JP2016501256A - 肥満を治療するためのグルカゴン/glp−1アゴニスト - Google Patents

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Abstract

本開示は、代謝疾患、例えば肥満を治療するためのGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドを提供する。【選択図】なし

Description

電子的に提出された配列表の参照
本出願と共に提出のASCIIテキストファイル(名称:sequencelisting_ascii.txt;サイズ:12.3キロバイト;および作成日:2013年12月10日)中の電子的に提出された配列表の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
肥満は、世界中で増大する主要な健康問題であり、心血管疾患、腎疾患、高血圧症、脳卒中、不妊症、呼吸機能不全、およびII型糖尿病など、多くの生死にかかわる疾患と関連している。
グルカゴンおよびグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)は、グルコースホメオスタシス、インスリン分泌、胃内容排出、および腸管増殖、ならびに食物摂取の調節を含む、多種多様な生理機能に関与する、グルカゴン、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)、グルカゴン様ペプチド−2(GLP−2)、およびオキシントモジュリン(OXM)を含む、幾つかの異なるプログルカゴン由来ペプチドを形成するように種々の組織でプロセシングされる、158アミノ酸の前駆体ポリペプチドであるプレプログルカゴンに由来する。グルカゴンは、プログルカゴンのアミノ酸33〜61(プレプログルカゴンの53〜81)に対応する29アミノ酸のペプチドであり、一方、GLP−1は、プログルカゴンのアミノ酸72〜108に対応する37アミノ酸のペプチド(プレプログルカゴンの92〜128)として生成される。GLP−l(7〜36)アミドまたはGLP−l(7〜37)酸は、GLP−1受容体において基本的に等価な活性を示すGLP−1の生物学的に活性な形態である。
グルカゴンは膵臓により産生され、グルカゴン受容体(「glucR」)と相互作用する。グルカゴンは肝臓で作用して、糖新生およびグリコーゲン分解を介して血中グルコースを上昇させる。血中グルコースが低下し始めると、グルカゴンは、グリコーゲンを分解してグルコースを放出するように肝臓にシグナルを送るため、血中グルコースレベルが正常値に向かって上昇する。
GLP−1は、グルカゴンと比較すると異なる生物活性を有する。GLP−1は、腸のL細胞から分泌され、GLP−1受容体に結合する。その活性には、インスリンの合成および分泌の刺激、グルカゴン分泌の阻害、および食物摂取の抑制が含まれる。
それぞれの受容体においてアゴニストとして作用するグルカゴンとGLP−1は両方とも、体重減少に有効であることが示されている。特定のGLP−1アナログが販売されているか、または肥満治療のために開発中であり、これらには、例えば、リラグルチド(Novo Nordisk製のVICTOZA(登録商標))およびエキセナチド(Eli Lilly/Amylin製のByetta(登録商標))が挙げられる。
肥満を有効に治療するためのさらに多くの薬剤、例えば、溶解性、製剤化能、安定性、および効力が改善されたGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドなどの必要性が依然として存在する。
本開示は、以下のアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる単離ペプチドを提供する:
HX2QGTFTSDX10SX12X13LX15X16X17X18AX20X21FX23X24WLX27X28GX30;
ここで、X2はGまたはSであり、X10はYまたはKであり、X12はK、E、R、またはSであり、X13はKまたはYであり、X15はDまたはEであり、X16はSまたはGであり、X17はE、R、Q、またはKであり、X18はR、S、またはAであり、X20はR、K、またはQであり、X21はDまたはEであり、X23はVまたはIであり、X24はAまたはQであり、X27はEまたはVであり、X28はAまたはKであり、かつX30はGまたはRである(配列番号4)。特定の態様では、X2はSであり、X15はDであり、X16はSであり、X20はRであり、X21はDであり、X23はVであり、X24はAであり、X28はAであり、かつX30はGである(配列番号5)。特定の態様では、X17がEである場合、X18はRであり、X17がRである場合、X18はSである(配列番号6および7)。特定の態様では、X10はYであり、X12はKであり、X13はKであり、かつX27はVである(配列番号8および9)。特定の態様では、X10はKであり、X13はYであり、かつX27はEである(配列番号10および11)。特定の態様では、X12はEであり(配列番号12および13)、あるいはX12はRである(配列番号14および15)。特定の態様では、単離ペプチドは、配列番号16を含むか、またはそれからなる。特定の態様では、単離ペプチドは、アミノ酸配列の配列番号17もしくはアミノ酸配列の配列番号19を含むか、またはそれからなる。特定の態様では、単離ペプチドは、配列番号18を含むか、またはそれからなる。
上記のペプチドの特定の実施形態では、X30のカルボキシル基はアミド化されている。他の実施形態では、カルボキシル基は無修飾の酸である。
本明細書に提供されるペプチドはいずれも、1つまたは複数の修飾されたアミノ酸、例えばアシル部分の付加などをさらに含むことができ、例えば、その修飾は、リシン残基のN(イプシロン)基上へのパルミトイル部分の付加であり得る。特定の実施形態では、パルミトイル基はガンマグルタメートリンカーによってリシン残基に連結される。ベータアラニンおよびアミノヘキサン酸を含む、別のリンカーも使用されている。さらに、例えば2または4個のPEG単位を含有する短いPEG部分を含有するリンカーを含む、別のリンカーも可能である。
種々の実施形態では、本明細書に提供される単離ポリペプチドは、グルカゴン受容体、GLP−1受容体、またはグルカゴン受容体とGLP−1受容体の両方に結合することができる。特定の態様では、グルカゴン受容体はヒトグルカゴン受容体であり、かつ/またはGLP−1受容体はヒトGLP−1受容体である。特定の態様では、本明細書に提供される単離ポリペプチドは、cAMPアッセイ1(本明細書に記載される)において、10,000pM未満、5000pM未満、2500pM未満、1000pM未満、900pM未満、800pM未満、700pM未満、600pM未満、500pM未満、400pM未満、300pM未満、200pM未満、100pM未満、50pM未満、25pM未満、20pM未満、15pM未満、10pM未満、5pM未満、4pM未満、3pM未満、または2pM未満のEC50で、ヒトグルカゴン受容体に結合する。特定の態様では、本明細書に提供される単離ポリペプチドは、cAMPアッセイ1において、10,000pM未満、5000pM未満、2500pM未満、1000pM未満、900pM未満、800pM未満、700pM未満、600pM未満、500pM未満、400pM未満、300pM未満、200pM未満、100pM未満、50pM未満、25pM未満、20pM未満、15pM未満、10pM未満、5pM未満、4pM未満、3pM未満、または2pM未満のEC50で、ヒトGLP−1受容体に結合する。
特定の態様では、本明細書に提供される単離ポリペプチドは、GLP−1活性のアゴニスト、グルカゴン活性のアゴニスト、またはGLP−1活性とグルカゴン活性の両方のアゴニストである。一部の実施形態では、本明細書に提供される単離ポリペプチドは、グルカゴン受容体とGLP−1受容体の両方に結合し、グルカゴン受容体におけるよりも、GLP−1受容体において、天然リガンドと比較して、少なくとも約2倍高い活性を示す。一実施形態では、このペプチドは、グルカゴン受容体においてグルカゴンと比較した場合よりも、GLP1RにおいてGLP1と比較した場合に5〜10倍高い相対効力を示す。
特定の態様では、本明細書に提供される単離ポリペプチドは、このペプチドに結合した異種構造部分をさらに含むことができる。一部の態様では、異種構造部分は、タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、リンカー、有機ポリマー、無機ポリマー、ポリエチレングリコール(PEG)、ビオチン、アルブミン、ヒト血清アルブミン(HSA)、HSA FcRn結合部分、抗体、抗体のドメイン、抗体フラグメント、一本鎖抗体、ドメイン抗体、アルブミン結合ドメイン、酵素、リガンド、受容体、結合ペプチド、非FnIIIスキャフォールド、エピトープタグ、組換えポリペプチドポリマー、サイトカイン、またはこのような部分の2つ以上の任意の組合せである。
また、本明細書に記載される単離ポリペプチドおよび担体を含む医薬組成物も提供される。さらに、そのような医薬組成物を含むキットも提供される。
また、過剰体重を原因または特徴とする疾患または病態を治療または予防するための方法であって、本明細書に提供される単離ペプチドまたはそのようなペプチドを含む組成物の有効量を、治療を必要とする被験体に投与することを含む方法も提供される。特定の態様では、疾患または病態は、肥満、インスリン抵抗性、耐糖能障害、糖尿病前症、空腹時血糖の増加、II型糖尿病、高血圧症、脂質異常症(またはこれらの代謝リスクファクターの組合せ)、グルカゴン産生腫瘍、心血管疾患、例えば、うっ血性心不全、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、冠動脈心疾患、または末梢動脈疾患;脳卒中、呼吸機能不全、腎疾患、およびそれらの任意の組合せであり得る。この方法によれば、本明細書に記載される単離ポリペプチドは、注射(例えば、皮下注射)により投与することができる。この方法によれば、このペプチドは、1日1回投与することができる。特定の実施形態では、被験体はヒトである。
また、過剰体重を原因または特徴とする疾患または病態を治療または予防するための方法であって、本明細書に提供される単離ペプチドまたはそのようなペプチドを含む組成物の有効量を、治療を必要とする被験体に投与することを含む方法も提供される。この方法によれば、本明細書に記載される単離ポリペプチドは、注射(例えば、皮下注射)により投与することができる。この方法によれば、このペプチドは、1日1回投与することができる。特定の実施形態では、被験体はヒトである。
