JP2016216605A - 変性セルロース繊維含有樹脂組成物、成形材料および成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 成形材料用樹脂に対する分散性や機械的強度に優れた変性セルロース繊維含有樹脂組成物、該変性セルロース繊維含有樹脂組成物を含む成形材料、およびその成形体を提供する。【解決手段】 セルロース繊維に疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)を付加してエステル化した変性セルロース繊維(A)と、分散用樹脂(B)とを含む変性セルロース繊維含有樹脂組成物であって、下記(i)、(ii)を満たすことを特徴とする、変性セルロース繊維含有樹脂組成物。(i)前記分散用樹脂(B)が、135℃以下の軟化点を有する石油系樹脂及び石炭系樹脂の中から選ばれる少なくとも一種(ii)前記変性セルロース繊維(A)と分散用樹脂(B)とを混練することで、(A)を微細化【選択図】なし

Description

本発明は、成形材料用途に好適な変性セルロース繊維含有樹脂組成物に関し、詳しくは成形体の補強材料として用いた際の、成形体の強度を飛躍的に向上し得る変性セルロース繊維含有樹脂組成物に関する。
従来、成形材料用樹脂に用いられる補強材料として、炭素繊維やガラス繊維等が広く一般的に使用されている。しかしながら、炭素繊維は燃え難いため、サーマルリサイクルに不向きで、かつ価格が高い。また、ガラス繊維は、比較的安価であるが、サーマルリサイクルにおいては廃棄に問題がある。
一方、植物繊維から得られるセルロース繊維は比較的安価であり、かつサーマルリサイクルに優れている。また、鋼鉄の5分の1の軽さで同等の強度を有することから、繊維補強樹脂用の充填剤として注目されている。
しかしながらセルロース繊維は、成形材料用樹脂や硬化剤との反応性や、成形材料用樹脂中での分散性が低いため、成形材料用樹脂にセルロース繊維を加えると、セルロース繊維と成形材料用樹脂との界面で接着強度が落ちるという問題がある。それにより、セルロース繊維の補強効果が発現せず、逆に曲げ強度等の機械的強度が低下する原因となる。
このような課題に対して、セルロース繊維の成形材料用樹脂中での分散性を改善させる目的で、相溶化剤を用いたり、セルロース繊維を変性したり、あるいは解繊用樹脂を用いたりする試みがなされている。
例えば特許文献1等に記載されているように、セルロース系のミクロフィブリル化植物繊維とポリプロピレン等のポリオレフィンからなる複合材料において、マレイン酸変性ポリプロピレンを相溶化剤、又は界面補強剤として使用することが広く知られている。
特許文献2では、熱可塑性ポリマーに対する天然繊維の分散性、成形加工性、成形物の強度、成形物の色相に優れ、さらに成形物の臭気が殆どない天然繊維複合体組成物やその成形体を得る目的で、分散用樹脂としてテルペン系樹脂、石油系樹脂、ロジン系樹脂等を用いることが記載されている。
また特許文献3では、得られる成形材料の機械的強度を向上する目的で、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂と、アルキル若しくはアルケニル無水コハク酸で変性されて得た変性植物繊維とを有機液体の存在下で混合して、疎水性の高い樹脂中にミクロフィブリル化植物繊維を均一に分散させることが記載されている。
一方、特許文献4、5には、水や有機溶媒を使用せずに、直接解繊用樹脂中でセルロースを微細化することで得られるセルロースナノファイバーを補強材とすることで、繊維強化樹脂複合体の強度を高めることのできる、繊維強化樹脂用強化マトリクス樹脂が記載されている。
米国特許公開公報第2008/0146701号 特開2012−111855号公報 国際公開第2013/133093号 国際公開第2013/122209号 特開2013−116928号公報
上記いずれの方法を用いても、補強材料を用いない場合に比べて成形体の機械的強度は向上する。しかしながら、依然としてセルロース繊維の樹脂での分散性が不十分であったため、十分な強度と弾性率が得られなかった。
本発明は、成形材料用樹脂に対する分散性や機械的強度に優れた変性セルロース繊維含有樹脂組成物、該変性セルロース繊維含有樹脂組成物を含む成形材料、およびその成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、セルロース繊維表面の水酸基に、予め疎水性基を有する特定の酸無水物を付加してセルロース繊維の疎水性を高めた変性セルロース繊維と、特定の軟化点を有する特定の分散用樹脂とを混練してセルロース繊維を微細化することにより、成形体の補強材料として用いた場合に成形体の機械的強度を顕著に向上させることができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
(1)セルロース繊維に疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)を付加してエステル化した変性セルロース繊維(A)と、分散用樹脂(B)とを含む変性セルロース繊維含有樹脂組成物であって、下記(i)、(ii)を満たすことを特徴とする、変性セルロース繊維含有樹脂組成物。
(i)前記分散用樹脂(B)が、135℃以下の軟化点を有する石油系樹脂及び石炭系樹脂の中から選ばれる少なくとも一種
(ii)前記変性セルロース繊維(A)と分散用樹脂(B)とを混練することで、(A)を微細化
(2)前記変性セルロース繊維(A)の含有量が、変性セルロース繊維含有樹脂組成物100質量%中20〜70質量%である上記(1)に記載の変性セルロース繊維含有樹脂組成物。
(3)上記(1)又は(2)に記載の変性セルロース繊維含有樹脂組成物と成形材料用樹脂(C)とを含有する成形材料。
(4)前記成形材料用樹脂(C)がポリオレフィンである上記(3)に記載の成形材料。
(5)上記(3)又は(4)に記載の成形材料から製造される成形体。
(6)上記(1)又は(2)に記載の変性セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法。
である。
本発明の変性セルロース繊維含有樹脂組成物は、疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)をセルロース繊維に付加してエステル化した変性セルロース繊維(A)と、分散用樹脂(B)とを含み、前記分散用樹脂(B)が、135℃以下の軟化点を有する石油系樹脂及び石炭系樹脂の中から選ばれる少なくとも一種であり、前記変性セルロース繊維(A)と分散用樹脂(B)とを混練することで変性セルロース繊維(A)を微細化した樹脂組成物であるので、成形体の補強材料として用いた場合、機械的強度が顕著に優れた成形体を得ることができる。
