JP2017001922A - 水素発生装置と水素発生方法 - Google Patents

水素発生装置と水素発生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】一酸化除去部の温度ムラを解消し、かつ水素生成効率の低下を緩和すること。【解決手段】原料ガス供給部、水蒸気生成部、改質部、接続流路、一酸化炭素除去部、加熱部を持つ水素発生装置であって、前記改質部と前記一酸化炭素除去部の間に接続流路が存在し、前記接続流路のまわりを旋回するように冷却流路が形成され、前記冷却流路の内部を冷媒が流れ、前記冷媒は燃料処理外部から供給され、前記冷却流路を通り抜けたのち、前記原料ガス供給部と熱交換するように設けられた流路を通り、水素発生装置外部へ排出される、水素発生装置を用いる。【選択図】 図1

Description

本願発明は、水素発生装置と水素発生方法に関する。特に、燃料電池へ水素を供給する装置、水素発生する方法に関する。
近年では、水素と酸素を化学反応させて発電する燃料電池の活用が拡大しつつある。その発電に必要な水素を発生させる水素発生装置の位置づけもますます重要となっている。現在、世界で最も数多く普及している燃料電池は、PEFC(固体高分子形燃料電池)と呼ばれるものである。PEFCは、他の形式の燃料電池であるSOFC(固体酸化物形燃料電池)などに比べると、低温で作動でき素早く起動できる。
しかし、一酸化炭素に対する耐性が弱いという側面を持つ。PEFCに一酸化炭素を投入すると、発電部が劣化し、機能が低下してしまう。したがって、PEFCに投入される原料としては、水素を多く含み、かつ不純物である一酸化炭素が十分に除去されたガスが必要である。水素発生装置においては、水素生成と一酸化炭素除去の機能を合わせ持つものが望まれる。
本発明は、炭化水素系の原料ガスから水素を生成し、不純物となる一酸化炭素を除去する、水素発生装置に関するものである。
水素を生成させる方法としては、特許文献1の方法がある。図8を用いて、特許文献1の水素発生方法を説明する。図8は、水素発生装置101の断面図である。水素発生装置101は、円柱状の構造であり、左右対称な形状となっている。
まず、原料ガスが脱硫部110に投入され、原料ガスに含まれる硫黄成分を除去したのち、ガスは改質部120へと投入される。改質部120では水素と一酸化炭素が生成さる。その後、ガスは変成部130(一酸化炭素除去部)へと運搬され、ここで一酸化炭素が除去される。変成部130には変成触媒が封入されている。また、この変成部130に隣接するように、空気流路140が設けられている。変成部130の温度をコントロールするために、空気流路140に空気を流し、変成部130および変成触媒を冷却する仕組みを設けている。
特開2015−10011号公報
しかしながらこの冷却方式では、変成部130に温度ムラが発生し、一酸化炭素の除去性能が十分に確保できない。この理由を以下で説明する。図9は、図8における変成部130(一酸化炭素除去部)の付近を拡大した図である。
変成部130には一酸化炭素を含むガス201が流れており、空気流路140には空気202が流れている。変成部130は空気流路140側のA付近で温度が低く、空気流路140から離れたB付近で温度が高くなる。そのため一酸化炭素の除去性能がA側とB側で異なるため、変成部130の流路断面で一酸化炭素の高い部分と低い部分とが発生し、変成部130の全体としての一酸化炭素除去性能が低下してしまう。
これを解消するためには、変成部130の流路断面の温度ムラを抑制することが必要である。温度が高い部分を冷却する必要がある。
しかし、この冷却方式によって、燃料処理装置101(水素発生装置)からの放熱が増加し、改質部120の温度が低下して、水素生成効率が低下するという問題もある。
よって、本願発明の課題は、一酸化除去部の温度ムラを解消し、かつ、水素生成効率の低下を緩和した水素発生装置と水素発生方法を提供することである。
前記の課題を解決するため、原料ガス供給部と、原料ガス供給部と連結された水蒸気生成部と、水蒸気生成部と連結された改質部と、改質部と連結された一酸化炭素除去部と、加熱部と、を有する水素発生装置であって、改質部と一酸化炭素除去部の間に接続流路が存在し、接続流路に隣接して冷却流路が形成された水素発生装置を用いる。
