JP2016513054A - 固体の酸化物材料の製造法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、多孔質の固体の酸化物材料を、酸化物材料のヒドロゲルから製造する方法ならびにこの多孔質の固体の酸化物材料それ自体に関する。

Description

本発明は、多孔質の固体の酸化物材料を、酸化物材料のヒドロゲルから製造する方法ならびにこの多孔質の固体の酸化物材料それ自体に関する。
多孔質の酸化物材料は、例えば吸着剤、充填剤、分離剤、増粘剤、分散助剤、流動助剤、消泡剤、艶消し剤、作用物質キャリヤーおよび/または触媒担体として、数多くの用途にとって興味深いものである。多孔質の固体の酸化物材料の場合には、殊にエーロゲルの部類が重要である。エーロゲルは、一般に酸化ケイ素、すなわちケイ酸、または金属酸化物からなる多孔質の固体の酸化物材料である。エーロゲル、殊にケイ酸のエーロゲルは、当該エーロゲルの低い熱伝導率のために、卓越して熱絶縁材料として適しているかまたは当該エーロゲルの大きな比表面積のために、触媒用担持材料として適している。エーロゲルのさらなる使用分野は、プラスチックの分野、例えば天然ゴムおよび人造ゴム、接着剤、着色剤、塗料、薬学、美容術、製紙工業、織物工業、鉱物油産業および繊維産業ならびにガラス技術、熱分解技術および鋳造技術にあり、ここでは、前記エーロゲルは、分散助剤、強化剤、流動助剤、浮遊剤、充填剤、消泡剤、作用物質キャリヤー、艶消し剤および/または吸収剤として多岐にわたり使用されている。
多孔質の固体の酸化物材料、例えばエーロゲルの製造は、たいてい、酸化物材料の水和された形、いわゆるヒドロゲルを脱水することによって成功する。しかし、この脱水は、一連の問題と結び付いている。1回の加熱によるヒドロゲルからの水の除去は、当該ヒドロゲルの崩壊をまねくかまたは酸化物材料の結晶化をまねき、その結果、得られた酸化物材料は、密になりかつ多孔質を有しないかまたは僅かな多孔質だけを有する。前記問題を回避するために、ヒドロゲルは、インサイチュー(in−situ)で生成されかつ直ちに、例えば噴霧乾燥装置中での水ガラスおよび鉱酸の噴霧によって乾燥されうる。
ヒドロゲル中に含まれる水を、低沸点の水溶性液体、例えば揮発性アルカノール、例えばメタノール、エタノールまたはイソプロパノールでの処理によって排除しかつ得られた脱水された材料(アルコールを使用した場合に、いわゆるアルコゲル)を超臨界条件下で乾燥させることは、公知である(例えば、米国特許第2249767号明細書参照)。欧州特許第171722号明細書から、当該の超臨界乾燥をCO2中で実施することは、公知である。
数多くの使用目的のために、殊に熱絶縁材料としての使用の際に、水を多孔質の固体の酸化物材料中に吸収することは、望ましくない。それというのも、この場合にはこの材料が老化しかつ当該材料の好ましい性質が失われるからである。実際に、アルコールの存在下でのオルガノゲルの乾燥は、ある程度の疎水化をもたらす。それというのも、アルコール分子は、当該アルコール分子のOH基を介して酸化物材料の表面との化学結合を生じうるからである。しかし、その際に達成される疎水化は、僅かでありかつ長時間安定性ではない。
疎水性試薬として、さらなる化合物、例えばケイ素有機化合物が公知であり、このケイ素有機化合物を用いると、乾燥されたヒドロゲルは、気相中で処理されるか、または既に沈殿した場合も、さらなるプロセスの中間工程または超臨界乾燥が存在していてよい。表面を疎水性化合物で覆うことによって、多孔質の固体の酸化物材料が再び水を吸収することが防止されるはずである。しかし、疎水化に使用される試薬は、高価であり、および達成された疎水化の長時間安定性は、同様に満足のいくものではない。
WO 95/06617には、水ガラス溶液を酸と反応させること、形成されたヒドロゲルを水で洗浄してイオン性成分を除去すること、前記ヒドロゲルをアルコール、殊にイソプロパノールで処理すること、および得られたアルコゲルをアルコールの存在下で超臨界乾燥させることを含む、改善された性質を有する、疎水化されたケイ酸エーロゲルを製造する方法が記載されている。しかし、達成された疎水化、殊に当該疎水化の長時間安定性は、同様に満足のいくものではない。
したがって、技術水準により製造された多孔質の固体の酸化物材料は、当該酸化物材料が疎水化された表面にもかかわらず、吸水傾向を示しかつそれゆえ長時間安定性ではないという欠点を有する。したがって、本発明は、技術水準の前記欠点を克服する方法を提供するという課題に基づくものであった。
