JP2016225485A - 太陽電池用多層シート、太陽電池用封止材一体型裏面保護シート、及び、太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池用多層シート、太陽電池用封止材一体型裏面保護シート、及び、太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】 経済性、生産性にすぐれ、且つハンダ突起があった場合でも絶縁性を確保できる太陽電池用多層シートを提供することにある。【解決手段】 接着性樹脂を含み、一方の最表面に位置する層をA層として、層の全成分100質量%中に融点130℃以上であるポリオレフィン系樹脂(B1)を50質量%を超え100質量%以下含む層をB層とすると、A層及びB層を含む太陽電池用多層シートであって、ハンダ線を用いたラミネート試験前のB層の厚みを100%としたときの、当該試験後のB層の厚み(厚み保持率)が、5〜95%であることを特徴とする、太陽電池用多層シート。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池用多層シート、太陽電池用封止材一体型裏面保護シート、及び、太陽電池モジュールに関するものである。
太陽電池モジュールは、一般に、受光面側から、ガラスが一般的である受光面側基材、エチレン−ビニルアセテート共重合体を主成分とするものが一般的である受光面側封止材、セル、裏面側封止材、及び裏面保護シートが順に積層された構成となっており、それぞれの構成部材を積層させて、熱圧着して一体化する工程、例えば真空ラミネート工程を経て、製造される。
一般的な裏面側封止材には、エチレン−酢酸ビニル共重合体からなるもの(例えば、特許文献1)や、ポリエチレン系樹脂からなるもの(例えば、特許文献2)等が提案されている。また、裏面保護シートは、現在までに多種多様な構成のものが考案されており(例えば、特許文献3)、その一例として、基材と熱可塑性樹脂を備えた裏面保護シートが提案されている。
裏面側封止材と裏面保護シートは、その機能を発揮できれば必ずしも別々に製膜される必要は無いが、一般的にはそれぞれ別々に製膜されている。このため、欠点の管理や、スリッティングなど、フィルムやシートの製造に共通して必要な工程をそれぞれの部材で行う必要が有り、生産効率を高めることが難しくなることがある。また、製膜プロセスが増える分、経済的にも不利になる。
一方、セルの表裏には、正極負極の電極を1つずつ持ち、セルをハンダ被覆された銅箔からなる配線材を用いて、隣接する太陽電池の正極と負極を加熱溶着することでセル同士を直列接続しているが、溶着時に溶けたハンダが突起形状となることがある。これをハンダ突起といい、通常この高さは1.0mm未満であり、高くとも2.0mmを超えることはない。しかし、このハンダ突起が、次工程である真空ラミネーター内でのラミネート工程において高温で軟化した裏面側封止材を突き抜け、裏側保護シートに突き刺さった場合、ハンダ突起から太陽電池モジュールの外表面までの距離が、太陽電池モジュールの設計で意図した絶縁距離よりも短くなる。
一般的な裏面側封止材は低融点であることから、ハンダ突起ができた場合、ハンダ突起が裏面側封止材を容易に突き抜ける。また、裏面保護シートの裏面側封止材と接する面は、比較的低融点のポリオレフィン系樹脂からなる層で構成されるものが多く、同様にハンダ突起による突き抜けや設計外の厚みの減少がおこり、絶縁性が低下する可能性がある。
特開2013−166820号公報 特開2013−115212号公報 特開2008−211034号公報
上記の課題を解決するため本発明では、従来の裏面側封止材と裏面保護シートの機能を統合することで、経済性、生産性に優れ、且つハンダ突起があった場合でも絶縁性を確保できる太陽電池用多層シートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は下記の構成からなる。
(1) 接着性樹脂を含み、一方の最表面に位置する層をA層として、層の全成分100質量%中に融点130℃以上であるポリオレフィン系樹脂(B1)を50質量%を超え100質量%以下含む層をB層とすると、A層及びB層を含む太陽電池用多層シートであって、ハンダ線を用いたラミネート試験前のB層の厚みを100%としたときの、当該試験後のB層の厚み(厚み保持率)が、5〜95%であることを特徴とする、太陽電池用多層シート。
(2) 前記A層の厚みが、10μm以上250μm以下であることを特徴とする、(1)に記載の太陽電池用多層シート。
(3) 前記B層が、融点が130℃未満であるポリオレフィン系樹脂(B2)を含むことを特徴とする、(1)または(2)に記載の太陽電池用多層シート。
(4) 前記B層の厚みが、30μm以上200μm以下であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載の太陽電池用多層シート。
(5) 前記A層が、層の全成分100質量%中に、接着性樹脂を50質量%を超え100質量%以下含むことを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載の太陽電池用多層シート。
(6) 接着性樹脂を含み、A層とは別の最表面に位置する層をC層とすると、C層を含むことを特徴とする、(1)〜(5)のいずれかに記載の太陽電池用多層シート。
(7) 前記C層の厚みが、10μm以上50μm以下であることを特徴とする、(6)に記載の太陽電池用多層シート。
(8) (1)〜(7)のいずれかに記載の太陽電池用多層シートとポリエステル系樹脂を主成分とする層とを有し、一方の最表面が前記A層であり、もう一方の最表面がポリエステル系樹脂を主成分とする層であること特徴とする、太陽電池用封止材一体型裏面保護シート。
(9) ハンダ線を用いたラミネート試験後におけるシート全体の厚みが、150μm以上であることを特徴とする、(8)に記載の太陽電池用封止材一体型裏面保護シート。
(10) (1)〜(7)のいずれかに記載の太陽電池用多層シートのA層側を受光面側にして、受光面側基材、受光面側封止材、セル、前記太陽電池用多層シート、及びポリエステル系樹脂を主成分とする層をこの順に配置してラミネートすることで得られることを特徴とする、太陽電池モジュール。
(11) (8)または(9)に記載の太陽電池用封止材一体型裏面保護シートのA層側を受光面側にして、受光面側基材、受光面側封止材、セル、前記太陽電池用封止材一体型裏面保護シートをこの順に配置してラミネートすることで得られることを特徴とする、太陽電池モジュール。
本発明によれば、経済性、生産性にすぐれ、且つハンダ突起があった場合でも絶縁性を確保できる太陽電池用多層シートを提供することができる。
