JP2017005550A - 信号発生器 - Google Patents

信号発生器 Download PDF

Info

Publication number
JP2017005550A
JP2017005550A JP2015118798A JP2015118798A JP2017005550A JP 2017005550 A JP2017005550 A JP 2017005550A JP 2015118798 A JP2015118798 A JP 2015118798A JP 2015118798 A JP2015118798 A JP 2015118798A JP 2017005550 A JP2017005550 A JP 2017005550A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
filter
frequency
spurious
control circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015118798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6428498B2 (ja
Inventor
平 和田
Taira Wada
平 和田
田島 賢一
Kenichi Tajima
賢一 田島
浩之 水谷
Hiroyuki Mizutani
浩之 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2015118798A priority Critical patent/JP6428498B2/ja
Publication of JP2017005550A publication Critical patent/JP2017005550A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6428498B2 publication Critical patent/JP6428498B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Oscillators With Electromechanical Resonators (AREA)

Abstract

【課題】スプリアスを低減できる信号発生器を得ること。【解決手段】本発明の信号発生器は、第1の信号及び第1のスプリアスを含む信号を生成する第1の信号源と、第2の信号及び第2のスプリアスを含む信号を生成する第2の信号源と、第1の信号源が生成した信号のうち第1の通過帯域外に存在する信号を抑圧する第1のフィルタと、第2の信号源が生成した信号のうち第2の通過帯域外に存在する信号を抑圧する第2のフィルタと、第1のフィルタが出力した信号と第2のフィルタが出力した信号とを混合し、混合した信号を出力する混合器と、第1の信号と第2の信号との周波数差または周波数和が一定であって、かつ第1のスプリアスが、第1のフィルタの第1の通過帯域外に移動するように、または第2のスプリアスが、第2のフィルタの第2の通過帯域外に移動するように、第1の信号源及び第2の信号源を制御する制御回路とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、任意の周波数の信号を生成する信号発生器に関する。
信号発生器は、任意の信号波形または任意の周波数の信号を生成できる回路である。例えば、信号発生器は、DDS(Direct Digital Synthesizer:ダイレクトデジタルシンセサイザー)またはPLL(Phase Locked Loop)回路などを用いて構成される。
DDSは、加算器、ラッチ、ROM(Read Only Memory)、DAC(Digital to Analog Converter:デジタルアナログ変換回路)を備え、任意の信号波形または任意の周波数の信号をディジタル的に生成できる回路である。
例えば、DDSを用いた信号発生器の従来技術として、非特許文献1において、DDSと基準信号源、ローパスフィルタを用いた構成が示されている。この信号発生器は、DDSが基準信号源の出力信号に同期してアナログ信号を生成し、ローパスフィルタに出力する。ローパスフィルタは、DDSから出力された信号に含まれるスプリアスを抑圧する。この構成によって、信号発生器として所望の信号を出力することができる。ここで、スプリアスとは、高調波、高調波のエリアシング歪みなど、所望信号以外の不要信号を意味する。
図21は、従来の信号発生器の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。
横軸は周波数であり、縦軸は電力である。foutは信号発生器が出力する所望信号の周波数、fsprs1は所望信号近傍のスプリアスの周波数、fsprs2は所望信号から離れたスプリアスの周波数、fは、ローパスフィルタの遮断周波数、fはDDSのサンプリング周波数である。なお、fは、一般的に、基準信号源が出力するクロック信号の周波数と一致する。
従来の信号発生器が所望信号を出力するとき、DDSから出力されたスプリアスをすべてローパスフィルタで抑圧できることが理想であるが、アナログ回路で減衰特性が急峻なフィルタを作成することは難しいため、所望信号近傍のスプリアスを抑圧することは難しい。したがって、図21において、foutから離れたfsprs2は抑圧できるが、fout近傍のfsprs1を抑圧することはできない。よって、DDSを用いた従来の信号発生器では、その出力信号にスプリアスが含まれていた。
sprs1を抑圧するために、foutをfに近づけて使用することも考えられる。しかし、その場合、fsprs1は抑圧できるが、foutの電力は低下する。また、foutがfに近くないと、スプリアスを抑圧できないため、使用できるfoutが制限される。
様々なfoutを出力する場合、別の課題も生じる。図21において、fsprs1が高調波の歪みであり、fsprs2がエリアシング歪みだとする。その場合、図21において、foutを矢印の方向に動かし、foutをfに近づけると、fsprs1はfoutと同じ方向に動くため、抑圧される。しかし、fsprs2はエリアシング歪みであるため、foutと反対方向に動き、フィルタの通過帯域内に入ってくる。このため、foutをfに近づけると、fsprs1を抑圧できても、fsprs2を抑圧できなくなる。foutの近傍のスプリアスが高調波の歪みによるスプリアスになるか、高調波のエイリアスの歪みによるスプリアスになるかは、foutとfとの周波数関係で決定される。
このように、foutとfとの周波数差により、fout近傍のスプリアスが、何に起因するスプリアスなのかは変化するので、従来の信号発生器が様々なfoutを出力する場合、すべてのfoutに対して、fout近傍のスプリアスを抑圧することは難しい。
J.Tierney, C.M.Rader, B.Gold「A Digital frequency synthesizer」, IEEE Tansaction on Audio and Electroacoustics.
DDSを用いた従来の信号発生器では、所望信号の近傍に存在するスプリアスを抑圧できないため、信号発生器の出力信号にスプリアスが含まれるという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、スプリアスを抑圧できる信号発生器を提供することを目的とする。
本発明の信号発生器は、クロック信号に同期して、第1の信号及び第1の信号に依存して生成される第1のスプリアスを含む信号を生成する第1の信号源と、クロック信号に同期して、第2の信号及び第2の信号に依存して生成される第2のスプリアスを含む信号を生成する第2の信号源と、第1の通過帯域を有し、第1の信号源が生成した信号のうち第1の通過帯域外に存在する信号を抑圧する第1のフィルタと、第2の通過帯域を有し、第2の信号源が生成した信号のうち第2の通過帯域外に存在する信号を抑圧する第2のフィルタと、第1のフィルタが出力した信号と第2のフィルタが出力した信号とを混合し、混合した信号を出力する混合器と、第1の信号と第2の信号との周波数差または周波数和が一定であって、かつ第1のスプリアスが、第1のフィルタの第1の通過帯域外に移動するように、または第2のスプリアスが、第2のフィルタの第2の通過帯域外に移動するように、第1の信号源及び第2の信号源を制御する制御回路とを備える。
本発明によれば、信号発生器のスプリアスを低減できるという効果がある。
実施の形態1に係る信号発生器の一構成例を示す構成図である。 実施の形態1に係るDDS制御回路2におけるk(t)及びk(t)の演算手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1に係るk(t)の変化を示す図である。 実施の形態1に係るk(t)の変化を示す図である。 実施の形態1に係るf(t)及びf(t)の時間変化の一例を示す図である。 実施の形態1に係るDDS3の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。 実施の形態1に係るスプリアスが高調波のエリアシング歪みのときのDDS3の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。 実施の形態1に係るDDS4の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。 実施の形態1に係るf(t)及びf(t)を三角波状に変化させたときの例を示す図である。 実施の形態1に係るf(t)及びf(t)を矩形波状に変化させたときの例を示す図である。 実施の形態1に係るフィルタ5の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。 実施の形態1に係るフィルタ6の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。 実施の形態1に係るミキサ7の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。 実施の形態1に係るフィルタ8の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。 実施の形態1に係るスプリアスを抑圧するフィルタ5及びフィルタ6が無い場合におけるフィルタ8の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。 実施の形態1に係るf(t)とf(t)との周波数和が時間によらず一定である場合におけるf(t)及びf(t)の制御の一例を示す図である。 実施の形態2に係る信号発生器の一構成例を示す構成図である。 実施の形態2に係るDAC制御回路12におけるA(t)及びA(t)の演算手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る信号発生器の一構成例を示す構成図である。 実施の形態3に係るDDS制御回路21におけるk(t)、k(t)、m(t)、m(t)の演算手順の一例を示すフローチャートである。 従来の信号発生器の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。