ところで、意外なことに、水の除去のために、酸化物材料のヒドロゲルを、水と混和性の有機液体で処理し、かつ引き続き得られたオルガノゲルを超臨界条件下で、固体の酸化物材料の原子との結合の形成下に反応しうる、少なくとも2個の反応性官能基Fを有する、少なくとも1つの多官能性化合物Vの存在下に乾燥させる場合に、前記欠点を克服することができ、その際に少なくとも1つの多官能性化合物Vは、超臨界乾燥において、0または1個の反応性官能基Fを有する、少なくとも1つの有機溶剤L’中の化合物Vの溶液として使用され、および/またはCO2との混合物として使用され、その際に前記反応性官能基Fは、ヒドロキシル基、殊に炭素に結合されたヒドロキシル基、カルボキシル基、カーボネート基およびP原子に結合した酸素原子の中から選択されていることが見い出された。
したがって、本発明は、前記酸化物材料のヒドロゲルを準備し、水と混和性の液体でのヒドロゲルの処理によって水を除去し、かつ得られたオルガノゲルを超臨界条件下で、固体の酸化物材料の原子との結合の形成下に反応することができかつヒドロキシル基、殊に炭素に結合されたヒドロキシル基、カルボキシル基、カーボネート基およびP原子に結合された酸素原子の中から選択されている、少なくとも2個、例えば2、3、4、5または6個、殊に2または3個の反応性官能基Fを有する、少なくとも1つの多官能性化合物Vの存在下に乾燥させ、それによって多孔質の固体の酸化物材料を得ることを含み、その際に少なくとも1つの多官能性化合物Vは、超臨界乾燥において、0または1個の反応性官能基Fを有する、少なくとも1つの有機溶剤L’中の化合物Vの溶液として使用され、および/またはCO2との混合物として使用される、多孔質の固体の酸化物材料の製造法に関する。
本発明により得られた多孔質の、固体の酸化物材料は、極めて少ない吸水量、高い耐水性および高い長時間安定性という利点を有する。本発明による方法における多官能性化合物Vとして、とりわけ、安価な化合物、例えば多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ホスフェート、ポリホスフェートおよび/またはポリカルボン酸が使用されうる。
本発明は、ヒドロキシル基、殊に炭素に結合されたヒドロキシル基、カルボキシル基、カーボネート基およびP原子に結合された酸素原子の中から選択されている、少なくとも2個の反応性官能基Fを有しかつ少なくとも超臨界乾燥中に存在している多官能性化合物Vが、得られた多孔質の、固体の酸化物材料の表面との結合形成によって当該酸化物材料を安定化する、すなわち、多孔質の、固体の酸化物材料中への吸水が阻止されるという観察結果に基づいている。
本発明によれば、本発明による材料の製造のための出発物質として、無機ヒドロゲル、すなわち半金属酸化物または金属酸化物をベースとするヒドロゲル、殊に二酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化錫(IV)、酸化チタン(IV)、酸化セリウム(IV)および酸化アルミニウムをベースとするヒドロゲル、特に二酸化ケイ素をベースとするヒドロゲルが有利に使用される。半金属酸化物または金属酸化物をベースとする、有利に使用されるヒドロゲルの割合は、一般に、使用されるヒドロゲルの全体量に対して、少なくとも90質量%、殊に少なくとも95質量%である。
多孔質の、固体の酸化物材料に基づいている、ヒドロゲルの製造法は、原則的に、例えば冒頭に引用された技術水準から公知である。たいてい、前記ヒドロゲルは、適当な金属酸化物前駆体、例えば金属塩または共有結合金属化合物または半金属化合物、例えば(半)金属ハロゲン化物または(半)金属アルコキシドを加水分解し、任意に続けて、加水分解の際に形成された(半)金属水酸化物または(半)金属酸化物水酸化物((Halb−)Metalloxidhydroxide)を部分縮合させることによって製造される。
例えば、二酸化ケイ素をベースとするヒドロゲルは、一般に、アルカリ金属水ガラス、殊にケイ酸ナトリウムの縮合下に製造される。その際に、通常、水ガラス溶液、例えば10〜30質量%、特に12〜20質量%の水ガラス溶液は、希釈された水性酸、例えば1〜50質量%、殊に5〜40質量%の、殊に水性鉱酸、特に硫酸と混合される。とりわけ、混合生成物中で、7.5〜11、殊に8〜11、特に有利に8.5〜10、殊に有利に8.5〜9.5のpH値が生じる程度に大量の酸が使用される。殊に、水ガラス溶液と希釈された鉱酸との混合物が噴霧される混合ノズルを使用することは、前記方法に適しており、この場合、混合の際に形成されたゾルは、空気中での飛行段階中に凝固してヒドロゲル小液滴となる。勿論、例えば、水ガラスと希釈された酸とを適当な形で混合しかつ引き続きゲル化を発生させることにより、ヒドロゲル成形体を製造することも可能である。
