JP2016502074A - 拡散サンプリング装置 - Google Patents

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Abstract

支持体(2)上へ取り外し自在に保持される多孔質中空拡散体(3)、前記拡散体(3)内部に配置される吸着材(4)を含んで構成される拡散サンプリング装置(1)であって、前記中空拡散体(3)は、上側部分の上端が閉じられ、かつ末端下側部分の下端が開口された円筒形状を呈し、前記拡散体(3)はその下側部分へ固定される1または2以上のo−リングを用いて前記支持体(2)上へ保持され、前記吸着体(4)は拡散体(3)の前記上側部分の内部の所定位置にスプリング等の弾性手段を用いて保持されることを特徴とする、拡散サンプリング装置を提供する。さらに、かかる装置の使用、及び空気サンプリング及びモニタリング方法を提供する。

Description

本発明は、概略的には空気の質のモニタリング等のための、周辺空気から有機化合物及び蒸気のサンプリングを行う拡散サンプリングに関する。詳細には本発明は、新規な拡散サンプリング装置、該装置のサンプル収集への使用、及び該装置を用いたサンプル収集方法に関する。
空気及び蒸気のサンプリングを行う主要な方法として2つの方法がある。一つの方法は、吸引ポンプを用いて収集媒体を通して一定容量の空気を物理的に取り込む出す能動的サンプリングである。他の方法は、吸着材料を用いて収集を行う受動的サンプリングである。本発明は受動的な空気サンプリング分野に含まれる所謂受動的拡散サンプリングに関する。
受動的拡散サンプリングは、検体を拡散面を通して吸着体上へ拡散させることによって行われる。サンプリング後、検体は溶媒抽出によって化学的、あるいは熱処理によって脱離され、次いで分析される。受動的サンプリングは、重く取扱いが面倒なポンプシステムを用いず、動力の途絶による影響を受けず、広範囲に及ぶ監視も不要であり、静かであり、引火性がなく、爆発ハザードもあり得ない。このサンプリングは、誰でも、どこでも、また極めて少ない費用で実施可能である。さらに、エアポンプを用いて行う能動的サンプリングに付随して頻繁に生ずる問題であるサンプルの通過を起こすこともない。
受動的サンプリングでは、バルクの周辺空気濃度と保持媒体(すなわち固体吸着体、液体もしくはゲル吸着体)との間の濃度勾配によって検体を収集することが可能である。これは、装置の取込み速度あるいはサンプリング速度が、化合物(拡散性)、拡散面積及び長さ(すなわち設計パラメータ、拡散または透過媒体の短さ)、及び吸着特性(吸着等温線)に依存することを意味する。吸着等温線、吸着能力、サンプリング速度、及び濃度レベルやサンプリング時間のような変数は、例えば周辺空気中の検体が高濃度になると、吸着材を飽和状態にして該吸着材のサンプリング速度が低下させ、またサンプリング速度が高いと感度は高くなりサンプリング時間は短縮されるが、吸着材が速く飽和状態になるという相関がある。サンプリング時間が長ければ長いほど同様の飽和による影響を受ける可能性がある。
実際場面において、拡散サンプラーに適用されるサンプリング速度は、特定の検体と吸着体の組み合わせでは、一定の濃度範囲及びサンプリング時間に亘って有効である。
拡散サンプラーの取り込み速度はその設計、すなわち周辺空気から吸着床までの拡散通路の長さ及び抵抗に依存する。拡散サンプラーの殆どは適用用途ごとに設計され、吸着材の飽和あるいは長期間使用を回避するため、あるいはその逆とするため、サンプリング速度は場合によって非常に遅く、あるいは非常に速く設定される。
いくつかの拡散サンプラーには拡散膜が含まれ、それら膜は再使用可能であっても時間と共に容易に劣化し、また黒鉛化した吸着材によって、あるいは周辺への露出によって汚れてしまう。該拡散膜はサンプラーから分離できないため、その洗浄には制限がある。
拡散サンプラーの材料は、それ自体がサンプルを汚染する可能性があり、あるいは吸着の競合体として作用することがあるため、一定化合物の測定にとってハンデキャップとなることがある。
一定期間のサンプリングの移送、貯蔵及び中断(例えば中断される累積的個人サンプリング)は、サンプルの汚染が容易に起こることから取扱いが難しい。
このことは、上市されている拡散サンプラーの設計、吸着材及び型式の多様性を説明するものである。原則として、拡散サンプラーはそれぞれ特定の適用状況、すなわち短時間あるいは長時間のサンプリング時間、環境の相違(仕事場、周辺空気、屋内空気、及び人的曝露)、化合物の相違、分析技術、及び濃度レベルごとに設計されている。それにも拘わらず、いくつかのサンプルを別の分野において、別のサンプリング条件下で用いると、拡散サンプラーの最適性能に影響する可能性があるため、操作条件は設計ごとに一定範囲に制約される。
上記により、本発明は、種々異なる(固定された、あるいは可動な)位置において種々時間間隔に亘って検体を確実に収集することが可能な多目的拡散サンプリング装置、もしくは拡散サンプラーを提供することを目的とする。本サンプラーは感度が高く、さらに経験の少ないユーザーであっても容易に操作できるものでなければならない。
既存の解決手段に付随する上記欠点及び課題の少なくともいくつかを克服するため、本発明は支持体上へ取り外し自在に保持される多孔質中空拡散体を含んで構成され、かつ該拡散体内部に吸着体を備える拡散サンプリング装置を提案する。前記中空拡散体は円筒形状(多孔質)の側壁を有し、該側壁の上側部分の上端(頂壁)は閉じられ(多孔質であるが)、また下側部分の下端は開口され、前記拡散体はその下側部分へ固定された1または2以上の円環(toric)ジョイントあるいはo−リングを用いて支持体上に保持される。吸着材は好ましくは拡散体の(上側部分の)内側の所定位置にスプリング等の弾性手段を用いて保持される。
