JP2016540839A - 粉末被覆組成物 - Google Patents

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Abstract

粉末被覆組成物は、1つのエポキシ樹脂、少なくとも1つの接着促進剤及び少なくとも1つのフィラーを含み、下地を、前記粉末被覆組成物を含む単層粉末被覆システムにより被覆するための方法、並びに、前記粉末被覆組成物を含む単層粉末被覆システムにより被覆される下地。

Description

本発明は粉末被覆組成物に関連する。より具体的には、本発明は、金属下地を被覆して耐食性及び耐衝撃性(chip resistance)を提供するために好適である粉末被覆組成物に関連する。
自動車及び他の車両のホィールアセンブリーにおける鋼コイルバネ、具体的には高張力鋼コイルバネは、非常に過酷な条件にさらされる。高張力鋼コイルバネは引っかき傷及び切欠きを受けやすく、その結果、舗装道路又は未舗装道路を運転しているときに遭遇する飛んでくる小石及び砂利によって引き起こされる衝撃損傷からの保護を必要とする。したがって、下地、特に鋼下地(例えば、高張力鋼など)を被覆するために好適である粉末組成物であって、組成物から形成される被覆が、耐食性だけでなく、大きいレベルの耐衝撃性を示す組成物が求められている。
欧州特許第230145号には、エポキシ樹脂粉末被覆組成物が開示される。これらの組成物は、大きい衝撃抵抗性(impact resistance)と、腐食に対する優れた保護とを達成すると言われている。しかしながら、本発明者らは、これらの被覆組成物がスキャブ(scab)腐食試験の要求を満たしていないことを見出した。
米国特許第6,677,032号には、耐食性を与える富亜鉛強化エポキシ下塗りと、耐衝撃性を与える、同じ熱硬化エポキシ樹脂の亜鉛非含有上塗りとを含む二重層被覆物が開示される。高張力鋼のためのこの強化被覆物は1回だけの熱サイクルにより処理され得るであろうが、それに開示される上塗りの厚さは、自動車用OEM耐衝撃性被覆試験を満たすと考えられる被覆物の費用を増大させた。
米国特許出願公開第2009/0110934号にもまた、1つ又はそれ以上のワックスと、1つ又はそれ以上の強化エポキシ樹脂の樹脂成分とから形成される粉末被覆物を含む上塗り、並びに、強化エポキシ粉末の下塗り及び上塗りの二重被覆物が開示される。
本発明は、より薄い、及び/又はより経済的な上塗りを提供する一方で、鋼(とりわけ、高張力鋼)のための耐衝撃性粉末被覆物を提供する。
米国特許第7,244,780号には、皮膜形成ポリマー、顔料(例えば、金属的効果を与えるアルミニウムフレークなど)、及び、この金属性顔料の分解を抑止する安定化剤を含む粉末被覆組成物が開示される。
米国特許第7,018,716号には、「強化エポキシ樹脂」の被覆用粉末組成物から形成される、高張力鋼部品(例えば、自動車用コイルバネなど)のための耐食性かつ耐衝撃性の被覆物が開示される。シングルコート実施形態において、被覆物全体に、少なくとも75phrの亜鉛粉末が負荷される。デュアルコート実施形態において、内側塗膜には、少なくとも75phrの亜鉛が負荷され、外側の亜鉛非含有被覆物が、繊維を加えることによって、及び/又は、外側の亜鉛非含有被覆物を多孔性にする起泡剤によって強化される。
最後に、米国特許出願公開第2010/0256282号には、樹脂と、粉末組成物重量に基づく重量比で5%〜70%の腐食防止顔料とを含む粉末組成物であって、金属的効果を与える顔料を実質的に含まない粉末組成物が開示される。
欧州特許第230145号 米国特許第6,677,032号 米国特許出願公開第2009/0110934号 米国特許第7,244,780号 米国特許第7,018,716号 米国特許出願公開第2010/0256282号
したがって、下地(具体的には鋼下地、例えば、高張力鋼など)を被覆するために好適である粉末被覆組成物であって、この組成物から形成される単回被覆層が、高レベルの亜鉛金属(例えば、25phr〜40phrを超える亜鉛金属)の使用又は腐食防止顔料の使用に頼ることなく、高レベルの耐衝撃性及び耐食性を示す粉末被覆組成物が依然として求められている。そのうえ、被覆物は、高レベルの耐衝撃性及び耐食性を単層被覆物において提供するために好適でなければならない。
1つの態様において、本発明は粉末被覆組成物に関連する。この粉末被覆組成物は、少なくとも1つのエポキシ樹脂、少なくとも1つの接着促進剤、及び、少なくとも1つのフィラーを含む。
別の態様において、本発明は、鋼下地を被覆するための方法に関連する。この方法は、少なくとも1つのエポキシ樹脂、少なくとも1つの接着促進剤、及び、少なくとも1つのフィラーを含む粉末被覆組成物を含むシングルコート粉末被覆システムを適用することを含む。この方法はさらに、前記粉末被覆組成物を、組成物を融着させるために十分である効果的な温度及び効果的な時間にまで加熱することを含む。
さらに別の態様において、本発明は、単層粉末被覆システムにより被覆される鋼下地に関連する。この粉末被覆システムは、少なくとも1つのエポキシ樹脂、少なくとも1つの接着促進剤、及び、少なくとも1つのフィラーを含む粉末被覆組成物を含む。
本発明は一般には、少なくとも1つの樹脂、少なくとも1つの接着促進剤、及び、少なくとも1つのフィラーを含む粉末被覆組成物、並びに、下地(例えば、鋼下地など)を上記被覆組成物により被覆する方法、及び、前記被覆組成物により被覆される下地に関連する。上記粉末被覆組成物は、高レベルの耐衝撃性及び防食性を、高レベルの亜鉛金属を必要とすることもなく、また、腐食防止顔料を使用することもなく示しており、そのような利点を単層被覆物でもたらすことができる。したがって、本発明の粉末被覆組成物は、腐食防止顔料の使用に頼る従来のデュアルコート粉末被覆システム及び従来の粉末被覆システムに対して同程度の、又はより良好な耐食性及び/又は耐衝撃性をもたらす。