本発明で用いる変性セルロース繊維(A)は、疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)(以降、単に「環状多塩基酸無水物(a)」や、「酸無水物(a)」とも称する)をセルロース繊維へ付加して得られる。
前記変性セルロース繊維(A)を得るために用いることが出来るセルロース繊維は、特に限定されないが、例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、綿、ビートなどに含まれる植物由来の繊維、前記植物由来の繊維から得られるパルプ、マーセル化を施したセルロース繊維、レーヨンやセロファン、リヨセル等の再生セルロース繊維、酸無水物変性セルロースなどが挙げられる。これらの中でも、好ましいセルロース繊維原料としては木材が挙げられ、例えば、シトカスプルース、スギ、ヒノキ、ユーカリ、アカシアなどが挙げられる。そして、これらを原料として得られるパルプや紙、あるいは古紙を解繊したものがセルロース繊維として好適に用いられる。セルロース繊維は、1種単独で用いてもよく、これらから選ばれた2種以上を用いてもよい。
前記パルプとしては、例えば、前記植物原料を化学的、若しくは機械的に、又は両者を併用してパルプ化することで得られるケミカルパルプ(クラフトパルプ(KP)、亜硫酸パルプ(SP))、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグランドパルプ(CGP)、ケミメカニカルパルプ(CMP)、砕木パルプ(GP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等が挙げられる。
前記セルロース繊維は、疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)との反応性や置換度、樹脂に対する相溶性などに大きな影響を与えず、所望の機械的強度を有する成形体を得るのに差支えない範囲であれば、水酸基のエステル化やカルボキシル基などの官能基により一部水酸基が置換されたものを用いても構わない。また、疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)との反応を阻害しないよう、予めセルロース繊維に含まれる水をトルエンやN−メチルピロリドンなどの溶媒で置換しておくことが好ましい。
本発明で用いる疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)は、環状の多塩基酸無水物の主鎖および/または側鎖に疎水性基を有し、炭素数が15以上のものであれば特に限定されないが、20以上が好ましい。炭素数が15未満であると、変性セルロース繊維(A)の樹脂に対する相溶性を良好なものとすることができず、その結果成形体の機械的強度を向上させることができない。また、前記疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)における炭素数の上限としては、特に限定されないが、例えば、1500が好ましく、200がより好ましく、30が更に好ましい。炭素数が1500を超えると、得られる変性セルロース繊維(A)の分散用樹脂(B)や成形材料用樹脂との混練が行い難く、変性セルロース繊維(A)の分散が不十分となり、成形体の機械的強度を低下させる恐れがある。
前記環状多塩基酸無水物(a)は、環状の多塩基酸無水物の主鎖および/または側鎖に、疎水性基を有する。
前記環状の多塩基酸無水物としては、多塩基酸の同一分子内で、又は二個以上の多塩基酸間で、脱水縮合が起こり、環状構造が形成された多塩基酸無水物であれば特に限定されない。なかでも、多塩基酸の同一分子内で脱水縮合が起こり、環状構造が形成された多塩基酸無水物が好ましい。
前記多塩基酸としては、アコニット酸、トリメリット酸等の三塩基酸;コハク酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等の二塩基酸等が挙げられる。なかでも、二塩基酸が好ましく、コハク酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等のジカルボン酸がより好ましく、コハク酸、マレイン酸が更に好ましい。
前記環状の多塩基酸無水物としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸等の炭素数4〜10(好ましくは4〜6)の環状カルボン酸無水物などが挙げられる。これらの中でも、多塩基酸無水物自身の単独重合性に乏しく、疎水性基との反応のし易さの観点から、無水コハク酸、無水マレイン酸が好適に用いられる。
前記環状多塩基酸無水物(a)が有する疎水性基としては、疎水性を有する限り特に限定されないが、例えば、炭化水素基、石油系樹脂等が挙げられる。
前記炭化水素基は、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよいが、環状多塩基酸無水物(a)の疎水性の観点から直鎖状であることが好ましい。
前記炭化水素基の炭素数は、好ましくは11以上、より好ましくは16以上である。該炭化水素基の炭素数は、好ましくは1500以下、より好ましくは200以下、更に好ましくは26以下である。該炭化水素基の炭素数が上記範囲内であると環状多塩基酸無水物(a)に適度な疎水性を付与できるため、本発明の効果がより好適に得られる。
前記炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。なかでも、環状多塩基酸無水物(a)に適度な疎水性を付与できるという理由から、アルケニル基がより好ましい。
前記アルケニル基としては、ドデセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基等が挙げられる。なかでも、環状多塩基酸無水物(a)に適度な疎水性を付与できるという理由から、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基が好ましい。
一方、環状多塩基酸無水物(a)が有する疎水性基が石油系樹脂である場合とは、環状多塩基酸無水物(a)が酸無水基含有石油系樹脂である場合を意味する。石油系樹脂、酸無水基含有石油系樹脂については、後述する。
前記疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)としては、例えば、ドデセニルコハク酸無水物、ヘキサデセニルコハク酸無水物、オクタデセニルコハク酸無水物、などの炭化水素基を有する炭素数が15以上の環状カルボン酸無水物;酸無水基含有石油系樹脂等が挙げられる。
