JP2017003875A - 画像形成装置 - Google Patents

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恒司 小嶋
Tsuneji Kojima
恒司 小嶋
博臣 田村
Hiroomi Tamura
博臣 田村
翔 関口
Sho Sekiguchi
翔 関口
達巳 山田
Tatsumi Yamada
達巳 山田
一矢 斎藤
Kazuya Saito
一矢 斎藤
卓哉 森山
Takuya Moriyama
卓哉 森山
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Abstract

【課題】転写残トナーをクリーニングブレード6aによって感光体2の表面から掻き取った後、回収スクリュウ6b、回収路7a、中継路7b、戻し路7d等に通して現像装置4内に戻す構成において、現像装置4内での紙粉の増加を抑える。【解決手段】転写ニップで記録シートから感光体2の表面に転移した紙粉についての、感光体2とクリーニングブレード6aと回収スクリュウ6bと回収路7aと中継路7bと戻し路7dと現像装置4とを経て感光体2の表面に戻る循環経路から、紙粉を排出するための可動シャッター7c、廃棄路7e、廃棄スクリュー7fなどからなる紙粉排出手段を設けた。この紙粉排出手段により、循環経路からの紙粉の排出を促して、循環経路内での紙粉の増加を抑えることで、現像装置4内での紙粉の増加を抑えることができる。【選択図】図2

Description

本発明は画像形成装置に関するものである。
従来より、転写手段を経由した後の潜像担持体上に付着している転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段と、クリーニング手段から現像手段にトナーを返送する返送手段とを備える画像形成装置が知られている。
例えば、特許文献1に記載の画像形成装置は、潜像担持体たる感光体に形成した静電潜像を現像手段たる現像装置によって現像し、得られたトナー像を感光体から中間転写ベルトに転写する。その後、感光体上に付着している転写残トナーをクリーニング手段たるクリーニング装置によって感光体から回収した後、回収トナーを返送手段たる搬送パイプによって現像装置に返送する。この返送により、廃トナー量を低減することができるとされている。
しかしながら、この画像形成装置においては、現像装置内で増加させた紙粉によって現像性能に悪影響を及ぼし易くなるという課題があった。具体的には、転写工程を経た後の感光体表面には、転写残トナーの他に、記録紙から転移した紙粉が付着しており、クリーニング装置によって転写残トナーとともに回収される。その紙粉を回収トナーとともに現像装置に返送すると、現像装置内で紙粉を増加させていく。そして、紙粉がある程度まで増加すると、トナーの帯電性を低下させるなど、現像性能に悪影響を及ぼしてしまう。
上述した課題を解決するために、本発明は、潜像担持体と、現像剤担持体に担持しているトナーによって前記潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、前記潜像担持体から転写体にトナー像を転写する転写手段と、前記転写手段を経由した後の前記潜像担持体上に付着している転写残トナーをクリーニング手段と、前記クリーニング手段から前記現像手段に至る返送路を用いて前記現像手段にトナーを返送する返送手段とを備える画像形成装置において、前記転写手段による転写工程で前記転写体から前記潜像担持体に転移した紙粉についての、前記潜像担持体と前記クリーニング手段と前記返送手段と前記現像手段とを経て前記潜像担持体に戻る循環経路から、前記紙粉を排出する紙粉排出手段を設けたことを特徴とするものである。
本発明によれば、現像手段内での紙粉の増加を抑えることができるという優れた効果がある。
実施形態に係る複写機を示す概略構成図。 同複写機の作像ユニットを廃トナー収容器とともに示す概略構成図。 同作像ユニットを示す分解斜視図。 同複写機のプリンター部における電気回路の一部を示すブロック図。 同複写機の制御部によって実施される吐き出し処理の処理フローを示すフローチャート。 同複写機の付着量検知センサーからの出力電圧Vpsと現像ポテンシャルとテストトナー像のトナー付着量との関係を示すグラフ。 図5の処理フローにおけるS1の工程をより詳しく示すフローチャート。 同複写機における吐き出し処理の必要実施時間と現像装置内の紙粉蓄積量との関係を示すグラフ。 シート一枚あたりの感光体への紙粉転移量と記録シートの表面平滑度との関係を示すグラフ。 図5の処理フローにおけるS1の工程を第一変形例に係る複写機の態様でより詳しく示すフローチャート。 図5の処理フローにおけるS1の工程を第二変形例に係る複写機の態様でより詳しく示すフローチャート。 図5の処理フローにおけるS1の工程を第三変形例に係る複写機の態様でより詳しく示すフローチャート。 付着量検知センサーからの出力電圧Vsgと現像装置内の紙粉蓄積量と地肌ポテンシャルとの関係を示すグラフ。 図5の処理フローにおけるS1の工程を第四変形例に係る複写機の態様でより詳しく示すフローチャート。 同出力電圧Vsgと吐き出し処理の必要実施時間との関係を示すグラフ。 第五変形例に係る複写機の転写ニップ周囲の構成を示す拡大構成図。 第六変形例に係る複写機の転写ニップ周囲の構成を示す拡大構成図。 第七変形例に係る複写機の転写ニップ周囲の構成を示す拡大構成図。 第八変形例に係る複写機において転写ニップ内に送られる記録シートPの主走査方向(感光体回転軸線方向)におけるサイズと、感光体における各部の電位との関係を説明するための模式図。 第九変形例に係る複写機を示す概略構成図。 第十変形例に係る複写機を示す概略構成図。 同複写機において連続プリントジョブ中に紙粉廃棄処理が実施されている期間における転写バイアスの経時変化を示すグラフ。 同複写機において連続プリントジョブ中に吐き出し処理が実施されている期間における現像バイアス及び帯電バイアスの経時変化を示すグラフ。 同経時変化の他の例を示すグラフ。 同複写機において、ジョブ終了時の装置立ち下げ前の非作像中に吐き出し処理を実施している期間における直接転写バイアスの経時変化を示すグラフ。 同複写機において、ジョブ終了時の装置立ち下げ前の非作像中に紙粉廃棄処理を実施している期間における二次転写バイアスの経時変化を示すグラフ。 第十一変形例に係る複写機を示す概略構成図。 同複写機において連続プリントジョブ中に紙粉廃棄処理が実施されている期間における転写バイアスの経時変化を示すグラフ。
以下、本発明を適用した画像形成装置の一実施形態として、電子写真方式で画像を形成する複写機について説明する。
まず、この複写機の基本的な構成について説明する。図1は、実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。この複写機は、電子写真プロセスによって記録シートPに画像を形成するプリンター部40と、原稿の画像を読み取って得た画像データをプリンター部40に送信する原稿画像読取部50とを備えている。
プリンター部40においては、記録シートPをシート束の状態で収容している第一給紙カセット11が第一給紙コロ11aを回転駆動させることで、内部の記録シートPを送り出す。送り出された記録シートPは、第一分離ローラ対12の分離ニップを経由することで一枚に分離された後に、給送路13に進入する。
第一給紙カセット11の鉛直方向下方には、第二給紙カセット14が配設されている。第二給紙カセット14は、第二給紙コロ14aを回転駆動させることで、内部の記録シートPを送り出す。送りされた記録シートPは、第二分離ローラ対12の分離ニップを経由することで一枚に分離された後に、給送路13内に進入する。
第一給紙カセット11の側方には、手差しトレイ16が配設されている。この手差しトレイ16上には、作業者の操作によって記録シートPが手差しされる。手差しトレイ16は、手差し給紙コロ16aを回転させることで、記録シートPを給送路13に向けて送り出す。
給送路13内に送り込まれた記録シートPは、給送路13の末端付近に配設されたレジストローラ対17のレジストニップに突き当たって、そのスキューが補正される。その後、記録シートPは、所定のタイミングで回転駆動を開始するレジストローラ対17によって後述する転写ニップに送り込まれる。
レジストローラ対17の上方では、プリンター部40の本体に対して着脱可能な作像ユニット1に搭載された感光体2と、転写ローラ20との当接によって転写ニップが形成されている。レジストローラ対17のレジストニップから送り出された記録シートPは、この転写ニップに進入する。
図2は、作像ユニット1を廃トナー収容器10とともに示す概略構成図である。作像ユニット1は、潜像担持体たるドラム状の感光体2の周りに、帯電ローラ3、現像装置4、除電ローラ5、クリーニング装置6、トナー返送・廃棄装置7などを有している。
感光体2に対して当接又は近接するように配設された帯電ローラ3には、帯電電源によって帯電バイアスが印加される。帯電ローラ3は、自らの表面と感光体2の表面との間に放電を生じせしめて、感光体2の表面をトナーの正規帯電極性と同極性の所定電位に一様帯電させる。
図1において、作像ユニット1の図中左側方には、光書込ユニット30が配設されている。光書込ユニット30は、原稿画像読取部50や、外部のパーソナルコンピューター等から送られてくる画像情報に基づいて光源から発したレーザー書込光を、回転するポリゴンミラーによって主走査方向に偏向せしめながら、一様帯電後の感光体2表面に照射する。これにより、感光体2の表面が光走査されて、同表面のレーザー照射部に電位の減衰による静電潜像が書き込まれる。
図2において、帯電ローラ3によって一様帯電せしめられた後、光書込ユニット(30)によって静電潜像が書き込まれた感光体2の表面は、現像装置4との対向領域である現像領域に進入する。現像装置4は、現像剤担持体たる現像ロール4aを具備する現像部と、供給搬送スクリュー4bや循環搬送スクリュー4cを具備する現像剤攪拌部とを有している。
現像装置4の現像剤攪拌部においては、供給搬送スクリュー4cを収容する空間と、循環搬送スクリュー4cを収容する空間とが仕切板によって仕切られているが、仕切板における同図の紙面に直交する方向の両端部には開口が設けられている。この開口により、両空間が連通している。循環攪拌部内には、トナーと磁性キャリアとを含有する現像剤が収容されている。循環搬送スクリュー4cは、その回転駆動に伴って現像剤を同図の紙面に直交する方向における手前側から奥側に向けて搬送する。循環搬送スクリュー4cの図中の奥側端部付近まで搬送された現像剤は、仕切板に設けられた開口を通じて、供給搬送スクリュー4bに受け渡される。
供給搬送スクリュー4bは、その回転駆動に伴って現像剤を同図の紙面に直交する方向における奥側から手前側に向けて搬送する。その搬送の過程で、現像剤を現像ロール4aに供給したり、現像剤を現像ロール4aから受け取ったりする。供給搬送スクリュー4bの図中手前側の端部付近まで搬送された現像剤は、仕切板に設けられた開口を通じて、循環搬送スクリューに受け渡される。
現像ロール4aは、非磁性パイプからなる回転可能な現像スリーブと、これに連れ回らないように内包されるマグネットローラとを具備している。回転する現像スリーブの表面は、マグネットローラの汲み上げ磁極から発せられる磁力により、供給搬送スクリュー4b周囲の現像剤を汲み上げる。そして、回転に伴って現像剤を自らと感光体2との対向領域である現像領域に搬送する。
現像スリーブには、現像電源から出力される現像バイアスが印加される。この現像バイアスは、トナーの正規帯電極性と同極性で、その絶対値が感光体2の地肌部電位の絶対値よりも小さく、且つ静電潜像の絶対値よりも大きい値になっている。このような現像バイアスが印加される現像スリーブの表面と、感光体2の静電潜像との間には、現像ポテンシャルが作用する。現像領域では、この現像ポテンシャルの作用により、現像スリーブ表面に担持された現像剤の磁性キャリアに付着しているトナーが磁性キャリアから離脱して静電潜像に転移する。これにより、静電潜像が現像されてトナー像になる。
