JP2016508476A - 炭酸カルシウムゲルの製造方法及びそれによって得られた生成物 - Google Patents

炭酸カルシウムゲルの製造方法及びそれによって得られた生成物 Download PDF

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Abstract

固体で、乾燥形態の消石灰とアルコールとの間で反応させて、カルシウムアルコラートのアルコール懸濁液を形成するステップ、前記懸濁液に二酸化炭素を注入するステップ、及び沈降炭酸カルシウムのアルコゲルとして、懸濁液をゲル化するステップを含み、このアルコゲルは、次に、炭酸カルシウムのエアロゲル又はキセロゲルに乾燥することが可能な、炭酸カルシウムゲルの調製法。

Description

本発明は、炭酸カルシウムゲルの調製方法、及びこのような方法により得られた生成物に関する。
カルシウムジメチルカーボネート(calcium dimethyl carbonate)を得るため、メタノラートの形成を伴う生石灰(CaO)と無水メタノール(水を全く含まない)との間で反応させて、続いてCOを注入し、カルシウムジメチルカーボナートを水と反応させて、炭酸カルシウム及びメタノールを生成させることに由来する、炭酸カルシウムゲルの調製が知られている。次に、エアロゲル型格子を形成させるために、得られたゲルにCOによる乾燥を施すと、ナノメートルサイズのバテライト粒子の凝集沈殿物として、炭酸カルシウムのエアロゲルを形成することができる(例えば、J.Plank et cons.、炭酸カルシウムのエアロゲルの調製及び物性評価(Preparation and Characterization of a Calcium Carbonate Aerogel)、Hindawi Publishing Corporation、Research Letters in Materials Science、2009年、書籍ID138476;A.Buzagh、Uber kolloide Losungen der Erdalkalikarbonate、Kolloid−Zeitschrift、38巻、3号、222〜226頁、1926年;E.Berner、Uber die Einwirkung der Erdalkalioxyde auf Alkohole、Berichte der deutschen chemischen Gesellschaft、71巻、9号、2015〜2021頁、1938年を参照されたい)。しかし、この生成方法は、非常に再現性が低いので、非常に信頼性に乏しいことが明らかである。得られたゲルの特性及び質に関する制御のこうした欠如は、特にエアロゲルを商業規模で製造しようとする場合、許容しがたい不利益となる。
例えば、アルギン酸カルシウムから始める方法などの、カルシウムをベースとするゲル又はエアロゲルを調製する他の方法が公知である(例えば、R.Horga et cons.、分散酸化物相の前駆体としてのイオントロピー性アルギナートエアロゲル(Ionotropic Alginates Aerogels as Precursors of Dispersed Oxide Phases)、Applied Catalysis A、325巻、2号、251〜255頁、2007年を参照されたい)。
文献EP0522415は、モノエチレングリコール中でカルシウムをベースとする化合物の炭酸化と、それに続く分散液を熟成する工程による炭酸カルシウムの製造方法を教示している(M.Ryuら、エタノール−エチレングリコール溶媒中での炭酸カルシウムの合成(Synthesis of calcium carbonate in ethanol−ethylene glycol solvent)、Journal of the Ceramic Society of Japan、117巻[1号]106〜110頁、2009年も参照されたい)。
シリカのゲル及びエアロゲルがさらに、長い間、公知であった。しかし、シリカナノ粒子の格子を形成するための反応は遅く、商業規模での製造を促進するために、重縮合触媒の使用が必要である。しかし、これらの触媒は、ゲルの質及びその再現性を変える作用を有する。この結果、シリカエアロゲルは高価である。
シリカエアロゲルの大部分の調製は、非常に毒性の高い化合物である、オルトケイ酸テトラメチル又はオルトケイ酸テトラエチルタイプの前駆体を用いる。
従来技術のゲルに関すると、アルコール/水溶液中での追加的な熟成工程、及びシリカゲルの場合、水を抽出するためにアルコール中で浸漬する工程が必要である。実際に、シリカゲル中に残留するいかなる微量の水もCOによる乾燥中に除去されず、濁りのある非常に濃厚なエアロゲルになる。
従来技術のゲル、特にシリカのゲルは、元来、親水性であり、吸湿性でさえある。とりわけ周囲空気からの水分吸収により、構造的な変更、すなわちエアロゲルの悪化がもたらされ、これにより、通常、予備的な化学的疎水化処理が必要となる。
Plankらの研究からの推定される反応機構は、以下
a)生石灰から開始するメタノラートの形成
CaO+2MeOH→Ca(MeO)+H
b)ジメチル炭酸への炭酸化
Ca(MeO)+2CO→Ca(COMeO)
c)ゲル形成のための、水の存在下での炭酸塩の生成
Ca(COMeO)+HO→CaCO+2MeOH+CO
である。
本発明の目的は、信頼性高く制御され、こうして商業的に再現性のあるゲルを生成することができる、ゲルの調製方法を提案することである。この方法は、有利に単純になり、こうして、大きなBET比表面積を有利に有する、安定なエアロゲルであって、好ましくは機械的耐久性のある、エアロゲルの商業的製造を著しく可能にする。
これらの課題を解決するために、炭酸カルシウムゲルを調製する方法であって、
− 固体で、乾燥形態の消石灰とアルコールとの間で反応させて、カルシウムアルコラートのアルコール懸濁液を形成するステップと、
− 前記懸濁液に二酸化炭素を注入するステップと、
− 沈降炭酸カルシウムのアルコゲルとして、懸濁液をゲル化するステップと
