理解しやすくするために、同一の参照番号が、可能であれば、図に共通する同一の要素を指定するために使用されている。さらに、ある実施形態の要素および特徴は、さらなる詳述なしに他の実施形態に有益に組み込むことができると考えられる。
本発明の実施形態は、サセプタ上の多数のウエハの連続処理によりウエハの高スループットを与え、最良のALD性能および最小の前駆体消費のために間隙を最小にする空間ALDチャンバを製作するための装置および方法に関する。「パイ型」マルチピースシャワーヘッドおよびサセプタにより、カルーセルALDチャンバはより大きいウエハサイズに容易に拡張することができる。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「パイ型」という用語は、多数のピースに分離することができる全体的に丸い形状を意味する。
本発明のいくつかの実施形態は、一定の滞留時間のための放射状チャネルをもつマルチピース「パイ型」シャワーヘッド噴射器設計に関する。これは、平坦度に関して噴射器を厳しく制御されるようにし、一体化するのが容易であり、拡張可能であり、保守しやすい。
1つまたは複数の実施形態は、能動的な個々の噴射器パイを有し、噴射器パイは、運動学的マウントにより3点で機械的に水平にされ、基準面を形成するために基準構造体に固定され得る。噴射器パイは、気体軸受がサセプタの上に浮くためのパージ孔を有するか、または噴射器パイに装着される気体軸受パッドを有することができる。
いくつかの実施形態では、噴射器パイの各々は、3点で水平にするための機械的、空気圧、または電気的機構を有する。例えば、各噴射器の3点における運動学的マウントを用いた機械的機構、気体軸受を用いた空気圧機構、およびボイスコイルアクチュエータを用いた電気的機構。
いくつかの実施形態では、1つの噴射器パイは、非作動またはダミーにされ、ウエハ移送のために持ち上げることができ、それにより、サセプタは垂直方向で静止することができるようになる。これは、時間を節約することによってスループットを向上させるのに役立ち、サセプタの寿命を長くし、チャンバ設計の複雑さを減少させることができる。
1つまたは複数の実施形態において、大きい円形の単一またはマルチピース「パイ型」サセプタは、多数のウエハを搬送し、ウエハは、間隙制御のための小さいリフトアクチュエータと一体化された真空対応回転モータによって回転される。
いくつかの実施形態では、マルチピースサセプタは、石英プレートまたはスポークまたはリング上に「パイ型」サセプタピースを有する。これにより、サセプタは、平坦度および生産のために容易に制御される。石英は、サセプタパイのための支持基部としての、ヒータコイル/ランプが効率を維持するための窓としての、およびサセプタパイを浮かせるための気体軸受としての多数の目的を有する。
いくつかの実施形態では、最適プロセスパラメータに向けて能動間隙制御を行うためにシャワーヘッドの上にセンサがある。1つまたは複数の実施形態において、気体軸受は、サセプタおよびシャワーヘッド噴射器を支持して浮かせるが、これは、シャワーヘッド噴射器を用いた最良の間隙制御のための、平坦度のよりよい制御になる。
いくつかの実施形態では、単一またはマルチピースサセプタは、間隙制御のための独立したリフトアクチュエータに支持された3つの気体軸受パッド上にセラミックリングを用いて外径上で支持される。3つのアクチュエータは、シャワーヘッド噴射器面に対してサセプタの面を水平にすることを目的として能動制御を与える。一体化された回転モータおよびリフトは、平面性を維持するために3つの軸受パッドアクチュエータに同期する。
1つまたは複数の実施形態において、3つの気体軸受パッドは、内径の近くで単一ピースサセプタを支持して浮かせる。サセプタは、間隙制御のための一体化された回転モータおよびリフトアクチュエータにより回転され持ち上げられる。回転モータおよびリフトは、シャワーヘッドの上またはチャンバの底部に装着することができる。
いくつかの実施形態では、石英窓の上面全体は、回転モータに結合された石英トルクシャフトによって中心から駆動される単一またはマルチピースサセプタを浮かすための気体軸受機能を有する。石英窓は、2つのプレートで製作されることになり、底部プレートは、ガスのための切削チャネルを有することになり、上部プレートは、溝を覆うために平坦に加工される。2つのプレートは、高温接着剤で接着させることができ、または一緒に融合させることができる。石英気体軸受テーブルは、回転しないことがあるが、噴射器パイでの間隙制御のためにリフト作動させることができる。
1つまたは複数の実施形態において、石英気体軸受は、サセプタの外径上にのみ存在する。そのため、サセプタの外側エッジは気体軸受リング上に浮くが、単一ピースまたはマルチピースサセプタパイの中心は、サセプタのすべてのピースを駆動するトルクシャフトで機械的に水平にされつなぎ止められる。これにより、低い回転質量が与えられ、小さいトルクモータが必要とされる。シャワーヘッドパイは、サセプタの上に、外径表面および内径表面においてのみ浮かされる必要があることがある。
