JP2016223201A - 作業機械の操作支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業機械の操作者に対して生産性を向上するために必要な情報を適切に提供することが可能な作業機械の操作支援装置を提供する。【解決手段】ブーム操作レバー30、アーム操作レバー31、作業具操作レバー32、旋回操作レバー33の操作量を検出し、作業フロント101の姿勢をブーム角度センサ40、アーム角度センサ41、作業具角度センサ42にて検出し、各圧力センサ44〜46にて各シリンダの圧力を検出する。これらの検出値および計測オンオフスイッチ47のON・OFFに基づいて、コントローラ200内の単位時間作業量演算部60にて単位時間作業量を演算し、複合操作時間演算部70にて複合操作時間を演算し、停止時間演算部71にて停止時間を演算し、高負荷時間演算部72にて高負荷時間を演算し、これらの演算結果をオペレータ等によって予め設定された影響度とともにモニタ201に表示する。【選択図】 図4

Description

本発明は、解体作業、建築作業、土木作業等に使用される作業機械の操作を支援するための操作支援装置に係わる。
操作者の操作入力に従って機体に備えられているアクチュエータの駆動が指示される油圧ショベルのような作業機械では、操作者のスキルに依存して作業機械の生産性が変化する。そのため、操作者の操作スキルの向上は生産性の向上に繋がる重要な課題である。
この種の課題を解決する為の技術の一例として、例えば特許文献1には、建設機械の運転者に効率的な運転操作を行うようにアドバイスするシステムを提供する装置が記載されている。
この特許文献1に記載の技術では、建設機械の運転状況に関する状態値、例えば油圧又はエンジン回転数等が検出され、各状態値の頻度分布が計算される。油圧やエンジン回転数等の状態値は予め複数の領域に分けられており、領域ごとに頻度分布の設定目標値が予め設定されている。そして、領域ごとに、実測された頻度分布と設定目標値とが比較され、この比較結果に応じて、該当のメッセージが出力されるようになっている。
特開2005−98076号公報
上述した特許文献1に記載の技術では、車体の頻度情報に目標値を設定し、現在値と比較したメッセージを表示することで操作スキルの向上を促すためのシステム及び方法が開示されている。この特許文献1の記載によれば、頻度情報の目標値と現在値に基づいて、操作者は、ショベル操作スキルの改善を図ることが可能となる。しかしながら、頻度情報と生産性の関連が明確になっておらず生産性の向上に十分寄与するかどうか不明である、との問題があった。
本発明は、作業機械の操作者に対して生産性を向上するために必要な情報を適切に提供することが可能な作業機械の操作支援装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、作業機械の関節を駆動する少なくとも1つのアクチュエータと、このアクチュエータの駆動を指示する操作部と、この操作部による指示により駆動した前記アクチュエータの駆動に基づく前記作業機械の運転状況に関わる状態値を検出する複数の検出部とを有する作業機械の操作支援装置において、前記複数の検出部で検出した前記状態値に基づいて前記作業機械の生産性評価値を演算する生産性評価値演算部と、前記複数の検出部で検出した前記状態値に基づいて前記生産性評価値に影響を及ぼす特徴量を演算する特徴量演算部と、前記生産性評価値に対する前記特徴量の影響度を設定する影響度設定部と、前記生産性評価値演算部で演算された前記生産性評価値および前記特徴量演算部で演算された前記特徴量を記憶する記憶部と、前記生産性評価値演算部による前記生産性評価値の演算および前記特徴量演算部による前記特徴量の演算に使用する前記状態値の期間を設定する演算期間設定部と、前記演算期間設定部で設定された期間内の前記生産性評価値および前記特徴量を前記影響度と合わせて出力する出力部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、生産性評価値と車体の特徴量を影響度と合わせて出力することができ、作業機械の操作者に対して生産性を向上するための特徴量が明示され、操作スキルの向上に寄与し、これに伴う生産性の向上が実現可能となる。
本発明の第1の実施例における作業機械の側面図である。 本発明の第1の実施例における作業機械の制御回路および油圧回路の構成図である。 本発明の第1の実施例における作業機械の操作装置の概略を示す図である。 本発明の第1の実施例における作業機械の操作支援装置の構成図である。 本発明の第1の実施例における駆動信号生成部において行なわれる信号処理に関し、レバー操作量に対するシリンダ速度指令値の関係を示す図である。 本発明の第1の実施例における作業機械の操作支援装置処理のフローチャート図である。 本発明の第1の実施例における作業機械の操作支援装置処理における作業量演算に関する模式図である。 本発明の第1の実施例における作業機械の操作支援装置の複合操作時間の演算処理のフローチャート図である。 本発明の第1の実施例における作業機械の操作支援装置の停止時間の演算処理のフローチャート図である。 本発明の第1の実施例における作業機械の操作支援装置の高負荷時間の演算処理のフローチャート図である。 本発明の第1の実施例における作業機械の操作支援装置のモニタに表示される表示画面の一例を示す図である。 本発明の第2の実施例における作業機械の操作支援装置の構成図である。 本発明の第2の実施例における作業機械の操作支援装置の複合操作時間の演算処理のフローチャート図である。 本発明の第2の実施例における作業機械の操作支援装置の停止時間の演算処理のフローチャート図である。 本発明の第2の実施例における作業機械の操作支援装置の高負荷時間の演算処理のフローチャート図である。 本発明の第2の実施例における作業機械の操作支援装置のモニタに表示される表示画面の一例を示す図である。 本発明の第3の実施例における作業機械の操作支援装置の構成図である。 本発明の第3の実施例における作業機械の操作支援装置のモニタに表示される表示画面の一例を示す図である。 本発明の第4の実施例における作業機械の操作支援装置の構成図である。 本発明の第4の実施例における作業機械の操作支援装置のモニタに表示される表示画面の一例を示す図である。 本発明の第5の実施例における作業機械の制御回路および油圧回路の構成図である。 本発明の第5の実施例における作業機械の操作支援装置の構成図である。 本発明の第5の実施例における作業機械の操作支援装置処理のフローチャート図である。 本発明の第6の実施例における作業機械の操作支援装置のモニタに表示される表示画面の一例を示す図である。 本発明の第6の実施例における作業機械の操作支援装置のモニタに表示される表示画面の一例を示す図である。
