JP2016510612A - 外科用インプラント - Google Patents

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Abstract

面を有する可撓性の基本構造(22)と、基本構造(22)の面に付着された複数の再吸収性フィルム片(26)と、を具備する外科用インプラント(20)。各フィルム片(26)は、それぞれのフィルム片(26)から基本構造(22)を離れる方向へ出る複数の中実突出部(28)を備えて構成される。

Description

本発明は外科用インプラントに関し、特に、鼠径ヘルニア、及び/又は腹壁/切開ヘルニアの修復のための組織補強インプラントに関する。
ヘルニア修復は、最も一般的な外科手技であり、毎年全世界で約640万例の手技が施行されている。年間約310万例のヘルニア(48%)が、扁平なメッシュとして修復されている。
ヘルニアの区域は、外科用インプラントとして供するメッシュで補強される。安全に固定を行えるよう、ヘルニアに近い生体組織にメッシュを縫合し得る。しかしながら、縫合工程は、外科手技を遅滞させ、例えば、神経損傷に起因する術後疼痛を患者に引き起こす可能性がある。
国際公開第2003/099160(A)号には、外科用メッシュに結合され得るノブ付きフィルムを含む外科用インプラントが開示されている。ノブは中空で、フィルムの可撓性を増強するものである。ノブ付きフィルムは、熱変形プロセスを用いて、再吸収性ポリマーフィルムから生成され得る。設計に応じて、ノブがインプラントと生体組織との間の摩擦を増やす場合もあれば、又は減少させる場合もあり、結果として、それぞれ固定効果が得られるか又は移動性が向上する。
欧州特許出願公開第2 476 444(A)号には、多孔質基質と基質の孔内に形成されたフィルムとを有して構成される医療装置が記述されている。本装置は、自己固定(self-fixation)特性を呈さない。
国際公開第2011/026987(A)号には、布の面に対して外側へ突出した紡績糸及び針毛突起の配列を含む補綴布(メッシュ)が開示されている。固定補助器具として供する針毛突起は、紡績糸から形成されていてもよく、又は生体適合性材料から生成されるフックとして供する針毛突起は、布に付着される。布の他の面は、生体再吸収性材料でできた微孔質層を備えている。針毛突起が概ね鋭利であるのは、切断プロセスに起因する。本製品は、例えば、外套針スリーブを通して送達が為されるように折り畳まれたときにそれ自体に癒着する傾向がある。この傾向を抑える目的で、水溶性材料でできたコーティングで針毛突起が被覆される。このコーティングは外科手術中に溶解する。それにもかかわらず、本製品は取り扱いが困難な場合がある。
国際公開第99/45860(A)号には、セルの付着を妨げるナノメートル寸法のアレイ状の表面突出部を含む概ね硬質の生体適合性基質が記述されている。
米国特許第6,106,558号には、神経周辺に瘢痕組織が形成されるのを中断する特定の表面形状解析(surface topography)を利用した神経減圧装置が開示されている。本装置は、発泡素地材料で形成された突出部を備えている。
本発明の課題は、特に、縫合の必要性を軽減し、外科手技中に容易に迅速かつ安全な方法で取り扱える、ヘルニア修復のための外科用インプラントを提供することにある。
この課題は、請求項1に記載の外科用インプラントによって解決される。請求項21は、そのような外科用インプラントの製造プロセスに関する。本発明の有利な実施形態は、従属請求の範囲から導き出されるものである。
本発明による外科用インプラントは、面を有する可撓性基本構造と、基本構造の面に付着された複数の再吸収性フィルム片と、を具備して構成されている。各フィルム片は、それぞれのフィルム片から基本構造を離れる方向へ出る複数の中実突出部を備えて構成される。
本発明の有利な実施形態において、基本構造は、孔を有するメッシュ状構造を含む。用語「メッシュ状構造」は、かなり一般的なものと理解すべきである。この用語には一般的な多孔質可撓性シートが包含され、より具体的には、例えば、メッシュ(外科用メッシュ)、テープ、窄孔フィルム、不織布、織布、ニットシート、ニットテープ、編組シート、編組テープ、コラーゲン性原線維シート、メッシュパウチ及びメッシュプラグ、が包含される。メッシュパウチ又はメッシュプラグにおいて、メッシュは折り畳まれる又は巻かれ、任意に幾つかの地点又は区域でそれ自体に固定されるか、又は対応する構造が幾つかのメッシュ片から提供される。多孔質基本構造の実施例には、それ以外にも、気泡及びスポンジがある。
例えば、基本構造は、孔を有するメッシュ状構造を含んでいてもよく、上の面は、外科メッシュの一側面で形成される。この場合、例えば、ヘルニア修復にインプラントを使用できる。また、例えば、骨盤メッシュ又は胸部インプラントとして、本発明による外科用インプラントを利用することも考えられ得る。そのような場合、インプラントの基本構造は、所望される目的に合うように適合される。一般的にはメッシュ状構造の面全体に、又はより一般的には基本構造の面全体に、再吸収性フィルム片を付着させる必要はない。
インプラントの全てのフィルム片は、同じサイズであり得る。他の実施形態において、フィルム片のサイズはそれぞれ異なる。一般的に、フィルム片は連続した層を形成しない個別片であるため、フィルム片が存在しても、基本構造の可撓性に有意な影響が及ばずに済む。それとは対照的に、外科用インプラントは、例えば、外科用メッシュ、及び外科用メッシュの全表面を覆うフィルム層の複合体として設計されており、概ね硬度が高く、思量される外科の種類によっては不利となる可能性がある。
突出部によって、外科用インプラントに生物学的軟組織上の自己固定特性が与えられる。突出部は、機械的に軟組織に把持され、結果として、特に中実である場合には剪断力及び剥離力に対する抵抗が増す。一般的には、インプラントを追加的に縫合で固着する必要はない。これにより、患者が外傷及び疼痛を被るリスクが低減し、外科手技が促進され、故に、必要とされる時間が短縮される。にもかかわらず、必要な場合、更なる縫合を適用してもよい。
本発明の有利な実施形態において、少なくとも1つの突出部はロッド状、柱状、又はマッシュルーム形である。それぞれの本体及びそれぞれの頭部(該本体がフィルム片から出て頭部で終端し、及び該頭部が本体に対して横に突出するものとした場合)で画定される形状は、一種のマッシュルーム形であるが、多少、より一般的である。そのようなマッシュルーム状の突出部は、特定の有効な自己固定効果を呈し得る。ここで、並びに以降、用語「少なくとも1つの」には、外科用インプラント上に多くの突出部が存在する実施形態、及び/又は全ての突出部が同じ形状を有する実施形態が包含される。もちろん、インプラントはまた、様々な形状又はサイズの突出部、又はそれぞれのフィルム片上に様々な面積密度で提供された突出部を含んで構成され得る。
少なくとも1つのフィルム片が長手方向軸を有する突出部を備えていて、この長手方向軸が、フィルム片の表面に対して50°〜90°の範囲又は70°〜90°の範囲の角度でフィルム片から出ることが好ましい。
突出部が取る寸法は様々であり得る。例えば、突出部の長手方向軸に沿って測定された少なくとも1つの突出部の長さは、20μm〜5000μm、又は100μm〜500μm、又は20μm〜400μm、の範囲であり得る。
全てのフィルム片の総面積が大き過ぎなければ、フィルム片が存在していても、基本構造の可撓性の低減は然程ではない。有利な実施形態において、基本構造の面の面積のうちフィルム片で被覆されているのは10%〜50%である。これにより、この範囲内の全ての中間的な値もまた開示される。
他方、突出部を含む全てのフィルム片の総面積が小さ過ぎなければ、所望される自己固定効果が得られる。最適な面積はまた、突出部の特性、及び当該の生物組織によっても異なってくる。面積は一般的に、基本構造の面の面積の5%を超えていれば既に十分であり得る。
既に上述したように、本発明の有利な実施形態においては、孔を有するメッシュ状構造が、基本構造に具備されている。この場合、少なくとも1つのフィルム片は、メッシュ状構造の孔のサイズに等しいかそれより大きいサイズを有し得る。例えば、フィルム片は、メッシュ孔よりも大きいサイズのものが90%を占め得る。特定のフィルム片の周線が、メッシュの材料により画定される線と一致する必要はない。例えば、フィルム片は、例えば、メッシュ状構造の交差点に適用されるか又は単に交差点を被覆せずにメッシュ構造の他の線に付着される、ストリップ(strip)又はクロス(cross)として設計され得る。また、メッシュ状構造の孔が十分に大きい場合、フィルム片のサイズはメッシュ状構造の孔のサイズよりも小さいと考えられる。
メッシュ状の基本構造は、典型的な孔寸法が0.5mm超のマクロ多孔質で、良好な組織統合を支援するものであることが好ましい。しかしながら他の孔寸法も同様に考えられる。既に上述したように、メッシュ、又はメッシュ状の基本構造は、例えば、縦編み、又は横編み、又は鉤針編み、又は製織のような当該技術分野において公知の任意の種類のものを提供し得る。穿孔フィルム又はフォイルとする設計も考えられる。メッシュの任意のフィラメントが、材料に応じて生体吸収性又は非吸収性となり得る。したがって、メッシュは、吸収性(再吸収性)、非吸収性、又は部分的に吸収性であり得る。フィラメントは、モノフィラメント又はマルチフィラメントとして設計され得る。テープヤーン及び延伸フィルムテープも同様に考えられる。材料と設計の任意の配合、混合又は複合がまた可能である。更に、フィラメントのコーティングも可能である。穿孔シートとして設計されたメッシュも、同様に考えられ得る。メッシュ状構造は概ね可撓性であり、面基本形状(areal basic shape)を有し、例えば、市販のヘルニア修復用メッシュに基づいてもよい。
フィルム片は、規則的なパターンで配置されていることが好ましい。例としては、中心パターン(1つ若しくは複数の共通の中心の周りの同心環内に、フィルム片が配列されるパターン)、又は基本構造がメッシュを含む場合、逆位グリッド若しくは逆位メッシュパターン(フィルム片がメッシュパターンに従い、かつ1つ若しくは複数のメッシュ孔の順のサイズを有するパターン)がある。
フィルム片は、多様な形状(例えば、六角形、角丸六角形、三角形、角丸三角形、長方形、角丸長方形、正方形、角丸正方形、円形、楕円若しくは十字形状、ヘビ状、螺旋状など)、及びサイズ(例えば、主要長さ又は幅寸法が0.7mm〜50mm若しくは2mm〜5mmの範囲)で提供され得る。パターンの多様性については、既に上述した通りであり、不規則パターンにも及び得る。
(限定はされないが)典型的に、各フィルム片は他のフィルム片を含まない基本構造の区域で取り囲まれている。この区域の幅は、例えば、1mm〜50mmの範囲又は1mm〜9mmの範囲に収まる。ただし、フィルム片同士が相互に触れることもまた考えられ得る。
更に、フィルム片同士の相互結合には、大小のグループで、例えば、対の支柱を介する(例えば、対の部材同士の間に支柱を用いる)こともできる。そのような支柱は、フィルム片と同じ材料で出来たものでもよい。支柱は、比較的幅狭のものであれば、非硬質の継手(connector)として供するため、インプラントの撓み挙動を劣化させずに済む。
フィルム片の厚さは、例えば、5μm〜250μmの範囲、又は10μm〜200μmの範囲であり得る。この厚さは、突出部同士の間の領域内にあるフィルム厚である。概して、厚さは変化する場合があり、突出部を含むフィルム片の生産に用いられる元々平坦なフィルム層の厚さよりも有意に小さくなる可能性がある(例については下記を参照のこと)。その原因は、生産プロセスの間に、元々のフィルム層の材料の一部が突出部に移動され得るためである。
フィルム片及びそれぞれの突出部は、一体にできていることが好ましい(製造プロセスの例については、下記を参照のこと)。
