JP2017001520A - 運転支援装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このように構成された本発明においては、車両の走行中、乗員状態に異常が発生した場合、車両の最大横加速度が所定の横加速度閾値以下且つ最大横ジャークが所定の横ジャーク閾値以下となるように車両を操舵するので、乗員の不快感が抑制される最大横加速度と最大横ジャークとの組み合わせによって車両を旋回させることができ、これにより、ドライバが運転不能な状態に陥った場合において、ドライバや他の乗員の体の負担を軽減するとともに不安感・不快感の増大を抑制しつつ、車両の運転を支援することができる。
このように構成された本発明においては、乗員が不快に感じない領域に含まれる最大横加速度と最大横ジャークとの組み合わせによって車両を旋回させることができ、これにより、ドライバや他の乗員の体の負担を軽減するとともに不安感・不快感を確実に抑制しつつ、車両の運転を支援することができる。
このように構成された本発明においては、退避スペースの長さと退避スペースの入口における進入車速とに基づき決定した車両を退避スペース内に停車させる車速プロファイルと、車両を車速プロファイルに従って減速させながら退避スペース内に進入させるヨーレートプロファイルとに従って、車両を退避スペース内に進入させる場合に発生する最大横加速度及び最大横ジャークを推定し、推定された最大横加速度が横加速度閾値以下且つ最大横ジャークが横ジャーク閾値以下である場合に、それらの車速プロファイル及びヨーレートプロファイルに従って車両を操舵するので、ドライバが運転不能な状態に陥った場合において、ドライバや他の乗員の体の負担を軽減するとともに不安感・不快感の増大を抑制しつつ、車両を退避スペース内に安全に進入させるように車両の運転を支援することができる。
このように構成された本発明においては、切り込み操舵の所要時間と切り戻し操舵の所要時間との比率を変化させたヨーレートプロファイルを再決定することにより、最大横加速度が横加速度閾値以下且つ最大横ジャークが横ジャーク閾値以下となるヨーレートプロファイルを決定することができ、これにより、確実にドライバや他の乗員の体の負担を軽減するとともに不安感・不快感の増大を抑制しつつ、車両を退避スペース内に安全に進入させるように車両の運転を支援することができる。
このように構成された本発明においては、乗員の不快感が抑制される最大減速度と最大前後ジャークとの組み合わせによって車両を減速させる車速プロファイルを決定することができ、これにより、確実にドライバや他の乗員の体の負担を軽減するとともに不安感・不快感の増大を抑制しつつ、車両を退避スペース内に安全に進入及び停止させるように車両の運転を支援することができる。
まず、図1により、本発明の実施形態による運転支援装置を搭載する車両について説明する。図1は、本発明の実施形態による運転支援装置を搭載する車両の電気的構成を示すブロック図である。
図2は、車両1が減速を行うときに発生する最大減速度Gxをx座標、最大前後ジャークJxをy座標として、乗員が不快感を覚えた場合(図2では「×」)と覚えなかった場合(図2では「◆」)のそれぞれの座標(Gx,Jx)を座標平面上にプロットした図であり、図3は、車両1が旋回を行うときに発生する最大横加速度Gyをx座標、最大横ジャークJyをy座標として、乗員が不快感を覚えた場合(図3では「×」)と覚えなかった場合(図3では「◆」)のそれぞれの座標(Gy,Jy)を座標平面上にプロットした図である。
具体的には、まず、車両1が減速を行うときに発生する最大減速度Gxと、その最大減速度Gxに到達するまでに発生する最大前後ジャークJxとの様々な組み合わせに従って車両1を減速させ、それぞれの組み合わせによる車両1の挙動を不快に感じるか否かの主観評価を行うと共に、車両1の挙動による体の負担として、着座姿勢を保持するための筋活動量を計測した。
