JP2017005087A - チップインダクタ - Google Patents

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一智 阿部
敏宏 土井
Toshihiro Doi
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Abstract

【課題】十分な固着強度を有する端子電極を備えたチップインダクタを提供する。【解決手段】本発明のチップインダクタ100は、コイルと、絶縁体と、端子電極110,111と、を有する。絶縁体は、上記コイルを覆う。端子電極は、上記絶縁体上に形成される。上記コイルの中心軸は、実装基板に対して略平行であり、端子電極110,111は、パッド印刷、スクリーン印刷およびグラビアオフセット印刷のうちのいずれかの印刷法によって、上記実装基板と対面する上記絶縁体の一面と当該一面に隣接する他面とに形成される。【選択図】図1A

Description

本発明は、電子部品、とくにチップインダクタに関する。
携帯電話やスマートフォンなど小型のモバイル機器には、多数の積層電子部品が使用されている。とくに、積層チップインダクタは、巻線インダクタと比較して小型化および低背化が容易であるため、近年、急速に需要が拡大している。
積層チップインダクタは、金属ペーストでコイルパターンを印刷したセラミックスのシートを多数積層して内部に立体的なコイルを作成することにより形成され、たとえばEMCフィルタ、ノイズサプレッサ、チップビーズなどに広く使用されている。
このような構造の積層チップインダクタは、積層体表面に端子電極を備え、当該端子電極によって、積層チップインダクタ内部に形成されたコイルと外部の回路とが接続されている。端子電極は、たとえば電解メッキ法などによって形成されうる。下記特許文献1には、電解メッキ法により端子電極(外部電極)が形成された積層コイル部品が記載されている。
ところが、特許文献1の電解メッキ法では、端子電極となる金属薄膜の生成を促すためにダミー電極を予め素子内部に形成する必要がある上、金属薄膜の固着強度は金属薄膜とダミー電極の接合に依存するため、十分な固着強度が得られないという問題がある。
WO 2012/086397 A1 パンフレット
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものである。したがって、本発明の目的は、十分な固着強度を有する端子電極を備えたチップインダクタを提供することである。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
コイルと、前記コイルを覆う絶縁体と、前記絶縁体上に形成された端子電極と、を有し、前記コイルの中心軸は、実装基板に対して略平行であり、前記端子電極は、パッド印刷、スクリーン印刷およびグラビアオフセット印刷のうちのいずれかの印刷法によって、前記実装基板と対面する前記絶縁体の一面と当該一面に隣接する他面とに形成される、チップインダクタ。
本発明のチップインダクタの端子電極は、パッド印刷、スクリーン印刷およびグラビアオフセット印刷のうちのいずれかの印刷法によって、実装基板と対面する絶縁体の一面と当該一面に隣接する他面とに形成される。したがって、端子電極は、絶縁体に対して十分な固着強度を有する。また、本発明のチップインダクタでは、ダミー電極が不要となるため、コイルパターンを形成する面積を広くとることが可能である。
本発明の一実施形態のチップインダクタの外観を示す斜視図である。 図1Aに示すチップインダクタをB−B線に沿って切断した断面図である。 図1Aおよび図1Bに示すチップインダクタの積層体の積層構造を例示する模式図である。 図1Aおよび図1Bに示すチップインダクタの実装例を示す断面図である。 本発明の一実施形態における変形例のチップインダクタの外観を示す斜視図である。 図4Aに示すチップインダクタをB−B線に沿って切断した断面図である。 図4Aおよび図4Bに示すチップインダクタの積層体の積層構造を例示する模式図である。 図4Aおよび図4Bに示すチップインダクタの実装例を示す断面図である。 チップ(積層体)を整列させるための治具を説明するための図である。 チップ(積層体)を整列させるための治具を説明するための図である。 本発明の第1の実施例の印刷用フィルムパターンを例示する模式図である。 本発明の第1の実施例において端子電極が形成されたチップインダクタの上面の写真である。 図10Aに示すチップインダクタのうちの1つを拡大した写真である。 