JP2016218381A - 近接露光用照明装置、近接露光装置及び近接露光方法 - Google Patents

近接露光用照明装置、近接露光装置及び近接露光方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で、ワークとマスク間のギャップのばらつきに起因する露光パターンのサイズのばらつきを補正することができる近接露光用照明装置、及び近接露光装置及び近接露光方法を提供する。【解決手段】ランプユニット60と、複数のレンズ素子65aを有するフライアイレンズ65と、フライアイレンズ65のレンズ素子65aと同数に分割されてマトリクス状に配列され、それぞれ露光面での照度分布を変更可能な光透過率分布を持った複数のセル91を有し、ランプユニット60とフライアイレンズ65との間に配置された光学フィルタ90と、を備え、ギャップGを介して近接配置されたワークW上に、マスクMを介して露光光を照射して露光パターンを露光転写する。【選択図】図2

Description

本発明は、近接露光用照明装置、近接露光装置及び近接露光方法に関する。
近接露光装置では、感光材が塗布されたワーク(被露光基板)に、露光パターンが形成されたマスクを100μmオーダーのギャップで近接配置し、照明装置からの露光光をマスクを介して照射して露光パターンを転写する。また、近接露光装置に適用される照明装置では、マスクに照射される光の照度の均一性を向上するため、フライアイレンズが使用されている。
従来、複数の光源部と、フライアイレンズと、反射鏡とを有する照明装置を備え、ギャップセンサにより測定されたマスクと基板とのギャップ分布に基づいて複数の光源部の照度をそれぞれ制御することで、ギャップ分布による露光面での照度のばらつきを小さくするようにした近接露光装置及び近接露光方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、特許文献2に記載の露光装置では、光学系の経時的な劣化に対応するため、複数の液晶セルを具備した照度分布補正フィルタを備え、各液晶セルを制御して照度分布補正フィルタの光透過率分布を補正し、フライアイレンズの複数のレンズ素子に照射される光の照度分布を迅速に更新し、レチクルに照射される光の照度分布を均一にすることが開示されている。
特開2013−97310号公報 特開2006−210553号公報
ところで、近接露光装置の場合、露光結果である露光パターンのサイズは、露光光の照度と照射時間の積であるワーク上での露光量と、ワークとマスク間のギャップに依存して決定される。一枚のワークで考えた場合、ワークの各部での照射時間は一定であるので、露光パターンのサイズは、実質的に照度とギャップとによって決まり、照度が高くなると露光パターンのサイズは大きくなり、ワークとマスク間のギャップが狭くなると露光パターンのサイズは小さくなる。
100μmオーダーのギャップでワークに近接配置されたマスクは、自重によるたわみがあるため、ワークとの間のギャップは一様ではなく、マスクの中心部近傍でのギャップが狭くなる傾向がある。このため、露光パターンのサイズにばらつきが生じる問題点があった。特許文献1に記載の露光装置では、複数の光源部の照度をそれぞれ制御する必要があり、より簡潔な対策が求められていた。また、特許文献2に記載の露光装置は、近接露光装置に特化されたものでなく、上記課題についても記載されていない。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成で、ワークとマスク間のギャップのばらつきに起因する露光パターンのサイズのばらつきを補正することができる近接露光用照明装置、及び近接露光装置及び近接露光方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 光源と、
複数のレンズ素子を有し、前記光源からの光を均一にして出射するフライアイレンズと、
前記フライアイレンズから出射された光の光路を変更する反射鏡と、
を備え、
露光パターンが形成されたマスクとワークとをギャップを介して近接配置し、前記マスクを介して前記光源からの露光光を前記ワーク上に照射して前記露光パターンを前記ワークに露光転写するための近接露光用照明装置であって、
