JP2016531074A - ガラス品を作製する方法 - Google Patents

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レイモンド ジャイロ,キース
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リー ワッソン,ケヴィン
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Abstract

造形ガラス品を作製する方法は金型の上にガラス板を置く工程を含む。熱交換器の熱交換面が金型の裏面に対向する関係にあり、ガス層を含む空隙によって金型の裏面から隔てられるように、熱交換器が配置される。空隙の高さは、熱交換面と金型の裏面の間の支配的な伝熱がガス層を通る熱伝導によるように、選ばれる。ガラス板は、加熱され、金型内で造形ガラス品に形成される。熱交換器は、ガラス板を加熱する工程、造形ガラス品を形成する工程及び造形ガラス品を冷却する工程の内の少なくとも1つの間、金型の少なくとも一部から熱を除去するために作動される。

Description

関連出願の説明
本出願は2013年8月8日に出願された米国仮特許出願第61/863488号の米国特許法第119条の下の優先権の恩典を主張する。本明細書は上記特許出願の明細書の内容に依存し、上記特許出願の明細書の内容はその全体が本明細書に参照として含められる。
本開示は全般にはガラス板の再成形に関する。さらに詳しくは、本開示は造形ガラス品を成形するための金型の使用中に金型から熱を除去するための機構に関する。
ガラス板再成形プロセスは、ガラス板を金型の上に置く工程、ガラス板及び金型をそれぞれの成形温度に加熱する工程、及びガラス板を造形ガラス品に成形する工程を含む。金型は一般に金属で作製され、ガラスに表面損傷を導入せずに、または造形ガラス品の成形が完了する前にガラスを冷却しすぎずに、高温のガラスを造形するため、500℃をこえる表面温度で稼働しなければならない。造形ガラス品の成形中、金型は短い時間内に制御された態様で100℃より大きい温度の上昇/下降を繰り返す必要があり、均一に造形されたガラス品を作製するためには金型の厳密に制御された冷却が必要になり得る。別の場合、金型の造形面内の一位置における理想金型温度は同じ金型の別の面内位置におけるより高く、例えば50℃以上高く、金型の一部だけに高水準の精密に制御された冷却が必要になる。
金型で成形された造形ガラス品の完成形状は一般に非常に精密であること、普通には理想形状の±100μm内にあることが必要とされる。ガラスは、金型の表面温度が精密に制御されていなければ、熱応力によってその大きさ以上に反るであろう。
ガラス板を金型の造形面と共形にするための真空の印加のような、補助プロセスは直接の空冷または液冷のための金型の裏面の密封を妨げることができ、続いて伝導または輻射によって金型と通じる密封型熱除去器を必要とし得る。ガラスの成形に必要な動作温度において、熱除去器と金型の間の輻射伝熱は一貫しており、制御可能であるが、熱除去率は比較的低く、熱除去のための金型の小部分の熱絶縁は困難である。熱除去器と金型の間の固体−固体伝導伝熱を用いることができるが、接触抵抗が可変であり、表面平坦度、表面仕上げ、加工公差、等のような、多くの要因の影響を受け、この結果、金型の望ましくない不均一で可変の冷却がおこる。より低い温度では、金型と熱除去器の間の接触界面におけるいかなる空隙も、そのような不整を補償するため、高熱伝導性ペーストで埋めることができるが、これは一般に、ガラス板再成形プロセスに一般的な高温においては、またはガラス表面の汚染が心配な場合には、選択肢にならない。
金型1つで稼働する実験室規模のプロセスでは、非冷却条件に比較して、金型表面温度勾配を30℃以上高めるに十分な速度での熱除去器と金型との間の固体−固体接触冷却が実証されている。コンポーネントの非常に精密な加工が必要であり、異なる装置アセンブリ間で装置構成を再現することはできなかった。多金型の生産規模プロセスでは輻射冷却プレートを使用して熱的結果の再現に成功したが、除去される熱量が小さく、厳密に一点集中させられないため、大きな表面温度勾配を達成することはできなかった。
一実施形態例において、熱交換器の熱交換面が金型の裏面に対向する関係にあり、金型の裏面からガス層を含む空隙で隔てられるように、熱交換器が金型に対して配置される。空隙はゼロより大きい高さを有し、ガス層の厚さを定める。空隙の高さは、熱交換面と金型の裏面の間でガス層を通る熱伝導による伝熱機構が支配的であるように、選ばれる。熱交換器は、金型によるガラス板の再成形プロセス中、金型の少なくとも一部から熱を選択的に除去するために作動される。
