JP2016516609A - 印刷版、および二段階硬化を使用する印刷版の調製方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、印刷版、ならびにエポキシ樹脂、化学量論的量未満の少なくとも1種のアミン硬化剤、ならびに任意選択的に触媒的硬化剤および/または潜在的硬化剤を含む硬化性組成物から印刷版を調製する方法に関する。この方法は、硬化性組成物を支持基材に適用して層を形成するステップと、第1の温度で部分的に層を硬化するステップと、部分的に硬化された層を彫刻するステップと、次いで、第1の温度より高い第2の温度で加熱することによって硬化を完了するステップとを含む。化学量論的量未満のアミン硬化剤は、第1の硬化段階後に、硬化性組成物中のエポキシ官能性が第2の硬化段階で利用可能であることを保証する。任意選択の触媒的硬化剤または潜在的硬化剤は、より高い温度での硬化の完了を促進する。この方法によって、彫刻性であり、溶媒インクおよび機械的摩耗に対して耐性があり、かつグラビア品質イメージを印刷することが可能な、硬化された樹脂組成物層を有する印刷版、特にグラビア印刷版が調製される。
Description
本発明は、印刷版および印刷版の調製方法、特に、1種またはそれ以上の従来の金属層が、多段階硬化を受ける1種またはそれ以上のエポキシ樹脂によって置き換えられる、グラビア印刷版の調製方法に関する。
グラビア印刷は、インクまたは印刷材料を含有するために、くぼんでいて、小さい凹型カップまたはウェルからなるイメージ領域から印刷版が印刷し、かつ非イメージ領域は版表面である印刷方法である。グラビアシリンダは、例えば、ベースローラー上へ銅層を電気めっきし、次いで、小さい凹型セルまたはウェルから構成されるイメージを、ダイヤモンド針またはレーザーエッチング機によってデジタル的に彫刻することによって本質的に製造される。次いで、彫刻されたセルを有するシリンダは、印刷プロセス間の耐久性を与えるために、クロムの非常に薄い層でオーバーめっきされる。したがって、グラビア印刷版は高価であり、かつ製造するためにはかなりの時間および材料を必要とする。
電気めっきされた銅およびクロム層を、ポリマーをベースとする組成物で置き換えることは、例えば、アオヤマら(米国特許第4,384,011号明細書)、Bresslerら(米国特許第5,694,852号明細書)、CampbellおよびBelser(米国特許出願公開第2004/0221756号明細書)、ならびにKellnerおよびSahl(英国特許出願第2,071,574号明細書)によって調査されてきた。しかしながら、ポリマーをベースとする組成物を有するグラビア印刷版を成功させるためには、いくつかのプロセスおよび特性必要条件の組み合わせが満たされなければならない。経済的なプロセスに関して、研削および研磨に関する必要条件が最小限となるように、グラビア彫刻および印刷に必要とされる厳密な耐性をもたらす高品質表面層を製造することができるように、ポリマーをベースとするコーティングは、容易にシリンダーに適用され(「被覆性」)、かつ適度に迅速に硬化する(「硬化性」)必要がある。表面層は、有意な切りくずまたは破壊を生じることなく、彫刻時に良好に画定された印刷セル構造を生じる一定レベルの硬度および強靱性を有する必要がある(「彫刻性」)。表面層は、グラビア印刷用インクおよび洗浄液に使用される溶媒に対する優れた耐性も有する必要がある(「耐久性−耐溶媒性」)。また表面層は、印刷プロセスの間に発生する機械的摩耗、例えば、ドクターブレードのスクレイプからの摩耗、インクに存在してよいいずれかの研磨粒子からの摩耗、およびイメージが印刷される表面からの摩耗に耐性を有する必要がある(「耐久性−機械的摩耗」)。さらに、ポリマーをベースとする組成物を有するグラビア印刷版が、従来の金属被覆グラビア印刷版と置き換わるために、ポリマーをベースとする印刷版は、比較的長い印刷部数が可能でなければならず、そして最低200,000回の刷りに一貫した印刷イメージを提供しなければならない。
しかしながら、樹脂材料の層で、良好な彫刻性、ならびに摩耗、引っかきおよび溶媒吸収耐性の両方を達成することは困難である。適切に彫刻可能である樹脂材料の印刷表面層は、低い耐溶媒性および耐摩耗性を有する傾向があり、優れた耐摩耗性および耐溶媒性は、低い彫刻性を付随することが多い。
結果として、経済的および環境的にやさしい方法で、被覆性、硬化性、彫刻性、耐溶媒性、耐機械的摩耗性および印刷品質の必要な組み合わせを示す表面層を有する印刷版を製造するために使用することができる特定の組成物および方法を確認する必要がある。
本発明は、a)i)エポキシド官能性を有するエポキシ樹脂、およびii)化学量論的量未満の少なくとも1種のアミン硬化剤を含んでなる硬化性組成物を、支持基材上に適用し、それによって、層を形成するステップと;b)第1の硬化段階において、少なくとも1種のアミン硬化剤がエポキシ樹脂のエポキシド官能性と反応するために十分な第1の温度で層を硬化するステップであって、第1の硬化段階後に層が未反応のエポキシド官能性を含むステップと;c)ステップb)から生じる層において少なくとも1つのセルを彫刻するステップと;d)第2の硬化段階において、未反応のエポキシド官能性を反応させるために十分な第1の温度より高い第2の温度で、彫刻された層をさらに硬化して、それによって印刷版を形成するステップとを含む、印刷版の調製方法を提供する。
本発明の別の態様に従って、a)上記方法によって印刷版を調製するステップと、b)少なくとも1つのセルにインクを適用するステップと、c)セルから印刷可能基材へインクを転移するステップとを含み、硬化された層が、層の重量に基づき、12%以下膨潤する、印刷版によるグラビア印刷法が提供される。
本発明の別の態様に従って、支持基材に隣接する連続的なポリマーをベースとする印刷表面を含むグラビア印刷版であって、連続的な印刷表面が、a)i)エポキシド官能性を有するエポキシ樹脂、およびii)化学量論的量未満の少なくとも1種のアミン硬化剤を含んでなる硬化性組成物を、支持基材上に適用し、それによって、層を形成するステップと;b)第1の硬化段階において、室温から、ほぼ、少なくとも1種のアミン硬化剤がエポキシ樹脂のエポキシド官能性と反応するために十分な第1の温度の範囲の温度で層を硬化するステップであって、第1の硬化段階後に層が未反応のエポキシド官能性を含むステップと;c)ステップb)から生じる層において少なくとも1つのセルを彫刻するステップと;d)第2の硬化段階において、未反応のエポキシド官能性を反応させるために十分な第1の温度より高い第2の温度で、彫刻された層をさらに硬化して、それによって印刷版の連続的な印刷表面を形成するステップとによって調製された硬化されたエポキシ組成物であるグラビア印刷版が提供される。
本開示の文脈において、多くの用語が利用されるであろう。
「エポキシ樹脂」という用語は、エポキシ基を含有する未架橋のモノマーまたはオリゴマーを意味する。
「エポキシノボラック樹脂」という用語は、以下の構造
を有するエピクロルヒドリンと、ノボラックとの反応によって製造されるエポキシ樹脂の群のいずれかを意味する。「ノボラック」という用語は、反応において過剰量のフェノールによって製造されるいずれかのフェノール−ホルムアルデヒド樹脂、および反応において過剰量のクレゾールによって製造されるいずれかのクレゾール−ホルムアルデヒド樹脂を指す。
「ビスフェノールAエポキシ樹脂」という用語は、ビスフェノールA
とエピクロルヒドリンとの反応によって調製される、ビスフェノールAのグリシジルエーテル誘導体の群のいずれかを意味する。
「ビスフェノールFエポキシ樹脂」という用語は、ビスフェノールF、すなわち、ビス(ヒドロキシフェニル)メタンのp,p’,o,p’およびo,o’異性体の混合物
と、エピクロルヒドリンとの反応によって調製される、ビスフェノールFのグリシジルエーテル誘導体の群のいずれかを意味する。
「エポキシ反応性希釈剤」という用語は、硬化されるエポキシ組成物の粘度、ならびに湿潤および含浸などの他の特性を変更するために使用される低粘度エポキシを指す。本明細書中、簡潔さのため、「希釈剤」または「反応性希釈剤」という用語が、「エポキシ反応性希釈剤」の代わりに使用されてもよい。
「準化学量論的」または化学量論的未満」という用語は、アミン硬化剤に関して、硬化性組成物中の硬化剤アミン水素と樹脂エポキシ官能性との比率がモル基準で1:1未満であることを意味する。準化学量論的量は、非化学量論的な量と呼ばれてもよく、モル基準で、エポキシ樹脂のエポキシ官能性と比較して、アミン硬化剤のアミン水素の化学量論的量未満である。
「化学量論的」という用語は、アミン硬化剤に関して、硬化性組成物中のアミン硬化剤の硬化剤アミン水素と樹脂エポキシのエポキシ官能性との比率がモル基準で1:1であることを意味する。
「溶媒」という用語は、組成物の粘度を低下させ、かつ組成物が加工される(温度などの)条件下で除去されるような揮発性を有する組成物の非反応的成分を指す。
「グラビア印刷」という用語は、印刷版の表面で1つまたはそれ以上の凹部を彫刻またはエッチングすることによってイメージが作製され、彫刻またはエッチングされた領域がインクで充填され、次いで、印刷版がインクイメージを紙または他の材料などの基材に転移するプロセスを意味する。個々の彫刻またはエッチングされた凹部は、「セル」と呼ばれる。
「凸版印刷」という用語は、イメージ領域が凸状であり、かつ非イメージ領域が凹状である印刷版の表面で1つまたはそれ以上の凹部を彫刻またはエッチングすることによってレリーフ表面が作製され、インクが凸状領域に適用され、次いで、印刷版がインクイメージを紙または他の材料などの基材へ転移するプロセスを意味する。個々の彫刻またはエッチングされた凹部は、「セル」と呼ばれる。活版印刷は凸版印刷の一種である。
「印刷版」という用語は、印刷のために表面上へインクを適用するために使用される物品(例えば、シリンダ、ブロックまたはプレートの形態)を意味する。
「室温」または同等に「周囲温度」という用語は、当業者に既知であるようなその通常の意味を有し、そして約16℃(60°F)〜約32℃(90°F)の温度を含むことができる。
「溶媒インク」という用語は、有機溶媒を含むインクを意味し、典型的に有機溶媒は、水性インクとは対照的に揮発性である。
「硬化」という用語は、化学添加剤および熱によってもたらされるポリマー鎖の架橋によるポリマー材料または樹脂の硬化を指す。硬化は、主にポリマー鎖の架橋によって生じる。分子鎖または直鎖延長などのポリマー材料または樹脂の他の相互作用も、ポリマー鎖の架橋と比較して比較的小さい程度で生じることが可能である。
「硬化性組成物」という用語は、本明細書で使用される場合、基材に適用され、次いで硬化される組成物を指す。硬化性組成物は、硬化性ポリマー材料または樹脂を含有し、また追加的な成分、例えば、アミン硬化剤、無水物、希釈剤、充填剤、ナノ粒子、可撓化成分、樹脂変性剤、顔料および/または他の添加剤を含むことができる。
「触媒的硬化剤」という用語は、本明細書で使用される場合、具体的には、エポキシ樹脂単独重合の開始剤として機能する触媒を指す。対照的に、アミン硬化剤のような「共反応性硬化剤」は、エポキシ重合プロセスにおいてコモノマーとして硬化を促進する。「硬化剤」という用語が「触媒」または「共反応性」によって修飾されない場合、共反応性硬化剤を指すものとして仮定することができる。
「アミン硬化剤」という用語は、本明細書で使用される場合、第1の温度でエポキシ樹脂を硬化することが可能であるアミン硬化剤を指す。
「潜在的硬化剤」という用語は、本明細書で使用される場合、室温から第1の温度の範囲の温度で相対的に不活性である硬化剤を指す。潜在的硬化剤は、第2または最終硬化段階の条件で実質的に反応する。
「促進剤」という用語は、本明細書で使用される場合、共反応性硬化剤とともに使用される触媒を指す。
「アミン水素当量」(AHEW)という用語は、分子中のアミン水素の数で割り算されたアミン基含有分子の分子量を意味する。例えば、トリエチレンテトラアミン(「TETA」)は146の分子量および6個のアミン水素を有することから、そのAHEWは146/6=24g/当量である。化合物が、アミンと、例えば、エポキシとの付加物である場合、有効AHEWはアミン成分に基づく。