本発明の第1の実施例において端子電極が形成されたチップインダクタの側面の写真である。 図10Cに示すチップインダクタのうちの2つを拡大した写真である。 本発明の第2の実施例において印刷試験に使用したPETフィルムの写真である。 本発明の第2の実施例においてナミックス社製端子電極ペースト(150Pas)の試験結果を示す写真である。 本発明の第2の実施例においてチャンソン社製端子電極ペースト(190Pas)の試験結果を示す写真である。 本発明の第2の実施例においてチャンソン社製端子電極ペースト(152Pas)の試験結果を示す写真である。 真空圧着によるグラビアオフセット印刷について説明するための模式図である。 図13Aに後続する図である。 本発明の第3の実施例において電極ペーストが転写された印刷ワークを例示する写真である。 本発明の第3の実施例においてグラビアオフセット印刷による端子電極の印刷試験結果を示す写真である。
以下、添付した図面を参照して本発明のチップインダクタの実施形態を説明する。なお、図中、同一の部材には同一の符号を用いた。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
(実施形態)
図1Aは、本発明の一実施形態のチップインダクタの外観を示す斜視図である。図1Aにおいて、紙面の左から右に向かう方向をX方向、下から上に向かう方向をY方向、当該X方向およびY方向と直交する方向をZ方向と定義する。また、図1Bは、図1Aに示すチップインダクタをB−B線に沿って切断した断面図である。
本実施形態のチップインダクタ100は、積層体101と第1および第2端子電極110,111とを有する。積層体101は、後述するように、導電パターンが形成されたシート状のセラミックス絶縁層(グリーンシート)が複数積層されて構成されている。
図1Aに示すように、積層体101は、前面1A、背面1B、上面2A、下面2B、右側面3Aおよび左側面3Bの6つの面からなる直方体状の形状を有する。前面1Aは紙面手前側のXY平面上に位置し、背面1Bは紙面奥側のXY平面上に位置する。また、上面2Aは紙面上側のXZ平面上に位置し、下面2Bは紙面下側のXZ平面上に位置する。また、右側面3Aは紙面右側のYZ平面上に位置し、左側面3Bは紙面左側のYZ平面上に位置する。
図1Aおよび図1Bに示すように、第1および第2端子電極110,111は、パッド印刷、スクリーン印刷およびグラビアオフセット印刷のうちのいずれかの印刷法を使用して積層体101上に形成される。第1端子電極110は、積層体101の下面2Bおよび当該下面2Bに隣接する左側面3Bに形成される。一方、第2端子電極111は、積層体101の下面2Bおよび当該下面2Bに隣接する右側面3Aに形成される。パッド印刷、スクリーン印刷およびグラビアオフセット印刷のうちのいずれかの印刷法を使用した第1および第2端子電極110,111の形成方法の詳細については後述する。なお、本明細書において、第1端子電極および第2端子電極のうちの少なくとも1つを表す場合、単に「端子電極」と書くことがある。
下面2B上において、第1端子電極110と第2端子電極111とは離隔され、電気的に絶縁されている。したがって、図1Bに示すように、第1および第2端子電極110,111は、積層体101をZ方向から見たときに断面がL字型の形状を有する。また、第1端子電極110は導電パターン102_1に接続され、第2端子電極111は導電パターン102_N−1に電気的に接続される。
図2は、図1Aおよび図1Bに示すチップインダクタの積層体の積層構造を例示する模式図である。図2において、紙面の下から上に向かう方向をX方向、右から左に向かう方向をY方向、当該X方向およびY方向と直交する方向をZ方向と定義する。
図2に示すように、積層体101は、セラミックス絶縁層101_0〜101_Nを有する。積層体101は、X方向に積層されたセラミックス絶縁層101_0〜101_Nを圧着したのち焼成することにより形成される。
セラミックス絶縁層101_1〜101_N−1には、それぞれ導電パターン102_1〜102_N−1が形成されている。導電パターン102_1〜102_N−1は、セラミックス絶縁層101_1〜101_N−1が積層され、電気的に接続されることによりコイルを構成する。たとえば、一点鎖線の矢印で示されるように、導電パターン102_1は導電パターン102_2とビアV102_1を介して接続され、導電パターン102_2は導電パターン102_3とビアV102_2を介して接続される。このように、導電パターン102_1〜102_N−1は、複数のビアによって連続的に接続される。したがって、セラミックス絶縁層101_0〜101_Nは、上記コイルを覆う絶縁体としての役割を担う。上記コイルおよび絶縁体は、導電パターン102_1〜102_N−1が形成されたシート状のセラミックス絶縁層101_1〜101_N−1が積層されて構成される。