前記光源と前記フライアイレンズとの間に配置されて露光面での照度分布を変更可能な光学フィルタを更に備え、
前記光学フィルタは、前記フライアイレンズのレンズ素子と同数のマトリクス状に分割された複数のセルを有し、
前記各セルは、前記ワークの露光結果が均一化されるように前記露光面での照度分布を変更可能な光透過率分布を有することを特徴とする近接露光用照明装置。
(2) 前記各セルは、前記ワークの露光結果が均一化されるように、前記マスクと前記ワークとの間のギャップの分布に応じて、前記露光面での照度分布を変更可能な、それぞれ同一の光透過率分布を有することを特徴とする(1)に記載の近接露光用照明装置。
(3) 前記各セルは、中心部から周辺部に向かって、次第に光透過率が低下する同一の光透過率分布を有することを特徴とする(2)に記載の近接露光用照明装置。
(4) 前記光学フィルタは、前記光の光軸に沿って移動可能であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の近接露光用照明装置。
(5) マスクを保持するマスク保持部と、
ワークを保持するワーク保持部と、
(1)〜(4)のいずれかに記載の近接露光用照明装置と、
を備え、
前記マスクと前記ワークとをギャップを介して近接配置し、前記マスクを介して前記光源からの露光光を前記ワークに照射して前記露光パターンを前記ワークに露光転写することを特徴とする近接露光装置。
(6) (5)に記載の近接露光装置を使用し、前記マスクと前記ワークとをギャップを介して近接配置し、前記マスクを介して前記光源からの露光光を前記ワークに照射して前記露光パターンを前記ワークに露光転写する近接露光方法。
本発明の近接露光用照明装置によれば、光源と、複数のレンズ素子を有するフライアイレンズと、反射鏡と、フライアイレンズのレンズ素子と同数のマトリクス状に分割された複数のセルから構成されて、光源とフライアイレンズとの間に配置された光学フィルタと、を備える。そして、光学フィルタの各セルは、ワークの露光結果が均一化されるように露光面での照度分布を変更可能な光透過率分布を有する。したがって、ワーク上における照度を光学フィルタで補正することができ、これにより、ワークとマスク間のギャップのばらつきに起因する露光結果、即ち、露光パターンのサイズのばらつきを補正することができる。
また、本発明の近接露光装置及び近接露光方法によれば、マスク支持部で支持されるマスクと、ワーク支持部で支持されるワークと、ワークとマスク間のギャップの分布に応じて、ワークの露光結果が均一化されるように露光面での照度分布を変更可能な光学フィルタを有する近接露光用照明装置と、を備え、光学フィルタで補正された光源からの露光光を、マスクを介してワークに照射して露光パターンを露光転写するので、高精度な露光結果が得られる。
本発明に係る露光装置の正面図である。 本発明に係る照明装置の構成を示す図である。 同一の光透過率分布を有し、マトリックス配置された複数のセルからなる光学フィルタの平面図である。 自重によりマスクが撓み、中心部のギャップが狭くなったマスクとワークを示す要部側面図である。 (a)は、光源部から出射した略均一な照度の光を光学フィルタにより補正してフライアイレンズの各レンズ素子に入射した場合の各レンズ素子から出射した光の露光面での照度を示す図であり、(b)は、露光面での全体照度のイメージを示す図である。
以下、本発明に係る近接露光装置の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示すように、近接露光装置PEは、被露光材としてのワークWより小さいマスクMを用い、マスクMをマスクステージ(マスク保持部)1で保持すると共に、ワークWをワークステージ(ワーク保持部)2で保持し、マスクMとワークWとを近接させて所定の露光ギャップで対向配置した状態で、照明装置3からパターン露光用の光をマスクMに向けて照射することにより、マスクMのパターンをワークW上に露光転写する。また、ワークステージ2をマスクMに対してX軸方向とY軸方向の二軸方向にステップ移動させて、ステップ毎に露光転写が行われる。