「エポキシド当量」(EEW)という用語は、エポキシド1グラム当量を含有する、グラムでの重量を意味する。
「ナノ粒子」という用語は、約500nm未満の少なくとも1つの寸法を有する粒子を意味する。
本発明は、硬化性組成物から印刷版を調製する方法、特に、硬化性組成物からグラビア印刷版を調製する方法である。硬化性組成物は、i)エポキシ樹脂、ii)化学量論的量未満のアミン硬化剤、および任意選択的にiii)潜在的硬化剤、および/またはiv)触媒的硬化剤を含んでなる。驚くべきことに、そして予想外であることに、主張された方法は、従来のグラビア印刷版に匹敵する好結果な性能のための特性必要条件のいくつかを満たすことが可能な特定の硬化性組成物からポリマーをベースとするグラビア印刷版を調製する。追加的に、主張された方法は、グラビア印刷シリンダのための従来の金属めっき法に匹敵することができるように、時間および費用に関して経済的である。ほとんどの実施形態において、印刷版に金属層(支持体以外の)が含まれず、特に銅およびクロム層が含まれない。
本方法は、硬化性組成物の層の形成と、層を硬化するための複数の段階とを含む。2つの硬化段階において彫刻可能な層を硬化することによって、彫刻性および耐機械的摩耗性が、互いに損なわれることなく、別々に最適化されることが可能となる。層を形成するための適用の後、硬化性組成物に第1の温度での第1の硬化段階を実施し、部分的に硬化された層を形成する。部分的に硬化された層は、彫刻することが可能である一定のレベルの硬度を示し、そして特に、彫刻時に良好に画定された印刷セル構造を製造する。特定の組成物の部分的に硬化された層は、隣接するセルの間の壁崩壊が最少であるか、またはない状態で、少なくとも200ラインパーインチまでの解像度でセル密度を有するように彫刻することができる。層が彫刻された後、彫刻された層を、第2の硬化段階において、第1の温度より高い第2の温度まで加熱して、樹脂の硬化を完了する。完全に硬化された樹脂は、印刷版がドクターブレードおよび印刷基材、ならびにインクに存在してもよい研磨粒子と接触している間、摩耗に対する耐性を有する。10%以下、ほとんどの実施形態において5%未満のセル領域の摩耗低下を伴って、比較的長い印刷部数、すなわち、100,000回以上、好ましくはより多くの刷りの間、印刷することが可能である。追加的に、特定の組成物の硬化された層は、印刷用インクおよび洗浄液で使用される溶媒に対して優れた耐性を有し、そのため、高品質印刷を比較的長い印刷部数で維持することができる。本発明のために適切なエポキシ樹脂は、その後、硬化して彫刻可能な層を形成することが可能な熱硬化性組成物の成分として使用することが可能な、いずれかのそのような樹脂または樹脂の混合物であることができる。エポキシ樹脂およびそれらの化学は、Encyclopedia of Polymer Science and Technology、第4版、Jacqueline I.Kroschwitz編、John Wiley & Sons,Hoboken,NJ,2004,pp.678−804の、Ha.Q.PhamおよびMaurice J.Marksによる「Epoxy Resins」に概説される。本発明のためのエポキシ樹脂の例には、限定されないが、エポキシノボラック樹脂、ビスフェノールAをベースとする樹脂、ビスフェノールFをベースとする樹脂、エポキシ化ポリヒドロキシスチレン樹脂、およびこれらのいずれかを含んでなる混合物が含まれる。
エピクロルヒドリンとノボラックとの反応によって製造されるエポキシノボラック樹脂は、ペンダントエポキシド基を有するフェノール骨格鎖を有する。ノボラック樹脂は、未置換フェノールから、およびクレゾールなどの置換さフェノールから調製することができる。エポキシノボラック樹脂は、クレゾールがエポキシノボラック樹脂のフェノール骨格鎖を形成するエポキシクレゾールノボラック樹脂も包含する。ほとんどの実施形態において、エポキシノボラック樹脂は、2.0より高い平均官能性を有し、これによって、硬化時に、より高い架橋密度がもたらされる。より高い架橋密度を有するエポキシノボラック樹脂は、良好な強靱性および耐化学性を有するため、印刷版としての使用のために適切な耐摩耗性および耐衝撃性、ならびに耐溶媒性が導かれる。
いくつかの実施形態において、エポキシノボラック樹脂は、次式(I)
(式中、nは、約0.1〜約5であることができ、その間の分数を含む)の樹脂を含む。いくつかの実施形態において、nは約0.2〜約2.0である。式(I)のエポキシノボラック樹脂の実施形態の例は、D.E.N.(商標)431、D.E.N.(商標)438およびD.E.N.(商標)439(The Dow Chemical Company,Midland,Michigan,U.S.A.から入手可能)、ならびにEPON(商標)Resin 160、EPON(商標)Resin 161(Momentive Performance Materials Holdings,Inc.,Columbus,Ohio,U.S.Aの一部であるMomentive Specialty Chemicals,Inc.(以前はHexion Specialty Chemicals)から入手可能)である。
いくつかの他の実施形態において、エポキシノボラック樹脂は、次式(II)
(式中、nは、約0.1〜約4であることができ、その間の分数を含む)のエポキシクレゾールノボラック樹脂を含む。いくつかの実施形態において、nは約0.2〜約3である。式(II)のエポキシノボラック樹脂の例は、Araldite(登録商標)ECN 9511(Huntsmanから入手可能)である。
さらに他の実施形態において、エポキシノボラック樹脂は、次式(III)
(式中、nは、約0〜約4であることができ、その間の分数を含む)のエポキシノボラック樹脂を含む。いくつかの実施形態において、nは約0〜約2である。式(III)のエポキシノボラック樹脂の例は、EPON(商標)Resin SU 2.5である。
別の適切なエポキシ樹脂は、次式(IV)
によって表わされるビスフェノールAジグリシジルエーテル、「DGEBPA」およびそのオリゴマーである。
さらに別の適切なエポキシ樹脂は、次式(V)
(式中、nは、約0〜約4であることができる)によって表わされるビスフェノールFジグリシジルエーテル、「DGEBFA」およびそのオリゴマーである。DGEBPAおよびDGEBFAに関して、nは0である。さらに別の適切なエポキシ樹脂は、米国特許第6,180,723号明細書および同第6,391,979号明細書に教示されるように、分枝鎖ポリヒドロキシスチレン(「PHS−B」)とエピクロルヒドリンとを反応させ、ポリグリシジルエーテルを形成することによって合成可能である、式(VI)によって表わされるエポキシ化ポリヒドロキシスチレンである。
モノマー単位nの数は約5〜約60であり、一実施形態において、nは約10〜約40である。
式(I)〜式(VI)のエポキシ樹脂は、それぞれ、オリゴマー、すなわち、構造単位の分布を含有し、そして、そのようなものとして、nは、上記式(I)〜(VI)に関するnの値の範囲ごとに、エポキシ化合物中の構造単位数を表す。本明細書で使用される場合、構造単位という用語は、二量体、三量体、四量体、五量体、六量体および七量体を含む、2個以上の繰り返し単位を有するエポキシノボラックオリゴマー化合物を包含する。一実施形態において、エポキシ樹脂中の構造単位の分布は、いくつか、または全ての可能な(すなわち、二量体から七量体)混合物を含み、nは樹脂中の構造単位平均数を表す。他の実施形態において、エポキシ樹脂中の構造単位の分布は、いくつか、または全ての可能な(すなわち、二量体から七量体)混合物を含み、nは混合物中のオリゴマーの支配的種を表す。一例として、nが2.4に等しい式(I)のエポキシノボラックは、オリゴマーの混合物(すなわち、二量体、三量体、四量体、五量体および六量体、ならびにおそらく七量体の混合物)であり、支配的種は四量体および五量体である。式(I)、(II)および(III)によって表されるエポキシノボラック樹脂に関して、nは、上記のnに関する範囲ごとに、以下の値:0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9のいずれか2つの間であることができ、かつ任意選択的にそれを含む。式(IV)および(V)によって表されるビスフェノールAおよびビスフェノールF樹脂に関しては、それぞれ、nは、以下の値:0、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、10.0、10.5、11.0、11.5、12.0、12.5、13.0、13.5、14.0、14.5、15.0、15.5、16.0および16.5のいずれか2つの間であることができ、かつ任意選択的にそれを含む。式VIによって表されるエポキシ化ポリヒドロキシスチレン樹脂に関して、モノマー単位の数nは、以下の値:5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55および60のいずれか2つの間であることができ、かつ任意選択的にそれを含む。
本明細書に記載される方法で使用されるアミン硬化剤には、第一級脂肪族アミン、第一級脂環式アミン、第二旧脂肪族アミン、および第二旧脂環式アミンが含まれる。硬化性組成物は、少なくとも1種のアミン硬化剤を含み、また2種以上のアミン硬化剤またはアミン硬化剤の混合物を含むことができる。ほとんどの実施形態において、少なくとも1種のアミン硬化剤は多官能性であり、すなわち、アミン硬化剤は、エポキシ樹脂のエポキシド基と反応することができるアミン水素を2個以上含有する。アミン硬化剤は、第1の温度でエポキシ樹脂を架橋することが可能である。アミン硬化剤は、主として、それらが、酸および/または無水物などの他の可能な硬化剤と比較して、硬化性組成物の硬化速度を増加させるため、そして適度な温度で組成物を硬化することが可能であるため、本方法のために適切である。第1の硬化段階は適度な温度で生じるため、ほとんどの実施形態において、第1の温度は室温〜約150℃である。第1の温度は、いくつかの実施形態において、室温〜約130℃であり、そして他の実施形態において、室温〜約120℃である。アミン硬化剤は、モル基準で、硬化性組成物中、エポキシ樹脂に対して、化学量論的量未満の量で存在する。すなわち、少なくとも1種のアミン硬化剤のアミン水素対エポキシ樹脂のエポキシ官能性(すなわちエポキシド基)の比率は1対1未満である。一実施形態において、アミン硬化剤は、アミン硬化剤のアミン水素対エポキシ樹脂のエポキシ官能性の比率が約0.30:1.0〜約0.90:1.0である量で存在する。別の実施形態において、アミン硬化剤は、アミン硬化剤のアミン水素対エポキシ樹脂のエポキシ官能性の比率が約0.30:1.0〜約0.75:1.0である量で存在する。少なくとも1種のアミン硬化剤は、第1硬化段階の条件下で、すなわち、第1の温度で、十分な時間で、エポキシ官能性、すなわち、エポキシド基と、完全に、または実質的に完全に反応する。しかしながら、第1の硬化段階の硬化条件は、残りのエポキシ基またはエポキシ官能性が互いに反応して、さらに重合するためには不十分であるか、または実質的に不十分である。また、エポキシ官能性が、少なくとも1種のアミン硬化剤のアミン水素より多い量であるため、第1の硬化段階後に過剰量のエポキシ官能性が残存し、そしてこれを第2の硬化段階において利用可能である。アミン硬化剤は、1種またはそれ以上の本発明のエポキシ樹脂または反応性希釈剤とのアミン硬化剤の付加物の形態で提供されることもできる。アミン硬化剤は、コモノマーとして、すなわち、「共反応性」硬化剤として、エポキシで樹脂と反応する。
