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アルミニウムを還元するための電解槽の壁用側壁レンガ
本発明は、電解、特にアルミニウム生成用の電解の壁用の側壁レンガ、そのような側壁レンガを製造するための方法、そのような側壁レンガの使用、及びそのような側壁レンガを有する電解に関する。
電解は、工業的にはホール・エルー法で従来行われる電気分解によるアルミニウムの生成に用いられる。ホール・エルー法では、酸化アルミニウム及び氷晶石から成る溶融物、好ましくは略15%から20%の酸化アルミニウム及び略85から80%の氷晶石からなる溶融物を電気分解する。氷晶石Na[AlF]は、純粋な酸化アルミニウムについての2045℃の融点を、氷晶石、酸化アルミニウム及び添加物(フッ化アルミニウムやフッ化カルシウム)の混合物についての略960℃に下げることによって、溶融物の電気分解が略960℃に下がった温度で行えるようにする。
この方法で用いられる電解は、複数の隣接するカソードブロック(例えば24個の隣接するカソードブロック)で構成されてカソードを形成する床を有する。隣接するカソードブロック間にはギャップが生じる。カソードブロック及びギャップ(埋められ得る)の構成は一般的にカソード床と称される。カソード床は、複数の側壁レンガで形成された壁によって取り囲まれ、その壁は、カソード床と共に、アルミニウム層及び溶融層を受容し、また、外側の鋼鉄トラフ(溝部)によって取り囲まれる内側トラフを形成する。隣接するカソードブロックとカソードブロックとの間、また隣接するカソードブロックと側壁レンガとの間に存在するギャップ又は空間は、従来、カーボン及び/又は炭素含有材料(無煙炭やグラファイト)及びバインダ(コールタールピッチ等)のラミング材で充填される。これは溶融成分に対するシールとして機能し、また、例えば、電解の始動時における加熱に対するカソードブロックの膨張に起因して生じる機械的応力を補償する。電解の動作中に広がる熱的及び化学的条件に耐えるため、カソードブロックは、従来、均一な炭素含有材料で構成され、側壁レンガは、従来、均一な炭素又は炭化ケイ素含有材料で構成される。カソードブロックの下面に溝が設けられ、各溝には、アノードを通して供給される電流を電解の外に流す少なくとも一つの電流レールが配置される。カソード床の下、つまり、カソードを収容する鋼鉄トラフの床とカソードブロックとの間に、従来は、鋼鉄トラフの床をカソード床から断熱する耐火材のライニング(内張り)が設けられる。
カソードの上面に位置する溶融アルミニウム層の上方略3から5cmに、個々のアノードブロックで形成されたアノードが配置され、酸化アルミニウム及び氷晶石を含む溶融物が、アノードとアルミニウム表面との間に位置する。略960℃で行われる電気分解中に、アルミニウムは、溶融物の密度と比較して高い密度を有するので、溶融層の下方に沈降し、つまり、カソードブロック上面と溶融層との間の中間層となる。電気分解中に、溶融氷晶石中に溶けた酸化アルミニウムが、電流によってアルミニウム及び酸素に分裂する。電気化学的な観点から言うと、アルミニウムイオンは溶融アルミニウム層表面で元素アルミニウムに還元されるので、溶融アルミニウム層こそが真のカソードである。しかしながら、以下においては、カソードは、電気化学的な観点からのカソードを意味するもの、つまり溶融アルミニウム層ではなく、カソード床を形成する一つ以上のカソードブロックで構成された構成要素を意味するものとして理解されたい。
最近の電解は電解の高い生産性を確実にするため、高い電気分解電流強度、例えば最大600kAで動作する。こうした高い電流強度は、電気分解工程中における発熱の増大につながる。大きな発熱の結果として、電気分解の安定性及び効率に関する、また、電解の寿命に関する最適な熱条件を電解全体にわたって達成するように電解からの放熱を適合させることは困難であることがわかっており、例えば、発熱が大きい電解の領域における過度の熱エネルギー損失によって、電気分解のエネルギー効率が低下する。これにより、電気分解工程の信頼性及び経済性並びに電解の寿命が、電解の好ましくない熱条件によって損なわれる。
電解で発生する過度の熱、つまり溶融工程を維持するのに必要とされない熱の放散は、カソード床と鋼鉄トラフとの間に配置された耐火ライニングを介する鋼鉄トラフの床によって調整可能であり、その耐火ライニングは、従来、耐火レンガ又はプレートで構成され、それら耐火レンガ又はプレートは、鋼鉄トラフ内に配置されて、鋼鉄トラフの床の領域において互いに積層される。しかしながら、カソード床及び側壁レンガによって形成された内部トラフの比較的薄い側壁を介する放熱が、電気分解が生じる液体アルミニウム層及び溶融層の領域における温度条件に重要な役割を果たす。側壁は、従来、電解内の多様な成分及び媒体に接触し、特に、液体アルミニウム層、その上に位置する液体溶融層、液体溶融層の上方に存在する固化した溶融物層(クラスト)や、電解槽中に発達するガス状雰囲気、それに含まれる多様な元素と共に発達するガス状雰囲気に接触するので、側壁における熱流が電解槽の熱条件に特に関係している。
発生する熱エネルギーの量の一部を定められた方法で散逸させなければならないが、それと同時に、過度の熱損失、つまり、電気分解工程の経済性を損なう熱エネルギー損失を回避しなければならない。
既知の電解では、側壁の垂直構造、その結果としての構造的要求のため、鋼鉄トラフの床の領域に設けられるようには、比較的薄い側壁の領域における積層耐火レンガの追加的なライニングが存在せず、側壁を介する放熱を、床領域におけるものと同様の単純なものにすることができない。炭素又は炭化ケイ素含有材料で従来構成される均一な側壁は、側壁の平面に垂直な熱伝導性に関しては一様であり、動作中の側壁の熱流及び等温プロファイルの限られた制御のみを許容する。このような側壁とカソードブロックとの間のギャップは、従来、カーボン及び/又は炭素含有材料(無煙炭やグラファイト)及びバインダ(コールタール等)のラミング材で充填される。このギャップを手動で又は半自動でラミングする(打ち固める)ことが多いので、ラミングの欠陥が生じ得て、ギャップの損傷に繋がり、最悪の場合、電解全体の早期故障に繋がり得る。このような損傷は、電解の始動時又は動作中にのみ生じることが多い。損傷が生じる危険性は、対応するギャップが広く深くなるほど、高くなる。また、広い又は深いギャップは、高い作業コスト、電解に関わる環境及び人員に対する負荷を意味する。何故ならば、健康に有害な物質が従来のラミング材に見つかっているからである。側壁レンガとカソードブロックとの間に必要とされるラミング材の一部又は全部を、予め焼成したカーボン又はグラファイトの傾斜層に置換することが知られている。ラミング材の一部のみが置換される場合、ラミング材のギャップの厚さが、50%から99%よりも大きく、好ましくは75%から99%よりも大きく、特に好ましくは90%から99%よりも大きく減らされる。また、この層が、元々のラミング材層のボリューム全体を充填しないことができ、例えば、アノード表面を広げるための空間を形成することができる。大抵の場合、例えば厚さ50mmの薄くて垂直な周辺ラミング材ギャップが保たれる。例えば窒化ケイ素結合炭化ケイ素の垂直配置側壁レンガを、この傾斜層に接続することができる。側壁レンガ及び傾斜層を備えたこのような構成を、以下、“複合側壁レンガ”と称する。窒化ケイ素結合炭化ケイ素が傾斜層に接着している複合側壁レンガは、最近の電解において既に使用されている。従来用いられている接着剤は、健康に有害な物質を含み得て、このことも、電解に関する環境及び人員に対する大きな負荷を意味する。また、接着剤の適用は、追加の作業段階を要する。不良品の接着剤又はその不正確な適用の結果として接着不良が生じると、接着された結合部が不良となり得る。このような複合側壁レンガの側壁レンガは、均一材料製であり、側壁レンガ自体の熱伝導性における差は許容されない。また、接着剤又は接着された結合部は、電解槽の熱流に影響を与え得る。接着された結合部自体は非常に薄いので、結合の不規則性が、それに応じた局所的な熱流を損ない得る。槽の始動時における接着剤の炭化が、接着性の低下をもたらし得て、これは、予め焼成したカーボン又はグラファイトの傾斜層と垂直側壁レンガとの間の結合が弱くなることを意味する。その結合が不良になると、つまり、傾斜層及び垂直側壁レンガが互いに接続しなくなると、熱流が不確定に損なわれて、必要な放熱が十分に保証されなくなり得る。このことは、電解の過熱に繋がり得て、最悪の場合、電解槽の早期故障に繋がり得て、つまり、電解槽の寿命が短くなる。薄い接着層状の接着剤は、側壁を形成する個々の側壁レンガとレンガの間にも使用され得る。
特許文献1に開示されている電解の壁用の側壁レンガは、層状構造を有する複合体であり、炭素含有材料の内側層と、硬質セラミック材料の外側層とを備え、これら二層が互いに密接に接続している。これによって、内側から外側への事実上妨げられない熱流が可能とされる。しかしながら、このような側壁レンガを用いる場合、耐摩耗性、特に、耐研磨摩耗性及び/又は耐腐食摩耗性が十分ではない。