グルカゴン/GLP−1共アゴニストペプチドG730を異なる3用量で投与した後の、DIOマウスにおける0日目からの体重変化の平均パーセントを、ビヒクル処置およびリラグルチド治療と比較して示す。異なる群の開始時の体重はそれぞれ、ビヒクル:47.4±3.7g、G730 10nmol/kg:44.5±2.2g、G730 20nmol/kg:45.9±3.6g、およびG730 50nmol/kg:46.1±2.4gであった。 グルカゴン/GLP−1共アゴニストペプチドG797を異なる3用量で投与した後の、DIOマウスにおける0日目からの体重変化の平均パーセントを、ビヒクル処置およびリラグルチド治療と比較して示す。異なる群の開始時の体重はそれぞれ、ビヒクル:47.4±3.7g、G797 5nmol/kg:47.5±1.2g、G797 20nmol/kg:47.4±2.2g、およびG797 50nmol/kg:47.2±1.8gであった。 グルカゴン/GLP−1共アゴニストペプチドG812を20nmol/kgで投与した後の、DIOマウスにおける0日目からの体重変化の平均パーセントを、ビヒクル処置およびリラグルチド治療と比較して示す。異なる群の開始時の体重はそれぞれ、ビヒクル:47.4±3.7g、およびG812 20nmol/kg:49.2±3.4gであった。 図1、2、および3に提示する、3種のグルカゴン/GLP−1共アゴニストペプチドについての体重変化の結果を比較するグラフである。 グルカゴン/GLP−1共アゴニストペプチドG796を異なる2用量で投与した後の、DIOマウスにおける0日目からの体重変化の平均パーセントを、ビヒクル処置およびリラグルチド治療と比較して示す。 グルカゴン/GLP−1共アゴニストペプチドG685を異なる2用量で投与した後の、DIOマウスにおける0日目からの体重変化の平均パーセントを、ビヒクル処置およびリラグルチド治療と比較して示す。 グルカゴン/GLP−1共アゴニストペプチドG933を異なる2用量で投与した後の、DIOマウスにおける0日目からの体重変化の平均パーセントを、ビヒクル処置およびリラグルチド治療と比較して示す。 図5、6、および7に提示する、3種のグルカゴン/GLP−1共アゴニストペプチドについての体重変化の結果を比較するグラフである。
定義
本開示の全体にわたって、「a」または「an」という用語は、その実体の1つまたは複数を指し、例えば、「ポリヌクレオチド(a polypeptide)」は、1つまたは複数のポリヌクレオチドを表わすと理解される。そのため、「a」(または「an」)、「1つまたは複数の」、および「少なくとも1つの」という用語は、本明細書で互換的に使用することができる。
さらに、「および/または」は、本明細書で使用される場合、他方を伴ってまたは伴わずに、2つの指定の特徴または構成要素のそれぞれを、明確に開示していると解釈されるべきである。したがって、本明細書において「Aおよび/またはB」などの語句で使用される「および/または」という用語は、「AおよびB」、「AまたはB」、「A」(単独)、および「B」(単独)を含むことを意図するものである。同様に、「A、B、および/またはC」などの語句で使用される「および/または」という用語は、以下の局面のそれぞれを包含することを意図するものである:A、B、およびC;A、B、またはC;AまたはC;AまたはB;BまたはC;AおよびC;AおよびB;BおよびC;A(単独);B(単独);ならびにC(単独)。
本明細書において、「含む(comprising)」という言葉で態様が記載される場合は常に、他の場合には、「からなる(consisting of)」および/または「から本質的になる(consisting essentially of)」という観点から記載される類似の態様も提供されていると理解される。
他に定義されていない限り、本明細書で使用される技術用語および科学用語はすべて、本開示が関係する技術分野の当業者が通常理解するものと同じ意味を有する。例えば、Concise Dictionary of Biomedicine and Molecular Biology,Juo,Pei−Show,2nd ed.,2002,CRC Press;The Dictionary of Cell and Molecular Biology,3rd ed.,1999,Academic Press;およびOxford Dictionary Of Biochemistry And Molecular Biology,Revised,2000,Oxford University Pressは、本開示で使用される用語の多くについての一般的辞書を当業者に提供する。
単位、接頭辞、および記号は、国際単位系(Systeme International de Unites)(SI)で承認された形式で表示される。数値範囲は、その範囲を定義する数を包含する。別に指示がない限り、アミノ酸配列は、アミノからカルボキシの方向で、左から右に記載される。本明細書に提供される標題は、本開示の種々の態様を限定するものではなく、本明細書を全体として参照することにより理解され得るものである。したがって、この直後に定義される用語は、本明細書を全体として参照することにより、さらに完全に定義される。
本明細書で使用される場合、「ポリペプチド」という用語は、単数形の「ポリペプチド(polypeptide)」も複数形の「ポリペプチド(polypeptides)」も包含することを意図するものであり、2個以上のアミノ酸の任意の1つの鎖または複数の鎖を含む。したがって、本明細書で使用される場合、「ペプチド」、「ペプチドサブユニット」、「タンパク質」、「アミノ酸鎖」、「アミノ酸配列」、または2個以上のアミノ酸の1つまたは複数の鎖を指す任意の他の用語は、これらの用語のそれぞれがより具体的な意味を有することがあるとしても、「ポリペプチド」の定義に包含される。「ポリペプチド」という用語は、これらの用語のいずれについてもその代わりに、またはそれと互換的に使用することができる。この用語はさらに、翻訳後修飾または合成後修飾、例えば、糖鎖付加、アセチル化、リン酸化、アミド化、公知の保護/ブロック基による誘導体化、タンパク質分解、または非天然アミノ酸による修飾、を受けたポリペプチドを含む。
より具体的には、本明細書で使用される「ペプチド」という用語は、完全長のペプチドおよびそのフラグメント、変異体、または誘導体、例えば、GLP−l/グルカゴンアゴニストペプチド(例えば、長さが29、30、または31アミノ酸)を包含する。本明細書に開示される「ペプチド」、例えばGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、半減期を延長するために、例えばFcドメインまたはアルブミンドメインなどの追加の成分を含む融合ポリペプチドの一部になることもある。本明細書に記載されるペプチドはまた、いくつかの異なる方法で誘導体化することができる。
「フラグメント」、「アナログ」、「誘導体」、または「変異体」という用語は、GLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドを指す場合、少なくとも一部の所望の活性(例えば、グルカゴンおよび/またはGLP−1受容体への結合)を保持する任意のペプチドを含む。本明細書に提供されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドのフラグメントには、発現、精製、および/または被験体への投与の間に、所望の性質を示すタンパク質分解フラグメント、欠失フラグメントが含まれる。
本明細書で使用される「変異体」という用語は、アミノ酸の置換、欠失、挿入、および/または修飾により、言及するペプチドとは異なるペプチドを指す。変異体は、当技術分野で公知の突然変異誘発技術を用いて生成することができる。変異体はさらに、または代替的に、他の修飾を含有することができ、例えば、ペプチドは、例えば半減期、溶解性、または安定性を向上させるために、異種構造のアミノ酸配列または他の部分にコンジュゲートまたはカップリング、例えば融合させることができる。本明細書に提供されるペプチドにコンジュゲートまたはカップリングさせる部分の例としては、以下に限定されるものではないが、アルブミン、免疫グロブリンFc領域、ポリエチレングリコール(PEG)等が挙げられる。ペプチドはまた、ペプチドの合成、精製、または同定を容易にするために(例えば、6−His)、あるいは固体支持体へのポリペプチドの結合を増強するために、リンカーまたは他の配列にコンジュゲートさせるまたは生成させるカップリングさせることができる。
本明細書で使用される「配列同一性」という用語は、2つ以上のポリヌクレオチド配列間、または2つ以上のポリペプチド配列間の関係を指す。一方の配列のある位置が、比較対象の配列の対応する位置にあるものと同じ核酸塩基またはアミノ酸によって占められている場合に、これらの配列は、その位置において「同一」であると言われる。パーセント「配列同一性」は、両方の配列において、同一の核酸塩基またはアミノ酸が存在する位置の数を決定して、「同一」位置の数を得ることにより計算される。次いで、「同一」位置の数を、比較ウィンドウ中の位置の総数で割って100を掛けて、「配列同一性」のパーセントを得る。「配列同一性」のパーセントは、比較ウィンドウ上の2つの最適にアライメントされた配列を比較することにより決定される。比較用に配列を最適にアライメントするために、比較ウィンドウ中のポリヌクレオチドまたはポリペプチドの配列部分は、参照配列を一定に保ちながら、ギャップと称される付加または欠失を含むことができる。最適なアライメントとは、ギャップがあるにしても、参照配列および比較対象配列の間の「同一」位置が可能な限り最大となる数をもたらすアライメントである。2つの配列間のパーセント「配列同一性」は、2004年9月1日の時点で国立バイオテクノロジー情報センター(National Center for Biotechnology Information)から入手可能であった「BLAST 2 Sequences」というプログラムバージョンを用いて決定することができる。このプログラムには、プログラムBLASTN(ヌクレオチド配列比較用)およびBLASTP(ポリペプチド配列比較用)が組み込まれており、これらのプログラムは、Karlin and Altschul(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90(12):5873−5877,1993)のアルゴリズムに基づいている。「BLAST 2 Sequences」を利用する場合、語長(3)、オープンギャップペナルティ(11)、伸長ギャップペナルティ(1)、ギャップ減少(50)、期待値(10)、およびこれに限定されるものではないが、マトリックスオプションを含む他の任意の要求パラメーターについて、2004年9月1日の時点でデフォルトパラメーターであったパラメーターを使用することができる。
「組成物」または「医薬組成物」という用語は、例えば薬学的に許容される担体、賦形剤、または希釈剤と一緒に、本明細書に提供されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドを含有する、治療を必要とする被験体(例えば、肥満について治療されているヒト被験体)に投与するための組成物を指す。
「薬学的に許容される」という用語は、健全な医療判断の範囲内で、妥当なベネフィット/リスク比に釣り合って、過度の毒性または他の合併症を伴わずに、ヒトおよび動物の組織との接触に適している組成物を指す。
「有効量」とは、単回投与でまたは連続投与の一部として被験体に投与すると、治療(例えば、肥満の治療)に有効である、本明細書に提供されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドの量である。例えば、その投与が体重減少または体重維持(例えば、体重増加の予防)、体脂肪の減少、低血糖の予防または調節、高血糖の予防または調節、インスリン合成の亢進、または食物摂取の低下の1つまたは複数をもたらす場合に、量は有効である。この量は、治療されるすべての被験体に対して固定した用量であることも、または治療される被験体の体重、健康状態、および体調、所望の体重減少もしくは体重維持の程度、ペプチドの製剤、医学的状態の専門的評価、ならびに他の関連因子に応じて異なることもある。
