JP2016533891A - 選択的水素化触媒ならびにその製造および使用方法 - Google Patents

選択的水素化触媒ならびにその製造および使用方法 Download PDF

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Abstract

高表面積アルミナから形成され、角の少ない粒子形状を有する支持体;および少なくとも1つの触媒活性金属を含む組成物。支持体は、細孔、総細孔容積、および細孔径分布を有し;細孔径分布は、各ピークが最大値を有する少なくとも2つの細孔直径のピークを示し;第1のピークは約200nm以上の細孔直径の第1の最大値を有し、第2のピークは約200nm未満の細孔直径の第2の最大値を有し;かつ、支持体の総細孔容積の約5%以上は細孔直径の第1のピークに含まれている。【選択図】なし

Description

本開示は、不飽和炭化水素の製造、より特に選択的水素化触媒ならびにその作製および使用方法に関する。
エチレンおよびプロピレンなどの不飽和炭化水素は、多くの場合、付加価値をもつ化学物質およびポリマーを調製する際の供給原料として用いられる。不飽和炭化水素は、石炭由来の炭化水素、合成石油由来の炭化水素、ナフサ、製油所ガス、エタン、プロパン、ブタン、および同類のものを含む炭化水素の熱分解または水蒸気分解により製造することができる。これらの方法で製造された不飽和炭化水素は、通常、その後の化学物質およびポリマーの製造に悪影響を及ぼし得るアセチレンおよびジオレフィンなどの少量の高度不飽和炭化水素を含有する。したがって、ポリマー等級のモノオレフィンなどの不飽和炭化水素生成物を形成するために、モノオレフィン流中のアセチレンおよびジオレフィンの量は一般に減らされる。例えば、ポリマー等級のエチレンにおいて、アセチレン含有量は、一般に約2ppm未満である。
モノオレフィンを主に含む不飽和炭化水素流中のアセチレンおよびジオレフィンの量を減らすために慣用される一技法は、アセチレンおよびジオレフィンをモノオレフィンに選択的に水素化することを伴う。このプロセスは、モノオレフィンおよび高度不飽和炭化水素の飽和炭化水素への水素化が最小化されるという点で選択的である。例えば、エチレンまたはアセチレンのエタンへの水素化が最小化される。改良された選択的水素化触媒には継続的な必要性がある。
本明細書において、高表面積アルミナから形成され、角の少ない粒子形状を有する支持体;および、少なくとも1つの触媒活性金属を含む組成物が開示される。支持体は、細孔、総細孔容積、および細孔径分布を有し;細孔径分布は、各ピークが最大値を有する少なくとも2つの細孔直径のピークを示し;第1のピークは約200nm以上の細孔直径の第1の最大値を有し、第2のピークは約200nm未満の細孔直径の第2の最大値を有し;かつ、支持体の総細孔容積の約5%以上は、細孔直径の第1のピークに含まれている。
また、本明細書において、造形された支持体が角の少ない粒子形状を含む、高表面積アルミナ、細孔形成剤、および水を含む混合物を造形して、造形された支持体を形成すること;造形された支持体を乾燥して、乾燥した支持体を形成すること;乾燥した支持体を焼成して、焼成された支持体を形成すること;焼成された支持体を塩素含有化合物と接触させて、塩化物化された支持体を形成すること;塩化物化された支持体中の塩化物の量を低下させて、清浄化された支持体を形成すること;および、清浄化された支持体を第10族金属および第1B族金属と接触させて、水素化触媒を形成することを含み、水素化触媒の細孔径分布が、各ピークが最大値を有する少なくとも2つの細孔直径のピークを示し、第1のピークが約200nm以上である細孔直径の第1の最大値を有し、第2のピークが約200nm未満である細孔直径の第2の最大値を有する、水素化触媒を調製する方法が開示される。
また、本明細書において、角の少ない粒子形状の支持体の細孔径分布が、各ピークが最大値を有する少なくとも2つの細孔直径のピークを示し;第1のピークが約200nm以上の細孔直径の第1の最大値を有し、第2のピークが約200nm未満の細孔直径の第2の最大値を有し;角の少ない粒子形状の支持体の総細孔容積の約15%以上が、細孔直径の第1のピークに含まれ;かつ、角の少ない粒子形状の支持体が、球形または精製された押出物であり、約0.05%〜約5%の磨滅を有する、高表面積アルミナから形成された角の少ない粒子形状の支持体が開示される。
また、本明細書において、細孔直径の少なくとも1つの分布が約200nm以上の直径を有する細孔を含む、細孔直径の多峰性分布を有する無機材料を選択すること;造形された支持体が、角の少ない粒子形状および約0.05%〜約5%の磨滅を有する、無機材料および水を含む混合物を造形して、造形された支持体を形成すること;造形された支持体を乾燥して、乾燥した支持体を形成すること;乾燥した支持体を焼成して、焼成された支持体を形成すること;および、焼成された支持体を第VIII族金属および第1B族金属と接触させて水素化触媒を形成することを含む、水素化触媒を調製する方法が開示される。
また、本明細書において、角の少ない造形された支持体が、約0.05%〜約5%の磨滅を有する、高表面積アルミナから形成された、α−アルミナから本質的になる、複数の角の少ない粒子形状の支持体を調製すること;角の少ない粒子形状の支持体の微分水銀圧入の対数の関数として前記細孔直径をプロットすること;および、第1のピークが約200nm以上の第1の細孔直径最大値をもつ細孔を含み、かつ、細孔直径の第1のピークが角の少ない粒子形状の支持体の総細孔容積の約5%以上を表す、各ピークが最大値を有する少なくとも2つのピークを有する、角の少ない粒子形状の支持体を識別することを含む方法が開示される。
本開示およびその利点のより完全な理解のために、添付の図面および詳細な説明に関する、以下の簡単な説明を参照する。ここで、同様の参照番号は同様の部分を表す。
選択的水素化プロセスの一実施形態のプロセスフロー図を表す図である。 実施例1からのサンプルについて、細孔直径の関数としての、微分水銀圧入の対数のプロットである。 実施例1からのサンプルについて、細孔直径の関数としての、微分水銀圧入の対数のプロットである。 実施例1からのサンプルについて、細孔直径の関数としての、微分水銀圧入の対数のプロットである。 実施例1からのサンプルについて、細孔直径の関数としての、微分水銀圧入の対数のプロットである。 実施例1からのサンプルについて、細孔直径の関数としての、微分水銀圧入の対数のプロットである。 実施例1からのサンプルについて、時間の関数としての、アセチレンの90%転化率を維持するために必要な温度のプロットである。 実施例1からのサンプルについて、時間の関数としての、エチレン選択性のプロットである。 実施例3からのサンプルについて、細孔直径の関数としての、増分および累積の微分水銀圧入(differential mercury intrusion)のプロットを示す図である。
詳細な説明
最初に理解されるべきことは、1以上の実施形態の実例となる実施が下に記載されるが、開示される系および/または方法は、現在公知であるかまたは現存するかにかかわらずいくつかの技法を用いて実行されることができるということである。本開示は、本明細書において説明および記載される例となる設計および実施を含む、下に説明される実例となる実施、図面、および技法に決して限定されるべきではなく、その等価物の完全な範囲とともに添付される特許請求の範囲内で変更され得る。
本明細書において、第10族金属および触媒支持体を含む水素化触媒が開示される。一実施形態では、触媒支持体は、特徴的な細孔径分布を有する無機触媒支持体である。一実施形態では、触媒支持体は、金属またはメタロイドの酸化物を含み、特徴的な細孔径分布を示す。本明細書に開示される種類の触媒は、本明細書の下文においてより詳細に説明されるように、長期間にわたって安定している水素化選択性を示し得る。また、本明細書において、高表面積アルミナ(例えば、活性アルミナおよび/またはγアルミナ)、細孔形成剤、および水を含む混合物を造形して、造形された支持体を形成すること;造形された支持体を乾燥して、乾燥した支持体を形成すること;乾燥した支持体を焼成して、焼成された支持体を形成すること;焼成された支持体を塩素含有化合物と接触させて、塩化物化された支持体を形成すること;塩化物化された支持体中の塩化物の量を低下させて、清浄化された支持体を形成すること;および、清浄化された支持体を第10族金属および第1B族金属と接触させて、水素化触媒を形成することを含む、水素化触媒を調製する方法が開示される。ここで、焼成された支持体、塩化物化された支持体、清浄化された支持体、および/または水素化触媒は、特徴的な細孔径分布を示し、角の少ない粒子形状(low angularity particle shape:LAPS)を有する。
一実施形態では、触媒は無機触媒支持体を含む。一実施形態では、触媒は金属またはメタロイドの酸化物の支持体を含む。一実施形態では、触媒支持体は、シリカ、チタニア、アルミナ、アルミン酸塩、またはその組合せを含む。あるいは、触媒支持体は、シリカ、チタニア、アルミナ、アルミン酸塩、またはその組合せからなるかまたは本質的になる。一実施形態では、触媒支持体はスピネルを含む。あるいは、触媒支持体は、スピネルからなるかまたは本質的になる。ここで、スピネルとは、立方体の(異性体の)結晶系で結晶化し、酸化物アニオンが立方体の稠密格子に配置され、カチオンAおよびBが格子において八面体および四面体の位置の一部または全部を占有している、一般式A2+ 3+ 2−の鉱物のクラスのいずれかをさす。本開示の触媒支持体での使用に適した材料の限定されない例としては、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、アルミノケイ酸塩(例えば、クレイ、セラミック、および/またはゼオライト)、スピネル(例えば、アルミン酸亜鉛、チタン酸亜鉛、および/またはアルミン酸マグネシウム)、またはその組合せが挙げられる。
一実施形態では、触媒支持体は、アルミナを含む。あるいは、触媒支持体は、アルミナからなるかまたは本質的になる。例えば、触媒支持体は、アルファ(α)−アルミナ支持体を含む、それからなる、またはそれから本質的になることができる。α−アルミナ支持体は、任意の適した方法を用いて調製され得る。アルミナ支持体は、ジルコニア、シリカ、トリア、マグネシア、フッ化物、硫酸塩、リン酸塩、チタニア、アルカリ金属、またはその混合物などの、触媒に悪影響を及ぼさない追加の成分を含むことができる。
触媒支持体は、約1平方メートル/グラム(m/g)〜約35m/g、あるいは約3m/g〜約25m/g、あるいは約5m/g〜約15m/gの表面積を有し得る。支持体の表面積は、任意の適した方法を用いて求められ得る。支持体の表面積を求めるために適した方法の例としては、支持体に吸着された窒素の量を測定する、Brunauer、Emmett、およびTeller(「BET」)の方法が挙げられる。