本願が提案する解決手段の主たる利点は、装置の組み立て及び操作が容易であり、製造工程が少なく、製造コストを最少にできることである。さらに、半径方向及び軸方向の吸着を組み合わせて感度を最大化し、性能に妥協することなく寸法の小型化を達成していることである(下記試験データ参照)。
実際、前記中空拡散体の寸法を極めて小型にすることができ、該拡散体の下側端部から上側端部までの長さLは概略10〜30mm、好ましくは15〜25mmあれば十分である。前記拡散体の外径(Do)は通常6〜25mm、好ましくは7.0〜15.5mmである。前記拡散体の壁(側部及び頂部)の厚さは通常1〜7mm、好ましくは1.5〜3.5mmの範囲内である。特に好ましい実施態様において、前記中空拡散体の長さLは20.0±0.3mm、外径Doは8.0±0.3mm、及び壁厚Twは2.0±0.2mmである。
このように小型に設計した結果、拡散サンプリング装置は移送が容易となり、使用が簡単で所望する場所に簡単に置くことができる。さらに、本願拡散サンプリング装置は従来型の脱離装置にも適合する。
多孔質材料から成る取り外し可能な中空円筒形拡散体は好ましくは一体に成型され、焼結あるいは機械加工され、また容易に入れ替えてサンプルとして取り込まれる化合物に適合した多孔度を選択することができる。前記拡散体は数種の異なる材料(ステンレススチール、青銅、PTFE、ポリプロピレン、あるいは反応性化合物サンプリング用の触媒物質)から作製可能である。「多孔質」とは、前記中空円筒形拡散体の材料が、特に前記中空円筒形拡散体の構造を特別開けることなく、該中空円筒形拡散体の内側と外側との間へサンプルとして取り込まれた化合物が循環することを可能としていることを指す。つまり、サンプル採取された化合物が中空円筒形拡散体の孔を通って、従って中空円筒形拡散体の表面の少なくとも主要部分を通って、あるいは中空円筒形拡散体の全表面を通って受動的に循環される(交換される)ことを意味する。このようにして、試験対象サンプルは吸着体と接触するに至る。さらに、拡散体は支持体及び吸着体から容易に分離することができ、またさらなるサンプリングのため、損傷を生ずるリスクなしに化学的もしくは熱により洗浄することが可能である。拡散体の外側を円筒形状とすることにより、半径方向と軸方向の吸着を可能とし、拡散体の容積に比して相対的により大きな交換面が与えられている。
これら多孔質拡散体には、特有な用途及びサンプル採取される検体によって、異なる多孔度、異なる孔サイズ、及び異なる孔サイズ分布を与えることも可能である。拡散体の全体としての多孔率は通常5〜70%、好ましくは10〜50%、さらに好ましくは20〜45%が選択される。(平均)孔サイズまたは孔径は、通常0.25〜100μm、好ましくは0.5〜60μmの範囲内であり、例えば0.5、1、3、5、8、10、20、30、40、50または60μmである。好ましくは、前記孔サイズ分布は所望される平均孔径前後の狭い範囲内、より好ましくは平均孔サイズの標準偏差がほぼ10%となるように選択される。
前記拡散サンプリング装置には、好ましくは拡散体の下側部分の外側に、1または2以上の、例えば機械加工された、もしくは他の方法で形成された1個または2個の溝が含まれ、これら溝により支持体へ(可動かつ堅固に)取り付けられる拡散体を保持する相当数のo−リングを受け取ることが可能され、これによりその取り付け位置での該拡散体のスライドが効率よく防止されている。
上記実施態様の代替例もしくは追加例として、前記支持体の上側部分の内側に1または2以上の類似の溝を一体に形成して該溝へ拡散体を取り外し可能に取り付け保持するように本拡散サンプリング装置を構成することも可能である。
さらに、サンプリング装置に一連の多孔度の異なる種々拡散体を与えることができ、好ましい実施態様として、2つのo−リングを用いて拡散体を支持体へ取り付け、該拡散体の多孔度を前記2つのo−リングの色の組み合わせでコード化することが可能である(表1に例を示す)。2個以上のo−リングをもつ装置に対して、例えばそのうちの2つのo−リング(拡散体の開口された下端に最も近いo−リング)の色だけを考慮することによって、同一のコードを用いることが可能である。勿論、このコードは、より多くの異なる多孔度をもつ実施態様についても必要を満たすことができ、また1個のo−リングから成る実施態様についても追加色を用いることによりこのコードを適用させることができる。また所望される場合は、色を追加し及びまたはo−リングを追加してコードの適用を拡大することもできる。
Figure 2016502074
吸着体は、溶媒を用いるか、または短時間の熱処理を行うことによって容易に洗浄でき、再使用が可能である。吸着体は前記中空円筒形拡散体内側の中空の孔もしくは穴へ格納され、及び拡散体の頂部に弾性手段、有利な例としては(好ましくはステンレススチール等の不活性な材料から成る)スプリングを用いて、従って最適な実際の吸着面だけでなく、信頼できる位置取り、つまり再現可能な測定を可能とするために保持される。
前記吸着体の吸着性材料は、検体を該材料の表面へ物理的もしくは化学的に結合させる高い比表面積を有する適当な材料から選択可能である。適当な材料の例としては、シリカゲル、シリコーン、ゼオライト、(活性)炭素、グラファイトカーボンブラック(carbopacks、carbotraps、tenax、chromosorb等)が挙げられる。前記吸着体は吸着材の単一ブロックでも凝集体でもよく、あるいは、ステンレススチールメッシュ、修飾スプリング、もしくは二重スプリング、特定の反応性物質を含む多孔質材料、内部に液体吸収材を保有する透過膜から成る吸着紙もしくはバッグ容器、あるいはこれらのいずれかの組み合わせから成る多孔質容器内に配置される微粒状吸着材として構成可能である。