好ましくは、水の除去前に、水または無機塩基の希釈された水溶液での洗浄によって、ヒドロゲルからイオン性成分を取り除き、この場合には、とりわけ、ヒドロゲルのpH値がほとんど変化しない、すなわち2未満のpH単位、殊に1未満のpH単位でありかつ混合生成物中で調節された値に相当することが優先される。無機塩基として、例えばアルカリ金属水酸化物の水溶液、例えば苛性ソーダ液またはアンモニア水が使用されてよい。この場合には、とりわけ、ヒドロゲルが洗浄過程後も7.5〜11、有利に8.5〜10、特に有利に9〜10の記載された範囲内のpH値を有することが優先される。とりわけ、前記洗浄過程は、流出する洗浄水の導電率が約20〜300μS/cm、特に50〜150μS/cmになるまで実施される。これは、80℃で水流ポンプによる真空中で乾燥された試料につき算出された、たいてい0.1〜1.7質量%、有利に0.4〜1.3質量%のヒドロゲルのアルカリ金属(ナトリウム)含量に相当する。
本発明により製造されたヒドロゲルは、ドイツ連邦共和国特許第3914850号明細書中の記載と同様に、顔料含有であってもよく、この場合には、殊に、3〜10μmの波長の赤外線を散乱させるか、吸収するか、または反射する当該顔料が適している。この種の顔料は、たいてい既にヒドロゲルの製造の際にヒドロゲルに添加される。
本発明によれば、水は、水と混和性の有機液体での処理によって、ヒドロゲルから除去される。水の除去に使用される、水と混和性の有機液体は、本質的に無水であり、すなわち前記有機液体は、一般に、水と混和性の液体の全部に対して、最大5質量%、殊に0〜2質量%、特に0〜1質量%の含水量を有する。
ヒドロゲルを水と混和性の有機液体で処理することによって、ヒドロゲル中に含まれる水相は、可能な限り無水で水と混和性の有機液体によって可能な限り置き換えられるか、または本質的に無水で水と混和性の有機液体によって殊にほとんど完全に置き換えられる。ヒドロゲルを水と混和性の有機液体で処理するために、ヒドロゲルは、前記液体と接触され、かつ引き続き処理された生成物は、液体と分離される。例えば、ヒドロゲルは、水と混和性の有機液体中に懸濁させることができかつ引き続き固体またはゲル状の成分は、例えばろ過または遠心分離によって、液相と分離することができる。好ましくは、前記処理は、貫流装置を利用して行なわれる。このために、ヒドロゲルは、水と混和性の有機液体用流入管と流出管を有する、適当な容器内に導入され、その際に、流入管と流出管は、ヒドロゲルが水と混和性の有機液体によって貫流される程度に配置されている。流入管を介して、水と混和性の有機液体は供給され、かつ流出管を介して、水と混和性の有機液体と水との混合物は取り出される。とりわけ、前記処理は、流出する有機相の含水量が2容量%未満、特に1容量%未満になるまで実施される。
前記処理を行なう温度は、通常、0〜60℃の範囲内、特に10〜50℃の範囲内、例えば20〜30℃である。しかし、無水の、水と混和性の有機液体でのヒドロゲルの処理は、高められた温度で実施されてもよい。
水と混和性の有機液体での処理による水の除去は、有利に臨界未満の条件(亜臨界条件)で行なわれる。好ましくは、水の除去は、周囲圧力で行なわれる。減圧下での交換も可能であるし、或いは高められた圧力下での交換も可能である。通常、水と混和性の有機液体でのヒドロゲルの処理は、周囲圧力で行なわれる。
ヒドロゲル中の水の交換の結果として、物理的に結合された水が可能な限り、水と混和性の有機液体の成分によって交換された、いわゆるオルガノゲルが得られる。
本発明によれば、ヒドロゲルの処理に使用される有機液体は、水と混和性であり、すなわちこの液体は、20℃で水とのミシビリティギャップを有しない。常圧で10〜100℃の範囲内、殊に10〜90℃の範囲内の沸点を有する液体が好ましい。好ましくは、水と混和性の液体は、有機溶剤Lまたは有機溶剤Lの混合物であり、前記有機溶剤は、水と混和性の有機液体の全体量に対して、少なくとも70質量%が1つ以上の有機溶剤Lからなり、この有機溶剤Lは、20℃で水とのミシビリティギャップを有しない。水と混和性の有機液体は、有機溶剤Lの他に、水と混和性ではないかまたは必ずしも完全には水と混和性ではない、1つ以上の有機溶剤、例えばC2〜C8アルカン、例えばエタン、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサンおよびその異性体、n−ヘプタンおよびその異性体ならびにn−オクタンおよびその異性体を含有することができる。水と混和性の有機液体は、有機溶剤Lの他に、化合物Vを含有していてもよい。
常圧で、30〜120℃の範囲内、殊に30〜100℃の範囲内の沸点を有する有機溶剤Lが好ましい。好ましくは、有機溶剤Lは、C1〜C4アルカノール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、2−ブタノールおよびt−ブタノール、C1〜C4アルカナール、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒドおよびイソブチルアルデヒドならびにC3〜C4ケトン、例えばアセトンまたはメチルエチルケトン、ならびにこれらの混合物の中から選択されている。特に好ましくは、有機溶剤Lは、C1〜C4アルカノールである。イソプロパノールが殊に好ましい。
