JP2016217757A - ガスセンサデバイス部品、ガスセンサデバイス及びその製造方法、情報処理システム - Google Patents

ガスセンサデバイス部品、ガスセンサデバイス及びその製造方法、情報処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】ガスセンサに備えられるガスセンサデバイスの感応膜が劣化しない構造を提供する。【解決手段】ガスセンサデバイス部品1を、感応膜3と、感応膜の一方の側の面の少なくとも一部を覆い、ガスを検知する際に剥離可能な支持基板4と、感応膜の保護部材が設けられている側の反対側の面に設けられ、感応膜を介して電気的に接続される2つの電極5、6とを備えるものとし、これを、少なくとも2つの電極パッドを備える基板上に設け、ガスを検知する際に、絶縁膜9を剥離して、感応膜の一方の側の面を露出させて、ガスセンサデバイスとして用いる。【選択図】図1

Description

本発明は、ガスセンサデバイス部品、ガスセンサデバイス及びその製造方法、情報処理システムに関する。
近年、高齢化に伴い医療費が増大しており、スクリーニングによって例えば癌などの重い疾病を早期に発見し、早期に治療を行なうことで、重篤患者数を低減し、医療費を減少させる必要がある。
このスクリーニングに用いて例えば癌を早期に発見する技術としては、呼気中に含まれる癌特有のマーカーガスを検知する方法がある。例えば、胃癌の危険因子であるピロリ菌感染のマーカーガスとしてアンモニアが知られており、肺癌のマーカーガスとしてアセトアルデヒドやノナナールが知られている。
特開2000−097861号公報 実公昭62−042352号公報
ところで、ガスセンサに備えられるガスセンサデバイスの感応膜は、ガスセンサを使用する前に長時間大気にさらされたり、製造工程中に溶液などにさらされたりすると、劣化してしまい、この結果、ガスセンサの感度が低下し、場合によっては検知不能になることもある。
そこで、ガスセンサに備えられるガスセンサデバイスの感応膜が劣化しないようにしたい。
本ガスセンサデバイス部品は、感応膜と、感応膜の一方の側の面の少なくとも一部を覆い、ガスを検知する際に剥離可能な保護部材と、感応膜の保護部材が設けられている側の反対側の面に設けられ、感応膜を介して電気的に接続される2つの電極とを備える。
本ガスセンサデバイスは、上述のガスセンサデバイス部品と、少なくとも2つの電極パッドを備える基板とを備え、ガスセンサデバイス部品の2つの電極が、それぞれ、基板の2つの電極パッドに電気的に接続されるように、基板上にガスセンサデバイス部品が設けられている。
本情報処理システムは、上述のガスセンサデバイスを備えるガスセンサと、ガスセンサにネットワークを介して接続され、ガスセンサによって得られたデータを処理するコンピュータとを備える。
本ガスセンサデバイスの製造方法は、感応膜と、感応膜の一方の側の面の少なくとも一部を覆い、ガスを検知する際に剥離可能な保護部材と、感応膜の保護部材が設けられている側の反対側の面に設けられ、感応膜を介して電気的に接続される2つの電極とを備えるガスセンサデバイス部品を作製する工程と、少なくとも2つの電極パッドを備える基板上に、ガスセンサデバイス部品の2つの電極が、それぞれ、基板の2つの電極パッドに電気的に接続されるように、ガスセンサデバイス部品を設ける工程とを含む。
したがって、本ガスセンサデバイス部品、ガスセンサデバイス及びその製造方法、情報処理システムによれば、ガスセンサに備えられるガスセンサデバイスの感応膜が劣化しないようにすることができるという利点がある。