一実施形態では、本明細書に開示される種類の触媒支持体は、約0.1cc/g〜約0.9cc/g、あるいは約0.1cc/g〜約0.6cc/g、あるいは約0.2cc/g〜約0.55cc/g、あるいは約0.2cc/g〜約0.8cc/g、あるいは約0.3cc/g〜約0.7cc/gの範囲の、微分水銀圧入により測定される総細孔容積によってさらに特徴づけられる。支持体の細孔容積は、参照によりその全文が本明細書に組み込まれる、ASTM UOP578−02、表題「Automated Pore Volume and Pore Size Distribution of Porous Substances by Mercury Porosimetry」に記載されるような、微分水銀圧入法により測定され得る。
一実施形態では、本明細書に開示される種類の触媒支持体、得られる触媒、または両方は、細孔直径の少なくとも2つから4つの分布の存在に応じた、2〜4のピークを有する微分水銀圧入の底10の対数の関数として、底10の対数軸上に細孔直径のプロットを示す。以降、微分水銀圧入の底10の対数の関数としての底10の対数軸上の細孔直径のプロットを、細孔径分布と呼ぶ。
一実施形態では、本明細書に開示される種類の触媒支持体、得られる触媒、または両方は、少なくとも二峰性の細孔径分布によりさらに特徴づけられる。一実施形態では、本明細書に開示される種類の触媒支持体、得られる触媒、または両方は、細孔直径の少なくとも2つの分布の存在に相当する少なくとも2つのピークを有する細孔径分布を示す。第1のピークは、ピークAと名付けられ、分布Aに対応し、約120nm以上の細孔直径の第1の最大値を有し得る。例えば、ピークAは、約200nm〜約9000nm、あるいは約400nm〜約8000nm、あるいは約600nm〜約6000nmの細孔直径の最大値を有し得る。
第2のピークは、ピークBと名付けられ、分布Bに対応し、約120nm未満、あるいは約130nm未満、あるいは約150nm未満、あるいは約200nm未満の細孔直径の第2の最大値を有し得る。例えば、ピークBは、約15nm〜約190nm未満、あるいは約15nm〜約130nm未満、あるいは約15nm〜約120nm未満、あるいは約25nm〜約115nm、あるいは約50nm〜約115nm、あるいは約25nm〜約170nm、あるいは約30nm〜約150nmの細孔直径の最大値を有し得る。ピークAおよびピークBの例は、図3、4、5、6、および9において識別される。
一実施形態では、ピークAの最大値とピークBの最大値との間の距離は、少なくとも約400nm、あるいは少なくとも500nm、あるいは少なくとも約500nm、あるいは約400nm〜約3900nm、あるいは約400nm〜約2900nmである。孔径分布はガウス分布または非ガウス分布であってもよい。一実施形態では、ピークA、ピークB、またはその両方は、非ガウス分布である。一実施形態では、ピークAは、非ガウス分布であり、ピークBのピーク半値幅よりも大きいピーク半値幅を示す。
一実施形態では、触媒支持体、得られる触媒、または両方の総細孔容積の約5%以上が、ピークAの中に含まれ、あるいは触媒支持体の総細孔容積の約10%以上が、ピークAの中に含まれ、あるいは触媒支持体の総細孔容積の約15%以上が、ピークAの中に含まれる。一実施形態では、触媒支持体、得られる触媒、または両方の総細孔容積の約5%〜約75%が、ピークAの中に含まれ、あるいは触媒支持体の総細孔容積の約10%〜約60%が、ピークAの中に含まれ、あるいは触媒支持体の総細孔容積の約15%〜約40%が、ピークAの中に含まれる。一実施形態では、の触媒支持体、得られる触媒、または両方の総細孔容積約95%以下がピークBの中に含まれ、あるいは約90%以下、あるいは約85%以下がピークBの中に含まれる。一実施形態では、触媒支持体、得られる触媒、または両方の総細孔容積の約95%〜約25%が、ピークBの中に含まれ、あるいは触媒支持体の総細孔容積の約90%〜約40%が、ピークBの中に含まれ、あるいは触媒支持体の総細孔容積の約85%〜約60%が、ピークBの中に含まれる。
一実施形態では、本明細書に開示される種類の触媒支持体は、金属またはメタロイドの酸化物、細孔形成剤、および水を含む混合物から形成され、それは接触されて造形された支持体(例えば、押出物)に形成される。本明細書において、細孔形成剤(細孔生成剤としても公知)とは、上記成分と混合することができ、加熱すると可燃性であり、それにより空隙を生じる任意の化合物をさす。細孔形成剤は、触媒支持体組成物の多孔性を維持する、かつ/または増加させるのに役立つ。そのような細孔生成剤の例としては、限定されるものではないが、セルロース、セルロースゲル、微晶質セルロース、メチルセルロース、ステアリン酸亜鉛、小麦粉、デンプン、加工デンプン、グラファイト、ポリマー、炭酸塩、重炭酸塩、ミクロクリスタリンワックス、またはその混合物が挙げられる。本開示において使用される細孔形成剤成分の量は、成分の総重量に基づいて、0.1重量パーセント〜約30重量パーセント(重量%)の範囲内である。あるいは、この量は、約0.5重量%〜約30重量%、あるいは約0.1重量%〜約25重量%、あるいは約1重量%〜約25重量%、あるいは約1重量%〜約10重量%、あるいは約3重量%〜約6重量%、あるいは約5重量%〜約20重量%の範囲である。原料の変動、例えばアルミナまたは細孔形成剤の粒度および粒子形態などは、多孔性および細孔径分布に影響を及ぼし得る。
一実施形態では、混合物は、任意の適した形状に成形されることができ、それは本明細書において通常、造形された支持体と呼ばれ得る。適した形状の例としては、円形または球形(例えば、球)、楕円形、ペレット、円筒形、小粒(例えば、規則的および/または不規則的なもの)、三葉形(trilobe)、四葉形(quadrilobe)、環、ワゴンホイールおよびモノリスが挙げられる。一実施形態では、混合物は、LAPSに形成される。本明細書において、LAPSとは、材料の少なくとも一部において増加した数の丸い表面を特徴とする「丸い」粒子形状をさす。一実施形態では、LAPSは、コンピュータによるプロセスに基づいて、開示される方法論での使用に適していると識別された形状である。そのようなコンピュータによるプロセスは、任意の適した方法論(例えば、市販のソフトウェアパッケージ)を用いて実行されてよい。LAPSの例としては、球形および洗練された押出物(例えば、卵形、カプセル、など)が挙げられる。粒子を造形するための方法としては、例えば、押出、噴霧乾燥、ペレット化、マルメライジング(marumerizing)、凝集化、油滴などが挙げられる。
支持体の円形度は、支持体の外面に沿った接触角に関してこの文脈でさらに定義されてよい。例えば、支持体の外部表面(例えば、突出部の頂点)のどんな部分も、外部支持体の任意のその他の隣接する接線と140度未満の角を形成しないことが望ましい。この文脈において、測定する角を形成する部分および隣接する接線は、隣接している、つまり、部分間に形成された角の頂点が、支持体の表面に位置するように、それらの間には空間がないことを意味する。支持体の円形度のその他の誤差、例えば上記尺度で130度または120度なども指定され得る。同様に、触媒のスキン層の厚さは、特定の誤差(例えば、約400μm未満)の範囲内であることが望ましい。そのような制約を前提として、本開示に従う支持体の形状は、球形である必要はなく、それは単に、上に定義されるように角のないほぼ円形の表面を有することを必要とする。その他の実施形態では、球形またはほぼ球形の支持体が使用される。
一実施形態では、例えば、その各々が、その全文が本明細書に組み込まれる米国特許第5,558,851号および同第5,514,362号に記載されるように、混合物は、押出機を用いる押出プロセスによって押出物に形成される。一実施形態では、押出物は、カプセル剤、楕円形(例えば、卵形(ovoid or egg−shaped))などのLAPSを形成するためにさらなる精製を受けることができる。そのような精製技法の例としては、微粉砕、磨砕、研磨、バレル研磨、圧縮、ブリケッティング、マルメライジング、および球状化が挙げられる。
押出プロセスを用いる一実施形態では、混合物は、押出助剤をさらに含む。押出助剤は、混合物のレオロジーを改善する働きをすることができる。この混合物のレオロジーの改善は、押出ダイによって混合物の流れを改善する働きをすることができる。押出ダイによって改善された流れは、より簡単な装置の起動、より滑らかな押出、より速い加工、より低い押出圧力、および改良された生成物外観または物理的特性を導くことができる。押出助剤、それらの効果的な量および混合物への組み込み方法は、変動し、任意の適した方法論を用いて選択され得る。
一実施形態では、混合物は、パンまたはディスク凝集装置、回転ドラム凝集装置、ブリケッター、ピンミキサー、油滴形成器などの凝集装置を用いる凝集プロセスによって、造形された支持体(例えば、球形などのLAPSを有する支持体)に形成される。任意の適した凝集プロセスを、造形された支持体(例えば、球形などのLAPSを有する支持体)の形成に用いてよい。例えば、球形の造形された支持体は、均質な粉末混合物を形成するのに十分な条件下で、細孔形成剤を高表面積アルミナ(例えば、活性アルミナおよび/またはγアルミナ)とブレンドすることにより調製され得る。次に、均質な粉末混合物は、水の存在下、パンまたはディスク凝集装置などの凝集装置に導入され得る。水の量は、開示されるプロセスおよびパラメータに適合する機械的性質を有する球形の形成を促進するために十分でなければならない。一実施形態では、水:均質な粉末混合物の比は、約0.3〜1.0:1、あるいは約0.4〜0.8:1、あるいは約0.6〜0.7:1であり得る。
球形は、凝集装置において、一部のユーザーおよび/またはプロセスの目的に適した滞留時間を有することができる。一実施形態では、ユーザーおよび/またはプロセスの目的は、造形された支持体を加工(例えば、乾燥および/または焼成)する際に起こり得るどんな収縮(例えば、約5%〜約15%、あるいは約5%〜約12%、あるいは約7%〜約12%、あるいは約10%)も考慮に入れるために、支持体の所望の最終直径よりもわずかに大きい直径を有する球形を得ることである。
一実施形態では、造形された支持体は、高表面積アルミナ、例えば、活性アルミナ、γアルミナ、ρアルミナ、ベーマイト、偽ベーマイト、バイヤライトまたはその組合せを含む高表面積アルミナから調製され得る。一実施形態では、造形された支持体は、活性アルミナから調製され得る。本明細書において、「活性アルミナ」とは、一般に水酸化アルミニウムの脱水によって調製されたアルミナをさし、結果として高表面積で非晶質の再水和性アルミナ材料となる。代替実施形態では、造形された支持体は、ガンマアルミナ、γ−アルミナを含む。本明細書において、「γ−アルミナ」とは、一般に偽ベーマイトまたはベーマイトの熱分解によって得られるアルミナをさし、結果として低い結晶化度および高い表面積を示す準安定相を特徴とするアルミナ材料となる。高表面積とは、本明細書において、約100m/g〜約400m/g、あるいは約150m/g〜約300m/g、あるいは約175m/g〜約275m/gの範囲の表面積をさす。
一実施形態では、造形された支持体は、ナトリウム、ケイ素、鉄およびチタンなどの低レベルの不純物を有する高表面積アルミナ粉末(例えば、活性アルミナ)を含む。例えば、造形された支持体は、触媒支持体の総重量に基づいて、約10000ppm未満、あるいは約1000ppm未満、あるいは約10ppm未満のナトリウム、ケイ素、および鉄の不純物レベルを有する高表面積アルミナ粉末(例えば、活性アルミナ)を含み得る。例えば、造形された支持体は、触媒支持体の総重量に基づいて、約4000ppm未満、あるいは約3000ppm未満、あるいは約2000ppm未満のチタンの不純物レベルを有する高表面積アルミナ粉末(例えば、活性アルミナ)を含み得る。そのような造形された支持体は、本明細書に記載されるプロセスおよびパラメータに適合する相または相の混合物中のアルミナを含み得る。