本発明の粉末組成物は、少なくとも1つの樹脂、すなわち、粉末被覆物(例えば、熱可塑性樹脂又は熱硬化樹脂など)のために好適であるポリマー組成物、具体的にはエポキシ樹脂を含む。このエポキシ樹脂は、粉末被覆物のために有用である様々なエポキシ樹脂から、例えば、限定されないが、エピクロロヒドリン又はポリグリシジルエーテル及び芳香族ポリオール(例えば、限定されないが、ビスフェノール(例えば、ビスフェノールA)など)の反応によって製造されるエポキシ樹脂などから選ばれる場合がある。1つの実施形態において、エポキシ樹脂は典型的には、エポキシ官能性が1.0よりも大きく、より好ましくは1.9を超えている。一般には、エポキシ当量重量が少なくとも170g/eqでなければならず、しかし、より低い値が場合により許容可能である場合がある。好ましくは、エポキシ当量重量が約2300g/eq未満であり、より好ましくは約400g/eqを超え、かつ、約1500g/eq未満であり、より好ましくは約700g/eqを超え、かつ、約1500g/eq未満である。そのようなエポキシ樹脂が、例えば、アルカリ(例えば、苛性ソーダなど)の存在下における芳香族ポリオール又は脂肪族ポリオールとエピクロロヒドリン又はジクロロヒドリンとの間の反応によって製造される場合がある。芳香族ポリオールは、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン(すなわち、ビスフェノールA)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)−2,2−プロパン、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、或いは、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はジプロピレングリコールである場合があり、例えば、ジグリシジルエーテル類、又は、そのようなジオールの縮合グリシジルエーテルを使用することができる。本発明による複合粉末被覆組成物におけるエポキシ樹脂として使用することができる他のオキシラン基含有ポリマーには、ポリグリシジル官能性アクリルポリマー又はエポキシノボラック樹脂が含まれる。本発明において使用されるための好ましいエポキシ樹脂が、ビスフェノールAに基づくエポキシ樹脂である。本発明の1つの実施形態において、粉末被覆組成物は1つ又はそれ以上のエポキシ樹脂を含むことができる。
本発明における使用のために好適である様々なエポキシ樹脂が、SIR Industriale、Kukdo、Dow、Huntsman、Cheil Ciba−Geigy、Kumho P&B Chemicals、Mitsui Chemicals、Anhui Hengyuan Chemicals Company Co.Ltd、Chang Chun Plastics、CVC Specialty Chemicals、Estron Chemical、及び、Nan Ya Plasticsから得られる場合があり、これらの好適なエポキシ樹脂はそれらのEEW範囲によって特定することができる。いくつかのエポキシ樹脂は、重なるEEW範囲を有する場合があり、しかし、それにもかかわらず、それらは区別可能である。エポキシ樹脂には、非限定的な例として、EEWが約730g/eq〜約820g/eqであるビスフェノールAエポキシ樹脂、EEWが約1250g/eq〜約1400g/eqであるビスフェノールAエポキシ樹脂、EEWが約780g/eq〜約900g/eqであるビスフェノールAエポキシ樹脂、EEWが約750g/eq〜約850g/eqであるビスフェノールAエポキシ樹脂、EEWが約730g/eq〜約840g/eqであるビスフェノールAエポキシ樹脂、EEWが約1150g/eq〜約1300g/eqであるビスフェノールAエポキシ樹脂、又は、それらの組合せが挙げられる場合がある。そのようなエポキシ樹脂が、The Dow Chemical Companyから、D.E.R.(商標)663U、D.E.R.(商標)6155、D.E.R.(商標)6330−A10及びD.E.R.(商標)672Uとして、また、The Kukdo Chemical Companyから、EPOKUKDO KD213及びKD214Mとして、それぞれ入手可能である。そのようなエポキシ樹脂の組合せもまた使用される場合がある。
本明細書中で使用され、また、実施例においてさらに例示されるように、下記の用語、エポキシ樹脂の「効果的な量」、ポリヒドロキシル官能性フェノール系硬化剤の「効果的な量」、及び、フィラー材の「効果的な量」は、工業的に許容され得る耐食性規格を意図された適用のために、例えば、高張力懸架バネのGM仕様であるGMW14656の場合などにおいて満足する被覆物に寄与する、エポキシ樹脂、ポリヒドロキシル官能性フェノール系硬化剤及びフィラー材の量をそれぞれ記載する。
粉末被覆組成物において使用されるための他のエポキシ樹脂には、非限定的な例として、軟化点が約80℃〜約125℃の間であるエポキシ化フェノール−ノボラック樹脂が含まれる。いくつかの実施形態において、軟化点は約90℃〜約115℃の間である。いくつかの実施形態において、ビスフェノール−Aジグリシジルエーテル(DGEBA)ノボラック改質エポキシ樹脂が使用される。
本発明のいくつかの実施形態において、ビスフェノールAエポキシ樹脂が、非限定的な例として、ビスフェノールAとエピクロロヒドリンとの縮合重合から得られる。他の樹脂化学物を用いることができ、例えば、限定されないが、ジシアンジアミンにより硬化させられるビスフェノールAエポキシ樹脂、又は、カルボキシ官能性ポリエステルと共反応させられるビスフェノールAエポキシ樹脂(複合型)などを用いることができる。
粉末被覆組成物におけるエポキシ樹脂又はエポキシ樹脂の組合せの量は添加物及びフィラーの量に関連して変化する場合がある。非限定的な例として、phr(100の樹脂あたりの部)の配合慣行に従って、樹脂及び硬化剤の合計が100部で設定される。その場合、配合物における総エポキシ樹脂のパーセントが添加物及びフィラーのphrレベルの関数として変化する。いくつかの実施形態において、エポキシ樹脂又はエポキシ樹脂の組合せが、利用可能な100部のうちの約35部〜約95部の量で存在する。代替では、1つの実施形態において、エポキシ樹脂又はエポキシ樹脂の組合せが、粉末被覆組成物の総重量に基づいて約10wt%を超える量で、より好ましくは約20wt%を超える量で、一層より好ましくは約30wt%を超える量で、最も好ましくは約40wt%を超える量で、かつ、約75wt%未満の量で、より好ましくは約60wt%未満の量で、最も好ましくは約55wt%未満の量で存在する。
エポキシ樹脂は、添加物又は共反応剤(例えば、衝撃改質剤、可撓性付与剤、可塑剤及び強化剤など)の使用によって強化される場合がある。これらには、下記のものが含まれる場合がある:
・様々なエラストマー改質、ベースポリマー(これは反応して架橋により被覆組成物になる)において、又は、未反応の添加物としてのどちらかであり、例えば、CTBNゴム、ブタジエン/スチレンゴム、ニトリルゴム、ネオプレンゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、エチレン/プロピレン/ジエンゴム、ポリスルフィドゴム、ポリイソプレンゴム、シリコーンゴム及びウレタンゴムなど;