実用場面において、本願拡散サンプリング装置には、サンプル採取され、分析される化合物に依存して異なるタイプの吸着材を取り付けることが可能である。このような吸着材として、ゴム(シリコーンもしくはsilastic(登録商標))からグラファイトカーボンブラック(すなわち活性炭、carbopack−B、carbopack−X、carbopack−C)に亘って用いることができる。それら吸着材は単一の固体片(単一ブロック)であるか、凝集体であるか、あるいは20〜100メッシュサイズの範囲となる限定されたメッシュサイズをもつ粉体化が可能である。典型的な吸着材として、carbopack−X(40〜60メッシュ)、carbopack−B(20〜40メッシュ)、tenaxGR(40〜60メッシュ)、tenaxTA(60〜80メッシュ)あるいはsilica(40〜60メッシュ)が挙げられ、これら吸着材に特定の検体の吸着及び分析に適する活性物質を含浸させることも可能である。これにより、無機系(NO、O、NHなど)から、有機系(HC、VOC、PAHs)に及ぶ広範囲の化合物をサンプリングする可能性が与えられる。
好ましい実施態様において、前記吸着容器は二重スプリング容器と称され、長さ及び寸法が異なり、一方が他方の内部へねじ込まれて取り付けられる一端が円錐状に閉じられた(少なくとも)2個のスプリングから成る。吸着材自体は微粒状吸着材あるいは単一ブロック(剛体)吸着材としてこの二重スプリング容器内へ挿入される。
シリコーンロッド(すなわち、長さ13mmx内径3mm)等の剛体吸着材の場合は、直接長いスプリング容器内を上方へ回転させて閉じられた端部まで入れられる。その後で、短いスプリングキャップが長いスプリング内を容器の全長が例えば20mmになるまで下方へねじ込まれる。
このようにして、吸着材の操作がさらに容易になり、二重スプリング容器によって与えられる保護による拡散体の壁あるいは他の構成部分の汚染が防止される。二重スプリング容器は分析のため、該容器を熱脱離装置へ取り込むなどして容易に拡散体から取り出すことができる。
さらに、この二重スプリング容器は拡散体内に封入されると十分な耐久性が与えられ、吸着材が該容器内に安定して保持され、それによって拡散プロセスの再現性及び性能が向上される。
吸着材が微粒状物(粉など)である場合、該吸着材は、対応するメッシュサイズよりも小さい適当な公称寸法(すなわち20〜40メッシュに対して5μmの公称寸法で十分)を備えるステンレススチール製のオランダ綾模様織り(外側径16mmx29mm)の円筒形管内部へ事前に入れられる。該円筒形管の両端面は、例えば径3mmの石英片フィルターを用いて閉じることが可能である。
吸着材を含む綾模様織りの円筒管は、次に二重スプリング容器の内部にいれられ、シリンダに沿って上方へ回転させられ、そして該シリンダの開口端部において短いスプリングキャップで閉じられる。所定巻き数のスプリングを円筒に沿って等間隔で配置し、最終的に20mmとする。
また、長形のスプリング容器はステンレススチール中において円筒管を保護する機能を果たし、微粒子の形成及び吸着材のロスを最小限に抑える。
前記吸着材の断面形状及び寸法は拡散体の中空内部の形状及び寸法とぴったり適合するように選定され、他方吸着体の長さは拡散体の内部の長さよりも一般的には短くされ、スプリング等の弾性手段の装入が可能とされている(上記参照)。
さらなる観点において、前記拡散サンプリング装置にはさらに該装置を閉じるためのカバーが含まれる。閉じられた状態において、該カバーは支持体へ取り外し可能に取り付けられ、前記中空拡散体はこのカバーに封入される。概して中空な円筒形カバーによって移送、貯蔵、及びサンプリングの中断中におけるサンプラーの汚染が回避され、拡散体上への設置、及び好ましくは該支持体と該カバー間に1または2以上のo−リング(toric joints)を用いて支持体へ取り付けることが容易となる。前記カバーは金属またはプラスチック等の適する材料から作製でき、好ましくはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)もしくはアルミニウムから作製される。前記カバーは保護及び保存手段として有用なだけでなく、以下において詳細に説明されるようにサンプリング工程を順序よく行うためにも用いられる。
拡散式サンプリング装置の特に好ましい例においては、前記カバーは、その中空内部が拡散体の外側形状にぴったり適合し、それによって閉じられた装置内部のデッドスペースが減じられるように設計される。別の言い方をすれば、貯蔵あるいは輸送中に起こり得る逆拡散を減衰させるため、前記カバーと拡散体との間のスペースが好ましくは最小限に減じられる。実用上、前記カバーの内径は拡散体の外径よりも4〜20%大きくなるように通常選定される。閉じられた装置内部の開放容積が減少することにより、閉じられた装置内部に集められた化合物/検体の脱離が減じられる。
本願装置のさらなる実施態様においては、サンプラーが閉じられた時の過圧を防止し、かつサンプリング装置を密閉状態に閉じるため、前記カバーにはさらに逆止め弁が含められる。この逆止め弁を前記カバー及びまたは支持体に一体化することも可能であるが、好ましくは該カバーの頂部上へ挿入される。従って、かかる改良装置は、逆止め弁が配置されている部分の開口部を通して内部の空気を除去することにより減圧下において閉じることが可能とされる。この逆止め弁は装置を閉じた時に過圧状態を起こす空気を排出することも可能である。かかる空気流の噴出には、有利な態様として、弁を空けるための最小作動圧(過圧)、例えば4kPaのような1〜10kPaの範囲内の圧力が必要とされる。
支持体は金属やプラスチック等の適する材料から作製可能であり、好ましくは略円筒形に形状化され、及び拡散サンプリング装置を開け易くするため、有利な態様として、外側上面(上側部分)及び外側隆起状下面(直径がより大きい隆起状下側部分)が設けられる。さらに別の実施態様では、カバーが付いた、あるいは付いていないサンプリング装置の追加ホルダーへの取り付けを可能とするために、スリットあるいは周縁窪みが隆起状下面中に配置される。