また、原料ガスが導入する第1導入工程と、水を導入する第2導入工程と、水を水蒸気にする水蒸気工程と、原料ガスと水蒸気を水素と一酸化炭素へ変換する改質工程と、改質工程の後の水素と一酸化炭素とを冷却する冷却工程と、一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去工程と、を含む水素発生方法を用いる。
発明の水素発生装置、水素発生方法においては、あらかじめ接続流路で冷却されたガスが一酸化炭素除去部に流入するため、一酸化炭素除去部の触媒の温度ムラを防ぐことができ、一酸化炭素の除去性能を確保することができる。
また、ガスの冷却によって奪われた熱は、原料ガス流路に回収され再び水素発生装置内部に供給されるため、水素生成触媒の温度低下防ぎ、水素生成量の低下を抑制することができる。
実施の形態1における構成図 実施の形態1の改質部の拡大図 実施の形態1のCC面における冷却流路7の断面図 実施の形態1の冷媒熱回収流路および原料ガス供給部の斜視図 実施の形態2における構成図 実施の形態2における改質リターン流路近傍の拡大図 実施の形態2における改質リターン流路近傍の拡大図 特許文献1における水素発生装置の構成図 特許文献1における水素発生装置の一酸化炭素除去部近傍の拡大図
以下では実施の形態の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
実施の形態の水素発生装置の一実施の形態は、炭化水素系燃料を含む原料ガスと水蒸気とを水蒸気改質反応させ、水素を生成し、不純物となる一酸化炭素を除去する機能を有するものである。
実施の形態1の水素発生装置における、各構成要素の働きと、全体的なガスの流れを、図1を参照しながら説明する。図1の矢印はガスの流れ表す。図1は、円柱状の水素発生装置であり、左右対称の構造をしている。
<構成>
実施の形態1の水素発生装置は、水素を生成する改質部3と、改質部3に水蒸気や原料ガス11を供給する水蒸気生成部2と、水蒸気生成部2に原料ガス11を供給する原料ガス供給部1と、改質部3や水蒸気生成部2を加熱する加熱部21を有する。
また、この水蒸気改質方式では、水素と同時に一酸化炭素が発生するため、これを除去する一酸化炭素除去部6を有する。
中央に加熱部21があり、第1外周に、水蒸気生成部2、改質部3が位置し、その外周に、一酸化炭素除去部6と、改質部3と一酸化炭素除去部6とを結ぶ接続流路5とが位置する。図1では、加熱部21に隣接して覆うように第1外周がある。第1外周に隣接して覆うように、第2外周が位置する。その外側は、第2外周は、断熱材24で覆われる。
これらの構成要素は高温に耐えられるよう、ステンレスなどの金属容器によって形成される。また、金属容器は熱応力に強い円筒構造となっており、複数の円筒によって区切られた流路をガスが通過する。上記の結果、流路は、中空のドーナツ状形状である。
<動作>
次にガスの流れについて説明する。まず水素発生装置の外部から、原料ガス供給部1に、原料ガス11が供給される。原料ガス11の成分としては、メタン、エタン、プロパンなどの炭化水素系のガスが使用される。原料ガス供給部1を通過後、原料ガス11は水蒸気生成部2に供給される。この水蒸気生成部2には原料ガス11だけでなく、水12が供給される。水12と原料ガス11は混合しながら周囲の熱を吸収し、高温化する。また、水蒸気生成部2では水12が蒸発し、水蒸気となる。
水蒸気と原料ガス11の混合によって生成される混合ガス13は、水蒸気生成部2で高温化したのち、改質部3へと供給される。
<改質部3>
図2は、改質部3の断面図である。改質部3には改質触媒31が封入されており、この改質触媒31が水素を生成する効果を促進させる。改質触媒31はアルミナの粉を固めた球状の粒の表面に、金属を付着させたものが用いられる。粒子の直径は1〜5mm程度のものである。金属はニッケル、白金、ルテニウム、ロジウム、などが用いられる。数千〜数万粒の改質触媒31を改質部3に封入し、その改質触媒31の粒の間をすり抜けるようにガスが通過する。