いくつかの実施形態では、リフトアクチュエータは、シャワーヘッドの上に、またはチャンバの底部に装着することができる。上部装着作動は、シャワーヘッドの上部から基準点を移送させることができるので、シャワーヘッド面を直接参照することができない底部装着よりも良好な間隙管理の利益を有することができる。
1つまたは複数の実施形態において、ウエハの移送はいくつかの方法で行うことができる。1つの方法では、すべてのシャワーヘッドパイ(ダミーを含む)は静止しているが、サセプタアセンブリ全体が、ウエハ移送のためにおよび間隙制御のために昇降される。これは、ウエハ移送が行われるたびに、間隙が再び検査され、レーザセンサからのフィードバックで修正されることを意味する。別の方法では、ダミーのシャワーヘッドパイが、ウエハ移送のために持ち上げられ、次に、静止シャワーヘッドパイと同じ面まで下げられる。しかしながら、サセプタアセンブリは、プロセスおよび移送の両方の間Z方向において静止している。これにより、間隙は、プロセスおよび移送のステップの全体にわたって維持されるようになる。
いくつかの実施形態では、ダミーシャワーヘッド空間は、ウエハの浄化およびプラズマの二つの目的に用いられる。
それに応じて、図1は、本発明の1つまたは複数の実施形態によるガス分配アセンブリ100の上面図を示す。図2は、図1のガス分配アセンブリ100の一部分の底面図を示す。「ガス分配アセンブリ」、「シャワーヘッド」、「シャワーヘッドアセンブリ」などの用語は、交換可能に使用される。
図1および2を参照すると、ガス分配アセンブリは、中心軸104のまわりに放射状に配設された複数のパイ形状セグメント102を含む。図1に示すように、中心軸104は、仮想の点または軸とすることができ、そのまわりに複数のパイ形状セグメント102が配列される。いくつかの実施形態では、セグメントは、完備している全体的に円形のガス分配アセンブリを形成するために組み立てることができる別個の構成要素であり、ガスチャネルまたは何か他の仮想または仮定の境界によってセグメントに分割された単一の構成要素ではない。
能動パイ形状セグメント102は、複数の放射状チャネル106を含む。図示の放射状チャネル106の各々は、パイ形状セグメント102の形状に合致する形状を有する。これが意味するところは、放射状チャネル106の形状は、放射状チャネル106の真下を進むウエハの各点がチャネルの真下でほぼ等しい滞留時間を有するようなものであるということである。例えば、パイ形状セグメント102の真下で中心軸104のまわりを回転するウエハの内側エッジは、同じウエハの外側エッジと異なる線速度で進むことになる。放射状チャネル106は、内側エッジよりも外側エッジで大きい幅を有しており、そこで、チャネルの下で過ごす時間の量は、線速度のこの差にもかかわらず、ウエハの内側エッジと外側エッジとでほぼ同じになることになる。別の言い方をすれば、放射状チャネル106は、相対寸法では、パイ形状セグメント102の形状と同様のパイ形状を有することができる。各チャネルの実際の寸法は、図2に示すように、隣接するチャンネルと異なることができる。これは、他のガスと比べてあるガスに対してより大きい暴露時間を可能にすることができる。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「能動」パイ形状セグメント102は、ウエハ処理を遂行することができるものである。能動パイ形状セグメント102は、放射状チャネル106またはシャワーヘッドタイプ構成、あるいは何か他の処理構成を含むことができる。「ダミー」セグメントは、実行される処理がないものである。例えば、中実パイ形状セグメントを「ダミー」セグメントとして使用することができる。「ダミー」セグメントは、ウエハを処理するのに使用されないだけで、構造においては能動セグメントと同様にすることができる。パイ形状セグメントの各々は、独立に、能動セグメントまたはダミーセグメントとすることができる。
ガス分配アセンブリ100は、1つまたは複数のガスマニホルド108を含むことができる。図示のガスマニホルド108は、導管110によって個々のパイ形状セグメント102に接続される。ガスマニホルド108は、処理ガス源(例えば、ガスボンベ、屋内ガスライン、または前駆体アンプル)と流体連通することができる。処理ガスは、処理ガス源からガスマニホルド108に流れ、そこで、能動パイ形状セグメント102に導かれる。単一のガスマニホルド108が図には示されているが、1つを超えるガスマニホルド108を組み込み、各マニホルドを導管によって能動パイ形状セグメントに接続できることを理解されよう。追加として、図示の単一のマニホルド108ハウジングは、1つを超えるガスを能動パイ形状セグメント102に同時に分配するように構成することができる。例えば、ガスマニホルド108は、第1の反応性ガス、第2の反応性ガス、パージガス、および真空源と流体連通することができる。これらのガスおよび真空の各々は、独立に、パイ形状セグメントのうちの1つまたは複数に導くことができる。
