JP2017005040A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱エネルギーによって常にランダムに運動している半導体中の電荷を電流生成の資源として利用できるようにする。
【解決手段】半導体からなる細線構造102と、細線構造102に設けられた電荷蓄積部103と、電荷蓄積部103を挾んで細線構造102に設けられたソース104およびドレイン105とを備える。また、ソース104と電荷蓄積部103との間に設けられた第1ゲート電極106と、電荷蓄積部103とドレイン105との間に設けられた第2ゲート電極107とを備える。また、電荷蓄積部103に蓄積されている電荷数を検出する電荷検出部120を備える。
【選択図】 図1A

Description

本発明は、熱エネルギーによって常にランダムに運動している電荷の転送を制御可能とする半導体装置に関する。
半導体中の電荷は、熱エネルギーによってランダムに運動しているが、これを利用し電流を生成するためには、半導体中に温度差を設ければよい。ゼーベック効果によって温度差は電位差に変換され、これによって電流が生成される。
K. Nishiguchi, C. Koechlin, Y. Ono, A. Fujiwara, H. Inokawa, and H. Yamaguchi, "Single-electron-resolution electrometer based on field-effect transistor", Jpn. J. Appl. Phys., vol.47, pp.8305-8310, 2008. L. Fricke, M. Wulf, B. Kaestner, F. Hohls, P. Mirovsky, B. Mackrodt, and H. W. Schumacher, "Self-referenced single-electron quantized current source", Phys. Rev. Lett., vol.112, 226803, 2014.
ところで、温度差が無い状態であっても、半導体中の電荷は熱エネルギーによって常にランダムに運動している。このような電荷のランダムな運動は、半導体装置においては雑音と見なされ、電流を生成する資源としては利用されてこなかった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、熱エネルギーによって常にランダムに運動している半導体中の電荷を電流生成の資源として利用できるようにすることを目的とする。
本発明に係る半導体装置は、基板の上に形成された半導体からなる細線構造と、細線構造に設けられた電荷蓄積部と、 電荷蓄積部を挾んで細線構造に設けられたソースおよびドレインと、ソースと電荷蓄積部との間および電荷蓄積部とドレインとの間の各々に設けられたゲート電極と、電荷蓄積部に蓄積されている電荷数を検出する電荷検出手段とを備える。
上記半導体装置において、ソースおよびドレインの間に、直列に配列された複数の電荷蓄積部と、隣り合う電荷蓄積部の間に設けられたゲート電極と、複数の電荷蓄積部に対応して設けられた複数の電荷検出手段とを備えるようにしても良い。
上記半導体装置において、電荷検出手段は、電荷蓄積部をゲート電極とする電界効果トランジスタから構成すれば良い。
上記半導体装置において、電荷検出手段による電荷蓄積部の電荷数検出結果により各々のゲート電極に印加される電圧を制御する制御手段を備え、制御手段は、電荷検出手段による電荷蓄積部における基準値より大きい電荷数の検出によりソース側のゲート電極をオン状態としてドレイン側のゲート電極をオフ状態とし、電荷検出手段による電荷蓄積部における基準値より小さい電荷数の検出によりソース側のゲート電極に印加される電圧をオフ状態としてドレイン側のゲート電極をオン状態とする。
以上説明したことにより、本発明によれば、熱エネルギーによって常にランダムに運動している半導体中の電荷を電流生成の資源として利用できるという優れた効果が得られる。