水蒸気と原料ガス11を含む混合ガス13は、改質触媒31に触れることで化学反応が促され水素を生成する。たとえば原料ガス11にメタン(CH)を含む場合は下記のような反応式であらわされる。
CH+HO→CO+3H ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(式1)
またエタン(C)やプロパン(C)などの高次の炭化水素を含む場合は下記のような反応が同時に発生し、水素が生成される。
+HO→CO+(m−1)CH+(n―4m+6)H ・・・(式2)
これらの反応を発生させるためには改質部3を400℃〜700℃程度の高温に保つ必要がある。また、これらの反応は吸熱反応であるため、改質部3の外部から熱を加える必要がある。実施の形態1の構成要素である加熱部21(図1)は、改質部3を加熱できる位置に配置する。加熱方法としては可燃ガスを燃焼させるバーナー22が用いられる。可燃ガスは原料ガス11と同様に、炭化水素系のガスなどが用いられる。バーナー22の燃焼量は改質部3の温度が適切に保たれるように調整する。
改質部3に投入された混合ガス13は、化学反応によって水素を多く含むガス(改質ガス14)となって改質部3から流出する。その後、改質ガス14は、改質部3に隣接し改質部3に対して折り返すように設けられた流路(改質リターン流路4)を通る。改質リターン流路4を流れるガスの熱は、隣接する改質部3に吸収される。
上記の式1、式2に示されるように、改質部3においては水素が発生すると同時に、不純物となる一酸化炭素も発生するため、これを除去するための機構として、改質リターン流路4よりも後流に一酸化炭素除去部6を設ける。
<一酸化炭素除去部6>
一酸化炭素を除去する方法としては、一酸化炭素を酸化反応させて、二酸化炭素に変化させる方法が用いられる。一酸化炭素除去部6には変成触媒と呼ばれる触媒が封入されており、この触媒が一酸化炭素の酸化を促進させるはたらきをもつ。変成触媒はアルミナの粉を固めた粒の表面に、銅や亜鉛などの金属を付着させたものが用いられる。粒の形状は球状、または円柱状のものが用いられる。粒子の直径は1〜5mm程度である。数千〜数万粒の触媒を一酸化炭素除去部6に封入し、その触媒の粒の間をすり抜けるようにガスが通過する。
改質ガス14に含まれる一酸化炭素は、変成触媒に触れることにより、水蒸気と化学反応を起こす。この反応は下記のような反応式によって表される。
CO + HO → CO + H・・・・・・・・・・・・・・・・・(式3)
このような化学反応によって改質ガス14中の一酸化炭素が酸化される。また式3に示すように、変成触媒は一酸化炭素を除去するだけでなく、水素を生成するはたらきをもつ。これらの反応を発生させるためには変成触媒を150℃〜300℃の温度に保つ必要がある。
改質リターン流路4の段階ではガスの温度は350〜550℃になっているため、改質リターン流路4から一酸化炭素除去部6の入口に至るまでの間に、ガスを300℃以下まで冷却する必要がある。
改質リターン流路4と一酸化炭素除去部6の間には両者をつなぐ接続流路5を設け、この接続流路5においてガスを冷却させる。接続流路5は水蒸気生成部2に隣接しており、ガスの持つ熱を水蒸気生成部2に吸収させる事によってその温度を低下させることができる。
本実施の形態における水素発生装置を流れる原料ガス11は、原料ガス供給部1、水蒸気生成部2、改質部3、改質リターン流路4、接続流路5、一酸化炭素除去部6の順に流れていき、その後、水素発生装置の外部へと排出される。
水素発生装置を形成する金属容器のまわりには断熱材24が取り付けられている。この断熱材24は水素発生装置からの放熱を防ぎ、装置全体の温度を低下させないことを目的として取り付けられている。また、一酸化炭素除去部6に封入される変成触媒はその温度が常に150〜300℃に保たれるようにしなければならない。
しかしながらこの一酸化炭素除去部6の温度は、原料ガス11の流量や水の流量などが変化することによって、大きく変わるという性質を持つ。特に、原料ガス11の量を増加させて生成水素量を増加させる際に、このことが起こりやすい。原料ガス11の量を増加させる場合、それに応じて改質部3の温度を保つように加熱部21の加熱量を増加させることが必要になる。このとき、改質ガス14の持つ熱量が増加するが、その熱量に対して接続流路5での冷却効果が不十分になるため、一酸化炭素除去部6に至るまでにガスを300℃まで冷却することができなくなり、変成触媒の温度が増加する。