さらに別の実施態様においては、拡散サンプラーにはさらに支持体の隆起状下面中に配置される周囲窪みへ取り外し可能に取り付けられるホルダーが含められる。このホルダーを用いてサンプリング装置を種々異なる場所へ好きな方位へ向けて固定して、個人曝露(personal exposure)サンプリング中の動き等によって該装置を誤って落下させないように防止することが可能である。前記ホルダーは、支持体の基部に置かれる金属あるいはプラスチック等の適する材料から成るスクリューもしくは磁石片であってもよい。移動用あるいは個人用に用いる実施態様では、該ホルダーは拡散体の周囲にとじ込むことが可能なプラスチック材製のカット形状として構成される(図5A及び図5B参照)。かかる一種のピンセットのようなホルダーは、閉じたときに拡散体の溝に合う円形状となる。静止状態での周囲サンプリングを行う他の実施態様では、このホルダーを(使い捨て可能な)保護スクリーンが備えられた金属クリップとして構成可能である。
さらに別の実施態様においては、支持体とカバーの間に気密な閉鎖部を与える適当な数のo−リング(toric joint)を受け取るように、支持体の上側部分において1または2以上、好ましくは1個の外側溝が機械加工される。前記支持体は好ましくはステンレススチールから作製され、該支持体にはサンプルの汚染を防止するため1または2以上の不活性ゴムから成るo−リングが含められる。
以上からして、ここに述べた拡散サンプリング装置(サンプラー)には複数の利点があり、以下のように要約される。
・吸着材に対する拡散に要する比表面積は他の市販されているモデルに要する比表面積よりも大きい。本願サンプラーにおいては、半径方向と軸方向の両方向への拡散が組み合わされる。それにも拘わらず、拡散体を置き換えることによりその比を変更することが可能である。
・前記拡散体は、全多孔率(例えば10〜50%)、孔サイズ(例えば0.5〜60μm)、孔サイズ分布をもち、及び他の材料(ステンレススチール、青銅、PTFE、ポリプロピレンまたは反応性化合物のサンプリング用の触媒(オゾン洗浄)材料)から成る他の拡散体に置き換え可能である。これにより、拡散範囲が動態化し、適用場面(屋外、屋内、周囲など)、汚染度合、及び総サンプリング時間に応じた適切な拡散抵抗の選択が可能とされる。
・吸着材の量は既知の溶液に比して減じられており、その結果ブランクレベル(blank level)及びサンプラーのコストも減じられる。
・さらに、ここで述べられているサンプラーはより短い熱処理しか必要とせず洗浄が容易化されている。従って、吸着材をより多く備える他の拡散サンプラーに対して採取される検体の全体量が少ないことによって生ずる感度の低下が、該吸着材のブランクレベルの改善による検出限界の低下によって補償される。
・吸着材は上市されている殆どの熱脱離システムにも適合する。
・拡散体は再利用可能である。吸着体はサンプラーの他の部分とは別に化学的、熱的に洗浄可能である。かかる方式により耐用期間が延び、時間に伴うサンプリング率のドリフトが除かれ、低いブランクレベルが保持される。
・サンプラーはサンプリングのために直接開けることができ、装置の特別な操作を必要とせず、かつ構成素材からの放出によるブランクレベルの増加を生ずることなく、貯蔵のため密閉シールすることが可能である。
さらに別の観点において、本発明にはここで述べた拡散サンプリング装置の能動的空気モニタリングへの広範な期間に亘る利用も含まれる。さらに、本発明にはここで述べた拡散サンプリング装置の静止曝露、移動曝露、及び個人曝露用途への利用も含まれる。
さらに別の観点において、本発明は、任意であるがホルダーを用いて本発明装置を所望の固定場所あるいは可動場所へ取り付け設置する工程、支持体からカバーを取り外してサンプリング期間を開始し所定時間に亘って吸着を行わせる工程、及び該時間経過後に支持体上へカバーを戻して前記装置を閉じる工程から構成される、本発明に係る拡散サンプリング装置を用いた空気モニタリング方法にも関する。本方法の変形例において、前記サンプリング期間を多数の期間の連続として構成し、各期間を前述した前記装置を閉じることによって分けることも可能である。
前記閉じられた拡散サンプリング装置は次いで運ばれ、吸着体を検体検出測定装置が備えられた従来の脱離装置中へ導入され、適当な方法を用いてサンプルに吸着された検体を定量する分析測定工程へ移される。
分析を目的とすることから、前記方法にはブランクサンプルの使用(曝露されたサンプルと同じバッチにおいて分析されるべきサンプリングの間に閉じたままた保持される拡散サンプル)、あるいはサンプル中の吸着材が例えば重水素化された内部標準で事前にマークされている該拡散性サンプルの使用を含めることができる(これはPAHサンプリング後に熱脱離、ガスクロマトグラフィー、質量スペクトル検出が行われる場合には特に重要である)。
以下に本発明に係る拡散サンプリング装置の好ましい実施態様について実施例を用いて添付図面を参照しながら説明する。
