JP2002122521A - 建材・施工材からの揮発性有機化合物等の放散量検出装置 - Google Patents

建材・施工材からの揮発性有機化合物等の放散量検出装置

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JP2002122521A
JP2002122521A JP2001235225A JP2001235225A JP2002122521A JP 2002122521 A JP2002122521 A JP 2002122521A JP 2001235225 A JP2001235225 A JP 2001235225A JP 2001235225 A JP2001235225 A JP 2001235225A JP 2002122521 A JP2002122521 A JP 2002122521A
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casing
volatile organic
organic compounds
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Shinichi Tanabe
新一 田辺
Kazukiyo Kumagai
一清 熊谷
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Waseda University
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Waseda University
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な装置でFLEC法やチャンバー法、あ
るいはその他の方法での結果に換算可能な揮発性有機化
合物等の放散量を検出するための検出装置を提供する。 【解決手段】 建材21に当接される開口部2を有するケ
ーシング1と、このケーシング1のサンプラ6用開口部
である挿入孔4に外部から着脱可能に挿入されるサンプ
ラ6とからなる。サンプラ6は、建材21から放出される
揮発性有機化合物等を吸着する吸着剤12を内部に収納す
る容器本体7と、この容器本体7の一部に形成されたV
OC等透過フィルタ8とを備える。挿入孔4は、サンプ
ラ6の挿入時には栓体13により密閉される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内装材等の建材や
施工材より放散される揮発性有機化合物等を定性・定量
するための検出装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、より快適な居住
空間を得るために外気の侵入を大幅に削減した高気密性
の省エネルギー住宅やオフィス等の建物が建設される一
方、改装やリフォームなどにより壁面や床面などの内装
材を張り替えることなどが行われてきている。このため
従来ではさほど問題にならなかった内装材等の建材に使
用されている壁紙、フローリング、パーティクルボー
ド、家具等の接着剤や合板、断熱材、シート、塗料等に
含まれているホルムアルデヒドやアセトアルデヒドなど
のカルボニル化合物及びトルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン、スチレン、パラジクロロベンゼンに代表される
揮発性有機化合物(VOC)(以下、これらをあわせて
揮発性有機化合物等という)が問題となってきている。
【0003】これらの揮発性有機化合物等の中にはアレ
ルギー症状や発ガン性を有する疑いのある物質が含まれ
ており、特に個人曝露量の差異により、突然アレルギー
を発症し、その後いわゆる深刻な化学物質過敏症を患う
ケースも報告されている。
【0004】このため建材等の選定にあたり各種内装材
からのこれら揮発性有機化合物等の放散量を測定し、室
内濃度や個人曝露量などを算出する必要がある。このた
め種々の方法が提案されているが、チャンバー法やFL
EC法などが定着しつつある。
【0005】チャンバー法は、建材などの試験片を収納
したチャンバーに捕集管を設置し、換気を想定して化学
物質汚染度の低い空気を断続的に送り込むとともに試験
片の表面から放散される化学物質を捕集管において捕集
し、排気中の対象化学物質の濃度を測定し、通過する空
気流量及び試験片の表面積から建材などの単位面積当た
りの揮発性有機化合物等の放散速度を確定する方法であ
る。また、FLEC法は、建材などの試験体にセルを被
せてこの容器内に捕集管を設置し、換気を想定して化学
物質汚染度の低い空気を断続的に送り込むとともに試験
体の表面から放散される化学物質を捕集管により捕集
し、排気中の対象化学物質の濃度を測定し、通過する空
気流量及び試験片の表面積とから建材などの単位面積当
たりの揮発性有機化合物等やアルデヒド類の放散速度を
確定する方法である。
【0006】これらFLEC法やチャンバー法により揮
発性有機化合物等の放散速度が算出可能となり技術精度
的にも優れていることから、世界であるいは国内で規格