いくつかの実施形態のガス分配アセンブリ100は、ガスチャネル106がABABA構成である少なくとも1つのパイ形状セグメント102を有する。それは、ガスチャネルが、順番に、第1の反応性ガスチャネル、第2の反応性ガスチャネル、第1の反応性ガスチャネル、第2の反応性ガスチャネル、および第1の反応性ガスチャネルを含むことを意味する。このセグメントの表面をいずれかの方向で横切って通るウエハは、ウエハ上に堆積された2つの層を有することになる。ガス流を切り離し、前駆体の気相反応を最小にするために、パージガスチャネルおよび真空チャネルを含む追加のガスチャネルが、AチャネルとBチャネルとの間に含まれ得る。実施形態によっては、パイ形状セグメント102のうちの少なくとも1つは、ABA構成に配列される。様々なセグメント102は、同じ構成または異なる構成とすることができ、それにより、ウエハがカルーセル全体を通って回転するとき、純粋膜または混合膜の堆積が可能になる。
図に示した実施形態は、可動案内パイ形状セグメント103を含む。可動案内パイ形状セグメント103は、基板(またはウエハ)をガス分配アセンブリ100の下に配置することができるようにするために移動可能とすることができる。可動案内パイ形状セグメント103は、残りのパイ形状セグメント102よりもわずかに高いことが図から見て分かる。可動案内パイ形状セグメント103は、他のパイ形状セグメント102、能動セグメント、またはダミーセグメントと同じにすることができる。
いくつかの実施形態の可動案内パイ形状セグメント103は、異なるセグメントと取り替えることができる。例えば、1つのプロセスにおいて、可動案内パイ形状セグメント103は、最初は、処理能力のないダミーセグメントとすることができる。最初のプロセスの後、可動案内パイ形状セグメント103は、ウエハをガス分配アセンブリ100の下に配置することができるように持ち上げられ、次に、能動パイ形状セグメントと取り替えられ得る。それに応じて、可動案内パイ形状セグメントは、任意のタイプのセグメント(例えば、能動のまたはダミーの)とすることができる。いくつかの実施形態では、可動案内パイ形状セグメント103は、能動セグメント、ダミーセグメント、加熱セグメント、およびプラズマ処置セグメントのうちの1つまたは複数である。いくつかの実施形態の可動案内パイ形状セグメント103は、異なる目的をもつパイ形状セグメント(例えば、能動セグメント)と取り替えることができるダミーセグメントである。いくつかの実施形態では、複数のパイ形状セグメント102、103の各々は、ガス分配アセンブリ100から独立に取外し可能であり、および/または独立に置き換え可能である。個々の噴射器パイ、すなわち、パイ形状セグメントのいずれも非作動またはダミーにされ、ウエハ移送のために持ち上げることができ、それにより、サセプタは垂直方向で静止することができるようになる。
いくつかの実施形態では、パイ形状セグメントのすべての組合せを含むガス分配アセンブリ100の全体的な形状は、実質的に丸い形状を形成する。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「実質的に丸い」という用語は、ガス分配アセンブリの全体的な形状が概して円形であることを意味し、特定の程度の精度または正確度を含意しない。
個々のパイ形状セグメント102および可動案内パイ形状セグメント103の各々は、他のパイ形状セグメント102、103と無関係に水平にすることができる。図に示したこの実施形態では、パイ形状セグメント102のうちの少なくとも1つは、少なくとも3つの水平化ユニット112を含む。少なくとも3つの水平化ユニット112を組み込むことによって、個々のパイ形状セグメント102、103は、単一の大きいガス分配アセンブリ100を水平にする必要なしに、サセプタまたはウエハの面に平行になるために水平にすることができる。水平化ユニット112の数は変更することができる。いくつかの実施形態では、3つの水平化ユニット112がある。これは、面を画定するには3点が必要であるので、有用であり得る。しかしながら、追加の水平化ユニット112を含むこともできる。いくつかの実施形態では、パイ形状セグメントのうちの1つまたは複数は、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、またはそれを超える水平化ユニット112を含む。
水平化ユニット112は、個々のパイ形状セグメント102、103のまわりに分散させることができる。図1および2に示したパイ形状セグメント102、103は、概略で三角形形状のセグメントの角の各々に単一の水平化ユニット112を有する。これにより、パイ形状セグメント102、103の内側エッジおよび外側エッジの水平化が独立して可能になり、中心部分は高さが固定され、外側エッジは高さが固定され、パイ形状セグメント102、103の前面114が、関連する表面と平行になるように傾けられるようになる。
