JP2016221898A - 加飾部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】半光沢の最表面を有する金属層をめっきにより安価に形成することができる加飾部品を提供する。【解決手段】バックドアガーニッシュ1は、被めっき面11を有する基材10と、被めっき面11にめっきされた金属層20とを備えている。被めっき面11には、規則的な凹凸からなる微細パターン12が形成されている。金属層20の最表面25には、微細パターン12に起因した凹凸形状が形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、金属めっきが施された加飾部品に関するものである。
従来、車両のラジエータグリル等の加飾部品は、樹脂製の基材の被めっき面に金属層をめっきして形成されることがある。例えば、特許文献1に記載されためっき処理方法では、電気めっきにより基材の被めっき面に金属層を形成することにより、光沢のある鏡面仕上げの加飾部品を形成している。
ところで、近年、金属層の最表面の光沢が少ない半光沢のサテンめっきが施された加飾部品が好まれることがある。この場合、一般的に、被めっき面にめっきされる金属層は、複合めっきにより形成された複合めっき層を有する。この複合めっき層の表面には、めっき浴に添加された非導電性の微粒子がニッケル等の金属材料と共析することで形成された多数の微細な凹凸が形成されている。そして、この複合めっき層の表面にクロム等の金属をめっきすると、複合めっき層の表面に形成された微粒子による多数の微細な凹凸に起因した多数の微細な凹凸が金属層の最表面に形成されて同金属層の最表面が艶消しの状態となる。しかしながら、この複合めっき層を有する金属層を基材の被めっき面にめっきすると、めっき処理にかかるコストが大きくなるため、加飾部品が高価になってしまうという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、半光沢の最表面を有する金属層をめっきにより安価に形成することができる加飾部品を提供することにある。
上記課題を解決する加飾部品は、被めっき面を有する基材と、前記被めっき面にめっきされた金属層とを備えた加飾部品であって、前記被めっき面には、規則的な凹凸からなる微細パターンが形成されており、前記金属層の最表面には、前記微細パターンに起因した凹凸形状が形成されている。
この構成によれば、金属層の最表面には、被めっき面に形成された規則的な凹凸からなる微細パターンに起因した凹凸形状が形成されている。そのため、金属層の最表面は、半光沢の状態となる。すなわち、従来のように複合めっきを行って複合めっき層を形成しなくとも、金属層の最表面を半光沢の状態とすることができる。従って、半光沢の最表面を有する金属層をめっきにより安価に形成することができる。
本発明の加飾部品によれば、半光沢の最表面を有する金属層をめっきにより安価に形成することができる。
以下、加飾部品の一実施形態について説明する。
図1に示すバックドアガーニッシュ1は、車両の後部に設けられるバックドアの外側面に装着されるものである。図1及び図2に示すように、バックドアガーニッシュ1は、樹脂製の基材10に金属層20をめっきして形成されている。
図1に示すバックドアガーニッシュ1は、車両の後部に設けられるバックドアの外側面に装着されるものである。図1及び図2に示すように、バックドアガーニッシュ1は、樹脂製の基材10に金属層20をめっきして形成されている。
基材10は、樹脂材料を成形型で成形して形成されている。基材10における車室外側となる表面は、金属層20がめっきされる被めっき面11となっている。被めっき面11には、規則的な凹凸からなる微細パターン12が形成されている。この微細パターン12は、成形型で樹脂材料を成形して基材10を形成するときに、当該成形型によって形成されるものである。なお、基材10は、圧縮成形、射出成形等の成形方法で形成される。
図3(a)、図3(b)及び図4に示すように、本実施形態の微細パターン12は、規則的に並設された複数の突起13から構成されている。各突起13は、先端に向かうにつれて細くなる先細形状、即ち、各突起13の突出方向と直交する断面の断面積が先端ほど小さくなる形状をなしている。本実施形態では、各突起13は四角錐状をなしている。また、全ての突起13は、同じ大きさ且つ同じ形状に形成されている。そして、これらの突起13は、列をなして規則的に並設されており、被めっき面11にはこの突起13が隙間無く設けられている。
図2に示すように、金属層20は、基材10の被めっき面11にめっきされている。本実施形態の金属層20は、第1めっき層21、第2めっき層22、第3めっき層23及び第4めっき層24の4つの金属めっき層から構成されている。