現像領域を通過した現像スリーブ表面は、その回転に伴って供給搬送スクリュウ4bとの対向位置に進入する。そして、マグネットローラの2つの反発磁極によって形成される反発磁界の作用により、磁性キャリアを自らから離脱させる。離脱した磁性キャリアは、供給搬送スクリュウ4bに受け取られる。
循環搬送スクリュウ4cは、現像に寄与してトナー濃度を低下させた現像剤を供給搬送スクリュウ4bから受け取る。循環搬送スクリュウ4cによって搬送される現像剤は、透磁率センサーからなるトナー濃度センサー4dによってトナー濃度が検知される。トナー濃度センサー4dによるトナー濃度の検知結果と、所定の濃度目標値の差分に相当する量だけトナー補給装置が駆動されると、図1に示されるトナー収容器31内に収容されているトナーが図2に示される循環搬送スクリュウ4c上に補給される。これにより、現像剤のトナー濃度が濃度目標値付近まで回復する。
図1において、感光体2の図中右側方に配設された転写ローラ20は、感光体2に当接して転写ニップを形成している。この転写ローラ20には、トナーの正規帯電極性とは逆極性の転写バイアスが印加される。これにより、感光体2と転写ローラ20との間には、トナーを感光体2側から転写ローラ20側に静電移動させる転写電界が形成されている。
転写ローラ20は、金属性ローラ、あるいは芯金の周りに体積抵抗率1×10〜1×1012[Ω・cm]、厚さ2〜10[mm]、ゴム硬度10〜100度の導電性の弾性層が被覆されたものなどからなる。前述の弾性層は発泡性であってもよい。転写ローラ20を用いる転写手段に代えて、非接触型のコロナ放電器からなる転写チャージャを用いる転写手段を採用してもよい。
レジストローラ対17は、転写ニップ内で記録シートPを感光体2上のトナー像に同期させるタイミングで回転駆動を開始して記録シートPを転写ニップ内に送り込む。送り込まれた記録シートPには、転写電界やニップ圧の作用によって感光体2上のトナー像が転写される。
転写ニップを通過した記録シートPは、転写ニップの上方に配設された定着装置32に送り込まれる。定着装置32は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ30aと、これに向けて加圧される加圧ローラ30bとの当接による定着ニップ内に記録シートPを挟み込む。そして、加圧及び加熱により、記録シートPの表面にトナー像を定着させる。加圧ローラ32bに付着した紙粉などの異物は、加圧ローラ32bに当接している異物除去ローラ32cによって除去される。
定着装置32を通過した記録シートPは、排出ローラ対33の排出ニップを経由して機外に排出された後、スタック部34にスタックされる。
図2において、転写ニップを通過した感光体2の表面は、感光体2の回転に伴って除電ローラ5との対向位置に進入する。感光体2に対して接触又は近接するように配設された除電ローラ5には、除電電源から出力される除電バイアスが印加される。この除電バイアスは、交流電圧に直流電圧を重畳した重畳電圧からなる。除電ローラ5と感光体2との間に放電が発生することで、感光体2の表面が除電される。
除電ローラ5によって除電された感光体2の表面は、クリーニング装置6によって転写残トナーがクリーニングされる。クリーニング装置6は、感光体2に当接しながら感光体2の表面から転写残トナーを回収トナーとして掻き取るクリーニングブレード6aと、回収スクリュー6bとを具備している。感光体2の表面から掻き取られた回収トナーは、クリーニングブレード6aの上面に乗り上がる。クリーニングブレード6aの上方に配設された回収スクリュー6bは、クリーニングブレード6aの上面に乗り上がったトナーを自らの回転に伴って同図の紙面に直交する方向における奥側から手前側に向けて搬送する。回収スクリュー6bの図中手前側の端部まで搬送された回収トナーは、図3に示されるように、トナー返送・廃棄装置7に受け渡される。
トナー返送・廃棄装置7は、回収路7a、中継路7b、可動シャッター7c、戻し路7d、廃棄路7e、廃棄スクリュー7fなどを有している。回収スクリュー6bによってクリーニング装置6からトナー返送・廃棄装置7に受け渡された回収トナーは、回収路7a内を重力落下して、中継路7bに至る。この中継路7bの下端には、可動シャッター7cが設けられている。可動シャッター7cが開いているときには、中継路7b内に入った回収トナーが可動シャッター7cの下方に設けられた戻し路7d内に進入した後、重力落下によって現像装置4内に戻される。一方、可動シャッター7cが閉じられているときには、可動シャッター7c上に堆積する。そして、廃棄スクリュー7fが回転駆動すると、廃棄スクリュー7fによって中継路7b内から廃棄路7e内に送られた後、図2に示されるように、廃棄トナー収容器10内に落とし込まれる。
かかる構成では、回収トナーを現像装置4内に戻してリサイクルすることで、廃トナー量を低減して低コスト化を図ることができる。しかしながら、現像装置4内で異物としての紙粉を増加させて現像性に悪影響を及ぼし易くなってしまう。具体的には、転写ニップ内で記録シートPが密着せしめられる感光体2の表面には、紙の製造過程で添加される炭酸カルシウムなどの填料が紙粉としてセルロースからなる紙繊維と共に付着している。紙粉や紙繊維は、転写残トナーとともにクリーニング装置6によって感光体2表面から除去されて現像装置4内に返送される。この返送により、現像装置4内で紙粉が増加すると、トナー粒子の帯電性を低下させるなど、現像性能に悪影響を及ぼしてしまう。
図4は、実施形態に係る複写機のプリンター部40における電気回路の一部を示すブロック図である。同図において、制御部100は、CPU、RAM、ROM、不揮発性メモリーなどから構成され、プリンター部40における各種の機器の駆動を制御したり、各種の演算処理をしたりするものである。この制御部100には、帯電電源101、現像電源102、除電電源103、転写電源104、プロセスモータ105、加圧ソレノイド106、付着量検知センサー107、湿度センサー108、温度センサー109などが接続されている。また、平滑度センサー110、操作表示部111なども接続されている。
帯電電源101は、帯電ローラ3に印加される帯電バイアスを出力するものであり、その出力値を、制御部100から送られてくる変更命令信号に基づいて任意の値に変更することが可能である。
現像電源102は、現像ロール4aの現像スリーブに印加される現像バイアスを出力するものであり、その出力値を、制御部100から送られてくる変更命令信号に基づいて任意の値に変更することが可能である。
除電電源103は、除電ローラ5に印加される除電バイアスを出力するものであり、その出力値を、制御部100から送られてくる変更命令信号に基づいて任意の値に変更することが可能である。
転写電源104は、転写ローラ20に印加される転写バイアスを出力するものであり、その出力値を、制御部100から送られてくる変更命令信号に基づいて任意の値に変更することが可能である。
プロセスモータ105は、作像ユニット1における各種機器の駆動源になっているモータである。また、湿度センサー108は、機内の湿度を測定してその結果を湿度信号として制御部100に送信するものである。また、温度センサー109は、機内の温度を測定してその結果を温度信号として制御部100に送信するものである。
操作表示部111は、タッチパネル式ディスプレイや、各種のキーを具備しており、画像をディスプレイ表示したり、操作者のキー操作によって入力された各種情報を受け付けたりする。また、加圧ソレノイド106は、転写ローラ20を感光体2に対して接離させるためのものである。なお、平滑度検知センサー110の役割については後述する。
次に、実施形態に係る複写機の特徴的な構成について説明する。
転写ニップ内においては、記録シートPの表面に付着している紙粉のうち、主にトナーの正規帯電極性とは逆極性(実施形態ではプラス)に帯電しているものが、転写電界の作用によって紙面から感光体2表面に逆転移する。この紙粉がクリーニング装置6とトナー返送・廃棄装置7とを経由して現像装置4内に返送されて蓄積していくのである。
制御部100は、プリントジョブの終了間際の装置立ち下げに先立って、必要に応じて、現像ロール4aの現像スリーブからの紙粉の吐き出しを促進する吐き出し処理を実施する。この吐き出し処理では、感光体2の表面の地肌部(一様帯電後に露光されていない部分)と、現像ロール4aの現像スリーブとの電位差である地肌ポテンシャルを、通常のプリント時の値よりも大きくする。これにより、現像スリーブ上でトナーの正規帯電極性とは逆極性に帯電している紙粉のスリーブ表面上から感光体2の地肌部への吐き出しを促進する。
図5は、制御部100によって実施される吐き出し処理の処理フローを示すフローチャートである。制御部100は、プリントジョブの終了間際における装置立ち下げに先立って、この処理フローを開始する。このとき、感光体2の表面上の静電潜像は全て現像されていることに加えて、現像によって得られたトナー像の記録シートPへの転写が全て終了している。
制御部100は、まず、吐き出し処理についてその実施の要否を判定する(ステップ1:以下、ステップをSと記す)。その判定の方法については後に詳述するが、必要なしという判定結果になった場合には(S1でN)、装置の立ち下げを行った後に(S9)、処理フローを終了する。一方、必要ありという判定結果になった場合には(S1でY)、吐き出し処理(S2〜S8)を実施してから、装置の立ち下げ(S9)を実施する。
吐き出し処理では、まず、所定の大きさのテストトナー像(ベタトナー像)を所定の帯電バイアス及び現像バイアスの条件で感光体2上に形成する(S2)。所定の帯電バイアスの条件で感光体2を一様帯電させていることから、感光体2の地肌部電位は所定の電位になる。そして、所定の現像バイアスの条件でテストトナー像の静電潜像を現像することから、テストトナー像は所定の現像ポテンシャルや所定の地肌ポテンシャルの条件で現像されることになる。現像ポテンシャルは、感光体2上の静電潜像の電位と、現像バイアス(=現像スリーブの表面電位)との電位差である。また、地肌ポテンシャルは、感光体2条の地肌部の電位と、現像バイアスとの電位差である。この地肌ポテンシャルが高くなるほど、現像剤中の磁性キャリアを感光体2の地肌部に転移させるキャリア付着と呼ばれる現象を引き起こし易くなる。
同じ地肌ポテンシャルの条件下では、トナーの帯電量(Q/M)が大きくなるほど、トナー粒子と磁性キャリアとの静電付着力が増加してトナー粒子が静電潜像に転移し難くなるので、テストトナー像のトナー付着量が少なくなる。このため、テストトナー像のトナー付着量に基づいて、トナーの帯電量を把握することが可能である。
そこで、本複写機においては、図2に示されるように、感光体2の表面における回転方向の全域のうち、現像ロール4aとの対向位置を通過した後、転写ニップに進入する前の領域に対向する付着量検知センサー107を作像ユニット1に設けている。この付着量検知センサー107は、反射型フォトセンサーからなり、感光体2の表面の光反射率に応じた電圧を出力する。感光体2の表面上に形成されたテストトナー像が感光体2の回転に伴って付着量検知センサー107の直下を通過するときには、感光体2の地肌部が前記直下を通過するときに比べて、付着量検知センサー107による反射光の受光量が低下する。このため、テストトナー像が付着量検知センサー107の直下を通過するタイミングにおける付着量検知センサー107からの出力電圧に基づいて、テストトナー像のトナー付着量を把握することが可能である。以下、前記タイミングにおける付着量検知センサーからの出力電圧を、特に出力電圧Vspと言う。
