JP2017001138A - ウェーハの両面研磨方法 - Google Patents

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【課題】両面研磨後のウェーハの外周部の平坦度の悪化に伴いインサート材を従来のようにすぐに交換するのではなく、使用し続けることができるウェーハの両面研磨方法。
【解決手段】両面研磨装置の上下定盤に貼付された研磨布のドレッシングを行う立ち上げ工程と、インサート材を介して保持孔にウェーハを保持したキャリアを研磨布が貼付された上下定盤の間に挟み込み、キャリアを自転及び公転させて、ウェーハの両面を同時に研磨する両面研磨工程とを含むウェーハの両面研磨方法であって、研磨布として、ショアA硬度が85以上95以下の発泡ポリウレタンパッドを用い、少なくとも1回以上の両面研磨工程を行った後の研磨布を、#50から#100のダイヤモンド砥粒が備えられたドレスプレートを用いて、ドライ環境下で研削して薄膜化する研磨布薄膜化工程を行ってから、再び立ち上げ工程及び両面研磨工程を行うことを特徴とするウェーハの両面研磨方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ウェーハの両面研磨方法に関する。
従来、シリコンウェーハ等の半導体ウェーハの製造では、インゴットをスライスしてウェーハを得た後、このウェーハに対して面取り、ラッピング、エッチング等の各工程が順次なされ、次いで少なくともウェーハの一主面を鏡面化する研磨が施される。研磨工程では、ウェーハの片面を研磨する片面研磨装置及びウェーハの両面を同時に研磨する両面研磨装置が用いられる。
両面研磨装置としては、通常、不織布などからなる研磨布(研磨パッド)が貼付された上定盤と下定盤を具備し、中心部にはサンギヤが、外周部にはインターナルギヤがそれぞれ配置された遊星歯車構造を有するいわゆる4way方式のものが用いられている。このような両面研磨装置において、キャリアに単数又は複数形成されたウェーハ保持孔の内部にウェーハを挿入・保持する。
このようなウェーハの両面研磨工程で使用しているキャリアは金属製のものが主流である。このため、ウェーハの周縁部を金属製のキャリアによるダメージから保護するために、例えば、樹脂製のインサート材がキャリアの保持孔の内周部に沿って取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
そして、上定盤側からスラリーをウェーハに供給し、上下定盤を回転させながら研磨布をウェーハの表裏両面に押し付けるとともに、キャリアをサンギヤとインターナルギヤとの間で自転公転させることで各ウェーハの両面が同時に研磨される。
ところで、両面研磨装置で同じ研磨布を用いて研磨を続けていくと、両面研磨後のウェーハ形状が次第に変化してしまうという問題がある。これは主に研磨布のライフに起因しており、研磨布の圧縮率の変化や目詰まり等が影響し、使用頻度が増えるにつれ、ウェーハの外周部(エッジ部)が過剰に研磨されていわゆる外周ダレが生じ易くなる。そこで、これを防ぐため研磨布表面のドレッシングが行われている。
両面研磨装置に用いられる研磨布のドレッシングは、一般的に、ウェーハの研磨に使用するものと同じキャリア又はドレッシング専用キャリアの保持孔にドレスプレート(ドレッサー)をセットし、これを上定盤と下定盤との間に挟んで通常の研磨と同じように装置を稼動させることにより行われる。あるいは、ドレッシングとして、ドレスプレートをアームで保持し、研磨布上を移動させることにより行われる。
また、ウェーハの外周部のエッジ形状に影響を与える要因として、キャリアのインサート材の厚みがある。キャリアを研磨で使い込んでいくと、樹脂素材等のインサート材は徐々に摩耗する。すると、インサート材の直下の部分で、両面研磨の際に研磨布を十分には押し圧することができなくなる。すなわち、リテーナー効果が低減して、インサート材付近の研磨布がよれてウェーハの外周部を余分に削ってしまい、外周部のダレが発生してしまう。
