JP2016223092A - 杭基礎構造 - Google Patents

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【課題】比較的簡易な構成で、杭頭部の耐力の増加を図ることを可能とした杭基礎構造を提案する。【解決手段】基礎杭2と、基礎杭2の上端に載置された構造物基礎3と、基礎杭2の杭頭部と構造物基礎3とに跨って埋設された軸力伝達材4とを備える杭基礎構造1であって、 軸力伝達材4が基礎杭2の断面中心部に配置されたPC鋼材41であり、PC鋼材41に導入されたプレストレスにより杭頭部と構造物基礎3とに圧縮力が付与されていて、当該杭頭部に圧縮域が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、杭基礎構造に関する。
杭基礎構造では、構造物の基礎スラブ、フーチング、基礎梁等の構造物基礎に杭頭部を埋め込むか、あるいは、構造物基礎と杭頭部との接合部を鉄筋により補強する等して剛結合するのが一般的である。
杭を剛結合する場合には、曲げモーメント、せん断力および軸力の全てに対して抵抗し得る耐力を有している必要がある。
一方、杭と構造物基礎との接合方式として半剛接合を採用する場合がある(例えば、特許文献1または特許文献2参照)。半剛接合は、構造物基礎と杭頭部との接合部において回転に対する拘束度を低減させることで、杭頭部に生じる曲げモーメントを省略あるいは低減させ、もって杭基礎構造の小断面化を図るものである。
半剛接合を採用した杭基礎構造において、大きな引抜力が作用する場合には、杭頭部と構造物基礎とをつなぐ引抜き抵抗材を設ける。
引抜き抵抗材としては、例えば、杭の上端部に立設されて構造物基礎に埋め込まれた鋼棒や、杭頭部と構造物基礎とに跨って埋設された芯鉄筋等がある。
特開2002−242207号公報 特開2007−023602号公報
杭基礎構造において、地震等に伴い杭頭に引抜力が作用すると、杭頭部に引張域が生じ、杭頭部に破損(例えば、コンクリートのひび割れ等)が生じるおそれがある。
また、芯鉄筋等の引抜き抵抗材が埋設されている場合であっても、引抜きに対しては引抜き抵抗材の引張抵抗力に依存するため、引抜き抵抗材に十分な耐力を有した設計をする必要がある。
このような観点から、本発明は、比較的簡易な構成で、杭頭部の耐力の増加を図ることを可能とした杭基礎構造を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の杭基礎構造は、基礎杭と、前記基礎杭の上端に載置された構造物基礎と、前記基礎杭の杭頭部と前記構造物基礎とに跨って埋設された軸力伝達材とを備えており、前記軸力伝達材は、前記基礎杭の断面中心部に配置されていて、前記杭頭部に圧縮域を形成することを特徴としている。
かかる杭基礎構造によれば、軸力伝達材により圧縮域が形成されるため、基礎杭の杭頭部の強度が向上し、杭頭部の破損が防止される。
引抜力に対して軸力伝達材のみで抵抗するのではなく、杭頭部に生じた圧縮域によっても抵抗するため、比較的簡易な構造により、杭頭部を増強することができる。
なお、前記軸力伝達材がPC鋼材であり、前記PC鋼材に導入されたプレストレスにより前記杭頭部と前記構造物基礎とに圧縮力が付与されていれば、杭頭部と構造物基礎との間の摩擦力が大きくなるので、せん断伝達能力が向上する。
また、軸力伝達材にプレストレスが導入されているため、軸力伝達材に引張が生じた場合であっても、PC鋼材に破損が生じることがない。
また、前記軸力伝達部材が、線材と、前記線材の両端に形成された定着体とを備えていて、定着体の断面形状が線材よりも大きい場合には、引抜力発生時に、定着体により挟まれた領域に圧縮域が形成される。この場合には、軸力伝達部材にプレストレスが導入されていないときも杭頭部が増強される。
前記構造基礎の下面に凹部が形成されており、前記基礎杭の上端部が前記凹部に挿入されていて、前記上端部の側面と前記凹部の内面との間に下方に向うに従って拡大する空隙が形成されていれば、設計時に想定した半剛接合の杭頭固定度を維持することができるので、杭頭曲げモーメントの低減効果を確実に得ることができる。