なお、導電パターン102_1,102_N−1は、下面2Bにおいて第1および第2端子電極110,111とそれぞれ接続され、上記コイルの引き出し線としての役割を担う。
図3は、図1Aおよび図1Bに示すチップインダクタの実装例を示す断面図である。実装基板120はチップインダクタ100を実装するための実装基板であり、実装基板120上には第1および第2接続パターン130,131が形成されている。第1および第2接続パターン130,131は、実装基板120の回路パターンにチップインダクタ100からの電気信号を伝達するためのパターンである。
チップインダクタ100は、積層体101のコイルの中心軸Cが実装基板120に対して平行となるように実装基板120上に設置される。チップインダクタ100の第1および第2端子電極110,111は、実装基板120の第1および第2接続パターン130,131にそれぞれハンダ付けされる。これにより、チップインダクタ100は、第1および第2接続パターン130,131と電気的に接続されるとともに実装基板120に固定される。なお、図3において、第1および第2端子電極110,111と第1および第2接続パターン130,131とのハンダによる接続部をそれぞれ符号140および141で表す。
このように、本実施形態では、端子電極110,111は下面2Bだけではなく、右側面3Aまたは左側面3Bにも形成されるので、積層体101に対して高い固着強度を有することができる。
また、チップインダクタ100のコイルの中心軸Cは、実装基板120に対して略平行となる。上記引き出し線は、積層体101の下面2Bから引き出されているので、上記引き出し線の位置は、上記コイルCの中心軸と重ならない。したがって、上記コイルの中心軸Cの方向に実装基板、端子電極、引き出し線などの非磁性材料が配置されないので、上記コイルの磁束が遮蔽されずに安定化する。その結果、本実施形態のチップインダクタ100では、インダクタンス値およびQ(Quality factor)値を向上できる。
(変形例)
図4Aは、本発明の一実施形態の変形例のチップインダクタの外観を示す斜視図である。また、図4Bは、図4Aに示すチップインダクタをB−B線に沿って切断した断面図である。図1A〜図3に示すチップインダクタの例では、セラミックス絶縁層をX方向に積層して積層体を構成する場合について説明した。本変形例では、セラミックス絶縁層を−Z方向に積層して積層体を構成する場合について説明する。なお、以下では、説明の重複を避けるため、図1A〜図3に示すチップインダクタと共通する一部の構成についての詳細な説明を省略する。
図4Aおよび図4Bに示すように、本実施形態のチップインダクタ200は、積層体201と第1および第2端子電極210,211とを有する。第1および第2端子電極210、211は、パッド印刷、スクリーン印刷およびグラビアオフセット印刷のうちのいずれかの印刷法によって、積層体201上に形成される。第1端子電極210は、積層体201の下面2Bおよび当該下面2Bに隣接する左側面3Bに形成される。一方、第2端子電極211は、積層体201の下面2Bおよび当該下面2Bに隣接する右側面3Aに形成される。
下面2B上において、第1端子電極210と第2端子電極211とは離隔され、電気的に絶縁されている。したがって、図4Bに示すように、第1および第2端子電極210,211は、積層体201をZ方向から見たときに断面がL字型の形状を有する。また、第1端子電極210は導電パターン202_N−1に接続され、第2端子電極211は導電パターン202_1に接続される。
図5は、図4Aおよび図4Bに示すチップインダクタの積層体の積層構造を例示する模式図である。図5に示すように、積層体201は、セラミックス絶縁層201_0〜201_Nを有する。積層体201は、−Z方向に積層されたセラミックス絶縁層201_0〜201_Nを圧着したのち焼成することにより形成される。
