JP5168591B2 - 連続鋳造用水冷鋳型及び鋳塊の製造方法 - Google Patents

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本発明は、連続鋳造用水冷鋳型及び鋳塊の製造方法に関し、更に詳しくは、矩形筒体状のグラファイト製のモールドを有する連続鋳造用水冷鋳型及びこの連続鋳造用水冷鋳型を用いた鋳塊の製造方法に関する。
金属の連続鋳造では、一般的に水冷鋳型を備えた連続鋳造機が用いられ、融点以上に加熱された金属の溶湯を冷却して鋳塊を連続的に鋳造する。
銅又は銅合金の連続鋳造では、融点(銅の融点は約1083℃)以上に加熱された銅又は銅合金の溶湯を短時間で連続的に凝固させる必要があるため、段階的な冷却がなされる。具体的には、銅又は銅合金の連続鋳造機は、溶湯状態(液体状態)の段階から初期の凝固段階で鋳塊(製品)の形状を決定するために冷却を行う水冷鋳型(鋳型冷却)と、結晶粒の大きさ・方向を制御するための2次冷却装置(2次冷却帯)と、更に、鋳造以降の鋳塊の引き抜き装置や切断装置での作業性の向上と負荷軽減のために、常温近くまで鋳塊表面温度を下げるための3次冷却装置(3次冷却帯)とを備えている。
鋳塊、特に矩形断面の鋳塊(一般にケークと呼ばれる)の品質は、外観上の欠陥の有無と、内部組織の健全性で評価される。
外観上の欠陥の有無も内部組織の健全性も、冷却のバランスと冷却の均一性の良否により左右されるところが大であり、特に純銅に他の元素を配合した銅合金では、配合する元素の種類及び濃度が増加するほど影響が顕著に現れる。
一部の鋳塊品種を除いては、凝固初期から凝固終了点までの冷却条件、つまり鋳型冷却から2次冷却帯までの冷却バランスと均一性の良否により、鋳塊品質が決定される。
銅連鋳用の鋳型では、鋳塊と直接接触する筒体状の鋳型の内周面が鋳型素材(主に銅合金)そのものの表面であるか、或いは図3に示すように筒体状の銅鋳型111の内周面に、めっき112を施したものが一般的である。
このような鋳型の場合、鋳型そのものが熱伝導性の高い素材を使用していることから溶湯が急激に冷却されてしまう。
急激な冷却は指向性の高い熱流を生むため、鋳型内面の微細な凹凸或いは鋳塊表面の状態等による接触度合いで抜熱方向が変化しやすい。このため、結晶粒の成長方向を連続的に均一に保つことが難しい。
また、急激な冷却は同時に大きな凝固収縮を伴うため、鋳型内面と鋳塊表面との間にエアーギャップが発生しやすい。このエアーギャップの発生は、熱伝導性を低下させることに繋がり溶湯の凝固が停滞してしまう。極端な場合、一旦凝固した凝固殻が未凝固の溶湯の熱により再溶解することで、結晶粒の成長が不均一となり、外観的にも鋳塊表面に波打ちが発生する。
このような急激な冷却を回避するために、図4に示すような、いわゆるグラファイト鋳型では、筒体状の銅又は銅合金のプロテクタ(バックアップ)113内に、グラファイトモールド114を嵌め込んだ構造をしている(例えば、特許文献1、3参照)。銅合金に比べグラファイトの熱伝導率は低いことから緩慢な冷却が可能となり、抜熱時の熱流方向は分散され、結晶粒の成長方向が鋳造方向に向かって均一となりやすい。
図5に、従来の水冷構造を有するグラファイト鋳型の横断面図を示す。
このグラファイト鋳型は、図5に示すように、矩形筒体状の銅又は銅合金のプロテクタ101を有し、プロテクタ101の内側に、矩形筒体状のグラファイトのモールド103
が嵌め込まれている。モールド103は、長辺側側壁103aと短辺側側壁103bとからなる長方形横断面の筒体状である。モールド103の外周面は、プロテクタ101の内周面によって保持されている。プロテクタ101内には、モールド103を取り囲んで冷却水水路105が設けられており、冷却水水路105は、鋳造方向である鉛直方向に沿って配設されている。モールド103は損耗により交換される部品であるため、モールド103は、その短辺側側壁103bが、短辺の中心位置で鋳造方向に沿う分割線107で分割された2分割構造となっている。
