JP2016218143A - 光デバイスの製造方法及び光デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体レーザ及び光変調器等の光デバイスにおいて、光入出射端面に光学薄膜を形成する際に、損傷又は外観不良を抑制し、製造工程数及び製造コストを削減し、光学薄膜の形成効率を向上させる。【解決手段】光入出射端面加工工程において、電極形成面1bの対向面の光入出射端面1a側のエッジ部が、電極形成面1bの光入出射端面1a側のエッジ部より、光入出射端面1aにおける光入出射方向についてショット1の内側となるように、光入出射端面1aに切り欠き部9aを加工する。基板積層形成工程において、光入出射端面1aに切り欠き部9aを加工された複数のショット1について、光入出射端面1aが略同一平面上となるように、積層を形成する。光学薄膜形成工程において、積層を形成された複数のショット1について、略同一平面上となった光入出射端面1aに一括して光学薄膜10を形成する。【選択図】図7
Description
本発明は、半導体レーザ及び光変調器等の光デバイスにおいて、光入出射端面に光学薄膜を形成するときの作業性向上を図るための技術に関する。
半導体レーザ及び光変調器等の光デバイスにおいて、光学特性の向上及び物理的な損傷からの保護を目的として、光入出射端面に誘電体膜及び金属膜等の光学薄膜を形成している。光入出射端面に光学薄膜を形成するときの作業性向上を図るために、全ての光入出射端面が略同一平面上となるように、複数の光デバイスを積層したうえで、全ての光入出射端面に一括して光学薄膜を形成することが行われている(例えば、特許文献1を参照)。
従来技術の光デバイスの製造方法及びショット保持用治具を図1に示す。図1の上段は、特許文献1で開示された、光デバイスを複数備えるショットを示す。図1の下段は、特許文献1で開示された、ショットを保持するショット保持用治具を示す。
1枚のウェハには、M×N個の光デバイス(チップ)が一括して製造される。1枚のウェハは、M列のショット1に分離される。1列のショット1には、N個の光デバイスが形成される。このN個の光デバイスの光入出射端面1aは、同一平面上に露出される。このN個の光デバイスの電極形成面1bには、光デバイスを駆動するための電極(不図示)、外部より供給される光デバイスを駆動するための電気信号を受容するためのパッド(不図示)、電極とパッドとを接続する電気配線(不図示)などが形成される。
複数列のショット1は、全ての光入出射端面1a(図1の下段の斜線ハッチング部分)が略同一平面上となるように、かつ、ショット1及びスペーサ2がサンドイッチ状に交互に配列されるように、積層を形成される。積層を形成されたショット1及びスペーサ2は、基部3上に配置され、ねじ6、ねじ取付部7及び板ばね8を用いて、固定部4及び可動部5により挟み込まれ、よって、ショット保持用治具Aにより保持される。
光学薄膜は、外に向けて露出されたショット1の光入出射端面1a及びスペーサ2表面を含めて、ショット保持用治具Aに対して、全体的に形成される。光学薄膜は、スペーサ2により覆い隠された電極形成面1bには形成されない。積層を形成されたショット1及びスペーサ2は、ショット保持用治具Aから取り外され、積層を分解される。1列のショット1は、N個の光デバイスに、劈開により分離される。
なお、1個の光デバイスが、複数の光入出射端面1aを有することがある。例えば、一面の光入射端面及び他面の光出射端面が、互いに対向する面である場合である。このとき、一面に光学薄膜を形成されたショット1及びスペーサ2は、一旦ショット保持用治具Aから取り外され、他面に光学薄膜を形成されるような配置方向で、再びショット保持用治具Aにより保持され、以上と同様な処理が行なわれる。
特許文献1では、外に向けて露出されたショット1の光入出射端面1a及びスペーサ2表面は、略同一平面上としている。よって、光学薄膜を形成した後に、ショット1及びスペーサ2を分離する際に、光入出射端面1aに形成された光学薄膜が、スペーサ2表面に形成された光学薄膜に引き摺られ、剥がれてしまうことがある。
特許文献1では、コストを抑えるため、スペーサ2は、再利用される。このとき、以前にスペーサ2表面に形成された光学薄膜は、再利用にあたり取り除かれるが、一部が破片等として残されることがある。よって、一部の破片等は、ショット1の光入出射端面1a又は電極形成面1bに付着し、光デバイスの損傷又は外観不良の原因となることがある。