制御部100は、図5に示される吐き出し処理において、テストトナー像を形成した後に(S2)、付着量検知センサー107によりテストトナー像のトナー付着量を検知(出力電圧Vspを取得)する(S3)。そして、その結果に基づいて、地肌ポテンシャルについてのポテンシャル増加量△Potを決定する(S4)。
図6は、出力電圧Vpsと現像ポテンシャルとテストトナー像のトナー付着量との関係を示すグラフである。図示のように、同じ現像ポテンシャルの条件下では、トナーの帯電量が低くなるほど、テストトナー像のトナー付着量が多くなって、テストトナー像表面上での反射光量が少なくなる。このため、トナーの帯電量が低くなるほど、出力電圧Vspが低くなる。
一方、トナーの帯電量が高くなるほど、キャリア付着が発生し易くなる。このため、吐き出し処理にて、キャリア付着を引き起こさない範囲内で地肌ポテンシャルを通常よりも増大させる際には、トナーの帯電量が高くなるほど、ポテンシャル増加量△Potを小さくする必要がある。そこで、制御部100は、次の表1に示されるように、出力電圧Vspとポテンシャル増加量△Potとの関係を示すデータテーブルを予め記憶しており、そのデータテーブルに基づいて、出力電圧Vspに対応するポテンシャル増加量△Potを特定する。表1からわかるように、出力電圧Vspが大きくなるほど、より小さな値のポテンシャル増加量△Potが決定される。
Figure 2017003875
制御部100は、図5に示される吐き出し処理において、ポテンシャル増加量△Potを決定すると(S4)、次に、ポテンシャル増加量△Potを複数の補正量に基づいて補正する。具体的には、まず、湿度に基づく補正量△Pot_X[V]を決定する。湿度(相対湿度)が高くなるほど、トナーの摩擦帯電性が低下するので、トナーの帯電量が低下する。このため、湿度センサー108による湿度の検知結果が高くなるほど、キャリア付着を引き起こさない地肌ポテンシャルの上限が高くなる。そこで、制御部100は、表2で示されるように、相対湿度[%](湿度の検知結果)と、湿度に基づく補正量△Pot_X[V]との関係を示すデータテーブルを予め記憶している。そして、そのデータテーブルに基づいて、湿度の検知結果に対応する補正量△Pot_X[V]を特定する。表2からわかるように、湿度の検知結果が高くなるほど、より大きな値の補正量△Pot_X[V]が決定される。
Figure 2017003875
次に、制御部100は、温度に基づく補正量△Pot_Y[V]を決定する。温度が高くなるほど、トナーの摩擦帯電性が低下するので、トナーの帯電量が低下する。このため、温度センサー109による温度の検知結果が高くなるほど、キャリア付着を引き起こさない地肌ポテンシャルの上限が高くなる。そこで、制御部100は、表3で示されるように、温度[℃](温度の検知結果)と、温度に基づく補正量△Pot_Y[V]との関係を示すデータテーブルを予め記憶している。そして、そのデータテーブルに基づいて、温度の検知結果に対応する補正量△Pot_Y[V]を特定する。表3からわかるように、温度の検知結果が高くなるほど、より大きな値の補正量△Pot_Y[V]が決定される。
Figure 2017003875
次に、制御部100は、磁性キャリアの累積循環距離[km]に基づく補正量△Pot_Z[V]を決定する。具体的には、磁性キャリアは現像装置4の中で循環搬送される。本複写機では、現像装置4や感光体2を低速、中速、高速で駆動しながらプリントを実施する低速プリントモード、中速プリントモード、高速プリントモードの3つの速度モードを実施することが可能である。それぞれのモードにおいて、現像装置4内における磁性キャリアの単位駆動時間あたりの移動距離が予め測定されていて、それぞれの測定結果が制御部100に記憶されている。制御部100は、プリントジョブ中に、速度モードに対応する単位駆動時間あたりの移動距離と、現像装置の駆動時間とに基づいて移動距離を算出し、その結果を累積循環距離に加算していく。累積循環距離が長くなるほど、磁性キャリアの劣化が進行して、磁性キャリアのトナー帯電性能が低下することから、トナーの帯電量が低下する。このため、累積循環距離が長くなるほど、キャリア付着を引き起こさない地肌ポテンシャルの上限が高くなる。そこで、制御部100は、表4で示されるように、磁性キャリアの累積循環距離と、累積循環距離に基づく補正量△Pot_Z[V]との関係を示すデータテーブルを予め記憶している。そして、そのデータテーブルに基づいて、累積循環距離に対応する補正量△Pot_Z[V]を特定する。表4からわかるように、磁性キャリアの累積循環距離が長くなるほど、より大きな値の補正量△Pot_Z[V]が決定される。
Figure 2017003875
なお、磁性キャリアの累積循環距離に代えて、累積循環距離と相関関係にある所定のパラメータ(例えば、磁性キャリアの累積撹拌時間)を用いて補正量△Pot_Z[V]を求めてもよい。本複写機では、サービスマンが現像装置4内の磁性キャリアを含む現像剤を新たなものに交換したときに、制御部100に剤交換信号を入力する。この剤交換信号を受信した制御部100は、磁性キャリアの累積循環距離をゼロにリセットする。
次に、制御部100は、数1の式で示されるように、3つの補正量の加算によってポテンシャル増加量△Potを補正する。なお、3つの補正量をそれぞれ単純に加算する代わりに、それぞれの補正量に対して個別の計数を乗算した値を加算してもよい。
Figure 2017003875
Figure 2017003875
このようにしてポテンシャル増加量△Potを補正した制御部100は、次に、図5に示されるように、地肌ポテンシャルを通常プリント時に比べてポテンシャル増加量△Potの分だけ増大させる(S6)。地肌ポテンシャルを増減させる方法としては、現像バイアスを増減させる方法と、帯電バイアスを増減させる方法とがある。本複写機では、帯電バイアスとして、交流電圧と直流電圧(マイナス極性)とを重畳した重畳電圧からなるものを帯電ローラ3に印加して感光体2を帯電させる。かかる構成では、帯電バイアスの直流成分を増減させることで、ほぼそれと同じ分だけ感光体2の地肌部の電位を増減させる。これにより、地肌ポテンシャルを増減させることが可能である。制御部100は、ポテンシャル増加量△Potと同じ分だけ、帯電バイアスの直流成分の絶対値を増加させる。これにより、地肌ポテンシャルをポテンシャル増加量△Potとほぼ同じ分だけ増大させる。
地肌ポテンシャルの増大によって現像スリーブから感光体2の地肌部への紙粉吐き出し促進を開始したら、必要実施時間だけ紙粉吐き出し促進を継続する(S7)。そして、必要実施時間が経過すると(S7でY)、帯電バイアスの直流成分の絶対値をポテンシャル増加量△Potと同じ分だけ減少させて、地肌ポテンシャルを通常プリント時と同じ値に戻して(S8)、吐き出し処理を終了する。
現像装置4内の紙粉の増加量を反映するパラメータの一つとして、累積プリント枚数が挙げられる。紙粉は、記録シートPが転写ニップを通過する毎に、記録シートPから感光体2の表面に転移し、クリーニング装置6を経由して現像装置4内に送られる。このため、累積プリント枚数が増加するほど、現像装置4内における紙粉の蓄積量が増加する。
制御部100は、一枚の記録シートPに画像を出力する毎に、累積プリント枚数の計数値を一つカウントアップする。そして、吐き出し処理の実施の要否を次の表5のように判定する。つまり、プリントジョブ終了時の累積プリント枚数の計数値が30000枚以上である場合に吐き出し処理について実施する必要ありと判定する。
Figure 2017003875
図7は、図5の処理フローにおけるS1の工程をより詳しく示すフローチャートである。制御部100は、S1の工程において、まず、累積プリント枚数の計数値について30000枚以上であるか否かを判定し(S1−1)、30000枚以上である場合には、吐き出し処理について実施する必要ありと判定する(S1−2)。そして、累積プリント枚数をゼロにリセットしてから(S1−3)、図5のS2の工程に進んで吐き出し処理を開始する。これに対し、累積プリント枚数の計数値が30000枚以上でない場合には、吐き出し処理について不要であると判定する(S1−4)。そして、図5のS9の工程に進んで装置の立ち下げを行う。
現像装置4内の紙粉蓄積量が多くなるほど、図5のS7の工程における必要実施時間、即ち、吐き出し処理の実施時間を、図8に示されるように長くして、より多くの紙粉を現像スリーブから感光体2の表面上に吐き出すことが望ましい。そこで、制御部100は、温度の検知結果、湿度の検知結果、累積プリント枚数、及び記録シートPの表面平滑度に基づいて、吐き出し処理の実施時間(必要実施時間)を決定する。
温度や湿度が高くなるほど、転写ニップで記録シートPから感光体2の表面に紙粉が転移し易くなるので、現像装置4内に紙粉が増加し易くなる。また、累積プリント枚数が増加するほど、現像装置4内に紙粉が増加していく。また、表面の粗い記録シートPになるほど、転写ニップ内で感光体2の表面に紙粉を転移させ易くなるので、現像装置4内の紙粉量を増加させ易くなる。つまり、図9に示されるように、使用される記録シートPの表面平滑度が低くなるほど、シート1枚あたりにおける感光体2表面への紙粉転移量が多くなって、現像装置4内の紙粉量を増加させ易くなる。
そこで、制御部100は、吐き出し処理の必要実施時間を決定するにあたり、まず、次の表6で示されるように、温湿度の検知結果に基づいてデータテーブル番号を選択する。具体的には、高温になったり、高湿になったりするほど、値の大きいデータテーブル番号を選択する。
Figure 2017003875
次に、制御部100は、選択したデータテーブル番号のデータテーブルを用いて、次の表7〜表15に示されるように、吐き出し処理の必要実施時間を決定する。なお、表中における数値の単位は[秒]である。
Figure 2017003875
Figure 2017003875
Figure 2017003875
Figure 2017003875

Figure 2017003875

Figure 2017003875

Figure 2017003875

Figure 2017003875

Figure 2017003875
これらの表に示されるように、同程度の累積プリント枚数と記録シート表面平滑度との組み合わせであっても、使用されるデータテーブル番号が大きくなるほど、必要実施時間の値がより大きなものに決定される。かかる構成では、現像装置4内の紙粉蓄積量に応じて吐き出し処理の実施時間を調整して、吐き出し処理の実施時間を不要に長くすることによる装置のダウンタイムの発生を抑えることができる。
記録シートPの表面平滑度については、平滑度情報取得手段として機能し得る操作表示部111に対してその情報を操作者に入力してもらってもよいが、本複写機では、実際に測定するようになっている。具体的には、本複写機は平滑度検知センサー110を備えている(図4参照)。この平滑度検知センサー110は、反射型フォトセンサーからなり、給送路13内でレジストニップに突き当たった記録シートPの光乱反射率に応じた量の乱反射光を受光する。この受光量は、記録シートPの表面平滑度と相関関係にある。制御部100は、その受光量に基づいて、記録シートPの表面平滑度を算出する。
制御部100は、通常のプリント時には、図3に示される可動シャッター7cを開いて、回収トナーを現像装置4に返送する。この際、回収トナーとともに紙粉も現像装置4に返送してしまう。一方、プリントジョブの終了時には、これまで説明してきた吐き出し処理と並行して、紙粉廃棄処理を実施する。この紙粉廃棄処理では、可動シャッター7cを閉じると同時に、廃棄スクリュー7fを回転駆動する。これにより、吐き出し処理で感光体2の表面に吐き出された後、クリーニング装置6によって感光体2の表面から掻き取られた紙粉が、廃棄トナー収容器10に搬送されて廃棄される。このような紙粉廃棄処理を実施することで、吐き出し処理で感光体2の表面に吐き出された紙粉を、再び現像装置4内に戻してしまうことなく、廃棄トナー収容器10内に廃棄することができる。