従って、既知の電解では、特に高い電気分解電流強度での動作時における最適な工程条件を達成することができず、その結果として、達成可能な電気分解工程の安定性及び経済性が制限されて、電解槽の寿命が短くなる。
独国特許出願公開第3506200号明細書 国際公開第2002/064860号
従って、本発明の一課題は、電解で用いた場合に、最適な工程条件、そして、それに応じた電気分解工程中の高い経済性及び安定性、並びに電解槽の長寿命を保証する電解槽の壁用の側壁レンガを提供することである。特に、本側壁レンガは、最適な熱条件が電気分解中の電解に行き渡り、好ましくない熱及び温度分布によって生じる熱損失を動作中可能な限り避けられるようにする方法で、電解の側壁を介した放熱を調整するものである。電気分解中の電解槽の動作温度は、920℃から1000℃の間、好ましくは950℃から980℃の間である。更に、本側壁レンガは、耐研磨摩耗性及び/又は耐腐食摩耗性、特に耐研磨摩耗性を上昇させるものである。また、本側壁レンガは、例えば接着剤を使用せずに製造可能である。更に、本側壁レンガが複合側壁レンガの場合、側壁とカソードブロックとの間のラミング材の一部又は全部を省略することもできる。
本発明によると、本課題は、電解、特にアルミニウム生産用電解の壁用の側壁レンガによって達成され、その側壁レンガは、層状体であり、低熱伝導率の層と、高熱伝導率の層とを備え、低熱伝導率と高熱伝導率との間の差は、920℃から1000℃の間の温度、好ましくは950℃から980℃の間の温度で測定すると、少なくとも5W/m・Kであり、それら層のうち少なくとも一方にケイ素(粉末)、酸化物セラミック材料、又は非酸化物材料がドープされる。後述のように、本層状体は接着剤を用いずに製造可能である。側壁レンガの構成の結果として、側壁を形成する個々の側壁レンガと側壁レンガとの間の接着剤の使用を同様に省略することができる。後述のように、この層状体の形状に起因して、側壁レンガとカソードブロックとの間のギャップを充填するためのラミング材の一部又は全部も省略可能である。
少なくとも一つの層がケイ素(粉末)、酸化物セラミック材料又は非酸化物材料でドープされ、熱伝導率の異なる複数の層を用いて電解用側壁レンガを構成することが、電解槽の熱条件を電解槽の動作中に非常に簡単で且つ非常に効果的に適合させることができ、電気分解の安定性及び効率並びに電解の寿命が最適化されることがわかった。また、耐摩耗性、特に耐研磨摩耗性及び/又は耐腐食摩耗性が増大する。接着剤が個々の側壁レンガと側壁レンガとの間に用いられるような場合においては、本側壁レンガの構成に起因して、その接着剤を完全に省略することが可能である。更に、側壁レンガを特定の形状で用いることで、熱条件を適合させることに加えて、側壁レンガとカソードブロックとの間のギャップを充填するためのラミング材の一部又は全部を省略することもできる。
以下において、“側壁レンガ”との用語が用いられる場合、その用語は上述の複合側壁レンガも含み得るものである。後述のように、複合側壁レンガは特定の形状を有する。
“低”熱伝導率及び“高”熱伝導率との用語は、その熱伝導率を有する特定の層が、他方の層と比較して“低い”熱伝導率又は“高い”熱伝導率を有するものとして理解されるものである。特に、一方の層が低熱伝導率を有する材料で構成され、他方の層が高熱伝導率を有する材料で構成され、それら二つの材料は互いに異なる。層状体が二つよりも多くの層を有する場合、全ての層が異なる熱伝導率を有することができ、又は少なくとも二つの層が同じ熱伝導率を有し得て、及び/又は、各グループが同じ熱伝導率を有する少なくとも二つのグループの層を提供することができる。二つよりも多くの層が存在する場合、それら層のうち少なくとも二つの間の熱伝導率の差が、920℃から1000℃の間の温度、好ましくは950℃から980℃の間の温度で測定して少なくとも5W/m・Kであれば十分である。特に、層の熱伝導率は、側壁レンガの少なくとも一方向、好ましくは、側壁レンガによって形成される側壁に垂直な方向において異なる。
920℃から1000℃の間の温度、好ましくは950℃から980℃の間の温度で測定した低熱伝導率と高熱伝導率との間の差は、5W/m・Kから80W/m・Kの間、好ましくは5W/m・Kから70W/m・Kの間、より好ましくは8W/m・Kから60W/m・Kの間、最も好ましくは10W/m・Kから50W/m・Kの間であり得る。
異なる熱伝導率を有する側壁レンガの異なる複数層を使用することで、側壁レンガを介する熱伝導及び放熱並びに側壁の等温プロファイルを目的どおりに調整することができる。側壁レンガの一部領域は、液体アルミニウム層と、電気分解が生じている溶融層とに直接接触するので、電気分解の安定性及び効率に特に重要である温度条件が直接的で非常に効果的に影響を受けるので、電解の動作にとって最適な熱条件を保証することができる。例えば、側壁レンガを電解で使用する場合に、異なる熱伝導率を、電解の異なる媒体に接触することになる側壁レンガの領域に与えることができる。同様に、異なる熱伝導率を有する複数の連続した層を、側壁レンガの外側に向かう熱流方向に沿って提供して、その方向における熱流を調整することができる。結果としての電解の熱条件の最適化は、電気分解工程の安定性及び効率並びに電解の寿命を顕著に増大させることができる。電気分解工程の安定性及び効率並びに電解の寿命は、ケイ素(粉末)、酸化物セラミック材料、非酸化物材料を少なくとも一つの層にドープすることによっても増大可能である。
本発明に係る側壁レンガ(複合側壁レンガも含む)は、空間の所定の方向に対して一様な熱伝導率を有する既知の側壁レンガに対応している既知の方法で電解に好適に設置可能であり、必要な又は受け入れざるを得ない欠点となる電解の設計変更を行わずに、鋼鉄トラフの側壁をライニングするのに用いることができ、電解の側壁を、特に既知の方法において、相当薄くすることができる。本側壁レンガは、製造される層に対応する異なる複数の未焼成(グリーン)混合物を含む単一の凝集性未焼成基体から一片の側壁レンガを焼成することによって、低コストで、優れた機械的安定性、特に、異なる層と層との間の非常に良好な凝集性を有して製造可能であり、その基体は、単一の側壁レンガに対応するか、又は複数の側壁レンガを焼成した基体から分離することができる。複合側壁レンガの製造においては、例えば、まず、未焼成体の全長にわたって焼成される未焼成体の所望の多角形形状を形作り、その後、個々の複合側壁レンガをプレート状に切り出す。好適な多角形形状については以下で詳述する。最終的な処理工程において、溝、凸部、凹部、粗面領域を、複合側壁レンガに追加することができる。本発明に係る側壁レンガの異なる層と層との間の結凝集は、接着剤を使用せずに達成される点に改めて留意されたい。
本発明の有利な実施形態は従属請求項、明細書及び図面に記載されている。
本発明の一実施形態に係る電解の断面斜視図である。 本発明の一実施形態に係る側壁レンガの斜視図である。 本発明の更なる実施形態に係る側壁レンガの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る複数の側壁レンガを分離することができる基体の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る複数の側壁レンガを分離することができる更なる基体の斜視図である。 複合側壁レンガの多様な実施形態の断面図を示す。 本発明の一実施形態に係る複数の複合側壁レンガを分離することができる基体と、分離された複合側壁レンガとの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る複数の複合側壁レンガを分離することができる更なる基体の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る複数の複合側壁レンガを分離することができる更なる基体の断面図を示す。 カソードブロックの斜視図である。 異なる形状の複数層を有するカソードブロックを示す。
以下の説明において、層状体の形状の側壁レンガの一つ以上の層への言及は、異なる熱伝導率を有する層に対するものであり、特に、各層が、920℃から1000℃の間、好ましくは950℃から980℃の間の温度で測定して、側壁レンガの少なくとも一つの他の層の熱伝導率と5W/m・K以上異なる熱伝導率を有する。
特定の二つの層は、特定の方向に互いに連なり得て、その特定の方向は、電解槽における熱条件に関係している熱流方向に対応し得て、例えば、側壁レンガの厚さ方向によって与えられ得る。結果としての側壁レンガの厚さにわたる熱伝導率の変化のため、その方向における側壁レンガを介する全熱量を、側壁レンガの所望の等温プロファイルを保証するように規定することができる。しかしながら、層は、例えば側壁レンガ(複合側壁レンガを含まない)の高さ方向において互いに連なることもできて、特に、異なる層によって覆われた側壁レンガの高さ領域が、電解槽における側壁レンガの使用時に、電解槽の多様な媒体、例えば、液体アルミニウム、液体又は固化した溶融物、気相等に接触し得る。結果としての側壁レンガの高さにわたる熱伝導率の変化のため、放熱性を、対象となる媒体で生じる発熱、望まれる熱条件、更には個々の媒体の化学的要求に適合させることができる。