その結果、最大減速度Gxと最大前後ジャークJxとの線形和が所定値以下となる領域、具体的には、図2に示すように、10Gx+3Jx≦30を満たす領域(図2の左下のハッチング領域)に含まれる挙動に対しては、乗員は不快感を覚えないことが明らかとなった。
その結果、図3に示すように、最大横加速度Gyが所定の横加速度閾値以下且つ最大横ジャークJyが所定の横ジャーク閾値以下の領域、具体的には、最大横加速度Gyが4m/s2以下且つ最大横ジャークJyが3m/s3以下の領域(図3の左下のハッチング領域)に含まれる挙動に対しては、乗員は不快感を覚えないことが明らかとなった。
図4及び図5は、本発明の実施形態による運転支援装置が実行する運転支援処理のフローチャートであり、図6は、本発明の実施形態による運転支援装置を搭載した車両1が進入する退避スペースの一例を示す平面図であり、図7は、退避スペースの入口までに車両1を所定の進入車速まで減速させるときの挙動をしめ線図であり、図8は、退避スペースへの進入車速が40km/hの場合において、車両1を退避スペース内に停車させる場合に発生する車両1の最大減速度Gx及び最大前後ジャークJxの組み合わせを、減速度をx座標、前後ジャークをy座標として、退避スペースの長さ毎にプロットした図であり、図9は、退避スペースへの進入車速が30km/hの場合において、車両1を退避スペース内に停車させる場合に発生する車両1の最大減速度Gx及び最大前後ジャークJxの組み合わせを、減速度をx座標、前後ジャークをy座標として、退避スペースの長さ毎にプロットした図であり、図10は、本発明の実施形態による運転支援装置により決定された車両1の挙動を示す線図であり、図11は、車両1を図10(a)の車速プロファイルに従って減速させながら退避スペース内に進入させる場合に発生する最大横加速度Gy及び最大横ジャークJyの組み合わせを、車両1を退避スペースに進入させるときの切り込み操舵の所要時間と切り戻し操舵の所要時間との比率毎にプロットした図である。
続いて、ステップS2において、乗員状態取得部18は、ステップS1で読み込んだ乗員状態センサ4の出力値に基づき、ドライバの状態に異常有るか否かを判定する。例えば、乗員状態センサ4としては、ドライバの瞬きを検出するための瞬き検出カメラや、ドライバの体表面温度や脈波を検出する赤外線センサ、ドライバの姿勢に応じた荷重バランスや体表脈波を検出するシートセンサ等を用いることができ、乗員状態取得部18は、これらの乗員状態センサ4から出力されたデータに基づき、ドライバの状態に異常が有るか否かを判定する。
本実施形態では、「ドライバの状態に異常が有る」とは、ドライバが車両1を運転することが困難な状態であることをいう。乗員状態取得部18は、例えば、ドライバの体表面温度が所定範囲外である場合や、ドライバの脈波数が所定範囲外である場合に、ドライバの状態に異常が有ると判定する。
一方、ドライバの状態に異常が有る場合、ステップS3に進み、ECU16は、車両1の運転操作を自動運転に切り替える。即ち、ECU16が、車両1の加減速及び操舵をドライバに代わって自動的に行うようにする。
そして、この減速度プロファイルにおける最大減速度Gxと、その最大減速度Gxに到達するまでに発生する最大前後ジャークJxとの組み合わせが、10Gx+3Jx≦30を満たす場合、挙動推定部26は、退避スペースの入口までに、乗員が不快に感じない領域に含まれる最大減速度Gxと最大前後ジャークJxとの組み合わせによって車両1を所定の進入車速V0まで減速させることができると判定する。
一方、最大減速度Gxと最大前後ジャークJxとの組み合わせが10Gx+3Jx≦30を満たす車速プロファイルが存在しない場合、挙動推定部26は、退避スペースの入口までに、乗員が不快に感じない領域に含まれる最大減速度Gxと最大前後ジャークJxとの組み合わせによって車両1を所定の進入車速V0まで減速させることができないと判定する。