実施の形態1における水素発生装置では、ガスの流量変化やそれにともなう加熱部21での加熱量増加といったことによって引き起こされる、変成触媒の高温化を避けるための工夫として、以下のような構成を設ける。
<冷却流路7>
すなわち、接続流路5に隣接し、接続流路5内部のガスをさらに冷却するための冷却流路7を設ける。この冷却流路7は接続流路5を取り囲むように配置され、内部には、改質ガス14を冷却するための冷媒15が流れている。つまり、図1に示すように、冷却流路7は、接続流路5の外周部分に位置する。図1では、接続流路5がドーナツ状であるので、冷却流路7は、そのドーナツ状形状の外周をドーナツ状形状で覆う。
冷媒15には例えば空気などが用いられる。この冷媒15を流すことで接続流路5を流れる改質ガス14を冷却し、変成触媒の高温化を抑制する。冷媒15は一酸化炭素除去部6を直接冷却するのではなく、その上流に位置する接続流路5を冷却するということが特に重要である。一酸化炭素除去部6を直接冷却すると、変成触媒が部分的に冷却され、温度ムラが発生してしまう。しかしその上流に位置する接続流路5を冷却すれば、一酸化炭素除去部6に流入する前に冷却された改質ガス14が触媒全体に拡散するので、温度ムラなく均一に触媒を冷却することができる。
冷媒15は外部からパイプなどの流路を通って外部から供給され、冷却流路7に投入される。また、冷却流路7の内部の冷媒15は、改質ガス14が流れる方向を軸方向としてその周りを旋回するように流れる。この旋回によって、流動距離が大きくなり、改質ガス14を冷却する効果が大きくなる。図3は図1の断面CCによって冷却流路7を切断した断面図である。冷却流路7は図3に示されるように、内部に仕切り41を設け、この仕切り41の片面の近傍に入口パイプ42を、その逆側の面の近傍に出口パイプ43を設ける。この仕切り41が存在することにより、常に一定方向に流れが保たれるため、安定して旋回流を発生させることができる。
<冷却流路7の制御>
一酸化炭素除去部6には変成触媒の温度を測定するための温度測定器25(図1)が挿入されており、この温度が常に300℃以下になるように冷媒15の流量を制御する。たとえば、原料ガス11の流量を増加させたときに発生する変成触媒の温度上昇が確認された場合は、冷媒15の流量を増加させ、改質ガス14に対する冷却効果を増大させて、高温化を抑制する、といった具合である。
外部から供給される冷媒15は、常温程度(10〜30℃)でも十分に冷却効果を発揮することができる。空気を冷媒にする場合は、常温で存在する大気中の空気をそのまま活用すればよい。
上記で説明した冷却流路7は、一酸化炭素除去部6の温度コントロールを実現するためのものであるが、単に冷却するだけでは燃料処理器の水素生成効率を低下させてしまう。本来、接続流路5を流れる改質ガス14は、水蒸気生成部2と熱交換するように設計されている。改質ガス14のもつ熱が水蒸気生成部2を流れる混合ガス13に受け渡されることで、排熱を有効利用し、混合ガス13の温度を高めることで改質部3を高温に保ち、効率的に水素生成を行えるように構成されている。
しかしながら、冷却流路7の効果によって冷媒15が改質ガス14から熱を受け取り、改質ガス14が冷却される。このことで、水蒸気生成部2への伝熱量が減少し、水蒸気生成部2よりも後流に位置する改質部3の温度が低下し、発生する水素の量も低下する。これを補うために加熱部21の加熱量を増加させる。この結果、改質部3の温度コントロールは可能となる。しかし、加熱部21に余分なエネルギーを投入しなければならないため、投入エネルギーに対する水素生成量の割合(すなわち水素生成効率)は悪化することになる。
この問題を解決するため、本実施の形態における水素発生装置は、冷媒15が改質ガス14から受け取った熱を回収し、再び水素発生装置内部へ投入する仕組みを設けている。冷却流路7を通り抜け、温度が高温化した冷媒15は、パイプなどを通して冷媒熱回収流路8へ流れる。この冷媒熱回収流路8は、原料ガス供給部1の流路に隣接し、熱交換可能な構成になっており、具体的には図4に示すような構成をとる。