水平化ユニット112は、独立に、任意の好適な水平化ユニットとすることができる。いくつかの実施形態では、水平化ユニット112は運動学的マウントを含む。いくつかの実施形態では、水平化ユニットはボイスコイルを含む。1つまたは複数の実施形態において、3つの水平化ユニット112の各々は、独立に、運動学的マウントおよびボイスコイルの一方である。個々の噴射器パイは、運動学的マウントにより3点で機械的に水平にされ、基準面を形成するために基準構造体に固定され得る。水平化ユニット112の各々は、独立に、3点でパイ形状セグメントを水平にするための機械的、空気圧、または電気的機構とすることができる。例えば、各噴射器の3点における運動学的マウントを用いた機械的機構、気体軸受を用いた空気圧機構、およびボイスコイルアクチュエータを用いた電気的機構。
サセプタアセンブリ200は、処理の間1つまたは複数のウエハを支持するために使用される。図3は、回転可能な中心支持体220と、中心支持体222から延びる複数のスポーク222とを含む単一ピースサセプタアセンブリ200を示す。3つのスポーク222が示されているが、より多いかまたはより少ないスポークを利用できることが理解されよう。スポークの長さおよび厚さは、限定はしないが、サセプタ201の直径およびサセプタ201の重量を含むいくつかの要因に応じて変更することができる。図3に示したサセプタアセンブリ200は、サセプタ201を支持する基部203を含む。基部203は、次には、複数のスポーク222によって支持される。基部203は、限定はしないが石英およびセラミックを含む任意の好適な材料で製作することができる。
図3に示した単一ピースサセプタは、図1および2に示したマルチピースガス分配アセンブリ100では特に有用となり得る。サセプタ201が十分に平坦であると仮定すると、複数のパイ形状セグメント102、103は、各パイ形状セグメントがサセプタ201と平行になるように水平にすることができる。
サセプタ201は、サセプタ201の上面に少なくとも1つの凹部(図示せず)を含むことができる。凹部は、ウエハの裏面と完全に接触することによって、またはウエハの外側周囲エッジを支持することによってウエハを支持するように大きさを合わせることができる。いくつかの実施形態の凹部は、ウエハの上面がサセプタ201の上面と実質的に共平面であることを保証するように大きさが合わされる。
図4は、複数のパイ形状セグメント202が回転可能な中心支持体220のまわりに放射状に配設されたサセプタアセンブリ200を示す。各パイ形状セグメント202の少なくとも一部分は、回転可能な中心支持体220に接触し、その結果、中心支持体220は、各々の個々のパイ形状セグメント202を含むサセプタアセンブリ200全体を回転させるのに使用することができる。いくつかの実施形態では、セグメントは、完備している全体的に円形のサセプタアセンブリを形成するために組み立てることができる別個の構成要素であり、ある仮想または仮定の境界によってセグメントに分割された単一の構成要素ではない。
図4に示した実施形態では、回転可能な中心支持体220は、原材料の中実ディスクを含む単一の石英基部203を含む。複数のパイ形状セグメント202の各々は、石英基部203によって支持され、石英基部は、中心支持体220から延びる複数のスポーク222によって支持される。
複数のパイ形状セグメント202の各々は、複数の水平化ユニット212を含む。これにより、パイ形状セグメント202の各々をガス分配アセンブリに対して別個に水平にすることができ、その結果、サセプタアセンブリ200の回転の間、個々のパイ形状セグメント202と、その上に保持されたウエハとは、ガス分配アセンブリから均一な距離にとどまる。
図5は、基部が、スポークフレームを形成するために中心軸から延びる複数のスポーク222を含む、サセプタアセンブリ200の別の実施形態を示す。パイ形状セグメント202の各々は、スポークフレームのスポーク222に載り、その結果、各セグメント202のエッジはスポーク222の上で支持され方向づけられる。この構成は、必要とされる材料が、エッジ間に追加の材料を必要とせずに、セグメント202のエッジを支持するのに十分な広さであるので、基部の全重量を減少させる。個々のパイ形状セグメント202は、複数の水平化ユニット212を含み、それにより、各パイ形状セグメント202は独立に水平になることができるようになる。