本発明に従って達成される電解槽の動作中における電解槽の熱条件の適合性は、側壁レンガが熱伝導率の異なるちょうど二つの層を有していること自体によって実現可能である。更に、こうした層構造は、高い安定性を有し、低コスト、高い信頼性及び高い再現性で製造可能である。しかしながら、原理的には、側壁レンガの異なる層の数は二層だけに限られるものではない。代わりに、側壁レンガは、より多数の層、例えば、少なくとも三層、四層、五層、六層又はそれ以上の異なる層を備えることもできる。結果として、電解槽内の熱条件に対して側壁レンガの熱伝導の振る舞いのより差別化された局所的整合性を得ることができる。側壁レンガは、好ましくは二層から四層を備え、より好ましくは二層から三層を備え、最も好ましくは二層を備える。電解槽の動作中における電解槽の熱条件の所望の適合性に加えて、カソードブロックと側壁レンガとの間のラミング材の一部又は全部も交換され、つまり、複合側壁レンガを使用する場合、その複合側壁レンガはより多数の層、例えば、少なくとも三層、四層、五層、六層、又はそれ以上の異なる層を備えることもできる。複合側壁レンガは好ましくは二層から四層、より好ましくは二層から三層、最も好ましくは二層を備える。
複数層は特定の方向に連なることができ、その特定の方向は、特に、側壁レンガの厚さ方向又は高さ方向に対応し得て、側壁レンガの厚さ方向又は高さ方向における側壁レンガの熱伝導率の変化が得られる。側壁レンガは異なる複数方向において連なる層を有することもできて、異なる複数方向における側壁レンガの熱伝導率の変化が得られる。例えば、第一の方向に互いに連なる側壁レンガの複数層が第一の層シーケンス(順序)を形成し、第一の方向に互いに連なる別の複数層が第二の層シーケンスを形成することができ、それら二つの層シーケンスが、好ましくは第一の方向とは異なる第二方向、特に第一方向に垂直に互いに連なって、チェック模様のようになる。
有利な実施形態によると、層状体は、低熱伝導率の層と高熱伝導率の層とが交互になったシーケンスを有する。この交互シーケンスは特定の方向において生じ得て、その特定の方向は特に厚さ方向又は高さ方向に対応する。しかしながら、低熱伝導率の層と高熱伝導率の層との一つの交互シーケンスが第一の方向において生じ、一つの交互シーケンスが第一の方向とは異なる第二の方向において、特に第一の方向に垂直に生じるようにすることもできる。従って、層状体の一方の外側層が低熱伝導率の層であり、他方の外側層が高熱伝導率の層である場合に、特に有利な熱伝導の振る舞いが得られる。結果として、側壁レンガの外側層によって形成される側壁レンガの外側面を介した熱の吸収、分布及び放散を効率的且つ直接的に適合させることができる。好ましくは、液体アルミニウム及び/又は液体溶融層に接触する層状体の外側層が低熱伝導率の層であり、カソード床及び/又はトラフと接触する層状体の他方の外側層が高熱伝導率の層である。熱伝導率が変化する方向は、側壁レンガによって形成される側壁に垂直な方向である。
原理的には、層及び/又は側壁レンガは所望の適切な形状を有することができる。形状は側壁レンガの意図されている使用に大きく依存するものであり、つまり、電解槽の動作中における電解槽の熱条件の適合性のみに依存するか、又は、そのような適合性と、カソードブロックと側壁レンガとの間のラミング材の一部又は全部の交換性との組み合わせに依存する。
側壁レンガの熱伝導の振る舞い及び生産性に関して特に有利な実施形態では、側壁レンガの層はブロック形状を有し、特に直方体形状を有し、接触面、特にベース面(主面、底面)を介して、又は側面を介して互いに接続される。このような層は特に製造が簡単であり、好ましいブロック形状、特に直方体形状の側壁レンガの主方向に沿って目的どおりに熱伝導率を適合及び変化させることを可能にする。
側壁レンガが好ましくはブロック形状であり、特に直方体状である。側壁レンガの一つ以上の層の厚さ方向は、側壁レンガの厚さ方向に一致し得て、層の向きを、側壁レンガの向きに適合させて、側壁レンガの対応する主熱伝導方向に適合させる。従って、ベース面を介して互いに接続された複数層が側壁レンガの厚さ方向に互いに連なり、側面を介して互いに接続された複数層が側壁レンガの高さ方向に互いに連なることができる。
本発明では、ブロックとは、六つの矩形面、八つの角、十二個の辺を有し、少なくとも四辺が同じ長さで互いに平行であるものとして理解される。ブロックが直方体である場合、四辺が同じ長さで互いに平行である。しかしながら、十二個の辺のうち八辺が同じ長さで四辺が互いに平行であったり、全ての辺が同じ長さで四辺が互いに平行であったりすることも可能である。
側壁レンガが電解槽内で複合側壁レンガとして用いられる場合、その側壁レンガの有利な実施形態では、側壁レンガの少なくとも一つの層がブロック形状、特に直方体形状を有し、側壁レンガの少なくとも一つの層が多角形形状を有する。これら層を、接触面、特にベース面を介して互いに接続し、ブロック形状を有する層のベース面は、多角形形状を有する層のベース面に部分的に又は完全に接触する。ベース面が完全に接触する場合、両方の層が同じ高さを有し、部分的に接触する場合、多角形形状を有する層は、ブロック形状を有する層の高さの30%以上100%未満、好ましくは40%から80%、特に好ましくは50%から75%の高さを有する。このような層も製造が非常に簡単であり、一方ででは、側壁レンガの主方向に沿って熱伝導率を適合及び変化させることを可能にし、他方では、このような側壁レンガは、側壁レンガとカソードブロックとの間のラミング材の一部又は全部と交換可能である。
複合側壁レンガの少なくとも一つの層は、多角形の形状を有する。本発明では、多角形とは、好ましくは三つから六つの角を有し、特に好ましくは三つから五つの角を有する多角形であると理解される。四つの角を有する多角形は、例えば、長方形(矩形)、正方形、又は台形として理解される。多角形は規則的又は不規則な形状のものとなり得る。本発明では、規則的な多角形とは、全ての辺が同じ長さであり、全ての内角が同じ大きさである多角形であると理解される。多様な多角形の形状を用いて、複合側壁レンガを所望の電解槽設計に適合させることができ、例えば、複合側壁レンガの対応する設計、つまり多角形の層の構成によって、アノード用により空間を形成することができる。大きなアノード表面は高い電流強度を許容し、つまり高い生産性を可能にする。また、複合側壁レンガの形状を元々の周囲のラミング材のギャップの形状に適合させることができる。更に、多角形は、通常の角及び/又は丸い角を有することができる。通常の角とは、対応する多角形の二つの辺が合致する点として理解される。丸い角とは、内側に丸い凹状の曲部を有する角を有し、その湾曲した領域内に角度の付いた又は通常の角度変化がないものとして理解される。丸い角は、鋭い角と比較して、その丸い角においてより均一な力の分布が生じるという利点を有する。このより均一な力の分布は、複合側壁レンガのそうした点において生じる応力を低下させて、ひび割れ及び/又は欠陥の形成を低下させる。好ましくは、多角形は、通常の角のみを含むか、又は、多角形の一つの角が丸く、他の角が通常の角である。
複合側壁レンガの一つ以上の層の厚さ方向は、側壁レンガの厚さ方向と一致し得て、層の向きが側壁レンガの向きに適合して、側壁レンガの対応する主熱伝導方向に適合するようにできる。従って、ベース面を介して互いに接続された層は、複合側壁レンガの厚さ方向に互いに連なり得る。
側壁レンガ(複合側壁レンガを含む)は、原理的には、平坦な構造形状を有し、比較的小さな厚さと、特に顕著に大きな高さ及び幅を有し、側壁レンガは幅よりも大きな高さを有することができる。ベース面を介して互いに接続された層の場合、側壁レンガの厚さは、例えば、50から700mmの間であり得て、使用タイプに依存する。電解槽の熱条件に適合するようにのみ側壁レンガが使用される場合、厚さは好ましくは60から250mmの間であり、より好ましくは80から150mmの間であり、最も好ましくは90から110mmの間である。一方、複合側壁レンガが電解槽で使用される場合、厚さは、好ましくは150から600mmの間、より好ましくは200から350mmの間、最も好ましくは225から300mmの間である。特定の二つの層の厚さの比は、例えば、1:3以下、好ましくは1:2以下、特に好ましくは1:1である。
側壁レンガ(複合側壁レンガを含む)の幅は、電解槽の側壁の長さに対して所望のとおり適合可能であり、つまり、側壁の全長を占めるか、又は側壁の長さの一部のみを占めることができる。側壁の長さは、例えば、3500mmから4000mmや、10000mmから15000mmとなり得る。側壁の長さが10000mmから15000mmである場合、側壁レンガの幅がその長さとなり得るか、又は、長さ5000mmの側壁レンガを2〜3個用いて、側壁が覆われる。