上記要約は本開示への導入の提供が目的とされている。上記要約は、本開示の重要であるかまたは肝要な要素の識別、あるいは本開示の範囲または添付される特許請求の範囲の詳細な叙述は目的とされていない。様々な態様及び実施形態は添付図面を参照して以下でさらに詳細に説明される。
以下は添付図面にある図の説明である。図は必ずしも比例尺では描かれておらず、図面内のいくつかの特徴及び図は、明解さ及び簡潔さのため、尺度が誇張されてまたは簡略に示されることがあり得る。
図1はガラス板再成形プロセス中に金型の少なくとも一部から熱を除去するために配置された熱交換器を示す。 図2は空気熱伝導度と空隙高さの間の関係を示す。 図3は伝熱領域が区分されている熱交換器を示す。 図4はガラス板再成形プロセス中に金型の少なくとも一部から熱を除去するために配置された一次伝熱具及び二次伝熱具を有する熱交換器を示す。 図5はヒートパイプの基本動作を示す。
以下の詳細な説明においては、本開示の実施形態の完全な理解を提供するため、数多くの特定の詳細が述べられるであろう。しかし、これらの特定の詳細のいくつかまたは全てを用いずに実施形態が実施され得る場合が当業者には明らかであろう。他の例では、本開示の主題を不必要に曖昧にしないように、周知の構造またはプロセスが詳細に説明されることはない。さらに、共通であるかまたは同様の要素を識別するため、同様または同等の参照数字が用いられることがあり得る。
図1は造形ガラス品を成形するための造形面12を有する金型10を示す。造形ガラス品に成形されるべきガラス板18が金型10の上面14の上に置かれる。金型10の上面14上でガラス板18を位置合わせするため、位置合わせピン(図示せず)のような手段が用いられ得る。ガラス板18及び金型10の上方に、ガラス板18及び金型10を所望の成形温度に加熱するための1つ以上のヒータを有する加熱器20がある。いくつかの実施形態において、加熱器20は1つ以上の、赤外線ヒータ、抵抗ヒータ、等のような、輻射ヒータを有する。一般に、加熱器20、金型10及びガラス板18はガラス板18及び金型10の加熱が制御され得るように炉(図示せず)内に配置されるであろう。例えば、(ベイリー(Bailey)の)米国特許出願公開第2013/0098110号明細書に説明されるように、ガラス板18及び金型10の加熱を制御するために追加の機構が用いられ得る。
伝熱器22を含む熱交換器21が金型10の下方に配置され、金型10から熱を除去するためにはたらくことができる。伝熱器22の配置は、伝熱器22の上面(すなわち熱交換面)24が金型10の裏面16に対向する関係にある配置である。上面24は、金型10からの熱除去が望ましい場所に依存して、金型10の裏面16の全体または一部だけに対応することができる。伝熱器22の上面24はガス層を含む空隙26によって金型の裏面16から隔てられる。ガスは空気または不活性ガスあるいは空気及び不活性ガスから選ばれるガスの混合気とすることができる。対向面16、24に垂直な方向で測定される、空隙26の高さがガス層の厚さを定める。空隙26の高さはゼロより大きい。対向面16、24間の空隙26の高さは様々な手段で達成され得る。例えば、金型10及び伝熱器22は、それらの間の空隙26が所望の高さを有するように、何らかの基準面に対して所望の高さに支持され得る。所望の空隙高さをもつスペーサ(図示せず)を対向面16、24間に配置することもできるであろう。また、空隙26を所望の高さに調節するため、金型10及び伝熱器22のいずれかまたはそれぞれにアクチュエータ(図示せず)を結合することもできる。
一般に、3mm以上の大きな空隙高さにおいては、熱交換器と金型の間の支配的な伝熱機構は輻射によるであろう。この場合、金型の裏面は熱交換器に対する大きな形態係数に恵まれ、これは金型の下面全体にわたる実質的に均一な冷却をもたらすであろう。3mm以上の大きな空隙高さにおいて、代表的な動作温度における金型からの熱除去率は一般に4.5〜5.3W/cmまでである。この熱除去率はいくつかの金型構造に対して、特にガラス板再成形プロセスがガラスと接触している金型の造形面に実質的に均一な温度を必要とする場合は、十分である。しかし、金型の中心部のような、金型の一部だけにかけて、例えば7W/cm以上の、さらに高い冷却率が望まれる場合には、困難に遭遇する。主に輻射による冷却にともなう、低い最大熱除去率及び金型の裏面に対する比較的大きな形態係数はそのような金型の直接冷却の確立を困難にするであろう。
