JP2016222330A - 複合容器 - Google Patents

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JP2016222330A
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高野 正人
Masato Takano
正人 高野
亀田 克巳
Katsumi Kameda
克巳 亀田
剛志 辰野
Tsuyoshi Tatsuno
剛志 辰野
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Abstract

【課題】プラスチック製のケースが必要なく、したがって内容物の量が見た目通りであり、しかも袋の内側に指が触れることなく衛生的にかつ簡単に使用状態にできるようにした複合容器を提供する。
【解決手段】付替え包装体Wは、粉体を充填したガセット袋Pとそのガセット袋Pを収納する紙カートン10とからなり、紙カートン10は上部に相対するフランジ18を有するとともに各フランジ18はそれぞれ把手部分18aを有しており、紙カートン10のフランジ18の内側面がガセット袋Pの上部の外側面と接着されている。口枠部材は、開封した付替え包装体Wの上部に固定される四角枠状のアダプタ20と、付替え包装体Wの上部に固定されたアダプタ20に取り付けられる密閉用の中枠30とからなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、袋に収納してある粉ミルク等の粉体を計量スプーン等で掬い取って使用するタイプの複合容器に関するものである。
従来より、粉ミルク等の粉体は、缶に充填され密封された状態で店頭で販売されているが、最近では、容器として高価な缶を使用することなく、粉体を袋に充填して付替え包装体とし、これを開封した状態でプラスチック製のケースにセットするようにした複合容器が知られている。このタイプの複合容器では、収納した袋の開口を広げた状態に保持することで、軽量スプーン等ですくい取る操作を容易としたり、袋とケースの間に内容物が入り込まないようにしている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2014−198579号公報 特開2014−208540号公報
上記した引用文献1,2に記載の複合容器は、ケース本体の開口縁部に嵌合固定される口枠体を備え、その口枠体に回動可能あるいは押圧変形可能な押さえ片を複数設けており、これらの押さえ片によって、開封した袋の開口上端部をケース本体の側周壁との間で挟持することで、付替え包装体をその上端部が大きく開いた状態でケース本体に保持するようになっている。
しかしながら、このような複合容器では、複数カ所ある押さえ片をそれぞれ手で操作する必要があるため、開封した袋をケース本体にセットする操作が楽ではない。また、ケース本体に袋を入れて固定する際に、特に現在多用されているガゼット袋の場合、フィルムのクセで開口部が閉塞するために広げ直す場合が多々ある。その際、袋の開口部分を手で持って広げる必要があるので袋の内面に手が触れ、特に内容物が粉ミルク等の口に入れる食品の場合にあっては、衛生的な面から好ましくない。また、プラスチック製のケース本体に袋を入れてあり、しかもケース本体の内部に押さえ片が位置しているため、袋を収納するプラスチック製のケースを必要とする上に、入る袋のサイズがその分だけ小さくなることから、内容物の量は外観より少なく、使用すると早くなくなるという感じがして、消費者ががっかりすることがある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、プラスチック製のケースが必要なく、したがって内容物の量が見た目通りであり、しかも袋の内側に指が触れることなく衛生的にかつ簡単に使用状態にできるようにした複合容器を提供することにある。
本発明の複合容器は、付替え包装体と、開封した付替え包装体に取り付けられる口枠部材とを具備してなる複合容器であって、
付替え包装体は、粉体を充填したガセット袋とそのガセット袋を収納する紙カートンとからなり、ガセット袋は上部に開口を形成して開封するタイプであり、紙カートンは上部に相対するフランジを有するとともに各フランジはそれぞれ把手部分を有しており、紙カートンのフランジの内側面がガセット袋の上部の外側面と接着されており、