ほとんどの実施形態において、アミン硬化剤は、約150g/当量以下のアミン水素当量(AHEW)を特徴とする。いくつかの実施形態において、アミン水素当量は、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140および150g/当量のいずれか2つの間であることができ、かつ任意選択的にそれを含む。約150g/当量以下のアミン水素当量を有することは、十分な程度の耐溶媒性を有する組成物の最終的な硬化された層を提供することを助け、そのため、印刷品質を、少なくとも100,000回またはそれ以上の刷りの印刷部数の長さの間、維持することができる。グラビア印刷で使用される多くのインクは溶媒をベースとするインクであり、そして樹脂をベースとする層への溶媒による攻撃によって、層が膨潤するおそれがあり、それによって、印刷品質および印刷部数の長さに悪影響を及ぼすおそれがあるため、印刷版上の樹脂をベースとする層の耐溶媒性は特に重要である。
硬化性組成物は、「潜在的硬化剤」を任意選択的に含んでなる。「潜在的硬化剤」という用語は、本明細書で使用される場合、室温から第1の温度までの温度範囲で相対的に不活性である硬化剤を指す。潜在的硬化剤は、第2の硬化段階の条件で実質的に反応する。潜在的硬化剤には、限定されないが、芳香族アミン(例えば、m−フェニレンジアミン、またはジアミノジフェニルスルホン)、ブロック化アミン(例えば、HuntsmanからのAradur(登録商標)9506)、ジシアンジアミド、無水物(例えば、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、ナジックメチル無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物)が含まれる。これらの硬化剤の潜在性は、固有のより遅い反応性(芳香族アミンおよび無水物の場合)、ならびに/またはエポキシマトリックス中での硬化剤の溶解性の欠如(Aradur(登録商標)9506およびジシアンジアミドの場合)のいずれかから生じる。一般には、潜在的硬化剤の量は、存在する場合、アミン硬化剤の硬化官能性対エポキシ官能性の比率に相補的であるであろう。1種またはそれ以上の潜在的硬化剤が硬化性組成物に含まれる実施形態において、潜在的硬化剤は、硬化前に、約0.25:1.0〜約0.70:1.0の潜在的硬化剤硬化官能性対樹脂エポキシ官能性で存在する。
エポキシ樹脂は、第1の硬化段階において、少なくとも1種のアミン硬化剤および任意選択的に「促進剤」の存在下で硬化することができる。「促進剤」とは、本明細書で使用される場合、共反応性硬化剤とともに使用される触媒を意味する。エポキシ硬化反応は、前掲書中、Ha.Q.PhamおよびM.J.Marksによる「Epoxy Resins」に記載されている。適切な促進剤には、限定されないが、第3級アミンおよびフェノール、例えば:ジメチルアミノメチルフェノール[25338−55−0]、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール[90−72−2]、ジメチルアミノエタノール(DMAE)、ベンジルジメチルアミン(BDMA)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、フェノール、レゾルシノール、ポリ(4−ビニルフェノール)およびノニルフェノールが含まれる。
硬化性組成物は、任意選択的に、第2の硬化段階において第2の温度でエポキシ単独重合に触媒作用を及ぼす「触媒的硬化剤」を含む。第2の温度は、第1の硬化段階における第1の温度より高い。少なくとも1種のアミン硬化剤は第1の硬化段階において本質的に消費されるので、エポキシ樹脂の残りのエポキシ官能性は、第2硬化段階の条件で反応する。触媒的硬化剤は、第2の硬化段階のより高い温度で活性である。触媒的硬化剤には、アニオン(ルイス塩基)およびカチオン(ルイス酸)の2つの主要な種類がある。ルイス塩基である適切な触媒的硬化剤の例には、限定されないが、2−メチルイミダゾール[693−98−1]、2−エチル−4−メチルイミダゾール[931−36−2]、および2−フェニルイミダゾール[670−96−2]、ならびに尿素が含まれる。促進剤として上記で確認される第三級アミンは、最も一般に、脂肪族アミン硬化剤との促進剤として使用されるが、触媒的硬化剤として有用となることも可能であるが、エポキシ、芳香族アミン、ポリアミド、無水物、およびフェノールとのエポキシの反応を促進することもできる。ルイス酸である適切な触媒的硬化剤の例には、限定されないが、三フッ化ホウ素−モノメチルアミン、三フッ化ホウ素−モノエチルアミン、三フッ化ホウ素−ジメチルエーテル、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル、および三フッ化ホウ素−テトラヒドロフラン、三塩化ホウ素−トリメチルアミン[1516−55−8]が含まれる。
任意選択的に、1種またはそれ以上の希釈剤を使用して、硬化された組成物の所望の特性を維持しながら、硬化性組成物の所望の粘度を達成することができる。エポキシ反応性希釈剤は、硬化されるエポキシ組成物の粘度、ならびに湿潤および含浸などの他の特性を変更するために使用される低粘度エポキシである。エポキシ反応性希釈剤の粘度は、典型的に室温で約300cp未満である。単官能基の希釈剤の例には、限定されないが、p−第三級ブチルフェニルグリシジルエーテル、トリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、C8〜C14グリシジルエーテルが含まれる。二官能性希釈剤の例には、限定されないが、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、およびシクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルが含まれる。三官能性希釈剤の例は、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルである。使用される場合、希釈剤または希釈剤の混合物は、硬化性組成物がシリンダ上で被覆可能であり、一実施形態において、コーティング温度において約200〜約3500cpの粘度、そして別の実施形態において、コーティング温度において約200〜約5000cPの粘度を有するように十分多い量で、なおかつ完全に硬化された組成物の耐化学性および他の特性が弱められないように十分少ない量で使用される。
任意選択的に、硬化性組成物は、約30重量部までのナノ粒子、すなわち、約500nm未満の少なくとも1つの寸法を有する粒子を含むことができる。一実施形態において、少なくとも1つの寸法の値は、1、10、50、75、100、200、300、400および500nmのいずれか2つの間であり、かつ任意選択的にそれを含む。一実施形態において、値は約1〜約100nmである。ナノ粒子は、硬化性組成物中の成分およびナノ粒子の組み合わせた重量に基づき、以下の値:0、0.1、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29および30重量部のいずれか2つの間であり、かつ任意選択的にそれを含む量で存在することができる。ナノ粒子は、組成物の硬度および弾性率を提供することができ、これは、組成物の硬化された層の増加した耐摩耗性および改善された彫刻性を導くことができる。硬化性組成物中の成分の組み合わせた重量に基づき、一実施形態において、ナノ粒子は約0.1〜約25重量部の量で存在し、いくつかの実施形態において、ナノ粒子は約0.1〜約15重量部で存在し、そしていくつかの他の実施形態において、約10〜20重量部の量で存在する。
任意選択的に、ナノ粒子と樹脂との間の相互作用を改善するため、ナノ粒子を、例えば、有機オニウム種によってコーティングすることができるか、表面処理を受けさせることができる。
適切なナノ粒子の例には、限定されないが、酸化アルミニウム(例えば、アルミナ);シリカ(例えば、コロイド状シリカおよびヒュームドシリカ);酸化亜鉛;酸化ジルコニウム;酸化チタン;酸化マグネシウム;酸化タングステン;炭化タングステン;炭化ケイ素;炭化チタン;窒化ホウ素;二硫化モリブデン;粘土、例えば、ラポナイト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、サポナイト、ノントロナイト、バイデライト、ボルコンスコイト、ソーコナイト、マガディアイト、メドモナイト、ケニヤアイト、バーミキュライト、セルペンチン、アタパルジャイト、クルケアイト、アレタイト、セピオライト、アロフェン、イモゴライト;カーボンナノチューブ;カーボンブラック;カーボンフィラメント;およびそれらの混合物が含まれる。
任意選択的に、硬化性組成物は、硬化組成物層の改善された摩耗特性を付与する固体潤滑剤としての充填剤を含むことができる。充填剤は、約500nmより大きい、一般に約500nm〜約5ミクロンの少なくとも1つの寸法を有する粒子を含む。充填剤の例には、限定されないが、炭化タングステン;炭化ケイ素;炭化チタン;窒化ホウ素;二硫化モリブデン;グラファイト;ポリ(テトラフルオロエチレン)およびそれらの混合物が含まれる。
任意選択的に、硬化性組成物は、樹脂変性剤を含むことができる。樹脂変性剤は、架橋密度を高めるため、そして/または架橋網目構造を安定化するために使用することができ、それにより、向上した耐溶媒性、耐摩耗性などの改善された最終用途特性をもたらすことができ、かつ/または組成物の硬化層の彫刻性を改善することができる。樹脂変性剤には、限定されないが、アルコールおよびポリオールのアクリレートモノエステル;アルコールおよびポリオールのアクリレートポリエステル;アルコールおよびポリオールのメタクリレートモノエステル;ならびにアルコールおよびポリオールのメタクリレートポリエステルが含まれる。ここで、適切なアルコールおよびポリオールには、アルカノール、アルキレングリコール、トリメチロールプロパン、エトキシル化トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールおよびポリアクリロールオリゴマーが含まれる。単官能性および多官能性アクリレートまたはメタクリレートの組み合わせを使用することができる。硬化性組成物は、組成物の全成分の組み合わせられた重量に基づき、約10重量%までの樹脂変性剤を含むことができる。
硬化性組成物は、任意選択的に、エポキシ樹脂への添加剤、例えば、可撓化成分、非反応性(および硬化条件で非揮発性)希釈剤(例えば、フタル酸ジブチル)、界面活性剤、分散剤、染料、顔料、ならびにコーティングの均一性および外観のための湿潤およびレベリング添加剤を含むことができる。エポキシ樹脂は、例えば、Epoxy Resins Chemistry and Technology,Clayton A.May編,第2版,Marcel Dekker,Inc.,NYに記載されているように可撓化することができる。適切な可撓化成分には、限定されないが、ポリアミド、カルボキシル化ポリマー、脂肪ジアミン、ポリグリコールジエポキシド、およびポリウレタンアミン(ポリエーテルウレタンアミンを含む)が含まれる。いくつかの実施形態において、ポリウレタンアミンまたはポリエーテルウレタンアミン(例えば、Huntsman International LLC,Salt Lake City,Utah,U.S.A.から入手可能なAradur(登録商標)70BD)は、可撓化成分として硬化性組成物中に含まれることができる。
硬化性組成物は、上記の通り、少なくとも1種のエポキシ樹脂および少なくとも1種のアミン硬化剤を含む。いくつかの実施形態において、硬化性組成物は、エポキシ樹脂、少なくとも1種のアミン硬化剤、および触媒的硬化剤を含むことができるか、またはそれらから本質的になることができる。
いくつかの実施形態において、硬化性組成物は、エポキシ樹脂、少なくとも1種のアミン硬化剤、および潜在的硬化剤を含むことができるか、またはそれらから本質的になることができる。
いくつかの実施形態において、硬化性組成物は、エポキシ樹脂、少なくとも1種のアミン硬化剤、触媒的硬化剤、および潜在的硬化剤を含むことができるか、またはそれらから本質的になることができる。