特開2011−25322号公報
そのため、現状ではインサート材が摩耗し、ウェーハの外周部のエッジ形状が悪化してしまったら、インサート材を新しいものに取り替えることで対応している。そのため、インサート材を長時間使用し続けるのは難しいという問題があった。
本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、両面研磨後のウェーハの外周部の平坦度の悪化に伴いインサート材を従来のようにすぐに交換するのではなく、使用し続けることができるウェーハの両面研磨方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、両面研磨装置の上下定盤に貼付された研磨布のドレッシングを行う立ち上げ工程と、インサート材を介して保持孔にウェーハを保持したキャリアを前記研磨布が貼付された上下定盤の間に挟み込み、前記キャリアを自転及び公転させて、前記ウェーハの両面を同時に研磨する両面研磨工程とを含むウェーハの両面研磨方法であって、
前記研磨布として、ショアA硬度が85以上95以下の発泡ポリウレタンパッドを用い、
少なくとも1回以上の前記両面研磨工程を行った後の前記研磨布を、#50から#100のダイヤモンド砥粒が備えられたドレスプレートを用いて、ドライ環境下で研削して薄膜化する研磨布薄膜化工程を行ってから、再び前記立ち上げ工程及び前記両面研磨工程を行うことを特徴とするウェーハの両面研磨方法を提供する。
このようすれば、研磨布薄膜化工程によって、研磨布の見かけ上の硬度を向上させることができるので、インサート材の摩耗に伴う、リテーナー効果の低減、さらには両面研磨後のウェーハの外周部の平坦度の悪化を抑制することができる。従って、インサート材を新しいものに取り替えることなく、より長時間使用し続ける(すなわち、寿命を延ばす)ことができる。
このとき、前記研磨布薄膜化工程において、
前記研磨布の厚みが50μm以上減少するように研削して薄膜化することが好ましい。
このようにすれば、研磨布の見かけ上の硬度をより確実に向上することができるため、インサート材の摩耗に伴う、ウェーハの外周部の平坦度の悪化をより確実に抑制することができる。
またこのとき、前記両面研磨工程後の前記ウェーハの外周部の平坦度を測定する測定工程を行い、該測定された平坦度が管理値を超えたときに、前記研磨布薄膜化工程を行うことが好ましい。
このようにすれば、両面研磨後のウェーハの平坦度を管理値の範囲内としつつ、インサート材の寿命を延ばすことができる。
またこのとき、前記測定工程において測定するウェーハの外周部の平坦度を、ESFQRmaxとすることができる。
このように、測定するウェーハの外周部の平坦度の指標として、具体的には、ESFQRmaxを用いることができる。
本発明のウェーハの両面研磨方法であれば、研磨布薄膜化工程によって、研磨布の見かけ上の硬度を向上させることができるので、インサート材の摩耗に伴う、リテーナー効果の低減、さらには両面研磨後のウェーハの外周部の平坦度の悪化を抑制することができる。従って、インサート材を新しいものに取り替えることなく、より長時間使用し続けることができる。
本発明のウェーハの両面研磨方法の一例を示した工程図である。 本発明のウェーハの両面研磨方法で用いることができる両面研磨装置を示した概略図である。 両面研磨装置において用いるキャリアの一例を示した概略図である。 ウェーハにおけるESFQRを説明するための概略図である。 図4に示した矩形領域の一個を拡大した概略図である。 比較例におけるウェーハの両面研磨方法を示した工程図である。 実施例及び比較例における両面研磨後のウェーハのESFQRmaxと、キャリアの使用時間との関係を示したグラフである。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上述したように、現状ではインサート材が摩耗し、ウェーハの外周部のエッジ形状が悪化してしまったら、インサート材を新しいものに取り替えることで対応しているため、インサート材を長時間使用しにくく、寿命が短いという問題があった。
