JP2016217232A - 建設機械 - Google Patents

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聖一 木原
Seiichi Kihara
聖一 木原
本図 誠
Makoto Motozu
誠 本図
浦瀬 広平
Kohei Urase
広平 浦瀬
入野 照男
Teruo Irino
照男 入野
めぐみ 村上
Megumi Murakami
めぐみ 村上
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【課題】レゾネータに容易に断熱材を取付けることができ、エンジン室内に配置されたレゾネータの耐熱性を高めることができる建設機械を提供する。【解決手段】油圧ショベルは、下部走行体1と、下部走行体1の上側に旋回可能に設けられた上部旋回体2と、上部旋回体に連結された作業装置3とを備える。上部旋回体2のエンジン室17内に、エンジン20と共に、エンジン20の吸気音を低減するレゾネータ25を近接して収容する。レゾネータ25の配管接続部27A,27Bを除きレゾネータ25の全面を覆うように、1枚の断熱材35を組立ててレゾネータ25に取付ける。【選択図】図4

Description

本発明は、エンジンの吸気音を低減するレゾネータを備えた建設機械に関する。
建設機械は、掘削、積込みなどの作業時に、エンジンがフル回転数になるため、過大な騒音が生じる。そして、市街地で建設機械が稼動する場合等があるため、周囲環境への影響を考慮して、騒音の抑制を図ることが重要である。また、運転者が搭乗する運転室と騒音源が比較的近い位置にあるため、運転者への影響も考慮して、騒音の抑制を図ることが重要である。そこで、例えばエンジンの吸気音を低減するレゾネータ等を設けることがある(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載のブルドーザでは、エンジン室にエンジンを収容し、断熱隔壁でエンジン室と区割された防音室にレゾネータ等を収容している。一方、ミニショベルを含む小型の油圧ショベルでは、一般的に、エンジン室にエンジンと共にレゾネータ等を収容している。
実開平2−17162号公報
上述した小型の油圧ショベルにおいては、上部旋回体の大きさに制約がある等の理由から、エンジン室内で高温になる部品(詳細には、例えばエンジンの排気系統を構成する部品)とレゾネータを近づかせなければならない場合がある。このような場合に、レゾネータの耐熱性を高めることが望まれる。
本発明は、上記事柄に鑑みてなされたものであり、その目的は、レゾネータに容易に断熱材を取付けることができ、エンジン室内に配置されたレゾネータの耐熱性を高めることができる建設機械を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、下部走行体と、前記下部走行体の上側に旋回可能に設けられた上部旋回体と、前記上部旋回体に連結された作業装置とを備え、前記上部旋回体のエンジン室内に、エンジンと共に、前記エンジンの吸気音を低減するレゾネータを近接して収容した建設機械において、前記レゾネータの配管接続部を除き前記レゾネータの全面を覆うように、1枚の断熱材を組立てて前記レゾネータに取付ける。
本発明によれば、建設機械におけるエンジンと近接した位置に配置されたレゾネータに容易に断熱材を取付けることができ、レゾネータの耐熱性を高めることができる。
本発明の一実施形態における小型の油圧ショベルの構造を表す側面図である。 本発明の一実施形態における小型の油圧ショベルの構造を表す上面図である。 本発明の一実施形態における旋回フレーム上の機器配置を表す平面図である。 本発明の一実施形態におけるエンジン室内の機器配置を表す斜視図である。 本発明の一実施形態におけるエンジンの排気系統の部分構造を表す鉛直断面図である。 本発明の一実施形態における断熱材の展開図である。 本発明の一実施形態における断熱材の取付方法を説明するための斜視図である。 本発明の一変形例における断熱材の展開図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態における小型の油圧ショベルの構造を表す側面図であり、図2は、上面図である。なお、以降、油圧ショベルが図1及び図2に示す状態にて運転者が運転席に着座した場合における運転者の前側(図1及び図2中左側)、後側(図1及び図2中右側)、左側(図2中下側)、右側(図2中上側)を、単に前側、後側、左側、右側と称する。
本実施形態の油圧ショベルは、クローラ式の下部走行体1と、下部走行体1の上側に旋回可能に設けられた上部旋回体2と、上部旋回体2に連結されたオフセット式の作業装置3とを備えている。この油圧ショベルは、超小旋回式と呼ばれるものであり、上部旋回体2の全体が下部走行体1のほぼ車幅(全幅の120%)内で旋回可能に構成されている。