なお、前記基礎杭の上端にせん断伝達材が設けられていれば、杭頭部と構造物基礎との接合部におけるせん断抵抗力を高めることができる。
本発明の杭基礎構造によれば、比較的簡易な構成で、杭頭部の耐力の増加を図ることが可能となる。
(a)は第一の実施形態の杭基礎構造を示す断面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。 第二の実施形態の杭基礎構造を示す断面図である。 第三の実施形態の杭基礎構造を示す断面図である。
<第一の実施形態>
第一の実施形態の杭基礎構造1は、図1(a)に示すように、基礎杭2と、基礎杭2の上端に載置された構造物基礎3と、基礎杭2と構造物基礎3とに跨って埋設された軸力伝達部材4を備えている。
すなわち、本実施形態の杭基礎構造1は、基礎杭2と構造物基礎3とが軸力伝達部材4により接合された、いわゆる杭頭半剛接合を採用している。
本実施形態の基礎杭2は、地盤Gに埋設された杭本体21と、杭本体21の上端に設けられたせん断伝達材22とを備えている。
杭本体21は、地盤Gに埋設された中空の円筒状部材により構成されている。本実施形態では、杭本体21として、コンクリート製の既成杭を使用するが、杭本体21の構成は限定されるものではなく、例えば、現場打ちコンクリートであってもよいし、鋼管杭であってもよい。また、杭本体21は、必ずしも円筒状である必要はなく、例えば、密実の部材であってもよいし、断面矩形でもよい。
杭本体21の材質は、所望の強度を得ることが可能であれば、限定されるものではなく、例えば、鉄筋コンクリート、外殻鋼管付きのコンクリート、鋼管等であってもよい。
杭本体21の杭頭部20には、コンクリート(以下、「内部コンクリート23」という)が充填されている。なお、内部コンクリート23の充填範囲は限定されない。例えば、杭頭部20以外の杭本体21の内部にコンクリートを充填してもよい。
せん断伝達材22は、杭本体21の上端に設けられている。本実施形態のせん断伝達材22は、図1(a)および(b)に示すように、基礎杭2の中心部とその周囲とに凸部24が複数形成された断面波形の鋼板からなる。
せん断伝達材22と杭本体21との隙間には、モルタルやグラウト等の充填材が充填されている。なお、せん断伝達材22は、下面が平らに形成されていてもよい。
基礎杭2の上面には、せん断伝達材22により複数の凸部24が形成されている。
せん断伝達材22の凸部24は、構造物基礎3の下面に当接しており、せん断キーとして機能する。
なお、せん断伝達材22の杭本体21への固定方法は限定されるものではないが、本実施形態ではせん断伝達材22に突設したアンカー(図示せず)を杭本体21に埋設している。また、せん断伝達材22は、必要に応じ設ければよく、省略してもよい。また、杭本体21の上端を加工することにより凸部24を杭本体21と一体に形成してもよい。また、せん断伝達材22の形状やせん断伝達材22を構成する材料は限定されない。また、基礎杭2の上面は平坦であってもよい。
構造物基礎3は、フーチングであって、基礎杭2の上端に載置されている。なお、構造物基礎3の構成は限定されるものではなく、例えば、基礎スラブや基礎梁等であってもよい。
構造物基礎3は、コンクリートにより構成されている。構造物基礎3の下面は、基礎杭2の上面(せん断伝達部材22)に当接している。なお、本実施形態の構造物基礎3の下面には、基礎杭2の位置に対応して凸部が形成されていて、基礎杭2の上端部(凸部24)と噛み合うように構成されている。構造物基礎3の下面の形状は限定されない。例えば、基礎杭2の凸部24が挿入可能な凹部が形成されていてもよいし、平坦であってもよい。
軸力伝達部材4は、基礎杭2の杭頭部20と構造物基礎3とに跨って埋設されている。
軸力伝達部材4は、基礎杭2の断面中心部に配置されている。本実施形態では、1本の軸力伝達部材4が配設されている場合について説明するが、軸力伝達部材4の本数は限定されない。
本実施形態の軸力伝達部材4は、PC鋼材41とPC鋼材41の下端に設けられたアンカー体42とを備えている。