「被験体」という用語は、本明細書に提供されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドによる治療を必要とする、任意の被験体、特に哺乳動物被験体を意味する。哺乳動物被験体としては、以下に限定されるものではないが、ヒト、イヌ、ネコ、モルモット、ウサギ、ラット、マウス、ウマ、ウシ、クマ、雌ウシ、類人猿、サル、オランウータン、およびチンパンジーが挙げられる。一実施形態では、被験体はヒト被験体である。
本明細書で使用される場合、「それを必要とする被験体」とは、治療することが望ましい個体、例えば、体重または体脂肪の減少、体重または体脂肪の維持を進めることが望ましい、あるいは所定期間にわたって体重増加を防止するか最小限に抑えることが望ましい肥満した被験体または肥満する傾向のある被験体を指す。
本明細書で使用される場合、「GLP−l/グルカゴンアゴニストペプチド」は、アッセイ1の条件下において、天然グルカゴンと比較して、少なくとも約1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、またはそれ以上のグルカゴン受容体における活性を示し、かつ天然GLP−1と比較して、少なくとも約1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、またはそれ以上のGLP−1受容体における活性を示すキメラペプチドである。
本明細書で使用される場合、「天然グルカゴン」という用語は、配列番号1の配列を含む天然に存在するグルカゴン(例えば、ヒトグルカゴン)を指す。「天然GLP−1」という用語は、天然に存在するGLP−1、例えばヒトGLP−1を指し、例えば、GLP−l(7〜36)アミド(配列番号2)、GLP−l(7〜37)酸(配列番号3)、またはそれら2つの化合物の混合物を包含する総称である。本明細書で使用される場合、何らさらに詳細な名称がない場合における「グルカゴン」または「GLP−1」への一般的な言及はそれぞれ、天然ヒトグルカゴンまたは天然ヒトGLP−1を意味することを意図する。別に指示がない限り、「グルカゴン」はヒトグルカゴンを指し、「GLP−1」はヒトGLP−1を指す。
GLP−l/グルカゴンアゴニストペプチド
グルカゴン受容体とGLP−1受容体の両方に結合するペプチドが本明細書に提供される。特定の実施形態では、本明細書に提供されるペプチドは、グルカゴン活性とGLP−1活性の共アゴニストである。このようなペプチドは、本明細書ではGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドと呼ばれる。本明細書に提供されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、体重減少の促進、体重増加の防止、または所望体重の維持のために、GLP−1活性とグルカゴン活性を好ましい比で保有し、かつ最適化された溶解性、製剤化能、および安定性を保有する。特定の実施形態では、本明細書に提供されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、ヒトGLP1およびヒトグルカゴンの受容体において活性であり、特定の実施形態では、GLP−1受容体における天然リガンドと比較した相対活性は、グルカゴン受容体におけるよりも、少なくとも約1倍、2倍、5倍、8倍、10倍、15倍、20倍、または25倍高い。
特定の実施形態では、開示されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、グルカゴンおよびGLP−1の受容体において所望の効力を有し、体重減少の促進のための所望の相対効力を有する。特定の実施形態では、開示されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、cAMPアッセイ1(実施例2を参照のこと)において、10,000pM未満、5000pM未満、2500pM未満、1000pM未満、900pM未満、800pM未満、700pM未満、600pM未満、500pM未満、400pM未満、300pM未満、200pM未満、100pM未満、50pM未満、25pM未満、20pM未満、15pM未満、10pM未満、5pM未満、4pM未満、3pM未満、または2pM未満のEC50によって示される、GLP−1受容体でのin vitro効力を示す。特定の実施形態では、開示されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、4.4%ヒト血清アルブミンでのcAMPアッセイ(アッセイ2、実施例2を参照のこと)において、10,000pM未満、5000pM未満、2500pM未満、1000pM未満、900pM未満、800pM未満、700pM未満、600pM未満、500pM未満、400pM未満、300pM未満、200pM未満、100pM未満、50pM未満、25pM未満、20pM未満、15pM未満、10pM未満、5pM未満、4pM未満、3pM未満、または2pM未満のEC50によって示される、GLP−1受容体でのin vitro効力を示す。特定の実施形態では、開示されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、cAMPアッセイ1(実施例2を参照のこと)において、10,000pM未満、5000pM未満、2500pM未満、1000pM未満、900pM未満、800pM未満、700pM未満、600pM未満、500pM未満、400pM未満、300pM未満、200pM未満、100pM未満、50pM未満、25pM未満、20pM未満、15pM未満、10pM未満、5pM未満、4pM未満、3pM未満、または2pM未満のEC50によって示される、グルカゴン受容体でのin vitro効力を示す。特定の実施形態では、開示されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、4.4%ヒト血清アルブミンでのcAMPアッセイ(アッセイ2、実施例2を参照のこと)において、10,000pM未満、5000pM未満、2500pM未満、1000pM未満、900pM未満、800pM未満、700pM未満、600pM未満、500pM未満、400pM未満、300pM未満、200pM未満、100pM未満、50pM未満、25pM未満、20pM未満、15pM未満、10pM未満、5pM未満、4pM未満、3pM未満、または2pM未満のEC50によって示される、グルカゴン受容体でのin vitro効力を示す。特定の実施形態では、開示されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドは、天然リガンドと比較した場合に、アッセイ2を用いると、約0.01〜0.50の範囲、例えば約0.02〜0.30の範囲、例えば、約0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.11.0、12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.20、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、または0.30の相対GLP1−R/glucR効力比を有する。
特定の実施形態では、開示されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドは、cAMPアッセイ1(実施例2を参照のこと)において、10,000pM未満、5000pM未満、2500pM未満、1000pM未満、900pM未満、800pM未満、700pM未満、600pM未満、500pM未満、400pM未満、300pM未満、200pM未満、100pM未満、50pM未満、25pM未満、20pM未満、15pM未満、10pM未満、5pM未満、4pM未満、3pM未満、または2pM未満のEC50によって示される、グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(胃抑制ペプチド)(GIPR)でのin vitro効力を示す。特定の実施形態では、開示されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、4.4%ヒト血清アルブミンでのcAMPアッセイ(アッセイ2、実施例2を参照のこと)において、10,000pM未満、5000pM未満、2500pM未満、1000pM未満、900pM未満、800pM未満、700pM未満、600pM未満、500pM未満、400pM未満、300pM未満、200pM未満、100pM未満、50pM未満、25pM未満、20pM未満、15pM未満、10pM未満、5pM未満、4pM未満、3pM未満、または2pM未満のEC50によって示される、GIPRでのin vitro効力を示す。
特定の実施形態では、本明細書に提供されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、許容される溶解性、製剤化の容易さ、血漿安定性、および改善された薬物動態特性の1つまたは複数の基準を備えている。特定の実施形態では、開示されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、幅広いpH範囲にわたって標準緩衝液に可溶である。
特定の実施形態では、GLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、以下に限定されるものではないが、リン酸緩衝液、トリス緩衝液、グルタミン酸緩衝液、酢酸緩衝液、コハク酸緩衝液、またはヒスチジン緩衝液を含む緩衝系および一連のイオン強度、例えば0.25〜150mMにて、0.5mg/ml、0.6mg/ml、0.7mg/ml、0.8mg/ml、0.9mg/ml、1mg/ml、2mg/ml、3mg/ml、4mg/ml、5mg/ml、6mg/ml、7mg/ml、8mg/ml、9mg/ml、10mg/ml、またはそれ以上の濃度まで共通緩衝液に可溶である。代表的な緩衝液としては、100mMグルタミン酸pH4.5緩衝液、100mM酢酸pH5緩衝液、100mMコハク酸pH5緩衝液、100mMリン酸pH6緩衝液、100mMヒスチジンpH6緩衝液、100mMリン酸pH6.5緩衝液、100mMリン酸pH7.0緩衝液、100mMヒスチジンpH7.0緩衝液、100mMリン酸pH7.5緩衝液、100mMトリスpH7.5緩衝液、および100mMトリスpH8.0緩衝液が挙げられる。特定の実施形態では、開示されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、一連のpHにわたって、例えば、pH4.0〜pH8.0、例えば、pH4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、または8.5で、0.8mg/mlにて標準緩衝液に可溶である。特定の実施形態では、開示されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、pH4.5〜8.0、5.0〜8.0、5.5〜8.0、6.0〜8.0、6.5〜8.0、7.0〜8.0、4.5〜8.5、5.5〜8.5、5.5〜8.5、6.0〜8.5、6.5〜8.5、または7.0〜8.5の標準緩衝液に可溶である。