図4は冷媒熱回収流路8と原料ガス供給部1の斜視図である。原料ガス供給部1と冷媒熱回収流路8は互いに接触しあうように構成されており、その接触面積も十分に確保しておくことがポイントである。
図4の構成によって熱交換が行われ、冷媒15のもつ熱が原料ガス11に引き渡され、水蒸気生成部2へと投入される。この熱交換によって低温化した冷媒15は水素発生装置外部へと排出される。冷却流路7を流れる冷媒が改質ガス14の温度を低下させ、水蒸気生成部2への伝熱が減少させたとしても、高温化した冷媒15が原料ガス11を温めるため、水素発生装置全体の熱損失は抑制される。それによって、水蒸気生成部2を流れる混合ガス13や改質部3は高温に保たれるため、水素生成効率の低下を抑制することが可能となる。
なお、冷却流路7を設けることは必要であるが、改質リターン流路4を設けることは必須ではなく、より好ましい例である。
(実施の形態2)
実施の形態1における水素発生装置は、冷却流路7によって改質ガス14を冷却し、一酸化炭素除去部6の温度コントロールを行う仕組みを導入している。これは水素発生装置を流れるガスの流量変化によって一酸化炭素除去部6が高温化することを前提に設けられている。
しかし、ガスの流量の変化の仕方によっては、逆に低温化する場合も考えられる。冷却流路7に冷媒15が流れている状態で低温化しているのであれば、その流量を減少させることで一酸化炭素除去部6を適切な温度に戻すことができる。
しかし、冷媒15が流れていない状態で低温化しているのであれば、別の手段で対策をとる必要がある。
方法としては、外部から高温状態の流体を冷却流路7に投入し、改質ガス14を加熱する方法が考えられるが、これを行うには300℃以上の高温流体を必要とする。ヒーターなどの加熱装置を導入しても、流体を300℃以上に加熱するには時間を要するため、一酸化炭素除去部6の低温化に対しては即座に対処できない。
また一酸化炭素除去部6の低温化にそなえて、300℃以上の流体をあらかじめ常備しておくことは、常に保温のためのエネルギーを必要とするため経済的ではない。
実施の形態2では、これらの問題点を勘案した構成を採用した。すなわち、実施の形態1の構成に対して、外部からの高温流体の供給を必要とせず、一酸化炭素除去部6の低温化に即座に対処可能な構成を追加している。
図5は、実施の形態2における水素発生装置の構成をあらわすものである。改質リターン流路4の外部および接続流路5の外部に、空洞領域51が設けてあり、その空洞領域51の中で、位置を調整できるように設けられた可動断熱材52が配置されている。可動断熱材52は駆動装置53に接続されている。一酸化炭素除去部6に設置されている温度測定器25が一酸化炭素除去部6の温度低下を感知すると、その情報はすぐさま駆動装置53に伝えられ、可動断熱材52を図の下方向に移動させ、空洞領域51の大きさを広げる。これにより、接続流路5を流れる改質ガス14の温度が上昇し、一酸化炭素除去部6の低温化が緩和される。説明しない事項は、実施の形態1と同様である。
<メカニズム>
以下では、空洞領域51の大きさが広がることによる、改質ガス14の温度上昇のメカニズムについて図6と図7を参照しながら詳しく説明する。
本来、改質リターン流路4は、改質部3と熱交換可能になるように隣接して配置されている(図6)。改質部3では吸熱反応が発生しているため、改質リターン流路4を流れる改質ガス14がもつ熱は、隣接する改質部3へと吸収され、改質ガス14の温度は低下する。ここで図7のように改質リターン流路4の外側に空洞領域51が設けられた場合、改質ガス14のもつ熱の一部は空洞領域51へと伝えられる。また空洞領域51で熱対流が発生するため、熱は空洞領域51の上部へと伝えられ、その熱は接続流路5を流れる改質ガス14へと伝搬する。つまり、改質リターン流路4が持つ熱の一部を、いったん空洞領域へ逃がし、再び接続流路5へ取り込むことにより、接続流路5の改質ガス14を高温化させる仕組みとなっている。
空洞領域51での十分な熱対流効果を発生させるため、空洞領域51の幅は改質リターン流路4の幅の、3〜10倍程度を確保することが望ましい。