図1Aは、本発明の実施の形態1における半導体装置の構成を示す平面図である。 図1Bは、本発明の実施の形態1における半導体装置の一部構成を示す断面図である。 図1Cは、本発明の実施の形態1における半導体装置の細線構造102上のポテンシャルエネルギーの変化を示す説明図である。 図2Aは、本発明の実施の形態1における半導体装置における電荷転送について説明するための説明図である。 図2Bは、本発明の実施の形態1における半導体装置における電荷移動について説明するための説明図である。 図2Cは、本発明の実施の形態1における半導体装置における電荷移動について説明するための説明図である。 図3Aは、本発明の実施の形態2における半導体装置の構成を示す平面図である。 図3Bは、本発明の実施の形態2における半導体装置の細線構造202上のポテンシャルエネルギーの変化を示す説明図である。 図4Aは、本発明の実施の形態2における半導体装置における電荷移動について説明するための説明図である。 図4Bは、本発明の実施の形態2における半導体装置における電荷移動について説明するための説明図である。 図4Cは、本発明の実施の形態2における半導体装置における電荷移動について説明するための説明図である。 図4Dは、本発明の実施の形態2における半導体装置における電荷移動について説明するための説明図である。 図5は、本発明の実施の形態2における他の半導体装置における電荷移動について説明するための説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
[実施の形態1]
はじめに、本発明の実施の形態1について図1A、図1Bを用いて説明する。図1Aは、本発明の実施の形態1における半導体装置の構成を示す平面図である。また、図1Bは、本発明の実施の形態1における半導体装置の一部構成を示す断面図である。図1Bは、図1Aのbb’線の断面を示している。
この半導体装置は、まず、基板101の上に形成された半導体からなる細線構造102と、細線構造102に設けられた電荷蓄積部103と、電荷蓄積部103を挾んで細線構造102に設けられたソース104およびドレイン105とを備える。また、ソース104と電荷蓄積部103との間に設けられた第1ゲート電極(ソース側のゲート電極)106と、電荷蓄積部103とドレイン105との間に設けられた第2ゲート電極(ドレイン側のゲート電極)107とを備える。
電荷蓄積部103は、図1Cに示すように、第1ゲート電極106および第2ゲート電極107をオフ状態に(電荷が電子の場合は負の電位を印加)することで細線構造102に形成されるエネルギー障壁によって、細線構造102に形成される領域である。
なお、第1ゲート電極106および第2ゲート電極107は、細線構造102と絶縁分離されている。例えば、図1Bに示すように、細線構造102と第1ゲート電極106との間には、絶縁層109が形成されている。絶縁層109は、第1ゲート電極106形成領域の細線構造102に対し、第1ゲート電極106による電界効果が発現される範囲の厚さとされていれば良い。細線構造102と第2ゲート電極107との間も同様である。
また、この半導体装置は、電荷蓄積部103に蓄積されている電荷数を検出する電荷検出部120を備える。電荷検出部120は、例えば、電荷蓄積部103をゲート電極とし、チャネル121,ソース122,ドレイン123を有する電界効果トランジスタである。当然ではあるが、チャネル121,ソース122,ドレイン123は、電荷蓄積部103と絶縁分離されている。上記電界効果トランジスタにおいて、細線構造のチャネル121は、断面寸法および長さは、単一電荷検出が可能となるように小さい方が良い(非特許文献1参照)。
例えば、基板101は、よく知られたSOI(silicon-on-insulator)基板であり、表面シリコン層をパターニングすることで、細線構造102(電荷蓄積部103、ソース104、ドレイン105)、チャネル121,ソース122,ドレイン123を形成すれば良い。この場合、これらは、埋め込み絶縁層101aの上に形成される。例えば、よく知られたリソグラフィー技術およびドライエッチング技術による表面シリコン層のパターニングにより、上記各部分を形成することができる。
また、電荷蓄積部103は、アンドープの真性半導体の状態とし、ソース104およびドレイン105は、例えばn型の不純物を導入したn型半導体とすれば良い。この場合、電荷は電子となる。また、ソース104およびドレイン105は、例えばp型の不純物を導入したp型半導体としてもよい。この場合、電荷は正孔となる。電荷を正孔とする場合、第1ゲート電極106および第2ゲート電極107に正の電位を印加することで、オフ状態とする。