を含む、方法が本発明により提供される。
本発明による推定される反応機構は、アルコールがメタノールの場合、以下
I)消石灰から開始するメタノラートの形成
Ca(OH)+MeOH→Ca(OH)(MeO)+H
II)水酸化炭酸メチルへの炭酸化
Ca(OH)(MeO)+CO→Ca(COMeO)(OH)
iii)ゲル形成のための、炭酸塩の生成
Ca(COMeO)(OH)→CaCO+MeOH
である。
本発明による消石灰を使用する利点は、高い再現性、及びこの水和化し、固体の、乾燥した石灰とアルコールとの間の反応の質の優れた制御にある。この方法では、得られたゲルの固体物質の含有量、比表面積、及び見かけ比重を完全に制御することができ、以前の従来技術において使用される生石灰の場合では、制御されないものである。
本発明によれば、消石灰(Ca(OH))とは、最大数重量%の自由水しか含有し得ない、固体の乾燥した組成物を意味する。こうした懸濁物の水は、生産中のゲルの破壊の一因になると思われるので、これは、決して石灰乳ではあり得ない。好ましくは、この適用される消石灰は、サイズが1mm未満、有利には500μm未満、好ましくは90μm未満の粒子を有する粉末である。粒子の大部分は、0.5μmより大きい。
水酸化カルシウム粒子を本質的に含むこの固体の消石灰組成物は、商業的石灰の通常の不純物、すなわち、SiO、Al、Fe、MnO、P、KO及び/又はSOに由来する相を、全体として消石灰1キログラムあたり数十グラムの量でさらに含み得ることに留意すべきである。それにもかかわらず、上述の酸化物として表されるこれらの不純物の合計は、消石灰の固体組成物の5重量%、好ましくは3重量%、特に2重量%、又は1重量%さえも超えることはない。
本発明による消石灰はまた、消和中に水和化されなかった酸化カルシウムCaO、又は消石灰に誘導される(未焼成部分)最初の石灰岩に由来するか、空気に接触して消石灰が一部炭酸化反応したものに由来する炭酸カルシウムCaCOも含有してもよい。本発明による消石灰中の上記の酸化カルシウム含有量は、3重量%を超えない。好ましくは、固体の消石灰組成物の2重量%未満、有利には1重量%未満である。炭酸カルシウムの含有量は、消石灰組成物の10重量%未満、好ましくは6重量%未満、特に4重量%未満、及び、一層有利には3重量%未満になる。
本発明による消石灰は、酸化マグネシウムMgO、又はMg(OH)若しくはMgCOタイプに由来する相も含有してもよい。MgOとして表されるこれらの不純物の合計は、消石灰組成物の5重量%、好ましくは3重量%、特に2重量%、又は一層有利には1重量%を超えない。
本発明により適用されるアルコールの性質は重要ではない。したがって、当業者に公知であり、石灰とアルコゲルを形成する可能性を示す任意のアルコールが好適である。しかし、使用されるアルコールは、できる限り最少量の水を含有していることが望ましいことに留意すべきであり、なぜならば、上で示したとおり、この水はゲルを破壊する恐れがあるからである。さらに、使用されるアルコールは、比較的低い沸点を有すること、粘性が高すぎないこと、及び超臨界COに良好な溶解度を有することが望ましい。
したがって、本発明の範囲内では、式がOH基を1つしか有していないアルコールであるモノアルコールが特に好ましく、このアルコールは、工業グレードである95%以上の純度を有しており、残りの5%は、通常、不純物、及び/又は水、又はモノエチレングリコールのような微量のグリコールの形態でも存在しており、このグリコールに関すると、超臨界COには難溶である。
使用することができるアルコールの例として、モノアルコールである、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール及びイソプロパノールも挙げることができるが、上記の理由のため、エタノールの使用は、あまり好ましいものではないように思われる。
アルコールに対する消石灰の割合は、好ましくは、15g/dm〜200g/dm、特に15g/dm〜100g/dm(アルコール1dm当たりの消石灰のグラム数)である
消石灰とアルコールとの間の反応は、中程度にのみ発熱性であり、かなり遅い。したがって、反応器を軽く加熱することができ、この場合、反応は、例えば、20〜70℃の間、好ましくは30〜70℃の間を含む温度で行うべきである。
この反応は約1〜2時間続くことがある。有利には、得られた懸濁液は、次に、注入ステップの前に、20〜250μmの間、特に45μm以下を含むメッシュ隙間を有するふるいにより、ふるいにかけてもよい。
前記懸濁液への二酸化炭素の注入は、好ましくは、30℃〜70℃の間を含む温度で行われる。それは、カルシウムアルコラートのアルコール懸濁液中で炭酸アルキルを生成させる目的を有する。この懸濁液がpH9未満、特に8.7未満、有利には8.3未満を有するときに、注入を停止するのが有利である。
注入ガスとして、二酸化炭素の他に、CO及び少なくとも1種の他のガス、例えば空気を含有する任意のガス混合物を使用することが可能である。
注入後の飽和懸濁液のふるいかけは、20〜250μmの間、特に45μm以下を含むメッシュ隙間を有するふるいにより、有利に提供することができる。
注入後、炭酸アルキル(とりわけ、炭酸メチル)カルシウムのアルコール懸濁液を放置すると、沈降炭酸カルシウムのアルコゲルの形成を伴いゲルになる。
本発明の優先的な実施形態によれば、本方法は、注入の後、及び/又は注入の開始時に、炭酸カルシウムの結晶を用いるカルシウムアルコラートのアルコール懸濁液のシーディング(seeding)をさらに含む。炭酸カルシウムの結晶として、カルサイト、アラゴナイト、バテライトの結晶及びそれらの混合物により形成される群から選択されるものを供給することが特に可能である。カルサイト又はアラゴナイトの結晶は、非常に安定なカルサイトゲルを生じるので、特に優先される。