<第1の実施例>
本発明の作業機械の操作支援装置の第1の実施例を、図1乃至図11を用いて説明する。なお、図1乃至図11においては、作業機械として油圧ショベルに適用した場合を例に挙げて説明する。また、本実施形態では、生産性評価値として単位時間作業量を、特徴量として複合操作時間、停止時間、高負荷時間の3つを用いる場合について説明する。
<全体構成>
図1は本発明の第1の実施例に係わる操作支援装置が備えられた油圧ショベルの外観の一例を示す側面図である。
図1において、油圧ショベル100は、走行体11Aを備えた車体11と、車体11上に旋回可能に取り付けられた旋回体12とを有し、その旋回体12の前部に運転室13が取り付けられている。旋回体12の後部には図示しないエンジンやポンプ等が設けられている。また、旋回体12の前部には上下方向に回動する作業フロント101が取り付けられている。
<フロント構成>
作業フロント101は旋回体12に対して上下方向に回動するように取り付けられたブーム14と、このブーム14に上下方向に回動するように取り付けられたアーム15と、このアーム15に上下方向に回動するように取り付けられた作業具102を備えている。このうち、ブーム14は、旋回体12とブーム14とに連結されたブームシリンダ16によって上下方向に回動する。アーム15は、ブーム14とアーム15とに連結されたアームシリンダ17によって上下方向に回動する。作業具102は、アーム15と作業具102とに連結された作業具シリンダ18によって上下方向に回動する。
ここで、作業具102は油圧ショベル100の作業内容に応じて、図1に示すようなバケットに替えて、カッタ、ブレーカ、グラップル等に任意に交換可能である。
<制御回路の基本構成>
図1の油圧ショベル100が備える制御回路を図2に示す。
図2に示した制御回路において、メインポンプ22は図示しないエンジンにより駆動される。メインポンプ22から吐出された圧油は、コントロール弁24を経て、ブームシリンダ16、アームシリンダ17、作業具シリンダ18、旋回モータ19に対して各々供給される。これにより、各アクチュエータ16、17、18、19が動作し、ブーム14、アーム15、作業具102が上下方向に回動し、旋回体12が旋回するようになっている。なお、符号23は作動油を貯蔵する作動油タンクである。
<操作系>
コントロール弁24a,24b,24cは、コントローラ200によって、ブーム操作レバー30、アーム操作レバー31、作業具操作レバー32の操作量に応じた弁位置(スプール位置)に制御される。図3に、各操作レバーの配置を表す模式図を示す。
図3に示す右操作レバー300は、ブーム操作レバー30および作業具操作レバー32を兼ねている。右操作レバー300が図3中30(a)の方向へ操作されると、操作量に応じた流量の圧油がブームシリンダ16のボトム側油室16aへ供給される。反対に、右操作レバー300が図3中30(b)の方向へ操作されると、操作量に応じた流量の圧油がブームシリンダ16のロッド側油室16bへ供給される。
右操作レバー300が図3中32(a)の方向に操作されると、操作量に応じた流量の圧油が作業具シリンダ18のボトム側油室18aへ供給される。反対に、右操作レバー300が図3中32(b)の方向に操作されると、操作量に応じた流量の圧油が作業具シリンダ18のロッド側油室18bへ供給される。
図3に示す左操作レバー301は、アーム操作レバー31および旋回操作レバー33を兼ねている。左操作レバー301が図3中31(a)の方向に操作されると、操作量に応じた流量の圧油がアームシリンダ17のボトム側油室17aへ供給される。反対に、左操作レバー301が図3中31(b)の方向に操作されると、操作量に応じた流量の圧油がアームシリンダ17のロッド側油室17bへ供給される。
左操作レバー301の前後方向の操作については、旋回体12の車体11に対する旋回動作に割り当てられている。左操作レバー301が図3中「旋回右方向」に操作されると、操作量に応じた流量の圧油が旋回モータ19のポート19aへ供給されて、旋回体12は車体11に対して右方向に旋回する。反対に、左操作レバー301が図3中「旋回左方向」へ操作されると、操作量に応じた流量の圧油が旋回モータ19のポート19bへ供給されて、旋回体12は車体11に対して左方向に旋回する。
<制御システム構成(操作系)>
図4は、図2に示したコントローラ200の制御システムを表す模式図である。
図4において、ブーム操作レバー30、アーム操作レバー31、作業具操作レバー32、旋回操作レバー33の操作量に応じた信号を出力するレバー操作量検出器301,311,321,331からの信号がコントローラ200に入力される。コントローラ200内には、各レバー操作量信号を参照してコントロール弁24への出力信号を演算するためのブーム駆動信号生成部50、アーム駆動信号生成部51、作業具駆動信号生成部52、旋回駆動信号生成部53が設けられている。
図5は、各駆動信号生成部50〜53において行なわれる信号処理に関わる模式図である。図5に示すように、各駆動信号生成部50〜53では、各操作レバー30〜33の操作量に比例したシリンダ速度指令値が駆動信号として算出される。なお、レバー操作が有効となる操作量を規定するため、不感帯が設定されている。
<制御システム構成(センサ系)>
図2に示すように、作業フロント101の姿勢を検出するためのブーム角度センサ40、アーム角度センサ41、作業具角度センサ42が設けられている。作業フロント101の姿勢を検出する各角度センサ40,41,42からの各検出信号はコントローラ200へ入力される。
