JP2016223201A - 作業機械の操作支援装置 - Google Patents
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本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、作業機械の関節を駆動する少なくとも1つのアクチュエータと、このアクチュエータの駆動を指示する操作部と、この操作部による指示により駆動した前記アクチュエータの駆動に基づく前記作業機械の運転状況に関わる状態値を検出する複数の検出部とを有する作業機械の操作支援装置において、前記複数の検出部で検出した前記状態値に基づいて前記作業機械の生産性評価値を演算する生産性評価値演算部と、前記複数の検出部で検出した前記状態値に基づいて前記生産性評価値に影響を及ぼす特徴量を演算する特徴量演算部と、前記生産性評価値に対する前記特徴量の影響度を設定する影響度設定部と、前記生産性評価値演算部で演算された前記生産性評価値および前記特徴量演算部で演算された前記特徴量を記憶する記憶部と、前記生産性評価値演算部による前記生産性評価値の演算および前記特徴量演算部による前記特徴量の演算に使用する前記状態値の期間を設定する演算期間設定部と、前記演算期間設定部で設定された期間内の前記生産性評価値および前記特徴量を前記影響度と合わせて出力する出力部とを備えたことを特徴とする。
本発明の作業機械の操作支援装置の第1の実施例を、図1乃至図11を用いて説明する。なお、図1乃至図11においては、作業機械として油圧ショベルに適用した場合を例に挙げて説明する。また、本実施形態では、生産性評価値として単位時間作業量を、特徴量として複合操作時間、停止時間、高負荷時間の3つを用いる場合について説明する。
図1は本発明の第1の実施例に係わる操作支援装置が備えられた油圧ショベルの外観の一例を示す側面図である。
作業フロント101は旋回体12に対して上下方向に回動するように取り付けられたブーム14と、このブーム14に上下方向に回動するように取り付けられたアーム15と、このアーム15に上下方向に回動するように取り付けられた作業具102を備えている。このうち、ブーム14は、旋回体12とブーム14とに連結されたブームシリンダ16によって上下方向に回動する。アーム15は、ブーム14とアーム15とに連結されたアームシリンダ17によって上下方向に回動する。作業具102は、アーム15と作業具102とに連結された作業具シリンダ18によって上下方向に回動する。
図1の油圧ショベル100が備える制御回路を図2に示す。
コントロール弁24a,24b,24cは、コントローラ200によって、ブーム操作レバー30、アーム操作レバー31、作業具操作レバー32の操作量に応じた弁位置(スプール位置)に制御される。図3に、各操作レバーの配置を表す模式図を示す。
図4は、図2に示したコントローラ200の制御システムを表す模式図である。
図2に示すように、作業フロント101の姿勢を検出するためのブーム角度センサ40、アーム角度センサ41、作業具角度センサ42が設けられている。作業フロント101の姿勢を検出する各角度センサ40,41,42からの各検出信号はコントローラ200へ入力される。
図4に示す単位時間作業量演算部60は、本発明の生産性評価値演算部に該当する。単位時間作業量演算部60による演算処理について図6に示す。図6のフローチャートはコントローラ200において予め定められたサンプリングタイム毎に処理が実行される。例えば、サンプリングタイムが0.1[s]の場合、0.1[s]毎に図6の処理が1回実行される。
図4の複合操作時間演算部70、停止時間演算部71、高負荷時間演算部72は、本発明の特徴量演算部に該当する。以下、特徴量のうち、複合操作時間を演算する複合操作時間演算部70の作用について図8に示す。
次に、特徴量のうち、停止時間を演算する停止時間演算部71の作用について図9に示す。
次に、特徴量のうち、高負荷時間を演算する高負荷時間演算部72の作用について図10に示す。
図4の影響度設定部80には、生産性評価値(単位時間作業量)に対する各特徴量(複合操作時間、停止時間、高負荷時間)の影響度が予めオペレータ等によって設定され、記憶されている。影響度は、生産性評価値と特徴量の結び付きの強さを相対的に表現可能な数値であれば良く、任意の方法で決定することができる。例えば、設計者やユーザが経験に基づいて主観的に決定しても良く、あるいは実験データの統計的分析に基づいて客観的に決定しても良い。影響度設定部80にて設定された各特徴量(複合操作時間、停止時間、高負荷時間)の影響度は出力部92を介してモニタ201に対して出力される。
図11にモニタ201の外観を示す。図11に示すように、モニタ201の画面上には、単位時間作業量表示部210、複合操作時間表示部211、停止時間表示部212、高負荷時間表示部213、複合操作時間影響度表示部214、停止時間影響度表示部215、高負荷時間影響度表示部216が各々配置されている。