以降、造形プロセス(例えば、押出、凝集など)を造形された支持体(例えば、球形などのLAPSを有する支持体)の形態で出る混合物は、「湿潤した造形された支持体」または「グリーン造形された支持体」と呼ばれる。既に述べたように、そのようなアルミナが本明細書に記載されるようなその後の支持体の加工(例えば、乾燥および/または焼成)によってα−アルミナなどのその他の形態に転換され得るという理解のもとに、そのような造形された支持体は、高表面積アルミナ(例えば、活性アルミナおよび/またはγアルミナ)を含むことができる。
グリーン造形された支持体からの過剰な水は、乾燥により除去してさらなる加工の前に乾燥した支持体を形成することができる。湿潤した固体を乾燥させるための従来法を用いてグリーン造形された支持体を乾燥させることができ、それには、例えば空気あるいは窒素またはヘリウムなどの不活性ガス中での乾燥が含まれる。空気または不活性ガスは、循環していてもよいし、移動していてもよいし、静止していてもよい。乾燥温度は、約200°F(93.3℃)〜約400°F(204.4℃)、あるいは約200°F(93.3℃)〜約300°F(148.9℃)、あるいは約225°F(107.2℃)〜約275°F(135℃)の範囲であり得る。乾燥時間は、約15分以上、あるいは約1時間以上、あるいは約1時間〜約10時間、あるいは約15分〜約15時間、あるいは約2時間〜約5時間、あるいは約1時間〜約5時間、あるいは約20分〜約30分であり得る。
一実施形態では、乾燥した支持体は焼成されて、焼成された支持体を形成する。焼成温度は、約932°F(500℃)〜約2732°F(1500℃)、あるいは約1292°F(700℃)〜約2552°F(1400℃)、あるいは約1562°F(850℃)〜約1372°F(1300℃)の範囲であり得る。
焼成時間は、約0.5時間〜約24時間、あるいは約1〜約18時間、あるいは約0.5時間〜約12時間、あるいは約1時間〜約6時間、あるいは約3〜12時間の範囲であり得る。そのような実施形態では、焼成は、酸素含有雰囲気中、例えば乾燥空気中で実行され得る。本明細書において、「乾燥」空気とは、約40°F未満の露点を有する空気である。一実施形態では、乾燥した支持体は、段階または工程において、材料を本明細書に開示される温度範囲にさらすことにより焼成され得る。本明細書に開示されるプロセスおよび材料に適合する任意の適した焼成方法も用いることができると考えられる。
一実施形態では、グリーン造形された支持体の乾燥および/または焼成は、結果として材料の粒度の低下をもたらす。例えば、球形の支持体の乾燥および/または焼成は、結果として約1mm〜約10mm、あるいは約2mm〜約7mm、あるいは約3mm〜約5mmの範囲の粒径を有する乾燥され、焼成された支持体をもたらし得る。
一実施形態では、本明細書に開示される種類の焼成された支持体(例えば、球形などのLAPSを有するもの)は、約1lbf〜約50lbf、あるいは約2lbf〜約40lbf、あるいは約3lbf〜約30lbfの範囲の圧潰強さを特徴とし得る。本明細書において、圧潰強さは、触媒支持体および/または触媒の圧縮力に対する抵抗性として定義される。圧潰強さの測定は、取扱いおよび使用中に触媒がその物理的一体性を維持する能力の指標を提供することを意図する。圧潰強さは、サンプルに加える力を平らなプラテンを用いて横方向に加えることを除いて、ASTM法D 6175−98「押出触媒の半径方向の圧潰強さの標準試験法」に従って求めることができる。
焼成された支持体は、触媒調製において直接使用されてもよいし、さらに加工されるか、あるいは本明細書に記載されるように使用されてもよい。本明細書に記載されるように調製された(例えば、造形、乾燥、および焼成された)触媒支持体は、調製された触媒支持体と名付けられ、そのような調製された触媒支持体は、本明細書に記載されるような任意の適した組成物(例えば、α−アルミナなどの無機組成物)または形状(例えば、球形などのLAPS)を有し得る。理論に縛られるものではないが、本明細書に記載されるような特徴的な細孔径分布を有する調製された触媒支持体は、一部の実施形態および使用において、任意のさらなる加工がない場合に(例えば、本明細書に記載されるものなどの1以上の触媒金属の添加がない場合に)触媒活性を示す。したがって、理論に縛られるものではないが、一部の実施形態では、本明細書に記載されるような特徴的な細孔径分布を有する調製された触媒支持体は、適した反応条件下の反応体の触媒反応の触媒として用いられ得る。
一実施形態では、選択的水素化触媒を調製する方法は、本明細書に開示される種類の調製された触媒支持体(例えば、α−アルミナなどの所望の組成物を有し、球形などの望ましい形状を有し、かつ、本明細書に記載されるような特徴的な細孔径分布を有する、造形、乾燥、焼成された支持体)を塩素含有化合物に接触させることを含む。塩素含有化合物は、気体、液体、またはその組合せであってよい。一実施形態は、触媒支持体を液体の塩素含有化合物と接触させて、塩化物化された触媒支持体を作製することを含む。そのような液体は、少なくとも1つの塩素含有化合物を含むことができる。一部の実施形態では、調製された触媒支持体を曝露して塩化物化された触媒支持体を作製することのできる液体の塩素含有化合物としては、限定されるものではないが、塩酸;アルカリ金属塩化物;アルカリ土類塩化物;クロロ炭化水素;R、R’、R’’、およびR’’’が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、またはその任意の組合せであり、v、w、x、y、zが、v+w+x+y+z=4であるという条件で、0〜4であり得る、式N(HR’R’’R’’’)Clで表される化合物;またはその組合せが挙げられる。一部の実施形態では、アルカリ金属塩化物は、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、またはその組合せを含み得る。一部の実施形態では、アルカリ土類塩化物は、塩化カルシウム、塩化バリウム、またはその組合せを含み得る。一部の実施形態では、式N(HR’R’’R’’’)Clで表される化合物は、塩化アンモニウム、塩化メチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、またはその組合せを含み得る。クロロ炭化水素は、本明細書において、少なくとも1つの水素が塩素に置換されている、1〜10個の炭素を含有する化合物を含み得る。一部の実施形態では、クロロ炭化水素は、式CCl(ここで、x+y=4)で表される化合物;式CCl(ここで、x+y=6)で表される化合物;またはその組合せを含む。一部の実施形態では、CClで表される化合物は、四塩化炭素、ジクロロメタン、またはその組合せを含む。一部の実施形態では、式CClで表される化合物は、トリクロロエタンを含む。一実施形態では、液体の塩素含有化合物は、溶液中の塩化カリウムを含む。
調製された触媒支持体は、任意の適した方法で液体の塩素含有化合物と接触させることができる。一実施形態では、調製された触媒支持体を液体の塩素含有化合物と接触させるために用いる方法は、初期湿潤含浸(incipient wetness impregnation)であり得る。初期湿潤含浸の間、支持体の細孔は、液体の塩素含有化合物で十分に満たされる。調製された触媒支持体を液体の塩素含有化合物と接触させて塩化物化された触媒支持体を作製するために、浸漬などのその他の接触方法も用いられ得る。
代替実施形態は、最初に調製された触媒支持体をガス状の塩素含有化合物と接触させて塩化物化された触媒支持体を形成することを含む。一部の実施形態では、気体として用いられ得る塩素含有化合物としては、限定されるものではないが、塩化水素ガス、塩素ガス、CCl(ここで、x+y=4)、CCl(ここで、x+y=6)、またはその組合せが挙げられる。もう一つの実施形態では、ガス状の塩素含有化合物は、揮発性クロロ炭化水素またはその混合物を加熱することにより得られる。
調製された触媒支持体をガス状の塩素含有化合物と接触させるために使用される方法は、調製された触媒支持体をガス状の塩素含有化合物の存在下、および所望により酸素、水、窒素、水素またはその混合物の存在下で加熱して塩化物化された触媒支持体を作製することにより実現され得る。一実施形態では、調製された触媒支持体は、ガス状の塩素含有化合物と約572°F(300℃)〜約1562°F(850℃)の温度で約0.2〜約20時間接触させることができる。
液体接触によるか、気相接触によるか、またはその組合せによるかにかかわらず、調製された触媒支持体の上に配置された塩素含有化合物の量は、接触方法とは無関係に制御され得る。接触方法は、塩化物化された触媒支持体が、塩素含有化合物への曝露後に、塩化物化された触媒支持体の総重量に基づいて、約20重量%〜約0.001重量%の塩素、あるいは約10重量%〜約0.01重量%の塩素、あるいは約2重量%〜約0.05重量%の塩素を含むように、一定量の塩素含有化合物を堆積させることができる。
調製された触媒支持体を塩素含有化合物と接触させて塩化物化された触媒支持体を作製した後、清浄な塩化物化された触媒支持体を作製するために、そうでなければ選択的水素化触媒を生成するさらなる加工のための塩化物化された触媒支持体を調製するために、塩化物化された触媒支持体を塩素含有化合物との接触から取り除き、加工して、塩化物化された触媒支持体から一定量の塩素含有化合物、その分解生成物、またはその他の望ましくない要素などの望ましくない要素を除去することができる。一定量の塩素含有化合物および/または任意のその他の望ましくない要素の除去は、含まれる塩素含有化合物の種類に応じて、洗浄によって、蒸発によって、またはその組合せによって起こり得る。蒸発は、約572°F(300℃)〜約1562°F(850℃)の温度で約0.2時間〜約20時間で達成され得る。加工後、清浄な塩化物化された触媒支持体は、支持体に対して、約0〜約2000重量ppmの塩素を含み得る;あるいは、約1ppm〜約1200重量ppmの塩素;あるいは、約2ppm〜約80重量ppmの塩素;あるいは、約3ppm〜約20ppm、あるいは約2重量ppm未満の塩素を含み得る。
一実施形態では、液体塩素含有化合物との接触により生成された、塩化物化された触媒支持体を、約122°F(50℃)〜約1562°F(850℃)の高温に約0.5時間〜約20時間曝露して、塩化物化された触媒支持体を乾燥かつ/または焼成し、それにより清浄化された塩化物化触媒支持体を生成することができる。一部の実施形態では、随意の洗浄工程が高温への曝露の後に続いて行われてよい。例えば、支持体は、水で約68°F(20℃)〜約212°F(100℃)の温度で約1分〜約2時間洗浄され得る。一実施形態では、洗浄は熱蒸留水または脱イオン水を利用し、乾燥および/または焼成後に行われる。洗浄工程の後、塩化物化された触媒支持体は、不必要な水分を除去するために、所望により約122°F(50℃)〜約1652°F(900℃)の高温の約0.5時間〜約20時間の別の曝露を受けることができる。