例えば、金型と熱交換面の間の空隙内のガスとして空気を考える。代表的な動作温度において、熱交換器と金型の裏面の間の空気温度はほぼ300℃であると推定され、これは0.045Wm−2−1の空気熱伝導度に対応する(この空気温度推定値は例示のために与えられ、限定は目的とされていない。空気温度はガラス再成形プロセスの詳細に依存して300℃より高くも低くもなり得るであろう)。下の表1は様々な空隙高さに対する空気の熱伝導率を示す。表1に示されるデータは図2にも曲線Aとして示される。
Figure 2016531074
表1及び図2から、空隙の厚さが1mmより小さくなると、空隙内の空気による伝導伝熱の効力が劇的に高くなる。伝熱の輻射部分に対する等価熱伝導率は式(1):
Figure 2016531074
を用いて計算することができる。ここで、κは熱伝導率、εは表面放射率、σはステファン−ボルツマン定数(5.67×10−8Wm−2−4)、Tは金型の裏面における温度、Tは金型の裏面に面している熱交換器の表面の温度である。代表的な動作温度に基づき、妥当な範囲の熱交換器温度、例えば120℃から300℃で、55〜75Wm−2−1の実効輻射熱伝導率が得られる。この範囲が図2に帯Bで示されている。
図2から、熱交換器と金型の対向面間の空隙の厚さが実質的に、例えば0.8mm以下まで小さくなると、空隙内の空気の自由対流は要因でなくなり、空隙内の空気を通る熱伝導が冷却器と金型の間の伝熱に対する支配的機構になる。空隙の厚さがさらに小さくなるにつれて、空隙内の空気を通して除去される熱の率は高くなり続け、ほぼ0.1mmの実用限界に近づく。空隙の厚さが0.1mmよりさらに一層小さくなると、加工公差及び熱膨張による空隙の変動が金型からの局所熱除去の決定に重大な役割を果たし始めるであろう。熱交換器と金型の間の空隙内の不活性ガスは空隙内の空気と同様に振る舞うであろうと考えられる。
一態様において、空隙26(図1)の高さは、伝熱器22と金型10の間の支配的伝熱機構が空隙26内のガス層を通る熱伝導によるように選ばれる。空隙26の高さは空隙26内のガス層による自由対流伝熱が妨げられるように選ばれることが好ましい。空隙26内のガス層による伝熱は強制対流伝熱も含まないことが好ましい。空隙26を定める対向面16と24の間の輻射はあるであろう。しかし、この態様において、輻射による金型10からの熱除去は空隙26内のガス層を通る熱伝導による熱除去よりもかなり少ないであろう。1つ以上の実施形態において、伝熱器22と金型10の間の伝導優越伝熱機構を可能にする空隙26の高さは3mmより小さく、好ましくは1mmより小さい。いくつかの実施形態例において、高さは0.1mmから0.8mmの範囲にある。別の実施形態において、高さは0.1mmから0.6mmの範囲にある。空隙高さは空隙にわたって均一であってもなくても差し支えない。しかし、空隙高さのいかなる変動も上述した許容範囲内にあるべきである。
小さい、例えば0.1mmから0.8mmの範囲にある、空隙高さにより、空隙26内のガス層の熱伝導率は輻射伝熱しかない場合よりも伝熱器22の熱除去能力をかなり高めるに十分な高さになる。小さい空隙高さにより、金型10と伝熱器22の対向面16、24間の均一な高伝熱領域の形成が可能になる。この高伝熱領域により、金型10からの大量熱除去が容易になる。いくつかの実施形態において、上述した小さい空隙高さで、伝熱器22は金型10から7W/cm以上の冷却率で熱を除去することができる。さらに、小さい空隙高さにより、空隙高さが小さい領域の内側の高熱除去領域と空隙高さが小さい領域の外側の低熱除去領域の間に明瞭な境界が生じる。また、最小空隙高さにより、小さな加工変動または不完全なコンポーネント位置合わせによるいかなる局所的高熱除去点も回避され、緩められた加工公差及びより低い装置コストが可能になる。
造形ガラス品は金型10上のガラス板18を、ガラス板が無損傷で変形され得る温度である、成形温度に加熱することで成形される。いくつかの実施形態において、成形温度はガラスのアニール点(1013ポアズのガラス粘度に対応する温度)と軟化点(107.6ポアズのガラス粘度に対応する温度)の間である。別の実施形態において、成形温度は1011ポアズのガラス粘度に対応する温度と10ポアズのガラス粘度に対応する温度の間である。いくつかの実施形態において、成形温度は109.1ポアズのガラス粘度に対応する温度と10ポアズのガラス粘度に対応する温度の間である。また別の実施形態において、成形温度は108.9ポアズのガラス粘度に対応する温度と10ポアズのガラス粘度に対応する温度の間である。様々な粘度に対応する正確な温度はガラスの組成に依存するであろう。例えば、いくつかのイオン交換可能なガラスに対して、成形温度は700℃から1100℃の範囲にあり得る。一般に、成形温度は金型の動作温度範囲に対しても比較考量されなければならないであろう。