ヒドロゲルの水の除去の際に使用される、水と混和性の有機液体は、既に、下記に定義された多官能性化合物Vを含むことができる。有利に、ヒドロゲルの水の除去の際には、有機溶剤Lは、多官能性化合物Vの添加なしに使用される。
オルガノゲルは、超臨界条件下で多官能性化合物Vの存在下に乾燥される。多官能性化合物Vは、CO2との混合物として使用されうるかまたは化合物Vとは異なり、最大で1個の官能基Fを有するかまたは官能基Fを有しない有機溶剤L’中の溶液として使用されうる。同様に、多官能性化合物VをCO2と溶剤L’との混合物中で使用することも可能である。好ましくは、超臨界乾燥の場合には、化合物VとCO2との混合物が使用されるかまたは有機溶剤L’中の化合物Vの溶液が使用される。
有機溶剤L’中および/またはCO2中の多官能性化合物Vの濃度は、一般に、得られた混合物が簡単に超臨界状態に変わりうる程度に選択される。
したがって、一般に、溶剤L’中の溶液中および/またはCO2中の多官能性化合物Vの濃度は、全溶液および/またはCO2に対して、0.01〜50質量%の範囲内、殊に0.1〜20質量%の範囲内にある。相応して、多官能性化合物Vは、一般に、溶剤L’および/またはCO2および多官能性化合物Vの全体量に対して、0.01〜50質量%の範囲内、殊に0.1〜20質量%の範囲内の量で使用される。
多官能性化合物Vは、本発明によれば、反応性官能基Fを少なくとも2個、例えば2〜10個または2〜5個有する。有利に、化合物Vは、2または3個の反応性官能基Fを有する。本発明の範囲内で、化学結合、特に共有結合による化学結合の形成下に固体の酸化物材料の原子と反応しうる原子および/または原子団は、反応性官能基Fとして解釈される。
反応性官能基Fは、本発明によれば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カーボネート基およびP原子に結合された酸素原子の中から選択されている。殊に、反応性官能基Fは、炭素に結合されたヒドロキシル基、カルボキシル基およびカーボネート基の中から選択されている。特に有利には、反応性官能基Fは、炭素に結合されたヒドロキシル基およびカーボネート基の中から選択されている。
適した化合物Vの例は、次のとおりである:
− C2〜C6アルカンポリカルボン酸、すなわち2〜6個の炭素原子を有する、多価、例えば2価または3価の直鎖状または分枝鎖状のアルカンカルボン酸。例は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸およびマレイン酸であり;
− ヒドロキシ−C2〜C6アルカンモノカルボン酸およびヒドロキシ−C2〜C6アルカンポリカルボン酸、すなわち少なくとも1個のカルボキシル基の他に、少なくとも1個のヒドロキシル基を有する、2〜6個の炭素原子を有する、1価または多価、例えば1価、2価または3価の直鎖状または分枝鎖状のアルカンカルボン酸。例は、乳酸、2−ヒドロキシブタン酸およびクエン酸であり;
− C2〜C6アルカンポリオール、例えば2〜6個の炭素原子を有する、2価または3価の直鎖状または分枝鎖状の脂肪族アルコール。例は、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコールおよびグリセリンであり;
− C3〜C6シクロアルカンポリオール、すなわち3〜6個の炭素原子を有する、多価、例えば2価または3価の脂環式アルコール、例えば1,2−シクロプロパンジオール、1,2−シクロペンタンジオールおよび1,2−シクロヘキサンジオール;
− 2−ヒドロキシフェノール(ブレンツカテヒン)ならびにモノ−C1〜C4アルキル−2−ヒドロキシフェノールおよびジ−C1〜C4アルキル−2−ヒドロキシフェノール、殊にモノメチル−2−ヒドロキシフェノールおよびジメチル−2−ヒドロキシフェノール;
− C2〜C4アルキレンカーボネート、すなわち炭酸とC2〜C4アルカンジオールとの環式エステル、例えばエチレンカーボネート(1,3−ジオキソラン−2−オン)およびプロピレンカーボネート(4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン);
− ホスフェート、ポリホスフェート、C1〜C8アルキルモノホスフェートおよびC1〜C8アルキルポリホスフェート;
およびこれらの混合物。
好ましい化合物Vは、2−ヒドロキシフェノール、C1〜C4アルキル−2−ヒドロキシフェノール、C2〜C6アルカンポリオール、特にエチレングリコール、1,3−プロパンジオールまたは1,2−プロパンジオール、ヒドロキシ−C2〜C6アルカンモノカルボン酸およびヒドロキシ−C2〜C6アルカンポリカルボン酸、特に乳酸およびクエン酸、C2〜C4アルケンカーボネート、特にエチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートおよびC2〜C6アルカンポリカルボン酸、特にマロン酸またはシュウ酸である。
