JP2016217260A - バーナ装置およびエンジンシステム - Google Patents

バーナ装置およびエンジンシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2016217260A
JP2016217260A JP2015103399A JP2015103399A JP2016217260A JP 2016217260 A JP2016217260 A JP 2016217260A JP 2015103399 A JP2015103399 A JP 2015103399A JP 2015103399 A JP2015103399 A JP 2015103399A JP 2016217260 A JP2016217260 A JP 2016217260A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion chamber
fuel
fuel injection
secondary combustion
primary combustion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015103399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6488882B2 (ja
Inventor
洋一 丸谷
Yoichi Marutani
洋一 丸谷
泰宜 足利
Taigi Ashikaga
泰宜 足利
正治 伊藤
Masaharu Ito
正治 伊藤
巧一 井沢
Koichi Izawa
巧一 井沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2015103399A priority Critical patent/JP6488882B2/ja
Publication of JP2016217260A publication Critical patent/JP2016217260A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6488882B2 publication Critical patent/JP6488882B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)
  • Feeding And Controlling Fuel (AREA)
  • Incineration Of Waste (AREA)

Abstract

【課題】燃焼室の内壁への煤の堆積を抑制し、燃焼性能を向上させる。【解決手段】排気ガスを昇温するバーナ装置100は、一次燃焼室116aと、一次燃焼室に燃料を噴射する第1燃料噴射部126と、一次燃焼室と連通孔124を介して連通し、少なくとも一次燃焼室における燃料の燃焼中、一次燃焼室で生じた排気ガスが連通孔124より流入する二次燃焼室116bと、二次燃焼室に燃料を噴射して燃焼させる第2燃料噴射部128と、を備え、第2燃料噴射部は、二次燃焼室における燃料の燃焼中、二次燃焼室における当量比が1以上となる量の燃料を噴射し、第1燃料噴射部は、二次燃焼室における燃料の燃焼中、一次燃焼室における当量比が1未満となる量の燃料を噴射する。【選択図】図2

Description

本発明は、一次燃焼室および二次燃焼室における燃焼熱で排気ガスを昇温するバーナ装置、および、エンジンシステムに関する。
従来、エンジン等の装置の排気ガス中で燃料を燃焼させる場合がある。例えば、ディーゼルエンジンの場合、排気ガスに含まれる煤等の粒子状物質を除去するパティキュレートフィルタの再生処理が必要となる。
この再生処理では、酸化触媒で排気ガスを昇温するが、特許文献1では、酸化触媒を活性温度まで迅速に上昇させるため、補助的にバーナ装置で燃料を燃焼させて排気ガスを昇温する構成が記載されている。このバーナ装置には、一次燃焼室と二次燃焼室が設けられている。一次燃焼室は、二次燃焼室よりも流通するガス流量が少ないことから着火し易い。一方、二次燃焼室は、一次燃焼室よりも流通するガス流量が多いことからより多くの燃料を燃焼させることができる。そして、一次燃焼室で着火した後、一次燃焼室から二次燃焼室に流入する排気ガスの熱などを受けて、二次燃焼室に噴射された燃料が着火する構成となっている。
特開2014−47699号公報