本発明の特定の実施形態によれば、本方法はさらに、注入後、及び/又は注入の開始時に、少なくとも1種のCaCO結晶成長阻害物、とりわけ糖(sugar)を前記アルコール懸濁液に加えることを含む。CaCO結晶成長阻害物として、とりわけ、スクロース、サッカロース、単糖、特にグルコース、フルクトース又はガラクトース、二糖、特にラクトース、マルトース又はソルビトール、クエン酸、ポリアクリレート、可溶性ホスファート若しくはメタホスファート、又はそれらの対応する酸、又はさらには可溶性のストロンチウム若しくはマグネシウム塩を挙げることができる。好ましくは、初期Ca(OH)に対して、500ppmから5重量%の間を含む量が添加される。
特に本発明の有利な実施形態によれば、本方法は、沈降炭酸カルシウムアルコゲルを乾燥して、炭酸カルシウムのエアロゲルを形成することをさらに含む。この乾燥するステップは、当業者に公知の任意の方法に従って実施することができる。例えば、このアルコゲルに、例えば、液体CO又は超臨界COを用いる公知の処理を施すステップを考えることができる。このような処理は、例えば、上記のJ.Plankらの論文において、漠然と記載されている。
ゲルを乾燥する別の方法により、キセロゲルと呼ばれるものが生成する。超臨界液体による乾燥とは異なり、このゲルの収縮を回避することはできないが、軽減はされる。最も公知の方法は、凍結(凍結乾燥)又は冷却乾燥による乾燥である。凍結乾燥中、ゲル中の溶媒は凍結し、真空又は非常に低い部分圧を適用することにより、ゆっくりと昇華する。メタノールの場合、次に、175K未満の温度を適用すべきである。この方法は、極低温及び長期間の乾燥を必要とするという欠点を有するばかりでなく、溶媒の固化によりゲルの構造が破壊される恐れもある。この冷却乾燥法は、真空又は低い部分圧という条件を適用することにより、低温でゲルの溶媒を蒸発させるステップからなり、この条件では、粒子の再結晶化が回避される。バテライト及びカルサイトのゲルの場合、温度は、278K未満とすべきである。キセロゲルは、高い比表面積及び小さな粒子サイズを達成できる可能性を示すが、超臨界条件下で乾燥したエアロゲルよりも、一般に密度が高い。
カルサイト又はアラゴナイトの結晶を用いてカルシウムアルコラートのアルコール懸濁液をシーディングさせることによって得られるカルサイトゲルは、このような乾燥の後に、分解及び再結晶化に対する耐久性がかなり高いエアロゲルを生じるように見えた。種晶及びその構造により、形成したゲルは、バテライトの割合を好ましくは97重量%未満含む、好ましい結晶形態を有する。カルサイトゲルの結晶化度は、2種のパラメータ、すなわち初期カルサイトの量及びその微細度(カルサイト粒子のサイズ)により制御され得る。
初期カルサイトの量が多いほど、得られるゲル中において、より多量のカルサイトにより表される、シーディングのレベルは高まる。カルサイトの微細度に関すると、カルサイトが微細なほど、シーディングのレベルは高まる。
従来の最新技術において記載されているバテライトのエアロゲルとは異なり、カルサイトのエアロゲルは、水、特に空気中の湿気の存在下で、良好な安定性を有する。
沈降炭酸カルシウムゲルは、糖(sugar)の添加の存在下で、上で提示されている乾燥後に、BET比表面積及び窒素に対する細孔体積が非常に大きいエアロゲルを生じることができ、このエアロゲルは驚くほどの機械強度を有する。
本発明の意味における≪BET比表面積≫という用語は、窒素吸着検圧法により測定され、且つBET法に従い算出される、比表面積を意味する。
本発明の意味における≪粒子≫という用語は、走査型電子顕微鏡法(SEM)により観察可能な無機充填物質の不連続な最小固体を意味する。
本発明はまた、本発明による方法によって得られるゲルに関する。
ゲル化後に得られるアルコゲルは、実質的に、5〜600nmの間、特に5〜300nmの間、有利には10〜200nmの間、好ましくは10〜50nmの間、より優先的には10〜20nmの間を含む粒子サイズを有する、沈降炭酸カルシウムのナノ粒子の1〜6体積%からなるのが有利である。この最後の幅が、最も具体的なバテライト沈殿物の特徴である。これらのナノ粒子は、実際には、炭酸カルシウムの結晶子の凝集体であり、そのサイズはナノ粒子のサイズよりも小さい。
本発明によって得られる炭酸カルシウムのエアロゲル又は炭酸カルシウムのキセロゲルは、4〜450m/g、好ましくは5〜450m/gのBET比表面積を有するのが有利である。
有利には、本発明による炭酸カルシウムのエアロゲルは、40〜450m/gの間、好ましくは45〜450m/gの間、より優先的には47〜450m/gの間、及び有利には50〜450m/gの間、特に100〜450m/gを含む、BET比表面積を有する。
本発明の好ましい実施形態によれば、本発明による炭酸カルシウムのキセロゲルは、4〜50m/gの間、好ましくは5〜45m/gの間、より優先的には8〜40m/gの間を含む比表面積を有する。
本発明の好ましい実施形態によれば、本発明による炭酸カルシウムのキセロゲルは、とりわけカルサイト粒子の場合は20〜100nmの間、とりわけバテライト粒子の場合は特に15〜30nmの間を含む結晶子サイズを有する。
本発明による炭酸カルシウムのエアロゲルに関すると、これは、とりわけカルサイト粒子の場合は5〜100nmの間、とりわけバテライト粒子の場合は特に5〜30nmの間、より具体的には5〜20nmの間を含む結晶子サイズを有するのが有利である。
本発明によって得られる炭酸カルシウムのエアロゲル又は炭酸カルシウムのキセロゲルは、0.01〜0.15g/cmの間、好ましくは0.02〜0.06g/cmの間を含む、見かけ比重を有するのが有利である。
有利には、本発明によるエアロゲル又はキセロゲルは、カルサイト、バテライト、アラゴナイト若しくはそれらの混合物のエアロゲル又はキセロゲルからなることを特徴とする。
本発明の好ましい実施形態では、本エアロゲルは、4〜40m/gの間、又は100〜250m/gの間を含むBET比表面積、とりわけバテライトの場合は5〜30nmの間を含む結晶子サイズ、及び60〜600nmの間又は5〜20nmの間を含む粒子サイズを有することを特徴とする。