なお、用いる疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)の種類としては、本発明の変性セルロース繊維含有樹脂組成物と後述の成形材料用樹脂とを混合する場合に、成形材料用樹脂の種類に応じて適宜好適なものを選択すればよい。例えば、成形材料用樹脂としてポリオレフィンを用いる場合には、酸無水物(a)として上記炭化水素基を有する炭素数が15以上の環状カルボン酸無水物が好適に用いられる。
前記酸無水基含有石油系樹脂は、環状の多塩基酸無水物を石油系樹脂にグラフトして得られる酸無水環を有する石油系樹脂であって炭素数が15以上のものであり、公知のグラフト反応により得られる。例えば、石油系樹脂と環状の多塩基酸無水物(例えば、無水マレイン酸)とを、有機過酸化物を用いてグラフトさせ、精製して得ることができる。グラフト反応に際しては、環状の多塩基酸無水物との反応が起きない有機溶媒を用いても良い。反応前の石油系樹脂に対する反応精製後の酸価の変化から、酸無水基含有石油系樹脂であることを確認できる。
前記石油系樹脂としては、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5C9系石油樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、及びこれらの水素化物などが挙げられ、これらの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、前記酸無水基含有石油系樹脂を得るために用いられる環状の多塩基酸無水物としては、石油系樹脂にグラフトさせて酸無水環を有する石油系樹脂が得られる限り特に制限されず、グラフト反応を進行させるため、炭素−炭素不飽和結合を有するものであればよいが、例えば、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸等の炭素数4〜10(好ましくは4〜6)の炭素−炭素不飽和結合含有環状カルボン酸無水物などが挙げられる。これらの中でも、石油系樹脂とのグラフト反応性の観点から、無水マレイン酸が好適に用いられる。
更に、前記有機過酸化物としては、例えば、t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、ジラウロイルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、ジベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシラウレート、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキサイドなどを用いることができ、中でも、ジアルキルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドが好適に用いられる。また、前記有機溶媒としては、例えば、ヘキサン、へプタン、オクタン等の飽和脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロへプタン、メチルシクロヘプタン等の飽和脂環式炭化水素類、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等のエチレン性の二重結合を含まない芳香族炭化水素類、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのアルキレングリコールアルキルエーテルアルキレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどのジアルキレングリコールアルキルエーテルアルキレート、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチルなどのアルキルアルキレートなどを用いることができ、中でも、アルキルアルキレート、アルキレングリコールアルキルエーテルアルキレート、ジアルキレングリコールアルキルエーテルアルキレートが好適に用いられる。
前記酸無水基含有石油系樹脂の分子量としては特に限定されないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算重量平均分子量で400〜20000が好ましく、より好ましくは500〜9000、更に好ましくは600〜6000である。重量平均分子量が400未満であると、変性セルロース繊維(A)の樹脂に対する相溶性を良好なものとすることができず、その結果成形体の機械的強度を低下させる恐れがある。また、重量平均分子量が20000を超えると、通常樹脂の粘度は高くなるため、得られる変性セルロース繊維(A)の分散用樹脂(B)や成形材料用樹脂との混練が行い難く、変性セルロース繊維(A)の分散が不十分となり、成形体の機械的強度を低下させる恐れがある。
前記変性セルロース繊維(A)は、疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)をセルロース繊維に付加してエステル化すること(変性反応)により得られるが、当該エステル化反応の方法としては特に限定されず、エステル化反応を行う方法として通常行われる方法により行うことができ、例えば次のいずれかの方法で行うことができる。得られた変性セルロース繊維(A)は、通常、濾過、水洗等洗浄して溶媒や触媒などを除去して変性セルロース繊維含有樹脂組成物の製造に使用することができる。
(I)予め溶媒置換されたセルロース繊維を分散させた分散液中に、疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)を逐次あるいは一括で添加し、反応させる。
(II)溶融した疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)とセルロース繊維を混合し、反応させる。
前記酸無水物(a)のセルロース繊維に対する付加率は、付加効率と樹脂親和性を考慮すると5〜150質量%が好ましく、10〜100質量%がより好ましい。
なお、前記酸無水物(a)のセルロース繊維に対する付加率は、後述する実施例において行われる算出方法により算出することができる。
本発明で用いる分散用樹脂(B)は、JIS K2207に準拠した環球式試験における軟化点が135℃以下の石油系樹脂及び石炭系樹脂の中から選ばれる少なくとも1種である。軟化点が135℃を超えると、変性セルロース繊維含有樹脂組成物を含有する成形材料を調製する際のマトリクスとなる成形材料用樹脂への変性セルロース繊維(A)の混練が行い難く、分散が不十分となり、成形体の機械的強度が低下する。また、軟化点が40℃未満の場合、成形材料自身の軟化点が低下し、成形体の機械的強度が低下する恐れがある。前記分散用樹脂(B)の軟化点としては、120℃以下が好ましく、110℃以下がより好ましい。一方、該軟化点としては、分散性の観点から、40℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましく、80℃以上が更に好ましい。
