336から車両前方へ向けて立設した略円柱状であって、展開位置において外側ガイド溝部329の上端と当接可能な位置に立設している。
なお、後方保持部材34は、前方保持部材32とでデフレクタ33を挟持可能に形成している。
さらに、平板部34aには、前方保持部材32の2つのボス部32eと車両前後方向で対向する位置に、締結ネジ38が挿通する2つのネジ挿通孔341を開口形成している。
第1後方挿通孔342は、デフレクタブラケット31の第1ブラケット挿通孔311aと略同等の直径で、車幅方向に長い背面視略長楕円形状に形成している。
第2後方挿通孔343は、デフレクタブラケット31の第2ブラケット挿通孔312aよりも大径で、かつ第2膨出部32cの第2前方挿通孔322よりも小径の略円形状に形成している。
第3後方挿通孔344は、デフレクタブラケット31の第3ブラケット挿通孔313aと略同径の略円形状に形成している。
環状先端部35cは、巻き回し部35aの他端から車幅方向外側かつ車両上方へ向けて延設した直線部35dの先端を、デフレクタ33の内側ガイドピン333が挿通可能な直径で1回巻き回して形成している。
このような内側トーションスプリング35は、前方保持部材32の内側スプリング軸部325と、内側係止孔324とでデフレクタ33を昇降させる昇降手段を構成している。
より詳しくは、外側トーションスプリング36は、螺旋状に複数回巻き回して形成した巻き回し部36aと、巻き回し部36aの一端を延設して形成するとともに、前方保持部材の外側係止孔327に係止される係止端部36bと、巻き回し部36aの他端を延設して形成した環状先端部36c、及び直線部36dとで一体形成している。
このような外側トーションスプリング36は、前方保持部材32の外側スプリング軸部328と、外側係止孔327とでデフレクタ33を昇降させる昇降手段を構成している。
内側トーションスプリング35、及び外側トーションスプリング36を前方保持部材32に装着したのち、前方保持部材32に対してデフレクタ33を装着する。
その後、ヘッダパネル14に予め溶着したデフレクタブラケット31に対して、デフレクタ33を挟持した前方保持部材32、及び後方保持部材34を装着する。
まず、図10(a)に示すように、開閉ルーフ20が開いた状態、すなわちデフレクタ33が展開位置に位置する状態において、開閉ルーフ20が閉じると、車両下方へ移動する開閉ルーフ20の前端によって、デフレクタ33が車両下方へ押圧される。
具体的には、略平板状の前方保持部材32、及び後方保持部材34の間にデフレクタ33が介在するため、デフレクタ装置30は、前方保持部材32、及び後方保持部材34でデフレクタ33を挟持するように支持することができる。
また、本構造では、内側トーションスプリング35、及び外側トーションスプリング36自体が四節リンク機構のような動きをするため、デフレクタ33が車幅方向に傾くことなく安定的に作動させることができる。
なお、上述の実施例1と同じ構成は、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
なお、内側ガイド溝部402、及び外側ガイド溝部403は、車両上下方向に長い長楕円形状に形成している。
この発明のフロントピラー部は、実施形態のフロントピラー11に対応し、
以下同様に、
フロントヘッダ部は、ヘッダパネル14に対応し、
デフレクタ機構部は、デフレクタ装置30,40に対応し、
開閉ルーフ車は、車両1に対応し、
デフレクタの下部は、内側デフレクタ下部33b、及び外側デフレクタ下部33cに対応し、
昇降手段は、内側トーションスプリング35、内側スプリング軸部325、及び内側係止孔324による昇降手段と、外側トーションスプリング36、外側スプリング軸部328、及び外側係止孔327による昇降手段と、内側トーションスプリング41、内側スプリング軸部401、及び内側係止孔による昇降手段と、外側トーションスプリング36、外側スプリング軸部328、及び外側係止孔327による昇降手段とに対応し、
逃げ部は、凹面部分332,336,411、第1切欠き部分33e、及び第2切欠き部分33fに対応し、
突起部は、内側ガイドピン333,412、及び外側ガイドピン337,414に対応し、
案内溝部は、内側ガイド溝部326,402、及び外側ガイド溝部329,403に対応し、
高剛性材料は、剛性の高い金属に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
また、車両後部7の格納区画に折り畳むように格納される開閉ルーフ20としたが、これに限定せず、車体に対して着脱自在の開閉ルーフとしてもよい。
