JP2017003095A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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俊郎 豊田
井上 英司
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【課題】応答性良く適時に必要油量をローディング機構に供給できるとともに、過押し付けを防止して効率の低下を回避できるトロイダル型無段変速機を提供する。【解決手段】このトロイダル型無段変速機は、ローディング機構80へ油を所定の吐出圧で供給するための油圧源130と、その蓄圧によって油圧源130の吐出圧を補うためのアキュムレータ116と、油圧源130の吐出圧を制御するための圧力制御弁104と、油圧源130からの圧油をローディング機構80およびアキュムレータ116の両方へ供給するための油圧管路150と、圧力制御弁104を制御する制御手段114とを備える。制御手段114は、アキュムレータ116の畜圧レベルに応じて圧力制御弁104を制御することによりローディング機構80の最低ローディング圧を設定する。【選択図】図3

Description

本発明は、自動車やポンプ等の各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図5および図6に示すように構成されている。図5に示すように、ケーシング50の内側には入力軸1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車(伝達歯車)4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図5中左側に位置する入力側ディスク2とカム板(ローディングカム)7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図5中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図5中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1とともに回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面;トラクション面とも言う)2a,2aと出力ディスク3,3の内側面(凹面;トラクション面とも言う)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図6参照)が回転自在に挟持されている。
図5中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図5の右面)は、入力軸1の外周面に形成されたネジ部に螺合されたローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力(予圧)を付与する。
図6は、図5のA−A線に沿う断面図である。図6に示すように、ケーシング50の内側には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図6においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、支持板部16の長手方向(図6の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成される。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には変位軸23の基端部23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部23bの周囲には、各パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図6の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。各ヨーク23A,23Bは鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受30を介して揺動自在に支持されている。また、ヨーク23A,23Bの幅方向(図6の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、球面ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図6で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受(スラスト軸受)24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉(以下、転動体という)26,26と、これら各転動体26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図6の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(トラニオン軸)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、入力軸1の回転は、押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、さらにこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位する。例えば、図6の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。