作業装置3は、上部旋回体2(詳細には、後述する旋回フレーム14)に上下方向に回動可能に連結されたロアブーム4と、ロアブーム4に左右方向に回動可能に連結されたアッパブーム5と、アッパブーム5に左右方向に回動可能に連結されたステー6と、ステー6に上下方向に回動可能に連結されたアーム7と、アーム7に上下方向に回動可能に連結されたバケット8とを備えている。ロアブーム4とステー6の間には連結ロッド9が連結されており、この連結ロッド9は、ロアブーム4、アッパブーム5、及びステー6と共に平行リンクを構成している。
そして、ブーム用油圧シリンダ10の伸縮駆動により、ロアブーム4が上下方向に回動する。オフセット用油圧シリンダ11の伸縮駆動により、アッパブーム5が左右方向に回動して、ステー6が左右方向に平行移動する。アーム用油圧シリンダ12の伸縮駆動により、アーム7が上下方向に回動する。作業具用油圧シリンダ13の伸縮駆動により、バケット8が上下方向に回動するようになっている。
上部旋回体2は、その下部基礎構造をなす旋回フレーム14と、旋回フレーム14の前側に設けられたキャノピタイプの運転室15と、旋回フレーム14の後側に設けられたカウンタウェイト16と、運転室15とカウンタウェイト16の間に設けられたエンジン室(機械室)17とを有している。運転室15には、運転者が着座する運転席18と、この運転席18の上方を覆う屋根19等が設けられている。
次に、エンジン室17内の機器並びにエンジンの吸気系統及び排気系統について、図3〜図5並びに上述の図1及び図2を用いて説明する。図3は、本実施形態における旋回フレーム14上の機器配置を表す平面図である。図4は、本実施形態におけるエンジン室17内の機器配置を表す斜視図である。図5は、本実施形態におけるエンジンの排気系統の部分構造を表す鉛直断面図である。
エンジン室17には、エンジン20が左右方向に延在する横置き状態で設置され、エンジン20の左側には油圧ポンプ21が接続されている。油圧ポンプ21は、エンジン20によって駆動され、上述した油圧アクチュエータを駆動するための油圧力を生成するようになっている。
エンジン20の右側には冷却ファン(図示せず)が接続され、この冷却ファンの右側には熱交換器22(詳細には、エンジン冷却水を冷却するラジエータや、作動油を冷却するオイルクーラ等)が設けられている。冷却ファンは、エンジン20によって駆動され、熱交換器22及びエンジン20等を冷却するための冷却風を生起するようになっている。
エンジン20の吸気系統は、吸気管23、エアクリーナ24、及びレゾネータ25を有しており、エンジン20に近接して配置されている。吸気管23は、熱交換器22の一次側から空気を吸入するようになっている。エアクリーナ24は、吸気中の粉塵等を捕集するようになっている。
レゾネータ25は、ポリプロピレン等の樹脂で形成されており、空気室(共鳴室)を有する本体26と、本体26の入口側及び出口側に設けられた配管接続部27A,27Bとで構成されている(後述の図7(a)及び図7(b)参照)。そして、共鳴効果を利用してエンジン20の吸気音を低減するとともに、圧力脈動を低減するようになっている。
エンジン20の排気系統は、マフラー28、テールパイプ29、レジューサパイプ30、及び排気管31を有している。マフラー28、テールパイプ29、レジューサパイプ30は、エンジン20に近接して配置されている。マフラー28は、エンジン20の排気音を低減するものであり、油圧ポンプ21の上側で前後方向に延在するように配置されている。テールパイプ29は、マフラー28の後端部の上側に接続されて、上側後方に向かって延在している。
カウンタウェイト16には、運転席18の後側に位置するように排気管保持部材32が取付けられている。この排気管保持部材32上に排気管31が立設され、排気管31の周囲を覆うようにカバー33が設けられている。
カウンタウェイト16及び排気管保持部材32には空洞34A,34Bが形成されており、空洞34A,34B内にレジューサパイプ30が配置されている。レジューサパイプ30の上端部には、排気管31の下端部が接続されている。レジューサパイプ30の下端部には、テールパイプ29の上端部が挿入されている。レジューサパイプ30の下端部とテールパイプの上端部29との間には径方向の隙間が形成されており、振動が伝達しないようになっている。レジューサパイプ30は、テールパイプ29からの排気が流れ込むとともに、その気流によって、テールパイプ29との隙間から周囲の空気を吸い込むようになっている。これにより、エンジン室17内に排気が流れ込まないようになっている。
そして、エンジン20の排気は、マフラー28で消音された後、テールパイプ29、レジューサパイプ30、及び排気管31を介して外部に放出される。排気管31の排気口は、屋根19とほぼ同じ高さであり、排気を比較的高い位置で放出可能にしている。これにより、周囲に存在する比較的低いものへの影響を抑えるようになっている。