ガラス板18の造形ガラス品への成形はガラス板18が成形温度に達したときに始まる。成形プロセスはガラス板18を金型10の造形面12に一致させる工程を含む。一致させる工程は真空によるかあるいは造形金型またはプランジャーを用いてガラス板18に力を印加する工程を含むことができる。一実施形態において、一致させる工程中に印加される力はガラス板18を造形面12に向けて引くために金型の造形面12とガラス板18の間に印加される真空の形態にある。一般に、次いで、造形ガラス品を制御された態様で成形温度より低い第2の温度にしながら、造形ガラス品を造形面12に当てて保持するために第2の力が用いられる。この第2の力も、金型の造形面12と造形ガラス品の間の接触界面に印加される真空の形態にあり得る。その後、第2の力が解放され、造形ガラス品はガラスのひずみ点より低い温度まで冷却される。
上述したような造形ガラス品の成形及び冷却の後、造形ガラス品は金型から取り外される。金型10からの造形ガラス品の取り外しを補助するため、造形面12と造形ガラス品の間の同じ界面にガスを供給することができる。造形ガラス品の成形及び取り外しへの必要に応じて金型10の造形面とガラスの間の界面に真空及びガスが供給され得るように、伝熱器22は金型10の裏面へのアクセスを可能にするであろう。
造形ガラス品の成形中、伝熱器22を用いて熱を金型10から計画的に除去することができる。金型10から除去するべき熱の量、いつ熱を除去するか、及びどこで熱を金型から除去するかは、再成形プロセス及び形成される物品の形状に依存するであろう。例えば、形状が縁端近傍にきついコーナーを有していれば、ガラスの成形中、中心におけるよりも縁端においてガラスを高温に維持することが望ましいことであり得る。そのような場合、ガラスの中心に対応する金型10の領域において金型から熱を除去するために伝熱器22を用いることができる。別の例において、ガラスが金型10と共形にされた後の、造形ガラス品が金型造形面12に当てて保持されている間は、造形品が反らないようにガラス内の温度勾配を制御することが望ましいことであり得る。ガラス内の温度勾配はガラスと接触している金型の造形面12における温度の影響を受けるから、金型10から熱を計画的に除去するために伝熱器22を用いることができる。一般に、金型10から熱を除去するため、伝熱器22は、造形ガラス品の理想形状からの偏差によって影響され得る、履歴及び実時間プロセスデータを用いて制御することができる。
(図1の)伝熱器22は適するいずれかの伝熱器とすることができる。いくつかの実施形態において、伝熱器22は、金型10から伝熱器22の上面24に向けられる熱を除去する目的のために流体(例えば冷媒)がそれを通って循環することができる内部通路(図示せず)をもつ、冷却プレートの形態にある。冷却プレートは金型内で成形されているガラスが循環している流体に直接にさらされることがないように、密封される。供給管28、30を通して比較的冷たい流体を冷却プレートに供給することができ、排出管32を通して、金型10から熱を吸収した、比較的暖かい流体を冷却プレートから取り出すことができる。冷却プレートの温度、及び最終的には金型の所望の(1つまたは複数の)領域の温度は、冷却プレートを通して循環させる流体の流量を増減することで調節することができる。冷却プレートを通して循環させる流体の流量を制御するため、バルブ及びポンプのような、いずれか適する流量制御器を用いることができる。(1つまたは複数の)流量制御器は金型温度の実時間測定値または履歴データを用いて作動させることができる。適する冷却プレートの例が(ベイリーの)米国特許出願公開第2013/0098110号明細書に開示されているが、他のタイプの冷却プレートも用いることができる。
上述したベイリーの出願公開明細書は冷却プレートの、金型に近接させた、ただし物理的に接触はさせない、配置を説明していることに注意すべきである。これは冷却プレートと金型の間に空隙があることを示唆しているようである。しかし、ベイリーの出願公開明細書は冷却プレートと金型の間の支配的な伝熱モードは輻射による伝熱であることを教示しており、これは冷却プレートと金型の間の支配的伝熱モードが熱伝導による伝熱であるとするには大きすぎる空隙高さを意味しているようである。