第1めっき層21は、被めっき面11に銅をめっきして形成されたものである。第2めっき層22は、第1めっき層21の表面(基材10と反対側の面)に半光沢ニッケルめっきを施して形成されたものである。第3めっき層23は、第2めっき層22の表面(第1めっき層21と反対側の面)に光沢ニッケルめっきを施して形成されたものである。また、第4めっき層24は、第3めっき層23の表面(第2めっき層22と反対側の面)に、6価クロムをめっきして形成されたものである。そして、これら第1〜第4めっき層21〜24は、従来行われている鏡面仕上げのクロムめっきと同様の方法で電気めっきにより形成されている。
ここで、基材10の被めっき面11に形成された微細パターン12の形状について詳述する。
微細パターン12は、被めっき面11にめっきされた金属層20の最表面25に当該微細パターン12に起因した凹凸形状が形成される形状に設定されている。即ち、微細パターン12は、被めっき面11に金属層20をめっきしても、微細パターン12がレベリングされてしまわない形状に設定されている。
微細パターン12は、被めっき面11にめっきされた金属層20の最表面25に当該微細パターン12に起因した凹凸形状が形成される形状に設定されている。即ち、微細パターン12は、被めっき面11に金属層20をめっきしても、微細パターン12がレベリングされてしまわない形状に設定されている。
詳しくは、図3(b)に示すように、隣り合う突起13の間には、隣り合う突起13の対向する側面13aによってV字状のパターン凹部14が形成されている。隣り合う突起13の対向する側面13aがなす角度θ1(即ち、側面13aがパターン凹部14の内部でなす角度)は、60°以上の角度(例えば100°)に設定されている。また、各突起13の幅D1は、20〜150μmの範囲の値に設定されることが好ましい。本実施形態では、各突起13の幅D1は100μmに設定されている。また、各突起13の突出方向の高さH1(パターン凹部14の深さに同じ)は、本実施形態では、40μmに設定されている。なお、隣り合う突起13の対向する側面13aがなす角度θ1、各突起13の幅D1及び各突起13の突出方向の高さH1は、第4めっき層24が6価クロムであることを考慮して設定された値である。
そして、図2に示すように、被めっき面11にめっきされた金属層20の最表面25、即ち第4めっき層24の表面(第3めっき層23と反対側の面)には、微細パターン12に起因した凹凸形状が形成されている。詳しくは、金属層20の最表面25には、複数の突起13に応じて突出した複数のめっき凸部26が形成されている。このめっき凸部26の突出方向の高さH2は、例えば12μmである。
次に、本実施形態の作用について説明する。
微細パターン12が形成された被めっき面11には、従来と同様のクロムめっきが施されて金属層20が形成されている。そして、金属層20の最表面25には、被めっき面11に形成された微細パターン12に起因する微細な凹凸形状(めっき凸部26)が形成されている。即ち、微細パターン12は被めっき面11に金属層20を形成してもレベリングされず、複数の突起13に応じて突出した複数のめっき凸部26が金属層20の最表面に形成される。そのため、金属層20の最表面25では、微細パターン12に起因した微細な凹凸形状によって光が乱反射される。即ち、金属層20の最表面25は、半光沢(艶消しの状態)のサテン調となる。
微細パターン12が形成された被めっき面11には、従来と同様のクロムめっきが施されて金属層20が形成されている。そして、金属層20の最表面25には、被めっき面11に形成された微細パターン12に起因する微細な凹凸形状(めっき凸部26)が形成されている。即ち、微細パターン12は被めっき面11に金属層20を形成してもレベリングされず、複数の突起13に応じて突出した複数のめっき凸部26が金属層20の最表面に形成される。そのため、金属層20の最表面25では、微細パターン12に起因した微細な凹凸形状によって光が乱反射される。即ち、金属層20の最表面25は、半光沢(艶消しの状態)のサテン調となる。
なお、従来からある光沢のあるクロムめっきを基材に施す場合、基材の被めっき面は1μm程度の凹凸を有することがある。しかしながら、当該凹凸は、被めっき面にクロムめっきにより形成された金属層によってレベリングされる。そのため、金属層の最表面は、凹凸を有していても100nm以下の凹凸となるため、光沢のある鏡面仕上げとなる。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)金属層20の最表面25には、被めっき面11に形成された規則的な凹凸からなる微細パターン12に起因した凹凸形状が形成されている。そのため、金属層20の最表面25は、半光沢(艶消し)の状態となる。即ち、従来のように複合めっきを含む高価なサテンめっきを行わなくとも、サテンめっきよりも安価なクロムめっきにより金属層20を形成することで、金属層20の最表面25を半光沢の状態とすることができる。従って、半光沢の最表面25を有する金属層20をめっきにより安価に形成することができる。