ハンダ線を用いたラミネート試験の方法を模式的に示す図である。 ラミネート工程前における、受光面側基材、受光面側封止材、セル、太陽電池用多層シート(C層を有さないもの)、及びポリエステル系樹脂を主成分とする層の一例を模式的に示す断面図である。 ラミネート工程前における、受光面側基材、受光面側封止材、セル、太陽電池用多層シート(C層を有するもの)、及びポリエステル系樹脂を主成分とする層の一例を模式的に示す断面図である。 ラミネート工程前における、受光面側基材、受光面側封止材、セル、太陽電池用封止材一体型裏面保護シートの一例を模式的に示す断面図である。 本発明の太陽電池モジュールの受光面側基材側から見た平面図の一例である。符号14で示した箇所がバスバー電極の直上の厚みを測定する部分、符号15で示した箇所がバスバー電極とバスバー電極の中間の位置の厚みを測定する部分である。 本発明の太陽電池モジュールの受光面側基材側から見た平面図の一例である。符号16で示した箇所が太陽電池モジュールにした後に、各層の厚みを測定するためにサンプル取りする位置である。
以下本発明の太陽電池用多層シートについて説明する。
本発明の太陽電池用多層シートは、接着性樹脂を含み、一方の最表面に位置する層をA層として、層の全成分100質量%中に融点130℃以上であるポリオレフィン系樹脂(B1)を50質量%を超え100質量%以下含む層をB層とすると、A層及びB層を含む太陽電池用多層シートであって、ハンダ線を用いたラミネート試験前のB層の厚みを100%としたときの、当該試験後のB層の厚み(厚み保持率)が、5〜95%であることを特徴とする。
本発明の太陽電池用多層シートは、モジュール作製工程にて太陽電池用多層シートとセルを容易に接着させる観点から、接着性樹脂を含み、一方の最表面に位置する層(A層)を含むことが重要である。本発明の太陽電池用多層シートがA層を含むことにより、モジュールとしたときにセルのずれを抑制することができ、ずれによる外観不良や、ずれにより配線がモジュール内部で短絡し発電量が低下することを防ぐことができる。
ここで、接着性樹脂とは、セルの裏側にあり、かつアルミニウムを主成分とする電極と接着性を有する樹脂を指す。本発明の太陽電池用多層シートのA層に用いることができる接着性樹脂は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されないが、該電極との接着性を向上させる観点から、極性基を有する樹脂が好ましく、中でも無水マレイン酸変性樹脂等の酸変性樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸脂肪族エステル共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−(メタ)アクリル酸脂肪族エステル共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体、シラン変性樹脂、テルペン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、アイオノマー樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂がより好ましい。
さらに、前記の接着性樹脂のうち融点が130℃未満のものを用いることが特に好ましい。前記の接着性樹脂のうち融点が130℃未満のものを用いることにより、太陽電池モジュールを作成する際の熱圧着の際にA層が十分に溶融し、セルとA層の良好な密着性を得ることができ、セル裏側の配線の包埋も良好となる。なお、本発明において融点とは、示差走査熱量計(以下DSCという)を用い、窒素ガス流入量50mL/分の条件下でサンプルを20℃/分の速度で、30℃から200℃まで一度昇温させた後、200℃にて10分間保持し、20℃/分の速度で−50℃の温度まで冷却させた後、−50℃にて10分間保持し、再度20℃/分の速度で200℃まで昇温したときの吸熱ピークのうち、高さが最大のである温度を指す。
また、A層における接着性樹脂は、本発明の効果を損なわない限り、単独であっても2種類以上を混合したものであってもよい。
本発明の太陽電池用多層シートにおいては、安定した接着性を得るために、A層が、層の全成分100質量%中に、接着性樹脂を50質量%を超え100質量%以下含むことが好ましく、55質量%以上100質量%以下含むことがより好ましく、60質量%以上100質量%以下含むことが特に好ましい。
A層は、本発明の機能を阻害しない範囲で、接着性樹脂以外にポリオレフィン系樹脂を含有してもよい。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などを挙げることができるが、接着性樹脂と同じ理由から、融点が130℃未満のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
A層は、さらにリン原子を有する酸化防止剤を含むことが好ましい。A層がリン原子を有する酸化防止剤を含むことにより、太陽電池モジュールとして高温高湿環境下に置いた場合に生じる受光面側封止材の黄変を抑制することができる。
リン原子を有する酸化防止剤としては、亜リン酸エステル(P(OR))構造を有する化合物又はリン酸エステル構造を有する化合物が挙げられ、亜リン酸エステル構造を有する化合物としては、例えば、6−tert−ブチル−4−[3−[(2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ]プロピル]−2−メチルフェノール、亜リン酸トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)、6,6’,6’’−[ニトリロトリス(エチレンオキシ)]トリス(2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン)等が挙げられ、市販品としては、“スミライザー”(登録商標)GP(住友化学株式会社製)、“Irgafos”(登録商標)168(BASF社製)、“Irgafos” (登録商標) 12(BASF社製)等が挙げられる。一方、リン酸エステル構造を有する化合物としては、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、トリエチルフォスファイト、トリデシルフォスファイト等が挙げられ、市販品としては、“TEPO”(登録商標)(多摩化学工業株式会社製)、“アデカスタブ”(登録商標)260(株式会社ADEKA製)等が挙げられる。
なお、上記リン原子を有する酸化防止剤は、単独で使用しても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
A層は、さらに紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤から選ばれる少なくとも1つ以上の添加剤を含むことが好ましい。これらの添加剤を含むことにより、太陽電池モジュールとしたときの耐光性を高め、光による劣化や変色を防ぐことが可能となる。
A層は、生産性の観点から、A層が架橋剤を実質含まない態様が好ましいが、さらに架橋剤を含んでもよい。A層を得るための接着性樹脂を含む組成物が架橋剤を実質含まないことで、A層を得るための接着性樹脂を含む組成物と後述するB層を得るための樹脂組成物との共押出法により、本発明の太陽電池用多層シートを製造することができるため、本発明の太陽電池用多層シートの生産性を高めることができる。