ワークステージ2をX軸方向にステップ移動させるため、装置ベース4上には、X軸送り台5aをX軸方向にステップ移動させるX軸ステージ送り機構5が設置されている。X軸ステージ送り機構5のX軸送り台5a上には、ワークステージ2をY軸方向にステップ移動させるため、Y軸送り台6aをY軸方向にステップ移動させるY軸ステージ送り機構6が設置されている。Y軸ステージ送り機構6のY軸送り台6a上には、ワークステージ2が設置されている。ワークステージ2の上面には、ワークWがワークチャック等で真空吸引された状態で保持される。また、ワークステージ2の側部には、マスクMの下面高さを測定するための基板側変位センサ15が配設されている。従って、基板側変位センサ15は、ワークステージ2と共にX、Y軸方向に移動可能である。
装置ベース4上には、複数(図に示す実施形態では4本)のX軸リニアガイドのガイドレール51がX軸方向に配置され、それぞれのガイドレール51には、X軸送り台5aの下面に固定されたスライダ52が跨架されている。これにより、X軸送り台5aは、X軸ステージ送り機構5の第1リニアモータ20で駆動され、ガイドレール51に沿ってX軸方向に往復移動可能である。また、X軸送り台5a上には、複数のY軸リニアガイドのガイドレール53がY軸方向に配置され、それぞれのガイドレール53には、Y軸送り台6aの下面に固定されたスライダ54が跨架されている。これにより、Y軸送り台6aは、Y軸ステージ送り機構6の第2リニアモータ21で駆動され、ガイドレール53に沿ってY軸方向に往復移動可能である。
Y軸ステージ送り機構6とワークステージ2の間には、ワークステージ2を上下方向に移動させるため、比較的位置決め分解能は粗いが移動ストローク及び移動速度が大きな上下粗動装置7と、上下粗動装置7と比べて高分解能での位置決めが可能でワークステージ2を上下に微動させてマスクMとワークWとの対向面間のギャップを所定量に微調整する上下微動装置8が設置されている。
上下粗動装置7は後述の微動ステージ6bに設けられた適宜の駆動機構によりワークステージ2を微動ステージ6bに対して上下動させる。ワークステージ2の底面の4箇所に固定されたステージ粗動軸14は、微動ステージ6bに固定された直動ベアリング14aに係合し、微動ステージ6bに対し上下方向に案内される。なお、上下粗動装置7は、分解能が低くても、繰り返し位置決め精度が高いことが望ましい。
上下微動装置8は、Y軸送り台6aに固定された固定台9と、固定台9にその内端側を斜め下方に傾斜させた状態で取り付けられたリニアガイドの案内レール10とを備えており、該案内レール10に跨架されたスライダ11を介して案内レール10に沿って往復移動するスライド体12にボールねじのナット(図示せず)が連結されると共に、スライド体12の上端面は微動ステージ6bに固定されたフランジ12aに対して水平方向に摺動自在に接している。
そして、固定台9に取り付けられたモータ17によってボールねじのねじ軸を回転駆動させると、ナット、スライダ11及びスライド体12が一体となって案内レール10に沿って斜め方向に移動し、これにより、フランジ12aが上下微動する。
なお、上下微動装置8は、モータ17とボールねじによってスライド体12を駆動する代わりに、リニアモータによってスライド体12を駆動するようにしてもよい。
この上下微動装置8は、Z軸送り台6aのY軸方向の一端側(図1の左端側)に1台、他端側に2台、合計3台設置されてそれぞれが独立に駆動制御されるようになっている。これにより、上下微動装置8は、ギャップセンサ27による複数箇所でのマスクMとワークWとのギャップ量の計測結果に基づき、3箇所のフランジ12aの高さを独立に微調整してワークステージ2の高さ及び傾きを微調整する。
なお、上下微動装置8によってワークステージ2の高さを十分に調整できる場合には、上下粗動装置7を省略してもよい。
また、Y軸送り台6a上には、ワークステージ2のY方向の位置を検出するY軸レーザ干渉計18に対向するバーミラー19と、ワークステージ2のX軸方向の位置を検出するX軸レーザ干渉計に対向するバーミラー(共に図示せず)とが設置されている。Y軸レーザ干渉計18に対向するバーミラー19は、Y軸送り台6aの一側でX軸方向に沿って配置されており、X軸レーザ干渉計に対向するバーミラーは、Y軸送り台6aの一端側でY軸方向に沿って配置されている。