本実施形態にかかるガスセンサデバイス部品の構成を説明するための模式的断面図である。 本実施形態にかかるガスセンサデバイスの製造方法を説明するための模式的断面図である。 本実施形態にかかるガスセンサデバイスの構成を説明するための模式的断面図である。 本実施形態にかかるガスセンサデバイスの具体例のものにおいて、Nガス、アンモニアガス(ここでは1ppmアンモニアガス)、Nガスの順に暴露し、抵抗値を測定した結果を示す図である。 (A)、(B)は、本発明の課題を説明するための模式的断面図である。 本実施形態にかかる情報処理システムの構成を示す模式図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかるガスセンサデバイス部品、ガスセンサデバイス及びその製造方法、情報処理システムについて、図1〜図6を参照しながら説明する。
本実施形態にかかるガスセンサデバイスは、呼気・体臭中に含まれるガス、特に各種疾病特有のマーカーガスを感知するガスセンサデバイスである。
本実施形態にかかるガスセンサデバイスは、図1〜図3に示すように、ガスセンサデバイス部品1と、少なくとも2つの電極パッド7、8を備える基板2とを備える。なお、基板2をセンサ基板又は支持基板ともいう。
ここで、ガスセンサデバイス部品1は、図1に示すように、感応膜3と、感応膜3の一方の側の面(表面;図1中、下側の面)の少なくとも一部を覆い、ガスを検知する際に剥離可能な保護部材4と、感応膜3の保護部材4が設けられている側の反対側の面(裏面;図1中、上側の面)に設けられ、感応膜3を介して電気的に接続される2つの電極5、6とを備える。なお、感応膜3をセンサ膜又はセンサ部ともいう。
本実施形態では、感応膜3は、CuBrからなる。つまり、感応膜3は、CuBr膜である。なお、感応膜3の材料はこれに限られるものではない。
また、本実施形態では、保護部材4は、ガスを検知する際に露出させる感応膜3の一方の側の面、即ち、感応膜3の検知対象ガスに接触させる面を保護するものであり、ガスを検知する際に剥離されるものである。なお、感応膜3の検知対象ガスに接触させる面を、センサとして機能するセンサ面ともいう。
ここでは、保護部材4は、フィルム状又は板状の保護部材(カバー部材;支持基板、支持フィルムなど)であって、ガスを検知する際に剥離されるものである。
特に、保護部材4を感応膜3から剥離しやすくするために、保護部材4は、その表面に例えばテフロン(登録商標)などの剥離性の高い材料がコーティングされているものとするのが好ましい。
例えば、表面にテフロンがコーティングされているシリコン基板を用いれば良い。但し、これに限られるものではなく、例えばガラス基板やテフロン(登録商標)などの樹脂基板を用いることもできる。
ここで、ガスを検知する際に露出させる感応膜3の一方の側の面、即ち、感応膜3の検知対象ガスに接触させる面は、感応膜3の一方の側の面全体であっても良いし、感応膜3の一方の側の面の一部であっても良い。
このため、保護部材4は、感応膜3の一方の側の面の少なくとも一部を覆うように設けられ、ガスを検知する際に剥離されるものである。
このように、保護部材4は、ガスを検知する際に露出させる感応膜3の一方の側の面、即ち、感応膜3の検知対象ガスに接触させる面を覆うように設けられ、ガスを検知する際に剥離されるものである。
そして、図2、図3に示すように、本実施形態のガスセンサデバイス10では、ガスセンサデバイス部品1の2つの電極5、6が、それぞれ、基板2の2つの電極パッド7、8に電気的に接続されるように、基板2上にガスセンサデバイス部品1が設けられている。
このように、本実施形態では、ガスセンサデバイス部品1を、感応膜3と、感応膜3の一方の側の面の少なくとも一部を覆い、ガスを検知する際に剥離可能な保護部材4と、感応膜3の保護部材4が設けられている側の反対側の面に設けられ、感応膜3を介して電気的に接続される2つの電極5、6とを備えるものとし、これを、少なくとも2つの電極パッド7、8を備える基板2上に設け、ガスを検知する際に、保護部材4を剥離して、感応膜3の一方の側の面を露出させて、ガスセンサデバイス10として用いる。