前記分散用樹脂(B)の分子量は特に限定されないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算重量平均分子量で200〜20000が好ましく、より好ましくは300〜9000、更に好ましくは500〜3000である。重量平均分子量が200未満であると、成形材料の可塑化や成形加工時の気泡の発生の原因となり、その結果成形体の機械的強度を低下させる恐れがある。また、重量平均分子量が20000を超えると、通常樹脂の粘度は高くなるため、分散用樹脂(B)の組成によっては、変性セルロース繊維(A)や成形材料用樹脂との混練が行い難く、変性セルロース繊維(A)の分散が不十分となり、成形体の機械的強度を低下させる恐れがある。
前記石油系樹脂としては、例えば、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5C9系石油樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、及びこれらの水素化物、及びこれらへ環状の多塩基酸無水物(例えば、無水マレイン酸)を付加した変性物が挙げられる。
前記石炭系樹脂としては、例えば、クマロン樹脂、クマロンインデン樹脂、及びこれらの水素化物、及びこれらへ環状の多塩基酸無水物(例えば、無水マレイン酸)を付加した変性物が挙げられる。
これらの中でも、分散用樹脂(B)としては特に石油系樹脂が好ましく、本発明の変性セルロース繊維含有樹脂組成物としては、相溶性の観点から、前記した炭化水素基を有する炭素数が15以上の環状カルボン酸無水物により変性した変性セルロース繊維(A)と、石油系樹脂である分散用樹脂(B)とを含むものが最も好ましい。
また、本発明の効果を損なわない範囲であれば、本発明の変性セルロース繊維含有樹脂組成物は前記変性セルロース繊維(A)と分散用樹脂(B)とを含む限りその他の成分を含んでいてもよく、例えば、前記分散用樹脂(B)以外の135℃以下の軟化点を有する樹脂を前記分散用樹脂(B)と混合して用いることができる。そのような樹脂としては、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂などが挙げられる。これらの樹脂を前記分散用樹脂(B)と混合して用いる場合、その配合量は、該樹脂と分散用樹脂(B)の全量に対して、50質量%以下であることが好ましい。
前記分散用樹脂(B)と混合して用いることが可能なテルペン系樹脂としては、例えば、α−ピネン樹脂、β−ピネン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、及びこれらの水素化物、及びこれらへ無水マレイン酸を付加した変性物が挙げられる。
前記分散用樹脂(B)と混合して用いることが可能なロジン系樹脂としては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン、トールロジンや、前記ロジンを原料とした水添ロジン、不均化ロジン、マレイン酸変性ロジン、フマル酸変性ロジン、(メタ)アクリル酸変性ロジン、アルコールと縮合したエステル化ロジン、フェノール変性ロジンが挙げられる。
更には、本発明の効果を損なわない範囲で、変性セルロース繊維(A)と分散用樹脂(B)との合計100質量%に対して、20質量%以下の後述する成形材料用樹脂(C)を変性セルロース繊維(A)及び分散用樹脂(B)と同時に混錬することで本発明の変性セルロース繊維含有樹脂組成物を構成することもできる。
本発明の変性セルロース繊維含有樹脂組成物は、変性セルロース繊維(A)と分散用樹脂(B)とを混練し、変性セルロース繊維(A)を微細化することで得られる。すなわち、変性セルロース繊維(A)と分散用樹脂(B)とを含む変性セルロース繊維含有樹脂組成物を製造する方法であって、前記変性セルロース繊維(A)は、セルロース繊維に疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)を付加してエステル化して得られ、前記分散用樹脂(B)は、135℃以下の軟化点を有する石油系樹脂及び石炭系樹脂の中から選ばれる少なくとも一種であり、前記製造方法は、前記変性セルロース繊維(A)と分散用樹脂(B)とを混練する工程を含むことを特徴とする変性セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法もまた、本発明の1つである。
ここで、本明細書において、変性セルロース繊維(A)が微細化されるとは、変性セルロース繊維(A)が解繊されることを意味し、具体的には、変性セルロース繊維が幅方向に5μm以下に解繊されていることを意味する。なお、繊維の解繊状態は後述する実施例において行われる方法により観察することができる。
後述のとおり、成形材料中の変性セルロース繊維含有樹脂組成物の含有量は適宜調整されるため、変性セルロース繊維含有樹脂組成物における変性セルロース繊維(A)の含有割合は特に限定されないが、変性セルロース繊維含有樹脂組成物100質量%中20〜70質量%が好ましい。変性セルロース繊維(A)の含有割合が20質量%より少ない場合は成形材料とした際の分散用樹脂(B)の割合が過度に大きくなり、成形体の機械的強度が悪化する恐れがある。変性セルロース繊維(A)の含有割合が70質量%を超えると成形材料とする際の成形材料中での変性セルロース繊維(A)の分散性が極端に低下し、成形体として十分な機械的強度が得られない恐れがある。該変性セルロース繊維(A)の含有割合としては、変性セルロース繊維含有樹脂組成物100質量%中、25質量%以上がより好ましく、30質量%以上が更に好ましく、45質量%以上が最も好ましい。一方、60質量%以下がより好ましく、55質量%以下が更に好ましい。
前記変性セルロース繊維(A)と分散用樹脂(B)とを混練する工程は、変性セルロース繊維(A)と分散用樹脂(B)とを混練するものであれば特に制限されず、通常行われる混練方法により行うことができるが、例えば、混練機内で、変性セルロース繊維(A)が分散用樹脂(B)中に分散し、強いせん断力を受けながら撹拌混合され、変性セルロース繊維(A)が微細化される工程であることが好ましい。前記混練工程で使用することのできる混練機としては、2本ロールミル、3本ロールミル、単軸押出混練機、2軸押出混練機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー等が挙げられる。1種単独または2種以上を組み合わせて使用できるが、これらに限定されない。変性セルロース繊維(A)の微細化を促進させるためには、2軸押出混錬機、バンバリーミキサー、加圧ニーダーを使用することが好ましい。