そこで、本発明者らはこのような問題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、研磨布として、ショアA硬度が85以上95以下の発泡ポリウレタンパッドを用い、少なくとも1回以上の両面研磨工程を行った後の研磨布を、#50から#100のダイヤモンド砥粒が備えられたドレスプレートを用いて、ドライ環境下で研削して薄膜化する研磨布薄膜化工程を行ってから、再び立ち上げ工程及び両面研磨工程を行えば良いことを見出した。
これにより、研磨布薄膜化工程によって、研磨布の見かけ上の硬度を向上させることができるので、インサート材の摩耗に伴う、リテーナー効果の低減、さらには両面研磨後のウェーハの外周部の平坦度の悪化を抑制することができ、インサート材を新しいものに取り替えることなく、より長時間使用し続けることができることを発見した。そして、これらを実施するための最良の形態について精査し、本発明を完成させた。
まず、本発明のウェーハの両面研磨方法で用いることができる両面研磨装置及びキャリアについて、図2、図3を参照して説明する。
図2に示すように、両面研磨装置1は、上定盤2、下定盤3、ウェーハWを保持するためのキャリア4を備えている。上定盤2と下定盤3は上下に相対向して設けられており、各定盤2、3には、それぞれ研磨布5が貼付されている。
図3に示すように、キャリア4には、ウェーハWを保持するための保持孔6が形成されている。この保持孔6の内周に沿って、リング状のインサート材7が配置されている。キャリア4は、金属を母材とし、インサート材7は樹脂製のものとすることができる。インサート材7により保持するウェーハWの面取り部を保護することができる。
また、図2に示すように両面研磨装置1の中心部にはサンギヤ8が、周縁部にはインターナルギヤ9が設けられている。インサート材7を介して保持孔6にウェーハWを保持したキャリア4は、両面研磨時には上定盤2と下定盤3の間に挟まれる。
また、サンギヤ8及びインターナルギヤ9の各歯部にはキャリア4の外周歯が噛合している。これにより、上定盤2及び下定盤3が不図示の駆動源によって回転されるのに伴い、キャリア4は自転しつつサンギヤ8の周りを公転する。このとき、キャリア4の保持孔6で保持されたウェーハWは、上下の研磨布5により両面を同時に研磨される。ウェーハWの研磨時には、ノズル10からスラリー11が供給される。スラリー11は、例えばシリカ砥粒を含むアルカリ性水溶液を用いることができる。
このような、上定盤、下定盤、サンギヤ、インターナルギヤの各駆動部を有する4way式の両面研磨装置を用いることができる。
以下、本発明のウェーハの両面研磨方法について、図2に示した両面研磨装置1を用いた場合について説明する。
(立ち上げ工程:図1のSP1)
まず、両面研磨装置1の上下定盤2、3に貼付された研磨布5のドレッシングを行う。立ち上げ工程におけるドレッシングは、研磨布5の表面状態のリフレッシュが目的である。より具体的には、研磨能力を安定かつ向上させるために、研磨布5の表面を毛羽立てるような目立てを行うことが目的である。
本発明では、研磨布5として、ショアA硬度が85以上95以下の発泡ポリウレタンパッドを用いる。
研磨布5のショアA硬度が95より高いと、両面研磨中にウェーハWが傷ついてしまう。逆に、用いる研磨布5のショアA硬度が85より低いと、後述する研磨布薄膜化工程による高硬度化の効果が得られなくなってしまう。
なお、ショアA硬度は、JIS K 6253などで標準化されている規格で、デュロメータタイプAで求められた値である。
研磨布5のドレッシングは、例えば、ウェーハWの研磨に使用するものと同じキャリア4又はドレッシング専用キャリアの保持孔にドレスプレート(ドレッサー)をセットし、これを上定盤と下定盤との間に挟んで通常の研磨と同じように装置を稼動させることにより行うことができる。また、ドレスプレートをアームで保持し、研磨布5上を移動させることにより行うこともできる。