実施の形態1
図1は、実施の形態1に係る信号発生器の一構成例を示す構成図である。
本信号発生器は、基準信号源1(基準信号源の一例)、DDS制御回路2(制御回路の一例)、DDS3(第1の信号源の一例)、DDS4(第2の信号源の一例)、フィルタ5(第1のフィルタの一例)、フィルタ6(第2のフィルタの一例)、ミキサ7(混合器の一例)、フィルタ8を備える。図1において、f(t)はDDS3の所望信号の周波数、f(t)はDDS4の所望信号の周波数、foutは本信号発生器が出力する所望信号の周波数を示す。k(t)、k(t)は、それぞれf(t)、f(t)を示すディジタルの周波数データである。fCLKは、基準信号源が出力するクロック信号の周波数である。
基準信号源1は、本信号発生器のクロック信号を出力する発振器である。例えば、基準信号源1には、正確な周波数を出力できる水晶発振器、PLL、DDSなどが用いられる。基準信号源1は、正確な周波数を出力できる発振器であればどのような構成の発振器を用いても良い。基準信号源1の出力端子は、DDS制御回路2のクロック端子、DDS3のクロック端子、DDS4のクロック端子に接続される。基準信号源1は、周波数fCLKにて発振し、fCLKの信号をDDS制御回路2、DDS3,DDS4に出力する。
DDS制御回路2は、基準信号源1が出力した周波数fCLKのクロック信号に同期し、DDS3及びDDS4の所望信号の周波数データを演算し、演算した周波数データをそれぞれDDS3とDDS4とに出力する制御回路である。DDS制御回路2のクロック端子は、基準信号源1の出力端子に接続され、DDS制御回路2の第1の出力端子は、DDS3の入力端子に接続され、DDS制御回路2の第2の出力端子は、DDS4の入力端子に接続される。
また、DDS制御回路2は、所望信号の周波数foutを示すディジタルデータが入力され、foutからk(t)及びk(t)を演算し、k(t)をDDS3に出力し、k(t)をDDS4に出力する。DDS制御回路2には、例えば、高速にディジタル信号の演算処理を行うことができるFPGA(Field Programmable Gate Array)などが用いられる。DDS制御回路2は、k(t)及びk(t)を演算する演算回路を有し、フィルタ5の通過帯域、フィルタ5の遮断周波数(fc1)、フィルタ6の通過帯域及びフィルタ6の遮断周波数(fc2)を記憶するメモリを有する。
図2は、実施の形態1に係るDDS制御回路2におけるk(t)及びk(t)の演算手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートでは、fc1及びfc2のうち少なくとも一方がfoutよりも大きいとする。また、フローチャートにおいて2つの値を比較して次のステップを決定する際、両者が等しい場合は、どちらのステップに進んでも良い。
まず、ステップS101において、DDS制御回路2にfoutを示すディジタルデータが入力され、foutが設定される。
次に、ステップS102において、DDS制御回路2は、自身のメモリからfc1及びfc2を読み出す。
次に、ステップS103において、fc1とfc2とを比較する。fc1>fc2の場合、S104に進み、fc1<fc2の場合、S109に進む。
次に、ステップS104において、DDS制御回路2は、以下の式(1)からk1minを計算し、以下の式(2)からk2minを計算する。k1minは、k(t)の最小値であり、k2minは、k(t)の最小値である。
Figure 2017005550
Lは、DDSのワード長(ビット)であり、定数である。fCLKはクロック信号の周波数である。
Figure 2017005550
次に、ステップS105において、DDS制御回路2は、fc1−fc2とfoutとを比較する。fc1−fc2>foutの場合、ステップS106に進み、fc1−fc2<foutの場合、ステップS108に進む。
次に、ステップS106において、DDS制御回路2は、以下の式(3)からk1maxを計算し、以下の式(4)からk2maxを計算する。k1maxは、k(t)の最大値であり、k2maxは、k(t)の最大値である。
Figure 2017005550
Figure 2017005550
次に、ステップS107において、DDS制御回路2は、k(t)及びk(t)を計算する。この実施の形態では、k(t)が正弦波である場合を説明する。DDS制御回路2は、k(t)がk1minとk1maxとの間において正弦波で変化するように、k(t)を算出する。k(t)は、k(t)と同様に算出される。DDS制御回路2は、k(t)をDDS3に出力し、k(t)をDDS4に出力し、フローを終了する。
図3は、実施の形態1に係るk(t)の変化を示す図である。
縦軸が周波数データk(t)であり、横軸が時間である。Tは、正弦波の周期である。このように、k(t)は正弦波であるので、k1min及びk1maxが決まれば、k(t)の変化は決定される。なお、ここでは正弦波を用いているが、三角波であっても良いし、矩形波であっても良い。
図4は、実施の形態1に係るk(t)の変化を示す図である。
縦軸が周波数データk(t)であり、横軸が時間である。k(t)は、k(t)と同様に正弦波で変化するが、最大値及び最小値が異なる。
前記のステップS105において、DDS制御回路2がfc1−fc2<foutと判断した場合、ステップS108において、DDS制御回路2は、以下の式(5)からk1maxを計算し、以下の式(6)からk2maxを計算する。その後、ステップS107に進むが、ステップS107の処理は上述した通りなので、説明を省略する。
Figure 2017005550
Figure 2017005550
次に、前述のステップS103において、fc1<fc2と判断された場合について説明する。ステップS109において、DDS制御回路2は、以下の式(7)からk1minを計算し、以下の式(8)からk2minを計算する。
Figure 2017005550
Figure 2017005550
次に、ステップS110において、DDS制御回路2は、fc2−fc1とfoutとを比較する。fc2−fc1>foutの場合、ステップS111に進み、fc2−fc1<foutの場合、ステップS112に進む。
次に、ステップS111において、DDS制御回路2は、以下の式(8)からk1maxを計算し、以下の式(9)からk2maxを計算する。その後、ステップS107に進むが、ステップS107の処理は上述した通りなので、説明を省略する。
Figure 2017005550
Figure 2017005550
ステップS112において、DDS制御回路2は、以下の式(11)からk1maxを計算し、以下の式(12)からk2maxを計算する。その後、ステップS107に進むが、ステップS107の処理は上述した通りなので、説明を省略する。以上で、図2のフローチャートの説明を終了する。
Figure 2017005550
Figure 2017005550
DDS制御回路2は、場合によっては、foutを記憶するメモリを有しても良い。さらに、DDS制御回路2は、入力されたfoutに対応するk(t)及びk(t)のデータを記憶しておくメモリを有しても良い。この場合、DDS制御回路2は、k(t)及びk(t)に対して、上記の演算処理を行わず、入力されたfoutを示すデータをアドレスとして、k(t)及びk(t)のデータを読み出し、DDS3にk(t)を出力し、DDS4にk(t)を出力する。
DDS3は、DDS制御回路2が出力した周波数データk(t)から周波数f(t)のアナログ信号を生成する信号源である。例えば、DDS3は、加算器、ラッチ、ROM、DACから構成される。DDS3の入力端子は、DDS制御回路2の第1の出力端子に接続され、DDS3のクロック端子は、基準信号源1の出力端子に接続され、DDS3の出力端子は、フィルタ5の入力端子に接続される。DDS3は、基準信号源1からのクロック信号に同期して、DDS制御回路2が出力したk(t)から、周波数f(t)のアナログ信号を生成し、生成したアナログ信号をフィルタ5に出力する。
DDS4は、DDS3と同様に、DDS制御回路2が出力した周波数データk(t)から周波数f(t)のアナログ信号を生成する信号源である。DDS4の入力端子は、DDS制御回路2の第2の出力端子に接続され、DDS4のクロック端子は、基準信号源1の出力端子に接続され、DDS4の出力端子は、フィルタ6の入力端子に接続される。
フィルタ5は、所定の通過帯域を有し、入力された信号のうち通過帯域内にある信号を通過させ、通過帯域外の周波数帯域にある信号を抑圧するフィルタである。フィルタ5の入力端子は、DDS3の出力端子に接続され、フィルタ5の出力端子はミキサ7のLO端子(Local Oscillator)に接続される。フィルタ5は、DDS3が出力した信号のうち通過帯域外に存在するスプリアスを抑圧してミキサ7に出力する。例えば、フィルタ5の通過帯域の設定は、f(t)が必ずfout以下になることから、fc1=foutとする。
フィルタ6は、所定の通過帯域を有し、入力された信号のうち通過帯域内にある信号を通過させ、通過帯域外の周波数帯域にある信号を抑圧するフィルタである。フィルタ6の入力端子は、DDS4の出力端子に接続され、フィルタ6の出力端子はミキサ7のIF(Intermediate Frequency)端子またはRF(Radio Frequency)端子に接続される。フィルタ6は、DDS4が出力した信号のうち通過帯域外に存在するスプリアスを抑圧してミキサ7に出力する。例えば、フィルタ6の通過帯域の設定は、f(t)が必ずfout以下になることから、fc2=foutとする。
ミキサ7は、入力された2つの信号を混合し、その混合信号を出力する混合器である。混合信号とは、入力された2つの信号の周波数をそれぞれm倍、n倍した信号の差周波、和周波である。ここで、m、nは、整数である。例えば、ミキサ7は、ダイオードの非線形性を利用して混合を行うダイオードミキサが用いられる。ミキサ7から混合信号として差周波信号を取り出す場合、ミキサ7のLO端子は、フィルタ5の出力端子に接続され、ミキサ7のRF端子は、フィルタ6の出力端子に接続され、ミキサ7のIF端子は、フィルタ8の入力端子に接続される。一方、ミキサ7から混合信号として和周波信号を取り出す場合、ミキサ7のLO端子は、フィルタ5の出力端子またはフィルタ6の出力端子に接続され、ミキサ7のIF端子は、フィルタ5の出力端子またはフィルタ6の出力端子のうちでミキサ7のLO端子が接続されなかった方の出力端子に接続され、ミキサ7のRF端子は、フィルタ8の入力端子に接続される。ミキサ7は、フィルタ5が出力した信号とフィルタ6が出力した信号とを混合し、その混合信号をフィルタ8に出力する。