なお、前記混練工程における混練温度、混練時間等の混練条件は、変性セルロース繊維(A)と分散用樹脂(B)とが十分混練され、変性セルロース繊維(A)が微細化できるよう適宜設定すればよい。
本発明の変性セルロース繊維含有樹脂組成物は、前述のとおり、そのまま成形材料として、成形体の加工に用いることもできるが、通常は、変性セルロース繊維含有樹脂組成物を更に任意の成形材料用樹脂(C)で任意の比率に希釈、溶融混練して、成形材料とする。このように、本発明の変性セルロース繊維含有樹脂組成物を含む成形材料、あるいは、本発明の変性セルロース繊維含有樹脂組成物と成形材料用樹脂(C)とを含有する成形材料もまた、本発明の1つである。
ここで、本発明の成形材料が、本発明の変性セルロース繊維含有樹脂組成物に加えて成形材料用樹脂(C)を含む場合、成形材料を製造する際には、まず予め前記変性セルロース繊維(A)と分散用樹脂(B)とを混練し、本発明の変性セルロース繊維含有樹脂組成物を製造してから、その後、該変性セルロース繊維含有樹脂組成物と成形材料用樹脂(C)とを混練して製造することが好ましい。このような製造方法とすることによって、当該成形材料から得られる成形体の機械的強度を顕著に向上させることが可能となる一方、例えば、前記変性セルロース繊維(A)、分散用樹脂(B)、及び成形材料用樹脂(C)を一括で仕込み混練を行い成形材料とした場合には、当該成形材料から得られる成形体が機械的強度に十分でなくなる場合がある。
このように、前記変性セルロース繊維(A)及び分散用樹脂(B)を含む変性セルロース繊維含有樹脂組成物と、成形材料用樹脂(C)とを含有する成形材料を製造する方法であって、前記変性セルロース繊維(A)は、セルロース繊維に疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)を付加してエステル化して得られ、前記分散用樹脂(B)は、135℃以下の軟化点を有する石油系樹脂及び石炭系樹脂の中から選ばれる少なくとも一種であり、前記製造方法は、前記変性セルロース繊維(A)と分散用樹脂(B)とを混練して、変性セルロース繊維含有樹脂組成物を得る工程、及び、得られた変性セルロース繊維含有樹脂組成物と成形材料用樹脂(C)とを混練して、成形材料を得る工程を含むことを特徴とする成形材料の製造方法もまた、本発明の1つである。
なお、上記変性セルロース繊維含有樹脂組成物と成形材料用樹脂(C)とを混練して、成形材料を得る工程において、混練温度、混練時間等の混練条件は、通常樹脂の混練が行われる範囲で適宜設定することができる。
成形体の用途等にもよるが、成形体の機械的強度の観点から、成形体とする最終的な成形材料中には変性セルロース繊維(A)を好ましくは1〜40質量%、より好ましくは3〜30質量%、更に好ましくは5〜25質量%含有する。また、成形体の機械的強度を十分に発揮させるためには、該成形材料中に分散用樹脂(B)を好ましくは0.1〜60質量%、より好ましくは1〜40質量%、更に好ましくは3〜30質量%、最も好ましくは5〜25質量%含有する。
このように、成形材料中の変性セルロース繊維(A)、分散用樹脂(B)の含有量が上述の範囲となるよう、成形材料中の変性セルロース繊維含有樹脂組成物の含有量は適宜調整すればよい。
前記成形材料用樹脂(C)は、特に成形加工可能な樹脂であれば限定されず、通常成形材料に用いられている熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げられる。例えば、ポリ乳酸、脂肪族または芳香族ポリエステル、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アセタール樹脂、ポリカーボネート、繊維素プラスチック、ポリグリコール酸、ポリ−3−ヒドロキシブチレート、ポリ−4−ヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバリレートポリエチレンアジペート、ポリカプロラクトン、ポリプロピオラクトン等のポリエステル、ポリエチレングリコール等のポリエーテル、ポリグルタミン酸、ポリリジン等のポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ケイ素樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂などを使用することができ、1種単独または2種以上を組み合わせて使用できるが、これらに限定されない。また、バイオマス液化物由来のフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などの生分解性樹脂も使用できる。
これらの中でも、好ましくは、生分解性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アセタール樹脂、脂肪族または芳香族ポリエステルであり、より好ましくは、ポリオレフィンである。
本発明の変性セルロース繊維含有樹脂組成物や成形材料は、種々の形状に成形して用いることができる。形状としては、例えば、シート状、フィルム状、ペレット状、粉末状等が挙げられる。これらの形状を有する成形材料は、例えばプレス成形、射出成形、押出成形、ブロー成形、延伸成形、発泡成形、トランスファー成形、積層成形、注型成形等を用いて得られる。
上述した本発明の成形材料には、必要に応じて、滑材、ワックス類、着色剤、安定剤、フィラー、その他の各種の添加剤を配合してもよい。
更に前記の成形材料から、プレス成形、射出成形、押出成形、ブロー成形、延伸成形、発泡成形、トランスファー成形、積層成形、注型成形等の所望の成形法、所望の成形条件によって成形体を製造することが出来る。このように、本発明の成形材料から製造される成形体もまた、本発明の1つである。
前記成形体としては、例えば、自動車、電車、船舶、飛行機等の輸送機器の内装材、外装材、構造材等;パソコン、テレビ、電話、時計等の電化製品等の筺体、構造材、内部部品等;携帯電話等の移動通信機器等の筺体、構造材、内部部品等;携帯音楽再生機器、映像再生機器、印刷機器、複写機器、スポーツ用品等の筺体、構造材、内部部品等;建築材;文具等の事務機器等、容器、コンテナー等が挙げられる。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
これらの実施例の一部で用いられた物性値測定法は、以下のとおりである。
(1)引張強度(破断)、引張弾性率(ヤング率、弾性率)の測定
JIS K−6732に準拠して、オリエンテック(株)製引張試験機「テンシロンRTM−50」で測定した。
(2)繊維分散性の測定