ところで、上記のようなバーナ装置においては、二次燃焼室における燃焼に伴い、二次燃焼室の内壁に煤が堆積する。二次燃焼室の内壁への煤の堆積を抑制すれば、燃焼性能を向上させることが可能となることから、このような技術の開発が希求されている。
本発明は、このような課題に鑑み、燃焼室の内壁への煤の堆積を抑制し、燃焼性能を向上させることが可能なバーナ装置、および、エンジンシステムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の、排気ガスを昇温するバーナ装置は、一次燃焼室と、一次燃焼室に燃料を噴射する第1燃料噴射部と、一次燃焼室と連通孔を介して連通し、少なくとも一次燃焼室における燃料の燃焼中、一次燃焼室で生じた排気ガスが連通孔より流入する二次燃焼室と、二次燃焼室に燃料を噴射して燃焼させる第2燃料噴射部と、を備え、第2燃料噴射部は、二次燃焼室における燃料の燃焼中、二次燃焼室における当量比が1以上となる量の燃料を噴射し、第1燃料噴射部は、二次燃焼室における燃料の燃焼中、一次燃焼室における当量比が1未満となる量の燃料を噴射するか、もしくは燃料の噴射を停止することを特徴とする。
第1燃料噴射部は、二次燃焼室において着火する前に、一次燃焼室における当量比が1以上となる量の燃料を噴射してもよい。
一次燃焼室内に設けられ、第1燃料噴射部から噴射された燃料を受けて燃料を一時的に留め、留めた燃料を燃焼させる保炎部をさらに備え、第1燃料噴射部は、二次燃焼室における燃料の燃焼中、燃料の噴射と休止を交互に繰り返し、噴射期間よりも休止期間の方が長くてもよい。
上記課題を解決するために、本発明のエンジンシステムは、上記のバーナ装置を備えることを特徴とする。
本発明によれば、燃焼室の内壁への煤の堆積を抑制し、燃焼性能を向上させることが可能となる。
ディーゼルエンジンを備えるエンジンシステムの排気系を説明するための説明図である。 バーナ装置の構造を説明するための説明図である。 燃料燃焼方法の処理の流れを示すフローチャートである。 第1燃料噴射部による燃料噴射を説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、ディーゼルエンジン1を備えるエンジンシステムSの排気系を説明するための説明図である。図1中、矢印は排気ガスの流れを示す。図1(a)に示すように、ディーゼルエンジン1はレシプロエンジンであり、ピストンによってシリンダ内の空気を圧縮して高温高圧化するとともに、燃料タンク2に蓄えられた、軽油、重油等の燃料を燃料ポンプ3や噴射ポンプ4で昇圧して、その高温高圧化された空気中に噴射することで爆発を起こさせ、その爆発によって生じるエネルギーを動力に変える。過給機5は、ディーゼルエンジン1の排気ガスのエネルギーでタービンを回転させ、吸気を圧縮して吸気圧を高めることでエンジン出力を向上させる装置である。
排気管6は、ディーゼルエンジン1の排気口から排出された排気ガスを外部に排出する配管である。そして、排気管6には、ディーゼルパティキュレートフィルタ7(DPF:Diesel Particulate Filter)が設けられている。
ディーゼルパティキュレートフィルタ7は、図1(b)の縦断面図に示すように、セラミックや金属をハニカム構造に形成した多孔質材7aで形成され、ディーゼルエンジン1の排気ガスに含まれる、例えば10ミクロン以上の大きさの粒子状物質PMを捕集し、排気ガスから粒子状物質PMを分離する。
粒子状物質PMが分離された排気ガスは外部に放出される。このとき、ディーゼルパティキュレートフィルタ7に粒子状物質PMが堆積し過ぎると、多孔質材7aが目詰まりを起こすことがある。目詰まりは排気圧の上昇を招き、燃費の悪化や出力低下につながる。そこで、排気管6のうち、ディーゼルパティキュレートフィルタ7の上流側には、ディーゼル酸化触媒部8(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)が設けられている。
ディーゼル酸化触媒部8は、排気管6のうち、ディーゼルパティキュレートフィルタ7の上流に設けられ、例えばプラチナ、パラジウム等の触媒で構成される。そして、ディーゼルエンジン1の排気ガス中に含まれる酸素を利用し、未燃の燃料を触媒燃焼させることによって排気ガスを昇温する。
昇温された排気ガスは、下流のディーゼルパティキュレートフィルタ7に流れ、ディーゼルパティキュレートフィルタ7に堆積した粒子状物質PMを燃焼(酸化)して二酸化炭素として排気させ、ディーゼルパティキュレートフィルタ7の目詰まりを解消する(フィルタ再生処理)。