側壁レンガの幅が電解槽の側壁の全長を占める場合、一方では、このような側壁レンガを用いることで、個々の側壁レンガと側壁レンガとの間の結合部に用いられ得る接着剤を省略することができ、他方では、側壁レンガの単純な設置が時間を節約する。本発明に係る側壁レンガの幅が側壁の長さの一部のみである場合、本発明に係る側壁レンガが少なくとも二つ使用される。本発明においては、異なる幅を有する本発明に係る複数の側壁レンガを使用することができ、つまり、個々の側壁レンガの幅を必要に応じて適合させることができる。本発明に係る側壁レンガ(複合側壁レンガを含む)の幅が、側壁の長さの一部のみを占める場合、その幅は、300から600mmの間、好ましくは400から600mmの間、特に好ましくは450から550mmの間となり得る。
側壁レンガ(複合側壁レンガを含む)の高さは、例えば、500から900mmの間、好ましくは600から800mmの間、特に好ましくは600から750mmの間となり得る。複合側壁レンガの場合、高さは、ブロック形状を有する層の長さでとられる。
一実施形態によると、側壁レンガ(複合側壁レンガを含まない)は、側壁レンガの厚さ方向に互いに連なり、特に、ベース面を介して部分的に又は完全に互いに接続された二つの層を有し、それら層は各々、側壁レンガの厚さの30%から70%、好ましくは50%をカバーし、従って、側壁レンガの全厚さをカバーする。ここで、個々の層の厚さのパーセンテージは合計で常に100%となることを理解されたい(以下でも同じ)。この場合、一つの層が側壁レンガの全高さにわたって延在し得る。
同様に、側壁レンガ(複合側壁レンガを含まない)は、側壁レンガの高さ方向に互いに連なり、特に、側面を介して互いに接続された二つの層を有し、それら層は各々、側壁レンガの高さの30%から70%、好ましくは50%をカバーし、従って、側壁レンガの全高さをカバーする。この場合、一つの層が側壁レンガの全厚さにわたって延在し得る。
有利な実施形態では、側壁レンガ(複合側壁レンガではない)の層のうち一つ以上、特に全ての層が、25から125mm、好ましくは30から100mm、より好ましくは40から75mm、最も好ましくは45から55mmの厚さを有する。これが特に好ましいのは、側壁レンガが、ベース面を介して互いに接続され、厚さ方向において互いに連なる二つの層を有し、特に、各層が側壁レンガの厚さの30から70%、好ましくは50%を占める場合である。各層は側壁レンガの全高さにわたって延在し得る。
更に好ましい実施形態によると、側壁レンガ(複合側壁レンガを含まない)の層のうち一つ以上、特に全ての層は、それら層が側面を介して互いに接続され高さ方向において互いに連なる場合、150から450mm、好ましくは200から400mm、より好ましくは250から350mm、最も好ましくは280から320mmの間の高さを有する。これが特に好ましいのは、側壁レンガが、側面を介して互いに接続され高さ方向において互いに連なる二つの層を有し、特に、各層が側壁レンガの高さの30%から70%、好ましくは50%にわたって延在している場合である。各層は、側壁レンガの全厚さにわたって延在し得る。特定の二つの層の高さの比は、例えば、1:3以下、好ましくは1:2以下、より好ましくは1:1となり得る。
複合側壁レンガの一実施形態では、その側壁レンガは、側壁レンガの厚さ方向において互いに連なり、特にベース面を介して部分的に又は完全に互いに接続された二つの層を有し、各層が側壁レンガの厚さの30%から70%、好ましくは50%をカバーし、従って、側壁レンガの全厚さをカバーする。ここで、個々の層の厚さのパーセンテージは合計で常に100%となることを理解されたい(以下でも同じ)。一つの層は、側壁レンガの全高さにわたって部分的に又は完全に延在し得る。多角形形状を有する層は、直方体形状を有する層の全高さにわたって完全に延在し得るか、又は、直方体形状を有する層の高さの30%以上100%未満、好ましくは40%から80%、より好ましくは50%から75%にわたって延在する。
更に有利な実施形態によると、複合側壁レンガの層のうち一つ以上、特に全ての層が、75から250mm、好ましくは100から175mm、より好ましくは110から150mmの厚さを有する。これが特に好ましいのは、複合側壁レンガが、ベース面を介して部分的に又は完全に互いに接続され、厚さ方向に互いに連なる二つの層を有し、特に各層が、複合側壁レンガの厚さの30から70%、好ましくは50%を占める場合である。ベース面が完全に接触する場合、各層は複合側壁レンガの全高さにわたって延在し、一方、ベース面が部分的に接触する場合、多角形形状を有する層は、直方体形状を有する層の高さの30%以上100%未満、好ましくは40から80%、より好ましくは50から75%にわたって延在する。
更なる実施形態によると、複合側壁レンガの一つ以上の直方体状の層、特に全ての直方体状の層が、500から900mm、好ましくは650から850mm、より好ましくは700から800mmの高さを有し、多角形の層のうち一つ以上、特に全ての層が、150mm以上900mm未満、好ましくは200から720mm、最も好ましくは250から675mmの高さを有する。
側壁レンガは、その高さ方向にわたって電解槽の異なる成分や媒体、特に、液体アルミニウム層、溶融層、任意で溶融層の上に位置する固化した溶融物のクラスト、電解槽の動作中に発達するガス雰囲気、それに含まれる多様な物質と接触し得る。その下方領域において、側壁レンガはカソード床及び/又はラミング材に接続され得て、ラミング材は、カソード床と側壁レンガとの間の強固な接続を形成するために提供可能である。上記のとおり、側壁レンガは、異なる熱伝導率を有しその高さ方向に互いに連なる複数の層を有し得て、異なる媒体と接触することになる側壁レンガの高さ領域は、好ましくは側壁レンガの異なる層によって形成される。結果として、側壁レンガを介した熱の吸収及び放散が、異なる媒体における特定の熱条件及び要求に適合する。この適合性により、側壁レンガ全体が、より少ない応力を受けるようになり、耐摩耗性が高まる。
代替的に又は追加的に、側壁レンガは、側壁レンガの厚さ方向に互いに連なる異なる熱伝導率の複数層を有することができる。結果として、トラフの内側を区切る側壁レンガの側面に垂直に走る熱流方向において、側壁レンガの熱伝導を変化させることができる。
電解槽における側壁レンガの使用にとって重要な側壁レンガの熱的、機械的及び化学的安定性に関して好ましい実施形態では、少なくとも一つの層、好ましくは全ての層が、カーボン、グラファイトカーボン、グラファイト化カーボン、炭化ケイ素、これらの任意の混合物から成る群から選択された材料から形成され、又はこうした材料を含む。こうした材料は、側壁レンガが電解槽において使用され、側壁レンガが液体アルミニウム層及び溶融層に接触する場合に生じる条件に耐えるのに特に適している。更に、適切な材料組成の選択が、側壁レンガの熱伝導率を有利な値の範囲内に適合させる。側壁レンガの層のうち一つ以上、特に全ての層の熱伝導率は、920℃から1000℃の間、好ましくは950℃から980℃の間の温度で測定して、例えば4から120W/m・Kの間、特に4から100W/m・Kの間、好ましくは5から80W/m・Kの間、特に好ましくは8から50W/m・Kの間となり得る。
カーボンが無煙炭であり、好ましくは電気的に焼成した無煙炭であり、炭化ケイ素が窒化ケイ素結合炭化ケイ素である場合に、側壁レンガの特に高い耐摩耗性、つまりはその側壁レンガを備えた電解槽の特に長い寿命が達成される。
側壁レンガの製造が、ピッチでの含浸ステップ及び後続の炭化ステップを備える場合、側壁レンガの熱的及び機械的特性の更なる改善を達成することができる。そのため、上述のように、側壁レンガ全体、又は側壁レンガの少なくとも一つの層に含浸を行うことができる。
少なくとも一つの層に、ケイ素(粉末)、酸化物セラミック材料(例えば、酸化アルミニウム、二酸化チタン)又は、非酸化物セラミック材料(好ましくは、元素周期表の4族から6族の少なくとも一種の金属と、13族又は14族の少なくとも一種の元素から成る)をドープすることができる。ここで、ドーピングとは、未焼成(グリーン)混合物への添加を意味し、未焼成混合物中の一種以上のドーパントの各量は3から15wt%、好ましくは5から10wt%である。200μm未満、特に好ましくは63μm未満の直径を有する粉末粒子が好ましくは用いられる。非酸化物材料として、特に、4族から6族の金属の炭化金属、ホウ化金属、窒化金属、炭窒化金属が挙げられ、例えば、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム又はタングステンの金属のものであり、好ましくはチタンが用いられる。複数の酸化物セラミック材料の任意の混合物、複数の非酸化物セラミック材料の任意の混合物、酸化物セラミック材料と非酸化物セラミック材料との任意の混合物、酸化物セラミック材料とケイ素(粉末)との任意の混合物、非酸化物セラミック材料とケイ素(粉末)との任意の混合物、酸化物セラミック材料と非酸化物セラミック材料とケイ素(粉末)との任意の混合物を使用することもできる。二ホウ化チタンや炭化チタンを好ましい非酸化物材料として挙げることができる。ケイ素(粉末)を使用する場合、それは焼成プロセス中に炭化ケイ素に反応する。窒化ケイ素結合炭化ケイ素を生成するための前駆体を使用することもでき、炭化ケイ素とケイ素粉末との混合物が使用される。この場合、焼成プロセスは、ケイ素が反応して実際にバインダ相の窒化ケイ素を形成することを保証するために、燃料ガスの制御された窒素含有量で最大1400℃において行う必要がある。一般的に、熱処理は、従来どおりのセラミック材料の焼成によって行われ、つまり、焼成温度は使用されるセラミック材料に適合される。使用される個々の材料の焼成プロセスに対して為される異なる要求を、層状体の製造において考慮しなければならない。この層は、特に動作中に周囲の鋼鉄トラフと接触する層であり、酸化摩耗の危険性が高い。