Y軸レーザ干渉計18及びX軸レーザ干渉計は、それぞれ常に対応するバーミラーに対向するように配置されて装置ベース4に支持されている。なお、Y軸レーザ干渉計18は、X軸方向に離間して2台設置されている。2台のY軸レーザ干渉計18により、バーミラー19を介してY軸送り台6a、ひいてはワークステージ2のY軸方向の位置及びヨーイング誤差を検出する。また、X軸レーザ干渉計により、対向するバーミラーを介してX軸送り台5a、ひいてはワークステージ2のX軸方向の位置を検出する。
マスクステージ1は、略長方形状の枠体からなるマスク基枠24と、該マスク基枠24の中央部開口にギャップを介して挿入されてX,Y,θ方向(X,Y平面内)に移動可能に支持されたマスクフレーム25とを備えており、マスク基枠24は装置ベース4から突設された支柱4aによってワークステージ2の上方の定位置に保持されている。
マスクフレーム25の中央部開口の下面には、枠状のマスクホルダ26が設けられている。即ち、マスクフレーム25の下面には、図示しない真空式吸着装置に接続される複数のマスクホルダ吸着溝が設けられており、マスクホルダ26が複数のマスクホルダ吸着溝を介してマスクフレーム25に吸着保持される。
マスクホルダ26の下面には、マスクMのマスクパターンが描かれていない周縁部を吸着するための複数のマスク吸着溝(図示せず)が開設されており、マスクMは、マスク吸着溝を介して図示しない真空式吸着装置によりマスクホルダ26の下面に着脱自在に保持される。
図2に示すように、本実施形態の近接露光装置PEの照明装置3は、紫外線照射用の光源である例えば高圧水銀ランプ61、及びこの高圧水銀ランプ61から照射された光を集光するリフレクタ62をそれぞれ有する複数のランプユニット60と、光路ELの向きを変えるための平面ミラー63と、それぞれが同一の光透過率分布を有しマトリックス状に配列された複数のセル91を備える光学フィルタ90(図3参照)と、照射光路を開閉制御する露光制御用シャッターユニット64と、露光制御用シャッターユニット64の下流側に配置され、マトリックス状に配列された複数のレンズ素子65aを備えてリフレクタ62で集光された光を照射領域においてできるだけ均一な照度分布となるようにして出射するフライアイレンズ65と、フライアイレンズ65から出射された光路ELの向きを変えるための平面ミラー66と、高圧水銀ランプ61からの光を平行光として照射するコリメーションミラー67と、該平行光をマスクMに向けて照射する平面ミラー68と、を備える。
図3も参照して、光学フィルタ90は、光路ELに直交してフライアイレンズ65のランプユニット60側に配置されている。光学フィルタ90は、フライアイレンズ65のレンズ素子65aと同数に分割された複数のセル91を有し、マトリックス状に配列されている。光学フィルタ90のセル91の大きさは、フライアイレンズ65のレンズ素子65aの大きさと略同じ大きさとなっている。マトリックス状に配列された光学フィルタ90のセル91は、それぞれマトリックス状に配列されたフライアイレンズ65のレンズ素子65aに対向して配置されている。
即ち、本実施形態の光学フィルタ90のセル91は、フライアイレンズ65のレンズ素子65aと同じく3行×3列に配列されている。また、フライアイレンズ65のレンズ素子65aと光学フィルタ90のセル91とは、互いの行と列の方向がそれぞれ一致するように配置されている。
光学フィルタ90の複数のセル91は、それぞれ中心部から周辺部に向かって、次第に光透過率が低くなる同一の光透過率分布を有している。中心部から周辺部に向かう光透過率の変化は、線形的変化、正弦波的変化、指数関数的変化など、任意に設定可能である。光透過率分布は、光学フィルタ90の石英基板にクロムのドットパターンを蒸着するものや、蒸着多層膜により中心から放射状に透過率が変化する光学フィルタなどによって設けることができる。光透過率は、ドットパターンの大きさや密度を変えることで任意に設定することができる。
なお、光学フィルタ90は、不図示の切換え機構により他の光透過率分布を有する光学フィルタ90に変更可能としてもよく、或いは光学フィルタ90を光路ELから外して不使用状態としてもよい。また、必要に応じて、不図示のノズルから冷却空気を吹き付けて光学フィルタ90を冷却することもできる。