特許文献1では、ショット1及びスペーサ2は、サンドイッチ状に交互に配列される。よって、スペーサ2の用意及び配列のための製造コスト及び製造工程数を削減することができない。そして、スペーサ2を積層する分だけ、ショット1の積層枚数を増やすことができず、光学薄膜の形成効率を向上させることができない。
そこで、前記課題を解決するために、本発明は、半導体レーザ及び光変調器等の光デバイスにおいて、光入出射端面に光学薄膜を形成する際に、損傷又は外観不良を抑制し、製造工程数及び製造コストを削減し、光学薄膜の形成効率を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために、特許文献1のスペーサ2を利用することなく、複数の基板の光入出射端面に一括して光学薄膜を形成するにあたり、隣接する基板の光入出射端面に形成される光学薄膜がお互いに連続しないつまり付着しないように、各々の基板の光入出射端面に、切り欠き部、溝構造、凹構造、座繰り又は段差部を形成することとした。
本発明は、光入出射端面及び電極形成面を有する基板を備える光デバイスの製造方法であって、前記電極形成面の対向面の前記光入出射端面側のエッジ部が、前記電極形成面の前記光入出射端面側のエッジ部より、前記光入出射端面における光入出射方向について前記基板の内側となるように、前記光入出射端面に切り欠き部を加工する光入出射端面加工工程と、前記光入出射端面に前記切り欠き部を加工された複数の前記基板について、前記光入出射端面が略同一平面上となるように、かつ、一の前記電極形成面の対向面と他の前記電極形成面が接触するように、積層を形成する基板積層形成工程と、積層を形成された複数の前記基板について、略同一平面上となった前記光入出射端面に一括して光学薄膜を形成する光学薄膜形成工程と、前記光学薄膜を形成された複数の前記基板について、積層を分解することにより、複数の前記光デバイスを製造する基板積層分解工程と、を順に備えることを特徴とする光デバイスの製造方法である。
また、本発明は、光入出射端面及び電極形成面を有する基板を備える光デバイスであって、前記光入出射端面に光学薄膜が形成され、前記電極形成面の対向面の前記光入出射端面側のエッジ部が、前記電極形成面の前記光入出射端面側のエッジ部より、前記光入出射端面における光入出射方向について前記基板の内側となるように、前記光入出射端面に切り欠き部が加工されることを特徴とする光デバイスである。
この構成によれば、特許文献1のスペーサ2を利用せず、かつ、各々の基板の光入出射端面に、切り欠き部、溝構造、凹構造、座繰り又は段差部を形成する。よって、光学薄膜を形成した後に、複数の光デバイスを分離する際に、一の光デバイスの光入出射端面に形成された光学薄膜が、他の光デバイスの切り欠き部、溝構造、凹構造、座繰り又は段差部に形成された光学薄膜に引き摺られ、剥がれてしまうことがない。
また、この構成によれば、特許文献1と異なり、スペーサの用意及び配列の必要がない。よって、一部の破片等が、光デバイスの光入出射端面又は電極形成面に付着し、光デバイスの損傷又は外観不良の原因となることがない。
また、この構成によれば、特許文献1と異なり、スペーサの用意及び配列の必要がない。よって、スペーサの用意及び配列のための製造コスト及び製造工程数を削減することができ、スペーサを積層しない分だけ、光デバイスの形成基板の積層枚数を増やすことができ、光学薄膜の形成効率を向上させることができる。
また、本発明は、前記光入出射端面加工工程は、前記光デバイスの側面から見た前記切り欠き部の断面が、方形状、くさび状又は円弧状となるように、前記光入出射端面に前記切り欠き部を加工することを特徴とする光デバイスの製造方法である。
また、本発明は、前記光デバイスの側面から見た前記切り欠き部の断面が、方形状、くさび状又は円弧状となるように、前記光入出射端面に前記切り欠き部が加工されることを特徴とする光デバイスである。
この構成によれば、光入出射端面のうち、電極形成面寄りの面ではなく、電極形成面の対向面寄りの面に対して、切り欠き部、溝構造、凹構造、座繰り又は段差部を形成する。よって、光入出射端面の加工を、電極形成面のパターニングに影響を与えず行うことができる。