特に好ましい化合物Vは、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシフェノール、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートおよびこれらの混合物である。
適した溶剤L’は、前記の、水と混和性の溶剤LおよびC2〜C8アルカンならびにこれらの混合物である。好ましい溶剤L’は、前記のC1〜C4アルカノール、殊にイソプロパノールである。好ましい溶剤L’は、さらに、前記C1〜C4アルカノール、殊にイソプロパノールとC2〜C8アルカンとの混合物である。
超臨界乾燥は、通常、例えば冒頭に引用された技術水準と同様に、行なうことができる。
一般に、オルガノゲルおよび溶剤L’中の化合物Vの溶液および/またはCO2は、加圧下に臨界温度を上回る温度に加熱される。
超臨界条件下でのオルガノゲルの乾燥は、有利に溶剤L’の臨界温度を最大40K、殊に最大20K上回る温度で行なわれるか、またはCO2の臨界温度を最大50K、殊に最大30K、特に最大20K上回る温度で行なわれる。
たいてい、前記温度は、100〜300℃、有利に150〜280℃の範囲内にある。このために必要な圧力は、典型的には、30〜90バール、有利に40〜70バールの範囲内にある。
超臨界乾燥を、例えば溶剤L’としてのイソプロパノールを用いて行なう場合には、一般に、温度は、約240〜270℃に調節されかつ圧力は、約50〜70バールに調節される。
本発明によれば、乾燥は、超臨界条件下で、前記に定義された、有機溶剤L’中の溶液として存在し、および/またはCO2中に存在する、少なくとも1つの多官能性化合物Vの存在下に行なわれる。化合物Vが既に十分な量で、水の交換の際に使用された、本質的に無水の、水と混和性の有機液体中に存在していない限り、化合物Vは、有利に溶剤L’中の溶液として、オルガノゲルに添加される。
乾燥のために、典型的には、オルガノゲルと化合物Vと溶剤L’またはCO2との混合物は、圧力容器内に供給されかつこの混合物は、過臨界条件にもたらされる。このために、好ましくは、閉鎖された圧力容器、例えばオートクレーブは、圧力の制限下に超臨界温度に加熱される。とりわけ、前記混合物は、1分間ないし8時間、殊に1分間ないし4時間、超臨界条件下に保持される。
さらに、溶剤L’および/またはCO2は、放圧、特に等温放圧によって、有利に徐々に圧力弁を弱く開放することによって、圧力容器から除去される。とりわけ、放圧は、0.1〜5バール/分の範囲内の放圧速度で実施される。
超臨界乾燥プロセス中、とりわけ、比較的大量のガス量の発生は、未制御の蒸発または放圧によるガス放出、すなわち圧力弁を介するガス混合物の前記除去によって阻止される。
超臨界乾燥工程には、さらなる清浄化工程および後処理工程が引き続く。この場合には、例えば、殊に溶剤L’のなお存在する残分を除去するために、圧縮空気またはガス状窒素で圧力容器を洗浄することが重要である。超臨界乾燥工程には、任意に圧縮空気またはガス状窒素での洗浄下に、少し高められた温度での臨界未満(亜臨界)の常用の乾燥が引き続いてもよい。
本発明による方法の方法生成物として、化合物Vでの処理に基づいて改善された性質、殊に疎水化表面および比較的長い、水との接触の場合にも比較的僅かな吸水量を有する、多孔質の、固体の酸化物材料が得られる。
前記材料は、高い多孔度のために、約25〜300g/l、殊に50〜250g/lの僅かな嵩密度だけを有する。前記材料の全容積に対する細孔の割合は、約50〜97容積%である。
本発明の好ましい実施態様において、本発明により得られた、多孔質の、固体の酸化物材料は、主成分として、すなわち酸化物材料の全質量に対して、90〜100質量%の量で、二酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化錫(IV)、酸化チタン(IV)、酸化セリウム(IV)および酸化アルミニウムの群からの少なくとも1つの酸化物を含む。殊に、本発明により得られた、多孔質の、固体の酸化物材料は、主成分として、すなわち酸化物材料の全質量に対して、90〜100質量%の量で、二酸化ケイ素、酸化チタン(IV)および酸化アルミニウムまたはこれらの酸化物と酸化亜鉛、酸化錫(IV)および酸化セリウム(IV)の群からの少なくとも1つのさらなる酸化物との混合物の群からの少なくとも1つの酸化物を含む。特に、固体の酸化物材料は、主成分として、すなわち酸化物材料の全体量に対して、90〜100質量%の量で、二酸化ケイ素の群からの少なくとも1つの酸化物を含む。
有利に、多孔質の、固体の酸化物材料は、エーロゲルである。特に有利に、多孔質の、固体の酸化物材料は、二酸化ケイ素をベースとするエーロゲルである。