ここで、架橋剤とは太陽電池モジュールを作製する熱圧着の過程でA層を架橋させるものをいい、A層が含むことができる架橋剤としては、例えば、有機過酸化物が挙げられる。A層が架橋剤を含む場合は、有機過酸化物のうち100℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものを用いることが好ましく、特に半減期10時間の分解温度が70℃以上のものを用いることがより好ましい。なお、A層が架橋剤を実質含まないとは、A層の全成分100質量%中に含まれる架橋剤が0.01質量%未満であることをいう。
A層は、本発明の効果を損なわない限り、公知の添加剤として、難燃剤、難燃助剤、可塑剤、滑剤、着色剤、無機フィラーなどを必要に応じて含むことができる。また、本発明の太陽電池多層シートの製膜時に出る屑を最小限にして収率を高めるため、、A層は、後述するB層を構成する成分やC層を構成する成分をリサイクルとして含んでいてもよい。
本発明の太陽電池用多層シートにおいて、A層の厚みは、セル裏面との接着性や太陽電池モジュールの製造コストの観点から、10μm以上250μm以下であることが好ましく、20μm以上200μm以下であることがより好ましく、40μm以上180μm以下であることが特に好ましい。A層の厚みが10μm未満であると、セルの裏側の配線包埋が不十分になる可能性があり、また、セル裏面との安定した接着性が得られないことがある。A層の厚みが250μmを超えると、太陽電池モジュールの製造コストが増加することがある。
本発明の太陽電池用多層シートは、層の全成分100質量%中に融点130℃以上であるポリオレフィン系樹脂(B1)を50質量%を超え100質量%以下含む層(B層)を含むことが重要である。本発明の太陽電池用多層シートがB層を含むことにより、太陽電池モジュールを作成するラミネート工程の際に、B層が溶融しにくく、その厚みを保つことができる。そのため、太陽電池モジュール作製時に生じたハンダ突起による突き抜けを防止することができ、太陽電池用多層シートの絶縁性を確保できる。
ここで、ポリオレフィン系樹脂とは、炭素−炭素二重結合を有する単量体を付加重合して得られる高分子化合物をいい、その具体例としては、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂を挙げることができる。ポリエチレン系樹脂とは、単量体としてエチレンを50mol%以上100mol%以下用いて得られるポリオレフィン系樹脂をいい、ポリプロピレン系樹脂とは、単量体としてプロピレンを50mol%以上100mol%以下用いて得られるポリオレフィン系樹脂をいう。
なお、以後融点130℃以上であるポリオレフィン系樹脂(B1)について、単にポリオレフィン系樹脂(B1)ということがある。
ポリオレフィン系樹脂(B1)は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、汎用性が高く、経済性に優れる点から、ポリエチレン系樹脂及び/又はポリプロピレン系樹脂であることが好ましい。さらに、押出工程における樹脂の熱劣化を軽減することも考慮すると、融点170℃以下のポリエチレン系樹脂及び/又はポリプロピレン系樹脂であることがより好ましく、融点165℃以下のポリエチレン系樹脂及び/又はポリプロピレン系樹脂であることが特に好ましい。
ポリエチレン系樹脂の具体例としては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレンとα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。なお、ここでいうα−オレフィンとは、エチレンを除くオレフィン系炭化水素であって二重結合がαの位置にあるものを指す。その具体例としては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、及び1−ノネンが挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂の具体例としては、例えば、アイソタクチックホモポリプロピレン、シンジオタクチックホモポリプロピレン、アタクチックホモポリプロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、α−オレフィン−プロピレン共重合体が挙げられる。ここでいうα−オレフィンとは、プロピレンを除くオレフィン系炭化水素であって二重結合がαの位置にあるものを指す。その具体例としては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、および1−ノネンが挙げられる。その他に変性ポリプロピレン樹脂、およびイソプレン、ブタジエンおよびスチレンなどとプロピレンのブロック共重合体などが挙げられる。
また、ポリオレフィン系樹脂(B1)は、本発明の効果を損なわない限り、単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
B層におけるポリオレフィン系樹脂(B1)の含有量は、B層の全成分100質量%中に50質量%を超え100質量%以下であれば特に制限されないが、ハンダ突起で押されることで生じる厚みの減少を抑える観点から、60質量%以上100質量%以下が好ましく、70質量%以上100質量%以下がより好ましい。なお、ポリオレフィン系樹脂(B1)が2種類以上の樹脂である場合は、ポリオレフィン系樹脂(B1)の含有量とは、ポリオレフィン系樹脂(B1)全体の含有量をいう。
本発明の太陽電池用多層シートのB層は、B層に軟質性を付与する観点から、融点が130℃未満であるポリオレフィン系樹脂(B2)を含むことが好ましい。B層が、融点が130℃未満であるポリオレフィン系樹脂(B2)を含むことにより、B層に軟質性を付与することが可能である。そのため、太陽電池モジュールとしたときにセルに配される配線材により形成される凸凹を包埋することができる上、太陽電池モジュールの作製におけるラミネート工程でセルの割れを防止することもできる。なお、以後融点が130℃未満であるポリオレフィン系樹脂(B2)について、単にポリオレフィン系樹脂(B2)ということがある。
ポリオレフィン系樹脂(B2)は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、入手容易性や経済性の観点から、ポリプロピレン系樹脂、及び/又はポリエチレン系樹脂が好ましい。なお、ここでポリプロピレン系樹脂とは、主鎖の繰り返し単位の50質量%以上がプロピレンである樹脂をいい、ポリエチレン系樹脂とは、主鎖の繰り返し単位の50質量%以上がエチレンである樹脂をいう。
ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、プロピレンとエチレン及び/又は炭素数4以上のα−オレフィンの共重合体のうち、エチレン及び/又は炭素数4以上のα−オレフィンの含有量が、合計で1質量%以上50質量%未満のものが好ましく挙げられる。炭素数4以上のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテンなどが挙げられる。また、ポリプロピレン系樹脂は、結晶性のポリプロピレン系樹脂でも、非晶性のポリプロピレン系樹脂でも、両者を混合したものでもよい。