・いくらかの程度の内部可塑化を与え、FORTEGA(商標)製品(Dow Chemical Co.)によって例示され得るランダムコポリマー付加又はブロックコポリマー付加;
・可塑剤(例えば、エポキシ化ダイズ油など)の添加;
・コア部分又はシェル部分のどちらかを表す、様々な組成を有する架橋された、又は非架橋のコア/シェル樹脂(例えば、エポキシ、アクリル、ポリウレタンなど)。
さらに、強化剤には、ポリマービーズ又はガラスビーズを含めて、中空の球状粒子が含まれる場合がある。なおさらに、上記のいずれかの別個のミクロドメインが存在する場合があり、また、衝撃性に寄与する場合がある。
1つの実施形態において、エポキシ樹脂、好ましくはビスフェノールA樹脂は、−30℃又はそれ以下のTを有するエラストマーに対して、好ましくは−40℃又はそれ以下のTを有するエラストマーに対して付加物形成させられる。好ましいエラストマーがCTBNゴムである。そのようなエポキシ/CTBNゴム付加物が、例えば、英国特許明細書第1,407,851号(C.G.Taylor)(1975年9月24日公開)、及び、Powder Coatings, 184 「Elastomer-Modified Epoxy Powder Coatings: a Review」(Apr. 13, 1994, No. 4347)に記載される。低温耐衝撃性のための強化(可撓性付与)をもたらすために、CTBN成分はCTBN成分及びエポキシ成分の合計の少なくとも5wt%で存在しなければならない。CTBNが約25wt%を超える場合、さらなる利点が何ら実現されず、良好な硬化のための不十分なエポキシ成分が存在することがないように、25wt%を超えることは望まれない。エラストマー成分がエポキシ成分に化学結合させられる、すなわち、CTBNのカルボキシル基とエポキシ基とのエステル化反応によってエポキシ成分に化学的に結合させられるという事実は、完全な相分離が被覆用粉末の融解及び硬化の期間中に生じないことを保証する。しかしながら、エポキシ及びゴムのミクロドメインが存在する。好適なエラストマー改質エポキシ樹脂の例として、The Kukdo Chemical Companyから、EPOKUKDO KR−100、KR−102、KR104L、KR170、KR−207及びKR−450として入手可能であるゴム改質ビスフェノール−Aタイプが挙げられる。他の好適なエラストマー改質エポキシ樹脂が、Nanyaから、The Dow Chemical Companyから、FORTEGRA201強化エポキシ樹脂として、EPONから、EPON58005 CTBN改質DGEBPA、EPON58006 CTBN改質DGEBPA、EPON58120 CTBN改質DGEBPA、EPON58901 CTBN改質DGEBPAとして、Huntsmanから、Araldite(登録商標)LT1108、エポキシ末端化ビスフェノールFエポキシ/CTBN樹脂付加物、Araldite(登録商標)LT1115エポキシ末端化ビスフェノールFエポキシ/CTBN樹脂付加物、Araldite(登録商標)LT1146エポキシ末端化ビスフェノールFエポキシ/CTBN樹脂付加物、Araldite(登録商標)LT1134エポキシ末端化ビスフェノールFエポキシ/CTBN樹脂付加物、Araldite(登録商標)LT1522固体エポキシ末端化ビスフェノールFエポキシ/CTBN樹脂付加物として、又は、Kumho P&P、Asahi Kasei、Epoxital srl、Chang Chun Plastics(CCP)及びBakeliteから入手可能である他の類似する樹脂として入手可能である。
代替となる実施形態において、アクリルゴム樹脂がコアを形成し、エポキシ樹脂(好ましくはビスフェノールAエポキシ樹脂)がシェルを形成するコア/シェル樹脂が使用される。再度ではあるが、コアのアクリルゴム樹脂のカルボン酸官能基とシェルのエポキシ樹脂との間での化学的結合により、コア/シェル樹脂を使用して形成される被覆用粉末の融解及び硬化の期間中における相分離が防止される。そのようなアクリルゴム改質エポキシが、例えば、H−J Sue及びE.I.Garcia−Melfinによって、Polymer Reprints, 32(3), pp. 358-9に記載される。
1つの実施形態において、粉末被覆組成物はさらに、EEWが約700g/eq〜約1600g/eqであるエラストマー改質エポキシ樹脂の効果的な量を含み、別の実施形態においては、EEWが1000g/eq〜約1600g/eqであるエラストマー改質エポキシ樹脂の効果的な量を含む。1つの実施形態において、エラストマー改質エポキシ樹脂は、約900g/eq〜約1500g/eqのEEW、又は、約1000g/eq〜約1300g/eqのEEWを有する複合樹脂をもたらすCTBN(カルボキシル末端化ブタジエンアクリロニトリル)ゴムとの付加物を形成しているビスフェノールAエポキシ樹脂である場合がある。いくつかの実施形態において、Tgが約30℃〜約50℃である。Tgは、非結晶性材料がその挙動を「ガラス状」状態から「ゴム状」状態に変化させる臨界温度であるガラス転移温度である。「ガラス状」はこの関連では、硬く、脆いこと(したがって、比較的割れやすいこと)を意味し、一方、「ゴム状」は、弾性で、柔軟であることを意味する。
粉末被覆組成物におけるエラストマー改質エポキシ樹脂又はエラストマー改質エポキシ樹脂の組合せの量は添加物及び強化用繊維の量に関連して変化する場合がある。非限定的な例として、phr(100の樹脂あたりの部)の配合慣行に従って、エポキシ樹脂、エラストマー改質エポキシ樹脂及びカルボキシル官能性ポリエステル樹脂の合計が100部で設定される。その場合、配合物における総エラストマー改質エポキシ樹脂のパーセントが添加物及び強化用繊維のphrレベルの関数として変化する。いくつかの実施形態において、エラストマー改質エポキシ樹脂又はエラストマー改質エポキシ樹脂の組合せが、利用可能な100部のうちの約5部〜約35部の量で存在する。代替では、1つの実施形態において、エラストマー改質エポキシ樹脂が、粉末被覆組成物の総重量に基づいて約1wt%を超える量で、より好ましくは約2wt%を超える量で、最も好ましくは約3wt%を超える量で、かつ、約25wt%未満の量で、より好ましくは約15wt%未満の量で、最も好ましくは約10wt%未満の量で粉末被覆組成物に存在する。
本発明のいくつかの実施形態において、粉末被覆組成物はまた、高まった耐衝撃性のために、約25mgKOH/g〜約85mgKOH/gの酸価、又は、約45mgKOH/g〜約75mgKOH/gの酸価を有するカルボキシ官能性ポリエステル樹脂の効果的な量を含む場合がある。