また、図2に示すように、ブームシリンダ16は、ブームシリンダ16内のボトム側の圧力を計測する圧力センサ44a、ロッド側の圧力を計測する圧力センサ44bを備えている。同様に、アームシリンダ17は、アームシリンダ17内のボトム側の圧力を計測する圧力センサ45a、ロッド側の圧力を計測する圧力センサ45bを備えている。同様に、作業具シリンダ18は、作業具シリンダ18内のボトム側の圧力を計測する圧力センサ46a、ロッド側の圧力を計測する圧力センサ46bを備えている。各シリンダの油室の圧力を検出する圧力センサ44a,44b,45a,45b,46a,46bからの各検出信号はコントローラ200へ入力される。
また、コントローラ200には、計測オンオフスイッチ47とモニタ201が各々接続されている。計測オンオフスイッチ47とモニタ201の作用効果については後述する。
<生産性評価演算部>
図4に示す単位時間作業量演算部60は、本発明の生産性評価値演算部に該当する。単位時間作業量演算部60による演算処理について図6に示す。図6のフローチャートはコントローラ200において予め定められたサンプリングタイム毎に処理が実行される。例えば、サンプリングタイムが0.1[s]の場合、0.1[s]毎に図6の処理が1回実行される。
図6の手順600では、計測オンオフスイッチ47がオンであるかの判定が行われる。オンと判定された場合は手順601へ処理が移行する。これに対し、オフと判定された場合は手順608へ処理が移行する。
手順601では、計測オンオフスイッチ47がオンとなっている時間を積算する処理が行われる。
手順602では、各センサ情報の取得が行われる。具体的には、ブーム操作レバー操作量検出器301、アーム操作レバー操作量検出器311、作業具操作レバー操作量検出器321、旋回操作レバー操作量検出器331、ブーム角度センサ40、アーム角度センサ41、作業具角度センサ42、ブームシリンダ圧力センサ44の各センサの情報が取得される。
手順603では、旋回操作時間判定が行われる。具体的には、旋回操作レバー33の合計操作時間が予め定めた値以上であったと判定された場合、処理は手順604へ移行する。例えば、当該値を5[s]とした場合、旋回操作レバー33の操作時間の積算が5[s]以上となった場合、手順604へ処理が移行する。これに対し、予め定めた値未満であったと判定された場合、処理は終了する。
手順604では、作業フロント101の動作により掘削された作業具102内の土量を演算する、作業量演算処理が行われる。図7は作業量演算に関る模式図である。
図7において、Fは作業具102内の土量に応じて変動し、重力方向に作用する力であるが、本説明では、この作用力を便宜的に「作業量」と記す。この作業量Fはブーム回動中心のモーメントMの釣り合い式を解くことで演算される。作業量Fに伴って発生するモーメントMは、荷重点とブーム回動中心の水平距離Lを用いて、M=F・Lで表される。一方、ブームシリンダ16の推力fに伴って発生するモーメントMは、ブーム回動中心までの水平距離lを用いて、M=f・lで表される。水平距離L及びlは、ブーム角度センサ40、アーム角度センサ41、作業具角度センサ42の検出値を用いて演算可能である。また推力fは、ブームシリンダ圧力センサ44の検出値を用いて演算可能である。これらより、未知数である作業量Fは、F=f・l/Lにより算出される。
手順605では、作業具操作レバー32の操作により作業具シリンダ18が縮短しているか判定する、作業具操作判定が行われる。作業具操作レバー32の操作により、作業具シリンダが縮短したと判定された場合は、処理は手順606に移行する。これに対し、縮短しなかったと判定された場合は、処理は終了する。
手順606では、作業量積算が行われる。具体的には、手順604の演算結果である作業量を現在の作業量に積算する処理が行われる。この作業量積算値は一時的に単位時間作業量演算部60内にて記憶しておく。
手順607では、旋回操作時間をリセットする処理が行われる。
一般に、油圧ショベル100のように作業具がバケットである場合は、掘削、旋回、放土のサイクルを繰り返すことで作業を遂行する。所定の時間の旋回操作、及び、放土操作を検出するステップである手順602〜607の処理により、作業量(掘削した土量)の合計を演算することができる。
手順608では、計測オンオフスイッチ47の前回値がオンであったか否かの判定が行われる。計測オンオフスイッチ47がオンからオフに切り替わったと判定された場合、すなわち、手順608においてオンオフスイッチの前回値がオンであった場合は、処理は手順609に移行する。これに対し、オフに切り替わらなかったと判定された場合は、処理は手順610に移行する。
手順609では単位時間作業量の演算が行われる。単位時間作業量は、手順606の演算結果であり、単位時間作業量演算部60内にて一時的に記憶されている作業量の積算値を手順601の演算結果である計測オン時間の積算値で除することで演算される。その後の手順611では、手順609における単位時間作業量の演算結果を、図4に示した演算データ記憶部81に記憶する処理が行われる。
手順610では、計測オン時間の積算値と作業量の積算値をゼロにリセットする処理が行われる。
<特徴量演算部(複合操作時間)>
図4の複合操作時間演算部70、停止時間演算部71、高負荷時間演算部72は、本発明の特徴量演算部に該当する。以下、特徴量のうち、複合操作時間を演算する複合操作時間演算部70の作用について図8に示す。
図8の手順700では、計測オンオフスイッチ47がオンであるか否かの判定が行われる。オンと判定された場合は手順701へ処理が移行する。これに対しオフと判定された場合は手順704へ処理が移行する。
手順701では、ブーム操作レバー30、アーム操作レバー31、作業具操作レバー32、旋回操作レバー33の操作情報が取得される。
手順702では、複合操作が行われているか否かについての判定が行われる。具体的には、ブーム操作レバー30、アーム操作レバー31、作業具操作レバー32、旋回操作レバー33の何れか2つ以上の操作レバーが同時に、図5に示した不感帯を超えて操作されていると判定された場合には、複合操作有りと見なして手順703へ処理が移行する。これに対し、不感帯を超えて操作されていないと判定された場合、処理は終了する。