本発明に係る拡散サンプリング装置の第一の実施態様の断面図である。 本発明に係る拡散サンプリング装置の第二の実施態様の断面図である。 本発明に係る拡散サンプリング装置に使用可能な拡散体の断面図である。 本発明に係る拡散サンプリング装置の一実施態様(閉状態)の透視図である。 本発明に係る拡散サンプリング装置の一実施態様(開状態)の透視図である。 本発明に係る拡散サンプリング装置との組み合わせに有用なホルダーの一実施態様の透視図である。 本発明に係る拡散サンプリング装置との組み合わせに有用なホルダーの一実施態様の透視図である。 ステンレススチール中の異なる拡散体のそれぞれについて温度による泡立ち点の変動を示したグラフである。 拡散サンプラー20GR多孔度拡散体による屋外試験を示したグラフである。 異なる濃度レベルにおけるサンプリング速度を示した一連のグラフである。 異なる濃度レベルにおけるサンプリング速度を示した一連のグラフである。 異なる濃度レベルにおけるサンプリング速度を示した一連のグラフである。 異なる濃度レベルにおけるサンプリング速度を示した一連のグラフである。 異なる濃度レベルにおけるサンプリング速度を示した一連のグラフである。 異なる化合物についてのサンプリング速度と多孔度を示した一連のグラフである。 異なる化合物についてのサンプリング速度と多孔度を示した一連のグラフである。 異なる化合物についてのサンプリング速度と多孔度を示した一連のグラフである。 異なる化合物についてのサンプリング速度と多孔度を示した一連のグラフである。 異なる化合物についてのサンプリング速度と多孔度を示した一連のグラフである。 24時間に亘る曝露中のNOサンプリング速度を示したグラフである。 本発明装置及びキャニスターにおける揮発性有機化合物(VOCs)のサンプリング速度を示したグラフである。
以下に記載された添付図面を参照しての非限定的実施態様の詳細な記載及び得られた試験データにより、本発明のさらなる詳細及び利点について明らかにする。
発明を実施するための手段
図1は拡散サンプリング装置1の第一の実施態様の断面図であり、該装置は支持体2、拡散体3、吸着体4、及び前記支持体2の上側部分の外面上へ作られた溝23へ挿入されたo−リング22によって前記支持体2の上側部分へ取り外し可能に取り付けられるカバー5から構成される。前記支持体2にはさらに、前記上側部分よりも隆起した下側部分24が形成され、該下側部分には、例えばホルダー(図1に図示せず)を取り付けるための、好ましくは周縁窪みもしくはスリット21が形成される。
中空拡散体3は多孔質であって、かつ該拡散体3の中空内部へ吸着体4を挿入するために、閉じられた頂部をもつ上側部分及び底部端部が開口された下側部分をもつ円筒形状でなければならない。前記吸着体4は孔あき容器411内に入れられた微粒状吸着材42から成り、拡散体3がその下側部分を用いて支持体2へ取り付けられる際にスプリング6によって適所に保持される。前記吸着体4は、代替例として、容器のない剛性な単一ブロック形吸着体42に形成されてもよい。その下側部分において、拡散体には、拡散体3の外側上に形成された対応溝33中に配置される1または2以上、好ましくは2個のo−リング32が含まれる。
閉じられたサンプリング装置、すなわち拡散サンプリング1の内部には、カバー5及びカバー5内側と拡散体3の外側との間に生ずる所謂空所(Dead space)7が含まれる。
図2は、吸着体4が微粒状吸着材42(図示せず)を含む所謂二重スプリング容器412から成る以外の特徴が一致する第二の実施態様を示した図である。この二重スプリング容器には図1に示したような別個のスプリング6は必要とされない。また代替例として、前記吸着体4は剛性な単一ブロック形吸着材42、すなわち容器がなく、図1に示したスプリング6を用いて適所に保持されるものであってもよい。この第二実施態様の拡散サンプリング装置にはさらにカバー5の上端壁部中に配置された逆止め弁10が含まれる。さらに、前記カバー5には、その内部形状を吸着体3の外形とぴったり適合させることにより閉じられた装置内の空所7を最小にして吸着された検体の逆拡散を減ずる精密性が備えられている。図2に示した二重スプリング吸着材容器によれば、TenaxGR(22〜23mg)、Carbopack−X(33〜35mg)またはシリコーンロッド(10mg)等の吸着材の最小量配置が可能とされる。
図3は、長さL、外径D及び厚さTだけから成る拡散体3の断面図である。特に好ましい実施態様として、Lは20mm、Dは8mm、そしてTは2mmである。
図4A及び図4Bはサンプリング装置1の一実施態様において、カバー5が拡散体3上を覆うように支持体2へ取り付け閉じられた状態と、サンプリングのためカバー5が取り除かれた状態を示した図である。
図5Aは、例えば透明プラスチック材から作製される可動式サンプリング用ホルダー8の実施例を示した図であり、ホルダーは支持体、例えば個人の衣類へ取り付けるクリップ81として構成される。該ホルダーにはさらに、サンプリング装置を取り付けることができ、また固定フラップ83で該装置を固定できる寸法のホール82が形成される。図5Bはサンプリング装置が取り付けられ、かつサンプリングのためにカバーが取り外された同じホルダー8を示した図である。
本発明によって実際に得られた装置の寸法減により、輸送及び技術的操作が従来の拡散サンプラーよりも容易になり、また他の拡散サンプラーの性能に勝る技術的利点も提供された。かかる特長は、他の拡散サンプラーの単なる規模の減少ではなく、性能を最適化するために重要な拡散パラメータ、装置内部での種々要素の組み合わせ、構成素材の特徴、異なる要素の適合、多孔度、気密性状態等を考慮した完全に創造的な発明概念に基づくものである。
装置の寸法の減少によりさらに装置の性能に関する利点、実際には低ブランクレベルに伴った吸着材量の低減(典型例としてグラファイトカーボンブラック40〜60メッシュに対して35mg前後)が得られている。これは、感度の向上及び検出限界の低減を意味している。
実験室において、吸着材(すなわちcarbopack−X中のベンゼン)の最小ブランクノイズレベルは40pg/mgと推計されている。このことは、ブランクレベルが、書誌データ及び実験室での発明者の実績に一致する、RadielloあるいはPerkin Elmer(PE)サンプラー等の装置での10ng(ベンゼン)より高いことを意味している。他方、本願発明装置が与えるブランクレベルは(ベンゼンに関して)1ng以下である。