いくつかの実施形態において、硬化性組成物は、エポキシ樹脂、少なくとも1種のアミン硬化剤、促進剤、触媒的硬化剤、および/または潜在的硬化剤を含むことができるか、またはそれらから本質的になることができる。
いくつかの実施形態において、硬化性組成物は、エポキシ樹脂、少なくとも1種のアミン硬化剤、触媒的硬化剤、および希釈剤または希釈剤の混合物を含むことができるか、またはそれらから本質的になることができる。
いくつかの実施形態において、硬化性組成物は、エポキシ樹脂、少なくとも1種のアミン硬化剤、触媒的硬化剤、およびナノ粒子を含むことができるか、またはそれらから本質的になることができる。
さらに別の実施形態において、硬化性組成物は、エポキシ樹脂、アミン硬化剤、触媒的硬化剤、希釈剤または希釈剤の混合物、およびナノ粒子を含むことができるか、またはそれらから本質的になることができる。
いくつかの実施形態において、硬化性組成物は、約40〜90重量部のエポキシ樹脂、約4〜25重量部のアミン硬化剤、約0〜10重量部の触媒的硬化剤、約0〜約25重量部の潜在的硬化剤、約0〜約40重量部の希釈剤または希釈剤の混合物、および約0〜約30重量部のナノ粒子を含むことができるか、またはそれらから本質的になることができる。いくつかの実施形態において、エポキシ樹脂は、以下の値:40、45、50、55、60、65、70、75、80、85および90重量部のいずれか2つの間であり、かつ任意選択的にそれを含む量で存在する。いくつかの実施形態において、アミン硬化剤は、以下の値:4、7、10、12、15、17、20、22および25重量部のいずれか2つの間であり、かつ任意選択的にそれを含む量で存在する。いくつかの実施形態において、触媒的硬化剤は、以下の値:0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10重量部のいずれか2つの間であり、かつ任意選択的にそれを含む量で存在する。いくつかの実施形態において、潜在的硬化剤は、以下の値:0、1、5、10、12、15、17、20、22および25重量部のいずれか2つの間であり、かつ任意選択的にそれを含む量で存在する。
いくつかの実施形態において、希釈剤または希釈剤の混合物は、以下の値:0、5、10、15、20、25、30、35および40重量部のいずれか2つの間であり、かつ任意選択的にそれを含む量で存在する。いくつかの実施形態において、ナノ粒子は、以下の値:0、4、7、10、12、15、17、20、22、25、27および30重量部のいずれか2つの間であり、かつ任意選択的にそれを含む量で存在する。
一実施形態において、印刷版のために使用される硬化性組成物は、a)エポキシノボラック樹脂、ビスフェノールをベースとする樹脂、エポキシ化ポリヒドロキシスチレン樹脂またはそれの組み合わせから選択されるエポキシ樹脂、b)第一級脂肪族アミン、第一級脂環式アミン、第二級脂肪族アミン、第二級脂環式アミンまたはそれの組み合わせから選択される1種またはそれ以上のアミン硬化剤、ならびに任意選択的に、1種またはそれ以上のエポキシ反応性希釈剤および/または溶媒を含むことができるか、あるいはそれらから本質的になる。
別の実施形態において、印刷版のために使用される硬化性組成物は、a)エポキシノボラック樹脂、ビスフェノールAをベースとする樹脂、ビスフェノールFをベースとする樹脂、エポキシ化ポリヒドロキシスチレン樹脂またはそれの組み合わせから選択されるエポキシ樹脂、b)第一級脂肪族アミン、第一級脂環式アミン、第二級脂肪族アミン、第二級脂環式アミンまたはそれの組み合わせから選択される1種またはそれ以上のアミン硬化剤、ならびにc)ルイス塩基、ルイス酸、第三級アミンまたはそれの組み合わせから選択される触媒的硬化剤、ならびに/あるいはd)芳香族アミン、ブロック化アミン、ジシアンジアミド、無水物およびそれの組み合わせから選択される潜在的硬化剤、ならびに任意選択的に、1種またはそれ以上のエポキシ反応性希釈剤および/または溶媒を含むことができるか、あるいはそれらから本質的になる。
1つの他の実施形態において、印刷版のために使用される硬化性組成物は、a)エポキシノボラック樹脂、ビスフェノールAをベースとする樹脂、ビスフェノールFをベースとする樹脂またはそれの組み合わせから選択されるエポキシ樹脂、b)エチレンアミンから選択される1種またはそれ以上のアミン硬化剤、ならびにc)イミダゾールから選択される触媒的硬化剤、ならびに/あるいはd)芳香族アミン、ジシアンジアミド、ブロック化アミン、無水物およびそれの組み合わせから選択される潜在的硬化剤を含むことができるか、あるいはそれらから本質的になる。
一実施形態において、上記された硬化性組成物は、約30重量部までのナノ粒子、別の実施形態において、20重量部までのナノ粒子、例えば、アルミナナノ粒子またはシリカナノ粒子をさらに含む。
プロセス
印刷版の調製方法は、上記硬化性組成物を適用するステップと;第1の硬化段階において、第1の温度で層を硬化するステップと;第1の硬化段階から生じる層において少なくとも1つのセルを彫刻するステップと;第2の硬化段階において、第1の温度より高い第2の温度で、彫刻された層を硬化するステップとを含む。ほとんどの実施形態において、この方法は、順番に、a)上記硬化性組成物を適用するステップと;b)第1の硬化段階において、第1の温度で層を硬化するステップと;c)第1の硬化段階から生じる層において少なくとも1つのセルを彫刻するステップと;d)第2の硬化段階において、第1の温度より高い第2の温度で、彫刻された層を硬化するステップとを含む。
印刷版の調製方法は、上記硬化性組成物を適用するステップと;第1の硬化段階において、第1の温度で層を硬化するステップと;第1の硬化段階から生じる層において少なくとも1つのセルを彫刻するステップと;第2の硬化段階において、第1の温度より高い第2の温度で、彫刻された層を硬化するステップとを含む。ほとんどの実施形態において、この方法は、順番に、a)上記硬化性組成物を適用するステップと;b)第1の硬化段階において、第1の温度で層を硬化するステップと;c)第1の硬化段階から生じる層において少なくとも1つのセルを彫刻するステップと;d)第2の硬化段階において、第1の温度より高い第2の温度で、彫刻された層を硬化するステップとを含む。
印刷版の調製方法は、支持基材上に硬化性組成物を適用して、硬化性組成物の層を形成するステップを含む。組成物は、当該技術においてよく知られている種々の手段によって支持基材に適用することができる。本発明の方法は、輪転グラビア印刷法において印刷ロールまたは印刷シリンダとして使用することができる支持基材への、液体としての硬化性組成物の適用に、特に適用可能である。支持基材はまた、典型的に金属から構成される平面支持シートも含むことができる。支持基材、例えば、印刷ロールまたは印刷シリンダは、金属(例えば、アルミニウムまたは鋼)またはポリマー材料で作られたものであることができる。支持基材への硬化性組成物の適用の前に、組成物を受ける支持基材の外面を、またはコーティングの浸潤および結合強さの改善のために支持基材の表面を清浄にし、かつ/または改変する(すなわち、表面張力を低下させる)ために、プラズマまたはコロナ前処理によって前処理することができる。追加的に、または代わりに、支持基材への硬化性(および硬化された)組成物の接着を改善するために、エポキシプライマー溶液などのプライマー溶液を支持基材の外面に適用することができる。
硬化性組成物は、限定されないが、射出、流し込み、液体キャスティング、噴射、浸漬およびコーティングを含む、いずれかの適切な方法により支持基材に適用することができる。適切なコーティング方法の例には、スピンコーティング、ディップコーティング、スロットコーティング、ロールコーティング、押出コーティング、ブラシコーティング、リングコーティング、およびブレード(例えば、ドクターブレード)コーティングが含まれ、いずれも当該技術において知られている通りであり、例えば、英国特許第1,544,748号明細書に記載されている通りである。支持基材上への粉末形態の硬化性組成物の適用は除外される。粉末コーティングとして硬化性組成物を適用する方法には、固体を一緒に溶融すること、および非常に高い温度(典型的に200℃より高い)で硬化することが関与する。粉末硬化性組成物の適用と関連する不都合には、コーティング装置および環境規制の費用、高品質コーティングのための低い相対湿度条件の必要性、ならびに空隙のないコーティングを達成することの困難が含まれる。粉末適用の不都合を回避するため、液体として硬化性組成物を適用することが好ましい。ほとんどの実施形態において、硬化性組成物は、印刷ロールまたはシリンダなどの支持基材の表面上に、約200〜約3500cPの粘度を有する液体として硬化性組成物を適用する。一実施形態において、硬化性組成物を、米国特許第4,007,680号明細書に記載される方法と同様に、ブラシコーティングにより支持基材の外面に適用する。ほとんどの実施形態において、硬化性組成物は、(硬化および彫刻後に)印刷版に連続した印刷面をもたらすように、円筒状に造形された支持基材上に連続的またはシームレスな層を形成するように適用される。いくつかの実施形態において、硬化性組成物の適用は室温で生じる。他の実施形態において、硬化性組成物の適用は、室温より高い温度で生じる。硬化性組成物は、印刷基材の表面に適用されると、約2〜約300ミル(50.8〜7620μm)の厚さを有する層を形成する。任意選択的に、硬化性組成物層の厚さは、以下の厚さ:2、4、8、12、16、20、50、100、150、200、250および300ミル(50.8、102、203、305、406、508、1270、2540、3810、5080、6350および7620μm)のいずれか2つの間の範囲であり、かつ任意選択的にそれを含むことができる。
印刷版の調製方法は、第1の温度で層を硬化させるステップを含む。硬化性組成物が支持基材に適用された後、組成物の層は、層が彫刻されることが可能なように支持基材上で十分硬化するように、第1の硬化段階の条件で硬化される。樹脂組成物の硬化は、樹脂中の反応性基との、少なくとも1種のアミン硬化剤、任意選択の促進剤、および任意選択の反応性希釈剤などの組成物中の反応性成分によってもたらされる、エポキシ樹脂のポリマー鎖の架橋によって起こる。化学量論的量未満の少なくとも1種のアミン硬化剤の使用、および第1の温度への加熱によって、アミン水素と、エポキシ樹脂のエポキシ官能基、すなわ、ちエポキシド基との反応が確実に生じ、したがって、層は彫刻のために十分に硬化される。第1の硬化段階によってアミン硬化剤が消費されるか、または実質的に消費された後、未反応のエポキシド基が残存するため、層は部分的にのみ硬化されると考えられてもよい。ほとんどの実施形態において、第1の温度は室温から約150℃の範囲であり、そして本明細書に記載される硬化性組成物は、約6時間未満で熱的に(すなわち、加熱によって)部分的に硬化される。いくつかの実施形態において、硬化性組成物の層は、4時間未満で熱的に部分的に硬化され、いくつかの他の実施形態において、硬化性組成物は、約1時間〜約2時間で熱的に部分的に硬化される。架橋は、第1の硬化段階の第1の温度までの加熱の間に開始することができるが、商業的に実行可能なプロセスの間に適切である適切な時間で、第1の温度で加熱される時に反応は完了するか、または実質的に完了することに留意すべきである。一般に、第1の硬化段階の硬化速度は、温度範囲の下限において低い。したがって、商業的に実行可能なシステムが、(アミン水素とエポキシド官能性の)硬化の速度が有意であるが、第2の硬化段階の間に生じるべき(例えば、潜在的硬化剤とエポキシとの重合反応および/または反応による)未反応のエポキシド基の反応を誘導するほど高い温度ではないような、より高い温度で実行されることが望ましい。時間および温度を含む第1の硬化段階の条件は、特定の硬化性組成物、ならびにアミン硬化剤の種類および量次第であり、かつ当業者によって容易に決定される。より詳しくは、第1の硬化段階のための温度は、以下の値:16、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140および150℃のいずれか2つの間の範囲であって、任意選択的にそれらを含む。