手順703では、複合操作時間の積算が行われる。コントローラ200において予め定められたサンプリングタイムが0.1[s]の場合には、手順703の通過毎に複合操作時間が0.1[s]だけ積算される。複合操作時間積算値は一時的に複合操作時間演算部70内に記憶される。
次いで、手順704では、計測オンオフスイッチ47の前回値がオンであったか否かの判定が行われる。計測オンオフスイッチ47がオンからオフに切り替わったと判定された場合、すなわち、手順704においてオンオフスイッチの前回値がオンであった場合は、処理は手順706に移行する。これに対し切り替わっていないと判定された場合、すなわち、手順704において、オンオフスイッチの前回値がオフであった場合は、手順705に処理が移行する。
手順706では、一時的に記憶されていた手順703の演算結果である複合操作時間の積算値を、図4に示した演算データ記憶部81に記憶する処理が行われる。手順705では、一時的に複合操作時間演算部70内に記憶された複合操作時間の積算値をゼロにリセットする処理が行われる。
<特徴量演算部(停止時間)>
次に、特徴量のうち、停止時間を演算する停止時間演算部71の作用について図9に示す。
図9の手順710では、計測オンオフスイッチ47がオンであるか否かの判定が行われる。オンと判定された場合は手順711へ処理が移行する。これに対しオフと判定された場合は手順714へ処理が移行する。
手順711では、ブーム操作レバー30、アーム操作レバー31、作業具操作レバー32、旋回操作レバー33の操作情報が取得される。
手順712では、停止状態であるか否かの判定が行われる。具体的には、ブーム操作レバー30、アーム操作レバー31、作業具操作レバー32、旋回操作レバー33の全ての操作レバーが、図5に示した不感帯を超えて操作されていないと判定された場合には、停止状態と見なして手順713へ処理が移行する。これに対し、図5に示した不感帯を超えて操作されていると判定された場合、処理は終了する。
手順713では、停止時間の積算が行われる。コントローラ200において予め定められたサンプリングタイムが0.1[s]の場合には、手順713の通過毎に停止時間が0.1[s]だけ積算される。この停止時間積算値は一時的に停止時間演算部71内に記憶される。
次いで、手順714では、計測オンオフスイッチ47の前回値がオンであったか否かの判定が行われる。計測オンオフスイッチ47がオンからオフに切り替わったと判定された場合、すなわち、手順714においてオンオフスイッチの前回値がオンであった場合は、処理は手順716に移行する。これに対し切り替わっていないと判定された場合、すなわち、手順714において、オンオフスイッチの前回値がオフであった場合は、処理は手順715に移行する。
手順716では、一時的に記憶されていた手順713の演算結果である停止時間の積算値を、図4に示した演算データ記憶部81に記憶する処理が行われる。手順715では、一時的に停止時間演算部71内に記憶された停止時間の積算値をゼロにリセットする処理が行われる。
<特徴量演算部(高負荷時間)>
次に、特徴量のうち、高負荷時間を演算する高負荷時間演算部72の作用について図10に示す。
図10の手順720では、計測オンオフスイッチ47がオンであるか否かの判定が行われる。オンと判定された場合は手順721へ処理が移行する。これに対しオフと判定された場合は手順724へ処理が移行する。
手順721では、ブームシリンダ圧力センサ44、アームシリンダ圧力センサ45、作業具シリンダ圧力センサ46の各圧力センサ情報が取得される。
手順722では、高負荷状態であるか否かの判定が行われる。具体的には各圧力センサの何れか1つの検出値が、コントローラ200内で予め定めた閾値を超えたと判定された場合には、高負荷状態と見なして手順723へ処理が移行する。例えば、図示しないメインリリーフ弁の設定値が30[MPa]の場合、例えば当該閾値を28[MPa]程度とすることで、高負荷状態であるかの判定を行うことができる。これに対し、各圧力センサの検出値が予め定めた閾値をいずれも超えていないと判定された場合、処理は終了する。
手順723では、高負荷時間の積算が行われる。コントローラ200において予め定められたサンプリングタイムが0.1[s]の場合には、手順723の通過毎に高負荷時間が0.1[s]だけ積算される。この高負荷時間積算値を一時的に高負荷時間演算部72内にて記憶しておく。
次いで、手順724では、計測オンオフスイッチ47の前回値がオンであったか否かの判定が行われる。計測オンオフスイッチ47がオンからオフに切り替わったと判定された場合、すなわち、手順724においてオンオフスイッチの前回値がオンであった場合は、処理は手順726に移行する。これに対し切り替わっていないと判定された場合、すなわち、手順724において、オンオフスイッチの前回値がオフであった場合は、処理は手順725に移行する。
手順726では、一時的に記憶されていた手順723の演算結果である高負荷時間の積算値を、図4に示した演算データ記憶部81に記憶する処理が行われる。手順725では、一時的に記憶した高負荷時間演算部72の高負荷時間の積算値をゼロにリセットする処理が行われる。
<記憶装置>
図4の影響度設定部80には、生産性評価値(単位時間作業量)に対する各特徴量(複合操作時間、停止時間、高負荷時間)の影響度が予めオペレータ等によって設定され、記憶されている。影響度は、生産性評価値と特徴量の結び付きの強さを相対的に表現可能な数値であれば良く、任意の方法で決定することができる。例えば、設計者やユーザが経験に基づいて主観的に決定しても良く、あるいは実験データの統計的分析に基づいて客観的に決定しても良い。影響度設定部80にて設定された各特徴量(複合操作時間、停止時間、高負荷時間)の影響度は出力部92を介してモニタ201に対して出力される。