フィルタ8は、所定の通過帯域を有し、入力された信号のうち通過帯域内にある信号を通過させ、通過帯域外の周波数帯域にある信号を抑圧するフィルタである。フィルタ8の入力端子は、ミキサ7のIF端子に接続される。フィルタ8は、ミキサ7が出力した信号から通過帯域外に存在するスプリアスを抑圧した信号を出力する。フィルタ8の通過帯域の設定としては、foutが含まれており、できるだけ狭帯域であることが望ましいが、例えば、foutに対して2倍の帯域とする。
なお、フィルタ5、フィルタ6及びフィルタ8は、例えばチップインダクタ、チップキャパシタ等を用いて実装される。通過させる周波数帯や、必要な抑圧量に応じて他のマイクロストリップや、同軸共振器等の共振器を用いて構成してもよい。ここでは、入力信号のうち通過帯域内にある信号を通過させ、通過帯域外の周波数帯域にある信号を抑圧する機能を有していれば、集中定数型BPF(Band Pass Filter)や結合線路型BPFなど、どのような構成のフィルタを用いてもよい。
次に、実施の形態1に係る信号発生器の動作について説明する。
基準信号源1は、DDS制御回路2、DDS3、DDS4にそれぞれ周波数fCLKのクロック信号を出力する。
DDS制御回路2は、基準信号源1が出力したクロック信号に同期して、信号発生器の出力信号の周波数foutから周波数データk(t)及びk(t)を演算する。演算した後、DDS3にk(t)を出力し、DDS4にk(t)を出力する。このとき、DDS制御回路2は、クロック信号に同期して、k(t)及びk(t)の演算、k(t)及びk(t)の出力を行う。
(t)とk(t)との関係は、以下の式(13)で表される。
Figure 2017005550
同様に、f(t)とk(t)との関係は、以下の式(14)で表される。
Figure 2017005550
Lは、DDSのワード長(ビット)であり、定数である。ここでは、fCLK1(t)=fCLK2(t)=fCLKである。
DDS制御回路2は、f(t)及びf(t)に対して、以下の(条件1)から(条件3)を満たすようにk(t)及びk(t)を決定する。
(条件1):DDS制御回路2は、fout=|f(t)−f(t)|が一定であるように、f(t)及びf(t)を時間変化させる。
(条件2):DDS制御回路2は、DDS3の出力信号に含まれるスプリアスが一定時間、フィルタ5の通過帯域外に存在するように、f(t)を時間変化させる。同様に、DDS制御回路2は、DDS4の出力信号に含まれるスプリアスが一定時間、フィルタ6の通過帯域外に存在するように、f(t)を時間変化させる。
(条件3):f(t)がフィルタ5の通過帯域外に存在する時間が、スプリアスがフィルタ5の通過帯域外に存在する時間より短くなるように、DDS制御回路2は、f(t)を時間変化させる。同様に、f(t)がフィルタ6の通過帯域外に存在する時間が、スプリアスがフィルタ6の通過帯域外に存在する時間より短くなるように、DDS制御回路2は、f(t)を時間変化させる。
ここで、スプリアスは、f(t)の周波数のn倍(n=2、3、…)の成分をもつn次の高調波または第一のナイキストゾーン内に折り返された高調波のイメージ波である。これらのスプリアスは、所望信号f(t)の高調波に依存するので、f(t)に依存してスプリアスの周波数も変化する。また、後述するが、f(t)の周波数変化より、スプリアスの周波数変化は大きくなる。高調波のイメージ波は、高調波のエイリアス歪みとも言われる。第一のナイキストゾーンとは、周波数0からDDSのサンプリング周波数の半分までの周波数領域である。サンプリング周波数とは、DDSのクロック信号の周波数である。上記のf(t)に対するスプリアスの説明は、f(t)に対しても同様である。説明を簡単にするため、以降スプリアスとは、f(t)及びf(t)の2倍波(n=2)とする。
(条件2)において、一定時間、DDS3のスプリアスがフィルタ5の通過帯域外に存在するようにとしているが、全ての時間においてフィルタ5の通過帯域外にあっても良い。また、DDS3のスプリアスがフィルタ5の通過帯域外に存在する時間が生じていれば良く、スプリアスが通過帯域外に存在する時間は一定でなくても良い。同様に、DDS4のスプリアスがフィルタ6の通過帯域外に存在するようにとしているが、全ての時間においてフィルタ6の通過帯域外にあっても良い。
(条件3)では、f(t)がフィルタ5の通過帯域外に存在する時間が、スプリアスがフィルタ5の通過帯域外に存在する時間より短いとしているが、f(t)が時間変化するすべての時間において、f(t)がフィルタ5の通過帯域外に存在しないようにしても良い。つまり、f(t)が時間変化するすべての時間においてf(t)がフィルタ5の通過帯域内に存在するようにしても良い。同様に、f(t)がフィルタ6の通過帯域外に存在する時間が、スプリアスがフィルタ6の通過帯域外に存在する時間より短いとしているが、f(t)が時間変化するすべての時間において、f(t)がフィルタ6の通過帯域外に存在しないようにしても良い。
図5は、実施の形態1に係るf(t)及びf(t)の時間変化の一例を示す図である。横軸は時間、縦軸は周波数である。t、t、tは、それぞれある任意の時刻である。DDS制御回路2は、f(t)―f(t)=foutが時間に関わらず一定であるように、f(t)及びf(t)を時間変化させる。図5におけるfBWは、f(t)とf(t)が変化する周波数帯域幅を表す。
DDS3は、基準信号源1が出力したクロック信号に同期して、DDS制御回路2から入力されたk(t)から式(13)に基づいて、f(t)のアナログ信号を生成し、フィルタ5に出力する。
図6は、実施の形態1に係るDDS3の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。
横軸は周波数、縦軸は電力である。f(t)は連続的に変化するが、ここでは、説明を簡単にするため、時刻t、t、tの動作を考える。f(t)は、t、t、tにおいてフィルタ5の通過帯域内に存在するとする。
図6において、f(t)、f(t)、f(t)は、それぞれ時刻t、t、tにDDS3が出力する所望信号の周波数であり、fsprs1(t)、fsprs1(t)、fsprs1(t)は、それぞれ時刻t、t、tのスプリアスの周波数である。所望信号は、時間とともにfBWの範囲で周波数が変化し、スプリアスは、時間とともにfsprsBWの範囲で周波数が変化する。ここで、fsprsBWは、スプリアスの周波数帯域幅である。スプリアスは、所望信号の2倍波としているため、2fBW=fsprsBWである。また、2f(t)=fsprs1(t)、2f(t)=fsprs1(t)、2f(t)=fsprs1(t)が成り立つ。このように、所望信号の周波数変化に対して、スプリアスの周波数変化は大きくなるので、DDS3は、フィルタ5の通過帯域内で所望信号の周波数を変化させることにより、フィルタ5の通過帯域外にスプリアスを移動させることができる。今回はスプリアスを2倍波としているため、スプリアスの周波数変化は所望信号の周波数変化の2倍となる。スプリアスがN(N>2)倍波もしくはN次高調波のエリアシング歪みの場合は、所望信号の周波数変化のN倍となり、2倍波の場合よりも容易にフィルタ5の通過帯域外にスプリアスを移動させることができる。
ここでは、スプリアスが所望信号の2倍波の場合を説明しているが、スプリアスが高調波のエリアシング歪みである場合は、以下のようになる。
図7は、実施の形態1に係るスプリアスが高調波のエリアシング歪みのときのDDS3の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。
図7において、f(t)はDDS3の所望信号の周波数であり、fsprs1(t)は、高調波のエリアシング歪みによるスプリアスである。f(t)が周波数の高い方向に移動すると、fsprs1(t)は周波数の低い方向に移動する。tでは、スプリアスがフィルタ5の通過帯域外にあるため、fsprs1(t)は抑圧される。t及びtでは、スプリアスがフィルタ5の通過帯域内にあるため、fsprs1(t)及びfsprs1(t)は抑圧されない。
図6及び図7を見ると、tでは、図7のfsprs1(t)は抑圧されるが、図6のfsprs1(t)は抑圧されない。tでは、図7のfsprs1(t)は抑圧されないが、図6のfsprs1(t)は抑圧される。tは、tと同様である。
(t)が固定のときには、高調波の歪みによるスプリアス及び高調波のエリアシング歪みによるスプリアスの両方を抑圧することはできないが、f(t)を変化させることで、tでは、高調波のエリアシング歪みによるスプリアスを抑圧し、t及びtでは、高調波の歪みによるスプリアスを抑圧できる。したがって、f(t)を変化させることで、平均的に見れば、両方のスプリアスを抑圧できる。
ここでは、スプリアスが、高調波のエリアシング歪みである場合を説明したが、高調波の歪みによるスプリアスを抑圧する場合も、高調波のエリアシング歪みによるスプリアスを抑圧する場合も、原理は同じであるので、説明を簡単にするために、以下では、2倍波によるスプリアスを抑圧する場合の説明に戻る。
図6及び図7では、フィルタ5をローパスフィルタとしているが、所望信号f(t)がフィルタ5の通過帯域内に存在し、スプリアスfsprs1(t)の一部が通過帯域外に存在すれば、バンドパスフィルタであっても良い。
DDS4は、基準信号源1が出力したクロック信号に同期して、DDS制御回路2が出力したk(t)からf(t)のアナログ信号を生成して、生成したアナログ信号をフィルタ6に出力する。
図8は、実施の形態1に係るDDS4の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。
横軸は周波数、縦軸は電力である。f(t)は連続的に変化するが、DDS3の場合と同様に、時刻t、t、tの動作を考える。また、f(t)は、t、t、tにおいてフィルタ6の通過帯域内に存在するとする。
図8において、f(t)、f(t)、f(t)は、それぞれ時刻t、t、tにDDS3が出力する所望信号の周波数であり、fsprs2(t)、fsprs2(t)、fsprs2(t)は、それぞれ時刻t、t、tのスプリアスの周波数である。所望信号は、時間とともにfBWの範囲で周波数が変化し、スプリアスは、時間とともにfsprsBWの範囲で周波数が変化する。ここで、fsprsBWは、スプリアスの周波数帯域幅である。スプリアスは、所望信号の2倍波としているため、2fBW=fsprsBWである。また、2f(t)=fsprs2(t)、2f(t)=fsprs2(t)、2f(t)=fsprs2(t)が成り立つ。このように、所望信号の周波数変化に対して、スプリアスの周波数変化は大きくなるので、DDS3の場合と同様に、DDS4は、フィルタ6の通過帯域内で所望信号の周波数を変化させることにより、フィルタ6の通過帯域外にスプリアスを移動させることができる。