上記の構成によれば、生産性評価値と車体の特徴量を影響度と合わせて出力する作業機械の操作支援装置が提供される。従って、生産性を向上するための特徴量が操作者に明示されることとなり、操作者の操作改善を促すことによる操作スキル向上に伴う生産性の向上が容易に実現可能となる。
本発明の作業機械の操作支援装置の第2の実施例を図12乃至図16を用いて説明する。以下に記述する内容以外の第2の実施例における構成及び作用は、第1の実施例におけるものと同様である。
図12は、第2の実施例における制御システムを表す模式図である。図4に示す構成との相違は、特徴量基準値設定部82が新たに備えられている点である。
本実施例の複合操作時間演算部70の作用について図13に示す。手順700〜手順705の処理は図8に示す第1の実施例における処理と同じであり、図8に示すフローチャートとの相違は手順707における複合操作時間基準化処理が追加された点と、手順706Aにおける基準化した複合操作時間を記憶することである。
停止時間演算部71の作用について図14に示す。手順710〜手順715の処理は図9に示す第1の実施例における処理と同じであり、図9に示すフローチャートとの相違は手順717における停止時間基準化処理が追加された点と、手順716Aにおける基準化した停止時間を記憶することである。
高負荷時間演算部72の作用について図15に示す。手順720〜手順725の処理は図10に示す第1の実施例における処理と同じであり、図10に示すフローチャートとの相違は手順727における高負荷時間基準化処理が追加された点と、手順726Aにおける基準化した高負荷時間を記憶することである。
図16にモニタ201の外観を示す。図11に示す第1の実施例における表示との相違は、複合操作時間表示部221、停止時間表示部222、高負荷時間表示部223において、特徴量基準値設定部82の設定値により基準化された特徴量(基準値で実際の値を除した割合)が更に表示される点である。
上記の構成によれば、第1の実施例において得られた効果の他に、基準化された特徴量が操作者に提示されるといった効果が得られる。これにより、当該特徴量の基準に対する割合を把握することができるため、生産性向上のために優先して改善すべき特徴量を知ることが可能となる。例えば、熟練操作者の特徴量を基準値として用いることで、操作スキル向上に伴う生産性の向上が容易に実現可能となる。
本発明の作業機械の操作支援装置の第3の実施例を図17および図18を用いて説明する。以下に記述する内容以外の第3の実施例における構成及び作用は、第2の実施例におけるものと同様である。
図17は、第3の実施例における制御システムを表す模式図である。図12に示す構成との相違は、優先順位判定部90が新たに備えられている点である。
複合操作時間:
影響度(60[%])×{(基準値(100[%])−基準化特徴量(90[%])}=600…(1)
停止時間:
影響度(30[%])×{(基準値(100[%])−基準化特徴量(30[%])}=2100…(2)
高負荷時間:
影響度(10[%])×{(基準値(100[%])−基準化特徴量(80[%])}=200…(3)
この例の場合には、基準値に対し停止時間が3倍強となっており(停止時間の場合には、基準値を実際の停止時間で除した値が特徴量)、影響度30%を考慮しても複合操作時間及び高負荷時間に比べ生産性評価(単位時間作業量)に大きく影響している事がわかる。
上記の構成によれば、影響度と各特徴量の伸び代を踏まえた優先順位が操作者に提示される。生産性向上のために優先して改善すべき特徴量が順位付けされて操作者に明示されるため、前述の実施例以上に、操作スキル向上に伴う生産性の向上が容易となる。
本発明の作業機械の操作支援装置の第4の実施例を図19および図20を用いて説明する。以下に記述する内容以外の第4の実施例における構成及び作用は、第3の実施例におけるものと同様である。
図19は、第4の実施例における制御システムを表す模式図である。図17に示す第3の実施例との相違点は、メッセージ設定部83が新たに備えられている点である。
上記の構成によれば、操作者に具体的な特徴量の改善メッセージが提示されるため、前述の実施例以上に、操作スキル向上に伴う生産性の向上が容易となる。
本発明の作業機械の操作支援装置の第5の実施例を図21乃至図23を用いて説明する。以下に記述する内容以外の第5の実施例における構成および作用は、第4の実施例におけるものと同様である。
本実施例の作業機械の制御回路を図21に示す。図2に示す第1の実施例との相違は、影響度更新スイッチ48が追加された点である。
図22は、第5の実施例における制御システムを表す模式図である。図19に示す構成との相違は、近似式演算部91が新たに備えられている点である。
単位時間作業量と複合操作時間:a=2.5
単位時間作業量と停止時間:a=2.0
単位時間作業量と高負荷時間:a=0.5
各特徴量の影響度が合計100[%]となるように比例配分を行うと、各影響度の演算結果は、複合操作時間(2.5/(2.5+2.0+0.5)=50[%])、停止時間(2.0/(2.5+2.0+0.5)=40[%])、高負荷時間(0.5/(2.5+2.0+0.5)=10[%])となる。