本発明の範囲内では、粒子サイズは、光学顕微鏡法により算出される。これにより得られる平均は、値の範囲を決定するために保持される。
本発明の範囲内では、本発明により得られるエアロゲルは、成長阻害物の存在下で得られた場合、100〜450m/gの間を含むBET比表面積、とりわけカルサイト及びバテライトの場合は5〜20nmの間を含む結晶子サイズ、及び約10nmの粒子サイズを有するのが有利である。
特に有利な方法では、本発明によるキセロゲルは、4〜10m/gの間を含むBET比表面積、とりわけカルサイトの場合は20〜100nmの間、及びとりわけバテライトの場合は15〜30nmの間を含む結晶子サイズ、並びに100〜500nmの間を含む粒子サイズを有することを特徴とする。
特に好ましい実施形態によれば、本発明によるキセロゲルは、20〜40m/gの間を含むBET比表面積、とりわけカルサイトの場合は20〜100nmの間、及びとりわけバテライトの場合は15〜30nmの間を含む結晶子サイズ、並びに50〜150nmの間を含む粒子サイズを有することを特徴とする。
本発明による炭酸カルシウムゲル及びエアロゲルの製造の間の、水酸化炭酸アルキル(とりわけ、炭酸メチル)カルシウム(calcium alkyl carbonate hydroxide)の炭酸カルシウムへの分解(ステップIII)には、従来技術における場合(ステップc)とは異なり、水を全く必要とせず、この化合物の濃度にのみ依存することが留意される。したがって、本発明による方法は、従来技術の場合のような、ゲルを熟成して浸漬するためのステップを必要としない。
さらに、これにより得られた本発明によるエアロゲルは、熱及び/又は音伝導特性(150g/dmの充填密度に対して22.2mW/m/K)を有しており、これにより、本生成物は、とりわけ絶縁体としての興味深い候補になる。
本発明の他の詳細及び特異な点は、以下に示されている非限定的な例示的実施形態の説明から明らかとなろう。
本発明によって得られるエアロゲルのBJH細孔体積に対する添加物の添加の影響を例示している図である。 本発明によって得られるエアロゲルのBJH細孔の平均直径に対する添加物の添加の影響を例示している図である。 本発明によって得られるエアロゲルのBJH細孔体積に対する添加物の添加の影響を例示している図である。 本発明によって得られるエアロゲルのBJH細孔の平均直径に対する添加物の添加の影響を例示している図である。 本発明によって得られるエアロゲルのBET比表面積とBJH細孔体積との間の関係を例示している図である。 本発明によって得られるカルサイトのエアロゲルのSEM画像を例示している図である。 本発明によって得られるカルサイトのキセロゲルのSEM画像を例示している図である。 本発明によって得られるキセロゲル及びエアロゲルの結晶子サイズ及び粒子サイズに対する添加物の添加の影響を例示している図である。 本発明によって得られるキセロゲル及びエアロゲルの結晶子サイズ及び粒子サイズに対する添加物の添加の影響を例示している図である。
本発明の意味における≪BJH細孔体積≫という用語は、そのサイズが、17〜1,000Å(1.7〜100nm)の間を含む細孔の体積であって、窒素吸着検圧法により測定され、190℃において真空で脱気して得られ、且つBJH法に従い算出される、上記の細孔の体積を意味する。
本発明の意味における≪BJH細孔の平均直径≫とは、そのサイズが、17〜1,000Å(1.7〜100nm)の間を含む細孔の平均直径であって、窒素吸着検圧法により測定され、190℃において真空で脱気して得られ、且つBJH法に従い算出される、上記の細孔の平均直径を意味する。
二酸化炭素の注入条件は、生成したゲルの質に影響を及ぼす。本発明の範囲内では、2種の異なる注入法を適用することができる。
第1の注入法は、COを約15重量%含有するガスを大気圧で使用する。この方法では、不活性ガスの存在下で、COの混合物を使用することができる。有利には、このガス混合物は、2体積%〜100体積%の間、好ましくは4体積%〜50体積%の間、より優先的には10体積%〜30体積%の間を含む、CO含有量を有する。このガス注入は、準大気圧下、又は低圧、この場合、0.5MPa未満、好ましくは0.3MPa未満の圧力下で行われるのが有利である。
この方法により、アルコラートの均質で、ほとんど完全な変換を得られる可能性がある。完全な変換が起こる前に、反応器内での急速すぎるゲル化を回避することが望ましい。この状況では、希釈ガスを使用すると、注入期間の延長、及び必要なガス体積の増加を可能にする。かなり濃度の高いガスの場合、反応器中の混合物の十分な均質性を得るために、かなり高速の撹拌を必要とし、これにより自発的且つ制御不能なゲル化が起こるリスクが高まるので、かなり濃度の高いガスと比べて、希釈したガスの方が好ましい。
例10において、非限定的に記載している注入の第2の方法では、加圧液体COを使用することにより、自発的なゲル化を許容しながら、均質化が高められる。この方法では、7〜12MPaの間、好ましくは8〜11MPaの間を含む圧力が得られるまで、二酸化炭素の注入が行うのが有利である。乾燥を実施するための同じ反応器を使用すると、同じ装置部分中で、アルコラートの炭酸化のステップ、ゲル化及び乾燥のステップを一緒にすることができる。液体COの使用により、アルコラートの変換反応の増強、ゲル中の炭酸カルシウムの濃度及び得られるエアロゲルの密度の向上が可能である。エアロゲルの密度の向上により、その機械的強度を大幅に向上することが可能であることが観察された。
この第2の注入法では、水酸化カルシウムのカルシウムアルコラートへの変換、COの注入によるアルコラートの変換、ゲル化、及び乾燥ステップが連続的に行われる。
本発明の範囲内では、X線回折(XRD)分析により、シェラーの式によって結晶子のサイズを見積もることができる。以下に説明されているこの式は、100〜200nm未満のサイズを有する結晶子に有効である。

(式中、
λ X線の波長に相当する。
τ 結晶子の平均サイズに相当する。
K 結晶子の形状に依存する、無次元因子である。その値は、通常、約0.9にある。