図6は、中心軸220に接続された複数のパイ形状セグメント202を含むサセプタアセンブリ200の別の実施形態を示す。各パイ形状セグメント202の内側エッジ230は、少なくとも1つの水平化ユニット212により中心軸220に接続される。水平化ユニット212は、パイ形状セグメント202と中心軸220との間にアンカポイントを与え、さらに、各セグメントの内側エッジが水平になるようにすることができる。いくつかの実施形態では、パイ形状セグメント202は、図に示すように、少なくとも2つの水平化ユニット212によって中心軸220に接続される。各パイ形状セグメント202の外側エッジ231は、いかなる構成要素にも物理的に接続されない。それゆえに、各パイ形状セグメント202の内側エッジ230に少なくとも2つの水平化ユニット212があると、中心軸220の回転に由来するトルクの結果としての個々のセグメント202のねじれを防止するのに役立つ。
各パイ形状セグメント202の外側エッジ231は、気体軸受リング240の上に(または上方に)載る。気体軸受リング240は、複数の開孔244およびガス源(図示せず)と流体連通する複数のガス通路242を含む。ガスは、ガス源から気体軸受リング240に、ガス通路242を通って複数の開孔244から外に流れて、パイ形状セグメント202の下面233に圧力を印加し、セグメント202の外側エッジ231を支持する。ガス通路242を通って開孔244から外に流れるガス圧力を調節して、セグメント202の外側エッジ231を上にまたは下に移動させ、それにより、セグメント202の傾斜を変化させ、セグメントが水平になるのを可能にする。
気体軸受リング240は、単一の連続ピースまたは複数の別個のセグメントとすることができる。単一のピースの場合、気体軸受を通るガスの流量は、リング全体を通る流量とほぼ同じことになる。しかしながら、多数のセクションが使用される場合、個々のセクションは、ガス分配アセンブリに対するサセプタアセンブリの平行度に関してより精密な制御を可能にすることができる。
個々のパイ形状セグメント202は、任意の好適な材料で製作することができる。セグメント202の大部分は、ガスクッションおよび中心軸での接続によって支持されるので、軽量であるが強い材料を使用することが有用であり得る。いくつかの実施形態では、個々のパイ形状セグメント202は石英を含む。石英のサセプタアセンブリ200を効果的に製作することによって、加熱ランプ、または光学デバイスは、サセプタの下方に位置づけられて、石英の透明性を利用することができる。
気体軸受リング240は、任意の好適な材料で製作することができる。いくつかの実施形態では、気体軸受リング240は石英を含む。気体軸受リング240が石英である場合、加熱ランプおよび他の光構成要素は、有効性を失うことなくリング240の真下に位置づけることができる。
気体軸受リング240のサイズおよび位置は変更することができる。気体軸受リング240は、中心軸220のエッジからサセプタパイ形状セグメント202の外側周囲エッジ231を越えた点まで延びることができる。いくつかの実施形態では、気体軸受リング240は、中心軸220のエッジの2cm以内に位置づけられる。
気体軸受リング240は、任意の好適なサイズのものとし、任意の数のガス通路242を含むことができる。図7は、気体軸受リング240を含む代替実施形態を示す。ここで、個々のパイ形状セグメント202は、少なくとも1つの水平化ユニット212により中心軸220に接続され、セグメントの残りの部分は、気体軸受リング240によって支持される。この実施形態の気体軸受リング240は、図6の気体軸受リング240よりも著しく大きく、はるかに多くのガス通路242を含む。ガス通路242は、図6と同じ目的を満足させ、それにより、パイ形状セグメント202は支持され、平行にされる。
気体軸受リング240は、中心軸220のすぐ隣りに配置することもできる。図9は、この種の実施形態を示す。サセプタアセンブリ200の中心軸220のすぐ隣りの気体軸受リング240により、パイ形状セグメント202は、旋回し、外側エッジ231を強制的に上昇または下降させて、パイ形状セグメント202をガス分配アセンブリ100と平行にする。
図8を参照すると、本発明の追加の実施形態は、ガス分配アセンブリ100とサセプタアセンブリ200とを含む処理チャンバ300に関する。いくつかの実施形態の処理チャンバ300は、多数のウエハがサセプタアセンブリ200によって支持され、ガス分配アセンブリ100の真下で回転するカルーセルタイプ構成である。
センサ320が、ガス分配アセンブリ100とサセプタアセンブリ200との間の距離を決定するために位置づけられる。センサは、限定はしないが、距離を測定できるレーザセンサを含む任意の好適なセンサとすることができる。
ガス分配アセンブリ100とウエハの上面との間の距離は、調整することができ、ガス分配アセンブリからのガス流の効率に強い影響を有することがある。距離が大きすぎる場合、ガス流はウエハの表面に出会う前に外側に拡散し、効率的でない原子層堆積反応がもたらされることがある。距離が小さすぎる場合、ガス流は、表面を横切ってガス分配アセンブリの真空ポートに流れることができないことがある。いくつかの実施形態では、ウエハの表面とガス分配アセンブリとの間の間隙は、約0.5mmから約2.0mmの範囲にあり、または約0.7mmから約1.5mmの範囲にあり、または約0.9mmから約1.1mmの範囲にあり、または約1.0mmである。