例えば、細線構造102は、厚さ20〜30nm、幅50nm程度とされ、細線構造のチャネル121も、厚さ20〜30nm、幅50nm程度とされている。また、細線構造102とチャネル121との距離は、50nm程度とされている。この距離であれば、電荷蓄積部103とチャネル121とが静電的に結合可能となり、電荷蓄積部103がチャネル121による電界効果トランジスタのゲート電極として機能し、電荷蓄積部103における電荷数が室温(25℃程度)で検出可能である。
細線構造102とチャネル121とは、室温において静電的に結合可能であり、電荷蓄積部103が、チャネル121による電界効果トランジスタのゲート電極として機能し、電荷蓄積部103における電荷数が室温で検出可能な距離とされていれば良い。また、同様に、チャネル121の断面寸法は、チャネル121による電界効果トランジスタによって、電荷蓄積部103の電荷数が検出できる寸法とされていれば良い。
また、実施の形態1における半導体装置は、電荷検出部120による電荷蓄積部103の電荷数検出結果により、第1ゲート電極106および第2ゲート電極107に印加される電圧を制御する制御部(不図示)を備える。
以下、実施の形態1における半導体装置の動作例について説明する。まず、電荷蓄積部103の電荷(電子)数が基準値よりも少ないことが検出されると、第1ゲート電極106に印加する電圧を正にシフトさせてオン状態とし、ソース104側のポテンシャルエネルギー障壁を下げ、図2Aに示すように、熱エネルギーによってソース104と電荷蓄積部103との間を、黒丸で示す電荷(電子)が通過(転送)できる状態とする。同時に、第2ゲート電極107に印加する電圧を負にシフトさせてオフ状態とし、ドレイン105側のポテンシャルエネルギー障壁を高くし、電荷蓄積部103とドレイン105との間の電荷の移動を抑制する。
また、電荷蓄積部103の電荷数が基準値よりも多いことが検出されると、第2ゲート電極107に印加する電圧を正にシフトさせてオン状態とし、ドレイン105側のポテンシャルエネルギー障壁を下げ、図2Bに示すように、熱エネルギーによって電荷蓄積部103とドレイン105との間を電荷が通過できる状態とする。同時に、第1ゲート電極106に印加する電圧を負にシフトさせてオフ状態とし、ソース104側のポテンシャルエネルギー障壁を高くし、電荷蓄積部103とソース104との間の電荷の移動を抑制する。なお、電荷が正孔の場合、上述した電圧の極性を逆にする。
上述した電荷検出部120の電荷数検出結果によるフィードバック制御によって、電荷がソース104から電荷蓄積部103に移ったときに図2Aに示す状態を図2Bに示す状態とし、電荷が電荷蓄積部103からドレイン105移ったときに図2Bに示す状態を図2Aに示す状態に変更することを繰り返すことで、電荷に直接エネルギーを加えること無く、電荷揺らぎの整流によって、電荷をソース104側からドレイン105側へ移動(転送)させ、電流を生成することができる。このように、実施の形態1における半導体装置を用いれば、電荷の揺らぎを整流して電流を生成することが可能となる。
上述した1回のサイクルによって、ソース104側からドレイン105側に移動させることのできるエネルギーは、通常、図2Cに示すように熱エネルギー程度の大きさとなる。電荷蓄積部103の電荷数を検出するためには、電荷蓄積部103のサイズ(細線構造102の電荷蓄積部103における径およびソース104とドレイン105との間の長さ)を小さくする必要がある。しかしながら、電荷蓄積部103のサイズを電荷ひとつ加えるのに必要なエネルギー(帯電エネルギー)が熱エネルギーより大きくなる程度まで小さくしてしまうと、帯電効果の影響により電荷の揺らぎが抑制され、取り出すことのできるエネルギーが小さくなってしまう。従って、電荷蓄積部103のサイズについては、電荷の揺らぎが抑制されないように、電荷1個の帯電エネルギーが熱エネルギーより小さくなるように設計するのが望ましい。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について図3Aを用いて説明する。図3Aは、本発明の実施の形態2における半導体装置の構成を示す平面図である。
この半導体装置は、まず、基板201の上に形成された半導体からなる細線構造202と、細線構造202に設けられた第1電荷蓄積部203a,第2電荷蓄積部203b,第3電荷蓄積部203cを備える。第1電荷蓄積部203a,第2電荷蓄積部203b,第3電荷蓄積部203cは、この順に並んで配置されている。また、第1電荷蓄積部203a,第2電荷蓄積部203b,第3電荷蓄積部203cを挾んで細線構造202に設けられたソース204およびドレイン205を備える。