金型10の区分冷却のため、空隙高さに関して異ならせた領域を有するように伝熱器の上面を設計することができる。例えば、図3に示されるように、伝熱器22Aの上面24Aは、金型10の裏面16に対して第1の空隙高さを確立することができる表面領域34A及び金型10の裏面16に対して第2の空隙高さを確立することができる表面領域34Bを有することができ、第1と第2の空隙高さは同じではない。第1と第2の空隙高さはいずれも小さく、例えば0.1mmから0.8mmの範囲にあり得る。あるいは、空隙高さの一方を小さく、例えば0.1mmから0.8mmの範囲とすることができ、他方の空隙高さは大きく、例えば1mm以上とすることができる。大きい空隙高さは少ない熱除去が望まれる場所に配することができ、小さい空隙高さは多くの熱除去が望まれる場所に配することができる。あるいは、金型の区分冷却を達成するため、上面の高さが一様な伝熱器を複数用いることができる。
金型の冷却に用いられる熱交換器は伝熱器22に加えて二次伝熱器を有することができる。図4は、二次伝熱器40が伝熱器22に接触して配されて熱交換器21Aを形成している実施形態を示す。二次伝熱器40は伝熱器22の上面24と金型10の裏面16の間にあり、よって、空隙26がここでは二次伝熱器40の上面42(すなわち熱交換面)と金型10の裏面16の間に定められる。二次伝熱器40は交換可能なインサートの形態で与えることができる。これにより、様々なガラス成形サイクルに対する所望の高さへの空隙26の調整が、熱交換器22と金型10の裏面16の間に適切な高さを有する二次伝熱器40を配置するという簡単な作業になり得るであろう。図3を参照して上で説明したように、分離冷却領域を設けるため、高さが様々な複数の二次伝熱器40を用いることができる。
一実施形態において、二次伝熱器40は熱伝導性材料、一般にはニッケル及び銅のような金属または合金で作製されたプレートである。プレートはガラス成型環境で代表的な高温、例えば500℃より高い温度に耐え得るべきである。
別の実施形態において、二次伝熱器40はヒートパイプまたはその他の等温伝熱器である。ヒートパイプは伝熱のために凝縮を用いるデバイスである。図5は気密封止真空チューブ52を有するヒートパイプ50の基本図である。チューブ52は(図4の)一次伝熱器22の(図4の)上面24に容易に結合させることができる平ヒートパイプ用に長方形の断面を有することができるが、他の断面形状も可能である。チューブ52は芯54で裏打ちされ、凝縮性作動流体58で満たされたコア56を有する。芯54は、一般には焼結された金属粉末の形態にある多孔質構造、溝付きチューブまたは金属メッシュである。芯材料の例には、鋼鉄、アルミニウム、銅またはチタンのような、金属、及びセラミック繊維または炭素繊維のような、ファイバがある。適切な芯材料はガラス成形環境における温度に耐え得るであろう。
チューブ52の一端、例えば端部60が作動流体の飽和温度より高い温度にさらされると、その端部にある作動流体は蒸気に変わり、蒸発潜熱を吸収する。高温の蒸気はチューブの低温端、例えば端部62に流れ、そこで凝縮して潜熱を放出する。凝縮した流体は次いで芯54の毛管作用によってチューブ52の高温端60に流れ戻る。
作動流体はガラス成形環境における動作温度に基づいて選ばれる。ヒートパイプ作動流体の例は、液体窒素(−200℃〜−80℃)、液体アンモニア(−70℃〜+60℃)、メタノール(−45℃〜+120℃)、水(+5℃〜+230℃)、水銀(+190℃〜+550℃)、カリウム(+400℃〜+800℃)、ナトリウム(+500℃〜+900℃)、リチウム(+900℃〜+1500℃)、及び銀(+1500℃〜+2000℃)である−括弧内に示される数値はヒートパイプ作動流体の動作温度範囲である。例えば、ガラス成形環境における動作温度が550℃〜900℃の範囲にあれば、ナトリウムまたはカリウムが適する作動流体であろう。
ヒートパイプ50と伝熱器22の組合せを有する熱交換器については、伝熱器22が本質的にヒートパイプのためのヒートシンクとしてはたらくであろう。しかし、それでも金型から除去される熱の量は伝熱器22によって制御され得る。例えば、伝熱器22が冷却プレートである場合、流体が冷却プレートを通って循環される流量を用いて、金型から除去される熱の量を制御することができる。