β 回折パターンのピークの半値幅に相当する。
(例1)
アルコゲルの調製
高さ/直径比が約2を有しており、且つ2枚のブレード型撹拌器を装備し、底部にガス用入口、並びに温度、pH及び導電センサーを備えた、3dmの反応器を使用する。この反応器は二重ジャケットを有しており、加熱/冷却浴を備え、温度自動調節するようなされている。
分析用グレードのメタノール2dmをこの反応器に導入し、30℃の温度をこの中で達成して、次に、市販の消石灰75gを加える。得られた懸濁液を約500rpmにて1〜2時間混合すると、メタノール中にカルシウムメタノラートの懸濁液が形成する。温度及びpHを、反応の終了まで安定的に、すなわち、それぞれ30℃及び約12.2に維持する(しかし、このpHは、反応の20〜30分後にしか得られない)。次に、粗粒子を除去するために、45μmに保持されているふるいで、この懸濁液をふるいにかける。
次に、このふるいがけの済んだ懸濁液を反応器に入れ、この中に、二酸化炭素(15体積%)及び工業用空気(85体積%)のガス混合物を、1〜2時間、4.75dm/分の流速で注入する。この注入は、定量的な炭酸化が起こったことを示す、約pH8.6の時点で停止する。
次に、この懸濁液を反応器から取り出し、ガラス製ビーカーに入れ、ここで、放置して、沈降炭酸カルシウムのアルコゲルとしてゲルにし、これは約1時間かかる。
このアルコゲルを2つの試料に分割する。
プラスチック製フィルムによりビーカーの上部を覆ったビーカー中で、第1の試料約1.5dmを放置し、この中で、約18℃の周囲条件下で休ませる。このゲルは、約1日間、なんら分解することなく、安定のままである。この固体物質のX線回折(XRD)分析により、沈降炭酸カルシウムは、微少量のカルサイトを含むバテライトから主になっている。
エアロゲルの調製
第2の試料約50cmを、室温及び大気圧でオートクレーブに入れる。最初の加圧中に、ゲルを保護するために、純粋なメタノール(約2cm)の薄層を上記のゲルに加える。次に、このオートクレーブを気密密封し、10MPa圧力が得られるまで、0.1〜0.2MPa/分で、二酸化炭素を導入することにより、ゆっくり加圧する。導入COは、293Kの温度を有する。このオートクレーブはまた、二重ジャケットによる温度固定(thermostatization)により、上述の第1のステップの間、この温度に維持される。
このオートクレーブが、293Kにおいて10MPaに達して、液体COにより満たされると、撹拌を150rpmで開始し、20分間維持する。次に、オートクレーブのCO用入り口バルブ及び出口バルブを開放して液体COの連続流を生じさせ、メタノールと混合したCOを純粋なCOにより徐々におきかえる。この操作を、10MPaの一定圧で30分間、継続する。
次に、メタノールの抽出を促進するため、
− CO出口バルブの開放レベルをわずかに向上させ、約15分間で8MPaまで非常にゆっくりとした圧力低下を達成させることにより、この間、COの連続流を維持することにより、
− そのCO出口バルブの開放レベルを下げて、最大10MPaの圧力まで再度上昇させることにより、この場合、再度、COの連続流を維持しながら、約15分間行うことにより、
オートクレーブ中の圧力の低下と上昇を連続して行う。
これらの連続的な圧力の上昇及び低下を、出口においてメタノールがもはや全く検出されなくなるまで、すなわち、CO膨張用タンク中に、もはやメタノールの液滴が全く存在しなくなるまで実施する。これらの試料の大部分には、約2時間あれば十分であることがわかる(圧力上昇/低下を4周期)。検出されるメタノールが全く存在しなくなると、すべてのバルブを閉じるが、撹拌は維持する。
次に、エアロゲルを損なう恐れのある、ガス/液体界面の非存在下で、このオートクレーブからCOを排出できるよう、オートクレーブを超臨界条件におく。これを行うため、このオートクレーブをジャケットにより約20分以内に、318Kまで加熱する。温度が上昇するので、圧力も上昇するはずである。しかし、圧力は、出口バルブを開放することによって、10MPaの値で一定に維持する。こうした超臨界条件(318K及び10MPaにおけるCO)を30分間、維持する。
この期間の終わりに、撹拌を停止し、次にこのオートクレーブを速度0.1〜0.4MPa/分で、周囲圧までゆっくりと戻す。
これによりエアロゲルの小片(粉末又は顆粒)が得られ、この表面は、分析により、約185m/g(+又は−10%以内)のBET比表面積、及び走査型電子顕微鏡法(SEM)により、約10〜20nmの粒子サイズが観測される。したがって、これらの粒子は、ある程度、高いBET比表面積を有しており、これは、最新技術の教示により予期することはできないものである。それらはやはり、明らかにより微細であり、結果として粒子密度の向上、粒子のより大きな相互結合、したがって、一層優れた、エアロゲルの機械的安定性を伴う。
(例2)
アルコゲルは、反応器中の温度を30℃の代わりに50℃に到達させること以外、例1に示されているとおり調製する。温度の上昇により、ゲルの形成速度が向上し、その結果、このゲルは、pHが8.6の値に到達したほんの後の炭酸化の終わりに、反応器中で既に形成されている。
(例3)
例1のアルコゲルの調製条件を繰り返す。EN459標準に記載されている手順に従って観察される見かけ比重約0.05g/cm及びBET比表面積235m/g(+又は−10%以内)を有するエアロゲル粉末が得られる。これは、サイズが約10〜20nmの理想的な球状粒子であることを示唆しており、SEM画像により確認される。
このエアロゲル試料をそれぞれ700cmの2つの容器に保管する。この容器の一方を密閉して放置し、もう一方は、1週間に1回、定期的に開放する。4ヶ月後、密閉容器中のエアロゲルは、50体積%減少した。定期的に開放した容器中のエアロゲルは、約100cmの粉末に劣化しており、ミクロンサイズの沈降炭酸カルシウム(PCC)に似ている。
