JP2010120020A - 押出形材の製造方法、押出形材の製造装置及び押出形材 - Google Patents

押出形材の製造方法、押出形材の製造装置及び押出形材 Download PDF

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Abstract

【課題】製造コストの増大を招来することなく意匠性に優れた押出形材の製造方法、製造装置及び安価で意匠性に優れた押出形材を提供すること。
【解決手段】押出金型5に設けた開口5aに母材3を通過させることによって押出形材W1を製造する製造方法において、押出金型5における開口5aの内壁面に放電加工により凹面10A及び凸面10Bを形成し、製造される押出形材W1の表面に凹面10A及び凸面10Bに対応した凹凸状の模様を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、押出形材の製造方法、押出形材の製造装置及び押出形材に関する。
従来より、建具の框や開口枠としては、アルミニウムやその合金の押出形材が多く用いられている。アルミニウムやその合金は、スチールに比べて軽量で、しかも耐食性や加工性の点で有利であり、建具の素材として好適である。しかしながら、その表面には、「ストリーク」と称される成形痕が無秩序に、かつ多数発生した状態であり、必ずしも意匠性においては好ましいものとはいえない。
このため従来では、押し出し成形した後の押出形材に対して各種薬液による化学的な処理を施し、上述の問題を解決するようにしたものが提供されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−27287号公報
しかしながら、薬液を用いた化学的な処理は、押出形材の製造工程数を増大させるばかりでなく、都度消費する薬液を用いることに起因した大幅なランニングコストの増大を招来することになる。しかも、使用後の薬液を処理するための設備も必須となるため、製造コストの面で一層不利となる。
本発明は、上記実情に鑑みて、製造コストの増大を招来することなく意匠性に優れた押出形材を製造することのできる製造方法、製造装置及び安価で意匠性に優れた押出形材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る押出形材の製造方法は、押出金型に設けた開口に母材を通過させることによって押出形材を製造する押出形材の製造方法において、前記押出金型における開口の内壁面に放電加工もしくはブラスト加工を施すことにより、製造される押出形材の表面に前記放電加工もしくはブラスト加工に対応した模様を形成することを特徴とする。
また、本発明に係る押出形材の製造装置は、押出金型に設けた開口に母材を通過させることによって押出形材を製造する押出形材の製造装置において、前記押出金型における開口の内壁面に、製造される押出形材の表面に模様を形成するための放電加工もしくはブラスト加工を施したことを特徴とする。
また、本発明に係る押出形材の製造装置は、上述した押出形材の製造装置において、前記押出金型における開口の内壁面に、互いに隣接する領域に表面粗さが相互に異なるようにブラスト加工を施したことを特徴とする。
また、本発明に係る押出形材の製造装置は、上述した押出形材の製造装置において、前記押出金型における開口の内壁面に、互いに隣接する領域が予め設定した輝度差を呈するようにブラスト加工を施したことを特徴とする。
また、本発明に係る押出形材の製造装置は、上述した押出形材の製造装置において、前記押出金型における開口の内壁面に放電加工により凹面及び凸面を形成し、かつこれら凹面及び凸面の少なくとも一方の表面に予め設定した表面粗さとなるようにブラスト加工を施したことを特徴とする。
また、本発明に係る押出形材の製造装置は、上述した押出形材の製造装置において、前記開口の内壁面に形成した凹面と凸面とにそれぞれ互いに表面粗さが異なるようにブラスト加工を施したことを特徴とする。
また、本発明に係る押出形材は、上述した製造装置のいずれか一つを適用して製造したことを特徴とする。
本発明によれば、押出金型における開口の内壁面に一旦放電加工もしくは押出生産毎にブラスト加工を施せば、以降、これらの加工に対応した模様が継続して押出形材の表面に形成されることになる。従って、製造工程数が増えたり、製造都度消費する材料が必要になることに起因した製造コストの増大が招来されることはなく、意匠性に優れた押出形材を比較的安価に製造することが可能になる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る押出形材の製造方法、押出形材の製造装置及び押出形材の好適な実施の形態について詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1である押出形材の製造装置を示したものである。ここで例示する製造装置は、装置本体1のキャビティ2に供給したアルミニウム合金の母材3に加熱した状態でプランジャ4による押圧力を付与し、押出金型5に設けた開口5aから母材3を押し出すことによって一様な横断面形状を有した押出形材W1を製造するものである。