水冷鋳型の冷却水水路は、図6に示す構造のものが一般的である(例えば、特許文献2、3参照)。すなわち、筒体状の水冷鋳型120内には、水冷鋳型120の内周面に沿って多数の冷却水水路122が配設されており、冷却水Wは水冷鋳型120の下部から供給され、水冷鋳型120内の冷却水水路122を上昇して、水冷鋳型120の上部から排出されるように構成されている。
また、従来、図7に示す構造の冷却水水路も知られている。図7に示す冷却水水路124は、図6の冷却水水路122と同様に、水冷鋳型120内を水冷鋳型120の内周面に沿って配設されているが、水冷鋳型120の下部で内方へと傾斜して、水冷鋳型120の下面に冷却水Wの排出口(噴出口)124aが形成されている。冷却水Wは、水冷鋳型120の上部から供給され、水冷鋳型120内の冷却水水路124を下降して、水冷鋳型120下面の排出口124aから噴出される。つまり、冷却水Wの排水が、水冷鋳型120から出た瞬間の鋳塊に直接に噴き付けられるようになっている。このため、鋳造の早い段階での強い冷却が可能となることから、高速鋳造に適している。
また、従来、2次冷却帯に設置される2次冷却器(2次冷却装置)には、図8、図9に示す構造のものがある。
図8の2次冷却器は、矩形筒体状ないし矩形環状であって、2次冷却器の矩形の周壁部201の内側を鋳塊が通過する際に冷却水Wが噴き付けられる。2次冷却器の周壁部201は矩形環状の中空構造となっており、周壁部201の外周壁202に接続された配管205から周壁部201内に冷却水Wが供給され、周壁部201の内周壁203に形成されたスリット(噴出口)204から冷却水Wが噴出される。スリット204は、内周壁203に周方向に沿って形成されている。周壁部201内には、バッファ板206が設けられており、配管205から流入する冷却水Wが直接的にスリット204に向かうことがないように、一旦、冷却水Wをバッファ板206に当ててからバッファ板206を迂回させ、スリット204から冷却水Wが均一に噴出されるようにしている。
図9の2次冷却器は、図8の2次冷却器の噴出口であるスリット204を多数の穴(噴出口)207に変更したものであり、その他の構成は図8の2次冷却器と同様である。穴207は、内周壁203に周方向に沿って適宜間隔を隔てて形成されており、2次冷却器の周壁部201の内側を鋳塊が通過する際に、冷却水Wが多数の穴207からシャワー状に噴き付けられる。
特開昭63−220948号公報 特開平1−143742号公報 特開2006−130552号公報
上記図5に示すグラファイト鋳型では、銅のプロテクタ101内にグラファイトのモールド103を嵌め込んだ構造であり、プロテクタ101によって、モールド103の外側への変形は抑えられるが、モールド103の内側への変形は抑えられない。
ところで、モールド103の内周側は凝固殻・溶湯がある高温側であり、モールド103の外周側は冷却水水路105を有するプロテクタ101がある低温側であって、モールド103の内周側と外周側とには温度差がある。この温度差に起因する熱応力によって、モールド103が内周側へと反り返り、鋳造中にプロテクタ101とモールド103との間にエアーギャップが発生することがある。殊に、モールド103の長辺側側壁103では、一辺の長さが長いことから、モールド103とプロテクタ101との間に熱応力によるエアーギャップが生じやすい。
このエアーギヤップの発生により凝固殻の成長は停滞し、その厚みが薄くなると凝固殻の強度が低下して溶湯の静水圧に負け、溶湯の静水圧によってモールド103が銅プロテクタ101側へ押し戻される。このモールド103の反りと反り戻しの現象が周期的に発生するため、鋳造方向で不均一な結晶粒の成長と鋳塊表面の欠陥を発生させてしまうという問題があった。