また、本発明は、前記光入出射端面加工工程は、複数の前記基板をウェハから劈開で切り出し、前記光入出射端面を前記ウェハの劈開位置に形成するにあたり、前記ウェハのうち前記電極形成面が形成される面の対向面に、前記劈開位置に沿って、方形状、V字状又はU字状の断面を有する溝構造を形成し、前記溝構造に沿って、複数の前記基板を前記ウェハから劈開で切り出すことを特徴とする光デバイスの製造方法である。
この構成によれば、基板のうち電極形成面が形成される面の対向面に、切り欠き部、溝構造、凹構造、座繰り又は段差部を形成する。よって、切り欠き部、溝構造、凹構造、座繰り又は段差部は、光入出射端面のうち電極形成面の対向面寄りの面の加工及びウェハの劈開にともに役立つ。
このように、本発明は、半導体レーザ及び光変調器等の光デバイスにおいて、光入出射端面に光学薄膜を形成する際に、損傷又は外観不良を抑制し、製造工程数及び製造コストを削減し、光学薄膜の形成効率を向上させることができる。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の例であり、本発明は以下の実施形態に制限されるものではない。
(実施形態1)
実施形態1の光デバイスを製造するためのウェハの構成を図2に示す。実施形態1の光デバイスを製造するためのショットの構成を図3に示す。
実施形態1の光デバイスを製造するためのウェハの構成を図2に示す。実施形態1の光デバイスを製造するためのショットの構成を図3に示す。
まず、1枚のウェハに、M×N個(図2では、3×3個)の光デバイス(チップ)が一括して製造される。ここで、光デバイスは、実施形態1では、Mach−Zehnder型の光変調器であるが、変形例として、半導体レーザ等でもよい。例えば、InP等の半導体基板上に、エピタキシャル成長により、下部クラッド層、コア層及び上部クラッド層を形成した後に、半導体プロセスにより、ハイメサ構造の光導波路13を形成する。そして、上部クラッド層上に、光デバイスを駆動するための電極11、電気信号を受容するためのパッド12及び電極11とパッド12を接続する配線14を形成する。このように、電極11、パッド12及び配線14が形成された面が、電極形成面1bとなる。
次に、ウェハのうち電極形成面1bが形成される面の対向面に、劈開位置に沿って、方形状の断面を有する溝構造9を形成する。ここで、溝構造9は、ウェハに形成された光導波路13に到達しない程度の深さで形成されることが好ましい。
例えば、電極形成面1bが形成されるウェハの裏面に、フォトレジストをスピンコートした後に、フォトリソグラフィ工程により、劈開位置のフォトレジストを所定の幅で除去する。そして、フォトレジストが除去されたウェハの裏面に、異方性ウェットエッチング又はドライエッチングを行い、方形状の断面を有する溝構造9を形成する。
或いは、電極形成面1bが形成されるウェハの裏面に、ダイシング技術により、方形状の断面を有する溝構造9を形成する。ここで、ダイシング技術とは、ブレードと呼ばれる切除用の円盤型のプレートを回転させて、基板に切断・溝入れの加工を行うものであり、ブレードの形状に応じて様々な形状の溝構造を形成することができる。
なお、実施形態1では、ウェハに光デバイスを形成した後に、溝構造9を形成しているが、変形例として、ウェハに溝構造9を形成した後に、光デバイスを形成してもよい。
次に、溝構造9に沿って、複数のショット1をウェハから劈開で切り出し、光入出射端面1aをウェハの劈開位置に形成する。例えば、1枚のウェハは、M列(図2では、3列)のショット1に分離される。そして、1列のショット1には、N個(図2、3では、3個)の光デバイスが形成される。さらに、このN個の光デバイスの光入出射端面1aは、同一平面上に露出される。ここで、1個の光デバイスが、複数の光入出射端面1aを有してもよい。例えば、一面及び他面の光入出射端面1aが、互いに対向してもよい。このとき、溝構造9が、それぞれの光入出射端面1aに形成されればよい。
このように、電極形成面1bの対向面の光入出射端面1a側のエッジ部が、電極形成面1bの光入出射端面1a側のエッジ部より、光入出射端面1aにおける光入出射方向についてショット1の内側となるように、光入出射端面1aに切り欠き部9aを加工する。具体的には、ショット1の側面から見た切り欠き部9aの断面が、方形状となるように、光入出射端面1aに切り欠き部9aを加工する。このように、切り欠き部9aは、ウェハに形成した溝構造9が、劈開で表面化した光入出射端面1aに反映されたものである。