この実施の形態2における水素発生装置は、一酸化炭素除去部6が高温化した場合には冷媒15を流動させ、低温化した場合には可動断熱材52の位置を調整する。このような二段構えの機能を有しており、さまざまなガスの流動条件に対応可能である。いずれの場合にも、一酸化炭素除去部6を直接温度制御するのではなく、その直前の接続流路5を冷却もしくは加熱するため、変成触媒の温度ムラが少なく、一酸化炭素除去性能を確保しやすい。また、水素発生装置全体の熱損失も少なく、水素生成効率の低下を抑制できる。さらに、外部からの高温流体の供給を必要としないため、低温化に対しても素早く対処可能である。
(なお書き)
上記水素発生装置は、燃料電池へ水素を供給する水素発生装置だけでなく、各種水素が必要な機器へ水素を供給する水素発生装置である。
実施の形態の水素発生装置は、さまざまなガスの流量条件に対して、水素生成効率と、一酸化除去性能を確保できる。したがって、PEFCを搭載した燃料電池コージェネレーションシステムに利用できる。
1 原料ガス供給部
2 水蒸気生成部
3 改質部
4 改質リターン流路
5 接続流路
6 一酸化炭素除去部
7 冷却流路
8 冷媒熱回収流路
11 原料ガス
12 水
13 混合ガス
14 改質ガス
15 冷媒
21 加熱部
22 バーナー
24 断熱材
25 温度測定器
31 改質触媒
41 仕切り
42 入口パイプ
43 出口パイプ
51 空洞領域
52 可動断熱材
53 駆動装置
101 水素発生装置
110 脱硫部
120 改質部
130 変成部
140 空気流路
201 一酸化炭素を含むガス
202 空気

Claims (9)

  1. 原料ガス供給部と、
    前記原料ガス供給部と連結された水蒸気生成部と、
    前記水蒸気生成部と連結された改質部と、
    前記改質部と連結された一酸化炭素除去部と、
    加熱部と、を有する水素発生装置であって、
    前記改質部と前記一酸化炭素除去部の間に接続流路が存在し、
    前記接続流路に隣接し冷却流路が形成された水素発生装置。
  2. 前記冷却流路は、さらに、前記原料ガス供給部と隣接し設けられた流路である請求項1記載の水素発生装置。
  3. 前記改質部の後流路は折り変えされ、前記改質部に隣接し、前記後流路にリターン流路が形成され、
    前記接続流路は、前記リターン流路の後流に設けられた請求項1または2記載の水素発生装置。
  4. 前記接続流路は、前記水蒸気生成部に隣接し配置される請求項1から3のいずれか1項に記載の水素発生装置。
  5. 前記冷却流路は、前記接続流路の外周を覆うように形成された請求項1から4のいずれか1項に記載の水素発生装置。
  6. 前記水素発生装置の内部に、前記加熱部があり、
    前記加熱部の外周に位置する第1外周に、前記水蒸気生成部と前記改質部とがあり、
    前記第1外周の外周に位置する第2外周に、前記接続流路と前記一酸化炭素除去部とがある請求項1から5のいずれか1項に記載の水素発生装置。
  7. 前記加熱部は、円柱形状であり、
    前記加熱部の外周に隣接して覆うように前記第1外周が位置し、
    前記第1外周に隣接して覆うように前記第2外周が位置する請求項6記載の水素発生装置。
  8. 前記接続流路と前記リターン流路の外周には空間領域が設けられ、
    前記空間領域の内を可動できるように配置された可動断熱部が設けられ、
    前記可動断熱部の位置を変更する駆動部を備える請求項3から7のいずれか1項に記載の水素発生装置。
  9. 原料ガスが導入する第1導入工程と、
    水を導入する第2導入工程と、
    前記水を水蒸気にする水蒸気工程と、
    前記原料ガスと前記水蒸気を水素と一酸化炭素へ変換する改質工程と、
    前記改質工程の後の前記水素と前記一酸化炭素とを冷却する冷却工程と、
    前記一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去工程と、を含む水素発生方法。
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