このようなフィルタ再生処理は、ディーゼルパティキュレートフィルタ7の目詰まりが所定の閾値を超えたことを契機とし、その目詰まりがある程度解消されるまで、所望するタイミングで所望する期間実行されるバッチ処理である。しかし、ディーゼルエンジン1の始動時や低負荷時には排気ガスの温度が低く、ディーゼル酸化触媒部8が活性温度に達していないことがある。
この場合、ディーゼル酸化触媒部8のみでは排気ガスを昇温できず、その下流に位置するディーゼルパティキュレートフィルタ7において、所望するタイミングでフィルタ再生処理を行うことができない。そこで、エンジンシステムSにおいては、排気管6のうち、ディーゼル酸化触媒部8の上流側に、温度センサ9およびバーナ装置100を設けている。
温度センサ9は、排気管6のうち、ディーゼル酸化触媒部8の上流側近傍に設けられ、ディーゼル酸化触媒部8に流入する排気ガスの温度を検出し、バーナ装置100に出力する。バーナ装置100は、排気管6のうち、温度センサ9の上流側に接続され、排気管6内を流通する排気ガスを昇温する。
図2は、バーナ装置100の構造を説明するための説明図であり、バーナ装置100および配管6aの概略断面図を示す。配管6aは、円筒形状であって、図2中、左右方向に延在する。配管6aの左右の両端にはフランジ面6bが設けられ、両フランジ面6bが不図示の配管と連結されることで、上記の排気管6を形成している。
配管6aの内部には、円筒形状の内筒10が設けられている。内筒10は、図2中、左側の一端10aが、配管6aの左側のフランジ面6bと面一に配置され、他端10bが配管6aの内部に位置する。すなわち、配管6aと内筒10は二重管を形成している。
また、配管6aおよび内筒10の内部には、排気流路6cが形成されており、排気流路6c内を、図2中、白抜き矢印で示すように、左側から右側に向かって排気ガスが流通する。そして、内筒10の内部には、不図示の整流板が配されている。整流板は、内筒10の中心軸方向に平行に延在し、内筒10の内部を流通する排気ガスの流れを整流する。
バーナ装置100の外壁102は、例えば、矩形形状の中空部材であって、配管6aから、図2中、上側に立設している。ここでは、外壁102と配管6aが鋳造により一体形成されている。外壁102のうち、配管6aと反対側の端部(図2中、上側の端部)は、上蓋104によって閉塞されている。上蓋104には、ヒートシンク106が取り付けられており、ヒートシンク106によって上蓋104からの放熱を促進している。
外壁102の内部には、外壁102内部を区画する第1仕切壁108が形成されている。第1仕切壁108は、例えば、矩形の板形状であって、外壁102のうち、図2中、左側の左壁102aと離隔して大凡平行に対向配置される。
第1仕切壁108のうち、上蓋104側の端部には、左壁102a側に屈曲する屈曲部108aが形成されている。また、第1仕切壁108のうち、配管6a側の端部は、配管6aの内部まで突出する突出部108bとなっており、突出部108bに内筒10の他端10bが当接している。
この第1仕切壁108と左壁102aとの対向空間が流入路110となっている。そして、突出部108bと内筒10が当接しており、流入路110のうち、配管6a側が、内筒10によって閉塞されている。
また、左壁102aのうち、上蓋104側の端部には、流入孔112が設けられている。流入孔112は、左壁102aを貫通する孔であって、流入孔112のうち、外壁102の外側には吸気管114が連結されている。この吸気管114に、不図示の送気装置(例えば、エアポンプ、ファン、コンプレッサ等)から送出された酸素を含むガス(本実施形態では空気)が導かれ、流入孔112から流入路110に流入する。
第1仕切壁108で区画された外壁102の内部空間のうち、流入路110と反対側(図2中、右側)は、燃焼室116となっている。燃焼室116は、第2仕切壁118で区画されている。第2仕切壁118は、例えば、矩形の板形状であって、燃焼室116内に配され、第1仕切壁108から、外壁102のうち、図2中、右側の右壁102bまで延在し、上蓋104と離隔して大凡平行に対向配置される。
そして、燃焼室116のうち、第2仕切壁118で区画された上蓋104側の空間が一次燃焼室116aであって、排気流路6c側の空間が二次燃焼室116bとなっている。すなわち、二次燃焼室116bは、一次燃焼室116aと排気流路6cとの間に配される。
また、第1仕切壁108の屈曲部108aには、流入路110と一次燃焼室116aとを連通する一次吸気口120が設けられており、流入路110から一次燃焼室116aへ空気を流入させる。