本実施例では、各特徴量の影響度が合計100[%]となるように数値配分を行う。影響度の設定を、複合操作時間(60[%])、停止時間(30[%])、高負荷時間(10[%])とした場合、単位時間作業量に最も影響を及ぼす特徴量は複合操作時間であることが、モニタ201によって操作者に明示される。
演算データ記憶部81は、単位時間作業量演算部60で演算された単位時間作業量の演算結果、複合操作時間演算部70で演算された複合操作時間の演算結果、停止時間演算部71で演算された停止時間の演算結果、高負荷時間演算部72で演算された高負荷時間の演算結果が格納されており、各演算結果は出力部92を介してモニタ201に対して出力される。
<モニタ>
図11にモニタ201の外観を示す。図11に示すように、モニタ201の画面上には、単位時間作業量表示部210、複合操作時間表示部211、停止時間表示部212、高負荷時間表示部213、複合操作時間影響度表示部214、停止時間影響度表示部215、高負荷時間影響度表示部216が各々配置されている。
単位時間作業量表示部210、複合操作時間表示部211、停止時間表示部212、高負荷時間表示部213の表示値は、図4の演算データ記憶部81からの出力値であり、複合操作時間影響度表示部214、停止時間影響度表示部215、高負荷時間影響度表示部216の表示値は影響度設定部80からの出力値である。
各表示部の表示値は、図6及び図8〜10のフローチャートに従って更新される。すなわち、計測オンオフスイッチ47のオンオフに伴って、最新の各演算結果が表示されることとなる。
<第1の実施例のメリット>
上記の構成によれば、生産性評価値と車体の特徴量を影響度と合わせて出力する作業機械の操作支援装置が提供される。従って、生産性を向上するための特徴量が操作者に明示されることとなり、操作者の操作改善を促すことによる操作スキル向上に伴う生産性の向上が容易に実現可能となる。
<第2の実施例>
本発明の作業機械の操作支援装置の第2の実施例を図12乃至図16を用いて説明する。以下に記述する内容以外の第2の実施例における構成及び作用は、第1の実施例におけるものと同様である。
<特徴量基準値演算部>
図12は、第2の実施例における制御システムを表す模式図である。図4に示す構成との相違は、特徴量基準値設定部82が新たに備えられている点である。
図12において、特徴量基準値設定部82には、複合操作時間演算部70によって演算される複合操作時間、停止時間演算部71によって演算される停止時間、高負荷時間演算部72によって演算される高負荷時間の各特徴量を基準化するための数値(特徴量基準値)をオペレータが設定でき、記憶している。また、設定された数値は、図12の複合操作時間演算部70、停止時間演算部71、高負荷時間演算部72へ入力される。
<特徴量演算部(複合操作時間)>
本実施例の複合操作時間演算部70の作用について図13に示す。手順700〜手順705の処理は図8に示す第1の実施例における処理と同じであり、図8に示すフローチャートとの相違は手順707における複合操作時間基準化処理が追加された点と、手順706Aにおける基準化した複合操作時間を記憶することである。
図13において、手順704で、計測オンオフスイッチ47がオンからオフに切り替わったと判定された場合、すなわち、手順704においてオンオフスイッチの前回値がオンであった場合は、処理は手順707に移行する。これに対し切り替わっていないと判定された場合、すなわち、手順704において、オンオフスイッチの前回値がオフであった場合は、手順705に処理が移行する。
手順707では、一時的に記憶されていた手順703の演算結果である複合操作時間を特徴量基準値設定部82において設定されている基準値で基準化する演算が行われる。複合操作時間は増加により単位時間作業量が増加することが予測されるため、複合操作時間を基準値で除することで基準化を行う。その後、手順706Aに処理が移行する。換言すると、複合操作時間の基準値、すなわち、オペレータの定めた目標値に対する実際の複合操作の割合を演算する。
手順706Aでは、一時的に記憶されていた手順703の演算結果である複合操作時間の積算値に加えて、手順707で演算された基準化された複合操作時間を、図12に示した演算データ記憶部81に記憶する処理が行われる。
<特徴量演算部(停止時間)>
停止時間演算部71の作用について図14に示す。手順710〜手順715の処理は図9に示す第1の実施例における処理と同じであり、図9に示すフローチャートとの相違は手順717における停止時間基準化処理が追加された点と、手順716Aにおける基準化した停止時間を記憶することである。
図14において、手順714で、計測オンオフスイッチ47がオンからオフに切り替わったと判定された場合、すなわち、手順714においてオンオフスイッチの前回値がオンであった場合は、処理は手順717に移行する。これに対し切り替わっていないと判定された場合、すなわち、手順714において、オンオフスイッチの前回値がオフであった場合は、手順715に処理が移行する。
手順717では、一時的に記憶されていた手順713の演算結果である停止時間を特徴量基準値設定部82において設定されている基準値で基準化する演算が行われる。停止時間は減少により単位時間作業量が増加することが予測されるため、基準値を停止時間で除することで基準化を行う。その後、手順716Aに処理が移行する。
手順716Aでは、一時的に記憶されていた手順713の演算結果である停止時間の積算値に加えて、手順717で演算された基準化された停止時間を、図12に示した演算データ記憶部81に記憶する処理が行われる。
<特徴量演算部(高負荷時間)>
高負荷時間演算部72の作用について図15に示す。手順720〜手順725の処理は図10に示す第1の実施例における処理と同じであり、図10に示すフローチャートとの相違は手順727における高負荷時間基準化処理が追加された点と、手順726Aにおける基準化した高負荷時間を記憶することである。
図15において、手順724で、計測オンオフスイッチ47がオンからオフに切り替わったと判定された場合、すなわち、手順724においてオンオフスイッチの前回値がオンであった場合は、処理は手順727に移行する。これに対し切り替わっていないと判定された場合、すなわち、手順724において、オンオフスイッチの前回値がオフであった場合は、手順725に処理が移行する。