化される動きもある。しかしながら、これらの方法は、
空気を送給するポンプ機構や流量算出装置、空気の湿度
などの制御装置を備えたシステムを構築する必要がある
ため、装置が大掛かりでコスト的にも高くなるため、汎
用性に劣るという問題点がある。このため、測定費用が
かなり高価であるとともに測定装置の台数も限られてい
るため、年間百数十万とも言われている新築住宅に対し
て、これらの方法を対応させることは困難である。ま
た、チャンバー法は現場試験ができないという欠点もあ
る。
【0007】そこで、より簡便に揮発性有機化合物等な
どの放散速度の測定が可能な装置が望まれていた。特開
平11−64313号公報には、測定を実施すべき室内
を外気と所定時間換気するステップと、該室内を常態に
保持して汚染ガスの発生源としての床、壁、天井及び家
具等の建材表面の所定面積部分から発生するガスを所定
の捕集剤に捕集せしめるステップと、該捕集剤に捕集せ
しめられた捕集物を所定の溶媒を用いて溶解させて溶液
となすステップと、該溶液を紫外線分光光度検出器を装
備した高速液体クロマトグラフにより発生ガス成分を測
定するステップとを含む建材より発生する室内汚染ガス
成分の測定方法が開示されている。
【0008】しかしながら、この方法においても吸引ポ
ンプなどを必要とするため、これを行う装置の簡略化は
達成できなかった。さらに揮発性有機化合物等などの放
散速度の算定法として優れているFLEC法やチャンバ
ー法との関連づけが必ずしも十分でなく、将来の規格化
の点でも問題があった。
【0009】もし簡単な装置でFLEC法やチャンバー
法、あるいはその他の方法での結果に換算可能な揮発性
有機化合物等を検出するための検出装置を提供できれ
ば、新築建造物などにおける揮発性有機化合物等の被曝
量の算定を飛躍的に広めることができ、シックハウスの
問題の解決に大きく貢献することが可能となる。
【0010】本発明はかかる課題に鑑みてなされたもの
であり、簡単な装置でFLEC法やチャンバー法、ある
いはその他の方法での結果に換算可能な揮発性有機化合
物等を検出するための検出装置を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
建材・施工材からの揮発性有機化合物等の放散量検出装
置は、建材に当接される開口部を有するケーシングと、
前記ケーシングに挿脱可能に設けられるサンプラとから
なるものであって、前記サンプラは、建材から放出され
る揮発性有機化合物等を吸着する吸着剤を内部に収納す
る容器本体と、この容器本体の一部に形成されたVOC
等透過フィルタとを備え、前記ケーシングには前記サン
プラが挿脱されるサンプラ用開口部が形成されていて、
該サンプラ用開口部がサンプラ挿入時にはサンプラ栓部
によって密閉される構造を有するものである。
【0012】このような構成を採用することにより、サ
ンプラ内の吸着剤として所望とする揮発性有機化合物等
を吸着するものを選択し、建材にケーシングを被せて、
サンプラをサンプラ用開口部に挿入することにより、揮
発性有機化合物等を吸着することができる。そして、そ
の後このサンプラのみを取り出して、吸着剤がさらに吸
着しない状態で保管して、サンプラ内の吸着剤を分析し
てその濃度を算出することができる。これにより揮発性
有機化合物等の検出と算出とを別々の場所で行うことが
できるので、検出装置自体を大幅に簡略化することが可
能となっている。しかも、開口部の面積(建材の表面積
に相当)と、吸着時間と、ケーシングの体積などとの関
係から揮発性有機化合物等の放散速度を算出することが
できる。この際、あらかじめ建材の表面積と濃度との関
係と、FLEC法やチャンバー法との関係を算出してお
くことにより、これらの方法と容易に関連付けることが
できる。特にFLEC法との関連付けが容易となってい
る。
【0013】また、請求項2記載の建材・施工材からの
揮発性有機化合物等の放散量検出装置は、前記請求項1
において、前記サンプラの容器本体が略棒状でその一端
側にVOC等透過フィルタが形成されているとともに前
記ケーシングには前記サンプラの挿入孔を有するもので
ある。このため、棒状のサンプラをケーシングの挿入孔
に挿脱するだけで、揮発性有機化合物等の捕集を行うこ
とができる。
【0014】請求項3記載の建材・施工材からの揮発性
有機化合物等の放散量検出装置は、前記請求項1又は2
において、前記ケーシングが好ましくは矩形箱型であ
り、200〜5000cm3の容積を有するものであ
る。これにより、前記ケーシングが矩形であるとともに
所定の容積を有するので、揮発性有機化合物等の放散速
度を正確に算出することができる。
【0015】請求項4記載の建材・施工材からの揮発性
有機化合物等の放散量検出装置は、前記請求項1乃至3
のいずれか1項において、前記サンプラが前記ケーシン
グ内に2本以上設けられているものである。これによ
り、揮発性有機化合物の放散量が多いとサンプラが1本
ではその捕集能力を超えてケーシング内の揮発性有機化
合物が飽和してしまい検出量が実際より低くなるが、複
数のサンプラを用いることで揮発性有機化合物の吸着量