(1)金属層20の最表面25には、被めっき面11に形成された規則的な凹凸からなる微細パターン12に起因した凹凸形状が形成されている。そのため、金属層20の最表面25は、半光沢(艶消し)の状態となる。即ち、従来のように複合めっきを含む高価なサテンめっきを行わなくとも、サテンめっきよりも安価なクロムめっきにより金属層20を形成することで、金属層20の最表面25を半光沢の状態とすることができる。従って、半光沢の最表面25を有する金属層20をめっきにより安価に形成することができる。
(2)微細パターン12は、先端に向かうにつれて細くなる先細形状をなし規則的に並設された複数の突起13から構成されている。そのため、被めっき面11に形成される微細パターン12を、金属層20の最表面25に微細パターン12に起因した凹凸形状を形成しやすい形状とすることができる。また、被めっき面11に微細パターン12を容易に形成することができる。
(3)微細パターン12を構成する各突起13は四角錐状をなしている。そのため、金属層20の最表面25を従来のサテンめっきと同様の質感を有する半光沢のサテン調とすることができる。また、微細パターン12を構成する複数の突起13が四角錐状をなすため、被めっき面11に微細パターン12をより容易に形成することができる。
(4)基材10は樹脂製であるため、同基材10を安価に製造することができる。その結果、バックドアガーニッシュ1をより安価に製造することができる。また、基材10の被めっき面11に微細パターン12を容易に形成することができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、基材10は樹脂製である。しかし、基材10は、必ずしも樹脂材料から形成されるものでなくてもよい。例えば、基材10は、金属製であってもよい。
・上記実施形態では、基材10は樹脂製である。しかし、基材10は、必ずしも樹脂材料から形成されるものでなくてもよい。例えば、基材10は、金属製であってもよい。
・微細パターン12において、隣り合う突起13の対向する側面13aがなす角度θ1、各突起13の幅D1及び各突起13の突出方向の高さH1は、金属層20の最表面25に微細パターン12に起因した凹凸形状が形成されるのであれば、上記実施形態の値に限らず適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、被めっき面11に形成された微細パターン12を構成する突起13は、四角錐状をなしている。しかしながら、突起13の形状は、四角錐状以外の錐体状(四角錐以外の多角形錐状、円錐状、円錐台状等)であってもよい。このようにしても、金属層20の最表面25を従来のサテンめっきと同様の質感を有する半光沢のサテン調とすることが可能である。また、微細パターン12を構成する複数の突起13が錐体状であると、被めっき面11に微細パターン12をより容易に形成することができる。
・被めっき面11に形成される微細パターン12の形状は上記実施形態のものに限らない。
例えば、図5(a)及び図5(b)に示す微細パターン31は、突条をなす複数の突起32から構成されている。複数の突起32は、それぞれ直線的に延びるとともに、互いに平行をなしている。また、各突起32の長手方向と直交する断面は三角形状をなしている。即ち、各突起32は、先端に向かうにつれて細くなる先細形状をなし規則的に並設されている。また、隣り合う突起32の間には、隣り合う突起32の対向する側面32aによって断面V字状のパターン溝33が形成されている。そして、隣り合う突起32の対向する側面32aがなす角度θ3、各パターン溝33の幅D3(隣り合う突起32の間隔)、及び各突起32の突出方向の高さH3(パターン溝33の深さに同じ)は、被めっき面11にめっきされた金属層20の最表面25に微細パターン31に起因した凹凸形状が形成されて最表面25が半光沢となる値に設定される。このようにすると、上記実施形態の(1)、(2)及び(4)と同様の効果を得ることができる。
例えば、図5(a)及び図5(b)に示す微細パターン31は、突条をなす複数の突起32から構成されている。複数の突起32は、それぞれ直線的に延びるとともに、互いに平行をなしている。また、各突起32の長手方向と直交する断面は三角形状をなしている。即ち、各突起32は、先端に向かうにつれて細くなる先細形状をなし規則的に並設されている。また、隣り合う突起32の間には、隣り合う突起32の対向する側面32aによって断面V字状のパターン溝33が形成されている。そして、隣り合う突起32の対向する側面32aがなす角度θ3、各パターン溝33の幅D3(隣り合う突起32の間隔)、及び各突起32の突出方向の高さH3(パターン溝33の深さに同じ)は、被めっき面11にめっきされた金属層20の最表面25に微細パターン31に起因した凹凸形状が形成されて最表面25が半光沢となる値に設定される。このようにすると、上記実施形態の(1)、(2)及び(4)と同様の効果を得ることができる。