また、上記図7に示す構造の冷却水水路124では、水冷鋳型120を冷却した冷却水Wの排水が、水冷鋳型120から出た瞬間の鋳塊に直接に噴き付けられる。しかし、一般的には鋳型を出たばかりの鋳塊内部ではまだ未凝固部分が存在しており、鋳型での抜熱量と鋳造速度による鋳型への供給熱量のバランスとで未凝固部分の先端位置が変化する。
ところが、図7の冷却水水路124では、冷却水Wの排出口124aの位置は水冷鋳型120の上下方向の長さによって決まることと、鋳塊に噴き付ける冷却水量が水冷鋳型120の冷却水水路124に流す冷却水Wの水量によって決まってしまうことから、高速鋳造が可能な反面、冷却条件の設定が難しく未凝固部分の急激な冷却に繋がってしまうために、凝固収縮による引っ張り応力の逃げ場が無くなって、鋳塊内部で割れが発生することがある。
本発明は、モールドとプロテクタとの間のエアーギャップの発生を抑制し、結晶粒が均一に成長した鋳塊を製造する連続鋳造用水冷鋳型及びこの連続鋳造用水冷鋳型を用いた鋳塊の製造方法を提供するものである。
本発明の第1の態様は、グラファイトからなり、矩形筒体状のモールドと、熱伝導性材料からなり、嵌め込まれた前記モールドの外周面を保持するプロテクタと、前記プロテクタに設けられた冷却水水路とを備え、前記モールドの上部に供給された金属溶湯を冷却して前記モールドの下方に鋳塊を連続的に鋳造する連続鋳造用水冷鋳型において、前記モールドの外周コーナー部が面取りされていると共に、前記外周コーナー部の面取りにより、前記モールドの外周コーナー部と前記プロテクタの内周コーナー部との間に隙間が形成されている連続鋳造用水冷鋳型である。
本発明の第2の態様は、第1の態様の連続鋳造用水冷鋳型において、矩形筒体状の前記モールドの長辺側側壁が、前記長辺側側壁の長辺方向の中間位置で、前記鋳塊を鋳造する方向に沿って分割されている連続鋳造用水冷鋳型である。
本発明の第3の態様は、第1の態様又は第2の態様の連続鋳造用水冷鋳型において、前記冷却水水路は、前記モールドを冷却するモールド冷却用水路と、前記モールド冷却用水路とは別系統に設けられ、前記モールドから引き出された前記鋳塊に冷却水を噴出する噴出口を有する鋳塊冷却用水路とを有する連続鋳造用水冷鋳型である。
本発明の第4の態様は、第1〜第3の態様のいずれかの連続鋳造用水冷鋳型を用いて鋳塊を連続鋳造する鋳塊の製造方法である。
本発明によれば、モールドとプロテクタとの間のエアーギャップの発生を抑制でき、均一に結晶粒が成長した鋳塊が得られる。
本発明の一実施形態に係る連続鋳造用水冷鋳型を示す横断面である。 図1のA−A線断面図である。 従来の銅鋳型の縦断面図である。 従来のグラファイト鋳型の縦断面図である。 従来の連続鋳造用水冷鋳型を示す横断面図ある。 従来の冷却鋳型における冷却水水路を示す縦断面図である。 従来の冷却鋳型における冷却水水路を示す縦断面図である。 従来の2次冷却器の縦断面図である。 従来の2次冷却器の縦断面図である。
本発明の一実施形態に係る連続鋳造用水冷鋳型を、図1、図2を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る連続鋳造用水冷鋳型の横断面図であり、図2は、図1のA−A線断面図である。
本実施形態の連続鋳造用水冷鋳型は、熱伝導性材料、例えば銅又は銅合金からなる矩形筒体状のプロテクタ1と、グラファイトからなる矩形筒体状のモールド3と、プロテクタ1に設けられ冷却水Wが給排される冷却水水路として、モールド冷却用水路5および鋳塊冷却用水路8を備えている。