特定の実施形態では、開示されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、標準医薬製剤で製剤化することができる。代表的な製剤としては、以下に限定されるものではないが、0.1MトリスpH7.5、150mMマンニトール、最終製剤pH=7.2;0.05Mトリス、50mMアルギニン/プロリン、最終製剤pH=8.0;またはリン酸ナトリウム緩衝液(pH8)/1.85%W/Vプロピレングリコール、最終製剤pH=7.0が挙げられる。特定の実施形態では、開示されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、これらのまたは他の製剤において、0.5mg/ml、0.6mg/ml、0.7mg/ml、0.8mg/ml、0.9mg/ml、1mg/ml、2mg/ml、3mg/ml、4mg/ml、5mg/ml、6mg/ml、7mg/ml、8mg/ml、9mg/ml、10mg/ml、またはそれ以上の濃度まで可溶である。
特定の実施形態では、開示されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、血清または血漿中でのプロテアーゼに対する安定性が許容可能なものである。グルカゴンまたはGLP−1の共通の分解産物には、+1生成物(酸)およびDPP IV切断生成物が含まれる。+1質量の生成物は、グルタミンのアミド基またはC末端における脱アミドから生じ得る。切断生成物は、血漿中のプロテアーゼDPP IVの作用により生じる。特定の実施形態では、開示されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、血漿中にて37℃で24時間後に、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%のレベルまで、血漿中に安定に残存する。
以下のアミノ酸配列を含むGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドが本明細書に提供される:
HX2QGTFTSDX10SX12X13LX15X16X17X18AX20X21FX23X24WLX27X28GX30;
ここで、X2はGまたはSであり、X10はYまたはKであり、X12はK、E、R、またはSであり、X13はKまたはYであり、X15はDまたはEであり、X16はSまたはGであり、X17はE、R、Q、またはKであり、X18はR、S、またはAであり、X20はR、K、またはQであり、X21はDまたはEであり、X23はVまたはIであり、X24はAまたはQであり、X27はEまたはVであり、X28はAまたはKであり、かつX30はGまたはRである(配列番号4)。特定の実施形態では、上記に示された単離ポリペプチドが提供され、ここで、X2はSであり、X10はYまたはKであり、X12はK、E、R、またはSであり、X13はKまたはYであり、X15はDであり、X16はSであり、X17はE、R、Q、またはKであり、X18はR、S、またはAであり、X20はRであり、X21はDであり、X23はVであり、X24はAであり、X27はEまたはVであり、X28はAであり、かつX30はGである(配列番号5)。特定の実施形態では、上記に示される単離ポリペプチドが提供され、ここで、X2はSであり、X10はYまたはKであり、X12はK、E、R、またはSであり、X13はKまたはYであり、X15はDであり、X16はSであり、X17がEである場合、X18はRであり、またはX17がRである場合、X18はSであり、X20はRであり、X21はDであり、X23はVであり、X24はAであり、X27はEまたはVであり、X28はAであり、かつX30はGである(それぞれ、配列番号6および配列番号7)。特定の実施形態では、上記に示される単離ポリペプチドが提供され、ここで、X2はSであり、X10はYであり、X12はKであり、X13はKであり、X15はDであり、X16はSであり、X17がEである場合、X18はRであり、またはX17がRである場合、X18はSであり、X20はRであり、X21はDであり、X23はVであり、X24はAであり、X27はVであり、X28はAであり、かつX30はGである(それぞれ、配列番号8および配列番号9)。特定の実施形態では、上記に示される単離ポリペプチドが提供され、ここで、X2はSであり、X10はKであり、X12はK、E、R、またはSであり、X13はYであり、X15はDであり、X16はSであり、X17がEである場合、X18はRであり、X17がRである場合、X18はSであり、X20はRであり、X21はDであり、X23はVであり、X24はAであり、X27はEであり、X28はAであり、かつX30はGである(それぞれ、配列番号10および配列番号11)。特定の実施形態では、上記に示される単離ポリペプチドが提供され、ここで、X2はSであり、X10はKであり、X12はEであり、X13はYであり、X15はDであり、X16はSであり、X17がEである場合、X18はRであり、またはX17がRである場合、X18はSであり、X20はRであり、X21はDであり、X23はVであり、X24はAであり、X27はEであり、X28はAであり、かつX30はGである(それぞれ、配列番号12および配列番号13)。特定の実施形態では、上記に示される単離ポリペプチドが提供され、ここで、X2はSであり、X10はKであり、X12はRであり、X13はYであり、X15はDであり、X16はSであり、X17がEである場合、X18はRであり、またはX17がRである場合、X18はSであり、X20はRであり、X21はDであり、X23はVであり、X24はAであり、X27はEであり、X28はAであり、かつX30はGである(それぞれ、配列番号14および配列番号15)。
本明細書に提供されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドには、以下に限定されるものではないが、G730(配列番号16)、G797(配列番号17)、G849(配列番号18)、G933(配列番号19)、G865(配列番号20)、G796(配列番号21)、G812(配列番号22)、およびG380(配列番号23)が含まれる。これらのGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドを、表1に列挙する:
Figure 2016501256
ペプチドG797とG933は両方とも、位置12にグルタミン酸残基を有し、実施例2で示されるように、グルカゴン受容体とGLP−1受容体の両方において強固な活性を保持している。対応する残基は、エキセンディン−4およびグルカゴンではリジンであり、GLP−1ではセリンである。この残基は受容体に接触するとは考えられていないが、正から負への電荷の変化は、隣接する環境に変化を及ぼす可能性がある。さらに、G797、G849、およびG933は位置27にグルタミン酸残基を有する。残基27は、エキセンディン−4ではリジンであり、GLP1(バリン)およびグルカゴン(メチオニン)では無電荷の疎水性残基である。エキセナチドのリジンは、残基Glul27およびGlu24でGLP1受容体と静電的相互作用を形成する(C.R.Underwood et al J Biol Chem 285 723−730(2010);S.Runge et al J Biol Chem 283 11340−11347(2008))。位置27の電荷が負に変化するとGLP1R効力の喪失が予想されるが、その変化はG797、G849、およびG933のGLP1R活性と矛盾しない。
作製方法。本開示は、GLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドを作製する方法を提供する。本明細書に提供されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドは、任意の適切な方法により作製することができる。例えば、特定の実施形態では、本明細書に提供されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドは、当業者に周知の方法により、例えば、Merrifield(1963,J.Am.Chem.Soc.85:2149−2154)により記載される固相合成により、化学的に合成される。固相ペプチド合成は、例えば実施例1に説明するように、例えば、標準試薬を使用して自動合成装置を用いることにより、行うことができる。
あるいは、本明細書に提供されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドは、当業者に周知である好都合なベクター/宿主細胞の組合せを用いて組換えにより生成させることができる。GLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドを組換えにより生成させるために、種々の方法が利用可能である。一般に、GLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドをコードするポリヌクレオチド配列は、適切な発現ビヒクル(例えば、挿入されたコード配列の転写および翻訳のために必要なエレメントを含有するベクター)に挿入される。GLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドをコードする核酸は、適切な読み枠でベクターに挿入される。次いで、発現ベクターは、GLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドを発現する適切な宿主細胞にトランスフェクトされる。適切な宿主細胞としては、限定されるものではないが、細菌、酵母、または哺乳動物細胞が挙げられる。種々の市販宿主発現ベクター系を、本明細書に記載されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドを発現するために利用することができる。
修飾、コンジュゲート、融合、および誘導体化。特定の実施形態では、本明細書に提供されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドは、アミノ酸の修飾により安定化される。特定の実施形態では、C末端アミノ酸のカルボキシル基はアミド化される。特定の実施形態では、C末端アミノ酸は、例えば、G730、G797、G849、G865、G796、G812、およびG380のように、アミド化されたグリシンである。特定の実施形態、例えばG933では、C末端グリシンは無修飾の酸である。特定の実施形態では、1つまたは複数のアミノ酸残基がアシル化されたGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドが提供される。例えば、特定の実施形態では、本明細書に提供されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドは、パルミトイル基がN(イプシロン)基に結合している、1つまたは複数のリジン残基を含有する。特定の実施形態では、リンカーがリジンとパルミトイル基との間に組み込まれている。このリンカーは、ガンマグルタミン酸基であっても、または以下に限定されるものではないが、ベータアラニンおよびアミノヘキサン酸などの別のリンカーであってもよい。コレステロールまたはミリストイル基の付加など種々のアシル化方法を用いることができる。特定の実施形態では、パルミトイル部分は位置13に付加される(例えば、G730)。特定の実施形態では、パルミトイル部分は、位置10に付加される(例えば、G797、G849、G933、G865、G796、およびG812)。特定の実施形態では、パルミトイル部分は位置17に付加される(例えば、G380)。