なお、図5(a)に示す例において、複数の突起32は、隣り合う突起32との間の間隔を一定に維持したまま湾曲するように形成されてもよい。
また、図6(a)及び図6(b)に示す例では、被めっき面11に、内周面41aが円弧状をなす複数の円弧溝41が隣接して形成されている。複数の円弧溝41は、平行かつ直線的に延びている。また、各円弧溝41は、その長手方向に沿って幅が一定に形成されている。更に、隣り合う円弧溝41の間の部分(隣り合う円弧溝41の内周面41aの間の部分)が突起42になっている。そして、複数の円弧溝41が設けられることにより形成されたこれら複数の突起42によって微細パターン43が構成されている。複数の突起42は、その長手方向と直交する断面が略三角形状をなすとともに、互いに平行に延びている。即ち、複数の突起42は、先端に向かうにつれて細くなる先細形状をなし規則的に並設されている。そして、各円弧溝41の幅D4(隣り合う突起42の間隔)、各突起42の突出方向の高さH4(円弧溝41の深さに同じ)、及び円弧溝41の内周面41aの曲率R4は、被めっき面11にめっきされた金属層20の最表面25に微細パターン43に起因した凹凸形状が形成されて当該最表面25が半光沢となる値に設定される。
また、図6(a)及び図6(b)に示す例では、被めっき面11に、内周面41aが円弧状をなす複数の円弧溝41が隣接して形成されている。複数の円弧溝41は、平行かつ直線的に延びている。また、各円弧溝41は、その長手方向に沿って幅が一定に形成されている。更に、隣り合う円弧溝41の間の部分(隣り合う円弧溝41の内周面41aの間の部分)が突起42になっている。そして、複数の円弧溝41が設けられることにより形成されたこれら複数の突起42によって微細パターン43が構成されている。複数の突起42は、その長手方向と直交する断面が略三角形状をなすとともに、互いに平行に延びている。即ち、複数の突起42は、先端に向かうにつれて細くなる先細形状をなし規則的に並設されている。そして、各円弧溝41の幅D4(隣り合う突起42の間隔)、各突起42の突出方向の高さH4(円弧溝41の深さに同じ)、及び円弧溝41の内周面41aの曲率R4は、被めっき面11にめっきされた金属層20の最表面25に微細パターン43に起因した凹凸形状が形成されて当該最表面25が半光沢となる値に設定される。
このようにすると、上記実施形態の(1)、(2)及び(4)と同様の効果を得ることができる。また、金属層20の最表面25に形成される微細パターン43に起因した凹凸形状は、複数の円弧溝41に応じて内周面が円弧状をなす複数の溝と、隣り合う当該溝によって形成された突起(突起42に起因した突起)とを有する。そして、微細パターン43に起因して金属層20の最表面25に形成された溝の円弧状の内周面に入射した光は、当該円弧状の内周面によって分光される。従って、半光沢でありながら、見る角度や入射光の方向によって虹色様に多彩に変化して視認される、金属層20の最表面25を得ることができる。
なお、図6(a)に示す例において、複数の円弧溝41は、隣り合う円弧溝41との間の間隔を一定に維持したまま湾曲するように形成されてもよい。
また、図7(a)及び図7(b)に示す例では、被めっき面11には、帯状をなすパターン形成領域Aが同パターン形成領域Aの幅方向に連続して複数設定されている。そして、全てのパターン形成領域Aには、パターン形成領域Aの幅方向に並ぶ複数の筋溝51が同じパターンでそれぞれ形成されている。複数の筋溝51は、平行かつ直線的に延びている。また、各パターン形成領域A内において、複数の筋溝51は、パターン形成領域Aの幅方向に不等間隔に設けられている。そして、パターン形成領域Aの幅方向に隣り合う筋溝51の間の部分が突起52になっている。各筋溝51は、長手方向と直交する断面形状がV字状をなすため、各突起52は、長手方向と直交する断面形状が台形状をなしている。即ち、複数の突起52は、先端に向かうにつれて細くなる先細形状をなし規則的に並設されている。このように、被めっき面11には、隣り合う筋溝51の間に形成された突起52から構成された規則的な微細パターン53が形成されている。なお、複数の突起52から構成された微細パターン53は、被めっき面11にめっきされた金属層20の最表面25に微細パターン53に起因した凹凸形状が形成されて当該最表面25が半光沢となる形状に形成されている。このようにすると、(1)、(2)及び(4)と同様の効果を得ることができる。また、金属層20の最表面25には、複数の筋溝51に起因した複数の溝によって筋目の模様が形成される。従って、半光沢でヘアライン調の模様を有する、金属層20の最表面25を安価に得ることができる。