粉末被覆組成物におけるカルボキシ官能性ポリエステル樹脂又はカルボキシ官能性ポリエステル樹脂の組合せの量は添加物及び強化用繊維の量に関連して変化する場合がある。非限定的な例として、phr(100の樹脂あたりの部)の配合慣行に従って、エポキシ樹脂、エラストマー改質エポキシ樹脂及びカルボキシル官能性ポリエステル樹脂の合計が100部で設定される。その場合、配合物における総カルボキシ官能性ポリエステル樹脂のパーセントが添加物及び強化用繊維のphrレベルの関数として変化する。いくつかの実施形態において、カルボキシ官能性ポリエステル樹脂又はカルボキシ官能性ポリエステル樹脂の組合せが、利用可能な100部のうちの約30部〜約85部の量で存在する。
上記カルボキシル官能性ポリエステル樹脂は、どのような方法であれ、一般に公知である方法によって調製することができ、例えば、非限定的な例として、脂肪族の二価アルコール又は多価アルコールと、脂環式、非環式又は脂肪族のジカルボン酸若しくはポリカルボン酸又はその無水物との間での縮合反応、或いは、脂肪族の二価アルコールと、芳香族のジカルボン酸若しくはポリカルボン酸又はその無水物との間での縮合反応などによって調製することができる。非限定的な例として、カルボキシル官能性ポリエステル樹脂を脂肪族の二価アルコール又は多価アルコールから調製することができ、具体的には低級脂肪族ジオールから、例えば、限定されないが、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール(すなわち、ネオペンチルグリコール)、1,6−ヘキサンジオール、2,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール又はジプロピレングリコールなどから調製することができる。ポリオール、例えば、限定されないが、トリメチロールプロパンなどもまた、カルボキシル官能性ポリエステルを調製するために使用することができる。好適なジカルボン酸又はポリカルボン酸及び無水物の例には、限定されないが、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びマレイン酸、並びに、そのような酸の無水物が含まれる。いくつかの実施形態において、カルボキシル官能性ポリエステル樹脂は芳香族含有ポリエステルであり、例えば、非限定的な例として、芳香族カルボン酸(例えば、限定されないが、フタル酸、イソフタル酸又はテレフタル酸など)及びポリオール(例えば、限定されないが、ネオペンチルグリコールなど)から調製されるポリエステルなどである。
本発明の被覆組成物はさらに、少なくとも1つの接着促進剤を含む。好適な接着促進剤には、SiOに吸着された改質コポリマーに基づく接着促進剤が含まれるが、これに限定されない。そのような接着促進剤の例として、BYK Additives and Instruments(BYK−Chemie GmbH)から入手可能なBYK(登録商標)−LP X21725、及び、Shanghai Zhongtianから入手可能なSHO SHI T70が挙げられる。別の実施形態において、好適な接着促進剤は液状シランが可能であり、例えば、The Dow Chemical Companyから入手可能なDOW A187などが可能である。1つの実施形態において、接着促進剤又は接着促進剤の組合せが、組成物の総重量に基づいて約0.1wt%又はそれ以上から、好ましくは約0.5wt%又はそれ以上から、より好ましくは約1.0wt%又はそれ以上から、約5.0wt%までの、好ましくは約3.0wt%又はそれ以下までの、より好ましくは約2.5wt%又はそれ以下までの量で存在する。
1つの実施形態において、本発明の粉末被覆組成物はまた、効果的な量のフィラー材を含む。好適なフィラーには、複合アルミノケイ酸塩(白雲母)、メタケイ酸カルシウム(珪灰石)、微粉化ケイ酸マグネシウム(タルク)、酸化亜鉛粉末、亜鉛末、石英粉末、各種ケイ酸アルミニウム、各種ケイ酸カルシウム、各種ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化アルミニウム、ガラスフレーク、C改質組成物ガラスフレーク、霞石閃長岩フィラー及びそれらの組合せ含まれるが、これらに限定されない。好ましい実施形態において、フィラー材は、炭酸カルシウム、霞石閃長岩フィラー及びそれらの組合せから選択される。
本発明のいくつかの実施形態では、約2μm〜約15μmのメジアン粒径のメタケイ酸カルシウム(珪灰石)及び/又は約0.5μm〜約3.0μmのメジアン粒径の微粉化ケイ酸マグネシウム(タルク)が含まれる。これらのフィラーは、耐食性をpH調節及び水分吸収特性の組合せにより改善するように機能する。珪灰石及び微粉化タルクについてのメジアン粒径はレーザー回折技術によって規定されており、いくつかの実施形態においては約10phr〜約40phr及び約1phr〜約8phでそれぞれ使用される。
いくつかの実施形態において、フィラー材にはさらに、板状フィラー材が含まれる場合がある。本発明において使用されるための板状フィラー材には、非限定的な例として、約10μm〜約35μmのメジアン粒径の複合アルミノケイ酸塩(白雲母)、約10um〜約35umのメジアン粒径のケイ酸マグネシウム(タルク)、約150um〜約200umのメジアン粒径のC改質組成物ガラスフレーク、及び、それらの組合せが含まれる。これらのフィラーは板状の粒子形態学を有しており、耐食性を改善されたバリア特性により改善するプライマー塗布層に平行して配向する傾向がある。白雲母、タルク及びガラスフレークについてのメジアン粒径はセジグラフ(沈降分析)によって規定されており、いくつかの実施形態においては約10〜約50phr(100の樹脂あたりの部)で使用され、他の実施形態においては約10phr〜約40phrで使用される。
必要に応じた実施形態において、効果的な量の起泡剤/発泡剤添加物が、多孔性構造を被覆薄膜内に確立するために粉末被覆組成物に存在する。多孔性構造により、様々な物理的特性が被覆物に与えられる(例えば、破断することなく衝撃エネルギーを吸収することができることなど)。
いくつかの実施形態において、起泡剤及び発泡剤が、約0.2〜約2.0phr(100の樹脂あたりの部)で使用される。p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)を伴う起泡剤及び活性化アゾジカルボンアミドに基づく組成物がいくつかの実施形態においては用いられる。他の起泡剤には、限定されないが、p−トルエンスルホニルヒドラジドに基づく起泡剤、修飾アゾジカルボンアミド、p.p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、p−トルエンスルホニルヒドラジド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、表面被覆クエン酸及び重炭酸ナトリウム、尿素誘導体、亜鉛−ジベンゼンスルフィナート、亜鉛ジトルエンスルフィナート及び球状ビーズ(例えば、熱膨張性微小球体)が含まれる。