面と反対側の面とを有しかつ孔を含むメッシュ状構造が、基本構造に具備されている場合はまた、その反対側の面にフィルムを付着させることもできる。このフィルムは、多様な特性を有し得る。例えば、単一片として、例えば、メッシュ状構造の反対側の面の一部又は全体を覆う連続的なフィルムとして提供される場合もある。あるいは、面におけるフィルム片に類似した複数のフィルム片として提供される場合もある。更に、反対側の面にあるフィルムは、再吸収性であってもよいし、又は非再吸収性であってもよい。自己固定効果を得るため突出部を含んで構成されていてもよいし、又は突出部がなくて多少滑らかであってもよい。フィルムがバリア特性を有していれば、生体組織が成長してメッシュ状構造の孔になるのを防ぐことができる。
本発明の別の有利な実施形態において、基本構造の両側面(面及び反対側の面)に突出部を備えるフィルム片の効果は、フィルム片の1つの層を通して達成される。この場合、基本構造はメッシュ状であり、その基本構造内に存在するメッシュ孔の中にフィルム片が延在しており、ここで、フィルム片から突出部は、基本構造の面から離れる方向、及び基本構造の反対側の面から離れる方向の両方向に出る。そのようなインプラントの製造プロセスの例については、以下更に提示する。
外科手術後しばらくたった後は自己固定効果が必要とされなくなるため、フィルム片は再吸収性である。その時点でフィルム片が崩壊した場合、又は吸収が為された場合、基本構造での組織の成長及び癒合プロセスが改善される可能性がある。基本構造も同様に再吸収性である場合、フィルム片の再吸収度は、基本構造より速やかであることが好ましい。
再吸収性フィルム片に好適な材料は、当該技術において周知である。フィルム材料の選択は、例えば、再吸収期間に依存する。本発明によるインプラントの製造プロセスを考慮すると、この製造プロセスは、基本構造の材料の融解温度と相対的なフィルム材料の融解温度にも依存し得る(下記を参照のこと)。例えば、フィルム片は、ポリ−p−ジオキサノン(「PDS」)、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー(例えば、Johnson & Johnson Medical GmbH製の「モノクリル」)、及び/又はグリコリドとラクチドとのコポリマー(特に、比率が90:10のJohnson & Johnson Medical GmbH製の「バイクリル」)を含み得る。概して、使用可能な合成生体吸収性ポリマー材料、例えば、ポリヒドロキシ酸類(例えば、ポリ乳酸、ポリグリコリド、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリヒドロキシ吉草酸塩)、ラクチドとトリメチレンカーボネートとのコポリマー、グリコリド、ラクチド、トリメチレンカーボネートのコポリマー、ポリカプロラクトン、ポリジオキサノン、合成(並びに天然)オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、多価アルコール、ポリサッカリド、ポリエーテルなといったように多岐にわたっている。しかしながら、例えばコラーゲン及びゼラチンのような天然に産出される材料、又は例えばω 3脂肪酸に架橋した生体吸収性ゲルフィルムのような天然由来の材料、又は酸化再生セルロース(ORC)も同様に考えられる。
基本構造に適した材料もまた、当該技術において周知である。非吸収性又は非常に遅い吸収性物質としては、例えば、ポリアルケン(例えばポリプロピレン又はポリエチレン)、フッ素化ポリオレフィン(例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はポリフッ化ビニリデン)、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリシリコーン、ポリカーボネート、ポリアリールエーテルケトン(PEEK)、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、芳香族ポリエステル、ポリイミド、並びにこれらの物質の混合物及び/又はこれらの物質のコポリマーが挙げられる。他の有益な材料(その多くは再吸収性のもの)としては、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、ラクチドとトリメチレンカーボネートとのコポリマー、グリコリドとラクチドとトリメチレンカーボネートとのコポリマー、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリヒドロキシ吉草酸塩、ポリカプロラクトン、ポリジオキサノン、ポリ−p−ジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、多価アルコール、ポリサッカリド、ポリエーテル、セルロース、バクテリアセルロース、ポリアミド、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、これらの重合性物質のコポリマー、吸収性ガラス、が挙げられる。特に有利な材料としては、ポリプロピレン(非再吸収性)、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマー及びポリフッ化ビニリデンの配合物(非吸収性、例えば、Johnson & Johnson Medical GmbH製の「プロノバ」)、PTFE(非再吸収性、ePTFE及びcPTFEを含む)、ポリシリコーン(非再吸収性)、ポリ−p−ジオキサノン(「PDS」、再吸収性)、グリコリドとラクチドとのコポリマー(再吸収性)、特に、比率が90:10のグリコリドとラクチドとのコポリマー(「バイクリル」、再吸収性)、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー(「モノクリル」、再吸収性)が挙げられる。同種移植片及び異種移植片のような生物学的材料も、同様に考えられる。
要するに、本発明による外科用インプラントは、複数の利点を有する。自己固定特性によって、縫合固定に付随し得る慢性疼痛のリスクが低減するため、結果として、患者にとって快適さが向上する基本構造、例えば外科用メッシュは、組織統合期中に所定位置にしっかりと保持されるため、結果としてメッシュの移動が防止される。その後、突出部を含むフィルム片の吸収が為され得る。
更に、外科手術中の時間的効率も改善される。特に、外科用インプラントの調製、及び手術中の取り扱いが容易になり得る。一般的に、インプラントが、巻かれるか又は折り畳まれた状態のときに、それ自体に癒着する傾向がないのは、突出部の設計に起因する。それ故、インプラントは、腹腔鏡の配置にかなり適している。外套針スリーブを通して手術の部位に送達でき、その後、それ自体に膠着することなしに、簡単に展開されるか又は開かれるようになり得る。更に、インプラントは自己固定式である反面、再配置に対応しており、一般的に、インプラントを生体組織から剥離して別の部位又は変位した部位に再配置することが可能である。一般的にインプラントを縫合により固定する必要がないことから、外科手技の所要時間が短縮される傾向がある。それにもかかわらず所望される場合、例えば縫合によってインプラントを付加的に固定してもよい。
先行技術のフィルム、即ち、外科用メッシュに結合された自己固定式フィルムは、剛性を付与し得るため、解剖学的構造に対する順応性を低減させただけでなく、不均等な組織構造における付着点の数をも低減させていた。これとは対照的に、本発明による外科用インプラントは、基本構造の可撓性及び弾性を大いに維持し、よく順応すると同時に、平面でない解剖学的構造にさえもよく膠着する。
外科用インプラントが軟組織インプラント、例えばヘルニアインプラントとして設計されている場合、少なくとも部分的に筋肉又は脂肪のような軟組織においてそれ自体固定されるように適応し、外科用インプラントと軟組織との間の(インプラントの平面において実質的に測定された)摩擦が、突出部のない対応するインプラントと比較して2倍以上、少なくとも一方向へ増大し得る。
特に有利な実施形態において、本発明による外科用インプラントには、長期安定型軟組織修復用メッシュとして設計された基本構造が具備されており、この基本構造は、サイズが少なくとも1mmで、かつ全てのフィルム片の総面積が基本構造の面の面積の25%未満である孔を含む。突出部はマッシュルーム形であり、それぞれのフィルム片と共に一体に作られ、かつそれぞれの突出部の長手方向軸に沿って測定された長さは300μm〜500μmの範囲である。任意に、突出部を備える付加的なフィルム片を、メッシュの反対側の面上に提供し得る。
本発明による外科用インプラントは、アレイ状の空洞を含む成形型を提供することであって、各空洞が1つの突出部の形状を有することと、成形型を、フィルム片の形状及び部位を定めるパターンに従って、フィルム片及び突出部を形成する流体材料で充填することと、流体材料を硬化することと、突出部が基本構造から離れる方向を向いた状態で、付着させることと、成形型を取り外すことと、により製造され得る。
これらの工程が上に列挙されている順序は、以下更により詳細に説明する本発明による製造プロセスが遂行される際の工程の実行順序を必ずしも表すものではない。
成形型は、好ましくは可撓性であり、例えば、シリコーン、ポリウレタン、天然ゴム、又は合成ゴムを含んで構成される。シリコーンは、例えば、極度に可撓性かつ熱安定性である。成形型は基本的に平面状であり、フィルム片を形成するための表面が設けてある。この表面から延在しているのが空洞であり、各々の空洞は1つの突出部の形状を有する。例えば、シリコーン成形型を製造し得るには、例えば機械的に生成された金属又はポリマー製のマスター(アレイ状突出部のポジ)をマスター成形型として使用して、このマスター成形型をシリコーン前駆体で充填して反応させる。シリコーンの弾性が大きいことから、反応の終了後にマスター成形型を取り外すことができる。成形型を使用する際、突出部の一部分が横に突出している場合でも、成形型で形成された突出部から成形型を分離させて取り外すことができる。
本プロセスの有利な実施形態において、フィルム片の形状及び部位を定義するパターンは、基本構造と成形型に充填される材料との間に置かれたマスクによって定量される。
成形型を、突出部を含むフィルム片を形成する流体材料で充填すること、流体材料を硬化すること、及びフィルム片を基本構造(特に、外科用メッシュ)に付着させることは、例えば、以下の方法で実質的に同時に遂行され得る。
この有利な実施形態において、本プロセスには、成形型と、基本構造としての外科用メッシュ(例えば、ポリプロピレン製)と、マスクと、フィルム片用のシート状材料(例えば、ポリ−p−ジオキサノン)と、融点が外科用メッシュよりも低いフィルム片用のシート状材料と、閉鎖表面を有する可撓性プレート装置と、をこの順に含む層状アセンブリが使用される。シート状材料を、その融点よりも高くかつ外科用メッシュの融点よりも低い温度まで加熱して、そのシートを流体にする。次いで、成形型と、アンビルの等価物又はアンビルの一種として供するプレート装置と、を相互に向かって押圧し、それにより、フィルム片の材料を、マスクを通して成形型に移すと同時に、外科用メッシュを埋め込む。(前述した硬化工程において)温度が下がった後は、流体材料が凝固して弾性が高くなるため、成形型の取り外しが可能になる。このようにして、フィルム片をマスクで成形して外科用メッシュにしっかりと結合すること、及び突出部を形成することが全て、ほぼ同時に起こる。
後者の実施形態の変形形態において、外科用メッシュ及びフィルム片用のシート状材料の初期位置を入れ替える。この場合、フィルム片用の材料は成形型に送られ、マスクで遮蔽されていない区域内の外科用メッシュに埋め込まれる。