もう一つの実施形態では、ガス状の塩素含有化合物との接触により生成された塩化物化触媒支持体は、蒸発または洗浄またはその組合せによって清浄化されて、一定量の塩素含有化合物、その分解生成物、またはその他の望ましくない要素を除去することができる。一実施形態では、触媒支持体をガス状の塩素含有化合物と接触させた後、ガス状の塩素含有化合物の流れを停止し、ガス状の塩素含有化合物の不在下での高温への曝露によりガス状の処理された塩化物化触媒支持体を加熱および/または焼成し続けて、清浄化された塩化物化触媒支持体を生成することができる。高温への曝露は、約18時間以下の間、酸素、水、窒素およびその混合物の存在下で行われ得る。望ましくない要素をさらに除去するために、この蒸発除去工程の後に、塩化物化された触媒支持体を、塩素含有化合物を含まないガスの加熱流に曝露させることが所望により続いてよい。加工後、清浄化された塩化物化触媒支持体は、支持体に対して、約0〜約2000重量ppmの塩素を含み得る;あるいは、約1ppm〜約1200重量ppmの塩素;あるいは、約2ppm〜約80重量ppmの塩素;あるいは、約3ppm〜約20ppm、あるいは約2重量ppm未満の塩素を含み得る。
一実施形態では、水素化触媒を調製する方法は、細孔直径の多峰性分布を有する無機支持体を選択することを含む。一実施形態では、細孔直径の少なくとも1つの分布は、約120nm以上の直径を有する細孔を含む。代替実施形態では、細孔直径の少なくとも1つの分布は、約200nm以上の直径を有する細孔を含む。次に、選択された支持体を本明細書に開示される種類の触媒支持体として処理し、本明細書に開示される加工(例えば、乾燥、焼成、塩化物化)に供することができる。
一実施形態では、選択的水素化触媒を調製する方法は、本明細書に開示される種類の清浄化された塩化物化触媒支持体を少なくとも1つの触媒活性金属、あるいはパラジウムと接触させることを含む。パラジウムは、清浄化された塩化物化触媒支持体をパラジウム含有化合物と接触させることにより清浄化された塩化物化触媒支持体に添加されて、本明細書の下文においてより詳細に説明されるようなパラジウム担持組成物を形成することができる。適したパラジウム含有化合物の例としては、限定されるものではないが、塩化パラジウム、硝酸パラジウム、ヘキサクロロパラジウム酸アンモニウム、テトラクロロパラジウム酸アンモニウム、酢酸パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、テトラアンミンパラジウム硝酸塩、またはその組合せが挙げられる。一実施形態では、パラジウム含有化合物は、水溶液の一成分である。本開示での使用に適したパラジウム含有溶液の例としては、限定されるものではないが、パラジウム金属を含む溶液が挙げられる。
一実施形態では、パラジウムは、選択的水素化触媒の調製のための混合物中に、総触媒重量に基づいて、約0.005重量%〜約2重量%、あるいは約0.005重量%〜約1重量%あるいは約0.005重量%〜約0.5重量%の量で存在する。
一実施形態では、選択的水素化触媒を調製する方法は、担持されたパラジウム組成物を形成するための清浄化された塩化物化触媒支持体のパラジウム含有化合物との接触によって開始することができる。接触は、任意の適した技法を用いて実行されてよい。例えば、清浄化された塩化物化触媒支持体は、支持体のパラジウム含有溶液での浸漬、または初期湿潤含浸によりパラジウム含有化合物と接触させることができる。そのような実施形態では、得られる担持されたパラジウム組成物は、パラジウム表皮を形成するように、パラジウム担持組成物の外面付近で濃縮されたパラジウムを約90重量%超、あるいは約92重量%〜約98重量%、あるいは約94重量%〜約96重量%有することができる。一実施形態では、支持体をパラジウム含有溶液に浸漬することにより、清浄化された塩化物触媒支持体をパラジウム含有溶液に接触させる。
パラジウム表皮は、本明細書に開示される水素化プロセスを促進することができるかぎり、どんな厚さであってもよい。一般に、パラジウム表皮の厚さは、約1μm〜約3000μm、あるいは約5μm〜約2000μm、あるいは約10μm〜約1000μm、あるいは約50μm〜約500μmの範囲であり得る。そのような方法の例は、その各々が参照によりその全文が本明細書に組み込まれる、米国特許第4,404,124号および同第4,484,015号により詳細にさらに記載されている。
任意の適した方法が、パラジウム担持組成物の表皮中のパラジウムの濃度および/または表皮の厚さを決定するために使用され得る。例えば、一方法は、パラジウム担持組成物粒子の代表的なサンプルを押し破り、パラジウム担持組成物粒子をN,N−ジメチル−パラ−ニトロソアニリンの希アルコール溶液で処理することを伴う。処理溶液はパラジウムと反応して赤色を与え、それはパラジウムの分布を評価するために使用され得る。パラジウム担持組成物の表皮中のパラジウムの濃度を測定するためのさらに別の技法は、触媒粒子の代表的なサンプルを押し破ること、それに続いて粒子を水素などの還元剤で処理して表皮の色を変化させること、それによってパラジウムの分布を評価することを伴う。あるいは、パラジウム表皮の厚さは、電子プローブ微量分析を用いて求めることができる。
清浄化された塩化物化触媒支持体をパラジウム含有溶液と接触させることにより形成された、担持されたパラジウム組成物は、約59°F(15℃)〜約302°F(150℃)、あるいは約86°F(30℃)〜約212°F(100℃)、あるいは約140°F(60℃)〜約212°F(100℃)の温度で;かつ、約0.1時間〜約100時間、あるいは約0.5時間〜約20時間、あるいは約1時間〜約10時間の期間、乾燥させることができる。あるいは、パラジウム担持組成物は焼成されてよい。この焼成工程は、約1562°F(850℃)まで、あるいは約302°F(150℃)〜約1472°F(800℃)、あるいは約302°F(150℃)〜約1382°F(750℃)、あるいは約302°F(150℃)〜約1292°F(700℃)の温度で;かつ、約0.2時間〜約20時間、あるいは約0.5時間〜約20時間、あるいは約1時間〜約10時間の期間、実行され得る。
一実施形態では、選択的水素化触媒は、1以上の選択性促進剤をさらに含むことができる。適した選択性促進剤としては、限定されるものではないが、第1B族金属、第1B族金属化合物、銀化合物、フッ素、フッ化物化合物、硫黄、硫黄化合物、アルカリ金属、アルカリ金属化合物、アルカリ性金属、アルカリ性金属化合物、ヨウ素、ヨウ化物化合物、またはその組合せが挙げられる。一実施形態では、選択的水素化触媒は、1以上の選択性促進剤を含む。選択的水素化触媒の調製のための混合物中に、合計で、選択的水素化触媒の総重量に基づいて、約0.001重量%〜約10重量%、あるいは約0.01重量%〜約5重量%、あるいは約0.01重量%〜約2重量%の量で存在することができる。選択的水素化触媒に組み込まれる選択性促進剤の量は、選択的水素化触媒を調製するために使用される選択性促進剤の量に関して本明細書に記載される範囲内であり得る。
一実施形態では、選択性促進剤は、銀(Ag)、銀化合物、またはその組合せを含む。適した銀化合物の例としては、限定されるものではないが、硝酸銀、酢酸銀、臭化銀、塩化銀、ヨウ化銀、フッ化銀、またはその組合せが挙げられる。一実施形態では、選択性促進剤は、硝酸銀を含む。選択的水素化触媒は、選択的水素化触媒の総重量に基づいて、約0.005重量%〜約5重量%の銀、あるいは約0.01重量%〜約1重量%の銀、あるいは約0.05重量%〜約0.5重量%の量の硝酸銀を用いて調製され得る。選択的水素化触媒に組み込まれる銀の量は、選択的水素化触媒を調製するために使用される硝酸銀の量に関して本明細書に記載される範囲内であり得る。
一実施形態では、選択性促進剤は、アルカリ金属、アルカリ金属化合物、またはその組合せを含む。適したアルカリ金属化合物の例としては、限定されるものではないが、元素状態のアルカリ金属、アルカリ金属ハロゲン化物(例えば、アルカリ金属フッ化物、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物、アルカリ金属ヨウ化物)、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属ホウ酸塩、またはその組合せが挙げられる。一実施形態では、選択性促進剤は、フッ化カリウム(KF)を含む。もう一つの実施形態では、選択的水素化触媒は、選択的水素化触媒の総重量に基づいて、約0.01重量%〜約5重量%、あるいは約0.03重量%〜約2重量%、あるいは約0.05重量%〜約1重量%の量のアルカリ金属化合物を用いて調製される。選択的水素化触媒に組み込まれるアルカリ金属の量は、選択的水素化触媒を調製するために使用されるアルカリ金属化合物の量に関して本明細書に記載される範囲内であり得る。
一部の実施形態では、本明細書においてこれまでに記載された種類の1以上の選択性促進剤は、担持されたパラジウム組成物に添加され得る。一実施形態では、銀が担持されたパラジウム組成物に添加され得る。例えば、担持されたパラジウム組成物は、組成物の細孔容積を満たすために十分な量を上回る量の硝酸銀水溶液の中に入れられてよい。得られる材料は、パラジウム/銀担持組成物である(本明細書において、選択的水素化触媒のこの特定の実施形態をPd/Ag組成物と呼ぶ)。Pd/Ag組成物は、本明細書においてこれまでに記載されたように、乾燥および/または焼成させてよい。
一実施形態では、1以上のアルカリ金属は、本明細書においてこれまでに記載された技法などの任意の適した技法を用いてPd/Ag組成物に添加され得る。一実施形態では、選択性促進剤は、フッ化カリウムを含み、得られる材料は、パラジウム/銀/アルカリ金属フッ化物担持組成物である(本明細書において、選択的水素化触媒のこの特定の実施形態をPd/Ag/KF組成物と呼ぶ)。
一実施形態では、担持されたパラジウム組成物を、アルカリ金属ハロゲン化物と銀化合物の両方と接触させる。担持されたパラジウム組成物をアルカリ金属ハロゲン化物と銀化合物の両方と接触させることは、同時に行われてよい;あるいはこの接触は、順次使用者の望む順序で行われてよい。
一実施形態では、本明細書に開示される方法に従って形成される選択的水素化触媒は、本明細書に開示される種類のα−アルミナ支持体、パラジウム、および1以上の選択性促進剤、(例えば、銀および/またはフッ化カリウム)を含む。選択的水素化触媒(Pd/Ag、Pd/KF、および/またはPd/Ag/KF/組成物)は、乾燥させた選択的水素化触媒を形成するために乾燥させることができる。一部の実施形態では、この乾燥工程は、約32°F(0℃)〜約302°F(150℃)、あるいは約86°F(30℃)〜約212°F(100℃)、あるいは約122°F(50℃)〜約176°F(80℃)の範囲内の温度で;かつ、約0.1時間〜約100時間、あるいは約0.5時間〜約20時間、あるいは約1時間〜約10時間の期間、実施され得る。
乾燥させた選択的水素化触媒は、水素ガスまたは水素ガス含有供給材料、例えば、選択的水素化プロセスの供給材料流を用いて還元し、それにより選択的水素化プロセスの最適な操作を提供することができる。そのようなガス状水素の還元は、例えば、約32°F(0℃)〜約752°F(400℃)、あるいは68°F(20℃)〜約572°F(300℃)、あるいは86°F(30℃)〜約482°F(250℃)の範囲の温度で行うことができる。