ここで、本実施形態では、レゾネータ25に対して比較的高温となるテールパイプ29を近づかせているため、レゾネータ25の耐熱性を高めることが望まれる。そこで、配管接続部27A,27Bを除きレゾネータ25の全面を覆うように、1枚の断熱材35(詳細には、例えばグラスウール等からなるもの)を組立ててレゾネータ25に取付けている。したがって、例えば複数枚の断熱材をレゾネータ25に取付ける場合と比べ、容易に断熱材を取付けることができる。また、例えば配管接続部27A及びその周辺だけでなく、それ以外の他の部分も断熱材で覆わない場合と比べ、レゾネータ25の耐熱性を高めることができる。
さらに詳しく説明すると、本実施形態のレゾネータ25の本体26は、直方体をなしている。そのため、本実施形態の断熱材35は、図6で示すように、展開時に十字形状をなし、組立時に6つの面36A〜36Fを形成するようになっている。断熱材35の面36B,36Dには、レゾネータ25の配管接続部27A,27Bをそれぞれ挿通する開口37が形成されている。また、断熱材35には、レゾネータ25に貼付けるための接着剤が予め塗布されている。
そして、断熱材35をレゾネータ25に取付ける場合、まず、図7(a)で示すように、断熱材35の面36Bの開口37にレゾネータ25の配管接続部27Aを挿入し、その面36Bをレゾネータ25の本体26に貼付ける。その後、断熱材35を折り曲げながら、断熱材35の面36Aをレゾネータ25の本体26に貼付ける。その後、図7(b)で示すように、断熱材35の面36Dの開口37にレゾネータ25の配管接続部27Bを挿入し、その面36Dをレゾネータ25の本体26に貼付ける。他の面36C,36E,36Fもレゾネータ25の本体26に貼付ける。このとき、全ての面縁が折り目で継ぎ目とならない面36Aが、一部の面縁が継ぎ目となる他の面36B〜36Fより、テールパイプ29に近づくようにしている(図4参照)。これにより、面36B〜36Fがテールパイプ29に近づく場合と比べ、継ぎ目からの熱影響を抑え、レゾネータ25の耐熱性を高めることができる。
なお、上記一実施形態においては、断熱材35が展開時に十字形状をなす場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。すなわち、耐熱性の効果が若干落ちるものの、例えば図8で示すように、断熱材35Aが展開時にT字形状をなしてもよい。また、上記一実施形態においては、レゾネータ25の本体26が直方体をなす場合を例にとって説明したが、これに限られず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲内で変形が可能である。すなわち、例えばレゾネータの本体が円柱形状をなしてもよく、断熱材がそれに対応する形状をなしてもよい。
また、上記一実施形態においては、説明しなかったが、排気中のNOxを浄化する排気処理装置を設け、排気系統がさらに高温となる場合でも、本発明を採用してもよい。また、上記一実施形態においては、レゾネータ25に対してテールパイプ29を近づかせる場合に本発明を採用したが、これに限られない。すなわち、例えば、排気系統を構成する他の部品(詳細には、例えばマフラー28又は排気処理装置等)を近づかせる場合、あるいは、排気系統を構成する部品以外の高温部品を近づかせる場合に本発明を採用してもよい。
なお、以上においては、本発明の適用対象として、超小旋回式の油圧ショベルを例にとって説明したが、これに限られず、例えば後方小旋回式の油圧ショベル(詳細には、作業装置が上部旋回体の前側にスイングポストを介して連結され、上部旋回体の後端が下部走行体のほぼ車幅内で旋回可能に構成されたもの)に適用してもよい。また、下部走行体、上部旋回体、及び作業装置を備えた建設機械であればよく、油圧ショベル以外の他の建設機械(詳細には、例えば油圧クレーン等)に適用してもよい。
1 下部走行体
2 上部旋回体
3 作業装置
17 エンジン室
20 エンジン
25 レゾネータ
27A,27B 配管接続部
35,35A 断熱材
36A〜36F 面
37 開口

Claims (4)

  1. 下部走行体と、前記下部走行体の上側に旋回可能に設けられた上部旋回体と、前記上部旋回体に連結された作業装置とを備え、
    前記上部旋回体のエンジン室内に、エンジンと共に、前記エンジンの吸気音を低減するレゾネータを近接して収容した建設機械において、
    前記レゾネータの配管接続部を除き前記レゾネータの全面を覆うように、1枚の断熱材を組立てて前記レゾネータに取付けたことを特徴とする建設機械。
  2. 請求項1記載の建設機械において、
    前記断熱材は、展開時に十字形状をなし、組立時に全ての面縁が折り目で継ぎ目とならない一面が、一部の面縁が継ぎ目となる他の面より、前記エンジン室内の高温部品に近づくように、前記レゾネータに取付けられたことを特徴とする建設機械。
  3. 請求項1記載の建設機械において、
    前記断熱材は、前記レゾネータの配管接続部が挿通する開口を有することを特徴とする建設機械。
  4. 請求項1記載の建設機械において、
    前記上部旋回体は、少なくとも後端が前記下部走行体のほぼ車幅内で旋回可能に構成されたことを特徴とする建設機械。
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