表2は、本発明サンプリング装置と比較される、上市されている最も重要な熱拡散サンプラーの主要な設計パラメータを示した図である。ここに示した装置の寸法が小さい(少量の吸着材に適合)ことにより、より低いブランクと相対的に速いサンプリング速度が得られる。実際、本発明装置におけるブランク/取り込み量比は最も低く(下表のPodsを参照)、このことは感度が最も高いことを意味している。Podsは1μg/m3、24時間曝露後のベンゼン取り込み量に対して6.6%のブランクレベルを示している。Radielloのブランクレベルは既にサンプル取り込み量の1/4であり、PEによって収集された量は検出限界以下である。注目される他のパラメータは(拡散吸着材)容積/吸着材面積比であり、これは捕集効率(逆拡散の防止に重要)をよく示すパラメータである。Podsは最も低い数値、すなわち最も高い効率を示している。
Figure 2016502074
当業者は、内部の吸着材量が減少して限定されたブランクレベル(すなわち35mg)となり、さらにより小型の装置となるまで、RadielloもしくはPEの吸着材の長さを短くすれば十分と考えるであろう。もしこれが実施されれば、式に入る他のファクターがあるため全体に亘る改善が起こらなくなる。性能の向上を図るために追加の修正が必要とされるが、そのような修正は自明ではなく、進歩性を正当化するものである。
表3は、例えば(a)Radielloの吸着材の長さをPodsの寸法まで短くする、(b)Radielloの吸着材の長さを短くしてPodsの吸着材量と同量の吸着材を得る、(c)PEの吸着材の長さを短くしてPodsの吸着材量と同量の吸着材を得る、(d)RadielloをPodsの直径あるいはPods吸着材の長さへ直接スケーリングすることによって、PEあるいはRadielloの設計に任意な変更が適用されたときの、上記設計及び性能特性を示した表である。
Figure 2016502074
表3から理解されるように、A、B、Cのいずれを選択してもPodsに対する感度における性能の向上はみられない(ブランク/取り込み比、質量%参照)。Podsの感度はDの選択により到達される。それにも拘わらず、効率をよくする(拡散性吸着材)容積/吸着材面積(cm)はPodsにおいて猶低いまま(ほぼ半分)である。他方において、吸着材の直径が製造及び操作が困難な2mm及び2.35mmとなる可能性がある。Eの選択は操作範囲外の設計パラメータ及び特性、すなわち最小吸着材質量(4mg)及び吸着材直径1mmを示す。Podsの相対的構想によって、感度及び効率において他の拡散サンプラーよりも優れる包括的性能が与えられることは明らかである。
サンプリング速度、多孔度、再現性、濃度及び温度効果
本発明に係る拡散サンプラー(Pods)は、再現性について調べ、及び異なる温度条件、濃度レベル及び湿度条件下におけるサンプリング速度を測定するために屋外及び実験室条件において試験された。この一連の試験の結果について以下に述べる。
Podsはサンプリング期間を24時間として研究された。これらの試験のため、Carbopack−X40〜60メッシュが吸着材として選択され、化合物としては脂肪族及び芳香族化合物(すなわちペンタン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン及びトルエン)が考慮された。標準条件として、20℃、相対湿度50%、風速0.5m/秒、及びベンゼンについての周辺空気制限値(5μg/m)に関連する濃度が限定され、5サンプルのそれぞれについて多孔度試験が同時に行われた。
拡散体及び温度効果
泡立ち点は、孔サイズが明らかに最大であることを示す。多孔質金属については、温度に伴う泡立ち点の増加が観察された(図6−「ステンレススチール中の拡散体についての泡立ち点の温度に伴う変動」参照)。これは、温度の上昇に伴う孔サイズのかなりの減少を意味するものである。この効果は特に金属(ステンレススチールまたは青銅)中の拡散体と関係があり、他方PTFE体では重要な変動はみられない。
拡散の場合、温度の上昇によって孔サイズが減少することから拡散速度は減じられる。これは温度に伴う拡散性の増大を補償し、拡散過程(process)における温度の全体的影響を最小限に抑えることから重要な効果である。
これらの観察は、1)拡散の自由空気長を最小限に抑え、及び多孔質媒体への拡散の制御を制限することによる新装置の構想、及び2)拡散体(例えば好ましくはステンレススチールもしくは青銅)に用いる材料の最終的選択の双方において考慮された。
装置が孔サイズの異なる拡散体(1、5及び20μm)を用い、及び制御された曝露条件(サンプリング時間24時間、一定の周辺空気濃度、風速0.5m/秒、及び温度範囲40℃〜−30℃)において作動される場合において、拡散過程に対する、従ってサンプリング速度に対する温度の影響が低いことにつき、実験室で数種化合物のサンプリング速度を測定する試験を行った。表4はこれら試験の主要な結果を示す。表中、温度40〜−30℃の範囲内において測定された異なるサンプリング速度間における変動係数が低いことが分かる。
Figure 2016502074
屋外条件での再現性
屋外条件での試験において、数種の拡散性サンプルを同一スポットに対して同時に曝露させたときに極めて良い再現性が示された。
図7は4つの拡散サンプラーについて24時間の期間に亘って周辺空気条件へ曝露させた結果を示した図である。この図において検出濃度に対してのブランクレベルも観察できるが、それは、極めて低いままであり、そしてn−オクタン(定量化されたレベルの12%)に関してのみ有意であるが、n−オクタンのレベルは約220pg/mで3であり極めて低かった。
濃度レベル