サセプタアセンブリ200は、図3から7に関して上述したような単一ピースまたはマルチピースサセプタアセンブリとすることができる。気体軸受パッド240は、サセプタアセンブリの下方でサセプタアセンブリ200の外側周囲エッジ231に位置づけられる。気体軸受パッド245が、さらに、サセプタアセンブリの上方でアセンブリの外側周囲エッジ231に位置づけられる。気体軸受パッド340、345は、サセプタアセンブリを水平にするために一緒に使用することができる。
フィードバック回路321が、センサ320および複数の気体軸受パッド240、245に接続される。フィードバック回路321は、センサ320からの距離測定値を通信し、サセプタアセンブリ200のすべてまたは一部分をガス分配アセンブリ100に近づけ、および/またはガス分配アセンブリ100から遠ざけるために気体軸受パッド340、345に命令を与える。
図8に示すように、サセプタアセンブリ200は、サセプタアセンブリ200全体を垂直方向に移動させるためにリフト310を含むことができる。リフト310は、サセプタアセンブリ200の中心軸220に接続することができる。サセプタアセンブリを位置づけるとき、中心軸220は適切な位置に持ち上げられ、サセプタの外側周囲エッジはサセプタをガス分配アセンブリと平行にするために調節される。
いくつかの実施形態では、気体軸受パッド240は、気体軸受パッド240をガス分配アセンブリ100および/またはサセプタアセンブリ200に近づけ、およびガス分配アセンブリ100および/またはサセプタアセンブリ200から遠ざけるために、独立したリフトアクチュエータ330に接続される。気体軸受パッド240のガスの圧力を変化させるのではなく、またはそれに加えて、リフトアクチュエータ330は、ガス分配アセンブリに対するサセプタアセンブリの平行度に影響を与えるために気体軸受パッド240を上げるかまたは下げることができる。
ヒータ340または加熱アセンブリが、サセプタアセンブリ200の下方に、および/または気体軸受パッド240に隣接して位置づけられ得る。ヒータは、限定はしないが、サセプタアセンブリ200の下方および/またはガス分配アセンブリ100を除くサセプタアセンブリ200の反対側を含む処理チャンバ内の任意の好適な場所に位置づけることができる。ヒータ340は、処理チャンバに十分な熱を供給して、プロセスに有用な温度までウエハの温度を上昇させる。好適な加熱アセンブリは、限定はしないが、抵抗ヒータと、サセプタアセンブリの底面の方への放射エネルギーを導く放射ヒータ(例えば、複数のランプ)とを含む。
ヒータ340は、さらに、ガス分配アセンブリ100に対するサセプタアセンブリ200の平行度に影響を与えるために使用することができる。サセプタアセンブリ200のパイ形状セグメント202の一部分の温度を上昇させることにより、アセンブリを旋回させ、サセプタアセンブリの外側周囲エッジを上げるかまたは下げることができる。追加として、ヒータを使用して、気体軸受パッド240、245を出ていくガスの温度を変化させ、それにより、サセプタアセンブリ200にぶつかるガスの圧力に影響を与えることができる。
図8に示した実施形態では、気体軸受パッド240、245は、サセプタアセンブリ200およびパイ形状セグメント202の外側周囲エッジ231に位置づけられている。図9は、気体軸受パッド240、245が、パイ形状セグメント202の内側エッジ230に隣接するサセプタアセンブリ200の中心軸220の方に位置づけられている処理チャンバ300の代替実施形態を示す。図9に示したようないくつかの実施形態では、パイ形状セグメント202の外側周囲エッジ231は支持されない。
図10は、パイ形状セグメント202が中心軸220に接続される点のまわりからセグメント202の外側周囲エッジ231まで、サセプタアセンブリの下方の気体軸受パッド240が延びている処理チャンバ300の別の実施形態を示す。これは、図7に示した実施形態と同様である。加えて、気体軸受パッド245が、サセプタアセンブリとガス分配アセンブリとの間に位置づけられる。この気体軸受パッドは部分的パッドとすることができ、それは、間隙が存在し、ガス分配アセンブリからのガスが間隙を通過してサセプタアセンブリ上のウエハに接触できるようになることを意味する。上部気体軸受パッドを石英のように実質的に透明にして、光学測定と、上部気体軸受パッドを通る光の通路とを可能にすることもできる。
図11Aおよび11Bを参照すると、サセプタアセンブリ200を回転させ、および/またはサセプタアセンブリ200を上げる/下げるのに使用される機構は、いくつかの場所に位置づけることができる。図11Aは、サセプタアセンブリ200およびガス分配アセンブリ100の上方に位置づけられたローテータ/アクチュエータ機構を示す。機構は、ガス分配アセンブリ100の中心領域を通ってサセプタアセンブリに延びることができる。図11Bでは、ローテータ/アクチュエータ機構はサセプタアセンブリ200の下方に位置づけられる。