なお、結晶性のポリプロピレン系樹脂とは、示差走査熱量計を用い、窒素ガス流入量50mL/分の条件下でサンプルを20℃/分の速度で、30℃から200℃まで一度昇温させた後200℃にて10分間保持し、20℃/分の速度で−50℃の温度まで冷却させた後−50℃にて10分間保持し、再度20℃/分の速度で200℃まで昇温したときに吸熱ピークが観察されるポリプロピレン系樹脂、すなわち、融点を有するポリプロピレン系樹脂をいう。また、非晶性のポリプロピレン系樹脂とは、示差走査熱量計を用いて同様の条件で分析した際に吸熱ピークが観察されないポリプロピレン系樹脂、すなわち、融点を有さないポリプロピレン系樹脂をいう。
ポリエチレン系樹脂としては、例えば、(1)エチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体のうち、炭素数4以上のα−オレフィンの含有量が、1質量%以上40質量%以下のものや、(2)エチレンとプロピレン及び/又は炭素数4以上のα−オレフィンの共重合体のうち、プロピレン及び/又は炭素数4以上のα−オレフィンの含有量が、15質量%以上50質量%未満のものなどが好ましく挙げられる。炭素数4以上のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテンなどが挙げられる。
また、ポリオレフィン系樹脂(B2)は、本発明の効果を損なわない限り、単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
ポリオレフィン系樹脂(B2)の含有量は、B層に適度な軟らかさと、ハンダ突起で押されてもつぶれすぎない適度な硬さの双方の特性を付与するために、B層の全成分を100質量%としたときに、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。B層が50質量%を超え100質量%以下のポリオレフィン系樹脂(B1)を含むことから、ポリオレフィン系樹脂(B2)の含有量の上限値は50質量%未満となる。ポリオレフィン系樹脂(B2)の含有量の上限値は、50質量%未満であれば、本発明の効果を損なわない限り特に制限されないが、本発明の効果を得るためには30%程度あれば十分である。なお、ポリオレフィン系樹脂(B2)が2種類以上の樹脂である場合は、ポリオレフィン系樹脂(B2)の含有量とは、ポリオレフィン系樹脂(B2)全体の含有量をいう。
B層は、さらにリン原子を有する酸化防止剤を含むことが好ましい。B層がリン原子を有する酸化防止剤が含むことにより、太陽電池モジュールとして高温高湿環境下に置いた場合に生じる受光面側封止材の黄変を抑制することができる。なお、B層に適用可能なリン原子を有する酸化防止剤は、前述のA層に適用可能なものと同様であり、単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
B層は、さらに紫外線吸収剤、光安定剤から選ばれる少なくとも1つ以上の添加剤を含むことが好ましい。これらの添加剤を含むことにより、太陽電池モジュールとしたときの耐光性を高め、長期間光にさらされても劣化や変色することを防ぐことが可能となる。
また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、及び光安定剤は、多層シートの製造時に添加することも、B層に含まれる樹脂の製造時に添加することも可能である。
B層は、太陽電池モジュールとしたときの発電量を上げる観点から、さらに無機粒子を含むことが好ましい。B層が無機粒子を含むことにより、太陽電池モジュールとした際に受光面保護基材、受光面側封止材、A層を透過した光をB層で反射することにより、発電量を高めることができる。B層に好適な無機粒子としては、幅広い波長域の光を反射することができる酸化チタンを挙げることができる。
B層は、さらに架橋剤を含むことができるが、生産性の観点から、B層が架橋剤を実質含まない態様が好ましい。B層を得るための接着性樹脂を含む組成物が架橋剤を実質含まないことで、A層を得るための樹脂組成物とB層を得るための樹脂組成物との共押出法により、本発明の太陽電池用多層シートを製造することができるため、本発明の太陽電池用多層シートの生産性を高めることができる。
B層は、本発明の効果を損なわない限り、公知の添加剤として、難燃剤、難燃助剤、可塑剤、滑剤、着色剤、及び無機フィラーなどを必要に応じて含むことができる。また、本発明の太陽電池多層シートの製膜時に出る屑を最小限にして収率を高めるため、B層は、A層を構成する成分や後述するC層を構成する成分をリサイクルとして含んでいてもよい。
本発明の太陽電池用多層シートにおいて、B層の厚みは、ハンダ突起で押された場合の絶縁性の確保や太陽電池モジュールの製造コストの観点から、30μm以上200μm以下であることであることが好ましく、40μm以上150μm以下であることがより好ましく、50μm以上100μm以下であることが特に好ましい。B層の厚みが30μm未満であると、太陽電池モジュールとしたときに太陽電池用多層シートの絶縁性が不十分となることがある。また、B層の厚みが250μmを超えると、太陽電池モジュールの製造コストが増加することがある。
本発明の太陽電池用多層シートは、ハンダ突起で押された場合の絶縁性の確保の観点から、ハンダ線を用いたラミネート試験前のB層の厚みを100%としたときの、当該試験後のB層の厚み(厚み保持率)が、5〜95%であることが重要であり、10%〜90%であることがより好ましく、20%〜85%であることが特に好ましい。ハンダ線を用いたラミネート試験とは、太陽電池用多層シートにハンダ線を押し当て、押し当てた箇所の厚み測定する試験である(図1)。
具体的には、ガラス上に、PETフィルムにシリコーン樹脂などの剥離性付与剤をコーティングした離型フィルム、ハンダ線、太陽電池用多層シート、PETフィルムをこの順に置いて得られた積層体をラミネートした後、ガラスから離型フィルム及び多層シートに食い込んだハンダ線を取り外し、レーザーマイクロスコープによる観察にて太陽電池用多層シートのB層が最も薄くなっている部位(図1:11)を特定し、その厚みを測定する試験である。
ラミネート試験において、ガラスは縦10cm×横5cm×厚み3.2mmのものを、ハンダ線は長さ4cmであり、かつ長さ方向と垂直な面で切断したときの断面が直径0.8mmの円であるものをそれぞれ使用する。
積層体のラミネートは、150℃に加熱した熱板上に積層体を置き、真空4分、大気圧プレス11分の条件で行う。ここで、真空とは、太陽電池モジュールを製造する際に一般的に用いられる、ダイヤフラム膜で区切られた上室と下室を備えた真空ラミネーターにおいて、上室と下室の両方を真空にした状態を指す。そのため、この状態では積層体が入れられた下室は真空状態にはなるが加圧されることはない。大気圧プレスとは、ダイヤフラム膜で区切られたラミネーターの下室を真空に、上室を大気圧にした状態で下室の積層体をプレスすることを指し、ダイヤフラム膜等の重さは考慮に入れていない。