可撓性プレート装置は閉鎖表面を備えることができる。代替的に、可撓性で、アレイ状の空洞を含み、各空洞が突出形状を有する第2の成形型として設計される場合もある。この第2の成形型は、他の成形型に類似しており、メッシュの反対側の面に突出部を調製して、両方の面に突出部が設けてある外科用メッシュインプラントを生成するのに使用される。
使用される材料及びプロセスの詳細に応じて、溶剤の蒸着させるか、(上記の実施例のように)フィルム及び突出部を形成する反応物質を冷却するか又は反応させることによって、硬化工程が遂行され得る。
以降、本発明の幾つかの態様を、一般論として更に開示する。
応用例
外科用メッシュのような軟組織修復用インプラントは、軟組織に欠損又は衰弱があるとき、又は組織孔を充填するか若しくは覆う必要のあるときに、主に使用される。
(a)腹部及び鼠径部ヘルニアは、組織、構造、又は器官の一部が、体内の異常開口部を貫通して突出した場合に発現する。これは、腹壁内の弱い箇所を通した腸の突出に関連するのがごく一般的である。ヘルニア修復装置は、多様な形状及び材料で、扁平な装置、基本的には扁平でただし彎曲のある装置、パウチ、袋、又は折り畳まれたプラグの形にて製造され得る。
(b)外科用メッシュ、テープ又は三角巾は、ストレス性尿失禁又は骨盤器官脱出症などの骨盤疾患の分野で使用されている。これらの用途においては、テープ又はメッシュの或る領域において本発明のアセンブリが係止をサポートできるよう、(例えば、骨盤メッシュを用いた場合のように)布を膣壁に接触させるか、又はEthicon,Inc.製のGYNECARE(登録商標)TVTシステムを用いた際のように尿道に接触させて置く必要のある場合がある。
(c)脳外科手術の後は、デュラパッチ(durapatch)を使用してデュラメータ(duramata)を覆い閉鎖する。デュラメータは、堅い非可撓性の繊維シースで、脳及び脊髄を取り囲む3つの層の最も外側にある。市販の移植片は、生物学的材料(異種移植片及び同種移植片を含む)又は合成材料のいずれかから製造される。本発明の微突出フィルムパッチは、両側面のうちの1つの或る区域において、インプラントを所定位置に維持する助けになり得る。
(d)回旋腱板補強移植片は、既存の組織がもはや使用できなくなった場合、又は回旋腱板機能がサポートされるように対処できなくなった場合に、ごく頻繁に使用される。
(e)吸収性パウチは、外傷外科手術の分野において出血抑制のための「バイクリルメッシュバッグA」のような肝臓圧縮装置として使用される。
(f)乳房再構築の分野において移植片は「TRAM弁」手技で使用されており、本手技において胸部の自原性組織再構築は、胸部からの横直筋腹部筋皮(TRAM)弁を用いて行われる。筋皮弁の腹壁ドナー部位は、腹壁衰弱、膨張、及びヘルニアを起こす可能性がある。ヘルニアを予防するために、殆どの外科医は、腹部を閉鎖する際に合成メッシュを使用する。また、吸収性メッシュ、例えば、「バイクリル」メッシュ又は「TiGrマトリックス」に類する布は、乳房拡大又は再構築、即ち、腫瘍整形外科手術において使用されている。この腫瘍整形外科手術は、乳腺腫瘤摘出(lympectomy)又は乳房切除を含む適切な縁辺での腫瘍切除及び胸部の即時再構築の組み合わせとして定義される(Koo et al.2011「Results from Over One Year of Follow−Up for Absorbable Mesh Insertion in Partial Mastectomy」Yonsei Med J 52(5):803〜808,2011)。本発明の装置は、縫合、タック、又は接着剤を最小限に抑えるうえで助けになる。
(g)軟組織修復装置は、例えば、美容外科において注入材、バルク組織として皺取りに使用され、あるいは瘻孔外科手術において瘻孔溝の充填に使用されている。吸収性材料は、意図された用途に応じたものを使用できる。
フィルム片のサイズ及び形状
フィルム片は、1mm〜10mmのミリメートル範囲で、基本構造に与える剛性が大き過ぎず、かつ厚さが5μm〜500μmであることが好ましい。フィルム片は、例えば、円形、卵形、三角形、長方形、正方形、五角形、六角形、十字形、星形といったような任意の形状を有し得る。
微小突出部に加えて、フィルム片の剛性、形状及び全厚、並びにフィルム片縁部を用いることにより、配向を生ずる触診性(palpatibility)のような更なる特徴を付与し得る。
フィルム片のパターン及び間隔
意図されたインプラント用途に応じて、フィルム片は、周囲に、中央に、又は区域全体にわたって配列され得る。フィルムの総面積は、インプラント面の面積と比較して50%未満、総面積のパターンに対して特に25%未満であることが好ましい。中央区域又は周辺フィルムパターンのみを有するインプラントの場合、総フィルム面積は、幾何学的な考慮事項に見合うように更に縮小され得る。フィルム片パターンを使用することにより、様々な方向における曲げ剛性のようなパラメータを調整できる。フィルム片パターンは、インプラントにあまり大きな剛性を与えず、不均等な構造に対してもまた適合性を許容するものであること、又は腹腔鏡外科手術中に巻かれるか及び展開されるか、若しくは折り畳まれる及び開かれるといったような特徴に対し悪影響を及ぼさないものであることが好ましい。
フィルム片から基本構造への結合
フィルム片は、挟持配設(sandwich placement)の場合に互いに結合することも可能であるし、かつ/又は基本構造に結合することも可能であり、これらの結合を行うには、例えば、縫合、刺繍縫い、ボンド(熱的手段によるものを含む)、又は超音波溶接を含む熱溶接といったような従来の多種多様な方法がある。溶接技術はまた、広義の意味で(フィルムの融点下での)少なくとも1つのフィルムの熱変形を含む。比較的低融点の生体吸収性ポリマーとしてのポリジオキサノンのような吸収性溶融接着剤は、他のフィルム片材料用の接着剤部材として使用され得る。ポリラクチド、ポリカプロラクトン、又はこれらのコポリマーなどの他の可溶性ポリマーを溶剤型接着剤として使用することもできる。また、シアノアクリル酸塩、又はイソシアン酸塩、又はオキシランなどの反応性接着剤も、生体適合性のものであれば、使用できる。
特に好ましいのは、微突出部の生成と、多孔質組織修復構造(基本構造)への結合とを、1つの工程で行うプロセスである。大型孔メッシュの場合、フィルム片が孔縁部の少なくとも一部分を覆うように延在することが好ましい。
微突出フィルム片は、基本構造の少なくとも一部分を包囲/取り囲むことが好ましい。このことは、PTFE又はポリプロピレンような低付着性の表面に対してさえも、如何なる表面前処理もなしに、フィルム片部材を付着する助けになる。
フィルム片の微突出部
微突出部は中実であり、好ましくはフィルム片区域から20μm〜800μm、好ましくは50μm〜500μm、特に好ましくは250μm〜350μmの範囲である。
微突出部は、インプラントの配置中及び/又は内植中に、哺乳類又は人間の軟組織への付着を変更する。
微突出部は、好ましくはフィルム片の表面から45°〜90°突出しており、マッシュルーム、屈曲のあるロッドなどのような複雑な構造を有し得る。
密度が約288で、かつフィルム片の面積cm当たりの突出部数が好適である、微小マッシュルームを調製した。例えば、走査電子顕微鏡でマッシュルームを測定したところ、高さが288μm、脚区間の厚さの直径が410μm、幅狭の中間区間の直径が177μm、及び頭部区間の直径が410μm、マッシュルーム頭部の輪縁の厚さが約12μmであった。
活性成分
例えば、移植後に任意に局所的に放出させることが可能な少なくとも1種の生物学的活性成分又は治療成分を有する本発明のインプラントを提供することが有利である場合がある。活性物質又は治療物質として適当な物質は、天然物質又は合成物質であってよく、これらに限定されるものではないが、例えば、抗生物質、抗微生物剤、抗細菌剤、消毒剤、化学療法剤、細胞増殖抑制剤、転移阻害剤、抗糖尿病剤、抗真菌剤、婦人科用薬剤、泌尿器科用薬剤、抗アレルギー剤、性ホルモン剤、性ホルモン阻害剤、止血剤、ホルモン、ペプチドホルモン、抗鬱剤、ビタミンCなどのビタミン、抗ヒスタミン剤、裸のDNA、プラスミドDNA、カチオン性DNA複合体、RNA、細胞構成成分、ワクチン、体内に天然に存在する細胞、又は遺伝子組換え細胞、が挙げられる。活性物質又は治療物質は、カプセル化された形態又は吸収された形態を含む様々な形態で存在し得る。こうした活性物質の使用により、患者の治療成績が改善されるか、又は治療効果(例えば、創傷治癒の良好化、又は炎症の抑制若しくは軽減)がもたらされ得る。
好ましい活性物質のクラスの1つに、例えば、ゲンタマイシン又はZEVTERA(商標)(セフトビプロールメドカリル)銘柄の抗生物質(Basilea Pharmaceutica Ltd.,Basel Switzerlandより販売されるもの)などの薬剤を含む抗生物質がある。使用可能な他の活性物質としては、オクテニジン、オクテニジンジヒドロクロリド(Schulke & Mayer,Norderstedt,Germany製のOctenisept(登録商標)消毒剤の有効成分として販売されるもの)、ポリヘキサメチレンビグアニド(PHMB)(Braun,SwitzerlandよりLavasept(登録商標)の有効成分として販売されるもの)、トリクロサン、銅(Cu)、銀(Ag)、ナノシルバー、金(Au)、セレン(Se)、ガリウム(Ga)、タウロリジン、N−クロロタウリン、Listerine(登録商標)口内洗浄剤などのアルコール系消毒剤、N−α−ラウリル−L−アルギニンエチルエステル(LAE)、ミリスタミドプロピルジメチルアミン(MAPD、SCHERCODINE(商標)Mの有効成分として販売されるもの)、オレアミドプロピルジメチルアミン(OAPD、SCHERCODINE(商標)Oの有効成分として販売されるもの)、及びステアラアミドプロピルジメチルアミン(SAPD、SCHERCODINE(商標)Sの有効成分として販売されるもの)などの、脂肪酸モノエステル、及び最も好ましくはオクテニジンジヒドロクロリド(以後オクテニジンと称する)、タウロリジン、並びにPHMBなどの、異なる細菌及び酵母に対して(体液の存在下であっても)極めて有効な広帯域抗微生物剤がある。
活性薬剤の中で好ましい部類の1つが、局所麻酔薬であり、以下のような薬剤:アンブカイン、ベンゾカイン、ブタカイン、プロカイン/ベンゾカイン、クロロプロカイン、コカイン、シクロメチカイン、ジメトカイン/ラロカイン、エチドカイン、ヒドロキシプロカイン、ヘキシルカイン、イソブカイン、パラエトキシカイン、ピペロカイン、プロカインアミド、プロポキシカイン、プロカイン/ノボカイン、プロパラカイン、テトラカイン/アメトカイン、リドカイン、アルチカイン、ブピバカイン、ジブカイン、シンコカイン/ジブカイン、エチドカイン、レボブピバカイン、リドカイン/リグノカイン、メピバカイン、メタブトキシカイン、ピリドカイン、プリロカイン、プロポキシカイン、ピロカイン、ロピバカイン、テトラカイン、トリメカイン、トリカイン、それらの組み合わせ、例えば、リドカイン/プリロカイン(EMLA)若しくは天然由来の局所麻酔薬(サキシトキシン、テトロドトキシン、メントール、オイゲノール及びプロドラッグを含む)、又はその誘導体、が挙げられる。
更に、本発明の用具には造影剤を取り込ませることができる。そのような造影剤は、GdDTPAのような金属錯体、又は本明細書において参照により援用されている欧州特許第1 324 783(B1)号に教示されているような超常磁性ナノ粒子(Resovist(商標)若しくはEndorem(商標))などの超音波造影又はMRI造影用のガス又はガス生成物質などの物質であってもよい。欧州特許第1 251 794(B1)号(参照により援用されている)に示してあるような、純粋な二酸化ジルコニウム、安定化された二酸化ジルコニウム、窒化ジルコニウム、炭化ジルコニウム、タンタル、五酸化タンタル、硫酸バリウム、銀、ヨウ化銀、金、白金、パラジウム、イリジウム、銅、酸化鉄、磁性があまり高くないインプラントスチール、非磁性のインプラントスチール、チタン、ヨウ化アルカリ、ヨウ素化芳香族化合物、ヨウ素化脂肪族化合物、ヨウ素化オリゴマー、ヨウ素化ポリマー、合金化が可能なそれらの物質の合金、を含むX線可視化物質が含まれてもよい。造影剤は、メッシュ内若しくはメッシュ上に、又はフィルム片内若しくはフィルム片上に含まれ得る。