セラミックス絶縁層201_1〜201_N−1には、それぞれ導電パターン202_1〜202_N−1が形成されている。導電パターン202_1〜202_N−1は、セラミックス絶縁層201_1〜201_N−1が積層されることにより、電気的に接続されてコイルを構成する。たとえば、一点鎖線の矢印で示されるように、導電パターン202_1は、導電パターン202_2とビアV202_1を介して接続され、導電パターン202_2は、導電パターン202_3とビアV202_2を介して接続される。このように、導電パターン202_1〜202_N−1は、複数のビアによって連続的に接続される。したがって、セラミックス絶縁層201_0〜201_Nは、上記コイルを覆う絶縁体としての役割を担う。上記コイルおよび絶縁体は、導電パターン202_1〜202_N−1が形成されたシート状のセラミックス絶縁層201_1〜201_N−1が積層されて構成される。
なお、導電パターン202_N−1および202_1は、下面2Bにおいて第1および第2端子電極210,211とそれぞれ接続され、上記コイルの引き出し線としての役割を担う。
図6は、図4Aおよび図4Bに示すチップインダクタの実装例を示す断面図である。実装基板220はチップインダクタ200を実装するための実装基板であり、実装基板220上には第1および第2接続パターン230,231が形成されている。第1および第2接続パターン230,231は、実装基板220の回路パターンにチップインダクタ200からの電気信号を伝達するためのパターンである。
チップインダクタ200は、積層体201のコイルの中心軸C’が実装基板220に対して平行となるように実装基板220上に設置される。チップインダクタ200の第1および第2端子電極210,211は、実装基板220の第1および第2接続パターン230,231にそれぞれハンダ付けされる。これにより、チップインダクタ200は、第1および第2接続パターン230,231と電気的に接続されるとともに実装基板220に固定される。なお、図6において、第1および第2端子電極210,211と第1および第2接続パターン230,231とのハンダによる接続部をそれぞれ符号240および241で表す。
このように、本実施形態では、第1および第2端子電極210,211は下面2Bだけではなく、右側面3Aまたは左側面3Bにも形成されるので、積層体201に対して高い固着強度を有することができる。
また、チップインダクタ200のコイルの中心軸C’は、実装基板220に対して略平行となる。また、上記引き出し線は、積層体201の下面2Bから引き出されているので、上記引き出し線の位置は、上記コイルの中心軸C’と重ならない。したがって、上記コイルの中心軸C’の方向に実装基板、端子電極、引き出し線などの非磁性材料が配置されないので、上記コイルの磁束が遮蔽されずに安定化する。その結果、本実施形態のチップインダクタ200では、インダクタンス値およびQ値を向上できる。
(実施例)
上述のとおり、本実施形態では、端子電極をパッド印刷、スクリーン印刷およびグラビアオフセット印刷のうちのいずれかの印刷法を使用して形成する。印刷法を使用して端子電極を形成することにより、軟化温度の低いガラスと銀を混合した電極ペーストを使用することができる。ガラス成分としては、たとえば、低損失のホウケイ酸ガラスSiO+KO+LiO+B+Al(質量比 70.0:0.5:1.2:28.0:1.1等)、ホウ酸亜鉛ガラス(B+CaO+ZnO)やホウケイ酸亜鉛ガラス(B+SiO+CaO+ZnO)などが使用されうる。下記表1にメッキ法と比較した場合の印刷法の主な特徴を示す。
以下では、上記の印刷法のうちのいずれかを使用して、端子電極の形成を実施した例について説明する。
(第1の実施例)
第1の実施例では、パッド印刷を使用して端子電極の形成を実施した例を説明する。図7および図8は、チップ(積層体)を整列させるための治具を説明するための図である。また、図9は本実施例において印刷用フィルムパターンを例示する模式図である。さらに、図10Aは本実施例において端子電極が形成されたチップインダクタの上面の写真であり、図10Bは図10Aに示すチップインダクタのうちの1つを拡大した写真である。また、図10Cは本実施例において端子電極が形成されたチップインダクタの側面の写真であり、図10Dは図10Cに示すチップインダクタのうちの2つを拡大した写真である。
図7および図8に示すように、本実施例の治具は、厚みが0.05mm程度のSUS板を有し、当該SUS板には積層体を振り込むためのチップ振り込み穴が0.81×0.45mmのピッチで配列されている。
また、上記SUS板の裏側には両面テープが貼られ、上記チップ振り込み穴から両面テープが露出している。上記穴のサイズは、0.41×0.21mmである。上記穴に振り込まれた積層体は、上記穴によって整列され、上記穴から露出した両面テープによって固定される。