PC鋼材41を構成する材料は限定されるものではなく、例えば、PC鋼棒、PCより線、PC鋼線等を使用すればよい。
PC鋼材41の下部は、基礎杭2の杭頭部20の内部コンクリート23に埋設されており、PC鋼材41の上部は構造物基礎3に埋設されている。
アンカー体42は、PC鋼材41よりも大きな断面形状を有しており、基礎杭2の杭頭部20の内部コンクリート23に埋設されている。なお、アンカー体42の構成は限定されるものではない。
なお、PC鋼材41の構造物基礎3への固定方法は限定されるものではなく、例えば、支圧板を介して固定すればよい。
PC鋼材41には、プレストレスが導入されている。杭頭部20および構造物基礎3には、PC鋼材41に導入されたプレストレスにより、圧縮力が付与されている。
PC鋼材41へプレストレス導入をするには、まず、アンカー体42を介して基礎杭2に固定されたPC鋼材41に引張力を導入する。続いて、PC鋼材41の上部を構造物基礎3に固定し、その後、引張力を開放する。
引張力を開放すると、引張力により引き延ばされたPC鋼材41の収縮する力により、PC鋼材41が配設された範囲に圧縮力が導入され、アンカー体42の下端から構造物基礎3の下面までの区間に圧縮域Cが形成される。なお、図中の点線Lは、圧縮域Cの下端を示す仮想線である。
第一の実施形態の杭基礎構造1によれば、軸力伝達部材4を介して杭頭部20(アンカー体42の下端から構造物基礎3の下面までの区間)に圧縮域Cが形成されるため、杭頭部20の強度が向上し、地震時等に杭頭部20に引抜力が生じた場合でも杭頭部20の破損が防止される。すなわち、引抜力に対して軸力伝達材4のみで抵抗するのではなく、杭頭部20に生じた圧縮域Cによっても抵抗するため、比較的簡易な構造により、杭頭部20を増強することができる。そのため、杭頭部20に破損(クラック等)が生じることを防止することができる。また、杭頭部20に引抜力が発生した際には、軸力伝達部材4を介して圧縮域C(杭頭部20)がさらに増強される。
また、杭頭部20が構造物基礎3に剛結されていないため、杭頭接触面における回転(変形)が許容され、したがって、地震に伴う曲げモーメント等によって基礎杭2と構造物基礎3との接合部が破損することを防止することができる。
また、軸力伝達材4としてPC鋼材41を利用し、杭頭部20と構造物基礎3とを積極的に締付ける(プレストレスを導入)ことで摩擦力を高めているので、せん断力の伝達性能を向上させることができる。また、基礎杭2の上端にはせん断伝達部材22が設けられているため、せん断力の伝達性に優れている。
PC鋼材41に予めプレストレス(内力)が導入されているため、杭頭部20に杭軸方向の引張力が作用した場合であっても、PC鋼材41が伸びにくく、破損し難い。すなわち、PC鋼材41は、内力以上の引張力が作用しない限り変形しない。
基礎杭2と構造物基礎3との接合部には、軸力伝達材4のみが配設されているため、構造物基礎3の鉄筋等と干渉を避けることができる。つまり、杭基礎構造1は、施工性に優れている。
<第二の実施形態>
第二の実施形態の杭基礎構造1は、図2に示すように、基礎杭2と、基礎杭2の上端に載置された構造物基礎3と、基礎杭2と構造物基礎3とに跨って埋設された軸力伝達部材4と、基礎杭2と構造物基礎3との間に介設されたキャップ部材5とを備えている。
すなわち、本実施形態の杭基礎構造1は、基礎杭2と構造物基礎3とが軸力伝達部材4のみにより接合された、いわゆる杭頭半剛接合構造である。
本実施形態の基礎杭2は、地盤Gに埋設された中空の円筒状部材である杭本体21により構成されている。杭本体21の杭頭部20には、内部コンクリート23が充填されている。なお、杭本体21の詳細は第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
構造物基礎3は、フーチングであって、基礎杭2の上端に載置されている。なお、構造物基礎3の構成は限定されるものではなく、例えば、基礎スラブや基礎梁等であってもよい。