また、ソース204と第1電荷蓄積部203aとの間に設けられた第1ゲート電極206と、第1電荷蓄積部203aと第2電荷蓄積部203bとの間に設けられた第2ゲート電極207と、第2電荷蓄積部203bと第3電荷蓄積部203cとの間に設けられた第3ゲート電極208と、第3電荷蓄積部203cとドレイン205との間に設けられた第4ゲート電極209とを備える。
第1電荷蓄積部203a,第2電荷蓄積部203b,第3電荷蓄積部203cは、図3Bに示すように、第1ゲート電極206,第2ゲート電極207,第3ゲート電極208,第4ゲート電極209をオフ状態に(電荷が電子の場合は負の電位を印加)することで細線構造202に形成されるエネルギー障壁によって、細線構造202に形成される領域である。
なお、第1ゲート電極206,第2ゲート電極207,第3ゲート電極208,第4ゲート電極209は、細線構造202と絶縁分離されている。例えば、細線構造202と第1ゲート電極206との間には、絶縁層(不図示)が形成されている。絶縁層は、第1ゲート電極206形成領域の細線構造202に対し、第1ゲート電極206による電界効果が発現される範囲の厚さとされていれば良い。細線構造202と第2ゲート電極207,第3ゲート電極208,第4ゲート電極209との間も同様である。
また、この半導体装置は、第1電荷蓄積部203a,第2電荷蓄積部203b,第3電荷蓄積部203cに蓄積されている電荷数を検出する第1電荷検出部220a,第2電荷検出部220b,第3電荷検出部220cを備える。
第1電荷検出部220aは、第1電荷蓄積部203aをゲート電極とし、第1チャネル221a,ソースとなる読み出し部222,ドレインとなる読み出し部223を有する電界効果トランジスタである。
また、第2電荷検出部220bは、第2電荷蓄積部203bをゲート電極とし、第2チャネル221b,ソースとなる読み出し部223,ドレインとなる読み出し部224を有する電界効果トランジスタである。
また、第3電荷検出部220cは、第3電荷蓄積部203cをゲート電極とし、第3チャネル221c,ソースとなる読み出し部224,ドレインとなる読み出し部225を有する電界効果トランジスタである。
これらの各電界効果トランジスタにおいて、細線構造の第1チャネル221a,第2チャネル221b,第3チャネル221cは、断面寸法および長さは、単一電荷検出が可能となるように小さい方が良い(非特許文献1参照)。
例えば、基板201は、よく知られたSOI基板であり、表面シリコン層をパターニングすることで、細線構造202(第1電荷蓄積部203a,第2電荷蓄積部203b,第3電荷蓄積部203c、ソース204、ドレイン205)、第1電荷検出部220a,第2電荷検出部220b,第3電荷検出部220cを構成する各部分を形成すれば良い。この場合、これらは、埋め込み絶縁層201aの上に形成される。例えば、よく知られたリソグラフィー技術およびドライエッチング技術による表面シリコン層のパターニングにより、上記各部分を形成することができる。
また、第1電荷蓄積部203a,第2電荷蓄積部203b,第3電荷蓄積部203cは、アンドープの真性半導体の状態とし、ソース204およびドレイン205は、例えばn型の不純物を導入したn型半導体とすれば良い。この場合、電荷は電子となる。また、ソース204およびドレイン205は、例えばp型の不純物を導入したp型半導体としてもよい。この場合、電荷は正孔となる。電荷を正孔とする場合、第1ゲート電極206,第2ゲート電極207,第3ゲート電極208,第4ゲート電極209に正の電位を印加することで、オフ状態とする。
例えば、細線構造202は、厚さ20〜30nm、幅50nm程度とされ、細線構造の第1チャネル221a,第2チャネル221b,第3チャネル221cも、厚さ20〜30nm、幅50nm程度とされている。また、細線構造202と、第1チャネル221a,第2チャネル221b,第3チャネル221cとの距離は、50nm程度とされている。
細線構造202と、第1チャネル221a,第2チャネル221b,第3チャネル221cとは、第1電荷蓄積部203a,第2電荷蓄積部203b,第3電荷蓄積部203cが、第1チャネル221a,第2チャネル221b,第3チャネル221cによる電界効果トランジスタのゲート電極として機能する距離とされていれば良い。