基本構造
組織修理装置の意図された使用に従い、生体適合性の長期安定型性ポリマーを使用して軟組織修理部材(基本構造)を製造し得る。長期安定型ポリマーとは、徐々に吸収されるか又は分解する、例えば生体内において移植60日後にその最初の引き裂き強度の少なくとも50%を有する非吸収性の生体適合性ポリマー又は生体吸収性ポリマーを意味する。後者の群には、ポリアミドなどの物質が含まれるが、これらの物質は、吸収性材料として設計されたものではなく、一般的には耐久性を有するものとしてみなされるが、長期の間に体組織及び組織液による攻撃を受ける。布補修部材用の好ましい材料としては、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸、ポリカプロラクトン、ポリジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、ポリアルコール、多糖類、ポリエーテル、セルロース、バクテリアセルロース、ポリアミド、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、これらの重合性物質のコポリマー、吸収性ガラス、が挙げられる。布補修部材用の特に好ましい材料としては、ポリプロピレン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマー及びポリフッ化ビニリデンの混合物、PTFE、ePTFE、cPTFE、並びにシリコーンが挙げられるが、他の従来の生体適合性材料も有用である。布補修部材は、モノフィラメント、マルチフィラメント、又はこれらの組み合わせから構成することができる。布補修部材には、長期安定型ポリマーに加えて、再吸収性ポリマー(即ち、生体吸収性、又は生分解性)が含有され得る。吸収性の長期安定型ポリマーは、モノフィラメント及び/又はマルチフィラメントを含有してなるものであることが好ましい。再吸収性ポリマー及び生体吸収性ポリマーという用語は、同義に使用される場合がある。生体吸収性なる用語は、その従来の意味を有するものとして定義される。
瘻孔プラグの場合のように、組織支持が短期のみ必要ならば、長期安定型ポリマーを用いずに、1つ又は複数の生体吸収性ポリマーから布補修部材を製造してもよい。
基本構造を生物学的材料(例えば、同種移植片、異種移植片)から調製してもよい。
付加層(1つ又は複数)
メッシュのような組織修復用又は補強用インプラントは、(例えば開放孔又は隙間を設けることにより)一方の面における組織内殖を可能とし、かつ(例えば当該技術分野において従来より癒着バリアと呼ばれる、フィルム又は無孔層などの平滑表面を設けることにより)反対側の面における組織内殖が防止されるように設計することができる。このことが重要となるのは、例えばヘルニア修復手技において、腹部区域にメッシュインプラントを使用又は移植する際に、インプラントに対する腹膜の癒着(即ち、組織内殖)が所望される一方で、内臓側における組織内殖又は癒着は所望されない場合(即ち、癒着防止の場合)である。幾つかの従来製品が当該技術分野において公知であり、癒着バリアとなる基本的に滑らかな一側面と組織内植のための1つの多孔質側面又は粗側面とを有するものが、市販されている。これらの製品には、完全吸収性、完全非吸収性、又は部分吸収性及び部分非吸収性のものがある。これらの製品は、複数のメッシュ層と癒着防止バリアとを有する複合材料の場合もある。インプラントによっては、パッケージから取り出してすぐ使えるようになっているもの(例えば、Proceed(登録商標)Hernia Mesh、PhysioMesh(登録商標)、Gore DualMesh(登録商標)、及びBard Composix(登録商標)Mesh)もあれば、移植に先立って癒着バリアを膨張させインプラントを患者に移植及び配置できるよう十分軟性にするため、予め水又は食塩溶液に数分間浸漬する必要のある他のメッシュインプラント(例えば、Sepramesh(登録商標)、Parietex(登録商標)Composite)もある。
1つ又は複数の付加層は、複数の突出したフィルム片と基本構造との間、若しくは反対側の面のいずれか、又は両方の位置にて、外科用インプラントに追加され得る。その結果として、以下のようなアセンブリが得られる。
フィルム片+付加層+基本構造、又は
フィルム片+基本構造+付加層、又は
フィルム片+付加層+基本構造+付加層。
1つ又は複数の付加層は、組織修復用インプラントに対して、剛性付与、又は組織再生若しくは内殖改善のような様々な影響を及ぼす可能性がある。
本発明の組織修復用インプラント装置の製造に用いられる付加層は、癒着の形成を効果的に阻止するのに十分な厚さを有するべきである。厚さは、典型的には約1μm〜約500μm、好ましくは約5μm〜約50μmの範囲である。本発明の組織修復装置の第1又は任意な第2のフィルムとして用いるのに適したフィルムには、生体吸収性フィルム及び非吸収性フィルムの両方が包含される。これらのフィルムは好ましくはポリマーベースのものであり、各種の従来の生体適合性ポリマーから形成することができる。非再吸収性又は超遅延型再吸収性(very slowly resorbable)物質としては、ポリアルケン(例えば、ポリプロピレン又はポリエチレン)、フッ素化ポリオレフィン(例えば、ポリテトラフルオロエチレン又はポリフッ化ビニリデン)、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリシリコーン、ポリカーボネート、ポリアリールエーテルケトン(PEEK)、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、芳香族ポリエステル、ポリイミド、並びにこれらの物質の混合物及び/又はこれらの物質のコポリマー、が挙げられる。合成生体吸収性ポリマー材料もまた有用であり、例えば、ポリヒドロキシ酸(例えばポリラクチド、ポリグリコリド、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸)、ポリカプロラクトン、ポリジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、多価アルコール、ポリサッカリド、ポリエーテル、が挙げられる。一方、コラーゲン、ゼラチンなどの天然材料、又は生体吸収性ω3脂肪酸架橋ゲルフィルム若しくは酸素化再生セルロース(ORC)などの天然由来材料を使用することもできる。
本発明の組織修復用具に使用されるフィルムは、補修用布部材(基本構造)の外側表面全体又はその一部を被覆し得る。場合によっては、補修用布の縁と重なるフィルムを有することが効果的である。本明細書において使用するところの「縁」なる用語は、外周縁、又は例えば、精索、若しくはストーマ傍ヘルニアを治療又は予防するために腸などの解剖学的構造を受容する目的でメッシュに穴がある場合には中心縁を意味する。
フィルムは、用具の組み立ての前又は後で穿孔してもよく、又はフィルムは小孔を有するように製造してもよい。しかしながら、当業者であれば、組み立てられた用具に穿孔する際に織物部材又は第2のフィルムの破損を防止するための予防措置を講じる必要があることは認識されるであろう。
フィルムは、例えば、縫合、接着、溶接、及び積層により、各種の従来の方法で互いに接合することができる。接合/結合は、上側と下側のフィルムの小孔が実質的にオフセットするように、外周に沿って、又は中央領域に、又はアセンブリ全体に、点線状又は全体的な結合部分として設けることができる。
フィルムは、相互にかつ/又は補修用布部材(基本構造)に結合でき、これらの結合を行うには、例えば、部分領域における(例えば、数箇所での、又は外周縁のような線若しくはストリップに沿っての)縫合、刺繍縫い、ボンド(熱的手段によるものを含む)、又は超音波溶接を含む熱溶接といったような多種多様な従来の方法がある。溶接方法には、広義には、少なくとも一方のフィルムの(一方のフィルムの融点以下での)熱変形も含まれる。インプラントは、例えばリブ状構造などの補強材として設計された刺繍構造を場合により有してもよい。
本発明の用具に特に好ましいのは、必要に応じてポリジオキサノンなどの更なる生体適合性溶融接着剤を、比較的低融点の生体吸収性ポリマーとして使用する、熱積層技術を用いたフィルム間の結合である。ポリラクチド、ポリカプロラクトン、又はこれらのコポリマーなどの他の可溶性ポリマーを溶剤型接着剤として使用することもできる。また、シアノアクリル酸塩、又はイソシアン酸塩、又はオキシランなどの反応性接着剤も、生体適合性を有するものであれば、使用できる。
以下、実施形態を取り上げながら、本発明について更に詳細に説明する。図面において、各図は次の通りである。
本発明による外科用インプラントの実施例の三次元図であり。 実施形態の突出部を含んで構成されるフィルム片の拡大図である。 図1の実施形態の変更形態の三次元図である。 マッシュルー形の突出部を含むフィルム片の拡大三次元図であり。 インプラントのパーツの平面図である。 本発明による外科用インプラントのフィルム片の突出部の幾つかの実施形態の三次元表現である。 本発明による外科用インプラントのフィルム片の突出部の幾つかの実施形態の三次元表現である。 本発明による外科用インプラントのフィルム片の突出部の幾つかの実施形態の三次元表現である。 本発明による外科用インプラントのフィルム片の突出部の幾つかの実施形態の三次元表現である。 本発明による外科用インプラントのフィルム片の突出部の幾つかの実施形態の三次元表現である。 本発明による外科用インプラントのフィルム片の突出部の幾つかの実施形態の三次元表現である。 本発明による外科用インプラントのフィルム片の突出部の幾つかの実施形態の三次元表現である。 本発明による外科用インプラントのフィルム片の突出部の幾つかの実施形態の三次元表現である。 インプラントのフィルム片パターンのパーツの平面図であり。 図5(a)によるフィルム片の拡大図であり。 図5(b)のフィルム片の三次元図である。 インプラントのフィルム片パターンのパーツの平面図であり。 図6(a)によるフィルム片の拡大図であり。 図6(b)のフィルム片の三次元図である。 本発明による外科用インプラントの製造方法の実施形態の概略図である。実施例1を参照のこと。 実施例1に記載の本発明による外科用インプラントの実施形態に関連する幾何学的な計算を例示した線図である。 実施例3に記載の本発明による外科用インプラントの実施形態の上面図である。 本発明による外科用インプラントの製造方法の別の実施形態の概略図である。実施例4を参照のこと。 本発明による外科用インプラントの製造方法の別の実施形態の概略図である。実施例7を参照のこと。
図1に例示されている外科用インプラント1は、軟組織修復シートとして供する外科用メッシュ2として設計された可撓性の基本構造を具備したものである。図1(a)の三次元図において、上方を指しているメッシュ2の面は、3で表されている。本実施形態において、メッシュ2は、蜂巣模様にて配列される六角形の孔4を含む。
複数のフィルム片6は、メッシュ4の面3に付着されている。本実施形態において、フィルム片同士6は相互に癒着しない。各フィルム片6には、複数の中実の突出部8が担持されている。これらの突出部は、図1(b)の拡大図において最も見易いように、それぞれのフィルム片6からメッシュ2を離れる方向に出ている。実施形態において、突出部8はロッド状であり、各突出部8の長手方向軸とフィルム片6の表面との間の角度は約90である。フィルム片6は六角形の形状も有しているが、フィルム片6は面積が穿孔8よりも大きい。