本発明により得られた、多孔質の、固体の酸化物材料は、粒質物(1〜8mmの通常の粒径)としても、同様に早期の微粉砕等の後に粉末(1mm未満の粒径)としても、例えば冒頭に記載された、さまざまな目的のために使用されうる。
本発明による方法により得られた、多孔質の、固体の酸化物材料は、一般に0.025〜0.25g/cm3の範囲内の密度を有する。
本発明による材料は、数多くの用途に適している。
次の実施例は、本発明を明示するために利用される。
例:
使用された化学薬品:
イソプロパノール(99.9%、BCD Chemie社)
エチレングリコール(99.8%、Sigma−Aldrich社)
1,2−プロパンジオール(99%、Sigma−Aldrich社)
1,3−プロパンジオール(99%、Sigma−Aldrich社)
2−ヒドロキシフェノール(99%、Sigma−Aldrich社)
エチレンカーボネート(99%、Sigma−Aldrich社)
プロピレンカーボネート(99%、Sigma−Aldrich社)
1−プロパノール(99%、Sigma−Aldrich社)
エタノール(無水、99%、Sigma−Aldrich社)。
分析:
ISO 3944に依拠した嵩密度
DIN ISO 9277による−196℃の温度での窒素の吸着によるBET比表面積
元素分析(表面反応の成果に関する基準としての試料の炭素含量の測定):vario MICRO cube(Elementar社、1000℃での運転モードCHN)
DIN 55660による接触角の測定
吸水量:23℃および90%を上回る相対湿度で24時間の貯蔵後の試料の質量増加分の測定
耐水性:試験すべき材料を乳鉢中で微粉砕して粉末とした。水約5mlを閉鎖可能な10mlのガラス容器中に充填し、かつ粉末が水の全面を覆う程度に大量の粉末をガラス容器中に供給した。前記粉末の低い密度のために、この粉末は、水面上に浮遊した。ガラス容器中での水全体の表面被覆に必要とされる粉末容量は、約1mlであった。このガラス容器を閉鎖し、室温で貯蔵し、かつ浮遊する粉末がガラス容器の底面への沈降を開始するまでの時間を測定した。粉末が全体的に水面上に留まる時間が長ければ長いほど、試験された材料の疎水性の表面改質は、ますます加水分解安定性であった。
製造例:
ケイ酸をベースとするヒドロゲルの製造:
二酸化ケイ素27質量%および酸化ナトリウム8質量%を有する工業用水ガラス溶液を水で希釈することによって、13質量%の水ガラス溶液を製造した。
製造された13質量%の水ガラス溶液45.7 l/hを23質量%の硫酸水溶液6 l/hと一緒に20℃および2.5バールで混合ノズル中に導入した。前記水ガラス溶液の中和が進行することによって混合室内で形成された不安定なヒドロゲルは、8.1±0.1のpH値を有しかつ0.1秒の滞留時間後にノズルの口金(直径2mm)を通して噴霧された。液体噴流は、飛行中に空気によって個々の液滴に分かれ、前記液滴は、水槽への衝突前に凝固して透明な、機械的に安定したヒドロゲル球体となった。
こうして得られたヒドロゲルを、流出する洗浄水が110未満μS/cmの導電率および9.8±0.1のpH値を有するまで、脱塩水で洗浄した。ヒドロゲルの80℃で水流ポンプによる真空中で乾燥された試料のナトリウム含量は、1.1質量%であった。
アルコゲルの製造(イソプロパノール):
ケイ酸をベースとするヒドロゲル2000gを5 lの容器中に供給し、この溶液を全体的にイソプロパノールで充填した。流出するイソプロパノールの含水量が0.1容量%未満になるまで、25℃で無水イソプロパノールを前記容器にポンプ輸送した。このために、約8 lのイソプロパノールが必要とされた。
イソプロパノールをベースとするアルコゲルの超臨界乾燥(一般規定):
前記アルコゲル2 lをイソプロパノール4 lおよび化合物V 40mlと一緒に20 lの内部容量を有する、特殊鋼(RA4)からなる加熱可能な圧力容器中に供給しかつこの混合物を5時間以内に270℃に加熱し、その際に圧力容器中の圧力は、70バールに制限された。引続き、60分以内に等温放圧を行なった。冷却された反応生成物を取り出し、かつ80℃および200ミリバールで約2時間、後乾燥させた。
実施例1(エチレングリコール):
イソプロパノールをベースとする、上記のアルコゲルから出発した。超臨界乾燥のために、化合物Vとしてエチレングリコールを使用した。
得られたエーロゲルの嵩密度は、110g/lであった。比表面積は、300m2/gであった。炭素含量は、5.8質量%であった。表面は、疎水性でありかつ155°の水との接触角を有していた。吸水量は、1.1質量%であった。耐水性は、約12〜14日であった。
前記エーロゲルの表面を固体13C−NMRにより試験した。一方でエチレングリコールの2個の化学当量の炭素原子に起因しかつ他方でイソプロパノールの酸素に結合された炭素原子に起因する、2つの異なる炭素信号が得られた。2回結合されたエチレングリコール分子対1回結合されたイソプロパノール分子の信号の強度の比は、約3:1であった。