本明細書に提供されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチド(例えば、G730、G797、G849、およびG933)は、パルミトイル化されて、血清アルブミンと結合することにより半減期が延長され得ることになり得、そのため、実施例1に記載するように、腎臓でクリアランスされる傾向が低下する。
代替的または追加的に、本明細書に開示されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドを、例えば半減期を延長するために、異種構造部分と結合させることができる。異種構造部分は、タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、リンカー、有機ポリマー、無機ポリマー、ポリエチレングリコール(PEG)、ビオチン、アルブミン、ヒト血清アルブミン(HSA)、HSA FcRn結合部分、抗体、抗体のドメイン、抗体フラグメント、一本鎖抗体、ドメイン抗体、アルブミン結合ドメイン、酵素、リガンド、受容体、結合ペプチド、非FnIIIスキャフォールド、エピトープタグ、組換えポリペプチドポリマー、サイトカイン、およびこのような部分の2つ以上の組合せとすることができる。
例えば、GLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドは、異種構造ポリペプチドと融合させることができる。ペプチドは、組換え遺伝子融合および発現を介して、または化学結合によりタンパク質に融合させることができる。融合の相手として適切なタンパク質としては、限定されるものではないが、ヒト血清アルブミン、抗体、および抗体のFc部分への融合を含む抗体フラグメントが挙げられる。GLP−1は、効力を保持しながらこれらのタンパク質に融合されている(L.Baggio et al,Diabetes 53 2492−2500(2004);P.Barrington et al Diabetes,Obesity and Metabolism 13 426−433(2011);P.Paulik et al American Diabetes Association 2012,Poster 1946)。ペプチドに高分子量を与えるために伸張された組換えペプチド配列についても記載されている(V.Schellenberger et al Nature Biotechnol 27 1186−1190(2009);PASylation(欧州特許第2173890号明細書))。特定の実施形態では、GLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドは、融合相手(例えば、アルブミンまたはFc部分)に対して、C末端で融合タンパク質のN末端部分として組み込まれる。本明細書に記載されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドはまた、ヒト血清アルブミンに親和性を有する「Albudabs」などのペプチドまたはタンパク質ドメインに融合させることができる(M.S.Dennis et al J Biol Chem 277 35035−35043(2002);A.Walker et al Protein Eng Design Selection 23 271−278(2010))。本明細書に開示されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドを異種構造ポリペプチド(例えば、アルブミンまたはFc部分)と融合させるための方法は、当業者に周知である。
さらに安定化させ半減期を延長させるために、他の異種構造部分をGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドにコンジュゲートさせることができる。化学的な融合の場合、特定の実施形態では、遊離N末端の維持を特徴とするが、誘導体化ための別のポイントを作製することができる。さらに別の方法では、高分子量ポリエチレングリコール(PEG)などの大きな化学部分を用いてペプチドを誘導体化する。「PEG化されたGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチド」は、ペプチドに共有結合したPEG鎖を有する。GLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドの誘導体化(例えば、PEG化)は、パルミトイル化されているリジン、あるいは誘導体化を可能にするように置換されているか伸張によって組み込まれている、システインなどの残基で行うことができる。上記のGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチド形式は、相対効力ならびにGLP−1受容体活性化とグルカゴン受容体活性化の間のバランスについてin vitroおよび/またはin vivoで特徴づけることができる。
「ポリエチレングリコール鎖」または「PEG鎖」という一般用語は、一般式H(OCHCHOH(式中、nは3、4、5、6、7、8、9、またはそれ以上の整数である)で表される、分枝鎖または直鎖となる、エチレンオキシドと水との縮合ポリマーの混合物を指す。PEG鎖には、約500〜約40,000ダルトンの範囲から選択される平均合計分子量を有するエチレングリコールのポリマーが含まれる。PEG鎖の平均分子量は数字により示され、例えば、PEG−5,000は、約5,000の合計分子量平均を有するポリエチレングリコール鎖を指す。
PEG化は、当技術分野で公知のPEG化反応のいずれによっても実行することができる。例えば、Focus on Growth Factors,3:4−10,1992、ならびに欧州特許出願第0154316号明細書および同第0401384号明細書を参照されたい。PEG化は、反応性のあるポリエチレングリコール分子(または類似の反応性のある水溶性ポリマー)によるアシル化反応またはアルキル化反応を用いて行うことができる。
PEG化されたGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドを調製するための方法は、一般に、(a)GLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドを、この分子が1つまたは複数のPEG基に結合するようになる条件下でポリエチレングリコール(PEGの反応性のあるエステルまたはアルデヒド誘導体など)と反応させるステップと、(b)反応生成物を得るステップとを含む。
医薬組成物
さらに、本明細書に提供されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドの有効量を含有し、代謝疾患、例えば肥満、の治療用に製剤化された組成物、例えば医薬組成物、が提供される。
本開示の組成物は、公知の方法に従って製剤化することができる。適切な調製方法は、例えば、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、Remington’s Pharmaceutical Sciences,19th Edition,A.R.Gennaro,ed.,Mack Publishing Co.,Easton,PA(1995)に記載されている。組成物は、以下に限定されるものではないが、水溶液、エマルジョン、ゲル、懸濁液、凍結乾燥形態、または当技術分野で公知の他の形態を含む、種々の形態をとることができる。加えて、組成物は、例えば希釈剤、結合剤、安定剤、および防腐剤を含む、薬学的に許容される添加剤を含有することができる。ひとたび製剤化されたならば、本発明の組成物は、被験体に直接投与することができる。
本発明の組成物と共に用いることができる担体は、当技術分野で周知であり、これらには、限定されるものではないが、例えばチログロブリン、ヒト血清アルブミンなどのアルブミン、破傷風トキソイド、およびポリL‐リジン、ポリL−グルタミン酸などのポリアミノ酸、インフルエンザ、B型肝炎ウイルスコアタンパク質等が含まれる。種々の水性担体、例えば、水、緩衝化された水、0.8%生理食塩水、0.3%グリシン、ヒアルロン酸等を使用することができる。組成物は、従来の周知の滅菌技術により滅菌することも、または滅菌濾過することもできる。得られた組成物は、そのまま使用するためにパッケージングすることも、または凍結乾燥することもでき、凍結乾燥調製物は投与前に滅菌溶液と混合される。組成物は、例えばpH調整剤および緩衝剤、等張化剤、湿潤剤等、例えば酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、モノラウリン酸ソルビタン、トリエタノールアミンオレート等、生理的条件に近づけるために必要とされる、薬学的に許容される補助物質を含有することができる。
肥満を治療する方法、モデル系。
GLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドは、グルカゴンの効果(例えば、食物摂取の抑制またはグルコースレベルの調節)を、GLP−1の効果(例えば、胃運動性の抑制またはインスリン放出の促進)と合わせることができる。したがって、これらのペプチドは、過剰な脂肪組織の除去を加速し、持続可能な体重減少を誘導し、また血糖制御を改善するように作用することができる。GLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドはまた、高コレステロール、高LDLコレステロール、または異常なHDL/LDL比などの心血管リスクファクターを低減するように作用することができる。
本開示は、肥満または肥満関連疾患または障害を治療する方法であって、治療を必要とする被験体に、本明細書に開示されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドを投与することを含む方法を提供する。さらに、肥満または肥満関連疾患または障害を治療するためのGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドが提供される。さらに、肥満または肥満関連疾患または障害を治療するための薬剤の製造における、本明細書に提供されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドの使用が提供される。