限定された数の実施形態に関して本開示を説明したが、本開示の恩恵を有する当業者は、本明細書に開示される本開示の範囲を逸脱しない別の実施形態が案出され得ることを認めるであろう。したがって、本開示の範囲は添付される特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
10 金型
12 造形面
14 金型上面
16 金型裏面
18 ガラス板
20 加熱器
21,21A 熱交換器
22,22A 伝熱器
24,24A 伝熱器上面(熱交換面)
26 空隙
28,30 供給管
32 排出管
40 二次伝熱器
42 二次伝熱器上面
50 ヒートパイプ
52 気密封止真空チューブ
54 芯
56 コア
58 凝縮性作動流体
60,62 ヒートパイプの端部

Claims (10)

  1. ガラス品を作製する方法において、
    金型の上にガラス板を置く工程、
    前記金型に対して熱交換器を、前記熱交換器の熱交換面が前記金型の裏面に対向する関係にあり、ガス層を含む空隙によって前記金型の前記裏面から隔てられるように配置する工程であって、前記空隙はゼロより大きい高さを有し、前記ガス層の厚さを定めるものである工程、
    前記熱交換面と前記金型の前記裏面の間の支配的な伝熱機構が前記ガス層を通る熱伝導によるように、前記空隙の前記高さを選ぶ工程、
    前記ガラス板を成形温度に加熱する工程、
    前記金型によって前記ガラス板から造形ガラス品を成形する工程、
    前記造形ガラス品を前記成形温度より低い温度に冷却する工程、及び
    前記加熱する工程、前記成形する工程及び前記冷却する工程の内の少なくとも1つの間、前記金型の少なくとも一部から熱を選択的に除去するために前記熱交換器を作動させる工程、
    を有してなることを特徴とする方法。
  2. 前記空隙の前記高さが3.0mmより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記空隙の前記高さが0.1mmから0.6mmの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記熱交換器が、前記金型の前記裏面に対向する関係で配された一次伝熱器及び前記一次伝熱器と接触して前記一次伝熱器と前記金型の前記裏面との間に配された二次伝熱器を有し、前記熱交換器を作動させる工程が、前記一次伝熱器を少なくとも能動的に作動させる工程を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記二次伝熱器が、金属または合金で作製された熱伝導性プレートを含み、前記熱交換器を作動させる工程が、前記二次伝熱器から前記一次伝熱器に熱を除去する工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記二次伝熱器が、前記ガラス板が成形される温度範囲において熱を除去するように構成されたヒートパイプを含むことを特徴とする請求項4または5に記載の方法。
  7. ガラス品を作製するための装置において、
    ガラス板を造形ガラス品に成形するための造形面を有する金型、
    前記金型及び前記金型上のいずれのガラス板も加熱するための、前記金型に隣接して配置された少なくとも1つのヒータ、及び
    熱交換器であって、前記熱交換器の熱交換面が前記金型の裏面に対向する関係にあり、ガス層を含む空隙によって前記金型の前記裏面から隔てられるように、前記金型に対して配置された熱交換器であり、前記空隙は前記ガス層の厚さを定める高さを有し、前記高さは0.1mmから1.0mmの範囲にあるものである熱交換器、
    を備えることを特徴とする装置。
  8. 前記金型の少なくとも一部から熱を除去し、よって前記金型を選ばれた温度プロファイルに維持するために前記滅交換器を制御するための手段をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の装置。
  9. 前記熱交換器が、前記金型の前記裏面に対向する関係で配された一次伝熱器及び前記一次伝熱器と接触して前記一次伝熱器と前記金型の前記裏面との間に配された二次伝熱器を有し、前記二次伝熱器の表面が前記熱交換面を提供することを特徴とする請求項7または8に記載の装置。
  10. 前記二次伝熱器が、前記空隙の前記高さの調節を可能にするための着脱可能なインサートとして提供されることを特徴とする請求項9に記載の装置。
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