が増加して飽和状態が避けられるため、高精度の測定が
可能となる。
【0016】さらに請求項5記載の建材・施工材からの
揮発性有機化合物等の放散量検出装置は、前記請求項1
乃至4のいずれか1項において、前記ケーシングに支持
部材が回動自在に枢着されており、該支持部材の基端に
伸縮取付機構が取り付けられていて、前記伸縮取付機構
は、接地脚部と伸縮可能な取付支柱部とを有し、前記取
付支柱部を伸長することで前記ケーシングの開口部を天
井面等に圧接可能となっているものである。これによ
り、天地が逆転する既に構築された家屋等の天井材の揮
発性有機化合物も簡単に検出することができる。
【0017】
【発明の実施形態】以下、本発明について添付詳細を参
照して詳細に説明する。まず、本発明において検出対象
は、揮発性有機化合物及びアルデヒド類(カルボニル化
合物)であり、本明細書中においては、これらを合わせ
て揮発性有機化合物等と呼ぶこととする。上記揮発性有
機化合物としては、トルエン、o−キシレン、m−キシ
レン、p−キシレン、p−ジクロロベンゼン、スチレ
ン、エチルベンゼンなどが挙げられる。また、アルデヒ
ド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
プロピオンアルデヒドなどが挙げられる。なお、以下の
実施例においては、説明の便宜上、ホルムアルデヒドの
場合を例に説明する。
【0018】図1乃至図3は、本発明の第1実施例によ
る建材・施工材からの揮発性有機化合物等の放散量検出
装置を示しており、同図において、1は矩形箱型のケー
シングであり、このケーシング1は、使用時の密閉性向
上のため後述するようにサンプラ6を介した荷重によ
り、放散量検出に影響を及ぼすような変形・ゆがみ等の
発生しない強度を有し、開口部2と天面側に固着された
筒状部材3とを備え、この筒状部材3が後述するサンプ
ラ6用開口部であるサンプラ6の挿入孔4を構成してい
て、この筒状部材3は使用時には後述するサンプラ6の
栓体13によって閉塞され、この筒状部材3におけるケー
シング1の密閉が図られている。また、サンプラ6は、
容器本体7とこの容器本体7の先端側に形成されたVO
C等(揮発性有機化合物及びアルデヒド類(カルボニル
化合物))透過フィルタ8とを備え、容器本体7は両端
に開口部9,10を有するパイプ状部材であり、空気を遮
断する素材、例えば、ガラスやステンレスなどの金属か
らなる。また、VOC等透過フィルタ8はフィルタとし
て機能するものであり、PTFE(ポリテトラフルオロ
エチレン)などの気体分子拡散による分子移動性を有す
る素材なる一端側が閉鎖したパイプ状部材であり、これ
ら容器本体7及びVOC等透過フィルタ8とからなる収
容部11に吸着剤12が収納されていて、吸着剤12及びVO
C等透過フィルタ8により吸着部が構成される。また、
容器本体7の基端側にはシリコンゴムなどの化学的に安
定で検出対象となる化学物質(本実施例ではホルムアル
デヒド)を放散しない材質による弾性材料からなるサン
プラ栓部たる栓体13が取り付けられている。このサンプ
ラ6は、保管時には、例えば、ガラスやステンレスなど
の金属等の空気を遮断する素材からなる鞘部材14により
収容部11を外部空気と遮断するように被覆される。
【0019】上述したようなサンプラ6において、吸着
剤12は顆粒状あるいは粉状に形成することによって、収
容部11内を移動可能に収納されている。そして、この吸
着剤12の構成物質は、カルボニル化合物であるホルムア
ルデヒドを吸着しうる物質であれば特に制限はないが、
例えば、2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(DNP
H)やトリエタノールアミンを用いることができる。特
に2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)が
吸着効率及び精度の点で良好であり、このDNPHは、
凝集を防止することなどを目的として、シリカゲルをコ
ートしたものを用いるのが好ましい。なお、2,4−ジ
ニトロフェニルヒドラジンを用いた場合には液体クロマ
トグラフで分析を行い、トリエタノールアミンを用いた
場合には、分光光度計で分析を行うことになる。なお、
ホルムアルデヒド以外の場合であっても前述した検出対
象となる揮発性有機化合物等の中から1種又は2種以上
の検出物質を特定し、この特定した検出物質に応じて選
択することができる。例えば、トルエン、キシレンなど
の揮発性有機化合物を検出する場合には、炭素系のポー
ラス型吸着剤を用いて吸着してガスクロマトグラフを用
いた質量分析を行えばよい。
【0020】また、ケーシング1は、本実施例において
は矩形の箱型としているが、これには種々の理由があ
る。すなわち、ケーシング1として半球状のものや円筒
のものを用いてもよいが、これらの場合には測定値にば
らつきが生じやすく、特に半球状のものは、開口部2の
面積に比して内部容積が小さくなるとともに、ケーシン
グ1の球面に沿って内部気流が発生することがあり、こ
れにより建材から揮発するホルムアルデヒドが対流する