ラミネート試験後のB層の厚み保持率を5〜95%とする方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、B層中のポリオレフィン系樹脂(B2)の比率を調整する方法が挙げられる。融点の低いポリオレフィン系樹脂(B2)の比率を大きくすれば、ラミネート試験後のB層の厚み保持率を小さくすることができ、逆にポリオレフィン系樹脂(B2)の比率を小さくすれば、ラミネート試験後のB層の厚み保持率を大きくすることができる。
本発明の太陽電池用多層シートは、太陽電池モジュールとした後にポリエステル系樹脂を主成分とする層との剥離を抑える観点から、接着性樹脂を含み、A層とは別の最表面に位置する層(C層)を有することが好ましい。太陽電池用多層シートがC層を有することにより、ラミネート工程後のポリエステル系樹脂を主成分とする層との剥離を長期にわたり防止することができる。
本発明の太陽電池用多層シートのC層に用いることができる接着性樹脂は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されないが、耐熱性の観点から、融点が85℃以上120℃以下であることが好ましい。また、ポリエステル系樹脂を主成分とする層と接着するために必要な官能基を有する観点から、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸脂肪族エステル共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−(メタ)アクリル酸脂肪族エステル共重合体、及びエチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸変性樹脂等の酸変性樹脂、シラン変性樹脂、テルペン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、アイオノマー樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂が好ましく、ポリエステル系樹脂を主成分とする層との接着強度が強い、無水マレイン酸変性樹脂であることがより好ましい。
また、無水マレイン酸変性樹脂の中でも、長期間高温高湿の環境下に曝されても接着強度を保持する観点から、酸価が1.5mgKOH/g以上6mgKOH/g以下であることが好ましい。なお、ここで酸価とは、多層シートから接着性樹脂Cのみを剥離または削りとった後、JIS K2501:2003に準拠し、電位差滴定法により測定して得られた酸化の値をいう。
また、本発明の効果を損なわない限り、C層における接着性樹脂は単独であっても2種類以上を混合したものであってもよく、A層が含む接着性樹脂とC層が含む接着性樹脂とは、一部又は全部が同一であってもよい。
本発明の太陽電池用多層シートにおいては、基材と太陽電池用多層シートとの十分な接着性を得る観点から、C層が、層の全成分100質量%中に、接着性樹脂を30質量%を超え100質量%以下含むことが好ましく、50質量%以上100質量%以下含むことがより好ましく、80質量%以上100質量%以下含むことが特に好ましい。
C層も、前述のA層やB層と同様の理由で、リン原子を有する酸化防止剤を含むことが好ましい。そして適用可能なリン原子を有する酸化防止剤も、A層やB層と同様である。
C層は、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて接着性樹脂C以外の樹脂や、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤、難燃助剤、可塑剤、滑剤、着色剤、及び無機フィラーなどの添加剤などを含有してもよい。
また、太陽電池用多層シートの最外層がいずれも接着性樹脂を含む層である場合、厚みの厚い層をA層、厚みの薄い層をC層とする。厚みが同じ場合には、任意に選択したいずれか一方の層をA層とし、その反対側の層をC層とする。
太陽電池用多層シートがC層を有する場合、太陽電池用多層シートと後述するポリエステル系樹脂を主成分とする層との密着性、及び太陽電池モジュールの製造コストの観点から、C層の厚みは、10μm以上50μm以下であることが好ましく、20μm以上40μm以下であることがより好ましい。C層の厚みを10μm以上50μm以下とすることにより、太陽電池用多層シートと後述するポリエステル系樹脂を主成分とする層との密着性を維持しつつ、太陽電池モジュールの製造コストを抑えることができる。
本発明の太陽電池用多層シートは、公知の多層シートの製造方法により製造することができる。例えば、各層に用いる原料を予め2軸押出機によりコンパウンドをおこなった後、単軸押出機を用いて溶融させ、多層Tダイにより押し出し、その後冷却ロールにキャストし、スリットや欠点検査をした後巻き取ることで製造することができる。あるいは、各層の樹脂をそれぞれ2軸押出機で溶融混練させ、多層Tダイにより押し出しても良い。また、Tダイ法ではなく、インフレーション法による製膜を行っても良い。
また、必要に応じて、太陽電池用多層シートの熱収縮を除去するためにアニール工程設けてもよく、太陽電池用多層シートに凸凹のついたロールを押し付けることによりエンボス加工施してもよい。エンボス加工により、太陽電池用多層シートのブロッキングを防ぐことや、ラミネート工程の際のガス抜け性を向上させることや、ラミネート工程の際のセルのクラックを抑制することが可能となる。なお、太陽電池用多層シート表面にエンボス加工を施す場合は、エンボスを含む層の実厚みを測定するため、太陽電池モジュールを作製した後、後述する測定方法で測定して、各層の厚みとする。
本発明の太陽電池用封止材一体型裏面保護シートは、前述した本発明の太陽電池用多層シートとポリエステル系樹脂を主成分とする層とを有し、一方の最表面が前記A層であり、もう一方の最表面がポリエステル系樹脂を主成分とする層であるものをいう。すなわち、本発明の太陽電池用多層シートのB層側(C層がある場合はC層側)に、ポリエステル系樹脂を主成分とする層を貼り合わせたものが、本発明の太陽電池用封止材一体型裏面保護シートである。
ここで、ポリエステル系樹脂とは、主鎖の繰り返し単位中にエステル結合を有する高分子化合物をいい、ポリエステル系樹脂を主成分とする層とは、層の全成分100質量%中にポリエステル系樹脂を50質量%よりも多く含む層をいう。
本発明の太陽電池用封止材一体型裏面保護シートに用いるポリエステル系樹脂としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、及びポリシクロヘキサンジメタノール−テレフタレート(PCT)などを好適に用いることができる。中でも、経済性の観点から、PETを用いることがより好ましい。