効果的な量の強化用繊維もまた、例えば、起泡剤/発泡剤の必要に応じた存在によって引き起こされ得る強度のどのような喪失であっても回復させるために粉末被覆組成物に存在する。非限定的な例として、ある範囲のアルミノケイ酸塩ガラス繊維又は天然の採掘されたメタケイ酸カルシウム(珪灰石)繊維を用いることができる。約3um〜約15umの平均直径及び約5〜約20の平均アスペクト比(被覆物のフィラーの状況の中では、アスペクト比は、フィラー粒子の最大寸法の、その最小寸法に対する比率として定義される)がいくつかの実施形態においては用いられる。他の強化用繊維(例えば、限定されないが、アラミド及びカーボンなど)が同様に使用され得るであろう。約20phr〜約70phrの量での強化用繊維が本発明のいくつかの実施形態においては用いられる。いくつかの実施形態において、強化用繊維は、直径が0.1ミクロン〜50ミクロンであり、長さが5ミクロン〜1000ミクロンであるE−ガラスのシラン処理ガラス繊維であり、これがFibertecから市販されている。他の好適なガラス製強化用繊維が、Well Development Company Limited、Glass Flake、Johns Manville、Chance&Hunt(ガラス粉)、Bead Brite research(ガラス粉)、及び、Owens Corningから入手可能である。
1つの実施形態において、ガラス製強化用繊維が、粉末被覆組成物の総重量に基づいて15wt%超〜約50wt%の量で、より好ましくは20wt%〜約40wt%の量で、最も好ましくは約25wt%〜約30wt%の量で存在する場合がある。
ガラス製強化用繊維が35phr〜95phrの量で用いられる。ガラス製強化用繊維の量が35phr未満であるならば、強化効果はあまりにも弱く、また、ガラス製強化用繊維の量が95phrを上回るならば、様々な被覆物特性が損なわれる可能性があり、例えば、柔軟性、噴霧性及び腐食保護などが損なわれる可能性がある。
本発明の被覆組成物はまた、様々な添加物を含むことができ、例えば、限定されないが、顔料、触媒/硬化剤、脱ガス剤、ワックス、流れ調整剤及び酸化防止剤などを含むことができる。
本発明の粉末被覆組成物において使用されるための顔料には、非限定的な例として、二酸化チタン、酸化鉄(黄色、褐色、赤色、黒色)、カーボンブラック及び有機顔料が含まれる。これらの顔料は、当業者には公知である従来的な量で加えることができる。
本発明は耐食性及び耐衝撃性の必要不可欠なレベルを提供することができるが、本発明は必要に応じて、さらなる耐食性を与えるための腐食防止顔料を含む場合があることが意図される。腐食防止顔料は、例えば、下記のうちの少なくとも1つである場合がある:
・単純なモリブデン酸塩、例えば、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸ストロンチウムなど、並びに、複合モリブデン酸塩、例えば、モリブデン酸亜鉛カルシウム、リンモリブデン酸亜鉛カルシウム(例えば、MOLYWHITE(商標)MZAP)など;
・単純なクロム酸塩、例えば、クロム酸亜鉛、クロム酸バリウム、クロム酸ストロンチウム、クロム酸マグネシウム、クロム酸カルシウムなど、並びに、複合クロム酸塩、例えば、シリコクロム酸鉛、テトラオキシクロム酸亜鉛など;
・金属リン化物、例えば、リン化鉄(例えば、FERROPHOS(商標)リン化鉄、OCCIDENTAL CHEMICAL CORP.、Dallas、TX)など;
・ケイ酸塩、例えば、リンケイ酸亜鉛及びホウケイ酸カルシウムなど;及び
・単純なリン酸塩、例えば、リン酸鉄、リン酸亜鉛、ピロリン酸亜鉛、リン酸水素カルシウムなど、並びに、複合リン酸塩、例えば、ホウ酸オルトリン酸亜鉛、ポリリン酸アルミニウムストロンチウム、ポリリン酸アルミニウム亜鉛、オルトリン酸モリブデンアルミニウム亜鉛、オルトリン酸アルミニウム亜鉛など。
1つの実施形態において、粉末組成物は、粉末組成物重量に基づく重量比で約1wt%〜約70wt%の腐食防止顔料を含む場合がある。別の実施形態において、粉末組成物は粉末被覆組成物の総重量に基づいて約1wt%〜約50wt%の腐食防止顔料を含み、好ましくは約1wt%〜約40wt%の腐食防止顔料を含み、より好ましくは約1wt%〜約35wt%の腐食防止顔料を含む。
上記顔料はその基本的形態で存在する場合があり、有機修飾される場合があり、また、水和物として存在する場合がある。好適な腐食防止顔料の他の記載が米国特許第3,884,705号に見られ、また、G.B.Rothenbergによって、Paint Additives(Noyes Data Corp、1978、pp175-177)において要約される。米国特許第7,244,780号にはまた、「水の存在下で溶解することができる安定化アニオン(好都合にはリン酸塩イオン)の供給源」を含む腐食防止顔料が開示される。
リン酸亜鉛は本明細書中では、下記のものを含むことが意図される:(a)リン酸亜鉛二水和物又はリン酸亜鉛四水和物(好ましくは、米国特許第5,137,567号に記載されるような回転楕円体状粒子の形態であるもの)(リン酸亜鉛二水和物の一例が、DELAPHOS(商標)2Mの商品名で入手可能であるものであり、リン酸亜鉛のさらなる一例が、HISPAFOS(商標)SPの商品名で入手可能であり、これらは狭い粒径分布の球状粒子を含む);(b)リン酸鉄(II)及びリン酸鉄(III)を含む非晶質相との混合での結晶相としての回転楕円体状リン酸亜鉛。そのような材料に関するさらなる情報が米国特許第5,030,285号に見出される場合がある;及び(c)モリブデン酸亜鉛により修飾される(好ましくは回転楕円体状形態での)リン酸亜鉛(例えば、ACTIROX(商標)106(Microfine Minerals Ltd.)など)。
1つの実施形態において、粉末被覆組成物はまた、触媒/硬化剤添加物(例えば、非限定的な例として、第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩、ホスフィン類、イミダゾール金属塩及びそれらの組合せなど)を含む場合がある。そのような添加物の例には、限定されないが、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド又はテトラブチルアンモニウムヨージド、エチルトリフェニルホスホニウムアセタート、トリフェニルホスフィン、2−メチルイミダゾール、ジブチルスズジラウラート、ジシアンジアミド及びそれらの組合せが含まれる。触媒/硬化剤は、いくつかの実施形態において使用されるとき、被覆組成物の総重量に基づいて約0重量パーセント〜約5重量パーセントの間の量で、代替では重量比で約0.2パーセント〜約2パーセントの量で組成物に存在する。