図8では、フィルタ6をローパスフィルタとしているが、所望信号f(t)がフィルタ6の通過帯域内に存在し、スプリアスfsprs2(t)の一部が通過帯域外に存在すれば、バンドパスフィルタであってもよい。
なお、図2ではf(t)、f(t)ともに正弦波状に変化させているが、(条件1)から(条件3)を満たしていれば、f(t)とf(t)はどのように変化させても良い。
図9は、実施の形態1に係るf(t)及びf(t)を三角波状に変化させたときの例を示す図である。図9に示すように、f(t)及びf(t)は、その差が一定であれば、三角波状に変化しても良い。
図10は、実施の形態1に係るf(t)及びf(t)を矩形波状に変化させたときの例を示す図である。図10に示すように、f(t)及びf(t)は、その差が一定であれば、矩形波状に変化しても良い。
特定のスプリアスを抑圧するだけであれば、f(t)及びf(t)を上げるだけ、または下げるだけというように変化させても良いし、f(t)及びf(t)を変化させずに固定させても良い。
フィルタ5は、DDS3が出力した信号のうち通過帯域外に存在するスプリアスを抑圧し、通過帯域内にある信号を通過させ、スプリアスを抑圧した信号をミキサ7に出力する。
図11は、実施の形態1に係るフィルタ5の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。
横軸は周波数、縦軸は電力である。DDS3で生成した信号のうち、フィルタ5の通過帯域内にあるf(t)、f(t)、f(t)、fsprs1(t)は、フィルタ5を通過する。しかし、フィルタ5の通過帯域外に存在するfsprs1(t)、fsprs1(t)は、フィルタ5で抑圧される。その結果、スプリアスについては、通過帯域内に存在するfsprs1(t)がフィルタ5を通過する。このように、周波数f(t)の所望信号は、全ての時間でフィルタ5の通過帯域内に存在するため、フィルタ5を通過するが、スプリアスは、フィルタ5の通過帯域外に存在する時間があるので、DDS3が出力するスプリアスの一部はフィルタ5で抑圧される。
フィルタ6は、DDS4が出力した信号のうち通過帯域外に存在するスプリアスを抑圧し、通過帯域内にある信号を通過させ、スプリアスを抑圧した信号をミキサ7に出力する。
図12は、実施の形態1に係るフィルタ6の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。
横軸は周波数、縦軸は電力である。DDS4で生成した信号のうち、フィルタ6の通過帯域内にあるf(t)、f(t)、f(t)、fsprs2(t)は、フィルタ6を通過する。しかし、フィルタ6の通過帯域外に存在するfsprs2(t)、fsprs2(t)は、フィルタ6で抑圧される。その結果、スプリアスについては通過帯域内に存在するfsprs2(t)がフィルタ6を通過する。このように、周波数f(t)の所望信号は、全ての時間でフィルタ6の通過帯域内にその信号が存在するため、フィルタ6を通過するが、スプリアスは、フィルタ6の通過帯域外に存在する時間があるので、DDS4が出力するスプリアスの一部はフィルタ6で抑圧される。
なお、ここでは、周波数帯域fsprsBW内のスプリアスの一部が、フィルタ5またはフィルタ6の通過帯域外にある場合を説明したが、fsprsBW内の全てのスプリアスが、フィルタ5またはフィルタ6の通過帯域外にあるようにしても良い。一方で、周波数帯域fBW内の信号の一部は、フィルタ5またはフィルタ6の通過帯域外にあるようにしても良い。ただし、その場合、スプリアスがフィルタ5またはフィルタ6の通過帯域外にある時間よりも、所望信号が通過帯域外にある時間は短い。
ミキサ7は、フィルタ5が出力した信号とフィルタ6が出力した信号とを混合する。その結果、ミキサ7は、フィルタ5の出力信号のm倍高調波とフィルタ6の出力信号のn倍高調波との差周波信号及び和周波信号をフィルタ8に出力する。ここで、m、nは整数である。この差周波信号及び和周波信号がミキサ7の混合信号である。
図13は、実施の形態1に係るミキサ7の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。横軸は周波数、縦軸は電力である。ここでは、説明を簡単にするため、m=1、n=1とする。この場合、ミキサ7は、f(t)とf(t)との差周波及び和周波、並びにfsprs1(t)とfsprs2(t)との差周波及び和周波を出力する。時刻t、t、tにおけるミキサ7の出力信号は、以下のように表現できる。
時刻tのとき:f(t)−f(t)、f(t)+f(t)、fsprs1(t)−fsprs2(t)及びfsprs1(t)+fsprs2(t
時刻tのとき:f(t)−f(t)及びf(t)+f(t
時刻tのとき:f(t)−f(t)及びf(t)+f(t
スプリアスについては、fsprs1(t)−fsprs2(t)及びfsprs1(t)+fsprs2(t)がミキサ7から出力される。fsprs1(t)、fsprs1(t)は、フィルタ5で抑圧され、fsprs2(t)、fsprs3(t)は、フィルタ6で抑圧されており、ミキサ7に入力されないため、ミキサ7においてfsprs1(t)−fsprs2(t)、fsprs1(t)+fsprs2(t)、fsprs1(t)−fsprs2(t)及びfsprs1(t)+fsprs2(t)は、生成されない。
(t)−f(t)は、時間によらず一定であるため、ミキサ7の出力信号の周波数のうち、f(t)−f(t)、f(t)−f(t)、及びf(t)−f(t)は、同じ値となる。その一方で、f(t)+f(t)、f(t)+f(t)、f(t)+f(t)、fsprs1(t)−fsprs2(t)及びfsprs1(t)+fsprs2(t)は、異なる値となる。つまり、f(t)−f(t)は、時間に関わらず一定の周波数で出力され続けるが、それ以外の周波数成分については、時間によって周波数が変化する。また、fsprs1(t)−fsprs2(t)は、時間によって電力が変化する。fsprs1(t)−fsprs2(t)及びfsprs1(t)−fsprs2(t)が存在しないため、その時間は、電力が生じないからである。
フィルタ8は、ミキサ7が出力した信号のうち、フィルタ8の通過帯域外に存在する周波数成分を抑圧し、通過帯域内にある信号を本信号発生器の出力信号として出力する。
図14は、実施の形態1に係るフィルタ8の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。
横軸は周波数、縦軸は電力である。 図14において、フィルタ8は、その通過帯域内に存在する周波数f(t)−f(t)、f(t)−f(t)、f(t)−f(t)、fsprs1(t)−fsprs2(t)の成分を通過させる。また、フィルタ8は、通過帯域外に存在する周波数f(t)+f(t)、f(t)+f(t)、f(t)+f(t)、fsprs1(t)+fsprs2(t)の成分を抑圧する。
所望信号であるf(t)−f(t)は時間によらず周波数軸上に存在するため、その平均電力は大きい。これに対して、fsprs1(t)−fsprs2(t)の成分は、fsprs1(t)−fsprs2(t)、fsprs1(t)−fsprs2(t)が存在しないため、平均電力は小さくなる。
図15は、実施の形態1に係るスプリアスを抑圧するフィルタ5及びフィルタ6が無い場合におけるフィルタ8の出力信号の周波数スペクトルを示す図である。
横軸は周波数、縦軸は電力である。フィルタ5及びフィルタ6がない場合、DDS3並びにDDS4は、それぞれfsprs1(t)、fsprs1(t)及びfsprs1(t)、並びにfsprs2(t)、fsprs2(t)及びfsprs2(t)をミキサ7に出力する。ミキサ7は、fsprs1(t)−fsprs2(t)、fsprs1(t)−fsprs2(t)及びfsprs1(t)−fsprs2(t)をフィルタ8に出力する。スプリアスfsprs1(t)、fsprs2(t)は、それぞれf(t)、f(t)の2倍高調波である。したがって、fsprs1(t)−fsprs2(t)=fsprs1(t)−fsprs2(t)=fsprs1(t)−fsprs2(t)であり、ミキサ7が出力するスプリアスfsprs1(t)−fsprs2(t)は、時間によらず一定値をもつ。スプリアスfsprs1(t)−fsprs2(t)がフィルタ8の通過帯域内に存在すると、フィルタ8は、スプリアスを抑圧できないので、フィルタ8からスプリアスは出力される。このように、フィルタ5及びフィルタ6が無い場合、t、t、tにおいて、スプリアスが存在するので、その平均電力は大きくなる。なお、fsprs1(t)−fsprs2(t)=2f(t)−2f(t)=2foutである。
以上のように実施の形態1によれば、DDS3の所望出力信号f(t)とDDS4の所望出力信号f(t)との周波数差が時間によらず一定であり、DDS3、DDS4のスプリアスが、それぞれフィルタ5、フィルタ6の通過帯域外にある時間が存在するように、DDS制御回路2は、f(t)及びf(t)を制御し、ミキサ7は、フィルタ5の出力信号とフィルタ6の出力信号とを混合し、その差周波を本信号発生器の出力信号として出力する。f(t)及びf(t)を変化させているが、その周波数差は一定であるので、その差周波はミキサ7から時間によらず出力される。一方、スプリアスは、フィルタ5及びフィルタ6の通過帯域外にある時間が存在し、フィルタ5及びフィルタ6で抑圧されるので、その時間、スプリアスはミキサ7から出力されない。このため、本信号発生器は、差周波である所望出力信号に対して、所望出力信号の近傍に存在するスプリアスの平均電力を小さくすることができる。
なお、DDS3の所望出力信号f(t)とDDS4の所望出力信号f(t)との周波数差が時間によらず一定であり、ミキサ7が、所望出力信号として、差周波f(t)−f(t)を出力する場合を説明したが、f(t)f(t)との周波数和が時間によらず一定であり、ミキサ7が、所望出力信号として、和周波f(t)+f(t)を出力するようにしても良い。
図16は、実施の形態1に係るf(t)とf(t)との周波数和が時間によらず一定である場合におけるf(t)及びf(t)の制御の一例を示す図である。
図16において、fout=f(t)+f(t)である。fBWは、f(t)及びf(t)の周波数帯域幅である。DDS制御回路2は、f(t)を増加させる分、f(t)を減少させて、f(t)+f(t)が一定になるようにf(t)及びf(t)を制御する。
実施の形態2
実施の形態1では、DDS制御回路2が、周波数データk(t)をDDS3に出力し、周波数データk(t)をDDS4に出力し、DDS3及びDDS4は、内部で、入力されたディジタルの周波数データをディジタルの振幅データに変換し、ディジタルの振幅データからアナログ信号を生成していた。ここで、ディジタルの振幅データとは、時間に対する振幅値のデータであり、量子化されたディジタル正弦波信号のデータである。