押出金型5の開口5aには、図2中の上段に示すように、その内壁面に複数の凹面10A及び凸面10Bが設けてある。これら凹面10A及び凸面10Bは、押出金型5における開口5aの内壁面に放電加工を施すことによって形成したもので、それぞれが母材3の押出方向に沿って延在し、かつ互いの間がそれぞれ斜面10Cによって連続している。凹面10A及び凸面10Bにおいて押出方向と直交する方向の幅寸法a,bは、アルミニウムのコーティングによるストリークとの区別を明確化するため、それぞれ0.5〜200mmであることが好ましく、凹面10Aから凸面10Bまでの高さ寸法cは、5μm以上であることが好ましい。凹面10A及び凸面10Bを形成する部位は、開口5aの内壁面において押出方向に沿った全長である必要はなく、図1に示すように、押出方向の最も下流となる部位に設ければ十分である。
本実施の形態1では、押出方向に直交する方向の幅寸法a,bがそれぞれ0.5mmで互いの間の高さ寸法cが10μmとなる凹面10A及び凸面10Bを等ピッチで形成するようにしている。図には明示していないが、凹面10Aと斜面10Cとの会合部及び凸面10Bと斜面10Cとの会合部には、それぞれ250μm程度のR加工が施してある。凹面10A及び凸面10Bの表面には、特別な表面処理加工は施していない。
この押出金型5を上述の製造装置に適用して押し出し成形を行うと、図2中の下段に示すように、押出形材W1の表面に押出金型5の凹面10A及び凸面10Bによって形成された凸面10A′及び凹面10B′による模様が押出方向に沿って連続的に形成されることになる。この模様は、光が照射された場合に凸面10A′と凹面10B′とで反射が同一でなくなるため、明暗という視覚的な印象も与えることができるばかりでなく、触れた場合の感触からも凹凸による立体感を認識できるものである。
しかも、上記のようにして押出形材W1の表面に形成された凸面10A′及び凹面10B′による模様は、押出金型5に形成した凹面10A及び凸面10Bの形状に対応したものであり、同じ押出金型5を適用すれば、継続的に再現することが可能である。さらに、これら凹面10A及び凸面10Bの寸法を適宜調整することで押出形材W1の表面に所望の形態の模様を形成することが可能である。
従って、従前のごとく、単にストリークが無秩序に発生した表面を有する押出形材に比べて意匠性を向上させることができるようになる。加えて、薬品等の製造の都度消費する材料を要することもなく、予め押出金型5における開口5aの内壁面に放電加工を施せばよいため、製造コストが増大する事態を招来する恐れもない。
尚、上述した実施の形態1では、同じ幅を有した凹面10A及び凸面10Bを等ピッチで形成するようにしているが、凹面10A及び凸面10Bは同じ幅である必要はなく、また凹面10A及び凸面10Bを等ピッチで形成する必要もない。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2である押出形材の製造装置に適用する押出金型及び押出形材を示したものである。ここで例示する押出金型15は、実施の形態1と同様、図1に示した製造装置の装置本体1に設けられるもので、図3中の上段に示すように、開口15aの内壁面に複数の第1加工面20A及び第2加工面20Bが設けてある。これら第1加工面20A及び第2加工面20Bは、押出金型15における開口15aの内壁面にそれぞれショットブラスト加工を施すことによって形成したもので、母材3の押出方向に延在する態様で互いに隣接して設けてある。第1加工面20A及び第2加工面20Bに施すショットブラスト加工は、互いに表面粗さが異なるようにショット(研磨材もしくは投射材)の粒径や材料が設定してある。例えば、一方のショットブラスト加工は中心線平均粗さが0.01〜0.7μmの範囲で、他方のショットブラスト加工は中心線平均粗さが0.5〜3.0μmの範囲で設定すれば良い。但し、両者には中心線平均粗さで0.2〜2.99μmの差があることが好ましい。第1加工面20A及び第2加工面20Bにおいて押出方向と直交する方向の幅寸法a,bは、アルミニウムのコーティングによるストリークとの区別を明確化するため、それぞれ0.5〜200mmであることが好ましい。第1加工面20A及び第2加工面20Bを形成する部位は、開口15aの内壁面において押出方向に沿った全長である必要はなく、図1に示すように、押出方向の最も下流となる部位に設ければ十分である。