ため、正確な濃度の測定が困難になるためである。ま
た、このケーシング1の容積も検出結果に影響を与える
ことがわかった。すなわち、ケーシング1の容積が、小
さすぎると測定結果の信頼度が低下する一方、大きすぎ
ると測定値のばらつきが生じることがわかった。そこ
で、本発明者らがその最適な範囲について検討したとこ
ろ、ケーシング1の容積が200〜5000cm3、特
に250〜1000cm3程度の容積のものが測定値の
ばらつきの点で好ましいことがわかった。これらのこと
から、ケーシング1としては、矩形の箱型でその容積が
250〜1000cm3の範囲内のものが好ましいこと
になる。本実施例のケーシング1は、特に寸法は示さな
いがそのような範囲内にあるものである。また、ケーシ
ング1の開口部2に、必要に応じて化学的に安定で検出
対象となる化学物質(本実施例ではホルムアルデヒド)
を放散しない材質、例えばシリコンゴム製などのシール
材(図示せず)を設けることにより、建材などの測定対
象と開口部2との当接箇所の密閉を図ることができる。
【0021】次に、前記構成につきその作用について説
明する。最初に前述したようなケーシング1とサンプラ
6とからなる本実施例の揮発性有機化合物等の放散量検
出装置の基本的使用方法について図4に基づいて説明す
る。まず、好ましくは検出対象となる建材21上に密閉用
のシート22を敷設する。このシート22には、開口部2に
応じて矩形に開口した枠状であり、ある程度化学的に安
定し、検出対象となる化学物質(本実施例ではホルムア
ルデヒド)を放散しないものが好ましく、例えばシリコ
ンゴム製のものを用いる。ただし、ケーシング1の開口
部2にシール材を設けた場合には、シート22は設けなく
ともよい。また、建材21として例えばフローリング材な
どを対象として揮発性有機化合物等の放散量を検出する
場合には、ケーシング1の幅寸法のいずれかをフローリ
ング材の幅より小さく設計することにより、フローリン
グ材などの建材21の継ぎ目を避けて同一建材面のみに開
口部2を当接させてケーシング1を設置することが可能
となり、このようなケーシング1に荷重をかけることに
より開口部2と建材21とをぴったりと密接させて確実に
シールすることができる。このシート22の上からケーシ
ング1を開口部2を下側として被せる。そうしたら、サ
ンプラ6の鞘部材14を取り外し、姿勢制御として下方に
向けると、吸着剤12はVOC等透過フィルタ8側に移動
するので、これにより吸着剤12とホルムアルデヒドとが
接触できるようになりサンプリングが可能となる。すな
わち、サンプラ6の収容部11が鞘部材14により被覆され
ているときには、鞘部材14内では気体の流れはほとんど
ないため、吸着剤12がホルムアルデヒドを吸着すること
はない。そして、このサンプラ6を下方に向けて吸着剤
12をVOC等透過フィルタ8側に集めることにより吸着
剤12による吸着が可能となるのである。続いて、サンプ
ラ6を迅速に筒状部材3から挿入孔4に挿入し、栓体13
が挿入孔4にピッタリと嵌るまで圧入する。このとき栓
体13は、シリコンゴムなどの弾性材料からなるので挿入
孔4の上部と栓体13とはぴったりと密着しケーシング1
内の空間Sはこの挿入孔4においても密閉されることに
なる。そうすると、サンプラ6の先端側のVOC等透過
フィルタ8は、ケーシング1のほぼ中央から下部にかけ
て位置することになる。そして、さらに好ましくはサン
プラ6の栓体13にウエィト(図示せず)などを載せて荷
重をかけることにより、サンプラ6の栓体13とケーシン
グ1の筒状部材3間及びケーシング1の開口部2とシー
ト22、建材21間の密閉を確実にする。
【0022】この状態で所定の時間、具体的には24時
間保持する。これにより建材21からホルムアルデヒドF
がケーシング1の内部空間S内で所定の濃度となる。そ
うすると、VOC等透過フィルタ8はPTFE(ポリテ
トラフルオロエチレン)などの気体分子拡散による分子
移動性を有する素材からなるので、ホルムアルデヒドの
濃度に応じて所定の速度でホルムアルデヒドがサンプラ
6内に拡散し、吸着剤12に吸着されることになる。そこ
で、所定時間経過した後、サンプラ6を引き抜いた後、
直ちに鞘部材14を被せて外気と遮断する。そして、この
サンプラ6のみを持ちかえり、使用した吸着剤12に応じ
て、高速液体クロマトグラフ、ガスクロマトグラフある
いは分光光度計などにより、ホルムアルデヒドの捕集量
を計測することができる。
【0023】そして、あらかじめ、ホルムアルデヒドの
捕集時間と濃度及び捕集量との関係を計測しておくこと
により、得られたホルムアルデヒドの捕集量と開口部2
の面積又はシート22の開口部の面積(建材21の表面積に
相当)とから、測定対象と建材21の単位面積あたりのホ
ルムアルデヒドの放散速度(mg/m2hr:捕集量
[mg]/(建材21の表面積[m2]×捕集時間[h
r]))を算出することができる。なお、この放散速度
は、同じ捕集時間であってもケーシング1の容積によっ
て相違する。このような測定に際し、前述したようにケ
ーシング1の容積が200〜5000cm3、特に25