さらに、密閉容器からの粉末は、BET比表面積 約180m/g及び粒子サイズ10〜20nm程度を有している。一方、定期的に開放した容器からの粉末は、BET比表面積わずか5m/g及び粒子サイズ1ミクロン程度を有しており、おそらく空気中の湿気の存在下で、安定性に欠けることをやはり示している。実際に、バテライトのナノ結晶は、水に接触すると不安定であり、より大きなサイズのアラゴナイト及びカルサイトの結晶へと再結晶化する。
(例4)
二酸化炭素及び工業用空気混合物の注入を進める前に、カルサイトの形態にあり、偏三角面体(製紙用のフィラーグレードのPCC)及び2.5μmの平均粒子径を有する沈降炭酸カルシウムを、使用した消石灰に対して0.3重量%の量で懸濁液に加えるという点が異なるが、例1のアルコゲル調製と同じように再度実施される。
ゲル化後、試料50gを取り出し、これに例1に記載されているエアロゲルの調製手順を施す。XRD分析により、カルサイトの含有量は99.8重量%に向上すること、したがって、エアロゲル粒子は全体としてカルサイトからなることが明らかである。このエアロゲルは、BET比表面積がわずか7.6m/gを有しており、これは、約290nmの球状粒子の理論的に理想的なサイズに相当する。サイズが200〜約300nmであることが、SEM画像を観察することにより確認され、このことは、菱面体粒子であることを示しており、この粒子は強力に相互結合しており、大きな粒子間細孔、及び凝集体間に大きな細孔を有している。次に、この物質は、約8か月間、分解、劣化、又は再結晶化の徴候をなんら示すことなく、周囲空気中で保管された。
(例5)
二酸化炭素及び工業用空気混合物の注入を実施する前に、使用した消石灰に対して0.3重量%のサッカロースを懸濁液に加えるという点が異なるが、例1のアルコゲル調製と同じように再度実施される。
ゲル化後、試料50gを取り出し、これに例1に記載されているエアロゲル調製手順を施す。分析により、エアロゲルのBET比表面積は、415m/g(およそ10%以内)であることが明らかである。これにより、約5nmの理想的な球状粒子であることが示唆される。さらに、その分析は、BJH細孔の平均サイズが、例1のバテライトのエアロゲルでは10nmであるものから、この例で得られたエアロゲルでは32nmにまで増加することを明らかする。得られたエアロゲル上の触圧により、このゲルは、前記の例において記載されている他のエアロゲルよりも明らかに脆弱性が低いことを立証していることが理解され得る。
(例6)
二酸化炭素の注入を進める前に、カルサイトの平均粒子サイズが1.5μmを有する偏三角面体型の形態を有するカルサイト0.3重量%、及び消石灰の重量に対し、0.3重量%のスクロース(砂糖(table sugar))を懸濁液に加えるという点が異なるが、例1において記載したとおり、アルコゲルを調製する。得られたゲルは、例1中の「エアロゲルの調製」の段落において説明されている通りにオートクレーブ中で乾燥する。
本方法の終わりに、半透明の白色エアロゲルが得られ、BET比表面積が140m/g、及びBJH細孔体積が1.47cm/g(細孔サイズが17〜1,000Åの場合)、及びシェラーの式により見積もると、カルサイトの場合、結晶子サイズが30nmを有する。
BET比表面積から算出されるこのカルサイト粒子のサイズは20nmの値を有しており、これはSEM画像の観察によりさらに確認される。XRD分析により、この物質は、カルサイトからなり、バテライト又はアラゴナイトの粒子はなんら検出されないことが明らかである。
(例7)
例1に示されているとおり、キセロゲルを調製する。これにより得られたゲルをペトリ皿に広げ、ゲルの重量が安定するまで、50℃で8時間、乾燥オーブン中で乾燥する。これにより白色粉末が得られ、BET比表面積が23.2m/g、BJH細孔体積が0.091cm/g(細孔サイズ17〜1,000Åの場合)、シェラーの式により見積もられる結晶子サイズが、カルサイトの場合30nm、及びバテライトの場合20nm、カルサイトのBET比表面積から算出される粒子サイズが100nmを有しており、これは、SEM画像を観察することによっても確認される。XRD分析により、この物質は85重量%のバテライト、及び15重量%のカルサイトからなることが明らかである。
(例8)
二酸化炭素の注入を進める前に、カルサイトの平均粒子サイズが1.5μmを有する偏三角面体型の形態を有するカルサイト0.5重量%(消石灰の重量に対して)を懸濁液に加える点が異なるが、例1において記載したとおり、キセロゲルを調製する。
これにより得られたゲルをペトリ皿に広げ、ゲルの重量が安定するまで、50℃で8時間、乾燥オーブン中で乾燥する。白色粉末が得られ、この粉末は、BET比表面積が5.5m/g、BJH細孔体積が0.014cm/g(細孔サイズ17〜1,000Åの場合)、シェラーの式から見積もられる結晶子サイズが87.8nm、カルサイトのBET比表面積から算出される粒子サイズが440nmを有しており、これは、SEM画像を観察することによっても確認される。
XRD分析により、この物質は、もっぱらカルサイトからなることが明らかである。
(例9)
二酸化炭素の注入を進める前に、カルサイトの平均粒子サイズが1.5μmを有する偏三角面体型の形態を有するカルサイトを0.3重量%、及び消石灰の重量に対し、0.3重量%のスクロースを懸濁液に加えるという点が異なるが、例1において記載されているとおり、キセロゲルを調製する。
これにより得られたゲルをペトリ皿に広げ、ゲルの重量が安定するまで、50℃で8時間、乾燥オーブン中で乾燥する。灰白色の顆粒状キセロゲルが得られ(例6において得られたエアロゲルに類似している)、これは、BET比表面積が30.2m/g、BJH細孔体積が0.094cm/g(細孔サイズ17〜1,000Åの場合)、シェラーの式により見積もられる結晶子サイズが、バテライトの場合29nm及びカルサイトの場合46nm、並びにカルサイトのBET比表面積から算出される粒子サイズが80nmを有しており、これは、SEM画像を観察することによっても確認される。XRD分析により、この物質は55.7重量%のバテライト及び44.3重量%のカルサイトからなることが明らかである。