一実施形態では、本明細書に開示される種類の選択的水素化触媒は、選択的水素化プロセスを触媒することができる。一部の実施形態では、本明細書に開示される種類の選択的水素化触媒は、選択的水素化プロセスを触媒するために1以上の従来の水素化触媒とともに使用される。従来の水素化触媒および本明細書に開示される種類の選択的水素化触媒を有するような実施形態では、選択的水素化触媒は、選択的水素化プロセス中に存在する水素化触媒の総量の約50%超を含む量で存在してよい。あるいは、約70%超、あるいは約85%超である。本明細書において、語句「従来の水素化触媒」とは、本明細書に開示される種類の触媒支持体を含まない水素化触媒をさす。
選択的水素化触媒は、主に不飽和炭化水素、例えば、エチレンを含有するが、高度不飽和炭化水素、例えば、アセチレンも含有する不飽和炭化水素流と接触させることができる。接触は、高度不飽和炭化水素を不飽和炭化水素に選択的に水素化するために効果的な条件で、水素の存在下で実施され得る。一実施形態では、本明細書に開示される種類の選択的水素化触媒は、例えば、限定されるものではないが、アセチレン、メチルアセチレン、プロパジエン、ブタジエンまたはその組合せなどの高度不飽和炭化水素の水素化で使用される。本明細書において、高度不飽和炭化水素は、三重結合、2つの共役炭素−炭素二重結合、または2つの累積炭素−炭素二重結合を含有する炭化水素と定義される。本明細書において、不飽和炭化水素は、単離された炭素−炭素二重結合を含有する炭化水素と定義される。図1は、本明細書に開示される種類の選択的水素化触媒を利用する水素化プロセスの一実施形態を説明する。水素化プロセスには、不飽和炭化水素流10および水素(H)流20を、選択的水素化触媒が配置されている水素化反応器30に供給することが含まれる。不飽和炭化水素流10は、1以上の不飽和炭化水素を主に含むが、それはまた例えば、限定されるものではないが、アセチレン、メチルアセチレン、プロパジエン、およびブタジエンなどの1以上の高度不飽和炭化水素も含有することができる。あるいは、不飽和炭化水素流10および水素流20は、水素化反応器30に供給される単一の流れに組み合わされ得る。
一実施形態では、反応器30は、バックエンド配置(backend configuration)の不飽和炭化水素製造プラントのアセチレン除去ユニットに属し得る、選択的水素化反応器である。本明細書において、「バックエンド」とは、不飽和炭化水素製造プロセスから供給材料を受け取る脱メタン精留塔から高沸点留分を受け取る脱エタン精留塔から低沸点留分を受け取る不飽和炭化水素製造ユニットの中のアセチレン除去ユニットの位置をさす。
一実施形態では、反応器30は、フロントエンド脱エタン塔配置の不飽和炭化水素製造プラントのアセチレン除去ユニットに属し得る選択的水素化反応器である。本明細書において、「フロントエンド脱エタン塔」とは、不飽和炭化水素製造プロセスから供給材料を受け取る脱エタン精留塔から低沸点留分を受け取る不飽和炭化水素製造ユニット中のアセチレン除去ユニットの位置をさす。
一実施形態では、反応器30は、フロントエンド脱プロパン塔配置の不飽和炭化水素製造プラントのアセチレン除去ユニットに属し得る選択的水素化反応器である。本明細書において、「フロントエンド脱プロパン塔」とは、不飽和炭化水素製造プロセスから供給材料を受け取る脱プロパン精留塔から低沸点留分を受け取る不飽和炭化水素製造ユニット中のアセチレン除去ユニットの位置をさす。
一実施形態では、反応器30は、原料ガス配置の不飽和炭化水素製造プラントのアセチレン除去ユニットに属し得る選択的水素化反応器である。本明細書において、「原料ガス」とは、どんな炭化水素の分留も介在しない、不飽和炭化水素製造プロセスから供給材料を受け取る不飽和炭化水素製造ユニット中のアセチレン除去ユニットの位置をさす。
水素化反応器30、および同様に本明細書に開示される選択的水素化触媒が、バックエンドアセチレン除去ユニット、フロントエンド脱エタン塔ユニット、フロントエンド脱プロパン塔、または原料ガスユニットでの使用に限定されず、不飽和炭化水素流の中に含まれる高度不飽和炭化水素が不飽和炭化水素に選択的に水素化される任意のプロセスで使用され得ることは当然理解される。フロントエンド脱エタン塔ユニット、フロントエンド脱プロパン塔、または原料ガスユニットでは、不飽和炭化水素流10は、水素化反応に十分な量の水素を含有するので、水素流20は反応に不必要となる可能性がある。
アセチレン除去ユニットがバックエンド配置にある実施形態では、水素化反応器30に供給されている高度不飽和炭化水素は、アセチレンを含む。水素化反応器30に供給されている水素のアセチレンに対するモル比は、約0.1〜約10、あるいは約0.2〜約5、あるいは約0.5〜約4の範囲内であり得る。
アセチレン除去ユニットがフロントエンド脱エタン塔、フロントエンド脱プロパン塔または原料ガス配置にある実施形態では、水素化反応器30に供給されている高度不飽和炭化水素は、アセチレンを含む。そのような実施形態では、水素化反応器30に供給されている水素のアセチレンに対するモル比は、約10〜約3000、あるいは約10〜約2000、あるいは約10〜約1500の範囲内であり得る。
アセチレン除去ユニットがフロントエンド脱プロパン塔または原料ガス配置にある実施形態では、水素化反応器30に供給されている高度不飽和炭化水素は、メチルアセチレンを含む。そのような実施形態では、水素化反応器30に供給されている水素のメチルアセチレンに対するモル比は、約3〜約3000、あるいは約5〜約2000、あるいは約10〜約1500の範囲内であり得る。
アセチレン除去ユニットがフロントエンド脱プロパン塔または原料ガス配置にある実施形態では、水素化反応器30に供給されている高度不飽和炭化水素は、プロパジエンを含む。そのような実施形態では、水素化反応器30に供給されている水素のプロパジエンに対するモル比は、約3〜約3000、あるいは約5〜約2000、あるいは約10〜約1500の範囲内であり得る。
もう一つの実施形態では、反応器30は、複数の反応器を表し得る。複数の反応器は、所望により、反応によって生じた熱を除去するための手段によって分離され得る。複数の反応器は、所望により、反応器からの入口流および流出流を制御するための手段によるか、あるいは、複数の反応器の中の個々の反応器あるいは反応器群が再生されることを可能にする熱除去手段により分離することができる。選択的水素化触媒は、水素化反応器30の中の任意の適した配置、固定触媒床などで配列され得る。また、一酸化炭素も、別の流れ(示さず)によって反応器30に供給されることができるか、またはそれは水素流20と組み合わされることができる。一実施形態では、水素化プロセスの間に反応器30に供給されている一酸化炭素の量は、反応器30に供給されている流体の総モル数に基づいて、約0.15モルパーセント(モル%)未満である。
水素化反応器30は、水素の存在下で選択的水素化触媒を接触させると高度不飽和炭化水素を1以上の不飽和炭化水素に選択的に水素化するのに効果的な条件で動作し得る。これらの条件は、望ましくは、高度不飽和炭化水素の不飽和炭化水素への水素化を最大にし、かつ、高度不飽和炭化水素の飽和炭化水素への水素化を最小にするのに効果的である。一部の実施形態では、アセチレンは、エチレンに選択的に水素化され得る。あるいは、メチルアセチレンは、プロピレンに選択的に水素化され得る;あるいはプロパジエンは、プロピレンに選択的に水素化され得る。あるいは、ブタジエンは、ブテンに選択的に水素化され得る。一部の実施形態では、水素化域内の温度は、約41°F(5℃)〜約572°F(300℃)、あるいは約50°F(10℃)〜約482°F(250℃)、あるいは約59°F(15℃)〜約392°F(200℃)の範囲内であり得る。一部の実施形態では、水素化域内の圧力は、約15(204kPa)〜約2,000(13,890kPa)ポンド/平方インチゲージ(psig)、あるいは約50psig(446kPa)〜約1,500psig(10,443kPa)、あるいは約100psig(790kPa)〜約1,000psig(6,996kPa)の範囲内であり得る。
図1に戻ると、水素化反応器30で生成された1以上のモノオレフィンを含む不飽和炭化水素、および任意の未転化反応体を含む流出流40は、水素化反応器30を出る。一実施形態では、水素化反応器30がバックエンドのアセチレン除去ユニット配置にある場合、エチレンを主に含む流出流40は、約5ppm未満、あるいは約1ppm未満の高度不飽和炭化水素を含む。水素化反応器30がフロントエンド脱エタン塔、フロントエンド脱プロパン塔、または原料ガスアセチレン除去ユニット配置にある実施形態では、エチレンを主に含む流出流40は、約5ppm未満、あるいは約1ppm未満のアセチレンを含むが、メチルアセチレンまたはプロパジエンなどのその他の高度不飽和炭化水素は、約5000ppm未満、あるいは約4000ppm未満を成す。
一実施形態では、本明細書に記載される種類の選択的水素化触媒は、本明細書に記載される種類の触媒支持体を欠くが、それ以外の点では同様の触媒と比較した場合、同等の触媒活性を有することができる。例えば、本開示の選択的水素化触媒は、その他の点では同等の触媒と比較した場合に改良されている少なくとも1つの性能特性を有することができる。一実施形態では、本開示の選択的水素化触媒は、望ましい特性の最適なバランスを有する。例えば、本明細書に開示される種類の選択的水素化触媒は、それ以外の点では同様の触媒に匹敵する触媒活性またはクリーンアップ温度を有する。同等の触媒活性は、同等のクリーンアップ温度と解釈することができる。以降、それ以外の点では同様の触媒とは、無機触媒支持体、パラジウムおよび1以上の選択性促進剤を含むが本明細書に開示される種類の触媒支持体を欠く選択的水素化触媒をさす。本明細書において、クリーンアップ温度とは、T1と呼ばれ、不飽和炭化水素およびアセチレンおよびジオレフィンなどの高度不飽和炭化水素を含む、代表的なフロントエンド脱エタン塔、フロントエンド脱プロパン塔、または原料ガスアセチレン除去ユニット供給材料流を加工する際の流出液中のアセチレン濃度が20ppmよりも下に低下する温度をさす。T1の決定は、例えば、その各々が、その全文が本明細書に組み込まれる、米国特許第7,417,007号および同第6,417,136号により詳細に記載されている。一実施形態では、本明細書に開示される種類の選択的水素化触媒は、新鮮な触媒に関して、約80°F(26.7℃)〜約160°F(71.1℃)、あるいは約85°F(29.4℃)〜約150°F(65.6℃)、あるいは約90°F(32.2℃)〜約140°F(60℃)のT1を有し得る。一実施形態では、本明細書に記載される種類の選択的水素化触媒は、本明細書に記載される種類の触媒支持体を欠くがその他の点では同等の触媒と比較した場合に、増加した選択性ウィンドウを示すことができる。本明細書において、選択性ウィンドウとは、触媒が指定された反応に望ましい選択性を示す間の反応時間をさす。例えば、本明細書に開示される種類の選択的水素化触媒は、アセチレン水素化反応器において触媒として用いられた場合、約200時間以上、あるいは約250時間以上、あるいは約300時間以上のエチレンの選択性ウィンドウを示し得る。本明細書に開示される種類の選択的水素化触媒の選択性ウィンドウは、本明細書に記載される種類の触媒支持体を欠くがその他の点では同等の触媒と比較した場合に、約50%以上、あるいは約75%以上、あるいは約100%以上増大させることができる。あるいは、本明細書に開示される種類の選択的水素化触媒の選択性ウィンドウは、本明細書に記載される種類の触媒支持体を欠くがその他の点では同一の触媒と比較した場合に、約50%以上、あるいは約75%以上、あるいは約100%以上増大させることができる。