その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14(傾転中心O)を中心として、互いに逆方向に揺動(傾転)する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a,23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
ところで、このようなトロイダル型無段変速機では、前述した押圧装置として油圧式(前述した図5および図6の構成の押圧装置12はローディングカム式(機械式))のものが使用される場合がある。油圧式の押圧装置は、機械式のそれと比べて、トルクおよび変速比に応じて自在に押圧を与えることができるため、過押し付け(ディスク2,3とパワーローラ11との接触点での過度な押し付け)を緩和して、伝達効率の向上を図ることができる。これに対し、機械式の場合には、トルクのみに比例した押圧力を与えるため、変速比によっては、具体的には、高速側変速状態(High側:各パワーローラ11,11の周面11a,11aが入力側ディスク2の内側面2aの外周寄り部分と出力側ディスク3の内側面3aの中心寄り部分とにそれぞれ当接する変速状態)および低速側変速状態(Low側:各パワーローラ11,11の周面11a,11aが、入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り部分と出力側ディスク3の内側面3aの外周寄り部分とにそれぞれ当接する変速状態)において、過押し付けとなる。
しかしながら、油圧式の押圧装置においても、それ固有の問題がある。その1つが応答性である。以下、これについて説明する。
トロイダル型無段変速機においては、変速作動時にディスク2,3やトラニオン11が変形するが、荷重が大きくなると、それらの変形によって入力側ディスク2と出力側ディスク3とが互いに近づく方向に移動する。この移動は、押圧装置のシリンダ室の体積を大きくする方向に働くため、この体積増加に見合った分だけ油をシリンダ室に供給する必要がある。油の供給が間に合わない場合には、圧力が低下して所望の軸力が得られないことから、グロススリップが発生する可能性がある。つまり、このように油圧を用いる作動機構において、油圧室の体積変化が生じるケースでは、応答性が共通の課題になる。
良好な応答性を得るためには、十分な油を適時に供給できる能力を確保すればよく、その手段として、油圧源であるポンプの吐出流量を上げることも考えられる。しかしながら、ポンプの吐出流量を上げると、ポンプの駆動トルクが大きくなり、変速機全体としての効率が低下してしまう。実際に、作動時においては、流量が多く必要な状態よりも、大流量を必要としない定常状態の方が圧倒的に長いため、ポンプの吐出流量を上げることは、ポンプロスを増大させ、効率の低下を招く結果となる。
そこで、油圧系の応答性を上げる一手段としてアキュムレータを使用することも提案されている(特許文献1および特許文献2参照)。これは、アキュムレータを予め畜圧しておき、大流量の油が必要なとき(例えば、キックダウン時や急発進時など)に、アキュムレータ内の油を放出することで、ポンプのみでは不足する油を補なおうとするものである。
特開2009−257389号公報 特開2006−071028号公報
しかしながら、このようなアキュムレータを使用可能とするためには、アキュムレータ内に油を充満させておく必要があり、また、充満させるために必要な圧力は、アキュムレータ固有の設定圧力よりも高くする必要がある。したがって、例えばポンプの圧力がリリーフ弁によって調圧されて油圧式の押圧装置およびアキュムレータの両方へ供給される油圧系構成では、アキュムレータに畜圧するためにアキュムレータの設定圧よりも高い圧力を供給し続ける必要があることから、必然的に押圧装置の圧力も高くなってしまい、そのため、低負荷時に過押し付けが発生し、効率の低下を引き起こしてしまう可能性がある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、応答性良く適時に必要油量をローディング機構に供給できるとともに、過押し付けを防止して効率の低下を回避できるトロイダル型無段変速機を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明のトロイダル型無段変速機は、それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的にかつ回転自在に設けられた入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これら両ディスク間に挟持されるパワーローラと、前記入力側ディスクを前記出力側ディスクへ向けて押圧する油圧式のローディング機構と、前記ローディング機構へ油を所定の吐出圧で供給するための油圧源と、その蓄圧によって前記油圧源の吐出圧を補うためのアキュムレータと、前記油圧源の吐出圧を制御するための圧力制御弁と、前記油圧源からの圧油を前記ローディング機構および前記アキュムレータの両方へ供給するための油圧管路と、前記圧力制御弁を制御する制御手段とを備えたトロイダル型無段変速機において、前記制御手段は、前記アキュムレータの畜圧レベルに応じて前記圧力制御弁を制御することにより前記ローディング機構の最低ローディング圧を設定することを特徴とする。