また、本実施形態のガスセンサデバイス10は、呼気中に含まれる例えば数ppm以下の微量のアンモニアを高感度に検知するガスセンサに備えられるガスセンサデバイスであって、その感応膜にCuBrを用いるものである。
このCuBrを用いたガスセンサでは、CuBr膜にアンモニア分子が吸着すると、吸着した部分のCuBr中のCuイオンの濃度が変化し、半導体であるCuBrの抵抗値(又は電位)が変化するため、この抵抗値(又は電位)の変化によって微量のアンモニアを検知することができる。
上述のように構成される本実施形態のガスセンサデバイス部品1及びガスセンサデバイス10は、以下のようにして製造することができる。
ここでは、ガスセンサデバイスの製造方法は、図1〜図3に示すように、ガスセンサデバイス部品1を作製する工程と、基板2上にガスセンサデバイス部品1を設ける工程とを含む。つまり、ガスセンサデバイス部品1を作製し、基板2上にガスセンサデバイス部品1を設けることで、ガスセンサデバイス部品1と、少なくとも2つの電極パッド7、8を備える基板2とを備えるガスセンサデバイス10を製造する。
ここで、ガスセンサデバイス部品1を作製する工程は、感応膜(ここではCuBr膜)3と、感応膜3の一方の側の面の少なくとも一部を覆い、ガスを検知する際に剥離可能な保護部材4と、感応膜3の保護部材4が設けられている側の反対側の面に設けられ、感応膜3を介して電気的に接続される2つの電極5、6とを備えるガスセンサデバイス部品1を作製する工程である(図1参照)。
ここでは、ガスを検知する際に剥離可能な保護部材4となる支持基板上に感応膜(ここではCuBr層)3を形成し、この感応層3上に2つの電極5、6を形成することによって、上述のような構成を備えるガスセンサデバイス部品1を作製する(図1参照)。
この場合、支持基板4が接している感応膜3の一方の側の面が、ガスを検知する際に露出させる感応膜3の表面、即ち、感応膜3の検知対象ガスに接触させる面となる。
ここでは、感応膜3上に、感応膜3を介して電気的に接続されるように2つの電極5、6を形成する。つまり、感応膜3上に、感応膜3を介して、直列に接続されるように2つの電極5、6を形成する(図1参照)。
また、基板2上にガスセンサデバイス部品を設ける工程は、図2に示すように、少なくとも2つの電極パッド7、8を備える基板2上に、ガスセンサデバイス部品1の2つの電極5、6が、それぞれ、基板2の2つの電極パッド7、8に電気的に接続されるように、ガスセンサデバイス部品1を設ける工程である。
ここで、ガスセンサデバイス部品1の電極5、6と基板2の電極パッド7、8とは電気的に接続されていれば良い。
例えば、ガスセンサデバイス部品1の電極5、6と基板2の電極パッド7、8とが互いに押し付けられて電気的に導通した状態で、基板2上にガスセンサデバイス部品1が固定されるようにすれば良い。また、例えば、熱及び圧力を加えたり、はんだ付けしたりするなどして、ガスセンサデバイス部品1の電極5、6と基板2の電極パッド7、8とを接合して、基板2上にガスセンサデバイス部品1が固定されるようにしても良い。
なお、基板2上にガスセンサデバイス部品1を設ける工程は、流通前に行なっても良いし、流通後に行なっても良い。
例えば、流通前に行なう場合は、ガスセンサデバイス部品1の電極5、6と基板2の電極パッド7、8とが互いに押し付けられて電気的に導通した状態で、基板2上にガスセンサデバイス部品1が固定されるようにしても良いし、熱及び圧力を加えたり、はんだ付けしたりするなどして、ガスセンサデバイス部品1の電極5、6と基板2の電極パッド7、8とを接合して、基板2上にガスセンサデバイス部品1が固定されるようにしても良い。