なお、実施形態1では、溝構造9を形成した後に、ウェハを劈開しているが、変形例として、ウェハを劈開した後に、光入出射端面1aに切り欠き部9aを形成してもよい。
実施形態1の光デバイスを製造するための基板積層形成工程を図4に示す。基板積層形成工程では、光入出射端面1aに切り欠き部9aを加工された複数のショット1について、光入出射端面1aが略同一平面上となるように、かつ、一の電極形成面1bの対向面と他の電極形成面1bが接触するように、積層を形成する。
実施形態1の光デバイスを製造するための光学薄膜形成工程を図5に示す。光学薄膜形成工程では、積層を形成された複数のショット1について、略同一平面上となった光入出射端面1aに一括して光学薄膜10を形成する。
積層を形成された複数のショット1は、固定部材17により固定されるセットステージ15上に配置され、固定部材18により固定される固定用ブロック16をかぶせられ、固定用ばね19の弾性力を用いて、セットステージ15及び固定用ブロック16により挟み込まれ、よって、ショット保持用治具Bにより保持される。
光学薄膜10は、外に向けて露出された光入出射端面1a及び切り欠き部9aに対して、一括して形成されるが、外に向けて露出されない電極形成面1bに対して、形成されない。光学薄膜10は、例えば電子ビーム蒸着法やスパッタリング法などにより、誘電体膜や金属膜、半導体膜などを単層にあるいは屈折率を周期的に違えて多層に被膜成形したものである。誘電体膜の材料としては、例えばAl2O3やSiO2などが、金属膜の材料としてはAuやAlなどが、半導体膜の材料としてはSiなどが用いられる。
なお、1個の光デバイスが、複数の光入出射端面1aを有してもよい。例えば、一面及び他面の光入出射端面1aが、互いに対向してもよい。このとき、一面の光入出射端面1aに光学薄膜10を形成されたショット1は、一旦ショット保持用治具Bから取り外され、他面の光入出射端面1aに光学薄膜10を形成されるような配置方向で、再びショット保持用治具Bにより保持され、以上と同様な処理を行なえばよい。
実施形態1の光デバイスを製造するための基板積層分解工程を図6、7に示す。基板積層分解工程では、光学薄膜10を形成された複数のショット1について、積層を分解し、積層を分解されたそれぞれのショット1について、劈開等で分離し、複数(図2、3では、3個)の光デバイスを製造する。光デバイスは、光入出射端面1aに光学薄膜10が形成されており、光入出射端面1aに切り欠き部9aが残されている。
ここで、光入出射端面1aに切り欠き部9aが形成されない場合には、特許文献1のスペーサ2を利用しないものの、光学薄膜10を形成した後に、複数のショット1を分離する際に、一のショット1の光入出射端面1aに形成された光学薄膜10が、他のショット1の光入出射端面1aに形成された光学薄膜10に引き摺られ、剥がれてしまうことがある。
一方で、光入出射端面1aに切り欠き部9aが形成される場合には、光学薄膜10を形成した後に、複数のショット1を分離する際に、一のショット1の光入出射端面1aに形成された光学薄膜10が、他のショット1の切り欠き部9aに形成された光学薄膜10に引き摺られ、剥がれてしまうことがない。
つまり、外に向けてわずかに露出された電極形成面1bは、光入出射端面1aに形成される切り欠き部9aに覆いかぶせられ、光学薄膜10をほとんど形成されないか、光学薄膜10をごく薄くしか形成されない。そして、光学薄膜10を形成した後に、複数のショット1を分離する際に、外に向けてわずかに露出された電極形成面1bにごく薄くしか形成されない光学薄膜10は、一のショット1の光入出射端面1aに形成された光学薄膜10及び、他のショット1の切り欠き部9aに形成された光学薄膜10から、容易に分離することができる。
そして、実施形態1では、特許文献1と異なり、スペーサ2の用意及び配列の必要がない。よって、一部の破片等が、光デバイスの光入出射端面1a又は電極形成面1bに付着し、光デバイスの損傷又は外観不良の原因となることがない。
さらに、実施形態1では、特許文献1と異なり、スペーサ2の用意及び配列の必要がない。よって、スペーサ2の用意及び配列のための製造コスト及び製造工程数を削減することができ、スペーサ2を積層しない分だけ、ショット1の積層枚数を増やすことができ、光学薄膜10の形成効率を向上させることができる。
(実施形態2)
実施形態2の光デバイスを製造するためのウェハの構成を図8に示す。実施形態2では、実施形態1と同様に、ウェハのうち電極形成面1bが形成される面の対向面に、溝構造9を形成するが、実施形態1と異なり、溝構造9は、V字状の断面を有する。