口枠部材は、開封した付替え包装体の上部に固定される四角枠状のアダプタと、付替え包装体の上部に固定されたアダプタに取り付けられる中枠とを具備しており、アダプタは、開封した付替え包装体の両側にある紙カートンとガセット袋の隙間にそれぞれ差し込まれるフィンを有するとともに、紙カートンの把手部分を固定するための係止部を備えていることを特徴とする。
この複合容器は、付替え包装体の紙カートンを開けてから、露出したガセット袋の上部を切り取るなどして開口を形成することで開封する。そして、その開封した付替え容器の両側にある隙間にフィンを差し込むようにして付替え包装体の上部にアダプタを固定し、次いで、紙カートンの相対するフランジにある把手部分を外側に折り曲げ、アダプタの係止部にそれぞれ固定することで付替え包装体にアダプタをセットする。このとき、紙カートンの把手部分を手で持って操作するので、ガセット袋の開口部分を手で持つことがない。次に、付替え包装体の上部に固定されたアダプタに中枠を取り付けて密閉を図る。
り、その中枠を覆うようにして蓋体を被せることで、複合容器を使用状態にする。
上記の口枠部材は、アダプタに嵌合固定した中枠に覆い被さる蓋体を具備している形態を採ることができる。この蓋体を被せることにより、複合容器を保管状態にすることができる。
本発明の複合容器は、付替え包装体をそのまま使用時の容器として使用するので、付替え包装体を別の容器に入れ替える必要がないことから、従来のようなプラスチック製のケースを省略できるとともに、内容物の量が見た目どおりであって、量の観点から消費者の期待を裏切るようなことがない。また、開封した付替え包装体の上部にアダプタを固定してから、紙カートンの相対するフランジにある把手部分を手で持ってガセット袋の開口を広げ、両方の把手部分をケース本体の係止部に固定することで付替え容器にアダプタをセットし、その上から中枠を取り付けるので、ガセット袋の開口部分を手で持つことがなくガセット袋の内面に指が触れないので、衛生的な状態でセットすることができる。付替え包装体は、消費するなどして中の粉体がなくなると新しいものと交換するが、付替え包装体に取り付ける口枠部材は、再利用することができる。
本発明に係る複合容器を分解した状態で示す説明図である。 図1の複合容器で用いる付替え包装体の紙カートンを組み立てるブランクの展開図である。 付替え包装体のガセット袋を充填状態で示す斜視図である。 内容物を充填したガセット袋を紙カートンに収納する様子を示す説明図である。 付替え包装体を示す斜視図である。 図1の複合容器を組み立てる途中で示す説明図である。 紙カートンとガセット袋の関係を示す説明図である。 図1の複合容器を組み立てた状態で示す説明図である。 セットしたアダプタに中枠を取り付ける様子を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明に係る複合容器をその構成部材を離間した状態で示す説明図であり、同図に示すように、この複合容器は、付替え包装体Wと、開封した付替え包装体Wに取り付けられる口枠部材とを具備している。
付替え包装体Wは、粉体を充填したガセット袋Pとそのガセット袋Pを収納する紙カートン10とからなり、ガセット袋Pは上部に開口を形成して開封するタイプであり、図1では付替え包装体Wを開封した状態で示している。一方、口枠部材は、いずれもプラスチック製であり、図1に示すように、開封した付替え包装体Wの上部に固定される四角形状のアダプタ20と、付替え包装体Wの上部に固定されたアダプタ20に取り付けられる密閉用の中枠30と、アダプタ20に取り付けられた中枠30に覆い被さる蓋体40からなり、この例ではアダプタ20と蓋体40はヒンジを介して連結している。
付替え包装体Wの紙カートン10は、図2に展開形状を示すブランクを組み立てて作成されるものであり、このブランクを組み立てる途中において紙カートン10の中に図3に示す充填済みのガセット袋Pが収納される。
図2のブランクは、板紙を打ち抜いてケースされたもので、図示のように、狭幅側板11、広幅側板12、狭幅側板13、広幅側板14、糊代片14aがこの順で横方向に連設されている。また、狭幅側板11,13の下辺にはそれぞれ底片15が、広幅側板12,14の下辺にはそれぞれ底板16が連設され、狭幅側板11,13の上辺にはそれぞれ蓋板17が、広幅側板12,14の上辺にはそれぞれフランジ18が連設され、このフランジ18には付け根の左右に窪みのある矩形状の把手部分18aが設けられている。