(両面研磨工程:図1のSP2)
インサート材7を介して保持孔6にウェーハWを保持したキャリア4を研磨布5が貼付された上下定盤2、3の間に挟み込む。そして、キャリア4を自転及び公転させて、ノズル10からスラリー11を供給しつつウェーハWの両面を同時に研磨する。両面研磨工程は少なくとも1回以上行う。
(測定工程:図1のSP3)
両面研磨工程後の、ウェーハWの外周部の平坦度の測定を行う工程を行うことができる。
そして、図1のSP4に示すように、測定された平坦度が管理値を超えたときに、後述の研磨布薄膜化工程(SP5)を行うとすることができる。一方、測定された平坦度が管理値以下の場合は、再び立ち上げ工程(SP1)に戻るとすることができる。なお、研磨布薄膜化工程(SP5)は、このタイミングに限定されるわけではなく、両面研磨工程後、次の研磨のための立ち上げ工程の前であればよく、求められるウェーハの品質等によって適宜決定することができる。
このようにすれば、両面研磨後のウェーハの平坦度を管理値の範囲内としつつ、インサート材の寿命を延ばすことができる。
ここで、平坦度の管理値とは、例えば、規格上限以下の所望の値とすることができる。具体的には、例えば、規格上限の0.9倍の値を平坦度の管理値とすることができる。
このようにすれば、両面研磨後のウェーハの平坦度を、規格の範囲内としつつ、インサート材の寿命を延ばすことができる。
なお、測定工程(SP3)において測定するウェーハWの外周部の平坦度としては、ESFQRmaxとすることができる。
このように、測定するウェーハの外周部の平坦度の指標として、具体的には、ESFQRmaxを用いることができる。
ESFQR(Edge Site Front least sQuares Range)とは、外周部の平坦度を示すフラットネス指標であり、エッジ(外周部)でのSFQR(Site Front least sQuares Range)に相当するものである。SFQRとは、ウェーハ表面上に任意の寸法のセルを決め、このセル表面について最小2乗法にて算出した面を基準面としたときの、この基準面からの正および負の偏差の範囲と定義される。
ここで、ESFQRのセルの取り方の一例を図4、図5を参照して説明する。図4は半導体ウェーハの上面図を示し、その外周部が矩形領域12(セル)で分割されているところが示されている。例えば、ウェーハWの円周方向で72個に分割することができる。
図5は、図4における矩形領域12の一個を拡大した図であり、図5中に示されるように、矩形領域12は外周端から直径方向に伸びる直線L(例えば、35mm)と、ウェーハ外周部の周方向(例えば、5°)に相当する弧Lにより囲まれており、外周端から直径方向にL(例えば、2mm)の外周除外領域(Edge Exclusion:E.E.)は含まれない。すなわち、ESFQRとは、この矩形領域12(セル)のSFQR値(領域内最小二乗面からの正及び負の偏差の範囲)である。そして、ESFQRmaxの値は所与のウェーハ上の各サイト中のESFQRの最大値を表す。
(研磨布薄膜化工程:図1のSP5)
少なくとも1回以上の両面研磨工程(SP2)を行った後の研磨布5を、#50から#100のダイヤモンド砥粒が備えられたドレスプレートを用いて、ドライ環境下で研削して薄膜化する。このようなドレスプレート及びドライ環境下で研磨布5を研削することにより、効率よく研磨布5の薄膜化を行うことができる。なお、#100より大きい番手のドレスプレートだと、研削速度が低下し研磨布5を薄膜にするのに時間がかかりすぎる。また、#50より小さい番手だと、研磨布5の表面が荒れすぎてウェーハの表面粗さが悪化してしまう。
このように、研磨布薄膜化工程における目的は、研磨布5の厚みの調節を行うことにある。
ここで、研磨布薄膜化工程において、上定盤2で加える荷重は、100gf/cm(=9800Pa)から150gf/cm(=14700Pa)とすることができる。