ポリエステル系樹脂を主成分とする層は、太陽電池用多層シートのB層又はC層と接する面と反対側の面に、光安定剤や紫外線吸収剤などを含むコーティングを別途施したものを用いてもよい。該コーティングにより、太陽電池モジュールとしたときに紫外線に対する耐久性などを好適に向上させることができる。
また、ポリエステル系樹脂を主成分とする層は、太陽電池用多層シートのB層又はC層と接する面に、コロナ処理、プラズマ処理、及び火炎処理などの各種表面処理を施したものや、易接着コーティングを別途施したものを用いてもよい。該表面処理や該コーティングにより、ポリエステル系樹脂を主成分とする層と太陽電池用多層シートのB層又はC層との密着性を向上させることができる。
さらに、ポリエステル系樹脂を主成分とする層は、酸化チタンや硫酸バリウム等の白色顔料や、耐光性をはじめとする耐久性を向上させるための酸化防止剤や光安定剤などの添加剤を、適宜含んでもよい。
ポリエステル系樹脂を主成分とする層の厚みは、絶縁性の観点から30μm以上が好ましく、経済性の観点から300μm以下が好ましい。さらに、取り扱い性や裏面保護シート全体での耐熱性も考慮すると、50μm以上150μm以下がより好ましい。
太陽電池用多層シートにポリエステル系樹脂を主成分とする層を貼り合わせる方法としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はないが、太陽電池モジュールを作製する真空ラミネート工程と同じ装置を用いても良いし、加熱したロールにより圧着してもよい。
また、公知のドライラミネート用接着剤とドライラミネート法を使用して、太陽電池用多層シートのB層側又はC層側に接着層を形成し、ポリエステル系樹脂を主成分とする層と貼り合わせても良い。
ドライラミネート用接着剤としては、硬化剤樹脂および主剤樹脂の2つの樹脂を希釈して調合したものが用いられる。
硬化剤樹脂としては、水酸基との反応性に富み、その反応速度および初期密着力の発現が早いジイソシアネート化合物を用いることが好ましい。
このジイソシアネート化合物と組合せて用いられる主剤樹脂としては、ポリエステル系樹脂との密着性の観点から、架橋剤との反応のための水酸基を含んだポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、アクリル系樹脂、及びポリカーボネート系樹脂などを用いることが好ましく、ポリエステル系樹脂を主成分とする層との接着強度が高い、ポリエステル系樹脂を用いることがより好ましい。
本発明の太陽電池用封止材一体型裏面保護シートは、ハンダ突起で押された場合の絶縁性の確保の観点から、前述のハンダ線を用いたラミネート試験後におけるシート全体の厚みが、150μm以上であることが好ましい。
前述した本発明の太陽電池用多層シートを用いる場合、本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池用多層シートのA層側を受光面側にして、受光面側基材、受光面側封止材、セル、前記太陽電池用多層シート、及びポリエステル系樹脂を主成分とする層をこの順に配置してラミネートすることにより得られる。
ラミネート工程前における、受光面側基材、受光面側封止材、セル、太陽電池用多層シート、及びポリエステル系樹脂を主成分とする層の一例を模式的に示す断面図を図2及び図3に示す。なお、図2は太陽電池用多層シートがC層を有さない場合の断面図を、図3は太陽電池用多層シートがC層を有する場合の断面図を示すものである。
また、本発明の太陽電池モジュールは、前述した本発明の太陽電池用封止材一体型裏面保護シートを用いる場合、太陽電池用封止材一体型裏面保護シートのA層側を受光面側にして、受光面側基材、受光面側封止材、セル、前記太陽電池用封止材一体型裏面保護シートをこの順に配置してラミネートすることで得られる。
ラミネート工程前における、受光面側基材、受光面側封止材、セル、太陽電池用封止材一体型裏面保護シートの一例を模式的に示す断面図を図4に示す。なお、図4に示すものは、C層がなく、B層とポリエステル系樹脂を主成分とする層が接着層を介して密着している場合の断面図である。
ラミネートの方法としては、例えば、公知の真空加熱ラミネーターを用いる方法を挙げることができ、これにより各部材を圧着して一体化することにより、太陽電池モジュールを製造することができる。
以下、本発明を実施例にて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[特性の評価方法]
(1)太陽電池用多層シートの各層の厚み:
先ず、後述の実施例及び比較例に示す方法で作製された太陽電池用多層シート上に、一方の幅方向端部から他方の幅方向端部まで、幅方向と平行かつ長手方向と垂直な直線を引き、該直線上にその長さを6等分するように5つの点を取った。得られた各点において、フェザー安全剃刃(株)製カミソリ刃FAS−10を用いて、断面がシート表面と垂直になるように太陽電池用多層シートを切断し、その断面を(株)キーエンス製レーザーマイクロスコープVKX−100で観察して各層の厚みを直接読み取った。層毎に、各点における厚みの値の平均値を算出し、それらの小数第1位を四捨五入した値を太陽電池用多層シートの各層の厚みとした。ここで長手方向とは、シート製造時にシートが進行する方向をいい、幅方向とは、シートの搬送面に平行であり、長手方向と直交する方向をいう。
(2)ハンダ線を用いたラミネート試験後のB層の厚み保持率:
先ず、上記(1)の方法により、当該試験前の太陽電池用多層シートのB層厚みを測定し、これをラミネート試験前のB層厚みとした。次に、縦10cm×横5cm×厚み3.2mmガラス上に、厚みが50μmである離型フィルム(東レフィルム加工社製、商品名“セラピール”(登録商標) 型番BLK)、ハンダ線1、太陽電池用多層シート、PETフィルム1をこの順に置いた。こうして得られた積層体を、150℃に加熱した熱板上に置き、真空4分、大気圧プレス11分の条件でラミネートした。なお、ここで用いたハンダ線1は、長さ4cmであり、かつ長さ方向と垂直な面で切断したときの断面が直径0.8mmの円であるものである。
ラミネート後にガラスから離型フィルム及び多層シートに食い込んだハンダ線を取り外し、フェザー安全剃刃(株)製カミソリ刃FAS−10を用いて、残った太陽電池多層シートとPETフィルム1の積層体を水平面と垂直な面で切断した。得られた断面を(株)キーエンス製レーザーマイクロスコープVKX−100で観察して、太陽電池用多層シートのB層が最も薄くなっている部位(図1:11)を特定し、その部位におけるB層の厚みを直接読み取り後、再び切断、断面観察の手順を5回繰り返し、平均値をラミネート試験後のB層厚みとした。
こうして得られたラミネート試験前のB層厚みと、ラミネート試験後のB層厚みを用いて、式1により厚み保持率を計算し、得られた値の小数点第1位を四捨五入してハンダ線を用いたラミネート試験後のB層の厚み保持率の値(%)とした。ハンダ線を用いたラミネート試験後のB層の厚み保持率は、この値が5%以上95%未満である場合を○、5%未満又は95%より大きい場合を×として評価した。
式1:ラミネート試験後のB層厚み×100/ラミネート試験前のB層厚み