一実施形態では、本明細書に開示される種類の選択的水素化触媒は、約35°F(1.7℃)〜約120°F(48.9℃)、あるいは約40°F(4.4℃)〜約80°F(26.7℃)、あるいは約45°F(7.2℃)〜約60°F(15.6℃)の動作ウィンドウを有し得る。本明細書に記載される種類の選択的水素化触媒の動作ウィンドウは、本明細書に記載される種類の触媒支持体の不在下で調製された、その他の点では同等の触媒と比較した場合に、約10%超、あるいは約15%超、あるいは約20%超増大させることができる。あるいは、本明細書に記載される種類の選択的水素化触媒の動作ウィンドウは、本明細書に記載される種類の触媒支持体の不在下で調製された、その他の点では同一の触媒と比較した場合に、約10%超、あるいは約15%超、あるいは約20%超増大させることができる。動作ウィンドウ(ΔT)は、高度不飽和および不飽和炭化水素を含む供給原料から3重量%のエチレンが水素化される暴走温度(T2)と、クリーンアップ温度(T1)との間の差として定義される。ΔTは、高度不飽和炭化水素(例えば、アセチレン)の不飽和炭化水素(例えば、エチレン)への水素化における触媒選択性ウィンドウおよび動作安定性の便利な尺度である。触媒が選択的であるほど、所与の不飽和炭化水素(例えば、エチレン)を水素化するために必要な、T1を超える温度は高くなる。T2は、高い確率の暴走エチレン水素化反応が断熱反応器に存在でき得る温度に一致する。そのため、ΔTが大きいほど、触媒はより選択的となり、かつ完全なアセチレン水素化のための動作ウィンドウはより広くなると解釈される。
一実施形態では、選択的水素化触媒は、LAPSを有する調製された触媒支持体から形成される。そのような触媒は、LAPS選択的水素化触媒と称され、LAPS以外の形状を有する支持体から形成された触媒と比較して、改善された物理的および機械的性質を示すことができる。
一実施形態では、LAPS選択的水素化触媒は、LAPS以外の形状を有する支持体から形成された選択的水素化触媒と比較して、構造的一体性の増加を特徴とする。LAPS選択的水素化触媒の増加した構造的一体性は、LAPS以外の形状を有する支持体から形成された選択的水素化触媒と比較して、材料の磨滅の低下に反映され得る。本明細書において、磨滅とは、輸送、取扱い、および使用の過程で微粉を生成する材料の傾向をさし、ASTM D 4058に従って定量され得る。例えば、LAPS選択的水素化触媒は、約0.05%〜約5%、あるいは約0.1%〜約3%、あるいは約0.15%〜約2%の範囲の磨滅率を有し得る。
一実施形態では、本明細書に開示される種類の(例えば、細孔直径の多峰性分布を有する)触媒支持体から形成された選択的水素化触媒は、同じ選択的水素化条件下で動作した場合に、かつ、細孔直径の多峰性分布を有する触媒支持体の不在下で調製された、その他の点では同等の触媒と比較した場合に、ファウリング速度(fouling rate)の低下を有利に示し得る。低下したファウリング速度は、本明細書に開示される種類の触媒支持体の不在下で形成された選択的水素化触媒と比較して、約5%〜約500%、あるいは約10%〜約120%、あるいは約20%〜約40%増加した触媒寿命をもたらし得る。例えば、本開示の選択的水素化触媒は、同じ選択的水素化条件下で動作した場合に、かつ、細孔直径の多峰性分布を有する触媒支持体の不在下で調製された、その他の点では同等の触媒と比較した場合に、改善された触媒寿命を示し得る。本明細書において、寿命とは、一部のユーザーおよび/またはプロセスの望む触媒活性に使用された場合に再生することのできる、触媒が選択的水素化触媒として機能し得る時間の期間をさす。
一実施形態では、本明細書に開示される種類の(例えば、細孔直径の多峰性分布を有する)触媒支持体から形成された選択的水素化触媒は、細孔直径の多峰性分布を有する触媒支持体の不在下で調製されたその他の点では同等の触媒と比較した場合に、同じ選択的水素化条件下で動作し、同じ再生条件下で再生したときに再生サイクル間の時間が長いことを有利に示し得る。選択的水素化触媒の再生は、触媒活性が特定のプロセス(例えば、選択的水素化)をもはや効率的に触媒せず、触媒はその寿命の終わりにいるか、または1つのその触媒活性サイクルの終わりにいる時点に達した場合に実行される。触媒が残っている1以上の触媒活性サイクルを有する場合、触媒を再生して新しい触媒活性サイクルを開始することができる。触媒サイクルの長さ、すなわち触媒の再生の間の期間を増大させること、および/またはサイクルの数を増加させることは、触媒されるプロセスの経済全般を著しく改善することができる。一実施形態では、本明細書に開示される種類の選択的水素化触媒は、約5%〜約500%、あるいは約10%〜約100%、あるいは約40%〜約70%の範囲の再生サイクル間の時間の時間の増加を有し得る。
一実施形態では、本明細書に開示される種類の選択的水素化触媒は、圧力損失の上昇の制御の改善を提供する。触媒床における圧力損失の上昇は、供給材料の汚染物の付着、クラスト形成、触媒の微粉砕および腐食生成物の存在を含む、多様な要因に起因し得る。圧力損失の上昇は、限定されるものではないが、チャネリングまたはバイパス形成、高半径方向温度分布(high−radial temperature spread)、操作困難および不均等分布を含む、水素化プロセス中の有害事象を引き起こし得る。
本開示を全般にわたって説明したが、本開示の特定の実施形態として、かつその実践および利点を実証するために以下の実施例が記載される。実施例は、説明のために記載されるものであって、後に続く特許請求の範囲の詳細を決して制限するものではないことは当然理解される。
実施例1
この実施例は、水素化プロセスで使用される様々なパラジウム含有触媒組成物の調製を説明する。触媒A〜Eは、以下の通り調製した:5m/gから12m/gに及ぶ表面積を有するα−アルミナ支持体は、BASFにより供給され、塩化物処理し、それに続いて本明細書に記載されるようなパラジウムおよび銀を添加した。
表1、2、および3は、触媒A〜Eの物理的な特性を要約する。図2〜6は、触媒A〜Eについての水銀ポロシメトリーからの細孔径分布を示す。破線は、サンプル分布を表し、一方実線は積算圧入率を表す。
Figure 2016533891

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実施例2
触媒性能試験は以下の通り行った:約20mLの触媒を、40mLのアランダムと混合し、0.692インチの内径および約18インチの長さを有するステンレス鋼製ジャケット付き反応器管の中に入れた。触媒は反応器の中央にあり、反応器の両端に約10mLのアランダムを詰めた。反応温度は、反応器管のジャケットを通してエチレングリコールを循環させることによって制御した。次に、列挙された温度で気圧で200mL/分の流量の水素で2時間、触媒を活性化させた。次に、触媒を、供給材料のガス(およそ:13重量%のメタン、85.8重量%のエチレン、1.2重量%のアセチレン、および0.1重量%の水素)と約913mL/分、200psigで接触させた。一部の試験は、より高い水素濃度を使用し、同様に記載される。反応温度を調節して、約90%のアセチレン転化率を生じるようにした。転化率は、アセチレンの消失と呼ばれる。ガス分析は、KCl−Alプロットカラムを用いるガスクロマトグラフィーにより実施した。図7は、アセチレンの90%転化率を維持するために必要な温度を時間の関数として示す。図8は、エチレンの選択性を時間の関数として示す。
また、エチレンに対する選択性(sel.)も、以下の1セットの式を用いて計算した。ここで「C」は、ブタン、ブテンおよびブタジエンを表し、「重質分」とは、Cよりも多くの炭素原子を有する炭化水素をさす:
エタンに対する選択性=(生成したエタンの重量/消費したアセチレンの重量)100
に対する選択性=(生成したCの重量/消費したアセチレンの重量)100
重質分に対する選択性=(生成した重質分の重量/消費したアセチレンの重量)100
エチレンに対する選択性=100−エタンに対する選択性−Cに対する選択性−重質分に対する選択性
これらの結果は、ゼロ時での同等の温度によって示されるように、すべての触媒が良好な活性を示したが、本明細書に開示される種類の触媒(すなわち触媒C、D、およびE)は、調節された温度のレベリングを示したことを実証する(図7)。これは、本明細書に開示される種類の細孔分布をもつ触媒支持体を有さない触媒AおよびBとは対照的である。触媒AおよびBの場合、温度は試験の終わりに向かって上昇し始める。さらに、図8を参照すると、選択性に関して、触媒C、D、およびEは、調査した時間の選択性の平坦部に示されるように、選択性の増加を示した。対照的に、触媒AおよびBは、約150時間後に選択性の低下を示す。触媒C、D、およびEは、細孔径分布を有する(具体的には細孔径分布において1,000nm前後にピークが存在する)選択的水素化触媒であるが、触媒AおよびBはこのピークを有さない。
実施例3
球形のLAPSを含む触媒支持体を、以下の通り調製した:CP−5を出発物質として使用した。CP−5アルミナは、BASFより市販されている活性アルミナ粉末であり、270m/gの表面積、38lb/ftの密充填かさ密度、および、平均粒度が5μmであり、材料の90重量%が12μm未満である粒度分布を有する。アルミナの総含水量を10%と定量した。400グラムの活性アルミナおよび70グラムの細孔形成剤の混合物を約60分間ブレンドして、均質な粉末混合物を得た。ブレンドした粉末の総含水量を、強熱減量(例えば、1000℃で1時間)により10重量%と定量した。約6時間にわたって連続水流で噴霧する間に、合した混合物をパン凝集装置に供給した。供給材料の水/粉末比は、この時約0.65:1で一定に保たれた。球は、記載した凝集法を用いて約4mmの直径のサイズまで増大した後、取り出した。得られる球を110℃で15時間乾燥させた。乾燥した球を空気中で3時間、1160℃で焼成して、11m/gのBET表面積、12lbfの圧潰強さ、3〜5mmの粒径範囲および0.65cc/gのHg細孔容積を有する球形のLAPS触媒支持体を生成した。細孔径の関数としての増加する細孔容積のプロットを図9に示す。
実施例4
選択的水素化触媒は、実施例3のアルミナ球を用いて次の通り調製する:実施例3のアルミナ球を塩化物処理し、それに続いて本明細書に記載されるようなパラジウムおよび銀を添加して選択的水素化触媒を形成する。触媒性能試験は以下の通り行う:触媒をアランダムと混合し、ジャケット付き反応器管の中に入れる。次に、触媒を水素で活性化させる。次に、触媒を供給材料ガス(メタン、エチレン、アセチレン、および水素を含む)に接触させる。反応温度を、約90%のアセチレン転化率を生じるように調節する。転化率は、アセチレンの消失と呼ばれる。触媒挙動(例えば、活性、再生サイクル長、予測される触媒寿命)のさらなる調査を実施する。