実施例2(1,2−プロパンジオール):
イソプロパノールをベースとする、上記のアルコゲルから出発した。超臨界乾燥のために、化合物Vとして1,2−プロパンジオールを使用した。
得られたエーロゲルの嵩密度は、112g/lであった。比表面積は、310m2/gであった。炭素含量は、5.9質量%であった。表面は、疎水性でありかつ約140°の水との接触角を有していた。吸水量は、1.8質量%であった。耐水性は、約8日であった。
実施例3(1,3−プロパンジオール):
イソプロパノールをベースとする、上記のアルコゲルから出発した。超臨界乾燥のために、化合物Vとして1,3−プロパンジオールを使用した。
得られたエーロゲルの嵩密度は、120g/lであった。比表面積は、310m2/gであった。炭素含量は、6.2質量%であった。表面は、疎水性でありかつ約145°の水との接触角を有していた。吸水量は、1.9質量%であった。耐水性は、約6日であった。
実施例4(2−ヒドロキシフェノール):
イソプロパノールをベースとする、上記のアルコゲルから出発した。超臨界乾燥のために、化合物Vとして2−ヒドロキシフェノールを使用した。
得られたエーロゲルの嵩密度は、110g/lであった。比表面積は、340m2/gであった。炭素含量は、6.5質量%であった。表面は、疎水性でありかつ約155°の水との接触角を有していた。吸水量は、1.0質量%であった。耐水性は、14日を上回っていた。
実施例5(エチレンカーボネート):
イソプロパノールをベースとする、上記のアルコゲルから出発した。超臨界乾燥のために、化合物Vとしてエチレンカーボネートを使用した。
得られたエーロゲルの嵩密度は、120g/lであった。比表面積は、320m2/gであった。炭素含量は、6質量%であった。表面は、疎水性でありかつ約150°の水との接触角を有していた。吸水量は、1.2質量%であった。耐水性は、約10日であった。
比較例1(イソプロパノール):
イソプロパノールをベースとする、上記のアルコゲルから出発した。超臨界乾燥のために、イソプロパノールと化合物Vとの混合物ではなくてイソプロパノールだけを使用した。
得られたエーロゲルの嵩密度は、115g/lであった。比表面積は、330m2/gであった。炭素含量は、6.0質量%であった。表面は、疎水性でありかつ120〜140°の水との接触角を有していた。吸水量は、2.1質量%であった。耐水性は、約12〜24時間であった。
比較例2(1−プロパノール):
イソプロパノールをベースとする、上記のアルコゲルから出発した。超臨界乾燥のために、イソプロパノールと化合物Vとの混合物ではなくて1−プロパノールだけを使用した。
得られたエーロゲルの嵩密度は、125g/lであった。比表面積は、320m2/gであった。炭素含量は、5.8質量%であった。表面は、疎水性でありかつ120〜140°の水との接触角を有していた。吸水量は、2.0質量%であった。耐水性は、約18時間であった。
比較例3(エタノール):
イソプロパノールをベースとする、上記のアルコゲルから出発した。超臨界乾燥のために、イソプロパノールと化合物Vとの混合物ではなくてエタノールだけを使用した。
得られたエーロゲルの嵩密度は、125g/lであった。比表面積は、300m2/gであった。炭素含量は、5質量%であった。表面は、疎水性でありかつ120〜130°の水との接触角を有していた。吸水量は、2.2質量%であった。耐水性は、約8〜12時間であった。

Claims (22)

  1. 多孔質の固体の酸化物材料の製造法であって、前記酸化物材料のヒドロゲルを準備し、水と混和性の有機液体での処理によってヒドロゲルの水を除去し、かつ得られたオルガノゲルを超臨界条件下で、固体の酸化物材料の原子との結合の形成下に反応することができかつヒドロキシル基、カルボキシル基、カーボネート基およびP原子に結合された酸素原子の中から選択されている、少なくとも2個の反応性官能基Fを有する、少なくとも1つの多官能性化合物Vの存在下に乾燥させ、それによって多孔質の固体の酸化物材料を得ることを含み、その際に少なくとも1つの多官能性化合物Vは、超臨界乾燥において、0または1個の反応性官能基Fを有する、少なくとも1つの有機溶剤L’中の化合物Vの溶液として使用され、および/またはCO2との混合物として使用される、前記方法。
  2. 前記酸化物材料は、エーロゲルである、請求項1記載の方法。