多孔度の異なる拡散サンプラーを種々濃度レベルへ24時間に亘って曝露してサンプリング速度に対する濃度の影響を調べた。図8に対象化合物についての試験結果を示す。サンプリング速度に対する濃度の影響は、検討対象とされた化合物の範囲においては殆んどないと判断された。これら結果に照らして、本システムはサンプリング速度に影響を与えることなく、特に低サンプリング速度の要因となる拡散体に影響を与えず、さらに長期のサンプリング時間(数週間)に亘って作動可能であると考えられた。
サンプリング速度及び拡散性
サンプリング速度と多孔度(泡立ち点の観点から)との関係を測定するために一連の試験を行った。孔サイズが0.5〜20である多孔度をそれぞれもつ5つの拡散サンプラーを制御型ラボ用試験チャンバー中で5つに分け、20℃で24時間、50%RH、風速0.5m/秒、及び既知濃度の汚染物質(ペンタン、ベンゼン、トルエン、オクタン)の条件下で曝露させた。この4試験結果を図9に示した。
NOサンプリング
Podsを用いたNOの測定に関して一連の試験を実施した。
NOのサンプリングのため、吸着材として、Podの吸着材容器中に既に導入されたシリカゲル(Superlclean(登録商標)LC−シリカゲル(粒径45μm))中に吸収されたトリエタノールアミン(TEA)20%(v/v)水溶液を用いた。曝露後、吸着体は250μlの超高純度水を用いて20分間の超音波処理によりバイアル中へ抽出した。
分析用の一定分量100μlを取り出して、別のリン酸スルファニルアミド及びN−1−ナフチル−エチレン−ジアミン−ジヒドロクロリドを含む反応溶液100μlで希釈した。
前記溶液を渦状に振り混ぜ、10〜30分後に分光光度法(波長540nmにおける吸収)により分析した。多孔度20%のステンレススチール拡散についての推定サンプリング速度はおよそ17cmである。
Podsの検出限界付近において試験を行った。このレベルにおいて、分析不確実性は30%前後であることに注意すべきである。この不確実性は、拡散サンプラーによって取り込まれる亜硝酸塩量に伴って減じられ、7日間で2ppb、あるいは24時間で30ppbのNO濃度をサンプリングする場合には1%近くになる。
空気中におけるNO濃度の暴露24時間での検出限界はおよそ0.93ppb(v/v)であり、このレベルでのサンプリング再現性は5%前後である。試験は時間、濃度及び湿度条件において様々である。この範囲において特に湿度による影響は観察されていない。
試験結果を図10に示す。サンプリング速度(SR)はcm/分で表され、NO濃度はppbで表される。これら結果は非常に満足できるものであり、最もよく使われているPalmes拡散チューブとして知られるNO拡散サンプラーよりもよい結果である。実際、Palmes拡散チューブでそのような感度を得るためには少なくとも1週間のサンプリングが必要とされる(J Environ Monit.2005Feb;7(2):169−74.Epub2005Jan19.「環境要因の影響に基づく二酸化窒素Palmes拡散サンプラーの取り込み速度のモデル化」Buzica D,Gerboles M, Amantini L,P.Perez Ballesta,De Saeger E)。
多環式芳香族炭化水素(PAHs)のサンプリング
PAHは縮合(fused)芳香環と称される有力な大気汚染物質であり、ヘテロ原子を含まず、あるいはナフタレン、アセナフチレン、アセナフテン、フルオレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランセン及びピレン等の置換基を有している。本発明に係る装置はPAHsのサンプリングに使用されている。
推定サンプリング速度が5〜9cm/分であれば、青銅拡散体を用いた3日間だけのサンプリングにおいて周辺空気濃度(ppt)レベルを検出することが可能である。この方法には、tenax TA、tenax GR、ゼオライト、及びXAD等の適当な吸着材の使用が含まれる。分析は熱脱離、ガスクロマトグラフ分離、分光分析検出により実施された。
試験結果は、周辺空気レベルを定量するために5〜12週間のサンプリングを必要とする周知のPUFディスクに基づくPAH拡散サンプラー(F.M Jawardら、ヨーロッパを交差する多環芳香族炭化水素及びポリ塩化ナフタレン受動的空気サンプリング、Environmental Toxicology and Chemistry,Vol.23,No.6,pp.1355−1364,2004)に比べて極めて高い感度を示した。
揮発性有機化合物のサンプリング
本発明に従ったPods装置を用いた揮発性有機化合物(VOCs)の測定も実施された。これら測定について周知のキャニスター容器を用いる方法と比較した。
実際、揮発性有機化合物の測定は、キャニスター容器との比較において多孔度20%のステンレススチール体を用い屋外条件下で3日間のサンプリングを行うことにより実施した。これらの測定はワイオミング州において2月に平均温度−10℃において実施した。
Podsとキャニスター容器との比較のため、表5に開示したサンプリング速度を用いた。サンプリング速度はμm/mで表した。
Figure 2016502074
特に、測定対象化合物として、プロペン、イソペンタン、n−ペンタン、1,3−ブタジエン、1−ペンテン、ヘキサン、2−メチルペンタン、ペンゼン、トルエン、エチルベンゼン、m,p−キシレン、及びo−キシレンについて試験した。
図11に示す結果より、揮発性有機化合物の測定に関する両方法に極めて良好な関係があることが示された。
1:拡散サンプリング装置
2:支持体
21:周縁窪みまたはスリット
22:カバー5用o−リング
23:2の上側部分中の溝
24:2の下側部分中の隆起状面
3:拡散体
32:o−リング
33:3の下側部分中の溝
4:吸着体
41:吸着体容器(孔あき)
412:吸着体容器(二重スプリング)
42:吸着材(単一ブロック状または微粒状)
5:カバー
6:弾性手段、スプリング
7:3と5の間の空所
8:ホルダー
81:クリップ
82:拡散サンプリング装置1取り付け用ホール