同様に、第1仕切壁108のうち、流入路110と二次燃焼室116bとを区画する部位には、流入路110と二次燃焼室116bとを連通する二次吸気口122が設けられており、流入路110から二次燃焼室116bへ空気を流入させる。
また、第2仕切壁118には、一次燃焼室116aから二次燃焼室116bまで貫通する連通孔124が形成されており、一次燃焼室116aと二次燃焼室116bが連通している。ここでは、連通孔124は、上蓋104側から見たとき、大凡矩形形状となっている。
第1燃料噴射部126および第2燃料噴射部128は、例えばノズルを有するインジェクタ等の燃料噴射装置で構成され、それぞれの本体部が外壁102の外側に位置する。第1燃料噴射部126は、ノズルの先端が右壁102bを貫通して一次燃焼室116a内に突出し、第2燃料噴射部128は、ノズルの先端が右壁102bを貫通して二次燃焼室116b内に突出している。
また、一次燃焼室116aのうち、第1燃料噴射部126のノズルの噴射方向前方には、保炎部130が設けられている。保炎部130は、例えば、金網、焼結金属、金属繊維、ガラス布、セラミック多孔体、セラミックファイバ、軽石等の多孔質体で形成され、第1燃料噴射部126から噴射された燃料を内部もしくは表面に一時的に留める。
上記のヒートシンク106には、グロープラグ132が取り付けられており、グロープラグ132の先端部が一次燃焼室116a内に突出している。グロープラグ132の先端部は、保炎部130に覆われている。
基台134は、上蓋104の一次燃焼室116a側の内面に取り付けられた中空部材であって、グロープラグ132の先端が貫通するとともに、保炎部130を上蓋104や外壁102から離隔して配置させるための台座となる。
制御部136は、温度センサ9からの出力に基づいて、グロープラグ132、第1燃料噴射部126、および、第2燃料噴射部128を制御する。例えば、制御部136は、温度センサ9の出力などから排気ガスの昇温が必要と判断すると、グロープラグ132の先端部に通電させて燃料の着火温度以上に加熱させるとともに、第1燃料噴射部126に燃料を噴射させる。
第1燃料噴射部126から噴射された燃料は、保炎部130に一時的に留まる。保炎部130は、燃料を留めることで、一次吸気口120から一次燃焼室116aに流入した空気の酸素と反応させ、グロープラグ132の先端部からの熱によって加熱して着火および燃焼させる。こうして、一次燃焼室116aで燃料の燃焼が開始すると、燃焼に伴う高温の排気ガスおよび未燃の燃料が、連通孔124を通って二次燃焼室116bに流入する。このように、少なくとも一次燃焼室116aにおける燃料の燃焼中、一次燃焼室116aで生じた排気ガスが連通孔124より二次燃焼室116bに流入する。
連通孔124を形成する第2仕切壁118のうち、二次燃焼室116b側の面には、連通孔124に沿って孔壁138が形成される。孔壁138は、二次燃焼室116b側に突出し、二次燃焼室116b側への突出長さが、第1仕切壁108側から右壁102b側に向かって長くなっている。
第2燃料噴射部128は、ノズルの噴射方向前方に孔壁138が位置する向きに配置されており、一次燃焼室116aで着火後、制御部136の制御によって、第2燃料噴射部128から燃料が噴射されると、燃料が孔壁138に衝突して霧散する。
二次燃焼室116bでは、こうして二次燃焼室116b内に散布された燃料と、一次燃焼室116aから流入する高温の排気ガスおよび未燃の燃料と、二次吸気口122から流入する空気によって、燃料が着火して燃焼が開始する。
このように、燃焼室116を一次燃焼室116aおよび二次燃焼室116bで構成し、一次燃焼室116aでは二次燃焼室116bよりも空気の流量を抑えることで着火性を向上させ、二次燃焼室116bでは一次燃焼室116aよりも空気の流量を多くすることで、多量の燃料の燃焼を可能としている。
一次燃焼室116aおよび二次燃焼室116bの燃焼によって生じた高温の排気ガスは、二次燃焼室116bから排気流路6c(配管6a)に流入する。こうして、排気流路6c内を流れる排気ガスが昇温され、ディーゼル酸化触媒部8を活性温度に昇温し、ディーゼルパティキュレートフィルタ7においてフィルタ再生処理を行うことが可能となる。
ところで、フィルタ再生処理のためバーナ装置100での燃焼を繰り返し遂行し続けると、二次燃焼室116bの内壁に煤が堆積してしまう。そこで、本実施形態では、制御部136が、第1燃料噴射部126および第2燃料噴射部128の燃料噴射を適切に制御することで、煤の堆積を抑制する。