手順727では、一時的に記憶された手順723の演算結果である高負荷時間を特徴量基準値設定部82において設定されている基準値で基準化する演算(基準値で実際の値を除する)が行われる。高負荷時間は増加により単位時間作業量が増加することが予測されるため、高負荷時間を基準値で除することで基準化を行う。その後、手順726Aに処理が移行する。
手順726Aでは、一時的に記憶されていた手順723の演算結果である高負荷時間の積算値に加えて、手順727で演算された基準化された高負荷時間を、図12に示した演算データ記憶部81に記憶する処理が行われる。
<モニタ>
図16にモニタ201の外観を示す。図11に示す第1の実施例における表示との相違は、複合操作時間表示部221、停止時間表示部222、高負荷時間表示部223において、特徴量基準値設定部82の設定値により基準化された特徴量(基準値で実際の値を除した割合)が更に表示される点である。
<効果>
上記の構成によれば、第1の実施例において得られた効果の他に、基準化された特徴量が操作者に提示されるといった効果が得られる。これにより、当該特徴量の基準に対する割合を把握することができるため、生産性向上のために優先して改善すべき特徴量を知ることが可能となる。例えば、熟練操作者の特徴量を基準値として用いることで、操作スキル向上に伴う生産性の向上が容易に実現可能となる。
なお、本実施例では、モニタ201に基準化された特徴量が表示される態様について説明したが、モニタ201に表示するのは基準化された特徴量に限られず、特徴量基準値もしくは特徴量基準値によって基準化された基準化特徴量のうち少なくともいずれか一方が表示されればよい。
<第3の実施例>
本発明の作業機械の操作支援装置の第3の実施例を図17および図18を用いて説明する。以下に記述する内容以外の第3の実施例における構成及び作用は、第2の実施例におけるものと同様である。
<優先順位判定部、モニタ>
図17は、第3の実施例における制御システムを表す模式図である。図12に示す構成との相違は、優先順位判定部90が新たに備えられている点である。
図17に示す優先順位判定部90では、基準化された特徴量と特徴量基準値との差分に対して影響度を乗算した結果を大小比較することで、優先して改善すべき特徴量の順位付けを行う。優先順位判定部90の判定結果は、出力部92を介してモニタ201に出力される。
図18にモニタ201の外観を示す。図16に示す第2の実施例における表示との相違点は、優先順位表示部230が追加された点である。
図18に表示される優先順位は、優先順位判定部90において、例えば以下の演算式(1)〜(3)の結果を大小比較して決定されたものである。
複合操作時間:
影響度(60[%])×{(基準値(100[%])−基準化特徴量(90[%])}=600…(1)
停止時間:
影響度(30[%])×{(基準値(100[%])−基準化特徴量(30[%])}=2100…(2)
高負荷時間:
影響度(10[%])×{(基準値(100[%])−基準化特徴量(80[%])}=200…(3)
この例の場合には、基準値に対し停止時間が3倍強となっており(停止時間の場合には、基準値を実際の停止時間で除した値が特徴量)、影響度30%を考慮しても複合操作時間及び高負荷時間に比べ生産性評価(単位時間作業量)に大きく影響している事がわかる。
<第3の実施例に固有のメリット>
上記の構成によれば、影響度と各特徴量の伸び代を踏まえた優先順位が操作者に提示される。生産性向上のために優先して改善すべき特徴量が順位付けされて操作者に明示されるため、前述の実施例以上に、操作スキル向上に伴う生産性の向上が容易となる。
<第4の実施例>
本発明の作業機械の操作支援装置の第4の実施例を図19および図20を用いて説明する。以下に記述する内容以外の第4の実施例における構成及び作用は、第3の実施例におけるものと同様である。
<メッセージ設定部、モニタ>
図19は、第4の実施例における制御システムを表す模式図である。図17に示す第3の実施例との相違点は、メッセージ設定部83が新たに備えられている点である。
図19において、メッセージ設定部83には、各特徴量に応じた改善メッセージが予め設定されている。優先順位判定部90で最も優先順位が高かった特徴量に対する改善メッセージが選択され、出力部92を介してモニタ201に対して出力される。
図20にモニタ201の外観を示す。図18に示す第3の実施例における表示との相違は、改善メッセージ表示部240が追加された点である。
<第4の実施例に固有のメリット>
上記の構成によれば、操作者に具体的な特徴量の改善メッセージが提示されるため、前述の実施例以上に、操作スキル向上に伴う生産性の向上が容易となる。
<第5の実施例>
本発明の作業機械の操作支援装置の第5の実施例を図21乃至図23を用いて説明する。以下に記述する内容以外の第5の実施例における構成および作用は、第4の実施例におけるものと同様である。
<制御回路の構成>
本実施例の作業機械の制御回路を図21に示す。図2に示す第1の実施例との相違は、影響度更新スイッチ48が追加された点である。
<近似式演算部>
図22は、第5の実施例における制御システムを表す模式図である。図19に示す構成との相違は、近似式演算部91が新たに備えられている点である。
近似式演算部91は、演算データ記憶部81に記憶されている複数組の単位時間作業量と複合操作時間、停止時間、高負荷時間とから、単位時間作業量に対する複合操作時間、停止時間、高負荷時間の近似式を演算する。また、この近似式の傾きについても演算する。近似式演算部91は、演算結果を基にして求めた影響度更新値を影響度設定部80に出力し、影響度設定部80は入力された新たな影響度として記憶する。