実施の形態2では、DDSの代わりにDACを用いることにより、直接、ディジタルの振幅データをDACに入力し、ディジタルの振幅データからアナログ信号を生成する構成を説明する。これにより、実施の形態2の信号発生器は、周波数データを振幅データに変換する必要がなくなり、高速にアナログ信号を生成できる。
図17は、実施の形態2に係る信号発生器の一構成例を示す構成図である。
図17において図1と同一の符号は、同一または相当の部分を表している。図17において、A(t)は、f(t)の振幅データであり、A(t)は、f(t)の振幅データである。
実施の形態2では、実施の形態1におけるDDS3とDDS4との代わりに、それぞれDAC13とDAC14とを用いる。また、DDS制御回路2の代わりにDAC制御回路12を用いる。
DAC制御回路12は、DAC13とDAC14とにそれぞれ振幅データA(t)、A(t)を出力し、DAC13及びDAC14の出力アナログ信号の周波数を制御する制御回路である。DAC制御回路12のクロック端子には、基準信号源1の出力端子が接続され、DAC制御回路12の第1の出力端子には、DAC13の入力端子が接続され、DAC制御回路12の第2の出力端子には、DAC14の入力端子が接続される。DAC制御回路12は、入力されたfoutを示すデータから振幅データを計算する演算回路を有する。また、DAC制御回路12は、fout、フィルタ5及びフィルタ6の遮断周波数を記憶するメモリを有する。例えば、DAC制御回路12には、高速にディジタル信号の演算処理を行うことができるFPGAなどが用いられる。
図18は、実施の形態2に係るDAC制御回路12におけるA(t)及びA(t)の演算手順の一例を示すフローチャートである。このとき、fc1とfc2のどちらか,もしくは両方ともがfoutよりも大きいとする。また、フローチャートにおいて2つの値を比較して次のステップを決定する際、両者が等しい場合は、どちらのステップに進んでも良い。
まず、ステップS201において、DAC制御回路12にfoutを示すデータが入力され、foutが設定される。
次に、ステップS202において、DAC制御回路12は、自身のメモリからfc1及びfc2を読み出す。
次に、ステップS203において、fc1とfc2とを比較する。fc1>fc2の場合、ステップS204に進み、fc1<fc2の場合、ステップS209に進む。
次に、ステップS204において、DAC制御回路12は、f1min=foutと決定し、f2min=0と決定する。f1minは、f(t)の最小値であり、f2minは、f(t)の最小値である。
次に、ステップS205において、DAC制御回路12は、fc1−fc2とfoutとを比較する。fc1−fc2>foutの場合、ステップS206に進み、fc1−fc2<foutの場合、ステップS208に進む。
次に、ステップS206において、DAC制御回路12は、f1max=fc2+foutと決定し、f2max=fc2と決定する。f1maxは、f(t)の最大値であり、f2maxは、f(t)の最大値である。
次に、ステップS207において、DAC制御回路12は、f(t)及びf(t)を計算する。f(t)は、f1minとf1maxとの間において正弦波で変化するように、DAC制御回路12は、以下の式(15)からf(t)を算出する。同様に、DAC制御回路12は、以下の式(16)からf(t)を算出する。Tは、f(t)及びf(t)が正弦波で変化するときの周期である。
Figure 2017005550
Figure 2017005550
DAC制御回路12は、f(t)及びf(t)を求めた後、以下の式(17)及び式(18)で対応づけられるA(t)及びA(t)を読みだす。ここで、DAC制御回路12は、予め周波数データと振幅データの変換テーブルを用意しておき、f(t)及びf(t)をアドレスとして、対応するA(t)及びA(t)を読みだす。このようにすることで、周波数データから振幅データを計算する必要がなくなるので、処理の高速化が図れる。なお、DAC制御回路12は、式(17)及び式(18)を用いて、A(t)及びA(t)を算出するようにしても良い。
Figure 2017005550
Figure 2017005550
なお、ここでは、f(t)、f(t)、A(t)及びA(t)正弦波を仮定しているが、三角波でも良いし、矩形波でも良い。
次に、ステップS208において、DAC制御回路12は、f1max=fc1と決定し、f2max=fc1−foutと決定する。その後、ステップS207に進むが、ステップS207の処理は上述した通りなので、説明を省略する。
次に、ステップS209において、DAC制御回路12は、f1min=0と決定し、f2min=foutと決定する。
次に、ステップS210において、DAC制御回路12は、fc2−fc1とfoutとを比較する。fc2−fc1>foutの場合、ステップS211に進み、fc2−fc1<foutの場合、ステップS212に進む。
次に、ステップS211において、DAC制御回路12は、f1max=fc1と決定し、f2max=fc1+foutと決定する。その後、ステップS207に進むが、ステップS207の処理は上述した通りなので、説明を省略する。
ステップS212において、DAC制御回路12は、f1max=fc2−foutと決定し、f2max=fc2と決定する。その後、ステップS207に進むが、ステップS207の処理は上述した通りなので、説明を省略する。以上で、図18のフローチャートの説明を終了する。
DAC制御回路12は、図1におけるDDS3またはDDS4が有する加算器、ラッチ、ROMを、DDS制御回路2に組み込んだ形としても良い。更に、DAC制御回路12は、演算回路を有さず、入力されたfoutに対応するf(t)及びf(t)の振幅データを記憶しておくメモリを有するようにしても良い。この場合、DAC制御回路12は、基準信号源1からのクロック信号に同期し、入力されたfoutを示すデータをアドレスとしてf(t)及びf(t)の振幅データを読み出し、それぞれの振幅データをそれぞれDAC13、DAC14に出力する。これにより、f(t)及びf(t)の振幅データを求める演算回路が必要なくなるので、DAC制御回路12の消費電力低減、高速化を図ることができる。
DAC13は、基準信号1から出力されたクロック信号に同期して、A(t)からf(t)のアナログ信号を生成する回路である。DAC13の入力端子には、DAC制御回路12の第1の出力端子が接続され、DAC13の出力端子には、フィルタ5の入力端子が接続され、DAC13のクロック端子には、基準信号源1の出力端子が接続される。例えば、DAC13には、抵抗ラダー型DACやΔΣ型DACが用いられる。DAC13は、ディジタルの振幅データからアナログ信号を生成する回路であればどのような構成のDACを用いても良い。
DAC14は、基準信号1から出力されたクロック信号に同期して、A(t)からf(t)のアナログ信号を生成する回路である。DAC14の入力端子には、DAC制御回路12の第2の出力端子が接続され、DAC14の出力端子には、フィルタ6の入力端子が接続され、DAC14のクロック端子には、基準信号源1の出力端子が接続される。例えば、DAC14には、抵抗ラダー型DACやΔΣ型DACが用いられる。DAC14は、ディジタルの振幅データからアナログ信号を生成する回路であればどのような構成のDACを用いても良い。
次に、実施の形態2の動作について説明する。
DAC制御回路12は、基準信号源1から出力されたクロック信号に同期して、上記(条件1)から(条件3)を満たすA(t)とA(t)とを、それぞれDAC13とDAC14とに出力する。
DAC13は、基準信号1から出力されたクロック信号に同期して、A(t)からf(t)のアナログ信号を生成し、フィルタ6に出力する。DAC13の出力信号は、f(t)のアナログ信号の他に、f(t)の高調波や高調波のイメージ成分などのスプリアスを含む。
DAC14は、基準信号1から出力されたクロック信号に同期して、A(t)からf(t)のアナログ信号を生成し、フィルタ5に出力する。DAC14の出力信号は、周波数f(t)のアナログ信号の他に、f(t)の高調波や高調波のイメージ成分などのスプリアスを含む。
これ以降のフィルタ5、フィルタ6、ミキサ7、フィルタ8の動作は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
以上のように実施の形態2によれば、DDSではなく、DACを用いても実施の形態1と同様の効果を奏することができる。加えて、DAC制御回路12は、振幅データをDAC13及びDAC14に出力するので、周波数データから振幅データを演算する必要がなくなり、実施の形態2の信号発生器は、信号生成の高速化を図ることができる。
実施の形態3
実施の形態1では、DDS制御回路2は、DDS3、DDS4にそれぞれ出力するk(t)、k(t)を時間変化させることによって、f(t)、f(t)を変化させていた。実施の形態3では、k(t)、k(t)を変化させることに加えて、クロック信号fCLK1(t)、fCLK2(t)を変化させ、f(t)、f(t)を高精度に制御する。
図19は、実施の形態3に係る信号発生器の一構成例を示す構成図である。
図19において図1と同一の符号は、同一または相当の部分を表している。
実施の形態3では、実施の形態1におけるDDS制御回路2の代わりにDDS制御回路21を用い、基準信号源1とDDS3との間にクロック可変回路22(第1のクロック可変回路の一例)を挿入し、基準信号源1とDDS4との間にクロック可変回路23(第2のクロック可変回路の一例)を挿入している。クロック可変回路は、以下CLK可変回路と言う。m(t)は、CLK可変回路22の出力周波数を制御する制御信号であり、m(t)は、CLK可変回路23の出力周波数を制御する制御信号である。fCLK1(t)は、CLK可変回路22が出力するDDS3のクロック信号の周波数であり、fCLK2(t)は、CLK可変回路23が出力するDDS4のクロック信号の周波数である。