ΔY=∫V(t)・sinθ(t)・dt ・・・式(1)
θ(t)=∫γ(t)・dt ・・・式(2)
以降、ステップS17において、ステップS14で決定した車速プロファイル及びステップS16で決定したヨーレートプロファイルに従って車両1を退避スペース内に進入させる場合に発生する車両1の最大横加速度Gy及び最大横ジャークJyが、乗員が不快に感じない領域に含まれると判定されるまで、ステップS15からS17の処理を繰り返す。
上述した実施形態においては、運転支援装置は、乗員が不快に感じない最大減速度Gxと最大前後ジャークJxとの組み合わせによって車両1を減速させると共に、乗員が不快に感じない最大横加速度Gyと最大横ジャークJyとの組み合わせによって車両1を旋回させると説明したが、乗員が不快に感じない最大減速度Gxと最大前後ジャークJxとの組み合わせによって車両1を減速させると共に、他の条件に基づいて車両1を旋回させるようにしてもよい。また、他の条件に基づいて車両1を減速させると共に、乗員が不快に感じない最大横加速度Gyと最大横ジャークJyとの組み合わせによって車両1を旋回させるようにしてもよい。
2 車外カメラ
4 乗員状態センサ
6 地図データベース
8 GPS
10 車速センサ
12 加速度センサ
14 ヨーレートセンサ
16 ECU(運転支援装置)
18 乗員状態取得部
20 退避スペース検出部
22 車速プロファイル決定部
24 ヨーレートプロファイル決定部
26 挙動推定部
28 エンジン
30 ブレーキ
32 加減速制御部
34 電動パワーステアリング
36 ステアリングトルクコントローラ
Claims (5)
- 乗員の状態に応じて車両の運転を支援する運転支援装置であって、
乗員の状態を取得する乗員状態取得手段と、
車両の走行中、乗員状態に異常が発生した場合、車両の最大横加速度が所定の横加速度閾値以下且つ最大横ジャークが所定の横ジャーク閾値以下となるように車両を操舵する操舵制御手段とを有することを特徴とする運転支援装置。 - 上記操舵制御手段は、車両の最大横加速度が4m/s2以下且つ最大横ジャークが3m/s3以下となるように車両を操舵する請求項1に記載の運転支援装置。
- 更に、車両を退避させる退避スペースの、車両の進行方向における長さを検出する退避スペース検出手段と、
上記退避スペースの長さと、上記退避スペースの入口における進入車速とに基づき、車両を上記入口から減速させてその退避スペース内に停車させる車速プロファイルを決定する車速プロファイル決定手段と、
車両を上記車速プロファイルに従って減速させながら上記退避スペース内に進入させるヨーレートプロファイルを決定するヨーレートプロファイル決定手段と、
上記決定された車速プロファイル及びヨーレートプロファイルに従って車両を上記退避スペース内に進入させる場合に発生する車両の最大横加速度及び最大横ジャークを推定する挙動推定手段とを有し、
上記操舵制御手段は、上記挙動推定手段が推定した最大横加速度が上記横加速度閾値以下且つ最大横ジャークが上記横ジャーク閾値以下である場合に、上記決定された車速プロファイル及びヨーレートプロファイルに従って車両を操舵する請求項1又は2に記載の運転支援装置。 - 上記ヨーレートプロファイル決定手段は、上記挙動推定手段が推定した最大横加速度が上記横加速度閾値より大きい及び/又は最大横ジャークが上記横ジャーク閾値より大きい場合、車両を上記車速プロファイルに従って減速させながら上記退避スペース内に進入させるときの切り込み操舵の所要時間と切り戻し操舵の所要時間との比率を変化させたヨーレートプロファイルを再決定する、請求項3に記載の運転支援装置。
- 上記車速プロファイル決定手段は、車両の最大減速度と最大前後ジャークとの線形和が所定値以下となるように車両を減速させる車速プロファイルを決定する請求項3又は4に記載の運転支援装置。
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