また、第1チャネル221a,第2チャネル221b,第3チャネル221cの断面寸法は、第1チャネル221a,第2チャネル221b,第3チャネル221cによる各電界効果トランジスタによって、第1電荷蓄積部203a,第2電荷蓄積部203b,第3電荷蓄積部203cの電荷数が検出できる寸法とされていれば良い。
また、実施の形態2における半導体装置は、第1電荷検出部220a,第2電荷検出部220b,第3電荷検出部220cによる、第1電荷蓄積部203a,第2電荷蓄積部203b,第3電荷蓄積部203cの電荷数検出結果により、第1ゲート電極206,第2ゲート電極207,第3ゲート電極208,第4ゲート電極209に印加される電圧を制御する制御部(不図示)を備える。
以下、実施の形態2における半導体装置の動作例について説明する。まず、第1電荷蓄積部203a,第2電荷蓄積部203b,第3電荷蓄積部203cの電荷数が基準値よりも少ないことが検出されると、第1ゲート電極206に印加する電圧を正にシフトさせてオン状態とし、ソース204側のポテンシャルエネルギー障壁を下げ、図4Aに示すように、熱エネルギーによってソース204と第1電荷蓄積部203aとの間を、黒丸で示す電荷(例えば電子)が通過できる状態とする。同時に、第2ゲート電極207,第3ゲート電極208,第4ゲート電極209に印加する電圧を負にシフトさせてオフ状態とし、これらの領域におけるポテンシャルエネルギー障壁を高くする。これにより、第1電荷蓄積部203aと第2電荷蓄積部203b、第2電荷蓄積部203bと第3電荷蓄積部203c、および第3電荷蓄積部203cとドレイン205の間の電荷の移動を抑制する。
以上のようにして第1電荷蓄積部203aに電荷が蓄積された状態とし、第1電荷蓄積部203aの電荷数が基準値よりも多いことが検出されると、第2ゲート電極207に印加する電圧を正にシフトさせてオン状態とし、第2ゲート電極207の領域におけるポテンシャルエネルギー障壁を下げ、図4Bに示すように、熱エネルギーによって第1電荷蓄積部203aと第2電荷蓄積部203bとの間を電荷が通過できる状態とする。同時に、第1ゲート電極206,第3ゲート電極208,第4ゲート電極209に印加する電圧を負にシフトさせてオフ状態とし、これらの領域におけるポテンシャルエネルギー障壁を高くする。これにより、ソース204と第1電荷蓄積部203a、第2電荷蓄積部203bと第3電荷蓄積部203c、および第3電荷蓄積部203cとドレイン205の間の電荷の移動を抑制する。
以上のようにして第2電荷蓄積部203bに電荷が蓄積された状態とし、第2電荷蓄積部203bの電荷数が基準値よりも多いことが検出されると、第3ゲート電極208に印加する電圧を正にシフトさせてオン状態とし、第3ゲート電極208の領域におけるポテンシャルエネルギー障壁を下げ、図4Cに示すように、熱エネルギーによって第2電荷蓄積部203bと第3電荷蓄積部203cとの間を電荷が通過できる状態とする。同時に、第1ゲート電極206,第2ゲート電極207,第4ゲート電極209に印加する電圧を負にシフトさせてオフ状態とし、これらの領域におけるポテンシャルエネルギー障壁を高くする。これにより、ソース204と第1電荷蓄積部203a、第1電荷蓄積部203aと第2電荷蓄積部203b、および第3電荷蓄積部203cとドレイン205の間の電荷の移動を抑制する。
以上のようにして第3電荷蓄積部203cに電荷が蓄積された状態とし、第3電荷蓄積部203cの電荷数が基準値よりも多いことが検出されると、第4ゲート電極209に印加する電圧を正にシフトさせてオン状態とし、第4ゲート電極209の領域におけるポテンシャルエネルギー障壁を下げ、図4Dに示すように、熱エネルギーによって第3電荷蓄積部203cとドレイン205との間を電荷が通過できる状態とする。同時に、第1ゲート電極206,第2ゲート電極207,第3ゲート電極208に印加する電圧を負にシフトさせてオフ状態とし、これらの領域におけるポテンシャルエネルギー障壁を高くする。これにより、ソース204と第1電荷蓄積部203a、第1電荷蓄積部203aと第2電荷蓄積部203b、および第2電荷蓄積部203bと第3電荷蓄積部203cの間の電荷の移動を抑制する。
上述した、第1電荷検出部220a,第2電荷検出部220b,第3電荷検出部220cの電荷数検出結果によるフィードバック制御によって、図4A,図4B,図4C,図4Dを用いて説明したように、ソース204から、第1電荷蓄積部203a,第2電荷蓄積部203b,第3電荷蓄積部203cを経由してドレイン205にかけて、順次に電荷を転送することで、電荷揺らぎを整流して電流として取り出すことができる。