硬化性組成物の(支持基材表面への適用および部分的硬化後の)硬化層は、約2〜約300ミル(50.8〜7620μm)の厚さを有する。部分的硬化層の厚さは、以下の厚さ:2、4、8、12、16、20、50、100、150、200、250、および300ミル(50.8、102、203、305、406、508、1270、2540、3810、5080、6350、および7620μm)のいずれかの2つの間の範囲であって、任意選択的にそれらを含む。任意選択的に、硬化層は、米国特許第5,694,852号明細書に開示されているように、彫刻の前に、所望の厚さ、円筒度および/または平滑度まで、研削および研磨することができる。部分硬化層の平滑度は、Rz値として報告することができる。ほとんどの実施形態において、硬化層の平滑度は、約100マイクロインチ未満のRz値を有し、他の実施形態において、Rz値は、約80マイクロインチ未満である。
印刷版の調製方法は、支持基材上の組成物の部分的硬化層に少なくとも1つのセルを彫刻するステップを含む。部分的に硬化された組成物層を彫刻することによって、複数の別個のセルが層に形成される深さで、硬化された組成物が除去されるが、これはなお、組成物の連続層である。彫刻することによって、印刷可能な基材上への所望のイメージ、グラフィックスおよび文章を印刷するために必要な特徴を有する、部分的に硬化された層が提供され、すなわち、彫刻することによって、印刷特徴を有する層が提供される。グラビア印刷に関しては、層の複数の個々のセルが、所望のイメージの印刷の間に全部または一部が転移するインクを運搬するためである。凸版印刷に関しては、層の複数の個々のセルより高い隆起表面が、所望のイメージの印刷の間に全部または一部が転移するインクを運搬する。支持基材上の部分的硬化層への複数のセルの彫刻は、基材上への印刷によって所望のイメージを再現することが可能な印刷表面を有する印刷版、または同義的にイメージキャリ)をもたらす。彫刻は、当該技術において知られている種々の彫刻方法のいずれかの方法によって達成することができる。例としては、限定されないが、電気機械彫刻(例えば、ダイヤモンド針を用いるもの)およびレーザー彫刻が含まれる。これらの彫刻方法は、電子彫刻系の一部であることができる。一実施形態において、彫刻は、ダイヤモンド針切削工具を用いて実施される。別の実施形態において、直接レーザー非接触彫刻が、セルの作成に使用される。レーザーは、CO2、YAGまたはダイオード型レーザーが可能である。エポキシ組成物の部分的硬化層を有する印刷版を調製する本発明の方法は、従来の彫刻装置を用いて、従来のグラビアシリンダのための銅層を彫刻するために使用される標準的な、または実質的に標準的な条件で従来の彫刻装置を使用して部分硬化層を彫刻することができるという点で有利である。
レーザー彫刻性を向上させるために、1種またはそれ以上の顔料を硬化性組成物に添加することができる。顔料は、レーザー彫刻可能な組成物中に、約1重量部〜約25重量部、一実施形態において、約3重量部〜約20重量部の量で存在することができる。そのような顔料の例には、限定されないが、黒色珪質顔料(カーボン封入シリカ粒子含有)、およびカーボンブラックが含まれる。
任意選択的に、バリを除去するための研磨によって、そして/または印刷版のインク剥離性を改善するためにフルオロポリマー組成物のコーティング(すなわち、オーバーコート)を彫刻層上に適用することによって、彫刻層をさらに処理することができる。
層が彫刻された後、第2の硬化段階において、第1の温度よりも高い第2の温度で、樹脂の硬化を完了するために、層を加熱する。この第2の硬化段階において、樹脂組成物の硬化は、エポキシ樹脂の残りのエポキシド官能基の反応によって起こるが、これは、任意選択の触媒的硬化剤(すなわち、ポリマー鎖と残りのエポキシド基との単独重合によって)、任意選択の潜在的硬化剤(すなわち、エポキシド基と潜在的硬化剤との反応)、および任意選択の反応性希釈剤によって促進することができる。いくつかの実施形態において、第2の温度は、第1の温度より高く、約250℃までの範囲で生じる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法のための第2の硬化段階の第2の温度は、約100℃〜約250℃である。いくつかの実施形態において、第2の硬化段階の第2の温度は、約130℃〜約220℃であって、他の実施形態において、120℃〜約220℃である。さらに別の実施形態において、第2の温度は、約100℃から約180℃より高い温度までの範囲である。第2の硬化段階の第2の温度は、第1の硬化段階の第1の温度から十分に離れており、第1の硬化段階の硬化機構は、本質的に、アミン硬化剤とエポキシ樹脂との反応のみである。ほとんどの実施形態において、第1の温度と第2の温度との間の差は少なくとも約10℃である。いくつかの実施形態において、以下の値:100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240および250℃のいずれか2つの間の範囲であり、任意選択的にそれらを含む。層は、残りのエポキシ官能基が反応するか、または実質的に反応して、そして商業的に実行可能なプロセスの間に適切であるように、第2の硬化段階のために十分な時間で第2の温度まで加熱される。一般には、第2の硬化段階の硬化速度は、温度範囲の下限で低い。いくつかの実施形態において、第2の硬化段階は、約6時間未満で完了する。いくつかの実施形態において、第2の硬化段階は、約4時間未満で完了し、いくつかの実施形態において、第2の硬化段階は、約1時間〜約2時間未満で完了する。時間および温度は、特定の硬化性組成物、ならびに任意選択の触媒的硬化剤の種類および量、ならびに任意選択の潜在的硬化剤の種類および量次第であり、そして当業者によって容易に決定される。
いくつかの実施形態において、印刷版は、シリンダまたはプレートの形態である。いくつかの実施形態において、支持基材は、金属またはポリマーである。ほとんどの実施形態において、印刷版は、グラビア印刷に適するものである。グラビア印刷は、インクまたは印刷材料を含有するために、くぼんでいて、小さい凹型セル(またはウェル)からなるイメージ領域から印刷版が印刷し、かつ非イメージ領域は版表面である印刷方法である。ほとんどの実施形態において、印刷表面は、グラビア印刷のためのインクを保持するのに適したインク受容セル表面を形成するように彫刻されたエポキシ組成物の硬化層である。いくつかの実施形態においては、印刷版は、活版印刷印刷版としての使用を含め、凸版印刷に適することができることも考えられる。凸版印刷は、隆起したイメージ領域から印刷版が印刷し、非イメージ領域はくぼんでいる印刷方法である。凸版印刷に有用な印刷版については、少なくとも1つのセルの彫刻は、所望のイメージを印刷するためのインクを保持しないであろう非イメージ領域を生成し、セルより上に隆起した表面が、所望のイメージを印刷するためのインクを保持するイメージ領域である。いくつかの実施形態において、印刷表面は、凸版印刷に適したレリーフ表面である。
さらなる実施形態において、支持基材に隣接する連続的なポリマーをベースとするグラビア印刷表面を含む印刷版であって、連続的な印刷表面が、i)エポキシド官能性を有するエポキシ樹脂、およびii)化学量論的量未満の少なくとも1種のアミン硬化剤を含んでなる硬化性組成物から、支持基材上に硬化性組成物を適用し、それによって、層を形成するステップと;少なくとも1種のアミン硬化剤がエポキシ樹脂のエポキシド官能性と反応するために十分な第1の温度で層を部分硬化するステップであって、第1の硬化段階後に層が未反応のエポキシド官能性を含むステップと;得られた部分的に硬化された層において少なくとも1つのセルを彫刻するステップと;第1の温度より高い第2の温度で、彫刻された層をさらに硬化して、それによって印刷版の連続的な印刷表面を形成するステップとによって調製された硬化されたエポキシ組成物である印刷版が提供される。
別の実施形態において、上記のように調製された印刷版を用いた印刷のための方法が提供される。いくつかの実施形態において、印刷方法は、調製された印刷版の硬化層に彫刻された少なくとも1つのセルにインク、典型的には溶媒インクを適用するステップと、印刷可能な基材にセルからインクを転移するステップとをさらに含む。他の実施形態において、印刷方法は、調製された印刷版の硬化層に彫刻されたセルの上の少なくとも表面にインクを適用するステップと、印刷可能な基材に隆起表面からインクを転移するステップとをさらに含む。適切な溶剤インクには、限定されないが、アルコール、炭化水素(例えば、トルエン、ヘプタン)、アセテート(例えば、酢酸エチル)、およびケトン(例えば、メチルエチルケトン)などの有機溶剤をベースとするインクが含まれる。
硬化層が十分に耐溶媒性でない場合、溶媒インクからの溶媒の吸収によって、硬化層が過度に膨張するおそれがある。過度の膨張は、印刷品質にとって、およびイメージキャリアの耐久性にとって有害である。本明細書に記載される方法における硬化層重量増加に換算した膨張量は、約10重量%未満である。いくつかの実施形態において、硬化層の膨張量は、0重量%〜約5重量%である。これは、一部はアミン硬化剤および触媒的硬化剤の選択によって達成することができる。さらには、エポキシク樹脂の構造が膨張量に影響を及ぼす。例えば、エポキシ樹脂中のポリマー鎖の架橋の増大は、硬化層の膨張の減少、すなわち、耐溶媒性の改善に繋がり得る。
本発明を、以下の実施例においてさらに定義する。これらの実施例は、本発明の好ましい実施形態を示すものではあるが、あくまでも例示としてのみ与えられるものと理解されるべきである。上記の検討およびこれらの実施例から、当業者は、本発明の基本的な特徴を確認し得、その精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更および修正を加えて本発明を様々な使用および条件に適合させることができる。
略語の意味は、以下の通りである:「AHEW」はアミン水素当量を意味し、「cm」はセンチメートルを意味し、「cp」はセンチポアズを意味し、「EEW」はエポキシド当量を意味し、「EPHS」はエポキシ化ポリヒドロキシスチレンを意味し、「EMI」は2−エチル−4−メチルイミダゾールを意味し、「equiv」は当量を意味し、「g」はグラムを意味し、「h」は時間を意味し、「MEK」はメチルエチルケトンを意味し、「millitorr」は水銀の0.001mm、0.13332237パスカルに等しい圧力を意味し、「mg」はミリグラムを意味し、「mL」はミリリットルを意味し、「nm」はナノメートルを意味し、「ミル」は0.001インチ、0.0254ミリメートルに等しい長さを意味し、「min」は分を意味し、「N」はニュートンを意味し、「1H NMR」はプロトン核磁気共鳴分光法を意味し、「TETA」はトリエチレンテトラミンを意味し、「wt%」は重量パーセント(平均)を意味し、そして「μm」はマイクロメートルを意味する。
方法
耐溶媒性
エポキシ樹脂組成物を調製し、15〜20ミル(381〜508μm)のギャップによるのドローダウンバーを使用してアルミ箔シート支持体上にコーティングして、支持体上にポリマー皮膜(すなわち、層)を形成した。ポリマー膜試料を、実施例の詳述に従って硬化させ、支持体から剥離した。膜断片(典型的に50〜100mg)を計量し、10〜20mLの特定の溶剤を含有するジャーに入れた。膜断片を、1週(すなわち、7日)間浸漬させ、次いで、吸取り乾燥させ、計量した。重量%変化は:
100×[重量(7日)−重量(初期)]/重量(初期)
として計算される。溶媒中で7日後に断片の重量%変化が12%未満であれば、組成物は、良好な耐溶媒性を有すると考えられた。
耐溶媒性