粉末被覆組成物はさらに、効果的な量の硬化剤又は架橋剤を本発明のいくつかの実施形態において含む場合があり、例えば、エポキシ樹脂の自己架橋を達成するためのポリヒドロキシル化合物又は硬化触媒などを含む場合がある。例えば、エポキシ樹脂は、比較的大きいヒドロキシ当量重量有するポリヒドロキシル官能性により、すなわち、少なくとも約180から約800にまで至るヒドロキシ当量重量、別の実施形態においては好ましくは200から約600にまで至るヒドロキシ当量重量、より好ましくは少なくとも約300のヒドロキシ当量重量を有するポリヒドロキシル官能性により硬化させられる。架橋剤の比較的大きいヒドロキシ当量重量はOH基間の比較的長い鎖長を保証し、そのような鎖長は柔軟性を硬化被覆物に与え、このことは、被覆物を耐衝撃性にすることを助ける。本発明の実施において有用である好適な硬化剤が、フェノール系硬化剤、例えば、ビスフェノールAのビスフェノールA末端化ジグリシジルエーテル(これは、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルと、ビスフェノールAとの反応生成物である)など、及び、「ハイブリッド」粉末被覆物を形成することが公知である、フリーのカルボン酸基を有するポリエステル樹脂によって例示される。エポキシ樹脂成分のための好ましいフェノール系硬化剤の例には、D.E.H.(商標)87及びD.E.H.(商標)85(Dow Chemical Co.)の商標で販売されるフェノール系硬化剤が含まれる(それらはともに、ビスフェノールAのビスフェノールA末端化ジグリシジルエーテルであると考えられている)。他のクラスのフェノール系硬化剤を同様に使用することができ、例えば、Dow Chemical Co.Hexion Specialty Chemicalsによって販売されるフェノール−ノボラック硬化剤及びクレゾール−ノボラック硬化剤などを使用することができる。
他のエポキシ架橋剤には、例えば、下記のものが含まれる:
・アミン、これには、多官能性の脂肪族又は芳香族の第一級アミン又は第二級アミンが含まれ、例えば、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルスルホンなどが含まれる;
・自己架橋を促進させる第三級アミン、例えば、DMP30(Dow Chemical Co.)など;
・ホウ素トリハリド及びその塩、例えば、三フッ化ホウ素のモノエタノールアミン塩など;
・有機酸、例えば、VESTAGON(商標)B55及びVESTAGON(商標)B68(Degussa Corp.)など;
・二無水物及びポリ無水物、例えば、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二水和物(BTDA)など;
・ジフェノール及びポリフェノール、例えば、メチレンジサリチル酸など;及び
・イミダゾール類、置換イミダゾール及びエポキシイミダゾール付加物、例えば、2−メチルイミダゾール又はDEH40(Dow Chemical Co.)など。
いくつかの実施形態において、ポリヒドロキシル官能性フェノール系硬化剤はヒドロキシル当量重量(HEW)が約180〜約800であり、別の実施形態においては好ましくは約200〜約600である。ポリヒドロキシル官能性フェノール系硬化剤は、ビスフェノールAの低分子量ジグリシジルエーテルのビスフェノールA末端化から形成される場合がある。いくつかの実施形態において、硬化剤は、HEWが約230〜約260であるフェノール系硬化剤であり、2−メチルイミダゾール硬化促進剤を含有する。好ましい実施形態において、フェノール系硬化剤はHEWが約300〜約500であり、その一例が、The Kukdo Chemical Companyから、EPOKUKDO KD−426として得られるフェノール系硬化剤であり、これはHEWが約360〜約440である。別の好適なフェノール系硬化剤にはまた、Dow DEH84(これは、Dow Chemical Companyから入手可能である)が含まれる場合がある。
硬化剤又は硬化剤の組合せの量は添加物及び強化用繊維の量に関連して変化する場合がある。非限定的な例として、phr(100の樹脂あたりの部)の配合慣行に従って、エラストマー改質エポキシ樹脂及びカルボキシル官能性ポリエステル樹脂の合計が100部で設定される。その場合、配合物における総硬化剤のパーセントが添加物及び強化用繊維のphrレベルの関数として変化する。いくつかの実施形態において、硬化剤又は硬化剤の組合せが、利用可能な100部のうちの約5部〜約65部の量で存在する。代替として、1つの実施形態において、硬化剤又は硬化剤の組合せが、粉末被覆組成物の総重量に基づいて1wt%〜約30wt%の量で、より好ましくは約5wt%〜約25wt%の量で、最も好ましくは約8wt%〜約20wt%の量で存在する。
脱ガス剤を、存在するどのような揮発性物もベーキング期間中に薄膜から飛散することを可能にするために組成物に加えることができる。ベンゾインが脱ガス剤であり、いくつかの実施形態において使用されるとき、粉末被覆組成物の総重量に基づいて約0.1重量パーセント〜約1.0重量パーセントの量で存在させることができ、別の実施形態においては約0.2重量パーセント〜約0.5重量パーセントの量で存在させることができる。
粉末被覆組成物における1つ又はそれ以上のワックスは、0.335又はそれ以下の滑り試験正接値(ASTM D4518−85(1985))を与えるワックスであれば、どのようなワックスであってもよい。好適なワックスが、ポリエチレン(PE)ワックス、微結晶性PEワックス、高分子量PEワックス、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ワックス、水素化ひまし油、TiOとのPTFE組合せ、部分塩素化パラフィン樹脂(例えば、70%塩素化パラフィン樹脂)、PE/PTFE組合せ、オルガノシロキサン含有ワックス及びそれらの組合せから選ばれる場合がある。好ましくは、ワックスはPE/PTFE組合せを含み、又は、より好ましくは、PE対PTFEの比率が1:1〜3.0:1.0であり、例えば、1.1:0.9〜2.0:1.0であるPE/PTFE組合せを含む。上記1つ又はそれ以上のワックスは、0.1phr又はそれ以上から5.0phrまでの量で、好ましくは3.0phr又はそれ以下の量で、より好ましくは2.5phr又はそれ以下の量で使用される場合がある。代替において、ワックス又はワックスの組合せが、組成物の総重量に基づいて0.1wt%又はそれ以上から、或いは0.5wt%又はそれ以上から、5.0wt%までの、好ましくは3.0wt%又はそれ以下までの、より好ましくは2.5wt%又はそれ以下までの量で存在する。