側壁レンガは好ましくはモノリシック(一体)に形成され、側壁レンガの複数層が一片となり、物質結合によって互いに接続される。このような接続は、接着剤での結合又は機械的接続と比較して、その安定性の増大により区別されるものである。従って、側壁レンガは、個々の層の複合体を形成することができる。結果として、側壁レンガが、特に高い熱的、機械的及び化学的耐性を有し、その側壁レンガを備えた電解槽が特に長い寿命を有する。特に、完成品の側壁レンガの異なる層に対応する複数の異なる未焼成混合物を含むことができる未焼成体から、一片の側壁レンガを得ることができ、それら未焼成混合物は、側壁レンガの異なる層用の出発原料となる。未焼成ブロックの焼成によって側壁レンガを得ることができ、特に、未焼成ブロックの未焼成材料の炭化及び/又はグラファイト化を行うことができる。
例えば、側壁レンガの熱伝導率は、DIN51936に準拠して920℃から1000℃の間の温度で測定可能である。400℃を超える温度での測定の場合、パルスレーザーが使用される。側壁レンガは、一つの層内で少なくとも実質的に一様な熱伝導率を有することができる。低熱伝導率の層と高熱伝導率の層との間に移行領域が形成され得て、そこでの熱伝導率は、高い値から低い値へと連続的に、例えば少なくとも実質的に連続的に低下する。こうした移行領域は、層全体の割合と比較して相対的に小さいものとなり得て、二つの層の一部とみなされ得る。
更に、本発明は、上述のような本発明に係る側壁レンガの製造方法を提供し、その方法は以下のステップを備える:
a)低熱伝導率の層用の混合物と、高熱伝導率の層用の混合物と、任意で少なくとも一つの更なる層用の一つ以上の混合物とを提供するステップと、
b)ステップa)の混合物から層構造を有する未焼成ブロックを形成するステップと、
c)ステップb)の未焼成ブロックを、800℃から1400℃の間、好ましくは1000℃から1300℃の間の温度で焼成するステップ。
層の出発原料を形成する異なる複数の未焼成混合物を備えた未焼成ブロックを焼成して側壁レンガを製造することで、高い安定性、側壁レンガの個々の層と層との間の物質結合及びモノリシックな凝集を有する均一な側壁レンガが得られる。
ステップb)の未焼成ブロックの形成は、未焼成混合物を型に導入することを含むことができる。完成品の側壁レンガの層構造に応じた未焼成混合物の複数の層を型の中に形成することができる。型の開口方向に沿って未焼成混合物の層を連続して提供することによって、層構造を単純に形成することができる。特に単純な方法では、層が実質的に水平に、好ましくは水平に配向するように、そして好ましくは垂直方向に互いに連なるようにして、層を型の中に導入することができる。
ステップb)の未焼成ブロックの形成は、未焼成材料の振動成形及び/又はブロックプレスを更に含むことができる。これは、真空でも、真空でなくても可能である。これによって、材料内に存在する空隙を部分的に又は完全に排除して、所望のかさ密度を全体にわたって均一に得ることができる。未焼成ブロックの形成が、材料を圧縮するための未焼成材料の圧力印加や圧縮を含む場合、かさ密度に関する特に高い一様性を更に得ることができる。
未焼成混合物に適した材料は、特に、完成品の側壁レンガに関して上述した好ましい材料の一つへと焼成可能なあらゆる未焼成材料である。例えば、少なくとも一つの未焼成混合物が、炭素含有材料(例えば、無煙炭)、グラファイト材料又はグラファイト化可能材料(例えば、合成グラファイトやピッチ)、又はこれらの材料の任意の混合物から成る群から選択された材料を含むことができる。更に、バインダ(特に、カーボン、例えば、結合ピッチを含む)が混合物内に存在することができる。未焼成ブロックの個々の層の材料の目的どおりの組成を用いることで、結果物の側壁レンガの異なる複数層の熱伝導率を目的どおりに調整することができる。未焼成混合物が炭素含有材料を備える場合、好ましくは、その未焼成混合物の材料の炭化が、未焼成ブロックの焼成中に生じる。更に、材料のグラファイト化を、更なるステップd)として行うことができる。このため、炭化した又は未焼成の成形体を、2000℃よりも高く、好ましくは2200℃よりも高い温度に加熱することができる。
側壁レンガの熱的及び機械的特性を更に改善するため、ステップc)の焼成の後及び/又はステップd)のグラファイト化(任意で提供される)の後に、更なるステップe)を提供することができ、そのステップe)は、焼成され任意でグラファイト化されたブロックにピッチを含浸させることを備える。
上述の方法により、好ましくは、複数の層を有する未焼成体が最初に製造され、そこから、上述の方法ステップに続く一ステップにおいて、特に切断工程によって、所望の寸法を有する複数の側壁レンガを分離することができる。これは複合側壁レンガの製造にも当てはまる。
本発明は、本願で説明される方法によって取得可能な側壁レンガを更に提供する。電解槽で使用される場合、側壁レンガは、電気分解工程中における電解槽の熱条件の最適化に影響し、また、側壁レンガの異なる層と層と間の非常に高い機械的安定性及び非常に強い凝集を有する。側壁レンガの幅に応じて、側壁レンガと側壁レンガとの間の接着剤を省略することができる。複合側壁レンガが使用される場合、側壁レンガとカソードブロックとの間のラミング材の一部又は全部を省略することもできる。
電解槽の側壁をライニング(内張り)するための本発明に係る側壁レンガの使用は、本発明の更なる独立した主題である。本発明では、側壁をライニングするため、熱条件に適合するように用いられる少なくとも一つの側壁レンガを、少なくとも一つの複合側壁レンガと組み合わせることもできる。使用される側壁レンガ又は複合側壁レンガの数は必要に応じて適合可能である。
本発明は、カソードと、アノードと、壁とを備えた電解槽(特にアルミニウム生産用のもの)であって、その壁の少なくとも一部が本発明に係る側壁レンガによって形成されている、電解槽を更に提供する。上述のように、側壁レンガは複合側壁レンガでもあり得る。側壁レンガ、その製造及び使用、特に電解槽における使用に関して本願で説明される利点及び好ましい実施形態は、それに応じて適用されると、本発明に係る電解槽の利点及び好ましい実施形態になる。少なくとも一つの側壁レンガは、好ましくは、液体アルミニウム層及び溶融層を収容するトラフの側壁を形成する。側壁レンガは、電解槽の外側鋼鉄トラフの側壁をライニングすることができ、その電解槽は側壁レンガによって形成された内側トラフを取り囲む。
上述のように、電解槽で生成される熱エネルギーの量は、一方では、定った方法で部分的に放散されなければならないが、他方では、電解槽内の特定の温度分布を保証するために過度の熱損失を防止しなければならない。本発明に係る側壁レンガ及び複合側壁レンガ、並びに、カソードと鋼鉄トラフとの間に位置する耐火ライニングに加えて、カソードも電解槽の熱管理に影響する。電解槽から熱が奪われ過ぎると、溶融物中の氷晶石が過度に固化して、カソード表面に広がり得る。結果として、カソード電流が乱れ、カソード表面に沿った非一様な電流分布につながり、つまり電気抵抗の上昇、そして電解槽のエネルギー効率の低下につながる。カソードからその下方に位置する耐火ライニングまでの熱管理は容易に調整可能であるが、カソードから側壁までの熱管理はかなり調整が難しい。均一な材料から成る従来のカソードを形成するカソードブロック、つまり、均一なカソードブロックは、同一の熱伝導率を有するので、こうしたカソードブロックは、電解槽の最適な熱管理を補助する性能が乏しいかそのような性能を全く有しない。これは、特に、カソードから側壁までの熱管理の調整に当てはまる。
特許文献2には、カソードの長手方向に沿って見た場合に、異なる電気抵抗を有する異なる複数層を有するカソードブロックが記載されていて、つまり、カソードブロックが、カソードの長手方向に沿って層に異なる材料(異なる電気抵抗率を有する)を用いて製造される。こうしたカソードブロックを用いて、電流ガイドレールの複雑な誘導なしでも、電解槽を流れる電流を理想的な電流プロファイルに近づける。