エポキシ樹脂組成物を調製し、15〜20ミル(381〜508μm)のギャップによるのドローダウンバーを使用してアルミ箔シート支持体上にコーティングして、支持体上にポリマー皮膜(すなわち、層)を形成した。ポリマー膜試料を、実施例の詳述に従って硬化させ、支持体から剥離した。膜断片(典型的に50〜100mg)を計量し、10〜20mLの特定の溶剤を含有するジャーに入れた。膜断片を、1週(すなわち、7日)間浸漬させ、次いで、吸取り乾燥させ、計量した。重量%変化は:
100×[重量(7日)−重量(初期)]/重量(初期)
として計算される。溶媒中で7日後に断片の重量%変化が12%未満であれば、組成物は、良好な耐溶媒性を有すると考えられた。
硬度
エポキシ樹脂組成物を調製し、15〜20ミル(381〜508μm)のギャップによるのドローダウンバーを使用して鋼シート支持体上にコーティングして、支持体上にポリマー皮膜(すなわち、層)を形成した。ポリマー膜試料を、実施例の詳述に従って硬化させた。Helmut Fischer GMbH製のWIN−HCU(登録商標)ソフトウェアを備えたFischerscope(登録商標)HM2000計器を使用して、試験方法ISO14577に従って、硬化されたコーティングのMartens硬度を測定した。
エポキシ樹脂組成物を調製し、15〜20ミル(381〜508μm)のギャップによるのドローダウンバーを使用して鋼シート支持体上にコーティングして、支持体上にポリマー皮膜(すなわち、層)を形成した。ポリマー膜試料を、実施例の詳述に従って硬化させた。Helmut Fischer GMbH製のWIN−HCU(登録商標)ソフトウェアを備えたFischerscope(登録商標)HM2000計器を使用して、試験方法ISO14577に従って、硬化されたコーティングのMartens硬度を測定した。
彫刻性
実施例において示されるようにエポキシ樹脂組成物を調製し、シリンダ上にコーティングし、硬化させ、彫刻した。硬化樹脂試料は、170〜200ラインパーインチ(lpi)でセルを作成するための試料の彫刻が15%未満のブレークアウトで達成することができる場合、良好な彫刻性を有すると考えられた。170〜200ラインパーインチの彫刻イメージ解像度は、約115〜140μmのセル幅および25μm未満のセル壁の幅に相当する。ブレークアウトは、2つのセルに隣接する壁に破損があり、それによりその2つのセル間の連絡を生じている欠陥として本明細書において定義される。顕微鏡を用いて彫刻領域を検査し、少なくとも約30〜50個のセルを検査して、ブレークアウトパーセントを決定した。
実施例において示されるようにエポキシ樹脂組成物を調製し、シリンダ上にコーティングし、硬化させ、彫刻した。硬化樹脂試料は、170〜200ラインパーインチ(lpi)でセルを作成するための試料の彫刻が15%未満のブレークアウトで達成することができる場合、良好な彫刻性を有すると考えられた。170〜200ラインパーインチの彫刻イメージ解像度は、約115〜140μmのセル幅および25μm未満のセル壁の幅に相当する。ブレークアウトは、2つのセルに隣接する壁に破損があり、それによりその2つのセル間の連絡を生じている欠陥として本明細書において定義される。顕微鏡を用いて彫刻領域を検査し、少なくとも約30〜50個のセルを検査して、ブレークアウトパーセントを決定した。
耐摩耗性
グラビア印刷プロセスを模倣するために、インハウス摩耗試験を確立した。摩耗試験のために、組成物の硬化層を有する(彫刻された)シリンダを回転させ、一部をインクトレーに浸漬させ、1回転に1度、鋼ドクターブレードと接触させた。試験に使用したインクは、Del Val Ink and Color Inc.からのMultiprint Whiteインクであった。Hirox KH−7700顕微鏡を用い、摩耗の程度を観察するために、彫刻されたシリンダのセル領域を300,000回転の前後に測定した。摩耗を、セル領域におけるパーセント減少として報告する。インハウス試験機によって誘導されたセル領域におけるパーセント減少が10%未満である場合、硬化された層は容認できる耐摩耗性を有すると考えられた。
グラビア印刷プロセスを模倣するために、インハウス摩耗試験を確立した。摩耗試験のために、組成物の硬化層を有する(彫刻された)シリンダを回転させ、一部をインクトレーに浸漬させ、1回転に1度、鋼ドクターブレードと接触させた。試験に使用したインクは、Del Val Ink and Color Inc.からのMultiprint Whiteインクであった。Hirox KH−7700顕微鏡を用い、摩耗の程度を観察するために、彫刻されたシリンダのセル領域を300,000回転の前後に測定した。摩耗を、セル領域におけるパーセント減少として報告する。インハウス試験機によって誘導されたセル領域におけるパーセント減少が10%未満である場合、硬化された層は容認できる耐摩耗性を有すると考えられた。
軟化点
入手できる場合、製造者によって報告された、ASTM D−3104に従って測定された軟化点を使用した。それ以外では、ある温度で「液体」と記載される材料が、その温度より低い軟化点を有することが推測された。
入手できる場合、製造者によって報告された、ASTM D−3104に従って測定された軟化点を使用した。それ以外では、ある温度で「液体」と記載される材料が、その温度より低い軟化点を有することが推測された。
材料
本明細書中、EPHSと記載されるエポキシ化ポリヒドロキシスチレンは、Hydrite Chemical,Cottage Grove,WIから得られるPB5分枝鎖ポリヒドロキシスチレンから合成した。93g(0.02mol)のPB5、372g(4.04mol)のエピクロルヒドリン、217.2g(0.785mol)のイソプロピルアルコールおよび49.2gの水の混合物を、2リットルの3ツ口丸底フラスコ中にいれた。フラスコに、オーバーヘッド機械式撹拌機、窒素ブランケット付きの冷却器、温度計および水浴を装備し、反応混合物を80℃まで加温した。次いで、192.8gの20%NaOH/H2Oを、約40分間かけて溶液に滴下して添加した。反応後、過剰量のエピクロルヒドリンおよび溶媒を、減圧蒸留および回転蒸発によって除去した。アセトン中に生成物混合物を溶解し、濾過することによって、塩を樹脂から除去した。アセトンを、減圧蒸留および回転蒸発によって濾液から除去した。アセトン−d6中の1H NMRおよびASTM D1652−04、試験方法Bによるエポキシ当量によって、この生成物の特徴を決定した。NMRスペクトルによって、本質的に完全なエポキシ化が確認された。得られたEPHSは、233のエポキシ当量を有した。
本明細書中、EPHSと記載されるエポキシ化ポリヒドロキシスチレンは、Hydrite Chemical,Cottage Grove,WIから得られるPB5分枝鎖ポリヒドロキシスチレンから合成した。93g(0.02mol)のPB5、372g(4.04mol)のエピクロルヒドリン、217.2g(0.785mol)のイソプロピルアルコールおよび49.2gの水の混合物を、2リットルの3ツ口丸底フラスコ中にいれた。フラスコに、オーバーヘッド機械式撹拌機、窒素ブランケット付きの冷却器、温度計および水浴を装備し、反応混合物を80℃まで加温した。次いで、192.8gの20%NaOH/H2Oを、約40分間かけて溶液に滴下して添加した。反応後、過剰量のエピクロルヒドリンおよび溶媒を、減圧蒸留および回転蒸発によって除去した。アセトン中に生成物混合物を溶解し、濾過することによって、塩を樹脂から除去した。アセトンを、減圧蒸留および回転蒸発によって濾液から除去した。アセトン−d6中の1H NMRおよびASTM D1652−04、試験方法Bによるエポキシ当量によって、この生成物の特徴を決定した。NMRスペクトルによって、本質的に完全なエポキシ化が確認された。得られたEPHSは、233のエポキシ当量を有した。
D.E.N.(商標)431エポキシノボラック樹脂は、The Dow Chemical Company(Midland,Michigan,U.S.A.)から得た。この樹脂の特性は、172〜179g/当量のEEW、51.7℃で1100〜1700mPa・sの粘度、および多エポキシ官能性(±2.8)である。
EPON(商標)Resin828(ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、「DGEBPA」)は、Hexion Specialty Chemicals,Inc.(現在は、Momentive Performance Materials Holdings,Inc.(Columbus,Ohio,U.S.A.)の一部であるMomentive Specialty Chemicals,Inc.)から得た。この樹脂の特性は、185〜192g/当量のEEW、110〜150Pの粘度である。
本明細書中、DY−Pと記載されるAraldite(登録商標)DY−P(p−tert−ブチルフェノールのモノグリシジルエーテル、CAS番号3101−60−8)は、Huntsman Advanced Materials(The Woodlands,Texas,U.S.A.)から得た。EEWは222〜244g/当量である。その軟化点は25℃未満であり、かつ25℃での粘度は20〜28cpである。
本明細書中、DY−Dと記載されるAraldite(登録商標)DY−D(1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル、CAS番号2425−79−8)は、Huntsman Advanced Materialsから得た。EEWは118〜125g/当量である。その軟化点は25℃未満であり、かつ25℃での粘度は15〜20cpである。
本明細書中、GY−285と記載されるAraldite(登録商標)GY−285(ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、CAS番号2095−03−6)は、Huntsman Advanced Materialsから得た。EEWは163〜172g/当量である。その軟化点は25℃未満であり、かつ25℃での粘度は2000〜3000cpである。
本明細書中、アルミナと記載されるNanodur(登録商標)X1130PMA酸化アルミニウム(CAS番号1344−28−1)は、Alfa Aesar(Ward Hill,Massachusetts,USA)から得た。これは、1,2−プロパンジオールモノメチルエーテルアセテート中の45nmAPC酸化アルミニウムの50%コロイド分散体である。
本明細書中、TETAと記載されるトリエチレンテトラアミン(CAS番号112−24−3)は、MP Biomedicals LLC(Solon,Ohio,U.S.A.)から得た。AHEWは約27である。
本明細書中、EMIと記載される2−エチル−4−メチルイミダゾール(CAS番号931−36−2)は、Sigma−Aldrich Co.LLCから得、必要であれば使用前に加温して液体化した。
本明細書中、MEKと記載されるメチルエチルケトン(CAS番号78−93−3)は、Sigma−Aldrich Co.LLCから得た。
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートは、Aldrichから得た。
N−ブタノールは、Aldrichから得た。
トルエン(CAS番号108−88−3)および酢酸エチル(CAS番号141−78−6)は、EMD Chemicals,Inc.(Gibbstown,New Jersey,U.S.A.)から得た。
実施例1〜3
本実施例は、グラビア印刷シリンダ上でコーティングされ、部分的に硬化され、彫刻され、次いで、完全硬化されたエポキシ調製物が、被覆性、彫刻性、耐摩耗性および耐溶媒性を含むグラビア用印刷版としての良好な性能を示すことを実証する。
本実施例は、グラビア印刷シリンダ上でコーティングされ、部分的に硬化され、彫刻され、次いで、完全硬化されたエポキシ調製物が、被覆性、彫刻性、耐摩耗性および耐溶媒性を含むグラビア用印刷版としての良好な性能を示すことを実証する。