流れ調整剤には、限定されないが、より低分子量のアクリルポリマー、非限定的な例として、アクリルポリマー、例えば、限定されないが、数平均分子量が約1000〜約50,000であるアクリルポリマー(例えば、限定されないが、ポリラウリルアクリラート、ポリブチルアクリラート、ポリ(2−エチルヘキシル)アクリラート、ポリ(エチルアクリラート−2−エチルヘキシルアクリラート)、ポリラウリルメタクリラート及びポリイソデシルメタクリラートなど)など、及び、フッ素化ポリマー、例えば、限定されないが、ポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールとフッ素化脂肪酸とのエステルなどが含まれる。分子量が約1,000を超えるポリマー状シロキサンもまた、流れ調整剤として使用される場合があり、非限定的な例として、ポリ(ジメチルシロキサン)又はポリ(メチルフェニル)シロキサンが流れ調整剤として使用される場合がある。流れ調整剤は、被覆用粉末の加熱期間中における表面張力の低下、及び、くぼみ形成の排除を助けることができる。いくつかの実施形態において、流れ調整剤は、使用されるとき、粉末被覆組成物の総重量に基づいて約0.05重量パーセント〜約5.0重量パーセントの量で存在し、より好ましくは約0.1重量パーセント〜約2重量パーセントの量で存在する。
酸化防止剤には、限定されないが、フェノール系酸化防止剤、ホスフィト系酸化防止剤、ホスホニト系酸化防止剤及びラクトン型酸化防止剤、同様にまた、それらの組合せが含まれる。いくつかの実施形態において、酸化防止剤は、粉末被覆組成物の総重量に基づいて約0wt%〜約3wt%の量で存在し、より好ましくは約0.1wt%〜約3wt%の量で存在する。
本発明は、被覆組成物に存在する高レベルの亜鉛の使用により要求される耐食性及び耐衝撃性の必要不可欠なレベルを提供することができるが、本発明は必要に応じて亜鉛を含む場合があることが意図される。1つの実施形態において、粉末被覆組成物は必要に応じて、粉末被覆組成物重量に基づいて約1wt%〜約65wt%の亜鉛を含み、より好ましくは約1wt%〜約49wt%の亜鉛を含む;典型的には、この亜鉛は粉末又はフレークの形態である。好ましくは、粉末被覆組成物は最少量の亜鉛を含み(すなわち、15wt%未満)、より好ましくは、粉末被覆組成物は亜鉛を含まない。
本発明の被覆組成物は、金属(例えば、限定されないが、自動車用バネなど)への適用のためにとりわけ好適である。しかしながら、本発明の被覆組成物を、炭素、木材、ガラス、ポリマー及び他の下地に適用することもまた可能である。
本発明の耐衝撃性かつ耐食性の被覆物を提供するために使用される様々な粉末組成物が、通常の様式で製造される。成分がブレンドされ、その後、樹脂の融点を超える短期間(例えば、30秒〜90秒)の加熱とともに、その結果、有意な架橋が生じないように溶融配合される。溶融配合物が押出しされ、押出し後、組成物は急冷される。その後、組成物は粉砕され、必要に応じて、微粒子がサイズに従って分けられる。静電被覆のためには、粒子は一般に、5ミクロン〜100ミクロンのサイズ範囲にあり、ただし、大部分が一般には20ミクロン〜50ミクロンのサイズ範囲にある。より大きな微粒子は流動床被膜操作のために有用である。
下地を被覆するための本発明の方法において、本発明の粉末組成物は下地に塗布され、塗布された組成物を融解させ、硬化させるために加熱される。1つの実施形態において、下地は金属下地(典型的には鋼下地)であり、この場合、粉末組成物は、例えば、パイプ被覆物、鉄筋被覆物、又は、農業用設備若しくは建築用設備のための被覆物として使用される場合がある。別の実施形態において、下地は高張力鋼下地であり、例えば、輸送産業におけるコイルバネにおける使用のために好適である高張力鋼下地などである。本明細書中において、高張力鋼は、1800Mpaから2100Mpa又はそれ以上にまで及ぶMPa(メガパスカル、N/m)を有するとして定義される;これには、1950MPa〜2100MPa又はそれ以上である超高張力鋼が含まれる。鋼下地は本明細書中では、例えば、リン酸亜鉛、リン酸鉄の処理、及び、現場乾燥前処理技術を含めて、前処理された鋼下地を包含することが意図される。粉末組成物は典型的には、例えば、50ミクロンを超える硬化した薄膜厚さのためには、160℃(320°F)で維持される電気式空気循環オーブンに20分間入れることなどによって、被覆物を融解させ、実質的に硬化させるために十分な期間、149℃(300°F)を超える温度で加熱される。
いくつかの実施形態において、上記粉末被覆組成物を高張力鋼に塗布することが、どのような技術であれ、公知の技術によって達成され、例えば、限定されないが、下記の方法1及び方法2などによって達成される。使用される塗布技術にかかわらず、高張力鋼合金の表面に形成される粉末被覆組成物は、別個の被覆物、非限定的な例として、約80ミクロン〜約1000ミクロンの厚さの別個の被覆物を、前処理された鋼表面と接触して含有する場合がある。
塗布技術
方法1−鋼が、より理想的な付着のためには約104℃〜約194℃に加熱され、その後、粉末被覆組成物が塗布される。被覆された鋼はその後、硬化した被覆層を生じさせ、かつ、被覆物の完全な特性発達を達成するために再び加熱される。
方法2−粉末被覆組成物が周囲温度の高張力鋼に塗布され、その後、約140℃〜約195℃の1回だけの熱サイクルが、被覆層を生じさせ、かつ、被覆物の完全な特性発達を達成するために行われる。
気泡構造の導入は保護システムの有機部分に限定されない。例えば、鋼清浄化及び「前処理」又は不動態化の工程により、気泡構造を、発生ガスが加熱期間中に薄膜を通ってしみ出るときに前処理層又はその上の有機層の中に生じさせる泡形成成分の導入及び/又は混入が行われる場合がある。そのようなガス発生剤の例として、アゾ化合物が挙げられ、様々なアゾ化合物がこの業界では周知である。そのような泡はまた、前処理化学物質そのものの単純な分解又は脱水によって生じさせられる場合がある。リン酸亜鉛(ホープアイト及び/又はホスフィライト(phosphyllite))は、例えば、冷間圧延鋼パネルに付着させられている場合、およそ200℃への加熱によって泡立つことが示されている。