表1は、一次燃焼室116aおよび二次燃焼室116bにおける当量比と、二次燃焼室116b内の煤の堆積の関係を示す表である。表1における当量比は、少なくとも二次燃焼室116b内において燃料が燃焼しているときのものである。ここで、当量比は、燃料が過不足なく完全燃焼する理論空燃比を、実際の空燃比で除算した値であり、当量比が1を超えていると燃料がリッチ、当量比が1未満であると燃料がリーンとなる。
Figure 2016217260
表1において、「当量比(一次)」は、一次燃焼室116aにおける空気量および燃料噴射量による当量比を示し、「当量比(二次)」は、二次燃焼室116bにおける空気量および燃料噴射量による当量比を示す。ここで、二次燃焼室116bには、二次吸気口122から流入する空気や第2燃料噴射部128から噴射される燃料に加え、一次燃焼室116aからの排気ガスや未燃の燃料も流入する。そのため、二次燃焼室116bにおける当量比は、これらを含めて計算された値となっている。
実験では、二次燃焼室116bの内壁に煤が堆積した状態で、「当量比(一次)」および「当量比(二次)」が表1に示す値となる条件で、一定時間燃焼を継続させた。その後、二次燃焼室116bの内壁上部、内壁下部、吸気口(二次吸気口122)付近の煤の堆積量の変化を計測した。
表1において、「堆積(内壁上部)」は、第2仕切壁118の二次燃焼室116b側の面に堆積した煤の増減を示し、「堆積(内壁下部)」は、右壁102bの排気流路6c側の部位や突出部108bにおける、二次燃焼室116b側の面に堆積した煤の増減を示す。また、「堆積(吸気口近傍)」は、第1仕切壁108のうち、二次吸気口122近傍の二次燃焼室116b側の面に堆積した煤の増減を示す。
表1に示すように、一次燃焼室116aにおける当量比2.1、二次燃焼室116bにおける当量比1.1とした1つ目の比較例の場合、煤の堆積量は減少しなかった。さらに、2つ目の比較例として、一次燃焼室116aにおける当量比を2.1としたまま、二次燃焼室116bにおける当量比を2.7となるまで燃料を増加させた場合であっても、煤の堆積量は減少しなかった。一方、一次燃焼室116aにおける当量比0.47、二次燃焼室116bにおける当量比2の場合、1つ目の比較例よりも二次燃焼室116bにおける当量比がリッチであるにもかからず、二次燃焼室116bの内壁上部の煤の堆積量が減少した。
このように、一次燃焼室116aをリーン、二次燃焼室116bをリッチとしたとき、二次燃焼室116bの煤の堆積量を減少させることが可能となる。すでに堆積した煤を減少させることができる以上、煤の堆積が全くない状態では、新たに煤が堆積する堆積量を減少させることが可能となる。
このように煤の堆積量が減少するのは、以下の理由による。すなわち、一次燃焼室116aがリーンとなることで、一次燃焼室116aでの燃料の燃焼が抑制され、二次燃焼室116b内では、連通孔124から流入する排気ガスの温度が低下するなど、一次燃焼室116aからの伝熱が抑制される。その結果、二次燃焼室116b内では、連通孔124付近での燃焼が抑制される代わりに、二次燃焼室116b内に噴射された燃料が十分に拡散して空気と混合した後に燃焼するため、燃料が効率的に燃焼して煤の発生が抑制される。
また、表1の4行目に示すように、一次燃焼室116aへの燃料噴射を0、二次燃焼室116bをリッチとしたとき、二次燃焼室116bの内壁上部および内壁下部の煤の堆積量が減少した。すなわち、一次燃焼室116aへの燃料噴射を0とすれば、一層、煤の堆積が減少することがわかる。
このように、第1燃料噴射部126は、二次燃焼室116bにおける燃料の燃焼中、燃料の噴射を停止することで、二次燃焼室116bに堆積する煤をさらに抑制することが可能となる。
表1に示す当量比は、少なくとも二次燃焼室116bで燃料が燃焼しているときのものであって、燃料の着火前、着火させる燃焼室116では、燃料を多量に噴射してリッチとするとよい。そこで、制御部136は、下記のフローチャートに示すような制御を遂行する。
図3は、燃料燃焼方法の処理の流れを示すフローチャートである。制御部136は、温度センサ9の出力などから排気ガスの昇温が必要と判断すると、図3に示すように、第1燃料噴射部126に、一次燃焼室116aへの燃料噴射を開始させる(S200)。このとき、一次燃焼室116aにおける当量比が1以上となるように燃料の噴射量が制御される。これと前後して、制御部136は、グロープラグ132の先端部に通電させて燃料の着火温度以上に加熱させる。