DDS制御回路21は、所望の出力周波数foutを示すデータが入力され、CLK可変回路22及びCLK可変回路23が出力するクロック信号を制御し、DDS3及びDD4の出力周波数を制御する制御回路である。DDS制御回路21は、CLK可変回路22、CLK可変回路23にそれぞれm(t)、m(t)を出力し、DDS3、DDS4にそれぞれk(t)、k(t)を出力することによって、CLK可変回路22及びCLK可変回路23の出力周波数、DDS3及びDDS4の出力周波数を制御する。DDS制御回路21のクロック端子は、基準信号源1の出力端子に接続され、DDS制御回路21の第1の制御信号出力端子は、CLK可変回路22の制御端子に接続され、DDS制御回路21の第2の制御信号出力端子は、CLK可変回路23の制御端子に接続され、DDS制御回路21の第1の出力端子は、DDS3の入力端子に接続され、DDS制御回路21の第2の出力端子は、DDS4の入力端子に接続される。DDS制御回路21は、ディジタル信号を演算する演算回路を有する。DDS制御回路21は、例えば、高速にディジタル信号の演算処理を行うことができるFPGAなどが用いられる。DDS制御回路21は、フィルタ5及びフィルタ6の通過帯域、m(t)とfCLK1(t)との関係、m(t)とfCLK2(t)との関係を記憶するメモリを有する。また、DDS制御回路21は、foutを記憶するメモリを有しても良い。
図20は、実施の形態3に係るDDS制御回路21におけるk(t)、k(t)、m(t)、m(t)の演算手順の一例を示すフローチャート図である。
(t)、fCLK1(t)、k(t)及びm(t)に関するフローチャートであるが、f(t)、fCLK2(t)、k(t)及びm(t)に対しても同様である。代表して、f(t)、fCLK1(t)、k(t)及びm(t)の場合を説明する。
まず、S301において、DDS制御回路21は、f(t)を設定する。DDS制御回路21は、図2のフローチャートにより、f(t)の変化を決定しても良いし、予め決まったf(t)をメモリに保存しておき、そのf(t)を読みだしても良い。
次に、ステップS302において、DDS制御回路21は、以下の式(19)により、時刻tにおけるfCLK1(t)を算出する。fCLK_maxは、CLK可変回路22及びCLK可変回路23で生成できる最大の周波数である。Rは、CLK可変回路22及びCLK可変回路23の周波数分解能を表す値であり、正の整数である。rは、正の整数で、fCLK1(t)を制御する変数である。初めてステップS302の処理を行う場合、DDS制御回路21は、r=Rと設定する。
Figure 2017005550
CLK可変回路22及びCLK可変回路23が出力する周波数の最小ステップΔfは、以下の式(20)で表される。
Figure 2017005550
次に、ステップS303において、DDS制御回路21は、算出したfCLK1(t)と以下の式(21)とから周波数データn(t)を算出する。n(t)は、DDS3の周波数分解能を考慮せずに決定されるので、理想状態の周波数データである。
Figure 2017005550
次に、ステップS304において、DDS制御回路21は、算出したn(t)に最も近い周波数データk(t)を選択する。DDS制御回路21は、DDS3が出力できる周波数k(t)を保持したメモリから、n(t)に最も近いk(t)を選択する。
次に、ステップS305において、n(t)に対するk(t)の誤差|n(t)−k(t)|を算出する。|n(t)−k(t)|と予め設定された許容誤差Aとを比較し、|n(t)−k(t)|≦Aであれば、k(t)及びfCLK1(t)は決定され、ステップS306に進む。これに対して、|n(t)−k(t)|>Aであれば、k(t)及びfCLK1(t)は決定されず、ステップS307に進む。
次に、ステップS306において、DDS制御回路21は、以下の式(22)から、m(t)を算出し、m(t)及びステップS305で決定したk(t)をDDS3に出力し、時刻tにおけるフローを終了する。DDS制御回路21は、時刻tごとにステップS302〜ステップS306の処理を行う。式(22)において、fCLKは、基準信号源1が出力するクロック信号の周波数である。ただし、式(22)は、CLK可変回路22及びCLK可変回路23がPLLの場合の式である。
Figure 2017005550
次に、ステップS307において、DDS制御回路21は、|n(t)−k(t)|が許容誤差Aを満たさなかったので、rの値を1減らし、ステップS302に進む。rの値を1減らすことは、fCLK1(t)を式(20)のΔfだけ、低くすることを意味する。
その後、上記で説明したように、ステップS302〜ステップS305処理を行うが、|n(t)−k(t)|が、許容誤差Aを満足するまで、ステップS302〜ステップS305、ステップS307の処理のループを行う。ただし、どうしても許容誤差Aを満たさない場合は、最も誤差の小さいk(t)及びfCLK1(t)を選択する。予め設定したループ回数を超えた場合に、k(t)及びfCLK1(t)を選択しても良いし、k(t)及びfCLK1(t)が所定時間以上決まらなかった場合に、k(t)及びfCLK1(t)を選択するようにしても良い。その後、ステップS307に進み、フローを終了する。
以上説明したフローチャートは、できるだけ高いクロック周波数で周波数データを生成できるので、周波数f(t)とf(t)の信号の量子化雑音を小さくできる。したがって、f(t)とf(t)とから生成されるfoutの信号の量子化雑音を低減できる。さらに、DDS制御回路21は、クロック周波数と周波数データの2つのパラメータを変化させるので、クロック周波数を変化させないときに比べて、f(t)及びf(t)の周波数ステップを小さくでき、f(t)及びf(t)の周波数分解能が向上する。これにより、foutの周波数分解能が改善する。ここで、図20のフローチャートの説明を終了する。
DDS制御回路21は、入力されたfoutを示すデータに対応するk(t)、k(t)、fCLK1(t)、fCLK2(t)のデータを記憶しておくメモリを有してもよい。この場合、DDS制御回路21は、基準信号源1からのクロック信号に同期し、入力されたfoutを示すデータをアドレスとしてk(t)、k(t)、fCLK1(t)、fCLK2(t)のデータを読み出し、それぞれDDS3、DDS4、CLK可変回路22、CLK可変回路23に出力する。
CLK可変回路22は、基準信号源1が出力したクロック信号に同期して、DDS制御回路21が出力する制御信号m(t)から、fCLK1(t)の信号を生成する回路である。CLK回路22の入力端子は、基準信号源1の出力端子に接続され、CLK回路22の制御端子は、DDS制御回路21の第1の制御信号出力端子に接続され、CLK回路22の制御端子は、DDS3のクロック端子に接続される。例えば、CLK可変回路22には、PLLを用いることができる。PLLの場合、m(t)は、PLL内の分周器の分周比を制御する信号である。その場合、CLK可変回路22は、基準信号源1が出力するfCLKに同期して、周波数安定度の高いfCLK1(t)を生成することができる。CLK可変回路22は、DDS3にクロック信号として周波数fCLK1(t)の信号を出力する。
CLK可変回路23は、基準信号源1が出力したクロック信号に同期して、DDS制御回路21が出力する制御信号m(t)から、fCLK2(t)の信号を生成する回路である。CLK回路23の入力端子は、基準信号源1の出力端子に接続され、CLK回路23の制御端子は、DDS制御回路21の第2の制御信号出力端子に接続され、CLK回路23の出力端子は、DDS4のクロック端子に接続される。例えば、CLK可変回路23には、PLLを用いることができる。PLLの場合、m(t)は、PLL内の分周器の分周比を制御する信号である。その場合、CLK可変回路23は、基準信号源1が出力するfCLKに同期して、周波数安定度の高いfCLK2(t)を生成することができる。CLK可変回路23は、DDS4にクロック信号として周波数fCLK2(t)の信号を出力する。
次に、実施の形態3の動作について説明する。
DDS制御回路21は、基準信号源1が出力したクロック信号に同期して、所望の出力信号周波数foutから、式(1)及び式(2)に基づいて、上記(条件1)から(条件3)を満たすk(t)、k(t)、m(t)及びm(t)を計算する。そして、DDS制御回路21は、DDS3、DDS4にそれぞれk(t)、k(t)を出力し、CLK可変回路22、CLK可変回路23に、それぞれm(t)、m(t)を出力する。ここで、DDS制御回路21における計算及び計算結果の出力は、クロック信号fCLKに同期して行う。
CLK可変回路22は、基準信号源1から入力されたクロック信号fCLKに同期して、DDS制御回路21が出力したm(t)と基準信号源1が出力したfCLKとからfCLK1(t)の信号を生成する。例えば、CLK可変回路22がPLLの場合、fCLKのm(t)倍の周波数であるfCLK1(t)を生成する。CLK可変回路22は、生成したfCLK1(t)をDDS3に出力する。
CLK可変回路23は、基準信号源1から入力されたクロック信号に同期して、DDS制御回路21が出力したm(t)と基準信号源1が出力したfCLKとからfCLK2(t)の信号を生成する。例えば、CLK可変回路23がPLLの場合、fCLKのm(t)倍の周波数であるfCLK2(t)を生成する。CLK可変回路23は、生成したfCLK2(t)をDDS4に出力する。
DDS3は、DDS制御回路21が出力したk(t)とCLK可変回路22が出力したfCLK1(t)とから、式(1)に基づいてf(t)を生成し、f(t)をフィルタ5に出力する。
DDS4は、DDS制御回路21が出力したk(t)とCLK可変回路23が出力したfCLK2(t)とから、式(2)に基づいてf(t)を生成し、f(t)をフィルタ5に出力する。
これ以降のフィルタ5、フィルタ6、ミキサ7、フィルタ8の動作は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
なお、DDS3、DDS4が、それぞれf(t)、f(t)を生成するとき、f(t)及びf(t)が(条件1)から(条件3)を満たしていれば、k(t)、k(t)が固定の値で、fCLK1(t)、fCLK2(t)が時間変化しても良い。また、f(t)及びf(t)の周波数変化を細かく制御するために、k(t)、k(t)、fCLK1(t)、fCLK2(t)の全てが時間変化しても良い。
以上のように、実施の形態3によれば、周波数データk(t)、k(t)だけでなく、CLK可変回路22、CLK可変回路23を用いてDDS3、DDS4のクロック信号fCLK1(t)、fCLK2(t)を可変にする。そして、可変したクロック信号に対して周波数データを決定するので、クロック信号の周波数を高くすることで、周波数f(t)およびf(t)の信号の量子化雑音を低減できる。これにより、f(t)とf(t)とから生成されるfoutの信号の量子化雑音を低減できる。また、実施の形態3の信号発生器は、k(t)及びfCLK1(t)の2つのパラメータを変化させてf(t)を生成でき、k(t)及びfCLK2(t)の2つのパラメータを変化させてf(t)を生成できるため、f(t)及びf(t)の周波数分解能が向上する。したがって、実施の形態3の信号発生器は、より細かい周波数ステップで出力信号foutを出力できる。
1 基準信号源、2 21 DDS制御回路、3 4 DDS、5 6 8 フィルタ、7 ミキサ、12 DAC制御回路、 13 14 DAC、22 23 CLK可変回路。