上述したように、影響度は、生産性評価値と特徴量の結び付きの強さを相対的に表現可能な数値である。例えば、単位時間作業量に対する複合操作時間、停止時間、高負荷時間の近似式を演算する場合、近似式の傾きが大きいほど当該複合操作時間、停止時間、高負荷時間の増加に対して単位時間作業量が大きく増加することになる。すなわち、当該特徴量(複合操作時間、停止時間、高負荷時間)の変化が生産性評価値(単位時間作業量)に与える影響が大きいことになる。逆に、近似式の傾きが小さいほど当該特徴量が増加しても生産性評価値はさほど増加しない、すなわち当該特徴量の変化が生産性評価値に与える影響は小さいことになる。これらのことから、演算した近似式の傾きを用いることによって、蓄積データに基づいた新たな影響度を求めることができる。
近似式演算部91の作用について図23に示す。
図23において、手順910では、影響度更新スイッチ48の押下判定が行われる。影響度更新スイッチ48が押下されたと判定された場合には、処理は手順911へ移行する。これに対し、影響度更新スイッチ48が押下されなかったと判定された場合には、処理は終了する。
手順911では、演算データ記憶部81に記憶されている、複数組の単位時間作業量と各特徴量の演算結果情報を取得する。
手順912では、最小二乗法を適用し、単位時間作業量と複合操作時間、単位時間作業量と停止時間、単位時間作業量と高負荷時間の各近似式を導出する。
手順913では、手順912で導出された各近似式の傾きの絶対値を参照し、影響度の更新値を演算する。例えば、各近似式の傾きaの絶対値が以下の通り導出されたとする。
単位時間作業量と複合操作時間:a=2.5
単位時間作業量と停止時間:a=2.0
単位時間作業量と高負荷時間:a=0.5
各特徴量の影響度が合計100[%]となるように比例配分を行うと、各影響度の演算結果は、複合操作時間(2.5/(2.5+2.0+0.5)=50[%])、停止時間(2.0/(2.5+2.0+0.5)=40[%])、高負荷時間(0.5/(2.5+2.0+0.5)=10[%])となる。
手順914では、影響度設定部80で予め設定されている影響度を、手順913で演算された更新値で上書きする処理が行われる。
<第5の実施例に固有のメリット>
上記の構成によれば、作業機械の使用に伴って蓄積される生産性評価値と特徴量を使用して、影響度の更新が可能となる。作業機械の実用に則した影響度が導出可能となることから、前述の実施例以上に、操作スキル向上に伴う生産性の向上が容易となる。
なお、本実施例では、近似式演算に最小二乗法を用いたが、近似式の演算方法はこれに限られず、あらゆる手法が該当する。例えば最大と最小2点で近似式を導出することもできる。
<第6の実施例>
本発明の作業機械の操作支援装置の第6の実施例を図24および図25を用いて説明する。以下に記述する内容以外の第6の実施例における構成および作用は、第5の実施例におけるものと同様である。
<モニタ>
図24にモニタ201の外観を示す。図20に示す第4の実施例における表示との相違は、時間履歴表示スイッチ250が追加された点である。時間履歴表示スイッチ250が押下されると、モニタ201の画面が図25に示した表示に切り替わる。
図25には、時間履歴表示部251および図24に示した初期画面に復帰するための復帰スイッチ252が各々配置されている。
時間履歴表示スイッチ250の押下に伴い、図22の演算データ記憶部81から過去複数組の単位時間作業量と各特徴量の演算結果がモニタ201に出力され、時間履歴表示部251にグラフ表示される。
<第6の実施例に固有のメリット>
上記の構成によれば、過去複数組の生産性評価値と各特徴量の演算結果が操作者に提示される。前述の実施例の効果に加えて、特徴量の改善に伴う生産性の向上を操作者が容易に確認可能となり、ユーザビリティが向上する。
<その他>
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
例えば、上記の実施例では作業機械を図1に示した油圧ショベルの構成としたが、作業機械は最低限1つのアクチュエータを有する構成であればよく、フロント数やフロント関節数、作業具の種類など、その構成は任意である。また、作業機械としては、油圧ショベルの他にはホイールローダやダンプトラック、ブルドーザーなどが挙げられる。
また、上記の実施例では操作装置を図3に示した構成としたが、本発明の適用はこの限りではない。操作装置は各アクチュエータの駆動を指示可能な操作デバイスであれば良く、その幾何配置も任意である。また、操作レバーの操作方向と作業フロントの動作アクチュエータの関係についても任意の構成が取りうる。
更に、上記の実施例では、検出部として操作レバー、角度センサ、圧力センサにより作業機械の運転状況を検出したが、本発明の適用はこの限りでない。検出部は、生産性評価値と特徴量を演算可能なあらゆる検出機構が該当する。
また、上記の実施例では、演算期間設定部として、計測オンオフスイッチ47のオンオフにより演算期間の設定を行ったが、本発明の適用はこの限りではない。演算期間設定部は、例えば、図示しないエンジンの始動後、一定時間毎に自動的に演算が行われるように構成しても良い。
更に、上記の実施例では出力部92の出力先としてモニタ201を使用したが、本発明の適用はこの限りではない。例えば、出力先をプリンタに置き換えることでも、同様の情報を操作者に提供可能である。また、出力部92を演算結果を外部送信できるよう構成し、モニタ201と同様の情報を、操作者が作業機械外で確認できるよう構成しても良い。更には、モニタ201と同様の情報を、作業機械が稼働する現場の現場監督の所有する表示端末や現場事務所内の表示装置、遠隔地に存在する管理センターの表示装置などに出力する構成としても良い。
また、上記の実施例では生産性評価値を単位時間作業量としたが、本発明の適用はこの限りではなく、作業機械の生産性を評価可能なあらゆる評価値が該当する。例えば、単純に作業所要時間あるいは作業量としても良い。また、作業機械の燃料消費量を検出することで、燃料消費量、単位燃料あたりの作業量とすることもできる。
更に、上記の実施例では特徴量を、複合操作時間、停止時間、高負荷時間としたが、本発明の適用はこの限りではなく、作業機械の生産性に関るあらゆる車体の特徴量が該当する。例えば、作業フロントの移動距離や移動速度、操作レバーが不感帯を超えて操作された回数など、任意の選択・設定が可能である。
また、上記の実施例では生産性評価値を1つ、特徴量を3つとしたが、本発明の適用はこの限りではない。各々の個数、その組合せは任意の構成を取り得る。