このように、第1燃料噴射部126は、二次燃焼室116bにおいて着火する前に、一次燃焼室116aで着火して火炎が安定化するまで、一次燃焼室116aにおける当量比が1以上となる量の燃料を噴射する。そのため、一次燃焼室116aにおける着火が迅速かつ確実に遂行される。
そして、制御部136は、一次燃焼室116aで着火したか否かを判定する(S202)。制御部136は、例えば、温度センサ9の出力によって排気ガスの昇温を確認すると、一次燃焼室116aで着火したと判定する。
制御部136は、一次燃焼室116aで着火するまで待機し(S202におけるNO)、一次燃焼室116aでの着火を確認すると(S202におけるYES)、第2燃料噴射部128に二次燃焼室116bへの燃料噴射を開始させる(S204)。このとき、二次燃焼室116bにおける当量比が1以上となるように燃料の噴射量が制御される。
そして、制御部136は、二次燃焼室116bで着火したか否かを判定する(S206)。制御部136は、例えば、温度センサ9の出力によって排気ガスのさらなる昇温を確認すると、二次燃焼室116bで着火したと判定する。
制御部136は、二次燃焼室116bで着火するまで待機し(S206におけるNO)、二次燃焼室116bでの着火を確認すると(S206におけるYES)、第1燃料噴射部126の燃料の噴射量を低減させる(S208)。このとき、一次燃焼室116aにおける当量比が1未満(例えば、当量比0.8以下)となるように燃料の噴射量が制御される。また、制御部136は、二次燃焼室116bにおける燃料の燃焼中、第1燃料噴射部126に燃料の噴射を停止させてもよい。この場合、上述したように二次燃焼室116bに堆積する煤をさらに抑制することが可能となる。特に、一次燃焼室116aにおける当量比が0.8以下とすると、二次燃焼室116bにおける当量比を大きくしても、二次燃焼室116bへの煤の堆積が一層抑制される。
このように、第2燃料噴射部128は、二次燃焼室116bにおける燃料の燃焼中、二次燃焼室116bにおける当量比が1以上となる量の燃料を噴射し、第1燃料噴射部126は、二次燃焼室116bにおける燃料の燃焼中、一次燃焼室116aにおける当量比が1未満となる量の燃料を噴射する。
その結果、上述したように、一次燃焼室116aで生じる燃焼熱が小さくなり、二次燃焼室116b内では、燃料が十分に拡散して空気と混合した後に燃焼するため、燃料が効率的に燃焼して煤の発生が抑制され、燃焼効率を向上することが可能となる。
ところで、第1燃料噴射部126は、二次燃焼室116bで燃料が着火した後、燃料噴射量を少量に抑える必要があるが、ノズルの構造などによっては、燃料噴射を継続しつつ噴射量を絞ることが困難な場合がある。そこで、第1燃料噴射部126では、下記の噴射態様を採用している。
図4は、第1燃料噴射部126による燃料噴射を説明するための説明図である。図4に示すように、第1燃料噴射部126は、二次燃焼室116bにおける燃料の燃焼中、燃料の噴射と休止を交互に繰り返すことで、噴射量の総量を少量に抑えている。このとき、図4に示すように、燃料を噴射する噴射期間Aよりも、燃料噴射を休止する休止期間Bの方が長く設定されている。
その結果、噴射量の総量を少量に抑えつつ、噴射期間Aに噴射する噴射量を増量することが可能となる。そのため、第1燃料噴射部126からの燃料噴射を安定化させ、噴射量の制御の精度を向上することが可能となる。
上述した実施形態では、第1燃料噴射部126は、二次燃焼室116bにおいて着火する前に、一次燃焼室116aにおける当量比が1以上となる量の燃料を噴射する場合について説明した。しかし、二次燃焼室116bにおいて着火する前に、一次燃焼室116aにおける当量比が1未満となる量の燃料しか噴射しなくともよい。
また、上述した実施形態では、保炎部130を設け、第1燃料噴射部126は、二次燃焼室116bにおける燃料の燃焼中、燃料の噴射と休止を交互に繰り返し、噴射期間Aよりも休止期間Bを長くする場合について説明した。しかし、保炎部130は必須の構成ではなく、第1燃料噴射部126は、継続的に燃料を噴射してもよいし、噴射期間Aの長さが休止期間Bの長さ以上であってもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、本明細書の燃料燃焼方法の各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。