また、開閉ルーフ20の開閉に連動してデフレクタ33を昇降させるデフレクタ装置30としたが、これに限定せず、乗員の手動操作によって、デフレクタ33を展開位置と格納位置とに移動させるデフレクタ装置としてもよい。
また、車両前方へ凹設した内側ガイド溝部326、及び外側ガイド溝部329としたが、これに限定せず、車両前後方向に開口した開口溝形状の内側ガイド溝部、及び外側ガイド溝部としてもよい。
あるいは、車両前方へ突出した内側ガイドピン、及び車両後方へ突出した外側ガイドピンを備えたデフレクタ33と、内側ガイドピンが遊嵌する内側ガイド溝部を備えた前方保持部材32と、外側ガイドピンが遊嵌する外側ガイド溝部を備えた後方保持部材34とを備えたデフレクタ装置30としてもよい。
あるいは、前方保持部材32とデフレクタ33との間に内側トーションスプリング35が介在し、デフレクタ33と後方保持部材34との間に外側トーションスプリング36が介在する構成としてもよい。
加えて、車両1の整流構造は、前方保持部材32、及び後方保持部材34の意図しない変形をより抑制でき、デフレクタ33の昇降が阻害されることをより確実に防止できる。
例えば、別のトーションスプリングにおける係止端部を説明する説明図を示す図13(a)のように、トーションスプリング42の係止端部42bを、巻き回し部42aから車両下方へ延設したのち、前方保持部材32の肉厚相当だけ車両前方へ延設するとともに、延設した先端をさらに車両上方へ屈曲させた形状としてもよい。
この場合、前方保持部材32のスプリング軸部44における先端には、車両前方へ凹設するとともに、車両上下方向に延びる凹溝形状の係止溝部44aを形成する。そして、スプリング軸部44の係止溝部44aに、トーションスプリング43の係止端部43bを係止する構成としてもよい。
11…フロントピラー
14…ヘッダパネル
20…開閉ルーフ
30,40…デフレクタ装置
32…前方保持部材
33…デフレクタ
33b…内側デフレクタ下部
33c…外側デフレクタ下部
33e…第1切欠き部分
33f…第2切欠き部分
34…後方保持部材
35,41…内側トーションスプリング
36…外側トーションスプリング
42,43…トーションスプリング
44…スプリング軸部
324…内側係止孔
325,401…内側スプリング軸部
326,402…内側ガイド溝部
327…外側係止孔
328…外側スプリング軸部
329,403…外側ガイド溝部
332,336,411…凹面部分
333,412…内側ガイドピン
337,414…外側ガイドピン
Claims (4)
- 車両上部の開口を開閉自在に覆う開閉ルーフと、
左右一対のフロントピラー部の上端同士を車幅方向に連結するとともに、前記開閉ルーフの前端が当接するフロントヘッダ部と、
前記フロントヘッダ部の車両後方側に装着されるとともに、車両上下方向にデフレクタを昇降可能に支持するデフレクタ機構部とを備え、
前記開閉ルーフが開いた状態において、前記フロントヘッダ部よりも車両上方に前記デフレクタが位置する開閉ルーフ車の整流構造であって、
前記開閉ルーフが開いた状態における前記デフレクタの位置を、展開位置として、
前記デフレクタ機構部に、
前記フロントヘッダ部に装着される略平板状の前方保持部材と、
該前方保持部材よりも車両後方に配置した略平板状の前記デフレクタと、
前記デフレクタよりも車両後方に配置するとともに、前記デフレクタを挟んで前記前方保持部材に装着する略平板状の後方保持部材とを備え、
前記前方保持部材、前記デフレクタ、及び前記後方保持部材を、
少なくとも前記展開位置における前記デフレクタの下部と、前記前方保持部材、及び前記後方保持部材とが、車両前後方向で重合する構成とした
開閉ルーフ車の整流構造。 - 前記デフレクタ機構部に、
前記前方保持部材、及び前記後方保持部材の間に介在するとともに、前記デフレクタを昇降させる昇降手段を備え、
前記デフレクタに、
車両前後方向において、前記昇降手段と重合する部分を凹設、または切欠いて形成した逃げ部を備えた
請求項1に記載の開閉ルーフ車の整流構造。 - 前記前方保持部材、または/および前記後方保持部材に、
前記デフレクタの昇降軌跡に沿って形成した略溝形状の案内溝部を備え
前記デフレクタに、
前記案内溝部に遊嵌する突起部を備えた
請求項1または請求項2に記載の開閉ルーフ車の整流構造。 - 前記前方保持部材または/および前記後方保持部材を、高剛性材料で形成した
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の開閉ルーフ車の整流構造。
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