図2に示されるトナー返送・廃棄装置7において、回収路7a、中継路7b、及び戻し路7dは、クリーニング装置6から現像装置4へ回収トナーを返送する返送路として機能している。また、廃棄路7eは、返送路から分岐してトナーを排出先たる廃トナー収容器10に送るための分岐路として機能している。また、廃棄スクリュー7fは、分岐路内の紙粉を排出先に向けて搬送する搬送手段として機能している。また、可動シャッター7cは、分岐路の分岐位置で紙粉の進路を返送路と分岐路とで切り替える切替手段として機能している。よって、それらを有するトナー返送・廃棄装置7は、紙粉の循環経路から紙粉を選択的に排出する紙粉排出手段として機能している。
実施形態に係る複写機においては、トナー返送・廃棄装置7を用いた紙粉廃棄処理を実施することで、紙粉の循環経路内に存在するクリーニング装置6から紙粉を選択的に排出する。これにより、循環経路内での紙粉量の増加を抑えることで、現像装置4内での紙粉量の増加を抑えることができる。更には、紙粉廃棄処理と並行して吐き出し処理を実施することで、クリーニング装置6からの紙粉の排出効率を高めて、紙粉を効率良く循環経路から排出することができる。
なお、紙粉廃棄処理として、トナー返送・廃棄装置7によって紙粉を廃棄トナー収容器10に廃棄する処理に代えて、次のような処理を実施してもよい。即ち、後述する第五変形例のように、感光体2の表面から逆転移バイアスによって転写ローラ20の表面に逆転移させた紙粉を、転写ローラ2の表面から掻き取って廃紙粉容器内に廃棄する処理である。この場合は、トナー返送・廃棄装置7とは異なる装置が、紙粉排出手段として機能することになるが、その詳細については第五変形例で述べる。
次に、実施形態に係る複写機における一部の構成を他の構成に置き換えた各変形例に係る複写機について説明する。なお、以下に特筆しない限り、各変形例に係る複写機の構成は、実施形態と同様である。
[第一変形例]
第一変形例に係る複写機の制御部100は、図5の処理フローにおけるS1の工程において、湿度センサー108による湿度の検知結果と、温度センサー109による温度の検知結果とを取得する。そして、吐き出し処理の実施の要否を次の表16のように判定する。つまり、湿度の検知結果が比較的高くなったり、温度の検知結果が比較的高くなったりした場合に、吐き出し処理について実施する必要ありと判定する。
Figure 2017003875
図10は、図5の処理フローにおけるS1の工程を第一変形例に係る複写機の態様でより詳しく示すフローチャートである。制御部100は、S1の工程において、まず、温湿度の検知結果を取得する(S1−1)。そして、温湿度の検知結果と、表16のデータテーブルとに基づいて、吐き出し処理の実施の要否を判定し、「必要あり」という判定結果になった場合には(S1−2でY)、処理フローを図5のS2の工程に進めて吐き出し処理を実施する。これに対し、「必要あり」という判定結果にならなかった場合には(S1−2でN)、処理フローを図5のS9に進めて装置立ち下げを実施する。
かかる構成では、転写ニップにおける記録シートPから感光体2表面への紙粉の転移を発生させ易くするように環境が変化した場合に、吐き出し処理を実施して現像装置4内での紙粉の蓄積を抑えることができる。
[第二変形例]
実施形態に係る複写機では、累積プリント枚数が所定枚数(30000枚)以上になったことを吐き出し処理の開始のトリガーにしていた。しかしながら、現像装置4内における紙粉の蓄積のし易さは、累積プリント枚数だけでなく、既に述べたように温湿度にも影響される。そこで、第二変形例に係る複写機の制御部100は、図5の処理フローにおけるS1の工程において、湿度センサー108による湿度の検知結果と、温度センサー109による温度の検知結果とを取得する。そして、それらの検知結果に基づいて、次の表17のように基準枚数を決定する。表17に示されるように、温度が高くなったり、湿度が高くなったりするほど、基準枚数として小さな値が決定される。この基準枚数は、前述した所定枚数の代わりに吐き出し処理の要否の判定に用いられる。よって、温度が高くなったり、湿度が高くなったりするほど、より少ない累積プリント枚数で吐き出し処理が開始されるようになる。
Figure 2017003875
図11は、図5の処理フローにおけるS1の工程を第二変形例に係る複写機の態様でより詳しく示すフローチャートである。制御部100は、S1の工程において、まず、温湿度の検知結果を取得する(S1−1)。そして、温湿度の検知結果と、表17のデータテーブルとに基づいて、基準枚数を決定する(S1−2)。その後、累積プリント枚数について基準枚数以上であるか否かを判定し、基準枚数以上である場合に(S1−3でY)、吐き出し処理の実施について必要ありと判定し(S1−4)、累積プリント枚数をゼロにリセットしてから、図5のS2の工程に進む。これにより、吐き出し処理を開始する。一方、累積プリント枚数が基準枚数以上でない場合には(S1−3でN)、吐き出し処理の実施について不要であると判定し(S1−6)、図5のS9の工程に進んで装置立ち下げを実施する。
かかる構成では、吐き出し処理の実施について、プリント枚数だけに基づいて要否を判定したり、温湿度だけに基づいて要否を判定したりする場合に比べて、より適切なタイミングで吐き出し処理を開始することができる。
[第三変形例]
第三変形例に係る複写機の制御部100は、記録シートPがレジストニップに突き当たっているときの平滑度検知センサー110からの出力に基づいて、記録シートPの表面平滑度を算出する。そして、その算出結果に基づいて吐き出し処理の実施の要否を次の表18のように判定する。具体的には、表面平滑度が30度未満である場合に吐き出し処理について実施する必要ありと判定する。
Figure 2017003875
図12は、図5の処理フローにおけるS1の工程を第三変形例に係る複写機の態様でより詳しく示すフローチャートである。制御部100は、S1の工程において、まず、平滑度検知センサー110からの出力に基づいて記録シートの表面平滑度を算出した後(S1−1)、表面平滑度について30度以上であるか否かを判定する(S1−2)。そして、30度以上でない場合には(S1−2でN)、吐き出し処理について実施する必要ありと判定し(S1−3)、図5のS2の工程に進んで吐き出し処理を開始する。これに対し、表面平滑度が30度以上である場合には(S1−2でY)、吐き出し処理について不要であると判定し(S1−4)、図5のS9の工程に進んで装置の立ち下げを行う。
かかる構成では、転写ニップで紙粉を感光体2に転移させ易い記録シートPが用いられたことをトリガーにして、吐き出し処理を開始することができる。
[第四変形例]
感光体2の地肌部が上述した付着量検知センサー107の直下を通過しているときには、テストトナー像が通過しているときに比べて、付着量検知センサー107からの出力電圧が高くなる。以下、地肌部がセンサー直下を通過しているときの出力電圧を出力電圧Vsgという。図13に示されるように、地肌部に付着している紙粉の量が多くなるほど、地肌部表面での反射光量が少なくなることから、出力電圧Vsgが低くなる。通常プリント時の地肌ポテンシャルでは、現像スリーブから感光体2の地肌部にごく少量の紙粉しか転移しないことから、出力電圧Vsgに基づいて地肌部の紙粉付着量を把握することは困難である。しかし、地肌ポテンシャルを通常プリント時よりも大きくして紙粉の吐き出しを促進すれば、出力電圧Vsgに基づいて地肌部の紙粉付着量を把握し易くなる。地肌部の紙粉付着量が比較的多いと、現像装置4内での紙粉蓄積量が比較的多い状態になっているので、図13に示されるように、吐き出し処理の実施要求度が高くなる。
図14は、図5の処理フローにおけるS1の工程を第四変形例に係る複写機の態様でより詳しく示すフローチャートである。制御部100は、S1の工程において、まず、累積プリント枚数の計数値について30000枚以上であるか否かを判定し、30000枚以上である場合には(S1−1でY)、地肌ポテンシャルを通常プリント時よりも所定量だけ増大させる(S1−2)。この増大により、現像スリーブ上の紙粉を感光体2の地肌部に転移させ易くしたら、出力電圧Vsgを取得(紙粉付着量を検知することと同意)する(S1−3)。そして、出力電圧Vsgが所定の閾値以下である(紙粉付着量が所定量以上である)場合には(S1−4でY)、吐き出し処理の実施について必要であると判定する(S1−5)。次いで、出力電圧Vsgに基づいて吐き出し処理の必要実施時間を決定した後(S1−6)、地肌ポテンシャルを元の値に戻してから(S1−7)、図5のS2の工程に進んで吐き出し処理を開始する。
一方、S1−1の工程において、累積プリント枚数が30000枚以上でない場合には、吐き出し処理の実施について不要であると判定し(S1−9)、図5のS9の工程に進んで装置立ち下げを実施する。
また一方、S1−4の工程において、出力電圧Vsgが閾値以下でなかった(紙粉付着量が所定量以下でなかった)場合には、地肌ポテンシャルを元に戻した後(S1−8)、図5のS9の工程に進んで装置立ち下げを実施する。
かかる構成では、感光体2の地肌部の紙粉付着量が比較的多くなったことをトリガーにして、吐き出し処理を開始することができる。
なお、図15に示されるように、出力電圧Vsgが低くなるほど(感光体2の紙粉付着量が多くなるほど)、吐き出し処理の必要実施時間としてより長い値を決定する。これにより、現像装置4内の紙粉蓄積量に応じた時間だけ吐き出し処理を実施して、不要なダウンタイムの発生を抑えることができる。
[第五変形例]
第五変形例に係る複写機では、複数の記録シートPに画像を連続的に形成する連続プリントジョブ中において、累積プリント枚数の計数値が30000枚に達したら、ジョブ中に吐き出し処理を実施する。
具体的には、まず、感光体2の表面の表面移動方向における全域のうち、累積プリント枚数の計数値をゼロにリセットした後、30000枚目のページと、その次のページとの間に対応するページ間対応領域にテストトナー像を形成する。そして、テストトナー像についての出力電圧Vspなどに基づいて、ポテンシャル増加量△Potを決定したら、次のような処理を実施する。即ち、感光体2の表面の表面移動方向における全域のうち、テストトナー像を形成したページ間対応領域の次のページ間対応領域を現像領域に進入させているときだけ、地肌ポテンシャルをポテンシャル増加量△Potだけ増大させて紙粉の吐き出しを促進する。
ページ間対応領域の感光体表面移動方向の長さは、使用される記録シートPの大きさによって異なる。また、ページ間対応領域が現像領域を通過する時間(以下、ページ間通過時間という)は、ページ間対応領域の長さや速度モードに応じて異なってくる。制御部100は、ページ間対応領域の長さ及び速度モードに応じてページ間通過時間を特定し、ページ間対応領域が現像領域に進入しているときだけ、地肌ポテンシャルを増大させる。そして、そのページ間通過時間を、吐き出し処理の必要実施時間から減算し、その結果がゼロよりも大きい場合には、次のページ間対応領域が現像領域に進入する際にも、地肌ポテンシャルを増大させる。連続プリントジョブ中に必要実施時間がゼロになった場合には、その時点で吐き出し処理を終了する。連続プリントジョブで予定していた全てのページを出力しても必要実施時間がゼロにならなかった場合には、残りの必要実施時間の分だけ、装置立ち下げ直前に地肌ポテンシャルを増大させる。
連続プリントジョブ中において、感光体2の表面におけるページ領域に付着した転写残トナーと、ページ間対応領域に吐き出した紙粉とを、クリーニング装置6の中で仕分けることは非常に困難であり、通常は両者を混合してしまう。そこで、制御部100は、ページ間対応領域に吐き出した紙粉を、クリーニング装置6とは別の紙粉排出手段で循環経路内から排出する。このため、実施形態とは異なる内容の紙粉廃棄処理を実施する。