異なる複数材料を使用する結果としてカソードの長手方向に沿って異なる複数層を有するカソードブロックは、カソードブロック内部に異なる複数の熱伝導率も有する。このようなカソードブロックを有利に用いて、特にカソードの長手方向に沿った、つまり側壁に向かってカソードが生じさせる熱損失を低減させることもできる。結果として、熱流プロファイルを個々のカソードブロックにおいて、つまりはカソード全体において制御することもできる。有利には、個々のカソードブロックは、カソードの長手方向に沿って、少なくとも三層、好ましくは三層から七層、より好ましくは三層から五層、最も好ましくは三層を備える。高熱伝導率の層と低熱伝導率の層とが存在し、これは、隣接した層において、一方の層が他方の層と比較して高い熱伝導率を有するものとして理解される。高熱伝導率の層と低熱伝導率の層との間の熱伝導率の差は、カソードブロックの長手軸方向に沿って測定して、920から1000℃の温度範囲内において、低熱伝導率の材料に基づいて少なくとも10%である。カソードブロックは、同じ熱伝導率を有する、つまり、同じ材料から成る少なくとも二つの層を備えることができる。これらの層は、カソードブロックの二つの外側層又は縁層となり得る。このようなカソードブロックを用いて、層の数、層の順序を選択し、そして各層の熱伝導率の値を選択することによって、カソードブロックの熱流を目的どおりに制御することができる。電解槽からのより小さな熱流が望まれる場合、例えば三層を有するカソードブロックを使用することができる。二つの外側層、つまり、電解槽の側壁に直接又はラミング材を介して熱的に接触する二つの層は、低熱伝導率の層であり、第三の中央の層が高熱伝導率の層である。一方、電解槽からのより高い熱流が望まれる場合、三層を有するカソードブロックについては、二つの外側層が、第三の中央の層と比較して高い熱伝導率を有する層となる。
カソードブロックの長さは通常2500から3500mmである。
カソードの長手方向に沿った見た上述の各層の長さは、カソードブロックに望まれる熱量に依存し、その熱流に応じて目的どおりに選択可能である。各層の長さは、カソードブロックの層の数にも依存する。例えば、七層の場合、各層は300から600mmの長さを有する。三層のみを使用する場合、外側層又は縁層は400から600mmの長さのものであり、内側層は1700から2300mmの長さのものである。層の数に関係なく、カソードブロックの外側層又は縁層は、400から600mm、好ましくは500mmの長さを有する。
上述のカソードブロックの各層は、カーボンベース、つまり炭素含有材料ベースで構成される。熱伝導率に関して、カソードブロックが、少なくとも50wt%、好ましくは少なくとも80wt%、より好ましくは少なくとも90wt%、特に好ましくは少なくとも95wt%、最も好ましくは少なくとも99wt%の炭素を含有する材料で構成されることが有利であることがわかった。そのカーボンは、アモルファスカーボン、グラファイトカーボン、グラファイト化カーボン、上述のカーボンのうち二種以上の任意の混合物から成る群から選択可能である。
本発明に係る側壁レンガについて上述したのと同じ方法をカソードブロックを製造するのに用いることができる。従って、カソードブロックの製造については、本発明に係る側壁レンガの製造方法についての対応する上記記載が参照される。
また、カソードブロックの製造に関しても、層の出発原料を形成する異なる複数の未焼成混合物を備えた未焼成ブロックを焼成することによって、均一なカソードブロックが、結果としてのモノリシックなカソードブロックの個々の層と層と間の高い安定性及び物質結合での凝集性を有して得られる。
カソードブロックの製造の場合の未焼成混合物に適した材料も、特に、完成品のカソードブロックに関して上述した好ましい材料のうち一つを与えるように焼成可能なあらゆる未焼成材料である。例えば、少なくとも一つの未焼成混合物は、炭素含有材料(例えば、無煙炭等)、グラファイト材料又はグラファイト化可能材料(例えば、合成グラファイトやピッチ等)から成る群から選択された材料、又はこれらの材料の任意の混合物を含むことができる。更に、特に炭素含有のバインダ(例えば結合ピッチ等)が混合物中に存在することができる。未焼成ブロックの各層の材料の目的どおりの組成を用いて、結果物のカソードブロックの異なる複数層の熱伝導率を目的どおりに調整することができる。
カソードブロックの複数層の形状は異なるものであり得る。例えば、図10及び図11に示されるように、カソードブロックの全高さHを占める層に加えて、高さHの一部のみを占める層も存在可能である。層の成形を、カソードブロックにおける所望の熱流に応じて行うことができ、つまり、その成形によって、また、層の材料の選択、つまりは熱伝導率の値の選択によって、熱流を目的どおりに制御することができる。
電解槽において本発明に係る側壁レンガと上述のカソードブロックを組み合わせることによって、つまり、電解槽において本発明に係る側壁レンガ及び上述のカソードブロックを両方とも使用することによって、本発明に係る側壁レンガのみを使用する場合よりも、電解槽の熱条件を更に目的どおりに制御することができる。結果として、電解槽の工程条件を最適化することができ、電気分解工程の達成可能な安定性及び経済性を改善して、電解槽の寿命が延びる。上述の側壁レンガの各実施形態は、上述のカソードブロックの各実施形態と組み合わせ可能である点を理解されたい。
以下、添付図面を参照し、有利な実施形態の例を用いて、本発明を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るアルミニウム生産用の電解の部分断面斜視図である。電解は、カソード床を形成する複数のカソードブロック12で構成されたカソードを備える。カソードの上面に、液体アルミニウム層14が位置し、その上に、液体溶融層16が位置し、液体溶融層16の上に、固化した溶融物の層又はクラスト18が位置する。
溶融層16の上に、複数のアノードブロック20で構成されるアノードが位置し、溶融層16に浸かっている。電解の動作中には、電流がアノードブロック20を介して供給されて、溶融層16及び液体アルミニウム層114を通って、カソードブロック12に流れる。電流は、カソードブロック12と、カソードブロック12の下面の対応する溝に挿入された電流レール22とを介して外部に運ばれる。電気分解は、溶融層16において生じ、溶融物からの元素アルミニウムの分離に繋がり、元素アルミニウムが、カソード床の上面に蓄積して、液体アルミニウム層16を形成する。
電解は、外側エンクロージャとして機能する鋼鉄トラフ24を有し、その鋼鉄トラフ24の床領域には、耐火材の複数のプレート26が、互いに積層されて敷設され、その上に位置するカソードブロック12を鋼鉄トラフ24の床から断熱する。
鋼鉄トラフ24の側壁には、複数の直方体状の側壁レンガ28がライニング(内張り)される。側壁レンガ28は、内側トラフの側壁を形成し、その内側トラフ内に、液体アルミニウム層14、液体溶融層16、及び固化した溶融物層18が収容されて、その内側トラフの床は、カソードブロック12で形成されたカソード床によって形成される。カソードブロック12と側壁レンガ28との間に形成されるギャップは、ラミング材30で塞がれる。このようなラミング材を、カソードブロック12とカソードブロック12との間のギャップを塞ぐため、また、側壁レンガ28と側壁レンガ28との間のギャップを塞ぐためにも同様に設けることができる。
図1に示されるように、側壁レンガ28は、実質的に直方体状であり、鋼鉄トラフ24内で直立していて、側壁レンガ28の高さ方向は垂直方向に平行である。トラフの内側を区切る側壁レンガ28の面は、その側壁レンガ28のベース面(主面、底面)32によって形成され、ベース面32は、側壁レンガ28の高さ方向及び幅方向に平行であり、側壁レンガ28は、高さ方向及び幅方向に平行なその側面34を介して、互いに接続される。図1に示されるように、側壁レンガ28は、その高さの異なる領域において電解槽の異なる成分又は媒体、具体的には、ラミング材30、任意で液体アルミニウム層14、液体溶融層16、固化した溶融物層18と接触する。
電気分解工程中において、顕著な量の熱エネルギーが電解に発生する。その熱エネルギーのうち略三分の一は、従来どおり側壁レンガ28を介して吸収されて、外側に放散される。熱流の主方向は、側壁レンガ28の厚さ方向に対応する。熱エネルギーの略15%は、カソード床又はバーを介して吸収される。
図1に示される電解の側壁レンガ28は各々、低熱伝導率を有する少なくとも一つの層と、高熱伝導率を有する少なくとも一つの層を有し、低熱伝導率と高熱伝導率との間の差は、少なくとも5W/m・Kである。結果として、側壁レンガ28によって形成される側壁を介する熱吸収及び放熱は、電解の動作中におけるその全体にわたる最適な熱条件が確立されるように適合され、その結果として、電気分解工程の安定性、信頼性及び効率が改善され、電解の寿命が延びる。
図2及び図3は、例えば図1に示される電解で使用可能な本発明の一実施形態に係る側壁レンガ28をそれぞれ示す。各側壁レンガ28は、比較的薄い厚さdと、幅bと、幅bよりも大きな高さhとを有する。