狭幅側板11,13の上辺に連設された2つの蓋板17は、組立て時に互いに重なり合うもので、これらにはそれぞれ開封用のジッパーαがそれぞれ形成されており、組立て時に下側となる方の蓋板17の表側には、接着力を高めるために複数の半切れ罫線aが形成されている。また、狭幅側板11,13の中央付近には、押込みが可能な半円状の切込み部11a,13aが設けられている。
図3のガセット袋Pは、胴部1のサイズが紙カートン10に納まる大きさであり、中に粉体を充填した状態で上部を山形に折り畳んでシール部2を形成することで密封されている。そして、このガセット袋Pは切取り予定線3のところでシール部2を切除することによって開封するようになっている。
図2のブランクを組み立てる途中で図3のガセット袋Pを収納して付替え包装体Wを形成する手順は次のようである。
まず、底板16の接着片16aを折り返した状態で、底板16及び底片15をそれぞれ内側に折り返し、底片15の表側に接着片16aの裏側を貼り合わせるとともに、糊代片14aを狭幅側板11の端部内面に貼り合わせることでサック貼り状態で折り畳む。そして、この折り畳まれたブランクを起こすと、底板16の部分がオートロックされてカートンの底部が形成される。
このように折り畳み状態のブランクを起函することで底部を形成してから、図4に示すように上部からガセット袋Pを入れた後、上部に露出している山形の部分を平らにし、そこにフランジ18を重ね合わせてそれぞれホットメルト等で貼り合わせる。すなわち、フランジ18の内側面をガセット袋Pの開口端縁となる部位の外側面に接着する。この場合、フランジ18の全面を貼り合わせてもよいし、数カ所のポイントで貼り合わせたり横方向に線状に貼り合わせてもよい。要はフランジ18を引っ張った時に袋Pの開口部が四角状に開くように貼り合わせる。続いて、両方の蓋板17を重ね合わせて糊付けすることで紙カートン10の上部を閉じる。このとき、半切れ罫線aのある蓋板17の方を下側にして糊付けする。これにより図5に示す付替え包装体Wが形成される。
口枠部材のアダプタ20は、外観形状が四角枠状をしており、その短辺側の相対する位置にそれぞれ下方に突き出る形状で、開封した付替え包装体Wの両側にある紙カートン10とガセット袋Pの隙間に差し込まれるフィン21を有しており、これらのフィン21の外側にはそれぞれ突起21aが設けられている。また、長辺側の上端縁部における相対する位置に、紙カートン10の把手部分18aを固定するための切欠き状で根元に窪みのある係止部22をそれぞれ備えている。
口枠部材の中枠30は、シリコン系の柔らかいパッキン素材からできており、アダプタ20に上方から嵌合して密閉するように断面が逆V字形をした四角枠状であり、その短辺側の相対する位置にそれぞれ下方に突き出る脚部31を有し、さらに長辺側の相対する2辺に跨がる摺り切り棒32を備えている。
口枠部材の蓋体40は、アダプタ20に取り付けられた中枠30に覆い被さって容器に蓋をするためのものであり、図示のように、アダプタ20の短辺側にヒンジを介して連結してあり、その先端には係止用のフック41が設けられ、アダプタ20にはこのフック41と噛み合って蓋体40を固定するための突起23が設けられている。なお、蓋体40は、アダプタ20と連結したものとする必要はなく別体としても構わない。
上記の付替え包装体Wを開封し、次いでその開封した付替え包装体Wに口枠部材を取り付けるがその手順は次のようである。
まず、紙カートン10における重なり合った蓋板17をそれぞれのジッパーαのところで破断除去してから、残った左右の蓋板17の部分を開け、出てきたガセット袋Pの上部を起こしてそのシール部2をハサミなどで切除することで開封する。このようにガセット袋Pを開封した後、フランジ18にある把手部分18aを手で持って広げるように引っ張ると、フランジ18の内側面がガセット袋Pの上部の外側面と接着されており(図1のFで示す部分)、ガセット袋Pの開口もフランジ18にくっ付いて広がるので、紙のコシを利用してガセット袋Pを直線状に強制することでガセット開口部を四角に保形することができる。