また、例えば、流通後に行なう場合は、ガスセンサデバイス部品1の電極6、7と基板2の電極パッド7、8とが互いに押し付けられて電気的に導通した状態で、基板2上にガスセンサデバイス部品1が固定されるようにすれば良い。
なお、ガスセンサデバイス部品1を設ける基板2は、ガスセンサデバイス用の基板でも良いし、ガスセンサに備えられる基板でも良い。また、基板2上にガスセンサデバイス部品1を設ける工程を流通後に行なう場合は、感応膜3を備えるガスセンサデバイス部品1は、これを搭載する基板2とは別ユニットとして製造し、流通することになる。この場合、ガスセンサデバイス部品1を搭載する基板2を専用基板とするときは、これらをセットにして流通させれば良い。なお、ガスセンサデバイス部品1をセンサユニットともいう。
この場合、CuBr膜3の一方の側の面が保護部材(ここでは支持基板)4で覆われた状態で、その後の製造工程が行なわれ、流通することになる。つまり、CuBr膜3の成膜後、ガスセンサの使用時(ガス測定時)まで、CuBr膜3の一方の側の面が保護部材4で覆われた状態が維持されることになる。
これにより、CuBr膜3が、ガスセンサを使用する前に長時間大気にさらされたり、製造工程中に溶液などにさらされたりして、CuBr膜2が劣化してしまうのを防止することができる。
例えば、CuBr膜3の成膜後のデバイス製造工程中に大気にさらされて、酸化したり、大気中のガスが吸着したりして、その表面が劣化してしまうのを防止することができる。また、例えば、製造工程中にCuBr膜3が溶液に接触して溶解し、劣化してしまうのを防止することができる。
この結果、ガスを検知する際に、ガスセンサの感度が低下してしまい、場合によっては検知不能(測定不能)になってしまうのを防止することができる。
そして、図2、図3に示すように、ガスを検知する際に、基板2上に設けられたガスセンサデバイス部品1の感応膜3の一方の側の面(表面;図2、図3中、上側の面)を覆っている保護部材4を剥離して、感応膜3の一方の側の面、即ち、感応膜3の検知対象ガスに接触させる面を露出させる。
つまり、本実施形態のガスセンサデバイス10は、ガスを検知する際に、感応膜3の一方の側の面を覆っている保護部材4を剥離することで、感応膜3の一方の側の面、即ち、感応膜3の検知対象ガスに接触させる面を露出させて用いられる。
このように、基板2上にガスセンサデバイス部品1を設け、ガスを検知する際に保護部材4を剥離することで、2つの電極5、6が設けられている感応膜3が、基板2上に転写されることになる。
これにより、測定時に表面に清浄なCuBr膜(感応膜)3が露出することになるため、高い感度で安定した測定が可能となる。
つまり、ガスセンサデバイス10の感応膜3の検知対象ガスが接触(吸着)する面が劣化していない清浄な状態で、高い感度で安定してガスの検知を行なうことが可能となる。
例えば、数ppm以下の微量のアンモニアなどのガスを高感度で安定して検知(感知)することが可能となる。
また、本実施形態では、図1に示すように、上述のガスセンサデバイス部品1は、2つの電極5、6の間に設けられ、感応膜3の保護部材4が設けられている側の反対側の面(裏面;図1中、上側の面)を覆う絶縁膜(保護膜;絶縁保護膜)9を備える。つまり、感応膜3の保護部材4が設けられている側の反対側の面の2つの電極5、6が設けられていない領域が絶縁膜9で覆われるようにしている。
ここで、絶縁膜9は、例えばSiO膜である。なお、これに限られるものではなく、例えば、アルミナなどの酸化物、窒化物などの絶縁膜であっても良いし、例えばレジストやポリイミドなどの有機系の絶縁膜であっても良い。但し、例えばSiOなどの無機系の絶縁膜の方が厚さを薄くすることができるため、好ましい。
ここでは、感応膜3の保護部材4が設けられている側の反対側の面(裏面;図1中、上側の面)の全体が、2つの電極5、6及び絶縁膜9によって覆われるようにしている。