図16は、第五変形例に係る複写機の転写ニップ周囲の構成を示す拡大構成図である。第五変形例に係る複写機は、転写ローラ20の近傍に、紙粉掻き取り装置21を備えている。そして、この紙粉掻き取り装置21は、転写ローラ20の表面から紙粉を掻き取る掻き取りブレード21a、これによって掻き取られた紙粉を収容する廃紙粉収容器21bなどを有している。
以下、感光体2の表面の表面移動方向における全域のうち、吐き出し処理によって紙粉が吐き出されたページ間対応領域を転写手段との対向領域である転写ニップに進入させているときを、「紙粉吐き出し領域ニップ進入時」という。制御部100は、紙粉廃棄処理において、「紙粉吐き出し領域ニップ進入時」だけ、転写バイアスの極性を通常プリント時とは逆にする(本例ではマイナス極性にする)。紙粉の殆どは、トナーの正規帯電極性とは逆極性に帯電していることから、前述のページ間対応領域に付着している紙粉は、転写バイアスの極性の逆転により、転写ニップ内で感光体2の表面から転写ローラ20の表面に転移する。転写バイアスをそのままにしていると、感光体2の表面におけるページ間対応領域に続くページ領域を転写ニップ内に進入させた際に、正規帯電極性に帯電しているトナーを記録シートPに向けて静電移動させることができなくなる。このため、制御部100は、ページ領域を転写ニップに進入させる前のタイミングで、転写バイアスを正規の極性に戻す。
転写ニップ内で感光体2のページ間対応領域から転写ローラ20の表面に転移した紙粉は、転写ローラ20の回転に伴って掻き取りブレード21aによって転写ローラ20の表面から掻き取られ、廃紙粉収容器21b内に廃棄される。
転写ローラ20の表面には、基層よりも摩擦抵抗の小さな材料(例えばPFA)からなる離型促進層がチュービングやコーティングなどによって被覆されている。この離型促進層により、掻き取りブレード21aによる紙粉の掻き取り効率を向上させて、ブレードをすり抜けた紙粉の感光体2への再転移を抑えることができる。
かかる構成において、制御部100は、転写電源104から出力される転写バイアスを、転写ニップ内のトナーを感光体2側から転写ローラ20(ニップ形成部材)側に静電移動させる電界を形成するものから、次のような電界を形成するものに切り替えている。即ち、転写ニップ内の紙粉を感光体2側から転写ローラ20側に静電移動させる電界に切り替えている。この切り替えにより、感光体2上の紙粉を転写ローラ20の表面に排出する処理である紙粉廃棄処理を制御部100に実施させることで、制御部100及び転写ローラ20の組み合わせを紙粉排出手段として機能させている。紙粉廃棄処理により、紙粉の循環経路に存在する感光体2の表面上の紙粉を転写ローラ20の表面上に排出することで、循環経路内における紙粉量の増加を抑える。これにより、現像装置4内での紙粉の増加を抑えることができる。
なお、「紙粉吐き出し領域ニップ進入時」に転写バイアスの極性を通常プリント時とは逆極性にする代わりに、表19に示されるように、通常プリント時と同じ極性で且つ絶対値を感光体2のページ間対応領域の電位よりも大きくしてもよい。この場合、表19に示されるように、転写バイアスの絶対値を大きくするほど、ページ間対応領域から転写ローラ20への紙粉転移量を増加させることが可能である。
Figure 2017003875
また、「紙粉吐き出し領域ニップ進入時」に通常プリント時と同じ極性の転写バイアスを出力する場合には、次のような構成を採用することが望ましい。即ち、感光体2の表面の移動方向における全域のうち、現像領域を通過した後、転写ニップに進入する前の領域に対して光を照射することで感光体2の表面電位を減衰させる電位減衰手段としての電位減衰ランプを作像ユニット1に設ける。そして、吐き出し処理の必要実施時間が1以上である場合には、感光体2のページ間対応領域を電位減衰ランプとの対応領域に通しているときだけ、電位減衰ランプを点灯させて、ページ間対応領域の電位を減衰させる。これにより、「紙粉吐き出し領域進入時」における転写バイアスの絶対値を表19に示される値よりも小さくしても、紙粉を感光体2のページ間対応領域から転写ローラ20に転移させることができる。これにより、消費電力を抑えたり、感光体2の長寿命化を図ったりすることができる。
[第六変形例]
第六変形例に係る複写機は、以下に特筆する点の他が、第五変形例に係る複写機と同様の構成になっている。
図17は、第六変形例に係る複写機の転写ニップ周囲の構成を示す拡大構成図である。第六変形例に係る複写機の紙粉掻き取り装置21は、掻き取りブレードの代わりに、回転駆動する掻き取りブラシローラ21cを有している。この掻き取りブラシローラ21cにより、転写ローラ20の表面上の紙粉を掻き取って廃紙粉収容器21b内に廃棄する。
掻き取りブラシローラ21cに対しては、掻き取り促進バイアスを印加して紙粉の掻き取り効率を上げることも可能である。掻き取りブラシローラ21cに当接してブラシの起毛にフリッカー運動を発生させるフリッカー部材を設ければ、ブラシ内に捕捉した紙粉の廃紙粉収容器21bへの移行を促進することができる。
[第七変形例]
第七変形例に係る複写機は、以下に特筆する点の他が、第五変形例に係る複写機と同様の構成になっている。
図18は、第七変形例に係る複写機の転写ニップ周囲の構成を示す拡大構成図である。第六変形例に係る複写機の紙粉掻き取り装置21は、掻き取りブレードの代わりに、回転駆動する金属ローラ21dと、スクレーパー21eとを有している。金属ローラ21dは、その表面を転写ローラ20の表面に当接させながら、当接部で同表面と同じ方向に表面移動するように回転駆動する。スクレーパー21eは、その先端部を金属ローラ21dの表面に当接させている。
金属ローラ21dには、トナーの正規帯電極性と同極性(紙粉の帯電極性とは逆極性)の回収バイアスが印加されている。転写ローラ20の表面上の紙粉は、転写ローラ20と金属ローラ21dとの当接部において、金属ローラ21dの表面に静電転移する。そして、金属ローラ21dの回転に伴ってスクレーパー21eによって掻き取られて、廃紙粉収容器21b内に落下する。
スクレーパー21eは、ステンレスやりん青銅などの金属製の薄板からなるので、金属ローラ21dの表面に良好に密着しつつ、スティックスリップのような振動を起こしたり、紙粉の擦り抜けを許容したりすることなく、紙粉を掻き取ることができる。
[第八変形例]
第八変形例に係る複写機は、以下に特筆する点の他が、第五変形例に係る複写機と同様の構成になっている。
第八変形例に係る複写機は、現像スリーブ上の紙粉を感光体2の表面移動方向におけるページ間対応領域に吐き出す代わりに、感光体2のページ領域に吐き出すようになっている。
図19は、転写ニップ内に送られる記録シートPの主走査方向(感光体回転軸線方向)におけるサイズと、感光体2における各部の電位との関係を説明するための模式図である。同図における左右方向は、主走査方向と同じ方向である。同図においては、記録シートPが二枚描かれているが、図中下側の記録シートPは転写ニップ進入前のものである。また、図中上側の記録シートPは、転写ニップ進入後のものである。図中上側の記録シートPの黒塗りの箇所に黒ベタ画像が転写されている。
同図におけるA1は、感光体2の主走査方向におけるページ領域内を示している。図示のように、感光体2のページ領域外では、地肌部の電位が−950[V]になっているのに対し、ページ領域内では地肌部の電位がそれよりも低い−850[V]になっているからである。これは、ページ領域内の地肌部に対しては、ドットを書き込むときよりも大幅に低いレーザーパワーで光書込ユニット30による書き込みが全面に行われているからである。光書込がなされているので、実質的には地肌部ではないが、本稿では便宜上、地肌部と表現する。
感光体2のページ領域外地肌ポテンシャルは、ページ領域内地肌ポテンシャルよりも大きくなっている。これにより、感光体2の主走査方向におけるページ領域外への紙粉の吐き出しが促進されている。ページ領域外に吐き出された紙粉は、第五変形例と同様に、転写ローラ20を経由した後、紙粉掻き取り装置21によって転写ローラ20から除去される。
[第九変形例]
図20は、第九変形例に係る複写機を示す概略構成図である。第九変形例に係る複写機は、以下に特筆する点の他が、第五変形例に係る複写機と同様の構成になっている。
第九変形例に係る複写機は、転写ローラ20の代わりに、無端状の転写ベルト22を感光体2に当接させている。
転写ベルト22は、そのループ内側に配設された転写ローラ20、駆動ローラ23、及びテンションローラ24に掛け回された状態でテンション張架されている。そして、駆動ローラ23の回転駆動に伴って図中時計回り方向に無端移動しながら、自らのおもて面を転写ニップ内に順に進入させていく。紙粉廃棄処理の実施によって感光体2のシート間対応領域から転写ベルト22のおもて面に転移した紙粉は、掻き取りブレードをベルトおもて面に当接させている紙粉掻き取り装置21によって掻き取られる。
転写ベルト22は、体積抵抗率=1010〜1015[Ω・cm]、表面抵抗率=1010〜1015[Ω/□]の無端ベルトからなる。その無端ベルトのベルト基体の素材としては、変性ポリイミド、熱硬化ポリイミド、ポリカーボネイト、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイ等のエンジニアリングプラスチックを例示することができる。その素材に対し、導電性を付与する目的で、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック、酸化チタン、チタン酸カリウム、酸化錫、リチウム塩、四級アンモニウム塩等の各種導電剤が添加されている。厚さ0.1〜1.0[mm]のベルト基体のおもて面側には、トナーフィルミングを抑制する狙いで、厚さ5〜50[μm]のフッ素樹脂からなる表面層が被覆されている。ベルト基体としては、シリコンゴム、ウレタンゴム等のゴム材料に導電材料を分散した厚さ0.5〜2.0[mm]の半導電性ゴムベルトを用いてもよい。
[第十変形例]
第十変形例に係る複写機は、以下に特筆する点の他が、第五変形例に係る複写機と同様の構成になっている。
図21は、第十変形例に係る複写機を示す概略構成図である。この複写機は、作像ユニット1として、Y(イエロー),C(シアン),M(マゼンタ),K(黒)のトナー像を個別に作像するためのY,C,M,K用の作像ユニット1Y,1C,1M,1Kを備えている。K用の作像ユニット1Kの感光体2K上に形成されたKトナー像は直接転写方式で記録シートPに転写されるのに対し、Y,C,M用の作像ユニット1Y,1C,1M上に形成されたYトナー像,Cトナー像,Mトナー像は間接転写方式で記録シートPに転写される。
K用の作像ユニット1Kの図中右側方には、シート搬送ユニット25が配設されている。このシート搬送ユニット25は、無端状のシート搬送ベルト25dを、そのループ内側に配設された直接転写ローラ25a、二次転写ローラ25b、駆動ローラ25c、及びテンションローラ25eによって張架している。そして、駆動ローラ25cの回転駆動により、シート搬送ベルト25dを図中時計回り方向に無端移動せしめる。
シート搬送ベルト25dの周方向における全域のうち、直接転写ローラ25aに対する駆け回し領域のおもて面には、K用の感光体2Kが当接して直接転写ニップを形成している。シート搬送ユニット25aの直接転写ローラ25aには、直接転写電源から出力される転写バイアスが印加される。これにより、直接転写ニップには直接転写電界が形成される。
中間転写ベルト35aの上方には、Y,C,M,K用のトナー収容器31Y,31C,31M,31Kが配設されている。
Y,C,M用の作像ユニット1Y,1C,1Mの上方には、カラー転写ユニット35が配設されている。このカラー転写ユニット35は、無端状の中間転写ベルト35aを、そのループ内側に配設された複数のローラによって張架している。具体的には、二次転写対向ローラ35b、第一テンションローラ35c、3つの一次転写ローラ35dY,35dC,35dM、第二テンションローラ35e、及び駆動ローラ35fによって張架している。そして、駆動ローラ35fの回転駆動により、中間転写ベルト35aを図中反時計回り方向に無端移動せしめる。