構造物基礎3は、コンクリートにより構成されていて、構造物基礎3の下面は基礎杭2の上面(せん断伝達部材22)に当接している。
構造物基礎3の下面には、基礎杭2の位置に対応して、円錐台状の凹部が形成されている。凹部は、キャップ部材5の外面を覆っている。なお、凹部は必要に応じて形成すればよく、構造物基礎3の下面は平坦でもよい。
軸力伝達部材4は、基礎杭2の断面中心部に配置されているとともに、基礎杭2の杭頭部20と構造物基礎3とに跨って埋設されている。
本実施形態の軸力伝達部材4は、線材43と、線材43の両端に形成された定着部材(定着体)44,44とを備えている。
線材43を構成する材料は限定されるものではないが、本実施形態では鉄筋を採用する。また、定着部材44の構成は限定されるものではないが、例えば、線材43の端部に固定された鋼板やナット等により構成すればよい。なお、線材43の端部に形成したフックや拡径部を定着体としてもよい。
軸力伝達部材4の下部は、基礎杭2の杭頭部20の内部コンクリート23に埋設されており、軸力伝達部材4の上部は構造物基礎3に埋設されている。すなわち、軸力伝達部材4は、上下の定着部材44,44を介して、杭頭部20と構造物基礎3に定着されている。
キャップ部材5は、基礎杭2の杭頭部20に被せられた鋼製部材であり、円錐台状の外観を有している。
キャップ部材5の内周面は、下方に向うに従って拡径しており(円錐台状を呈しており)、基礎杭2の杭頭部20の側面とキャップ部材5の内面との間には下方に向うに従って拡大する空隙が形成されている。
キャップ部材5は、構造物基礎3の凹部に挿入されている。すなわち、基礎杭2の上端部(杭頭部20)は、凹部に挿入されていて、この上端部の側面と凹部の内面との間には、下方に向うに従って拡大する空隙が形成されている。
キャップ部材5は、基礎杭2の施工後であって、構造物基礎3の施工前に、基礎杭2の上端に被せる。その後、構造物基礎3を、キャップ部材5を巻き込んだ状態で施工する。すなわち、キャップ部材5は、構造物基礎3の下面に凹部を形成するための型枠として機能する。なお、凹部の形成方法は限定されない。
第二の実施形態の杭基礎構造1によれば、地震時等に杭頭部20に引抜力が生じた場合に、軸力伝達部材4を介して杭頭部20(下側の定着部材44の上面から構造物基礎3の下面までの区間)に圧縮域Cが形成されるため、杭頭部20の強度が向上し、杭頭部20の破損が防止される。すなわち、引抜力に対して軸力伝達材4のみで抵抗するのではなく、杭頭部20に生じた圧縮域Cによっても抵抗するため、比較的簡易な構造により、杭頭部20を増強することができる。そのため、杭頭部20に破損(クラック等)が生じることを防止することができる。
また、杭頭部20がキャップ部材5を介して回転可能に構造物基礎3に接続されているため、地震に伴う曲げモーメントに起因する基礎杭2と構造物基礎3との接合部における破損を防止することができる。
基礎杭2と構造物基礎3との接合部には、軸力伝達材4のみが配設されているため、構造物基礎3の鉄筋等の干渉することがなく、施工性に優れている。
<第三の実施形態>
第三の実施形態の杭基礎構造1は、図3に示すように、基礎杭2と、基礎杭2の上端に載置された構造物基礎3と、基礎杭2と構造物基礎3とに跨って埋設された軸力伝達部材4とを備えている。
すなわち、本実施形態の杭基礎構造1は、基礎杭2と構造物基礎3とが軸力伝達部材4のみにより接合された、いわゆる杭頭半剛接合構造である。
本実施形態の基礎杭2は、地盤Gに埋設された円柱状の現場打ちコンクリートにより構成されており、密実に形成されている。
基礎杭2の上端部は、上に向うに従って縮径している。すなわち、基礎杭2の構造物基礎3との当接面の面積は、その他の一般部における基礎杭2の断面積よりも小さい。
構造物基礎3は、フーチングであって、基礎杭2の上端に載置されている。なお、構造物基礎3の構成は限定されるものではなく、例えば、基礎スラブや基礎梁等であってもよい。
構造物基礎3は、コンクリートにより構成されて、下面が基礎杭2の上面(せん断伝達部材22)に当接している。