外科用インプラント1の変形形態は図2に示してあり、10で表されている。外科用インプラント10の設計は、基本的に外科用インプラント1と同様であり、そのため、対応するパーツについては、図1におけるのと同一の参照番号が使用されている。ただし、インプラント10には、インプラント1に加えて、メッシュ2の反対側の面13に付着されたバリアシート12も具備してある。バリアシート12は、非多孔質フィルムとして設計されており、外科用インプラント10の移植後に、身体組織が反対側の面13を通してメッシュ2に内殖するのが防止されている。実施形態において、バリアシート12はメッシュ2よりも大きいため、結果として、メッシュ2の周りに縁辺14が存在することになる。縁辺14は、インプラント10を取り扱う助けになり得る。
外科用インプラントの別の実施形態は、図3に示してある通りであり、20で表されており、更に下記の実施例1に記載されているように製造され得る。図3(a)は複数の突出部を担持するフィルム片の顕微鏡写真に準じた描画であり、図3(b)はインプラント20のパーツの平面図である。このパーツは、実施形態において図3(b)に示す限界を越えて延在している。
インプラント20は、斜方形孔24を有するメッシュ状基本構造22を含んで構成されている。その面には、六角形のフィルム片26が複数担持されている。各フィルム片26の面積は、1つの孔24の面積よりも幾分大きい。複数の突出部28は、各フィルム片26の上面から出る。突出部28はマッシュルーム状であり、各々の突出部28は茎部30と茎部30に対して横に突出している頭部32とを含む。
図3(a)から分かるように、メッシュ22の繊維は、フィルム片26の材料にほぼ完全に埋め込まれている。
実施形態において、メッシュ22には、市販のEtthicon製「Ultrapro」メッシュ(ポリプロピレン(非再吸収性)の繊維で作られた軽量、モノフィル、部分的に再吸収性の外科用メッシュ)と、一方向の孔幅が約2.27mmで、該方向に対して垂直な方向の孔幅が約3.17mmの「モノクリル」(上記を参照、再吸収性)とがある。フィルム片26は、幅が約3.7mm〜4.1mmの範囲の六角形である。隣接するフィルム片26同士の距離は約4.4mmである。メッシュ22の面の面積の約20%がフィルム片26で被覆されている。それらは、孔24の交差点を越えて延在している。突出部28を含むフィルム片26は、再吸収性のポリ−p−ジオキサノン(PDS)で作られている。更なる詳細については、下記の実施例1を参照のこと。
図4(a)〜4(h)には、数種類の中実の突出部が示してあり、それらの突出部は全て参照番号40で表されている。大部分の突出部40は、茎部42(それらのうちの幾つかは、突出した脚区間43を有する)と、茎部42に対して少なくとも部分的に横に突出した頭部44と、を具備する。図4(a)〜4(e)及び4(g)を参照のこと。幾つかの突出部は、頭部44を越えて延在するスパイク46を含む。図4(c)、4(e)及び4(g)を参照のこと。図4(f)に準ずる突出部は、スパイクとして完全に設計される。図4(h)には、屈曲のあるロッド48として成形された突出部が示してある。特に有利な形態は、マッシュルーム状である。図4(d)を参照のこと。
詳細には:図4(a)において、茎部42及び頭部44は六角形であり、この頭部44は茎部42に対して横へ対称的に突出している。図4(b)において、茎部42及び頭部44は六角形である一方、頭部44は茎部42に対して対称的に配列されている。図4(c)において突出部は、図4(b)と類似しているが、三角形のピラミッド状スパイクが担持されている。図4(d)の突出部はマッシュルーム状であり、円錐台形の脚区間43と茎部42の先細の中間区間と比較的平坦な頭部44とを有する。図4(e)において突出部は図4(d)と類似しているが、加えてピラミッド状スパイクを有する。図4(f)の突出部は円形ベース区間43を含み、この円形ベース区間の直径は、尖った先端部(即ち、スパイク46)に向かうほど狭くなっている。図4(g)に示すマッシュルーム状突出部は、図4(e)のものに類似しており、頭部44には幾つかの切削部が含まれる。図4(h)の突出部は、相互に対して或る角度を成す3つの直線区間でできており、屈曲のあるロッド48として成形されており、変形形態においては、その全長に沿って屈曲が滑らかになっている。
図5は、50で表された外科用インプラントの別の実施形態を例示したものである。図5(a)に示すフィルム片56のパターンはそれぞれ三角形状を有し(図5(b)を参照のこと)、実質的に立方体様突出部を含む(図5(c)を参照のこと)。フィルム片56の配列は、60°の角度で各々交差する3つの線を定めており、それにより、インプラント50の基本構造の可撓性が幾つかの方向に強化されている。
図6(a)〜6(c)に示す外科用インプラント60は、インプラント50に類似している。ただし、この場合、フィルム片66同士の間の距離は、フィルム片56同士の間の距離よりも狭く、突出部は、長手方向に延在する棚状物68として成形されている。
同様にインプラントの製造プロセスに関する幾つかの実施例を、以下に記載する。
実施例1:微突出部のある六角形PDSフィルム片の面積の約30%までを占める「UltraPro」メッシュ
図7は、外科用インプラントの製造プロセス(即ち、既に図3に記載したインプラント20の製造プロセス)の実施形態を概略的に例示したものである。
第1の工程では、アレイ状の空洞71を含む成形型70を、2成分シリコーン前駆体キット(エラストマーキット)から作製した。この成形型は、各空洞が1つの突出部の形状を有するものであった。この目的のため、1つの表面288上にマッシュルーム形突出部/cmを有し、全高が約250μm、頭部の直径が約375μm、茎部の直径が約200μm、かつ脚部の直径が約340μmであるポジ形(マスター)のポリプロピレンを使用した。液体シリコーンエラストマーを液体シリコーンポリプロピレンマスターに鋳込み、オーブンの中に入れて水平位置を維持しながら高温(50℃〜80℃)にて数時間硬化させた。突出部のマッシュルーム形ネガを含むシリコーン成形型を、室温まで冷却させた後、ポリプロピレンマスターから取り外せた。
インプラントの基本構造として、「UltraPro」メッシュ(Ethicon)を使用し(図7中の外科用メッシュ72)、これは、ポリプロピレン繊維と再吸収性「モノクリル」(ポリグレカプロン)繊維とをおよそ等量ずつ含有する複合メッシュである。メッシュを金属製型枠で固定することにより、移動及び収縮を防止できる。
空洞71を上向きにして金属型に成形型70を入れてから、外科用メッシュ72を入れた。次いで、六角形に穿孔された薄いゴム層(図7に概略的にマスク74として示す)を、メッシュ72の上部に配置し、続いて、メッシュ72の材料よりも融点が低い材料のシート76をに配置した。この実施例においてシートは、厚さが150μmのポリ−p−ジオキサノン(PDS)のフィルムであった。最後に、プレート装置78(この実施例では、柔らかい独立気泡発泡材料)を、シート76の上に置いた。
このアセンブリを熱プレスに入れ、約5barの圧力下で130℃をやや下回る温度まで数分間加熱した。これらの条件下で、シート76のポリ−p−ジオキサノン材料は、極度に軟性になり、マスク74中の六角形の開口部及びメッシュ72の孔を貫通し、成形型70の空洞71を充填した。これにより、メッシュに良好に付着しかつ突出部を含む六角形のフィルム片が成形された。アセンブリが周囲温度(即ち、50℃未満の温度)まで冷却された後、圧力を解放して、成形型70、マスク74及びプレート装置78を取り外せるようにした。シリコーン成形型70は、可撓性に優れるため、支障なしに突出部から取り外すことができた。
走査型電子顕微鏡下で、全高が約290μm、頭部幅が約360μm、周囲厚が約20μm、かつ茎部の直径が約150μm〜200μmである複数の微突出部を同定した。
結果として得られた外科用インプラントは、基本メッシュ72と同程度の可撓性及び適合性があった。著しい剛性はもたらされなかった。ブタ胃上の取り扱い試験で、脂肪又は筋肉のような組織への付着が良好であることが明らかになると同時に、巻かれるか又は折り畳み中の取り扱いを危うくする自己付着特性は認められなかった。
詳細には:実施例1に記載の方法で製造された外科用インプラントは、7cm×9cmのサイズを有し、ブタ胃部のベンチ天板試験において、組織に僅かな押圧力を短時間印加した後に、筋肉又は脂肪組織に対する付着が良好であることが認められた。(バネ秤りで測定された)剪断力は約1.1Nであり、インプラントを容易に取り出して、然程の付着力を失うことなしに再配置できた。
同様に、インプラントは、巻かれることも、外套針を貫通することも、腹腔内で開かれることも容易に行うことができ、また、TAPP手技に従い、腹壁に対置することもできる。TAPPでは、外科医が腹膜空洞に入り、腹膜切開によってヘルニアの可能性のある部位にメッシュを配する。組織に良好に付着された実施例1のインプラントは、容易に取り扱うことができ、取り扱い中に所望せずに腸に膠着されることがなかった。
全てのフィルム片の総面積は、基本構造の(メッシュ72)の表面の面積の約30%であることが判明した。驚くべきことに、そのような全フィルム片の面積が比較的小さい場合でも、取り扱い試験において、インプラントの弾性及び可撓性を損なうことなしに筋肉及び筋膜への組織付着が良好であることが呈された(上記を参照)。
各フィルム片の形状が等辺六角形であること、及び全てのフィルム片のサイズが等しいことを想定し、幾何的計算でフィルム片の総面積を定量した(図8を参照)。顕微鏡で、a=r=2.065mmと測定された。h=[(1/2)√3]aを使用した場合、1つの六角形の面積Aは
A=6(1/2)a[(1/2)√3]a=1.5√3a=11.08mmとなる。
実施例1の外科用インプラントの長方形片は、サイズが60mm×110mmで、フィルム片を813=104個含んでいた。よって、上記の比率は、10411.08/(60110)=0.175、即ち17.5%である。
実施例2:微突出部を含む六角形のPDSフィルム片の面積の約20%までを占める「TiGr−Matrix」
Novus Scientific製のTiGr−Matrix(登録商標)は、長期及び短期マルチフィラメント吸収性繊維から出来ている複合メッシュである。高速吸収繊維は、グリコリドとラクチドとトリメチレンカーボネートとのコポリマーからなり、基本的に4か月以内に吸収される。長期吸収性繊維は、ラクチドとトリメチレンカーボネートとのコポリマーからできており、吸収が完全に為されるのは約3年以内である。
外科用インプラントの調製は、実施例1に記載されているように、ただし「UltraPro」メッシュの代わりにTiGr−Matrix(登録商標)の7cm×11cm片を基本構造として使用して為された。フィルム片は、角が不規則に丸められており、基本構造に良好に付着されていた。
結果として得られたインプラントは、取り扱い中に基本構造メッシュに比べて僅かに硬いだけであり、大規模なメッシュ間自己付着なしに、巻き上げ及び展開を簡単に行えた。
実施例3:一側面上に突出部を有する環状PDSフィルム片間の多孔質cPTFEシート
B.Braun製のOmyra(登録商標)メッシュは、ヘルニア修復用のメッシュ状フィルムである。これは縮合ポリテトラフルオロエチレン(cPTFE)でできていて、ここで、2.4mmの星形の孔を切り抜き、cPTFEフィルムにメッシュ状特性を導入した。