成形材料0.2gとキシレン100gをセパラブルフラスコに入れ、内温を140℃に設定し、3時間撹拌した。その後沈殿をサンプリングし、CCDカメラ((株)キーエンス製 VHX−600)を用いて倍率1000倍で繊維の分散状態を観察した。
幅5μm以上の繊維が100本中1本以下である場合を○、幅10μm以上の繊維が100本中1本以下であり、かつ幅5μm以上の繊維が100本中2本以上存在する場合を△、幅10μm以上の繊維が100本中2本以上存在する場合を×とする。
(3)変性反応進行の確認
変性反応の進行はPerkin Elmer社製フーリエ変換赤外分光分析装置「Spectrum one」を用いて観察した。具体的には1650〜1750cm−1に生じるエステル結合のカルボニル炭素と酸素の伸縮振動に由来するピーク強度が変性反応の進行に伴い増強することから、定性的に確認した。
(4)酸無水物のセルロース繊維に対する付加率の測定
付加率は式(I)の通り、セルロース繊維の変性前後の質量変化から算出した。付加率を評価するサンプルは十分な量の溶剤で洗浄した上で測定に供した。洗浄溶剤には酸無水物の良溶媒を適宜選択して用いた。

Wp=(W-Ws)×100/Ws・・・(I)

Wp :酸無水物のセルロース繊維に対する付加率(質量%)
W :変性したセルロース繊維(変性セルロース繊維)の乾燥質量(g)
Ws :変性前のセルロース繊維の乾燥質量(g)
(5)固形分の測定
固形分の測定には赤外線水分計((株)ケット科学研究所製:「FD−620」)を用いた。
[変性セルロース繊維(A−1)の製造]
容積2000mlの容器へ水を含んだ針葉樹晒クラフトパルプ(以下、NBKPと記載する)250.00g(固形分50.00g)とN-メチルピロリドン200.00gを仕込み、水分を留去して溶媒置換NBKPを得た。系内を70℃とし、酸無水物(a)としてヘキサデセニルコハク酸無水物を39.75gと、エステル化触媒として炭酸カリウムを8.53g投入して2時間反応させた。反応物をエタノール、酢酸、水で順次洗浄し、エタノールで溶媒置換した後に乾燥させて変性セルロース繊維A−1を79.81g得た。付加率を評価するサンプルの洗浄溶剤にはエタノールを用いた。変性セルロース繊維A−1における、セルロース繊維に対する酸無水物(a)の付加率は59.6質量%であった。
[酸無水基含有石油系樹脂(a−1)の合成]
容積3000mlのセパラブルフラスコにペトロタック70(東ソー(株)製、C5C9系石油樹脂:重量平均分子量1300、軟化点70℃、臭素価45Brg/100g)1200.00gを投入し、160℃に加熱して溶融状態とした。系内を160℃に保ち、窒素置換を行った後、無水マレイン酸221.00gとt−ブチルパーオキサイド6.00gを3時間かけて12回に分けて投入した。投入終了から2時間後に系内を180℃とし、減圧したまま2時間保持することにより未反応の無水マレイン酸を留去する精製操作を行って酸価98、軟化点96℃、重量平均分子量5800の酸無水基含有石油系樹脂a−1を得た。
[変性セルロース繊維(A−2)の製造]
容積2000mlの容器へ水を含んだNBKP250.00g(固形分50g)とN-メチルピロリドン200.00gを仕込み、水分を留去して溶媒置換NBKPを得た。系内を75℃とし、酸無水物(a)として酸無水基含有石油系樹脂a−1を50.00g秤量し、エステル化触媒として炭酸カリウムを8.53gと共に投入して3時間反応させた。反応物をテトラヒドロフラン、酢酸、水で順次洗浄し、エタノールで溶媒置換した後に乾燥させて変性セルロース繊維A−2を69.00g得た。付加率を評価するサンプルの洗浄溶剤にはエタノールを用いた。変性セルロース繊維A−2における、セルロース繊維に対する酸無水基含有石油系樹脂a−1の付加率は38質量%であった。
[比較用未変性セルロース繊維(RA−1)の製造]
5リットルのフラスコにNBKP1000g(固形換算200g)を仕込み、イソプロパノール3000gを入れ、混合攪拌して得られるスラリーを圧搾固液分離した。その後、圧搾後のウェットパルプに対して同作業を5回繰り返すことでイソプロパノールウェットパルプを得た。更に加熱減圧脱溶剤を行い、比較用未変性セルロース繊維RA−1を204g得た(固形分98%)。
[比較用変性セルロース繊維(RA−2)の製造]
容積2000mlの容器へ水を含んだNBKP250.00g(固形分50.00g)とN-メチルピロリドン200.00gを仕込み、水分を留去して溶媒置換NBKPを得た。系内を70℃とし、酸無水物として無水酢酸を17.33gと、エステル化触媒として炭酸カリウムを8.53g投入して2時間反応させた。反応物をエタノール、酢酸、水で順次洗浄し、エタノールで溶媒置換した後に乾燥させて比較用変性セルロース繊維RA−2を57.00g得た。付加率を評価するサンプルの洗浄溶剤にはエタノールを用いた。比較用変性セルロース繊維RA−2における、セルロース繊維に対する無水酢酸の付加率は14質量%であった。
[比較用変性セルロース繊維(RA−3)の製造]
容積2000mlの容器へ水を含んだNBKP250.00g(固形分50.00g)とN-メチルピロリドン200.00gを仕込み、水分を留去して溶媒置換NBKPを得た。系内を70℃とし、酸無水物としてコハク酸無水物を13.90gと、エステル化触媒として炭酸カリウムを8.53g投入して2時間反応させた。反応物をエタノール、酢酸、水で順次洗浄し、エタノールで溶媒置換した後に乾燥させて比較用変性セルロース繊維RA−3を63.67g得た。付加率を評価するサンプルの洗浄溶剤にはエタノールを用いた。比較用変性セルロース繊維RA−3における、セルロース繊維に対するコハク酸無水物の付加率は27質量%であった。
[比較用ロジンエステル樹脂(RB−1)の製造]
容積2000mlのセパラブルフラスコにガムロジン1015.00g、グリセリン90.00g、酢酸マグネシウム4水和物1.00gを仕込み、235℃で3時間撹拌し反応させた。系内を280℃に昇温し、22時間保持した後に系内を減圧し、更に5時間保持して比較用ロジンエステル樹脂RB−1を得た。ゲルパーミテーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算での重量平均分子量は920、軟化点は97℃であった。
[変性セルロース繊維含有樹脂組成物の製造]
(実施例1)
変性セルロース繊維A−1を24.90g秤量し、分散用樹脂(B)としてクイントンR100(日本ゼオン(株)製、C5系石油樹脂:重量平均分子量2250、軟化点96℃)25.10gと共にラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、溶融混練して変性セルロース繊維含有樹脂組成物C−1を得た。
(実施例2)〜(実施例8)