実施形態2の光デバイスを製造するためのウェハの構成を図8に示す。実施形態2では、実施形態1と同様に、ウェハのうち電極形成面1bが形成される面の対向面に、溝構造9を形成するが、実施形態1と異なり、溝構造9は、V字状の断面を有する。
つまり、複数のショット1をウェハから劈開で切り出し、光入出射端面1aをウェハの劈開位置に形成するにあたり、ウェハのうち「電極形成面1bが形成される面の対向面」に、劈開位置に沿って、「V字状」の断面を有する溝構造9を形成し、溝構造9に沿って、複数のショット1をウェハから劈開で切り出す。
このようにして、電極形成面1bの対向面の光入出射端面1a側のエッジ部が、電極形成面1bの光入出射端面1a側のエッジ部より、光入出射端面1aにおける光入出射方向についてショット1の内側となるように、光入出射端面1aに切り欠き部9aを加工することができる。切り欠き部9aは、ウェハに形成した「V字状」の断面を有する溝構造9が、劈開で表面化した光入出射端面1aに反映されたものである。ショット1の側面から見た切り欠き部9aの断面は、くさび状となるように加工される。
ウェハに「V字状」の断面を有する溝構造9を形成するために、実施形態1で説明した異方性ウェットエッチング又はダイシング技術を適用することができる。
ウェハに「V字状」の断面を有する溝構造9を形成することにより、ショット1の光入出射端面1aの近傍が必要以上に除去されないため、ショット1を劈開して光デバイスを形成する際に、光デバイスの光入出射端面1aが欠けてしまうことを防ぐことができる。
(実施形態3)
実施形態3の光デバイスを製造するためのウェハの構成を図9に示す。実施形態3では、実施形態1と同様に、ウェハのうち電極形成面1bが形成される面の対向面に、溝構造9を形成するが、実施形態1と異なり、溝構造9は、U字状の断面を有する。
実施形態3の光デバイスを製造するためのウェハの構成を図9に示す。実施形態3では、実施形態1と同様に、ウェハのうち電極形成面1bが形成される面の対向面に、溝構造9を形成するが、実施形態1と異なり、溝構造9は、U字状の断面を有する。
つまり、複数のショット1をウェハから劈開で切り出し、光入出射端面1aをウェハの劈開位置に形成するにあたり、ウェハのうち「電極形成面1bが形成される面の対向面」に、劈開位置に沿って、「U字状」の断面を有する溝構造9を形成し、溝構造9に沿って、複数のショット1をウェハから劈開で切り出す。
このようにして、電極形成面1bの対向面の光入出射端面1a側のエッジ部が、電極形成面1bの光入出射端面1a側のエッジ部より、光入出射端面1aにおける光入出射方向についてショット1の内側となるように、光入出射端面1aに切り欠き部9aを加工することができる。切り欠き部9aは、ウェハに形成した「U字状」の断面を有する溝構造9が、劈開で表面化した光入出射端面1aに反映されたものである。ショット1の側面から見た切り欠き部9aの断面は、円弧状となるように加工される。
ウェハに「U字状」の断面を有する溝構造9を形成するために、等方性ウェットエッチングを適用することができる。
ウェハに「U字状」の断面を有する溝構造9を形成することにより、ショット1の光入出射端面1aの近傍が必要以上に除去されないため、ショット1を劈開して光デバイスを形成する際に、光デバイスの光入出射端面1aが欠けてしまうことを防ぐことができる。
(実施形態4)
実施形態4の光デバイスを製造するためのウェハの構成を図10に示す。実施形態4では、実施形態1と同様に、ウェハのうち電極形成面1bが形成される面の対向面に、溝構造9を形成するが、実施形態1と異なり、溝構造9は、略V字状の断面を有する。
実施形態4の光デバイスを製造するためのウェハの構成を図10に示す。実施形態4では、実施形態1と同様に、ウェハのうち電極形成面1bが形成される面の対向面に、溝構造9を形成するが、実施形態1と異なり、溝構造9は、略V字状の断面を有する。
つまり、複数のショット1をウェハから劈開で切り出し、光入出射端面1aをウェハの劈開位置に形成するにあたり、ウェハのうち「電極形成面1bが形成される面の対向面」に、劈開位置に沿って、「勾配が端部から中央へと大きくなるV字状」の断面を有する溝構造9を形成し、溝構造9に沿って、複数のショット1をウェハから劈開で切り出す。