PDSフィルム(直径8mm、厚さ約150μm)のフィルム片9つを7cm×7cmの穿孔cPTFEパッチ(Omyra(登録商標)メッシュ)の一側面上に置き、フィルム片同士の間に約1cmの間隔を設けた。パッチの他の面上に、同様なフィルム片9つを、第1のフィルム片の反対側に配置した。このアセンブリを、実施例1のシリコーン成形型と実施例1のきめのない1つのシリコーンパッドとの間に配列した。熱プレスに入れた2つの金属プレート間にアセンブリ全体を置き、約120℃で約5分間加熱及び加圧してから、プレスで周囲温度まで冷却させた。
このようにして、フィルム片上でcPTFEパッチの一面に突出部を形成する一方、これらのフィルム片を、パッチの反対側の面にて対応するフィルム片にしっかりと融合させ、フィルム片間にパッチシートを埋め込んだ。対応するフィルム片は滑らかであった。突出部は指で簡単に触診でき、インプラントを位置決めする適切な面を探すことができた。取り扱い中に、曲げに関する全体的な特性は、変更されなかった。フィルム区域において、両側面(突出部のないマイクロ領域内)でcPTFE支柱を約60μmのPDSフィルムに埋め込んだ。突出部を含めたPDSフィルムの総厚さは約560μmで、マッシュルーム状微突出部は高さが約250μm、頭部幅が390μm、及び茎部幅が190μmであった。フィルム片の総面積は、シートの総面積の約10%として計算される。
図9は、実施例3で調製された外科用インプラント(90で表されている)を示している。この外科用インプラントには、Omyra(登録商標)メッシュが、補強線94と9つのフィルム片96とを含む基本構造92として具備されている。
実施例4:触診可能なフィルム片を含む軽量PPメッシュ
実施例1で用いられたUltraPro(登録商標)メッシュ(Ethicon,Inc.,Somerville,New Jersey U.S.A.から入手可能)と同等のニット構造を有する軽量ポリプロピレン(PP)メッシュで、吸収性モノクリル(登録商標)フィラメント(ポリグレカプロン25)を含まないものを、調製した。このメッシュ(基本構造)は、実施例1と同様に熱で積層されていたが、セットアップが僅かに異なっていた。図10を参照のこと。
層は、下から上へ向かって:アレイ状の空洞101を含むシリコーン成形型100、1つの突出部の形状を有する各空洞、突出部を含むフィルム片を形成するためのPDSのシート106、ゴム製マスク104、基本構造102としての上部PPメッシュ、及びシリコーン製の平面状弾性プレート装置108(空洞なし)である。この場合、成形型100及びシート106全体にわたって突出部が形成されているが、メッシュ102の一部はマスク104で遮蔽されているため、フィルム片のうちメッシュに付着されるのは、突出部を含む箇所だけに限られている。
フィルム片の突出部は、(手袋を嵌めた場合でも)触診し易いため、側部が識別され得る。
国際公開第2006/092236(A1)号と同等のラット皮膚摩擦モデルにて、実施例4で調製された外科用インプラントを、ラットの皮膚上に500g(5N)を予め装填して試験した。5cm×10cmの接触面積に対する最大摩擦力は、約13Nであった。
実施例5:両方の面に触診可能なフィルム片を備える軽量PPメッシュ
第1の工程において、実施例4の外科用インプラントを調製した。その後、フィルム片(突出部あり)を具備してなるPPメッシュを、2つのシリコーン成形型の間に置き、積層させてから、再び冷却させた。
これにより、両面に突出部のあるフィルム片を有するメッシュ状基本構造を具備した外科用インプラントを生成した。インプラントは可撓性であり、両側面上で組織又は脂肪構造に付着できた。
実施例6:突出部のある長方形PDSフィルム片間の多孔質cPTFEシート
10cm×10cmの穿孔cPTFEパッチ(実施例3でもまた用いたB.Braun製のOmyra(登録商標)メッシュ)を、PDSフィルムのフィルム片5つ(厚さ150μm、それぞれ1cm×1cm平方、パッチの隅に4片、中央に1片)と共に各側面上に置き、それぞれの対を相互に対峙させて、実施例1と同様に調製された2つのシリコーン成形型の間に置いた。このアセンブリを熱プレスに入れた2つの金属プレート間に置き、約120℃で約5分間加熱及び加圧してから、プレスで周囲温度まで冷却させた。
結果として得られた外科用インプラントは、突出部を含むフィルム片をcPTFEパッチの両面上に具備したものであり、cPTFEパッチはフィルム片のPDS塊に良好に埋め込まれていた。
実施例7:両側面に突出部を有するフィルム片を備えた軽量PPメッシュ
実施例4で調製された軽量ポリプロピレン(PP)メッシュを、基本構造として使用した。
図11は、実施例7の外科用インプラントを製造するためのセットアップを概略的に示している。図11において層は、下から上へ向かって:アレイ状の空洞111を含むシリコーン成形型110、1つの突出部の形状を有する各空洞、突出部を含むフィルム片を形成するためのPDSのシート116、ゴム製マスク114、基本構造112としての上部PPメッシュ、別のゴム製マスク115、及びアレイ状の空洞を含み各空洞が1つの突出部の形状を有する第2の成形型118である。
実施例4と類似した熱積層プロセスにおいて、PDS材料を押圧してメッシュ112の孔並びに両方の成形型110及び118の空洞に入れる一方、両側面にてメッシュ112がマスク114及び115で遮蔽され、それにより、フィルム片の明確な境界線が画定される。このようにして、形成されたフィルム片は、両面上に突出部を含み、メッシュ112に良好に付着されている。
フィルム片の外観は、顕微鏡で測定された。扁平なフィルム片区域は、厚さ240μm〜290μm、フィルム片の異なる区域内では、上面突出部の高さ約290μm、及び底面突出部の高さ約320μmを示した。頭部の幅が約360μmで最小の茎部幅が約160μmのマッシュルーム状突出部は、両方の面の間に整列配置されなかった。突出部は、両方のメッシュ面から離れる方向を向いていた。
結果として得られた外科用インプラントは、両方の側面上で、脂肪、筋肉又は筋膜のような軟組織に対する固定特性を示した。インプラントは、きつく巻き上げられてから展開されてもそれ自体に膠着しなかった。この点は、腹腔鏡手術にとって重要である。
〔実施の態様〕
(1) 外科用インプラントであって、
面(3)を有する可撓性の基本構造(2;22;92)と、
前記基本構造(2;22;92)の前記面(3)に付着された複数の再吸収性フィルム片(6;26;56;66;96)と、
を具備し、各フィルム片(6;26;56;66;96)が、前記それぞれのフィルム片(6;26;56;66;96)から前記基本構造(2;22;92)を離れる方向へ出る複数の中実突出部(8;28;40;58;68)を備えて構成される、外科用インプラント。
(2) 前記基本構造(2;22;92)が、孔(4;24)を有するメッシュ状構造を含むことを特徴とする、実施態様1に記載の外科用インプラント。
(3) 少なくとも1つのフィルム片(6;26;56;66;96)のサイズが、前記メッシュ状構造(2;22;92)の前記孔(4;24)のサイズに等しいかそれより大きいことを特徴とする、実施態様2に記載の外科用インプラント。
(4) 少なくとも1つの突出部(8;28;40;58;68)が、以下のリスト:ロッド状であること、柱状であること、マッシュルーム形であること、各々の本体及び各々の頭部で画定される形状を有し、前記本体が前記フィルム片から出て前記頭部で終端するものであり、前記頭部が前記本体に対して横に突出するものであること、から選択される特性を含むことを特徴とする、実施態様1〜3のいずれかに記載の外科用インプラント。
(5) 少なくとも1つのフィルム片(6;26;56;66;96)が、前記フィルム片(6;26;56;66;96)の前記表面に対して、以下の範囲:50°〜90°、70°〜90°、のうちの1つの角度で前記フィルム片(6;26;56;66;96)から出る長手方向軸を有する突出部(8;28;40;58;68)を含むことを特徴とする、実施態様1〜4のいずれかに記載の外科用インプラント。
(6) 全てのフィルム片(6;26;56;66;96)の前記総面積が、前記基本構造(2;22;92)の前記面の前記面積の50%未満であり、任意に、以下のリスト:45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、から選択される値未満であることを特徴とする、実施態様1〜5のいずれかに記載の外科用インプラント。
(7) 全てのフィルム片(6;26;56;66;96)の前記総面積が、前記基本構造(2;22;92)の前記面の前記面積の5%超であり、任意に、以下のリスト:10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、から選択される値を超え、ただし、このリストから選択される全てのフィルム片(6;26;56;66;96)の前記総面積の前記下限が、実施態様6に記載の前記上限よりも小さいことを特徴とする、実施態様6に記載の外科用インプラント。
(8) 前記フィルム片(6;26;56;66;96)が、規則的なパターンで配置されていることを特徴とする、実施態様1〜7のいずれかに記載の外科用インプラント。
(9) 前記フィルム片(6;26;56;66;96)のうちの少なくとも1つが、以下のリスト:六角形、角丸六角形(rounded hexagon)、三角形、角丸三角形(rounded triangle)、長方形、角丸長方形(rounded rectangle)、正方形、角丸正方形(rounded square)、十字形状、円形、楕円形、ヘビ状、螺旋状、から選択される幾何学的形状を有することを特徴とする、実施態様1〜8のいずれかに記載の外科用インプラント。
(10) 少なくとも1つのフィルム片(6;26;56;66;96)の長さ寸法が、以下の範囲:0.7mm〜50mm、2mm〜5mm、のうちの1つであることを特徴とする、実施態様1〜9のいずれかに記載の外科用インプラント。
(11) 少なくとも1つのフィルム片(6;26;56;66;96)が、他のフィルム片(6;26;56;66;96)を含まない前記基本構造(2;22;92)の区域で取り囲まれており、好ましくはこの区域の幅が以下の範囲:1mm〜50mm、1mm〜9mm、のうち1つであることを特徴とする、実施態様1〜10のいずれかに記載の外科用インプラント。
(12) フィルム片が、支柱を介して相互に結合されていることを特徴とする、実施態様1〜11のいずれかに記載の外科用インプラント。
(13) 前記フィルム片(6;26;56;66;96)及び前記それぞれの突出部(8;28;40;58;68)が、一体に作られていることを特徴とする、実施態様1〜12のいずれかに記載の外科用インプラント。
(14) 前記突出部(8;28;40;58;68)の長手方向軸に沿って測定された少なくとも1つの突出部(8;28;40;58;68)の長さが、以下の範囲:20μm〜5000μm、100μm〜500μm、200μm〜400μm、のうちの1つであることを特徴とする、実施態様1〜13のいずれかに記載の外科用インプラント。
(15) 前記基本構造(2)が、前記面(3)と反対側の面(13)とを有しかつ孔(4)を含むメッシュ状構造を具備することを特徴とし、フィルム(12)が前記反対側の面(13)に付着され、前記フィルム(12)が、以下の特徴群の各々:単一片として提供される、複数のフィルム片として提供される;再吸収性である、非再吸収性である;突出部を含む、突出部を含まない;バリア特性を有する、バリア特性を有さない;から1つの特徴を有する、実施態様1〜14のいずれかに記載の外科用インプラント。
(16) 前記基本構造が、前記面と反対側の面とを有しかつ孔を含むメッシュ状構造(112)を具備することと、前記フィルム片が前記孔内に延在することと、を特徴とし、実施態様1に記載の突出部が、前記フィルム片から、前記メッシュ状構造(112)前記面から離れる方向、及び前記メッシュ状構造(112)の前記反対側の面から離れる方向の両方向へ出る、実施態様1〜14のいずれかに記載の外科用インプラント。