本発明は、一次燃焼室および二次燃焼室における燃焼熱で排気ガスを昇温するバーナ装置、および、エンジンシステムに利用することができる。
S エンジンシステム
PM 粒子状物質
1 ディーゼルエンジン
100 バーナ装置
116a 一次燃焼室
116b 二次燃焼室
124 連通孔
126 第1燃料噴射部
128 第2燃料噴射部
130 保炎部

Claims (4)

  1. 排気ガスを昇温するバーナ装置であって、
    一次燃焼室と、
    前記一次燃焼室に燃料を噴射する第1燃料噴射部と、
    前記一次燃焼室と連通孔を介して連通し、少なくとも該一次燃焼室における燃料の燃焼中、該一次燃焼室で生じた排気ガスが該連通孔より流入する二次燃焼室と、
    前記二次燃焼室に燃料を噴射して燃焼させる第2燃料噴射部と、
    を備え、
    前記第2燃料噴射部は、前記二次燃焼室における燃料の燃焼中、該二次燃焼室における当量比が1以上となる量の燃料を噴射し、
    前記第1燃料噴射部は、前記二次燃焼室における燃料の燃焼中、前記一次燃焼室における当量比が1未満となる量の燃料を噴射するか、もしくは燃料の噴射を停止することを特徴とするバーナ装置。
  2. 前記第1燃料噴射部は、前記二次燃焼室において着火する前に、前記一次燃焼室における当量比が1以上となる量の燃料を噴射することを特徴とする請求項1に記載のバーナ装置。
  3. 前記一次燃焼室内に設けられ、前記第1燃料噴射部から噴射された燃料を受けて該燃料を一時的に留め、留めた該燃料を燃焼させる保炎部をさらに備え、
    前記第1燃料噴射部は、前記二次燃焼室における燃料の燃焼中、燃料の噴射と休止を交互に繰り返し、噴射期間よりも休止期間の方が長いことを特徴とする請求項1または2に記載のバーナ装置。
  4. 前記請求項1から3のいずれか1項に記載のバーナ装置を備えることを特徴とするエンジンシステム。
JP2015103399A 2015-05-21 2015-05-21 バーナ装置およびエンジンシステム Active JP6488882B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015103399A JP6488882B2 (ja) 2015-05-21 2015-05-21 バーナ装置およびエンジンシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015103399A JP6488882B2 (ja) 2015-05-21 2015-05-21 バーナ装置およびエンジンシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016217260A true JP2016217260A (ja) 2016-12-22
JP6488882B2 JP6488882B2 (ja) 2019-03-27

Family

ID=57580531

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015103399A Active JP6488882B2 (ja) 2015-05-21 2015-05-21 バーナ装置およびエンジンシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6488882B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110643383A (zh) * 2019-09-12 2020-01-03 中钢集团鞍山热能研究院有限公司 生产针状焦用轻重相油加热和尾气焚烧一体式炉及控制方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005180371A (ja) * 2003-12-22 2005-07-07 Bosch Automotive Systems Corp 排気後処理装置用補助装置
WO2012164661A1 (ja) * 2011-05-30 2012-12-06 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置
JP2013024521A (ja) * 2011-07-25 2013-02-04 Ihi Corp バーナ装置
JP2013142369A (ja) * 2012-01-12 2013-07-22 Hino Motors Ltd エンジンの排気浄化装置