表1は、各実施例における各調製物の成分の量を示す。各3つの実施例に関して、EPHSエポキシ化ポリヒドロキシスチレンの示された量を丸底フラスコに入れた。約25gのMEKを各フラスコに添加し、そして撹拌しながら固体のEPHSを溶解した。残りのエポキシ成分の、Araldite(登録商標)GY−285ビスフェノールFエポキシ、Araldite(登録商標)DY−Pエポキシ希釈剤(p−tert−ブチルフェノールのモノグリシジルエーテル)、およびAraldite(登録商標)DY−Dエポキシ希釈剤(1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル)を各フラスコに添加した。実施例3に関しては、アルミナもフラスコに添加し、そして追加的なMEKも添加して、加熱時に完全な溶解を達成した。混合物が完全に流体で均一となるまで、各フラスコを45〜50℃で撹拌しながら加熱した。
各調製物から溶媒を除去するため、ショートパス蒸留装置に、ドライアイスによって冷却した受けフラスコ、トラップ、およびポンプ供給される真空を装備した。各3つの調製物を含有するフラスコを、次いで、蒸留装置に配置し、そして溶媒が受けフラスコに来なくなるまで、内容物を45〜50℃で維持した。
シリンダをコーティングする直前に、各試料を30〜35℃に加温し、そして表1に示されるTETAおよびEMIの量を、撹拌しながら試料に添加した。加熱を維持し、かつ撹拌しながら、各試料を約10分間、真空(200〜1000millitorr)で脱気した。
試料を金属シリンジに導入した。次いで、これを、45〜50℃まで予熱された金属シリンダ上へコーティングした。シリンダは、所望のコーティング厚さ(6〜10ミル、152〜254μm)を得るために材料を供給するために、組み合わせられたシリンジポンプおよび変換器機構によるブラシ技術を使用してコーティングされた。各3つのコーティングを、同様の手順によってシリンダの約1/3の長さに適用した。次いで、コーティングを1時間、80の℃で硬化して、周囲温度まで徐々に冷却した。全3つの組成物は良好にコーティングおよび硬化されて、シリンダ上で優れた部分的に硬化された層を形成した。
シリンダ上の部分的に硬化されたコーティングを、4.6〜4.8ミル(117〜122μm)の均一な厚さまで難なく機械的に研削および研磨し、次いで、Ohio R−7100シリーズ彫刻機において3200Hzのセル速度で、274のセル/Revに設定された垂直スクリーン、80のセル/長さに設定された水平スクリーン、および800%セルに設定された単一繰り返しで彫刻した。スクリーンは、80ライン/cm、角60度、トーン100%およびダイヤモンド面角120度であった。彫刻品質は良好であり、実施例1、2および3のコーティングに関して、それぞれ、100%セル密度において3%、9%および2%の破損セル壁があった。
彫刻に続いて、シリンダをオーブン中に置き、そして2時間150℃で加熱して、完全に硬化した。彫刻されたセルの外観は、この追加的な硬化によって変化しなかった。これらの完全に硬化されたシリンダコーティング上で、上記の方法に従って摩耗試験を実行した。インハウス試験機によって誘導されたセル領域における減少は、実施例1、2および3のコーティングに関して、それぞれ、7、6および9&であったため、良好な耐摩耗性が示された。
シリンダコーティングのために使用されない上記コーティング調製物の一部分を使用して、上記の方法による耐溶媒性試験のための膜を調製した。MEK中の耐溶媒性は、1時間、80℃で部分的に硬化された膜において決定し、同様に、1時間、80℃で部分的に硬化され、そして2時間、150℃で完全に硬化された膜上のMEK、酢酸エチルおよびトルエンに関しても決定した。ここでは、シリンダコーティングのために同一硬化条件が使用される。結果を表2に示す。
部分的硬化における有意なMEK吸収は、低い架橋レベルと一致する。完全硬化時に、MEK吸収は激減した。完全に硬化された実施例1および実施例2コーティングの耐溶媒性は、全3つの溶媒に関して優れていた。実施例3は、いくぶん高い溶媒吸収を示したが、この挙動は、コーティング中のアルミナの低い分散によって生じる空隙によるものであり、不十分な架橋によるものではないと考えられる。
シリンダコーティングのために使用されない上記コーティング調製物の一部分を使用して、上記の方法による硬度試験のためのコーティングを調製した。硬度は、1時間、80℃で部分的に硬化されたコーティングにおいて決定し、同様に、1時間、80℃で部分的に硬化され、そして2時間、150℃で完全に硬化されたコーティングにおいても決定した。ここでは、シリンダコーティングのために同一硬化条件が使用される。結果を表3に示す。
Fischerscope硬度は、各コーティングに関して、特に実施例1に関して、完全硬化時に増加する。より軟質な部分的に硬化されたコーティングは良好に彫刻されるが、より硬質な完全硬化コーティングは、より良好な耐久性を有することが予想される。
彫刻性、耐摩耗性、耐溶媒性および硬度に関する結果に基づき、これらの実施例の硬化性組成物が優れた高品質の印刷を生じ、長い印刷部数寿命を有するであろうことが予想される。
実施例4
本実施例は、鋼プレート上でコーティングされ、部分的に硬化され、彫刻され、次いで、完全に硬化されたビスフェノールAエポキシ調製物が、部分的硬化後により良好な彫刻性を示すことを実証する。完全硬化後、耐溶媒性は向上した。
本実施例は、鋼プレート上でコーティングされ、部分的に硬化され、彫刻され、次いで、完全に硬化されたビスフェノールAエポキシ調製物が、部分的硬化後により良好な彫刻性を示すことを実証する。完全硬化後、耐溶媒性は向上した。
EPON(商標)resin828(ビスフェノールAエポキシ)を、84重量%貯蔵液として溶媒混合物A中に溶解した。溶媒Aは、キシレン:MEK:n−ブタノール:酢酸ブチル:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを40:28:22:7:3の重量比で含有した。エポキシ溶液(15gの84重量%溶液または12.6gの固体)を丸底フラスコへ移し、そしてこれに0.89gのTETA、続いて、0.51gのEMI(50重量%混合物として溶媒Aに溶解した)を添加した。材料を5分間室温で撹拌し、次いで、10ミル厚さまでドクターブレードを用いて鋼プレート上にコーティングした。プレートを45分間、85℃まで加熱し、次いで、室温まで冷却した。次いで、ダイヤモンド針を用いてプレートを彫刻した。部分的に硬化された膜の彫刻されたセルは、平滑な端縁を有した。次いで、プレートを2時間、160℃まで加熱した。今や完全硬化された同プレートをダイヤモンド針を用いて彫刻した。彫刻されたセルは、よりギザギザの端縁を有し、形状が不規則であり、彫刻性が低いことを示した。
平面プレートコーティングのために使用されない上記コーティング調製物の一部分を使用して、上記の方法による耐溶媒性試験のための膜を調製した。耐溶媒性は、45分間、85℃で部分的に硬化された膜において決定し、同様に、45分間、85℃で部分的に硬化され、次いで、2時間、160℃で完全に硬化された膜において決定した。ここでは、シリンダコーティングのために同一硬化条件が使用された。結果を表4に示す。
部分的硬化時の有意な溶媒吸収は、低い架橋レベルと一致する。完全硬化時に、溶媒吸収は激減する。平面プレート彫刻性および耐溶媒性に関する結果に基づき、エポキシ組成物の硬化性組成物が優れた高品質の印刷を生じ、長い印刷部数寿命を有するであろうことが予想される。
実施例5
本実施例は、鋼プレート上でコーティングされ、部分的に硬化され、彫刻され、次いで、完全に硬化されたエポキシノボラック調製物が、完全硬化後よりも部分的硬化後に良好な彫刻性を示すことを実証する。
本実施例は、鋼プレート上でコーティングされ、部分的に硬化され、彫刻され、次いで、完全に硬化されたエポキシノボラック調製物が、完全硬化後よりも部分的硬化後に良好な彫刻性を示すことを実証する。
D.E.N.(商標)431を、80重量%貯蔵液として溶媒混合物B中に溶解した。溶媒Bは、キシレン:MEK:n−ブタノール:酢酸ブチル:酢酸ブチルを41:29:22:8の重量比で含有した。エポキシ溶液(10gの80%溶液、8gの固体)を丸底フラスコへ移し、そしてこれに0.56gのTETA、続いて、0.2gのEMI(50重量%混合物として溶媒Bに溶解した)を添加した。材料を5分間室温で撹拌し、次いで、10ミル厚さまでブレードコーティングによって鋼プレート上にコーティングした。プレートを30分間、100℃まで加熱し、次いで、室温まで冷却した。次いで、ダイヤモンド針を用いてプレートを彫刻した。部分的に硬化された膜の彫刻されたセルは、平滑な端縁を有した。次いで、プレートを1時間、160℃まで加熱した。今や完全硬化された同プレートをダイヤモンド針を用いて彫刻した。彫刻されたセルは、よりギザギザの端縁を有し、形状が不規則であり、彫刻性が低いことを示す。
平面プレートコーティングのために使用されない上記コーティング調製物の一部分を使用して、上記の方法による耐溶媒性試験のための膜を調製した。耐溶媒性は、30分間、100℃で部分的に硬化された膜において決定し、同様に、30分間、100℃で部分的に硬化され、次いで、1時間、160℃で完全に硬化された膜において決定した。ここでは、シリンダコーティングのために同一硬化条件が使用された。結果は、部分的に硬化された試料に関しては、7日後に3重量%のMEK吸収であったが、完全に硬化された試料に関しては、1.5重量%であった。
平面プレート彫刻性および耐溶媒性に関する結果に基づき、エポキシ組成物の硬化性組成物が優れた高品質の印刷を生じ、長い印刷部数寿命を有するであろうことが予想される。
実施例6
本実施例は、鋼プレート上でコーティングされ、部分的に硬化され、彫刻され、次いで、完全に硬化された、化学量論的量の周囲アミン硬化剤および潜在的アミン硬化剤を含有するエポキシノボラック調製物が、完全硬化後よりも部分的硬化後に良好な彫刻性を示すことを実証する。
本実施例は、鋼プレート上でコーティングされ、部分的に硬化され、彫刻され、次いで、完全に硬化された、化学量論的量の周囲アミン硬化剤および潜在的アミン硬化剤を含有するエポキシノボラック調製物が、完全硬化後よりも部分的硬化後に良好な彫刻性を示すことを実証する。
D.E.N.(商標)431を、80重量%貯蔵液として75%MEK/25% Dowanol(登録商標)PM中に溶解した。エポキシ溶液(10gの80%溶液、8gの固体)を丸底フラスコへ移し、そしてこれに1.42gの4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、続いて、0.56gのTETAを添加した。材料を5分間室温で撹拌し、次いで、10ミル厚さまでブレードコーティングによって鋼プレート上にコーティングした。プレートを30分間、100℃まで加熱し、次いで、室温まで冷却した。次いで、ダイヤモンド針を用いてプレートを彫刻した。部分的に硬化された膜の彫刻されたセルは、平滑な端縁を有した。別のプレートを同様の調製物を用いてコーティングしたが、30分間、100℃まで硬化して、次いで、1時間、160℃まで加熱した。二段階で硬化されたこのエポキシコーティングプレートを、ダイヤモンド針を用いて彫刻した。彫刻されたセルは、よりギザギザの端縁を有し、形状が不規則であり、彫刻性が低いことを示す。
平面プレートコーティングのために使用されない上記コーティング調製物の一部分を使用して、上記の方法による耐溶媒性試験のための膜を調製した。耐溶媒性は、30分間、100℃で部分的に硬化された膜において決定し、同様に、30分間、100℃で部分的に硬化され、次いで、1時間、160℃で完全に硬化された膜において決定した。ここでは、シリンダコーティングのために同一硬化条件が使用された。結果は、部分的に硬化された試料に関しては、7日後に−0.5重量%のMEK吸収であったが、完全に硬化された試料に関しては、0.5重量%であった。
平面プレート彫刻性および耐溶媒性に関する結果に基づき、エポキシ組成物の硬化性組成物が優れた高品質の印刷を生じ、長い印刷部数寿命を有するであろうことが予想される。
比較例A〜C