本発明が次に、下記の実施例によって例示されるであろう。下記の実施例は、本発明を例示するために意図され、しかし、本発明の範囲を限定するために決して意図されない。本発明の広さ及び範囲は、本明細書に添付される請求項によってだけ限定されるものとする。
粉末被覆組成物を、原料成分をプラスチック袋における約1分間の振とうによってブレンドし、その後、71.1℃(160°F)で設定されるPrism Twin Screw TSE 24PC押出し機において短時間(60秒〜90秒)にわたって押出ししてシートにし、このシートがベルトの上で空冷され、チップに破砕される方法に従って、表1に列挙される成分から形成した。得られたチップを、示される量での乾燥した流動助剤とプラスチック袋において約1分間混合し、その後、Brinkman Retsch ZM1000実験室用粉砕機において高速度で粉砕して粉末にし、その後、135μm(100メッシュ)のふるいを使用してふるい分けして、粗い粒子を除いた。
実施例1−粉末組成物の内容物
実施例2−シングルコート粉末被覆コイルバネの評価
試験を、本発明のシングルコートシステムの成績を他の比較用システムと比較して評価するために行った。試験を、表2及び表3において特定されるような標準的な業界容認の試験方法を使用して行った。表4において、様々な試験の結果が示される:
表4に示されるように、比較用の亜鉛非含有の単回被覆エポキシ組成物は、評価成績試験の多くに合格する一方で、スキャブ腐食試験には合格しなかった。結果として、被覆物は、意図された適用のために必要である許容され得る耐食性を提供するとは見なされなかった。
実施例3−シングルコート被覆用粉末被覆コイルバネ対デュアルコート被覆用粉末被覆コイルバネの評価
試験を、コイルバネに対する本発明のシングルコートシステムの成績を従来のデュアルコート被覆用粉末システムと比較して評価するために行った。試験を、表5及び表6において特定されるような標準的な業界容認の試験方法を使用して行った。
示されるように、本発明の単回被覆システムはすべてのカテゴリーにおいて従来型デュアルコートシステムと同様の性能を発揮した。
本発明の特定の実施形態が本明細書中に例示及び記載されているが、発明は、示される詳細に限定されることが意図されない。むしろ、様々な改変が、請求項の均等物の領域及び範囲に含まれる細部において、かつ、発明の精神及び範囲から逸脱することなく行われる場合がある。

Claims (15)

  1. 下記の成分:
    ・組成物の総重量に基づいて40wt%〜75wt%の1つ又はそれ以上のエポキシ樹脂(ただし、前記1つ又はそれ以上のエポキシ樹脂はEEWが700〜1500である);
    ・組成物の総重量に基づいて15wt%超の少なくとも1つの強化用繊維(ただし、前記少なくとも1つの強化用繊維はガラス繊維であり、かつ、ガラス繊維の量が35phr〜95phrである);及び
    ・組成物の総重量に基づいて0.1wt%〜5wt%の少なくとも1つの接着促進剤
    を含む耐食性かつ耐衝撃性の粉末被覆組成物。
  2. 前記1つ又はそれ以上のエポキシ樹脂はEEWが730〜840である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記1つ又はそれ以上のエポキシ樹脂はEEWが1150〜1300である、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記1つ又はそれ以上のエポキシ樹脂が、1000〜1300のEEWを有するエポキシ/CTBNゴム付加物である、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記1つ又はそれ以上のエポキシ樹脂が、730〜840のEEWを有する第1のエポキシ樹脂と、1150〜1300のEEWを有する第2のエポキシ樹脂とを含む、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記1つ又はそれ以上のエポキシ樹脂がさらに、1000〜1300のEEWを有するエポキシ/CTBNゴム付加物を含む、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記少なくとも1つの接着促進剤が、SiOに吸着された改質コポリマーである、請求項1に記載の組成物。
  8. 少なくとも1つのフィラーをさらに含み、ただし、前記少なくとも1つのフィラーが、炭酸カルシウム、霞石閃長岩フィラー及びそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記少なくとも1つの炭酸フィラーが組成物の総重量に基づいて1wt%〜10wt%の量で存在する、請求項8に記載の組成物。
  10. 少なくとも1つのフェノール系硬化剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  11. 1つ又はそれ以上のワックスをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  12. 鋼下地を被覆するための方法であって、
    ・組成物の総重量に基づいて40wt%〜75wt%の少なくとも1つのエポキシ樹脂、組成物の総重量に基づいて15wt%超の少なくとも1つの強化用繊維(ただし、前記少なくとも1つの強化用繊維はガラス繊維であり、かつ、ガラス繊維の量が35phr〜95phrである)、及び、組成物の総重量に基づいて0.1wt%〜5wt%の少なくとも1つの接着促進剤を含む耐食性かつ耐衝撃性の粉末被覆組成物を含むシングルコート粉末被覆システムを適用すること、及び
    ・前記粉末被覆組成物を、該組成物を融着させるために十分である効果的な温度及び効果的な時間にまで加熱すること
    を含む方法。
  13. 前記下地が高張力鋼コイルバネである、請求項12に記載の方法。
  14. 単層粉末被覆システムにより被覆される鋼下地であって、前記単層粉末被覆システムが下記の成分を含む耐食性かつ耐衝撃性の粉末被覆組成物を含む、鋼下地。
    ・組成物の総重量に基づいて40wt%〜75wt%の少なくとも1つのエポキシ樹脂(ただし、前記少なくとも1つのエポキシ樹脂はEEWが700〜1300である);
    ・組成物の総重量に基づいて15wt%超の少なくとも1つの強化用繊維(ただし、前記少なくとも1つの強化用繊維はガラス繊維であり、かつ、ガラス繊維の量が35phr〜95phrである);
    ・組成物の総重量に基づいて0.1wt%〜5wt%の少なくとも1つの少なくとも1つの接着促進剤
  15. 前記下地が高張力鋼コイルバネである、請求項14に記載の下地。
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