図2に示される側壁レンガ28は、二つの直方体状の層36、38を有し、層36は低熱伝導率を有し、層38は高熱伝導率を有する。層36、38はそのベース面40、42を介して互いに接続され、ベース面40、42は、高さ方向及び幅方向に平行であり、接触面を各々形成する。層は側壁レンガ28の厚さ方向において互いに連なり、その各々が側壁レンガ28の厚さdの略半分にわたって延在する。結果として、厚さ方向における熱流、及び側壁レンガ28内部における等温位置を、動作中の電解槽の熱動作条件を最適にするように適合させることができる。
同様に、図3に示される側壁レンガ28は、二つの直方体状の層36、38を有し、層36は低熱伝導率を有し、層38は高熱伝導率を有する。層36、38は、その側面44、46を介して互いに接続され、側面44、46は幅方向及び厚さ方向に平行であり、接触面を各々形成する。層は側壁レンガ28の高さ方向において互いに連なり、その各々が側壁レンガ28の高さhの略半分にわたって延在する。電解内での設置状況に関し、高さの上半分が、低熱伝導率を有する層36によって形成されるのが好ましい。結果として、側壁レンガ28を介する熱伝導を、側壁レンガ28と各高さ領域において接触する電解の異なる成分又は媒体に対して適合させ、また、その内部に広がる熱条件に適合させることができ、結果として、電気分解中において電解内に広がる熱条件が最適化される。上述の場合、熱は、高熱伝導率を有する層38を備えた高さの下半分とカソードとの間の良好な熱接触(これは、ラミング材30を介して行われる)によって、放散する。
異なる熱設計の電解の場合、熱伝導率に関して逆の層配置が好都合となり得る。
図4は、本発明に係る側壁レンガの製造方法の中間生成物として製造された基体48を示す。基体48は、直方体状であり、低熱伝導率を有する直方体状の層36と、高熱伝導率を有する直方体状の層38とで構成され、これら層は、ベース面を介して互いに接続される。切断工程により、側壁レンガを形成する複数のプレートを基本48から切り出すことができ、それらプレートは、熱伝導率の異なる二つの層36,38を有する。このため、図4に破線で示されるように、基体は、層36と層38との間の界面に垂直に走る複数の切断面に沿って切断される。
図5は、図4に示される基体に実質的に対応する更なる基体48を示す。基体48は、低熱伝導率を有する二つの層36と、それらの間に配置された高熱伝導率を有する一つの層38とを備え、それら層はベース面を介して互いに接続される。図5に示されるように、側壁レンガを製造するためには、基体48を、層36と層38との間の界面に垂直な複数の面だけではなく、界面に平行に走る層38の中央面においても切断し、結果としての側壁レンガが各々、熱伝導率の異なる二つの層36、28を有するようにする。この製造方法はより経済的である。
図6は、例えば図1に示される電解に使用可能である、本発明に係る複合側壁レンガ29の多様な実施形態の断面図を示す。
図6に示される全ての複合側壁レンガは、直方体状の層36と、多角形の層38とを有し、層36が低熱伝導率を有し、層38が高熱伝導率を有する。層36、38は、それらのベース面40、42を介して互いに接続され、ベース面40、42は、高さ方向及び幅方向に平行であり、接触面を各々形成する。これら層は複合側壁レンガ29の厚さ方向に互いに連なり、各々が、複合側壁レンガ29の厚さdの30%から70%、好ましくは50%にわたって延在する。ベース面40、42は互いに部分的に又は完全に接触し得る。一方では、これら異なる構成の複合側壁レンガを使用することで、動作中における電解の熱動作条件を最適化するように、厚さ方向における熱流と、複合側壁レンガ29内部の等温位置とを適合させることが可能になり、他方では、こうした複合側壁レンガ29を使用することで、複合側壁レンガ29とカソードブロックとの間のラミング材を一部又は全部省略することも可能になる。
図6a)では、層38は台形の形状を有し、図6b)では、層38は三角形の形状を有し、図6c)では、層38は、丸い角を有する不規則な多角形の形状である。これらの実施形態では、ベース面40、42は完全に接触している。一方、図6d)及び図6e)では、ベース面40、42は部分的にのみ接触していて、図6d)の層38は矩形の形状を有し、図6e)の層38は、丸い角を有する不規則な多角形の形状を有する。
異なる熱設計の電解の場合、熱伝導率に関して逆の層配置が好都合となり得る。
図7は、本発明に係る複合側壁レンガ29の製造方法の中間生成物として製造された基体48を示す。この基体48は、直方体状であり、低熱伝導率を有する直方体状の層36と、高熱伝導率を有する直方体状の層38とで構成され、これら層はベース面を介して互いに接続される。これらの層は水平な層である。層38は機械加工されて、基体48の全長にわたって所望の多角形の形状が得られる。後続のステップにおいて、所望の幅を有するプレートが基体48から切り出される。従って、基体の製造中に生じるそのグレイン方向(順目方向)を側壁レンガにおいて活用及び調整して、つまりは、基体の処理中における基体の選択によって、例えば、水平方向及び垂直方向に生じる熱伝導率の違い等の異なる特性を活用及び調整することができる。
図8は、本発明に係る複合側壁レンガ29の製造方法の中間生成物として製造された基体48を示す。この基体48は、直方体状であり、低熱伝導率を有する二つの直方体状の層36と、高熱伝導率を有する一つの直方体状の層38とで構成され、これら層はベース面を介して互いに接続される。これら層は垂直層であり、層36が二つの外側層である。異なる熱伝導率を有する二つの外側層36と一つの内側層38を有する複数のプレートを基体48から切り出すことができる。後続のステップにおいて、層38を切断して二つのブロックを得て、そこから、層38を更に切断して、所望の多角形の形状を得る。代わりに、最初、長さ方向において基体を半分に分割して、多角形を削り出して、その後、任意で所望の長さのプレートを切り出すことができる。
この場合、例えば、対応する基体の製造中における層の向き(水平又は垂直)によって、熱伝導率等の多様な特性に影響を与えることができる。その理由は、成形工程中における異なるグレイン(順目)の向きと、結果としての物理特性の異方性である。
図9も、本発明に係る複合側壁レンガ29の製造方法の中間生成物として製造された基体48を示す。この基体48は直方体状であり、図8の基体と同様に、低熱伝導率を有する二つの直方体状の層36と、高熱伝導率を有する一つの直方体状の層38とで構成され、これら層はベース面を介して互いに接続される。これら層は垂直層であり、層36が二つの外側層である。この場合も、異なる熱伝導率を有する二つの外側層36と一つの内側層38を有する複数のプレートを基体48から切り出すことができる。後続のステップにおいて、個々の切断された片からの適切な切断によって、同じ形状を有する二つの複合側壁レンガ29を切り出すことができる。この方法の利点は、処理段階におけるものであり、ほとんど材料が無駄にならない。
図10は、三つの層を有するカソードブロック12を示し、二つの外側層が同じ材料Aから成り、中央の層が材料Bから成る。この場合、各層は、カソードブロックの全高にわたって延在している。
図11a)及びb)は、異なる形態のカソードブロック12の層を示し、二つの材料、つまり材料A及び材料Bが各カソードブロックにおいて使用されている。この場合、材料Aの二つの層は、カソードブロックの高さH及び長さLの一部のみを占める。
[実施形態]
(実施形態1)
58重量パーセント(wt%)の電気的に焼成した無煙炭と、9wt%の合成グラファイトと、17wt%の結合ピッチと、8wt%のケイ素と、8wt%の酸化アルミニウムとを含む混合物A、及び、77wt%の合成グラファイトと23wt%の結合ピッチとを含む混合物Bから側壁レンガを製造する。このため、未焼成(グリーン)ブロックを製造するための振動型に二つの混合物を充填して、製造される側壁レンガの高さ方向において混合物Aと混合物Bとの二つの連続した層が未焼成ブロックにおいて互いに連なるようにする。振動型内における層の高さは、充填物に続く未焼成ブロックの圧縮によって与えられる目標かさ密度に関して、圧縮後に二つの層の各々が未焼成ブロックの高さの半分にわたって延在するように選択される。これに続いて、環状窯内で1200℃で未焼成ブロックを焼成して、基体を製造する。
その後、焼成した未処理の基体から、厚さ10cmのプレートを切り出し、そのプレートを後続ステップにおいて更に処理し、例えば、ピッチを含浸させる。完成した側壁レンガの一例は、幅475mm、高さ640mm、厚さ100mmを有し、電解槽における側壁レンガの設置状況では、その高さ方向に沿って垂直に配置され、側壁レンガの高さの上方320mmは混合物Aに由来する材料Aで形成され、側壁レンガの高さの下方320mmは混合物Bに由来する材料Bで形成される。