83:固定フラップ
10:逆止め弁
このことは、上市されている拡散サンプラーの設計、吸着材及び型式の多様性を説明するものである。原則として、拡散サンプラーはそれぞれ特定の適用状況、すなわち短時間あるいは長時間のサンプリング時間、環境の相違(仕事場、周辺空気、屋内空気、及び人的曝露)、化合物の相違、分析技術、及び濃度レベルごとに設計されている。文献US4,350,037、EP2063248、WO2008/015031、US2003/0215958は幾つかの異なった拡散サンプラーを記載している。それにも拘わらず、いくつかのサンプルを別の分野において、別のサンプリング条件下で用いると、拡散サンプラーの最適性能に影響する可能性があるため、操作条件は設計ごとに一定範囲に制約される。

Claims (16)

  1. 支持体(2)上に取り外し自在に保持される多孔質中空拡散体(3)及び前記拡散体(3)内部に配置される吸着体(4)を含んで構成される拡散サンプリング装置(1)であって、
    前記中空拡散体(3)は上端部が閉じられた上側部分と下端部が開口された末端下側部分を有する円筒形状を呈する壁を有し、かつ該下側部分へ固定される1または2以上のo−リング(7)を用いて前記支持体(2)上に保持されること、及び前記吸着体(4)は前記拡散体(3)の前記上側部分内部の所定位置にスプリング(6)等の弾性手段を用いて保持されることを特徴とする拡散サンプリング装置。
  2. 前記多孔質中空拡散体がステンレススチール、青銅、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、及び触媒材料のいずれかから成ることを特徴とする請求1記載の拡散サンプリング装置。
  3. 前記多孔質中空拡散体の孔径が0.5〜100μm、好ましくは1〜60μm、例えば0.5、1、3、5、8、10、20、30、40、50または60μmであることを特徴とする請求項1または2記載の拡散サンプリング装置。
  4. 前記吸着体(4)が単一ブロック型吸着材(42)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の拡散サンプリング装置。
  5. 前記吸着体(4)が孔あき容器(411)内、あるいは二重スプリング容器(412)内に含まれた微粒子状吸着材(42)から成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の拡散サンプリング装置。
  6. 前記中空拡散体(3)の下端から上端までの長さ(L)が10〜30mm、好ましくは15〜25mmであり、外径(Do)が6〜25mm、好ましくは7.0〜15.5mmであり、及び壁厚(Tw)が1〜7mm、好ましくは1.5〜3.5mmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の拡散サンプリング装置。
  7. 前記中空拡散体(3)の下端から上端までの長さ(L)が20.0±0.3mmであり、外径(Do)が8.0±0.3mmであり、及び壁厚(Tw)が2.0±0.2mmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の拡散サンプリング装置。
  8. 前記支持体(2)へ取り外し自在に取り付け可能であり、かつ前記中空拡散体(3)を封入するカバー(5)がさらに含まれることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の拡散サンプリング装置。
  9. 前記カバー(5)が、その中空内部が前記拡散体(3)の外形にぴったり合うように設計されていることを特徴とする請求項8記載の拡散サンプリング装置。
  10. 前記カバー(5)中に取り付けられた逆止め弁(10)をさらに含むことを特徴とする請求項8項または9項記載の拡散サンプリング装置。
  11. 前記支持体(2)に、前記隆起状下面中に配置された周縁窪み(21)がさらに含まれ、及びホルダー(8)が前記支持体(2)へ取り外し自在に取り付けられることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の拡散サンプリング装置。
  12. 前記ホルダー(8)が前記支持体の基部に配置される金属あるいはプラスチック製のクリップ、スクリューもしくは磁気片であることを特徴とする請求項11記載の拡散サンプリング装置。
  13. 長時間域に亘る受動的空気モニタリングへの請求項1〜12のいずれかに記載の拡散サンプリング装置の使用。
  14. 固定曝露、可動曝露、及び個人曝露用途への請求項1〜12のいずれかに記載の拡散サンプリング装置。
  15. a)所望の固定位置もしくは取り外し自在の位置に、任意によりホルダーを装置へ取り付けて、前記拡散サンプリング装置を設置する工程、
    b)前記支持体から前記カバーを取り外してサンプリング期間を開始する工程、
    c)所定時間吸着させる工程、
    d)前記時間の経過後に前記支持体上へ前記カバーを戻して拡散サンプリング装置を閉じる工程、及び
    e)閉じられた拡散サンプリング装置を、検体検出測定装置を備える従来型脱離装置中へ吸着体を導入して拡散サンプリング装置中に吸着された検体を定量する分析測定工程へ移す工程から構成される、請求項1〜12のいずれかに記載の拡散サンプリング装置を用いる空気サンプリング及びモニタリング方法。
  16. 前記工程e)の実施前に、工程a〜d及び/又は工程b〜dを一定時間経過後に1または2回以上反復させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項15項記載の方法。
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