本実施例の積層体のX方向の長さLは0.4mmであり、Y方向の長さWは0.2mmであり、Z方向の長さtは0.3mmであった。表2に積層体の実寸法と大きさのバラツキを示す。
図9に示すように、治具上に印刷用フィルムパターンを制作した。ピッチが0.81×0.45mm、サイズが0.41×0.21mmのチップ振り込み穴に対して、0.60×0.21mmの電極パターンを0.81×0.45mmのピッチで印刷した。そして、上記印刷用フィルムパターンに基づいて凹版およびスクリーンマスクを作製した。
手動パッド印刷機(日本文化精工社製)、上記治具、凹版およびスクリーンマスクを使用して積層体上に端子電極を形成する試験を実施した。本実施例では、端子電極となる電極ペーストには、ガラス粉末を添加した銀ペーストとしてグラビアオフセット印刷用のナノ銀ペースト(藤倉化成社製)を使用した。また、パッドには、シリコーン製のパッドを使用した。治具上の電極パターンと積層体との位置合わせは、作業者が手作業にて実施した。
作業者は、上記手動パッド印刷機を使用して、上記電極ペーストを上記凹版上の凹部に溜め、上記パッドを凹版に押し付けて上記電極ペーストを上記パッドに転移させたのち、上記パッドを積層体に押し付けて上記パッドの電極ペーストを積層体に転移させた。この一連の工程は、1つの積層体について1回のみ実施された。
図10A〜図10Dに示すように、積層体上に端子電極を形成する試験を実施した結果、積層体の上面および側面に端子電極が良好に印刷されたことを確認した。図10Cおよび図10Dにおいて、電極ペーストの積層体側面への回り込みによる側面上の端子電極の形成幅は、約80〜100μmであった。
このように、第1の実施例では、1回の転写(1ショット)により、上面および側面への端子電極の印刷が可能であることが確認された。以上では、作業員が手作業にてパッド印刷を実施した例について説明したが、作業員を介さずに自動的にパッド印刷することも可能であると推定される。
(第2の実施例)
第2の実施例では、スクリーン印刷を使用して端子電極の形成を実施した例を説明する。図11は、第2の実施例において印刷試験に使用したPETフィルムの写真である。また、図12Aは第2の実施例においてナミックス社製端子電極ペースト(150Pas)の試験結果を示す写真であり、図12Bおよび図12Cは、それぞれチャンソン社製電極ペースト(190Pas)および(152Pas)の試験結果を示す写真である。
本実施例では、図11に示すように、厚さ110μmのPETフィルムを短冊状に切って整列させ、積層体に見立ててスクリーン印刷を実施し、電極ペーストのPETフィルム側面への回り込みを評価した。
電極ペーストとして、ナミックス社製端子電極ペースト(150Pas)、チャンソン社製端子電極ペースト(1)(190Pas)および(2)(152Pas)の三種を使用して試験した。スクリーン印刷試験の条件は以下のとおりである。
製版については、枠サイズ:320×320mm、メッシュ:HS230−25、バイアス角度:30度、乳剤厚:30μmとした。
また、印刷については、印刷機:ニューロングLS−150、スキージ:ウレタン平、硬度70度、スキージ角度:70度、スキージ速度:50mm/sec、スキージ押込み:0.5mm、スキージ圧:0.20MPa、クリアランス:1.3mmとした。
図12A〜図12Cに示すように、ナミックス社製端子電極ペースト(150Pas)の側面への回り込みが最も良好な結果であった。これは、電極ペーストの粘度によって側面へ電極ペーストが垂れたためであると考えられる。
このように、第2の実施例では、スクリーン印刷によるPETフィルム側面への電極ペーストの回り込みを確認できた。
(第3の実施例)
第3の実施例では、グラビアオフセット印刷を使用して端子電極の形成を実施した例を説明する。
図13Aは真空圧着によるグラビアオフセット印刷について説明するための模式図であり、図13Bは図13Aに後続する図である。また、図13Cは、第3の実施例において電極ペーストが転写された印刷ワークを例示する写真である。図13Cに示す写真は、印刷ワークを上方から撮影されたものである。また、図14は、第3の実施例においてグラビアオフセット印刷による端子電極の印刷試験結果を示す写真である。
図13Aに示すように、真空圧着によるグラビアオフセット印刷では、まず、凹版から平板ブランケットへペーストを転写する。そして、図13Bに示すように、真空圧着により、上記平板ブランケットから印刷ワークへペーストを転写する。その結果、図13Cに示すように、印刷ワークにペーストが転写される。