Claims (5)

  1. クロック信号に同期して、第1の信号及び前記第1の信号に依存して生成される第1のスプリアスを含む信号を生成する第1の信号源と、
    前記クロック信号に同期して、第2の信号及び前記第2の信号に依存して生成される第2のスプリアスを含む信号を生成する第2の信号源と、
    第1の通過帯域を有し、前記第1の信号源が生成した信号のうち前記第1の通過帯域外に存在する信号を抑圧する第1のフィルタと、
    第2の通過帯域を有し、前記第2の信号源が生成した信号のうち前記第2の通過帯域外に存在する信号を抑圧する第2のフィルタと、
    前記第1のフィルタが出力した信号と前記第2のフィルタが出力した信号とを混合し、混合した信号を出力する混合器と、
    前記第1の信号と前記第2の信号との周波数差または周波数和が一定であって、かつ前記第1のスプリアスが、前記第1のフィルタの前記第1の通過帯域外に移動するように、または前記第2のスプリアスが、前記第2のフィルタの前記第2の通過帯域外に移動するように、前記第1の信号源及び前記第2の信号源を制御する制御回路と
    を備えたことを特徴とする信号発生器。
  2. 前記制御回路は、前記第1のフィルタの前記第1の通過帯域外に前記第1のスプリアスが存在する時間より、前記第1のフィルタの前記第1の通過帯域外に前記第1の信号が存在する時間が短く、前記第2のフィルタの前記第2の通過帯域外に前記第2のスプリアスが存在する時間より、前記第2のフィルタの前記第2の通過帯域外に前記第2の信号が存在する時間が短くなるように、前記第1の信号源及び前記第2の信号源を制御することを特徴とする信号発生器。
  3. 前記第1の信号源及び前記第2の信号源はダイレクトデジタルシンセサイザーであって、
    前記制御回路は、周波数データを用いて前記第1の信号源及び前記第2の信号源を制御することを特徴とする請求項1に記載の信号発生器。
  4. 前記第1の信号源及び前記第2の信号源はデジタルアナログ変換回路であって、
    前記制御回路は、振幅データを用いて前記第1の信号源及び前記第2の信号源を制御することを特徴とする請求項1に記載の信号発生器。
  5. 前記クロック信号の周波数を変化させ、変化した前記クロック信号を第1の信号源に出力する第1のクロック可変回路と、
    前記クロック信号の周波数を変化させ、変化した前記クロック信号を第2の信号源に出力する第2のクロック可変回路と、
    を備え
    前記制御回路は、前記第1のクロック可変回路及び前記第2のクロック可変回路を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の信号発生器。
JP2015118798A 2015-06-12 2015-06-12 信号発生器 Expired - Fee Related JP6428498B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015118798A JP6428498B2 (ja) 2015-06-12 2015-06-12 信号発生器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015118798A JP6428498B2 (ja) 2015-06-12 2015-06-12 信号発生器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017005550A true JP2017005550A (ja) 2017-01-05
JP6428498B2 JP6428498B2 (ja) 2018-11-28