分散用樹脂の種類、変性セルロース繊維の種類、及びそれらの仕込み比を表1に示すとおりに各々変えた他は、実施例1と同様にして、変性セルロース繊維含有樹脂組成物C−2〜C−8を得た。
(比較例1)
変性セルロース繊維(A)を用いない比較例として、クイントンR100のみからなる樹脂組成物を比較変性セルロース繊維含有樹脂組成物RC−1とした。
(比較例2)〜(比較例3)
分散用樹脂(B)を用いない比較例として、比較用未変性セルロース繊維RA−1のみからなる樹脂組成物を比較変性セルロース繊維含有樹脂組成物RC−2とし、変性セルロース繊維A−1のみからなる樹脂組成物を比較変性セルロース繊維含有樹脂組成物RC−3とした。
(比較例4)
比較用未変性セルロース繊維RA−1を19.2g秤量し、分散用樹脂(B)としてクイントンR100 30.8gと共にラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、溶融混練して比較変性セルロース繊維含有樹脂組成物RC−4を得た。
(比較例5)〜(比較例6)
分散用樹脂(B)の種類を表1に示すとおりに変更した以外は、比較例4と同様にして、比較変性セルロース繊維含有樹脂組成物RC−5〜RC−6を得た。
(比較例7)〜(比較例8)
比較用未変性セルロース繊維RA−1の代わりに、表1に示す比較用変性セルロース繊維を使用し、比較用変性セルロース繊維と分散用樹脂(B)との仕込み比を表1に示すとおりとした以外は、比較例4と同様にして、比較変性セルロース繊維含有樹脂組成物RC−7〜RC−8を得た。
(比較例9)〜(比較例13)
クイントンR100の代わりに、分散用樹脂として表1に示す樹脂を使用し、変性セルロース繊維A−1と分散用樹脂との仕込み比を表1に示すとおりとした以外は、実施例1と同様にして、比較変性セルロース繊維含有樹脂組成物RC−9〜RC−13を得た。
(比較例14)
分散用樹脂(B)を用いない比較例として、変性セルロース繊維A−2のみからなる樹脂組成物を比較変性セルロース繊維含有樹脂組成物RC−14とした。
(比較例15)
比較用未変性セルロース繊維RA−1とクイントンR100との仕込み比を表1に示すとおりとした以外は、比較例4と同様にして、比較変性セルロース繊維含有樹脂組成物RC−15を得た。
Figure 2016216605
(※1)セルロース繊維に対する酸無水物の付加率(質量%)
表1中の製品名及び略号は以下のようになっている。
クイントンR100: 日本ゼオン(株)製、C5系石油樹脂 重量平均分子量2250、軟化点96℃
ペトコールLX: 東ソー(株)製、C9系石油樹脂 重量平均分子量1400 軟化点98℃
クマロンG−90: 日塗化学(株)製、クマロン樹脂重量平均分子量770、軟化点98℃
YSレジンPX1000: ヤスハラケミカル(株)製 テルペン樹脂 重量平均分子量880 軟化点100℃
RB−1: 比較用ロジンエステル樹脂 重量平均分子量920 軟化点97℃
H1000P:東洋紡(株)製、マレイン化ポリプロピレン「トーヨータックPMAH1000P」 軟化点140℃
ポリスチレン: 和光純薬(株)製 重量平均分子量208000 軟化点140℃
高密度ポリエチレン: 旭化成(株)製 サンテック−HD J320 重量平均分子量56000 軟化点96℃
[成形材料用樹脂に高密度ポリエチレンを用いた成形材料及び成形体の製造]
(実施例9)
実施例1で得た変性セルロース繊維含有樹脂組成物C−1を24.00g秤量し、成形材料用樹脂として高密度ポリエチレン(旭化成(株)製「サンテック−HD J320」)26.00gと共にラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、溶融混練して成形材料を得た。得られた成形材料を手動射出成形機(井元製作所(株)製;型式18D1)に投入し、射出温度170℃、金型温度25℃で射出成形し、厚さ2mmのダンベル型試験片(成形体)を得た。
(実施例10)〜(実施例11)
各々、表2に示す変性セルロース繊維含有樹脂組成物を使用した以外は、実施例9と同様の操作を行い、各成形体を得た。
なお、以降各実施例及び比較例は、成形材料中のセルロース繊維分を同一にして評価を行っている。
Figure 2016216605
(※2)変性セルロース繊維を用いた例における「セルロース繊維分」は、変性セルロース繊維中のセルロース繊維分を示し、成形材料100質量%に対する含有量(質量%)で表している。以降の表においても同様である。
(比較例16)
比較例1で得た比較変性セルロース繊維含有樹脂組成物RC−1(クイントンR100)を12.05g秤量し、成形材料用樹脂として旭化成(株)製高密度ポリエチレン「サンテック−HD J320」(以下「高密度ポリエチレン」と略することもある)37.95gと共にラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、溶融混練して成形材料を得た。得られた成形材料を手動射出成形機(井元製作所(株)製;型式18D1)に投入し、射出温度170℃、金型温度25℃で射出成形し、厚さ2mmのダンベル型試験片(成形体)を得た。
(比較例17)〜(比較例28)
各々、表3に示す比較変性セルロース繊維含有樹脂組成物を使用し、表3に示す配合比とした以外は、比較例16と同様の操作を行い、各成形体を得た。
(比較例29)
変性セルロース繊維A−1を11.95g秤量し、クイントンR100(日本ゼオン(株)製、C5石油樹脂:重量平均分子量2250、軟化点96℃)12.05g、高密度ポリエチレン 26.00gと共にラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ一括投入し、溶融混練して成形材料を得た。得られた成形材料を使用し、比較例16と同様の操作を行ってダンベル型試験片(成形体)を得た。
(参考例1)
成形材料として高密度ポリエチレンのみからなるものを使用した以外は、比較例16と同様の操作を行い、成形体を得た。
Figure 2016216605
(※3)変性セルロース繊維、分散用樹脂、成形材料用樹脂を一括で仕込み溶融混練を行った。
(実施例12)
変性セルロース繊維含有樹脂組成物C−4を26.60g秤量し、成形材料用樹脂として高密度ポリエチレン 23.40gと共にラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、溶融混練して成形材料を得た。得られた成形材料を使用し、実施例9と同様の操作を行ってダンベル型試験片(成形体)を得た。
(実施例13〜16)
各々、表4に示す変性セルロース繊維含有樹脂組成物を使用し、表4に示す配合比とした以外は、実施例12と同様の操作を行い、各成形体を得た。
Figure 2016216605
(※4)変性セルロース繊維含有樹脂組成物100質量%中の変性セルロース繊維の割合(質量%)