0〜1000cm3程度のものが測定値のばらつきの点
で特に優れていることがわかったのである。また、本発
明の装置は、FLEC法により得られる放散速度との間
にほぼ比例関係を有する。したがって、使用するケーシ
ング1を用いてあらかじめFLEC法との間で比例係数
を算出しておけば、本実施例の装置により得られたホル
ムアルデヒドの放散速度からFLEC法による放散速度
へ容易に変換することができる。さらに、同様にチャン
バ法によるホルムアルデヒドの放散速度と本実施例の装
置により得られるホルムアルデヒドの放散速度との間の
関係式をあからじめ決定しておけば、チャンバ法との関
連づけも可能である。
【0024】以上詳述したとおり本実施例の建材・施工
材からの揮発性有機化合物等の放散量検出装置は、建材
21に当接される開口部2を有するケーシング1と、この
ケーシング1内に外部から着脱可能に挿入されるサンプ
ラ6とからなるものであって、前記サンプラ6が、建材
21から放出される有害なホルムアルデヒドを吸着する吸
着剤12を内部に収納する容器本体7と、この容器本体7
の一部に形成されたVOC等透過フィルタ8とを備え、
前記VOC等透過フィルタ8は、ホルムアルデヒドの吸
着を制御可能となっているものであるので、建材21にケ
ーシング1を被せて、サンプラ6を吸着可能な状態で挿
入することにより、サンプラ6内の吸着剤12としてホル
ムアルデヒドを吸着可能な2,4−ジニトロフェニルヒ
ドラジンなどを選択することで、ホルムアルデヒドを吸
着することができる。そして、このサンプラ6のみを取
り出して、吸着剤12がさらに吸着しない状態で保管し
て、サンプラ6内の吸着剤12を分析してその濃度を算出
することができる。このようにホルムアルデヒドの検出
と、その濃度等の算出とを別々の場所で行うことができ
るので、検出装置自体を大幅に簡略化することが可能と
なっている。しかも、開口部2の面積(建材21の表面積
に相当)と、吸着時間と、ケーシングの体積などとの関
係から揮発性有機化合物等の放散速度を算出することが
できる。この際、あらかじめ建材21の表面積と濃度との
関係と、FLEC法やチャンバー法との関係を算出して
おくことにより、これらの方法と容易に関連付けること
ができる。特にFLEC法との関連付けが容易となって
いる。しかもサンプラ6の容器本体7が略棒状でその一
端側にVOC等透過フィルタ8が形成されているととも
にケーシング1にはサンプラ6の挿入孔4を構成する筒
状部材3が設けられているので、棒状のサンプラ6をケ
ーシング1の挿入孔4に挿脱するだけで、ホルムアルデ
ヒドの検出を行うことができる。なお、本実施例におい
ては、ケーシング1が矩形箱型であり、200〜500
0cm3、特に250〜1000cm3の容積としている
ので、ホルムアルデヒドの放散速度を正確に算出するこ
とが可能となっている。さらに、本発明の装置によれ
ば、ケーシング1とサンプラ6とを用意すれば、あとは
既設のクロマトグラフなどの通常の分析装置があればよ
く、ケーシング1とサンプラ6は構造も簡単で量産に適
しているので汎用性に極めて優れている。特に、ケーシ
ング1は例えば材質をステンレス鋼板とすれば、焼却処
理により被測定物質を除去でき、再利用が可能となり、
サンプラ6のみを使いきるようにすれば、さらに安価か
つ効率的に揮発性有機化合物等の検出を行うことができ
る。
【0025】次に本発明の第2実施例について図5及び
図6に基づいて、詳細に説明する。第2実施例の建材・
施工材からの揮発性有機化合物等の放散量検出装置は、
基本的には前述した第1実施例と同じ構成を有するの
で、同一の構成には同一の符号を付し、詳細な説明を省
略する。第2実施例は、建材ではなく、既に構築された
家屋等の壁面材のホルムアルデヒドを検出する場合の装
置であり、サンプラ6は立置した状態でケーシング1に
挿入される必要があることから、ケーシング1の側面側
に挿入孔4Aが形成されている。また、ケーシング1の
上面側には、柱31間に一方の側に張設可能なネジ溝32に
よる螺合部を有する伸縮可能な支持棒33が取り付けられ
ており、この支持棒33はノブ34により固定されている。
また、ケーシング1の側面には金属板などを湾曲形成し
てなる押圧板35が一端側でリング状の枢着部36により回
動自在に設けられており、他端側において固定部材37に
よりサンプラ6の栓体13を押圧した状態固定可能となっ
ている。なお、ノブ34は、ネジ棒38によりケーシング1
に固定されており、支持棒33を柱31間に固定した状態で
ノブ34を締めるとケーシング1が建材である壁面材39に
荷重Fをもって押圧される構造となっている。そして、
このような装置において、壁面材39に当接させてケーシ
ング1を設け、支持棒33により柱31間に固定したら、ノ
ブ34を締めてケーシング1を壁面材39に押しつける。そ
して、挿入孔4Aから縦方向にサンプラ6を挿入し、押
圧板35を固定部材37で固定することにより、サンプラ6
を縦方向に固定することができる。このようにして既に
構築された建造物の壁面材39からのホルムアルデヒドを
検出し、その放散速度を算出することができる。なお、