本明細書に提供されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、(例えば、食欲、摂食、食物摂取、カロリー摂取、および/またはエネルギー消費の制御により)体重増加の防止、体重減少の促進、過剰体重の低減、または病的肥満を含む肥満の治療を行うために投与することができる。加えて、本明細書に提供されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、他の肥満関連代謝障害の治療に用いることができる。他の肥満関連障害の例としては、限定されるものではないが、インスリン抵抗性、耐糖能障害、糖尿病前症、空腹時血糖の増加、II型糖尿病、高血圧症、脂質異常症(またはこれらの代謝リスクファクターの組合せ)、グルカゴン産生腫瘍、うっ血性心不全などの心血管疾患、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、冠動脈心疾患、または末梢動脈疾患、脳卒中、呼吸機能不全、または腎疾患が挙げられる。
「治療」とは、有益なまたは所望の臨床結果を得るためのアプローチである。本明細書に提供される場合、開示されるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドによる有益なまたは所望の臨床結果としては、限定されるものではないが、体重減少、体重増加の低減、食欲低下、血清グルコースレベルおよび血清インスリンレベルの低減もしくは安定化、肥満関連疾患の寛解、軽減、安定化、程度の減弱、または肥満関連疾患の進行の遅延もしくは減速が挙げられる。「治療」とは、特定の実施形態では、治療的処置と予防または防止処置の両方を指す。治療を必要とする対象には、すでに障害を有する対象、および障害が防止されるべきである対象が含まれる。治療とは、治療しない場合と比較して、肥満関連症状(例えば、体重増加)の亢進を抑制または低減することを意味し、必ずしも関連病態の完全な停止を示唆することを意味するものではない。
本明細書に提供されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドの投与経路は、例えば、経口、吸入または局所による非経口とすることができる。本明細書で使用される「非経口」という用語には、例えば、静脈内、動脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、直腸内、膣内の投与が含まれる。投与形態の他の例には、注射用溶液、特に静脈内もしくは動脈内の注射用または点滴用溶液がある。本明細書に提供されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、単回用量としてまたは複数回用量として投与することができる。特定の実施形態では、GLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは皮下注射により投与される。
非経口製剤は、単回ボーラス用量、点滴または負荷ボーラス用量、その後の維持用量とすることができる。これらの組成物は、特定の固定した間隔または変動する間隔で、例えば、1日1回または「必要に応じて」を基本にして投与することができる。投与レジメンはまた、最適な所望の応答(例えば、治療的または予防的な応答)が得られるように調整することができる。
投与されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドの量は、本明細書の開示に示される過度な実験をすることなく、当業者によって容易に決定することができる。GLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドの投与方法およびそれぞれの量に影響を及ぼす要因としては、以下に限定されるものではないが、疾患の重症度(例えば、肥満の程度)、被験体の病歴、および治療を受ける被験体の年齢、身長、体重、健康状態、および体調が挙げられる。同様に、投与されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドの量は、投与方法および被験体がこの薬剤の単回用量を投与されるか、複数回用量を投与されるかに依存することになる。特定の実施形態では、本明細書に提供されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、注射により1日1回投与することができる。
キット
さらに他の実施形態では、本開示は、本明細書に記載される方法を実施するために使用することができる、GLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドを含むキットを提供する。特定の実施形態では、キットは、1つまたは複数の容器中に、本明細書に開示されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドを含む。当業者ならば、開示されるGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドが当技術分野で周知の確立されたキット形式の1つに容易に組み込むことができることを容易に認識するであろう。
[実施例1]
GLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドの合成、修飾、および特徴づけ
略語表:
Boc:tert−ブチルオキシカルボニル
tert−Bu;tert−ブチル
DCM:ジクロロメタン
DIC:ジイソプロピルカルボジイミド
Fmoc:9−フルオレニルメトキシカルボニル
HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
Mtt:4−メチルトリチル
NMP:N−メチルピロリドン
Pbf:2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル
TFA:トリフルオロ酢酸
TIS:トリイソプロピルシラン
Trt:トリフェニルメチル、トリチル
GLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドは、以下のように合成した。NovaSyn TGRまたは前負荷Fmoc−Wang樹脂(NovaBiochem)上でのペプチド鎖の伸長を、PRELUDE(商標)固相ペプチド合成機(Protein Technologies,Tucson,AZ,USA)を用いて行なった。N−メチルピロリドン(ΝΜΡ)中における、アミノ酸のヒドロキシベンゾトリアゾールエステルのカップリングについては、製造業者により提供されたプロトコールを適用した。アミノ酸のアルファアミノ基の半永久的な保護については、フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)基を用いたが、側鎖は、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、チロシンついてはtert−ブチル(tert−Bu)、アルギニンについては2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル(Pbf)、またヒスチジンについてはトリチル(Trt)を用いて保護した。位置1のヒスチジンのN末端アミノ基は、tert−ブチルオキシカルボニル基(Boc)で保護した。その後に側鎖の化学修飾を必要とする場合は、Lys(Mtt)をペプチド鎖に組み込んだ。
ペプチド鎖伸長の完了と同時に、Mtt基を、2%TFAおよび5%TIS(10×7ml、それぞれ0.5分)を含有するDCMでペプチド樹脂を洗浄することにより除去した。Lysの側鎖への脂質部分のカップリングは、HOBtの存在下で、カップリング試薬としてDICを用いて、PRELUDE(商標)ペピチド合成機で行なった。
TFA:TIS:水(95:2.5:2.5)の混合物を用いて、ペプチドを樹脂から切断した。室温で2時間後、ペプチジル樹脂を濾過し、TFAで洗浄し、濾液を合わせて真空蒸発乾固した。残渣をエーテルで粉砕し、形成された沈殿を濾過し、エーテルで洗浄し、乾燥した。粗ペプチドを5%酢酸水溶液中に溶解し、Varian 920−LCシステムに装着されたPolaris 3 C8−Aカラム上で逆相高圧液体クロマトグラフィーにより分析した。15分間にわたる10〜90%の緩衝液Bの標準勾配システムを用いて分析した。緩衝液Aは0.1%TFA水溶液とし、緩衝液Bは0.1%TFAアセトニトリル溶液とした。HPLCプロファイルを210nmで記録した。調製用の分離は、半調製用C18 RP XBridge Watersカラムを用いてVarian ProStarシステム上で行なった。30分間にわたる30〜70%の緩衝液Bの勾配からなる、水およびアセトニトリルの上記溶媒系を用いて分離した。クロマトグラフィー的に均質な生成物(>97%純粋)をエレクトロスプレイ質量分析法(MassLynx,Waters)により分析した。
[実施例2]
in vitiro試験
グルカゴン受容体およびGLP−1受容体の媒介によるcAMP生成
細胞ベースのcAMP活性アッセイにおけるペプチドの生物活性(アッセイ1)
実施例1の方法により合成したGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドについて、以下の方法により生物活性、例えば1つまたは複数の細胞受容体応答の刺激、を試験した。ヒト、マウス、ラット、またはイヌのGLP−1受容体(GLP−1R)、グルカゴン受容体(GCGR)、またはグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(胃抑制ポリペプチド)受容体(GIPR)を発現する安定な細胞株を、標準的な方法により、HEK293s細胞またはCHO細胞で作製した。これらの種々の受容体のペプチド活性化により、機能的活性アッセイで測定することができるcAMP二次メッセンジャーが下流で生成される。
cAMPアッセイは、以下の「アッセイ培地」を用いて行なった:
アッセイ培地:0.5mM IBMX(Sigma #17018)を含有するDMEM(Gibco #41966)中に10%FBS。
低タンパク質吸着384ウェルプレート(Greiner #781280)を用いて、アッセイ培地で作製した試験試料について連続的に1/5希釈を11回行った。試料稀釈液はすべて二つ組で作製した。
目的の受容体を発現する、凍結保存用バイアルの細胞を、水浴中で迅速に解凍し、予め加温したアッセイ培地に移し、240×gで5分間遠心した。最適濃度でアッセイ培地に細胞を再懸濁した(例えば、hGCGR細胞を1×10細胞/ml、hGLP−lR細胞およびhGIPR細胞を0.5×l0細胞/ml)。
稀釈プレートから、5μLのレプリカを黒色低容量丸底384ウェルプレート(Corning #3676)上にスタンプした。これに、5μLの細胞懸濁液を加え、プレートを室温で30分間インキュベートした。
市販のcAMP dynamic 2 HTRFキット(Cisbio、カタログ# 62AM4PEJ)を用い、製造業者が推奨する2段階プロトコールに従って、cAMPレベルを測定した。手短に言えば;抗cAMPクリプテート(ドナーフルオロフォア)およびcAMP−d2(アクセプターフルオロフォア)を、キット中に提供されるコンジュゲートおよび溶解用緩衝液でそれぞれ1/20に希釈することにより、別々に作製した。5μLの抗cAMPクリプテートをアッセイプレートのすべてのウェルに加え、また5μLのcAMP−d2を、非特異的結合(NSB)ウェルを除くすべてのウェルに加え、コンジュゲートおよび溶解用緩衝液をそれらのウェルに加えた。プレートを室温で1時間インキュベートし、次いで、320nmの励起波長ならびに620nmおよび665nmの発光波長を用いて、Envision(Perkin Elmer)上で読み取った。