上記の構成によれば、作業機械の使用に伴って蓄積される生産性評価値と特徴量を使用して、影響度の更新が可能となる。作業機械の実用に則した影響度が導出可能となることから、前述の実施例以上に、操作スキル向上に伴う生産性の向上が容易となる。
本発明の作業機械の操作支援装置の第6の実施例を図24および図25を用いて説明する。以下に記述する内容以外の第6の実施例における構成および作用は、第5の実施例におけるものと同様である。
図24にモニタ201の外観を示す。図20に示す第4の実施例における表示との相違は、時間履歴表示スイッチ250が追加された点である。時間履歴表示スイッチ250が押下されると、モニタ201の画面が図25に示した表示に切り替わる。
上記の構成によれば、過去複数組の生産性評価値と各特徴量の演算結果が操作者に提示される。前述の実施例の効果に加えて、特徴量の改善に伴う生産性の向上を操作者が容易に確認可能となり、ユーザビリティが向上する。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
17…アームシリンダ(アクチュエータ)
18…作業具シリンダ(アクチュエータ)
19…旋回モータ(アクチュエータ)
30…ブーム操作レバー(操作部)
31…アーム操作レバー(操作部)
32…作業具操作レバー(操作部)
33…旋回操作レバー(操作部)
40…ブーム角度センサ(検出部)
41…アーム角度センサ(検出部)
42…作業具角度センサ(検出部)
44…ブームシリンダ圧力センサ(検出部)
45…アームシリンダ圧力センサ(検出部)
46…作業具シリンダ圧力センサ(検出部)
47…計測オンオフスイッチ(演算期間設定部)
60…単位時間作業量演算部(生産性評価値演算部)
70…複合操作時間演算部(特徴量演算部)
71…停止時間演算部(特徴量演算部)
72…高負荷時間演算部(特徴量演算部)
80…影響度設定部
81…演算データ記憶部(記憶部)
82…特徴量基準値設定部
83…メッセージ設定部(メッセージ出力部)
90…優先順位判定部
91…近似式演算部
92…出力部
100…油圧ショベル(作業機械)
Claims (6)
- 作業機械の関節を駆動する少なくとも1つのアクチュエータと、
このアクチュエータの駆動を指示する操作部と、
この操作部による指示により駆動した前記アクチュエータの駆動に基づく前記作業機械の運転状況に関わる状態値を検出する複数の検出部とを有する作業機械の操作支援装置において、
前記複数の検出部で検出した前記状態値に基づいて前記作業機械の生産性評価値を演算する生産性評価値演算部と、
前記複数の検出部で検出した前記状態値に基づいて前記生産性評価値に影響を及ぼす特徴量を演算する特徴量演算部と、
前記生産性評価値に対する前記特徴量の影響度を設定する影響度設定部と、
前記生産性評価値演算部で演算された前記生産性評価値および前記特徴量演算部で演算された前記特徴量を記憶する記憶部と、
前記生産性評価値演算部による前記生産性評価値の演算および前記特徴量演算部による前記特徴量の演算に使用する前記状態値の期間を設定する演算期間設定部と、
前記演算期間設定部で設定された期間内の前記生産性評価値および前記特徴量を前記影響度と合わせて出力する出力部とを備えた
ことを特徴とする作業機械の操作支援装置。 - 請求項1に記載の作業機械の操作支援装置において、
前記特徴量演算部によって演算される前記特徴量の基準となる特徴量基準値を設定する特徴量基準値設定部を更に備え、
前記出力部は、前記特徴量基準値設定部により設定された前記特徴量基準値もしくは前記特徴量基準値によって基準化された基準化特徴量のうち少なくともいずれか一方を更に出力する
ことを特徴とする作業機械の操作支援装置。 - 請求項2に記載の作業機械の操作支援装置において、
前記特徴量基準値設定部で設定された前記特徴量基準値と前記特徴量との差分に前記影響度を乗算することで前記特徴量の優先順位を判定する優先順位判定部を更に備え、
前記出力部は、前記優先順位判定部によって判定された前記優先順位を更に出力する
ことを特徴とする作業機械の操作支援装置。 - 請求項3に記載の作業機械の操作支援装置において、
前記優先順位判定部によって判定された優先順位に応じて予め用意されたメッセージを前記出力部に対して出力するメッセージ出力部を更に備えた
ことを特徴とする作業機械の操作支援装置。 - 請求項1に記載の作業機械の操作支援装置において、
前記記憶部に記憶されている複数組の前記生産性評価値と前記特徴量とから、前記生産性評価値に対する前記特徴量の近似式およびこの近似式の傾きを演算する近似式演算部を更に備え、
前記影響度設定部は、前記近似式演算部によって演算された前記近似式の傾きに基づいて前記影響度を更新する
ことを特徴とする作業機械の操作支援装置。 - 請求項1に記載の作業機械の操作支援装置において、
前記出力部は、前記記憶部に記憶されている複数組の前記生産性評価値と前記特徴量の時間履歴を更に出力する
ことを特徴とする作業機械の操作支援装置。
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