これにより、感応膜3の裏面側から感応膜3が劣化してしまうのを防止している。つまり、感応膜3の裏面側から感応膜3の劣化が進行し、感応膜3の表面側の検知対象ガスに接触させる面に影響を与えることになるのを防止している。
この場合、ガスを検知する際に剥離可能な保護部材4となる支持基板上に感応膜(ここではCuBr層)3を形成し、この感応膜3上に2つの電極5、6を形成し、これらの2つの電極5、6の間に感応膜3を覆う絶縁膜9を形成することによって、ガスセンサデバイス部品1を作製すれば良い。
なお、この絶縁膜9は設けなくても良い。この場合、感応膜3の保護部材4が設けられている側の反対側の面(裏面)が2つの電極5、6によって部分的に覆われることになる。このように、感応膜3の保護部材4が設けられている側の反対側の面(裏面)の少なくとも一部が覆われていれば良い。
また、基板2の2つの電極パッド7、8に接続され、感応膜3の電気特性の変化を検知する検知部を備えるものとしても良い。例えば、ガスセンサデバイス部品1の2つの電極5、6を、それぞれ、基板2の2つのパッド7、8に接続された配線を介して、検知部としての回路(例えばトランジスタを含む回路)に接続し、この回路で、感応膜3の電気特性の変化(例えば抵抗値、電流値、あるいは、電位差の変化)を検知するようにすれば良い。
なお、これに限られるものではなく、例えば、基板2の表面側に検知部としての回路(例えばトランジスタを含む回路)を設けておき、この回路で、感応膜3の電気特性の変化(例えば電位差や抵抗値の変化)を検知するようにしても良い。
なお、CuBr膜を覆うように保護膜を設けておき、ガスを検知する際に、この保護膜をウェットエッチングによって除去することも考えられるが、ウェットエッチングに用いられる溶液によってCuBr膜が劣化してしまうことになるため、上述のようにしている。また、CuBr膜を覆うように保護膜を設けておき、ガスを検知する際に、この保護膜をドライエッチングによって除去することも考えられるが、ドライエッチングを行なうために大がかりな装置が必要になるため、上述のようにしている。
具体的には、以下のようにして、ガスセンサデバイス部品1を作製し、基板2上にガスセンサデバイス部品1を設けてガスセンサデバイス10を作製すれば良い。
まず、例えばテフロン(登録商標)がコーティングされたSi基板(支持基板;保護部材)4上に、感応膜3として例えば厚さ約300nmのCuBr膜を例えばRFスパッタリング法で成膜する(図1参照)。ここでは、CuBr膜3のサイズは、約2×約5mmである。
次に、CuBr膜3上に、例えば厚さ約100nmのAu膜を例えばRFスパッタリング法で成膜して、ガスセンサデバイス部品1に備えられる2つの電極5、6を形成する(図1参照)。ここでは、これらの2つの電極5、6の大きさは約2nm×約2mmであり、電極間距離(ギャップ)は約1mmであり、CuBr膜3の端部の近傍に形成する。
次に、これらの2つの電極5、6の間に、例えばスパッタリングによって、絶縁膜(絶縁保護膜)9として例えばSiO膜をパターニングして形成する(図1参照)。
このようにして、ガスセンサデバイス部品1を作製する。
このガスセンサデバイス部品1は、感応膜3としてのCuBr膜の一方の側の面、即ち、ガスを検知する際に露出する面が、保護部材4としての支持基板で覆われ、反対側の面が2つの電極5、6としてのAu電極及び絶縁膜9としてのSiO膜で覆われたものとなる。
そして、図2に示すように、流通前又は流通後に、2つの電極パッド7、8として例えばIn薄膜電極パッドを備える基板2上に、ガスセンサデバイス部品1を設け、ガスセンサデバイス部品1に備えられる2つのAu電極5、6を、基板2に備えられるIn薄膜電極パッド7、8に圧着によって接合することで、これらを電気的に接続する。