本実施の形態2では、押出方向に直交する方向の幅寸法a,bがそれぞれ0.5mmとなる第1加工面20A及び第2加工面20Bを等ピッチで形成するようにしている。第1加工面20Aに施すショットブラスト加工は中心線平均粗さが1.0μm、第2加工面20Bに施すショットブラスト加工は中心線平均粗さが0.1μmとなるように設定してある。
この押出金型15を上述の製造装置に適用して押し出し成形を行うと、図3中の下段に示すように、押出形材W2の表面に押出金型15の第1加工面20A及び第2加工面20Bによって形成された表面粗さの異なる2種類の表面20A′,20B′が模様となって押出方向に沿って連続的に形成されることになる。この模様は、互いに表面粗さが異なるため、光が照射された場合の反射が同一でなくなり、明暗という視覚的な印象も与えることができるばかりでなく、触れた場合の感触からも模様を認識できるものである。これにより、看者に対してあたかも柾目調の板材であるかのような印象を与えることができるようになり、その意匠性を著しく向上させることが可能となる。
しかも、上記のようにして押出形材W2の表面に形成された模様は、押出金型15に形成した第1加工面20A及び第2加工面20Bの形態に対応したものであり、同じ押出金型15を適用すれば、継続的に再現することが可能である。さらに、これら第1加工面20A及び第2加工面20Bの寸法や表面粗さを適宜調整することで押出形材W2の表面に所望の形態の模様を形成することが可能であり、例えばストリークを目立たなくすることもできるようになる。
従って、従前のごとく、単にストリークが無秩序に発生した表面を有する押出形材に比べて意匠性を向上させることができるようになる。加えて、薬品等の製造の都度消費する材料を要することもなく、予め押出金型15における開口15aの内壁面にショットブラスト加工を施せばよいため、製造コストが増大する事態を招来する恐れもない。尚、第1加工面20A及び第2加工面20Bに対しては、押出生産(ロット)毎にショットブラスト加工を施すことが好ましい。
図4及び図5は、上述した製造方法によって製造した押出形材W2の表面を示す写真である。図4は、アルミニウム合金の母材3としてF材を適用したものであり、図5は、アルミニウム合金の母材3として茶色に着色したものを適用したものである。これら図4及び図5からも明らかなように、上述した製造方法によって製造した押出形材W2は、その表面に押出方向に沿って互いに表面粗さの異なる明暗の模様を有するものとなる。具体的には、表面粗さの小さい部分Yが比較的明るく見える一方、表面粗さの大きい部分Xが比較的暗く見えるようになる。これにより、看者に対してあたかも柾目調の板材であるかのような印象を与えることができ、その意匠性を著しく向上させることが可能となる。
尚、上述した実施の形態2では、押出金型15に同じ幅を有した第1加工面20A及び第2加工面20Bを等ピッチで形成するようにしているが、第1加工面20A及び第2加工面20Bは同じ幅である必要はなく、また第1加工面20A及び第2加工面20Bを等ピッチで形成する必要もない。さらには、押出金型15には2種類の加工面20A,20Bを設ける必要もなく、単にいずれか一方の表面粗さとなるようにショットブラスト加工を施したり、3種類以上の表面粗さが異なる加工面を設けるようにしても構わない。1種類のショットブラスト加工を施した場合には、押出形材に上述したような明暗による模様は期待することができないが、梨地調の模様としてその意匠性を向上させることができるようになる。また、ブラスト加工としては必ずしもショットブラスト加工を適用する必要はなくエアーブラスト加工等、ショットを噴射させることによって表面処理加工を施すものであれば、その他の加工を施すようにしても良い。
また、上述した実施の形態2では、押出金型15に複数の加工面20A,20Bを設ける場合に互いに表面粗さが異なるようにショットブラスト加工を施すようにしているが、必ずしも表面粗さを基準とする必要はなく、輝度を基準としてショットブラスト加工を施すことも可能である。例えば第1加工面20Aと第2加工面20Bとをそれぞれ光学的に計測し、明部と暗部とのL値(Lab表色系における明度)の差が明部におけるL値の1%以上となるようにショットブラスト加工を施した場合にも、製造される押出形材に対して意匠性に優れた模様を形成することが可能である。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3である押出形材の製造装置に適用する押出金型及び押出形材を示したものである。