中間転写ベルト35aの移動方向における全域のうち、Y,C,M,K用の一次転写ローラ35dY,35dC,35dMに対する掛け回し領域のおもて面には、Y,C,M,K用の感光体2Y,2C,2Mが当接している。これにより、Y,C,M用の一次転写ニップが形成されている。また、中間転写ベルト35aの移動方向における全域のうち、二次転写対向ローラ35bに対する掛け回し領域のおもて面には、シート搬送ユニット25のシート搬送ベルト25dが当接して二次転写ニップを形成している。また、中間転写ベルト35aの移動方向における全域のうち、駆動ローラ35fに対する掛け回し領域のおもて面には、ベルトクリーニング装置35gが当接している。
Y,C,M用の一次転写ローラ35dY,35C,35Mには、Y,C,M用の一次転写電源から出力される一次転写バイアスが印加される。これにより、Y,C,M用の一次転写ニップには一次転写電界が形成される。Y,C,M用の感光体2Y,2C,2M上に形成されたYトナー像,Cトナー像,Mトナー像は、Y,C,M用の一次転写ニップで中間転写ベルト35a上に順に重ね合わせて一次転写されて、三色重ね合わせトナー像になる。この三色重ね合わせトナー像は、中間転写ベルト35aの無端移動に伴って、二次転写ニップに進入する。
シート搬送ユニット35の二次転写ローラ25bには、二次転写電源から出力される二次転写バイアスが印加される。これにより、二次転写ニップには二次転写電界が形成される。
レジストローラ対17のレジストニップから送り出された記録シートPは、まず、直接転写ニップに進入してK用の感光体2K上のKトナー像が直接転写される。その後、シート搬送ユニット25のシート搬送ベルト25aの表面に保持されながら鉛直方向下方から上方に向けて搬送されて二次転写ニップに進入する。そして、中間転写ベルト35a上の三色重ね合わせトナー像がKトナー像の上に重ね合わせて二次転写される。これにより、記録シートPにはフルカラートナー像が形成される。シート搬送ベルト25aの無端移動に伴って二次転写ニップを通過した記録シートPは、分離爪によってシート搬送ベルト25aから分離されて定着装置32に受け渡される。
シート搬送ベルト25aのループ内に配設された二次転写ローラ25bは、接離機構によって移動させられることでシート搬送ベルト25aの裏面に接離する。二次転写ローラ25bがシート搬送ベルト25aの裏面から離間しているときには、シート搬送ベルト25aのおもて面が中間転写ベルト35aから離間して二次転写ニップを形成しなくなる。
モノクロプリントモードは、このようにシート搬送ベルト25aを中間転写ベルト35aから離間させた状態で実行される。このとき、Yトナー像,Cトナー像,Mトナー像の作像が必要ないことから、Y,C,M用の作像ユニット1Y,1C,1Mや、カラー転写ユニット35の駆動が停止される。
一方、カラープリントモードは、シート搬送ベルト25aを中間転写ベルト35に当接させて二次転写ニップを形成した状態で実行される。このとき、Y,C,M用の作像ユニット1Y,1C,1Mや、カラー転写ユニット35は駆動される。
第十変形例に係る複写機は、カラープリントモードよりもモノクロプリントモードの実施頻度が高いユーザー向けに開発されたものである。モノクロプリントモードでは、中間転写体を介さずに感光体2Kから記録シートPに直接トナー像を転写し、直接転写方式よりも時間を要する間接転写方式の作像ユニット2Y,2C,2Mやカラー転写ユニット35を停止させている。このため、モノクロプリントモードのプリント速度をカラープリントモードに比べて大幅に速めることができる。また、モノクロプリントモードにおいては、作像ユニット2Y,2C,2Mとカラー転写ユニット35とを停止させることで、それらの長寿命化を図ることができる。
本複写機では、カラープリントモードの実施頻度が比較的低いことにより、Yトナー,Cトナー,Mトナーの消費速度が比較的遅くなることから、それらのトナーを比較的長期間に渡って機内で保管することになる。このような状況では、Y,C,Mの回収トナーをリサイクルする必要性が比較的低くなることから、Y,C,M用の作像ユニット1Y,1C,1Mには、トナー返送・廃棄装置を設けていない。これに対し、モノクロプリントモードの実施頻度は比較的高くて、Kの回収トナーをリサイクルする必要性が高いことから、K用の作像ユニット1Kにはトナー返送・廃棄ユニット6を設けている。
直接転写ニップで記録シートPが直接的に密着せしめられるK用の感光体2Kには、直接転写ニップにおいて紙粉が付着し易い。これに対し、Y,C,M用の感光体2Y,2C,2Mには紙粉が殆ど付着しない。これは次に説明する理由による。即ち、カラー転写ユニット35においては、二次転写ニップで記録シートPが直接密着せしめられる中間転写ベルト2に紙粉が付着する。この紙粉は中間転写ベルト2の無端移動に伴ってY,C,M用の一次転写ニップに進入するのに先立って、ベルトクリーニング装置35gによって中間転写ベルト35aから除去される。このため、Y,C,M用の感光体2Y,2C,2Mには紙粉が殆ど付着しないのである。かかる構成では、Y,C,Mの三色については、それぞれ吐き出し処理や紙粉廃棄処理を実施する必要がないことから、制御部100は、Kの一色だけについて吐き出し処理や紙粉廃棄処理を実施するようになっている。
連続プリントモードにおいて、制御部100は、感光体2Kの表面の移動方向における全域のうち、ページ間対応領域を現像領域に進入させているタイミングで吐き出し処理を実施する。また、紙粉廃棄処理では、シート搬送ベルト25dの表面の移動方向における全域のうち、ページ間対応領域を直接転写ニップに進入させているタイミングで、直接転写ローラ25aに印加される直接転写バイアスの極性を通常の直接転写時とは逆極性に反転させる。その反転によって感光体2Kのページ間対応領域からシート搬送ベルト25dのページ間対応領域に排出された紙粉は、シート搬送ベルト25dの無端移動に伴って二次転写ニップに進入し、二次転写電界の作用によって中間転写ベルト35a上に転移する。その後、ベルトクリーニング装置35gによって中間転写ベルト35a上から除去される。
以上のように、本複写機においては、紙粉の最終的な排出先として、中間転写ベルト35aをクリーニングする既存のベルトクリーニング装置35gを利用することができる。
なお、本複写機では、制御部100が、紙粉廃棄処理において転写電源たる直接転写電源から出力される転写バイアスたる直接転写バイアスを次のように切り替えている。即ち、直接転写ニップ内のトナーを感光体2K側からシート搬送ベルト25d側に静電移動させる電界を形成するものから、直接転写ニップ内の紙粉を感光体2K側からシート搬送ベルト25d側に静電移動させる電界を形成するものに切り替えている。これにより、制御部100と、転写手段たるシート搬送ユニット25との組み合わせを紙粉排出手段として機能させている。
また、本複写機では、2次転写対向ローラ25bの移動によってシート搬送ベルト25dを中間転写ベルト35aから離間させる構成を採用しているが、次のような構成を採用してもよい。即ち、直接転写ローラ25aの回転中心を軸にしてシート搬送ユニット25を全体的に回動させることで、シート搬送ベルト25dを中間転写ベルト35aに対して接離させる構成である。
中間転写ベルト35aを変位させたり、カラー転写ユニット35を全体的に変位させたりして、シート搬送ベルト25dに対して中間転写ベルト35aを接離させる構成も考えられるが、かかる構成は次の点から好ましくない。即ち、中間転写ベルト35aはシート搬送ベルト25dに比べて周長が大きいことから伸びを発生させ易い。このような中間転写ベルト35aを変位させると、それに伴う張力変動によって伸びを更に助長して中間転写ベルト35aの寿命を低下させてしまう。また、カラー転写ユニット35を全体的に変位させると、Y,C,Mの各色トナー像の位置合わせ精度を経時的に低下させて、色ずれを引き起こすおそれがある。これに対し、シート搬送ベルト25aを変位させたり、シート搬送ユニット35を全体的に変位させたりする構成では、それらの不具合を発生させることがない。
なお、中間転写ベルト35aの変位によって両ベルトを接離させる構成では、シート搬送ベルト25dの姿勢を変化させることがないので、シート搬送ベルト25dによるシート搬送を長期間に渡って安定して行うことができる。このため、定着装置32から排出された後の記録シートPにシワや画像の乱れを発生させることがない。
また、上述したように、本複写機は、モノクロプリントモードでは、中間転写ベルト35aとシート搬送ベルト25dとを離間させ、且つY,C,M用の作像ユニット1Y,1C,1M、及びカラー転写ユニット35を停止させる。しかしながら、モノクロプリントモードの連続プリントジョブ中に、吐き出し処理や紙粉廃棄処理を実施する場合には、両ベルトを接触させ、且つY,C,M用の作像ユニット1Y,1C,1M、及びカラー転写ユニット35を駆動する。これにより、感光体2Kからシート搬送ベルト25dのページ間対応領域に排出した紙粉を、中間転写ベルト35aに転移させてベルトクリーニング装置35gで回収する。
図22は、本複写機において連続プリントジョブ中に紙粉廃棄処理が実施されている期間における転写バイアスの経時変化を示すグラフである。直接転写ニップにおいて、シート搬送ベルト25dのページ領域がニップに進入しているタイミングでは、負極性に帯電しているトナーを感光体2K上からニップ内の記録シートPに転移させる必要がある。このため、図示のように、前記タイミングでは、トナーの帯電極性とは逆の正極性の直接転写バイアスが出力される。これに対し、シート搬送ベルト25dのページ間対応領域がニップに進入しているタイミングでは、正極性に帯電している紙粉を感光体2K上からシート搬送ベルト25dのページ間対応領域に転移させる必要がある。このため、図示のように、前記タイミングでは、トナーの帯電極性と同じ負極性の直接転写バイアスが出力される。
一方、二次転写ニップにおいては、基本的には、トナーの帯電極性とは逆の正極性の二次転写バイアスを二次転写ローラ25bに印加し続けていれば、トナー、紙粉のそれぞれを所望の方向に静電移動させることが可能である。具体的には、シート搬送ベルト25dのページ領域を二次転写ニップに進入させているときには、中間転写ベルト35a上の負極性のトナーを記録シートP上に静電移動させることが可能である。また、シート搬送ベルト25dのページ間対応領域を二次転写ニップに進入させているときには、ページ間対応領域上の正極性の紙粉を中間転写ベルト35a上に静電移動させることが可能である。
但し、一般に紙粉の帯電量は比較的小さい。そこで、本複写機の制御部100は、図示のように、シート搬送ベルト25dのページ間対応領域を二次転写ニップに進入させているときには、ページ領域を二次転写ニップに進入させているときに比べて、正極性の二次転写バイアスの絶対値を大きくする。これにより、帯電量の小さな紙粉を二次転写ニップ内でシート搬送ベルト25dのページ間対応領域から中間転写ベルト35aに良好に転移させることができる。
図23は、本複写機において連続プリントジョブ中に吐き出し処理が実施されている期間における現像バイアス及び帯電バイアスの経時変化を示すグラフである。図示のように、感光体2Kのページ間対応領域が現像領域に進入しているタイミングでは、感光体2Kのページ領域が現像領域に進入しているタイミングに比べて、帯電バイアスの絶対値を大きくする。現像バイアスについては、何れのタイミングでも同じ値にする。これにより、前者のタイミングにおいて、後者のタイミングよりも地肌ポテンシャルを大きくして、現像スリーブから感光体2Kへの紙粉の吐き出しを促進している。
なお、図24に示されるように、前者のタイミングと後者のタイミングとで、帯電バイアスを一定にする代わりに、現像バイアスの絶対値を前者のタイミングでより小さくすることで、前者のタイミングで地肌ポテンシャルをより大きくしてもよい。このことは、本複写機に限らず、実施形態や他の変形例においても同様である。