プロテクタ1の内側に、矩形筒体状のグラファイトのモールド3が嵌め込まれ、モールド3の外周面(側壁面)は、プロテクタ1の内周面によって保持されている。プロテクタ1の下部周壁1aは内側に張り出して、このプロテクタ1の下部周壁1aの上面にモールド3の下面が当接している。プロテクタ1の下部周壁1aの内側の開口断面(内径)は、モールド3の内側の開口断面(内径)と略一致している。
モールド103は、長辺側側壁3aと短辺側側壁3bとからなる長方形横断面の筒体状である。モールド3の長辺側側壁3aと短辺側側壁3bとが交差する外周コーナー部(四隅)は、従来のような直角形状ではなく、面取りされて面取り部4が形成されている。この面取り部4の形成により、モールド3の外周コーナー部とプロテクタの内周コーナー部との間に隙間(空隙)9が形成されている。
図1に示すモールド3の外周コーナー部の面取り部4は、直線状のC面取りに近似した形状であるが、曲線状に例えばR面取り状としても、或いは、直線を複数組み合わせた折れ線状の面取り形状や、直線と曲線を組み合わせた面取り形状等でもよい。また、モールド3の外周コーナー部の面取りは、通常のコーナー部の損傷等を防止するための面取りとは異なり、モールド3の外周コーナー部の肉厚を薄くして、モールド3の長辺側側壁3a、短辺側側壁3bの曲げ強度を低減させることを主目的とするものであり、図示例の面取り部4より更にモールド3の内周側に窪んだような形状の面取りとしてもよい。また、図示例の面取り部4は、モールド3の上下方向(鋳造方向)に一定の横断面形状・寸法で面取りされているが、モールド3の上下方向(鋳造方向)で面取り部の横断面形状・寸法を変化させてもよい。
また、隙間9は、空気が満たされた空隙に限らず、プロテクタ1とは異なる材料、例えば、より熱伝導性の低い材料からなる粉体等を充填してもよい。
なお、図示するように、モールド3の内周コーナー部6は、直角形状ではなく、直線あるいは曲線で滑らかに接続された形状としている。
モールド103は、一対の長辺側側壁3aが、長辺の中心位置で鋳造方向(上下方向)
に沿う分割線7で分割された2分割構造となっている。モールド3は使用により所定量の損耗を受けたときに、交換される。モールド103の長辺側側壁3aでの分割位置は、長辺の中心位置に限らない。また、長辺側側壁3aだけでなく、更に短辺側側壁3bも分割してもよい。更に、長辺側側壁3aが、長辺方向の中間位置で、複数に分割されていてもよく、また分割線7は垂直な直線でなくて、斜めの直線等でもよい。
プロテクタ1に設けられる冷却水水路は、モールド3を冷却するモールド冷却用水路5と、モールドから引き出された鋳塊に冷却水Wを噴出する噴出口8aを有する鋳塊冷却用水路8とからなる。
モールド冷却用水路5は、モールド3を取り囲んで、プロテクタ1内に設けられている。モールド冷却用水路5、プロテクタ1の内周面から同一距離の位置に、鋳造方向(上下方向)に平行に配置され、且つプロテクタの周方向に沿って等間隔に複数本配置されている。
また、鋳塊冷却用水路8は、モールド冷却用水路5とは別系統に設けられ、すなわち独立した水系統により任意に水量を制御できるように構成されている。鋳塊冷却用水路8は、プロテクタ1の下部(下部周壁1a)に形成され、プロテクタ1の下面に、プロテクタ1の内側方向に冷却水Wを噴出する噴出口8aを有している。
上記の実施形態の連続鋳造用水冷鋳型を用いて鋳造する際には、モールド3の上部に金属溶湯を供給し、冷却された鋳塊をモールド3の下方に引き抜いて鋳塊を連続的に鋳造する。冷却水Wは、モールド冷却用水路5の下部から導入され、モールド冷却用水路5を上昇し、モールド冷却用水路5の上部からプロテクタ1の外部に排出される。モールド冷却用水路5を流れる水量は任意に制御され、モールド3を冷却する。また、鋳塊冷却用水路8に任意に水量が制御された冷却水Wが導入されて、鋳塊冷却用水路8の噴出口8aより、プロテクタ1から出てきた鋳塊に直接冷却水Wが当てられる。