その他、照明装置3では、高圧水銀ランプ61は、単一のランプであってもよく、或いは、LEDによって構成されてもよい。また、光学フィルタ90と露光制御用シャッターユニット64の設置順は、逆であってもよい。さらに、フライアイレンズ65と露光面との間には、DUVカットフィルタ、偏光フィルタ、バンドパスフィルタが配置されてもよい。
このように構成された近接露光装置PEでは、照明装置3において、露光時に露光制御用シャッターユニット64が開制御されると、高圧水銀ランプ61から照射された光が、平面ミラー63で反射され、光学フィルタ90で各セル91が有する光透過率分布に従って照度分布が補正された後、フライアイレンズ65の入射面に入射される。そして、フライアイレンズ65の出射面から発せられた光は、平面ミラー66、コリメーションミラー67、及び平面ミラー68によってその進行方向が変えられるとともに平行光に変換される。そして、この平行光は、マスクステージ1に保持されるマスクM、さらにはワークステージ2に保持されるワークWの表面に対して略垂直にパターン露光用の光として照射され、マスクMのパターンがワークW上に露光転写される。
図4に示すように、パターンが描かれていない周縁部が、マスクホルダ26の下面に着脱自在に吸着保持されたマスクMは、マスクMの自重によりその中心部が下方に撓んでおり、マスクMの下面とワークWの上面の間のギャップGは、マスクMの中央部分が小さくなっている。このような状態にあるマスクMを介してワークWに照度分布が均一の露光光を照射して露光転写すると、ギャップGが狭い部分では露光結果であるパターンの線幅が狭くなり、ギャップGが広い部分ではパターンの線幅が広くなる。従って、マスクMの中央部分に対応する線幅は、周辺部分の線幅と比較して狭くなる。
一方、パターンの線幅は、ワークW上における露光光の照度によっても変化し、照度が高いと線幅が広くなり、照度が低いと線幅が狭くなる。従って、マスクMとワークW間のギャップGの差に起因する露光結果の差、具体的には、露光転写された線幅の差は、露光面における照度を調節することで補正可能である。即ち、線幅が広い周辺部分の照度を、線幅が狭い中央部分の照度より低下させることで、線幅を補正してワークWの全面で均等にすることができる。
露光面(ワークW上)の照度は、光学フィルタ90の各セル91の光透過率分布により変更することができる。図5は、中心部から周辺部に向かって次第に光透過率が低くなる、同一の光透過率分布を有する複数のセル91からなる光学フィルタ90(図3参照)が、ランプユニット60から照射される光を補正するイメージ図である。ランプユニット60から出た光は、光学フィルタ90を通り、光透過率が低い部分(周辺部)の照度が低下してフライアイレンズ65に入射し、フライアイレンズ65の各レンズ素子65aを通って重なり合うことで露光面での照度分布が変化して、露光面における周辺部の照度が低下する(図5(b))。
このような光透過率分布を備える光学フィルタ90をフライアイレンズ65の手前に配置することで、マスクMとワークW間のギャップGが広い周辺部の照度を低下させて周辺部におけるパターンの線幅を狭め、ワークWの全面で線幅を均等にし、露光精度のばらつきを補正することができる。
なお、必要に応じて、光学フィルタ90を光路ELに沿って移動させることで露光光の全体強度を調節可能であり、光学フィルタ90によって照度低下量を調節することもできる。
また、光学フィルタ90の製作は、光学フィルタ90を用いずに照度分布が均一の露光光でテスト露光転写し、その結果得られるワークW上の線幅に基づいて光透過率分布を設定することが好ましい。
以上説明したように、本実施形態の照明装置3によれば、ランプユニット60と、複数のレンズ素子65aを有するフライアイレンズ65と、フライアイレンズ65のレンズ素子65aと同数のマトリクス状に分割され、それぞれ露光面での照度分布を変更可能な光透過率分布を持った複数のセル91を有し、ランプユニット60とフライアイレンズ65との間に配置された光学フィルタ90と、を備える。そして、各セル91は、マスクMとワークWとの間のギャップGの分布に応じて、ワークWの露光結果が均一化されるように露光面での照度分布を変更可能な、それぞれ同一の光透過率分布を有するので、ワークWとマスクM間のギャップGのばらつきに起因する露光パターンのサイズのばらつきを補正することができる。