JP2014047699A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Ihi Corp 燃料噴射方法および排気システム
JP2014047685A (ja) * 2012-08-30 2014-03-17 Ihi Corp 排気システム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005180371A (ja) * 2003-12-22 2005-07-07 Bosch Automotive Systems Corp 排気後処理装置用補助装置
WO2012164661A1 (ja) * 2011-05-30 2012-12-06 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置
JP2013024521A (ja) * 2011-07-25 2013-02-04 Ihi Corp バーナ装置
JP2013142369A (ja) * 2012-01-12 2013-07-22 Hino Motors Ltd エンジンの排気浄化装置
JP2014047685A (ja) * 2012-08-30 2014-03-17 Ihi Corp 排気システム
JP2014047699A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Ihi Corp 燃料噴射方法および排気システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110643383A (zh) * 2019-09-12 2020-01-03 中钢集团鞍山热能研究院有限公司 生产针状焦用轻重相油加热和尾气焚烧一体式炉及控制方法
CN110643383B (zh) * 2019-09-12 2023-12-26 中钢集团鞍山热能研究院有限公司 生产针状焦用轻重相油加热和尾气焚烧一体式炉及控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6488882B2 (ja) 2019-03-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2713022A1 (en) Burner for exhaust gas purification device
US9416705B2 (en) Burner and filter renewal device
JP5695273B2 (ja) 排気浄化装置用バーナー
JP5629844B2 (ja) 排気浄化装置用バーナー
CN102859134B (zh) 内燃机的排气净化系统
EP2735714B1 (en) Engine exhaust purification device
JP6488882B2 (ja) バーナ装置およびエンジンシステム
JP6575127B2 (ja) バーナ装置およびエンジンシステム
JP6044192B2 (ja) 燃料噴射方法および排気システム
JP5304177B2 (ja) 排気浄化装置
JP6123190B2 (ja) 排気システム
JP6123191B2 (ja) 排気システム
JP5867279B2 (ja) バーナ装置および排気昇温装置
JP6036017B2 (ja) バーナ装置
JP2010090853A (ja) 液体燃料バーナの点火方法
JP6540213B2 (ja) バーナ装置およびエンジンシステム
JP6136145B2 (ja) バーナ装置
JP6520393B2 (ja) バーナ装置およびエンジンシステム
JP2013024195A (ja) 排気昇温装置および排気昇温方法
JP6179079B2 (ja) 排気システム
JP2013234577A (ja) バーナ装置およびバーナ装置の着火制御方法
JP6400308B2 (ja) バーナー及びバーナーの制御方法
JP2020029828A (ja) バーナ制御装置
JP2013024520A (ja) バーナ装置
KR101414738B1 (ko) 고온 고압의 배기가스 연소용 버너장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190211

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6488882

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151