また、第1電荷蓄積部203a,第2電荷蓄積部203b,第3電荷蓄積部203cの3カ所の電荷数を同時に実時間観測できるため、第2電荷蓄積部203bに蓄積されていた電荷が、第1電荷蓄積部203aに移動したのか、第3電荷蓄積部203cに移動したのか、また、他の場所にリークしてしまったのかを、正確に検出することができる。
また、実施の形態2によれば、自己参照型の単電子ポンプを実現することができる。極低温においては既に、電流標準素子の精度向上に向けて、化合物半導体を用いた自己参照型の単電子ポンプが実現されている(非特許文献2参照)。これに対し、実施の形態2によれば、室温において単電荷検出が可能であり、室温で自己参照型の単電子ポンプを実現することができる。
ところで、上述では、3つの電荷蓄積部を直列に配列させた場合を例に説明したが、これに限るものではなく、図5に示すように、4つ以上のn個の電荷蓄積部303−1〜303−nを、ソース304とドレイン305との間に直列に配列した構成としても良い。このように、複数の電荷蓄積部を直列に配列することで、各電荷蓄積部において、電荷に対して帯電エネルギーに対応するエネルギーを獲得させることが可能となる。これにより、1つの電荷蓄積部で構成した場合には実現不可能な大きなエネルギーを、電荷に獲得させることが可能となる。
以上記したように、本発明によれば、電荷蓄積部の電荷数を検出する構成としたので、電荷蓄積部における電荷数の検出結果によりゲート電極を制御することが可能となり、熱エネルギーなどの擾乱による電荷の揺らぎを整流し、熱エネルギーによって常にランダムに運動している半導体中の電荷を電流生成の資源として利用することが可能となる。また、3つの電荷蓄積部を利用することで、電子の移動方向を正確に求めることができる。更に、4つ以上の電荷蓄積部を利用することで、電荷蓄積部の数に応じた大きなエネルギーを電荷に付与することができる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、用いる半導体は、シリコンに限らず、ゲルマニウムやIII−V族化合物半導体などの他の半導体を用いても同様である。
101…基板、101a…埋め込み絶縁層、102…細線構造、103…電荷蓄積部、104…ソース、105…ドレイン、106…第1ゲート電極、107…第2ゲート電極、120…電荷検出部、121…チャネル、122…ソース、123…ドレイン。

Claims (4)

  1. 基板の上に形成された半導体からなる細線構造と、
    前記細線構造に設けられた電荷蓄積部と、
    前記電荷蓄積部を挾んで前記細線構造に設けられたソースおよびドレインと、
    前記ソースと前記電荷蓄積部との間および前記電荷蓄積部と前記ドレインとの間の各々に設けられたゲート電極と、
    前記電荷蓄積部に蓄積されている電荷数を検出する電荷検出手段と
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記ソースおよび前記ドレインの間に、直列に配列された複数の前記電荷蓄積部と、
    隣り合う前記電荷蓄積部の間に設けられたゲート電極と、
    複数の前記電荷蓄積部に対応して設けられた複数の前記電荷検出手段と
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1または2記載の半導体装置において、
    前記電荷検出手段は、前記電荷蓄積部をゲート電極とする電界効果トランジスタから構成されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記電荷検出手段による前記電荷蓄積部の電荷数検出結果により各々の前記ゲート電極に印加される電圧を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記電荷検出手段による前記電荷蓄積部における基準値より大きい電荷数の検出により前記ソース側の前記ゲート電極をオン状態として前記ドレイン側の前記ゲート電極をオフ状態とし、
    前記電荷検出手段による前記電荷蓄積部における基準値より小さい電荷数の検出により前記ソース側の前記ゲート電極に印加される電圧をオフ状態として前記ドレイン側の前記ゲート電極をオン状態とする
    ことを特徴とする半導体装置。
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