従来のグラファイト鋳型では、上述したように、熱応力によってグラファイトモールドが内周側へと反り返り、鋳造中に銅プロテクタとグラファイトモールドとの間にエアーギャップが発生する。このため、凝固時の結晶粒の成長が不均一となると共に、凝固停滞域では、特に合金の場合、偏析が発生してしまう問題があった。
これに対し、本実施形態では、グラファイトのモールド3の外周コーナー部分を面取りし、外周コーナー部のモールド3の肉厚を薄くすることで、モールド3の側壁3a、3bの曲げ強度を低下させ、特に長辺側側壁3aのそり易さを高めた。このため、溶湯の静水圧によるモールド3のプロテクタ1への押し付け易さを向上させることができ、モールド3とプロテクタ1との密着性が高まり、均一な抜熱が行われることで、鋳塊の結晶粒の成長速度と方向が均一化される。
更に、モールド3を、短辺側側壁3bではなく長辺側側壁3aで分割したことにより、長辺側側壁3aのそり易さが向上し、静水圧の押し付け効果が高まる。
特に、純銅に他の元素を高濃度に配合した銅合金では、凝固停滞域において溶質成分の濃化が起こって偏析を誘発し、熱間加工での鋳塊割れや製品のカブリ欠陥の原因となるが、これを解消できる。
また、冷却水系統を、モールド冷却用水路5と鋳塊冷却用水路8とに分割して独立化することにより、鋳造条件(冷却条件)の設定の自由度が増し鋳塊組織の制御を容易にすることができる。更に、モールド冷却用水路5と鋳塊冷却用水路8との冷却系統の独立化により、鋳型冷却水量を減少させ鋳型での凝固殻の成長を抑えることが可能となる。
更に、グラファイトのモールド3による緩慢な冷却で結晶粒が微細化し、その結果として粒界強度が高まり熱間圧延での粒界割れを防止できる。また、モールド3の外周コーナ
ー部の面取りによって隙間(空隙など)9が発生するため、鋳型のコーナー部の冷却効果を緩慢にすることができる。ケーク鋳造においてコーナー部分は他の部分と比較して抜熱量が大きいために、常に過冷却ぎみになり外観的に鋳塊のシワが発生しやすいが、隙間9によって冷却効果を緩慢にすることで、鋳塊コーナーのシワを低減できる。
1 プロテクタ
3 モールド
3a 長辺側側壁
3b 短辺側側壁
4 面取り部
5 モールド冷却用水路
7 分割線
8 鋳塊冷却用水路
8a 噴出口
9 隙間
W 冷却水

Claims (4)

  1. グラファイトからなり、矩形筒体状のモールドと、熱伝導性材料からなり、嵌め込まれた前記モールドの外周面を保持するプロテクタと、前記プロテクタに設けられた冷却水水路とを備え、前記モールドの上部に供給された金属溶湯を冷却して前記モールドの下方に鋳塊を連続的に鋳造する連続鋳造用水冷鋳型において、
    前記モールドの外周コーナー部が面取りされていると共に、前記外周コーナー部の面取りにより、前記モールドの外周コーナー部と前記プロテクタの内周コーナー部との間に隙間が形成されていることを特徴とする連続鋳造用水冷鋳型。
  2. 請求項1に記載の連続鋳造用水冷鋳型において、
    矩形筒体状の前記モールドの長辺側側壁が、前記長辺側側壁の長辺方向の中間位置で、前記鋳塊を鋳造する方向に沿って分割されていることを特徴とする連続鋳造用水冷鋳型。
  3. 請求項1又は2に記載の連続鋳造用水冷鋳型において、
    前記冷却水水路は、
    前記モールドを冷却するモールド冷却用水路と、
    前記モールド冷却用水路とは別系統に設けられ、前記モールドから引き出された前記鋳塊に冷却水を噴出する噴出口を有する鋳塊冷却用水路と
    を有することを特徴とする連続鋳造用水冷鋳型。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の連続鋳造用水冷鋳型を用いて鋳塊を連続鋳造することを特徴とする鋳塊の製造方法。
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