本実施例では、側面への電極ペーストの回り込み量を増加させるため、真空圧着法により電極ペーストを転写させて印刷試験を実施した。本実施例では、1.0×0.5mmの印刷ワークを積層体に見立てて、真空圧着によるグラビアオフセット印刷を実施した。印刷試験の手順は、以下のとおりである。
まず、金属板上に全面塗布した電極ペーストを平板ブランケットへ転写し、整列した積層体上に重ねた。
その後、真空圧着により、上記平板ブランケットから上記印刷ワークへ電極ペーストを転写した。本実施例では、真空圧着したことにより、側面への密着性が増加し、塗布面積が増加した。なお、電極ペーストには、グラビアオフセット印刷用のナノ銀ペースト(藤倉化成社製)を使用した。また、平板ブランケットには、透明で厚さが0.7mmのシリコーン製ブランケット(ミノグループ社製)を使用した。
図14に示すように、真空圧着によるグラビアオフセット印刷により印刷ワークに端子電極を形成した結果、積層体の左右の側面(1面および2面)に均等に回り込んでいることが確認できた。回り込みは、約0.1mm程度であった。
このように、第3の実施例では、グラビアオフセット印刷による印刷ワーク側面への電極ペーストの回り込みを確認できた。
以上のように、本実施形態のチップインダクタの端子電極は、パッド印刷、スクリーン印刷およびグラビアオフセット印刷のうちのいずれかの印刷法によって、実装基板と対面する積層体の下面と当該下面に隣接する側面とに形成される。すなわち、端子電極は、実装基板と対面する絶縁体の一面と当該一面に隣接する他面とに形成される。したがって、端子電極は、絶縁体に対して十分な固着強度を有する。また、本発明のチップインダクタでは、ダミー電極が不要となるため、コイルパターンを形成する面積を広くとることが可能である。また、従来のメッキ法によるチップインダクタの製造に比べて、使用する電極量が削減されるため、製造コストを抑制することができる。
以上のとおり、実施の形態において、本発明のチップインダクタについて説明した。しかしながら、本発明は、その技術思想の範囲内において当業者が適宜に追加、変形、および省略することができることはいうまでもない。
たとえば、上述の実施形態では、チップインダクタとして、積層チップインダクタを例示して説明した。しかしながら、本発明は、巻線チップインダクタなど積層チップインダクタ以外の他の工法で形成されたチップインダクタに対しても適用できる。
100 チップインダクタ、
101 積層体、
110 第1端子電極、
111 第2端子電極、
120 実装基板、
130 第1接続パターン、
131 第2接続パターン、
200 チップインダクタ、
201 積層体、
210 第1端子電極、
211 第2端子電極、
220 実装基板、
230 第1接続パターン、
231 第2接続パターン。

Claims (7)

  1. コイルと、
    前記コイルを覆う絶縁体と、
    前記絶縁体上に形成された端子電極と、を有し、
    前記コイルの中心軸は、実装基板に対して略平行であり、
    前記端子電極は、パッド印刷、スクリーン印刷およびグラビアオフセット印刷のうちのいずれかの印刷法によって、前記実装基板と対面する前記絶縁体の一面と当該一面に隣接する他面とに形成される、チップインダクタ。
  2. 前記コイルおよび絶縁体は、
    導電パターンが形成されたシート状の絶縁層が複数積層されて構成されることを特徴とする請求項1に記載のチップインダクタ。
  3. 前記絶縁層が複数積層されて形成された積層体は直方体状であり、
    前記端子電極は、前記積層体の隣接する2つの面に沿って断面がL字型に形成されることを特徴とする請求項2に記載のチップインダクタ。
  4. 前記コイルと前記端子電極とを接続する引き出し線をさらに有し、
    当該引き出し線の位置は、前記中心軸と重ならないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のチップインダクタ。
  5. 前記引き出し線は、前記絶縁体の前記一面から引き出されることを特徴とする請求項4に記載のチップインダクタ。
  6. 前記絶縁体は、セラミックスを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のチップインダクタ。
  7. 前記端子電極は、ガラスおよび銀を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のチップインダクタ。
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