軸力伝達部材4は、基礎杭2の断面中心部に配置されているとともに、基礎杭2の杭頭部20と構造物基礎3とに跨って埋設されている。
本実施形態の軸力伝達部材4は、太径の鉄筋または鋼材により構成されている。なお、軸力伝達部材4を構成する鉄筋または鋼材の寸法は限定されるものではないが、例えば、径(幅)10〜75mmの範囲内とする。
軸力伝達部材4の下部は基礎杭2の杭頭部20に、上部は構造物基礎3にそれぞれ十分な長さを有して埋設されている。すなわち、軸力伝達部材4は、杭頭部20と構造物基礎3に定着されている。なお、軸力伝達部材4の上下の端部には、必要に応じて定着体が形成されていてもよい。
第三の実施形態の杭基礎構造1によれば、地震時等に杭頭部20に引抜力が生じた場合に、軸力伝達部材4を介して杭頭部20(軸力伝達部材4の下端から構造物基礎3の下面までの区間)に圧縮域Cが形成されるため、杭頭部20の強度が向上し、杭頭部20の破損が防止される。すなわち、引抜力に対して軸力伝達材4のみで抵抗するのではなく、杭頭部20に生じた圧縮域Cによっても抵抗するため、比較的簡易な構造により、杭頭部20を増強することができる。そのため、杭頭部20に破損(クラック等)が生じることを防止することができる。
また、基礎杭2の杭頭部20が縮径されていることにより回転可能に構造物基礎3に接続されているため、地震に伴う曲げモーメントに起因する基礎杭2と構造物基礎3との接合部における破損のリスクを低減させることができる。
また、基礎杭2と構造物基礎3との接合部には、軸力伝達材4のみが配設されているため、構造物基礎3の鉄筋等の干渉することがなく、施工性に優れている。
以上、本発明の実施形態について説明したが本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
例えば、杭基礎構造1が適用可能な構造物は限定されるものではなく、例えば、橋台、橋脚、建物等、あらゆる構造物に適用可能である。
軸力伝達部材を構成する材料は前記各実施形態で示したものに限定されない。
前記実施形態では、構造物基礎3を現場打ちコンクリートにより形成する場合について説明したが、構造物基礎3としてプレキャスト製のコンクリート部材を採用してもよい。
1 杭基礎構造
2 基礎杭
20 杭頭部
21 杭本体
22 せん断伝達部材
3 構造物基礎
4 軸力伝達部材
41 PC鋼材
42 アンカー体
43 線材
44 定着部材(定着体)
5 キャップ部材

Claims (5)

  1. 基礎杭と、
    前記基礎杭の上端に載置された構造物基礎と、
    前記基礎杭の杭頭部と前記構造物基礎とに跨って埋設された軸力伝達材と、を備える杭基礎構造であって、
    前記軸力伝達材は、前記基礎杭の断面中心部に配置されていて、前記杭頭部に圧縮域を形成することを特徴とする杭基礎構造。
  2. 前記軸力伝達材がPC鋼材であり、前記PC鋼材に導入されたプレストレスにより前記杭頭部と前記構造物基礎とに圧縮力が付与されていることを特徴とする、請求項1に記載の杭基礎構造。
  3. 前記軸力伝達部材が、線材と、前記線材の両端に形成された定着体と、を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の杭基礎構造。
  4. 前記構造基礎の下面に凹部が形成されており、
    前記基礎杭の上端部は、前記凹部に挿入されていて、
    前記上端部の側面と、前記凹部の内面との間には下方に向うに従って拡大する空隙が形成されていることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の杭基礎構造。
  5. 前記基礎杭の上端にせん断伝達材が設けられていることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の杭基礎構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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