[成形材料用樹脂にポリプロピレンを用いた成形材料及び成形体の製造]
(実施例17)
実施例1で得た変性セルロース繊維含有樹脂組成物C−1を24.00g秤量し、ポリプロピレン((株)プライムポリマー製「プライムポリプロJ108M」、以下「ポリプロピレン」と略することもある)26.00gと共にラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、溶融混練して成形材料を得た。得られた成形材料を手動射出成形機(井元製作所(株)製;型式18D1)に投入し、射出温度200℃、金型温度25℃で射出成形し、厚さ2mmのダンベル型試験片(成形体)を得た。
(比較例30)
比較例2で得た比較変性セルロース繊維含有樹脂組成物RC−2を7.5g秤量し、成形材料用樹脂としてポリプロピレン((株)プライムポリマー製「プライムポリプロJ108M」)42.5gと共にラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、溶融混練して成形材料を得た。得られた成形材料を使用し、実施例17と同様の操作を行ってダンベル型試験片(成形体)を得た。
(比較例31)〜(比較例32)
各々、表5に示す比較変性セルロース繊維含有樹脂組成物を使用し、表5に示す配合比とした以外は、比較例30と同様の操作を行い、各成形体を得た。
(参考例2)
成形材料としてポリプロピレンのみからなるものを使用した以外は、実施例17と同様の操作を行い、成形体を得た。
Figure 2016216605
[成形材料用樹脂に低密度ポリエチレンを用いた成形材料及び成形体の製造]
(実施例18)
実施例8で得た変性セルロース繊維含有樹脂組成物C−8を12.50g秤量し、成形材料用樹脂として低密度ポリエチレン((株)日本ポリエチレン製「ノバテックLC520」、以下「低密度ポリエチレン」と略することもある)37.50gと共にラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、溶融混練して成形材料を得た。得られた成形材料を手動射出成形機(井元製作所(株)製;型式18D1)に投入し、射出温度200℃、金型温度25℃で射出成形し、厚さ2mmのダンベル型試験片(成形体)を得た。
(比較例33)
比較例14で得た比較変性セルロース繊維含有樹脂組成物RC−14を5.95g秤量し、成形材料用樹脂として低密度ポリエチレン((株)日本ポリエチレン製「ノバテックLC520」)46.55gと共にラボプラストミル(東洋精機(株)製)へ投入し、溶融混練して成形材料を得た。得られた成形材料を使用し、実施例18と同様の操作を行ってダンベル型試験片(成形体)を得た。
(比較例34)
表6に示す比較変性セルロース繊維含有樹脂組成物を使用し、表6に示す配合比とした以外は、比較例33と同様の操作を行い、成形体を得た。
(参考例3)
成形材料として低密度ポリエチレンのみからなるものを使用した以外は、実施例18と同様の操作を行い、成形体を得た。
Figure 2016216605
実施例9と比較例16の結果から、変性セルロース繊維を用いなければ成形体に優れた強度と弾性率を付与できないことがわかる。
実施例9と比較例17〜18の結果から、分散用樹脂を含まなければセルロース繊維を十分に微細化することができず、成形体に優れた強度と弾性率を付与できないことがわかる。
実施例10〜11と比較例19〜21の結果から、環状多塩基酸無水物を用いてセルロース繊維を変性しなければ、本発明における分散用樹脂を用いてもセルロース繊維を十分に微細化することができず、成形体に優れた強度と弾性率を付与できないことがわかる。
実施例9と比較例22〜23の結果から、変性セルロース繊維の中でも、特に疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物を付加してエステル化した変性セルロース繊維を用いた場合に、本発明における分散用樹脂を用いることでセルロース繊維を十分に微細化することができ、成形体において優れた強度と弾性率を示した。
実施例9〜11と比較例24〜28の結果から、分散用樹脂として石油系樹脂又は石炭系樹脂を用いなければ、本発明における変性セルロース繊維を十分に微細化することができず、成形体に優れた強度と弾性率を付与できないことがわかる。
実施例9と比較例29の結果から、変性セルロース繊維と分散用樹脂をあらかじめ混練した後に成形材料用樹脂と混練しなければ、セルロース繊維を十分に微細化することができず、成形体に優れた強度と弾性率を付与できないことがわかる。
実施例12〜16の結果から、変性セルロース繊維含有樹脂組成物中の変性セルロース繊維の比率が変性セルロース繊維含有樹脂組成物100質量%中20〜70質量%の範囲に含まれる場合、その範囲から外れた場合と比べて、特にセルロース繊維を微細化することができ、成形体において優れた強度と弾性率を示した。
実施例17と比較例30〜32の結果から、成形材料用樹脂を高密度ポリエチレンからポリプロピレンに変更しても、本発明の変性セルロース繊維含有樹脂組成物を含む成形体は、セルロース繊維が十分に微細化され、優れた強度と弾性率を示した。
実施例18と比較例33〜34の結果から、成形材料用樹脂を高密度ポリエチレンから低密度ポリエチレンに変更しても、本発明の変性セルロース繊維含有樹脂組成物を含む成形体は、セルロース繊維が十分に微細化され、優れた強度と弾性率を示した。

Claims (6)

  1. セルロース繊維に疎水性基を有する炭素数が15以上の環状多塩基酸無水物(a)を付加してエステル化した変性セルロース繊維(A)と、分散用樹脂(B)とを含む変性セルロース繊維含有樹脂組成物であって、下記(i)、(ii)を満たすことを特徴とする、変性セルロース繊維含有樹脂組成物。
    (i)前記分散用樹脂(B)が、135℃以下の軟化点を有する石油系樹脂及び石炭系樹脂の中から選ばれる少なくとも一種
    (ii)前記変性セルロース繊維(A)と分散用樹脂(B)とを混練することで、(A)を微細化
  2. 前記変性セルロース繊維(A)の含有量が、変性セルロース繊維含有樹脂組成物100質量%中20〜70質量%である請求項1記載の変性セルロース繊維含有樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の変性セルロース繊維含有樹脂組成物と成形材料用樹脂(C)とを含有する成形材料。
  4. 前記成形材料用樹脂(C)がポリオレフィンである請求項3に記載の成形材料。
  5. 請求項3又は4に記載の成形材料から製造される成形体。
  6. 請求項1又は2に記載の変性セルロース繊維含有樹脂組成物の製造方法。
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