付替え包装体Wを開封した後、図6に示すように、その付替え包装体Wの上部にアダプタ20を取り付ける。このとき、短辺側にある蓋板17の残り部分を外側に折り返した状態にし、その内側にある紙カートン10とガセット袋Pの隙間にフィン21を差し込むようにして、付替え包装体Wの上部からアダプタ20を被せるようにして取り付ける。ここで、付替え包装体Wは、図7に示すように、紙カートン10に対してガセット袋Pの長手方向の寸法を両側とも距離xだけ小さくしてあるので、これによって生じる隙間Sにアダプタ20のフィン21を合わせれば簡単に差し込むことができる。そして、そのフィン21に設けられた突起21aで、紙カートン10の切込み部11a,13aを突き破り、紙カートン10にアダプタ20を固定する。
そして、紙カートン10の上部にある把手部分18aを外側に折り曲げてアダプタ20の係止部22に固定する。把手部分18aの根元には左右に窪みがあるので、その把手部分18aをアダプタ20の上端縁部にある係止部22に嵌め込み、互いの窪み同士を合致させることにより、把手部分18aを係止部22に固定する。このとき、紙カートン10の把手部分18aを手で持って操作するので、ガセット袋Pの開口部分を手で持つことがなく、この操作においてもガセット袋の内面に指が触れるようなことはない。
このように、開封した付替え包装体Wにアダプタ20を取り付けた後、図8に示すようにアダプタ20に被せるようにして中枠30を取り付ける。このとき、脚部31をガセット袋Pの中に入り込ませることでガセット袋Pを広げるようにし、かつ、アダプタ20の上部とガセット袋Pの開口上部を挟み込むとともに、折れ曲がった把手部分18aを挟み込むようにして中枠30をアダプタ20に嵌合固定する。この中枠30はシリコン系の柔らかいパッキン素材からなっているので、図9に示すように、アダプタ20の最外周面とガセット袋Pの内面を押さえることになって密閉が図られる。また、中枠30には、図示のように摺り切り棒32が横断状態で設けられており、スプーンにより所定量の粉体をすくい取ることができる。
固定したアダプタ20に中枠30を取り付けた後は、蓋体40を被せて保管状態とすることができる。このとき、蓋体40のフック41をアダプタ20の突起23に引っ掛けることで蓋体40を固定すればよい。
上記の複合容器を構成する付替え包装体は、消費するなどして内容物がなくなると新しいものと交換するが、アダプタ20、中枠30および蓋体40からなる口枠部材は、再利用することができる。
以上、本発明の実施形態について実施例を挙げて詳細に説明してきたが、本発明による複合容器は、上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当然のことである。
本発明の複合容器で用いられる袋の内容物としては、粉ミルクを始めとして粉末状の食品や洗剤などが挙げられるが、粉体であれば特に限定されるものではない。
P ガセット袋
W 付替え包装体
1 胴部
2 シール部
3 開封予定線
10 紙カートン
11 狭幅側板
11a 切込み
12 広幅側板
13 狭幅側板
13a 切込み
14 広幅側板
14a 糊代片
15 底片
16 底板
16a 接着片
17 蓋板
18 フランジ
18a 把手部分
20 アダプタ
21 フィン
21a 突起
22 係止部
23 突起
30 中枠
31 脚部
32 摺り切り棒
40 蓋体
41 フック
α ジッパー
S 隙間
a 半切れ罫線

Claims (2)

  1. 付替え包装体と、開封した付替え包装体に取り付けられる口枠部材とを具備してなる複合容器であって、
    付替え包装体は、粉体を充填したガセット袋とそのガセット袋を収納する紙カートンとからなり、ガセット袋は上部に開口を形成して開封するタイプであり、紙カートンは上部に相対するフランジを有するとともに各フランジはそれぞれ把手部分を有しており、紙カートンのフランジの内側面がガセット袋の上部の外側面と接着されており、
    口枠部材は、開封した付替え包装体の上部に固定される四角枠状のアダプタと、付替え包装体の上部に固定されたアダプタに嵌合固定される中枠とを具備しており、アダプタは、開封した付替え包装体の両側にある紙カートンと袋の隙間に差し込まれるフィンを有するとともに、紙カートンの把手部分を固定するための係止部を備えていることを特徴とする複合容器。
  2. 口枠部材は、アダプタに嵌合固定した中枠に覆い被さる蓋体を具備していることを特徴とする請求項1に記載の複合容器。
JP2015112741A 2015-06-03 2015-06-03 複合容器 Pending JP2016222330A (ja)

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