このようにして、電極形成面1bの対向面の光入出射端面1a側のエッジ部が、電極形成面1bの光入出射端面1a側のエッジ部より、光入出射端面1aにおける光入出射方向についてショット1の内側となるように、光入出射端面1aに切り欠き部9aを加工することができる。切り欠き部9aは、ウェハに形成した「略V字状」の断面を有する溝構造9が、劈開で表面化した光入出射端面1aに反映されたものである。ショット1の側面から見た切り欠き部9aの断面は、くさび状となるように加工される。
ウェハに「略V字状」の断面を有する溝構造9を形成するために、実施形態1で説明した異方性ウェットエッチング又はドライエッチングを適用することができる。
ウェハに「略V字状」の断面を有する溝構造9を形成することにより、ショット1の光入出射端面1aの近傍が必要以上に除去されないため、ショット1を劈開して光デバイスを形成する際に、光デバイスの光入出射端面1aが欠けてしまうことを防ぐことができる。
本発明の光デバイスの製造方法及び光デバイスは、半導体レーザ及び光変調器等の光デバイスにおいて、光入出射端面に光学薄膜を形成する際に、損傷又は外観不良を抑制し、製造工程数及び製造コストを削減し、光学薄膜の形成効率を向上させることができる。
1:ショット
1a: 光入出射端面
1b:電極形成面
2:スペーサ
3:基部
4:固定部
5:可動部
6:ねじ
7:ねじ取付部
8:板ばね
9:溝構造
9a:切り欠き部
10:光学薄膜
11:電極
12:パッド
13:光導波路
14:配線
15:セットステージ
16:固定用ブロック
17、18:固定部材
19:固定用ばね
A、B:ショット保持用治具
1a: 光入出射端面
1b:電極形成面
2:スペーサ
3:基部
4:固定部
5:可動部
6:ねじ
7:ねじ取付部
8:板ばね
9:溝構造
9a:切り欠き部
10:光学薄膜
11:電極
12:パッド
13:光導波路
14:配線
15:セットステージ
16:固定用ブロック
17、18:固定部材
19:固定用ばね
A、B:ショット保持用治具
Claims (5)
- 光入出射端面及び電極形成面を有する基板を備える光デバイスの製造方法であって、
前記電極形成面の対向面の前記光入出射端面側のエッジ部が、前記電極形成面の前記光入出射端面側のエッジ部より、前記光入出射端面における光入出射方向について前記基板の内側となるように、前記光入出射端面に切り欠き部を加工する光入出射端面加工工程と、
前記光入出射端面に前記切り欠き部を加工された複数の前記基板について、前記光入出射端面が略同一平面上となるように、かつ、一の前記電極形成面の対向面と他の前記電極形成面が接触するように、積層を形成する基板積層形成工程と、
積層を形成された複数の前記基板について、略同一平面上となった前記光入出射端面に一括して光学薄膜を形成する光学薄膜形成工程と、
前記光学薄膜を形成された複数の前記基板について、積層を分解することにより、複数の前記光デバイスを製造する基板積層分解工程と、
を順に備えることを特徴とする光デバイスの製造方法。 - 前記光入出射端面加工工程は、前記光デバイスの側面から見た前記切り欠き部の断面が、方形状、くさび状又は円弧状となるように、前記光入出射端面に前記切り欠き部を加工することを特徴とする、請求項1に記載の光デバイスの製造方法。
- 前記光入出射端面加工工程は、複数の前記基板をウェハから劈開で切り出し、前記光入出射端面を前記ウェハの劈開位置に形成するにあたり、前記ウェハのうち前記電極形成面が形成される面の対向面に、前記劈開位置に沿って、方形状、V字状又はU字状の断面を有する溝構造を形成し、前記溝構造に沿って、複数の前記基板を前記ウェハから劈開で切り出すことを特徴とする、請求項1又は2に記載の光デバイスの製造方法。
- 光入出射端面及び電極形成面を有する基板を備える光デバイスであって、
前記光入出射端面に光学薄膜が形成され、前記電極形成面の対向面の前記光入出射端面側のエッジ部が、前記電極形成面の前記光入出射端面側のエッジ部より、前記光入出射端面における光入出射方向について前記基板の内側となるように、前記光入出射端面に切り欠き部が加工されることを特徴とする光デバイス。 - 前記光デバイスの側面から見た前記切り欠き部の断面が、方形状、くさび状又は円弧状となるように、前記光入出射端面に前記切り欠き部が加工されることを特徴とする、請求項4に記載の光デバイス。
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