(3)ハンダ線を用いたラミネート試験後の全層の厚み
(株)キーエンス製レーザーマイクロスコープVKX−100を用いて、上記(2)で特定したB層が最も薄くなっている部位におけるB層の外表面からPETフィルム1の外表面までの厚さを直接読み取り、この値を、ハンダ線を用いたラミネート試験後の全層の厚みとした。ハンダ線を用いたラミネート試験後の全層の厚みは、150μm以上である場合を○、150μm未満である場合を×として評価した。
(4)太陽電池モジュール裏面側外観
(株)ミツトヨ製デジマチックインジケータ型番543−790を用いて、後述の実施例及び比較例に示す方法で作製した太陽電池モジュールの裏面保護シート側から図5に示すバスバー電極の直上部分(図5:14)の厚みとバスバー電極とバスバー電極の中間に位置する部分(図5:15)の厚みを測定し、その差が0.15mm以上である場合を△、0.10mm以上0.15mm未満である場合を○、0.10mm未満である場合を◎として評価した。
(5)セルとの接着性:
実施例及び比較例に示す方法で作製したセル接着性評価サンプルに、離型フィルム1を入れた部分が剥がししろとなるように、かつ、短冊がセルの上にかかるように、ポリエステル系樹脂を主成分とする層側からカッターナイフにて長さ190mm、幅10mmの短冊状の切込みを入れて、測定試料とした。次いで、エー・アンド・デイ(株)製“テンシロン”(登録商標)万能試験機に該測定試料をセットし、剥離速度200mm/分の条件で180°まで剥離した。剥離によりセルが材料破壊する場合を○、材料破壊しない場合、もしくはA層自身が切れて剥離面が安定しない場合を×として評価した。
(6)ポリオレフィン系樹脂の融点:
ポリオレフィン系樹脂そのものを測定する場合は、測定に適した3〜8mg程度に削ってから測定する。多層化したシートから測定する場合は、光学顕微鏡等で観察しながら測定に用いる層を部分的に3〜8mg分切削し、必要に応じて切削したものを溶媒等に溶解させて分離した後、それぞれの樹脂を核磁気共鳴分光法や赤外分光法などにより同定した後に、以下の装置、測定条件によりDSC測定を行った。
示差走査熱量計(株式会社島津製作所製DSC−60)を用い、窒素ガス流入量50mL/分の条件下でサンプルを20℃/分の速度で、30℃から200℃まで一度昇温させた後、200℃にて10分間保持し、20℃/分の速度で−50℃の温度まで冷却させた後、−50℃にて10分間保持し、再度20℃/分の速度で200℃まで昇温させ、吸熱ピークを観察した。得られた吸熱ピークのうち、その高さが最大である吸熱ピークの温度を融点とした。なお、吸熱ピークの高さは、0℃〜10℃付近のベースラインと185℃〜195℃付近のベースラインを結ぶことにより得られるベースラインからの高さで求めた。
(7)太陽電池モジュールにおける太陽電池用多層シートの各層の厚み:
太陽電池モジュールを作製した後の、太陽電池用多層シートの各層の厚みは図に示す部分の厚みを以下の2つの方法で測定した。
a)太陽電池モジュールを、切断面にガラス、受光面側封止材、セル、多層シート、裏面保護シートが含まれ、バスバー電極が含まれないように、ウォータージェットパンチを用いてガラス面と垂直な面で切断した。得られた断面を(株)キーエンス製レーザーマイクロスコープVKX−100を用いて観察し、各層の厚みを直接読み取って、太陽電池用多層シートの各層の厚みとした。
b)太陽電池モジュールの裏面保護シート側から、セルの裏側のバスバー電極とバスバー電極の中間に位置する部分(図6:16)をカッターナイフで切り、セルの裏側から封止材一体型裏面保護シートを剥がした後、フェザー安全剃刃(株)製カミソリ刃FAS−10により断面を作製して、その断面を(株)キーエンス製レーザーマイクロスコープVKX−100を用いて観察し、層の厚みを直接読み取って、各層の厚みとした。
[使用部材]
LLDPE(低密度ポリエチレン)樹脂1:
住友化学(株)製直鎖状低密度ポリエチレンGA401、密度:935kg/m、メルトフローレート:3g/10分(190℃)、融点:127℃
酸変性樹脂1:
三菱化学(株)製酸変性ポリエチレンM545、密度:900kg/m、メルトフローレート:3.5g/10分(190℃)、融点:110℃
ポリプロピレン(PP)樹脂1:
住友化学(株)製エチレン−プロピレンランダム共重合体FL6412、エチレン含有量:4質量%、メルトフローレート:6g/10分(230℃)、融点:142℃
PP樹脂2:
住友化学(株)製エチレン−プロピレンブロック共重合体AW564、メルトフローレート:7g/10分(230℃)、融点:165℃
ガラス1:
AGC(株)製白板強化ガラス、190mm角、厚み3.2mm
封止材1:
サンビック(株)製“ウルトラパール”(登録商標)、厚み450μmのものを190mm角にカットしたもの
セル1:
SOLARTECH ENERGY CORPORATION製セルM−156−3、厚み200μm、3本バスバータイプ、バスバー電極厚み180μm
PETフィルム1:
東レ(株)製PETフィルム、“ルミラー”(登録商標)X10S、厚み125μmに住化ケムテックス(株)製スミフィットCK1Dを塗工したものを190mm角にカットしたもの
PETフィルム2:
東レ(株)製PETフィルム、“ルミラー”(登録商標)X10S、厚み125μm、片面コロナ処理済み品(E値20)を190mm角にカットしたもの
なお、E値とは以下の式で計算されるコロナ処理定数のことである。
E値=出力(W)/加工速度(m/分)×コロナ電極幅(m)
ポリエチレン(PE)フィルム1:
東レフィルム加工(株)製 白色ポリエチレンフィルム、厚み150μmを190mm角にカットしたもの
離型フィルム1:
東レ(株)製“セラピール”(登録商標)、厚み50μmを190mm×95mmにカットしたもの
ハンダ線1:
太陽電機産業(株)製 SD−62
ポリエステルポリウレタンポリオール1:
DIC(株)製ドライラミネート剤 LX−903
イソシアネート系硬化剤1:
DIC(株)製KL−75
なお、各樹脂の融点は、(6)に記載の方法で測定した融点をいう。
(実施例1)
表1に示す通り、A層を構成する成分として、酸変性樹脂1を100質量%用いた。B層を構成する成分として、B層の全成分100質量%中にPP樹脂1を100質量%用いた。これらの樹脂を別々の2軸押出機へそれぞれ投入し、いずれも180℃にて混練した後、マルチマニホールドダイを用いてシート状に押し出した。冷却ロールにキャストしたのち巻取を行うことで、太陽電池用多層シートを得た。得られた太陽電池用多層シートを50mm角にカットし、ガラス/離型フィルム1/ハンダ線1/太陽電池用多層シート/PETフィルム1の順に積層し、(株)エヌ・ピー・シー製真空加熱ラミネーターにより、熱板設定温度150℃、真空脱気4分、大気圧プレス11分の条件にてラミネートした。
次に、ラミネートにより得られた積層体からガラス/離型フィルム、及び太陽電池用多層シートに食い込んだハンダ線を取り外した。残った封止材一体型裏面保護シートを水平面に垂直な面で切断し、最も厚みが小さい部位の厚みを測定して、B層の厚み保持率を算出した。また、最も厚みが小さい部位からPETフィルム1の外表面までの全層の厚みを測定した。