ここで例示する押出金型25は、実施の形態1と同様、図1に示した製造装置の装置本体1に設けられるもので、図6中の上段に示すように、開口25aの内壁面に複数の凹面30A及び凸面30Bが設けてある。これら凹面30A及び凸面30Bは、押出金型25における開口25aの内壁面にそれぞれ放電加工を施すことによって形成したもので、それぞれが母材3の押出方向に沿って延在し、かつ互いの間がそれぞれ斜面30Cによって連続している。凹面30A及び凸面30Bにおいて押出方向と直交する方向の幅寸法a,bは、アルミニウムのコーティングによるストリークとの区別を明確化するため、それぞれ0.5〜200mmであることが好ましく、凹面30Aから凸面30Bまでの高さ寸法cは、5μm以上であることが好ましい。凹面30A及び凸面30Bを形成する部位は、開口25aの内壁面において押出方向に沿った全長である必要はなく、図1に示すように、押出方向の最も下流となる部位に設ければ十分である。
本実施の形態3では、押出方向に直交する方向の幅寸法a,bがそれぞれ0.5mmで互いの間の高さ寸法cが10μmとなる凹面30A及び凸面30Bを等ピッチで形成するようにしている。図には明示していないが、凹面30Aと斜面30Cとの会合部及び凸面30Bと斜面30Cとの会合部には、それぞれ250μm程度のR加工が施してある。
さらに、凹面30A及び凸面30Bの表面には、それぞれショットブラスト加工が施してある。凹面30A及び凸面30Bに施すショットブラスト加工は、互いに表面粗さが異なるようにショット(研磨材)の粒径や材料が設定してある。例えば、一方のショットブラスト加工は中心線平均粗さが0.01〜0.7μmの範囲で、他方のショットブラスト加工は中心線平均粗さが0.5〜3.0μmの範囲で設定すれば良い。但し、両者には中心線平均粗さで0.2〜2.99μmの差があることが好ましい。
本実施の形態3では、凹面30Aに対しては中心線平均粗さが1.0μmとなるようにショットブラスト加工を施し、凸面30Bに対して中心線平均粗さが0.1μmとなるようにショットブラスト加工を施してある。尚、凹面30Aと凸面30Bとの間の斜面30Cには、凹面30Aと同様に、中心線平均粗さが0.1μmとなるようにショットブラスト加工を施してある。
この押出金型25を上述の製造装置に適用して押し出し成形を行うと、図6中の下段に示すように、押出形材W3の表面に押出金型25の凹面30A及び凸面30Bによって形成された凸面30A′及び凹面30B′による模様が押出方向に沿って連続的に形成され、さらに凹面30A及び凸面30Bのそれぞれには押出金型25の凹面30A及び凸面30Bによって形成された表面粗さの異なる模様が形成されることになる。この模様は、光が照射された場合に凸面30A′と凹面30B′とで反射が同一でなくなり、さらには互いに表面粗さが異なることでも反射が同一でなくなるため、明暗という視覚的な印象も与えることができるばかりでなく、触れた場合の感触からも凹凸を認識できるものである。これにより、看者に対してあたかも柾目調の板材であるかのような印象を与えることができるようになり、その意匠性を著しく向上させることが可能となる。
しかも、上記のようにして押出形材W3の表面に形成された模様は、押出金型25に形成した凹面30A及び凸面30Bの形態に対応したものであり、同じ押出金型25を適用すれば、継続的に再現することが可能である。さらに、これら凹面30A及び凸面30Bの寸法や表面粗さを適宜調整することで押出形材W3の表面に所望の形態の模様を形成することが可能である。
従って、従前のごとく、単にストリークが無秩序に発生した表面を有する押出形材に比べて意匠性を向上させることができるようになる。加えて、薬品等の製造の都度消費する材料を要することもなく、予め押出金型25における開口25aの内壁面に放電加工及びショットブラスト加工を施せばよいため、製造コストが増大する事態を招来する恐れもない。尚、第1加工面20A及び第2加工面20Bに対しては、押出生産(ロット)毎にショットブラスト加工を施すことが好ましい。
図7及び図8は、上述した製造方法によって製造した押出形材W3の写真である。図7は、アルミニウム合金の母材3としてF材を適用したものであり、図8は、アルミニウム合金の母材3として茶色に着色したものを適用したものである。これら図7及び図8からも明らかなように、上述した製造方法によって製造した押出形材W3は、その表面に押出方向に沿って互いに凹凸及び表面粗さの異なる明暗の模様を有するものとなる。具体的には、表面粗さの小さい凹面30B′が比較的明るく見える一方、表面粗さの大きい凸面30A′が比較的暗く見えるようになる。これにより、看者に対してあたかも「浮造り」を施した柾目調の板材、つまり年輪を引き立てるために春目と呼ばれる柔らかい部分を磨いて凹ませるような仕上げ加工を施した板材であるかのような印象を与えることができるようになり、その意匠性を著しく向上させることが可能となる。