制御部100は、連続プリント動作中において、吐き出し処理について予定していた必要実施時間を消化しきれなかった場合には、ジョブ終了時の装置立ち下げ前の非作像中に、吐き出し処理及び紙粉排出処理を実施する。
図25は、ジョブ終了時の装置立ち下げ前の非作像中に吐き出し処理を実施している期間における直接転写バイアスの経時変化を示すグラフである。前記期間には、感光体2K上にトナー像が存在しておらず、トナー像の記録シートPへの直接転写を実施する必要がない。このため、図示のように、トナーと同極性であって且つ紙粉とは逆極性である負極性の直接転写バイアスを一定の値で直接転写電源から出力させればよい。
図26は、ジョブ終了時の装置立ち下げ前の非作像中に紙粉廃棄処理を実施している期間における二次転写バイアスの経時変化を示すグラフである。前記期間には、中間転写ベルト35aに三色重ね合わせトナー像が存在しておらず、それを二次転写する必要がない。このため、図示のように、トナーとは逆極性であって且つ紙粉と同極性である正極性の二次転写バイアスを、通常の二次転写時よりも大きな値で一定に二次転写電源から出力させればよい。
[第十一変形例]
第十一変形例に係る複写機は、以下に特筆する点の他が、第五変形例に係る複写機と同様の構成になっている。
図27は、第十一変形例に係る複写機を示す概略構成図である。この複写機も、作像ユニット1として、K,Y,C,M用の四つの作像ユニット1K,1Y,1C,1Mを備えている。感光体2K,2Y,2C,2M上に形成されたKトナー像,Yトナー像,Cトナー像,Mトナー像は何れも、直接転写方式で記録シートPに転写される。
四つの作像ユニット1K,1Y,1C,1Mの下方には、転写ユニット37が配設されている。この転写ユニット37は、無端状の転写ベルト37a、駆動ローラ37b、テンションローラ37c、K,Y,C,M用の転写ローラ37dK,37dY,37dC,37dM、及びベルトクリーニング装置37eを有している。転写ベルト37aは、そのループ内に配設された駆動ローラ37b、テンションローラ37c、及びK,Y,C,M用の転写ローラ37dK,37dY,37dC,37dMによって張架された状態で、感光体2K,Y,C,Mに当接している。これにより、K,Y,C,M用の転写ニップが形成されている。
K,Y,C,M用の転写ローラ37dK,37dY,37dC,37dMには、転写電源から出力される転写バイアスが印加されている。これにより、K,Y,C,M用の転写ニップにそれぞれ転写電界が形成される。ニップ形成部材としての転写ベルト37aは、駆動ローラ37bの回転駆動により、図中時計回り方向に回転駆動しながら、K,Y,C,M用の転写ニップをその順で通過する。つまり、各色の転写ニップのうち、Kの転写ニップにおける転写工程が始めに行われるように、K用の作像ユニット1Kが最上流側に配設されている。
レジストローラ対17から送り出された記録シートPは、転写ベルト37aのおもて面に保持される。そして、転写ベルト37aの無端移動に伴って、K,Y,C,M用の転写ニップを順次通過して、Kトナー像,Yトナー像,Cトナー像,Mトナー像が順に重ね合わせて転写される。これにより、記録シートP上にはフルカラートナー像が形成される。
最下流側のM用の転写ニップを通過した記録シートPは、転写ベルト37aが駆動ローラ37bに対して掛け回されている位置で転写ベルト37aから曲率分離した後、定着装置32に送られる。
第十一変形例に係る複写機も、カラープリントモードよりもモノクロプリントモードの実施頻度が高いユーザー向けに開発されたものである。カラープリントモードの実施頻度が比較的低いことにより、Yトナー,Cトナー,Mトナーの消費速度が比較的遅くなることから、それらのトナーを比較的長期間に渡って機内で保管することになる。このため、Y,C,M用の作像ユニット1Y,1C,1Mには、トナー返送・廃棄装置を設けていない。これに対し、モノクロプリントモードの実施頻度は比較的高くて、Kの回収トナーをリサイクルする必要性が高いことから、K用の作像ユニット1Kにはトナー返送・廃棄ユニット6を設けている。
K,Y,C,M用の転写ニップで記録シートPが密着せしめられる感光体2K,2Y,2C,2Mには、何れも紙粉が付着し易い。それら感光体のうち、Y,C,M用の感光体2Y,2C,2Mについては、転写残トナーを現像装置に返送するトナー返送・廃棄ユニット6を設けていないことから、紙粉はY,C,M用のクリーニング装置に蓄積される。よって、Y,C,M用の現像装置内で紙粉を増加させてしまうことはない。
一方、K用の感光体2Kについては、トナー返送・廃棄ユニットを設けている。このため、K用のクリーニング装置からK用の現像装置に紙粉を返送することで、K用の現像装置内で紙粉を蓄積し易くなる。そこで、制御部100は、Kの一色だけについて吐き出し処理や紙粉廃棄処理を実施するようになっている。
連続プリントモードにおいて、制御部100は、感光体2Kの表面の移動方向における全域のうち、ページ間対応領域を現像領域に進入させているタイミングで吐き出し処理を実施する。また、紙粉廃棄処理では、転写ベルト37aの表面の移動方向における全域のうち、ページ間対応領域をK用の転写ニップに進入させているタイミングで、K用の転写ローラ37dKに印加される転写バイアスの極性を通常の転写時とは逆極性に反転させる。その反転によって感光体2Kのページ間対応領域から転写ベルト37aのページ間対応領域に排出された紙粉は、転写ベルト37aの無端移動に伴ってY,C,M用の転写ニップに順に進入する。そして、Y,C,M用の転写ニップにおける転写電界の作用により、Y,C,M用の感光体2Y,2C,2Mに転移した後、Y,C,M用のクリーニング装置内に廃棄される。
以上のように、本複写機においては、紙粉の最終的な排出先として、Y,C,M用の感光体2Y,C,MをクリーニングするY,C,M用のクリーニング装置をクリーニングする既存のクリーニング装置を利用することができる。
制御部100は、紙粉廃棄処理においてK用の転写電源から出力される転写バイアスを次のように切り替えている。即ち、K用の転写ニップ内のトナーを感光体2K側から転写ベルト37a側に静電移動させる電界を形成するものから、K用の転写ニップ内の紙粉を感光体2K側から転写ベルト37a側に静電移動させる電界を形成するものに切り替えている。これにより、制御部100と、転写手段たる転写ユニット37との組み合わせを紙粉排出手段として機能させている。
図28は、本複写機において連続プリントジョブ中に紙粉廃棄処理が実施されている期間における転写バイアスの経時変化を示すグラフである。K用の転写ニップにおいて、転写ベルト37aのページ領域がニップに進入しているタイミングでは、負極性に帯電しているトナーを感光体2K上からニップ内の記録シートPに転移させる必要がある。このため、図示のように、前記タイミングでは、トナーの帯電極性とは逆の正極性の直接転写バイアスが出力される。これに対し、転写ベルト37aのページ間対応領域がニップに進入しているタイミングでは、正極性に帯電している紙粉を感光体2K上から転写ベルト37aのページ間対応領域に転移させる必要がある。このため、図示のように、前記タイミングでは、トナーの帯電極性と同じ負極性の直接転写バイアスが出力される。
一方、Y,C,M用の転写ニップでは、基本的には、トナーの帯電極性とは逆の正極性の転写バイアスをY,C,M用の転写ローラ37dY,37dC,37dMに印加し続けていれば、トナー、紙粉のそれぞれを所望の方向に静電移動させることが可能である。具体的には、転写ベルト37aのページ領域をY,C,M用の転写ニップに進入させているときには、感光体2Y,2C,2M上の負極性のトナーを記録シートP上に静電移動させることが可能である。また、転写ベルト37aのページ間対応領域をY,C,M用の転写ニップに進入させているときには、ページ間対応領域上の正極性の紙粉を転写ベルト37a上に静電移動させることが可能である。
但し、一般に紙粉の帯電量は比較的小さい。そこで、本複写機の制御部100は、図示のように、転写ベルト37aのページ間対応領域をY,C,M用の転写ニップに進入させているときには、ページ領域を進入させているときに比べて、正極性の転写バイアスの絶対値を大きくする。これにより、帯電量の小さな紙粉をY,C,M用の転写ニップ内で転写ベルト37aから感光体2Y,2C,2Mのページ間対応領域に良好に転移させることができる。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
[態様A]
態様Aは、潜像担持体(例えば感光体2)と、現像剤担持体に担持しているトナーによって前記潜像担持体上の潜像を現像する現像手段(例えば現像装置4)と、前記潜像担持体から転写体にトナー像を転写する転写手段(例えば転写ローラ20)と、前記転写手段を経由した後の前記潜像担持体上に付着している転写残トナーをクリーニング手段(例えばクリーニング装置6)と、前記クリーニング手段から前記現像手段に至る返送路(例えば回収路7a、中継路7b、及び戻し路7d)を用いて前記現像手段にトナーを返送する返送手段(例えばトナー返送・廃棄装置7)とを備える画像形成装置において、前記転写手段による転写工程で前記転写体(例えば記録シートP)から前記潜像担持体に転移した紙粉についての、前記潜像担持体と前記クリーニング手段と前記返送手段と前記現像手段とを経て前記潜像担持体に戻る循環経路から、前記紙粉を排出する紙粉排出手段(例えばトナー返送・廃棄装置7)を設けたことを特徴とするものである。
かかる構成では、次に説明する理由により、現像手段内での紙粉の増加を抑えることができる。即ち、トナーとは逆に、転写工程で転写体側から潜像担持体側に向けて静電移動して潜像担持体に付着する紙粉の多くは、トナーの正規帯電極性とは逆極性に帯電している。このため、クリーニング手段から現像手段に返送されて現像手段の現像剤担持体に担持された紙粉は、現像工程において潜像担持体の地肌部に付着する。その後、転写体に転写されずに潜像担持体に付着したまま転写工程を通過して、クリーニング手段にクリーニングされる。このようにして、紙粉は、潜像担持体とクリーニング手段と返送手段と現像手段とを経て潜像担持体に戻る循環経路内を循環する。かかる循環に加えて、転写工程では転写体から潜像担持体に新たな紙粉が転移することから、循環経路内を循環する紙粉の量が徐々に増加していき、それに伴って現像手段内の紙粉量も増加していく。そこで、態様Aにおいては、紙粉排出手段により循環経路内から紙粉を排出させることで、循環経路内を循環する紙粉の増加を抑える。これにより、現像手段内での紙粉の増加を抑えることができる。
[態様B]
態様Bは、態様Aであって、前記紙粉排出手段が、少なくとも、前記返送路から分岐する分岐路(例えば廃棄路7e)と、その分岐位置で紙粉の進路を前記返送路と前記分岐路とで切り替える切替手段(例えば可動シャッター7c)と、前記分岐路内の紙粉を排出先に向けて搬送する搬送手段(例えば廃棄スクリュー7f)とからなるものであることを特徴とするものである。かかる構成では、循環経路においてクリーニング手段内に存在する紙粉を循環経路外に排出することができる。
[態様C]
態様Cは、態様Aにおいて、前記転写手段(例えば転写ローラ20、シート搬送ユニット25、転写ユニット37)として、前記潜像担持体に当接して転写ニップを形成するニップ形成部材(例えば転写ローラ20、シート搬送ベルト25d、転写ベルト37a)と、前記ニップ形成部材に印加するための転写バイアスを出力する転写電源とを有するものを用い、前記転写電源から出力される転写バイアスを制御する制御手段(例えば制御部100)を設け、且つ、前記転写電源から出力される転写バイアスを、前記転写ニップ内のトナーを前記潜像担持体側から前記ニップ形成部材側に静電移動させる電界を形成するものから、前記転写ニップ内の紙粉を前記潜像担持体側から前記ニップ形成部材側に静電移動させる電界を形成するものに切り替えて、前記潜像担持体上の紙粉を前記ニップ形成部材の表面に排出する処理を所定のタイミングで前記制御手段に実施させることで、前記制御手段及び前記転写手段の組み合わせを前記紙粉排出手段として機能させたことを特徴とするものである。かかる構成では、循環経路内で潜像担持体上に存在する紙粉を循環経路外に排出することができる。