完全および部分的に硬化されたコーティングの彫刻性を比較するため、二段階の部分的および完全硬化が完了した後、実施例1、2および3のシリンダコーティングを異なる領域で再彫刻した。彫刻されたセルを検査したところ、、比較例A、BおよびCのコーティングに関して、それぞれ、100%セル密度において12%、33および7%の破損セル壁があることがわかった。これらのブレークアウトパーセントは全て有意に、それぞれ、3%、9%と2%の破損セル壁を示す、実施例1、2および3の相当する部分的に硬化されたコーティングに関するものよりも悪かった。
完全および部分的に硬化されたコーティングの彫刻性を比較するため、二段階の部分的および完全硬化が完了した後、実施例1、2および3のシリンダコーティングを異なる領域で再彫刻した。彫刻されたセルを検査したところ、、比較例A、BおよびCのコーティングに関して、それぞれ、100%セル密度において12%、33および7%の破損セル壁があることがわかった。これらのブレークアウトパーセントは全て有意に、それぞれ、3%、9%と2%の破損セル壁を示す、実施例1、2および3の相当する部分的に硬化されたコーティングに関するものよりも悪かった。
Claims (33)
- a)i)エポキシド官能性を有するエポキシ樹脂、および
ii)化学量論的量未満の少なくとも1種のアミン硬化剤
を含む硬化性組成物を、支持基材上に適用し、それによって、層を形成する工程と;
b)第1の硬化段階において、前記少なくとも1種のアミン硬化剤を前記エポキシ樹脂の前記エポキシド官能性と反応させるために十分な第1の温度で前記層を硬化する工程であって、前記第1の硬化段階後に前記層が未反応のエポキシド官能性を含む工程と;
c)工程b)で得られる前記層に少なくとも1つのセルを彫刻する工程と;
d)第2の硬化段階において、前記未反応のエポキシド官能性を反応させるために十分な、前記第1の温度より高い第2の温度で、前記彫刻された層をさらに硬化して、それによって印刷版を形成する工程と
を含むことを特徴とする印刷版の調製方法。 - 前記硬化性組成物が2種以上のアミン硬化剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記硬化性組成物が、
iii)触媒的硬化剤、および/または
iv)潜在的硬化剤
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 前記第1の温度が室温から150℃の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記第2の温度が、前記第1の温度より高い温度から約250℃までの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記適用工程が、200〜5000cPの粘度を有する液体として前記硬化性組成物をコーティングすることを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記硬化性組成物が、前記少なくとも1種のアミン硬化剤として脂肪族アミンを含み、および触媒的硬化剤としてイミダゾールをさらに含み、前記第1の硬化段階を室温〜120℃の前記第1の温度で実施し、および、前記第2の硬化段階を125℃〜250℃の前記第2の温度で実施することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記エポキシ樹脂が、エポキシノボラック樹脂、ビスフェノールAをベースとする樹脂、ビスフェノールFをベースとする樹脂、エポキシ化ポリヒドロキシスチレン樹脂、またはこれらのいずれかを含む組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記少なくとも1種のアミン硬化剤がアミン水素を有し、および前記硬化性組成物中で、前記アミン硬化剤の前記アミン水素対前記エポキシ樹脂の前記エポキシ官能性の比率が、モル基準で、約0.30:1.0〜約0.90:1.0であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記アミン硬化剤が、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、m−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、およびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記触媒的硬化剤が、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、三フッ化ホウ素−モノメチルアミン、三フッ化ホウ素−モノエチルアミン、三フッ化ホウ素−ジメチルエーテル、三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル、および三フッ化ホウ素−テトラヒドロフラン、および三塩化ホウ素−トリメチルアミンからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記硬化性組成物が、エポキシ反応性希釈剤または希釈剤の混合物をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記エポキシ反応性希釈剤または希釈剤の混合物が、p−第三級ブチルフェニルグリシジルエーテル、トリルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、およびC8〜C14グリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、およびトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ならびにそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
- 前記組成物が促進剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記促進剤が第三級アミンまたはフェノールであることを特徴とする請求項14に記載の方法。
- 前記促進剤が、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジメチルアミノメチルフェノール、ジメチルアミノエタノール、ベンジルジメチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、フェノール、レゾルシノール、ノニルフェノール、およびポリ(4−ビニルフェノール)からなる群から選択されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
- 前記組成物が、500nm未満の少なくとも1つの寸法を有する、30重量部までのナノ粒子をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記ナノ粒子が、100nm未満の少なくとも1つの寸法を有することを特徴とする請求項17に記載の方法。
- 前記ナノ粒子が、酸化アルミニウム、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化タングステン、酸化マグネシウム、炭化タングステン、炭化ケイ素、炭化チタン、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、粘土、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、カーボンフィラメント、およびそれらの混合物からなる群の少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
- 前記粘土が、ラポナイト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、サポナイト、ノントロナイト、バイデライト、ボルコンスコイト、ソーコナイト、マガディアイト、メドモナイト、ケニヤアイト、バーミキュライト、セルペンチン、アタパルジャイト、クルケアイト、アレタイト、セピオライト、アロフェン、イモゴライト、およびそれの混合物からなる群の少なくとも1種であることを特徴とする請求項19に記載の方法。
- 前記彫刻工程が、電気機械彫刻またはレーザー彫刻から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記支持基材が、シリンダまたはシートの形態であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- a)請求項1に記載の方法によって、硬化され、彫刻された層を有する印刷版を調製する工程と、
b)前記少なくとも1つのセルにインクを適用する工程と、
c)前記セルから印刷可能基材へインクを転移する工程と
を含み、前記硬化された層が、前記層の重量に基づき、12%以下膨潤することを特徴とする印刷版によるグラビア印刷法。 - 支持基材に隣接する連続的な印刷表面を含む印刷版であって、前記連続的な印刷表面が、
a)i)エポキシド官能性を有するエポキシ樹脂、および
ii)化学量論的量未満の少なくとも1種のアミン硬化剤
を含む硬化性組成物を、支持基材上に適用し、それによって、層を形成する工程と;
b)第1の硬化段階において、室温から、ほぼ、前記少なくとも1種のアミン硬化剤を前記エポキシ樹脂の前記エポキシド官能性と反応させるために十分な第1の温度の範囲の温度で前記層を硬化する工程であって、前記第1の硬化段階後に前記層が未反応のエポキシド官能性を含む工程と;
c)工程b)で得られる前記層に少なくとも1つのセルを彫刻する工程と;
d)第2の硬化段階において、前記未反応のエポキシド官能性を反応させるために十分な前記第1の温度より高い第2の温度で、前記彫刻された層をさらに硬化して、それによって前記印刷版を形成する工程と
によって調製された硬化されたエポキシ組成物であることを特徴とする印刷版。 - 前記硬化性組成物が、30重量部までのナノ粒子をさらに含むことを特徴とする請求項24に記載の印刷版。
- 前記硬化性組成物が、iii)触媒的硬化剤、および/またはiv)潜在的硬化剤をさらに含むことを特徴とする請求項24に記載の印刷版。
- シリンダまたはシートの形態であることを特徴とする請求項24に記載の印刷版。
- 前記基材が金属またはポリマーであることを特徴とする請求項24に記載の印刷版。
- a)i)エポキシド官能性を有するエポキシ樹脂、
ii)化学量論的量未満の少なくとも1種のアミン硬化剤
を含む硬化性組成物を提供する工程と;
b)上記組成物を支持基材上に適用し、それによって、層を形成する工程と;
c)第1の硬化段階において、前記少なくとも1種のアミン硬化剤を前記エポキシ樹脂の前記エポキシド官能性と反応させるために十分な第1の温度で前記層を硬化する工程であって、前記第1の硬化段階後に前記層が未反応のエポキシド官能性を含む工程と;
d)工程c)で得られる前記層に少なくとも1つのセルを彫刻する工程と;
e)第2の硬化段階において、前記未反応のエポキシド官能性を反応させるために、前記第1の温度より高い第2の温度での加熱によって前記彫刻された層をさらに硬化する工程と
を含むことを特徴とする印刷版の調製方法。 - 前記第1の温度が室温から150℃までの範囲内であり、かつ前記第2の温度が、前記第1の温度より高い温度から約250℃までの範囲内である、請求項29に記載の方法。
- 請求項1に記載の方法によって製造されることを特徴とするポリマーをベースとするグラビア印刷版。
- 彫刻工程(c)の前に、工程(b)から得られる前記層を研磨する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 彫刻工程(c)の前に、工程(b)から得られる前記層を研削する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
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