また、各セル91は、中心部から周辺部に向かって、次第に光透過率が低下する同一の光透過率分布を有するので、中心部と比較してギャップGが広く、露光パターンのサイズが大きくなる周辺部の照度を低下させて露光パターンのサイズを小さくし、ワークW上の露光パターンのサイズを均一にすることができる。
光学フィルタ90は、光路ELに沿って移動可能であるので、光学フィルタ90の効果の強さを調節することができる。
更に、本実施形態の近接露光装置PE及び近接露光方法によれば、マスクステージ1で支持されるマスクMと、ワークステージ2で支持されるワークWと、ワークWとマスクM間のギャップGの分布に応じて、ワークWの露光結果が均一化されるように露光面での照度分布を変更可能な光学フィルタ90を有する照明装置3と、を備え、光学フィルタ90で補正されたランプユニット60からの露光光を、マスクMを介してワークWに照射して露光パターンを露光転写するので、高精度な露光結果が得られる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、上記実施形態では、マスクの中心部のギャップが最も狭くなるとして説明したが、マスクとワークとの間のギャップの最小値は、マスクの中心部である必要はなく、ギャップの最小値がマスクの中心部からずれている場合は、光学フィルタの各セルの光透過率分布を、光透過率の高い部分が、ギャップが最小となる位置に対応するように設定すればよい。
1 マスクステージ(マスク保持部)
2 ワークステージ(ワーク保持部)
3 近接露光用照明装置
60 ランプユニット(光源)
63,66,68 平面ミラー(反射鏡)
65 フライアイレンズ
65a レンズ素子
67 コリメーションミラー(反射鏡)
90 光学フィルタ
91 セル
EL 光路
G ギャップ
M マスク
PE 近接露光装置
W ワーク

Claims (6)

  1. 光源と、
    複数のレンズ素子を有し、前記光源からの光を均一にして出射するフライアイレンズと、
    前記フライアイレンズから出射された光の光路を変更する反射鏡と、
    を備え、
    露光パターンが形成されたマスクとワークとをギャップを介して近接配置し、前記マスクを介して前記光源からの露光光を前記ワーク上に照射して前記露光パターンを前記ワークに露光転写するための近接露光用照明装置であって、
    前記光源と前記フライアイレンズとの間に配置されて露光面での照度分布を変更可能な光学フィルタを更に備え、
    前記光学フィルタは、前記フライアイレンズのレンズ素子と同数のマトリクス状に分割された複数のセルを有し、
    前記各セルは、前記ワークの露光結果が均一化されるように前記露光面での照度分布を変更可能な光透過率分布を有することを特徴とする近接露光用照明装置。
  2. 前記各セルは、前記ワークの露光結果が均一化されるように、前記マスクと前記ワークとの間のギャップの分布に応じて、前記露光面での照度分布を変更可能な、それぞれ同一の光透過率分布を有することを特徴とする請求項1に記載の近接露光用照明装置。
  3. 前記各セルは、中心部から周辺部に向かって、次第に光透過率が低下する同一の光透過率分布を有することを特徴とする請求項2に記載の近接露光用照明装置。
  4. 前記光学フィルタは、前記光の光軸に沿って移動可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の近接露光用照明装置。
  5. マスクを保持するマスク保持部と、
    ワークを保持するワーク保持部と、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の近接露光用照明装置と、
    を備え、
    前記マスクと前記ワークとをギャップを介して近接配置し、前記マスクを介して前記光源からの露光光を前記ワークに照射して前記露光パターンを前記ワークに露光転写することを特徴とする近接露光装置。
  6. 請求項5に記載の近接露光装置を使用し、前記マスクと前記ワークとをギャップを介して近接配置し、前記マスクを介して前記光源からの露光光を前記ワークに照射して前記露光パターンを前記ワークに露光転写する近接露光方法。
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