Family

ID=57754530

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015118798A Expired - Fee Related JP6428498B2 (ja) 2015-06-12 2015-06-12 信号発生器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6428498B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018136261A (ja) * 2017-02-23 2018-08-30 アンリツ株式会社 トリガ回路及びトリガ発生方法とサンプリングオシロスコープ及びサンプリング方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06252645A (ja) * 1993-02-24 1994-09-09 Nec Corp 直接デジタル周波数シンセサイザ
JPH0923158A (ja) * 1995-07-07 1997-01-21 Mitsubishi Electric Corp 周波数シンセサイザ
JP2000332539A (ja) * 1999-01-01 2000-11-30 Advantest Corp 周波数シンセサイザ
JP2003198366A (ja) * 2001-12-12 2003-07-11 Sony Internatl Europ Gmbh 周波数シンセサイザ及び移動端末装置
JP2011211417A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 周波数シンセサイザシステム及び周波数信号の出力方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06252645A (ja) * 1993-02-24 1994-09-09 Nec Corp 直接デジタル周波数シンセサイザ
JPH0923158A (ja) * 1995-07-07 1997-01-21 Mitsubishi Electric Corp 周波数シンセサイザ
JP2000332539A (ja) * 1999-01-01 2000-11-30 Advantest Corp 周波数シンセサイザ
JP2003198366A (ja) * 2001-12-12 2003-07-11 Sony Internatl Europ Gmbh 周波数シンセサイザ及び移動端末装置
JP2011211417A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 周波数シンセサイザシステム及び周波数信号の出力方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018136261A (ja) * 2017-02-23 2018-08-30 アンリツ株式会社 トリガ回路及びトリガ発生方法とサンプリングオシロスコープ及びサンプリング方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6428498B2 (ja) 2018-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101395760B1 (ko) 서로 다른 샘플 레이트들에서 동작하는 부분들을 가진 디지털 위상 고정 루프
JPWO2012153375A1 (ja) クロック生成回路
JP3317837B2 (ja) Pll回路
US8699985B1 (en) Frequency generator including direct digital synthesizer and signal processor including the same
JP6366523B2 (ja) 周波数シンセサイザ
US20200186153A1 (en) Signal source
JP6428498B2 (ja) 信号発生器
JPH0923158A (ja) 周波数シンセサイザ
KR100707221B1 (ko) 광대역 주파수 합성기
KR102535645B1 (ko) 밀리미터파 통신 시스템을 위한 저잡음 국부 발진 장치
RU172814U1 (ru) Гибридный синтезатор частот с улучшенными спектральными характеристиками
US11398827B1 (en) Phase-locked loop with phase noise cancellation
WO2022170351A1 (en) Systems and methods for digital signal chirp generation using frequency multipliers
JP6584330B2 (ja) 周波数シンセサイザ
JP2002141797A (ja) 周波数シンセサイザ
JP2006033414A (ja) 位相同期回路
JP5624571B2 (ja) 移動体通信機器試験用信号発生装置およびその周波数制御方法
JP2016144054A (ja) 周波数シンセサイザ
JP6570790B2 (ja) 信号源
JP2007134833A (ja) Pll周波数シンセサイザ
JP2005057754A (ja) オフセット・ループ合成器のための直接周波数合成器
JP6753132B2 (ja) 信号源
JP2001237700A (ja) 位相同期ループ回路
JP2002057577A (ja) Pll周波数シンセサイザ
JP3013859B2 (ja) 周波数シンセサイザ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170921

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180828

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180910

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181015

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6428498

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees