JP2016508481A - ホルムアミドを充填した後方反応器からシアン化水素酸を合成する方法 - Google Patents
ホルムアミドを充填した後方反応器からシアン化水素酸を合成する方法 Download PDFInfo
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Abstract
本発明は、ガス状ホルムアミドを少なくとも1つの主要反応器中および後接続された後方反応器中で接触脱水することによりシアン化水素酸を製造する方法ならびにガス状ホルムアミドを接触脱水することによりシアン化水素酸を製造する方法における後方反応器の使用に関する。
Description
本発明は、ガス状ホルムアミドを少なくとも1つの主要反応器中および後接続された後方反応器中で接触脱水することにより、シアン化水素酸を製造する方法ならびにガス状ホルムアミドを接触脱水することによりシアン化水素酸を製造する方法における後方反応器の使用に関する。
シアン化水素酸は、出発生成物として、例えば数多くの有機合成、例えばアジポジニトリル、メタクリル酸エステル、メチオニンおよび錯形成剤(NTA、EDTA)の製造において利用される重要な基礎化学品である。さらに、シアン化水素酸は、採鉱および冶金工業において使用されるアルカリ金属シアン化物の製造に必要とされる。
最大量のシアン化水素酸は、メタン(天然ガス)とアンモニアとの反応によって生産される。いわゆるアンドルソフ法(Andrussow−Prozess)では、同時に空気酸素が添加される。こうして、シアン化水素酸の製造は、自熱式に進行する。それとは異なり、いわゆるDegussa AG社のBMA法の場合には、酸素不含で作業される。したがって、メタンとアンモニアとの吸熱式接触反応は、BMA法において、外部から熱媒体(メタンまたはH2)を用いて運転される。前記方法の場合の欠点は、硫酸アンモニウムの避けることのできない高い生成量にある。それというのも、メタンの反応は、過剰のNH3を使用した場合にのみ経済的に実施しうるからである。未反応のアンモニアは、硫酸で、粗製プロセスガスから洗い落とされる。
HCNを製造する、さらなる重要な方法は、いわゆるSOHIO法である。プロペン/プロパンからアクリルニトリルへのアンモ酸化の場合、約10%(プロペン/プロパンに対して)のシアン化水素酸が副生成物として生じる。
シアン化水素酸を工業的に製造する、さらなる重要な方法は、真空中でのホルムアミドの熱的脱水であり、これは以下の式(I)に従って進行する:
HCONH2 → HCN + H2O (I)
前記反応に付随して、以下の式(II)によるアンモニアおよび一酸化炭素の形成下でのホルムアミド分解が生じる:
HCONH2 → NH3 + CO (II)
アンモニアは、硫酸で、粗製ガスから洗い落とされる。しかし、高い選択性のために、ごくわずかな硫酸アンモニウムだけが生じる。
HCONH2 → HCN + H2O (I)
前記反応に付随して、以下の式(II)によるアンモニアおよび一酸化炭素の形成下でのホルムアミド分解が生じる:
HCONH2 → NH3 + CO (II)
アンモニアは、硫酸で、粗製ガスから洗い落とされる。しかし、高い選択性のために、ごくわずかな硫酸アンモニウムだけが生じる。
形成されたアンモニアは、所望のシアン化水素酸の重合を触媒するため、シアン化水素酸の品質が損なわれ、かつ所望のシアン化水素酸の収量が減少する。シアン化水素酸の重合およびこれに付随する煤の形成は、例えば欧州特許出願公開第0209039号明細書に開示されているように、少量の酸素を空気の形で添加することにより抑制することができる。欧州特許出願公開第0209039号明細書には、高度に焼結された酸化アルミニウム成形体もしくは酸化アルミニウム−二酸化ケイ素成形体、またはクロム−ニッケルステンレス鋼の高温耐蝕性成形体上でホルムアミドを熱分解させる方法が開示されている。欧州特許出願公開第0209039号明細書中の実施例によれば、97.5%〜98.6%の転化率および94.8%〜96.7%の選択率が達成される。
技術水準において、ホルムアミドを接触脱水することにより、シアン化水素酸を製造するさらなる方法が開示されている。
すなわち、WO 2004/050582は、鉄ならびにクロムおよびニッケルを含有する鋼からなる反応器内面を有する反応器中で、ガス状ホルムアミドを接触脱水することによりシアン化水素酸を製造する方法に関し、その際に、前記反応器は、有利にさらなる取付け物および/または触媒を含まない。実施例によれば、90〜98.5%のシアン化水素酸選択率および70〜97%のホルムアミド転化率が達成される。
WO 2006/027176には、ガス状ホルムアミドを接触脱水し、この脱水の際に生成物混合物からホルムアミドを保持する返送流を取得しかつ脱水部中に返送することにより、シアン化水素酸を製造する方法が開示されており、その際に、ホルムアミドを含有する返送流は、水を5〜50質量%含有する。段落[0022]によれば、この方法により、一般に、脱水に供給された全てのホルムアミドに対して、80〜98%のホルムアミド転化率が達成され、かつ形成されたシアン化水素酸の選択率は、一般に85〜96%である。
米国特許第2042451号明細書は、シアン化水素酸を製造するためのホルムアミドの接触脱水法に関する。触媒として、亜鉛、マンガン、アルミニウム、クロムまたは錫の酸化物からなる触媒活性を示す薄手の酸化膜で被覆されている加熱表面(黄銅または鉄)が使用される。実施例によれば、米国特許第2042451号明細書に記載の方法により、75〜89%のホルムアミド転化率が達成される。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第1209561号明細書には、酸を部分的もしくは完全に結合させて塩を形成させることにより失活されているか、または1〜6価の金属の1つ以上の不揮発性酸化物と組み合わせることにより失活されている、触媒としての酸化第二鉄を使用することにより、ホルムアミドからシアン化水素酸を製造する方法が開示されている。この触媒は、ペレット化された形で存在するか、またはストランド押出において形成された触媒粒子として存在する。ドイツ連邦共和国特許出願公開第1209561号明細書によれば、前記触媒成分を有する再生された触媒は、新しく使用される触媒よりも高い活性を有する。シアン化水素酸の最大収率は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第1209561号明細書中に記載された実施例によれば、94%である。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第1000796号明細書は、シアン化水素を製造するための、ホルムアミド蒸気の分解方法であって、その際に、分解は、砕片状または粒状の高焼成された酸化鉄含有シリケートまたはスピネル上で分解空間内で実施され、かつ該分解空間の壁部は、該分解空間内の触媒活性よりも低い触媒活性を有することにより、分解炉内の温度勾配が考慮されている前記方法に関し、その際に、前記壁部は、例えばステンレス鋼からなる。ドイツ連邦共和国特許出願公開第1000796号明細書中に開示された方法によれば、95%のシアン化水素酸の収率が達成されうる。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第477437号明細書には、ホルムアミドからシアン化水素酸を触媒反応により製造する方法であって、その際、著しく希釈されたホルムアミド蒸気を、高い速度で300℃を上回る温度で金属管を使用する際に、水分解触媒の不在下に、触媒としての金属上に導く前記方法が開示されている。適した金属は、スチールインゴット(Flusseisen)のV2A鋼、ニッケルおよびアルミニウムである。ドイツ連邦共和国特許出願公開第477437号明細書によれば、反応容器の壁部を有効な金属から製造するかまたは該金属で被覆することで既に十分である。ドイツ連邦共和国特許出願公開第477437号明細書中に開示された方法によれば、実施例により、90〜98%のシアン化水素酸の収率が達成される。
WO 2011/089209 A2には、有機化合物を蒸発させる方法および該有機化合物のさらなる転化が開示されている。当該方法の例として、ホルムアミドの加熱分解によるシアン化水素酸の製造が述べられている。ホルムアミドの蒸発は、WO 2011/089209によれば、1室型蒸発器(Einraumdampfer)中で行なわれる。WO 2011/089209中に記載によれば、シアン化水素酸は、記載された方法により、一般に90%を上回る高い選択率および一般に90%を上回る良好な転化率が達成されうる。
全ての前記方法には、ホルムアミドの完全転化は達成されないことが共通している。部分転化の運転形式により、未反応のホルムアミドの回収が必要とされる。この粗製ガスからのホルムアミドの分離および引き続く後処理を回避させるために、ホルムアミドの完全転化の運転形式を達成しようと努力すべきである。ホルムアミドの完全転化の運転形式のさらなる利点は、後処理の際に高沸点物の形成が回避されることである。しかし、前記の完全転化の運転形式は、明らかにより大型の反応器への高い投資で失敗するか、または通常、ホルムアミドの脱水に使用される管束反応器の管中の床を使用する際の高い圧力損失で失敗するか、または既に、未転化のホルムアミドの出現を有する、使用される管束反応器の個々の管を介する反応ガス流の不均一な分配で失敗する。さらに、完全転化の達成に必要とされる長い滞留時間は、選択率の損失をまねく。
したがって、技術水準に対する本願の課題は、ホルムアミドのできるだけ高い転化率、有利にホルムアミドの完全転化により運転することができかつ前記欠点を回避させる、シアン化水素酸を製造するためのホルムアミドの接触脱水法を提供することである。
この課題は、工程
(i)ガス状ホルムアミドを少なくとも1つの主要反応器中で接触脱水して中間体のガス状反応生成物とし、その際に、前記主要反応器の出口でのホルムアミドの転化率は、使用されたホルムアミドに対して、少なくとも95%である工程、および
(ii)前記中間体のガス状反応生成物を、350〜700℃の入口温度を有する後方反応器中に導入し、その際に、前記後方反応器は、鋼からなる取付け物または床を含みかつ断熱的に運転される工程
を含む、ガス状ホルムアミドを接触脱水することによりシアン化水素酸を製造する方法によって解決される。取付け物とは、例えば規則的に配置された充填物であるものと解釈することができる。
(i)ガス状ホルムアミドを少なくとも1つの主要反応器中で接触脱水して中間体のガス状反応生成物とし、その際に、前記主要反応器の出口でのホルムアミドの転化率は、使用されたホルムアミドに対して、少なくとも95%である工程、および
(ii)前記中間体のガス状反応生成物を、350〜700℃の入口温度を有する後方反応器中に導入し、その際に、前記後方反応器は、鋼からなる取付け物または床を含みかつ断熱的に運転される工程
を含む、ガス状ホルムアミドを接触脱水することによりシアン化水素酸を製造する方法によって解決される。取付け物とは、例えば規則的に配置された充填物であるものと解釈することができる。
本発明による方法により、ホルムアミドの高い転化率を達成することができ、その際に、ホルムアミドの完全転化が達成されうる。完全転化とは、ホルムアミドの(温度に依存する)平衡転化率に対して98%を上回る転化率のことを言う(例えば、図1参照)。その際に、本発明による方法により、相応する温度でホルムアミドの平衡転化率の98%以上、有利に99%以上、特に有利に99.5%以上であるホルムアミド転化率が達成される。
前記図1中で、
T[℃]は、℃での温度を意味し、
FA[体積%]は、体積%での排ガス中のホルムアミド残留含量を意味し、
U[%]は、%でのホルムアミドの転化率を意味する。
T[℃]は、℃での温度を意味し、
FA[体積%]は、体積%での排ガス中のホルムアミド残留含量を意味し、
U[%]は、%でのホルムアミドの転化率を意味する。
曲線は、次の意味を有する:
直線:反応圧力:100ミリバール、
一点鎖線:反応圧力:300ミリバール、
破線:反応圧力:700ミリバール。
直線:反応圧力:100ミリバール、
一点鎖線:反応圧力:300ミリバール、
破線:反応圧力:700ミリバール。
ホルムアミドの高い転化率は、88%を上回る、有利に90%を上回る、特に有利に93%を上回る、シアン化水素酸の良好な選択率の際に達成されうる。
本発明による運転形式により、高沸点物の形成および未反応のホルムアミドの再蒸留による凝縮を省略することができ、かつ熱い反応ガスは、直接に、通常、アンモニア吸収装置中で急冷されうる。通常、ホルムアミド凝縮器内でのポリマーの蓄積によって生じる問題は、こうして同様に回避されうる。
本発明の範囲内で、“断熱的に”とは、系、すなわち後方反応器中の反応混合物が、前記反応混合物の周囲との熱エネルギーの交換なしに転化されることであると解釈することができる(ヒートタイト(heat−tight))。
工程(i)
本発明による方法の工程(i)において、ガス状ホルムアミドは、少なくとも1つの主要反応器中で接触脱水されて中間体のガス状反応生成物とされ、その際に主要反応器の出口でのホルムアミドの転化率は、使用されたホルムアミドに対して、少なくとも95%である。
本発明による方法の工程(i)において、ガス状ホルムアミドは、少なくとも1つの主要反応器中で接触脱水されて中間体のガス状反応生成物とされ、その際に主要反応器の出口でのホルムアミドの転化率は、使用されたホルムアミドに対して、少なくとも95%である。
工程(i)における接触脱水は、基本的に、当業者に公知の全ての方法により実施されることができ、その際に主要反応器の出口でのホルムアミドの転化率は、使用されたホルムアミドに対して、少なくとも95%である。
反応器として、本発明による方法の工程(i)において、ホルムアミドの脱水のために当業者に公知の全ての反応器が使用されてよい。好ましくは、本発明による方法の工程(i)において、少なくとも1つの反応通路を含む管式反応器が使用され、特に好ましくは、管式反応器は、多管式反応器である。適した管式反応器および多管式反応器は、当業者に公知である。
脱水に使用される反応器の内部表面は、ホルムアミドの脱水のための触媒として利用されうる。したがって、前記反応器の内部表面として、鉄含有表面が使用される。特に好ましくは、前記反応器の内部表面は、鋼から形成されている。殊に好ましくは、鋼は、鉄ならびにクロムおよびニッケルを含有する。殊に有利に前記反応器の内部表面を形成する鋼中の鉄の割合は、一般に50質量%を上回り、有利に60質量%を上回り、特に有利に70質量%を上回る。残分は、一般にニッケルおよびクロムであり、その際に、任意に微少量のさらなる金属、例えばモリブデン、マンガン、ケイ素、アルミニウム、チタン、タングステン、コバルトは、一般に0〜5質量%、有利に0.1〜2質量%の割合で含有されていてよい。前記反応器の内部表面に適した鋼品質は、一般に規格1.4541、1.4571、1.4573、1.4580、1.4401、1.4404、1.4435、2.4816、1.3401、1.4876および1.4828に相応する鋼品質である。好ましくは、規格1.4541、1.4571、1.4828、1.3401、1.4876および1.4762に相応する鋼品質が使用され、特に好ましくは、規格1.4541、1.4571、1.4762および1.4828に相応する鋼品質が使用される。前記内部表面を有する前記管式反応器を用いて、本発明による方法の工程(i)において、さらなる触媒を使用する必要がないかまたは反応器がさらに取付け物を有することなく、ガス状ホルムアミドを接触脱水してシアン化水素酸とすることは、可能である。しかし、同様に、本発明による方法の工程(i)において、触媒活性の反応器内部表面に加えて、または触媒活性の反応器内部表面の代わりに、触媒としての成形体の存在下に接触脱水を実施することは、可能である。
好ましくは、前記成形体は、酸化アルミニウムおよび任意に酸化ケイ素、有利に酸化アルミニウム50〜100質量%および酸化ケイ素0〜50質量%、特に有利に酸化アルミニウム85〜95質量%および酸化ケイ素5〜15質量%から形成された、高度に焼結された成形体であるか、または欧州特許出願公開第0209039号明細書中の記載と同様に、クロム−ニッケルステンレス鋼から形成された、高度に焼結された成形体である。さらに、本発明による方法の工程(i)で使用される、適した触媒は、多孔質担体材料、例えば酸化アルミニウム上の鋼または酸化鉄からなる充填物であってよい。適した充填物は、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第10138553号明細書中に記載されている。
成形体を使用する場合、考えられる成形体として、規則的な形状の成形物と同様に不規則的な形状の成形物、例えばラシヒリング、ポールリング、タブレット、球および類似の成形物も使用することができる。ここで、該充填物により適度な圧力損失で良好な伝熱が可能となることは、重要なことである。使用される成形物の寸法または形状は、一般に、前記成形体で充填すべき反応器、有利に管式反応器の内径に左右される。
さらに、本発明による方法の工程(i)で使用される主要反応器、有利に管式反応器、特に有利に多管式反応器は、触媒として、鋼または酸化鉄からなる充填物を有していてよく、その際に、これらは、一般には規則的に配置された充填物である。好ましくは、規則的に配置された充填物は、スタティックミキサーである。前記スタティックミキサーの使用により、均一な圧力、ならびに管式反応器中での卓越した伝熱を達成することができる。前記スタティックミキサーは、当業者に公知である任意の形状を有していてよい。好ましいスタティックミキサーは、薄板(金属薄板)から形成されており、その際に、該薄板は穿孔薄板および/または成形された薄板であってよい。もちろん、同様に、成形された穿孔薄板が使用されてよい。適したスタティックミキサーは、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第10138553号明細書中に記載されている。
それゆえに、好ましい実施態様において、本発明による方法の工程(i)における接触脱水は、酸化アルミニウムおよび任意に酸化ケイ素から形成された、高度に焼結された成形体およびクロム−ニッケルステンレス鋼成形体から形成された、高度に焼結された成形体から選択された成形体の存在下に実施されるか、または多孔質の担体材料上の鋼または酸化鉄からなる充填物の存在下に実施されるか、または触媒としての鋼からなる規則的に配置された充填物の存在下に実施され、および/または主要反応器の反応器内部表面は、鋼から形成されておりかつ触媒として利用される。
一般に、本発明による方法の工程(i)における接触脱水は、350〜700℃、有利に400〜650℃、特に有利に500〜600℃の温度で実施される。比較的高い温度を選択した場合には、劣化された選択率を想定しておくべきである。
本発明による方法の工程(i)における圧力は、一般に、70ミリバール〜5バール、有利に100ミリバール〜4バール、特に有利に300ミリバール〜3バール、殊に有利に600ミリバール〜1.5バールの絶対圧力である。
好ましくは、本発明による方法の工程(i)における接触脱水は、酸素、有利に空気酸素の存在下に実施される。酸素、有利に空気酸素の量は、一般に、使用されたホルムアミド量に対して、0モル%を上回り10モル%まで、有利に0.1〜9モル%、特に有利に0.5〜3モル%である。
本発明による方法の工程(i)におけるホルムアミドガス流の最適な滞留時間は、主要反応器としての管式反応器を有利に使用する場合に、管式反応器の管内面積または多管式反応器の管内面積によって除された、一般に0.1〜100kg/m2、有利に2〜50kg/m2、特に有利に4〜30kg/m2である、単位面積当たりのホルムアミド負荷量からもたらされる。前記脱水は、とりわけ、層流の範囲内で行なわれる。
本発明による方法の工程(i)で使用される主要反応器は、一般に熱いバーナー排ガス(循環ガス)で加熱されるかまたは塩溶融液を用いて加熱される。前記塩溶融液を加熱するための天然ガスまたは前記循環ガスを加熱するための天然ガスとともに、さらに、シアン化水素酸合成から生じる残留ガスが使用されてよい。この残留ガスは、一般に、CO、H2、N2および微少量のシアン化水素酸を含有する。
本発明による方法の工程(i)における脱水は、使用されたホルムアミドに対して、少なくとも95%のホルムアミド転化率になるまで実施される。シアン化水素酸の選択率は、一般に、85%を上回り、有利に90%を上回る。
本発明による方法の工程(i)における接触脱水によって得られた、中間のガス状反応生成物は、本発明によれば、350℃〜700℃の入口温度で後方反応器中に導入される(本発明による方法の工程(ii))。
工程(ii)
本発明による方法の工程(ii)は、350℃〜700℃の入口温度を有する後方反応器中への中間のガス状反応生成物の導入に関し、その際に、この後方反応器は、鋼からなる取付け物または床を含みかつ断熱的に運転される。取付け物とは、例えば規則的に配置された充填物であると解釈することができる。
本発明による方法の工程(ii)は、350℃〜700℃の入口温度を有する後方反応器中への中間のガス状反応生成物の導入に関し、その際に、この後方反応器は、鋼からなる取付け物または床を含みかつ断熱的に運転される。取付け物とは、例えば規則的に配置された充填物であると解釈することができる。
本発明による方法の工程(ii)により、ガス状ホルムアミドを接触脱水する方法におけるホルムアミド転化率を、平衡転化率(完全転化率)になるまで上昇させることが可能である。ホルムアミドを脱水する際の平衡は、温度に依存する。450〜700℃の記載された入口温度の場合、平衡転化率(ホルムアミドの完全転化率)の98%を上回るホルムアミド転化率、有利に99%を上回るホルムアミド転化率、特に有利に99.5%を上回るホルムアミド転化率が達成される。
高いホルムアルデヒド転化率を達成させるために、前記後方反応器は、鋼からなる取付け物、例えば規則的に配置された充填物、または鋼からなる床を有しかつ断熱的に運転される。
好ましくは、前記後方反応器中の鋼からなる取付け物は、規則的に配置された充填物であり、特に好ましくは、スタティックミキサーである。殊に好ましくは、スタティックミキサーは、薄板(金属薄板)、有利に穿孔薄板および/または成形された薄板から形成されており、その際に、この穿孔薄板は、成形された穿孔薄板であってもよい。
前記後方反応器中の前記スタティックミキサーの本発明による使用により、均一な圧力、ならびに後方反応器中での卓越した伝熱を達成することができる。
適したスタティックミキサーは、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第10138553号明細書中に記載されている。
本発明による方法の好ましい実施態様において、前述した床または取付け物、例えば後方反応器の規則的に配置された充填物、有利にスタティックミキサー、有利に薄板からなるスタティックミキサーにおける鋼は、規格1.4541、1.4571、1.4573、1.4580、1.4401、1.4404、1.4435、1.4816、1.3401、1.4876および1.4828に相応する鋼品質から選択されており、好ましくは、規格1.4541、1.4571、1.4828、1.3401、1.4876および1.4762に相応する鋼品質から選択されており、特に好ましくは、規格1.4541、1.4571、1.4762および1.4828に相応する鋼品質から選択されている。
通常、本発明による方法の工程(ii)における後方反応器は、主要反応器と同じ圧力で運転されるか、または主要反応器中の圧力損失だけ減少された圧力で運転される。このことは、殊に好ましい実施態様において、主要反応器からの、工程(i)で得られた、中間のガス状反応生成物の出口圧力と、本発明による方法の工程(ii)における後方反応器中への、工程(i)で得られた、中間のガス状反応生成物の入口圧力とがそのつど一致していることを意味する。工程(ii)における後方反応器中の圧力は、一般に、70ミリバール〜5バール、有利に100ミリバール〜4バール、特に有利に300ミリバール〜3バール、殊に有利に600ミリバール〜1.5バールの絶対圧力である。
本発明による方法の殊に好ましい実施態様において、主要反応器からの、工程(i)で得られた、中間のガス状反応生成物の出口温度と、本発明による方法の工程(ii)における後方反応器中への、工程(i)で得られた、中間のガス状反応生成物の入口温度とは、そのつど一致している。工程(ii)における後方反応器中の温度は、一般に、350〜700℃、有利に400〜650℃、特に有利に500〜600℃である。
前記後方反応器の規則的に配置された充填物上の堆積物を回避させるために、工程(ii)における後方反応器中への中間体のガス状反応生成物の導入前に、任意に、酸素、有利に空気酸素が工程(i)による、中間体のガス状反応生成物中に供給されうる。さらに、酸素は、後方反応器中で使用される触媒材料の触媒活性を高めるために利用されうる。
本発明による方法の工程(ii)における後方反応器を用いて達成されうるシアン化水素酸選択率は、一般に、70〜100%、有利に90〜100%、特に有利に93〜100%である。
ホルムアミドの蒸発
本発明による方法において工程(i)で使用されるガス状ホルムアミドは、液状ホルムアミドを蒸発させることによって得られる。液状ホルムアミドの蒸発に適した方法は、当業者に公知でありかつ本明細書の冒頭に挙げた技術水準に記載されている。
本発明による方法において工程(i)で使用されるガス状ホルムアミドは、液状ホルムアミドを蒸発させることによって得られる。液状ホルムアミドの蒸発に適した方法は、当業者に公知でありかつ本明細書の冒頭に挙げた技術水準に記載されている。
一般に、ホルムアミドは、110〜270℃の温度で蒸発される。好ましくは、前記液状ホルムアミドは、蒸発器中で140〜250℃、特に有利に200〜230℃の温度で蒸発される。
一般に、ホルムアミドは、20ミリバール〜3バールの圧力で蒸発される。好ましくは、前記液状ホルムアミドは、80ミリバール〜2バール、特に有利に600ミリバール〜1.3バールの絶対圧力で蒸発される。
特に好ましくは、前記液状ホルムアミドの蒸発は、短い滞留時間で実施される。殊に好ましい滞留時間は、そのつど、液状ホルムアミドに対して、20秒未満、有利に10秒未満である。
蒸発器中での極めて短い滞留時間に基づいて、ホルムアミドは、副生成物の形成なしに、ほぼ完全に蒸発されうる。
蒸発器中でのホルムアミドの前記した短い滞留時間は、好ましくは、ミリ構造化装置またはミクロ構造化装置(milli− oder mikrostrukturierte Apparate)中で達成される。蒸発器として使用されうる、適したミリ構造化装置またはミクロ構造化装置は、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第10132370号明細書、WO 2005/016512およびWO 2006/108796中に記載されている。液状ホルムアミドを蒸発させるさらなる方法および適したマイクロ蒸発器は、WO 2009/062897中に記載されている。さらに、WO 2011/089209中の記載と同様に、液状ホルムアミドの蒸発を1室型蒸発器中で実施することも可能である。
したがって、本発明による方法の好ましい実施態様において、工程(i)で使用されるガス状ホルムアミドは、液状ホルムアミドを100〜300℃の温度で蒸発させることによって得られ、その際に、蒸発器として、ミリ構造化装置またはミクロ構造化装置が使用される。適したミリ構造化装置またはミクロ構造化装置は、前述した刊行物中に記載されている。
しかし、同様に、ホルムアミドの蒸発を古典的な蒸発器中で実施することも可能である。
反応ガスの急冷およびNH3吸収装置
本発明による方法は、ホルムアミドの平衡転化率に対して、高いホルムアルデヒド転化率、有利に完全転化率が達成されるという利点を有する。したがって、一般に、高沸点物の形成および未反応のホルムアミドの再蒸留による凝縮を省略することができ、かつ後方反応器から離れる、熱い反応ガスは、直接に、NH3吸収装置中で急冷されうる。
本発明による方法は、ホルムアミドの平衡転化率に対して、高いホルムアルデヒド転化率、有利に完全転化率が達成されるという利点を有する。したがって、一般に、高沸点物の形成および未反応のホルムアミドの再蒸留による凝縮を省略することができ、かつ後方反応器から離れる、熱い反応ガスは、直接に、NH3吸収装置中で急冷されうる。
通常、後方反応器から離れるシアン化水素酸ガスを含有する熱い管ガス流は、希釈された酸を用いて、有利に希釈されたH2SO4溶液を用いて急冷される。前記の希釈されたH2SO4溶液は、通常、循環路内で急冷塔を介してポンプ循環される。適した急冷塔は、当業者に公知である。その際に、同時に、生じたNH3は、結合されて硫酸アンモニウムとなる。熱(ガス冷却、中和および希釈)は、一般に、熱交換器(通常、冷却水)を用いてポンプ循環路内に導出される。一般に50〜560℃の急冷温度の場合、同時に水が凝縮され、この水は、希釈された硫酸アンモニウム溶液として塔底部を介して排出されかつ廃棄される。塔底部中または下流の分離装置(下流の分離装置の実施態様は、当業者に公知である)中で部分量を蒸発させる場合には、塔底部内で溶解されたシアン化水素酸が除去されうる。こうして、塔底生成物は、例えば肥料として使用されうる。急冷塔から塔頂部を介して、約70〜99%のシアン化水素酸ガス流が離れる。さらに、このシアン化水素酸ガス流は、CO、CO2、水およびH2を含有しうる。
任意の圧縮機
前記急冷塔には圧縮機を後続させることができ、この圧縮機は、急冷塔から塔頂部を介して離れるガスを、シアン化水素酸ガス流の後加工に望ましい方法に相応する圧力に圧縮する。後加工のための前記方法は、例えば純粋なシアン化水素酸への後処理であってよいか、またはシアン化水素酸を含有するガス流の任意のさらなる転化であってよい。
前記急冷塔には圧縮機を後続させることができ、この圧縮機は、急冷塔から塔頂部を介して離れるガスを、シアン化水素酸ガス流の後加工に望ましい方法に相応する圧力に圧縮する。後加工のための前記方法は、例えば純粋なシアン化水素酸への後処理であってよいか、またはシアン化水素酸を含有するガス流の任意のさらなる転化であってよい。
本発明による方法における後方反応器の本発明による使用により、ホルムアミドの平衡転化率に対して、ホルムアミドが完全転化率になるまでと同時に高いシアン化水素酸選択率の際に、高いホルムアミド転化率が達成されうる。したがって、本発明のさらなる対象は、ガス状ホルムアミドを接触脱水することによりシアン化水素酸を製造する方法における後方反応器の使用であり、その際に、この後方反応器は、鋼からなる取付け物、例えば規則的に配置された充填物または鋼からなる床を含みかつ断熱的に運転される。
適した後方反応器および相応する後方反応器における反応条件は、前記されている。さらに、ホルムアミドを接触脱水するのに適した方法は、前述されている。
次の実施例は、本発明をさらに詳述する。
例
第1表中に示された測定を、1.4541鋼からなる、1.4mの長さの反応管を有する、循環ガス加熱された管束反応器中で実施する。
第1表中に示された測定を、1.4541鋼からなる、1.4mの長さの反応管を有する、循環ガス加熱された管束反応器中で実施する。
そのつどの記載は、1本の管に関するものである。反応器には、1mの長さの後方反応器が後接続されている。前記後方反応器には、250m2/m3の面積対容積比を有する薄板充填物(MONTZ−PakタイプB1−250.60材料1.4541、材料の厚さ:1mm)が装備されている。前記後方反応器は、9.4m/秒の空塔速度で運転される。詳細な条件は、次の表から確認することができる。
T[℃] ℃での温度、 FA[体積%] 体積%での排ガス中のホルムアミド残留含量、 U[%] %でのホルムアミドの転化率、 直線 反応圧力:100ミリバール、 一点鎖線 反応圧力:300ミリバール、 破線 反応圧力:700ミリバール
Claims (15)
- ガス状ホルムアミドを接触脱水することにより、シアン化水素酸を製造する方法であって、工程
(i)ガス状ホルムアミドを少なくとも1つの主要反応器中で接触脱水して中間体のガス状反応生成物とし、その際に、前記の少なくとも1つの主要反応器の出口でのホルムアミドの転化率は、使用されたホルムアミドに対して、少なくとも95%である工程、および
(ii)前記中間体のガス状反応生成物を、350〜700℃の入口温度を有する後方反応器中に導入し、その際に、前記後方反応器は、鋼からなる取付け物または床を含みかつ断熱的に運転される工程
を含む、前記方法。 - 前記の工程(i)における接触脱水を、少なくとも1つの反応通路を含む管式反応器中、有利に多管式反応器中で実施することを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 前記の工程(i)における接触脱水は、酸化アルミニウムおよび任意に酸化ケイ素から形成された、高度に焼結された成形体およびクロム−ニッケルステンレス鋼成形体から形成された、高度に焼結された成形体から選択された成形体の存在下に行なわれるか、または多孔質の担体材料上の鋼または酸化鉄からなる充填物の存在下に行なわれるか、または触媒としての鋼からなる規則的に配置された充填物の存在下に行なわれ、および/または主要反応器の反応器内部表面は、鋼から形成されておりかつ触媒として利用されることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
- 前記の工程(i)における接触脱水は、350〜700℃、有利に400〜650℃、特に有利に500〜600℃の温度で実施されることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
- 前記の工程(i)における接触脱水は、70ミリバール〜5バール、有利に100ミリバール〜4バール、特に有利に300ミリバール〜3バール、殊に有利に600ミリバール〜1.5バールの絶対圧力の圧力で実施されることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
- 前記の工程(i)における接触脱水は、酸素、有利に空気酸素の存在下で実施されることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
- 前記の工程(i)における接触脱水は、管式反応器の管内面積または多管式反応器の管内面積によって除された、0.1〜100kg/m2、有利に2〜50kg/m2、特に有利に4〜30kg/m2の、単位面積当たりのホルムアミド負荷量で行なわれることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
- 工程(ii)における後方反応器中の取付け物は、規則的に配置された充填物であり、好ましくは、スタティックミキサーであることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
- 前記スタティックミキサーは、薄板、有利に成形された薄板および/または穿孔薄板から形成されており、その際に、該穿孔薄板は、成形された穿孔薄板であってもよいことを特徴とする、請求項8記載の方法。
- 前記の工程(ii)での後方反応器の取付け物または床における鋼は、規格1.4541、1.4571、1.4573、1.4580、1.4401、1.4404、1.4435、1.4816、1.3401、1.4876および1.4824に相応する鋼品質から選択されており、好ましくは、規格1.4541、1.4571、1.4828、1.3401、1.4876および1.4762に相応する鋼品質から選択されており、特に好ましくは、規格1.4541、1.4571、1.4762および1.4828に相応する鋼品質から選択されていることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
- 前記の工程(ii)における後方反応器は、70ミリバール〜5バール、有利に100ミリバール〜4バール、特に有利に300ミリバール〜3バール、殊に有利に600ミリバール〜1.5バールの絶対圧力の圧力で運転されることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
- 工程(i)において使用された前記ガス状ホルムアミドは、液状ホルムアミドを110〜270℃、有利に140〜250℃、特に有利に200〜230℃の温度で蒸発させることによって得られることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
- 前記ホルムアミドは、20ミリバール〜3バール、有利に80ミリバール〜2バール、特に有利に600ミリバール〜1.3バールの圧力で蒸発されることを特徴とする、請求項12記載の方法。
- 蒸発器として、ミリ構造化装置またはミクロ構造化装置が使用されることを特徴とする、請求項12または13記載の方法。
- ガス状ホルムアミドを接触脱水することによりシアン化水素酸を製造する方法における後方反応器の使用であって、前記後方反応器が鋼からなる取付け物または床を含みかつ断熱的に運転される、前記使用。
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