(17) 少なくとも1つのフィルム片(6;26;56;66;96)が、以下のリスト:合成生体吸収性ポリマー材料、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、グリコリドとラクチドとのコポリマー、比率が90:10のグリコリドとラクチドとのコポリマー、ラクチドとトリメチレンカーボネートとのコポリマー、グリコリドとラクチドとトリメチレンカーボネートとのコポリマー、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリヒドロキシ吉草酸塩(polyhydroxyvaleriates)、ポリカプロラクトン、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー、ポリジオキサノン、ポリ−p−ジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、多価アルコール、ポリサッカリド、ポリエーテル、コラーゲン、ゼラチン、ω3脂肪酸と架橋した生体吸収性ゲルフィルム、酸化再生セルロース(oxygenized regenerated cellulose)、から選択される材料を含むことを特徴とする、実施態様1〜16のいずれかに記載の外科用インプラント。
(18) 前記基本構造(2;22;92)が、以下のリスト:ポリアルケン、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素化ポリオレフィン、ポリ四フッ化エチレン、PTFE、ePTFE、cPTFE、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマー及びポリフッ化ビニリデンの配合物、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリシリコーン、ポリカーボネート、ポリアリールエーテルケトン、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、芳香族ポリエステル、ポリイミド、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、グリコリドとラクチドとのコポリマー、比率が90:10のグリコリドとラクチドとのコポリマー、ラクチドとトリメチレンカーボネートとのコポリマー、グリコリドとラクチドとトリメチレンカーボネートとのコポリマー、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリヒドロキシ吉草酸塩、ポリカプロラクトン、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー、ポリジオキサノン、ポリ−p−ジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、多価アルコール、ポリサッカリド、ポリエーテル、ポリアミド、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、これらの重合性物質のコポリマー、再吸収性ガラス、セルロース、バクテリアセルロース、同種移植片、異種移植片、コラーゲン、ゼラチン、絹、から選択される前記材料のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、実施態様1〜17のいずれかに記載の外科用インプラント。
(19) 前記外科用インプラント(1;10;20;50;60;90)が、腹腔鏡検査で配置されるために巻かれるか又は折り畳まれ、外套針スリーブを通して手術の部位に移動し、それ自体に膠着することなしに展開されるか又は開かれるように適応されていることを特徴とする、実施態様1〜18のいずれかに記載の外科用インプラント。
(20) 前記外科用インプラント(1;10;20;50;60;90)が、軟組織インプラント、好ましくはヘルニアインプラントとして設計され、かつそれ自体を筋肉又は脂肪などの軟組織内に少なくとも部分的に固定するよう適合されており、前記外科用インプラントと前記軟組織との間の摩擦が、突出部のない対応するインプラントと比較して2倍以上、少なくとも1つの方向に増大することを特徴とする、実施態様1〜19のいずれかに記載の外科用インプラント。
(21) 前記基本構造(2;22;92)が、少なくとも1mmのサイズを有する孔(4;24)を含む、長期安定型の軟組織修復用メッシュとして設計されていることと、
全てのフィルム片(6;26;56;66;96)の前記総面積が、前記基本構造(2;22;92)の前記面の前記面積の25%未満であることと、
前記突出部(8;28;40;58;68)が、マッシュルーム形であり、前記それぞれのフィルム片(6;26;56;66;96)と共に一体に作られ、かつ前記それぞれの突出部(8;28;40;58;68)の長手方向軸に沿って測定された長さが300μm〜500μmの範囲内であることと、を特徴とする、実施態様1又は15に記載の外科用インプラント。
(22) 実施態様1に記載の外科用インプラントを製造するプロセスであって、
アレイ状の空洞(71;101;111)を含む成形型(70;100;110)を提供することであって、各空洞(71;101;111)が1つの突出部の形状を有する、ことと、
前記成形型(70;100;110)を、前記フィルム片の前記形状及び部位を定めるパターンに従って、前記フィルム片及び前記突出部を形成する流体材料(76;106;116)で充填することと、
前記流体材料を硬化することと、
前記フィルム片を基本構造(72;102;112)に、前記突出部が前記基本構造(72;102;112)から離れる方向を向いた状態で、付着させることと、
前記成形型(70;100;110)を取り外すことと、を特徴とする、プロセス。
(23) 前記成形型(70;100;110)が可撓性であり、以下の材料:可撓性材料、シリコーン、ポリウレタン、天然ゴム、合成ゴム、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、実施態様22に記載のプロセス。
(24) 前記フィルム片の前記形状及び部位を定める前記パターンが、前記基本構造(72;102;112)と前記成形型(70;100;110)に充填される前記材料(76;106;116)との間に置かれたマスク(74;104;114)により特定されることを特徴とする、実施態様22又は23に記載のプロセス。
(25) 前記成形型(70)と、前記基本構造としての外科用メッシュ(72)と、前記マスク(74)と、融点が前記外科用メッシュよりも低い前記フィルム片用のシート状材料(76)と、可撓性プレート装置(78)と、をこの順に含む層状アセンブリを提供することと、
前記シート状材料(76)を、その融点よりも高くかつ前記外科用メッシュ(72)の前記融点よりも低い温度まで加熱することと、
前記成形型(70)及び前記プレート装置(78)を相互に向かって押圧することであって、それにより、前記フィルム片用の前記材料(76)を前記マスク(74)を通して前記成形型(70)内に送り、前記外科用メッシュ(72)を埋め込む、ことと、
前記温度を下げて前記成形型(70)を取り外すことと、を特徴とする、実施態様24に記載のプロセス。
(26) 前記成形型(100;110)と、融点が前記外科用メッシュ(102;112)よりも低い前記フィルム片用のシート状材料(106;116)と、前記マスク(104;114)と、前記基本構造としての外科用メッシュ(102;112)と、可撓性プレート装置(108;118)と、をこの順に含む層状アセンブリを提供することと、
前記シート状材料(106;116)を、その融点よりも高くかつ前記外科用メッシュ(102;112)の前記融点よりも低い温度まで加熱することと、
前記成形型(100;110)及び前記プレート(108;118)装置を相互に向かって押圧することであって、それにより、前記フィルム片用の前記材料(106;116)を前記成形型(100;110)内に送り、前記マスク(104;114)に遮蔽されていない区域内の前記外科用メッシュ(102;112)に埋め込む、ことと、
前記温度を下げて前記成形型(100;110)を取り外すことと、を特徴とする、実施態様24に記載のプロセス。
(27) 前記可撓性プレート装置(108;118)が、以下の特性:閉鎖表面(108)を含むこと;可撓性であってアレイ状の空洞を含む第2の成形型(118)として設計されていて、各空洞が1つの突出部の形状を有すること;のうちの1つを有することを特徴とする、実施態様25又は26に記載のプロセス。

Claims (27)

  1. 外科用インプラントであって、
    面(3)を有する可撓性の基本構造(2;22;92)と、
    前記基本構造(2;22;92)の前記面(3)に付着された複数の再吸収性フィルム片(6;26;56;66;96)と、
    を具備し、各フィルム片(6;26;56;66;96)が、前記それぞれのフィルム片(6;26;56;66;96)から前記基本構造(2;22;92)を離れる方向へ出る複数の中実突出部(8;28;40;58;68)を備えて構成される、外科用インプラント。
  2. 前記基本構造(2;22;92)が、孔(4;24)を有するメッシュ状構造を含むことを特徴とする、請求項1に記載の外科用インプラント。
  3. 少なくとも1つのフィルム片(6;26;56;66;96)のサイズが、前記メッシュ状構造(2;22;92)の前記孔(4;24)のサイズに等しいかそれより大きいことを特徴とする、請求項2に記載の外科用インプラント。
  4. 少なくとも1つの突出部(8;28;40;58;68)が、以下のリスト:ロッド状であること、柱状であること、マッシュルーム形であること、各々の本体及び各々の頭部で画定される形状を有し、前記本体が前記フィルム片から出て前記頭部で終端するものであり、前記頭部が前記本体に対して横に突出するものであること、から選択される特性を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  5. 少なくとも1つのフィルム片(6;26;56;66;96)が、前記フィルム片(6;26;56;66;96)の前記表面に対して、以下の範囲:50°〜90°、70°〜90°、のうちの1つの角度で前記フィルム片(6;26;56;66;96)から出る長手方向軸を有する突出部(8;28;40;58;68)を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  6. 全てのフィルム片(6;26;56;66;96)の前記総面積が、前記基本構造(2;22;92)の前記面の前記面積の50%未満であり、任意に、以下のリスト:45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、から選択される値未満であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  7. 全てのフィルム片(6;26;56;66;96)の前記総面積が、前記基本構造(2;22;92)の前記面の前記面積の5%超であり、任意に、以下のリスト:10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、から選択される値を超え、ただし、このリストから選択される全てのフィルム片(6;26;56;66;96)の前記総面積の前記下限が、請求項6に記載の前記上限よりも小さいことを特徴とする、請求項6に記載の外科用インプラント。