本実施例では、支持棒33の端部を柱31間に張設したが、
柱31以外であっても窓枠等の壁に対して突出していて支
持棒33の端部が固定できるものであれば何にでも取り付
け可能である。
【0026】次に本発明の第3実施例について図7乃至
図10に基づいて詳細に説明する。第3実施例の建材・施
工材からの揮発性有機化合物等の放散量検出装置は、基
本的には前述した第1実施例と同じ構成を有するので、
同一の構成には同一の符号を付し、詳細な説明を省略す
る。第3実施例は、既に構築された家屋等の天井面材の
ホルムアルデヒドを検出する場合の装置であり、サンプ
ラ6はケーシング1の天面側に固着された筒状部材3に
下から上に向けて挿入孔4に挿入される。したがって、
第1実施例の場合とは挿入方向が上下逆になるので容器
本体7とVOC透過フィルタ8との位置関係は逆とな
る。すなわち、図1〜図3において栓体13側がVOC透
過フィルタ8で先端側が容器本体7となる。これにより
吸着剤12が、VOC透過フィルタ8側となるのである。
また、ケーシング1の左右両側面には支持部材たる倒コ
字状のアーム部材41が枢軸41Aにより回動自在に枢着さ
れている。このアーム部材41の基端は、伸縮取付機構42
の先端に取り付けられている。この伸縮取付機構42は、
接地脚部となる三脚43とこの三脚の頂部に設けられた取
付筒部材44と昇降支柱45とを有し、この昇降支柱45の先
端部には接続部材46を介して取付支柱部たる取付支柱47
が取り付けられている。この取付支柱47は、径大な第1
の取付支柱47Aと径小で第1の取付支柱47Aに挿脱自在
な第2の取付支柱47Bとからなり、締付部材47Cの螺合
により所望の長さで第2の取付支柱47Bを固定すること
ができるようになっている。この第2の取付支柱47Bの
先端には、該取付支柱47より細径なガイドロッド48が挿
脱自在に設けられているとともにガイドロッド48の先端
には拡径した取付部材49が取り付けられていて、この取
付部材49に前述したアーム部材41が取り付けられる。そ
して、第2の取付支柱47Bの先端部と取付部材49との間
に押圧部材たるコイルスプリング50が挟在されている。
なお、44Aは筒状部材44の調節部材である。上述したよ
うな伸縮取付機構42において、図8に示すように取付筒
部材44内には回動ハンドル51により回動可能な図示しな
いピニオンが設けられているとともに昇降支柱45の一側
には該ピニオンに歯合したラック52が縦方向に形成され
ていて回動ハンドル51を回動することによりピニオンが
回動し、これにともないラック52が上下動して昇降支柱
45を昇降することができるようになっている。
【0027】前記構成につきその作用について説明す
る。まず、三脚43を測定対象となる天井の下に載置した
ら、締付部材47Cを緩めて第2の取付支柱47Bを伸長し
てケーシング1の開口部2が天井材53に当接もしくは近
接するまで伸ばし、締付部材47Cを締め付けてこれを固
定する。そして、回動ハンドル51を回動してラック52を
移動させることにより昇降支柱45を上昇させる。そうす
ると、開口部2が天井面Rにぴったりと当接し、さらに
図9に示すようにコイルスプリング50がΔTだけ収縮す
ることにより取付部材49、アーム部材41及び及びケーシ
ング1がコイルスプリング50のばね定数に応じた所定の
荷重(f)で圧接することになる。
【0028】続いて、挿入孔4からサンプラ6を挿入す
ることにより、既に構築された建造物の天井材53からの
ホルムアルデヒドを検出し、その放散速度を算出するこ
とができる。また、測定後はサンプラ6を取り外したら
回動ハンドル51を前述したのとは逆方向に回動してケー
シング1の天井材53への圧接を緩め、続いて締付部材47
Cを緩めて第2の取付支柱47Bを収縮すればよい。
【0029】特に本実施例においては、図10に示すよう
にケーシング1が左右両側において倒コ字状のアーム部
材41の枢軸41Aにより回動自在に枢着されているので、
天井面Rと床面との間の平行度がずれているような場合
であっても開口部2を天井面Rにピッタリと当接するこ
とができるようになっている。
【0030】なお、本実施例では、取付部材49に1この
ケーシング1を取り付けた構造としているが、図11に示
すように取付部材49Aを横長な板状として2個のケーシ
ング1を取り付け可能としてもよいし、さらに3個以上
を取り付け可能としてもよい。さらに、三脚43の代わり
に取付支柱47をもう1本用いて接続部材46の両側に取付
支柱47を配して両端でホルムアルデヒドを検出可能とす
ることにより壁材測定用の装置とすることもできる。
【0031】次に本発明の第4実施例について詳細に説
明する。まず、前述した第1実施例の装置において、ケ
ーシング1として縦68mm、横105mm、高さ59
mm、内部容積約285ml、測定表面積0.0045
2のものを用い、捕集菅としてシリカゲルをコートし
たDNPHを用いたサンプラを用いて、設定温度25
℃、設定相対湿度50%RH、測定時間0、1、3、6
及び14日にてホルムアルデヒド放散量の高い建材であ