  3. 前記酸化物材料は、主成分として、二酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化錫(IV)、酸化チタン(IV)、酸化セリウム(IV)および酸化アルミニウムの群からなる、少なくとも1つの酸化物を、酸化物材料の全質量に対して、90〜100質量%の量で含有する、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記ヒドロゲルは、無機ヒドロゲルである、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記ヒドロゲルは、二酸化ケイ素をベースとするヒドロゲルである、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記化合物Vは、2または3個の反応性官能基Fを有する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記反応性官能基Fは、炭素に結合されたヒドロキシル基、カルボキシル基およびカーボネート基の中から選択されている、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記化合物Vは、C2〜C6アルカンポリカルボン酸、ヒドロキシ−C2〜C6アルカンモノカルボン酸およびヒドロキシ−C2〜C6アルカンポリカルボン酸、C2〜C6アルカンポリオール、C3〜C6シクロアルカンポリオール、2−ヒドロキシフェノール、モノ−C1〜C4アルキル−2−ヒドロキシフェノールおよびジ−C1〜C4アルキル−2−ヒドロキシフェノール、C2〜C4アルキレンカーボネート、ホスフェート、ポリホスフェート、C1〜C8アルキルモノホスフェートおよびC1〜C8アルキルポリホスフェートならびにこれらの混合物の中から選択されている、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記化合物Vは、C2〜C6アルカンポリオール、C2〜C4アルキレンカーボネートおよび2−ヒドロキシフェノールの中から選択されている、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記化合物Vは、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシフェノール、エチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートの中から選択されている、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記有機溶剤L’は、常圧で10〜100℃の範囲内の沸点を有する、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記有機溶剤L’は、C1〜C4アルカノール、C2〜C8アルカン、C1〜C4アルカナール、C3〜C4ケトンおよびこれらの混合物の中から選択されている、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記有機溶剤L’は、イソプロパノールである、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記多官能性化合物Vの量は、溶剤L’またはCO2および多官能性化合物Vの全体量に対して、0.01〜50質量%の範囲内、殊に0.1〜20質量%の範囲内にある、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記の水の除去前に、水または無機塩基の希釈された水溶液での洗浄によって、ヒドロゲルからイオン性成分を取り除く、請求項1から14までのいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記の水と混和性の有機液体でのヒドロゲルの処理による水の除去は、亜臨界条件で行なわれる、請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記の水と混和性の有機液体は、本質的に無水である、請求項16記載の方法。
  18. 超臨界条件下での乾燥は、水と混和性の有機液体の臨界温度を最大20℃上回る温度で行なわれる、請求項1から17までのいずれか1項に記載の方法。
  19. 多孔質の固体の酸化物材料であって、請求項1から18までのいずれか1項に記載の方法によって得ることができる前記材料。
  20. 0.025〜0.25g/cm3の範囲内の密度を有する、請求項19記載の材料。
  21. エーロゲルの形の、請求項19または20記載の材料。
  22. 前記酸化物材料が、主成分として、二酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化錫(IV)、酸化チタン(IV)、酸化セリウム(IV)および酸化アルミニウムの群からの少なくとも1つの酸化物を、酸化物材料の全質量に対して、90〜100質量%の量で含有する、請求項19から21までのいずれか1項に記載の材料。
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