(例10)
炭酸カルシウムのエアロゲルを調製するため、1dmの反応器中で、分析用メタノール0.5dm、消石灰60g、及びスクロース0.2gを導入する。次に、これにより得られた懸濁液を、密閉容器中で、大気圧、55℃の温度において、500rpmで2時間混合する。これにより、カルシウムメタノラートの懸濁液をメタノール中で形成することができる。次に、この反応器内の温度を20℃にして、炭酸化を達成するため、二酸化炭素の液体混合物を注入する。過剰のCOを出口バルブから除去する。炭酸化反応は、7.5MPaの圧力で2.5時間行われる。初めの30分間に、アルコゲルによる二酸化炭素(CO)の吸収により、圧力低下が観察される。したがって、二酸化炭素のガス混合物の注入を数回、実施し、圧力7.5MPaを維持するようにする。
反応の1時間後、圧力は自発的に最大8.5MPaまで上昇し、反応の終了まで一定を維持し、これは、1.5時間後に終わる。
流速200g/分における二酸化炭素のガス混合物の注入は、出口バルブを介して、溶媒を液体COとの混合物として抽出するため、圧力8.5MPaで4時間に設定する。次に、オートクレープを超臨界条件下(318K及び8.5MPaのCO)におくため、温度を45℃にして、45分間、COを排出するようにする。この期間の終わりに、一定温度45℃において、15分間、圧抜きを行う。
本方法の終わりに、メタノール560g中の消石灰懸濁液からエアロゲル試料85gを回収し、これは、15.2重量%の収率が得られたことを意味する。
体積収率は0.6〜0.7dmの間を含む体積が、懸濁液0.5dmから生成したことを考慮すると、120〜140%の間で含まれる。
XRD分析により、この物質はバテライト及びカルサイトの混合物からなることが明らかである。得られたエアロゲルは、BET比表面積が350m/g、及びBJH細孔体積が、細孔サイズ17〜1,000Åの場合、2.33cm/gを有する。このエアロゲルの結晶子サイズは、カルサイトの場合、8nmの値を有し、バテライトの場合、9nmの値を有し、結晶子サイズはシェラーの式により見積もられたものである。このエアロゲルは、結晶子サイズの桁数と同じ桁数にある粒子サイズを有する。この粒子サイズは、カルサイトのBET比表面積から算出される。
エアロゲルの見かけ密度は、120g/dmの値を有し、EN459標準を観測することにより得られた。エアロゲルの熱伝導性は、Netzsch HFM 436 Lambda型の高流速伝導度測定器(high flow rate conductometer)により見積もると、150g/dmの充填密度の場合、22.2mW/m/Kに相当する。22.2mW/m/Kという値は、得られたエアロゲルが断熱分野において使用することができることを示している。
(例11)
キセロゲル及びエアロゲルは、前例において示した通りに調製する。得られたキセロゲル及びエアロゲルは、17〜1,000Åの範囲の細孔サイズの場合のBJH細孔体積に対して、及びこの細孔の平均直径に対して特徴づけられるものである。これらのパラメータのどちらも、Micromeritics TristarなどのBET比表面積を測定するために現在使用される装置により測定することができる。
上述の両方のパラメータに対する、BET比表面積、結晶子サイズ、及び添加物の添加の影響を解析した。
エアロゲル及びキセロゲルの驚くほど低い密度は、前記ゲルの各々が、細孔を取り囲む粒子の格子からなるという事実に起因していることが観察された。SEM(走査型電子顕微鏡法)画像から観察されるか、又はBET比表面積から算出される粒子の見かけのサイズは、比較的小さいことが好ましい。見かけの粒子サイズと結晶子のサイズとの間の比が小さいことも有利である。
図1a及びbは、本発明によって得られたエアロゲルのBJH細孔体積及びこのエアロゲルのBJH細孔の平均直径に対する添加物の影響を示している。本発明によって得られたエアロゲル中にスクロースを添加することにより、そのBJH細孔体積(図1a)及びそのBJH細孔の平均直径(図1b)をかなり向上させることが可能であることが観察された。
図1bはまた、BET比表面積100m/g超を有するエアロゲルと、比表面積100m/g未満を有するエアロゲルとの間に存在する、構造的差異を例示する可能性を与える。比表面積100m/g未満を有するエアロゲルは、以下に記載されているキセロゲルとまさに同様に、BJH細孔が約70〜150Åの平均直径を有している。本発明者らは、これらのエアロゲルの細孔体積が、キセロゲルのそれと類似していることも観察している。
図2aは、本発明によって得られたキセロゲルのBJH細孔体積及びこのキセロゲルのBJH細孔の平均直径に対する添加物の添加の影響を例示している。図2aにおいて、本発明によって得られたキセロゲル中の添加物の添加により、これらのゲルのBJH細孔体積及びBET比表面積の両方を増加することができることが観察され得る。一方、BET比表面積の増加により、これらのゲルの細孔の平均直径を改善することはできない(図2b)。
図3は、本発明によって得られた、40m/g未満のBET比表面積を有するエアロゲルのBET比表面積とBJH細孔体積との間の関係を示している。
図4及び5は、それぞれ、本発明によって得られた、7.1m/gのBET比表面積を有するカルサイトのエアロゲル及びカルサイトのキセロゲルのSEM画像を例示している。
図3から5は、同等のBET比表面積の場合、本発明によって得られたキセロゲル及びエアロゲルは、非常に類似したBJH細孔体積及び細孔サイズを有することを示している。
図6a及び図6bは、本発明によって得られたキセロゲル及びエアロゲルの結晶子サイズ及び粒子サイズに対する添加物の添加の影響を例示している。図6aでは、結晶子のサイズは、エアロゲルの見かけの粒子サイズと共に増加することが観察され得る。このことは、BET比表面積が低下すると、見かけの粒子サイズ及び結晶子サイズが増加することを示している。