[態様D]
態様Dは、態様Cにおいて、少なくとも、前記潜像担持体たる第一潜像担持体(例えば感光体2K)、及び前記現像手段たる第一現像手段(例えばK用の現像装置)を有する第一組み合わせに加えて、少なくとも、第二潜像担持体(例えば感光体2Y,2C,2M)、及びこれに担持される潜像を現像する第二現像手段(例えばY,C,M用の現像装置)を有する第二組み合わせを設け、前記ニップ形成部材(例えばシート搬送ベルト25d、転写ベルト37a)の表面移動に伴って記録シートを前記転写ニップ内に送り込むように前記転写手段たる第一転写手段(例えばシート搬送ユニット25)を構成し、前記第二潜像担持体に当接する中間転写体(例えば中間転写ベルト35a)に前記潜像担持体上のトナー像を転写した後、前記ニップ形成部材の表面の表面移動方向における全域のうち、前記転写ニップを通過した後の領域と、前記中間転写体との当接部にて、前記当接部に挟み込んだ記録シートに前記中間転写体上のトナー像を転写する第二転写手段と、前記中間転写体の表面上から転写残トナーをクリーニングする第二クリーニング手段(例えばベルトクリーニング装置37g)とを設けたことを特徴とするものである。かかる構成では、紙粉の最終的な排出先として、中間転写体をクリーニングする既存の第二クリーニング手段を利用することができる。
[態様E]
態様Eは、態様Cにおいて、少なくとも、前記潜像担持体たる第一潜像担持体、前記現像手段たる第一現像手段、及び前記クリーニング手段を有する第一組み合わせに加えて、少なくとも、第二潜像担持体、これに担持される潜像を現像する第二現像手段、及び前記第二潜像担持体上の転写残トナーをクリーニングする第二クリーニング手段を有する第二組み合わせを設け、前記ニップ形成部材(例えば転写ベルト37a)の表面上に保持している記録シートを、前記転写ニップ(例えばK用の転写ニップ)に通した後に、前記第二潜像担持体と前記ニップ形成部材との当接による下流側転写ニップ(例えばY,C,M用の転写ニップ)に通す過程で、記録シートに対して前記第一潜像担持体上のトナー像と前記第二潜像担持体上のトナー像とを順に転写するように前記転写手段(例えば転写ユニット37)を構成し、且つ、前記第二現像手段については、前記第二潜像担持体の表面から回収した転写残トナーを返送しない非返送方式にしたことを特徴とするものである。かかる構成では、紙粉の最終的な排出先として、第二潜像担持体をクリーニングする既存の第二クリーニング手段を利用することができる。
[態様F]
態様Fは、態様D又はEにおいて、複数の記録シートに対して画像を連続的に形成する連続プリント動作にて、前記ニップ形成部材の表面の表面移動方向における全域のうち、先行するページに対応する領域と後続のページに対応する領域との間のページ間対応領域に、前記第一潜像担持体上の紙粉を排出する前記転写バイアスの制御を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、連続プリントジョブ中においても、必要に応じて紙粉を循環経路内から排出することができる。
[態様G]
態様Gは、態様Fにおいて、前記連続プリント動作にて、前記第一潜像担持体の表面の表面移動方向における全域のうち、先行するページに対応する領域と後続のページに対応する領域との間のページ間対応領域に対し、ページに対応する領域よりも大きな地肌ポテンシャルを作用させる制御を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、第一現像手段の現像剤担持体から第一潜像担持体のページ間対応領域に対する紙粉の吐き出しを促進することができる。
[態様H]
態様Hは、態様D又はEにおいて、非作像中に、前記第一潜像担持体上の紙粉を前記ニップ形成部材の表面上に排出する前記転写バイアスの制御を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、画像品質に影響を及ぼすことなく、紙粉を循環経路内から排出することができる。
[態様I]
態様Iは、態様Hにおいて、非作像中には、作像中に比べて前記第一潜像担持体の表面に対してより大きな地肌ポテンシャルを作用させる制御を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、非作像中に循環経路から紙粉を吐き出すにあたって、第一現像手段の現像剤担持体から第一潜像担持体への紙粉の吐き出しを促進することで、紙粉の循環経路外への排出効率を高めることができる。
2:感光体(潜像担持体)
2K:K用の感光体(第一潜像担持体)
2Y,2C,2M:Y,C,M用の感光体(第二潜像担持体)
3:帯電ローラ(帯電手段)
4:現像装置(現像手段)
6:クリーニング装置(クリーニング手段)
7:トナー返送・廃棄装置(返送手段)
7a:回収路(返送路の一部)
7b:中継路(返送路の一部)
7c:可動シャッター(切替手段)
7d:戻し路(返送路の一部)
7e:廃棄路(分岐路)
7f:廃棄スクリュー(搬送手段)
20:転写ローラ(転写手段、ニップ形成部材)
25:シート搬送ユニット(転写手段)
25d:シート搬送ベルト(ニップ形成部材)
30:光書込ユニット(潜像形成手段)
35a:中間転写ベルト(中間転写体)
37:転写ユニット(転写手段)
37a:転写ベルト(中間転写体)
37g:ベルトクリーニング装置(第二クリーニング手段)
100:制御部(制御手段)
107:付着量検知センサー(トナー付着量検知手段、異物付着量検知手段)
108:湿度センサー(湿度検知手段、環境検知手段)
109:温度センサー(温度検知手段、環境検知手段)
110:平滑度検知センサー(平滑度情報取得手段、平滑度検知手段)
111:操作表示部(平滑度情報取得手段)
特開2006−221057号公報

Claims (9)

  1. 潜像担持体と、現像剤担持体に担持しているトナーによって前記潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、前記潜像担持体から転写体にトナー像を転写する転写手段と、前記転写手段を経由した後の前記潜像担持体上に付着している転写残トナーをクリーニング手段と、前記クリーニング手段から前記現像手段に至る返送路を用いて前記現像手段にトナーを返送する返送手段とを備える画像形成装置において、
    前記転写手段による転写工程で前記転写体から前記潜像担持体に転移した紙粉についての、前記潜像担持体と前記クリーニング手段と前記返送手段と前記現像手段とを経て前記潜像担持体に戻る循環経路から、前記紙粉を排出する紙粉排出手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置であって、
    前記紙粉排出手段が、少なくとも、前記返送路から分岐する分岐路と、その分岐位置で紙粉の進路を前記返送路と前記分岐路とで切り替える切替手段と、前記分岐路内の紙粉を排出先に向けて搬送する搬送手段とからなるものであることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1の画像形成装置において、
    前記転写手段として、前記潜像担持体に当接して転写ニップを形成するニップ形成部材と、前記ニップ形成部材に印加するための転写バイアスを出力する転写電源とを有するものを用い、
    前記転写電源から出力される転写バイアスを制御する制御手段を設け、
    且つ、前記転写電源から出力される転写バイアスを、前記転写ニップ内のトナーを前記潜像担持体側から前記ニップ形成部材側に静電移動させる電界を形成するものから、前記転写ニップ内の紙粉を前記潜像担持体側から前記ニップ形成部材側に静電移動させる電界を形成するものに切り替えて、前記潜像担持体上の紙粉を前記ニップ形成部材の表面に排出する処理を所定のタイミングで前記制御手段に実施させることで、前記制御手段及び前記転写手段の組み合わせを前記紙粉排出手段として機能させたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    少なくとも、前記潜像担持体たる第一潜像担持体、及び前記現像手段たる第一現像手段を有する第一組み合わせに加えて、少なくとも、第二潜像担持体、及びこれに担持される潜像を現像する第二現像手段を有する第二組み合わせを設け、
    前記ニップ形成部材の表面移動に伴って記録シートを前記転写ニップ内に送り込むように前記転写手段たる第一転写手段を構成し、
    前記第二潜像担持体に当接する中間転写体に前記潜像担持体上のトナー像を転写した後、前記ニップ形成部材の表面の表面移動方向における全域のうち、前記転写ニップを通過した後の領域と、前記中間転写体との当接部にて、前記当接部に挟み込んだ記録シートに前記中間転写体上のトナー像を転写する第二転写手段と、前記中間転写体の表面上から転写残トナーをクリーニングする第二クリーニング手段とを設けたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項3の画像形成装置において、
    少なくとも、前記潜像担持体たる第一潜像担持体、前記現像手段たる第一現像手段、及び前記クリーニング手段たる第一クリーニング手段を有する第一組み合わせに加えて、少なくとも、第二潜像担持体、これに担持される潜像を現像する第二現像手段、及び前記第二潜像担持体上の転写残トナーをクリーニングする第二クリーニング手段を有する第二組み合わせを設け、
    前記ニップ形成部材の表面上に保持している記録シートを、前記転写ニップに通した後に、前記第二潜像担持体と前記ニップ形成部材との当接による下流側転写ニップに通す過程で、記録シートに対して前記第一潜像担持体上のトナー像と前記第二潜像担持体上のトナー像とを順に転写するように前記転写手段を構成し、
    且つ、前記第二現像手段については、前記第二潜像担持体の表面から回収した転写残トナーを返送しない非返送方式にしたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4又は5の画像形成装置において、
    複数の記録シートに対して画像を連続的に形成する連続プリント動作にて、前記ニップ形成部材の表面の表面移動方向における全域のうち、先行するページに対応する領域と後続のページに対応する領域との間のページ間対応領域に、前記第一潜像担持体上の紙粉を排出する前記転写バイアスの制御を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6の画像形成装置において、
    前記連続プリント動作にて、前記第一潜像担持体の表面の表面移動方向における全域のうち、先行するページに対応する領域と後続のページに対応する領域との間のページ間対応領域に対し、ページに対応する領域よりも大きな地肌ポテンシャルを作用させる制御を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項4又は5の画像形成装置において、
    非作像中に、前記第一潜像担持体上の紙粉を前記ニップ形成部材の表面上に排出する前記転写バイアスの制御を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8の画像形成装置において、
    非作像中には、作像中に比べて前記第一潜像担持体の表面に対してより大きな地肌ポテンシャルを作用させる制御を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
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