図12は、ウエハがロードまたはアンロードされるいくつかの実施形態による処理チャンバ300を示す。この実施形態では、サセプタアセンブリ200は、下方に移動されてガス分配アセンブリ100から離れており、ロボットアート400がサセプタアセンブリ200にウエハ60を届け、またはサセプタアセンブリ200からウエハ60を取り上げるのに十分な余地を与える。サセプタアセンブリを下方に移動させるとき、アクチュエータ330、リフト310、ヒータ340、および気体軸受パッド240の各々は、独立に移動させるか、または集団で移動させることができる。ひとたびウエハ60がパイ形状セグメント202のうちの1つの凹部に置かれると、サセプタアセンブリは回転して次のウエハへのアクセスを可能にすることができ、またはガス分配アセンブリ100の方に移動させることができる。ローディング/アンローディングプロセスが完了したとき、サセプタアセンブリ200は、ガス分配アセンブリ100の方に上に移動される。そのように行うとき、リフト310、アクチュエータ330、ヒータ340、および気体軸受パッド240はすべて独立にまたは集団で上げられる。次に、サセプタセグメントの平行度が、気体軸受パッド240または本明細書で説明する他の調節機構を使用して調節される。
図13は、ウエハがロードまたはアンロードされる別の処理チャンバ300を示す。ここで、サセプタアセンブリ200およびガス分配アセンブリ100は、実質的に同じ位置にとどまり、可動案内パイ形状セグメント103のみが移動される。図13は、ローディング/アンローディング位置に上げられた後の可動セグメント103を示す。ひとたびウエハがロード/アンロードされると、可動セグメント103は下げられて、所定位置に戻り、平行度が本明細書で説明したように調節される。
本発明の実施形態で使用するための基板は任意の好適な基板とすることができる。詳細な実施形態では、基板は、剛体で、個別の(discrete)、全体的に平面の基板である。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される、基板を参照するときの「個別の」という用語は、基板が固定した寸法を有することを意味する。特定の実施形態の基板は、200mm、300mm、または450mm直径シリコンウエハなどの半導体ウエハである。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「反応性ガス」、「反応性前駆体」、「第1の前駆体」、「第2の前駆体」などの用語は、基板表面または基板表面上の層と反応することができるガスおよびガス状核種を参照する。
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の層が、プラズマ原子層堆積(PEALD)プロセスの間に形成され得る。いくつかのプロセスにおいて、プラズマを使用すると、励起状態に核種を活性化するのに十分なエネルギーが供給され、表面反応が有望になり、起こりそうになる。プラズマをプロセスに導入するのは、連続的またはパルス的とすることができる。いくつかの実施形態では、前駆体(または反応性ガス)およびプラズマの連続したパルスが、層を処理するために使用される。いくつかの実施形態では、反応物質は、局所的に(すなわち、処理区域内で)または遠隔で(すなわち、処理区域の外で)イオン化させることができる。いくつかの実施形態では、遠隔イオン化は、イオンまたは他の高エネルギー核種もしくは光放出核種が堆積膜に直接接触しないように堆積チャンバの上流で生じることができる。いくつかのPEALDプロセスでは、プラズマは、遠隔プラズマジェネレータシステムなどによって処理チャンバの外で発生される。プラズマは、当業者には既知の任意の好適なプラズマ発生プロセスまたは技法を介して発生させることができる。例えば、プラズマは、マイクロ波(MW)周波数ジェネレータまたは高周波(RF)ジェネレータのうちの1つまたは複数によって発生させることができる。プラズマの周波数は、使用される特定の反応性核種に応じて調整することができる。好適な周波数は、限定はしないが、2MHz、13.56MHz、40MHz、60MHz、および100MHzを含む。プラズマは本明細書で開示する堆積プロセスの間使用することができるが、プラズマが必要とされない場合があることに留意されたい。実際、他の実施形態は、プラズマのない非常に穏やかな条件下での堆積プロセスに関する。