研磨布薄膜化工程において、研磨布5の厚みが50μm以上減少するように研削して薄膜化することが好ましい。
このようにすれば、研磨布5の見かけ上の硬度をより確実に向上することができるため、インサート材7の摩耗に伴う、リテーナー効果の低減をより効果的に防止でき、ウェーハWの外周部の平坦度の悪化をより確実に抑制することができる。
そして、研磨布薄膜化工程(SP5)後には、再び立ち上げ工程(SP1)及び両面研磨工程(SP2)を行い、これを繰り返す。
なお、例えば、研磨布薄膜化工程を行い、その直後の両面研磨後の測定工程で算出された平坦度が管理値を超えた場合には、もう研磨布5の薄膜化が有効ではないと判断し、インサート材7を新品に交換することができる。従来法では、管理値を超えた時点ですぐにインサート材を交換していたが、本発明ではすぐに交換せずに研磨布薄膜化工程を行い、連続して測定値が悪くなるまでインサート材を使用し続けることができる。そのため、両面研磨後のウェーハの平坦度を、管理値の範囲内としつつ、インサート材の寿命を延ばすことができる。
以上説明したような、本発明のウェーハの両面研磨方法であれば、研磨布薄膜化工程によって、研磨布5の見かけ上の硬度を向上させることができるので、インサート材7の摩耗に伴う、ウェーハWの外周部の平坦度の悪化を抑制することができるし、インサート材7の寿命を延ばすこともできる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
図2に示すような、両面研磨装置1として、不二越機械工業株式会社製のDSP−20Bを用いて、本発明のウェーハの両面研磨方法を実施した。上下定盤2、3に貼付する研磨布5は、ショアA硬度91の発泡ポリウレタンパッドを用いた。
まず、立ち上げ工程で、研磨布5のドレッシングを行った。ドレッシングには、#150のダイヤ砥粒が電着されたドレスプレートを用いた。ドレッシング時の荷重は、50gf/cm(=4900Pa)に設定した。ドレッシング時は、水を4.0L/minで流しドレッシングを行う時間は、5分とした。
次に、両面研磨工程で、ウェーハWの両面研磨を行った。ウェーハWを保持するキャリア4として、基板(母材)がチタンで、インサート材7がガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸したFRPのものを用いた。スラリー11はシリカ砥粒含有(平均粒径35nm、濃度2.0wt%(質量%))のKOHベース(pH11.0)のものを用いた。両面研磨時の加工荷重は、150gf/cm(=14700Pa)に設定した。各駆動部の回転速度は、上定盤2を13.4rpm、下定盤3を35rpm、サンギヤ8を25rpm、インターナルギヤ9を7rpmに設定した。
上記の条件で、直径300mmのP型シリコン単結晶のウェーハWの両面研磨を行った。両面研磨は、1回につき5枚のウェーハWの両面研磨を行い、これを連続して10回行った。
次に、測定工程で、両面研磨工程後のウェーハWの外周部の平坦度を測定した。平坦度の測定は、KLA−Tencor株式会社製のWaferSightを用いて行った。ESFQRmaxの算出はM49 modeのゾーン長さ(図5のL)を35mm、72Sectors、外周除外領域(E.E.)は、2mmで行った。
測定するウェーハWとしては、両面研磨工程での10回目のウェーハW5枚分とした。これらのウェーハWのESFQRmaxをそれぞれ測定し、平均値を算出した。
測定工程で算出されたESFQRmaxが管理値を超えるまで、上記の立ち上げ工程及び両面研磨工程を繰り返し実施した。そして、測定工程で算出されたESFQRmaxが管理値を超えた場合に、下記の研磨布薄膜化工程を行った。ESFQRmaxの管理値は、規格上限の0.9倍と設定した。
研磨布の薄膜化を実施する前に、研磨布を1時間自然乾燥した。そして、両面研磨後の研磨布5を、#60のダイヤ砥粒が電着されたドレスプレートを用いて、ドライ環境下で研削して薄膜化する研磨布薄膜化工程を行った。