尚、上述した実施の形態3では、押出金型25に同じ幅を有した凹面30A及び凸面30Bを等ピッチで形成するようにしているが、凹面30A及び凸面30Bは同じ幅である必要はなく、また凹面30A及び凸面30Bを等ピッチで形成する必要もない。さらには、押出金型25には2種類の加工面を設ける必要もなく、単にいずれか一方の表面粗さとなるようにショットブラスト加工を施したり、3種類以上の表面粗さが異なる加工面を設けるようにしても構わない。1種類のショットブラスト加工を施した場合には、押出形材に上述したような明暗による模様は期待することができないが、梨地調の模様としてその意匠性を向上させることができるようになる。また、ブラスト加工としては必ずしもショットブラスト加工を適用する必要はなくエアーブラスト加工等、ショットを噴射させることによって表面処理加工を施すものであれば、その他の加工を施すようにしても良い。
また、上述した実施の形態3では、押出金型25に複数の凹面30A及び凸面30Bを設ける場合に互いに表面粗さが異なるようにショットブラスト加工を施すようにしているが、必ずしも表面粗さを基準とする必要はなく、輝度を基準としてショットブラスト加工を施すことも可能である。例えば凹面30Aと凸面30Bとをそれぞれ光学的に計測し、明部と暗部とのL値(Lab表色系における明度)の差が明部におけるL値の1%以上となるようにショットブラスト加工を施した場合にも、製造される押出形材に対して意匠性に優れた模様を形成することが可能である。
さらに、上述した実施の形態1〜3では、いずれもアルミニウム合金を母材として押出形材を製造するものを例示しているが、必ずしも母材がアルミニウムである必要はなく、その他の金属を適用しても良いし、樹脂材料を適用することも可能である。
本発明で適用する押出形材の製造装置を示す要部概念図である。 本発明の実施の形態1である押出形材の製造装置に適用する押出金型及びこれによって成形される押出形材の要部を概念的に示した斜視図である。 本発明の実施の形態2である押出形材の製造装置に適用する押出金型及びこれによって成形される押出形材の要部を概念的に示した斜視図である。 図3に示した製造装置で製造した押出形材の表面写真を示す図である。 図3に示した製造装置で製造した押出形材の表面写真を示す図である。 本発明の実施の形態3である押出形材の製造装置に適用する押出金型及びこれによって成形される押出形材の要部を概念的に示した斜視図である。 図6に示した製造装置で製造した押出形材の表面写真を示す図である。 図6に示した製造装置で製造した押出形材の表面写真を示す図である。
符号の説明
1 装置本体
3 母材
5 押出金型
5a 開口
10A 凹面
10B 凹面
15 押出金型
15a 開口
20A 第1加工面
20A,20B 加工面
25 押出金型
25a 開口
30A 凹面
30B 凹面

Claims (7)

  1. 押出金型に設けた開口に母材を通過させることによって押出形材を製造する押出形材の製造方法において、
    前記押出金型における開口の内壁面に放電加工もしくはブラスト加工を施すことにより、製造される押出形材の表面に前記放電加工もしくはブラスト加工に対応した模様を形成することを特徴とする押出形材の製造方法。
  2. 押出金型に設けた開口に母材を通過させることによって押出形材を製造する押出形材の製造装置において、
    前記押出金型における開口の内壁面に、製造される押出形材の表面に模様を形成するための放電加工もしくはブラスト加工を施したことを特徴とする押出形材の製造装置。
  3. 前記押出金型における開口の内壁面に、互いに隣接する領域に表面粗さが相互に異なるようにブラスト加工を施したことを特徴とする請求項2に記載の押出形材の製造装置。
  4. 前記押出金型における開口の内壁面に、互いに隣接する領域が予め設定した輝度差を呈するようにブラスト加工を施したことを特徴とする請求項2に記載の押出形材の製造装置。
  5. 前記押出金型における開口の内壁面に放電加工により凹面及び凸面を形成し、かつこれら凹面及び凸面の少なくとも一方の表面に予め設定した表面粗さとなるようにブラスト加工を施したことを特徴とする請求項2に記載の押出形材の製造装置。
  6. 前記開口の内壁面に形成した凹面と凸面とにそれぞれ互いに表面粗さが異なるようにブラスト加工を施したことを特徴とする請求項5に記載の押出形材の製造装置。
  7. 請求項2〜6のいずれか一つに記載の製造装置を適用して製造したことを特徴とする押出形材。
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