合成したGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドの配列、および「アッセイ培地」で実施のcAMPアッセイで測定したEC50値を表2に示す。表2のペプチドはすべて、C末端アミドにして合成した。さらなるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドは、C末端酸にして合成し、「アッセイ培地」で実施のcAMPアッセイで測定したEC50値を表3に示す。「アッセイ培地」で実施した、さらなるGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドについてのEC50値を表4に示す。表4のペプチドはすべて、C末端酸を有する場合の「酸」という表示がない限り、C末端アミドを有する。
Figure 2016501256
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血漿濃度の血清アルブミンの存在下における、グルカゴン受容体およびGLP−1受容体を媒介としたcAMP生成のアッセイ(アッセイ2)
cAMP生成を誘導するペプチドについてのアゴニスト効力測定を、以下のように、ヒト、ラット、またはマウスの血清アルブミンのそれぞれ4.4、3.2、および3.2%の存在下で、ヒト、ラット、もしくはマウスのグルカゴン受容体(GlucRまたはGCGRと略す)またはGLP−1受容体を発現するCHO細胞で行った。
ヒト、マウス、またはラットのGlucR受容体またはGLP−1受容体を安定に組換え発現するCHO細胞を、10%FBSおよびジェネテシン(100μg/ml)含有DMEM中で培養した。凍結保存する細胞ストックは、2×l0/バイアルで無血清1×細胞凍結用培地−DMSO(Sigma Aldrich)にて調製し、−80℃で保存した。細胞を37℃で迅速に解凍した後、ヒト、ラット、およびマウスの血清アルブミンについて、それぞれ4.4、3.2、および3.2%で血清アルブミンを含有するアッセイ緩衝液(DMEM)中に希釈した。ペプチドをDMSOで連続的に希釈した後、規定の最終濃度で血清アルブミンを含有するDMEM中に100倍希釈した。次いで、希釈したペプチドを、黒色低容量384ウェルマイクロタイターアッセイプレートに移した。細胞をアッセイプレートに加え、室温で30分間インキュベートした。インキュベーション後、アッセイを停止し、CisBio Bioassaysから入手可能なHTRF(登録商標)dynamic d2 cAMPアッセイキットを用い、製造業者のガイドラインに従ってcAMPを測定した。Perkin Elmer ENVISION(登録商標)蛍光プレートリーダー上で、プレートを読み取った。ヒトおよびラットの血清アルブミンはSigma Aldrichから、マウスの血清アルブミンはEquitech Bio Ltd.から購入した。
製造業者のガイドラインに記載のように、データを%デルタFに変換し、4パラメーターロジスティックスフィットにより分析してEC50を決定した。選択したペプチドに対するアッセイ2のEC50値を表5に示す。決定されるアッセイ2のEC50値は、組換え細胞株においてGLP1受容体およびグルカゴン受容体で試験されるペプチドの固有の効力と、遊離ペプチドの量を決定する、血清アルブミンに対するペプチドの親和性との両方に依存する。血清アルブミンとの結合があると、得られるEC50値は増大する。血漿濃度のアルブミンでの遊離ペプチドの割合および0%HSAでのEC50は、HSA濃度に伴うcAMP生成の変動に基づいて計算することができる。例えば、G730およびG933はそれぞれ、4.4%HSAでの遊離ペプチドについて、0.85%および0.29%の値を示し、0%HSAでのGLP1Rについて、7pMおよび6pMの値を示した。G797およびG849はそれぞれ、4.4%HSAでの遊離ペプチドについて、0.82%および0.48%の値を示し、0%HSAでのGLP1Rについて、7pMおよび2pMの値を示した。種々のペプチド間における、GLPIRおよびGlucRでの活性のバランスを比較するために、これらのEC50を天然リガンドのEC50に関連づける以下の計算を用いて、これらの相互関係を得ることができる。
Figure 2016501256
血漿中のペプチドの安定性試験
ペプチドG730、G797、G849、およびG933の血漿中安定性を、以下のように測定した。
固体ペプチドを秤量してエッペンドルフ低吸着チューブに入れ、DMSOに溶解することにより、約200μmol/Lのペプチド原液を調製した。l0μLの原液を、エッペンドルフ低吸着チューブ中の990μLの血漿に加え、初期濃度が約2μmol/Lの血漿中ペプチドを得た。ヒト、ラット、およびマウス由来の凍結ブランク血漿を解凍し、37℃の温度に加熱した後、原液を添加した。添加された血漿試料を穏やかに混合し、約5分間平衡化させた後、実験を開始した。血漿試料をGalaxyR COインキュベーター中にて、37℃で48時間インキュベートした。0、1、2、6.5、17、48時間にサンプリング(30μL)を行った。試料は、分析まで−70℃に保存した。
血漿試料は以下のようにアッセイした。30μLの血漿試料を、96ウェル低吸着プレート(Eppendorf Protein LoBind)中で、180mlの冷エタノールでタンパク質沈殿させた。混合および遠心分離後、l00μlの上清を新しいプレートに移し、1μlを分析カラムに注入した。
分析は、ポジティブエレクトロスプレイイオン化法の中高分解能質量分析計(Perkin Elmer PenTOF)に連結されたμLC−システム(LC Exigent μLC)を用いて行なった。分析カラムは、2.7μmの粒径を有する、5cm、1mmのAgilent Poroshell(注文仕様)C18カラムとした。流量:0.1ml/分で、ゆっくりした逆相勾配を用いた。用いた移動相は、アセトニトリルおよび0.1%ギ酸を含有する水とした。
得られたデータを、以下の分解生成物について手作業で評価した:+1生成物(酸)およびDPP IV切断生成物。+1質量の生成物は、グルタミンのアミド基またはC末端における脱アミドから生じ得る。切断生成物は、血漿中のプロテアーゼDPP IVの作用により生じる。ペプチドの分解とペプチド生成物の形成の両方を、初期ペプチド濃度のパーセントで報告する。ピークを積分し、残存ペプチドの%を以下のように計算した:(ピーク面積/0時間でのピーク面積)×100。24時間の時点でのデータを表6に示す。脱アミドおよびDPP IV切断のレベルは、G797およびG933については低いものであった。
Figure 2016501256
溶解度
ペプチド溶解度は、以下のように、4.5〜8.0のpH範囲内の種々の緩衝化学種で評価した。GLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドの乾燥粉末形態を、室温にて種々の緩衝液中で再構成した。NanoDrop 2000分光光度計を用いて、280nmでの吸光度を測定し、ペプチド濃度を以下の式を用いて計算した:
c=(A280*M)/ε
式中、c−濃度、ε−吸光係数、Mw−分子量、A280−280nmでの吸光度、
ε=(1×Trp=5560)+(1×Tyr=1200)
結果を表7に示す。ペプチドのそれぞれは、一連のpH(6.5〜8.5)にわたり0.8mg/mlで可溶であった。G730は4.5〜8.0のpH範囲で可溶であり、G797は6〜8.0のpH範囲で可溶であり、G933は6〜8.0のpH範囲で可溶であった。また、G933の溶解度を、表7に示すいくつかの異なる緩衝系で試験した。G933は、少なくとも以下の緩衝系にてlmg/mlで可溶であった:ヒスチジン(pH6および7;イオン強度:0.25〜100mM)、リン酸ナトリウム(pH6〜7.5;イオン強度:0.25〜100mM)、およびトリス/ヒドロキシメチルアミノメタン(pH7〜9;イオン強度:0.25〜100mM)。
Figure 2016501256
製剤
ペプチド溶解度を3つの異なる等張製剤で評価した:
1.デフォルト製剤(DF)=0.1MトリスpH7.5、150mMマンニトール。最終製剤pH=7.2。
2.バックアップ製剤1(BF1)=0.05Mトリス、50mMアルギニン/プロリン。最終製剤pH=8.0。
3.バックアップ製剤2(BF2)=リン酸ナトリウム緩衝液(pH8)/1.85%W/Vプロピレングリコール。最終製剤pH=7.0。
上記に詳述のように溶解度を測定し、結果を表8に示す。G730、G797、およびg933は、DFにおいて少なくとも5mg/mlまで可溶であり、DFにおけるG849の最大溶解度は3.7mg/mlであり、G797はBFlにおいて少なくとも10mg/mlまで可溶であり、G933はBF2において少なくとも10mg/mlまで可溶であった。
Figure 2016501256
DFの安定性は、逆相超高性能液体クロマトグラフィー(RP UPLC)により、1ヶ月以内の純度を測定することにより評価した。保存条件は、5℃、25℃、40℃、および−80℃とした。結果を表9および10に示す。
Figure 2016501256
Figure 2016501256
ペプチドはすべて、溶解性、製剤化能、および安定性に関して、許容される特性を示した。
[実施例3]
in vivo試験
G730、G797、およびG812(試験A)
本明細書に開示の選択されたGLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドを、以下のように、食餌誘導肥満(DIO)マウスモデルで試験した。雌性C57/B16JHsd01a(Harlan Laboratories,UKから入手)において、9〜11週齢で、高脂肪食のD12492(Research Diets,NJ,USA)およびチョコレート菓子のデリカトボール(delicato ball)(Delicata Bakverk,Sweden)で開始し、動物施設に到着する前の16週間、3週間の順化期間、および薬物治療期間、その食餌を維持した。食餌の2つの成分のカロリー量を表11に示す。マウスを9群(n=5〜6)に分け、治療を29週齢で開始した。治療群および投与量を表12に示す。
Figure 2016501256
Figure 2016501256
GLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドG730、G797、およびG812、ならびにリラグルチドを、ビヒクル、100mMトリス/150mMマンニトール、pH7.4で製剤化した。治療では、14日間、1日2回皮下投与し、その間、動物を高脂肪食で維持した。動物の体重を、投与期間中毎日モニターした。14日目に、意識のあるマウスから、血漿グルコースおよびインスリン測定用の血液試料を、4時間の絶食期間後に採取した。次いで、イソフルランを用いてマウスを麻酔し、末端血を眼の背後にある毛細管床から採取した。以下のパラメーターを測定した:トリグリセリド、総コレステロール、非エステル化脂肪酸(NEFA)、ベータヒドロキシブチレート、および繊維芽細胞増殖因子21(FGF21)の血液化学測定(以下の表14および15)。
体重に対する、リラグルチドおよびGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドG730、G797、およびG812による治療効果を、リラグルチドおよびビヒクルと比較して、表1〜4に示す。G730またはG797のいずれかで治療された動物は、14日間の投与期間にわたり、用量依存的および継続的な体重減少を示した。50nmol/kgでは、G730およびG797で治療された動物は、ビヒクル処置の動物と比較して、14日目で約24%の体重変化があった。