本発明においては、その蓄圧によって油圧源の吐出圧を補うためのアキュムレータが設けられているため、応答性良く適時に必要油量をローディング機構に供給できる。また、アキュムレータの畜圧レベルに応じてローディング機構の最低ローディング圧が設定されるため、アキュムレータに畜圧するためにアキュムレータの設定圧よりも高い圧力を供給し続ける必要がなく、したがって、ローディング機構の最低ローディング圧を制限して、過押し付けを防止し、効率の低下を回避できる。
本発明の前記構成において、制御手段は、アキュムレータの圧力が所定値以下のときに最低ローディング圧を第1の圧力に設定するとともに前記アキュムレータの圧力が所定値を上回るときに最低ローディング圧を前記第1の圧力よりも低い第2の圧力に設定するように圧力制御弁を制御するのが好ましい。
このような構成によれば、アキュムレータの圧力が所定値以下のとき(例えば、アキュムレータに圧油を供給しなければならないとき等)以外はローディング機構の最低ローディング圧を小さく維持できるため、効率の低下を効果的に防止できる。
本発明によれば、油圧源の吐出圧を補うためのアキュムレータを備えるとともに、アキュムレータの畜圧レベルに応じてローディング機構の最低ローディング圧が設定されるため、応答性良く適時に必要油量をローディング機構に供給できるとともに、過押し付けを防止して効率の低下を回避できる。
本発明の実施の形態に係るトロイダル型無段変速機の側断面図である。 図1のトロイダル型無段変速機の平断面図である。 油圧式のローディング機構へ圧油を供給するための油圧回路図である。 油圧制御のフローチャートである。 従来のトロイダル型無段変速機の一例を示す断面図である。 図5におけるA−A線に沿う断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
ここで、図1は、本実施の形態に係るトロイダル型無段変速機の側断面図、図2は、図1のトロイダル型無段変速機の平断面図であり、これらの図において、図5および図6に示す従来のトロイダル型無段変速機と共通する部分については、同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
本実施の形態のトロイダル型無段変速機では、図5および図6に示す従来の出力側ディスク3,3を一体的に構成した一体型の出力側ディスク3Aの外周面に、動力伝達用の歯車(外周歯車)4Aが設けられるとともに、ケーシングに収容する前の段階で、入力軸1、所定の曲率の内側面2a,2aを有する入力側ディスク2,2、所定の曲率の内側面3a,3aを有する出力側ディスク3A、外周歯車4A、上下のヨーク23A,23B、トラニオン15、パワーローラ11、駆動装置32、油圧式のローディング機構(以下、押圧装置という)80、固定部材52(アッパープレート)等が一体に組み立てられてバリエータ43とされ、このバリエータ43をケーシング内に収容して取り付けるようになっている。
このようなバリエータ43においては、駆動装置32の駆動シリンダ31を構成する上側シリンダボディ61および下側シリンダボディ62に固定される下側の球面ポスト68と、アッパープレート52に固定される上側の球面ポスト64とが上下に一体に接合された柱状ポスト(支持部材)69とされ、バリエータ43において一対の柱状ポスト69がアッパープレート52と、駆動シリンダ31のシリンダボディ(上側シリンダボディ61および下側シリンダボディ62)を接続した状態となっている。
また、柱状ポスト69の上下の中央部分を入力軸1が貫通した状態となっている。この入力軸1に一対の入力側ディスク2,2、出力側ディスク3A、押圧装置80等が支持されている。
出力側ディスク3Aは、ラジアルニードル軸受35を介して入力軸1に相対回転自在に支持されている。また、一対の柱状ポスト69,69間に出力側ディスク3Aが配置され、この出力側ディスク3Aの軸方向両端には、出力側ディスク3Aを軸方向に位置決めするとともに軸回りに回転可能に支持するスラスト軸受60が設けられている。すなわち、柱状ポスト69と出力側ディスク3Aの小径側端部との間にスラスト軸受60が配置され、それにより、出力側ディスク3Aの入力軸1の軸方向に沿った位置が規制されるとともに、出力側ディスク3Aの軸回りの回転を許容している。