るパーティクルボードからのホルムアルデヒド放散速度
を計測した。結果を図12に示す。また、比較のためにF
LEC法により容積約35ml、測定表面積0.017
7m2で捕集菅としてシリカゲルをコートしたDNPH
を用いたSep−Pakにより設定温度25℃、設定相
対湿度50%RH、測定時間0、1、3、6及び14日
にてパーティクルボードからのホルムアルデヒド放散速
度を計測した。結果を図12に併せて示す。
【0032】図12から本実施例の放散量検出装置により
放散量の高い検出装置を測定した場合、従来のFLEC
法での測定値を大幅に下回っていることがわかる。これ
は、パーティクルボードから1本のサンプラ6の捕集能
力を超える量のホルムアルデヒドが放散し、ケーシング
1内が飽和状態に近い状態となり、建材からの放散が抑
制されたためと考えられる。
【0033】次に、ケーシング1内に収納するサンプラ
6の本を1〜4本に変化させてパーティクルボードから
のホルムアルデヒドの合計捕集量を測定した結果を図13
に示す。また、比較のためにホルムアルデヒド放散量の
比較的低いフローリング材を用いて同様にサンプラ6の
数を1〜4本に変化させてホルムアルデヒド放散量を測
定した結果を図14に示す。
【0034】図13から明らかなとおり、サンプラ6の本
数を増加させるとホルムアルデヒドの合計捕集量も増加
したが1本当りの平均捕集量は減少し、特に本数が増加
するに伴い比例的に増加せずに徐々に定常化する傾向を
示すのがわかる。これに対し、図14に示すようにホルム
アルデヒド放散量が低い場合には、ホルムアルデヒドの
合計捕集量は増加しなかった。したがって、ホルムアル
デヒド放散量が低い場合にケーシング1内に複数本のサ
ンプラ6を設けて測定を行っても合計捕集量に大きな影
響がないことがわかる。これらのことから、ホルムアル
デヒド等のVOCの放散量が高いことが予測される場合
には、ケーシング1内に複数本のサンプラ6を設けて測
定を行えば、その測定精度の向上を図ることができる。
【0035】以上、本発明を添付図面を参照して説明し
てきたが、本発明は前記実施例に限定されるものではな
く種々の変形実施が可能である。例えば、前記各実施例
においては揮発性有機化合物等としてホルムアルデヒド
を検出する場合を例に説明してきたが、吸着剤12として
適当なものを選択して用いることにより、他の各種揮発
性有機化合物等に適用可能であることはいうまでもな
い。また、ケーシングの形状は、矩形箱型が好ましい
が、円柱状などの他の種々の形状としてもよい。さらに
建材へのケーシング1の取り付け構造も他の態様であっ
てもよい。また、本明細書中において略矩形箱型とは、
直方体、立方体等に限らず側面台形状で底面及び天面が
ほぼ四角形のものも含む。
【0036】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の建材・施工材か
らの揮発性有機化合物等の放散量検出装置は、建材に当
接される開口部を有するケーシングと、前記ケーシング
に挿脱可能に設けられるサンプラとからなるものであっ
て、前記サンプラは、建材から放出される揮発性有機化
合物等を吸着する吸着剤を内部に収納する容器本体と、
この容器本体の一部に形成されたVOC等透過フィルタ
とを備え、前記ケーシングには前記サンプラが挿脱され
るサンプラ用開口部が形成されていて、該サンプラ用開
口部がサンプラ挿入時にはサンプラ栓部によって密閉さ
れる構造を有するものであるので、検出装置自体を大幅
に簡略化することが可能となっている。しかも、開口部
の面積(建材の表面積に相当)と、吸着時間と、ケーシ
ングの体積などとの関係から揮発性有機化合物等の放散
速度を算出することができる。この際、あらかじめ建材
の表面積と濃度との関係と、FLEC法やチャンバー法
との関係を算出しておくことにより、これらの方法と容
易に関連付けることができる。特にFLEC法との関連
付けが容易となっている。
【0037】また、請求項2記載の建材・施工材からの
揮発性有機化合物等の放散量検出装置は、前記請求項1
において、前記サンプラの容器本体が略棒状でその一端
側にVOC等透過フィルタが形成されているとともに前
記ケーシングには前記サンプラの挿入孔を有するもので
あるので、棒状のサンプラをケーシングの挿入孔に挿脱
するだけで、揮発性有機化合物等の捕集を行うことがで
きる。
【0038】請求項3記載の建材・施工材からの揮発性
有機化合物等の放散量検出装置は、前記請求項1又は2
において、前記ケーシングが矩形箱型であり、200〜
5000cm3の容積を有するものであるので、揮発性
有機化合物等の放散速度を正確に算出することができ
る。
【0039】請求項4記載の建材・施工材からの揮発性
有機化合物等の放散量検出装置は、前記請求項1乃至3
のいずれか1項において、前記サンプラが前記ケーシン
グ内に2本以上設けられているものであるので、揮発性
有機化合物の放散量が多いと場合であっても高精度の測
定が可能となる。
【0040】さらに請求項5記載の建材・施工材からの
揮発性有機化合物等の放散量検出装置は、前記請求項1
乃至4のいずれか1項において、前記ケーシングに支持