本発明者らはまた、結晶子サイズの増加は、バテライト(図6b)の場合よりもカルサイトの場合(図6a)の方がより顕著であることにも留意することができる。その結果、試料がカルサイト及びバテライトの混合物を含有する場合、カルサイトの結晶子は、一般に、より大きなサイズを有する。
同等のBET比表面積の場合、本発明によって得られたキセロゲル及びエアロゲルは、非常に類似した結晶子サイズを有する。

Claims (24)

  1. 固体で、乾燥形態の消石灰とアルコールとの間で反応させて、カルシウムアルコラートのアルコール懸濁液を形成するステップと、
    前記懸濁液に二酸化炭素を注入するステップと、
    沈降炭酸カルシウムのアルコゲルとして、懸濁液をゲル化するステップと
    を含む、炭酸カルシウムゲルを調製する方法。
  2. 適用される前記消石灰が、1mm未満のサイズの粒子を有する粉末であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記アルコールに対する前記消石灰の割合が、15g/dm〜200g/dmの間に含まれることを特徴とする、請求項1及び2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 前記懸濁液が9未満のpHを有するときに、前記二酸化炭素の注入を停止することを特徴とする、請求項1及び3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記二酸化炭素の前記懸濁液への注入が、20℃〜70℃の間に含まれる温度で行われることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記注入前に、前記懸濁液を20〜250μmの間に含まれるメッシュ間隔を有するふるいによりふるいがけを行うステップを含むことを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記注入前及び/又は注入の開始時に、炭酸カルシウム結晶を用いて前記懸濁液にシーディングさせるステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記シーディングの結晶が、カルサイト、アラゴナイト、バテライトの結晶、及びそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 前記注入前及び/又は注入の開始時に、前記アルコール懸濁液に少なくとも1種のCaCO結晶成長阻害物を添加するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1から8までのいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記沈降炭酸カルシウムのアルコゲルを乾燥して、炭酸カルシウムのエアロゲル又はキセロゲルを形成させるステップを含むことを特徴とする、請求項1から9までのいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記アルコゲルの乾燥が、アルコゲルに液体CO又は超臨界COを施すことにより行われることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 請求項1から9までのいずれか一項に記載の方法により得られる、炭酸カルシウムアルコゲル。
  13. 1〜6体積%の、5〜300nmの間に実質的に含まれる粒子サイズを有する沈降炭酸カルシウムナノ粒子からなることを特徴とする、請求項12に記載のアルコゲル。
  14. 前記ナノ粒子が、炭酸カルシウムの結晶子の凝集体であることを特徴とする、請求項13に記載のアルコゲル。
  15. 前記ナノ粒子が、カルサイトの結晶子の凝集体であることを特徴とする、請求項13及び14のいずれか一項に記載のアルコゲル。
  16. 請求項10及び11のいずれか一項に記載の方法によって得られる、炭酸カルシウムのエアロゲル。
  17. 請求項10に記載の方法によって得られる、炭酸カルシウムのキセロゲル。
  18. 6〜450m/g、好ましくは5〜200m/gのBET比表面積を有することを特徴とする、請求項16に記載のエアロゲル又は請求項17に記載のキセロゲル。
  19. 0.01〜0.15g/cmの間、好ましくは0.02〜0.06g/cmの間に含まれる見かけ比重を有することを特徴とする、請求項16若しくは18に記載のエアロゲル、又は請求項17若しくは18に記載のキセロゲル。
  20. カルサイト、バテライト、アラゴナイト、又はそれらの混合物のエアロゲル又はキセロゲルからなることを特徴とする、請求項16から19までのいずれか一項に記載のエアロゲル又はキセロゲル。
  21. 4〜40m/gの間、又は100〜250m/gの間に含まれるBET比表面積、バテライトの場合は5〜30nmの間に含まれる結晶子サイズ、及び60〜600nmの間又は5〜20nmの間に含まれる粒子サイズを有することを特徴とする、請求項20に記載のエアロゲル。
  22. 成長阻害物の存在下で得られる場合、100〜450m/gの間に含まれるBET比表面積、カルサイト及びバテライトの場合は5〜20nmの間に含まれる結晶子サイズ、及び約10nmの粒子サイズを有することを特徴とする、請求項20に記載のエアロゲル。
  23. 4〜10m/gの間に含まれるBET比表面積、カルサイトの場合は20〜100nmの間及びバテライトの場合は15〜30nmの間に含まれる結晶子サイズ、並びに100〜500nmの間に含まれる粒子サイズを有することを特徴とする、請求項20に記載のキセロゲル。
  24. 20〜40m/gの間に含まれるBET比表面積、カルサイトの場合は20〜100nmの間及びバテライトの場合は15〜30nmの間に含まれる結晶子サイズ、並びに50〜150nmの間に含まれる粒子サイズを有することを特徴とする、請求項20に記載のキセロゲル。
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