G730またはG797で治療されたマウスは、14日目において、グルコースレベルの用量依存的な低下を示した(表13)。インスリンレベルの低下も、特に高用量において、これらの2つの治療により観察された(表13)。インスリン感受性指数ホメオスタシスモデル評価(HOMA)は、20nmol/kgのG730ならびに20および50nmol/kgのG797において顕著に改善した。HOMAは、β細胞機能およびインスリン抵抗性を評価するために、血漿インスリンおよびグルコースレベルの合計を用いるモデリング方法である(表14)。総血漿コレステロールは、リラグルチド、G730、およびG797のいずれによっても、すべての用量で低下したが、血漿非エステル化脂肪酸(NEFA)レベルならびに血漿および肝臓のトリグリセリド(TG)の変化はそれよりも顕著ではなかった。ベータヒドロキシブチレート(BeHy)は、体重減少と一致して、レベルが増大する傾向があった。繊維芽細胞増殖因子21(FGF21)は、概ね、デュアルGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチド治療と共に増加した。
Figure 2016501256
Figure 2016501256
G865、G933、およびG796(試験B)
さらなるGLP−1/グルカゴンペプチドセットを、上記と同じプロトコールであるが、表15に示す治療群および用量を用いて、食餌誘導肥満モデルで試験した。
Figure 2016501256
GLP−l/グルカゴンアゴニストペプチドG865、G933、およびG796、ならびにリラグルチドを、ビヒクル、100mMトリス/150mMマンニトール、pH7.4で製剤化した。治療では、14日間、1日2回皮下投与し、その間、動物を高脂肪食で維持した。動物の体重を、投与期間中毎日モニターした。14日目に、意識のあるマウスから、血漿グルコースおよびインスリン測定用の血液試料を、4時間の絶食期間後に採取した。次いで、イソフルランを用いてマウスを麻酔し、末端血を眼の背後にある毛細管床から採取した。以下のパラメーターを測定した:トリグリセリド、総コレステロール、非エステル化脂肪酸(NEFA)、ベータヒドロキシブチレート、および繊維芽細胞増殖因子21(FGF21)の血液化学測定(以下の表16および17)。
体重に対する、リラグルチドおよびGLP−1/グルカゴンアゴニストペプチドG933、G865、G796による治療効果を、リラグルチドおよびビヒクルと比較して、表5〜8に示す。G933、G865、またはG796のいずれかで治療された動物は、14日間の投与期間にわたり、用量依存的および継続的な体重減少を示した。
治療後14日目のグルコースレベル、インスリンレベル、およびHOMAを、表16に示す。治療後14日目の総血漿コレステロールレベル、血漿非エステル化脂肪酸(NEFA)レベル、血漿および肝臓のトリグリセリド(TG)レベル、ベータヒドロキシブチレート(BeHy)レベル、および繊維芽細胞増殖因子21(FGF21)レベルを表17に示す。
Figure 2016501256
Figure 2016501256
本開示は、記載される特定の実施形態により範囲が限定されるべきではなく、これらの実施形態は本開示の個々の態様の個別の説明を意図するものであり、機能的に均等ないかなる組成物または方法も本開示の範囲内に入る。実際に、本明細書に示され、記載されているものに追加した本開示の種々の変更形態が、前述の記載および添付図面から当業者には明らかとなるであろう。そのような変更形態は、添付の特許請求の範囲の範囲内に入ることが意図される。
本明細書に記述されるすべての刊行物および特許出願は、あたかも個々の刊行物または特許出願がそれぞれ具体的かつ個々に参照により組み込まれるように指示されたかのように、参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (38)

  1. 単離ペプチドであって、以下のアミノ酸配列:
    HX2QGTFTSDX10SXl2X13LX15X16X17X18AX20X21FX23X24WLX27X28GX30;
    (ここで、X2はGまたはSであり、X10はYまたはKであり、X12はK、E、R、またはSであり、X13はKまたはYであり、X15はDまたはEであり、X16はSまたはGであり、X17はE、R、Q、またはKであり、X18はR、S、またはAであり、X20はR、K、またはQであり、X21はDまたはEであり、X23はVまたはIであり、X24はAまたはQであり、X27はEまたはVであり、X28はAまたはKであり、かつX30はGまたはRである(配列番号4))を含む単離ペプチド。
  2. X2がSであり、X15がDであり、X16がSであり、X20がRであり、X21がDであり、X23がVであり、X24がAであり、X28がAであり、かつX30がGである(配列番号5)、請求項1に記載のペプチド。
  3. X17がEである場合、X18はRであり、X17がRである場合、X18はSである(配列番号6および7)、請求項2に記載のペプチド。
  4. X10がYであり、X12がKであり、X13がKであり、かつX27がVである(配列番号8および9)、請求項2または3に記載のペプチド。
  5. X10がKであり、X13がYであり、かつX27がEである(配列番号10および11)、請求項2または3に記載のペプチド。
  6. X12がEである(配列番号12および13)、請求項5に記載のペプチド。
  7. X12がRである(配列番号14および15)、請求項5に記載のペプチド。
  8. アミノ酸配列の配列番号16を含む、請求項4に記載のペプチド。
  9. アミノ酸配列の配列番号17または配列番号19を含む、請求項6に記載のペプチド。
  10. アミノ酸配列の配列番号18を含む、請求項7に記載のペプチド。
  11. X30のカルボキシル基がアミド化されている、請求項1〜10のいずれか一項に記載のペプチド。
  12. X30のカルボキシル基が無修飾の酸である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のペプチド。
  13. アミノ酸に対する修飾をさらに含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載のペプチド。
  14. 前記修飾がアシル部分の付加である、請求項13に記載のペプチド。
  15. 前記修飾が、リジン残基のN(イプシロン)基上のパルミトイル部分である、請求項13または14に記載のペプチド。
  16. 前記パルミトイル基がリンカーを介してリジンに連結されている、請求項15に記載のペプチド。
  17. 前記リンカーがガンマグルタメートである、請求項16に記載のペプチド。
  18. 前記ペプチドが、グルカゴン受容体に結合するか、GLP−1受容体に結合するか、またはグルカゴン受容体とGLP−1受容体の両方に結合する、請求項1〜17のいずれか一項に記載のペプチド。
  19. グルカゴン受容体に結合する、請求項18に記載のペプチド。
  20. 前記グルカゴン受容体が、マウスグルカゴン受容体またはヒトグルカゴン受容体である、請求項18または19に記載のペプチド。
  21. cAMPアッセイ1において、10,000pM未満、5000pM未満、2500pM未満、1000pM未満、900pM未満、800pM未満、700pM未満、600pM未満、500pM未満、400pM未満、300pM未満、200pM未満、100pM未満、50pM未満、25pM未満、20pM未満、15pM未満、10pM未満、5pM未満、4pM未満、3pM未満、または2pM未満のEC50で、ヒトグルカゴン受容体に結合する、請求項18〜20のいずれか一項に記載のペプチド。
  22. GLP−1受容体に結合する、請求項18〜21のいずれか一項に記載のペプチド。
  23. 前記GLP−1受容体が、マウスGLP−1受容体またはヒトGLP−1受容体である、請求項18または22に記載のペプチド。
  24. cAMPアッセイ1において、10,000pM未満、5000pM未満、2500pM未満、1000pM未満、900pM未満、800pM未満、700pM未満、600pM未満、500pM未満、400pM未満、300pM未満、200pM未満、100pM未満、50pM未満、25pM未満、20pM未満、15pM未満、10pM未満、5pM未満、4pM未満、3pM未満、または2pM未満のEC50で、ヒトGLP−1受容体に結合する、請求項22または23に記載のペプチド。
  25. GLP−1活性のアゴニスト、グルカゴン活性のアゴニスト、またはGLP−1活性とグルカゴン活性の両方のアゴニストである、請求項1〜24のいずれか一項に記載のペプチド。
  26. グルカゴン受容体とGLP−1受容体の両方に結合する、請求項18〜25のいずれか一項に記載のペプチドであって、前記ペプチドが、前記グルカゴン受容体におけるよりも、前記GLP−1受容体において、天然リガンドと比較して、少なくとも約2倍、5倍、または10倍高い活性を示す、ペプチド。
  27. 前記ペプチドに結合した異種構造部分をさらに含む、請求項1〜26のいずれか一項に記載のペプチド。
  28. 前記異種構造部分が、タンパク質、ペプチド、タンパク質ドメイン、リンカー、有機ポリマー、無機ポリマー、ポリエチレングリコール(PEG)、ビオチン、アルブミン、ヒト血清アルブミン(HSA)、HSA FcRn結合部分、抗体、抗体のドメイン、抗体フラグメント、一本鎖抗体、ドメイン抗体、アルブミン結合ドメイン、酵素、リガンド、受容体、結合ペプチド、非FnIIIスキャフォールド、エピトープタグ、組換えポリペプチドポリマー、サイトカイン、または前記列挙された部分の2つ以上の組合せである、請求項27に記載のペプチド。
  29. 請求項1〜28のいずれか一項に記載のペプチドおよび担体を含む医薬組成物。
  30. 請求項29に記載の組成物を含むキット。
  31. 請求項1〜28のいずれか一項に記載のペプチドまたは請求項29に記載の組成物の有効量を、治療を必要とする被験体に投与することを含む、過剰体重を原因または特徴とする疾患または病態を治療または予防する方法。
  32. 前記疾患または病態が肥満である、請求項31に記載の方法。
  33. 前記疾患または病態がII型糖尿病である、請求項31に記載の方法。
  34. 前記ペプチドが注射によって投与される、請求項30〜33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記注射が皮下に投与される、請求項34に記載の方法。
  36. 前記ペプチドが1日1回投与される、請求項34または35に記載の方法。
  37. 前記被験体がヒトである、請求項29〜36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 請求項1〜28のいずれか一項に記載のペプチドまたは請求項29に記載の組成物の有効量を、治療を必要とする被験体に投与することを含む、被験体の体重を減少させる方法。
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