材料Aは側壁レンガの一方向において室温で測定して略8W/m・Kの熱伝導率を有し、材料Bは側壁レンガの同じ方向において略45W/m・Kの熱伝導率を有し、その方向は材料A及びBのグレイン方向(順目方向)である。室温における熱伝導率はISO12987に準拠して測定可能であり、具体的には、特定の方向において、例えば、側壁レンガの製造中に出発原料に圧力を印加する場合には、圧力の印加方向に垂直又は平行であり、つまりグレイン方向(順目方向)に対するか又は沿って測定される。
920℃から1000℃の間の温度において測定される熱伝導率は、材料Aについて略9W/m・Kであり、材料Bについて略37W/m・Kである。熱伝導率の測定は、DIN51936に準拠してパルスレーザーを用いてグレイン方向(順目方向)において行うことができる。
[実施形態2]
58wt%の電気的に焼成した無煙炭と、9wt%の合成グラファイトと、17wt%の結合ピッチと、8wt%のケイ素と、8wt%の酸化アルミニウムとを含む混合物A、及び、65wt%の合成グラファイトと、5wt%の酸化アルミニウムと、10wt%のケイ素粉末と、20wt%の結合ピッチとを含む混合物Bから複合側壁レンガを製造する。このため、未焼成(グリーン)ブロックを製造するための振動型に二つの混合物を充填して、製造される複合レンガの高さ方向において混合物Aと混合物Bとの二つの連続した層が未焼成ブロックにおいて連なるようにする。振動型内における層の高さは、充填に続く未焼成ブロックの圧縮によって与えられる目標かさ密度に関して、圧縮後に二つの層の各々が未焼成ブロックの高さの半分にわたって延在するように選択される。これに続いて、環状窯内で1300℃で未焼成ブロックを焼成して、基体を製造する。
材料Aを含む層を機械加工して、未焼成ブロックの全長にわたって所望の多角形の形状を得る。後続ステップにおいて、厚さ50cmのプレートを基体から切り出す。完成した複合側壁レンガの一例は、幅500mm、高さ700mm、厚さ250mmを有する。
材料Aは側壁レンガの一方向において室温で測定して略8W/m・Kの熱伝導率を有し、材料Bは側壁レンガの同じ方向において略45W/m・Kの熱伝導率を有し、その方向は材料A及びBのグレイン方向(順目方向)である。室温における熱伝導率はISO12987に準拠して測定可能であり、具体的には、特定の方向において、例えば、側壁レンガの製造中に出発原料に圧力を印加する場合には、圧力の印加方向に垂直又は平行であり、つまりグレイン方向(順目方向)に対するか又は沿って測定される。
920℃から1000℃の間の温度において測定される熱伝導率は、材料Aについて略9W/m・Kであり、材料Bについて略37W/m・Kである。
[実施形態3]
未焼成の成形体の最終的な高さに相当する高さを有する振動型に、まず混合物A、次に混合物B、再び混合物Aを入れて、図10に示されるカソードブロックを製造する。
混合物Aは以下の組成を有する:
‐ 57wt%の無煙炭、
‐ 24wt%のグラファイト、及び、
‐ 19wt%の結合ピッチ。
混合物Bは以下の組成を有する:
‐ 80wt%のグラファイト、及び、
‐ 20wt%の結合ピッチ。
振動型内における層の高さは、充填に続く未焼成ブロックの圧縮によって与えられる目標かさ密度に関して、圧縮後に二つの層の各々が未焼成ブロックの高さの半分にわたって延在するように選択される。これに続いて、環状窯内で1200℃で未焼成ブロックを焼成して、基体を製造する。材料Aはカソードブロックの一方向において室温で測定して略15W/m・Kの熱伝導率を有し、材料Bはカソードブロックの同じ方向において略40W/m・Kの熱伝導率を有し、その方向は材料A及びBのグレイン方向(順目方向)である。室温における熱伝導率はISO12987に準拠して測定可能であり、具体的には、特定の方向において、例えば、カソードブロックの製造中に出発原料に圧力を印加する場合には、圧力の印加方向に垂直又は平行であり、つまりグレイン方向(順目方向)に対するか又は沿って測定される。
このようにして製造されるカソードブロックは、幅420mm、高さ400mm、長さ3100mmを有し、例えば24個のカソードブロックを有するカソード床を形成するのに使用可能である。こうしたカソードブロックを、本発明に係る側壁レンガと共に電解槽において使用することができる。
12 カソードブロック
14 液体アルミニウム層
16 液体溶融物層
18 固化した溶融物層
20 アノードブロック
22 電流レール
24 鋼鉄トラフ
26 耐火プレート
28 側壁レンガ
29 複合側壁レンガ
30 ラミング材
32 ベース面(主面、底面)
34 側面
36 低熱伝導率の層
38 高熱伝導率の層
40、42 ベース面
44、46 側面
b 幅
h 高さ
d 厚さ
H カソードブロックの高さ
L カソードブロックの長さ

Claims (16)

  1. 電解槽の壁用の側壁レンガであって、
    該側壁レンガ(28)が層状体であり、
    低熱伝導率の層(36)と高熱伝導率の層(38)とを備え、低熱伝導率と高熱伝導率との間の差が、920℃から1000℃の間の温度で測定して、少なくとも5W/m・Kであり、
    前記低熱伝導率の層(36)及び前記高熱伝導率の層(38)のうち少なくとも一方が、ケイ素、酸化物セラミック材料、又は非酸化物材料でドープされていることを特徴とする側壁レンガ。
  2. 前記電解槽がアルミニウム生産用電解槽であることを特徴とする請求項1に記載の側壁レンガ。
  3. 前記層状体が、低熱伝導率の層(36)と高熱伝導率の層(38)との交互の順序を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の側壁レンガ。
  4. 前記層状体の一方の外側層が低熱伝導率の層(36)であり、他方の外側層が高熱伝導率の層(38)であることを特徴とする請求項に記載の側壁レンガ。
  5. 前記低熱伝導率の層(36)及び前記高熱伝導率の層(38)がブロック形状を有し、接触面を介して互いに接続されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の側壁レンガ。
  6. 前記低熱伝導率の層(36)及び前記高熱伝導率の層(38)のうち一方がブロック形状を有し、他方の層(36、38)が多角形形状を有し、該二つの層が接触面を介して互いに接続されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の側壁レンガ。
  7. 前記多角形形状を有する層(36、38)が、三つから六つの角を有する多角形であることを特徴とする請求項に記載の側壁レンガ。
  8. 前記低熱伝導率の層(36)及び前記高熱伝導率の層(38)がベース面(40、42)を介して互いに接続されていて、前記層状体の厚さが50mmから700mmであることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の側壁レンガ。
  9. 前記低熱伝導率の層(36)及び前記高熱伝導率の層(38)が側面(44、46)を介して互いに接続されていて、前記低熱伝導率の層(36)及び前記高熱伝導率の層(38)の高さが150mmから450mmであることを特徴とする請求項に記載の側壁レンガ。
  10. 少なくとも一つの層(36、38)が、カーボン、グラファイトカーボン、グラファイト化カーボン、炭化ケイ素、及びそれらの任意の混合物から成る群から選択された材料から成るか、又は該材料を含むことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の側壁レンガ。
  11. 前記低熱伝導率と高熱伝導率との間の差が、5から80W/m・Kであることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の側壁レンガ。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の側壁レンガ(28)を製造する方法であって、
    a)前記低熱伝導率の層(36)用の混合物と、前記高熱伝導率の層(38)用の混合物と、任意で少なくとも一つの更なる層用の一つ以上の混合物とを提供するステップと、
    b)ステップa)の混合物から層構造を有する未焼成ブロックを形成するステップと、
    c)ステップb)の未焼成ブロックを1100℃から1400℃の温度で焼成するステップとを備えた方法。
  13. 前記ステップb)の形成が、振動成形を備えることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 電解槽の側壁をライニングするための請求項1から11のいずれか一項に記載の側壁レンガ(28)の使用。
  15. カソード(12)と、アノード(20)と、側壁とを備えた電解槽であって、壁の少なくとも一部が請求項1から11のいずれか一項に記載の側壁レンガ(28)によって形成されている、電解槽。
  16. 前記カソードが、低熱伝導率の層及び高熱伝導率の層を備えた層状体であるカソードブロックで形成されている、請求項15に記載の電解槽。
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