このようにして、ガスセンサデバイス10を作製する。
その後、図3に示すように、ガスを検知する際に、即ち、ガスを測定する前に、保護部材4としての支持基板を感応膜3から剥離する。これにより、2つの電極5、6が設けられている感応膜3が、基板2上に転写されることになる。
このようにして作製したガスセンサデバイス10を、Nガス、アンモニアガス(ここでは1ppmアンモニアガス)、Nガスの順に暴露し、抵抗値を測定したところ、図4に示すように、アンモニアガス中ではN中の3倍以上抵抗値が増加した。
つまり、上述のようにして作製されたガスセンサデバイス10は、劣化していない清浄なCuBr膜3が露出しているものとなる結果、アンモニアガスに暴露すると3倍以上の抵抗値の変化が得られた。
このため、ガスセンサデバイス10の抵抗値の測定を行ない、測定対象ガスに暴露する前後での抵抗値の変化の有無をみることで、測定対象ガス中にアンモニアが含まれているか測定(判断)することができる。
これに対し、図5(A)に示すように、基板20上に2つの電極21、22を形成し、その上に感応膜としてCuBr膜20を形成したガスセンサデバイス24では、CuBr膜23が露出している状態でその後の製造工程が行なわれるため、製造工程で用いられる溶液中に溶出したり、使用前に長時間大気にさらされたりして、図5(B)に示すように、CuBr膜23が劣化してしまう。なお、図5(B)では、符号23XでCuBr膜23の劣化部分を示している。この結果、上述のような抵抗値の変化が得られないため、測定対象ガス中にアンモニアが含まれているかを測定するのが難しい。
したがって、本実施形態にかかるガスセンサデバイス部品、ガスセンサデバイス及びその製造方法によれば、ガスセンサに備えられるガスセンサデバイスの感応膜が劣化しないようにすることができるという利点がある。
ところで、上述の実施形態のガスセンサデバイス10を備えるガスセンサを用いて測定したデータ(情報)を、ネットワークを介して収集し、蓄積して、データベースを構築したり、これらのデータを解析し、その結果をフィードバックしたりすることも可能である。
これにより、疾病のスクリーニング精度の向上、他の疾病との相関性の有無の調査などに有効に活用されることになり、また、多大な労力を要することなく、測定結果をフィードバックすることが可能となる。例えば、呼気の被測定者の癌の有無、あるいは他の疾病との相関を解析することで、スクリーニング精度の向上や他の疾病のスクリーニングへの展開が可能となり、医療費が増大する高齢化社会への寄与が大きい。
この場合、図6に示すように、このようなデータ処理(情報処理)を行なう情報処理システム11は、上述の実施形態のガスセンサデバイス10を備えるガスセンサ12と、ガスセンサ12にネットワーク13を介して接続され、ガスセンサ12によって得られたデータを処理するサーバ(コンピュータ)14とを備えるものとすれば良い。
なお、ガスセンサ12は、上述の実施形態のガスセンサデバイス10のほかに、例えば、検知部としての回路、プロセッサ、メモリ、コントローラ、通信回路等を備えるものとすれば良い。また、情報処理システム11をセンサネットワークシステムともいう。
なお、本発明は、上述した実施形態及び変形例に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
以下、上述の実施形態及び変形例に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
感応膜と、
前記感応膜の一方の側の面の少なくとも一部を覆い、ガスを検知する際に剥離可能な保護部材と、
前記感応膜の前記保護部材が設けられている側の反対側の面に設けられ、前記感応膜を介して電気的に接続される2つの電極とを備えることを特徴とするガスセンサデバイス部品。