更に、上記の実施例では、第5の実施例を除いて、影響度がコントローラ200内で予め設定されている構成としたが、本発明の適用はこの限りではない。例えば、コントローラ200に外部入力装置を新たに接続し、影響度をユーザが任意に変更可能な構成としても良い。
また、上記の実施例の影響度は合計100[%]を各特徴量に配分する手法としたが、本発明の適用はこの限りでなく、特徴量間の相対比較が可能なあらゆる手法が該当する。例えば、大・中・小のように影響度を定性的に提示することも可能である。第3の実施例のように優先順位を決定する際には、定性的傾向に合わせて、大(3.0)・中(2.0)・小(1.0)のように数値を割り振れば良い。
更に、上記の実施例では操作者の個人を特定する装置は備えられていないが、本発明の適用はこの限りではない。コントローラ200に個人認証装置を新たに接続し、演算データ記憶部81において、個人毎にデータ記憶を行っても良い。
また、単位時間作業量の演算は図6、図7の通りとしたが、本発明の適用はこの限りではない。当然ではあるが、単位時間作業量が演算可能なあらゆる演算方法が該当する。
更に、複合操作時間、停止時間、高負荷時間の演算は図8〜図10の通りとしたが、本発明の適用はこの限りではない。当然ではあるが、当該特徴量が演算可能なあらゆる演算方法が該当する。
また、モニタ表示画面は図11、図16、図18、図20、図24、図25に示した通りとしたが、本発明の適用はこの限りではない。レイアウト、数値表現方法など、当然ながら任意の構成構成を取り得る。
更に、上記の実施例では、特徴量基準値がコントローラ200内で予め設定されている構成としたが、本発明の適用はこの限りではない。例えば、コントローラ200に外部入力装置を新たに接続し、ユーザが任意に変更可能な構成としても良い。
16…ブームシリンダ(アクチュエータ)
17…アームシリンダ(アクチュエータ)
18…作業具シリンダ(アクチュエータ)
19…旋回モータ(アクチュエータ)
30…ブーム操作レバー(操作部)
31…アーム操作レバー(操作部)
32…作業具操作レバー(操作部)
33…旋回操作レバー(操作部)
40…ブーム角度センサ(検出部)
41…アーム角度センサ(検出部)
42…作業具角度センサ(検出部)
44…ブームシリンダ圧力センサ(検出部)
45…アームシリンダ圧力センサ(検出部)
46…作業具シリンダ圧力センサ(検出部)
47…計測オンオフスイッチ(演算期間設定部)
60…単位時間作業量演算部(生産性評価値演算部)
70…複合操作時間演算部(特徴量演算部)
71…停止時間演算部(特徴量演算部)
72…高負荷時間演算部(特徴量演算部)
80…影響度設定部
81…演算データ記憶部(記憶部)
82…特徴量基準値設定部
83…メッセージ設定部(メッセージ出力部)
90…優先順位判定部
91…近似式演算部
92…出力部
100…油圧ショベル(作業機械)

Claims (6)

  1. 作業機械の関節を駆動する少なくとも1つのアクチュエータと、
    このアクチュエータの駆動を指示する操作部と、
    この操作部による指示により駆動した前記アクチュエータの駆動に基づく前記作業機械の運転状況に関わる状態値を検出する複数の検出部とを有する作業機械の操作支援装置において、
    前記複数の検出部で検出した前記状態値に基づいて前記作業機械の生産性評価値を演算する生産性評価値演算部と、
    前記複数の検出部で検出した前記状態値に基づいて前記生産性評価値に影響を及ぼす特徴量を演算する特徴量演算部と、
    前記生産性評価値に対する前記特徴量の影響度を設定する影響度設定部と、
    前記生産性評価値演算部で演算された前記生産性評価値および前記特徴量演算部で演算された前記特徴量を記憶する記憶部と、
    前記生産性評価値演算部による前記生産性評価値の演算および前記特徴量演算部による前記特徴量の演算に使用する前記状態値の期間を設定する演算期間設定部と、
    前記演算期間設定部で設定された期間内の前記生産性評価値および前記特徴量を前記影響度と合わせて出力する出力部とを備えた
    ことを特徴とする作業機械の操作支援装置。
  2. 請求項1に記載の作業機械の操作支援装置において、
    前記特徴量演算部によって演算される前記特徴量の基準となる特徴量基準値を設定する特徴量基準値設定部を更に備え、
    前記出力部は、前記特徴量基準値設定部により設定された前記特徴量基準値もしくは前記特徴量基準値によって基準化された基準化特徴量のうち少なくともいずれか一方を更に出力する
    ことを特徴とする作業機械の操作支援装置。
  3. 請求項2に記載の作業機械の操作支援装置において、
    前記特徴量基準値設定部で設定された前記特徴量基準値と前記特徴量との差分に前記影響度を乗算することで前記特徴量の優先順位を判定する優先順位判定部を更に備え、
    前記出力部は、前記優先順位判定部によって判定された前記優先順位を更に出力する
    ことを特徴とする作業機械の操作支援装置。
  4. 請求項3に記載の作業機械の操作支援装置において、
    前記優先順位判定部によって判定された優先順位に応じて予め用意されたメッセージを前記出力部に対して出力するメッセージ出力部を更に備えた
    ことを特徴とする作業機械の操作支援装置。
  5. 請求項1に記載の作業機械の操作支援装置において、
    前記記憶部に記憶されている複数組の前記生産性評価値と前記特徴量とから、前記生産性評価値に対する前記特徴量の近似式およびこの近似式の傾きを演算する近似式演算部を更に備え、
    前記影響度設定部は、前記近似式演算部によって演算された前記近似式の傾きに基づいて前記影響度を更新する
    ことを特徴とする作業機械の操作支援装置。
  6. 請求項1に記載の作業機械の操作支援装置において、
    前記出力部は、前記記憶部に記憶されている複数組の前記生産性評価値と前記特徴量の時間履歴を更に出力する
    ことを特徴とする作業機械の操作支援装置。
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