さらなる実施形態
以下の列挙される実施形態は、限定されない例として記載される:
支持体が、細孔、総細孔容積、および細孔径分布を有し;細孔径分布が、各ピークが最大値を有する少なくとも2つの細孔直径のピークを示し;第1のピークが約200nm以上の細孔直径の第1の最大値を有し、第2のピークが約200nm未満の細孔直径の第2の最大値を有し;かつ、支持体の総細孔容積の約5%以上が、細孔直径の第1のピークに含まれている、高表面積アルミナから形成され、角の少ない粒子形状を有する支持体;および少なくとも1つの触媒活性金属を含む組成物である第1の実施形態。
角の少ない粒子形状が球形である、第1の実施形態の組成物である第2の実施形態。
角の少ない粒子形状が、精製された押出物である、第1の実施形態(mbodiment)の組成物である第3の実施形態。
高表面積アルミナが、活性アルミナ、γアルミナ、ρアルミナ、ベーマイト、偽ベーマイト、バイヤライトまたはその組合せを含む、第1〜第3のいずれか1つの実施形態の組成物である第4の実施形態。
高表面積アルミナが、活性アルミナおよび/またはγアルミナから本質的になる、第1〜第3の実施形態のいずれか1つの組成物である第5の実施形態。
細孔直径の第1のピークの前記第1の最大値が、約200nm〜約9000nmである、第1〜第5の実施形態のいずれか1つの組成物である第6の実施形態。
支持体の前記総細孔容積の約10%以上が、細孔直径の第1のピークに含まれている、第1〜第6の実施形態のいずれか1つの組成物である第7の実施形態。
細孔直径の前記第1のピークの第1の最大値が、約400nm〜約8000nmである、第1〜第7の実施形態のいずれか1つの組成物である第8の実施形態。
支持体の総細孔容積の約15%以上が、細孔直径の第1のピークに含まれている、第1〜第8の実施形態のいずれか1つの組成物である第9の実施形態。
約1m/g〜約35m/gの表面積を有する、第1〜第9の実施形態のいずれか1つの組成物である第10の実施形態。
微分水銀圧入により求められる約0.1cc/g〜約0.9cc/gの総細孔容積を有する、第1〜第10の実施形態のいずれか1つの組成物である第11の実施形態。
第1のピークの第1の最大値と第2のピークの第2の最大値との間の距離が、少なくとも約400nmである、第1〜第11の実施形態のいずれか1つの組成物である第12の実施形態。
第1のピークが、非ガウス分布であり、第2のピークのピーク半値幅よりも大きいピーク半値幅を有する、第1〜第12の実施形態のいずれか1つの組成物である第13の実施形態。
支持体が、約1lbf〜約50lbfの圧潰強さを有する、第1〜第13の実施形態のいずれか1つの組成物である第14の実施形態。
支持体が、約0.05%〜約5%の磨滅を有する、第1〜第14の実施形態のいずれか1つの組成物である第15の実施形態。
球が、約1mm〜約10mmの直径を有する、第2の実施形態の組成物である第16の実施形態。
ハロゲン化物をさらに含む、第1〜第16の実施形態のいずれか1つの組成物である第17の実施形態。
第10族金属をさらに含む、第1〜第17の実施形態のいずれか1つの組成物である第18の実施形態。
第1B族金属をさらに含む、第1〜第18の実施形態のいずれか1つの組成物である第19の実施形態。
塩化物をさらに含む、第1〜第19の実施形態のいずれか1つの組成物である第20の実施形態。
水素化触媒の細孔径分布が、各ピークが最大値を有する少なくとも2つの細孔直径のピークを示し、第1のピークが約200nm以上である細孔直径の第1の最大値を有し、第2のピークが約200nm未満である細孔直径の第2の最大値を有する、造形された支持体が角の少ない粒子形状を含む、高表面積アルミナ、細孔形成剤、および水を含む混合物を造形して、造形された支持体を形成すること;造形された支持体を乾燥して、乾燥した支持体を形成すること;乾燥した支持体を焼成して、焼成された支持体を形成すること;焼成された支持体を塩素含有化合物と接触させて、塩化物化された支持体を形成すること;塩化物化された支持体中の塩化物の量を低下させて、清浄化された支持体を形成すること;および、清浄化された支持体を第10族金属および第1B族金属と接触させて、水素化触媒を形成することを含む、水素化触媒を調製する方法である第21の実施形態。
焼成された支持体、塩化物化された支持体、清浄化された支持体、または水素化触媒が、約1m/g〜約35m/gの表面積を有する、第21の実施形態の方法である第22の実施形態。
焼成された支持体、塩化物化された支持体、清浄化された支持体、または水素化触媒が、水銀圧入により求められる約0.1cc/g〜約0.9cc/gの総細孔容積を有する、第21〜第22の実施形態のいずれか1つの方法である第23の実施形態。
造形された支持体が球形または精製された押出物である、第21〜第23の実施形態のいずれか1つの方法である第24の実施形態。
球が約1mm〜約10mmの直径を有する、第24の実施形態の方法である第25の実施形態。
焼成された支持体、塩化物化された支持体、清浄化された支持体、または水素化触媒が、約1lbf〜約50lbfの圧潰強さを有する、第21〜第25の実施形態のいずれか1つの方法である第26の実施形態。
焼成された支持体、塩化物化された支持体、清浄化された支持体、または水素化触媒が、約0.05%〜約5%の磨滅を有する、第21〜第26の実施形態のいずれか1つの方法である第27の実施形態。
水素化触媒の総細孔容積の約5%以上が、細孔直径の第1のピークに含まれている、第21〜第27の実施形態のいずれか1つの方法である第28の実施形態。
高表面積アルミナが、活性アルミナ、γアルミナ、ρアルミナ、ベーマイト、偽ベーマイト、バイヤライトまたはその組合せを含む、第21〜第28の実施形態のいずれか1つの方法である第29の実施形態。
高表面積アルミナが、活性アルミナおよび/またはγアルミナから本質的になる、第21〜第28の実施形態のいずれか1つの方法である第30の実施形態。
角の少ない粒子形状の支持体の細孔径分布が、各ピークが最大値を有する少なくとも2つの細孔直径のピークを示し;第1のピークが約200nm以上の細孔直径の第1の最大値を有し、第2のピークが約200nm未満の細孔直径の第2の最大値を有し;角の少ない粒子形状の支持体の総細孔容積の約15%以上が、細孔直径の第1のピークに含まれ;かつ、角の少ない粒子形状の支持体が球形または精製された押出物であり、約0.05%〜約5%の磨滅を有する、高表面積アルミナから形成された角の少ない粒子形状の支持体である第31の実施形態。
細孔直径の少なくとも1つの分布が約200nm以上の直径を有する細孔を含む、細孔直径の多峰性分布を有する無機材料を選択すること;造形された支持体が、角の少ない粒子形状および約0.05%〜約5%の磨滅を有する、無機材料および水を含む混合物を造形して、造形された支持体を形成すること;造形された支持体を乾燥して、乾燥した支持体を形成すること;乾燥した支持体を焼成して、焼成された支持体を形成すること;焼成された支持体を第VIII族金属および第1B族金属と接触させて、水素化触媒を形成することを含む、水素化触媒を調製する方法である第32の実施形態。
焼成された支持体を塩素含有化合物と接触させて、塩化物化された支持体を形成すること;塩化物化された支持体を洗浄液と接触させて、洗浄された支持体を形成すること;洗浄された支持体を第VIII族金属および第1B族金属と接触させて、水素化触媒を形成することをさらに含む、第32の実施形態の方法である第33の実施形態。
無機材料が、高表面積アルミナを含む、第32〜第33の実施形態のいずれか1つの方法である第34の実施形態。
高表面積アルミナが、活性アルミナ、γアルミナ、ρアルミナ、ベーマイト、偽ベーマイト、バイヤライトまたはその組合せを含む、第34の実施形態の方法である第35の実施形態。
高表面積アルミナが、活性アルミナおよび/またはγアルミナから本質的になる、第34の実施形態の方法である第36の実施形態。
触媒組成物の少なくとも50%が、第32の実施形態の方法に従って生成された水素化触媒を含む、高度不飽和炭化水素を不飽和度の低い炭化水素に変換するために効果的な条件下、水素および触媒組成物の存在下、高度不飽和炭化水素を含む炭化水素流体流を反応器の中に導入することを含む、オレフィン富化炭化水素流において高度不飽和炭化水素を不飽和度の低い炭化水素に選択的に水素化するための方法である第37の実施形態。
角の少ない造形された支持体が、約0.05%〜約5%の磨滅を有する、高表面積アルミナから形成されたα−アルミナから本質的になる複数の角の少ない粒子形状の支持体を調製すること;角の少ない粒子形状の支持体の微分水銀圧入の対数の関数として細孔直径をプロットすること;および、第1のピークが約200nm以上の第1の細孔直径最大値をもつ細孔を含み、かつ細孔直径の第1のピークが角の少ない粒子形状の支持体の総細孔容積の約5%以上を表す、各ピークが最大値を有する少なくとも2つのピークを有する角の少ない粒子形状の支持体を識別することを含む方法である第38の実施形態。
選択的水素化触媒を調製する際の使用のための角の少ない粒子形状の支持体を市販することをさらに含む、第38の実施形態の方法である第39の実施形態。
第10族金属、第1B族金属、および、第38の実施形態の識別された角の少ない粒子形状の支持体の少なくとも1つを含む水素化触媒である、第40の実施形態。
第38の実施形態の識別された角の少ない粒子形状の支持体の少なくとも1つ、および、低下したファウリング速度を有する水素化触媒の調製における識別された角の少ない粒子形状の支持体の使用を説明する書面(written material)を含む、包装製品(packaged product)である第41の実施形態。
本発明の実施形態が示され記載されたが、本発明の精神および教示から逸脱することなく、当業者はその変更を行うことができる。本明細書に記載される実施形態は、典型的なものにすぎず、制限を意図するものではない。本明細書に開示される本発明の多くの変形形態および修正形態が可能であり、本発明の範囲に含まれる。数値範囲または制限が明示的に述べられている場合、そのような明示範囲または制限は、該明示的に述べられた範囲または制限の中に含まれる同様の大きさの反復範囲または制限を含むと理解されるべきである(例えば、約1〜約10には、2、3、4などが含まれ;0.10超には、0.11、0.12、0.13などが含まれる)。請求項の任意の要素に関して用語「所望により」を使用することは、対象要素が必要とされるか、あるいは、必要とされないことを意味するものである。両方の選択肢は特許請求の範囲内であることが意図される。含む、含まれる、有するなどの、より広義な用語は、からなる、から本質的になる、実質的になるなどの、より狭義な用語の補助を提供すると理解されるべきである。
したがって、保護の範囲は上述の説明により制限されず、後に続く特許請求の範囲によってのみ制限され、その範囲は特許請求の範囲の主題のすべての等価物を含む。あらゆる特許請求の範囲が本発明の一実施形態として本明細書に組み込まれる。したがって、特許請求の範囲はさらなる説明であり、本発明の実施形態に対する追加である。本明細書において引用されるすべての特許、特許出願、および刊行物の開示は、それらが、本明細書に記載される詳細を補充する模範的な、手続き上の、またはその他の詳細を提供する程度まで、参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (41)