部材が回動自在に枢着されており、該支持部材の基端に
伸縮取付機構が取り付けられていて、前記伸縮取付機構
は、接地脚部と伸縮可能な取付支柱部とを有し、前記取
付支柱部を伸長することで前記ケーシングの開口部を天
井面等に圧接可能となっているものであるので、天地が
逆転する既に構築された家屋等の天井面材の揮発性有機
化合物も簡単に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による建材・施工材からの
揮発性有機化合物等の放散量検出装置を示す正面側から
の縦断面図である。
【図2】同側面側からの縦断面図である。
【図3】サンプラの構造を示す縦断面図である。
【図4】前記検出装置の使用方法を示す縦断面図であ
る。
【図5】本発明の第2実施例による建材・施工材からの
揮発性有機化合物等の放散量検出装置を示す側面図であ
る。
【図6】同平面図である。
【図7】本発明の第3実施例による建材・施工材からの
揮発性有機化合物等の放散量検出装置を示す側面図であ
る。
【図8】図7から90°回転した方向における要部側面
図である。
【図9】天井面への設置状態を示す要部側面図である。
【図10】ケーシングの取り付け状態を示す要部側面図
である。
【図11】第4実施例による建材・施工材からの揮発性
有機化合物等の放散量検出装置を示す分解側面図であ
る。
【図12】FLEC法による装置と本発明の装置とのホ
ルムアルデヒドの放散速度の測定結果を示すグラフであ
る。
【図13】パーティクルボードの測定におけるサンプラ
の本数と合計捕集量との関係を示すグラフである。
【図14】フローリング材の測定におけるサンプラの本
数と合計捕集量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 開口部 4,4A 挿入孔 6 サンプラ 7 容器本体 8 VOC等透過フィルタ 12 吸着剤 21 建材 39 壁面材(建材) 41 アーム部材(支持部材) 42 伸縮取付機構 47 取付支柱(取付支柱部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 71/36 B01D 71/36 G01N 30/88 G01N 30/88 C Fターム(参考) 2G052 AA00 AB11 AB27 AC12 AD12 AD33 AD42 BA21 BA22 DA03 DA13 EA03 EB00 ED03 GA24 GA27 JA13 JA15 4D006 GA41 KA31 KB12 MC30X PA02 PB17 PB70 PC38

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建材に当接される開口部を有するケーシ
    ングと、前記ケーシングに挿脱可能に設けられるサンプ
    ラとからなる建材・施工材からの揮発性有機化合物等の
    放散量検出装置であって、前記サンプラは、建材から放
    出される揮発性有機化合物等を吸着する吸着剤を内部に
    収納する容器本体と、この容器本体の一部に形成された
    VOC等透過フィルタとを備え、前記ケーシングには前
    記サンプラが挿脱されるサンプラ用開口部が形成されて
    いて、該サンプラ用開口部がサンプラ挿入時にはサンプ
    ラ栓部によって密閉される構造を有することを特徴とす
    る建材・施工材からの揮発性有機化合物等の放散量検出
    装置。
  2. 【請求項2】 前記サンプラの容器本体が略棒状でその
    一端側にVOC等透過フィルタが形成されているととも
    に前記ケーシングには前記サンプラの挿入孔を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の建材・施工材からの揮発
    性有機化合物等の放散量検出装置。
  3. 【請求項3】 前記ケーシングが200〜5000cm
    3の容積を有することを特徴とする請求項1又は2記載
    の建材・施工材からの揮発性有機化合物等の放散量検出
    装置。
  4. 【請求項4】 前記サンプラが前記ケーシング内に2本
    以上設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれか1項記載の建材・施工材からの揮発性有機化合
    物等の放散量検出装置。
  5. 【請求項5】 前記ケーシングに支持部材が回動自在に
    枢着されており、該支持部材の基端に伸縮取付機構が取
    り付けられていて、前記伸縮取付機構は、接地脚部と伸
    縮可能な取付支柱部とを有し、前記取付支柱部を伸長す
    ることで前記ケーシングの開口部を天井面等に圧接可能
    となっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
    か1項記載の建材・施工材からの揮発性有機化合物等の
    放散量検出装置。
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