(付記2)
前記感応膜は、CuBrからなることを特徴とする、付記1に記載のガスセンサデバイス部品。
(付記3)
前記2つの電極の間に設けられ、前記感応膜の前記保護部材が設けられている側の反対側の面を覆う絶縁膜を備えることを特徴とする、付記1又は2に記載のガスセンサデバイス部品。
(付記4)
付記1〜3のいずれか1項に記載のガスセンサデバイス部品と、
少なくとも2つの電極パッドを備える基板とを備え、
前記ガスセンサデバイス部品の前記2つの電極が、それぞれ、前記基板の前記2つの電極パッドに電気的に接続されるように、前記基板上に前記ガスセンサデバイス部品が設けられていることを特徴とするガスセンサデバイス。
(付記5)
前記2つの電極パッドに接続され、前記感応膜の電気特性の変化を検知する検知部を備えることを特徴とする、付記4に記載のガスセンサデバイス。
(付記6)
付記4又は5に記載のガスセンサデバイスを備えるガスセンサと、
前記ガスセンサにネットワークを介して接続され、前記ガスセンサによって得られたデータを処理するコンピュータとを備えることを特徴とする情報処理システム。
(付記7)
感応膜と、前記感応膜の一方の側の面の少なくとも一部を覆い、ガスを検知する際に剥離可能な保護部材と、前記感応膜の前記保護部材が設けられている側の反対側の面に設けられ、前記感応膜を介して電気的に接続される2つの電極とを備えるガスセンサデバイス部品を作製する工程と、
少なくとも2つの電極パッドを備える基板上に、前記ガスセンサデバイス部品の前記2つの電極が、それぞれ、前記基板の前記2つの電極パッドに電気的に接続されるように、前記ガスセンサデバイス部品を設ける工程とを含むことを特徴とするガスセンサデバイスの製造方法。
1 ガスセンサデバイス部品
2 基板
3 感応膜(CuBr膜)
4 保護部材(支持基板)
5、6 電極
7、8 電極パッド
9 絶縁膜(SiO膜)
10 ガスセンサデバイス
11 情報処理システム
12 ガスセンサ
13 ネットワーク
14 サーバ(コンピュータ)

Claims (4)

  1. 感応膜と、
    前記感応膜の一方の側の面の少なくとも一部を覆い、ガスを検知する際に剥離可能な保護部材と、
    前記感応膜の前記保護部材が設けられている側の反対側の面に設けられ、前記感応膜を介して電気的に接続される2つの電極とを備えることを特徴とするガスセンサデバイス部品。
  2. 請求項1に記載のガスセンサデバイス部品と、
    少なくとも2つの電極パッドを備える基板とを備え、
    前記ガスセンサデバイス部品の前記2つの電極が、それぞれ、前記基板の前記2つの電極パッドに電気的に接続されるように、前記基板上に前記ガスセンサデバイス部品が設けられていることを特徴とするガスセンサデバイス。
  3. 請求項2に記載のガスセンサデバイスを備えるガスセンサと、
    前記ガスセンサにネットワークを介して接続され、前記ガスセンサによって得られたデータを処理するコンピュータとを備えることを特徴とする情報処理システム。
  4. 感応膜と、前記感応膜の一方の側の面の少なくとも一部を覆い、ガスを検知する際に剥離可能な保護部材と、前記感応膜の前記保護部材が設けられている側の反対側の面に設けられ、前記感応膜を介して電気的に接続される2つの電極とを備えるガスセンサデバイス部品を作製する工程と、
    少なくとも2つの電極パッドを備える基板上に、前記ガスセンサデバイス部品の前記2つの電極が、それぞれ、前記基板の前記2つの電極パッドに電気的に接続されるように、前記ガスセンサデバイス部品を設ける工程とを含むことを特徴とするガスセンサデバイスの製造方法。
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