また、得られた太陽電池用多層シートを190mm角にカットし、A層側がセル1側に向くように、ガラス1、封止材1、セル1、得られた太陽電池用多層シート、PETフィルム1の順に積層し、(株)エヌ・ピー・シー製真空加熱ラミネーターにより、熱板設定温度150℃、真空脱気4分、大気圧プレス11分の条件にてラミネートし、太陽電池モジュールを得た。得られた太陽電池モジュールについて、太陽電池モジュール裏面側外観を評価した。
また、得られた太陽電池用多層シートを190mm角にカットし、A層側が離型フィルム1側に、B層側がPETフィルム1側に向くように、かつ離型フィルム1が太陽電池用多層シートの半分の面積を覆うように、ガラス1、封止材1、セル1、離型フィルム1、得られた太陽電池用多層シート、PETフィルム1の順に積層し、(株)エヌ・ピー・シー製真空加熱ラミネーターにより、熱板設定温度145℃、真空脱気4分、大気圧プレス1分、圧力保持10分の条件にてラミネートし、セル接着性評価サンプルを得た。得られたセル接着性評価サンプルについて、セルとの接着性を評価した。
各項目の評価結果を表1に示す。
(実施例2〜4)
表1に示す通り、用いる樹脂や厚みを変えた以外は実施例1と同様の方法で太陽電池用多層シート、太陽電池モジュール、及びセル接着性評価サンプルを得て、実施例1と同様に各項目を評価した。各項目の評価結果を表1に示す。
(実施例5)
C層を構成する成分として酸変性樹脂1を100質量%用いて、実施例1に記載のA層およびB層とC層を別々の2軸押出機にそれぞれ投入し、実施例1と同様の方法で太陽電池用多層シート、太陽電池モジュール、及びセル密着性評価サンプルを得て、実施例1と同様に各項目を評価した。各項目の評価結果を表1に示す。
(実施例6)
ポリエステルポリウレタンポリオール1とイソシアネート系硬化剤1からなる接着剤をPETフィルム1に塗工して、表1に示す組成の多層シートのB層側を接着剤側に向けて、ドライラミネートした。その後、40〜80℃の熱処理温度で20〜120時間熱処理を施し、封止材一体型裏面保護シートを作製した。さらにこのシートを用いて、実施例1に記載の方法により、太陽電池モジュール、及びセル接着性評価サンプルを作製した。得られた封止材一体型裏面保護シート、太陽電池モジュール、及びセル接着性評価サンプルを用いて、実施例1と同様に各項目を評価した。各項目の評価結果を表1に示す。
(比較例1、2)
表2に示す通り、用いる樹脂や厚みを変えた以外は実施例1と同様の方法で太陽電池用多層シート、太陽電池モジュール、及びセル接着性評価サンプルを得て、実施例1と同様に各項目を評価した。各項目の評価結果を表2に示す。
(比較例3)
多層シートを使用せず、表3に示す裏面側封止材と裏面保護シートを使用した以外は実施例1と同様の方法で太陽電池モジュール、及びセル接着性評価サンプルを得て、実施例1と同様に各項目を評価した。各項目の評価結果を表3に示す。
Figure 2016225485
Figure 2016225485
Figure 2016225485
1 受光面側基材
2 受光面側封止材
3 セル
4 ハンダ被覆された銅箔からなる配線材
5 A層
6 B層
7 ポリエステル系樹脂を主成分とする層
8 C層
9 接着層
10 ハンダ線
11 ハンダ線を用いたラミネート試験後のB層残存厚み
12 ハンダ線を用いたラミネート試験後のポリエステル系樹脂を主成分とする層の外表面までの全体の厚み
13 ハンダ線の押し当てでできたへこみ
14 バスバー電極直上部分の厚み測定箇所
15 バスバー電極間の中間部分の厚み測定箇所
16 封止材一体型裏面保護シートを剥がす箇所

Claims (11)

  1. 接着性樹脂を含み、一方の最表面に位置する層をA層として、層の全成分100質量%中に融点130℃以上であるポリオレフィン系樹脂(B1)を50質量%を超え100質量%以下含む層をB層とすると、
    A層及びB層を含む太陽電池用多層シートであって、
    ハンダ線を用いたラミネート試験前のB層の厚みを100%としたときの、当該試験後のB層の厚み(厚み保持率)が、5〜95%であることを特徴とする、太陽電池用多層シート。
  2. 前記A層の厚みが、10μm以上250μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池用多層シート。
  3. 前記B層が、融点が130℃未満であるポリオレフィン系樹脂(B2)を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の太陽電池用多層シート。
  4. 前記B層の厚みが、30μm以上200μm以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池用多層シート。
  5. 前記A層が、層の全成分100質量%中に、接着性樹脂を50質量%を超え100質量%以下含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池用多層シート。
  6. 接着性樹脂を含み、A層とは別の最表面に位置する層をC層とすると、C層を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電池用多層シート。
  7. 前記C層の厚みが、10μm以上50μm以下であることを特徴とする、請求項6に記載の太陽電池用多層シート。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の太陽電池用多層シートとポリエステル系樹脂を主成分とする層とを有し、一方の最表面が前記A層であり、もう一方の最表面がポリエステル系樹脂を主成分とする層であること特徴とする、太陽電池用封止材一体型裏面保護シート。
  9. ハンダ線を用いたラミネート試験後におけるシート全体の厚みが、150μm以上であることを特徴とする、請求項8に記載の太陽電池用封止材一体型裏面保護シート。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の太陽電池用多層シートのA層側を受光面側にして、受光面側基材、受光面側封止材、セル、前記太陽電池用多層シート、及びポリエステル系樹脂を主成分とする層をこの順に配置してラミネートすることで得られることを特徴とする、太陽電池モジュール。
  11. 請求項8または9に記載の太陽電池用封止材一体型裏面保護シートのA層側を受光面側にして、受光面側基材、受光面側封止材、セル、前記太陽電池用封止材一体型裏面保護シートをこの順に配置してラミネートすることで得られることを特徴とする、太陽電池モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102515869B1 (ko) * 2022-06-07 2023-03-29 김재원 태양광 발전용 패턴 유리 제조방법

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