  8. 前記フィルム片(6;26;56;66;96)が、規則的なパターンで配置されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  9. 前記フィルム片(6;26;56;66;96)のうちの少なくとも1つが、以下のリスト:六角形、角丸六角形、三角形、角丸三角形、長方形、角丸長方形、正方形、角丸正方形、十字形状、円形、楕円形、ヘビ状、螺旋状、から選択される幾何学的形状を有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  10. 少なくとも1つのフィルム片(6;26;56;66;96)の長さ寸法が、以下の範囲:0.7mm〜50mm、2mm〜5mm、のうちの1つであることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  11. 少なくとも1つのフィルム片(6;26;56;66;96)が、他のフィルム片(6;26;56;66;96)を含まない前記基本構造(2;22;92)の区域で取り囲まれており、好ましくはこの区域の幅が以下の範囲:1mm〜50mm、1mm〜9mm、のうち1つであることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  12. フィルム片が、支柱を介して相互に結合されていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  13. 前記フィルム片(6;26;56;66;96)及び前記それぞれの突出部(8;28;40;58;68)が、一体に作られていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  14. 前記突出部(8;28;40;58;68)の長手方向軸に沿って測定された少なくとも1つの突出部(8;28;40;58;68)の長さが、以下の範囲:20μm〜5000μm、100μm〜500μm、200μm〜400μm、のうちの1つであることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  15. 前記基本構造(2)が、前記面(3)と反対側の面(13)とを有しかつ孔(4)を含むメッシュ状構造を具備することを特徴とし、フィルム(12)が前記反対側の面(13)に付着され、前記フィルム(12)が、以下の特徴群の各々:単一片として提供される、複数のフィルム片として提供される;再吸収性である、非再吸収性である;突出部を含む、突出部を含まない;バリア特性を有する、バリア特性を有さない;から1つの特徴を有する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  16. 前記基本構造が、前記面と反対側の面とを有しかつ孔を含むメッシュ状構造(112)を具備することと、前記フィルム片が前記孔内に延在することと、を特徴とし、請求項1に記載の突出部が、前記フィルム片から、前記メッシュ状構造(112)前記面から離れる方向、及び前記メッシュ状構造(112)の前記反対側の面から離れる方向の両方向へ出る、請求項1〜14のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  17. 少なくとも1つのフィルム片(6;26;56;66;96)が、以下のリスト:合成生体吸収性ポリマー材料、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、グリコリドとラクチドとのコポリマー、比率が90:10のグリコリドとラクチドとのコポリマー、ラクチドとトリメチレンカーボネートとのコポリマー、グリコリドとラクチドとトリメチレンカーボネートとのコポリマー、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリヒドロキシ吉草酸塩、ポリカプロラクトン、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー、ポリジオキサノン、ポリ−p−ジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、多価アルコール、ポリサッカリド、ポリエーテル、コラーゲン、ゼラチン、ω3脂肪酸と架橋した生体吸収性ゲルフィルム、酸化再生セルロース、から選択される材料を含むことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  18. 前記基本構造(2;22;92)が、以下のリスト:ポリアルケン、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素化ポリオレフィン、ポリ四フッ化エチレン、PTFE、ePTFE、cPTFE、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマー及びポリフッ化ビニリデンの配合物、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリシリコーン、ポリカーボネート、ポリアリールエーテルケトン、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、芳香族ポリエステル、ポリイミド、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、グリコリドとラクチドとのコポリマー、比率が90:10のグリコリドとラクチドとのコポリマー、ラクチドとトリメチレンカーボネートとのコポリマー、グリコリドとラクチドとトリメチレンカーボネートとのコポリマー、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリヒドロキシ吉草酸塩、ポリカプロラクトン、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー、ポリジオキサノン、ポリ−p−ジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、多価アルコール、ポリサッカリド、ポリエーテル、ポリアミド、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、これらの重合性物質のコポリマー、再吸収性ガラス、セルロース、バクテリアセルロース、同種移植片、異種移植片、コラーゲン、ゼラチン、絹、から選択される前記材料のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  19. 前記外科用インプラント(1;10;20;50;60;90)が、腹腔鏡検査で配置されるために巻かれるか又は折り畳まれ、外套針スリーブを通して手術の部位に移動し、それ自体に膠着することなしに展開されるか又は開かれるように適応されていることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  20. 前記外科用インプラント(1;10;20;50;60;90)が、軟組織インプラント、好ましくはヘルニアインプラントとして設計され、かつそれ自体を筋肉又は脂肪などの軟組織内に少なくとも部分的に固定するよう適合されており、前記外科用インプラントと前記軟組織との間の摩擦が、突出部のない対応するインプラントと比較して2倍以上、少なくとも1つの方向に増大することを特徴とする、請求項1〜19のいずれか一項に記載の外科用インプラント。
  21. 前記基本構造(2;22;92)が、少なくとも1mmのサイズを有する孔(4;24)を含む、長期安定型の軟組織修復用メッシュとして設計されていることと、
    全てのフィルム片(6;26;56;66;96)の前記総面積が、前記基本構造(2;22;92)の前記面の前記面積の25%未満であることと、
    前記突出部(8;28;40;58;68)が、マッシュルーム形であり、前記それぞれのフィルム片(6;26;56;66;96)と共に一体に作られ、かつ前記それぞれの突出部(8;28;40;58;68)の長手方向軸に沿って測定された長さが300μm〜500μmの範囲内であることと、を特徴とする、請求項1又は15に記載の外科用インプラント。
  22. 請求項1に記載の外科用インプラントを製造するプロセスであって、
    アレイ状の空洞(71;101;111)を含む成形型(70;100;110)を提供することであって、各空洞(71;101;111)が1つの突出部の形状を有する、ことと、
    前記成形型(70;100;110)を、前記フィルム片の前記形状及び部位を定めるパターンに従って、前記フィルム片及び前記突出部を形成する流体材料(76;106;116)で充填することと、
    前記流体材料を硬化することと、
    前記フィルム片を基本構造(72;102;112)に、前記突出部が前記基本構造(72;102;112)から離れる方向を向いた状態で、付着させることと、
    前記成形型(70;100;110)を取り外すことと、を特徴とする、プロセス。
  23. 前記成形型(70;100;110)が可撓性であり、以下の材料:可撓性材料、シリコーン、ポリウレタン、天然ゴム、合成ゴム、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項22に記載のプロセス。
  24. 前記フィルム片の前記形状及び部位を定める前記パターンが、前記基本構造(72;102;112)と前記成形型(70;100;110)に充填される前記材料(76;106;116)との間に置かれたマスク(74;104;114)により特定されることを特徴とする、請求項22又は23に記載のプロセス。
  25. 前記成形型(70)と、前記基本構造としての外科用メッシュ(72)と、前記マスク(74)と、融点が前記外科用メッシュよりも低い前記フィルム片用のシート状材料(76)と、可撓性プレート装置(78)と、をこの順に含む層状アセンブリを提供することと、
    前記シート状材料(76)を、その融点よりも高くかつ前記外科用メッシュ(72)の前記融点よりも低い温度まで加熱することと、
    前記成形型(70)及び前記プレート装置(78)を相互に向かって押圧することであって、それにより、前記フィルム片用の前記材料(76)を前記マスク(74)を通して前記成形型(70)内に送り、前記外科用メッシュ(72)を埋め込む、ことと、
    前記温度を下げて前記成形型(70)を取り外すことと、を特徴とする、請求項24に記載のプロセス。
  26. 前記成形型(100;110)と、融点が前記外科用メッシュ(102;112)よりも低い前記フィルム片用のシート状材料(106;116)と、前記マスク(104;114)と、前記基本構造としての外科用メッシュ(102;112)と、可撓性プレート装置(108;118)と、をこの順に含む層状アセンブリを提供することと、
    前記シート状材料(106;116)を、その融点よりも高くかつ前記外科用メッシュ(102;112)の前記融点よりも低い温度まで加熱することと、
    前記成形型(100;110)及び前記プレート(108;118)装置を相互に向かって押圧することであって、それにより、前記フィルム片用の前記材料(106;116)を前記成形型(100;110)内に送り、前記マスク(104;114)に遮蔽されていない区域内の前記外科用メッシュ(102;112)に埋め込む、ことと、
    前記温度を下げて前記成形型(100;110)を取り外すことと、を特徴とする、請求項24に記載のプロセス。
  27. 前記可撓性プレート装置(108;118)が、以下の特性:閉鎖表面(108)を含むこと;可撓性であってアレイ状の空洞を含む第2の成形型(118)として設計されていて、各空洞が1つの突出部の形状を有すること;のうちの1つを有することを特徴とする、請求項25又は26に記載のプロセス。
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