  1. 高表面積アルミナから形成され、角の少ない粒子形状を有する支持体と;
    少なくとも1つの触媒活性金属と
    を含み、
    前記支持体が、細孔、総細孔容積、および細孔径分布を有し;前記細孔径分布が、各ピークが最大値を有する少なくとも2つの細孔直径のピークを示し;第1のピークが約200nm以上の細孔直径の第1の最大値を有し、第2のピークが約200nm未満の細孔直径の第2の最大値を有し;かつ、支持体の総細孔容積の約5%以上が、細孔直径の第1のピークに含まれている、組成物。
  2. 前記角の少ない粒子形状が球形である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記角の少ない粒子形状が、精製された押出物である、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記高表面積アルミナが、活性アルミナ、γアルミナ、ρアルミナ、ベーマイト、偽ベーマイト、バイヤライトまたはその組合せを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記高表面積アルミナが、活性アルミナおよび/またはγアルミナから本質的になる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記細孔直径の第1のピークの前記第1の最大値が、約200nm〜約9000nmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記支持体の前記総細孔容積の約10%以上が、細孔直径の第1のピークに含まれている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 細孔直径の前記第1のピークの第1の最大値が、約400nm〜約8000nmである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記支持体の総細孔容積の約15%以上が、細孔直径の第1のピークに含まれている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 約1m/g〜約35m/gの表面積を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 微分水銀圧入により求められる約0.1cc/g〜約0.9cc/gの総細孔容積を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 前記第1のピークの第1の最大値と前記第2のピークの第2の最大値との間の距離が、少なくとも約400nmである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 前記第1のピークが、非ガウス分布であり、第2のピークのピーク半値幅よりも大きいピーク半値幅を有する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 前記支持体が、約1lbf〜約50lbfの圧潰強さを有する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 前記支持体が、約0.05%〜約5%の磨滅を有する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 前記球が、約1mm〜約10mmの直径を有する、請求項2に記載の組成物。
  17. ハロゲン化物をさらに含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載の組成物。
  18. 第10族金属をさらに含む、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物。
  19. 第1B族金属をさらに含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物。
  20. 塩化物をさらに含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載の組成物。
  21. 高表面積アルミナ、細孔形成剤、および水を含む混合物を造形して、造形された支持体を形成する工程であって、前記造形された支持体が、角の少ない粒子形状を含む、工程と;
    前記造形された支持体を乾燥して、乾燥した支持体を形成する工程と;
    前記乾燥した支持体を焼成して、焼成された支持体を形成する工程と;
    前記焼成された支持体を塩素含有化合物と接触させて、塩化物化された支持体を形成する工程と;
    前記塩化物化された支持体中の塩化物の量を低下させて、清浄化された支持体を形成する工程と;
    前記清浄化された支持体を第10族金属および第1B族金属と接触させて、水素化触媒を形成する工程とを含み、
    前記水素化触媒の細孔径分布が、各ピークが最大値を有する少なくとも2つの細孔直径のピークを示し、第1のピークが約200nm以上である細孔直径の第1の最大値を有し、第2のピークが約200nm未満である細孔直径の第2の最大値を有する、水素化触媒を調製する方法。
  22. 前記焼成された支持体、前記塩化物化された支持体、前記清浄化された支持体、または前記水素化触媒が、約1m/g〜約35m/gの表面積を有する、請求項21に記載の方法。
  23. 前記焼成された支持体、前記塩化物化された支持体、前記清浄化された支持体、または前記水素化触媒が、水銀圧入により求められる約0.1cc/g〜約0.9cc/gの総細孔容積を有する、請求項21または22に記載の方法。
  24. 前記造形された支持体が、球形または精製された押出物である、請求項21、22、または23に記載の方法。
  25. 前記球が、約1mm〜約10mmの直径を有する、請求項24に記載の方法。
  26. 前記焼成された支持体、前記塩化物化された支持体、前記清浄化された支持体、または前記水素化触媒が、約1lbf〜約50lbfの圧潰強さを有する、請求項21〜25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記焼成された支持体、前記塩化物化された支持体、前記清浄化された支持体、または前記水素化触媒が、約0.05%〜約5%の磨滅を有する、請求項21〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記水素化触媒の総細孔容積の約5%以上が、細孔直径の第1のピークに含まれている、請求項21〜27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記高表面積アルミナが、活性アルミナ、γアルミナ、ρアルミナ、ベーマイト、偽ベーマイト、バイヤライトまたはその組合せを含む、請求項21〜28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記高表面積アルミナが、活性アルミナおよび/またはγアルミナから本質的になる、請求項21〜29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 高表面積アルミナから形成された角の少ない粒子形状の支持体であって、前記角の少ない粒子形状の支持体の細孔径分布が、各ピークが最大値を有する少なくとも2つの細孔直径のピークを示し;第1のピークが約200nm以上の細孔直径の第1の最大値を有し、第2のピークが約200nm未満の細孔直径の第2の最大値を有し;前記角の少ない粒子形状の支持体の総細孔容積の約15%以上が、細孔直径の第1のピークに含まれ;かつ、前記角の少ない粒子形状の支持体が、球形または精製された押出物であり、約0.05%〜約5%の磨滅を有する、支持体。
  32. 細孔直径の多峰性分布を有する無機材料を選択する工程であって、細孔直径の少なくとも1つの分布が、約200nm以上の直径を有する細孔を含む、工程と;
    前記無機材料および水を含む混合物を造形して、造形された支持体を形成する工程であって、前記造形された支持体が、角の少ない粒子形状および約0.05%〜約5%の磨滅を有する、工程と;
    前記造形された支持体を乾燥して、乾燥した支持体を形成する工程と;
    前記乾燥した支持体を焼成して、焼成された支持体を形成する工程と;
    前記焼成された支持体を第VIII族金属および第1B族金属と接触させて、水素化触媒を形成する工程とを含む、水素化触媒を調製する方法。
  33. 前記焼成された支持体を塩素含有化合物と接触させて、塩化物化された支持体を形成する工程と;前記塩化物化された支持体を洗浄液と接触させて、洗浄された支持体を形成する工程と;前記洗浄された支持体を前記第VIII族金属および前記第1B族金属と接触させて、前記水素化触媒を形成する工程とをさらに含む、請求項32に記載の方法。
  34. 前記無機材料が、高表面積アルミナを含む、請求項32または33に記載の方法。
  35. 前記高表面積アルミナが、活性アルミナ、γアルミナ、ρアルミナ、ベーマイト、偽ベーマイト、バイヤライトまたはその組合せを含む、請求項34に記載の方法。
  36. 前記高表面積アルミナが、活性アルミナおよび/またはγアルミナから本質的になる、請求項35に記載の方法。
  37. 高度不飽和炭化水素を不飽和度の低い炭化水素に変換するために効果的な条件下、水素および触媒組成物の存在下、高度不飽和炭化水素を含む炭化水素流体流を反応器の中に導入する工程を含み、前記触媒組成物の少なくとも50%が、請求項32に従って生成された前記水素化触媒を含む、オレフィン富化炭化水素流において高度不飽和炭化水素を不飽和度の低い炭化水素に選択的に水素化するための方法。
  38. 高表面積アルミナから形成された、α−アルミナから本質的になる、複数の角の少ない粒子形状の支持体を調製する工程であって、前記角の少ない造形された支持体が、約0.05%〜約5%の磨滅を有する工程と;
    角の少ない粒子形状の支持体の微分水銀圧入の対数の関数として前記細孔直径をプロットする工程と;
    各ピークが最大値を有する少なくとも2つのピークを有する、前記角の少ない粒子形状の支持体を識別する工程であって、第1のピークが約200nm以上の第1の細孔直径最大値をもつ細孔を含み、かつ、前記細孔直径の第1のピークが、前記角の少ない粒子形状の支持体の総細孔容積の約5%以上を表す工程とを含む、方法。
  39. 選択的水素化触媒を調製する際の使用のための前記角の少ない粒子形状の支持体を市販することをさらに含む、請求項38に記載の方法。
  40. 第10族金属、第1B族金属、および、少なくとも1つの請求項38に記載の前記識別された角の少ない粒子形状の支持体を含む水素化触媒。
  41. 請求項38に記載の前記識別された角の少ない粒子形状の支持体の少なくとも1つ、および、低下したファウリング速度を有する水素化触媒の調製における前記識別された角の少ない粒子形状の支持体の使用を説明する書面を含む、包装製品。
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