また、図7(a)及び図7(b)に示す例では、被めっき面11には、帯状をなすパターン形成領域Aが同パターン形成領域Aの幅方向に連続して複数設定されている。そして、全てのパターン形成領域Aには、パターン形成領域Aの幅方向に並ぶ複数の筋溝51が同じパターンでそれぞれ形成されている。複数の筋溝51は、平行かつ直線的に延びている。また、各パターン形成領域A内において、複数の筋溝51は、パターン形成領域Aの幅方向に不等間隔に設けられている。そして、パターン形成領域Aの幅方向に隣り合う筋溝51の間の部分が突起52になっている。各筋溝51は、長手方向と直交する断面形状がV字状をなすため、各突起52は、長手方向と直交する断面形状が台形状をなしている。即ち、複数の突起52は、先端に向かうにつれて細くなる先細形状をなし規則的に並設されている。このように、被めっき面11には、隣り合う筋溝51の間に形成された突起52から構成された規則的な微細パターン53が形成されている。なお、複数の突起52から構成された微細パターン53は、被めっき面11にめっきされた金属層20の最表面25に微細パターン53に起因した凹凸形状が形成されて当該最表面25が半光沢となる形状に形成されている。このようにすると、(1)、(2)及び(4)と同様の効果を得ることができる。また、金属層20の最表面25には、複数の筋溝51に起因した複数の溝によって筋目の模様が形成される。従って、半光沢でヘアライン調の模様を有する、金属層20の最表面25を安価に得ることができる。
なお、図7(a)に示す例において、各パターン形成領域A内での筋溝51の間隔は適宜変更してもよい。また、各筋溝51は、長手方向と直交する断面形状が円弧状等をなすように形成されてもよい。また、各パターン形成領域Aにおいて、筋溝51は必ずしも平行かつ直線的に延びるように形成されなくてもよい。
・金属層20の最表面25に微細パターン12に起因した凹凸形状が形成されて当該凹凸形状によって最表面25が半光沢となるのであれば、微細パターン12を構成する突起13は、必ずしも上記実施形態のように先端に向かうにつれて細くなる先細形状をなすものでなくてもよい。
・金属層20は上記実施形態の構成に限らない。例えば、第4めっき層24は、3価クロム、リン、錫のうちの何れかをめっきして形成されたものであってもよい。また例えば、金属層20は、銅よりなる第1めっき層21を備えない構成であってもよい。
・上記実施形態では、加飾部品の一例としてバックドアガーニッシュ1について説明した。しかしながら、バックドアガーニッシュ1以外で車両の外装もしくは内装に使用される加飾部品(例えば、ラジエータグリル、ドアハンドル等)に、上記実施形態及び上記各変更例を適用してもよい。また、車両部品以外の加飾部品に、上記実施形態及び上記各変更例を適用してもよい。
1…加飾部品としてのバックドアガーニッシュ、10…基材、11…被めっき面、12,31,43,53…微細パターン、13,32,42,52…突起、20…金属層、25…最表面、41…円弧溝、41a…内周面、51…筋溝、A…パターン形成領域。
Claims (6)
- 被めっき面を有する基材と、
前記被めっき面にめっきされた金属層と
を備えた加飾部品であって、
前記被めっき面には、規則的な凹凸からなる微細パターンが形成されており、
前記金属層の最表面には、前記微細パターンに起因した凹凸形状が形成されていることを特徴とする加飾部品。 - 請求項1に記載の加飾部品において、
前記微細パターンは、先端に向かうにつれて細くなる先細形状をなし規則的に並設された複数の突起から構成されていることを特徴とする加飾部品。 - 請求項2に記載の加飾部品において、
前記突起は、錐体状をなすことを特徴とする加飾部品。 - 請求項2に記載の加飾部品において、
前記被めっき面には、内周面が円弧状をなす複数の円弧溝が隣接して形成されており、
隣り合う前記円弧溝の間の部分が前記突起になっていることを特徴とする加飾部品。 - 請求項2に記載の加飾部品において、
前記被めっき面には、帯状をなすパターン形成領域が前記パターン形成領域の幅方向に連続して複数設定されており、
全ての前記パターン形成領域には、前記パターン形成領域の幅方向に並ぶ複数の筋溝が同じパターンでそれぞれ形成されており、
前記パターン形成領域の幅方向に隣り合う前記筋溝の間の部分が前記突起になっていることを特徴とする加飾部品。 - 請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の加飾部品において、
前記基材は樹脂製であることを特徴とする加飾部品。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113646173A (zh) * | 2019-04-16 | 2021-11-12 | 科思创知识产权两合公司 | 具有3d结构和所述结构的2d投影的层构造 |
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2015
- 2015-06-02 JP JP2015112154A patent/JP2016221898A/ja active Pending
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