1つまたは複数の実施形態によれば、基板は、説明したチャンバにおける処理の前および/または後、処理にかけられる。この処理は、同じチャンバで、または1つまたは複数の別個の処理チャンバで実行することができる。いくつかの実施形態では、基板は、さらなる処理のために第1のチャンバから別個の第2のチャンバに移動され、いずれかのまたは両方のチャンバは説明した実施形態に準拠する。基板は、第1のチャンバから別個の処理チャンバに直接移動させることができ、または第1のチャンバから1つまたは複数の移送チャンバに移動させ、次に、所望の別個の処理チャンバに移動させることができる。それに応じて、処理装置は、移送ステーションと連通する多数のチャンバを含むことができる。この種の装置は、「クラスタツール」または「クラスタシステム」などと呼ばれることがある。
一般に、クラスタツールは、基板心出しおよび配向、ガス抜き、アニーリング、堆積、および/またはエッチングを含む様々な機能を実行する多数のチャンバを含むモジュラシステムである。1つまたは複数の実施形態によれば、クラスタツールは、少なくとも第1のチャンバと、中央移送チャンバとを含む。中央移送チャンバは、処理チャンバとロードロックチャンバとの間で基板を往復させることができるロボットを収納することができる。移送チャンバは、一般に、真空状態に維持され、あるチャンバから別のチャンバにおよび/またはクラスタツールの前端に位置づけられたロードロックチャンバに基板を往復させるための中間段を用意する。本発明に適応することができる2つのよく知られているクラスタツールは、Centura(登録商標)およびEndura(登録商標)であり、両方ともカリフォルニア州サンタクララのApplied Materials, Inc.から入手可能である。1つのそのような段階式真空基板処理装置の詳細は、1993年2月16日に発行されたTepman等の「Staged−Vacuum Wafer Processing Apparatus and Method」と題する米国特許第5,186,718号に開示されている。しかしながら、チャンバの正確な配列および組合せは、本明細書で説明したようなプロセスの特定のステップを実行する目的のために変更することができる。使用することができる他の処理チャンバには、限定はしないが、周期的層堆積(CLD)、原子層堆積(ALD)、化学気相堆積(CVD)、物理的気相堆積(PVD)、エッチング、前洗浄、化学的洗浄、RTPなどの熱処置、プラズマ窒化、ガス抜き、配向、ヒドロキシル化、および他の基板プロセスが含まれる。クラスタツールのチャンバでプロセスを実行することによって、大気不純物による基板の表面汚染は、後続の膜を堆積させる前に酸化させることなしに避けることができる。
1つまたは複数の実施形態によれば、基板は、連続的に真空または「ロードロック」条件下にあり、あるチャンバから次のチャンバに移動されるときに外気にさらされない。このように、移送チャンバは、真空下にあり、真空圧力下で「排気される。」不活性ガスが、処理チャンバまたは移送チャンバに存在することがある。いくつかの実施形態では、不活性ガスは、基板の表面にシリコン層を形成した後、反応物質の一部またはすべてを取り除くためにパージガスとして使用される。1つまたは複数の実施形態によれば、パージガスは、堆積チャンバから移送チャンバおよび/または追加の処理チャンバに反応物質が移動しないようにするために、堆積チャンバの出口で注入される。それにより、不活性ガスの流れは、チャンバの出口でカーテンを形成する。
処理の間、基板は加熱または冷却することができる。そのような加熱または冷却は、限定はしないが、基板支持体の温度を変化させること、および加熱または冷却ガスを基板表面に流すことを含む任意の好適な手段によって遂行することができる。いくつかの実施形態では、基板支持体は、基板温度を伝導的に変化させるように制御することができるヒータ/冷却器を含む。1つまたは複数の実施形態では、利用されるガス(反応性ガスまたは不活性ガスのいずれか)が加熱または冷却されて、基板温度を局所的に変化させる。いくつかの実施形態では、ヒータ/冷却器は、基板温度を対流的に変化させるためにチャンバ内において基板表面に隣接して位置づけられる。
基板は、さらに、処理の間、静止するかまたは回転することができる。回転する基板は、連続的にまたは離散的なステップで回転することができる。例えば、基板は、プロセス全体の間中それ自体の中心軸のまわりに回転させることができ、または基板は、異なる反応性またはパージガスにさらされる間にわずかな量だけ回転させることができる。処理中に基板を回転させる(連続的にまたはステップで)のは、例えばガス流形状の局所的変動の影響を最小にすることによって、より均一な堆積またはエッチングをもたらすのに役立つことができる。
本明細書の本発明が特定の実施形態を参照しながら説明されたが、これらの実施形態は本発明の原理および用途の単なる例証であることを理解されたい。本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明の方法および装置に様々な変更および変形を行うことができることが当業者には明らかであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内にある変更および変形を含むことが意図されている。