また、図2に示すように、パワーローラ11のスラスト荷重を受けるスラスト玉軸受24の外輪28には、これと一体に支持軸23cが形成される。また、トラニオン15の支持板部16の内側面が枢軸14の軸方向に軸方向を沿わせた凸状の円筒面の一部となっている。また、支持板部16の内側面に対向する外輪28の背面側には、支持板部16の突状の円筒面に当接する凹状の円筒面となっており、支持板部16に対して外輪28とともにパワーローラ11が首を振るように揺動することにより、パワーローラ11が、入力軸1の略軸方向に沿って変位可能となっている。
押圧装置80は、図中の左側の入力側ディスク2(無論、右側の入力側ディスク2であってもよい)の背面側(左側)に配置され、入力軸1の左端部に結合される第1シリンダ部81と、入力側ディスク2に一体的に設けられた第2シリンダ部82と、環状の第1ピストン部83と、環状の第2ピストン部84とを備えている。
第1シリンダ部81の内面と、第1ピストン部83と、入力軸1の外周面の一部とによって囲まれた空間は、第1油圧室85を構成している。また、第2シリンダ部82の内周面と、第2ピストン部84と、入力側ディスク2の背面と、入力軸1の外周面の一部とによって囲まれた空間は、第2油圧室90を構成している。
また、第1油圧室85を一部利用して、第1ピストン部83と第1シリンダ部81との間には、予圧を付与するための皿ばね94が介挿され、この皿ばね94は、第1シリンダ部81に対し、入力軸1に沿って移動自在な第1ピストン部83を入力側ディスク2へ向けて付勢している。
このような押圧装置80では、第1油圧室85と第2油圧室90とに対して所定圧の圧油が送り込まれる。そして、これら両油圧室85,90内に、これら両油圧室85,90の軸方向寸法が増大する方向の力を惹起させる。
第1油圧室85に圧油が送り込まれると、第1ピストン部83が図1中右側(入力側ディスク2側)に押圧され、これによって、入力側ディスク2の背面に一体に形成された第2シリンダ部82を介して当該入力側ディスク2が右側に押圧される。同時に、第1シリンダ部81が左側に押圧され、この第1シリンダ部81と一体を成す入力軸1が左側へと移動することで、右側に位置し且つ入力軸1に軸方向外側(右側)への移動が規制されて設けられた入力側ディスク2が出力側ディスク3Aに向かって押圧される。
一方、第2油圧室90に圧油が送り込まれると、第2ピストン部84は図1中の左側への移動が規制されているので、入力側ディスク2が右側に押圧される。このように両油圧室85,90で発生した力は、何れも、入力側ディスク2を出力側ディスク3A側に向け押圧する。
このようにして、パワーローラ11のトラクション部が入出力側ディスク2,3Aの双方に転接し、入力側ディスク2の回転駆動力を所望の減速比で出力側ディスク3Aに伝達する。
図3は、油圧式のローディング機構である押圧装置80へ圧油を供給するための油圧回路図を概略的に示す。なお、図3中、実線は油圧回路を示し、破線は電気信号ラインを示す。
図示のように、本実施形態では、押圧装置80へ圧油を供給するための油圧回路内にアキュムレータ(畜圧器)116が設けられ、油圧源130から吐出される圧油が例えば圧力比例弁としての圧力制御弁104によって調圧されるとともに、その調圧された圧油が押圧装置80とアキュムレータ116とに供給されるようになっている。
具体的には、油圧回路は、油を貯留するタンク100と、エンジンにより駆動されるとともにタンク100内の油を押圧装置80へ所定の吐出圧で供給するための油圧ポンプ102とから成る油圧源130を有する。また、油圧回路は、その蓄圧によって油圧ポンプ102の吐出圧を補うためのアキュムレータ116と、油圧ポンプ102の吐出圧を制御するための圧力制御弁104と、油圧ポンプ102からの圧油を押圧装置80およびアキュムレータ116の両方へ供給するための油圧管路150とを有する。
圧力制御弁104は、制御手段としての制御器114によって制御されるようになっている。特に、本実施形態では、アキュムレータ116の圧力(蓄圧レベル)を測定するための圧力計測手段として圧力計112が設けられ、制御器114は、圧力計112からの計測値に基づいて、すなわち、アキュムレータ116の畜圧レベルに応じて、圧力制御弁104を制御することにより、押圧装置80の最低ローディング圧を所定の値に設定(あるいは制限)するようになっている。
また、油圧管路150は、油圧ポンプ102からの圧油を押圧装置80へ供給するための第1の油圧管路108と、油圧ポンプ102からの圧油をアキュムレータ116へ供給するための第2の油圧管路106とを備え、第1の油圧管路108と第2の油圧管路106との連通路120が開閉弁としての電磁弁110によって開閉されるようになっている。この場合、電磁弁110が開くと、第1の油圧管路108と第2の油圧管路106とが連通し、アキュムレータ116によって押圧装置のローディング圧をアシストできる状態となる。なお、第2の油圧管路106には、アキュムレータ側へのみ開く逆止弁118が介挿される。
図4は、制御器114による油圧制御形態の一例をフローチャートで示す。この油圧制御形態によれば、制御器114は、アキュムレータ116の圧力が所定値以下のときに押圧装置80の最低ローディング圧を第1の圧力に設定するとともに、アキュムレータ116の圧力が所定値を上回るときに押圧装置80の最低ローディング圧を第1の圧力よりも低い第2の圧力に設定するように圧力制御弁104を制御するようになっている。