研磨布の薄膜化を行う際の荷重は、100gf/cm(=9800Pa)に設定した。ドレス時間は、60分とした。この時の研磨布を研削した取り代を測定した。すなわち、研磨布の研削前後に採取したパッド小片の厚みをマイクロメーターで測定して厚み変化を測定したところ、75μmであった。
研磨布薄膜化工程後は、再び上記の立ち上げ工程、両面研磨工程及び測定工程を繰り返し実施した。そして、研磨布薄膜化工程を行った直後の両面研磨工程で両面研磨されたウェーハのESFQRmaxが管理値を超えた場合に、もう研磨布5の薄膜化が有効ではないと判断し、インサート材7を新品に交換した。
(比較例)
実施例と同様の装置を用いて、図6に示す従来法による工程図に従って、ウェーハの両面研磨を実施した。まず、実施例と同様にして立ち上げ工程(SP101)、両面研磨工程(SP102)、測定工程(SP103)を行った。そして、測定工程(SP103)で算出されたESFQRmaxが管理値を最初に超えるまで、上記の立ち上げ工程及び両面研磨工程を繰り返し実施した(SP104)。ESFQRmaxの管理値は、実施例と同様に、規格上限の0.9倍と設定した。
そして、測定工程で算出されたESFQRmaxが管理値を最初に超えた時点までの総研磨時間を比較例におけるインサート材の寿命とした。なお、この管理値を最初に超えるタイミングは、実施例及び比較例で同じであった。
図7に実施例における両面研磨後のウェーハのESFQRmaxと、キャリアの使用時間との関係を示す。図7に示したように、管理値を初めて超えたのは5プロット目であった。前述したように、比較例も同様に5プロット目でこの値を超えた。比較例では、この5プロット目で終了し、インサート材の寿命とした(この比較例のインサート材の寿命を1とした)。一方、本発明実施の実施例では、研磨布薄膜化工程(SP5)を行うことで、インサート材を使用し続けることができ、12プロット目まで使用することができた。
その結果、図7に示すように実施例では、比較例に比べてインサート材の寿命は2.5倍にまで伸びた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…両面研磨装置、 2…上定盤、 3…下定盤、 4…キャリア、 5…研磨布、
6…保持孔、 7…インサート材、 8…サンギヤ、 9…インターナルギヤ、
10…ノズル、 11…スラリー、 12…矩形領域、 W…ウェーハ。

Claims (4)

  1. 両面研磨装置の上下定盤に貼付された研磨布のドレッシングを行う立ち上げ工程と、インサート材を介して保持孔にウェーハを保持したキャリアを前記研磨布が貼付された上下定盤の間に挟み込み、前記キャリアを自転及び公転させて、前記ウェーハの両面を同時に研磨する両面研磨工程とを含むウェーハの両面研磨方法であって、
    前記研磨布として、ショアA硬度が85以上95以下の発泡ポリウレタンパッドを用い、
    少なくとも1回以上の前記両面研磨工程を行った後の前記研磨布を、#50から#100のダイヤモンド砥粒が備えられたドレスプレートを用いて、ドライ環境下で研削して薄膜化する研磨布薄膜化工程を行ってから、再び前記立ち上げ工程及び前記両面研磨工程を行うことを特徴とするウェーハの両面研磨方法。
  2. 前記研磨布薄膜化工程において、
    前記研磨布の厚みが50μm以上減少するように研削して薄膜化することを特徴とする請求項1に記載のウェーハの両面研磨方法。
  3. 前記両面研磨工程後の前記ウェーハの外周部の平坦度を測定する測定工程を行い、該測定された平坦度が管理値を超えたときに、前記研磨布薄膜化工程を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のウェーハの両面研磨方法。
  4. 前記測定工程において測定するウェーハの外周部の平坦度を、ESFQRmaxとすることを特徴とする請求項3に記載のウェーハの両面研磨方法。
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