具体的には、ステップS1において、制御器114は、圧力計112からの計測値を受けて、アキュムレータ116の圧力が所定値以下であるかどうかを決定する。アキュムレータ116の圧力が所定値以下の場合、例えばアキュムレータ116の畜圧が不十分であってアキュムレータ116へ圧油を供給する必要がある場合、制御器114は、ステップS2において、目標最低ローディング圧を高く設定(第1の圧力に設定)し、その目標値となるように圧力制御弁104を制御する(例えば、その目標値となるようにデューティ比を算出して圧力制御弁104に制御信号(指令)を出力する)(ステップS3)。
逆に、アキュムレータ116の圧力が所定値を上回る場合、例えばアキュムレータ116が十分に畜圧されていると判断された場合、制御器114は、ステップS4において、目標最低ローディング圧を低く設定(第2の圧力、例えば0.5MPaまたは最低限の運行に必要な圧力または惰性走行に必要な圧力に設定)し、その目標値となるように圧力制御弁104を制御する(ステップS3)。
以上説明したように、本実施形態によれば、その蓄圧によって油圧源130の吐出圧を補うためのアキュムレータ116が設けられているため、応答性良く適時に必要油量をローディング機構としての押圧装置80に供給できる。また、本実施形態によれば、アキュムレータ116の畜圧レベルに応じて押圧装置80の最低ローディング圧が設定されるため、アキュムレータ116に畜圧するためにアキュムレータ116の設定圧よりも高い圧力を供給し続ける必要がなく、したがって、押圧装置80の最低ローディング圧を制限して、過押し付けを防止し、効率の低下を回避できる。
なお、本発明は、前述の実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、トロイダル型無段変速機では、入力側ディスクと出力側ディスクとの入出力関係を逆にする場合もある。したがって、本発明は、入力側ディスク2と出力側ディスク3とを入れ替えた場合にも適用できる。
また、前述の実施形態では、アキュムレータの圧力に応じて最低ローディング圧を設定するようにしているが、アキュムレータ内の油量に応じて最低ローディング圧を設定するようにしてもよい。
また、本発明は、ダブルキャビティ式ハーフトロイダル型無段変速機、シングルキャビティ式ハーフトロイダル型無段変速機、フルトロイダル型無段変速機等のトロイダル型無段変速機に適用することができる。
2 入力側ディスク
3A 出力側ディスク
11 パワーローラ
80 押圧装置(油圧式のローディング機構)
104 圧力制御弁
106 第2の油圧管路
108 第1の油圧管路
110 電磁弁(開閉弁)
112 圧力計(圧力計測手段)
114 制御器(制御手段)
116 アキュムレータ
130 油圧源
150 油圧管路

Claims (4)

  1. それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的にかつ回転自在に設けられた入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これら両ディスク間に挟持されるパワーローラと、前記入力側ディスクを前記出力側ディスクへ向けて押圧する油圧式のローディング機構と、前記ローディング機構へ油を所定の吐出圧で供給するための油圧源と、その蓄圧によって前記油圧源の吐出圧を補うためのアキュムレータと、前記油圧源の吐出圧を制御するための圧力制御弁と、前記油圧源からの圧油を前記ローディング機構および前記アキュムレータの両方へ供給するための油圧管路と、前記圧力制御弁を制御する制御手段とを備えたトロイダル型無段変速機において、
    前記制御手段は、前記アキュムレータの畜圧レベルに応じて前記圧力制御弁を制御することにより前記ローディング機構の最低ローディング圧を設定することを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 前記制御手段は、前記アキュムレータの圧力が所定値以下のときに最低ローディング圧を第1の圧力に設定するとともに前記アキュムレータの圧力が所定値を上回るときに最低ローディング圧を前記第1の圧力よりも低い第2の圧力に設定するように前記圧力制御弁を制御することを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
  3. 前記アキュムレータの圧力を測定するための圧力計測手段を更に備え、前記制御手段は、前記圧力計測手段からの計測値に基づいて前記圧力制御弁を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトロイダル型無段変速機。
  4. 前記油圧管路は、前記油圧源からの圧油を前記ローディング機構へ供給するための第1の油圧管路と、前記油圧源からの圧油を前記アキュムレータへ供給するための第2の油圧管路とを備え、前記第1の油圧管路と前記第2の油圧管路との連通路が開閉弁によって開閉されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
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